まどか「ほむらちゃん、クラスのみんなにはナイショだよ」(305)

QB「パパー、おんぶしておんぶー」

お父さんインキュベーター「ああ、いいぞ」

QB「わーい!」ヨジヨジ

8B「あーっ、キュウベエばっかりずるいぞー」

父「ほら、ハチベエも乗りなさい」

8B「えへへ」ヨジヨジ

QB「お父さんの背中、大きくてあったかーい」

QB「ぼく、お父さん大好き」

QB「大きくなったらぼくも、お父さんみたいな立派な学者さんになるんだ!」

8B「お父さんは、エネルギーの研究をしてるんだよね?」

父「ああ、そうだよ」

QB「僕も学校で習ったよ」

QB「お父さんの研究のお陰でみんなが安心して暮らせるんだよね?」

父「私達の豊かな暮らしには大きなエネルギーが必要なんだ」

父「それを人間という生物からもらって生活してるんだよ」

QB「だったら、人間って言う生き物に感謝しなくちゃいけないね!」

8B「あはは、バカだなキュウベエ」

QB「えっ、なんで?」

8B「人間なんて下等な生物は、ボクたちが世話しなきゃろくに文明も築けなかったんだ」

8B「ボクたちの役に立って当然だよ」

QB「そうなのかなー?」

父「キュウベエは優しい子だね」

父「だけど、人間を犠牲にする事を躊躇してたら私達の暮らしは成り立たないんだよ」

QB「ふーん」

父「ナナベエ、お前も乗るかい?」

7B「僕はいいよ」

8B「お兄ちゃんも一緒に乗ろうよ、楽しいよ」

7B「もう僕たち子供じゃないんだから、おんぶなんて……」

父「じゃあ、7Bは尻尾で高い高いだ」フサッ

7B「わっ、止めろよなーっ」バタバタ

父「さっ、このままママの所まで走っていくぞ」

父「みんな振り落とされるなよっ」ダッ

8B「ワーイ、はやーい!」

QB「ぼく、ちょっと恐いっ」

8B「だいじょうぶかいQB?」

QB「恐いけど、楽しい」

8B「えへへ、お兄ちゃんも楽しいよね?」

7B「まったく、子供じゃないんだから」

7B(お父ちゃんの尻尾柔らかい)

7B(最後に尻尾で包んでくれたのはいつだったかな?)

7B(お父ちゃん……)

数年後

QB「ああ、どうしよう……」

QB「早く女の子を魔法少女にしなきゃ」

QB「だけど、魔法少女になった子は、最後は魔女になっちゃうんだ」

QB「イヤだよぅ」

QB「いくら相手が人間でも、悲しい思いをさせるのは辛いよぅ……」

8B「何言ってるんだQB、お前はそんなだから一人も契約出来ないんだ」

QB「だって、だってっ……」

8B「やれやれ、お前は小さい頃から弱虫だったからな」

8B「人間って奴は弱みを見せると付け上がるんだ」

8B「だから人間の前じゃそんな弱気なところを見せちゃダメだぞ!」

8B「マニュアル通り、ボクたちが感情のない生き物だと思わせるんだ」

QB「うん、わかってる……」

8B「だいじょうぶだって!」

バシッ

QB「わっ、痛い」

8B「ボクもナナベエ兄ちゃんもついてるんだ」

8B「早く終わらせて、みんなでお母さんの所へ帰ろうなっ」ニコッ

QB「お兄ちゃん……」

数日後

QB「ハチベエお兄ちゃんはああ言ってくれたけど」

QB「ぼくには、女の子をだまして契約なんて出来ないよ」トボトボ



キキーッ ドカッ!!!!

QB「わっ、車の事故だっ、こわいよぅ」ブルブル

QB「あんなになったら、人が死んでるだろうな、かわいそう」ブルブル

QB「!?」

QB「あれっ、女の子がまだ生きてる」

マミ「はあっ、はあっ」

QB「でも、このままじゃ……」

数日後

QB「さあ、君は魔法少女として魔女と戦うんだ」

マミ「ええ……約束だものね」グスッ

マミ「だけど、まだちょっと心の準備が……」ウルウル

マミ「ううっ、お父さん、お母さんっ」ポロポロ

QB(そりゃそうだよ、一度に両親を亡くして独りぼっちになっちゃったんだもん)

QB(ぼくだってお父さんが死んじゃった時は悲しかったな)

QB(かわいそうなマミ)グスッ

その夜

マミ「」スースー

QB「泣きつかれて眠っちゃった」

QB「ぼくと契約してからずっとこうだ」

QB「でもこのままじゃ、いずれ魔女になって、たくさんの人を呪っちゃう」

QB「こんなに優しい子なのに……」

QB「イヤだよぅ、そんなのイヤだよぅ」グスッ

QB「マミには笑顔になってもらいたい」

QB「ぼくはどうしたらいいの?」

QB「お父さん……」

翌朝

マミ「もう朝……」

マミ「また泣きながら寝ちゃったのね」

マミ「今日もお父さんとお母さんの夢を見たわ」

マミ「目なんて覚めなければよかったのに」

マミ「やっぱり私もあの時一緒に……」

QB「うーん、ムニャムニャ」

マミ「この子、今日も私に寄り添って寝てくれたのね」

QB「……泣かないでマミ」

マミ「えっ?」

QB「ムニャムニャ」

マミ「寝言?」

マミ「自分じゃ感情が無いなんて言ってたけど、本当かしらね」グスッ

マミ「せっかくこの子が助けてくれたんですもの」

マミ「泣いてばっかりじゃダメよね」

マミ「ありがとうキュウベエ」

ナデナデ

QB「うーん、朝かぁ」

QB(ぼくもあのまま寝ちゃったんだな)

QB(ふふっ、今日はお母さんにナデナデしてもらう夢を見ちゃった)

QB(なんだか恥かしいや)

QB「あれっ?」

QB「マミ、どこに居るの?」

マミ「ここよキュウベエ」

QB「マミ、制服を着てるじゃないか!?」

マミ「ええ、今日から学校へ行こうと思って」

マミ「それに、魔女も退治しないといけないしね」

QB「ほんとかい?うれしいよっ」

QB「ぼくは君をしんぱ……」

マミ「んっ?」

QB「いや、契約したからにはちゃんと働いてもらって嬉しいよ」

マミ「そう、よかったわ」ニコ

QB(あっ、マミが笑ったよ)

QB(よかった、本当によかった!)

