キョン「ほら来いよ!! 化け物!」(1000)


───

ハルヒ「東中出身涼宮ハルヒ、ただの人間には興味ありません。」

ハルヒ「この中に宇宙人、未来人、異世界人、超能力者がいたら」

ハルヒ「あたしのところに来なさい、以上。」


 ガタッ!

ハルヒ「っ!?」

クラスメイト「ひっ!?」

キョン「てことはお前も面白人間なのか!?」 クワッ

ハルヒ「は? は……?」

キョン「地底人とか!? 未来に蘇った古代人とか!?」

ハルヒ「い、いや……あたしは……普通の……人間、だけど……」

キョン「…………」

キョン「チッ………期待させやがって」 ガタ ストン

ハルヒ「………」


───

ハルヒ「ちょっとアンタ!」

キョン「んぁ? お前確かさっきの……一般人。」

ハルヒ「むっ……アンタ、さっきのどういうつもりよ!」

キョン「さっきのぉ?」

ハルヒ「よくもあたしの自己紹介ぶち壊してくれたわね!」

キョン「あんな糞つまらねぇー自己紹介がなんだって言うんだよ」

ハルヒ「ぐっ……そ、そりゃいきなりUFOを呼ぶダンスを始めたアンタより地味かもしれないけど……!」

キョン「あぁ、悪いが俺は普通の人間と話してる暇は無いんだよ」ヨッコラセ

ハルヒ「ちょっ、話は終わってないのよ!?」

キョン「今から街に行く用事があるんだよ、失せろ」

ハルヒ「な゙っ……」

キョン「シッシッ」

ハルヒ「~~~~!」プルプル

キョン「じゃーな」スタスタ


───

キョン「テクテク」

ハルヒ「……」コソッ

ハルヒ(何よあいつ……ツンツンしちゃって、気に食わない!)

キョン「……!」

通行人「?」

キョン「……! ……!」

通行人「……!? ……!!」

ハルヒ(通行人と何話してるのかしら……)

キョン「お前が爬虫類人の癖に人間のフリしてることは分かってるんだよ!」

キョン「頼むよ!その皮を脱いで見せてくれよ!お願いだ!」

通行人「ひぃぃぃぃ!!」

ハルヒ「………」

通行人「た、助けてぇー!!」ダダダダ

キョン「はぁ………フシギってなかなか見つからねぇなぁ……」


ハルヒ「ね、ねぇ!」

キョン「……あ?  チッ、何だよ 着けて来たのか……」

キョン「着けて来た……?」

キョン「ハッ」

キョン(尾行……陰謀……組織……機関……結社……)ゾクゾク

キョン「おい!!」ガシッ

ハルヒ「ひぃっ!?」

キョン「何で着けて来た!? 何処の組織の差し金だ!? ていうか俺の"役目"は!?二つ名とかあるのか!?」

ハルヒ「ひぃぃっ……あ、あ、あたしは……ただ気になって着いて来ただけでぇ……!」ガクガク

キョン「………」

ハルヒ「はぁ……はぁ……」

キョン「チッ………」パッ

ハルヒ「あ……」ヨロ…

キョン「お前、名前は?」

ハルヒ「す、涼宮ハルヒ……ていうか自己紹介聞いときなさいよ!!」


キョン「で、一般人が俺に何の用だ」

ハルヒ「一般人って……と、とりあえずアンタが街で何やってんのか気になって着けて来ただけよ!」

キョン「お前は俺に用があるのか知らんが、俺はお前に興味は無い。失せろ普通人。」

ハルヒ「フツージンって言うな!アンタだって普通の人間じゃない!」

キョン「俺はそのうち宇宙意思に導かれて異世界で古代兵器を操る予定なんだよ。消えろノーマル人間」

ハルヒ「何アンタ、いかれてんじゃないの? ていうかアタシのこと馬鹿にしてるでしょ!」

キョン「で、だ。 俺はお前とつまらん会話してる暇は無いんだよ、分かったか俗人」

ハルヒ「どう見ても暇そうじゃないの! 通行人捕まえて爬虫類人?とか訳わかんないこと言って!」

キョン「ああ、確かに俺は奴が爬虫類人だという確信は無かった」

キョン「だがこの人間社会に、確実に奴らは紛れ込んでいる」

キョン「オーバーテクノロジーを駆使し、一見ヒトと区別がつかないようにしてな……」グッ

ハルヒ「………」

キョン「だが奴らだって俺達のような感情や失敗だってあるはずだ」

キョン「俺が『あっ!爬虫類人だ!』って言ったら『ど、どうして分かった!?』って言う奴がいてもおかしくない」

キョン「………だったら、例え手当たり次第でも……声掛けねぇ訳にいかねぇだろ」 グッ


ハルヒ「………」

キョン「あ?どした? 通俗尋常ノーマル一般人には難しかったか?」

ハルヒ「話は分かったけど……ていうかいい加減馬鹿にするのやめなさいよ!!」

キョン「そんな訳で俺は忙しいんだ、失せろ」

ハルヒ「~~~!」プルプル

ハルヒ「あ、あたしだって……!」

キョン「んぁ?」

ハルヒ「あたしだって不思議探しするもん!」

キョン「………」

ハルヒ「ふ、ふん、馬鹿にしないでよね!」

ハルヒ「こ、こー見えても東中ではちょっと名の売れた人間だったんだから!」

ハルヒ「夜中に校庭にミステリーサークル書いたことだって……」

キョン「ねぇ君、ちょっと脱いでみてくんない? 頼むよ」

女の子A「え、、あ、あたしそういうの初めてで………////」

ハルヒ「何してんだ──── ッ!!!」


キョン「なあ、頼むよ 金か?金なら払うから、ちょっと脱いでみてくんねぇかな……ね?」

女の子A「あぅぅ……ご、ごめんなさい、こ、こ、こういうの初めてで……」カァァ

キョン「君の本当の姿を見てみたいんだ……大丈夫、その本性は、君と僕だけの秘密だ」

女の子A「は、はい……////」ポワワワ

ハルヒ「何してんのよバカ─── ッ!!?!!」 ドガッ

キョン「げふっ!?」

ハルヒ「オホホホホ、ごめんなさいね、コイツってば冗談ばっかり」 ズルズル…

キョン「───」ズルズル…

女の子A「え? え?」



───

ハルヒ「アンタ何やってんの!?」

キョン「こっちのセリフだ馬鹿野郎!! 人の交渉を邪魔しやがって!!!」

ハルヒ「どう考えても別の交渉にしか見えなかったけど!?」

キョン「訳分かんねぇ……くそっ、お邪魔虫め.……」チッ


ハルヒ「っていうか、あの子絶対爬虫類人じゃないからね!?」

キョン「あぁ!? 言い切れんのかよ!?」

ハルヒ「言い切れるわよ!」

キョン「……まあ、確かに”自称爬虫類人”の反応ではあったか……」チッ

ハルヒ「じしょうはちゅうるいじん?」

キョン「ああ……頬の紅潮、言語発話障害、視線の不安定……」

キョン「さっきの女の反応は、これまでの自称爬虫類人と同じだった……」

ハルヒ「これまで!? あんた、今みたいなの何度もやってんの!?」

キョン「あぁ? 当たり前だろうが! 俺の勤勉さを舐めるなよ?」

ハルヒ「え……ふ、普段はあの交渉ってどうなってるの……」

キョン「大抵は交渉は成功する。 ただ、奴らも羞恥心というものがあるのか、脱皮はラブホテルでということになる」

ハルヒ「ラ、ラブホテル!?」

キョン「で、ホテルの部屋でいざ脱皮が見れるかと思えば……大抵、服を脱ぐだけで終わる」

キョン「………そう    奴ら、実は人間だったんだ」

ハルヒ「あんた、一度病院行った方がいいと思う」


キョン「で、一応俺はそいつの身体を隅々まで見てやる」

ハルヒ「す、すみずみ!?」

キョン「ああ、何故かその間も心拍数が上昇したり、行動は示さずに発話だけで抵抗したりと、謎の反応を示すがな」

ハルヒ「………」

キョン「……が、結局カギヅメは愚か、ウロコの一枚さえ見つかりゃしない」

ハルヒ(当たり前よね……)

キョン「だから、そういう時は」

キョン「『なんだ、普通だな』って言って部屋を出る」

キョン「出た後で、何故か部屋から泣き声が聞こえてきたりするけどな、いやぁ謎だ……」

ハルヒ「当たり前よ─── ッ!!!」 ボカッ

キョン「げふっ!?」

ハルヒ「さっきのあたしの行動間違って無かった!!?! 一人の女の子救ってたわ!!?!」ボカッ ボカッ

キョン「痛ぇっ! ちょ、こら、てめ……暴力女!訴えるぞ!!」

ハルヒ「田嶋陽子だったらアンタを訴えてるとこよ!!」

 ギャーギャー ワーワー


───

キョン「ったく……酷い目にあったぜ……糞女」ボソッ

ハルヒ「聞こえてるわよ」

キョン「……チッ……」

キョン「で、いつまで俺の邪魔をする気だ? あんまりしつこいようなら……」

ハルヒ「な、何よ……」

キョン「呪い藁人形で……クククク……」

ハルヒ「ハッ、呪いなんて在る訳ないじゃない、バッカみたい」

キョン「……チッ……お前とはトコトン合いそうにねぇ」

ハルヒ「フン! こっちだってアンタみたいな馬鹿、願い下げよ!」

キョン「だったらさっさと失せろ、俺はまだ不思議探しを続けなきゃならねぇ」

ハルヒ「………る」

キョン「あ?」

ハルヒ「あたしもやる!!」

キョン「はぁ!?」


キョン「お断りだ!!」

ハルヒ「何でよ……」

キョン「俺は一般人とつるむ気はねーんだ 不思議が逃げちまう」

ハルヒ「カチーン」

ハルヒ「言っとくけど、不思議探しならアンタに負ける気がしないわ!」

キョン「カチーン」

キョン「ほう……」

キョン「それなら……」

ハルヒ「フン……」

キョン「勝負だ!!」

ハルヒ「勝負よ!!」

 ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ

───

キョン「先にフシギを見つけた方の勝ち。目突き、金的は禁止。いいな」

ハルヒ「問題無いわ」


───

ハルヒ(……フン! あんな奴に負けるもんですか!)

