上条「キミハダレ?」 美琴「私は、ア、アンタの恋人よ!」(1000)

ロシアでも行間ヒロインだったビリビリが、
その後の世界ではがんばっちゃうはなし。

※ネタバレ注意!!

時系列は10月30日以降の世界なので
それ以前の原作のネタが結構出てきます。

※登場人物

ビリビリ →暴走レールガン
上条 →ガチで無能力
黒子 →平常運転
初春 →黒春
吹寄 →でこ
御坂妹 →安心のVIPPER
打ち止め →ひざカックン
ステイル君14歳 →ビリビリが天敵
小萌 →大人の先生

こんな設定の人物が出てくる予定。

>>1

スレ立て感謝です。

それでは投下していきます。

上条「う、うぅうぅ……」

美琴「き、気がついた!? ちょっとアンタ、しっかりしなさいよ!」

上条「ココハドコ? ワタシハダアレ?」

美琴「………………………………」

美琴「まさかとは思うけど、アンタまた記憶喪失になったとか言わないわよね?」

上条「…………」

美琴「もしかして、私のことも覚えてない?」

上条「……………………。すまん。えっと、君は?」

美琴(そんな……。忘れられている……)

上条(?)

美琴(やだ、ちょっと、これはきつ過ぎるよ……)

美琴(いや、こんな事態なんだから、私がしっかりしなくてどうする!)

美琴(それに『ビリビリ』扱いを抜け出すいい機会かも!)

上条「えーと……」

美琴「私は……」

美琴「私は、御坂美琴。ア、ア、ア、アンタの恋人よ!///」

上条「…………。マジ?」

上条「で、整理すると、俺は日本の学園都市の高1で、イギリスのクーデターに巻き込まれたり、
   ロシアの空中要塞に取り残されたり、波乱万丈の毎日を送ってましたと……」

美琴「うん。あと、アビニョンで騒動があったときも巻き込まれていたみたいね」

上条「おいおい、どんだけ国際派なんだよ。ロシアの要塞に潜入って、007ですか、俺は」ヤレヤレ

上条(顔は利口そうにみえたけど、この子、いわゆる電波系?)

美琴「アンタ、私の話、信じていないわね」

上条「信じられるか! 俺高1なんだろ。
   何か事件に巻き込まれるとしても、ケンカやカツアゲぐらいなもんさ」

美琴「わかった。事実だって証明してあげる。窓を開けるから外を見てみなさい」ガタガタ

上条「さむっ!!!! 雪で真っ白じゃん! ここどこなんだよ!?」

美琴「ノヴァヤゼムリャ。ロシアの北にある半島よ。あそこに見える海が北極海」

上条「なんで、ぞんなどご、いんだよ、俺!」ガチガチ ブルブル

美琴「こっちが訊きたいわよ!」

上条「君まで何でこんなところにいるんだ?」

美琴「な、なんでって、テレビのニュースにアンタが映っているのを見つけたから……」

上条「見つけたからって……。どうやって来たんだよ。学園都市とロシアは戦争してたんだろ?」

美琴「どうやってって、そんなの簡単よ。爆撃機をハイジャックしたり戦車を奪ったりしてね」

上条「へーそりゃすごい」(……なんちゅう厨二少女)

美琴「そんなのレベル5の私には朝飯前よ。
でもアンタだってあらゆる能力を打ち消せる力を持ってるのよ。
   たしか、『幻想殺し(イマジンブレーカー)』だっけ? 自分でそう呼んでたわ」

上条(厨二病は俺かよ!)

上条「じゃあ、その空飛ぶ要塞が墜落したときに、君が助けてくれたのか?」

美琴「『君』じゃなくて、み、『美琴』って呼んでいいわよ。///」

美琴(そうね、記憶がないなら最初が肝心よ。ちゃんとしつけとかないと)

上条「美琴ちゃん」

美琴「ちゃんは、子供っぽいからヤダ」

上条「美琴」

美琴「///」(言った!今『みこと』って言った!)

上条「俺が記憶を失う直前の様子を教えてくれないか?」

美琴「///」(コイツが今までのいきさつを知らないと思うと、なんか素直に接しやすいかも……)

上条「なあ、聞いてる?」

美琴「///」(私も『当麻』って呼んであげるべきかしら? そうね。そうしないとフェアじゃないわね!)

上条「もっしも~し!!」

美琴「ふにゃー」

上条「あのー、とりあえず、変な電気ビリビリ漏らすのはやめてください。地味に痛いです」

上条(コイツに発電系の超能力があるってのはホントみたいだな……)

上条「話進まないから、もう一度聞くぞ。お前がその要塞から助け出してくれたのか?」

美琴(何よ、「お前」に逆戻りかよ!)

美琴「違うわ。そりゃ、私が助けてあげたかったわよ!
   人がせっかくVTOLかっぱらって拾いに行ってあげたってのに、
   それをなんであそこで拒否るかなあ?
   あー、思い出したらホント腹立ってきたっ!!」髪の毛バチバチ

上条(ちょー、なんだかデンジャラスな『恋人』なんですが……)  

上条「じゃ、じゃあ、どうやって俺はこの小屋に?」

美琴「要塞が墜ちてから4日間、近くの海岸線に沿ってずっとアンタを探していたの。
   そしたら今朝、あそこの浜辺で酔っ払いのようにフラフラ彷徨っているアンタを見つけたのよ」

美琴「まったく、本当に死んだかと思ったじゃない。どんだけ人を心配させれば気が済むわけ?」

上条「あ、ああ、すまん……」

美琴「それで近くにあった適当な漁師小屋まで引きずってきたというわけ」

上条「世話になったな」

美琴「でも、さっきまで話しかけてもずっと返事しないし、
   目も虚ろで反応すらしないから、ほんとに心配したのよ」

上条「……海岸にいたってことは、一度あの冷たそうな海に落ちたってことか?
   さっぱり思い出せねえな……」

美琴「まあ、でもこうして意識がしっかり戻ってくれて本当に良かった…………。
   大丈夫よ。記憶だって、この美琴先生が取り戻してあげるわ!
   学園都市に戻ればすぐに思い出すわよ」

上条「ああ、サンキュー……」

美琴(記憶は戻ってほしいけど、そしたらまた危ないことに関わったりしないかしら……
   それに統括理事会から襲撃対象にされていたことを考えると、むしろ学園都市の方が危険か?)

美琴(いや、あれは右手の力がロシア側に渡ることを恐れての計画だったはず。
   学園都市に戻りさえすれば、交渉次第で統括理事会に狙われることはなくなるかもしれない)

美琴(どのみち、ここにずっと残ることはできない。
   大丈夫。危険が迫っても、私が目を離さず当麻を守ってあげればいいだけよ!)

美琴「そんな心細そうな顔をするんじゃない! 
   帰ったらあちこち見て回ろ。きっと記憶を取り戻す手がかりになるはずよ。
   ちょうどもうすぐ一端覧祭っていう学園都市あげての文化祭があってね、一緒に…………」

上条「『帰る』か…………。
   そういえば、俺、誰かを待たせてるような気がするんだ。
   ソイツのところに必ず帰るって約束したような…………」

美琴「……………………………………………………」 

美琴(それって、私のこと? 
       …………………………じゃないよね)


美琴「とりあえず、体は無事で済んだみたいだし、学園都市に帰りましょう。
   当麻の知り合いに会えれば、きっといろいろ思い出すわよ!」

上条「そうだな、分かった。
   それと、今更だけど、わざわざ迎えに来てくれて、ありがとな」

美琴「うん。///」

上条(考えてみれば、戦地まで危険を顧みずに探しに来てくれるなんて、普通できないよな。
   こんなに情がある子が彼女だったなんて、俺ってかなり幸せだったのかもなあ)

美琴(誰だろう? コイツが帰る約束をした相手って……。
   女、……なのかな。

   あの胸の大きい二重の女? 
   地下街にいたメガネ女? 
   大覇星祭で見かけた巨乳の実行委員?

   そういや、コイツの周りって胸のデカい女ばかりなのよね)

美琴(でも、やっぱり一番可能性が高いのは、しょっちゅう見かけた腹ペコシスターかな?)

【学園都市に帰ってきたよ!】

上条「立て替えてもらったモスクワからの飛行機代、その他諸経費は、後日バイトして必ず返しますから」

美琴「え、そんなのいいわよ。アンタが遠慮するからエコノミーにしたんだし」

上条(つうか、学生でファーストクラスを選ぼうとするとか、どんな金銭感覚だよ! 
   コイツ、がさつな物言いに似合わず、お嬢様かもな)

美琴「で、これからどうしようか。私、アンタの寮の場所知らないのよね」

上条「え、恋人なのに?」

美琴「あ、当たり前でしょ! なんで、アンタの寮に行く必要があるのよ。この変態!」

上条「なんの想像をしているか知らんが、上条さんは今夜どこに泊まればいいんでせう」

美琴「泊まる? わ、私の部屋はダメよ! 女子寮だしルームメイトもいるんだから。
   どこか適当なホテルで部屋をとるしかないわね。へ、変なホテルじゃないわよ!」

上条「お前は何を言っているんだ?」

【ホテルに泊まったよ!】

上条「で、何でお前まで一緒にいるんだよ」

美琴「し、仕方ないでしょ……。///
   考えてみれば、私、無断で学校を欠席してたし、それどころか学園都市の爆撃機をハイジャックしたから、
   簡単に寮には戻れないのよ。まあ、学園都市が私をどう扱うつもりか、しばらく様子見ってとこね」

上条「オイオイ、ハイジャックって、マジだったのかよ……。
   でも、仮に指名手配されてりゃ、さっき空港の入国審査で捕まってただろ?」

美琴「ううん。今の入国審査って完全に電子認証でしょ。能力で端末の情報を改竄してパスしたのよ。
   大体、出るとき出国手続きしていないのに、そのまま戻っても入国審査に通るわけないじゃない。
   そもそもパスポート自体携帯してなかったし」

上条「なるほど。ま、同じホテルに泊まるのはいいんだが、
   ……………………御坂さん、なんで部屋まで同じなんですかね?」

美琴「!!! いや、それは、ちょっと、お金の都合が……。///」モゴモゴ

上条「飛行機はファーストクラスにしようとしたのにか?」

美琴「くっ……。///」

美琴(ほんとは、お、同じ部屋で見張ってなきゃいけない理由があるのよ。
   コイツも狙われているかもしれないんだから!)

