妹「寝ろよ」 (42)

妹「いいから寝ろよ」

姉「寝ろよ」←うるせえ!
妹「寝ろよ」←かわいい

妹「寝ろよ」

姉「寝るからちゅーして?」

妹「は?」

姉「おやすみのちゅーが無かったら寝れない」

妹「……18のクセにそんなこと言って恥ずかしくないの?」

姉「恥ずかしくないかな、思春期はもう終わったし。妹はあと4年後くらいかな?」

妹「子供扱いすんな」

姉「ランドセル背負ってる子を子供扱いするな、ってのは無理な相談かな」

妹「死ね」

姉「またそんなこと言う」

姉「私みたいにもっとおしとやかにしなきゃモテないよ?」

妹「男の一人も連れてこないお前に言われても説得力ないし」

姉「あはは、確かにそれは言えてるかも」

姉「故に私は妹の愛を求めるのだ」

妹「くっつくな鬱陶しい!気持ち悪いんだよ!」

姉「相変わらずボロクソ言うなぁ。ちょっと前まではあんなにも素直で可愛かったのに」

妹「うっさいな早く出てけよバカ!変態!死ね!」

姉「おやすみのちゅーしてくれたら出てく。あ、私がする側でもいいよ?」

妹「死ね!!」

姉「出たな怪人死ねばっか言ってマン!いつも私のピュアなハートを傷つけて!許さないぞ!」

妹「死ね!お前のその舐めた態度が鬱陶しいんだよ!てか離れろ!」

姉「離れない!妹がお姉ちゃん大好きマンに戻るまで私は戦い続ける!」

妹「お前のことが好きだった時なんて一秒足りともねえよ!」

姉「またそんなこと言っちゃってー。本当はこうやってイチャイチャ出来て嬉しいクセに」

妹「死ね!!」

姉「ぐっ!?こ、子供とはいえ本気でお腹殴られると効く……」

妹「いい加減離れろ変態!てか早く寝ろ!お前明日学校だろ!?」

姉「大人はちょっとくらい夜更かししても大丈夫なんだよ?おまたツルツルの妹ちゃんは早く寝ないとだけど」

姉「い、痛い。その肘打ちは本気で痛いからやめ……」

妹「離れろ」

姉「わ、分かった。離れるからそれやめて」

妹「……離れろ」

姉「はーい……と見せかけて!」

妹「きゃあ!?」

姉「所詮は10才児。力の暴力には勝てない……」

妹「何してんだお前!?」

姉「妹ちゃんにチューしようとしてます」

妹「死ね!!」

姉「ぐふっ!?そ、その蹴りを一発貰うことは想定の範囲内……」

妹「やめろ!離れろ変態!体の上に乗るな!!」

姉「ふふ、暴れんな暴れんなよー」

妹「ちち、近付いてくんなバカ!お前もし舐めた真似したら本気で殺……」

姉「ちゅ」

妹「」

姉「妹のほっぺゲットだぜ」

妹「こ、このクソ女……!絶対にぶっ殺す……!」

姉「ふふ、今の状態の妹に何が出来るのかなー?」

妹「死ねこの変態!頭湧いてんじゃないの!?そんなんだからいつまで経っても処女なんだよ!」

姉「カッチーン、今の頭に来た。もう一回チューする」

妹「きゃあああああ!?」

-----------

姉「さて、妹との愛も育んだしそろそろ寝よっかな」

妹「……」

姉「そんなに睨まないでよでよ。いいじゃんキスくらい」

妹「死ね。消えろ。死ね」

姉「あはは、二回死んじゃった」

妹「……」

姉「もしかして本気で怒ってる?お詫びのチューした方がいい?」

妹「死ねクソ女!お前のそういう所が嫌いなんだよ!」

姉「あはは、激おこプンプン丸だ。怖いから退散退散」

妹「二度とくんな!早く消えろ!」

姉「おやすみー。妹のおかげでぐっすり寝れそうだよ」

妹「死ね!!」

 
 
バタン

 
 