数日後

7B「やあキュウベエ」

QB「あっ、ナナベエお兄ちゃん!」

7B「キュウベエ、ついに一人契約したそうじゃないか、やったな」

QB「ありがとうお兄ちゃん!」

QB「マミって言ってね、とてもかわいくていい子なんだ」

QB「ぼくたち仲良しでいつも一緒にいるんだよ」

QB「そうだ、お兄ちゃんにも会わせてあげるね」

7B「はぁ、案の定か」

QB「えっ?」

7B「そんなに人間に情をうつすな」

QB「でもっ、マミは」

7B「でもじゃない!!!」

QB「わっ、怒鳴らないでよ」

QB「こわいよぉ」ブルブル

7B「いいか、魔法少女っていうもんは、死ぬにしろ魔女になるにしろ」

7B「悲惨な最期を遂げる事が決まってるんだ」

7B「情を移せばうつすほど、後で悲しむのはお前なんだぞ!?」

QB「でも、わかんないよっ」

QB「マミがずっと魔女に勝ち続けて、悲しい気持ちに囚われなければ」

QB「僕たちはずっと一緒に……」

魔法少女「どうして黙ってたの!?ソウルジェムのことも、魔女のことも……!」
8B「こいつはうっかりだ」

7B「バカ野郎っ!!!」

QB「ひゃっ」ビクッ

7B「人間なんて俺達のエネルギー源でしかないんだ」

7B「そのマミって子も同じだ」

7B「人間とはもっと距離を置け」

7B「あいつ等は僕たちとは違うんだ、利用して捨てるだけの存在なんだっ!」

QB「そんなっ、ひどいよ」

QB「マミのことを悪く言うお兄ちゃんなんて嫌いだっ!」ダッ

7B「待てよQBっ」

7B(バカQB、お前の為なんだぞ)

7B(お前が悲しむ姿なんて見たくないんだよ……)

犬カレー空間

マミ「ティロ・フィナーレ」

ドガーン!

QB(わっ、何だろうあれ、すごくカッコいいや!)

QB(さすがマミ素敵だなぁ)

QB(でもティロなんとかってどういう意味だろ?)

QB「おめでとうマミ、また魔女をやっつけたね!」

マミ「ええ、だいぶコツがつかめて来たみたい」

QB「頼もしくて何よりだよ」

QB(すごいや、マミは強いよ、必殺技もかっこいいし)

QB(これならずっと一緒にいられそうだ)

QB(マミなら絶対に悲惨な最期を遂げたりしないよね!)

人間だって「牛さん可愛いーとか」言った口でユッケ食うもんな
QB→人間
マミさん→牛ってことか

>>44
10話で錯乱したのは狂牛病か

町外れ

QB「マミは元気になったけど」

QB「魔法少女の仲間がいなくて寂しそうなんだよね」

QB「そろそろ他の子とも契約して、お友達をつくってあげたいなー」テクテク

杏子「……」

QB「なんだろうあの子、独りでしょんぼりして」

QB「何か悩みでもあるのかな?」

数日後

QB「お兄ちゃーん!」

8B「ああ、QBか、元気そうだな」

QB「えへへ、ぼくね、あれから二人も契約したんだよ」

8B「へーっ、やれば出来るじゃないか」

QB「うん、二人ともとってもかわいくていい子なんだ」

8B「そうか……」

QB「どうしたの?」

8B「いや、最近魔法少女が魔女化しちゃってさ」

QB「えっ?」

8B「その魔女が友達だった魔法少女を殺しちゃってさ」

QB「……」

8B「まあ、その分他の子と契約すればいいんだけど」

8B「いくら下等生物だとはいえ、胸糞悪いっていうか」

8B「少し気が滅入っちゃってさ」

8B「ははっ、こんなんじゃキュウベエの事笑えないよな」

QB「そんな……」

8B「ダメダメ、7B兄ちゃんを見習ってしっかりしなきゃ」

8B「さっ、気持ちを切り替えてバンバン契約するぞ」

8B「じゃあ、QBもがんばれよ」

QB「うん、ありがとう」

QB(マミや杏子がそんな事になったらいやだなぁ)

QB(いや、そんなことあるはず無いよ、マミは笑顔が戻ったし)

QB(杏子だって願いが叶って喜んでたし)

QB(ぼくの子たちだけは悲しい思いなんてさせないよ!)

教会

QB(あっ、あああああ……)ブルブル

QB(こんなっ、こんな事がっ!?)