上条「えーと、だが、あえてここで理性を振り絞って言わせてもらうとだ。
   高校生が中学生とというのはやっぱりマズいと思うんだ、いろんな条例的にも……」

美琴「ば、バッカじゃない!!!!!!!!!!!!!!!」デンゲキビリビリ

上条「うがああああああああああああああああああああ!」プシュウ~

美琴「な、何、勘違いしてるのよ! そんなことするわけない………………って、ええええええええええ?」

美琴「ちょっと、変な冗談やめてよ! 起きなさいってば!」パチパチ

美琴「右手使うの忘れちゃったの? ねえ、お願いだから起きて! ねえ、ってば!」

上条「………………」シュウ~

美琴「ごめん、ほんとにごめん! まさかアンタが右手を出さないなんて思わなかったのよ」

上条「う、う~ん……。あのさ、前から言ってる俺の右手の力って何? どうやって使うの?」

美琴「え、だから何か能力で攻撃されたら、そっちの方向に右手をかざすだけで打ち消せるみたいなのよ。
   ほら、ちょっとやってみて。
   私が軽く電撃を出すから、あんたはそれを右手で受け止めて」

上条「あの、御坂さん、マジでかんべんしてください。ワタクシ、死んでしまいます……」ガクガク

美琴「何ビビってんのよ。大丈夫よ。アンタはこの右手で学園都市ナンバー1にも打ち勝ったのよ。
   こうやって頭の先に右腕を伸ばしているだけでいいから。
   じゃ、行くわよ!」

上条「ぎゃあああああああああああああああああああああ!」プシュウ~

美琴「え?」

美琴「そんな……。右手が使えなくなっている?」

美琴「元気出しなさいよ! 右手が使えなくなったって、私が守ってあげるからさ!」

上条「いや、その得体の知れない右手のこととかはどうでもいいんです。
   上条さんは無慈悲な電撃を2回も浴びて、身も心もボロボロなんですが……」ブルブル

美琴「だから、何度も謝ってるでしょ! もう撃たないって。そんな部屋の隅で震えてなくてもいいでしょ」

美琴「じゃ、お詫びのしるしに生体電気の流れを操ってマッサージしてあげるわ。
   ほら、ベッドに横になって!」

上条「ひぃ~!! 許して! 何でもするから許してー!!!」(ちょ、なにこの中学生、超コワイ……)

美琴「なんか張り合いにかけるなあ……」

美琴「じゃ、私シャワー浴びてくるから。アンタ覗いたりしたらコロすわよ」

上条「めめめめ滅相もありません。
   上条さんは、そんなロリコンではありませんのことよ、ってタンマ、タンマ!!」

美琴「ハア……」(思いっきり電撃撃てないんじゃ、こっちがストレス溜まるつーの!)

美琴(でも、右手が使えなくなったこと、結果的に良かったのかもしれないな。
   コイツが学園都市から狙われていたのも右手の力のせいだろうし。
   それに記憶を失って、学園都市の暗部とかのヤバイ事情をしばらく忘れている方が安全かもね)

美琴(ただ、コイツが帰る約束をしていたという相手、いつかは見つけないといけない。
   それに、いつまでもコイツがオドオドしているのを見るのも嫌だし、
   記憶もいずれ取り戻してもらわないと……)

美琴「じゃ、灯り消すよー。
   それと分かっていると思うけど、このベッドに少しでも近寄ったら死刑だからね」

上条「しません! するわけがありません! そもそも上条さんはロリコンじゃ……」

美琴「あん?」ビリビリ

上条「いや、何でも……」

上条「で、でもさ、御坂?」

美琴「なに?」

上条「俺たちって付き合っていたんだよな?」

美琴「え? あ、あの、その、まあ、携帯のペア割に入ったり、
   おそろいのストラップを付けたりするくらいの関係ではあったわよ……」シドロモドロ

美琴(そう言えば、私ったら、勢いで恋人だって言ちゃったんだっけ…………)

上条「その、どこまで俺たちって進んでいたのかなーって思って」

美琴「ど、どこまでって、何もないわよ! 
   学生なのよ。一緒に宿題やったり、勝負したり、清く正しい付き合いに決まってるでしょうが!」

上条「いや、どんな恋人だったのか、ちょっと気になってな」

美琴「う゛……」(なんか、今さらながら罪悪感)

上条「いや、すまん。悪い意味じゃないんだ。
   ただ、お前って結構かわいいと思うし、すごい超能力も持っているみたいだし、
   俺なんかと付き合っていたというのが、なんか実感わかなくてさ」

美琴「そう……」

上条「悪かった。もう寝よう」

美琴「助けてくれた……」ボソ

上条「え?」

美琴「アンタは、私が絶望して死のうとしていたとき、命がけで救ってくれた」

上条「…………」

美琴「そのときアンタは、学園都市最強の能力者を拳ひとつで倒したのよ」

上条「…………」

美琴「まあ、あれはちょっとカッコ良かったわね。反則的なくらいに。
   私が惚れたのだって、不可抗力というか、仕方なかったっていうか……。///」

上条「……そうか。でもそれも、超能力を何でも無効化できるという右手の力があっての話だろ。
   今はそれも消えてしまったみたいだし、もう何もできないぞ」

美琴「やめて」

美琴「別に強いから好きになったわけじゃない。
   あの時だって、勝てる保証なんてなかった。
   右手の力に奢って一方的に相手をぶちのめしたわけじゃないのよ。
   アンタはボロボロになりながら、死にそうになりながら助けてくれたんだから」

上条「…………」

美琴「アンタが助けてくれたのは、私だけじゃないのよ。
   私の妹達、つっても分かんないか。まあ、私も入れて1万人近くが命を救われたわね」

上条「ほえ?」

美琴「私の後輩や友達が殺されかけたときも助けてくれたわ。そういうヤツなのよ、アンタは」

上条「…………」

美琴(…………それにコイツに助けてもらっているのは、多分私たちだけじゃない…………)

美琴「だから、もうちょっと偉そうにしてもいいわよ。今度は私がアンタを助けてあげる番だし」

上条「なんつーか、お前に見つけてもらってホントに幸運だったよ。ありがとうな」

美琴「み、『美琴』って名前で呼んで。私も『当麻』って呼ぶから。///」

上条「ああ、わりぃ」

美琴「私も聞きたいことがあるんだけど……」

上条「ん?」

美琴「……当麻が約束していた相手ってどんな人か思い出した?」

上条「いや、まったく。
   なんとなくそんな約束をしたような気がするだけで、具体的にはよく思い出せないんだ」

美琴「……………………そっか。
ま、あせることないわよ。明日から当麻の知り合いをあたってみましょう。何か思い出すかも」

上条「うーん、こっちは記憶がないからちょっと緊張するなあ。
   つーか、お前、指名手配されてるかもしれないんだろ。そんなに自由に動いて大丈夫なのか」

美琴「じつは空港に着いてからずっと周りの様子をうかがっていたんだけど、
   いまだに誰も襲ってこないということは、学園都市側も私を拘束する気はないんじゃないかしら。
   連中だって、さすがに私が戻ったことぐらいは気づいているだろうし」

美琴(私よりも、心配なのは…………)

上条「そういうことなら、最初に美琴の学校に行こうぜ。今まで失踪してたんじゃ、友達も心配してるだろ」

美琴「ありがと。でもいきなり学校に顔出しても騒ぎになると思うし、
   一番親しい後輩に連絡して、まず今の学園都市の様子を教えてもらうことにするわ」

上条「そうと決まれば、明日にそなえて寝るか」

美琴「うん、お休み」

上条「…………やっぱ、何もないんだな」

美琴「あるわけないでしょ、バカっ。///」

【翌朝】

美琴「もしもし、黒子? 私、美琴だけど……」

黒子「おおおおお姉さま、その声はお姉さまですの??????」

美琴「黒子、心配かけてホントにごめん。今まで連絡できなくて……」

黒子「良かった。本当に、本当に、ひっく、ひっく…………」

美琴「ごめん…………」

黒子「何度電話しても繋がりませんし、いつお戻りになるのか、気が気じゃありませんでしたの」グスグス

美琴「黒子…………」

黒子「戦争が終わっても、ちっとも音沙汰ありませんし…………
   黒子は待ちきれなくて、23学区の研究所を探しまわって…………
   でも、見つからなくて…………ひっく、ひっく…………」