ハルヒ(あたしは……あたしは小学校の時からずっと……)

ハルヒ(ずっと、この世の中がつまんなくて……)

ハルヒ(……ええ、だから、フシギへの情熱なら、負けないわ!!)

キョン(不思議探しに関しちゃ、負けられねぇよな……)

キョン(……ああ……昔を思い出すなぁ……)

~~~~~~~~

キョン「オギャー」

キョン母「あらあら元気な子だこと」

キョン「コノヨ ガ ツマンナイヨー オギャー」

キョン母「あらあらこの子ったら」ウフフ

~~~~~~~~

キョン「…………」

ハルヒ(絶対負けないんだから……!)



ハルヒ「えーと、不思議はどこかしら」キョロキョロ

ハルヒ「花壇の中とか……」ゴソゴソ

ハルヒ「ベンチの下……?」ゴソゴソ

ハルヒ「ゴミ箱の中かも……!」ゴソゴソ

女の子B「何あれ、変人?」

女の子C「変人よ変人」

ハルヒ「……ふん」

ハルヒ(いつだってそうだ……自分が何かする度に周りは眉をひそめる……)

ハルヒ(でも、もう慣れたわ……周りのつまんない人間には分かんないのよ!)
ハルヒ(いくら変わり者だの異常者だの言われたって……私は……)

『あーあー、』

ハルヒ「!?」

キョン『あーあー、テステス、』 ←拡声器

ハルヒ「!? あいつ何やってんの!?」


キョン『あー!あー!! ご通行中の皆様ぁー!!』

通行人A「……!? 何だあいつは……」

 ザワザワ……

キョン『皆様の中にぃー!!爬虫類人は!!爬虫類人の方はおりませんかー!!』

女の子B「うわ、何あれ変人?」

女の子C「変人よ変人 さっきの女の仲間よきっと」

ハルヒ「え!? あ、いや!? 違……!?」

通行人A「え、この子、あいつの仲間……?」サササ

通行人B「うわ……離れよ……」サササ

ハルヒ「ちょっ!?」

キョン『隠さなくたっていいじゃないか!!脱げばいいじゃないか!!さあ!!』

ハルヒ「あんたのせいよ─── ッ!!」 ドガァッ!

キョン「いでぇ!?」


───

 カァーカァー アホーアホー

キョン「はぁ……結局見つからなかった……」

ハルヒ「フシギってなかなか無いものねー……」

キョン「……誰かの邪魔さえ無けりゃな……」ボソッ

ハルヒ「!! な、何よー!」

キョン「いいか、次邪魔したらマジで許さんからな、それだけ覚えとけ」

ハルヒ「ジャマって失礼ね! 私だって不思議を求めて……」

キョン「ハッ、てめぇのことなんぞ知ったことかよ 一般ピーポーなんざどうでもいいね」

ハルヒ「アンタねぇ……!」

キョン「あーあ、今日は終いだ ったく……てめぇのせいで散々な一日だったぜ」

ハルヒ「!……イーだ!」

キョン「けっ、 ほんじゃな  涼宮」 スタスタ

ハルヒ「あいつ…………!」

ハルヒ「…………名前、覚えてくれたんだ……」

休憩


───

 ガチャ

キョン「ただいま」

キョン妹「あー!キョン君おかえりー!」パタパタ

キョン「珍しいな、出迎えなんて」

キョン妹「ねーキョン君おねがい!いっしょにママにたのんで!」

キョン「頼む? 何をだ?」

キョン妹「あのねー!ともだちのみゆきちちゃんがー、猫飼ってるの!」

キョン妹「だからあたしも買いたいのー! キョンくん!おねがい!」

キョン「妹よ、ペットなんて金だけ食って何もリターンしちゃくれない、飼うのには反対だ」

キョン妹「そんなぁー」

キョン「人語でも話す猫だったら別だがな」

キョン妹「うー……」シュン…

キョン「ほら、そんな顔すんな 世の中には喋る猫だっているかもしれんだろ?」ナデナデ

キョン妹「……うん!」ニパァ


───

キョン「ふぅー……」

 ボフン!

キョン「………」ゴロゴロ…

キョン「何か今日は疲れたな……」

キョン(それもこれもあの変な女のせいだ……)

キョン「………」

キョン「あ、そうだ」ムクッ

 ゴソゴソ

キョン「……」カーン カーン カーン

キョン「よし、これでいいだろう」


呪いの藁人形「………」


───

ハルヒ「お腹痛っ!? なんか急に……お腹痛っ!?」


───

 ガラガラ……

キョン「………」

ハルヒ「あ、おはよ!」

キョン「あれ……お前、生きてたのか」

ハルヒ「え?」

キョン「おかしいな……昨晩、藁人形に五寸釘打ち込んだんだが……」

ハルヒ「何してくれてんの!? てか効いたわ!!めっちゃ腹痛かったわバカ!!」

キョン「何だ、その程度か……こんなに頑張って打ち込んだのに……」ソッ

ハルヒ「何その人形ハリネズミみたいになってない!?」

キョン「釘代だって馬鹿にならねーんだぞクソ」チッ

ハルヒ「……コホン、とにかく!あたしはアンタに一言言いたいの!」

キョン「うるせぇ、朝からキャンキャン騒いぐな……どけ」

ハルヒ「ちょっ……聞きなさいよ!」

キョン「あーあー、一般人の妄言は聞こえませーん」スタスタ


ハルヒ「っこのバカキョン!」

キョン「お前にまでキョンと呼ばれる筋合いは無いわバカルヒィ」

ハルヒ「バカルディみたいに言うなぁ!!」

 ワーワー ギャーギャー

クラスメイトA「おい、よくあんなのと話してるな」

谷口「変人だって有名なのに、良く話す気になれるもんだ」

クラスメイトB「一緒に変人だと思われるのが怖くないのかな」

ハルヒ(………)

ハルヒ(フン、あんたらは知らないかもしれないけど、こいつも相当な変人よ……)

ハルヒ(ていうか、何で皆あたしのことヘンだって言うのよ)

ハルヒ(あたしはただ、つまんない世の中で、面白い物を探してるだけなのに)

クラスメイトA「あの涼宮さんって優しいんだな」

谷口「ああ、あいつ昔からちょっと変わり者って噂だけど、ほんとは優しい奴だったんだな」

クラスメイトB「あの変人と会話が続くなんて、やるなぁ涼宮さん」

ハルヒ「え?」


ハルヒ「…………」

ハルヒ(何か……何か納得いかない!)ガビーン

ハルヒ(このままじゃいけない気がする!)

