ミカサ「私も守られたい」(52)


注意) ほんのり…リヴァミカ です


◆ミカサ 幼少期

お父さんとお母さんが殺されて…私は イェーガー先生のお家の子になった。

お母さんが読んでくれた絵本には、お姫様がピンチの時は…白馬に乗った王子様が助けにきてくれた。


絵本の中は、世界は優しく幸せだ…。


本当の この世界は 残酷だというのに…。


お父さんとお母さんが殺されて…
私は悪魔に連れていかれた…


私を助けに来てくれた王子様。


そう…王子様はエレン。

あの悪魔から私を見つけてくれたから。


エレンは私の王子様…のはず…。


カルラ「ミカサが この家に来てくれて もう1ヶ月ね」

カルラ「毎日 家に閉じ籠るより…少し外の空気を吸ってきたらどうかしら?」


ミカサ「…」


エレン「行こうぜ!ミカサ!今日は天気がいいし!」

ミカサ「エレンと一緒なら…」


エレン「お母さん!!行ってくるからね!!」


カルラ「気をつけてね!」


ミカサ「行ってきます」


カルラ「ミカサも 行ってらっしゃい」 ニコッ



ガチャリ


エレン「どこに行こうかなぁ~」


エレン「そうだ!この前 カワイイ仔犬が生まれた家があったんだ!」


エレン「見せてもらいに行こうぜ!」


ミカサ「仔犬…それは見たい」


エレン「決まりだな!!え~とっ 確かこっちだ!!」


「おい!!エレン!!ここを通りたかったら!!」


「俺にオヤツを渡せ!!」


エレン「またアイツか!!名前は確か…ジャイアンだ!!」


ミカサ「ジャイアン?」


ジャイアン「寄越さないなら ゲンコツだからな!」


エレン「うるせぇ!!ウォォォォ!!」 ダダダッ


ミカサ「エレン!?喧嘩はいけない」 オロオロ


ジャイアン「返り討ちにしてやる!!」 ブンッ


バキィィィ


エレン「ウッ うわぁぁ!!」 ドンッ


エレン「」


ミカサ(弱い…私の王子様)

ミカサ(でも)スクッ


ミカサ「命乞いをするなら今のうち」 ギロッ


ジャイアン「うるせぇ!!」


ミカサ「仕方ない」 ビュッ


グシヤ! バキィ


ジャイアン「」


ミカサ「エレン!!」 ユサユサ


エレン「ウ…ン」


エレン「あれ?ジャイアンは?」


ミカサ「瞬殺」


エレン「すげぇな!ミカサ!」 キラキラ


ミカサ(エレン…カワイイ///)


エレン「俺もミカサみたいに強くなる!」


ミカサ「エレン///」


ミカサ「これからは私も外に出る」


ミカサ「私がエレンを守る」

ミカサ(あれ?何か違う気が…
エレン「頼もしいな!カッコイイ!!」


ミカサ(まあ…よしとしよう///)

ドラえもんとのクロスか?


私の王子様エレンは…思いの外 弱かった。


威勢だけは強いが どこか詰めが甘い。


危なっかしくて…カワイイ エレン。


でも エレンも大きくなるにつれて…


私に守られる事を嫌がるようになった。

>>13

ガキ大将=ジャイアンという名前を拝借。
チープ発想(汗)


◆ミカサ訓練兵時代


エレンは姿勢制御訓練で…頭をぶつけて流血した。

威勢だけはいいのは 幼い時と変わらない。


やはり どこか危うい。


そんなエレンを私は守りたい。


ジャン「なんだと!?もう一回言ってみろよ!?この死に急ぎ野郎がぁ!!」


エレン「やんのか!?この馬面が!」


ミカサ(エレンは相変わらず喧嘩っぱやい…)


ミカサ(でも これくらいのいざこざは もう慣れた) フー


ジャン「!?」


ジャン(くっそう!ミカサに冷たい目で見られたじゃねえか!)