美琴「ご、ごめん…………」

黒子「今からお迎えに参りますの!」

美琴「あ、ちょっと待って! いきなり学校や寮には戻りにくくて……」

黒子「なぜですの?」

美琴「だって、私、いきなり失踪しちゃったじゃない。 
   それに、ロシアに行く時、学園都市ともちょっとトラブってんのよ」

黒子「は? ロシア? いったい何があったんですの?
   今まで、23学区の研究所に寝泊りなさっていたんじゃありませんの?」

美琴「え?」

黒子「とにかく、すぐそちらに参りますので、今いる場所を教えてくださいですの!」

美琴「え、場所?
   ……あ、いや、ちょっと、
   いや、あの、えっと………………
   あ、通学路にあるあの壊れた自販機のとこで待ち合わせしない?
   アンタはそのまま学校に行けるし、ね?」

【自販機のある広場】
   
美琴「今から行くとこで、昨日話した私の後輩と待ち合わせをしてるから、これからのことを相談しましょう。
   まあ、ちょっと変わってるけど、絶対に信用できる子だから!
   アンタのこともよく知ってるヤツだから大丈夫よ」テクテク

上条「お、おう! でも、多分、俺の方はその子のこと覚えていないぜ」

美琴「そうね。まあ、黒子には記憶喪失のことも含めて、正直に話して……、
   あ、もう来てるわ」

美琴「黒子!!!」

黒子「お、お姉さま…………」
   
黒子 ヒュン「おねえさまああああああああああああああ!!!!!!」ハグハグ

上条「え、今、いきなりワープしたような……」

美琴「うわ、ちょ、ちょっと落ち着きなさいって」

黒子「…………おねえさまああああああああああああああ!!!!!!」

美琴「黒子…………」

黒子「…………ひっく、ひっく…………」

美琴「ごめん、ね」

黒子「ごめんねじゃありませんの!!」ガシッ

美琴「え、アンタ、ちょっと痩せたんじゃない?」

黒子「……………………」

美琴「ご、ごめん。ごめんね!」

黒子「……………………」

上条(『お姉さま』? 後輩って言っていたよな)

美琴(黒子がこんなに怒るの初めてだわ。
   そりゃ、そうか…………)

黒子「非常時でしたから、学園都市にご協力なさることは仕方ないことですわ……。
   お姉さまの能力が貢献されたことは黒子の誇りでもあります……」

美琴「え?」(学園都市に協力? どんな話が伝わってるの?)

黒子「でも書き置きだけ残して、いきなり黒子の前から消えるなんてあんまりですの!!」

美琴「あ、うん、とにかく、ごめんね。無断でいなくなって。
   えっと、ちょっとロシアに行ってたの。
   それで、アイツをやっと見つけて………」

黒子「は、ロシア? アイツ??」

黒子「なるほど、それでお姉さまは、そこの殿方を助けるために戦争中のロシアにまで出かけていたと……」

美琴「うん、アンタにちゃんと説明せずに出かけたのは本当に悪かったわ」

美琴(説明してたら一緒について行くっていうに決まってるし)

黒子「学校の説明では、新たな兵器を開発するには、
   お姉さまの能力を参考にしなければならないとのことで、
   しばらくお姉さまは研究所にカンヅメになっていると聞いてましたの」

美琴「ふーん、統括理事会はそういうことにしたのか」

黒子「まさか、よりにもよって戦地のロシアに行っていただなんて……
   いったい、なんであの殿方に、そこまで??」ヒソヒソ

黒子「ハッ、まさか、お姉さま、わたくしというものがありながら、あの殿方に!!」

美琴「え、ええ、うん、まあ、その……。///」

黒子「ひ、否定すらされないなんて……」ガーン

黒子「あはははははは、ひひひ、ふふふ、へへへへ……」

美琴「ちょ、ちょっと、黒子っ」

黒子「お、音信不通のお姉さまがやっと戻ってきたと思ったら、男連れとか……
   ハッ、今までずっとあの殿方と一緒に? ということは、ひとつ屋根の下で???
   あああああああああああ! バカバカバカ!!
   お姉さまのバカああああああああああああ!!!!!」ガンガンガン

美琴「いや、アンタが多分想像しているような展開にはなってないから」

上条「な、なあ、美琴、なんか俺、めちゃくちゃ嫌われてね?」

黒子「み・こ・とぉおおお?? もう馴れ馴れしくファーストネームで呼び合う仲なんですの????」

美琴「いや、悪い子じゃないんだけど、ちょっといろいろとね……」

美琴「ちょっと、黒子!! いい加減にしなさい。
   アンタにはまだ言っていなかったけど、当麻には大きな借りがあるの。
   コイツは私の命の恩人なのよ」

黒子「はあ? この方がレベル5のお姉さまの命の恩人?
   わたくしの目には、冴えないおサルさんにしか見えませんけど」
   
上条「な、何なんだ、コイツは……」

黒子「まあ、おおよそのことはわかりましたわ。
   大方、お姉さまは些末なことでそちらの殿方に恩義を感じてしまい
   純情で一途、義理堅く、そして世間知らずなゆえに、
   それを恋だの愛だのと誤解してらっしゃるわけですわね。
   
   そんな幻想は今からこの黒子がぶちコロしてやりますの!!!」

美琴「黒子!! アンタ、私にケンカ売ってるワケ?」ビリビリ

上条「お、おい! お前ら……」

黒子「わたくしとの長い付き合いを差し置いて、こんなパッと出の類人猿もどきに、
   お姉さまの純情を奪われるなんて……
   そんなの、黒子は、黒子は、認めるわけいきませんの……」フルフル

美琴「いや、当麻とも春からの付き合いだし」

上条「なんか、俺やっぱ付いて来ない方がよかったな」

美琴「いや、ちょ、ちょっと待って。
   根はほんとに悪いやつじゃないんだってば!
   私がいきなりいなくなったせいで、怒らせちゃったっていうか……」

美琴「ねえ、黒子、お願い。
   勝手なことを言ってるのはわかってるけど、今はアンタの助けが必要なの。
   じつはコイツ、今、記憶喪失になっちゃってて、住所や学園都市での知り合いを探したいのよ。
   ジャッジメントとして協力してくれない?」

黒子「記憶喪失~~??
   何ですの、その三流ドラマにありがちなシチュは?」

黒子(庇護欲全開なお姉さまの同情を引くための小細工に決まってますの!)

黒子「いいですか! お姉さま。
   これは、麻疹のようなものですの。ええ、黒子にはわかります。
   お姉さまは思春期特有の一時の流行り病に罹っていらっしゃるだけですわ。
   それにしても、そんなどこの馬の骨とも分からない殿方に熱を上げてしまわれるなんて
   常盤台のエースの名に傷がつきますわよ。
   ま、幸いなことにまだ大事にはいたっていないようですし、
   お姉さまを惑わす悪い虫はこの黒子が…………」ブツブツブツブツ

上条「なあ、美琴、俺明らかにあの子に嫌われてるじゃん……」

美琴「黒子のことは大丈夫よ。
   それに、あの子だって、前にアンタに命を助けられたことがあるの。
   ああは言ってるけど、絶対に恩を仇で返すようなヤツじゃないわ」

上条「ふーん。恩人というより、親の敵を見るような目で睨まれてるぞ」

美琴「ちょっと、あの子説得してくるから、当麻はあそこのベンチで待っててくれる?
   すぐ済むから」

上条「ああ、別にいいけど」

美琴「絶対にそのベンチから離れちゃだめよ! 絶対に!!」

上条「なんだよ、ガキじゃあるまいし」
   
美琴「いいから、絶対にそこから離れないで!」

上条「大げさだな」

美琴「黒子! アンタにだけ話しておきたいことがあるの」ヒソヒソ

黒子「あら~お姉さま、わたくしにだけとは何ですの?」

美琴「うん、アンタに当麻のことであらかじめ知っておいてほしいことがあるの。
   いい?

   当麻は襲われる可能性があるから、片時も目を離せない。
   これが一つ目。

   そのことは信頼できる人間にしか明かせない。
   不安にさせたくないから、本人にも内緒。
   これが二つ目。
   
   そして、当麻は今、右手の力がまったく使えなくなっている。
   これが三つ目ね」

黒子「はあ。襲われるというのは、誰に?」

美琴「学園都市よ」

黒子「はあ……」

美琴「正確に言うなら、統括理事会ね。
   当麻の力が危険視されていて、対ロ戦の時に、
   拘束ないし、最悪の場合は右手だけ持ち帰るようにという指示が理事会から下りているの。
   しかも、今はなぜかその力も記憶もなくしているから、とても危険な状況なの」

黒子「統括理事会が一学生の命を狙うというのは、にわかには信じがたいのですが……。
   いったい、あの類人猿もどきは何をしでかしたんですの?」

美琴「何もしてないわ。
   多分、当麻の力がロシア側に利用されるのを恐れたのね。
   戦争が終わった今、その指示がまだ生きているのかどうかをまず知りたいの」

美琴「もしまだ有効な場合は、力を失った当麻には、もう危険要素も利用価値もないことを、
   統括理事会に分からせて、当麻の身の安全を確保したい。
   アイツが今後学園都市で無事に過ごしていけるかどうかは、それにかかっているというわけ」

黒子「はあ……。それで、その失った能力とは一体何ですの?」

美琴「はあ? アンタ、何言ってるの!?
   どんな能力も効かない能力よ。あんただって知ってるでしょ。
   結標に殺されかけた時、アイツが助けてくれたんじゃない」