  ガタッガタガタッ

谷口「! 涼宮の奴、机に登って何してるんだ?」

クラスメイトC「す、涼宮さん!パンツ見えちゃうよ!」

ハルヒ「……コホン!」

ハルヒ「東中出身!涼宮ハルヒ!!!」クワッ

ハルヒ「ただの人間には!!!興味ありません!!!」

ハルヒ「この中に!!!宇宙人!!!!未来人!!!!異世界じ」

キョン「ショーコーショーコーアサハラショーコー」

クラスメイトA「キョンがまたUFO呼びだしたぞ!!」

クラスメイトD「しかも服脱ぎ出したぞ!!押さえろぉ!!」

キョン「くっ、コラッ!何しやがる……!離せぇ!!」

ハルヒ「………」


ハルヒ「あ、あの………」

 ワー ギャー キョンヲオサエロー

ハルヒ「あ、あの」チョイチョイ

クラスメイトE「……? なぁに、涼宮さん」キョトン

ハルヒ「あのね、あたしね、」

ハルヒ「中学校の時、校庭におっきな宇宙文字書いたの」

クラスメイトE「………」

ハルヒ「あとね、この前街中で不思議探索してた」

クラスメイトE「………」

ハルヒ「あとね、あとね」

クラスメイトE「………涼宮さんって……」

ハルヒ「……うんっ!」

クラスメイトE「かわいい!」

ハルヒ「……え?」

クラスメイトE「天然フシギ系?チョーかわいい!」


ハルヒ「………」

クラスメイトE「ね、メアド交換しよ~ あ、ケータイ禁止だっけ、ナイショナイショ」キャッキャ

クラスメイトF「あ、涼宮さ~んアタシもー!」

クラスメイトG「私もいいかなっ」

ハルヒ「………」

クラスメイトH「す、涼宮さんって、フヒッ、美少女で天然ってかわいすぎるんだな、フヒッ」

クラスメイトI「胸もでかいしな……ゴクリ……」

クラスメイトJ「まったく、キョンみたいな変人に絡まれてるのが可哀相だぜ」

クラスメイトK「涼宮さんフツーの子なのにね~」

ハルヒ「………」

キョン「くっそ、てめぇらいい加減にしないとこの藁人形で……!」

クラスメイトA「いや、呪う時って人に見られちゃいけないんじゃ……」

キョン「ああ、人を呪わば二穴責めだっけ」

クラスメイトC「ちょっといい加減こいつ黙らせろ!!!」

キョン「くそっ、離しやがれ!!」ジタバタ


───

キョン「やれやれ……何て奴らだ……」

ハルヒ「どう考えてもクラスの平和を守った英雄達だけどね」

キョン「チッ……俗人共が邪魔ばかりしやがる……」

キョン「おかげで全然フシギが見つからねぇ」

ハルヒ「………」

ハルヒ「!! そうよ! そうだわ!!」

キョン「あ?」


ハルヒ「何で今まで思いつかなかったのかしら!」

キョン「……あぁ?」

ハルヒ「部活よ!部活を立ち上げるのよ!!」

キョン「部活だぁ?」

ハルヒ「そう! 名付けてSOS団!! どう!?」

キョン「世界を大いに盛り上げるための涼宮ハルヒの団だぁ?」

ハルヒ「世界を……え?」

キョン「不思議探索やらお悩み相談をする部活だぁ?」

ハルヒ「え?いや、そこまでは……」

キョン「却下」

ハルヒ「ちょっ!?」


ハルヒ「な、何でよ! いい考えじゃ……」

キョン「一般人が寄り集まったところで何になる」

ハルヒ「え……だって……」

キョン「どうせ本気でフシギを探す気なんて無いんだろ?」

ハルヒ「そ、そんなこと……」

キョン「ハッ……所詮脳みそスカスカのJKが考えそうなこった」

ハルヒ「………」

キョン「休みに仲間とグダグダ遊べりゃそれで満足なんだろ?なぁ」

ハルヒ「そ、そういうわけじゃ……」

キョン「んな部活、願い下げだ こっちは遊びでやってんじゃねぇんだよ」

キョン「ばーか」

ハルヒ「………そ、そんな言い方………グスッ」

キョン「………」

ハルヒ「あたし、だって……グス……フシギ……探したい、って……グスッ」

キョン「………」


ハルヒ「……グス……エグッ……」

キョン「………」 スッ

ハルヒ「え……これ………」

ハルヒ(新部活の申請用紙……)

ハルヒ「こ、これ……」

キョン「……てめぇの思考は俺が既に通過した所なんだよ……」

ハルヒ「………」

キョン「後は勝手にしろ」

キョン「……団長、なんだからよ」

ハルヒ「………!」

ハルヒ「うん!」

キョン「……チッ……」


───

ハルヒ「よ、よし!ついにSOS団の立ち上げ……!」

ハルヒ「……あいたたた……緊張のせいかお腹痛い……」

ハルヒ「うん、まずは早速部室探しね!」

 テクテク

ハルヒ「文芸部……?」

 ガラッ

ハルヒ「こんにっちわー!」

長門「………」

ハルヒ「あ………。 アナタ、文芸部の人?」

長門「コク……」

ハルヒ「あなた一人……なの?」

長門「コク……」

ハルヒ「! あのね、お願いがあるんだけど!」

長門「………」


ハルヒ「あのね、文芸部のこの部屋、SOS団にちょうだい!お願い!」ペコッ

長門「………」

ハルヒ「ムチャなお願いだって分かってる……! でも……」

長門「話は聞いている」

ハルヒ「え……?」

長門「キョンという男子生徒から、その旨の願いを受けている」

ハルヒ「! そ、そうなの……」

長門「私はそれに了承した」

ハルヒ「……じゃ、じゃあ!」

長門「この部屋を自由に使って構わない」

ハルヒ「ほ、本当!? やった……!」

長門「あの男子生徒からは報酬も受け取った」

ハルヒ「報酬……?」

長門「この藁人形。 何でも気が向いた時に釘をクリクリすると良いと聞いた。」クリクリ

ハルヒ「それかよおおぉぉぉ!!! さっきからめっさ腹痛かったわああぁぁ!!!」


 ガチャ

キョン「ういーす。 何だ涼宮。もう来てたのか」

ハルヒ「あ、キョン……ってアンタ!!何してくれてんのよ!」

長門「クリクリ」

ハルヒ「痛ぁっ!?  ちょ、それ止めっ……!?」

キョン「なんだなんだ、いきなり騒がしいな」

ハルヒ「誰のせいよ!!」

キョン「で、団は出来たのか?どうなんだ?」

ハルヒ「あ、うん……後は申請するだけ……」

キョン「そうか……じゃ、後は頑張れよ」スッ

ハルヒ「え……キョン、帰っちゃうの……?」

キョン「はぁ……言ってんだろ、俺は忙しいんだ てめぇら俗人と違ってな」

ハルヒ「あ……もしかして、また不思議探索行くのっ?」

キョン「……てめぇにゃ関係ねーだろ」

ハルヒ「な、何よその言い方!」


キョン「俺ぁもう行くぞ……」クルッ

ハルヒ「あ、ま、待って!」

キョン「あぁ? 何だよ」

ハルヒ「そ、その……」

ハルヒ「……着いてってやってもいいわよ?」フンッ

キョン「………」

ハルヒ「………」

キョン「はぁ………」

ハルヒ「な、何よ……」

キョン「お前……ほんとお邪魔虫だな……」

ハルヒ「お、お邪魔虫って……」

キョン「いや、もう疫病神……もはや化け物レベル……」

ハルヒ「化け物って言うなぁ!!」

キョン「はぁ………」

ハルヒ「………」


キョン「あー………」

ハルヒ「………」

キョン「着いてってやられても、いい」

ハルヒ「………え?」

キョン「……いや、何でもない」

ハルヒ「ねぇ! 何て言ったの? ねぇ!」

キョン「ああぁうるせぇうるせぇ! 俺ぁもう行くぞ!」

ハルヒ「もう……」

キョン「………何だよ、来ねぇのか?」

ハルヒ「! ……いいの?」

キョン「………」フッ

キョン「ほら来いよ!! 化け物!」

ハルヒ「化け物って言うなぁ!! あ、待ちなさぁい!」 タタタッ


  タタタ……


    ………


長門「………」ペラリ


長門「………」ペラリ


長門「……『そして、二人は部屋を出て』」ペラリ


長門「……『その後はどうなったのか』」ペラリ


長門「……『二人は………』」


長門「…………ふむ………ふむふむ……」ペラリ


長門「…………『おしまい』」


   パタン

第二部


───

 ガラガラガラ

キョン「………」

ハルヒ「あ、キョン!おはよ!」

谷口「いいなぁキョンの奴……涼宮と仲良しなんて……クソッ」

国木田「まあまあ」

ハルヒ「ねぇキョン!聞いた!?」

キョン「何をだ」

ハルヒ「転校生よ転校生!!」

キョン「転校生ぃ?」

ハルヒ「そうよ!!この時期に転校生なんて、ワクワクするわね!」

キョン「そうかぁ? 別に俺は興味ねぇな」

ハルヒ「んもー!釣れないわね! 一体どんな子なのかしら……!」ワクワク

キョン「古泉一樹。1年9組。身長178cm、特に面白い経歴も無し。全く興味が出ない」ヤレヤレ

ハルヒ「………」


ハルヒ「と、とにかく! 彼をSOS団に勧誘しましょう!」

キョン「どーでもいい……好きにしろ」

ハルヒ「何よ!アンタだって団員なんだからしっかりしなさいよ!」

キョン「団員だぁ? 俺ぁてめぇの傘下に入った覚えはねぇよ」

ハルヒ「むー!」

キョン「ふくれっ面しないの」ツン

ハルヒ「むひゅぁ……じゃなくて!彼は謎の転校生なのよ!きっと不思議を持ってるはずだわ!」

キョン「やれやれ……謎の転校生だぁ? 相変わらず能天気なことで……」

ハルヒ「何よ! まったく、アンタって意外と常識人な……」

キョン「きっと闇の機関から追われて引っ越してきた殺し屋の少年が日常に溶け込むべく……」ブツブツ

ハルヒ「………」

キョン「古泉……KOIZUMI……並べ替えるとOMIKUJI……つまり神道系の宗教団体のCodeName……」ブツブツ

ハルヒ「ねぇ、授業始まるよ、ねぇ」ユサユサ

キョン「ブツブツ」

ハルヒ「戻って来い!!」パコーン!

Zが行方不明

>>304
訂正
OMIKUJI→OMIKUZI

キョン「やっとお出ましか…今日は満月…お互いの獲物が良く見える…」

キョン「ほら来いよ!化け物!ここらでキッチリ片をつけねえとなぁ!」



みたいな展開かと思ったのに


───

ハルヒ「という訳で!」

古泉「どうも、古泉一樹です」ニコッ

キョン「おー、よろしく」 スッ

古泉「あはは、どうも初めまして」 ギュッ

キョン「………」ギュッ

古泉「ニコニコ」ギュ…


キョン「………」ギュ…

古泉「……あの……? そろそろ離してもらえませんか……」ニコニコ

キョン「……手の平が柔らかい……」

古泉「え……? ああ、はい、どうも」ニコ

キョン「ナイフを握ったことは……?」

古泉「え……い、いえ、あまり……」

キョン「拳銃握ったことは?」

古泉「あははw まさかw」

キョン「そんなんで殺し屋が務まるか!!」ボゴァッ!

