千冬「では一夏の結婚相手の面接をする、篠ノ之箒」 箒「はい!」(393)

一夏「最初は箒か」

千冬「本人曰くファースト幼馴染であり剣道の腕前は全国大会優賞するほどか」

箒「…………」ドキドキ

千冬「自身について何かアピールする点はあるか?」

箒「えっと、私は料理を作る自信があります!一夏の好きな和食も得意です!」

千冬「ほう、確かに料理も腕が高く同じ日本文化を深く知っているのは高いポイントだな」

一夏「からあげとか日本人馴染みの料理も美味いしな、あの時の弁当も美味かったぞ」

箒「一夏……覚えてて、くれたのか……」

千冬「他にはスタイルがよく豊満な胸、そして姉に篠ノ之束を持ちISのコネも強い点か」

箒「……胸もコネも、私には関係ありません」

千冬「お前がどう思おうが周りには長所と受け取る、お前は少し自分を卑下しすぎだ」

千冬「それに使えるべき武器は利用した方が良い、一夏も胸を意識しているようだしな」

一夏「ちょ……千冬姉!別に俺はそんなつもりじゃ!!」

箒「な……!貴様と言うヤツは!!」

千冬「落ち着け馬鹿者、そういった短気なところはマイナス評価だぞ」

箒「うぐっ……」

千冬「一夏に聞いたがすぐ機嫌を損ね口を聞かなかったり手を出したりするそうだな」

箒「一夏……!」

一夏「ち、違うんだ箒!俺は千冬姉に聞かれたことを答えただけで……!」

千冬「……はぁ篠ノ之箒、言ったそばからこれか」

箒「う……す、すみません」

一夏「ま、まぁ箒はそういう所もよくあるけど本人も謝ってるし……」

千冬「謝ったところで変わらん、そういう部分も評価対象に含まれる」

箒「はい……」

千冬「だが剣道で全国優勝した点なども私は評価対象考えている、で質問をする」

箒「は、はいっ!なんでも聞いてください!」

千冬「IS学園に入学して以降、木刀・竹刀による不祥事を何度も起こしているな。何か言う事はあるか?」

箒「」

千冬「寮の扉を木刀で破壊したこともあったな」

一夏「ああ、確か俺が同居人として箒の部屋に訪れた日のことだな」

箒「あ……う……」

千冬「凰鈴音との口論の際、あろうことか人の頭部へ凶器を振るったと」

一夏「あの時は冷やっとしたが、鈴が専用機持ちで大事には至らなくて良かったよ」

箒「…………」シュン

千冬「問題外だ。人として性格に難がある、すぐに手を出す気性を直しこい」

千冬「貴様のような未熟者に一夏を任せられん、1日も経たず逆DVをしそうだ」

箒「い、一夏……」

一夏「すまん箒、俺には……擁護しようがないよ……」

千冬「まずは自分の精進に励むことに務めろ、以上」

箒「……はい」

千冬「では次の希望者、入れ」

鈴「はいはーい!一夏のお嫁さんって言ったらあたしいかいないっしょー!」

一夏「次は鈴か」

千冬「……凰鈴音」

鈴「はい? なんです千冬さん?」

千冬「ふざけているのか?」

鈴「……へ?あの、千冬さん……?」

千冬「ふざけているのか、と聞いているんだ」

鈴「え、いや……あたしは本気で一夏の…………」

千冬「扉を盛大に開け放ち閉めず、面接官に対してタメ口、舐めているのか?」

鈴「私はそんな、そんなつもりはなくて……」

千冬「ならばお前は相手方の両親に対して気を引き締めず友達のような態度で接するのか?
   学園の面接ですら大抵の生徒は礼儀をわきまえていた。一つ前の篠ノ之はできていたぞ
   素の自分を正直に見せるといえば聞こえはいいが相手に与える印象を考慮してない証拠だ」

