男「手に口ができた」(1000)

男「これ使えばなんかエロいことができるかもしれん、フヒヒ」

手「そんなことばっかりだな」

男「シャベッタァアアアアアアア!!」

男「なんですかアンタは」

手「あれだよ、美鳥の日々的な」

男「まんまデザイン手じゃん君、そんな恋人おことわりだよ」

手「なら厨二的能力だよ、その昼食を食べ尽くす!」

男「どっちかと言えばヒロイン側だよねその台詞」

男「で、実際君はなんなの」

手「口です」

男「相当シュールだな上の台詞」

手「まあ気にするなって、よろしくやろうや兄弟」

男「なんだかなぁ」

>>12までにクンニへ持っていけるならこのスレにはりつく

翌日

男「君って男なの?それとも女?」

手「お前と一心同体みたいなもんだから男だろ」

男「チッ…じゃあフェラしても意味ないか…」

手「恐ろしいこと考えるなお前…」

女「…男君」

男「ああ、クラスメート件幼なじみの女」

手(やけに説明口調だな)

女「ちょっと来て…」

男「へ?」

男(ここは体育倉庫…そして目の前には女)

女「男君に…見て欲しいの…」

男「なっ…なにを?」

女「それは…口では言えないよ…」

男(はいきましたねコレ、クンニ確定セクロスルートです)

女「今脱ぐから…見て…」

男「女、脱ぐって靴下だけじゃ…もしや足コキ!?いきなりそんなプレイなんて!」

女「悪いけど、期待してるのと違うよ」

女「コレは…」

男「!?」

男「足の裏に…眼!?」

手「同類か」

            i⌒i スッ
             | 〈
      ∧_∧ / .フ

      ( ´Д`)/  |
    /     /.  ノ
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     .||              ||


.              
      ∧_∧    
      ( ´Д`).  
    /     \.   スッ
   / /\   / ̄\ 
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  ||  || ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄||
     .||              ||

男「うわっ!喋るなよ!」

手「つっても緊急事態だし、おかしいのは向こうもだろ?」

女「男君は手に口なんだ…」

足「ぎょろり」

男「【男君は】って、なにか知ってるのか?女」

女「う、うん…というか男君は知らないの?」

男「なにを?」

女「今チェーンメールとかで有名なっている噂」

女「ゲエム」

男「ゲエム?」

女「うん。ある日、何人かの選ばれた人に神様から身体のパーツを分けてもらえるんだよ」

男「か、神様ってなんだ?そんな超存在が本当にいるのか?」

女「知らないよ、話の中ではそう呼ばれてるんだもん」

手「まあ不思議な力を持ったなにかってことだろ」

女「でね、100日以内に自分以外の選ばれた人達全員からそのパーツを奪って、神様を完成させることができたら…」

男「…できたら?」

女「願いが1つ叶うんだって」

男「なんでも?」

女「なんでも」

なに!ゲイムだと!?

男「信じられない話だが…」

手「まあ、証拠になるものはあるな」

足「ぎょろり」

男「しかしお前が神様ねえ」

手「そんな記憶ないがなぁ」

女「それでね、男君にお願いがあるの」

男「え、お願い?まさかこの口が欲しいのか?」

女「ううん、逆」

女「私の眼を受け取ってほしいの」

男「は?」

    ∧∧ ∩                                  ⊂   ノ
    ( ´∀`)/ ∧∧ ∩                     ∧∧ ∩    (つ ノ
   ⊂   ノ  ( ´∀`)/                     ( ゚д゚ )/     (ノ
    (つ ノ  ⊂   ノ  ∧∧ ∩        ∧∧ ∩  ⊂   ノ
     (ノ    (つ ノ  ( ´∀`)/  ∧∧ ∩  ( ゚д゚ )/    (つ ノ
           (ノ   ⊂   ノ   ( ´∀`)/ ⊂   ノ     (ノ
                (つ ノ  ⊂   ノ   (つ ノ
                (ノ    (つ ノ     (ノ
                      (ノ

                           __/ヽ-、____
                         /  /____/
                          ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

女「なんか気持ち悪いしさ…それに満足にお風呂も入れない足なんて不満足だよ」

男「ああ…染みるだろうな」

女「だから、ね?お願い!」

男「…いいよ、女の頼みだし」

女「本当!?ありがとう!」

男「で、受け取るにはどうすればいいんだ?」

女「舐めて」

男「へ?」

女「だから、舐めて」

男「足を?」

女「足を」

男「ペロペロペロペロペロペロペロペロペロペロペロペロペロペロ!!」

女「キャッ!」バキィ

男「ありがとうございます!」

手「多分俺で舐めろということだぞ」

男「うわー…」

足「ぎょろり」

手「うっわwwお前キモッwwww」

女「ごめんねー…」

男「いや、いいけどさぁ」

女「あっ、でもでも!その目いいこともあるよ!」

男「いいこと?」

女「うん!使ってみてのお楽しみ」

男「お楽しみねぇ…」

手「wwwwwww」

男「笑いすぎ」

手「わかっらからひたをひっひゃるな」

休み時間

男「しかしいいこと?いったいなんだ?」

手「ちょっと瞼開いてみろよ」

男「しかし靴下あるのに開けるのもなぁ」

手「だって足目線で靴下見る機会もないぜ」

男「そりゃそうだろうな…まぁモノはためし、ってアレ?」

手「どした?」

男「なんだ?全然違う景色だ…水?これプールか?」

手「おい…次の授業はたしか」

男「…水泳だ」

(n‘∀‘)η

放課後

男「すごいな、未来を見る眼か」

手「瞼開けられる時間はまちまち、見られる時間もランダムみたいだがな」

男「競馬とかは難しいな…」

手「とりあえずユッケが危険だということはわかったじゃないか」

男「しかしサザエさんの最終回があんなんだったとは…」

手「衝撃的だったぜ…」

男「しかし、だ」

手「ん?」

男「女はなぜ、こんな便利な能力を手放したんだろうな」

手「たしかに」

「それは」

男&手「!?」

メガネ「私みたいな人がいるからに決まっているでしょう、決まっています」

男「…誰?」

メガネ「私が何者かなんて知る必要ないでしょう、知る必要なんてないんです」

メガネ「なぜならここであなたは死ぬからでしょう、死ぬんです」

男「は?」

手「伏せろ!」

男が咄嗟に横に倒れる

瞬間、先ほどまで男が立っていた場所を酸が襲う

男「うわっ!制服が!」

あっという間に溶ける男の学ラン

メガネ「…避けるんですねぇ、避けたんです」

手「早く逃げろ!」

男「お、おう!」

メガネを掛けた男と反対方向へ、全力でダッシュする

メガネ「逃がしませんねぇ、逃がしません」

メガネを掛けた男は静かにそれを追う

男「なんだよあいつは…」

手「どんなヤツかは知らないが…目的だけは分かる」

男「目的?俺は金ねーぞ」

手「馬鹿かお前は!俺だよ俺!」

男「俺?」

手「ゲエム!百日!神様!」

男「…ああ!」

手「【収集家】、コレクターってところか」

男「願いを叶えるために…俺を?」

手「殺しにきたんだ!チキショウ!あのねえちゃんこの事分かって眼を渡したんだな!」

男「…はめられた」

男「…そうだ!眼でアイツの弱点を!」

手「馬鹿!何回も言うがあの眼が見れる未来は完全ランダム!都合よくチャンネルが会うわけないだろ!」

男「やってみなきゃ分からない!」

男「…」

手「どうだ?」

男「…お前がおいしい料理を目の前に皿まで食ってた」

手「使えねぇえええええ!!!!」

男「いや、お前が好き嫌いしない子ということはわかった」

手「無機物まで食うとかどんだけー」

ジュッ

男「ん?雨かな」

見上げると

メガネ「上なんですねぇ、上なんです」

手「逃げろぉおおおおお!!!!!!」

大量の酸が雨となって降り注ぐ

メガネ「…また逃しましたねぇ、逃したんです」

溶けたコンクリートとワイシャツだけが残っていた



男「クッソ!夏場でもこれは寒いぞ!」

手「その前に視線がいてぇ!」

男「なにか打開策は…電話?」

女『男君ごめんねー』

男「チクショウだよチクショウ!」

女『いや、意味わかんないし…悪いと思ったから私が眼で見ることのできた彼の情報をあげるわ』

手「頼むぞねえちゃん!」

女『持っているパーツは【胃】、能力は強弱を設定できる酸の生成』

男「…それだけ?」

女『あ、あと口癖は~ですねぇ、~です』

男「もうヤダー!!」

手「いや、それだけでも十分だ!少なくとも酸以外に武器はない!」

男「でもどうすれば…」

手「せめて俺にも能力があれば!」

男「確かに…ってまてよ」

手「あ?」

男「…思い出せ、あれを…細部まで」

手「なにしてんだ?」

男「…おい」

手「なんだよ」

男「お前、泥の味って知ってるか?」

手「…はあ?」



メガネ「見つかりませんねぇ、見つかりません」

男「おい」

メガネ「…出てきたんですねぇ、出てきたんです」

手「あー…マッズ」

メガネ「汚れているんですねぇ、転けたんです?」

男「そんな喋り方もアリなのか…ちげーよ、これは」

手「お前を倒す、予行演習だ」

メガネ「?…わかりませんねぇ、わからないんです」

男「わからなくてもいいさ。なんにせよ、俺達は今からお前を」

手「しゃぶり倒す!」

男「…やっぱこのキメ台詞はねーよ」

手「…だな」

メガネ「イライラしますねぇ、イライラするんです!」

息を大きく吸い込む

メガネ「奥義、酸化射!!」

ボールのような塊となった酸が男を襲う

男「お前には、右手一本で十分だ!」

手「いくぞぉおおおお!!」

男「【喰え】!」

男が叫んだ瞬間

メガネが放った【奥義、酸化射】は消えた

メガネ「!?」

正確には

男「喰った」

手「だけどゲェェェェップ」

男「台無しだよ…」

数分前…

男「泥食えたな!」

手「…吐きそうだ」

男「だが分かった!俺の手は別段冷たいわけでもねえ」

男「お前の能力は好き嫌いせず、なんでも食うことだ!」

手「好き嫌いせず、というか、口にいれたものを影響を受けず吸収できる。だな」

男「おかしいと思ったんだよ、皿なんて食えるわけないんだギャグマンガじゃあるまいし」

手「つまり、食っても大丈夫ななにかがあったってことなんだ」

男「そう、能力が」

手「あ、ごめん、やっぱ吐きそう」

男「おーい!ちょい待て待て!」



男「さーて、これでお前の能力は封じたぜ」

メガネ「…諦めませんねぇ、諦めないです」

手「往生際が悪いぞ」

メガネ「効かないというなら肉弾戦ですねぇ、肉弾戦です!」

握り拳を作り、突進する

男「ならばもうひとつお見舞いしてやる!いくぞ!」

手「おう!」

男「【リバース・キャノン】!」

右手から、先程吸収した【奥義、酸化射】

その倍の大きさはあろうかという酸が飛び出す

メガネ「!!」

男「お前の負けなんですねぇ」

手「お前の負けなんです」

酸に包まれたメガネは、それでも立とうとしていたが
やがて気絶した



男「よし、救急車は呼んだし」

手「胃はゲットできた」

男「そして家に帰ってこれたぁああああああ!!ただいま我が家!命って素晴らしい!」

手「しかし俺にあんな能力があるとはなぁ」

男「なんでも喰う能力と喰ったものを倍にして吐き出す能力」

手「相手がアイツでよかったよ、もし肉体強化とかだったら」

男「普通に負けてたしな」

手「しかし、今後また襲われる可能性も高いな」

男「まあ考えたって仕方ないさ、それよりも…」

手「それよりも?」

男「今はメシだ、いつもの倍は腹減った」

手「手伝うぜ、兄弟」

男「ありがとよ」


男、所有パーツ:口、眼、胃

…一週間後

男「…あれ?」

手「どうした?」

男「平和に日々を過ごせている」

手「マンガの読み過ぎだろ、そうそう殺し合いなんてねーよ」

男「いや、週刊誌的に考えると週一で事件が起こるのがデフォかもしれん」

手「ねーよwwwww」

男「ですよねwwwww」



後輩「今日こそ…告白するんだ」

後輩「…男先輩に!」

男「希望は!僕等の!」

手「最後のギアさ!」

女「男君、朝からWーInfinityはちょっとテンション高すぎじゃない?」

男「でたな!性悪女!」

女「だ、だからごめんって謝ってるじゃん」

手「さすが女、女汚い」

女「てーくんまで酷いよお…」

男「てーくん?」

女「あだ名」

手「ないわー」

女「ええっ!」

男「ん?なんだこれ?」

女「恋文?」

手「なぜ急に古風に…」

放課後、屋上にある体育館裏の伝説の桜の木の下で待ってます
あなたを影で見ているものより


男「…果たし状か」

手「いや、これでもかってぐらい告白シチュエーションじゃねーか!っていうーか屋上の体育館裏の伝説の桜の木の下ってなんだよ!屋上大変なことになってるじゃねーか!」

女「ああ、あそこね」

手「あるんだ!あるんだそんなの!」

男「腕がなるぜ…」

手「頭が痛くなるぜ…」

放課後

男「さあ放課後だ…」

手「不細工オチに一票」

男「相手はどこだ?」

後輩「…あ、あの」

手(か、可愛い!ロングの髪がスカートに似合ってる!)

