美琴「夢で好きな人に会えるおまじまい?」(125)

佐天「ええ、最近学生の間ではやってるんですって。

なんでも好きな人の写真を枕の下に入れて寝ると
その人の夢を見れるんですって!」

初春「へえ、そうなんですかぁ。なんだかロマンチックですね」

美琴「おまじない、かあ…」

黒子「(はん!何を言ってるんですの佐天さん!
ここは天下の学園都市なんですのに、おなじない、だなんてそんな幼稚なこと…
普通の学生は信じたりしないんですの!)」


黒子「よっしゃああああ!!いいこと聞いたんですの!!
今夜さっそく、試してみるんですのぉぉ!!
ナイスなんですの、佐天さん!!!

この間、盗撮したお姉さまの入浴写真を枕の下に入れて
眠れば、毎晩 裸のお姉さまの夢をみることが…!!
げへへへ……」

パリ…パリ…

美琴「ねえ、黒子……さっきから本音と建前が逆になって
考えてることがダダ漏れになってるけどアンタ……
覚悟はできてるんでしょうねえ……」

黒子「は、はうわああ!!ちちちがうんですのお姉さま…!
こここれはああ……!!」

美琴「てか、なにが盗撮写真よ!!ふざけてんじゃないわよ
アンタはあああ!!!!!!!!」

ビリビリビリビリぃィィィ!

黒子「ぎゃああああああ!!!!」

佐天・初春「あーーあ…」

………

その夜

学生寮

美琴「………」

美琴「(おまじない……か)」

美琴「(………そういえば私……以前、例の大覇星祭の罰ゲーム
の時に、アイツと写メとったわよね……
佐天さんのおまじないって、写メでも有効なのかしら……)」

黒子「お姉さま……?どうしたんですの、さっきから携帯を
見つめて…」

美琴「え!?あ、ああいや、べ、別になんでもないわよ!
さ、ほら、もう寝るわよ!!」

黒子「え、ええ…」

美琴「(あの時とった写メを待ち受けにして、携帯を
枕の下にいれてっと……)」

美琴「(って、私何してるんだろ……ま、まあいいわ、
これは試し!おまじないがホントがどうか
試しにやってみるだけなんだから…)」

美琴「(別にアイツも夢が見たいわけじゃないんだから…)」

美琴「……………」

………

チュンチュン…

美琴「……う、うーーん……あ、もう朝かあ……

って、やば…早く学校に行く準備しなきゃ……!」

美琴「……あれ、そういえば夢なんて全然見なかったわね……

……まあ、所詮はおまじない……迷信ってことかしらね
って、べ、別にアイツの夢なんか見たかったわけじゃあ……ん?」

上条「ぐー…ぐー…むにゃむにゃ…」

(美琴の横のベットで寝る上条)

美琴「」

美琴「ぎゃああああああああーーーーーーーーーーー!!!!!!」


がしゃがしゃがしゃどんがらがしゃーーーーーパリパリパリ
ぱりーーーーん!!!!!!

上条「……ん、なんだよそうぞうしい……って!!
ええ、み、美琴、何やってんだよお前ぇぇ!!そんな取り乱して!!
寝室がめちゃくちゃじゃねーーーかあ!!」

美琴「あああああ、ああ、アンタ、なに、なにやって、
なんな、なんでここここここに……え、ちょ、なんで
うちの寮に……!!???」

上条「はあ?寮……?何寝ぼけてんだよ、お前?
まあ、いーや、今日は仕事も休みなんだから…
もうちょっと寝さしてくれよ………ってことでおやすみ…」

美琴「って、寝るなあああ!!!!!」

ビリビリビリィィィ!!!

上条「どわあああああ!!!!な、何すんだよ!!!」

美琴「何すんだよ、じゃないわよ!!!なんで、アンタが
こんなとこにいるのか、質問に答えなさいよ!!

ってか、黒子!?黒子はどこに!?…

…ってあれ……っていうか……ここ…どこ…??」

上条「はあ…どーしたんだよ美琴……寮だの電撃ビリビリだの
なんだの……なんか中学生時代のお前みたいだな……」

美琴「は、はあああ!?ちゅ、中学生時代…?
それって一体……アンタ何言って……!」

上条「けどなあ…美琴さん……

流石に二十歳の中学生、ってのは無理があるんじゃないですか?」


美琴「……な、何ですって…?二十歳って…

…だ、だれが…?」

寝室の鏡をみる美琴

美琴「え……!!あ、あれ…なんか私……顔が
ちょっと大人びて……へ……あ、あれ……」

美琴「(わ、私、なんでこんな一夜にして成長してるの??
っていうか、ここはどこ!??