妹「はぁ……はぁ……」


妹「……はぁ」

妹「……」

妹「散々好き勝手しやがって……ぐっすり眠れるのはお前だけだろ……」

妹「バカ姉……」

―――――――――――

姉「うーみーは広いなー大きいーなー」

「今日はえらくご機嫌だね。なんか良い事でもあったの?」

姉「んー、特に良い事はなかったけど……寝覚めは良かったかな」

「寝覚めねぇ。私は最近寝不足だから羨ましいな」

姉「可愛いものを愛でたらぐっすり眠れるよ? あと少量の運動」

「なにそれ。犬とでも遊べばいいわけ?」

姉「犬飼ってたっけ?」

「いや、飼ってないけど」

姉「そういえば妹もいないんだよね、可哀想だなぁ。人生の全てを損してるね、うん」

「人生の全てを得してるアンタが羨ましいよ」

姉「ふふ、幸せだなー」

―――――――――――

妹「……」

「妹ちゃん……大丈夫?」

妹「えっ……だ、大丈夫って、何が?」

「目の隈すごいし体調も悪そうだけど……」

妹「ちょっと寝不足ってだけだから。心配してくれてありがとう」

「そんな風になるまで何してたの? 勉強?」

妹「あーっと、うん。そんな感じかな」

「妹ちゃんはすごいね……私なんて夜更かししてもテレビ見るくらいなのに……」

妹「私もよくテレビ見てるよ? それに普段から夜遅くまで勉強なんてしないし」

「そうなの? じゃあなんで昨日は……」

妹「えーっと……」

―――――――――――

姉「かーらーすー。何故鳴くのー。からすの勝手でしょー」

姉「っと。ただいまー」


「……」


姉(寂しいなぁ。昔は妹がすぐに出迎えてくれたのに)

姉「思春期思春期ー」

姉「いや、思春期じゃなくて反抗期かな? どう違うんだろ……まあいいや」

姉「ただいまー。お姉ちゃんのお帰り……」


妹「すぅ……ぅ……」


姉(あらら、おねむですか……あな珍しや)

姉「いつもは行儀よくお勉強してるのに……」

妹「すぅ……」

姉(妹がこんな場所で寝ちゃうってことは、よっぽど疲れてたか眠かったかのどっちかだろうなー)

姉(学校で居眠りとかもしなさそうだし……まあ、とりあえず)

姉「お疲れさま」

妹「……」

姉(こうやって頭撫でるのも久しぶりだな……髪さらさら)

妹「……」

姉(このままずっと寝ていて欲しくなっちゃうな)

姉(口を開けば死ねばっか言ってマンになっちゃうし……まあそれは私のせいでもあるけど)

姉「アプローチの仕方変えた方がいいのかな……妹離れはまだしたくないし……」


妹「ん……」


姉(寒いのかな? 私の部屋からタオルケット……)

―――――――――――

姉「これでよしっと」

妹「すぅ……ぅ……」

姉(起きたとき私のタオルケットって気付いたらどんな反応するんだろ)

姉「流石に燃やしたりはしないと思いたいなー」

妹「んぅ……」

姉(心無しか表情が穏やかになった気が……ってそんなわけないか。シスコンフィルター怖いなぁ)

姉「さて。ここでテレビ見る訳にもいかないし、部屋に戻ろうかな」

姉(本当だったら添い寝でもしたいけど……目覚めの挨拶が腹パンとかだったら嫌だしやめておこう)

姉「ああ、神よ。どうかタオルケットに妹ちゃんの匂いが移っているよう……って私なんか変態みたいだな……」


妹「……」

姉「……勉強するか。頑張れ受験生ー」


妹「すぅ……ぅ……」

―――――――――――

妹「ん……んぅ……」

妹(あ……ヤバい、寝ちゃってた……)

妹「宿題しないと……てか夕飯……」

妹「……今日はアイツが作るんだっけ」

妹(もうこんな時間か……お母さんたち帰って来るな)

妹(てかどこにいるんだアレ……いつもならソファでだらだらしながらテレビ見てるのに……)

妹「……あ」

妹(タオルケット……しかもこれって……)


妹「……」

 
 

妹「……こんなので昨日のことを許してたまるか」

妹(元はと言えばアイツが原因だし……だからこれくらいするのは当たり前で、別に嬉しくなんかなくて……)

妹「……」

妹(誰もいない、よね……)

妹「……ちょっと、だけ」


妹「…………」


姉「あー、疲れたー」

妹「!?」

姉「やっぱ馴れない事はするもんじゃないなぁ……あ、妹。起きてたんだ」

姉「ご飯そこに置いてあるけど、冷蔵庫の中に……」

妹「死ね!!」

姉「ええぇ!?」

14時くらいまでクッソペース落ちる

-----------

妹「はぁ……」

妹(さっきのは流石にまずかったな……アイツは何も悪いことしてないのに、あんなこと言っちゃって……)

妹(むしろ私のことを気遣ってくれてたのに……)

妹「はぁ……」

妹(ちゃんと謝ろう……謝って、お礼言って……)

妹(いや、お礼言うのはやめよう……そもそもあれくらい当然のことだし、そんなことしたら調子に乗りそうだし……)

妹(とにかく謝らなきゃ……謝って、これ返して……)


妹「……」



妹「な、何考えてんだ私。今さっき見られそうになったのにそんなこと……」

妹(こ、こんなもの持ってちゃダメだ。早く突き返さないと……)

このSSまとめへのコメント

このSSまとめにはまだコメントがありません

名前:
コメント:


未完結のSSにコメントをする時は、まだSSの更新がある可能性を考慮してコメントしてください

ScrollBottom