後輩「男さん、僕、僕…男さんのことが!」





男「誰?」


手「お前アホか」

後輩「…」

男「まあ誰でもいいさ、果たし合いだろ?種目はなんだ?」

後輩「ふふ…なーんだ…そっかぁ…」

後輩「…男さん、後ろ向いてください」

男「こうか?」

後ろを向く男

後輩はそれに寄りかかり

後輩「死ね」

一気に吊しあげた

男「…!?…!!」

無論、手ではなく

後輩「なんで気づいてるんですかね」

その髪で

後輩「今日こそ殺意を告白しようと思ったのに」

手「なっ!コイツ、コレクターか!」

後輩「男先輩もパーツを…」

手(呼び方に、雰囲気が変わった…)
手「お前は…」

男「…思い、出した」

草を引き抜くような音とともに髪の拘束を解かれた
文字通り溶かして

男「お前、後輩だな」

後輩「正確。病める時も、怪我する時も、死す時も、あなたと一緒の後輩ちゃんでーす」

手「男、コイツ誰だ?」

男「超破滅願望持ち、あだ名は荒廃した後輩こと」

男「自称俺の彼女、後輩ちゃんだ」

後輩「よろしくお願いします」

手「超破滅願望?」

後輩「ええ、私と男先輩が出会ったのはちょうどこんな季節です…」

手「え、語るの?」



後輩「あれ?小銭が足りない…」

列後ろ「イライラ」

後輩「あ、あれ?あと1円…」

スッ

男「nanakoで」キリッ

先輩は、横から私を助けてくれたんです

手「えっ、これいい話なの?」

その時思ったんです

殺すしかないと

手「なんで!?」

後輩「だって愛しているんですよ?殺すしかないじゃないでしか?」

手「なあ、コイツ」

男「ああ」

男&手「イッてる」

後輩「安心してください、神様の力で今すぐ逝かせてあげますよ」

男「その髪が神様の力か…伸びてたからわからなかったよ」

後輩「先輩はロングが好きなんですね、わかりました、殺します」

男「やめてって言ったら?」

後輩「先人は言ってますよ」

後輩「愛は偉大だと」ニコッ

男「ラブ・デラックスねぇ、譲る気はないと」

後輩「僕には微塵もありません」

男「悪いが、速攻でケリつけるぞ!奥義!」

手「まさか」

男「酸化射!!」

巨大な酸が後輩を襲う

男「悪いが女だからって恩情もかけないし情けもかけない」

しかし

後輩「ひどいよ…男先輩」

壁のように聳える髪、髪、髪
それらにすべてを防がれてしまう

後輩「こんな生ぬるい攻撃で私を殺せると思うだなんて、色メガネかけてるんじゃないですか?」

男「おいおいマジかよ…」

後輩「いいえ、マゾです」

数本の毛が針のように鋭くなり
男に突き刺さる

男「痛っ!…絶対に嘘だな」

後輩「逃げようとしても無駄ですよ、だってここは屋上、逃げ道は私の後ろにしかありません」

男「酸は効かないが後輩の攻撃は俺に大ダメージ」

手「絶望的じゃねーか!」

後輩「絶望的じゃありませんよ」

後輩「絶望です」

男「やがて死亡ってか」

後輩「やがてなんて悠長ですね、すぐに、です」

鞭のように髪が男を襲いかかる

男「あぎっ…がっ!」

後輩「ほらほら、どうしましたか?」

手(コイツ、痛ぶるのを楽しんでやがる!)

男「クソッ!」

たまらず逃げ出す男

後輩「けど、そちらに扉などありませんよ」

男「…考えろ…情報を頭の中で整理整頓…」

後輩「出ましたね、男先輩の悪い癖【考える】」

後輩「そんなことしたって無駄ですよ、一緒に…死にましょう」

手「うるせえメンヘラ!!」

後輩「…なんですか」

手「コイツの考えはスゲェんだよ!俺には分かる!」

後輩「あなたが男先輩の何を知っているんですか!私は先輩を殺すためになんだって調べた!殺すために!ありと!あらゆることを!」

手「だからなんだ!俺は知ってる!コイツは」

手「死にそうになっても、絶対に諦めないって」

後輩「ムカつく手ですね…先に、死になさい!」

鞭が右手を狙い襲いかかる!

手「…!」

男「そうはいくか!」

間一髪、それを避ける男

手「男!」

男「逆転スタートだ」

後輩「なにが逆転ですか、この戦いは最初っから私1人、転じたって私だけの世界ですよ!」

男「それはどうかな!いくぞてーくん!」

手「てーくんって言うな!」

後輩「殺す!」

男「殺したいならいいさそれでも、だが、お前は俺達に」

手「悔い、尽くすことになるだろうがな!」

男「…この決めセリフもねーよ」

手「…やっぱり?」

後輩「奥義、災鬼感髪!」

無数の髪の束が蛇のように襲いかかる

男「よーい、ドンッ!」

男は桜の木の幹を足場にし、クラウチングスタート

次々髪をかわして行く

男「まだ…あと少し…」

徐々に近づいていく男

後輩「…きゃは」

不敵に笑う後輩、その髪には

後輩「男先輩」

男「?」

後輩「これなーんだ?」

文字通り、隠し玉

髪をバネのようにし、放たれたソレは

見事男の心臓の上を叩いた

男「がァッ!!」

止まる男

後輩「体育館裏っていう設定忘れてないですか?」

後輩「あなた達が決めセリフ言っている間、私が何もしないとでも?」

後輩「たとえば、そこの体育館からこっそりとボールを盗むとか、それぐらいの時間はありましたよ?」

手「男!起きろ!」

男「大丈夫だ…それに…」

男「距離は十分になった」

後輩「…!」

慌ててトドメを刺そうとする後輩、しかし

男「襲い!奥義、酸化射!」

溜めに溜めこみ、大きくなったそれを

男は斜め上に撃った

酸の雨が彼女を襲う

男「攻撃用に髪を減らしてたお前に!この量を防げるかな!」

後輩「い、いやぁあああああああああああああ!!」



後輩「なーんちゃって」

一瞬でドーム型に髪が集まり彼女を守る

酸は

後輩「…きゃは」

一滴も彼女に届かなかった

男「嘘…だろ…」

後輩「僕のパーツは髪、能力は髪を操るだけではなく質感の変化、そして無尽蔵の供給」

後輩「無敵な僕のパーツに弱点はありませんよ、男先輩」

男「嘘…だ」

後輩「往生際が悪いですよ男先輩、さあドームを解除して…」



男「…こんなうまくいくなんて嘘みたいだ」

後輩「か、髪が!解除されない!?なにが」

手「酸の中に俺が吐き出した土を混ぜたんだよ」

後輩「それで髪が固まった…でも、そんな土どこで」

男「伝説の桜の木っていう設定、忘れてるんじゃないか?」

手「自分で書いたんだろ?しっかりしろよ」

後輩「…でも、まだ負けてはいません!このドームだって髪を使えばすぐに!」

男「残念だがゲームオーバーだ」

手「今から俺が、そこにある酸素を食い尽くす」

後輩「!!」

男「外では無理だが、密閉された空間なら可能だ、ちょうどその髪のドームのようにな」

後輩「…殺します、いつか必ず」

男「一緒の墓に入るぐらいなら、俺も大歓迎なんだけどな」

手「まあ、相手が悪かったってことで」

男「諦めてくれ」



手「…しかし、お前のカンってのもバカにできないな、結果的に果たし状だったし」

男「このご時世にラブレターなんていうのがそもそもおかしいんだよ、21世紀だぞ」

手「そりゃそうだよな。さて、なんか食いにいくか」

男「いや、やめとく」

手「それまたどうして?」

男「胸焼けした」

手「愛が重すぎて?」

男「愛が熱すぎて」

手「くっだらねー」


男、所有パーツ:口、眼、胃、髪

車椅子「…妬ましい、羨ましい、そんな自分が浅ましい」

車椅子「力が欲しい、金が欲しい、そんな願いは馬鹿馬鹿しい」

車椅子「儚きかな人の夢」

車椅子「神様、信用もなき私に、どうか救いを。私はかけっこで九位になりたい」

車椅子「かけっこに出れればいい、それだけでいい」

車椅子「それだけで」



男「陸上部の応援?」

女「そっ、男君も行かない?」

手「手の自分にはなんとも関係がない話だ」

女「あなたは口でしょ、くーくん」

手「だからくーくんはやめろ」

男「でも陸上ってなんか地味なんだよなぁ…」

女「ちなみに女子の部の応援なんだけどさ」

男「パイオツカイデーユサユサアセビチョ!」
男(まあ、暇だし言ってもいいかな)