っでもって……なななんでコイツと私が一緒のべ、ベットに
寝てたわけ……!??)」

上条「ふぁーあ、いい加減、目ぇ覚めたか?美琴?

けどまあ、懐かしいよなあ……あれから6年かあ…
あんときはなんかお前、俺に食ってかかってきててさ…」

美琴「あ、あれから6年って……そ、そんなまさか……!!」

上条「出会った当時からは想像できねーよなあ
まさか俺達がそれから付き合いだして…

…結婚までしちまうなんてさ」

美琴「ふにゃああああああああーーーーーーーーーーー!!!!!!」

がしゃがしゃがしゃどんがらがしゃーーーーーパリパリパリ
ぱりーーーーんぱそーーーんぱすーーーん!!!!!!

上条「み、美琴ぉぉぉぉぉ!!!な、なにしてんだお前!!!
お前は寝室を破壊する気かあああ!!!!」

美琴「ちょ、ちょちょ、ちょっとま、、待って……!!!
わ、わた、私と、ああああアンタがけ、け、けえけけけk…
けっ子……結婚……って!???え、……そ、…え、ええ!?」

上条「ふぁーあ、ああもう……せっかくの休日で昼まで
寝ようかと思ってたのに…お前が寝ぼけて騒ぐから俺まで目が覚めて
きたじゃねーか……

まあいいや、朝ご飯の準備って確か、今日は俺の番だったし
…台所言って用意してくるよ」

美琴「(え、えええ……あ、あの……ここここれって一体…)」

上条「あ、そーだ。けど、その前に」

美琴「え?」

上条「え?…じゃなくて、ほら……朝の恒例の……」

美琴「え、ちょ、ちょちょ……な、な…!!」

ビリビリビリビリビリィィィ!!!!!

上条「どわああああ!!!な、何すんだよお前!!」

美琴「な、なななななな何じゃないわよアンタはあああ!!!
何、きゅ、急に顔近付けてきて…!!!何するつもりだったのよ
アンタは!!」

上条「え、い、いや毎朝やってるじゃねーかキス…」

美琴「ま、毎朝キスゥゥゥゥ!!!!!ななななnなになふぁあらk」

上条「え、ちょ、っていうかお前、さっきから顔真っ赤だぞ?
大丈夫かよ…!?今日ホントおかしいぞ?

たかだかキスくらいで……」

美琴「キス、くらいぃぃぃぃ!!????くくくらいってアンタ!!
普段、い、一体どれだけのあふぁががgrぁぁぁふぁあ!!!!!」

ビリビリビリビリィィィx!!!!!

上条「だあああああああ!!!!!」

…………

リビングルーム

上条「よし、朝食できたぞ美琴、……よし、それじゃいただきますっと…」


美琴「……………」


美琴「(おちつけ……おちついて状況を整理しよう……

まず、この目の前のバカの話に基づくと……

ここは6年後の学園都市で……私は今20歳…こいつは23歳……

そ、それで私とコイツは私が16歳の時に付き合いはじめて…
きょ、去年、3年の交際を経て、け、けけけ結婚して………
そ、それで……学園都市内のマンションを借りて……ふ、二人
きりでし、新婚…、生活を……)」

上条「?……美琴?食べないのか?」

美琴「え!??あ、あああ……そ、そうね…
いただくわ、…い、いただきます…」

上条「…?変なヤツ…」

美琴「(そういえば……コイツもよくみるとちょっと顔つきが
大人になってる……ま、まあそりゃそうよね6年もたってると
したら……)」

美琴「(私だってさっき鏡見たときちょっと成長してたし…
けど…なーーんか想像と違うのよね…

…二十歳って予想ではもっともっと大人ッぽくなってると思ってたのに…
なんかちょっと童顔ぽいっていうか……

もっとママみたいに大人の顔に……ってあれ……そういえば…)」

美琴「(ちょ……よ、よく考えたら胸!!!私の胸……!!!
あ、あんまり成長しないじゃない……!!!な、なんか
ちょっとだけ大きくなってるだけ……!??