千冬「とにかく、最初の時点で既に救いようがないほど評価が下がっているが続けるか?」

鈴「……はい、お願い…………します……」

一夏「なぁ千冬姉、そんなに厳しくしなくても……」

千冬「甘くするな、小さな妥協が結婚してから大きな後悔を生むぞ」

鈴「…………」シュン

千冬「一夏曰くセカンド幼馴染、小中学校は日本で一夏と過ごしていたそうだな」

一夏「中華料理店をやっててよく言ったよ、でも今は両親が離婚しちゃったんだよな」

鈴「う、うん……」

千冬「そうか、離婚されたのは不憫かもしれないが直接関係ないので同情点やれんな」

鈴「わかってます……」

千冬「そして凰鈴音といえば一つだけ、よく知っていることがあるな」

鈴「……!な、なんでしょうか!?」

千冬「一夏の教室を甲龍で破壊してあろうことか一夏へ龍砲を放ったそうだな」

鈴「」

千冬「規則無視、授業妨害、器物破損、殺人未遂」

千冬「救いようがない」

鈴(……救いようがないって、言われた……)シュン

千冬「凰鈴音」

鈴(…………千冬さんの評価厳しいしもうダメかも……)シュン

千冬「凰鈴音!」

鈴「は、はいぃ!」

千冬「自身について何かアピールする点はあるか?」

鈴「………………え、えと酢豚です!酢豚が得意です!」

千冬「酢豚?」

一夏「あー、千冬姉。その鈴と昔約束をしたんだよ」

千冬「ほう、どんな約束だ?」

鈴「え、ちょ……一夏!恥ずかしいからやめてよ!」

千冬「……まさか家族にも知られて不味い、不埒な約束をしたのか?」

鈴「そ……そんなことは、ない…………ですけど……」

一夏「自分の料理が上手くなったら、毎日料理を食べてくれるだったかな」

千冬「……ほう。毎日、な」

鈴「あああ当たり前でしょ、も、もし私があんたと……」ゴニョゴニョ

千冬「山田先生、資料を」

山田「はい、ここに」

千冬「……ふむ、酢豚以外の料理はどうなんだ?」

鈴「へ?」

千冬「資料には酢豚以外の料理を渡している記録が無い、他に何が作れる?」

一夏「そういえば鈴の料理って、酢豚ばかりな気が……」

千冬「お前は毎日酢豚を食わせるつもりか?」

鈴「そ、そういうわけじゃ……別に作ろうと思えばチャーハンとか……」

千冬「栄養も飽きも何も考えてないようだな、毎日酢豚を食わせるつもりか?」

鈴「だって……だって、一夏が私の酢豚が好きって……うぅ……」

千冬「もういい、失せろ雌豚」

鈴「」

一夏「ち、千冬姉……流石に最後のは酷すぎるんじゃ、鈴マジ泣きしてたぞ……」

千冬「楽観しすぎな大馬鹿者にはアレくらいで丁度いい……次の希望者入れ!」

セシリア「はいですわ!」バンッ

千冬「…………」イラッ

一夏(鈴が注意されたことと同じ事を……)