手「逆だよ逆」

男「えっヒンヌーツルペタアセナシ?」

女&手「違うわー!」

当日

男「しっかし陸上ってのも結構面白いな」

女「でしょ?ほら、一位の娘表彰されてるよ!」


記者「今の気持ちを誰に伝えたいですか?」

褐色「そうですね…知り合いに子供のころから車椅子に乗ってるヤツがいるんですよ」

褐色「ソイツは、もう生きることに絶望してて死にながら生きてる、みたいな」

褐色「でも、教えたいんです走ることの素晴らしさ、頑張ればいつかこの素晴らしさを共有できるようになるってことを」


女「いい娘だねぇ」

男「そーか?おれが車椅子ちゃんだったら自殺したくなるな、そんな常識を見せつけられてさ」

トイレ

男「…ふぅ、片手でのションベンもなれたもんだぜ」

手「ハンカチこすりつけられる俺の身にもなってみろ」

男「まぁまぁ、ジュース買ってやるから。ちょうど近くにあったし」

手「うーん、おしるこって…」

男「手、出してみる?」

手「喉から手が出るほど欲しい」

男「お前の喉ってどこやねん!」

褐色「…」ボーゼン

男&手「あ」

褐色「自分の手と漫才してる…」

男「ぱ、パペットマペット」

褐色「いや、片手いないじゃん」

男「コイツはうっかり」

手「ドジだなお前も」

男&手&褐色「アッハッハッハッハッ」

男「それじゃ」

褐色「待って」

手「…あーあ」

男「ノリ悪いって言われない?」

褐色「生憎人と接したことがないもので」

誰もいない会場

男「えーと、まずどっから話たらいいか…」

褐色「…知ってるよ、ゲエムでしょ?」

手「ありゃ」

男「ってことは」

褐色「…そ、私もパーツの所持者」

手「なんのパーツよ」

褐色「それは秘密」

男「ケチー!おっぱいー!」

褐色「おっぱい言うな!…それより本題」

男「まあ大体わかってるよ」

褐色「…そうか」

男「この俺とデートがしたい、そうだな?」

褐色「あ、まだギャグパートなんだここ」

手「勝負か」

褐色「そ、お互いのパーツをかけて」

男「まさにかけっこ、陸上つながりですな!」

褐色「…ああ、そうだな」

男「ノリ悪い…」

手「いや今のはお前が悪い」

褐色「フィールドはこの会場内ならどこでも、勝利条件は…」

褐色「私を捕まえること」

手「つまり」

男「鬼ごっこか」

褐色「制限時間は30分」

男「よし、乗った!」

手「はやっ!」

手「大丈夫なのか?」

男「いや、不安要素はいっぱいだけどさ」チラリ

褐色「…」

男「やっぱ女の子相手に喧嘩はしたくねーよ」

手「お前…」

手「後輩の時はノリノリだったじゃねーか」

男「アイツは人類として認めていない、アウストラロピテクス」

褐色「そろそろいいか?」

褐色「私は君の5m前から同時にスタートする」

男「あいあい」

褐色「私を捕まえたらきちんとパーツは渡す、だから逆もしかりだ」

男「あいあい」

褐色「じゃあ、三分後にスタートだ」

そして、時間がきた

男「よーい」

褐色「ドンッ!」

その声とともに彼女は

後ろ向きに思いっきり跳ね

男「!?」

そのまま、キツい一撃を男の腹部に食らわした

褐色「ライダーキック、なんちゃって」

手「男ォ!」

男「…ッ!?…ッガ!!」

男は突然の状況に脳が追いついていなかった

褐色「ルールはルールだ、君は私を捕まえないといけない」

蹴る

褐色「だが、触れただけじゃ…」

蹴る、蹴る、蹴る

褐色「捕まえたことにはならないよねぇ!」

蹴る、蹴る、蹴る、蹴る、蹴る、蹴る、蹴る、蹴る、蹴る、蹴る、蹴る、蹴る、蹴る、蹴る、蹴る、蹴る、蹴る、蹴る、蹴る、蹴る、飛ばされる。

手「やめろ!無効だ、こんな勝負!」

褐色「別にやめてもいいよ?」

褐色「殺して奪うし」

手「ッ!!」

男「…大丈夫だ…これは勝負、俺が甘かっただけだ」

手「男…」

褐色「いいねぇ、男らしい。濡れちゃったよ」

男「絶対に捕まえる!早速だが奥義、災鬼感髪!」

複数の髪が目の前にいる褐色を捕まえようとする

だが

褐色「悪いけど」

男「!?」

褐色「触手プレイは趣味じゃないんだ」

声は後ろから聞こえた

手「なんだと!?たしかにさっきはそこに…」

褐色「さっきは…ね?」

褐色「これが私のパーツ、脚の能力」

褐色「最高速度は光を超える…かもね」

男「…お前、性格も悪いな」

褐色「人付き合い、したことないんだ」

…数分後

一旦作戦会議、髪シェルター内

手「完全に相手の術中にハマった」

男「ああ、これはまだ俺が逃げる役なら髪シェルター使えばよかったが」

手「あの速さだ、捕まえるのは不可能に近い」

男「もし捕まえても」

手「開き直られ肉弾戦で終了だ」

男「…なぁ手」

手「あ?」

男「速さって食えない?」

手「無理」

男「だよなぁ」




褐色「…ごめんなさい」

男「…うーん、しかし今回ばかりは無理かもなぁ」

手「はぁ…俺の主人もあの褐色か、さらば兄弟」

男「まてまて…って、待てよ」

手「どんだけ待たせるんだ」

男「いや、ちがくて」

男「なんか今スッゲー疑問が生じたんだよなぁ」

男「見逃してはいけないような…大切なこと」

手「なんだよなんだよ」

男「あっ!そうか、そういうことかぁ…しかしなんで…ということはアイツは元々」

手「考えモードか、頼りにしてるぜ、兄弟」

男「ならなぜあんな言葉を…普通は言えないハズ…優越感?違う…まさか…」

男「…手」

手「なんだ?」

男「今回ばかりは、俺が今流行りの主人公するしかないみたいだ」

…数分後

褐色「負けを認めたらどうだ?」

髪シェルター「…」

褐色「反応ナシか…まぁいい暗くなってきたしすぐ制限時間にな」

違和感

そして気づく

褐色「まだ三時!暗くなるわけない!ってことは」

影の原因、それは

男「髪ってね」

会場を覆い隠す巨大な巨大な髪シェルター

男「弦髪ドームってのはどうだ?」

褐色「…不謹慎だ」

手「手痛い返しだな」

男「しかしまぁ、よく気づかないもんだな、もしかして目も悪いのか?」

男「なんにせよ、これで終わりだな」

褐色「…なんだと」

男「ほら、もう逃げ場はどこにもない、真っ暗だ」

褐色「…これで捕まえたと?」

男「ああ」

褐色「…認めない」

男「え」

褐色「認めないよ、それは」

褐色「私を抱きしめなけりゃ認めない」

男「おいおいそりゃないだろ、ルールを変更するなんて」

褐色「うるさい!認められるか!」

男「…そこまでして、神様に叶えたい願いってなんなんだ。褐色、いや…」

男「車椅子ちゃん」

褐色「…へ」

男「あんたの夢は叶ったハズだ…それ以上の願いなんて他に…」

褐色「な、待てよ!私が話に出てきた車椅子の娘だと?本気でそう言ってるのか?」

男「ああ」

褐色「…私が車椅子っていう証拠はなんだ!?脚はこうしてきちんと…」

男「それがおかしい」

褐色「ッ!」

男「例えば俺が貰った口、それは手に出てきた」

男「例えば俺が貰った目、それは目に出てきた」

男「俺は今、胃が2つあるし髪だって通常より多い」

男「つまり…なにがいいたいかというと」

男「お前が常人でかつ、神様からパーツを貰ったら」

男「脚が4本ないとおかしいんだよ」

褐色「…ッ」ギリッ

男「だから、お前はどちらか嘘をついていることになる」

男「しかし、あの脚の速さはありえない異能の力」

男「つまり残った一つの可能性」

褐色「やめろ!やめろ!」

男「お前には元々…」

褐色「やめてくれぇえええええ!!」

男「脚が…無いんだ」

車椅子「…」

男「そして、車椅子ちゃんの話」

男「最初からおかしいと思った、激励の言葉にしては、あまりにも劇薬だ」

男「だが、なんてことはない…あれは」

車椅子「自分への言葉だった」

男「…そう、自分への激励」

男「正確には、手に入れた異能の力を…拒否する自分への、だ」

車椅子「…最初はね、私も楽しかった」

車椅子「けどね、やっぱり駄目なの。気持ち悪いんだ、自分の力じゃないから」

車椅子「本当は、私の脚はないんだから」

車椅子「こんな会場で活躍できる人生…嘘なんだから…」

男「…」

車椅子「けどね、その偽りの人生を楽しんでいる私がいるの」

褐色「私が」

褐色「だから、神様に願うんだ」

男「そうか、君の願いは」

褐色「最初から脚のある人生を貰うこと」

褐色「だから、負けられないんだ…」

褐色「自分のために、あの娘のために!」

車椅子「私のために…」

男「確かに、褐色ちゃんの願いは素晴らしいと思う」

褐色「…」

男「だけどね、駄目なんだよそれじゃあ」

褐色「なんで!?」

男「それだって偽りだからだ」

褐色「!」

男「ただ、一番よくなるような綺麗事を並べ立てた偽りだ」

男「多分、その脚も車椅子ちゃんにとってはすぐ辛くなる」

褐色「なんだよ!じゃあ、じゃあ俺に死んで!車椅子には死ぬような人生を生きろっていうのかよ!」

男「そうだ!」

褐色「そんなのってあんまりじゃねーか!ようやく!ようやく!車椅子が、幸せになるかもしれないんだ!」

男「押し付けだよ、それは。褐色ちゃん、君は車椅子ちゃんのイレギュラーなんだ」

褐色「イレギュラー…」

男「厳しいことだけど、車椅子ちゃんは車椅子ちゃんの人生を歩むべきだったんだ。けど、君が介入したから、神様が介入したから、褐色ちゃんという幸せを知ってしまったんだ」

男「けど、それは偽りの世界だ。車椅子ちゃんには決して届かない」

男「本来ならば、知る必要のなかった世界だ。けど、君が教えてしまった、押し付けてしまった!」

褐色「うぅ…」

男「答えろ!神のパーツ!褐色ちゃん!お前は、お前はこの娘に!」

車椅子「…」

男「車椅子ちゃんになにを押し付ける!?甘い偽りの世界か!それとも辛い現実か!お前が与えた選択肢だ!お前が答えろ!」

褐色「私は…私は…」

車椅子「…ねえ」

褐色「へ」

車椅子「いっしょに走りましょう」

手「よーい…スタート!」

少女が走る


ねえ

…なんだよ

走るってこんな気持ちなのね

ああ、楽しいだろ

ええ、気持ちいいわ

そうだろ?これが…
…これが私の世界だ

…いいわね、もっと早くに話し合えればよかったのにね

そうだな

…いままでありがとうね

…ああ、いままでありがとう

もうすぐゴールね

そうだな、…感想は?

そうね、少し…


少女が倒れこむ

男「感想は?」

「そうね、少し…」

車椅子「少しキツくて、私には合わないわ」

泣いたような、くしゃくしゃな笑顔で彼女はそういった

この日、未来を担う陸上選手が1人消えた

後日談

車椅子「あ!男さん!」

男「あ、車椅子ちゃんじゃないかー…その格好は?」

車椅子「あ、これは車椅子でのレースみたいなものがありましてその練習です!」

男「…好きになった?」

車椅子「ええ、走るのなんて脚が無くたってできるんです!私は私なりに、でしょ?」

男「うん、そうだね」

車椅子「絶対一位になるんです!あの娘…いや」

褐色「私のためにも!…な」

男「仲いいね」

車椅子「当然!だって」

褐色「私、だもん」

支援
男脚4本で生活してんのかなw

>>1はトラウマイスタ見てたはず

男「誰だって中身が二つや三つあるんだよなぁ」

手「重要なのはそれぞれの中身を割り切ること、俺達みたいにな!」

男「って言っても俺達は完璧に別モノだがな」

手「しかし今回は珍しく説教ですか」

男「ま、いいんだよ、より伝わる方を選んでるだけさーって俺の肉!」

手「ケチケチするなよ、俺なんだから」

男「この前まで兄弟だったろうが!拳で語れる内にたっぷり語っておくか~?」

手「手厳しいなぁ」


男、所有パーツ:口、眼、胃、髪、脚

>>137
手「脚は俺が収納してるよ!」

>>138
ええ、はい



息抜き

マント「登場、この街から匂いがする」

マント「分析、パーツの匂いだ」

マント「希望、手応えのあるヒーローでいてくれよ」

マント「自信、じゃねぇとつまらないからなぁ」

男「しかし100日っていうタイムリミットだがいったいいつから計測するんだろうな」

手「そりゃ最初のパーツ手に入れた時からじゃないか?」

男「だったらその100日のチャンスは世界で一度だけなわけだ」

手「そりゃそうだろ」

男「あとパーツがいくつあるか知らないが、全部集まったらいいなぁ」

手「ってことはお前願いがあるんだな?」

男「願い?いやそういえば決めてなかった…う~ん」

男「ハウルのベーコンエッグ食べたい」

手「わからんでもない」

訂正、世界→人生



男「…なんだあの変人」

手「いきなり人を変人って…ああたしかに」

マント「探索、迷ったか?」

手「全身黒に黒のマントは頭がおかしいな」

マント「質問、ここへはどういけばよい?」

男「え、俺ですか。えーここは…って、俺の家?」

マント「偶然、ではお前がターゲットだ」

男「へ?」

顔を上げた瞬間、心臓目掛けて蹴りを食らわせる

男「…ッ!!」

声にならない痛み

さらに続けて頭部に衝撃

マント「唖然、なぜ避けない」

踵落とし

手「おい!男!」

マント「奇妙、これがパーツか」

意識が向いたその瞬間

男「バーカ、こっちだ」

【奥義、酸化射】はマントの身体へもろにヒットする

マント「激痛、回復を開始する」

しかし不思議なことにそれらは徐々に回復していく

手「今の内に逃げるぞ!ゲェロ」

脚をとりつけ力をこめる

男「奥義、心統女脚!」

自らの脚二本を支えにパーツを使った盛大なロケットスタート

あっというまにその場から消え失せる

マント「追跡、匂いを追う」

左手には



男「はぁ、はぁ…無茶苦茶だ」

手「なんだ、アイツは…コレクターなのは間違いないが」

男「それにダメージまですぐ回復してたし、なによりも運動神経が良すぎる」

手「化け物みたいだな…」

マント「憤慨、化け物と言われたくはないな」

男「!?」
男(気づかなかった)