黒子「お姉さまの方こそ、どうなさったんですの?
   結標から救ってくださったのはお姉さまでしょう?
   そもそもあちらの殿方には、わたくし、今日始めてお会いしたんですのよ?」

読んでいただいている方ありがとうございます。

2chのレベル?が1らしく、連投規制に引っかかってしまうのが、もどかしいですね。

これで、多分、全体の1/5くらいです。

ちょっと休憩させていただいて、また1時間後くらいに、投稿させていただきます。

>>64
あんまりほいほい投下すると支援が追いつかずにさる規制くらうから
煩わしいけど投下目安にするにはちょうど良いと思う

>>70
そうなんですね。
ありがとうございます。
よく他の人が書いたSSは読んでいるんですが、自分で投稿するのは初めてなので、
スレッドを立てるところから四苦八苦しました(苦笑)

禁書「とーまとーま!待ち切れないんだよ!」
上条「あと少しだ。我慢しろ」

美琴「ちょっと、アンタ、どうしちゃったの?
   からかってるの? いきなり失踪したのは本当に悪かったって! 
   だからマジメに……」

黒子「おかしいのはお姉さまの方です!
   確かに対ロ戦争では、いささか統括理事会が暴走したきらいは指摘されていますけど、
   さすがに罪のない学生を襲おうとするなんてありえませんわ。
   まして、どんな能力も効かない能力だなんて、それこそ都市伝説のひとつ……」

美琴「やめて! アンタ、アイツのこと本当に覚えてないの? どうしちゃったの??」

黒子「お姉さま……」

美琴(どういうこと? 黒子の記憶がおかしいなんて……。
   まさか、これって統括理事会の仕業?)

上条「おい! どうした? 何もめてんだよ?」

美琴「何でもないわ」

黒子「お姉さま……。落ち着きましたか?」

美琴「ええ、アンタが嘘をついているとは思っていないわ」

美琴(だからこそ、ショックなんだけど……)

上条「なあ、美琴。これから、俺が通ってたっていう高校に行ってみようと思うんだけど。
   そこなら知り合いもいるだろうし、俺の住所も分かるだろ」

美琴「分かった。確かトアル高校っていったわ。案内する!」

トアル高校っていうのかw

【トアル高校 職員室】

黄泉川「お! お前は常盤台の超電磁砲じゃん! どうした、なんの用じゃん?」

美琴「あ、えーと、こ、ここの先生だったんですね……あはは」

美琴(やばい……。この人って、いつも見かけるアンチスキルじゃないの!)

上条「えーとですね、俺のことを知っている人はいませんかね?
   上条当麻っていうんですけど。
   あ、いえ、こう見えても決して怪しいものではありませんよ。
   この学校の生徒らしいんですが……ははは……」

黄泉川「んー、『らしい』???」

美琴「バカ! キョドリ過ぎよ!」ヒソヒソ

上条「お前だって、目が泳いでいたぞ!」ヒソヒソ

黄泉川「知ってるか、小萌先生?」

小萌「『かみじょう とうま』君ですか? 
   うーん、先生は生徒さんのお顔は全員覚えてますけど、
   『かみじょう』君と会うのは今日が初めてですよ」

黄泉川「名簿では……………………、んー、そんな名前は、見当たらないじゃん」

災誤「本当にうちの生徒なら学生証を持っているだろう。そもそも、君たち、どうやってここに入ったんだ?」

上条「あ、えーと……はは……」

美琴「それはですね……えっとぉ~」

黄泉川「まあまあ、災誤先生。悪いやつには見えないし事情がありそうじゃん。
    どうした、お前ら、詳しく話してみるじゃん!」

上条「はあ、実は俺、この3日間以前の記憶を無くしてまして……」

3日前に生まれた赤ちゃんなの?

黄泉川「記憶喪失? 本当なら大ごとじゃんよ!
    でも、安心しろ!
    うちの生徒じゃなくとも、私が責任をもって身元を見つけてやるじゃん!」

美琴(アンチスキルに任せて大丈夫かしら?)

小萌「住んでいたおうちの場所は分からないんですか?
   記憶が戻るまで、よかったら先生のうちに住むといいですよ!」

上条「え、っていうか、君は一体……」

小萌「むぅ~。今、先生のことを『なにいってやがる、この幼女』とか思いましたね!?
   先生はこう見えても、黄泉川先生より大人の先生なのですよ!」

黄泉川「小萌先生のうちには、もう結標がいるじゃんよ。
    さすがに年頃の男女を一緒にさせるのはまずかろう」

美琴(「むすじめ」? 結標淡希? まさかね……)

黄泉川「大丈夫。私が面倒みてやるじゃん。
    どうだ、お前、うちに来ないか?」

上条「は、はあ。いいんですか?」(つーか、アンタも女だろ?)

小萌「黄泉川先生のうちだって、一方通行ちゃんたちを二人も預かっているじゃないですか」

黄泉川「それが一方通行のやつ、いきなりいなくなりやがったじゃん。
    ついこないだ戻ってきたんだが、打ち止めが熱を出しててさあ、今は……」

美琴(!!! 「一方通行」って……どういうこと???)

美琴「帰るわよ、当麻!!」グイ

上条「お、おい!?」

黄泉川「え? どうした?」

上条「おい! 急にどうしたんだよ! 何で走っているんだよ!?」

美琴「ハアハア……、ここに来たのは失敗だったわ。
   事情は後で話すから、今は一刻も早くここから出るわよ」

美琴(間違いなく「一方通行」と呼んでいた……。あのアンチスキルが一方通行と繋がっているということ?)

美琴(いや、あり得ないことじゃない。当麻を襲うつもりなら、その周辺に網を張っておくのは当然)

美琴(それにしても、あの一方通行が相手なんて……。
   でも統括理事会も、一度当麻に敗れた相手をわざわざ選ぶかしら?
   いや、右手の力が効かなくなっていることまでバレているとしたら……)

mkt暴走きた

上条「ハアハア……、美琴、お前、わけわからんぞ! 落ち着けって!」

美琴「ハアハアハアハア……、お願い、今は黙って走って!! ここは危ないの!!!」

吹寄「きゃっ!」

上条「うわ!…………イッテェ……、
   す、すみません、おでこ、大丈夫ですか?」

美琴(この人! 大覇星祭で倒れた人だ。当麻の知り合いのはず……)

吹寄「いえ、大丈夫よ。あなたたち、ケガは?」

美琴「大丈夫です。すみません。
   ……あの、ところで、コイツに見覚えはありませんか?」

吹寄「は? いいえ??」

美琴「え、いえ、何でもないんです。失礼しました!!」タッタッタ

美琴(やっぱり、黒子だけじゃなく、誰も覚えていない!!
   名簿にも載っていないなんて……。
   統括理事会は、当麻の存在そのものを抹消するつもり?)

上条「おい、もう学校を出たぞ! 止まれって!」

美琴(迂闊だったわ。当麻を狙う相手の正体が分からないまま、無闇に動くべきじゃない!)

上条「ハアハアハア、もういいだろ? 『危ない』って何だよ? ちゃんと説明してくれよ!」

美琴「ハアハアハアハア、分かったわ」

美琴(不安にさせたくなかったけど、
   やっぱり、身の危険があることを自覚させておかないと、この先危ないかもしれない……)

美琴(いや、ダメだ!! コイツの性格なら、自分が狙われていると知れば、
   私に危害が及ばないよう、一人で行方をくらますに決まっている……)

上条「どうした? おい、美琴、大丈夫か? お前、顔色が悪いぞ」

美琴「何でもないわ」

美琴(冷静に考えてみれば、あのアンチスキルが気楽に一方通行の名前を口にしたのもおかしい。
   当麻を捕らえるつもりなら、こちらが警戒するような真似をわざわざするかしら?
   いやでも、彼女に害意はなくとも、当麻の身近な人間のところに刺客を送り込むことだってあり得る)

美琴(あのアンチスキルは一方通行と一緒に住んでいるような口ぶりだった。  
   そもそも、当麻の学校の教員が一方通行と同居していること自体、不自然過ぎる)

上条「なあ、どうしたってんだよ?
   俺のこと覚えている人はいなかったけど、あそこって、俺が通っていた高校なんだろ?
   あの教師に世話になった方が良かったんじゃないのか?」

美琴(そうね。普通はそれが自然よね。
   これじゃ、私ってまるで頭のおかしな女だ。
   でも、コイツにうまく説明する方法がない……)

上条「そもそも、何で名簿に名前がないんだ?
   俺の学校って、本当にあそこで合ってるのか?」

上条「おかしいだろ? 一体どうなってるんだよ?
   お前は心当たりがあるんじゃないのか?」

上条「どうしたんだよ! こっちを見ろ!」

美琴「ごめん、やっぱり今は言えないの……」

上条「お前……。なんて顔してるんだよ……」

美琴「え?」

上条「一人で抱え込むなよ! 俺には説明できないのかよ?
   そんなに俺って頼りない男なのか!?」

美琴「違う!!!!」

美琴「…………」ポロポロポロ

上条「すまん……。強く言い過ぎた」

美琴「謝らないで。おかしいのは私だって分かってるから」

上条「いや、そんなことは思ってねえよ。
   お前が俺のために一生懸命に頑張ってくれているのは分かっているし感謝してる」

上条「でもな、お前一人だけ、悩んでいるなんておかしいだろ。
   これは俺のことなんだ。どんな事情でも、自分のことなら、受け止めるさ!」

美琴(言えない……。それでも言えないの…………)