セシリア「お義姉……いえ織斑先生!私、セシリア・オルコットを……」

セシリア「末永くよろしくお願いいたしますわ!」デデーン

千冬「…………」イライラ

一夏「ち、千冬姉……大丈夫か……」

千冬「案ずるな、私は大丈夫だ。むしろ大丈夫じゃないのはアイツの頭だ」

セシリア「な……織斑先生!いくら織斑先生と言えど謂れのない侮辱は許せませんわ!」

千冬「…………」イライラ

千冬「セシリア・オルコット!」

セシリア「は、はい!?なんですの!?」

千冬「貴様には5分も不要だ、本題に入らせてもらう」

千冬「山田先生、例のモノを」

山田「は、はい!しばらくお待ちください!」

セシリア「……い、一体なんですの?」

千冬「待っていろ、直に来るさ」

一夏「……?」

山田「も、持ってきました!今日は転ばず頑張って走ってきましたよ!」

千冬「ご苦労、ではセシリア」

セシリア「はい?」

千冬「それを食ってみろ」

セシリア「一体なにを……ってあら、これは私の作った……」

千冬「それは控え室にあったお前のカバンから抜き取ったものだ」

千冬「面接で良い所を見せようと今朝は弁当を作っていたようだな」

千冬「色々言いたいことがあるだろうが……まずは食え、話はそれからだ」

千冬「ふん……気絶したか。山田先生、医療室へでも運んでおいてください」

一夏「まさかあそこまで悪化してるとは……」

千冬「飯が不味い嫁など言語道断だ……次の希望者入れ!」

ラウラ「は!教官!」

千冬「ふむラウラ・ボーデヴィッヒ、お前か」

一夏「ラウラか……」

ラウラ「若輩者ではありますが自信はあります!よろしくお願いします!」

千冬「うむ、それなりに礼儀はあるようだな」

一夏「一般的な礼儀では無い気がするんだけど……」

千冬「軍によるものだからな、多少は仕方ないだろう」

一夏「うーん……」

千冬「ん……資料が少ないな。山田先生、これだけか?」

山田「すみません、ラウラちゃんの出生とかは軍事機密なのでアウトだそうですー」

千冬「…………ふむ確かに、まぁいい」

千冬「ドイツ軍のIS配備特殊部隊『シュヴァルツェ・ハーゼ』所属、一般常識にはやや疎いか」

一夏「でもそれは間違った知識を教える人がいるせいで、ラウラは悪くないというか……」

ラウラ「…………」

千冬「まぁ大方、クラリッサの阿呆が原因だろうな」

一夏「……クラリッサ?」

千冬「ラウラの間違った知識はほぼクラリッサが原因だ、私もよく手を焼かされた」

一夏「そう……なのか? ラウラ?」

ラウラ「……多少間違った知識があるやもしれんが、指示を仰げる人間が他にいない」

千冬「ラウラ・ボーデヴィッヒ……最初の頃は一夏に戦闘をけしかけ、殺そうとしていたな?」

ラウラ「はい、それは事実です」

一夏「でも千冬姉……それは……」

千冬「わかっている、VTシステムの一件後から一夏に対する態度も変わった」

千冬「公衆の面前でキスしたのはいただけん、が一夏を龍砲から守った点は大いに評価できる」

千冬「私としても軍にいた頃と比較して良い傾向だと思っている。惚れたのはその頃でいいな?」

ラウラ「はい、それも事実です」

千冬「時に、裸で一夏の布団へ潜り込んだ件に関して何か弁解は?」

一夏「う……やはりそれが出るか」

ラウラ「好きな殿方には包み隠さないものと教わりましたので」

千冬「……はぁ……それも、クラリッサか?」

ラウラ「はい!ですが一夏に訂正されて以後そのような行為は自粛しました!」

千冬「頭が痛い、クラリッサめ……無垢な心につけ込みおって……」

一夏「だ、大丈夫か千冬姉……」

山田「あの、よろしければおしぼりを……」

千冬「すまない山田先生、迷惑かけるな」

山田「いえいえ」

ラウラ「…………」ドキドキ

千冬「さて、どうしたものか……」

一夏「千冬姉、なんというかラウラに優しいんだな」

千冬「いや、周りの影響が原因でこいつを計る基準がどうにもな……」

サウザンウィンターはワンサマーの姉にして嫁
異論は認めない

千冬「ラウラ・ボーデヴィッヒ」

ラウラ「は!」

千冬「自身について何かアピールする点はあるか?」

ラウラ「織斑一夏は私の嫁!異論は認めない!」

千冬「……ほぉ…………」

一夏(……ラウラ・ボーデヴィッヒさんアウトー、ででーん)

ラウラ「例え織斑教官が立ちはだかろうとも!力づく倒してでも手に入れる所存であります!」

千冬「…………よぉし、わかった良い度胸だ」

ラウラ「……お褒めに預かり何よりです」

一夏「千冬姉、ラウラ、なにを……二人とも眼が怖いんだが……」

千冬「すぐ片を付ける、一度ラウラ・ボーデヴィッヒと共に訓練場へ向かうぞ」

一夏「あ、ああ……」

ラウラ「望むところです」ニヤリ

千冬「ふん、未熟者が生意気を言うからああなるのだ。余計な時間を食った」

一夏「あのラウラが10分も持たなかった……最後の方、ラウラが涙目だったじゃないか……」

千冬「文句あるのか?」

一夏「イエ、アリマセン」

千冬「ならいい……次の希望者入れ!」

シャル「失礼します!」

千冬「ふむ」

一夏「シャルか、なら安心だな」

シャル「シャルロット・デュノアです!よろしくお願いします!」

千冬「元デュノア社の令息、現在は本国や企業と決別しフリーの状態か」

シャル「はい、僕には確かに家柄は良いように見えますが今はもう関係ありません」

千冬「ほう、いいのか? 評価対象として考慮するかまだ決めかねていたのだぞ?」

シャル「問題ありません、決別できたのも全て一夏のお陰ですから」

一夏「シャル……」

千冬「ふむ、続けて」

シャル「それらを我欲のために利用するのは一夏の優しさを無碍にするようなものです。
    だから、どれだけ自分が不利になっても自分のために利用する気はありません」