マント「奇襲、戦闘開始」

再び殴る、蹴るの大盤振る舞い

しかし

マント「束縛、…髪?」

男「不意打ちは迂闊に食らったが、奇襲程度迂闊に食らわん!」

マントの動きを髪で束縛した

と、思えた

マント「火炎、持っててよかったライター」

マントは自らの身体を焼いた

男「危なっ!!自殺か?」

手「…違う」

マント「開放、服は買わなければならないが」

黒焦げながらも生き延びている

マント「完治、健康はすばらしい」

瞬く間に再生

男「…こりゃあちょっとマズいかもなぁ」

マント「不屈、無敵、最強…我を表す熟語、他になにがある?」

男「迂闊とかな!!【リバース・キャノン】!」

手「ファイヤー!!」

マント「再来、また火炎」

男「さっきの二倍の炎…これなら」

マント「完璧、まだあったな。いや、またあったな」

そう、完璧

完璧に再生していた

男「…な、か、考えろ…考えるんだ…情報かき集め」

マント「思考?辞世の句をか?」

頭を鷲掴みにされ

そのまま地面へ急降下

鈍い音がして

男の意識は途切れる

男「…!ここは!?」

手「病院だよ」

男「…何が」

手「負けた、完敗だ」

男「…」

手「…脚、持ってかれた」

男「なっ!」

手「戦利品だそうだ、そして伝言」

手「最低、もっと強くなれ」

男「…なんだったんだアイツ」

手「なんにせよ、神様には遠くなっちまったなぁ」

男「…ああ」



マント「過多、やり過ぎか?いや、あれでいい」

マント「希望、もっと強くなってもらわねば」

マント「意義、私の存在価値が無くなる」

第一部・完

男、所有パーツ:口、眼、胃、髪

男「しかし入院生活も飽きてきたなぁ」

手「普通ならすぐだろうがお前は脳だからなぁ、大事をとってってことだろう」

男「…ゲエムなぁ」

男「神様はなにを思って始めたんだろうな」

手「人間にチャンスを与えるとかそんなカンジじゃねーの?」

男「そうなのかなぁ?」

手「そうだろ多分」

ナース「健診の時間でーす」ガチャリ


医者「…うん、大分よくなってきたね」

男「はあ」

医者「今週末には退院してよいでしょう」

男「ありがとうございます」

医者「最後まで気を抜かないようにね、それじゃ」バタン

ナース「…さーて、脱ぎ脱ぎしましょうねー!」

男「毎回そのノリやめませんか?」

ナース「私、頭に包帯巻いた人フェチなの」

男「天職ですね」

男「さっきの医者さんって凄い人なんですか?」

ナース「そうよー神の腕を持つ男として話題なんだからー」

手(神の腕…ね)

ナース「まあ有名な分黒い噂も絶えないけどね」

男「へえ、例えば」

ナース「…仕方のないことかもしれないけど、どうしても救えない命があるのよ」

男「はい」

ナース「それがなぜか定期的におこるから、わざと殺してるんじゃないかーとか」

ナース「立ち会った人から見ると仕方のない病気らしいけどね」


手「さっきの話、どう思う?」

男「ただの噂だろー」

手「だが噂だと思っていた都市伝説ゲエムは本物だったんだぜ?」

男「漫画やゲームじゃあるまいし」

手「これは紛れもないゲエムだ!」

男「うーん、じゃあ調べてみるか」

手「リハビリもかねてな」

男(しかしマントに負けてからあまりやる気の出ない僕であった)

男「…しかし調べるつっても」

手「うーん…そうだなぁ」

男「…あ、俺いいこと思いついちゃった」

手「なに!?聞かせろ」



男「~ってなわけで」

医者「いきなり手のひらに口が?」

手(こんなことだろうと思ったよ)

医者「うーん…とりあえずレントゲンしてみますか」

男「えっ…ああ、はい」

医者「検査のために注射しますね」プス

男「ああ、は…あ、れ…?」



医者「なんて幸運なのだろうな、私は」

男「…っ!ここは!」

医者「苦労しましたよ、人を追い払うのに」

男「あんた!?何を…」

医者「いや、僕はその口が欲しいんだが、君が生きてると面倒だろう?」

医者「だから、殺そと思って」

右腕を軽く振りながら答える

男(あの右腕!なんかやべぇ!)