美琴(どうしよう……。当麻の高校の人間もアイツを覚えていなかった……)

美琴(そればかりか、どこに監視の目が張り巡らせられてて
   いつ当麻が襲われるかもわからない……)

美琴(まさか統括理事会がここまで手を伸ばして来るなんて……。
   アイツが存在した痕跡をすべて消した上で、人知れず右手を回収するつもりなんだわ)

美琴(手詰まりだ。この先、どうすれば?
   黒子にだけは、本当のことをすべて話して……)

美琴(いや、あの子は、統括理事会を疑うことを知らない。
   それに黒子を危険に巻き込むわけにはいかない)

美琴(私、一人で何とかするしかないんだ………………)

ちょっとこれから全裸待機しなくちゃいけないんで、
また後ほど。

美琴「お願い、当麻。絶対に私から離れないって約束して……」

上条「あ、ああ……」

美琴「今はまだ説明できないの」

上条「…………」

美琴「でも必ず、アンタの知り合いを見つける。記憶も戻す。お願いだから私を信じて!」

上条「……当たり前だ」

美琴「ありがとう……」

上条「うぐぅ!!!!」ドサ

美琴「えっ、当麻!?」

黒子「ヤレヤレ。いきなり駆け出して行ったから、後を追ってみればこの有様」

美琴「く、黒子! ついて来てたの?」

上条「痛ってぇ……。ド、ドロップキック? どっから現われた?」

黒子「流石に割って入るのは無粋と思って遠慮してましたけど、
   お姉さまを泣かせるとなると話は別ですわ」

黒子「…………それで、その殿方のお知り合いは見つかったんですの?」

美琴「………………」

黒子(そんなお顔をなさって……)

黒子「一度177支部に参りません? 
   あそこの端末で調べれば、身元なんてすぐに分かりますわよ」

【177支部】

佐天「御坂さん、やっと出してもらえたんですね!
   ずっと連絡できないから、みんな心配してたんですよ!」

初春「まあ機密に関わるお仕事なら、外部と連絡できないのは仕方ないですよね。
   でも白井さんが禁断症状で暴れるんで、毎日大変だったんですよ」

固法「ともかく長いことお勤めご苦労様」

美琴「あはは……みんなごめん……、いやあ、シャバの空気は美味しいなあ……」

上条「…………」(お前が言うとシャレにならん)

美琴「ところで、みんな学校は? なんで午前中から支部に集まってるの?」

佐天「いやだなー。
   御坂さんが帰ってきたって、白井さんからメールをもらったんで、みんなで待ってたんですよ。
   それに学校は、戦争が終わった直後なんで授業も変則なんです」

黒子「教員のなかにはアンチスキルとして出陣された方も大勢おりましたし、
   今でも授業は完全には再開されていませんの」

固法「ところで、さっきから気になっていたんだけど
   御坂さんの後ろの人はどなた?」

佐天「私も気になってたんですよね。
   御坂さんと白井さんが男の人連れて来るって、珍しいですよね」

初春「ま、まさか御坂さんの大切な人とか」ポー

御坂「え? ええ、まあ……、紹介す……」

黒子「断じて! そんないかがわしい関係ではありませんの!!!
   こちらの方は、自称『記憶喪失』の迷い人。
   行くあてもないとのことで、とりあえず保護してきた、それだけのことですわ」

上条「あ、えーと、俺、上条当麻っていうらしいんですけど、記憶をなくしているみたいで、
   自分ことが思い出せないんですよね」

固法「記憶喪失? それなら病院で診てもらった方がいいわね。
   いや、その前にアンチスキルに頼んで身元を捜さないと」

御坂「ちょ、ちょっと待ってください!
   えーと、初春さんに確認したいことがあるんだけど」

初春「え、私にですか?」

御坂「うん、7月にセブンスミストで起きたグラビトン事件、覚えているわよね?」

初春「もちろん。忘れることなんでできません」

御坂「あの事件が起きたとき、コイツに会っているはずなんだけど、記憶にない?」

黒子「まさか、グラビトン事件の真犯人……」

御坂「ダア! アンタはだまってなさい!」

初春「えーと、すみません。ちょっと覚えていないです……」

御坂「そう……。佐天さんも近くにいたはずだけど、見かけた覚えはないかしら?」

佐天「う~ん、私は爆発の時は外に出ていたし、多分お会いしてないですね」

御坂「そうね。まあ二人ともニアミスみたいなもんだから、覚えてなくても不思議じゃないけど」

御坂(やっぱり誰も覚えていないか……)

初春「御坂さんは、その人が誰か、ご存知なんですか?」

御坂「ええ、よく知ってるわ」

固法「それなら身元はすぐに分かるわね。
   名前を知っているなら、バンクで検索して、住所も学校も分かるわよ」

御坂「ええ、そうなんですけど…………
   初春さん、お願いできないかしら」

初春「了解でーす」

黒子「初春、どうですの?」ヒョイ

美琴「………………」

初春「えーと、この学園都市には、姓が『上条』の人は439人、名が『当麻』の人は6人いますけど
   『上条当麻』に一致する人は一人もいないんです………。
   それに上条さんが通っていたというトアル高校の全学生の顔写真も見てみましたが、
   上条さんらしい人は見つかりません」

美琴「そう………」

美琴(やはりね。もう驚く気にもならない。
   統括理事会は当麻の存在そのものを闇に葬るつもりね)

固法「どういうことかしら。学園都市の住人がバンクに登録されていないなんていうことはあり得ないわ」

上条「えーと、その『バンク』っていうのは住民台帳みたいなもんだよな。
   それに登録がないってことは、…………どゆこと?」

黒子「身分を偽っているか、不法侵入者か、そうでなければ幽霊かってとこですわね」

初春・佐天・固法「………………」シーン

美琴「バンクに登録がない人間は、学校に入れない。
   でも、私は、アンタが高校に通っているところを何度も見ているわ」

佐天「えーと、御坂さんが『上条』さんの名前や高校を間違って覚えているってことはないですか?」

美琴「いいえ。それはないって断言できる」

初春「でも、そうなると、バンクのデータが間違っているってことになります。
   それはちょっと考えられないんじゃないでしょうか」

美琴「………………」(最近まで、私もそう思っていたわ)

原作もこうなりそうで怖いわ

バイバイさるさんって言われてしまいました。

今日は、あと少し投下して寝ます。

今後は投稿の間隔をあけようと思います。
ちなみに一般論でかまわないのですが、どのくらいの間書き込まないと、
スレッドは落ちてしまうのでしょうか?

固法「御坂さんは、その人が高校に通っているところを見たと言っているけど、
   校門のセキュリティチェックを通って、授業を受けているところまで確認したわけじゃないわよね?」

美琴「固法先輩、何がいいたいんですか?」

固法「言いにくいんだけど、
   戦争中は、学園都市にロシア側のスパイが潜入しようとして大勢捕まってるの。
   その中には学生を装った侵入者も多かったわ。
   まあ、まさかとは思うけど、その人の身元を早くはっきりさせるためにも
   アンチスキルに確認してもらう方がいいんじゃないかしら」

美琴「ちょ、ちょっと、待ってください!」    

上条「いや、分かったよ。これ以上美琴にも迷惑をかけたくないし、
   そのアンチスキルのとこに行ってくるよ」

美琴「だから、ちょっと、待ってって!」

黒子「まあ、不法侵入者というのは冗談ですわ。
   お姉さまがここまでおっしゃるんですし、
   わたくしにもそんなに害をなす殿方には見えませんしね」

美琴「黒子!!!」

黒子「第一、世界一厳重と呼ばれる学園都市のセキュリティをかいくぐって、
   外部から侵入して来れるほど、
   優秀なオツムがあるようにはとても見えませんもの」

美琴「あったり前でしょ!!」

上条(おい、美琴さん……)

初春「上条さんが学園都市の学生だったなら、こないだの大覇星祭にも参加していたんじゃないですか?」

美琴「うん、してたけど?」

初春「大覇星祭なら全世界に中継されましたから、
   その映像が今でもYouTubeとかに残っているかもしれません」

佐天「さっすが初春! いいところに気がつくなあ」

初春「褒めても何も出ませんよ。御坂さん、上条さんが出場していた競技って覚えています?」

美琴「え、ええ。大会初日の一種目目で棒倒しに出場してたけど……」

美琴(いや、期待できない……。セキュリティの高いバンクのデータが消されてたんだ。
   動画サイトなんて、まっさきに改竄されているわ)

初春「初日の一種目目、トアル高校が出場した棒倒しっと、
   …………う~ん、見当たりませんね」カチャカチャカチャカチャ

美琴(そりゃ、そうよ。見つかるわけがない)

佐天「まあ、すべての競技が放送されたわけじゃないからね」

固法「他には出なかったの?」

美琴「三種目目に私が出場した借り物競走で一緒に走りました。
   『一種目目に出場した高校生』っていうお題だったんだけど」

佐天「御坂さんが出た競技なら、きっと放送されてますよ!
   動画サイトにも残っているんじゃないですか?」

黒子「残念ながら、それはありませんわ。
   黒子は、お姉さまが出場なさった競技はすべて確認済み。
   でも、そんな殿方と一緒に走った借り物競争なんてございませんでした。
   断言できますの」

美琴「…………」

佐天「まあ、御坂さんが男の人と手を繋いで走ったりしたら、
   白井さんが黙っているわけないか……」

初春「私もきっと、とばっちりを受けてますよねー」カチャカチャカチカチ

初春「…………って、え!? ちょっと見てください! これって…………」

固法「これは……」

上条「確かに、俺と美琴だな」

美琴(うそ…………。ついに、見つかった……。当麻が学園都市に生きていた証……)

佐天「あ、ほんとに手繋いで走ってる……てか御坂さんに引きずられてる……」

初春「上条さんが着ている体操服も調べてみましたが、トアル高校のものですね」

さるよけ支援

美琴「ありがとう! 初春さん、ほんとに、ありがとう!」

美琴(良かった……。本当に良かった……)

黒子「お姉さまの手の平、お姉さまのタオル、お姉さまの素敵ドリンク、お姉さまとの間接キス……」ガンガンガンガン  

佐天「あはは……」

初春「し、白井さん。頭を打ち付けるのはやめてください。机、壊れちゃいます……」

美琴(でも、なぜYouTubeには残っていたんだろ? 
   学校の名簿やバンクのデータ、挙句には人の記憶まで消されているのよ?
   そこまで周到な改竄をするようなヤツらが、こんな基本的な見落としをするかしら?)