千冬「そうか、つまらんことを聞いてすまなかったな」

シャル「いえ、そんなことはないです。口に出して言わないと伝わらないこともありますので」

一夏「うんうん」

千冬「なぜ貴様が頷く、お前は口に出しても伝わらない朴念仁だと言う自覚は無いのか?」

一夏「そ、そんなことはないぞ!いくら千冬姉でも酷いぞ!」

千冬「……大変そうだなぁ、シャルロット・デュノア?」

シャル「あ、あはは……」

千冬「さて、自身について何かアピールする点はあるか?」

シャル「まず一夏の物事をわかりやすく教えたりできるコミュニケーション力があります。
    具体的にはISの訓練の時に一夏の苦手な部分を本人にわかりやすく伝えました。
    それにより一夏も納得した上で苦手な部分を克服するための訓練をしたりしました」

千冬「ふむ、だそうだが」

一夏「確かに訓練の時もよく思うことだけどシャルの教え方は一番上手いと思う。
   他の奴らは感覚でこうだーとか言ってまったく訳がわからないんだよなぁ。
   シャルは子供を無意味に叱ったりせず何が悪いかしっかり説くタイプだな」

シャル「こ、子供って……早いよ一夏……////」

一夏「どうかしたのかシャル?」

千冬「……こほん、以上でいいな?」

シャル「い、いえ!まだあります!」

千冬「ふむ……言ってみろ」

シャル「一夏のことが大好きです!だから一夏のことを第一に考えてます!」

一夏「な……シャ、シャル……」

千冬「ほほう……」

千冬「では聞こう、一夏のことを第一に考えてるというが具体的には?」

シャル「はい!具体的にも考えています!」

シャル「まず一夏って浮気しそうな不安なところもあるけど……」

一夏「浮気しそうって……」

千冬「黙っていろ」

シャル「話を聞かず凶器で殴ったりISで特殊兵装をぶっぱなしたりとかはしません!」

一夏「…………」

千冬「ふむ、では一夏と喧嘩をした場合はどうする」

シャル「一夏は色んなトラブルを起こしてるけど一夏にも理由があると思っています。
    だから話を聞かずに一夏を一方的に悪いと決め付けるようなことをはダメです。
    何かあったらまず一夏へ相談してそれからどうするかも話し合おうと思います」

一夏「ま、まともだ……」

千冬「資料には何も聞かず一夏を引っ叩いた報告例もあるがそれについてはどう弁解する?」

シャル「それは裸を覗いたり押し倒したり、誰が見ても一夏に非がある時だけです」キリッ

千冬「なるほど、相変わらずラッキースケベしているのか貴様は」

一夏「す、好きでそんなことしてるんじゃねえって!わざとじゃないんだ!」

千冬「ふむ、特に素行や人格に問題はなさそうだな」

一夏「ち、千冬姉が……認めた……?」

千冬「私とてだれかれ問わず頭ごなしに否定してるわけではない、シャルロット・デュノア」

シャル「は、はい!」

千冬「とりあえず本日は帰っていいぞ、結果は後日報告する」

シャル「はい、ありがとうございました!それでは失礼します!」

一夏「イイコダナー」

千冬「あ、そうそうシャルロット・デュノア」

シャル「へ?なんでしょうか?」

千冬「もし……もし一夏が浮気して、それが確定的だったらどうする?」

シャル「……一夏だって万が一にも魔がさすことだってあるかもしれません。
     でも一夏は僕を裏切らないと言ったし大切にしてくれると信じてます。
     だから例え確定的でも一夏には何もしません。一夏のことを愛し続けます」