男「奥義、酸化射!」

巨大な酸の塊が医者を襲う

医者「がぁあああああああ!!眼が!眼が!」

男「今の内に拘束を…解除っと」

手「大丈夫か兄弟!?」

男「今の所は、な」

後ろ、殺気

気づいた時にはもう遅い

もう一本の右手が、肩に置かれた

医者「まったくいけない子だ、おかげで脳震盪を解除することになってしまった」

傷一つない笑顔で

男「再生系と連戦か…」

医者「再生?違うさ、とっておいているんだよここに」

右腕に

医者「解除」

瞬間、先ほど医者が味わった苦痛をきっちり同じ量受ける

医者「凄いだろう?この右腕はケガや病気みたいなマイナスを1つだけ保存することができるんだ」

男は痛みと戦い聞こえているかすら分からないが、医者は続ける

医者「そしてそれを好きに押し付ける事ができる…ちょうど今みたいに、ね」

男「…説、明ご苦労さ…ん」

医者「最初は脳震盪を溜めていたのに…君があんなことするからだよ?君があんなことするから」

医者「君は苦しんで死ぬんだ」

医者はメスを1つ取り出したと思うと

自分の本物の右腕を切り裂いた

男「!?」

医者「ま、僕も苦しむんだからおあいこだ」

再び医者の…いや、神の右腕が動き

そのケガを消す

医者「チャージ完了」

男「チッ!」

男は当然、逃げようとする

しかし

医者「無駄だよ」

神の右腕が

触れた

男「ガァッ!!」

途端、男の手は朱に染まり、男の全身を綺麗にデコレートした

医者「こんな狭い空間で、触れ合わない方が無理なんだ」

手「男!髪を使え!」

男「あ、あ!」

伸びた髪は腕に巻きつくことで、無理やり右腕の傷を閉じた

医者「いけない治療法だ、そのままだと死んじゃうよ?」

医者「安心しなさい、その前に」

メスを両手一杯に取り出す

医者「殺すから」

三本の腕を使った投擲

男「オラァ!壁髪!」

壁がその侵入を許さない

医者「うーん、簡単には死んでくれないか」

男「当たり前だろ、あがいて、もがくさ」

壁が取り払われたその後ろには

医者「…まぁ、待てば死にますか」

髪シェルター

髪シェルター内部

男「ああ…ヤバいな死にそう」

手「おいどうするんだよ!」

男「いや…髪を使って拘束してもいいんだけどさ、あの調子だと濃硫酸とか自分で持ってそうだ」

手「それ以前にメスの嵐か、たしかに散髪されて、時間が経って終わりだな」

男「自分のマイナスを押し付ける…非常にマズい、それはマズいぞ…」

手「神頼みの未来予知するか?」

男「…あんな精度じゃなあ」

手「それにしても、腕切り裂かれるとは…痛そうだな…」

男「お前は痛くないのかよ!…って待てよ」

男「考えろ…考えろ…情報、整理、推測…」

手「なんかわかったのか!?」

男「…ああ、簡単ななぞなぞだったよ」

医者「おや、殺されにきましたか」

男「違う、倒しにきたんだ」

医者「あなたが?私を?」

医者は笑う

医者「貴様達のようなモルモットにも劣る部分が私のどこにある?」

男「性根」

医者「…バラす」

男「バラしたいならいいさそれでも、だが、お前は俺達に」

手「口もきけなくなるんだがな!」

男「…微妙だな」

手「…微妙だ」

医者「投擲ィ!」

メスが次々放たれる

男「【喰え】!」

手「クソマズイ飯ありがとさん!」

が、一瞬で消え失せる

医者「な!?まだ能力を!?」

詰められ、距離は

男「これが、ラスト!」



手「うぉおおお!!」

医者「うわぁああああああああ!!」



医者「なーんちゃって」

ビンが放り投げられる

中身は

医者「濃硫酸を持ってる可能性ぐらい考えておきなさい」

割れるガラスの音
男は、それを浴び、崩れ落ちた

手「男!おい!」

男「…負け、た……」

医者「いいえ、お死まいです」

医者「さすがに二度も肌が溶けたんですから死にたくなったでしょ?」

男「…最後に、教えて…くれ」

医者「…なんでしょうか?」

男「なん、で…あなたに救えない、命があったんだ…そんな力があったのに…パーツはそれだけみたいだから、所持者を殺したわけじゃないんだろう?」

医者「…そんなことですか」

医者は屈み、男の近くに

医者「簡単なことです」

医者「救えなかったんじゃない」

医者「殺したんです」

男「!?」

医者「私はいろな人を救ってきた」

医者「だが、今度は私が病にかかった、とびっきりの難病」

医者「そして気づいた、私が死にそうなとき、私が救った人間は…なにもしてくれなかった」

男「…」

医者「だから…」

医者が上着を脱ぐ

医者「押しつけたんです、メスを自分にいれ、病魔に触り、溜め込んで、ね」

医者の身体には無数の傷跡があった

医者「わかりましたか?私は有能ですから、救えない命なんてありません」

医者「ただ、殺したい命なら、結構あるんですよ」

医者「あなたみたいに、素行の悪い患者とかね」

男「自分や他人の病気を押し付けて?」

医者「ええ、正しい命の取捨選択です」

男「…おい、てーくん」

手「なんだよ」

男「喜べ、俺にも夢が出来た」

手「なによ」

男「こういうクズを!暴いて晒して正してやる!」

医者「…死ね!」

医者がメスを振りかぶる

男「ちぃと遅いぜ、そして距離は完璧だ」

男「【リバース・キャノン】!」

放たれた無数のメスは向かう

医者「まさか!?」

そう、神の右腕に

嫌な音と、悲鳴が響いた

男「もうそれじゃあ神の右腕は動かないだろ?」

手「攻略法は簡単だったな」

男「ああ、その神の右腕には1つだけルールがある」

手「傷や病魔が潜む箇所に触れること」

男「さっきの話で確信した、だから自分の身体を開く必要があったんだ」

男「身体の中は普通、触れられないもんな」

医者「クッ…」

男「だったら攻略法は簡単だ、小学生でもわかる」

男「右手が掴めないもの、な~んだ?」

手「右手」

男「正解」

男「だから、そうして神の右腕にダメージを与える、動けなくするだけで俺達の勝ちだ」

医者「クソッ!クソッ!殺せたハズだったのに!殺せたのに!」

男「おいおい、殺すだとか、殺せた…とかは使うべきじゃないんだぜ」

髪が絡み合いハンマーのようになる

手「殺した、なら」

大きく振りかぶり

男「使っていい!」

医者に直撃した

男「…ま、俺はどっちも使わないけど」

気絶、戦闘不能

入院は長引き、その次の週末になった

ナース「しかし大変だったね、殺されちゃう所だったんでしょう?」

男「ええ、まあ生きてますが」

ナース「あの人が殺しねぇ…まあ色々裏でもお金の着服とかしてたみたいだし、やりそうではあったわね…」

男「…あれ?」

ナース「どうかした?」

男「いえ、なんでも」

手「結局、天才とかっていう評価はその程度なんだよな」

男「過信しちゃいけないんだよ、まあ今回はナルシストだったから助かったけど」

手「だな」

男「しかし…右腕どうしようか」

手「応急処置はしたからあとは寝るときくっつけたりして回復力わけないと使えそうにないな」

男「調子に乗って串刺しとかするんじゃなかった…」

手「まあいいじゃねぇか、その対価に見つけたんだろ」

男「…んーまぁ、まだあやふやだけどさ、目指すはヒーローだ」

手「口が2つのヒーローとか」

男「二枚舌ヒーロー…めっちゃ嘘つきそう」


男、所有パーツ:口、眼、胃、髪、腕(療養中)

モブ「すっげー美人だ…」

モブ「あ、ああ…」

美女「ちょっとそこのボウヤ達」

モブ「えっ、ぼ、僕達ですか?」

美女「お姉さん、若い君達のエネルギー…欲しいんだけど」

モブ「よ、よろこんでぇ!」

モブ「お前だけかよ!ズリーぞ!」

美女「安心して」

美女「二人同時に相手してあげるわぁ」ニヤリ


男「学生2人が気絶しているのを発見ねぇ…残暑がまだ厳しいのかなぁ」

手「分からんが、とりあえず水分摂取はこまめにしないとな」

男「そうだな」

手「今日はどっか行くのか?」

男「そうだな、そろそろ食材買わないとないや」

手「一人っきりのデートか…」

男「やめて悲しくなる」


男「買いすぎた」

手「スーパー遠いからな、仕方ない」

美女「そこのボク」

男「…俺?」

手(こんな田舎には似合わないナイスバディのパツキン美人だな、観光か?)

美女「お姉さん、ちょっと聞きたいことがあるのよ~」

男「はい、なんでしょ」

拳が男の顔面を捉え

そのまま振り切る

男「!?」

結果、男の身体は跳ね上がり、コンクリートに叩きつけられる

美女「安心して、身体にたっぷり訊いてあげるから」

美女「パーツを渡す気があるのか、ね」

手「コレクター!」

男「クソッ…買ったものが全部無駄になった…」

美女「あらあら、意外とタフなのね、お姉さん見直しちゃった」

美女「け、ど」

一瞬で背後に

男「!?壁髪!」

美女「遅いわよ」

髪が絶対無敵の防御を作る前に

男はコンクリートと再びキスをすることになった

手「い、異常な速さだ…」

美女「早すぎのも駄目だけど、あんまり遅いのも嫌われ」

男「…味方だったらな」

男「クソッ…買ったものが全部無駄になった…」

美女「あらあら、意外とタフなのね、お姉さん見直しちゃった」

美女「け、ど」

一瞬で背後に

男「!?壁髪!」

美女「遅いわよ」

髪が絶対無敵の防御を作る前に

男はコンクリートと再びキスをすることになった

手「い、異常な速さだ…」

美女「早すぎのも駄目だけど、あんまり遅いのも嫌われちゃうわよ?」

男「自分中心のご忠告どうも」

男「ったく…どうなってるんだあの速さ、脚はマントが持っているハズだが…」

手「?…なんかあの女、違和感が」

男「へ?」

美女「よそ見する子は嫌われちゃうわよ!」

再び突進、しかしその速さは

男「…ッ!!」

反応できる類のものではない

美女「ほらほらどーしたの?もうギブアップ?」

殴る、蹴る、絞める、削る、割る、折る、切る

数秒で男の身体は満身創痍へと成り果てた

男「…クッソ」
男(ダメージがデカすぎて酸が生成できねぇ…なら)