古泉「うげィァ!?」ゴシャァ

ハルヒ「キョーン!!?!」

キョン「ハァッ…ハァッ…どうした?もうへばったか?古泉」

古泉「思ってよりも堪えますね…」

キョン「ハハッそんなんで機関の殺し屋が務まるのかよ?」

古泉「まったく面目ないですよ…でも…」

キョン「俺達を殺そうなんてまだ甘かったなぁ…化け物ォ!」


みたいな展開キボンヌ


古泉「………」ピクピク

ハルヒ「何してんのよバカキョン!!」

キョン「………」

ハルヒ「あんた分かってんの!? てか、古泉君、既にファンクラブが3つも出来てんのよ!?」

キョン「…………」

ハルヒ「支部と申請中のも含めたら2ケタじゃきかないのよ!?分かってんの!?」

キョン「………」カタ…

ハルヒ「あんた全女子生徒敵に回したのよ!? こんなことが知れたら……」

キョン「………」カタカタカタ…

キョン「………」ガタガタガタガタ

ハルヒ(キョンが震えてる……!?)

ハルヒ「あ、あのね……キョン……例え皆がアンタの敵になっても……その……」

ハルヒ「あ、違!今の、その、あの、あたし団長だからっ……!その……」

キョン「殺し屋組織からの報復が………」ガタガタガタガタ

ハルヒ「そっから離れろバカァ───!!」


───

古泉「やれやれ……酷い目に遭いました……」

ハルヒ「ごめんね古泉君、よく言ってきかせておくから……」

キョン「ったく……何が殺し屋だよ、期待させやがって……」ブツブツ

ハルヒ「………」

古泉「あ、あの、僕やっぱり別の部に……」スッ  ガシッ

古泉「!?」

キョン「まあ座んなよぉ~ 何?急ぎの用事でもあんの?」

古泉「あ、いえ、そういう訳では……」

キョン「んじゃ座んなよぉ~ ほらぁ~」

古泉「あ、は、はい……」

キョン「じゃ、俺隣いっかな~?」ガタ ストン

古泉「えっ……あの、そうすると……ちょっと僕が出辛いんです、けど……」

キョン「は?何?なんて?」

古泉「い、いえ……何でも……」


キョン「で?SOS団の感想どう?」

古泉「どう、って……その、まだ、入っても、無いので、その、良く分から……」

キョン「いやいやいやいやー、今分かるっしょ?見た感じ、第一印象、ファーストインプレッション。」

古泉「あ、はい、あの……えー、随分楽しそうですね、ははは」

キョン「あ、そーお? いやー良かったぁ、じゃ、これからも一緒に楽しくしていこうね、うん」

古泉「はい……え?」


キョン「え?いやだから、一緒にSOS団盛り上げていこうねー、って  え?何?盛り下げたいの?」

古泉「え、いや、いやいやいや、」

キョン「だよねw 盛り上げたいに決まってるよねw で、部費の件だけど、まあ後払いでいいや、うん」

古泉「………」

キョン「ちょっと高めだけど~、ま、古泉クンは特別に割引しとくからぁ、うん、トクベツ♪、ね?」

古泉「は……はぁ……」

キョン「うん、じゃ、納得ということで、はい、今日の活動終わり」

古泉「え?  え?」

キョン「長門ー鍵頼むわ」

長門「了解した」

古泉「いたの!?」


ハルヒ「ちょ、ちょっと待った!!」

キョン「何だよ、俺ぁ今日はスカイフィッシュの掴み獲りに……」

ハルヒ「いい!?SOS団はあくまで団なの!!」

キョン「………」

ハルヒ「アンタだけ勝手な行動はしないの!」

キョン「………」

ハルヒ「不思議探索は部員みんなでやるのよ!!」

キョン「………」

ハルヒ「そして、団長であるあたしの言うことを聞くこと!」

キョン「………」

ハルヒ「何てったって……あたしが団長なんだから!!」

キョン「………」

ハルヒ(これよ……これよ!!)ジーン


キョン「一人で勝手な行動するなってことは……」

ハルヒ「……」

キョン「今から俺がスカイフィッシュ捕まえに行くのも禁止ってことか?」

ハルヒ「当たり前よ! 今日は古泉君も一緒に、のんびり不思議探索するわよ!」

キョン「………撤回しろ」

ハルヒ「イヤよ!!  なんせあたしは………」

ハルヒ「団長なんだから!!!」ドーン

ハルヒ(これよ……! これがあたしが望んでた立ち位置だわ!)ジ~ン

キョン「撤回しないと……」

ハルヒ「………」

キョン「藁人形に 登山用ピッケルを打ち込む」

ハルヒ「撤回します」


キョン「じゃ、そういうことだから 俺は行くぞ」

 スタスタ

   ガラララ……パタン

ハルヒ「………」




ハルヒ「っく……えぐ……っく……」

長門「………」ナデナデ

古泉(辞めたい……)





キョン「うおおおおおおッッ!!!」シュバババババ

キョン「今日は3匹か……」


───
──

一旦寝ます
落ちたら2部は無かったことにしてください

>>367
ああ、そのまま永眠しろ

>>371
お前いつまで張り付いてんだよww

ん」

再開します


───

 ガラガガラ

キョン「………」

ハルヒ「あ!キョン! おはよっ」タタタ

キョン「……どうしてお前は俺に寄って来るんだ ハエか」

ハルヒ「……それじゃアンタはウンコじゃない」

キョン「ちなみにスカイフィッシュの正体はハエだとも言われているが俺個人としては決して」

ハルヒ「今ごまかした!絶対ごまかした!」

 ギャーギャー

谷口「うらやましい……」

国木田「お似合いだねぇ」


キョン「ったく……俺ぁてめぇに構ってるほど暇じゃねぇんだよ!」

ハルヒ「何よそれ! 終始暇そうなくせして!」

キョン「あぁ!? 昨日俺がどれだけ苦労してUMAを捕獲してたと……」

ハルヒ「じゃー証拠出してみなさいよ!」

キョン「……スカイフィッシュは捕まえるとすぐ溶けちまうんだよ。ちなみにエサは体温で……」

ハルヒ「パクんなコラぁ!!荒木先生に謝れコラぁ!!」

 ギャーギャー


キョン「くそっ、お前と話しててもラチがあかねぇ……」テクテク

ハルヒ「あ! どこ行くのよ!待ちなさぁい!」

キョン「別にぃ、着いて来たきゃ勝手にしろ」

ハルヒ「ふん! 言われなくたって……!」

キョン「団員と連れションとは、部下思いの団長様ですのぉ」

ハルヒ「………」

ハルヒ「早く行きなさいよバカ─── ッ!」ドゴッ

キョン「がはぁ!? 下腹部はやめろ馬鹿ぁ!漏れたらどうすんだ!」

ハルヒ「ふんっ!」

キョン「危うく半分出るとこだった……」ジョジョジョ…

国木田「4割出たらアウトだと思うよウン。黙って拭いとくから早く行きなよ」

キョン「悪いな」 タタタ  ビチャビチャビチャ

 ガラガラ… パタン


ハルヒ「はぁ……ったく、何なのよアイツ……」

ハルヒ「いっつも変な話ばっかりして……そりゃ、フシギが好き、ってのは分かるけど……」ブツブツ

朝倉「すーずみーやさんっ♪」

ハルヒ「ん……アンタは……」

朝倉「委員長の朝倉涼子よ……ちょっといいかしら?」

ハルヒ「何? あ、クラスに馴染めとか言うんだったら、あたしそういうの興味無…」

朝倉「キョン君をクラスに馴染ませて欲しいの!」

ハルヒ「………」

朝倉「私ね、一度キョン君とお話してみたんだけど、」

朝倉「お前は宇宙人っぽいとか巨大宇宙組織が作ったヒューマノイドインターフェースっぽいとか言われて、会話にならなかったの」

ハルヒ「………」

朝倉「ね、涼宮さんはキョン君と仲が良いみたいだし、友達も多いでしょ? 涼宮さんにしか頼めないの!」

ハルヒ「………」


朝倉「谷口によると天然で皆から愛されてる北高ナンバーワンの美少女と言われる貴方なら出来るわ!お願い!」

ハルヒ「………」

朝倉「涼宮さん?」

ハルヒ「ゆ………」

ハルヒ「ユーフォーよー! わ、私の元に来たれー!!」

朝倉「涼宮さん……?」

ハルヒ「わ、私はー! 宇宙の電波でユ、ユーフォーを呼ぶことができ」

 ガラッ

キョン「涼宮ぁ、ブルマ貸してくんねぇか?」

ハルヒ「下履いてから帰って来いや馬鹿ぁぁぁぁぁぁぁ!!!」

朝倉「いやあああああああああああああ!!!!」

クラスメイト「うわああああああああああああ!!!!」


キョン「あ? 誰のせいでパンツとズボンが駄目になったと……」

ハルヒ「変なもん見せんなぁ!!」 ドゴッ!