杏子「……」

QB「杏子、君は……」

QB(一体なんて声をかけてあげればいいんだ)

QB(杏子の願いが叶ったはずなのに)

QB(その願いのせいで杏子の家族は……)

杏子「親父の奴、私のこと、魔女だって……」

杏子「私一人をおいて……」ポロポロ

QB(ぼくのせいだっ、ぼくが軽はずみで願いを叶えたりしなければ)

QB(この子を今でも、貧しくても暖かい家庭の中にいたはずなのに)

QB(目眩がする、苦しい)

QB(ぼくが杏子の人生を台無しにしてしまったんだ)

QB(なんとかしてこの子を助けてあげなきゃ)

QB「杏子、君には辛いだろうけど」

QB「君は一人じゃないんだ」

QB「マミのことは知ってるだろ?」

QB「あの子も君と同じような境遇のなか、魔法少女として戦ってるんだ」

QB「君も彼女も仲間が必要なんじゃないかな?」

QB(きっとマミなら杏子の悲しみを分かってあげられる)

QB(そして杏子にも笑顔を取り戻してあげられるっ)

杏子「なんでお前がそんな世話をやくんだよ?」

QB「それは……」

QB「戦術的にも、二人の方が魔女を倒しやすいだろ?」

杏子「やっぱりそんなことか、お前には感情がないんだもんな?」

QB「そうだね……」

杏子「断るよ」

QB「えっ?」

杏子「私は誰のためにも戦わない」

杏子「決めたんだ、私は自分のためだけに生きていく」フルフル

QB(そんなっ、ダメだよ杏子)

QB(本当は君もさみしいはずだよ)

QB(そんな決意、悲しすぎるよ)グスッ

マミの家

マミ「キュウベエ、お菓子焼いてみたのよ、食べるでしょ?」

QB「うん、ありがとう……」

マミ「あれ、元気が無いんじゃない?」

QB「そんなことないよ」

マミ「そうかしら?」

QB「ぼくには感情がないんだ」

QB「悲しい事なんてあるはずないよ」フルフル

マミ「キュウベエ、あなた……?」

QB「今日は行くところがあるんだ、失礼させてもらうよ」タッ

マミ「あっ、待ってっ」

マミ「窓は開けてあるから」

マミ「今日は一緒に寝ましょうっ」

マミ(キュウベエ……)