そ、そんな……い、いずれ将来はママみたくなると期待してたのに!!
え、て、ていうかこれなら、中学校時代の佐天さんのほうが……
え、ちょ……そ、そんな……)」

上条「美琴?」

美琴「え、あ、はい!!?」

上条「なーに朝飯中に落ち込んでんだよ急に……

さっきからなに下の方向いて……って、ああ、まさか
お前まーーだ、胸のこと気にしてんのかよ」

美琴「え、ちょ!!あ、あああアンタ急に何いって……」

上条「だからさ、そんな気にしなくていい、っていつも言ってるじゃねーか。
そもそも俺は、お前の大きさが一番揉みやすくて好きだって…」

美琴「くくくく、くたばれエロ野郎があああーーーーーー!!!!!!!!!!!」

ビリビリビビリビリビリビリリビリィ!!!!

上条「だああああああーーー!!な、なんでえええええーーー!!!??」

…………

上条「なあ、美琴。午後、お互い特にやることもねーし、
久しぶりに外に散歩しにいかないか?」

美琴「散歩?」

上条「ああ、最近、最近、働きづめであんまりお前と一緒外
を出歩いたりしてなかったし。

たまには、気分転換に、な?いいだろ?」

美琴「……別にいーけど」

上条「よし、そーと決まれば、さっそく準備するか!」

美琴「…………」

学園都市郊外

美琴「………」

美琴「(6年後の学園都市……特に大きく変わった様子は
ないけど……私と同年代の子は当然、もうとっくに高校
も卒業してるってことよね……)」

上条「さーて、どこ行くかなー、なあ、美琴」

美琴「え、……あ、……う、うん…」

美琴「(……そういえばコイツ……さっきからずっと私のこと
下の名前で呼んでる……み、美琴、って……)」

美琴「(………私、今までコイツのこと…コイツとかアイツとか…
このバカ、としか呼んだことなかったけど……

6年後の私は、コイツのことなんて呼んでるんだろう……)

美琴「(コイツと結婚とか……いまだに全然信じられないけど……
けど、夫婦ってお互いをなんて呼べば……)」

上条「………あのさあ美琴さん……おまえ…」

美琴「え、ななn、なに?……ってあれ?」

?「御坂さーーーん」

美琴「初春さんに佐天さん!??どうしてこんなとこに…」

初春「どうして、って、ちょうど今から大学に行くところだったんですよ」

佐天「やだなあ、しばらく会ってなかったから忘れたんですか?
花の大学生ですよ!!私たち!!」

美琴「は、はあ…そ、そうなんだ…」

初春「御坂さんこそ何してたんですか?」

佐天「何って、そんな野暮なこと聞いちゃダメじゃない初春は!!
どう見たってデートじゃない、デート!!ね、御坂さん!!」

美琴「え、で、で、デートだなんて!!ち、違うわよ、
だれがこんな奴と……!!」

佐天「またまたーー中学生じゃないんですから御坂さんは!!
そんなこと否定しなくてもいいじゃないですか、ねえ、上条さん?」

上条「なー?なんか今日の美琴は変なんだよ、佐天さん」

初春「ああ、そういえばお久しぶりです上条さん、結婚式以来ですね」

美琴「(…6年後は、佐天さんと初春さんもコイツと知り合いなのね…)」

佐天「けどまあ、もうお二人が結婚して1年になるんですね。
時が立つのは早いなあ…」

初春「そうですねえ…あの結婚式からもうそんなに立つんですね…
あ……結婚式といえば……御坂さん……」

美琴「え、……な、なに…?」

初春「あの時…せっかくの結婚式だったのに…私達の力で
白井さんの暴挙を止められなくて…申し訳ありませんでした……」

佐天「まさか、お二人の結婚式をぶち壊すためにあそこまでの
暴挙にでるなんて私たちでも想像がつかなくて…」

初春「結局、式の場に常盤台中学の寮監さんがいてくれて、
白井さんを沈めてくれたんで助かりましたけど……
寮監さんがいなかったらと思うと……」

佐天「うん……あの日の白井さんは、目が血走ってましたしね…
ほんと、すいませんでした御坂さん、上条さん」

上条「はは、いいよそんな……あの暴挙もなんか、美琴のことを
何よりしたってた白井らしい、つーかなんつーか……まあ、別に…なあ?」

美琴「う、う、うん、うん、そうそう……はは……」

美琴「(ぼ、暴挙ってなに!!暴挙、って何よ黒子!!!
人の結婚式で何したっての!!き、気になるぅぅ……!!)