 チ────ン

キョン「!!? …………。。。。。。。。」 バタッ

ハルヒ「はぁ……はぁ……」

朝倉「……す、涼宮さん……」

ハルヒ「……え?……」

朝倉「た、大変だと思うけど、ガンバって、ね……」

ハルヒ「………」

───

───

キョン「長門、お前っていっつも何読んでるんだ?」

長門「広辞苑」

キョン「硬派だな」

 ガラッ

ハルヒ「やっほー!みんな集まってるわね!」

長門「貴方にも読んで欲しい」スッ

キョン「ほう」ドサッ

長門「必ず読んでほしい……」

キョン「いや、今言えや」

長門「え?」

キョン「何でもない」

ハルヒ「今日はなんと!新入部員がいまーす!」

キョン「あ、あと俺猫舌だから」

長門「……? 了解した……」


ハルヒ「ちょっ、無視しないでよ!」

キョン「無視してねぇよ。ハナから視界に入れてねぇわ」

ハルヒ「そっちのが酷いわバカ!!! ……コホン、新入部員さんどうぞ~♪」

 トテテ…

みくる「ふえぇ、なんなんですかー!?」

キョン「ぶち殺すぞ……ゴミめらっ……!」

ハルヒ「最初の質問ぐらい許してあげようよ!? ねぇ!?」

みくる「どどどどうしてここに連れて来られたんですかー!?」

キョン「長門と古泉がいるから」

みくる「……! そこにいるのは長門さん!」

みくる「そっか……これがこの時間軸の必然……え、今なんて?」

キョン「『大穴』と『大当たり』って隣同士に載ってんだぜ」

長門「興味深い」


みくる「あ、あの……」

ハルヒ「えへへー、みくるちゃん可っ愛いわねぇ~!」抱きっ

みくる「わひゃぁぁ!」////

キョン「ケッ、偉そうなこと言って結局真面目に部活するつもりがあんのかね、この団長は」

長門「ブルマの貴方に言われたくないと思う」

 ガラッ

古泉「こんにちわー」

キョン「いい所に来たな古泉」ドゴシャァ

古泉「ゴヘァァイ!?」

 ゴソゴソ ハキハキ

キョン「偉そうこと言って、結局真面目に部活するつもりがあんのかね、この団長は」

長門「多少はかっこついた」

古泉「……えぐっ……うぐ……ズボン返してください……グスッ……」

ハルヒ「よーし!今日はみんなでマックで作戦会議よ!」

───


───

 マック

ハルヒ「とゆー訳で! 今週の週末は不思議探索よ!」

みくる「不思議探索……?」

古泉「おやおや、それは楽しそうですね」ニコニコ

長門「………」モキュモキュ

キョン「ミミズ……ミミズ……」ブツブツ

ハルヒ「ちょっ、パティ分解しないの!!」バシッ

キョン「いでぇ!  ったく、不思議探索を大勢でして何になるってんだ……」

ハルヒ「そりゃ、目と耳は多い方がフシギだって見つけやすいでしょ!」

長門「モキュモキュ」

キョン「はぁ……俺はパスだ 独りの方が動きやすい」

ハルヒ「だーめ 団長命令よ!キョンも一緒にやるの!」

キョン「ギャーギャー騒ぐな ほれポテト」

ハルヒ「ムググ……モグ…」


ハルヒ「モグ……ムグ……」ゴクン

ハルヒ「あんたはいっつもいっつも……!!」

キョン「ほいポテト」

ハルヒ「ムグ……モグ…… ゴクン」

ハルヒ「だからアンタねぇ……!!」

キョン「ほれ」

ハルヒ「ムグ……ング…だからぁ!人が話してる時に……!!」

キョン「ほれクォーターパウンダー」グイ

ハルヒ「んぐぐっ!?ん、あぐ、んむぐっ!!?!」

長門「モキュモキュ」

キョン「長門、ポテトのやたら細長くてヒョロい奴をいつまで食ってんだ」

長門「これ、好き。ユニーク。」モキュモキュ

キョン「なんか分かる」


ハルヒ「んぐ……っ ゴクンッ  ゲホッ……ゼェ…ゼェ……や、やっと飲み込めた……」

ハルヒ「っこのバカキョン!!!!」ジワ…

みくる(顔真っ赤で涙目の涼宮さんかわいいですぅ……)

キョン「ほれ、ハッピーセットのおまけ」スッ

ハルヒ「死ぬわバカ!!!!」

長門「ユニーク」モキュモキュ

ハルヒ「っとにかく!! 日曜10時に駅前に集合!!」

ハルヒ「遅れたら罰金ね!! 来なかったら死刑だから!!」

───


───

キョン「………」テクテク

キョン(はあ、今日も何だか疲れたな)テクテク

キョン(あの変な女に絡まれてから、散々だ)テクテク

キョン(涼宮ハルヒ、長門有希、朝比奈みくる、その他大勢)

キョン(俺の周りには人間が多すぎるんだ……)

キョン(人は一人では生きていけない、という)

キョン(人は社会的動物だから、と)

キョン(しかし極端に言えば一人でも生存は可能だ)

キョン(人は人に依って生かされる、とは誰の言葉だったか)

キョン(独立と依存、そして共和……)

 ガチャ

キョン「ただいま」

キョン妹「おかえりー、どうしてキョン君ブルマなのー?」

キョン「色々事情があってな」


───

 日曜

キョン「やれやれ……」テクテク

ハルヒ「あっ  キョン!!おそーい!!」

キョン「………」テクテク

古泉「おやおや」ニコニコ

みくる「おはようございます~」

長門「………」ペラリ

キョン「遅れてすまないな。 自転車が遅延してて」

ハルヒ「あんたそれ急ぐ気無かったでしょ!!?!」

キョン「もう全員揃ってるのか」

ハルヒ「ふっふ~ん、アンタが最後よ さ・い・ご」

キョン「何だその意味ありげな視線は」

ハルヒ「ふっふ~ん、何か渡す物があるんじゃないの?」


キョン「渡す物?」

ハルヒ「んもう!! 言ったじゃない!遅刻者は罰き」

キョン「ああ、あれか」ゴソゴソ

キョン「ほれ、借りてたブルマ」

ハルヒ「違うわバカあああああぁぁぁあ!!っていうかここで渡すなぁッ!!?!」

キョン「安心しろ、ちゃんと洗ってある」

ハルヒ「当り前よ!!!!」

キョン「手揉みで。」

ハルヒ「なんで!!?! そこ手抜けよ!!!?」

キョン「いや、谷口に貸したらしつこい汚れが付いて……」

ハルヒ「いやああああああぁぁぁッッ!!? もう履けないじゃないこれぇ!!!?」

キョン「うるせぇなぁ……稼ぎの一部で新しいの買ってやるから」

ハルヒ「なに人のブルマで商売してんの!!?!」

 ギャーギャー ワーワー


───

 ファミレス

ハルヒ「………コホン」

ハルヒ「えー、不思議探索の段取りを決めたいと思います」

みくる(涼宮さん怒ってますぅ……?)

古泉(聞きたいけど聞けない……!)

キョン「何お前、怒ってんの?」

ハルヒ「怒ってないわよバカ!!!」

キョン「だって古泉が聞きたそうに……」

古泉「巻き込まないでください!!?!」


ハルヒ「とにかく!くじ引きで二手に分かれるわよ!」

キョン「へいへい」

ハルヒ「はい! じゃ、皆で一斉に引くわよ!」

長門(ここは私が情報操作した方が良いのだろうか)

キョン「涼宮、脇汗しみてる」

ハルヒ「えぇ!?嘘!?」バッ

キョン「シュババババ」

古泉(クジ入れ替えた!!!)

長門(必要無かった)


キョン「ああ、気のせいだったわ」

ハルヒ「ちょっ、いきなり変なこと言わないでよね!!」

キョン「脇毛が透けてるだけだったわ」

ハルヒ「う、ウソよ!!ちゃんと処理して……バカキョン!!!!」

キョン「いいから早く分けろよ」

ハルヒ「え、えっと……あたし一人……と、他4人……?」

ハルヒ「え!? ちょ、こんなクジ作ってないっ!!?」

キョン「じゃ、7時間後にファミレス集合な」ガタ

ハルヒ「インターバル長くない!!?!」

じゃあハルヒは俺と不思議探しに行くか


───

キョン「………」テクテク

長門「………」テクテク

みくる「………」テクテク

古泉「………」テクテク

長門「あ」

キョン「ん?」

古泉「どうしました?」

長門「私は彼と少し話がしたい」

キョン「俺と?」

長門「構わないだろうか」

古泉「ええ、僕は全然かまいませんよ」ニコ

みくる「わたしもです」

長門「……こっちに来て」テクテク

キョン「………」テクテク


───

長門「急に連れ出してすまない」

キョン「いいさ」

長門「………あの本は読んでくれたの」

キョン「広辞苑だよな 読んだ読んだ」

長門「中のしおりには気付いたの」

キョン「ああ、『午後7時に公園で待つ』だったか」

長門「………どうして来てくれないの」

キョン「NHKニュース7見るの日課なんだよ」

長門「…………そう……」

キョン「………」

長門「……ぬるめのお茶、用意してたのに」

キョン「で、話は何だ」

長門「……涼宮ハルヒのこと。それと、わたしのこと。あなたに教えておく」

キョン「………」


長門「うまく言語化できない。情報の伝達に齟齬が発生するかもしれない。
でも、聞いて。涼宮ハルヒとわたしは普通の人間じゃない
そうじゃない。性格に普遍的な性質を持っていないという意味ではなく、
文字通りの意味で、彼女とわたしはあなたのような大多数の人間と同じとは言えない。
この銀河を統括する情報統合思念体によってつくられた対有機生命体コンタクト用ヒューマノイドインターフェイス。
それが、わたし。通俗的な用語を使用すると宇宙人に該当する存在
わたしの仕事は涼宮ハルヒを観察して、入手した情報を統合思念体に報告すること
生み出されてから3年間、私はずっとそうやって過ごしてきた。
この3年間は特別な不確定要素がなく、いたって平穏。
でも最近になって無視出来ないイレギュラー因子が涼宮ハルヒの周囲に現れた。それが、あなた。」