ビルの屋上

QB「杏子、ごめんね」ポロポロ

7B「おいQB」

QB「お兄ちゃんっ、おにいちゃーん」ヒシッ

QB「ぼくね、杏子をねっ、いい子なのにっ、ぼくがいけないんだ」ポロポロ

7B「わかった、泣くんじゃない」

QB「ううっ」

7B「僕の言った通りだっただろ?」

7B「わかったら、もう二度と魔法少女に情をかけちゃいけないぞ」

QB「……イヤだよ」グスッ

7B「まだ言うのか?困るのはお前なんなんだぞ?」

QB「だって、ぼくにはお兄ちゃんたちがいるけど」

QB「あの子たちには誰もいないんだ」

QB「なんとかしてあげなきゃ」グスッ

7B「いいかQB、大事な話がある」

7B「……親父の話だ」

QB「パパの話?」

7B「お前には教えてなかったな、親父が何故死ななきゃならなかったか」

QB「えっ、パパは研究中の事故で死んじゃったんでしょ?」

7B「……」

7B「親父はエネルギーの研究者だった」

7B「この魔法少女研究の第一人者だったんだ」

QB「そんなこと知ってるよ」

7B「だけど親父は、この魔法少女システムに反対していたんだ」

QB「えっ?」

7B「親父はこの魔法少女システムの危険性と、非インキュベーター道性を指摘していた」

QB「えっ、魔法少女システムが危険なの?」

7B「そうだ、魔法少女の願いはとてつもないエネルギーを生み出す」

7B「そのエネルギーは僕たちの手に負えないほどにね」

QB「どういうこと?」

7B「魔法少女の力は、僕たちの存在すらも書き換える危険性があるんだ」

QB「でもっ、それは学校で習ったよ、何重にも安全対策がなされてるって」

QB「絶対に間違いは起こらないって!」

7B「確かに魔法少女の力で僕たちの存在が変わらないように対策はしている」

7B「だがイレギュラーは必ずあるんだ」

7B「僕たちの備えを破る力を持った魔法少女が現れない保証はないんだよ」

QB「そんな……」

7B「そして、もし事故が起これば一番に見捨てられるのは僕たちだ」

QB「!?」

7B「僕たちの星のみんなには、宇宙変革の影響を抑える対策をとるだろう」

7B「さらに富や権力のある者はもっと安全なところへ逃げられるだろう」

7B「だけど、間近にいる僕たちはその影響を直に受けるはずだ」

7B「魔法少女の恩恵を一番に受けながら」

7B「自分の身は危険に晒さない」

7B「それが本部のやり方さ」

QB「そんな……」

7B「だから親父は反対したんだ」

7B「だけど、利権にまみれた本部の人間はそれを許さなかった」

7B「特に権威ある研究者ともなると無視できない」

7B「それであいつ等は親父をっ……」

7B「そして俺達や」

7B「まだ子供のお前までこんな危険な現場に送り込みやがって」

7B「ううっ……」

QB「お兄ちゃん、泣かないで」

7B「うるさいっ、泣いてなんかいないっ」グスッ

7B「だからQB……」

7B「強くならなきゃ」

7B「俺達兄弟、強く生きなきゃ……」

7B「そうじゃないと、悔しいだろ?」ウルウル

マミの家

QB「ただいまマミ」

マミ「zzz」

QB「こんな真夜中だもん、もう寝てるよね」

QB「僕たちは強く生きなきゃ、そう言われたんだ」

QB「でも、強く生きる事って、君たちが悲しむのを平気でいられるようになることなのかな?」

QB「ぼくはあまり頭のいいインキュベーターじゃないけど」

QB「それは違うと思うんだ」

QB「本部の人たちがぼくらを利用してるのは悔しいけど」

QB「ぼくたちだって君達を利用してきた」

QB「君達を犠牲にして得られる星での贅沢な暮らしより」

QB「君達の笑顔で得られる幸せ方が何百倍も素敵なのにね」

QB「だから、ぼくなりに方法を探してみるよ」

QB「きっとパパも同じことをしたかったんだと思う」

数日後

8B「おいっ、QB聞いたかっ?」

QB「慌ててどうしたのお兄ちゃん?」

8B「これが慌てずにはいられないよ」

8B「ボクたち、星へ帰られるかもしれないんだ!」

QB「えっ、ほんと!?」

QB「でも、僕たちが集めなきゃならないエネルギーのノルマはまだ沢山あるよ」

8B「そんなの一発でクリアできるどころか倍以上お釣りが来るよ!」

8B「これまでに無いほどの力を秘めた子が発見されたんだ!」

QB「じゃあ、その子との契約を結べば」

8B「そう、お母さんに会える!」

QB「ほんとう!?すごいや!!!」

             |\           /|  
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          /\ \    、_,_,    / /。\     
         7・ ・/\ \       / /|/\_.|    
         l/l/  \         /    
     / ̄二二二二二二二二二二二二二二二二ヽ

     | 答 |      キ ュ っ ぷ い      │|
     \_二二二二二二二二二二二二二二二二ノ    

8B「この魔法少女には三キュベーター(三人)がかりだ」

8B「ボクたちがQBをサポートするよ」

QB「えっ、なんでぼくなの?お兄ちゃんたちの方がいいんじゃない?」

7B「いや、僕もQBが適任だと思う」

QB「ナナベエおにいちゃん!?」

7B「どうやらその子はマミと同じ学校の生徒らしい」

7B「QBがマミと良好な関係を築いている事を利用しない手は無い」

QB「うん、そうだけど……」

8B「まあ、人間にはボクたちの個体差なんてわかりっこないよ」

8B「場合によっては交代しながらやっていこう」

7B「よしっ、絶対に成功させて星に帰るぞ!」

8B「お母さんに会うぞっ」

7B「星に帰ったら何とかして親父の無念を晴らしてやるっ」

QB(すごいや、本当にもうすぐ帰られるかもしれないんだ……)

マミの家

マミ「ふう、今日も何とかなったわね」

QB「マミ、お疲れ様」

マミ「ううん、平気よ、これが私の使命だもの」

マミ「私が頑張れば、それだけ悲しい思いをする人が減るんだもの」

QB「うん、そうだね」

QB(マミは立派だな、残された命を人のために……)

QB(だけどぼくはもうすぐ星に帰るんだ)

QB(君を利用して……)

QB「ねえマミ、魔法少女の友達が欲しいんだろ?」

マミ「ええ、でも前にキュウベエが言ってた杏子ちゃんとは」

マミ「仲良くするどころか、グリーフシードの取り合いになっちゃって……」

QB「うん……」

QB(二人ともいい子なのにな)

QB(ぼくがいなくなる前に、なんとしてでもマミや杏子にお友達をつくってあげなきゃ)

マミの家の屋根

8B「よお、調子はどうだい?」

QB「うまくいってる、マミとの関係は良いよ」

8B「今回の作戦の重要ポイントだからな、うまく利用出来るように頼むぞ」

QB「うん、だけど、その代わりにね」

QB「今度契約する魔法少女にはね」

QB「出来ればマミや杏子のお友達になって欲しいんだ」

QB「強い魔法少女と仲間なら、二人も長生きできるだろうし」

8B「そうか……」

QB「あれ?ハチベエお兄ちゃん、人間なんかに情をかけるなって言わないんだね」

8B「うん、実は、ボクも少しだけど、キュウベエの気持ちがわかってきたんだ」

QB「えっ?」

8B「この人間ってさ、ボクたちに似てるよ」

8B「利用されながらも、必死に生きてる」

8B「悲しみを抱えながら希望を求めている」

8B「それなのにボクは、この仕事をするまでそれに気付かなかった」

8B「それどころか嫌ってバカにしてたんだ」

8B「本当はおかしいのにね」

8B「ボクは自分たちを苦しめている相手でなく」

8B「同じように苦しめられている相手を嫌ってたんだ」

QB「お兄ちゃん……」

8B「だから、星の奴らには馬鹿にされるだろうけど」

8B「インキュベーターが人間を哀れむなんて偽善も甚だしいけど」

8B「ボクは、それを否定できない」

QB「ありがとう、わかってくれて嬉しいよっ……」

8B「さあ、ボクは下見に行って来るよ」

QB「下見って、すごい力を秘めた子のところだね?」

8B「そう、ボクたちの希望」

8B「鹿目 まどか」

まどかの家

8B「あの子がまどかか……」

8B「ごく普通の子なんだけどな」

8B「なんであの子にそんな力が……?」

8B「これがイレギュラーって奴なのか?」

8B「危険なことらしいけど、そのお陰で僕たちは星へ帰られるんだ」

8B「だけど……」

8B「ボクたちが契約しなければあの子も幸せな人生をおくれるのかな?」

8B「いやいや、ここまで来て何をためらってるんだ」

8B「相手は下等生物なんだ」

8B「僕たちが幸せだった頃の家族に戻るためにもっ」

8B「だけど、だけど、もしも出来るならば……」

8B「この子を犠牲にしない方法が……」


ほむら「……」カチャッ

パンパンッ                                      つづく

                     |      l
.                  「ノ / / / !
                 ヽノ / / l
                     / /`ー辷'__ノ\_/ ⌒ヽ
                 /   |! l   /       \
                   /        〃         `ヽ、
               l                     ヽ \
              /l         イ l               l \\
                l    l   l !     (こ)   /   l―――`
               l       l    lハ       /   ハ
            l       l   l  ヽ〈      !    ト、 ヽ
             /        !   !  l `ー―‐┤  〃l \)
            ,イ       l   l   !      !   ´ !
.        _//     ヽl j  l   l   r=|     |=、、
.        /  l       l し_ノし_ノ   ((_|___」ノノ
.       /    l         l  /  l     ((`二l¨0 ̄0¨0!´
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                        ,...-‐- ..                  |    }
          _.._    ,..、      ´     `ヽ- ...,                 |    .′
      _... ´  \ / /    .′        )   `、 ,....._      , 、 /   /