エレンは 昔の弱かったエレンではない。


私が手を出すまでもなく…喧嘩は強い子。


でも エレンに何かあれば 私がエレンを守る。


だってエレンは 私の王子様で家族。


―――

◆審議所


リヴァイ「お前に必要なのは…言葉による教育じゃない」ガッ


リヴァイ「教訓だ」

ドカッ バキッ バキッ

エレン「ウッ グハッ!」

ドカッ

ミカサ「!?」

ガッ

ミカサ(あのチビ!!) ワナワナ
バキッ

ミカサ(私のエレンに何を!?)


―――


アルミン「ミカサ!?落ち着いて」


ミカサ「あのチビが エレンをボコボコに」 ワナワナ


アルミン「あれは演出じゃないかな!?エレンを憲兵団に引き渡さない為の」


ミカサ「だとしても…奴はやり過ぎ」


アルミン「チビとか奴とか…リヴァイ兵長だよ?上官だ」


ミカサ「関係ない…私が しかるべき報いを」


アルミン「リヴァイ兵長は 人類最強と言われている」

アルミン「いくらミカサが強くても敵わないよ?」


ミカサ「私が敵わない?」


ミカサ(そんな相手に出会った事はない)


ミカサ(私より強い男なんて)


ミカサ(いや…例え上官でも強くとも)


ミカサ「許さない」


動けないエレンをよくも!!

私がエレンを守る


あのチビの魔の手から


きっとエレンは 今あのチビの側で


不自由な思いをしている事だろう


エレン…もう少し待ってて私も調査兵団に入るから


◆女型戦


ミカサ(項が狙える!!) ビュンッ


女型「」 ブンッ


ミカサ「!!」


ミカサ(間に合わない!!)


シュッ


リヴァイ「バカ野郎!!」 ガシッ


ミカサ(え!?)


私は あのチビに助けられた…


あのチビ…リヴァイ兵長は 私とエレンを救ってくれた


私の浅はかで…怪我をさせた。人類の損失だ。


私のせいだ…


―――

◆対女型作戦会議後 旧本部


ミカサ「あの…」


リヴァイ「何だ?」


ミカサ「私のせいで脚を…」

リヴァイ「エレンといい…お前といい…」


リヴァイ「結果は誰にも分からない事だ」


リヴァイ「ただ…お前は エレンを守りたい一心で」


リヴァイ「自分を見失った…次は同じ過ちを繰り返すな」


リヴァイ兵長は私を責める事はしなかった


ただ 静かな口調で「次は自分を見失うな」とだけ


私は助けられた


体も心も…


今まで私の周りには いなかった強くて大人な人


アルミン「どうしたの?ミカサ」


アルミン「やはりアニが女型だと推測して…ショックを?」


ミカサ「アルミン…私は強くなかった」


ミカサ「今回 あのチ…リヴァイ兵長に助けられた」


アルミン「うん」


アルミン「ミカサは 確かに強いけど」


アルミン「上には上がいる」

へえ、リヴァミカかぁ

>>28
ギャグかオルペトを書いていて…
ふと リヴァミカ書いてみたくなりました。


アルミン「…聞いていいかな?」


ミカサ「何?」


アルミン「さっきから顔が赤いんだけど」


ミカサ「え!?///」


アルミン「こんな時に不謹慎だけど…やっぱり久しぶりにエレンに会えたもんね」 ハハッ


ミカサ「ああ…そう エレンに会えて、エレンが無事で何より」


アルミン「明日は朝から憲兵団が迎えにくるから」


アルミン「僕達も今夜は旧本部で待機だ」


アルミン「久しぶりに三人が揃うから、ミカサも嬉しいのかな?」


ミカサ(旧本部に一晩)


ミカサ(なんだろう…心拍数が早い) ドキドキ


―――
◆夜


ミカサ「寝苦しい…」


ミカサ「心拍数は早いし…胸が痛む」


ミカサ(何か病気?でも明日は作戦…) ハア


ミカサ(お水貰おう) ギシッ


―――

ミカサ「…」 ゴクゴク


ミカサ「楽になった気がする」 ン?