キョン「つまり、情報統合思念体にとって銀河の辺境に位置するこの星系の第3惑星に特別な価値などなかった。
でも現有生命体が地球と呼称するこの惑星で進化した二足歩行動物に知性と呼ばれる思索能力が芽生えたことにより、
その重要度は増大した。もしかしたら自分たちが陥っている自律進化の閉塞状態を打開する可能性があるかも知れなかったから。
宇宙に偏在する有機生命体に意識が生じるのはありふれた現象だったが、
高次の知性を持つまでに進化した例は地球人類が唯一だった。統合思念体は注意深くかつ綿密に観測を続けた。
そして3年前。惑星表面で他では類を見ない異常な情報フレアを観測した。
弓状列島の一地域から噴出した情報爆発は瞬く間に惑星全土を覆い、惑星外空間に拡散した。
その中心にいたのが涼宮ハルヒ。以後3年間、あらゆる角度から涼宮ハルヒという個体に対し調査がなされた。
しかし未だその正体は不明。それでも統合思念体の一部は、彼女こそ人類の、
ひいては情報生命体である自分たちに自律進化の切っ掛けを与える存在として涼宮ハルヒの存在を解析を行っている。
情報生命体である彼らは有機生命体と直接的にコミュニケートできない。言語を持たないから。
人間は言葉を抜きにして概念を伝達する術を持たない。だからお前のような人間用のインターフェイスを作った。
情報統合思念体はお前を通して人間とコンタクト出来る、という訳か」

長門「…………」

長門「そう」

長門「涼宮ハルヒは自律進化の可能性を秘めている。」

長門「恐らく彼女には自分の都合の良いように周辺の環境情報を操作する力がある。」

長門「それが、わたしがここにいる理由。あなたがここにいる理由」

長門「信じて」

キョン「信じた」

長門「早い 思いのほか」

キョン「まあ、そういう展開に憧れてもいたしな」

長門「………」

キョン「……憧れてたしな……」

長門「………」

キョン「ちょっと失礼」 スタスタ

長門「………」

<ウキョオオオオオォォォォォ!! マジカヨォォォ!!ヤッベェ!!マジヤッベェ!!パネェ!!
<チョwwヤッダバアァァァァオレノジダーイ!!ドーン!!ドドインドインドイーンww

キョン「お待たせ」スタスタ

長門「………」


キョン「しかし、こんな身近に宇宙人がいたとはな」

長門「貴方は薄々気付いているのかと思っていた」

キョン「まさか。 想像だにしていなかったよ」

キョン「……こんなに近くに宇宙人がいるのに、不思議探しなんかに出かけてさ……」

キョン「いや、俺ってバカだなぁ……」ポリポリ

長門「そんなことは無い。それが通常の人間。」

キョン「フッ……通常、か。そう言ってくれるのはお前だけだよ、長門」

長門「これから私が貴方の力になる」

キョン「頼もしい限りだな……俺みたいな凡人に、涼宮の存在はデカすぎるからな」

長門「任せて」

キョン「……さて、二人に怪しまれないうちに、そろそろ戻るか」

長門「分かった」

キョン「夏休み、がんばれよ」

長門「分かった」

長門「うん?」

長門「うん?」

かわええええ

───
キョン「待たせたな」スタスタ

古泉「いえいえ……お話はもう済んだんですか?」

キョン「ああ」

古泉「そうですか……んっふ」

古泉「実は、僕も貴方にお話ししたいことがあるんです」

キョン「今度はお前か。 分かった、場所を替えよう」

古泉「では、ちょっと彼をお借りします んっふ」

キョン「!!」 バッチィィィン!!

古泉「ヒャブッ!? !!?!」ヒリヒリ

キョン「その笑い方やめろ」

古泉「は、はい………」

キョン「………」スタスタ

古泉「………」スタスタ

キョン「……ゴメン」

古泉「!!?!?」


───

古泉「今から話すこと……良く聞いといてください」

キョン「分かった」

古泉「実は……僕……」

キョン「………」

古泉「超能力者なんです……」

キョン「ほう……」

古泉「信じてもらえますか」

キョン「信じたいのは山々だが……」

キョン「世の中インチキな超能力者が多すぎる」

キョン「何でも治す薬を手の平から出してた癖に、最後は病院のベッドで亡くなったサイババとかな」

古泉「え、ええ……まあ、ただ、僕は本物ですよ」

キョン「……どういう能力なんだ?」

古泉「実際に見てもらった方が早いでしょう……」スッ

キョン「………」

古泉「………時間のようです」

キョン「………」

古泉「ふんっ!!」

 ──── ッ!

キョン「!!……ここは………」

キョン「場所は同じだが……夜になった……?」

古泉「ええ、ここは涼宮さんが作りだしたもう一つの世界……」

 ウオオォォ──……

古泉「そしてアレが……」

キョン「巨人……?」

古泉「我々が神人、と呼んでいる……倒すべき存在です」

キョン「成程な……そして、お前の超能力ってのが、あいつを倒す為の物なんだな」

古泉「察しが早くて助かりますよ  んっふ」

 バッチィィィィン!!

古泉「………とにかく、いっへきまふ」


キョン「行くって、あの化け物の所へか?武器も持たずに?」

古泉「んっ……ゴホゴホ……言ったでしょう、僕は超能力者だと……!ハッ!」

 パァァァァ!

古泉「はぁぁぁぁ!」

キョン「す、すごい! ビームとか撃つのか!?」ワクワク

古泉「え、いや……」

キョン「じゃあ巨大化するとか!!?」ワクワク

古泉「あ、いえ……あの……」

 シュゥゥ…

古泉「こ、こういう赤い球になって……戦うんです……」

キョン「………」

古泉「………」


キョン「……赤い球、に、なった後は……?」

古泉「……このままです……」

キョン「………」

古泉「………

キョン「ああ、分かった! みんなの赤い球と合体して、巨大な一つの球に……」

古泉「なりません………」

キョン「…………」

古泉「………」

キョン「………あ、でも、ロボットとかと融合して戦ったりするんだろ?」ワクワク

古泉「……基本……体当たり……です……」

キョン「………」

古泉「………」


キョン「………」

古泉「………」

キョン「……ごめんね、なんか先走っちゃって」

古泉「い、いえ……すいません……地味で……」

キョン「あ、ううん、全然、全然そんなつもりじゃないから! 立派な仕事だと思うし!」

古泉「………」

キョン「がんばって……」

古泉「あ、はい……行って来ます……」

キョン「うん………」

古泉「………」フワッ

 ヒューン…

キョン「………」

キョン「…………」


神人「ウオォォー」

赤球「タオスゾー」

赤球「イクゾー」

赤玉「モウデナイヨー」

 ワーワー ドカーン 


キョン「………」

古泉「はぁ……はぁ……」ヒューン

古泉「ようやく倒せました……ただいま……」

キョン「おかえりー!いやーすごかったなー!」

キョン「いやーすっげーかっこよかったなー!もうみてて大興奮だったわー!」

キョン「俺も将来赤い球になりたいなーなんてー!いやーまさに圧巻……」

古泉「よしてくださいよ………」

キョン「………」

古泉「………」


古泉「……そろそろ世界も元通りになります……僕たちも戻りましょう」

キョン「ああ……」


───

キョン「………」テクテク

古泉「………」テクテク

みくる「あ」

長門「……話は終わったの?」

キョン「ああ……」

古泉「………」

みくる「……?」

キョン「……この流れだと、朝比奈さんも何か話が……?」

みくる「! はっ、はい!そうなんです!!」

キョン「じゃあ……行きましょう……」スタスタ

みくる「あっ、は、はい!」トコトコ

すいません、>>623は無かったことに


古泉「……そろそろ世界も元通りになります……僕たちも戻りましょう」

キョン「ああ……」   

  キィィィィィィン!!

キョン「……おお……元の世界だ……」

古泉「……しかし、貴方は思いのほか驚かないんですね……」

キョン「ああ……まあ……憧れてたし……」

古泉「憧れ……ですか」

キョン「ああ……憧れてた……」

キョン「……ちょっと失礼」テクテク

古泉「………」

<ウキョオォォォォォ!!ヤッター!!チョウノウリョクシャ ダー!!……
<……アー ヤッパ ダメ ダワ……チッ

古泉「………」

キョン「……お待たせ」スタスタ

古泉「はぁっぐっ………」ポロポロ…


───

キョン「………」テクテク

古泉「………」ゴシゴシ

みくる「あ」

長門「……話は終わったの?」

キョン「ああ……」

古泉「………」ゴシゴシ

みくる「……?」

キョン「……この流れだと、朝比奈さんも何か話が……?」

みくる「! はっ、はい!そうなんです!!」

キョン「じゃあ……行きましょう……」スタスタ

みくる「あっ、は、はい!」

キョン「次はすごいのがいいな」ボソッ

古泉「はぁっぐぅぁっ……」ポロ…ポロ…

長門「……」ナデナデ


───

キョン「それで……貴方も、自分は異質な存在だと……?」

みくる「は、はい……私、実は……」

みくる「未来人なんです!!」

キョン「………」

みくる「その、すぐには信じてもらえないかもしれませんが……」

みくる「私は、この時代の歴史を修正する為に送り込まれたエージェントで……」

キョン「………」

みくる「涼宮さんが歴史改変、未来を築く鍵だとも言われていて……」

キョン「………」

みくる「その、禁則事項であんまり教えられないんですけど、時空を移動して歴史の修正を……」

キョン(うわぁー……頭おかしいんじゃないのこの子……)

みくる「その為に、私は未来から来たんです!」

キョン(未来から来たとか言い出したよ マジかよ こえーよ)


みくる「お願いキョンくん!信じて!」

キョン「ああ、うん」

キョン(大丈夫かよこの子……)

みくる「ありがとう……キョン君に信じてもらえなくちゃ…多分、うまくいかないと思うの」

みくる「だから、未来を救うのに協力してほしいの!」

キョン(うわぁー……やべぇよ目がマジだよ 何だよこいつ)

キョン「ええ、しんじますよ しんじますとも ハハハ」

みくる「良かった……」ジワ…

キョン(うわぁ泣きだしたよホントなんなんだよ こえーよ)