     (__     X /     {  (rぅ)      }  〃′  `ヽ    {{ ソ    .′
      ,(        /、 \    ヽ         ノ  ´         }   シ  /
     /  ̄(_// /\ `ー-‐入        ヽ⌒` `ヽ、   ト 、/ヽ/}}
   , '        レ'r‐、 `ーァ‐--l、`¨´/`ー‐'( /´         `ヽ、(rぅ)  , ´ \ソ
  /          ゛, ヽ ヽ'′   ⌒Y´   , ´′   \∧/   ソ ̄
  .′          } ’、      (_  (             }
  {           ;  ヽ_      ⌒i             ノ
  、           i     \       、      ェ   ,ノ
  \          !       ゛、      丶、_/⌒)_ノ´
    \        ‘        \        ′ /
     \      丶、_,,.-‐"`¨ー¨ー‐‐----‐' "゙

       `ー――――`

└┤│││││┝┥┌──────────────────┴┐  カチカチ     カチ

    └┤│││││┝┥┌──────────────────┴┐カチ    カチ    カチ
      └┤│││││┝┥┌──────────────────┴┐ カチ      カチ
        └┤│││││┝┥┌──────────────────┴┐ カチ  カチカチ
          └┤│││││┝┥┌──────────────────┴┐ カチ  カチ    カチ
            └┤│││││┝┥┌──────────────────┴┐  カチ   カチ
              └┤│││││┝┥┌──────────────────┴┐カチ カチ
                └┤│││││┝┥┌──────────────────┴┐ カチ
                  └┤│││││┝┥┌──────────────────┴┐カチ
                    └┤│││││┝┥ 契約の確認                       [×]| カチ
                      └┤│││││┝━━━━━━━━━━━━━━━━━━| \カチ カチ
                        └┤│││││ :  ,> `´ ̄`´ <  ′僕と契約して     ´ヽゝ カチ カチ
                          └┤││││.  V            V .魔法少女になってよ! .│ カチ カチ
                            └┤│││   i{ ●      ● }i                    |  カチ カチ
                              └┤││. . 八    、_,_,     八  OK (O)   YES (Y)   |   カチ カチ
                                └┤│   个 . _  _ . 个 ',               |   カチ カチ
                                  └┤/   il   ,'    '.  li  ',_             | カチ カチ カチ

ビルの屋上

QB「お兄ちゃん、起きてよお兄ちゃんっ」

QB「頭に穴が開いてるよ、塞がなきゃ」

QB「何とかしなきゃ、はやく治さなきゃっ」

7B「……」

QB「ナナベエお兄ちゃん、お医者さんを呼んでよっ」

QB「仕事中の事故は、本部の人がなんとかしてくれるんでしょ?」

QB「早くしないと、ハチベエお兄ちゃんはっ」

7B「うるさいっ!!!」

QB「!?」

7B「死んでるんだよ」

QB「あ、ううう……」プルプル

7B「ハチベエはもう死んじゃったんだよ」

QB「うああぁあああぁあぁぁ、お兄ちゃん、ハチベエお兄ちゃんっ」ヒシッ

7B「さあ、弔うぞ」

QB「弔うって……」

7B「食べてあげるんだ」

QB「そんな、イヤだよっ」

7B「インキュベーターは昔から肉親の亡骸を食葬してきたんだ」

7B「ハチベエの為だ」

QB「ダメだよ、だって、お兄ちゃん、目を覚ますかもしれないよ?」

7B「死んだものは二度と目を覚まさないんだ」

QB「嘘だっ、お兄ちゃんは死んでないよっ!」

7B「しっかりしろっ!」

バシッ!

QB「ううっ……」

7B「さあ、半分はお前が食べてあげるんだ」

QB「そんな、出来ないよぉ……」グスグス

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こんな感じか

7B「ハチベエは俺たちの一部になるんだ」

QB「そんなこと……」

7B「ハチベエはお母さんに会いたがっていただろ」

7B「だから、俺達は絶対に生きてお袋に会うんだ」

7B「そして、ハチベエもお袋に会わせてあげるんだ」

QB「でも……」

7B「さあ、食べてあげるんだ」

7B「そして俺達は絶対にハチベエを忘れない」

7B「これからはいつも魂は一つなんだ」

QB「そんなの、迷信だよ」

QB「ぼくには無理だよ……」

7B「俺はもしお前が死んだら、お前を食べるぞ」

QB「えっ?」

7B「だからお願いがあるんだ」

7B「もし俺がお前より先に死んだら」

7B「絶対に俺を食べてくれ」

QB「ヤダよそんな……」

7B「イヤでも食べるんだっ、そしてその辛さを絶対に忘れないでくれ」

7B「俺の意思をお前についで欲しいんだ」

QB「お兄ちゃんの意思?」

7B「親父やハチベエが死ななくてもいい世界にしてくれ」

7B「こんな悲劇が起こらない世の中にしたい」

7B「それが俺の意思だ」

QB「お兄ちゃん……」

7B「さっ、ハチベエを弔うぞ」

QB「……うん」

マミの家

QB「マミ……」

マミ「QBちょうど良いわ、お夕飯なの、何か食べるでしょ?」

QB「いや、今はいいよ」

マミ「そうなの」

QB(ごめんねマミ、一人でご飯を食べても美味しくないよね)