                 __ ___
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           'イ/イ |:.|:.::( ̄ ̄`Y'= 廴.ノi:レヽ    . ‥
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              V////////////oO\リ. . i! i!//. . . . .i|   /:.:.人  (:.:(
             V/////////////, イ´. . . . i!. . /. {十}. .i|  .{.:.::{ /〉 )リ :
                |\////////,イ  |. . . . . . . . V. . . . . . . ',ヽ、 乂ハ// ノ´
                ///:\///イ://|  .|. . i. . . . . i. . . . . i. . . . .Yヘ   ):)\ :

初春「けど、その白井さんもとりあえずはお二人の
関係も認めてくれてるみたいですよ?

今はアンチスキルの試験を受けるために頑張って勉強してるらしくて……」

美琴「へえ…黒子が…」

佐天「あ、いけない!!初春!!急がないと講義に間に合わないよ!!
どうしよう、もう春上さんに代返頼んじゃおうか!?」

初春「そ、そんなダメですよ佐天さん!!急いだらまだ間に合いますよ!!
……それじゃ御坂さん!!私たちはこれで!!」

佐天「また、今度皆で集まりましょうね!!」

美琴「え、ええ、また」

…………

上条「……あ、そーだ美琴さん、上条さんは一つ久しぶりに行きたい場所が
あるんですけど、そこ行ってもいいかな?」

美琴「行きたい場所?……別にいいけど……それってどこよ?」

上条「ええと、それは……」

………

美琴「……ここが……来たかった場所?」

上条「そう、…美琴、覚えてるか、この場所?」

美琴「ええ…そりゃ覚えてるわよ……

けどまあ、こんな場所、普通の人にしてみたら
なんの変哲もない『鉄橋』にすぎないでしょうけどねえ…」

上条「ああ、まあそーかもしれねーな…
けど、俺達にしてみたら、それなりに思い出深い場所だろ?」

美琴「そうね……

……あの夏の日、アンタがこの鉄橋で私を引きとめてくれて…
助けてくれなかったら…
間違いなく私はここにはいなかったでしょうしね…」

上条「ああ、……けどあの時初めて見たよ、
あんなに思いつめたお前の顔をさ…」

美琴「…それにしても、あの時対して知り合いでもない私のために
あそこまでしてくれるなんて…

ほんと、アンタってどうしようもないお人よしよね…
…私に限らず誰かれ構わず困ってる人を助けてさ」

上条「………」

美琴「あ、け、けどべ、別にバカにしてるわけじゃなくて…
あ、あのときのことはすごく感謝してるし……

あ、アンタのそういうお人よしな所、な、なんかすごく
い、良い?っていうか……そ、その好……あ、いや…」

美琴「(あれ……私……急に何言ってるんだろう…??)」

上条「なーに言ってるんですか、美琴さん。
お人よしだなんて、お前のほうが俺なんかより
よっぽどお人よしじゃないですか」

美琴「え……それってどういうことよ…?」

上条「妹を助けるためにあそこまで必死になって、
あげく、自分の命を投げ出そうとしたんだからさ」

美琴「え、あ、あれは……」

上条「それにさ、俺は別に誰かれ構わず困ってる人を助けてたわけじゃねーよ。

少なくとも、あの時はお前だったから助けたんだからな、勘違いするなよ」

美琴「え…そ、それってどういう…」

上条「あの時、この鉄橋でお前と対峙したとき、そのとき
初めて御坂美琴っていう人間のことを知ることができた気がするんだ…
その上で、心の底から思ったんだ…

こいつを助けてやりたい…こいつの味方でいたいってさ……」

美琴「……」

上条「…そんで事件が終わったとき改めて感じたよ


本当に『おまえの味方でいれて良かった』って、さ」

美琴「……え、えええ…あ、あ…わ、わ、私も……キャア!」ぐい

美琴を抱き寄せる上条

美琴「え、……え、あ、な、な、なななにすん……//////////」

上条「え、い、いやその……今日の美琴さん、
やっぱおかしいなって、……なんかちょっとのことで怒るし…
朝のキスも拒否するし…

…それでその……いつもみたく俺のこと、名前で呼んでくれないし……

……まさかとはおもうけど…
…俺のこと……嫌いになったりしてないかなって不安で……」

美琴「え、……あ、ああああの……/////