ミカサ「窓から中庭が見える…」


ミカサ「人影!?もしかして敵!? …アニ?」 バッ


ミカサ(キッチンにある武器は…) キョロ キョロ


ミカサ「エレンは私が守る!!」 ギリッ


ミカサ「そこで何を!?」


「!?」


リヴァイ「おい…物騒な物を降ろせ」


ミカサ「?」


リヴァイ「包丁だ 包丁!」

ミカサ「夜中に外で彷徨いていたら物騒」


リヴァイ「兵士としては立派な心構えだが」


リヴァイ「女としては ずいぶん怖いな」


ミカサ「私がエレンを守る」

リヴァイ「とにかく 俺に向けるな」


ミカサ「こんな所で何を?」


リヴァイ「…」


ミカサ「その石碑は?」


リヴァイ「1人で忍んでいる時に…」


ミカサ「石碑に名前を刻んでいたの?」


リヴァイ「いい部下…兵士だった」


ミカサ「リヴァイ班…」


※リヴァイ「追悼」 の中庭シーンの続き みたいなものです。

読まれてなくても分かるように書きます。


ミカサ「そう…」


リヴァイ「お前は何を?」


ミカサ「心拍数が高かった…落ち着かない…ので」


ミカサ「水をもらっていた」

リヴァイ「明日は作戦があるからな」


ミカサ「…」ドキドキ


リヴァイ「ガキは早く寝て 明日に備えろ」


ミカサ「ますます心拍数が…」


ミカサ(…迂闊にも…完全に…)


ミカサ(守られてしまった)

「お姫様はね、ピンチの時は王子様が助けてくれるのよ」


「白馬に乗った王子様がね」

ミカサ「王子様というより小人…」


リヴァイ「ぁあ!?」


ミカサ(あっ…声に出ていた)


リヴァイ「恋人って?」


ミカサ「?」

※小人→恋人…聞き間違い

リヴァイ「馴染みなだけじゃねえのか?」


ミカサ「あっ…エレンは家族です」


リヴァイ「お前は喋りが器用じゃねえな」


ミカサ「あなたこそ」


『アルミン「ミカサ 上官だよ?」』


ミカサ(チビでも上官)


ミカサ「失礼しました!」 ドンッ


リヴァイ「面白い…」


ミカサ「!?」


リヴァイ「そういえば審議所で鬼みてえに睨んでたな?」


ミカサ「あれは…」


リヴァイ「あと壁外調査の前に…エレンと話してたな」


リヴァイ「『あのチビに然るべき報いを』だったか?」


ミカサ「聞こえていたの?」

リヴァイ「エレンを見張る俺の目の前だっただろうが?」


ミカサ(まずい…)


リヴァイ「チビだの何だの…はっきり言う女だな」


ミカサ「」


リヴァイ「悪くない…」


リヴァイ「ズケズケ物を言う女も悪くない…」


ミカサ「変わっている」


リヴァイ「お前こそ」


リヴァイ「決めた」


リヴァイ「お前がエレンを守るというなら…」


リヴァイ「俺がお前を守ってやろう」


ミカサ「私を守る?」


リヴァイ「今は こんな成りりだ…」


リヴァイ「俺が復帰するまでは…」


リヴァイ「お前…死ぬなよ?」


ミカサ(私を守る?)


ミカサ「///」 フイッ


ミカサ(顔が見れない)


リヴァイ「という事だ…明日は…死ぬなよ?」


ミカサ「生きるつもりで戦う」


リヴァイ「ああ…皆そうだ」


リヴァイ「早くクソして寝ろよ」


ミカサ「オヤジくさい…」

カツ カツ カツ


ミカサ「待って!」


リヴァイ「?」


ミカサ「あなたも…死なないで」


リヴァイ「生きるつもりで戦う」


ミカサ「…」


私の心拍数が高かった意味が分かった気がする


私は 守られたんだった


人類最強の男…


そして 私を守るといってくれた


私はエレンを守る


でも…私も守られたい


お母さん…白馬の王子様は 思いの外 小柄で粗暴でしたが


温かかった



―終わり―

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