モバP「ニューウェーブ」村松さくら「ざっぱぁん!」 (22)


P「なんだいまの」

さくら「効果音でぇす!」

P「効果音か」

さくら「はぁい!」

P「さくらは元気だなぁ」

さくら「えっへへー!」

P「まあ今日は事務所でお留守番なんだけどね」

さくら「しょーん……」

P「なんだいまの」

さくら「効果音でぇす…」

P(しょ?)



村松さくら(15)
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P「ちゃんと留守番できるか?」

さくら「で、できますよぉ?わたしだって、おるすばんくらいしたことありますぅ」

P「ほお」

P「いいか。事務所を守るんだぞ」

さくら「はぇ?」

P「そこに留まり番をする。事務所はうちとは違う。いつどんな難事に襲われるか分からない」

さくら「はわわ」

P「さくらはそんな場所を、一人で、本当に守れるのか?」

さくら「無理でぇす!」ウワーン

泉「こらP、さくらをいじめないの」ガツン

P「そのPCの使い方はおかしいよ」イタイ

亜子「あ、ほらいずみ。PもPCも壊したらただじゃ済まんのやから、丁寧に扱わないかんよ」

P「あれ?亜子のなかでは俺とPCが同じ扱いなの?」


さくら「イズミーン。プロデューサーさんがいじめるんだぁ」

泉「よしよし」

泉「お留守番って言っても、そもそもPは一緒なんだから。なにも不安なことなんて…」チラ

P「?」

泉「Pがいること以外には、ないはず」

P「矛盾してるぞ。おい」

泉「論理的な整合性が取れないところにこそ、大事なことがあることもあるよね。最近学んだ」フフ

P「あっそ」

さくら「ふわあー…イズミンいい匂いですぅ……」

泉「ち、ちょっと」

P「おいこら変態。二人が仕事に行くのを邪魔しちゃだめだろ」グイ

さくら「うきゅ」

亜子「じゃまたーさくら、Pちゃん。アタシがいない間に無駄遣いしたらあかんよー?」

泉「またあとでね」

P「おう」

さくら「早く帰って来てねぇー…」パタパタ


パタン

ポスン


さくら「はぷ…」

さくら「……」パタパタ

P(さて。昼飯は…もう一仕事してからでいいかな。……)チラ

さくら「……」コロコロ

P「…」

P「なあ」キュ

さくら「ふにっ…、あ、あんですかぁ?」

P「なんでちょっと言葉遣いが荒くなってんの?」

さくら「ぷ、ぷろでゅーさーさんが、はにゃをつまんでるからでぇす!」

P「ほう。俺のせいにするのか」プニプニ

さくら「ふぇーん」

パッ


さくら「はふん…」スリスリ

P「レッスンはべつに入れてないが、なにかすることはあるだろ?まあ…休養にするのも使い方だが、せっかく事務所に出て来たんだし――」

プイ
さくら「……」コロコロ

P「…。」

P「まあ、いいけど」

さくら「……」コロコロ

さくら「…あの、プロデューサーさん」

P「なんだ?」

さくら「今日はどうして、イズミンとアコちゃんの、二人でお仕事なんですか?」

P「……どうしてって」

さくら「むすー」

P「効果音?」

さくら「すねてるんでぇす!」

P(自分で言うのか)