男「奥義、災鬼感髪!」

髪の鞭が襲いかかる



美女「私、髪長い男って好きじゃないの」

それも軽くかわされる

男「…ッ当たれぇえええええ!」

軌道が変わった鞭の1つが美女の胸に向かう

何かが裂ける音

美女「…乱暴なのは、嫌いじゃないけど」

手「!!」

服を破っただけだった

美女「こんな中途半端は大嫌いよ!」

兵器のような攻撃力を持った脚が襲いかかる

男「!」

ぺち

男「…は?」

美女「あっ!」

が、不可解なことに美女の一撃はダメージを生み出さなかった

手「おい!早く逃げろ!」

男「あ、ああ!」

脱兎のごとく、その場を去る

美女「あーあ、逃げられちゃった」


手「おい、アイツおかしいぞ」

男「へ?」

手「最初見た時は胸がたわわに実ってたのに…」

男「どんな話だ、真面目にしろ」

手「真面目だっての!…アイツの服が破けた時、確信した」

手「アイツ、胸がしぼんでいるんだよ!」

男「なんかの見間違…待てよ、あの戦闘スタイル…考えろ…情報を混ぜ合わせ…導け…」

男「…」

手「分かったのか?」

男「多分、あってる」

男「この戦いが終わったらスーパーへもう一度行かなきゃならないみたいだけど」

手「?」


美女「…あら、待っててくれたの?」

男「ああ、女の準備を待たないのは男として失格だからね」

美女「わかってるじゃない」

美女「そう、私は素直な男が好き、弱さを認めた、素直な男が」

男「弱いと思うならいいさそれでも、だが、お前は俺達に」

手「食…いや、ショックを受けることになるぜ!」

男「…これはないな」

手「…ああ、これはない」

美女「立てなくなるまで腰をガクガクにしてあげるわ!!」

全力を込め、美女は攻撃にでる

男はとっさに腕でガードを行う

しかし

左腕を肘でいなし

右腕を甲ではじく

手「痛ぇえええええ!」

そしてがら空きになった胸を

美女「これでフィニッシュよ!」

男「ああ、お前がな」

がら空きになった美女の胸を

もう一つの右腕が捉えた

美女「!」

男「吸収だ」

美女は

貧乳になった

たまらず美女はその場にへたり込む

美女「な、なんで…」

男「やっぱりそうだったか」

男「ズバリ、お前のパーツは脂肪、だな?」

美女「な、なんでそれを!」

男「能力はエネルギーを好きなだけ脂肪に変えて貯蔵、さらに脂肪を好きなだけエネルギーに変換できる」

男「だから、激しい運動が可能でなおかつ、運動するたび胸が小さくなったんだ」

手「俺の観察眼のおかげだな」

男「スケベなだけだろ」

男「まあ、ともかくそのことに気づいた俺達は時間が過ぎるのを待った」

男「お前が、俺の買ったスーパーの食材を食い漁る時間を」

美女「…だからだいぶ出てこなかったのね」

男「お前がエネルギーを充電する方法が無くなるまで待つ必要があるからなぁ、エネルギーを吸いとっても、また充電されたら意味がない」

男「そしてトドメはこの右腕、コイツでお前の脂肪を」

男「肥満というマイナスとして吸収した」

美女「そういう腕だったの…それ」

男「まあ一か八かだったけどな、お前が服着ててもアウトだった」

手「そういえば、なんで着なかったんだ?」

美女「…女の子だって、エッチな気分になるのよ」


男「しかし、アイツ」

手「ああ、胸だけは偽物だが」

男「それ以外全部本物だったんだな」

手「キュッキュッボーンね、そりゃおっぱい求めたくもなるわなぁ」

男「女性は大変だ」

手「ちなみにお前は巨乳派?それとも貧乳派?」

男「おれは…」

男「おっぱいが小さいのを気にしている女の子…かな」

手「お前みたいな変態のせいでみんな巨乳になりたがってるのかもな」


男、所有パーツ:口、眼、胃、髪、腕、脂肪

青年「虫唾が走る」

少女「虫唾が走る」

チビ「虫唾が走る」

デブ「虫唾が走る」

老婆「虫唾が走る」

男「巨乳」ボイン

手「ハハハハハハwwwwwww」

男「爆乳」ボイーン

手「腹痛いwwwwwww」

男「奇乳」ボルリッーシュ

手「エイケンやめろ」

男「ごめん…」

手「しかしこんだけ平和だとなにかありそうだな」

男「まさか~」

少女「おにいさん」

男「ん?なんだい」

少女「あのね…その」

少女「死んで」ニコッ

一瞬、意識が飛ぶ

手「スタンガン!?」

男「クッ…危なっ…」

意識を保ち、少女から距離を取ろうとする

青年「なにやってるんですか?」

そこへ青年が通りかかる

男「危ない!逃げろ!」

青年「わかりました!」

青年はそう言いながら手に持っている六法全書で男を叩く

男「!?」

青年「あなたを殺した後に、ゆっくりと」

手「仲間か!?」

チビ「って思うじゃん?」

カッターが腹部に突き刺さる

男「…脂肪集中防御!」

チビ「ありゃ僕だけ失敗か」

男「奥義、災鬼感髪!」

無数の髪が仲間と思われる三人へ向かう

デブ「奥義?軽々しく使うなよ」

デブ「俺を倒せない内は、特にな」

巨大な肉壁が現れた

男「チクショウ!」

手「男!右だ!」

男「ッ壁髪!」

鈍い音とともにボウガンが壁髪に突き刺さる

老婆「あら、私もですか」

手「なんなんだ!コイツ等!」

五人「我ら!虫唾ファイブ!」

男「…はぁ?」

チビ「僕が代表して説明します」

チビ「我々がもつパーツは神の虫唾」

チビ「能力はパーツをもたずかつ虫唾をもつ人間をコントロールします」

手「コントロール?」

チビ「ええ、思考からオカズまで、すべてを操れます。もちろん、制限として4人まで…となってますけど」

男「っていうことは、お前らの中の一人が」

チビ「ええ、本体です」

男「それ以外は一般人、ってことは」

チビ「あなたは良心ある人間と信じてますよ」ニコッ

手「汚い手使いやがって…」

チビ「汚い手?何を言うのでしょうか」

デブ「俺達は神の虫唾を正しく使ってるだけだ」

青年「むしろ酷いと思うなら」

老婆「さっさと降参してはいかがでしょう」

少女「か?」

男「…生憎、負けるのはもう嫌なんでね」

五人「なら戦いましょう!」

五人が五人、多種多様な攻撃を繰り出す

男「脂肪燃焼アクセル!」

男がとったのは逃走

五人「ズルい!」

男「いつかは戦う!」

一瞬で見えなくなる


手「おい、どうするんだ」

男「いや、大丈夫、今回は即刻対抗策は浮かんだ」

手「え!?マジで?」

男「ああ、アイツ等五人は街を徘徊、そしてパーツ持ちを襲うっていうスタイルだろ、だから様々な状況に対応できる武器をもっていた」

手「そこまで分かるのか」

男「ああ、だが…問題は…」

手「なんだよ」

男「かくれんぼ、だな」

手「?」

男「とりあえず、やるだけやってみよう」



青年「帰ってきましたね」

デブ「行くぞ」

チビ「はいはい」

老婆「よっこいしょっと」

少女「突撃ー!」

男「よし、いくぞてーくん」

手「だからてーくん言うな」

5人が男を覆い隠す

次の瞬間

男「よっしゃ!」

5人全員が

少女「…ここどこ?」

青年「イタタ…いったい何が…」

チビ「あれれ~?」

デブ「フヒッ!」

老婆「?せつこさ~ん?」

正気に戻った

男「神の虫唾がパーツをもたずかつ虫唾がある人に作用するなら」

手「パーツを埋め込めばいいってことか」

デブ「ハラヘッタ」胃

チビ「なんか元気がでてきた!」脂肪

青年「なんか足がむずむずするなぁ」眼

少女「わっ!のびちゃった」髪

老婆「なぜか腕が三本あるような…」腕

手「っておい」

男「ん?…あ」

男「犯人どこだ?」

男「誰かが嘘をついている?」

手「ちゃんと気づかれないように、同時にしたんだぞ?それに…」

五人「わいわいぎゃいぎゃい」

手「俺だったら今の内に全員からパーツ奪って逃走するよ」

男「確かに…なら、考えろ…考えろ…」

手「しかしアイツ等なんでここで待ってたんだろうな、それこそ5人で探しだせば…」

男「…それだぁあああああ!」

手「はい!?」

ガリ「糞ッ!全員やられた!なんであんなにパーツを…」

ピンポーン

ガリ「…ちょうどいい、新しい下僕を…」

開く扉の先に

男「どうも~」

手「ちぃっす」

ガリ「あ、あんたら!」

男「お邪魔しますよっと」

ガリ「不法侵入だぞアンタ!う、訴えるぞ!」

男「訴えるならいいさそれでも、だが、お前は俺達に」

手「人生のおかわりを要求するだろうがな!」

男「…わかりにくくない?」

手「…だな」


手「待ち伏せタイプ?」

男「ああ、アイツ等は俺達を待ってたろ?」

手「ああ」

男「てーくんが言うように、アイツ等が個々の活動を共有できるなら5人に別れて行動した方がいい」

男「だが、それをしない」

男「最初もそうだった、5人で別れて俺を見つけたとしたらあまりにも集合が早すぎる」

男「つまり、アイツ等は最初から固まってパーツ持ちを待っていたんだ」

男「では、なぜそんなことをする必要があるのか」

男「それは神の虫唾にもう一つ縛りがあるからだ、見える範囲じゃなければコントロールできないという縛りだ」

男「そうすれば説明がつく、あいつらは離れたくても離れられないんだ」

手「なるほど、本体がいる場所…って本体は5人の中にいないぞ?」

男「あんなズルい能力を持つヤツが、実戦を行うわけないだろ」

手「つまり?」

男「この広場全体が見れる…あの家だ!」

男「ってワケだ、今から今からキツいキツいお仕置きタイムだ」ゴキバキ

ガリ「ひぃいいいいい!わ、わかった虫唾は渡す!だから…」

男「残念だがなぁ…それは無理だ」

ガリ「へ?」

男「お前みたいなヤツは今更いいことしたって」

男「虫唾が走る!」

住宅街に、鋭い悲鳴が響いた


男「…しかし虫唾ってなんなんだよ」

手「ああ、盲腸だよ」

男「そんなパーツまである神様って…」

手「先は長いな…」

男「盲腸か?痛くなってきた…」


男、所有パーツ:口、眼、胃、髪、腕、脂肪、虫唾

男「うーむ、本日も平々凡々」

手「だなぁ、ところでよ、ずっと疑問だったんだが」

男「ああ」

手「お前は独り暮らしなのか?わりと広い家だが」

男「いや、いたよ」

手「いた?」

男「死んだんだ、みんな」

男「昔な、まあ色々あって死んだんだよ、家族が」

手「…へぇ、お前も苦労してるんだな」

男「まあ、人並みにね」

手(まったく、情報が伝わってないことは、まあ言わぬが花か)

チャイムの音

手「女か?」

男「いや、特に聞いていないが」

ガチャ

開いたドアは

冥府への入り口か

妹「お兄ちゃん!」

男「な…」

妹「久しぶり!元気にしてた!?」

男「なんで、お前は…」

妹「どうしたのお兄ちゃん?私」

妹「ヨミガエッタンダヨ」


男「…」

妹「ん~久々に食べるアイス美味しい~!って言っても冷たさは死体で十分体験したけど!」

手「なあ」

妹「なに?てーくん」

手「…お前、蘇ったんだよな」

妹「うん、神様の力でね」

手「パーツか」

妹「うん、部位は【骨】、能力は所有者の蘇り」

手「死体限定のパーツ…」

妹「死体っていっても私は死体も残ってないだろうけどねー」

妹「いやーびっくりしちゃったよ、目が覚めたら死んでることになってたんだもん」

手「お前はどうやって死んだんだ?」

妹「海外旅行した時、テロに巻き込まれてドーンと、ね」

妹「お兄ちゃんは、受験生だったから行かなくて運よく生き残ったんだけどね~」

手「…そうなのか?」

男「あ、あ…」

妹「ま、なんにせよ。私、無事蘇りました!」

妹「これからよろしくね、お兄ちゃん!あと、てーくん!」

手「おう」

男「…」

手「おい、どうしたんだよ兄弟」

男「…違うんだ」

手「は?」

男「外見は一緒だ、たしかにそうなんだ…だけど」

手「おいおい兄弟、お前が何を言っているかわからねえよ」

男「あいつは!妹は!」

男「アイス大嫌い、熱い鍋大好きな…逆猫舌野郎だ…」

手「…なんだと」

きょうのにっき

今日はお兄ちゃんと久しぶりに会いました

お兄ちゃんは少し元気がなかったけど

また楽しい毎日になっていけばいいな、と思いました。

男「考えろ…考えろ…」

男(なんで妹が蘇った…なんで)

男「ダメだ、情報が少なすぎる」

手「なあ兄弟、妹ちゃんの好みが変わっただけかもしれないだろ?」

男「…違うんだよ」

手「はぁ…お前も石頭だねぇ」

妹「お兄ちゃん!一緒に買い物行こうよ!」

きょうのにっき

今日はお兄ちゃんと買い物にいきました

前に行った時は三人だったけど、二人っきりは初めてです

…てーくんがいたけどね


男「妹はさ」

手「おう」

男「熱いもの大好きなのに変にクールでさ、気持ちをまったく見せないヤツだった」

手「まあ、今とは真逆だな」

男「死んで素直になったのかね」

手「かもな」

男「けど、まあ小さい頃から友達思いで、優しくはあったよ」

男「けど、どうしても結びつかないんだよね」

部屋の外

妹「…」

きょうのにっき

今日はお兄ちゃん達が嫌な話をしていました

私がここにいるんだからそんな話しなくてもいいのにね

もっともっと私が頑張ればいいんだよね、明日からもっと頑張ろう

妹「ねえお兄ちゃん!この本がさ!」



妹「お兄ちゃん、料理美味しい?」



妹「お兄ちゃん、一緒にお風呂…」



妹「お兄ちゃん!」

男「やめろ!」

妹「…っ」

男「いや、ごめん…疲れているんだ、静かにしてくれ」

妹「うん、ごめんね…」

きょうのにっき

今日は

否定されました

私が一番、お兄ちゃんを愛しているのに

誰よりも


妹「兄さん」

男「…鍋?」

妹「座ってください」

男「…」

妹「兄さん、私は」

妹「もう、死んでいます。それを忘れないでください」

兄「…ああ」

妹「兄さん、思い出してください」

妹「私は、大事な思いは内に隠すタイプでしたよ」

兄「そうだったな…それに」



手「おはよ、うなされてたけど大丈夫か?」

兄「アイツは…兄さんって呼んでたなぁ」

手「?」

妹「兄さん!今日は…」

兄「出かけよう」

妹「え、う…うん」

兄「墓参りだ」

妹「私達の墓?でも死体もなにも…ああ、お父さんとお母さんか」

男「まあ、それもあるけどさ」

妹「え?」

男「いいか、今回のは完璧に俺の思いつきで、カンで、妄想だ」

妹「いきなり、どうしたのお兄ちゃ」

男「だから、間違ってたら言ってくれ」

男「お前の、墓はこれだ」

妹「これは…」



男「友、妹の友人の墓だ」

妹「な、何言ってるのよ、私は…」

男「思い出したよ、あの日」

男「テロがあった日、家族旅行じゃなかったんだ、あれは」

男「妹と、妹の友だちの、友人旅行だ」

妹「ッ…」

男「呼ばれない訳だ、俺が」

妹「…なにを、なにを言ってるの、お兄ちゃん」

男「妹は兄さんって言ってた」

妹「…」

男「お兄ちゃんって呼ばれて、すぐに気がつかなかったのは、呼ばれたことがあったからなんだ」

妹「…」

男「小学校の頃、お前にさ」

妹「違う…私は!私は!」

男「いつもアイス食べてたよな、俺と一緒に」

男「妹の、仲良しの、一番の大親友だった」

妹「違う、私が!私が!」

男「そんな大親友がなんで…偽るんだ」

男「なあ、答えてくれ…友」

友「…なんだ、妹ちゃん嘘つきじゃん」

友「私といっしょに、いつもアイス食べてたのに…」

男「妹は友達思いだった、自分の好き嫌いぐらい、我慢するさ」

友「それにくらべて、最悪じゃん、私…」

男「…なんで妹に?」

友「うらやましかったんだ、妹ちゃんが」

男「妹が?」

友「蘇りをしようとした時、私は私で蘇ろうかと思ったんだ」

友「けど、私の願いは私じゃ叶いそうになかった」

男「願い?」

友「私は、お兄ちゃん…いや、男さん、あなたに愛されたかった」

男「…え?」

友「分からなかったかなぁ…結構アピールしてたのになぁ」

友「分からないよね、死んだことさえ…忘れられてたんだから」

男「…」

友「妹ちゃんは…私から見てすごい幸せだった」

友「男さんに愛されて、楽しい生活だった」

友「だから…私はそれにすり替わりたかった」

男「…けど、そんなことやるべきじゃなかった」

友「本当ですよ、バレちゃった…私が、あなたを好きなこと」

友「叶わないってことも…」

男「…」

友「…だけど、気づいた」

男「…?」

友「この思いが、叶う方法」

友「たった一つだけ」

男「なんだ?」

友「もう一度願うんですよ…」

友「神様に」

男「…そういうこと」

友「だから、男さん、死ねとまではいいません」

友「負けてください」

男「バトル…避けたかったんだけどなぁ」

友「行きますよ、パーツは骨、能力は」

友「死者のリプレイ」

妹と瓜二つの身体は

肉が混ざり、変わっていく

「まずはコイツです」

高い身長、黒い服、整った顔立ち

「史上最大の殺人鬼」

ジャック「ジャック・ザ・リッパー!」

ナイフが投擲される

男「壁髪!」

完全にガードするが

ジャック「後ろはガラ空き!」

背中に激痛が走る

男「ぐッ!…捕まえたぁ!」

男「奥義、脂肪動機!」

カロリー大量消費から繰り出される蹴りはジャックにヒット

墓石を壊しながら飛んでいく

ジャック「なら…次の死者!」

姿が変わる

シモ「白い死に神シモ・ヘイヘ!」

モシン・ナガンM1891/30から弾が放たれる

男「死んでたまるか!奥義、酸化射!」

酸で弾は溶け、地面に吸い込まれる

シモ「銃が駄目なら刀!」

姿が変わる

武蔵「二天一の開祖、宮本武蔵」

武蔵「斬!」

男「【喰え】!」

手「おうよ!」

武蔵「刀を!?クッ…」

明らめたのか、元の…妹の姿に戻る

友「流石です」

友「けど」

友「私は負けません」

男「大した自信だな」

友「最後のリプレイです」

友「リプレイ対象は妹ちゃん!範囲は」

友「記憶、意識、思いすべて!」

男「なっ!?」

友「つまり…私は今から、完全に妹になる」

友「リプレイ!」

その姿が一瞬だけ揺らめき

「…」

男「…妹」

妹「…なんですか」

妹「兄さん」

友(絶対に攻撃できないハズです!私は男さんの、妹に対する思いの重さを知っている!)