美琴「べべべ、別にき、きき嫌いになったりなんか……!!!」

上条「そ、そうか……それだったらいい加減……

いつもみたいに下の名前で呼んでみてくれないか……?
中学校の頃じゃないんだから、さ」

美琴「え、あ、そ、そそそうねわ、わ分かったわ……///////

いつも、みたく、ね………え、とと、とう…////」

?「とーま!」

美琴「え?」

禁書「なにそんな公衆の面前でいちゃいちゃしてるんだよ、とーま!
私が嫁の週はそんなことしなかったくせに!!短髪だけなんでそんな
ひいきするの!!?」

上条「ちょ、お、おいインデックス!!お前との結婚生活は
再来週だろ!!今日の日曜日が終わるまでは美琴が嫁なんだから
邪魔すんなよお前は!!」

禁書「私とは再来週って……!?来週じゃなかったのとーま!?」

上条「いや…来週は五和だろ!?ちゃんと『シフト表』みたのかよ
まったくお前は……って、あ、あれ?」

パリパリ……

美琴「……………………………

ねえ、アンタ……一体どういうことか、
説明してもらえるかしら……?」

ゴゴゴゴゴゴ……!!!!!!

上条「え、ええと……要するに上条さんには複数人の
嫁がいて、それぞれ一週間交代で結婚生活をしているっていうのは
美琴さんもご承知のとおりで……って、あ、あれ?」

禁書「前から思ってたけど、その複数人ってのは一体何人なんだよ
とーま!!私が貰ってるシフト表以外にもまだ沢山いるってことなの!?」

上条「え、えっと……その……」

禁書「それになんとなく私との結婚生活が回ってくるサイクルが他の
人より長い気がするかも!?あと、最近シフト表で目につくようになった
レッサ―とか吹寄って誰のこと!?きっちり説明してほしいかも!!」

上条「わーー、わかったから!!そんな大声でまくしたてんなって!!

……ってことで美琴さん……一応、いままで了承していただいていた
みたいにこれからも嫁シフト制でやっていく予定なので……その…
ご理解して……いただけ…ました?」

美琴「ご理解……できるかああああああああーーーーーーー!!!!!!」

バリバイバリバリバリィィィィィ!!!!!!!!

上条「ぎゃあああああ!!!!!!」

……………

………

チュンチュン……

黒子「お姉さま……お姉さま!!!」

美琴「う、うーーん…あ、あれ、黒子…?私……」


常盤台中学 寮

………

黒子「……ど、どうしたんですの、お姉さま…?ずいぶん
うなされていたようですけど……」

美琴「……………あ、あーーーそうか…そういうことか……

あ、いや……ちょっとね……夢を見てて……」

黒子「夢?夢ってどんな夢ですの??」

美琴「いやもう…

…とびっきりの悪夢を…ちょっとね……」

…………

…………

美琴「(私としたことが…


……なんて夢をみてるのよ……)」

例の鉄橋で一人たたずむ美琴…



美琴「……ほーーんと、佐天さんから変な情報
聞くんじゃなかったわ……

……て、勝手に試したのは私なんだから、悪いのは私のせいか……」

美琴「(………)」

美琴「(何やってんだろうなあ…)」

たったった……

美琴「ん?」

上条「はあ…はあ…」

美琴「…………、何よアンタ。そんな汗かいてどうしたってのよ?」

上条「…はあ…はあ…い、いや、お前こそ何やってんだよ御坂、こんなところで」

美琴「…は、はあ?何って……ただの日光浴よ日光浴?


……それがなんだってのよ?」

上条「はあ?に、日光浴ぅ!?そ、そっか、なんだよおれはてっきり…

そんなふうにお前がこの鉄橋でたたずんでるのみて…

…まーたお前が前みたくつまんない厄介事一人でせよって、つまんない
解決方法でも模索してんじゃないか、って心配して来てみたんだよ」

美琴「……………

……あのさ、その言葉、アンタにだけは言われたくないんだけど。

いっつも日常茶飯事につまんない厄介事一人でせよって、つまんない
解決方法考えて、病院送りになってんのはどこのどいつだと思ってんのよ?」

上条「な、なんだよ、そんな言い方はないだろ、御坂」

美琴「………、」

上条「…?どうした?」

美琴「い、いや、別になんでもないわよ!!」

美琴「あ、ああ、そういえば……今年の夏の日に、
この鉄橋でアンタは私を引きとめてくれたんだっけ?」

上条「ああ、……ホントあの時初めて見たよ、
あんなに思いつめたお前の顔をさ…」

美琴「…にしてもさ、あの時対して知り合いでもない私のために
よくあそこまでするわよ。

ほんっと、アンタってどうしようもないお人よしよね。

…私に限らず誰かれ構わず困ってる人を助けてさ
ホント、それで毎回死にかけて病院送りになって、
バッカみたい!