上条「体操服がそうだってことは、やっぱり俺はさっきの高校の生徒だったんだな」

初春「あ、もうひとつ、御坂さんと上条さんが映っている動画、見つけましたよ!」

美琴「ああ、これ、玉入れのときのか」

映像は残ってたか…よかった

>>132
美味く保守してもらえれば1週間は持つ
でも構想が出来てるなり完成してるなりしているのであれば、数日中に投下しきっちゃうことをオススメする
規制もあるし、長引くと徐々に人が減って保守してもらえなくなる

佐天「あれ、でも、これって中学生対抗の競技ですよね?
   上条さん、さっきとは別の体操服着てるよ」

美琴「あ、それはね、その、私とコイツで賭けをしていて、
   コイツったらバカだから、
   私を負かすためにわざわざ中学生の競技にまで潜り込んできたのよ」

上条「どんだけアホなんだ、俺って……」

>>146
ありがとうございます。
半日くらいあけてもかまわないのなら十分です。

また規制にかかってしまうと、投稿間隔をあけなければならないのですが、
なるべく日曜までに、全部終えたいと思います。

佐天「常盤台中学選抜20人かあ。あ、婚后さんもいる!」

初春「白井さんもケガしてなければ、出場してたんでしょうね」

黒子「う~ん、おかしいですわね。
   婚后光子はともかく、お姉さまが出場していた競技をふたつも見逃していたなんて……
   お姉さま、こんな黒子をどうかお許しくださいまし!」

佐天「あ、始まったよ…………」

上条「…………つーか、何なんですか、この戦場みたいに危険なフィールドは?
   これが、体育祭とかどうなってんだよ、この街は?」

保守時間目安表 (休日用)

00:00-02:00 40分以内                   
02:00-04:00 90分以内         
04:00-09:00 180分以内         
09:00-16:00 80分以内        
16:00-19:00 60分以内        
19:00-00:00 30分以内  
                         
保守時間の目安 (平日用) 
00:00-02:00 60分以内   
02:00-04:00 120分以内    
04:00-09:00 210分以内      
09:00-16:00 120分以内   
16:00-19:00 60分以内      
19:00-00:00 30分以内 

佐天「まあ、学園都市屈指の名門、常盤台の試合ですからね。
   逆に私のような無能力者は、大覇星祭でも出番がないっていうか……。
   って、え、うっそ? すごーい!! 上条さんが常盤台の人を助けてる!!
   あ、さらに御坂さんが、上条さんの上に倒れてきた玉入れを吹き飛ばしてますね!!」

初春「息の合った夫婦の連携作業って感じで、カンドーです」ウルウル

美琴「えー、そんなんじゃないって。///」

黒子 ケッ

固法「あら? 今、御坂さんの放った電撃を、上条君、片手で振り払ったわよね?」

初春「どういうことですか? いくら手加減していたとはいえ、レベル5の攻撃を軽くあしらうなんて」

佐天「も、もしかして、上条さんって、第一位の超能力者とかなんじゃないですか?」

上条「さ、さあ?…・・・」(これが、俺が持っていたという右手の力か)

黒子(『どんな能力も効かない能力』……これもあながち都市伝説とはいえないかもしれませんわね)

また、サルくらいました……

少し続けます。

初春「あれ? 玉入れの下で何かふたりで話してますよ」

美琴「も、もういいんじゃないかな。これでコイツが学園都市の学生だって十分分かったでしょ」

佐天「ずいぶん長いこと話し込んでますね。
   …………………………………………って、えええええええええええええええーーーーー!!!!!!」

初春「ぬっふぇ!?」

美琴「///」

上条「な、なんだこれは…… 公衆の面前で女の子を押し倒して……
   俺は一体、何をやっているんですか???」

初春「この頃から、御坂さんと上条さんって、付き合っていたんですね」

美琴「いや、それはちょっと違うかなあ……」

上条「つーか、競技中に何でこんな展開になってるんだよ、過去の俺!!!」

黒子「お、お姉さま…………お姉さま…………
   わたくしのお姉さまが、こんな類人猿の腕の中で……………………」ガクガクブルブル  

さるったら他スレにレスすると猿回避ルールはまだ有効かいな?

SS速報VIPで書けば?
保守いらず、落ちない、規制ほぼなし

美琴「あ、そうだ! この後、当麻の知り合いみたいな女の人が倒れるんだけど…………」

黒子「お姉様! お姉様! お姉様!
   お姉様ぁぁああうわぁああああああああああああああああああああああん!!!」ガンガンガンガン   

佐天「あ、ほんとだ。実行委員の人が倒れた。日射病ですかね?」

黒子「このわたくしというものがありながら、あんな類人猿に抱かれて、顔を赤らめて…… 」ガンガンガンガン   

上条「コイツは、さっき高校でぶつかった……」

黒子「コロす! 絶対にあの類人猿をぶちコロしてやりますのおおおおおおお!!!!!!」ガンガンガンガン 

固法「倒れた人、最初に上条君が着ていたのと同じ体操服を着てるわね」
   
黒子「ん? ビデオのお姉様がわたくしを見ていますの! お姉様がわたくしを見つめていますの!」

上条「俺と何か話していたみたいだな。本当は知り合いだったのか……」

黒子「お、お姉さまあああああああああああああん!!
   いやぁあああああああああああああああ!!!!
   あっあんああっああんあお姉様ぁあ!!
   ううっうぅうう!! 黒子の想いよお姉さまへ届け!! 学園都市のお姉さまへ届け!」

美琴「うっさい!!!!!!」ビリビリ チュドーン

黒子「ぎゃは………………………………」シーン

佐天「あれ、下見て! この動画、コメント数がすごいことになってるよ」

初春「でも、ほとんどがスパム扱いになってますね。
   中身を見てみましょう……」カチカチ

 ・お姉様! お姉様! お姉様!
 ・お姉様ぁぁああうわぁああああああああああああああああああああああん!!!
 ・このわたくしというものがありながら、あんな類人猿に抱かれて、顔を赤らめて……
 ・コロす! 絶対にあの類人猿をぶちコロしてやりますのおおおおおおお!!!!!!
 ・ん? ビデオのお姉様がわたくしを見ていますの! お姉様がわたくしを見つめていますの!
 ・お、お姉さまあああああああああああああん!!
 ・いやぁあああああああああああああああ!!!!
 ・あっあんああっああんあお姉様ぁあ!!
 ・ううっうぅうう!! 
 ・黒子の想いよお姉さまへ届け!! 学園都市のお姉さまへ届け!

美琴・初春・佐天・固法・上条 「………………………………………」

美琴・初春・佐天・固法・上条 (は、激しく、デジャヴュ…………)

固法「どういうことかしら? この動画、本当は白井さん、見てたのかしら?」

初春「こんなコメントする人、白井さん以外には考えられないですよね」

美琴「てか、一番下のコメに『黒子』ってしっかり書いてあるし……」

黒子「お、おかしいですわね……。
   お姉さまの素敵すぎるご活躍と、あのあまりに破廉恥な類人猿の所業、
   この黒子が一度見たならば、絶対に忘れるわけがないと思いますの」

佐天「復活はやっ!」

黒子「しかし、わたくしがお姉さまのご活躍を見逃すというのもありえませんわ。
   これは、一体、黒子も何が何だか……」

美琴「実は、黒子は今まで何度も当麻に会ったことがあるんだけど、
   本人は、全然覚えてないって言うのよ」

固法「白井さんまで記憶喪失?」

佐天「あの動画見てショックのあまり、上条さんに関する記憶を失っちゃったとか……」

美琴「いくらなんでも、黒子はそんなにヤワじゃないわよ。
   それに、バンクに当麻のデータがないことだっておかしいわ」

上条「さっきの動画で、俺と話している最中に倒れたヤツがいたろ?
   実はさっき会ったんだが、ソイツも俺のこと覚えてなかったんだ。
   通っていたという高校にも、俺を知っているやつが一人もいない」

