「猿夢~猿夢でございます~」(96)

ガタンゴトン……ガタンゴトン……



気がつけば、いつのまにかその電車のなか……


どこか薄気味悪いこの電車……


アナウンスは無情にもなり響く


そして、今日もまた、その命は夢の彼方へと消えて行くのだ………



「本日はこの電車のご利用ありがとうございます~」

「次は~生け造り~生け造り~」

「お亡くなりの際は~お忘れもののないよう御注意ください~」

そうアナウンスが聞こえると、後ろの方で座っていた男が立ち上がり、車両の前へと歩いて行く


すると、車両の前からは一人の女性が包丁を持って入ってきた


男はその女性の前で立ち止まる


すると、女性はその包丁を男の首に近づける



そして……




ザスッ!




その包丁を、男の首に刺し入れたのだ

ズスッズッズッ


首にしっかりと切り込みを入れる

血は否応なく、そこから噴き出していた

女性はそんなのお構いなしに、今度は突き刺したまま首から胴体へ包丁を移動させる


ズグッズグッズグッズグッ


妙な音と共に、その胴体が切り広げられてゆく

へそのところまでその切り込みを入れると、その体から包丁が離れる


体からは一線上に血が溢れ出していた

その包丁は、今度は男の腕の方へと向かう


ツー…ツー…


まずは、指一本一本に切り込みを入れる

そこから染み出る血が、少しずつ爪へと溜まっていく


次に、手のひらを持ち、その包丁を食い込ませる


ズッズッ…ゴリッ!

骨にまで食い込んだのか、ずいぶんと固い音が鳴った

それでも気にする様子はなく、包丁は腕へ腕へと切り込みが入る

包丁が肘に到達すると、グリュッと音を出す
そこからは、骨も少し飛び出しそうだ

包丁は腕の進行を続け、肩へと辿り着く

そして、包丁を離すと今度は反対の腕にその切り込みを入れていく


先程と同じように、指一本一本に切り込みを入れる

床は、体中から少しずつでて、ポタポタと落ちてくる血で少しずつ赤く染まっていく


また肩まで切り込みを入れると、その動きが肩と肩の間辺りで止まった




そして、その包丁は真下を向いた

ズブゥ


一気に包丁が突き刺さった

そして、徐々に背中を切り分けていく


ザクッ ザクッ ザクッ


床は真っ赤な色に埋まる

壁も、どんどん赤の色に染まっていった

男は真っ赤な床に倒れる

すると、包丁はその背中からズボッと抜かれる

そして、今度は足の方へとその包丁が向かう


ズバシャ!!ズバシャ!!


足の指が、全て鮮やかに真っ二つにされた


そこから、血がドバトバと溢れ出てくる

ボトッボトボトボト


足の指が、床を転がる

そこから、包丁はズズズッと足を上へ上へとかけ上がって行く


もう片方の足も、同じように切り刻んで行く


体全体から血が溢れでている

グチャアァ……


女性は、その無惨な姿を背中から切り開いていく


内蔵が丸見えになる

そして、まだ動いている心臓があった


心臓は、ドクンッと動いた瞬間、もう動かなくなった

女性はその姿を見て、満足した顔をしながらマイクを取り出した


「お忘れものはなかったでしょうか~」
「本日のご利用~ありがとうございました~」


彼女はその死体に目を向けたまま、なんとも爽やかな表情で言った




「次は~えぐり出し~えぐり出しでございます~」


本日はこのSSを御覧頂き誠にありがとうございます
今回は別のSSで詰まってしまったので息抜きとしてこのSSを書かせて頂きました(これで息抜きなのかと思った方、お察しください)
お見苦しい物を見せてしまってすみません

え~、需要があれば次の駅に参ります~

「次は~えぐり出し~えぐり出しでございます~」

その声と共に、また一人の乗客が立ち上がる

女性は、いつの間にか包丁からチェーンソーを持っていた


乗客はその女性の前に立ち止まる


ズグシャア!!


いきなり、首が宙を舞った

ギュイイイイイイィィィンン


チェーンソーの音が電車内に響き渡ったかと思ったら、首が宙に浮いた

そして……


ゴトンッ


女性は、その首を持ち上げた


ズボォッ


次の瞬間、女性はその首の中に手を突っ込んだのだ

グチュグチュグチャッ


中をかきまわす音が空気に響きわたる


ズッ……


その手が頭の中から出てくると思ったら、その手に細かく別れた血管とともに……脳みそが出てきたのだ


女性はそれを隅に置くと、またチェーンソーを手に持った

チェーンソーは、今度は胴体に近づいていく


ギュィィィィィィィィィギャギャギャギャギャ!!!


胴体にチェーンソーの刃が入り込む


血しぶきがどんどん噴き上がってくる


そして、その音が止んだと同時に、今度は女性の腕がその体の中に入り込む

グチャァ……

ズチュァア……ズボッ



異臭が立ち込めるその体からは、心臓、肝臓と、どんどん内臓が取り出されていく


彼女は一つ一つ取り出す度にそれを見て、ニヤリと笑っていた


その体から内臓が全てなくなったと確認したら、立ち上がり、そして血まみれの手でマイクを持ちこう言った

「うふふ……お亡くなり~ありがとうございました~」

こんな感じにこれからもちょくちょく書き込んでいきます
それでは、今日はここまで
ありがとうございました~

Tさん「...そこまでだ」

Tさん「破ァァァァァ!!」

Tさん「これで問題ないな、猿夢を見たくなきゃそっとスレを閉じな」

そう吐き捨て電車を降りて行くTさん。
寺生まれって凄い、改めてそう思った

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