千冬「…………そうか、嫌なこと想像させてすまなかったな。言っていいぞ」

シャル「はい、それでは失礼します」パタン

千冬「…………」

一夏「千冬姉どうかしたのか?」

千冬「いや……」

一夏「……?」

千冬「一夏」

一夏「な、なんでしょうか」

千冬「気をつけておけ」

一夏「気をつけるって……?シャルのことか?」

千冬「……一応だがな、結果保留でここからは勘だが……最後の質問を覚えているか?」

一夏「浮気がどうこうってのか?」

千冬「ああいうタイプはバレる嘘は吐かんが心を許した相手にしか本音も言わん」

千冬「かと言って好きな相手にも嫌われたくないため恐らく隠し事をするだろうな」

千冬「浮気をしたらお前には何もしないだろう、だが浮気相手に何をする気かしれん」

千冬「……アレは怒らせたり捨てたりすると何をしでかすか分からん、気をつけておけ」

一夏「……まぁシャルはそんなことしないだろうけど、怒らせると怖いのは同感、かな?」

重い、再起動

その後



のほほんさん

更識簪

黛薫子先輩

布仏虚先輩

更識楯無生徒会長

何故かナターシャ・ファイルスさんも

あと顔は知ってるけど名前は知らない女の子などなど


ごく一部の問題を起こしてない人を除いて多くの人間が千冬姉の前に散っていった



流石に束さんは来なかった

面白そうだからと一番来そうな人が来なかった



そして……

山田「…………」ニコニコ

一夏「…………」

千冬「……なぜ」

山田「はい、何でしょうか」ニコニコ

千冬「なぜお前がそこに座っている?」

山田「……?なぜって私も一夏くんと結婚希望があるからですけれど?」

一夏「え、や……山田先生?」

山田「もう一夏くん、私、今日は勇気出してここに来たんですから察してくださいよー」

千冬「……だからといって教師と生徒の恋愛が許されるとでもお思いか?」

山田「年齢のことならナターシャとかも来ていたのですから問題ありませんよね」

山田「教師と生徒と言えどIS学園は国際規約上どの国にも属してはおりません」

山田「校則にも特記事項にも想定してないのか自由なのか制限はありません」

山田「それに今は一人の女性として、一人の男性のためにここへ来ました」

山田「そこに何か問題はあるでしょうか?」ニコッ

千冬「ぐっ……」

一夏「ま、まぁ千冬姉……抑えて抑えて……」

千冬「…………わかった、とりあえず面接を始めようじゃないか」

千冬「ん?えーと……」

一夏「どうかしたのか?」

山田「はい、どうぞ。資料を探しているんですよね?」

千冬「……どういたしまして」

山田「いえいえ、一応私が頼まれた事でもありますから」

千冬「…………」パララッ

千冬「…………」

千冬「山田先生、資料は本当にこれだけでしょうか?」

山田「はい、そうですよ」ニコニコ

千冬「では何故ここにあるほとんどの資料が良い印象を与える内容のものなのか」

山田「偶然かと思いますよ、資料が少なく良い印象ばかりの方も他にいましたよね?」ニコッ

千冬「ちっ……」

千冬「……なにか、自身について何かアピールする点はあるか?」

山田「そうですね。教え子ではなく一人の男性として、一夏くんを愛しています」ニコッ

一夏「や、山田先生……」

山田「ふふっ。一夏くん、年上の女性は対象外でしたか?」

一夏「あ、いや……別に、先生も確かに可愛らしいと思いますけど……」

山田「そうですか、それと悪い資料が無いといいましたけどそうでもないですよ」

山田「結構そそっかしかったりしますし、あと強いて挙げるとすれば……」

山田「代表候補生になれなかったことくらいでしょうか?」ニコッ

千冬(くっ……無難なことを言いおって、前の連中から学んだな……)