……ま、まあそりゃアンタにはかんsy…」

上条「んな……!!だ、だからそんないい方
しなくてもいーじゃねーか!!

ってか、お人よしなんて
言ったら、お前だって十分お人よしじゃねーか!!」

美琴「はあ!?なによそれ!?」

美琴「(あ、あれ?このやりとりに近いようなことを
どっかでやったよーな…)」

上条「妹を助けるために自分の命まで投げ出そうとしやがって!
ほんと後先考えないよなお前ってさ!」

美琴「うわ!!あ、アンタだけにはそんなセリフ言われたくないわよ!!
普段、後先考えないで行動するのはアンタのほうでしょうが!!」

上条「なんだとお!!」

美琴「なによ!!」

上条「……やめよう…こんなつまんないことでケンカするのよそーぜ」

美琴「そーね……無駄なエネルギー使いたくないし……」

上条「あ!けどな御坂、俺のことを誰かれかまわず助けて病院送りになってる
ような人扱いするのはよせよ!それじゃ俺がバカみたいじゃねーか!」

美琴「はあ…なによ、だってそのまんまじゃないのよ!
そんなこと言うなら、少しは自重して自分の体を大事にしなさいよね」

上条「いや俺だって、なんでもかんでも首をつっこんでるわけじゃねーよ!
少なくともお前を助けたときはそーだったんだからな!」

美琴「はあ!アンタ一体何言って…」

上条「いや……うまくは言えないけど…
あの時、この鉄橋でお前と対峙したとき、そのとき
初めてお前がどういう人間が分かった気がしたんだよ。

その上で、心の底から思ったんだ。

こいつを助けてやりたい…こいつの味方でいたいって」

美琴「……」

上条「…そんで事件が終わったとき改めて感じたよ


本当に『おまえの味方でいれて良かった』って、さ」

美琴「……………………………………、」

上条「……御坂?」

美琴「え、あ、ああ…ごめんごめん、わ、私もう
帰らなきゃ…りょ、寮の門限もあるし…」

上条「え、あ、あれ、お前、顔どうしたんだ!!??
トマトみたいに真っ赤になってるぞ!!??」

美琴「あ、ああーー、もうなってない、なってないわよ
うるさいわね、いいから、私もう帰るって」

上条「い、いやなってるよ、まっ赤っ赤だぞお前!!
急にどうしたんだ、具合が悪いんだったら…」

美琴「あ、あああもうーーう、う、うるさい!!!」

ビリビリビリビリィィィ!!!!

上条「うわああああ!!!!!」

上条「な、なにすんだよ御坂、てめえは!!」

美琴「あ、アンタがしつこいからでしょうが!
人の顔が赤いだの青いだのささいなこと言ってんじゃないわよ!!」

上条「っあ!そういえば、今の電撃で思い出した!!
御坂お前!!俺に初めて超電磁砲ぶっ放したのも
この鉄橋だったよなぁ!!

そういえばあの後、この一帯が停電になって大変だったんだからな!!」

美琴「はあ!?なによそれ、ないないないわよこの鉄橋にそんな思い出!
全然記憶にないんですけどお」

上条「う、うわあ…て、てんめええーーーーー!!!!!!」

上条「てめえ御坂!いい加減お前は反省しろっての!!」

美琴「はいはいわかったわよ、分かったから!!」

美琴「…………」

上条「ったくおまえはいつもいつも……って、お前…
なんでちょっと嬉しそうな顔してんだよ…」

美琴「え、……嬉しそうって……し、してないわよそんな顔!!」

上条「いいや、確かにいましてたよ思いっきり!!そんな年上の上条さんを
おちょくって面白いんですか!!?」

美琴「んな…!ば、バカ違うわよ!!ただ、今はまだ、こういう
距離間も悪くないなって…

…少なくともあの夢の続きをみるよりは
この現実の方がよっぽどいいって、…そう思っただけよ!!」

上条「は、はあああ!?お前なに言ってんだ!?」

美琴「あ、ああもう!!言っても分かんないんだから、
もう言わないわよ!!わ、私今日はもう帰るから!!」

上条「え、ちょ、どーいうことだよ御坂!!おい!!」

美琴「あーーもううるさい!!」

ビリビリビリィィ!!

上条「どわああああ!!!!!」

…………

夢の続きは現実で    

おしまい

こんな朝まで付き合ってくれた方 乙です。
こんなに長引くとは…
これで安心して寝れます…おやすみなさい

あ、良く見たらスレタイ一文字間違ってるw
まあいいやww

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