QB(だけどぼくは、もう暫く何も食べたくないな)

QB(ハチベエおにいちゃん……)

マミ「え!?」

マミ「キュウベエあなた……」

マミ「泣いてるの!?」

QB「へっ、目にゴミが入っちまったぜ・・・」ゴシゴシ

QB「泣くわけがないじゃないか」

QB「ぼくには感情が無いんだよ」

QB「それに、感情が高ぶって涙を流すなんてこの星でも人間くらいのもんだよ」

QB「目に異物が入ったのを排出しようとする反射作用だよ」

マミ「そうなの」

マミ「でも、拭いてあげるわ、いらっしゃい」

QB「その必要はないよ」ゴシゴシ

マミ「いいから」

QB「わっ」

フキフキ

マミ「涙……なかなか止まらないわね」

QB「……」

QB(ナナベエお兄ちゃんはハチベエおにいちゃんを殺したのは)

QB(魔法少女だったって言ってたけど……)

QB(魔法少女って言うものは、悲しみを知って願いを起こしたんだもん)

QB(人の悲しみだって分かってあげられるはず)

QB(マミや杏子を見ていると、魔法少女がそんな酷い事するなんて思えない)

QB(きっと何かの間違いだよ)

QB(でも……)

QB(僕たちは)

QB(インキュベーター全体として考えたら)

QB(殺されて当然な事をしてきたんだ)

QB(だけど、ハチベエお兄ちゃんのことを、その子がわかってあげられたなら)

QB(ハチベエおにいちゃんが、どんなにいいお兄ちゃんか知っていたならば……)

一年前

QB「パパ、早く帰ってきてよぉ」グスグス

QB「今度のお休み、一緒に遊んでくれるって約束したのに」グスグス

7B「いつまでウジウジしてるんだQB!」

QB「でも、でもっ、お父さんがいなくなってから」

QB「恐い顔した人たちが沢山やってきて」

QB「お父さんの持ち物全部荒らしていっちゃったよ」

7B「それはお父さんの仕事の関係者だよ」

QB「じゃあお父さんのお友達でしょ?」

QB「なんで恐い顔してるの?お父さんのこと裏切り者とか、危険思想とか言うの?」

7B「それは……」

QB「お母さんもショックで寝込んじゃうし」

QB「ぼくこわいよぉ」シクシク

7B「泣くなよバカっ!」

QB「うわーん」ボロボロ

7B「だから泣くなって!」

7B「お前が泣いてたら、俺も」

7B「俺までぇ……」ジワッ


8B「二人ともっ」

QB「わっ!?」

7B「なんだよっ、驚かすなよっ!」

8B「さあ行こうよっ」

7B「どこへだよ?」

8B「よくお父さんが連れて行ってくれた丘だよ」

QB「えっ、なんで?」

8B「先にいくよっ」タッ

QB「待ってよお兄ちゃん!」タッ

7B「なんだよ、訳わかんないぞ」タタッ



7B「なんだよこんな所に来て」

QB「はあっ、はあっ、早いよお兄ちゃん」ゼイゼイ

8B「……」

8B「ボクたち三キュベーター(三人)力を合わせてがんばろうっ」

8B「どんなことがあっても、お父さんみたいに強く優しくなろうっ」

7B(えっ?)

7B(そうか、8Bもわかってるのか)

7B(おそらくもう、親父は帰ってこないってことを……)

QB「でもっ、ぼくは……」グズグズ

8B「大丈夫だって」

バシッ!

QB「わっ、痛いよ!」

8B「ボクも、それに7Bお兄ちゃんがついてるもん」

8B「そうだよねっ、7Bお兄ちゃん!!!」

ビルの屋上

7B「当たり前だろ、ハチベエ……」

7B「……ん?」

7B「なんだ、夢か」

7B「8Bは弟だけど、明るくて素直で、いつも俺やQBを気遣ってくれた」

7B「俺は兄として気を張ってるだけだ」

7B「兄弟で一番しっかりしていたのはハチベエだった」

7B「ハチベエ……」

7B「俺は今から変わるよ」

7B「お前の兄として相応しい本当に強い男になる」

7B「親父を貶めて殺した本部の連中っ!」

7B「そして8Bを殺したあの魔法少女っ!」

7B「絶対に許しはしない」

7B「必ず俺が報いを受けさせてやるっ!!!!」

まどかの学校

7B「今日は初めてまどかと接触する」

QB「うん」

7B「あの魔法少女が何時襲ってくるかわからない」

7B「お前はマミのそばを離れるんじゃないぞ」

QB「お兄ちゃんは?」

7B「俺は大丈夫、簡単にやられたりしない」

QB「うん……」

7B(授業中、いきなり現れる訳にもいかないな)

7B(深刻な悩みに付け入るのがこの仕事の定石だが)

7B(特に悩みも抱えていない相手にどう接触するのか?)

7B(まずは慎重に機械を窺うか……)

教師「はい、後それから」

教師「今日は皆さんに転校生を紹介します」

7B「なっ!?」

ほむら「暁美ほむらです」

ほむら「よろしくお願いします」

7B(こいつっ、こいつは……!?)

7B(こいつ、こんな所まで……!?)

7B(あくまで俺達の邪魔をする気なのか!?)

7B(QB、聞こえるか?)

QB(どうしたのお兄ちゃん)

7B(ハチベエを殺した魔法少女が……)

7B(まどかの教室にいるんだ)

QB(ええっ、そんなぁ!?)