友(だから、断言できる!)

友(完璧な妹となった神の骨を!)

友(男さんは突破できない!)


妹「久しぶりですね」

男「…ああ」

妹「兄さん」

男「なんだ?」

妹「死んだから、死んでいるかこそ、今回だけは正直に言います」

妹「…死んだ私に縛られないでください」

友(!?)

友(な、なにを!)

男「なにを…言っているんだ」

妹「私達は、死にました」

妹「納得できない事実ですが、これが結果なんです」

友(だけど!神様の力や願いを使えばあなたが生き返ることだって!)

妹「私は…それをねじ曲げてまで生きることにすがりつきたくない」

妹「私達の死を世界は受け入れています」

妹「私達は、同じ世界に戻れないんですよ…友」

妹「どれほど偽ろうと、神様であろうとそれは…変わりません」

妹「友、もうやめよう」

妹「私、兄さんのあんな顔、見たくないよ」

友(…男さん)

男は、今にも崩れそうな、壊れそうな

悲しい顔をしていた。

友(…)

妹「兄さん」

男「なんだ」

妹「私からお願い、もし神様に願いを叶えてもらう時は」

妹「私達を生き返らせたりしないで、受け止めて」

男「…おう」

妹「友、いい?」

友(…ごめんなさい、男さん)

妹「じゃあ…お別れだね」

男「ああ…」

男は神の腕を取り出す

男「いま、実体化している、死を吸収する」

手が触れ、徐々に消えていく妹

妹「兄さん…いや、お兄ちゃん」

妹「愛してます」

ふわっと光って

風が吹いて

後には骸だけが残った


男「どうもお兄ちゃんって呼び方は、俺以外の前では使ってたみたいだ」

妹の元クラスメートに聞いた話だ

男「妹なのに、知らないこと多かったなぁ」

手「そんなもんだろ、大概が。生きている内にすべてを伝えつくす人間なんていないよ」

男「そうかもな」

妹、もとい友がいた部屋を片づけている最中だ

男「日記帳?」

手「見るか?」

男「…やめとく」

男「忘れてたくせに、心は理解しようなんておこがましい考えだよ。だからダストシュート!」

手「あーあ、もったいね」

きょうのにっき

いっぱいいっぱい泣きました

いっぱいいっぱい謝りました

もっともっと仲良くなりました

ずっとずっと友達です

死んでも、また死んでからも


男、所有パーツ:口、眼、胃、髪、腕、脂肪、虫唾、骨

まとめ
・口
ありとあらゆるものを食える(口の中に入ったものを異次元に保管)
食ったものを増幅して吐き出す

・眼
ランダムの時代、場所の未来を見ることができる

・胃
水分を消費し酸を生成する

・髪
髪質や髪色、量を自由自在に操ることができる

・腕
マイナスを一時的に保管することが可能
現在は死を保管

・脂肪
エネルギーを脂肪に脂肪をエネルギーに好きなよう変換できる

・虫唾
パーツをもたず、なおかつ虫唾がある人間を操れる

・骨
死者をリプレイできる
しかし記憶等までリプレイしてしまうと霊体でもないかぎりコントロールを奪われてしまう
そのため外見のリプレイが精一杯

新・保守時間目安表 (休日用)
00:00-02:00 10分以内
02:00-04:00 20分以内
04:00-09:00 40分以内
09:00-16:00 15分以内
16:00-19:00 10分以内
19:00-00:00 5分以内
新・保守時間の目安 (平日用)
00:00-02:00 15分以内
02:00-04:00 25分以内
04:00-09:00 45分以内
09:00-16:00 25分以内
16:00-19:00 15分以内
19:00-00:00 5分以内

口は増幅せずに出すことも可能
パーツの増幅は試したことがないので可能か不可能かは不明


高い塔
お面「Q、この町のヒーローは?」

そこにいる人間がアルバムを捲っている

お面「A、男」

そこには男の姿がいくつも写されていた

お面「Q、顔は?」

お面「A、いい顔だ」

お面「Q、どうしたい?」

お面「A、剥ぎ取りたい」

やがて、そこから人は消えた

男「解決お面丸?」

女「そう!ヒーローショー見に行こうよ」

手「ガキじゃあるまいしヒーローショーは…」

男「よし、行こう!」

手「へ?」

女「男君、司会のお姉さんフェチだから」



女「面白かったねー」

手「おい男!帰りにグッズ買おうぜ!」

男「司会のお姉さんがデブだった…」

男「しかし、悲しみのヒーローお面丸ねぇ」

女「お面丸は正体不明のヒーロー、でも世界を救うために自分を殺して機械のように戦い続けているんだよ」

手「重っ!子供向けじゃないだろ」

女「毎朝五時だからねぇ…」

手「朝って言わねぇよ」

男「まあ、一般的なヒーロー像ってそういうものだろ」

男「俺達を助けてくれるイイ人、それがヒーローだ」

女「じゃあ私買い物あるから、ばいばい」

男&手「じゃあな」



男「いやーしかし今日も1日平和だったなぁ」

手「なんかもうフラグにしか聞こえないがな」

男「確かになwww」

道の先に人影

お面「A、待っていたぞ」

男「お面丸?」

手(うぉおおお!サインほしい!)