P「……」ハア

P「ちょっと早いけど、一緒に昼飯でも食いに行くか」

さくら「お弁当があるのでけっこーでぇす」

P「…あ、そ」

P「…留守番はできるんだっけ?」

さくら「で、できますってばぁ!」

P「そっか。がんばれ。じゃあな」パタン

さくら「…………」コロコロコロ…

ガチャ

P「勝手に事務所の物をピンク色にしたりするなよ」

さくら「そ、そんなことしませんよぉ!もぉお!!」

P「それはよかった」パタン

さくら「……もぉー」

さくら「……」コロコロ

・・・・・


P「…牛丼でも食おうかな。いや、そういえば近くに新しい定食屋が……」ウーム

P「……」

P「…コンビニでいいか」



P「……さくらのやつ、桃が好きなんだっけ……ピンクならなんでもいいのか?」

ガチャ


P「ただいまー」

さくら「」ビクッ

P「うお」ガサ

さくら「あ、う、…あっ……と、その…」サササッ

ポスン

さくら「……」コロコロコロ…

P「?トイレにでも行ってたのか」

さくら「ち、ちがいますぅ。お花を摘みに行ってたんでぇす」

P「事務所に花が咲いている場所があったとは」

さくら「び、びっくりですよねぇ」

P「そうだな」

P「やっぱりさくらに留守番は無理だったか」クス

さくら「?プロデューサーさん、いまなんて…」

P「ほら」ポイ

さくら「ひん」ゴン

P「あ、悪い」

さくら「……いえ。わたしの、運動神経がにぶいのが悪いですから…」サスサス

P「さいですか」

さくら「なんですかぁ?…桃のぜりー?」

P「やるよ。昼飯のデザートにでも食べろ」

さくら「……えへへ。ありがとうございまぁす!」

P「どういたしまして」

パカ


P「頂きます」

さくら「……」

P「…」モグモグ

さくら「……」

さくら「あのぉプロデューサーさん」

P「ん?」

さくら「わたしはいらない子ですかぁ?」

P「……」モグモグ

P「さくらはもうご飯食べた?」

さくら「は、話をそらさないでくださ――」

P「もう食べたのか早食いだなぁ。太るぞ」

さくら「もぉお!まだでぇす!」

P「じゃあ一緒に食べるか」

さくら「…………」

さくら「…むすぅ。はぁい」

P「おう」

パカ


さくら「いただきます」

P「どうぞ」

さくら「……作ったのはわたしですぅ。プロデューサーさんじゃないでぇす」

P「へえ。自分で作ったのか。すごいな」

さくら「えへへ。わたしすごいですかぁ!」

P「からあげ美味そう」ヒョイ

さくら「ああっ!と、取らないでくださぁい!」モー

P「美味い」モグモグ

さくら「……あっ…」

さくら「そ、ですかぁ……えへ、へ…もー……」

P「ご飯ってさ」

さくら「?はい」

P「一人で食べると寂しいだろ」

さくら「……そうですね」

P「うん。でも俺はさくらがいるからな。寂しくない」

P「ほら。さくらはいる子だろ?」

さくら「……むぅ」

さくら「そういうことじゃないでぇす…」

P「そういうことだよ。大体、さくらがいらない子なら、二人と一緒に仕事に行っていない俺までいらない子になっちまう」

さくら「えぇっ。そ、そんなことはないでぇす!」

P「うん。だからまあ、俺もさくらも同じことで、いらない子じゃない」

さくら「…………」

さくら「うー……」

さくら「……ふふ」

さくら「ふふ、ふふふっ」

P「なんだよ」

さくら「…いえ、なんでも……えへ、えへへ」

さくら「プロデューサーさん、言ってること、むちゃくちゃです。イズミンやアコちゃんとお話するときは、もっと……??あれ…でも、そのときも、私には難しいから、めちゃくちゃな話だなぁ……?」

さくら「……」プシュゥ

P(煙が)

さくら「と、とにかく、今日のプロデューサーさんは、変でぇす」

P「そうか?」

さくら「はい」コクン

P「そっか」

さくら「はぁい!」

P「まあ、いいだろ。ときには変になることも必要だ。泉もそんなようなことを言ってたし」

さくら「そうですねぇ!」

P「さくらはいつも変だけどな」

さくら「はぁい!?」

さくら「き、急にひどいでぇす」

P「いいんだよ。ニューウェーブは三人だろ?お前一人が変でも、三人なら、たまに変だな、くらいにバランスが取れる」

さくら「??…あぇー…?そうなりますぅ?」

P「そうなります」

さくら「そうですかぁ!なら、よかったでぇす!」

P「うん」

P「話が逸れた気がするが」

さくら「あ、いえ……もぉ大丈夫でぇす。…えっへへっ」

P「そうか。ならよかった」

さくら「はぁい」ニコニコ

P「それなら早く、ご飯を食べる作業に戻らないとな。おかずなくなっちまうぞ」パクパク

さくら「ふあぁあ!?ぷ、プロデューサーさんが取るのをやめてくれたらいいと思いまぁす!」


……・・


P「お」

P「足音がするな。二人とも戻って来たかな」

さくら「!ほんとですかぁ。えへへー」

P「うん」

さくら「よぉーし。プロデューサーさん、いろいろありがとうございましたぁ。いる子なさくらはこれからもがんばりまぁす!」

P「おう。がんばれ。今日はもう帰るだけだけど」

さくら「行きますよぉ!にゅーうぇーぶ!ざっぱぁん!」

P「全部一人で言うのかよ」

さくら「えっへへ♪」

終わりです。短い。さくらが可愛くて生きるのがつらくないでぇす
お付き合い感謝でしたー

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