QB(お兄ちゃん、危ないよっ)

QB(逃げてよお兄ちゃん!)

7B(いや、こちらには気付いていない)

QB(そんなっ、イヤだよぼく、ナナベエお兄ちゃんまでいなくなっちゃ)

7B(うろたえるなQB!)

7B(おそらくほむらは、俺たちがまどかを狙っている事を知っている)

QB(えっ、なんで……?)

7B(わからないんだ、ほむらはインキュベーターのデータベース外の魔法少女だ)

QB(そんな事ってありえるの?)

7B(普通じゃありえない、これがイレギュラーだ)

QB(考えられないほど強い力を秘めた女の子)

QB(そしてぼくたちの管理外の魔法少女)

QB(一体何が起こってるの?)

7B(さあな……)

7B(ただ言えることは、やはり魔法少女は管理できない)

7B(利用するには危険すぎる)

QB(ぼく、なんだかこわいよぉ)

7B(だけど、引くわけにもいかない)

QB(ええっ、もう止めようよ)

QB(まどかは諦めて、他の方法を考えようよ)

7B(だめだ、こんなチャンスはもう二度とないんだ)

7B(ハチベエのノルマまであつめなきゃならない今になっては)

7B(一生かけて達成できるかも分からない)

7B(これを逃せばおそらく、ここで一生飼い殺し)

7B(俺はここで引けないんだ)

7B(たとえ命がかかっててもなっ)

QB(だめだよお兄ちゃん!)

7B(だけどQB、お前はこの地域から出て行くんだ!)

QB(えっ?)

7B(お前まで命をかけることは無い)

7B(マミや杏子の事は俺に任せて、お前は安全な場所へ移るんだ!)

ほむら「」チラッ

7B「!!!!?」

7B(やばいっ、気付かれたっ!?)

QB(えっ、お兄ちゃん?)

QB(大丈夫お兄ちゃん!?)アセアセ

マミ「?」

マミ(どうしたのQB、急にそわそわしちゃって)

QB(あわ、ううっ)タジタジ

マミ(キュウベエ?)

QB(ごめん、ぼく行かなくちゃ)タッ

マミ(あっ、キュウベエ!?)

ビルの屋上

QB「お兄ちゃーん!」

7B「QB、追ってきたのか」

QB「うん、当たり前だよ」

QB「ぼくは7Bお兄ちゃんが撃たれたんじゃないかと思って」グスッ

QB「無事でよかったよぉ」

7B「バカ野郎っ!!!」

QB「ひゃっ!?」ビクッ

7B「マミの傍から離れるなと言っただろ?」

QB「でもぼく、お兄ちゃんが心配で……」

7B「お前がほむらに襲われたらどうするんだ!?」

QB「もういいよお兄ちゃん、止めようよ」

QB「ぼくはもう、お兄ちゃんがいてくれたら、それだけでいいんだ」

QB「ずっとこの仕事をしてもいいよ、お兄ちゃんが生きてくれるなら」

QB「一人ぼっちにはなりたくないよぉ」

7B「ダメだ!」

7B「俺は親父のため、ハチベエのため」

7B「必ずまどかを魔法少女にしてみせる」

QB「イヤだよ、そんな事で死んじゃったら」

QB「パパやハチベエお兄ちゃんは悲しむはずだよっ」

7B「志半ばで死んでも本望だ」

7B「あの世で二人に侘びを入れるさ」

QB「そんなの、絶対、おかしいよ……」

7B「わかったら俺がまどかと契約するまで」

7B「お前は隣町、いやもっと遠くに行くんだ」

7B「もしこの町でお前を見かけたら、兄弟の縁を切る」

QB「そんなっ!?」

7B「じゃあなQB、次に会うときは一緒に星へ帰る時だな」タッ

QB「待ってよお兄ちゃん!」

7B(本来ならQBはみんなと一緒に学校へ行って)

7B(家族の団欒に育まれなきゃいけないんだ)

7B(辺境の地で、女の子を騙す仕事なんて優し過ぎるQBには辛すぎる)

7B(俺がなんとしてでもQBをまともな生活に戻してやる)

7B(だって俺は、あいつのお兄ちゃんなんだ!)

7B(親父、ハチベエ、俺に力をかしてくれ……)

路地裏

QB「お兄ちゃんはああ言ってたけど」トボトボ

QB「ほっとける訳が無いじゃないか!」

QB「パパやハチベエお兄ちゃんのためなんて言って」

QB「ぼくやママの気持ちなんて考えてないんだ!」

QB「お兄ちゃんのバカぁ」グスッ


ほむら「……」

QB(あれ?なんだろこの子)

QB(こんな路地裏に一人で)

ほむら「見つけたっ」キッ

QB「ぼくが見えてる!?」

QB「まさかっ、この子が!?」

QB(こわい、こわいよぉ、お兄ちゃん)タッタッタ

QB(ぼく、ハチベエお兄ちゃんみたいに死んじゃうの?)

ほむら「……」タッタッタ

ビュイン! ビュイン!

QB(ううっ、いつまでも避けきれない)

QB(ダメだよ、死んじゃう、助けてお兄ちゃん!)

QB(!?)

QB(こな感じ、まどか!?)

QB(まどかが近くにいる?)