みくる「えへへ、本当は色々お話してあげたいんだけど、禁則事項なんです♪」

キョン「へーそっかー、そうなんだー」

キョン「じゃ、そろそろ戻ろっか」

みくる「はいっ!」


───

キョン「よ」

古泉「これで……全員の話が終わった訳ですね」

キョン「ああ……」

キョン(しかし……こんなに濃いメンツだったとは……)

キョン(宇宙人……)

長門「………」

キョン(超能力者……)

古泉「………」

キョン(自称未来人……)

みくる「………」

キョン(全て、涼宮の意思の元に、ってことか)

キョン(……やれやれ)

8時から用事だ
がんばる


古泉「というか、まだ時間余ってますね」

キョン「7時間なんてそうそう経つもんじゃないしな」

みくる「どうしましょう……早めに切り上げたら、涼宮さん怒るかなぁ……?」

キョン「カラオケでも行って時間潰しましょう」

長門「……カラオケ……初めて……」

───

長門「サーンクスッ!マイフレンッ!」

キョン「ヒューヒュー!」

───


キョン「調子に乗って約束の時間すぎちゃったな」

みくる「ふぇぇ……涼宮さん、怒ってないかなぁ……」ビクビク

古泉「よく謝っておきましょう……」

───


───

 ファミレス

キョン「おーす」

ハルヒ「………」

キョン「おい、なに机に突っ伏してんだ」

ハルヒ「………」

みくる「涼宮さん、遅れて本当にごめんなさい!」

古泉「すいませんでした!」

長門「反省している」

キョン「こいつらもこう言ってるしさ」

ハルヒ「アンダよお゙おおぉぉぉぉおおぉぉ!!!」ガバッ

ハルヒ「原因ぜんっぶアンダぢゃないのおおぉぉおお!!」ポロポロポロ…

キョン「鼻水ヨダレ涙 振り飛ばすな」

ハルヒ「ばがぁっ!! ひ、ひとりで……ずっと、ずっと歩きまわっでぇ!」

ハルヒ「ふしぎ、フシギさがしだげどぉ……づまんない゙わよ゙ぉバカぁ!!」ポロポロ


キョン「お前、ほんとに7時間探し回ってたのか」

ハルヒ「うぅ……7時間、7時間できなかったぁ!」

ハルヒ「3時間ぐらいで……足つかれちゃうしぃ……ひと、ひとりだしぃ……!」グスグス

ハルヒ「はや、早めにみんな戻って来るかもって、ファミレスで、ずっと、ずっと」グスッ

ハルヒ「ずっど待っでだけど来な゙いしぃ゙ぃぃぃいい!!」ポロポロ…

ハルヒ「なに、なに゙やっでだのよ゙バカぁぁ!!!!」ポロ…ポロ…

キョン「何って……俺らだって遊んでた訳じゃないぞ」

キョン「まず、皆とおしゃべりしてだな」

ハルヒ「え゙……?」

キョン「じっくりとお話してだな」

ハルヒ「………」

キョン「そんでカラオケ行ってだな」

ハルヒ「………」

キョン「おしまい」

ハルヒ「ばがあ゙ぁぁァァァァ゙ァ゙ァァ!!!!」


ハルヒ「遊んでんじゃないのよバカァ!!!」

キョン「いやしかしだな、色々と発見もあってだな」

ハルヒ「何よ……」ゴシゴシ

キョン「そうだな、まあ一番印象に残ったのは朝比奈さんかな」

ハルヒ「………」

キョン「こう、彼女の性格にはこう、"引かれる"物があるね、うん」

ハルヒ「………」

キョン「あとこう、長門の話もとってもワクワクしたね、心躍ったね」

ハルヒ「もお゙知らない゙っっ!!!! キョンなんで大っ嫌い゙!!!!」ブワッ

 ダダダダダ!!

ハルヒ「うえ゙ぇぇん……ひぐっ……うわぁぁあぁぁぁぁん!……」タタタタ…

キョン「…………」

キョン「…………」

キョン「でもやっぱ古泉は無いわな、アレは無いわな」

古泉「うぐぐぐぐ……」


────

 キョンの部屋

キョン「やれやれ……今日も一日疲れたなぁ……」

キョン「ふぁぁ……眠くなってきた……」

キョン「おやすみ………」



…………
……



キョン「ん………」

キョン「ん?」ムクッ

キョン「何だここは……学校?」

キョン「……この感じ……」

キョン「古泉が言ってた閉鎖空間って奴か!」

キョン「……しかし何故……」キョロキョロ


キョン「………ん?」

キョン「窓の外……ありゃなんだ」

 ウオオォォォ───!

キョン「神人って奴か……? しかし、あんなにいっぱい……」

 フワワワワ…

キョン「お?」

古泉『……こんばんわ』

キョン「なんだ、いくら落ち込んだからってそんなショボい赤球で現れなくても」

古泉『違うんです! どうやらこの世界では、僕の超能力が発揮できないみたいなんです!』

キョン「あぁん?」

古泉『他の仲間も同様です……このままじゃ……このままじゃ神人を倒すことができません!!』

古泉『恐れていたことが起きました……世界が終わるんです』

古泉『涼宮さんが……涼宮さんがこの世界に絶望してしまったんです!!』

キョン「はて、どうしてそんなことに」

古泉『おいコラア゙ァ゙ァァァ!!てめぇコラア゙ァ゙ァ゙ァァ!!!!!!』


キョン「あらやだ いつからそんな子に」

古泉『フザけてる場合じゃないんですよ!!本当に世界が……』

キョン「うるせぇ、今度からジミオって呼ぶぞ」

古泉『だからふざけてる場合じゃ……』

古泉『あ………』

 グオオオオォッ

古泉『ば、馬鹿なっ!どうして神人がこんな近くに!?』

キョン「おいおい、ヤる気まんまんじゃねぇかコイツ」

神人「ウオオオオオォォォ─── ッ!」

古泉『うわああああああぁぁぁぁぁ!!!!』



 プチッ



キョン「ジミオ──── ッッ!!!」

すいません、用事が、

保守時間目安表 (休日用)
00:00-02:00 40分以内                  

02:00-04:00 90分以内       
04:00-09:00 180分以内       
09:00-16:00 80分以内        
16:00-19:00 60分以内      
19:00-00:00 30分以内      

保守時間の目安 (平日用) 
00:00-02:00 60分以内    
02:00-04:00 120分以内    
04:00-09:00 210分以内    
09:00-16:00 120分以内     
16:00-19:00 60分以内    
19:00-00:00 30分以内.   

>>749
さあ早く投下してくれ


神人「ウオオオオォォォォオォ───ッッ!!」

キョン「ってぇことは……次は……」

  グ オ オ ォ ォォ オ オ ッ 

キョン「この校舎かぁ──っ!!」ダッ


 ド ッ ゴオオォォォオォォォッ!!


キョン「っ!」 ダダダダダ!

キョン「無茶苦茶しやがるなぁ」ダダダダダ!


神人「ウオオオオオォォォッ!!」


キョン「………世界の終わりだぁ……?」

キョン「何してくれてんだよ涼宮ぁ……!」

キョン「世界が終わったら……世界が終わったら……」

キョン「フシギがもう見つけらんねぇだろうがぁッッ!!」

    ダ ッ !


神人「ウオオオオオォォォォォッッ!!」

 ドゴオオォォァァァァ!

キョン「ったく!! 図体ばかりでけぇくせに!」

 ピリリッ…

キョン「ん?」

  ……

キョン「………」ゴソゴソ

キョン「ケータイ……?」

 パカ

 『メールを1件受信しました』

キョン「!!!」 カチカチ

 『YUKI.N>見えてる?』

キョン「!!」


 『YUKI.N>あなたに賭ける』

キョン「……!」

 『YUKI.N> わたしという個体も あなたには戻ってきて欲しいと感じている』

キョン「………」

 『Sleeping Beauty』

キョン「………」

 『…………』

キョン「………・・」



 『またカラオケで』



キョン「……ああ!」グッ


神人「ウオオオオォォォォッッ!!」

キョン「っ!?」


 ドッゴオオォォォッ!!

キョン「くっ………」ゴロッ

キョン「……聞こえた……」

キョン「聞こえたぞ……!!」

キョン「涼宮ぁ!!」 ダダダッ


 ───ウオオオォォォォ─── ッ

   ドッゴオオオォォォォッ!!


キョン「くっそぉ……!」 ダダダダ!


  ダダダダ…

    ダダダ…

      ダダダダダ…ッ!  


  バ タ ─── ン ッ !!

キョン「涼宮ぁぁ─── ッッ!!」


───

 屋上

ハルヒ「あはは………あははははははっ!!」

ハルヒ「そうよ……全部壊しちゃえばいいのよ!!ぜんぶ!ぜーんぶ!!あはははっ!!」

 バターンッ!