千冬「……山田先生」

山田「はい!」

千冬「そそっかしいといいましたが日常に問題があるドジをしていませんか?」

山田「していませんね、そそっかしいけどそこまでドジではないです」

千冬「ならば、織斑一夏のISによる対戦時の事故はどう弁解されますか?」

代表候補生じゃないな、何かじゃないとか言ってた気がするけど忘れた

代表候補どまりじゃね

>>226
代表候補生止まりって言ってた

>>229>>231
代表候補生止まりだったか

山田「ふむ、入学試験のことですか」

千冬「そうだ、壁に突っ込んで自爆したという試験官としてあるまじき結果だったな」

一夏「まぁ、確かに……アレは……」

山田「あれは試験中の偶発的な事故です、私の過失ではありません」

千冬「…………なんだと?」

山田「だから、入学の一件と私のそそっかしさの因果関係はありません」

千冬「……ふざけているのか?」

一夏「ち、千冬姉ちょっと落ち……」

千冬「黙ってろ」

山田「もう、一夏くんが怯えてるじゃありませんか」

千冬「入学試験の一件は山田真耶担当試験官の過失によるもの思われますが?」

山田「なぜ、そう思われるのでしょうか?」

千冬「しかしあれは……」

山田「実はあの後、試験官用の機体に不具合が見つかったんですよねー」

千冬「……不具合?」

山田「機体の足部に床が欠損してできた破片が挟まっていたんです」

千冬「…………」

山田「前の時間の試験官の時なのか私の試合中なのか、いつからか分かりませんけど」

千冬「……信じると思うのか?」

山田「信じられないかもしれないですけどあったんですよ、試験用の調整機でしたから」

山田「それにスキャンチェックの死角となる外部分でしたの引っかからなかったようで」

山田「私も搭乗前にスキャンかけたけど引っかからないので乗ってしまい、あの結果です」

千冬「だが、そんなこと……」

山田「あったんですよ、といっても今年の試験機は無いので証明しようはないですが」

千冬「しかし試験時の映像を見れば判断できます」

山田「ですが関節の死角部分ですので映像で確認できるか微妙でしょうね」

山田「そもそも一夏くんのは別途でしたので映像が残っているのでしょうか?」

山田「私は記録係ではなく試験相手をしていたので撮ってるか覚えがないんですよね」

千冬「貴様……」

山田「証明できない以上は不毛かと思われます、他に何か質問はあるでしょうか?」

千冬「ぐぬぬ……」

山田「一夏くんからは何か私に聞きたいことはないでしょうか?」

一夏「え?俺っすか?」

山田「はい、何でも構いませんよ。後ろめたいことありませんから」

一夏「え、えーっと……じゃあ、今まで付き合ったりとかは?」

山田「あはは、先生そういう経験ないですよ。この学校の教員だと機会に恵まれないんですよ」

一夏「へぇー、それもそうか千冬姉も教員だから未だにそういう話を……」

千冬(山田真耶……元代表候補生……)

千冬(欠点……教師……ドジっ娘授業……)