ほむら「……」タッタッタ

QB(ダメでもともと、まどかに助けを求めてみよう)

QB(それに不思議なんだ)

QB(まどかならぼくを助けてくれる)

QB(そんな気がするっ)

QB(たすけて……)

QB(たすけてまどか……)

まどか「!?」

まどか「へっ、ええっ!?」

QB(ぼくを、たすけて)

まどか「どこにいるの?」

まどか「あなた、だぁれ?」

ガシャーン

まどか「!?」

QB「たすけて……」

まどか「あなたなの!?」

ほむら「……」

まどか「ほむらちゃん!?」

ほむら「そいつから離れて」


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こんな感じか

まどか「だめだよ」

まどか「だ、だって、この子怪我してる」

ほむら「」テクテク

まどか「だめだよっ、酷い事しないでっ」

ほむら「あなたには関係ない」

まどか「そんなことないよ」

まどか「だってこの子、私を呼んでたっ」

まどか「聞こえたんだもん、助けてって!」

ほむら「そう……」

さやか「まどか、こっち!」

まどか「さやかちゃん!?」ダッ

ほむら「……」

ほむら「!?」


犬カレー空間

ほむら「こんな時に……」

さやか「なんだよあいつ、コスプレで通り魔かよ?」タッタッタ

さやか「つうか何それ、ぬいぐるみじゃないよね、生き物?」

QB(まどか、君は本当にぼくを助けてくれたんだね)ハアハア

QB(君に酷い事をしようとしているぼくを……)

まどか「わかんない、わかんないけど、この子を助けなきゃ」タッタッタ

QB(まどか……君は……)


犬カレー空間

さやか「あれ?非常口は?」

まどか「なんなのこれ?道がどんどん変わっていく!?」

さやか「もうっ、どうなってんのさ!?」

まどか「!?」

まどか「やだっ、何かいる!?」

使い魔「ひゅひゅひゅひゅひゅひゅー」

さやか「なんだよこいつら!?」


バーン!!


まどか「あれ、変なのが、消えた?」

さやか「これは……」

マミ「危なかったわね、でももう大丈夫」

QB(!?)

QB(マミ、来てくれたんだね!?)

マミ「あら、キュウベエを助けてくれたのね」

マミ「ありがとう、そのこは私の」

マミ「大切な友達なの」

QB(大切な)

QB(友達……)

QB(やっぱりだ、やっぱり間違ってたんだ)

QB(この子達を犠牲にするなんて事っ!)

ビルの屋上

QB「お兄ちゃんっ!」

7B「……」

QB「聞いてよお兄ちゃん、ぼく、ようやくハッキリしたんだ」

QB「もう魔法少女の契約なんて、するべきじゃないんだよ!」

QB「あの子達を悲しませるような事は、絶対にしちゃいけないんだ」

QB「ぼくは例え本部に逆らってでも、契約の仕事を止めさせてもらうよ!」

7B「……」

7B「何故戻ってきた?」

QB「へっ?」

7B「兄弟の縁を切ると言っただろ?」

QB「でもお兄ちゃん、聞いてよっ、ぼくたちのしてきた事は……」

7B「うるさいっ」

バシッ!!!

QB「おっ、お兄ちゃん」ジワッ

7B「お前、今日は人間に殺されるところだったんだぞ!?」

7B「わかってるのか!?」

QB「でっ、でもっ、話を聞いてよお兄ちゃん!」

QB「ぼくの命を救ってくれたのも人間だよ!」

QB「マミはぼくの事を、大切な友達だって」

QB「そう言ってくれたんだ!」

7B「ふざけやがって!」

バキッ!

QB「がっ!?」

QB「二回も殴るなんて、兄ちゃん、酷いよ」ヨロッ

QB「痛いよぉ……」ポロポロ

7B「今日限りで俺とお前は他人だ」

QB「そんなっ!?」

7B「次にお俺の前に現れてみろ」

7B「俺がお前を殺してやる」

QB「えぇっ!?」

QB「そんなっ、嘘だ、冗談だよね?」

QB「お兄ちゃんがそんな事言うわけ無いよ!!!」

7B「……」ギロッ

QB「お、お兄ちゃん!?」ブルブル

7B「他人のお前が人間をどう思おうが関係ない」

7B「今度こそこの町から出て行くんだっ!!!」

QB「うっ、ううう……」ポロポロ

7B「早くしろっ!!!」

QB「……」トボトボ


7B(キュウベエ……)

7B(ごめんな)

となり町

QB「ひどいやお兄ちゃん」

QB「お兄ちゃんは本当にぼくの事嫌いになっちゃったのかなぁ」グスッ

QB「契約の仕事もしないって決めたし」

QB「マミの所へも帰れないし」

QB「これから一人でどうしよう……」トボトボ

QB「ん?あれは杏子?」

杏子「なんだよキュウベエ、最近顔も見せないで」

QB「ぼくにもいろいろあるんだよ」

杏子「ふーん」

杏子「そうだ、これ」

杏子「食うかい?」

QB「えっ、ありがとう」パクッ

QB「杏子は、ぼくのこと恨んでないの?」

杏子「恨むって言っても、願いをかなえて貰ったのは私だしな」

QB「でも、ぼくが現れなければあんなことには……」

杏子「確かに辛い事だったさ」

杏子「でも、お前を恨んでも仕方が無いだろ」

杏子「別にお前だって、あんな結果がわかってた訳じゃないんだろ?」

QB「それはそうだけど……」

QB「杏子はあれからどうしてたんだい?」

杏子「どうしてたって、魔女を狩りながら、後は気ままに」

杏子「好きにやってたよ」

QB(杏子は強いな……)

数日後

QB「おはよう杏子、今日はどこへ行こうか?」

杏子「ふぁー、なんだよ、朝くらいゆっくりさせろよ」

杏子「別に何を急ぐわけでもないし」

QB「確かにそうだね」

QB「じゃあゆっくりしようか」

杏子「お前最近毎日いるな」

杏子「暇なのか?」

QB「えっ、いや、暇って言うか、まあ、今はね……」

杏子「ふーん」

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