佐天「それって……、上条さんが記憶喪失になっただけじゃなく、
   周りの人たちまで、上条さんのこと忘れちゃったってことですか?」

初春「バンクにもどうしてデータがなかったんでしょうか?」

上条「何で、俺、そんなことになっているんだろうな?」

美琴「………………」

佐天「あのう、ちょっと言いにくいんですけど、
   誰かが意図的に、上条さんのことを、いなかったことにしようとしてるとか?」

上条「マジかよ…………」

固法「でもそれだと、バンクのデータまで誰かに改竄されたことになるのよ」

初春「バンクのデータを消すなんて、運営者じゃない限り
   よっぽど高度なハッキング技術がないと難しいと思います」

黒子「それよりも、一度に多数の人間の記憶を操るなんて、
   いくら高位の能力者でも不可能なんじゃありまして?」

固法「まあ、仮に可能だったとしても、個人の犯行ではないわね。
   複数の能力を使わないと難しいんじゃないかしら?」

佐天「何か巨大な組織の影を感じますね!」

美琴「………………」
 
初春「組織といえば、御坂さんが協力していたという
   兵器開発が絡んでいるってことはありませんか?
   そもそも記憶喪失になった上条さんを、どこで見つけたんですか?」

美琴「うーん、その『研究協力』っていうヤツ、
   みんなには、どんな風に説明されているの?」

>>163
今度喰らったら試してみます

>>164
そんな場所があったんですね!
ここと、+しか知りませんでした。


もう太陽が昇って来る時間になってしまったので、一旦寝ます。
続きは、お昼過ぎに始めたいと思います。

お付き合いいただいた方々、ありがとうございました。

見てくれる人は減るかもしれないが、SS速報はさる喰らわないってのが大きいよな


続き待ってる

SS速報はこことは大分空気も仕様も違うから
もし行ってみるなら事前に見ておいた方が良いね

>>182
なるほど。
普段読むだけで書き込まないので、サルって初めて喰らったんですけど、
かなり厄介ですね。
1時間ですみましたが、1日書き込めなかったらどうしようとあせってしまいました。
喰らう前に警告をしてもらえるか、基準が明文化されていれば、やりやすいんですけど。

面白いな。ただ
>太陽が昇るから寝る

この部分だけ自分の胸の内に秘めてもらえると助かる
つらいのはお前だけじゃないからな心配するな

>>183
ええ、ありがとうございます。

>>185
仲間がいて嬉しいです。安心しましたwww

では、おやすみなさい……

「おっすかみやん、なにやってんのや、こんなとこで」

上条「え・・・」

美琴「え・・・」

初春「はい、戦争という非常時なので、新兵器の開発の参考になりそうな能力を有した方々を集めて、
   研究に協力してもらうということでした。
   戦地への徴兵ではなく、あくまで学園都市のなかでの研究協力ということなので
   学生の戦争参加とはいえ、表立っては大きな問題にはならなかったんです」

美琴(失踪後にわざわざそんな建前を用意したところを見ると
   私にはまだ利用価値があるとみなされているみたいね。
   連中の考えそうなことだわ)

佐天「まさか、上条さんもその研究に参加させられて、
   何か重要な秘密を知っちゃって、記憶を消されたとか?」

初春「春上さんの一件もありますしね。
   あの時のMARのような研究機関だったら、そういう酷いことも平気でするかも……」

美琴「いいえ。結論からいうと、その研究協力というもの自体、最初からなかったの。
   私は、個人的な都合でしばらくロシアに行っていたし、
   兵器開発に協力したなんていう事実は一切ないわ」

佐天「えーーー!!! 戦争していたロシアにですか?」

美琴「それより、ひとつ気になったんだけど、『能力者を集めた』ということは、
   研究所に缶詰にされたことになっているのは私だけじゃないわけね?」

黒子「ええ、お姉さま以外にもレベル5の数人が召集されたと聞きましたの」

美琴「なるほど、レベル5が数人か……。
   そのなかに常盤台の心理掌握は含まれていた?」

黒子「いいえ。戦争中、彼女が学校に通っている姿を何度か見かけましたわ。
   彼女の場合、物理的な攻撃力は皆無に等しいですし、兵器開発には不向きでしょう」

美琴「フン、使い方次第では、私の電撃より強力な兵器にもなりそうだけど」
  (少なくとも戦争中、心理掌握は学園都市から出ていないか……)

黒子「心理掌握をお疑いなんですの? 
   まあ、性格的にはかなり問題のある人物ですが、
   いくらレベル5とはいえ、短期間でそれだけ広範囲の人間の記憶を操るなんてできるでしょうか?」


美琴「…………。
   逆に、召集されたレベル5は、私以外に誰がいたか分かる?」

初春「はい、御坂さんがいなくなったときに私も気になって調べてみたんですけど、
   御坂さんも含めて第一位から第四位の能力者が集められたようですね」   

黒子「まあ素人目にも、レベル5の中で兵器への転用に応用できそうな力は、
   その4人の能力に限られますしね。
   もっともらしいデマを流布させたということでしょうか?」

初春「でも、実際に能力を応用した兵器が、対ロ戦に導入されたっていう噂もあるんですよ」

美琴(いや、少なくとも一方通行と原子崩しが、自分の能力開発ではなく兵器の開発に協力するとは思えない。
   完全な作り話と考えるべきだ。
   では、理事会が私だけでなくあいつらにまで"アリバイ"を用意したのはなぜ?
   戦争中、あいつらも学園都市にいなかったのか??)

上条「なあ、ひとついいか?」

美琴「なに?」

上条「お前らの話、よくわかんねえけど、他人の記憶を自由に操れるヤツがいたとしたら、
   美琴も含めて全員の記憶を操作しようとするんじゃないか?」

美琴「!!!」

上条「美琴が研究所に行っていたというデマなんか流さずに、
   いつも通りに生活していたっていう記憶を、全員に植えつければすむ話だろ?」

上条「みんなが俺のことを覚えていないのもソイツのせいだとしたら、美琴の記憶だって消すはずだ。
   それこそ、今だって俺たちの記憶や思考を操作されても不思議じゃない。
   だが、そんなこと起きていない。
   これって、おかしくないか?」

黒子「世の中の人々全員の心を自由自在に操れる人間がいたら、
   すでに世界は完全に乗っ取られていますわ。
   精神操作といっても、あくまで限られた範囲でしか有効ではありませんの」

美琴「でもそうだわ! 
   当麻に関する記憶の消去だって、すべての人間を対象にできたわけではないのかもしれない!」

美琴(動転していたけど、もっと早くに気づくべきだったわ!!!
   統括理事会の力だって万能じゃない。
   少なくとも学園都市外部の人間の記憶まで操作できっこないもの)

美琴「ちょっと、待ってて」

トゥルルル……

美琴「あ、もしもし、私だけど。うん、こっちは平気。
   ちょっと、聞きたいんだけど、大覇星祭のときに一緒に食事した男子高校生のこと覚えてる?
   本当に!!!! ええ、そうそう!!! 名前も覚えてる? うん、そう!!!」

黒子「お姉さま、一体どなたと電話を……?」

美琴「ううん、ただ確認したかっただけ。……は? 違うわよ! 
   いい? もう切るわよ」

美琴「当麻!! うちの母は、アンタのことちゃんと覚えていたわよ!!!」

佐天「え、親公認なんですか!!」

黒子「す、すでに、外堀まで埋められているとは……
   しかし!! この黒子はぜえっったいに認めませんの!!!!」

美琴「いや、論点、そこじゃないし……」

SSの投下のスピードの目安は、大体7~8分がちょうどいい
携帯とPCの両刀だとさるさんくらいにくくなってなおよい

5~6分だと、忘れたころにさるさんくらうしな

上条「ようやく、美琴以外にも俺のこと覚えていてくれた人が見つかったってことか」

美琴「ええ。学園都市外部の人間だけど。
   でも大きな前進だわ!」

初春「学園都市のなかの人は、みんな覚えていないんでしょうか?」

美琴「…………そうだ! この学園都市の人間でも、
   アンタのことを覚えていそうなヤツに心当たりができたわ!」

美琴(外部の人間が覚えていたなら、可能性は高い!)

美琴「行くわよ! 当麻!!」

ちょっと、続きを整理して、また数時間後に投下しますね。

>>217
了解です。
昨夜は2回も喰らいましたw

アックア×上条はあるのか?

思わず保守

>>245-246 すまない
ブックオフに行って漫画買ってきた
7巻までしか出てないのかな?
さて耽ります

まん●だと7巻までだな

>>224~231
誘導があまりに自然で笑わせてもらいました。
車スレまでホモネタとかwww

>>248
漫画は禁書もいいけど、冬川版の超電磁砲は、絵も話もクオリティ高いのでオススメですよ。
ラノベ原作のマンガで、ここまでレベル高いのって、あんまないと思います。
上条さんに救われるまで、御坂が一人でどんどん追いつめられて壊れていく描写なんか、とても切ないです。
こっちは5巻まで出てるけど、私は通常版を買ってしまい、後から特装版にしとけばよかったと後悔しました。


では、再開します。

美琴「アンタにこれから会ってもらいたいのは、私の妹達なの」

上条「そういえば妹がいるって言っていたな」

美琴「ええ。と言っても、私の体細胞クローンよ」

上条「クローン……」

美琴「2万人生み出されて、そのうちの1万31人は実験で殺されたわ」

上条「ちょ、ちょっと待て!! 
   なんか急に話がえらいことになっていて、ついていけねえよ。
   人間のクローンを生んだり殺したり……、そんなことが日常的に行われているのか?」

美琴「この街の大多数の人間はそんなこと知らないわ。
   私も、黒子にすら話していないの。
   でも、一歩離れた路地裏では、実験と称した虐殺が平然と行われている……
   そういう街なの。ここは……」