千冬「……ん?」

山田「はい?」

千冬「待て、お前は確かIS実習の際に着地に失敗して一夏の元へ突っ込んでいたな?」

山田「……あー、あれはその」

弾君の妹はまだかね

千冬「生徒の群れへ突っ込む、あれは許容できる範囲ではないドジだと思いますが」

山田「……確かにそうかもしれませんね」

千冬「下手をすれば怪我人が出ていた、故意でも故意でなくとも問題だな」

山田「そうでしょうか、怪我人は出ませんでした」

千冬「怪我人は出ずとも教員があのようなミスを犯すのは問題だと言っている」

山田「ですがISはベテランでも空中での操縦中にバランスを損なう例は多々あります」

山田「また私はISの操縦マニュアル通りに大声を出し生徒への避難を呼びかけました」

山田「バランスを損なったのは問題ですがIS操縦者として対応は間違ってないと思われます」

千冬「むぅ……だが……」

一夏「千冬姉、もういいだろ……なんでそうムキになってるんだ……」

千冬「別にムキになってなど……」

一夏「千冬姉」

千冬「……わかった、いいだろう」

山田「…………」ニコニコ

いったい千冬姉の面接は誰がするんですかね

千冬「……山田先生、本日はこれにて終了です。結果は後日報告します」

山田「はい、ありがとうございました♪」

千冬「…………」

一夏「えっと、千冬姉……」

千冬「……山田先生」

山田「はい?」

千冬「残りはどうなっていますか」

山田「ええっと、私で最後ですよ」

千冬「……そうですか」

千冬「…………」

一夏「千冬姉……?」

山田「織斑先生?」

千冬「二人とも今日は長い時間ご苦労だったな」

千冬「あとは私が片付けておく、二人とも帰っていいぞ」




一夏「千冬姉」

千冬「……一夏か、帰ってろと言ったはずだが」



一夏「……千冬姉こそ、少しは落ち着いたか?」

千冬「……私はいつでも落ち着いている」

一夏「部屋、全然片付けてないな」

千冬「……片付ける気が、起きなかったからな」

一夏「そっか」

千冬「…………」

一夏「とりあえず、何からすればいい?」

千冬「…………」

一夏「はぁ……」

千冬「……一夏、ここへ座れ」

一夏「……千冬姉?」


 ツカ ツカ ドスッ

千冬「…………」

一夏「えっと……」

千冬「…………」

一夏「あの、千冬姉……」

千冬「……最後の面接だ」

一夏「は?」

千冬「名前は織斑千冬」

千冬「織斑一夏の姉、それだけだ」

千冬「……すまないが、私の資料は無い」

千冬「織斑一夏をISから遠ざけ続けた本人だというくらいさ」

千冬「資料を作ったところで、お前に誇れるようなことなど何も無い」

千冬「…………」

一夏「千冬姉……」

ワンサマーと千冬姉が幸せになれば俺が幸せ

一夏「あー、その……」

千冬「…………」

一夏「…………」

千冬「……面接官が黙ってどうするのだ、馬鹿者が」

一夏「はは、悪い。なんというか……唐突すぎてさ」

千冬「…………」

一夏「…………」

千冬「…………」

一夏「……悪い」

千冬「……何がだ」

一夏「その、ちょっと仕切りなおしてもいいかな」

千冬「…………ふん……」

一夏「こほん、それでは面接を始めます」

千冬「……はい」

一夏「自己紹介をお願いします」

千冬「名前は織斑千冬、織斑一夏の姉だ」

一夏「織斑千冬さん」

千冬「はい」

一夏「元日本代表のIS操縦者」

一夏「第1回IS世界大会では優勝し、公式実質無敗」

一夏「第2回IS世界大会の決勝でとある事件解決のため棄権」

一夏「……これが唯一の黒星であり、大会後に突如引退を決意」

一夏「引退後はドイツ軍へ借りを返すために一時期教官を勤めた」

一夏「現在はIS学園の担任教師とともに学園寮の監督も勤めている」

一夏「ここまでの経歴は間違いありませんね」

千冬「……ああ、よくもまぁ覚えているな」

一夏「資料が無くても、これぐらい覚えてるさ……大切な姉だからな」

一夏「織斑千冬さん、何か自身についてアピールする点はありますか?」

千冬「……ないさ、私はいつもお前を振り回してばかりで……すまなかったな」

一夏「……そう、ですか」

千冬「…………」

一夏「…………」

千冬「…………」

一夏「……俺は」

千冬「…………」

一夏「自分の姉に振り回されて生きてきたとは思っていません」

千冬「…………」

一夏「それどころか、自身が姉を振り回してしまってると感じています」

千冬「……そんなことは」

一夏「それに守られてばかりでずっと姉に対して引け目を感じていました」

千冬「…………」

一夏「でも高校受験の時から色々と変わっていきました」

一夏「試験用のISを起動させて、世界から注目されて、突然に変わりました」

一夏「誘拐されて、助けられて、弱く守られてばかりの俺でも強くなれると、嬉しかった」

千冬「…………」

一夏「IS学園には姉がいて、今まで見てもらえなかった分、自分を見せようと頑張った」

千冬「…………」

一夏「でもまぁ姉には怒られてばかりだけど、それだけ期待されてることが良くわかった」

千冬「…………」

一夏「だから期待に応えようと、姉に認めてもらおうと今なお頑張っている」

一夏「クールで真面目で厳しくて、それでも優しくて生徒からも人気があって」

一夏「無人機襲撃の際、俺が危なかった時にコーヒーの塩と砂糖を間違えたらしくて」

千冬「うぐ……誰から聞いた……」

一夏「でも両親に捨てられた俺には千冬姉はたった一人の、大切な家族だ」

千冬「一夏……」

一夏「俺はそんな姉が放っておけない」

千冬「…………」

一夏「千冬姉より先に幸せになろうとも思えない」

千冬「…………」

一夏「千冬姉を幸せにできる相手がいないなら、俺が千冬姉を幸せにする」

千冬「……自分の言ってる意味を、理解しているのか?」

一夏「流石に、自分が何を言ってるかくらいわかってるさ」

千冬「…………」

一夏「誰よりも強くてとても誇らしいけど少しだけ不器用な姉を、誰よりも愛してるよ」

千冬「私も、愚直で夢見がちで何よりも真っ直ぐな大馬鹿者の弟を、誰よりも愛してるさ」

一夏「はは……」

千冬「ふん……」

その後、何事もなかったように学園生活がはじまった

前と違う点は千冬姉が暇なとき俺へ模擬戦をしてくれるようになったくらいだ

だけど一部人間は心が折れていた、しかし千冬姉の喝でまた努力を始めた

だけど一部人間は異議を唱えていた、しかし千冬姉に力づくで却下された

守ろうと思ってるはずが守られる、やはり千冬姉は最強だったな……

今回のでそれがよくわかったよ>>千冬姉感謝



一夏「な、なぁ千冬姉……少しは俺に合わせて加減をしてくれよ……」

千冬「あれだけ大口を叩いたんだ、お前にはもっと頑張ってもらうぞ」

一夏「う……」

千冬「俺が千冬姉を幸せにする――だったな、一夏?」

一夏「わかってるさ、男に二言は無い!何度でも行ってやる!行くぞ千冬姉!」

千冬「その心意気よし、では来い一夏!」



 