ハルヒ「ッ!!」クルッ

キョン「涼宮ぁ!!」

ハルヒ「………」

キョン「見つけたぞ……やっぱり、ここにいたんだな……」

ハルヒ「………」

キョン「なあ、本当にこの世界を終わらせる気か」

ハルヒ「………そうよ」

キョン「………そうか」

ハルヒ「…………」

キョン「………チッ……」


ハルヒ「……結局、つまんないのよ、何もかも」

キョン「………」

ハルヒ「フシギなんてちっとも何処にもないじゃない」

キョン「………」

ハルヒ「ドキドキも!ワクワクも!なーんにもありゃしない!!」

キョン「………」

ハルヒ「あんただって、同じ」

キョン「………」

ハルヒ「所詮"フシギを求めてる"ただの凡人じゃない」

キョン「………」

ハルヒ「ちょっと呪いと予知能力が使えるだけで、ごく普通の……」

ハルヒ「……………」

ハルヒ「ごく普通の人間じゃない」

キョン「………」

ハルヒ「だから、決めたわ こんな世界、つまらないもの」


神人「……………」

 ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ 

ハルヒ「ね、神人さん、あたしを頭の上に乗せてくれない?」

神人「…………」スッ

キョン「………」

ハルヒ「……よいしょ……っとと、結構高いのね、ふふっ」

キョン「………」

ハルヒ「……何よその目、気に食わないわね」

キョン「………」

ハルヒ「あーあ、もういいわ!」

ハルヒ「ねー神人さんっ」

ハルヒ「こいつごと……この校舎を……この世界をぉ……」

ハルヒ「 ぶ っ 壊 し て ち ょ う だ い !! 」

神人「ウオオオオォォォォォ───── ッッ!!」

 ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ


キョン「………あーあ、これだから俗人はイヤになる」

ハルヒ「あ゙……?」ビキィ

キョン「フシギが無いだぁ?ワクワクが無いだぁ?」

キョン「笑止ッッ!!余りに常識的な思考ッッ!!貧困な発想ッッ!!」

キョン「てめぇみたいな甘っちょろい現実逃避は反吐が出るッッ!!」

ハルヒ「な、何ですってぇ……!!」

キョン「お前は100円玉のフチの溝の数を知ってるか?」

ハルヒ「は、はあ?」

キョン「世界で一番割り箸を割るのが上手い人の名前は?」

ハルヒ「はぁぁ?」

キョン「円周率の最後の数字は?最強の矛で最強の盾を突いたら?」

キョン「まだまだ答えの見つからねぇフシギなんて、ゴマンと転がってらぁ!!!」

ハルヒ「なっ……そ、そんなくだらない事じゃないのよバカァ!!!」

キョン「てめぇは目を背けてるだけだ!!!」

キョン「俺はまだ諦めてねぇ!!そこら中に溢れてるフシギに、負けたりなんかしねぇ!!」


キョン「俺はまだ幽霊を見たことがねぇ!!!」

ハルヒ「………」

キョン「まだタイムマシンを作ってねぇ!!まだ透明人間になったことがねぇ!!」

ハルヒ「………」

キョン「まだモンゴリアンデスワームを捕まえてねぇ!!」

ハルヒ「………」

キョン「まだ………」

キョン「惚れた女に気持ちを伝えてねぇ!!!」

ハルヒ「………」

キョン「まだまだやり残したことだらけなんだよ!!!」

キョン「なのに、なのに勝手に世界を終わらせられてたまるか!!」

キョン「分かったら降りて来い馬鹿女!!!」

ハルヒ「う………」

ハルヒ「うるさいうるさいうるさぁぁぁぁぁぁい!!!!」

神人「ウオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオォォォォォォォ!!!!!」

キョン「惚れた女に気持ちを伝えてねぇ!!!」

好きな子につい意地悪しちゃうあれだったのか


ハルヒ「あんたなんか……あんたなんかぁぁぁ」

ハルヒ「消えちゃええええぇぇぇっっ!!!」



キョン「そうかよ」

キョン「んなデカブツごときに……俺の夢が砕けると思ったら大間違いだ………!!」



キョン「  ほ ら 来 い よ !!  化  け  物  !  」



ハルヒ「うわああああああああああああああッッ!!!!」

神人「ウオオオオオオオオオオオォォォォォォォォォッッッ!!!」


 ドッ  ゴオオオオオオ オォォォォォォオ オオァォォォッ!!!

  ゴシャアア ァァァ……    ガラガラガラ…

          ……ォォオオオオォォォォッッ………!


       パラ…… パラ……


ハルヒ「はぁ………はぁ…………」

 パラ……パラ……

キョン「………」

ハルヒ「………っ……うぅ………っ」

キョン「どうした? 俺を潰すんじゃなかったのか?」

ハルヒ「うっ……うぅぅうぅ……」ポロ…ポロ…

キョン「俺は逃げも隠れもしない……次はしっかり当てろよ?」

ハルヒ「うぅ……ぅうぅぅ……いやぁ……」ポロ…ポロ…

キョン「………」

ハルヒ「やだよぉ……やだよ……エグッ…あたしだって……グシュ…」

ハルヒ「あたしだって、タイムマシン乗りたい、グスッ、とーめい人間になりたい…グスッ…」

ハルヒ「好きな人に……気持ち伝えたい………」ポロ…ポロ…

キョン「…………」

ハルヒ「うわああぁぁぁぁあぁぁぁぁあああぁぁん!!」ポロ……ポロ……


神人「…………」

 ピシ…ボロッ…ボロ…

キョン(神人が崩れていく……)

ハルヒ「………」フッ  ドサ……

キョン「涼宮!!」

ハルヒ「ぅ……キョン……」ヨロ…

キョン「………ったく……無茶しやがって……」

ハルヒ「………キョン」ギュッ

キョン「………」

ハルヒ「あたし………」

キョン「いいんだ」

ハルヒ「………」

キョン「何も言わなくていい。 今までのは悪い夢だったんだ」

ハルヒ「………キョン……」ギュゥゥ

キョン「………」ナデナデ


キョン「でも………」

 ───『Sleeping Beauty』

キョン「悪夢のままじゃ、終われないよな」ナデ…

ハルヒ「え?………」

キョン「涼宮………」

ハルヒ「え……あ、キョ、ン……?」ドキドキ

キョン「俺……正直、今の自分の気持ちは分からない……」

ハルヒ「………」

キョン「分からないけど、分かってほしい……お前に」

ハルヒ「キョン………」

キョン「……ハルヒ……」

ハルヒ「!!  キ……  んっ」


   ─── ッ

      ………。………。


 ん……
  んむ……
         っ……

ハルヒ「………ぷは、……ぁ……あ……ぅ……」

キョン「………」

ハルヒ「キ、ョン……」

キョン「これで……俺の望みの一つは」

キョン「叶ったよ」

ハルヒ「キョン……////」ギュッ

 ビチャ…

ハルヒ「………」

ハルヒ「……ん?」

 ビチャビチャ

ハルヒ「ちょっ!!? 何よこれぇぇぇえぇ!!?」

キョン「ああ、神人に殺されかけたとき……ちょっとビビっちまってな」

キョン「安心しろ、半分は出してない」キリッ


ハルヒ「ちょおおぉぉおッッ!!?! 4割でもアウトだっつってんでしょ!!?」

キョン「ハルヒの唇……とっても美味しかったよ」

ハルヒ「やめろぉぉおぉ!!何か思い出が汚れるからぁぁぁ!!!」

キョン「なあ、今替えのブルマ持ってないか?もし良かったら今履いてるの貸し……」

ハルヒ「っこの……」プルプル

ハルヒ「バカキョン!!!!!!」  バッチイイイィィィィィン!!

キョン「おぎょぁぁい!!?」ブベッ

キョン「─────」

 ────
  ──
   ─

キョン「………」

キョン「………む?」

キョン「……………俺の部屋だ………」

キョン「………」

キョン「ちべたい」


────

 ガラガラガラ

キョン「ういーす」

ハルヒ「………」

キョン「………」

ハルヒ「………」

キョン「なんだ、今日はご機嫌ナナメだな」

ハルヒ「……さいっあくの夢を見たから……」

キョン「………」

ハルヒ「ったく!!あんたはホント!!夢の中でも!!なんていうかね!!ハっ!!」

キョン「……へぇ、どうやら似たような夢を見たみたいだな」

ハルヒ「ふんっ」

キョン「……いい夢だったよ……」

ハルヒ「え?……」

キョン「…………なんでもねぇよ」


ハルヒ「………」

キョン「……なぁ……」

ハルヒ「………何よ」

キョン「……昨日は、悪かった」

ハルヒ「……な、何よ急に」

キョン「………埋め合わせ、させろよ」

ハルヒ「………ど、どーしてもって言うなら……いいけど」

キョン「お前なぁ………」

ハルヒ「………」

キョン「どーしても、だ」

ハルヒ「!!」

ハルヒ「……い、いいわよ……」

キョン「………じゃ、放課後、フシギ探しだ」

ハルヒ「うん……約束ね」

キョン「ああ」


ハルヒ「………えへへ……ま、まったくしょうがないわね」

キョン「………」

ハルヒ「……」

キョン「………」

ハルヒ「あたしも………」

キョン「……ん?……」

ハルヒ「あたしも………一つ、叶った」

キョン「あ?」

ハルヒ「な、なんでもないっ!」

キョン「…………」


ハルヒ「………」

キョン「…………ハルヒ」ボソッ

ハルヒ「……!!……今、名前で……」

キョン「な、なんでもねぇよっ」 タタタッ

ハルヒ「あ、待ちなさいよっ!  もっかい言いなさいよーっ!」タタタ…

キョン「………」タタタ…

キョン「ほら来いよ!! ハルヒ!」

ハルヒ「………うんっ!!」



キョン「ほら来いよ!! 化け物!」  完


ありがとうございました
おやすみ

乙!
これで化け物三部作も終了か…

出来れば以下転載禁止で(ボソッ

>>879
ああ、最初はただのパロディのつもりだったのに
最後空気読まずにシリアスにしちまいました
不覚

だが書いてるうちにだんだんハルヒが可愛くなって……
保守ありがとうございました


 オマケ

クラスメイト「いやあああああああああああぁぁっ!!」

クライスメイト「古泉君の変態!!!!!」

古泉「違っ!? これは違うんです!!?」

長門「服の再構成を忘れた」

古泉「長門さんんんんんん!!?!」


 本当におしまい

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