お面「A、いやいや、僕はまだヒーローじゃないんだ」

お面「A、足りない分は君から…」

お面「A、この町のヒーローから頂くよ」

男「なに言ってんだ?俺はヒーローなんかじゃ…」

お面「A、極面潰し」

お面は突如、顔に向かって蹴りを放つ

男「ッ壁髪!」

お面「A、ちなみに今のAはアタックのAだ」

男「結局平和は壊されるのかよ!」

お面「Q、それがお前のパーツだな?」

男「さあね!」

髪を左になぎ、飛ばす

お面「A、私はなんでも知ってるぞ」

しかし綺麗に着地する

お面「Q、お前の所有パーツは口、眼、胃、髪、腕、脂肪、虫唾…あと骨だな?」

男「…ストーカー?」

お面「A、さあな」

お面「A、面汚し!」

平手打ちを男の顔目掛け行う

男「奥義、酸化射!」

その言葉を聞いた瞬間、お面は後ろへ距離を取る

男「…やっぱりな」

しかしいつまで経っても酸は出てこない

お面「Q、嘘か?」

男「ああ。しかし、能力まで知ってるのか…」

お面「A、顔は命なんだ、警戒するさ」

手「男!敵に能力を知られている、対抗策を取られていると考えるのが自然だ!」

お面「Q、てーくん、君は頭がいいね?」

お面「A、その通りだ、対抗策はある」

男「…」

お面「Q、信じてないね?では使ってやろう」

お面「A、奥義、私面措華」

お面の顔が露わになる

その顔は

男「…!?なんで、お前が!?」

お面「借りたんですねぇ、借りたんです」

メガネだった

男「変装系能力か!?」

お面「違うんですねぇ、違うんです」

そう言って、メガネの顔をしたお面は口に手をやる

お面「奥義、酸化射!」

男「なっ!?【喰え】!」

お面の手から放たれた酸を口は吸収する

手「なぜだ!?胃は!?」

男「…ない」

手「なんだと!」

お面「不可解ですねぇ、不可解です」

男「…これは」

手「ヤバい予感だな…」

お面「奥義、酸化射!」

男「だが!」

男は手を前に突き出す

男「攻略法は分かってる!【リバース・キャノン】!」

倍の量をもつ酸が放たれ、お面を襲う

お面「…きゃは」

その顔は

お面「壁髪ぃ!」

後輩の顔で、笑っていた

男「今度は後輩!?」

お面「そうですよぉ、荒廃した後輩こと、後輩ちゃんでーす」

手「どうなってんだ…?」

後輩「奥義、災鬼感髪!」

無数の髪の束が蛇のように襲いかかる

男「泥は…」

手「無いな」

男「なら、奥義、脂肪動機!」

髪から俊足で逃げる男



お面「俊足は、光速よりも遅いんだよ?」

褐色の顔が、笑顔で追いついてきた

男「!?」

お面「奥義、業火化脚千!」

キックのラッシュが男を飛ばす

男「…だが、負ったダメージは!」

男「返してやる!」

神の腕を使い、キックのダメージを無効化、お面へダメージを移そうとする

お面「殺すのは好きだけど、殺されるのは嫌いだなぁ」

しかし医者の顔に、その腕を取られる

お面「もう一度苦しめ、奥義、腕含ミッドナイト!」

神の腕で殴りつつ、ダメージを移す

男「がッ!?」

再び男は宙を舞う

お面「君は優し過ぎるな、死を押し付けることだってできたのに…いや、私に使われる前に消費したのか」

男「…クソッ」

お面「糞なんて言う下品な子、お姉さん嫌いだなー」

立ち上がった男はいつの間にか距離を詰めた美人の顔に

お面「奥義、脂肪動機!」

三度地面とのキスを味わされた

美人→美女
味わされた→味わわされた


男「…」

手「男!?」

お面「Q、ラスボス前のボスラッシュどうだった?」

いつの間にかお面の顔は再び隠されていた

お面「A、もちろん、その場合のラスボスとはこの僕だけど」

手「なんなんだ、お前の能力は…」

お面「A、教えてあげよう、パーツは顔。能力は他人の顔を剥ぎ取り、その顔をつけることで」

お面「A、その顔が最初に所有したパーツを現在所有している者から奪い取る」

お面「A、ひとつで二度おいしいパーツさ」

手「なっ…」

お面「A、俺はヒーローである君、男君のことをずっと追っていた」

お面「A、無力になったコレクターから、顔を剥ぎ取るために」

男「顔を剥ぎ取った?な、ならみんなは…」

手「男、気づいたか!」

お面「Q、なんで、出てこなか考えなかったの?」

男「な…」

お面「Q、メガネは復讐のために武器を手にしたっておかしくはないだろ?」

お面「Q、後輩はなぜあれから音沙汰がない?」

お面「Q、褐色…いや車椅子からレースに出た話は聞いた?」

お面「Q、エトセトラエトセトラ…なんで不思議に思わない?」

お面「A、簡単さ」

お面「A、儂が剥ぎ取ったから」

お面「A、顔が無いから、顔向けできないのさ」

男「テメェ!」

怒りにまかせ、掴みかかる

お面「お兄ちゃん、落ち着いてよ!」

友の顔をしたお面が叫ぶと

死者をリプレイした骨がそれを止めた

お面「Q、なんで友ちゃんは最後まで顔を見せなかった?」

お面「A、奪ってたからさ、既に」

男「…」

お面「Q、質問は終わりましたか?」

お面「A、では最後の行程です」

急にお面の顔が痩せこけたかと思うと、茂みから5人が現れ、男を拘束する

男「な!?」

お面「虫唾ファイブ、再結成だ」

手「クソッ!離せ!」

お面「最後に、こっちからも質問だ」

男「なんだよ…」

お面「ヒーローには、何が必要だと思う?」

男「…」

お面「力?違うよ、優しさ?それも違う」

お面「ヒーローに必要なのはね」

お面「格好良さなんだよ」

男「は?」

お面「顔だ、顔つまりイケメンではないとヒーローとは呼べないんだ」

お面「小さい頃はヒーローに憧れていた」

お面「そしてヒーローになりたかった」

お面「けどね、いくら悪を倒しても」

お面「いくら善いことをしても」

お面「それはいけない事だと言われたり」

お面「当たり前の事だと言われるだけだった」

お面「決して、素晴らしい事をしたとは言われなかった」

お面「なぜか?それは僕が普通だったからだ」

お面「英雄とは、みんなが憧れる立場であるべきなんだ」

お面「だけど、僕は、みんなと同じ、普通だった」

男「…」

お面「生まれながらにヒーローになれる人間は決まっていて、良いことには格好が必要だったんだ」

お面「みんなに好かれる、顔が」

お面「好かれる立場の人間がやることが正義なのさ」

お面「全身黒タイツのショッカーは、決してヒーローになれない」

お面「だから僕は君を欲した」

お面「君みたいな、好かれる顔をもつ人間を」

お面「安心しなよ」

お面「君がいなくなった後は僕がヒーローをやってあげるさ」

男「…お前は、ヒーローにはなれないさ」

お面「勝手に言ってなよ」

お面「奥義、顔措」

男「がぁあああああああ!!」

肉が千切れる音が止んだ時

お面「これで、俺がヒーローだ」

好かれる顔と、右手に口をもつ人間がそこにはいた

お面「…お前は喋ってくれないんだ」

手「…」

お面「まあいいや、能力は発動できるみたいだしな」

お面「これで!僕がヒーローだ!」

男「違ぇよ」

お面「!?」

声のする方向には

見るもおぞましい顔をもつ男がいた

男「お前は、ヒーローなんかじゃない」

お面「…まだ言うのか?」

男「何度だって言ってやる!」

男「仮面野郎!お前は絶対にヒーローになれない!」

男「ヒーローってのはなぁ!つまり自分の正義を押し通す人間のことだ!」

酸を吐き出す

お面「【喰え】!」

それを吸収する

男「では悪はなんだ?」

お面「正義を持たない人間だ!【リバース・キャノン】!」

男「違う!壁髪!」

放たれた酸は防御される

男「悪も同じく、正義を押し通す人間だ」

お面「なら両者の違いはなんだ!?」

男「それを、悪と知っているか、いないかだ」

お面「は?」

男「自分の考えを押し通すこと、これはどう考えたって悪いことなんだよ」

男「たとえそれが人を助けるためでも!」

男「多数の中で我を通すのは!異端であり悪なんだ!」

男「だけど、ヒーローは自身を悪とは思わない!」

男「ヒーローは!決して最後まで諦めず!他人なんて気にせず!自分なんて省みず!」

男「ただ自分の正義を全うするのがヒーローなんだ!」

男「だから、仮面野郎!人の見る目なんかを気にした時点で…お前は!」

男「ヒーロー失格だ!」

お面「…ごちゃごちゃ五月蝿い!俺は、ヒーローだ!」

男「俺は違う!顔が無くたって!相棒がいなくたって!力が無くたって!」

男「最後まで、俺は!俺の正義を突き進む!」

お面「…違う!俺は!ヒーローだ!」

男「認めないならいいさそれでも、だが、お前は俺達…」

男「いや、俺に適わないし!夢も叶わないがな!」

男「…格好つけすぎた」

お面「うぉおおおお!」

自身を、自信を否定されたお面はがむしゃらに男に向かう

男「奥義、災鬼感髪!」

しかしカウンター気味に髪で叩きつけられる

お面「ぐっ…」

よろけるお面、そこへ

男「奥義、脂肪動機!」

キックの雨が襲いかかる

お面「がッ!!」

全てhit

そして

男「全部返すぜ」

男のダメージをチャージした神の腕が

お面「!!」

トドメを刺した

お面「Q、なん、で…お前はその能力をもつ者に勝てたのに…私は…」

能力を維持できなくなったのか、顔が戻っていく

男「今までの戦いは、あの時、あの場所、あの人達だから勝てたんだ」

男「決して能力全てが優劣を決めたわけじゃない、全てをフルに活用して、ようやく勝てたんだ」

男「相手が俺の能力を知らないことを利用した、相手が選んだ場所を利用した、相手の心を利用した、相手のナルシストさを利用した、相手のエロさを利用した、相手の考えを利用した、相手の友達を利用した」

男「今回は、お前の俺への無知さを利用した」

お面「Q、…無、知?僕は、必死に調べあげたつもりでした、が…?」

男「お前はヒーローがなんたるかを知らなかったし、俺の強さを知らなかったし、なにより俺の弱点を知らなかった」

手「俺は武器や射出系には強いが…肉弾戦はからっきし駄目なんだよ」

お面「A、…俺は、あなたに固執しすぎていました、ね」

男「ヒーローは」

お面「A、自分の正義を、正義だけを見て、執行する…なんだ、私はヒーローじゃなかったのか…」

男「そうだ」

雨が降ってきた

お面「A、…難しいなぁ、ヒーローって」

彼女の顔を見ても、泣いているのかはわからなかった


男「彼女のいう格好良い、みんなに好かれる顔って」

手「つまり男性、しかも青年の顔だったんだな」

男「女性はヒーローになれないってコンプレックスをどこかで抱えてたのかね」

手「そこで迷ったから、彼女はヒーローになれなかった」

男「プリキュアとか見てれば少しは変わったかもな」

手「かもな」


男、所有パーツ:口、眼、胃、髪、腕、脂肪、虫唾、骨、顔

手「ホシュリーナ」

男「えっ 何が?」


男「なんか今日は1日普通に過ごせそうな気がする」

手「急になんだよ」

男「いや、巻き込まれる時は巻き込まれるんだし、願うのは自由かなって」

手「さいですか」



ゴロツキ「なあなあ、俺達といいことしようぜ~お嬢ちゃん」

お嬢「汚らわしい手で触らないで!」

DQN「路地裏に連れこめ!」

お嬢「嫌っ…」

2人に連れられ、路地裏に

助ける者は、いない

数十分後

マント「臭気、血だ…」

路地裏を覗く

マント「死体、しかし奇怪だ」

視線の先には

マント「爆死、木っ端微塵?」

2人分の肉塊が転がっていた



お嬢「嫌だわ、汗かいちゃった」

マント「種類、この匂いは」

笑顔を浮かべる

マント「確実、パーツの匂いだ」

マント「追跡、久々に腕がなる」

路地裏から姿は消え

肉塊だけがそこに残っていた



お嬢「早く家へ帰ってシャワーが浴びたいわ」

しかし

行く手には

マント「発見、追跡は完了だ」

変人がいた

お嬢「…今日は厄日だわ」

お嬢「誰ですか、あなたは?」

マント「回答、私はマントだ、職業は人類最強」

お嬢「…ああ、頭が可哀想な人ですか」

マント「否定、そんなヤツに見えるか?」

お嬢「はい、すっごく」

マント「憤慨、そろそろいくぞ」

マントはマントをたなびかせ突撃

お嬢「きゃっ!」

お嬢はこれを横へ飛び、回避

マント「…疑問、何故戦わない?」

お嬢「…汗をかくのは嫌いなの」

肩を上下させ息をきらす

マント「嘲笑、既に貴様は汗だくではないか」

マント「卑猥、に言うならビチョビチョじゃないか」

お嬢「最低ですわ…」

マント「安心、しろ殺しはしない」

拳を突き出し、再び突撃する

お嬢「また…」

お嬢が手を振る

お嬢「殺さなければならないなんて」

瞬間

マントの右腕は爆破した

バランスを崩し落下する

マント「…激痛、そして謎」

お嬢「安心しなさい、一瞬だから」

距離を詰める

マント「一瞬、我には遅すぎる」

右腕はいつの間にか復活していた

お嬢「…化け物ですか」

マント「憤慨、化け物ではない」

お嬢「あら、そうですか…まあ」

手を振りかざす

お嬢「肉塊となるあなたには関係ありません」

そして

マント「!」

降ろした

爆破

そして跡には

マント「達磨、間抜けだが…死なぬ」

再び再生、生き残る

お嬢「本ッ当に気持ち悪いですわね…」

お嬢は指を数回弾く

だが

マント「嘲笑、もう見切った」

マントは胸を文字通り膨らまし

マント「奥義、肺吹の刃」

口を開いた瞬間、風とともにお嬢や地面、家などが抉れ刻まれる

お嬢「カマイタチ!?」

マント「好色、なかなかエロい格好だ」

そして、後方で爆発が起こる

お嬢「…くっ」

マント「感激、私はやはり天才だ」

お嬢「…あなたの能力は再生ではなかったの?」

マント「単純」

マントを広げる

そこにあったものは

マント「十三、私が持っているパーツの数だ」

大小様々な神だった

マント「増加、君のを戦利品として列べれば十四か」

お嬢「…まだ、私は」

マント「嫌悪、諦めの悪いヤツは嫌いだ」

マント「解決、弱点は把握している」

マント「完全、貴様の持っているパーツは」

マント「汗腺、だ」

お嬢「…っ」

隠せない、驚き

マント「爆発、その汗腺から出た汗が所有者以外に触れると爆発する、そんなところだろう」

お嬢「その通りですわ」

マント「好感、素直なのはいいことだ」

マント「簡単、種がわかればな。私がもつ1/13のパーツ、神の肺がもつ超呼吸能力で汗を吹き飛ばすだけだ」

マント「一息、それだけで貴様の勝機は0だ」

お嬢「…完敗、ですか」

マント「的中、その通りだ」

お嬢「…あなたの」

お嬢の背中が爆発し

マント「仰天!!」

一瞬で距離を詰めるお嬢

そして抱きつく

お嬢「あなたは勘違いをしている」

お嬢「私は爆発の影響を受けないだけで、私についている汗も爆発できますわ」

お嬢「…服が爆発するからあまり好みませんけど」

マント「迂闊、調子に乗った」

お嬢「残す言葉は?」

マント「卑猥、以外と巨乳」

お嬢「…死になさい」

爆発は

お嬢「!?」

起きなかった

マント「指摘、君も油断が激しいな」

マント「必然、13もあれば」

マント「当然、対策能力をもつものくらいある筈だろう?」

お嬢「なっ…」

マント「驚愕、か?」

マント「説明、これは神の左腕」

マント「能力、死体に触れた時その死因を覚えさせ、覚えさせた死因で我は死になくなる」

マント「貴様、今日二回目だろ?」

お嬢「…あ」

マント「貴様、私に胸を擦り付けて喜ばせただけだ」

マント「必然、人を殺すようなヤツ、負けて当然なのだ」

手刀が入り、お嬢は負けた

たしかに、爆発しないのはおかしいですね、死ななかったに変更



お嬢「…っ」

「お嬢様が目覚めたぞー!」

「大丈夫ですか?」

お嬢「私…死んでない?」

「怪しいヤツがお嬢様を屋敷の前に置いていったんです!」

「マントを纏った怪しい男でした」

お嬢「本当に殺さなかった…こんな私を…」

お嬢「…素敵」

「お嬢様熱出したぞー!」

マント「悪寒、しかしこれでパーツは14」

マント「思考、そろそろ倒しにいくかヤツを」

マント「史上、最強最悪を」



男「いやー今日は本当に最高の1日だったな!」

手「あんなエロハプニング漫画みたいだったぜ…」

男「いや、褐色、車椅子ちゃんと体育倉庫に閉じ込められた時はどうなるかと…」

手「俺がいなかったら理性崩壊してたな」

男「まったくだぜ!しかし後輩も恐ろしかった」

手「生クリーム、あれは凶器にもなるんだな」

男&手「まったく大変だった」

あと100だと、完結しそうにないですね

次スレはどこへ立てた方がよいのでしょうか

ではSS速報で次スレは立てさせていただきます

はい、スレ名はこのままで

明日になると思います

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