終わりだよ、千冬姉最強だった

シャル「………ねぇ一夏、最近織斑先生と仲良いよね……何かあったの?」

一夏「い、いや、そんな事ないって」

シャル「あの面接の日以来だよね、一夏と先生がとても仲良くなったの」

一夏「シャル、落ち着け、落ち着けって」

シャル「ねぇ一夏?僕ずっと待ってたんだよ?電話来るのずっと待ってた」

シャル「僕が一夏のお嫁さんになれると思ってずっと……」

シャル「なのに一夏は面接官を選んだんだ、へぇ、笑っちゃうよね、僕バカみたいだね」

シャル「ねぇ一夏?」

シャル「僕と一緒になってくれれば先生には手を出さないであげるよ?」

一夏「シャル…?お前何言って……?」


こんな感じでよろし

(´・ω・`)   n
⌒`γ´⌒`ヽ( E) 残念俺はラウラたん中出し族だ
( .人 .人 γ ノ
ミ(こノこノ `ー´
)にノこ(

おちてない!

ボコボコボコボコボコボコボコボコボコボコボコボコボコボコ
コボコボコボコボコボコボコボコボコボコボコボコボコボコボコ
ボコボコボコボコ∧_∧ ∧_∧∧_∧ボコボコボコボコ
ボコボコ∧_∧´・ω・)(´・ω・`)・ω・`∧_∧ボコボコ
ホコボコ(´・ω・)∧_,∧lll ∪)∧_∧・ω・`)ボコボコ
ボコボコ∧_∧ ´・ω∧∪∧(・ω・∧_∧⊂)ボコボコ
コボコ(´・ω・)≡つ);;)ω(;;(⊂≡(・ω・`)___\ボコボコ
ボコボ(っ  つ=つ (>>381)⊂=⊂≡ ⊂) \ )ボコボコ
ボコボコ/∧_∧∧_∧ ∧ ∧_∧∧_∧\ボコボコ

ボコボ( ( ´・ω)(  ´・)(    )`  )(ω・` ) )ボコボコ
コボコ(っ  つ/    )(    )   \ ⊂)ボコボコ
ボコボ/   )`u-u'. バ∪ ̄∪バ`u-u'   \ボコボコ

ボコ( / ̄∪ボコボコボコボコボコボコボコ∪ ̄\ )ボコボコ
ボコボコボコボコボコボコボコボコボコボコボコボコボコボコ
コボコボコボコボコボコボコボコボコボコボコボコボコボコボコ

千冬「手を出さないであげる? 随分偉くなったものだな……シャルロット・デュノア!」(声の出演:榊原良子)

シャル「このプレッシャー……ッ! 織斑千冬ッ!お前は生かしてはおけない!! お前は一夏を不幸にするッ!」(声の出演:飛田展男)

千冬「フフ、俗物が! 私に!」

シャル「暗黒の世界に戻れぇぇぇぇぇ!!」

ラウラ「墜ちろ!!カトンボ!!!」



アレ……?似合う………

一夏「やめなさいシャル! やめなさい姉さん! 二人が戦うことなんてないのよ!
恋敵だからって二人が戦うことは!」(声の出演:井上瑤)

千冬「一夏……! 女同士の間に入るなッ!」(声の出演:池田秀一)

シャル「千冬覚悟!」(声の出演:古谷徹)

一夏「千冬姉! いけない!」(声の出演:潘恵子)

千冬「う…わあああああ!!」

シャル「い、一夏……と‥取り返しのつかないこと…取り返しのつかないことをしてしまったァァァァ」

ナレーション(永井一郎)
千冬とシャルロットの確執だけが一夏を窮地に追い込んだのか?
生き残った五人娘は最後の特攻を掛ける。千冬も立つ。シャルもまた、一夏を追うかのように。
インフィニット・ストラトス、次回「宇宙要塞IS学園」。君は、生き延びることができるか!

>>386
一夏「分かるまい! 千冬姉の真似事するラウラに! この俺の姉愛を通して出る力が!」

ラウラ「一夏……お前は……俺の……」

このSSまとめへのコメント

このSSまとめにはまだコメントがありません

名前:
コメント:


未完結のSSにコメントをする時は、まだSSの更新がある可能性を考慮してコメントしてください

ScrollBottom