上条「なんてこった……」

おかエリー

美琴「でも心配しないで。
   アンタが命をかけて私達を守ってくれたおかげで、もうその実験はなくなったから。
   最初に言ったでしょ。私と妹達の命の恩人だって」

上条「でも、そんな無茶苦茶な実験があったくらいなら、
   この街の人間の記憶を弄ったりするなんてことも平気で行われていそうだな」

美琴「ええ、学園都市の上層部は、研究のためなら手段を選ばないわ」

上条「俺のことをみんな忘れているというのも、何かの実験っていう可能性はないか?
   なぜ俺がターゲットになっているのか知らねえけど」

美琴「………………今はまだ分からないわ」

上条「それで、美琴の妹達のことだが、
   俺に会っても白井みたいに覚えていないんじゃないか?
   学園都市にいた人間は、俺に関する記憶が消されている可能性が高いんだろ?」

美琴「彼女達は例外かもしれないの。
   生き残った9968人のうち、ほとんどの子たちは、
学園都市外部の施設や研究所に分かれて療養しているの。
   そして学園都市に残った子たちも、常に外部の妹達とネットワークで繋がれていて……、
   簡単にいうと連絡を取り合っているってことね。
だから、記憶が共有されている可能性が高いの」

上条「なるほど……」

【10032号の病室】

御坂妹「あなたは上条当麻……、
    とミサカ10032号は、想い人の突然の来訪に顔をほころばせながらも

    その脇にピタリとくっつくお姉様の姿を発見して、心の底で舌打ちをします」    
    
上条「君、俺のこと、覚えているのか??」(美琴にそっくりだ!)


美琴「良かった……」

御坂妹「もちろんです、あなたはこのミサカの命の恩人ですから、
    とミサカはいつもと違うお二人のリアクションに、いささかの戸惑いを覚えます」

御坂妹「なるほど、そんなことが……、
    とミサカはあなたが、ミサカとの大切な思い出までなくしてしまったことに、
    強い衝撃と憤りを隠しきれません」

上条「う゛、えーと……」

御坂妹「それでは、あの日二人で交わした将来の契りまで忘れてしまったのですか? 
    とミサカは悲嘆にくれつつ、あなたとの愛の証であるこの首飾りを握り締めます」

美琴「ドサクサにまぎれて、テキトーほざいてんじゃねええええええ!!!!」

御坂妹「お姉様の方こそ、ファーストネームで呼び合ったりずいぶん親しげになりましたよね
    とミサカは女の勘を働かせつつ、
    オリジナルの手で姑息なイカサマが行われたニオイを目敏く嗅ぎ付けます」

美琴「ぐぅぬう……」

何気にレールガン全巻持ってた

美琴「と、とにかく!! 当麻自身の記憶がないばかりか、
   学園都市に住む人間は、私達以外、誰も当麻のこと覚えていないのよ。
   アンタも記憶を消されそうになった覚えはない?」

御坂妹「確かに今から5日前の10月30日、ミサカは一時的に昏倒し、
    その間にミサカの記憶は他者からの干渉を受けて、塗り替えられました」

美琴「10月30日! 要塞が墜ちた日ね」

御坂妹「ですが、ミサカは学園都市外部の妹達とネットワークで結ばれているため、
    改竄された記憶は、すぐにほかの妹達と共有していた本来の記憶に上書きされました
    とミサカは他人事のように説明します」

美琴「やっぱり! どんな干渉を受けたのかは分からない?」

御坂妹「学園都市にいた4名のミサカは、一様に『上条当麻』に関する記憶を消され、
    つじつまを合わせるための偽りの記憶を埋め込まれました。
    この記憶の干渉は、ログとしてネットワークに保存されています」

上条「そのログっていうのから、記憶を元に戻す方法を調べられないかな?」

御坂妹「いいえ、それはミサカたちには不可能でしたとミサカは即答します」

上条「………………」

御坂妹「妹達はこの干渉について並列的に解析を試みましたが、
    その原理については一切分析不能でした。
    とミサカは残念ながら不首尾に終わった結果を報告します」    

美琴「分析できないほど高度な能力が使われたということ?」

御坂妹「とっかかりも見つからない以上、高度というよりも未知の力と呼ぶべきかと」

美琴「………………」

御坂妹「ただしミサカには、この干渉を再現可能な人物に一人だけ心当たりがあります。
    とミサカは記憶を戻すための唯一の手がかりを提示します」

上条「おい! 本当か!!」

美琴「何ですって! 誰よソイツは??」

御坂妹「はい、それは一方通行です。
    とミサカはその人物の名を口にします」

美琴「どういうこと? アイツの能力はベクトル操作でしょ?
   精神系の操作に応用できるとは思えないけど」

御坂妹「ええ、ですから『再現』と申しましたとミサカは復唱します」

御坂妹「ミサカたちのネットワークから干渉時のログを抽出し
    一方通行によってこの未知の力をベクトル操作をすることで
    記憶の干渉の再現が可能でしょう。
    とミサカは彼のこれまでの経験に基づき推論を立ち上げます」

上条「ん? ベクトルを変える? 
   向きを逆にすれば、俺のことを忘れた人たちの記憶を元に戻せるということか!」

御坂妹「はい、おそらくは……。
    ただし、詳しいことはこのミサカにも分かりかねます。
    あとは一方通行本人に尋ねてみるのが早いでしょう。
    とミサカは小難しい説明が面倒になったので、後はモヤシに丸投げすることにしました」 

美琴「ちょっと待って!! 
アンタたちをまた一方通行に関わらせるわけにはいかないでしょ!   
   第一、アイツが私達に協力するわけないじゃない!!」


御坂妹「いえ、すでに一方通行には、番外固体が取り出した20001号の記憶を元に
    分析不能な未知の力を再現した実績があります。
    とミサカはお姉さまの懸念を取り除きます」

美琴「番外固体に20001号……。それに実績って、どういうこと?
   もう実験は終わったんじゃなかったの……。
   どうして新しいクローンが生まれているのよ? 当麻の件もアイツの仕業ってわけ???」

上条「その一方通行ってのは何者なんだ?」

御坂妹「落ち着いてください、お姉さま。
    20001号と番外固体は、あの絶対能力進化計画とは関係がありません。
    また彼は、20001号や妹達が危機に陥ったとき何度も救っています。
    とミサカは一方通行と妹達が極めて良好な関係にある現状を報告します」

美琴「ど、どうしちゃったのよアンタ……。
   おかしいわよ……。
   あの一方通行が妹達を助けるなんてあり得ないじゃない……」

美琴(この子の記憶も操作されてる!!)

御坂妹「ちょうど今一方通行はこの病院にいます。
    彼に直接会って話をするのが、お姉さまの誤解を解く早道かと
    とミサカは進言……」

美琴(!!! しまった……私達が立ち寄りそうなところに先回りされた!?)

美琴(もし統括理事会が当麻への襲撃のために用意したのが一方通行だとしたら……
   右手の力を失った当麻と洗脳されたこの子を抱えて逃げ切れるかどうか……
   今、出くわしたら万事休すだ!!)

美琴「二人とも、ここから出るわよ!」

上条「おい、またかよ! 一方通行って何なんだよ……」

美琴「さっき妹達のことを話したでしょ。その1万31人を殺したのが、一方通行。
   学園都市最強で、私でも適わない。今そいつに捕まったら終わりなの!!
   早くこの部屋から出て!」ガラッ

【病室の外の廊下】

打ち止め「精密検査なんて必要ないよ、あなたがもう治してくれたじゃない。
     ってミサカはミサカは退屈な入院生活に大ブーイング!!」

一方通行「長期間負荷をかけ続けたンだ。少しの間はここでおとなしくしていやがれ」カツーンカツーン

美琴(!!! 向こうから来るのは一方通行!!)

美琴「やばい見つかってる!? こっちへ来る!!!」

打ち止め「むう~、ってミサカはミサカは抗議のひざカックン!!」

一方通行「ぐへェ……。てめェ、何しやがるンだ!!」

打ち止め「やーい、悔しかったらここまで追いかけてみろ! ってミサカはミサカは完全快復を猛アピール!」

看護師「ちょ、ちょっと、一方通行君、大丈夫? 
    こら、打ち止めちゃん、人を転ばせたり、廊下を走ったらダメでしょ!」

上条「楽しそうだな」

御坂妹「納得していただけましたか? とミサカはお姉さまに確認をとります」

美琴「………………」(何が何だか分からない……)

打ち止め「あ、あなたはミサカたちの命の恩人! 
     ってミサカはミサカは猛ダッシュで抱きついてみたり!」

上条「ん? 君も俺のこと知ってるのか?」

打ち止め「その隣の人はお姉さま? ってミサカはミサカは突然の再会に感激してみたり!」

美琴「あなた、そういえば前に一度見かけたわね。よく見れば、私の小さい頃にそっくり……」

打ち止め「そうだよ、ミサカもお姉さまのクローンで検体番号20001号!
     ってミサカはミサカは今度はちゃんと自己紹介!!」

一方通行(ン、あれは……三下と、………………オリジナルか)

美琴「…………」

上条「おい、美琴。まさかあいつがこの街最強という一方通行か?」ボソボソ

美琴 コクン「私から離れないで……」

上条「おいおいマジかよ……」(ま、負ける気がしねえ……)

美琴「…………」

一方通行「…………」

上条(なんか空気が重い……)

上条「えーと、お前が本当に一方通行ってヤツなのか?」

一方通行「アアン?…………三下ァ、お前、ロシアでくたばり損なって、頭でも打ったンか?」

上条「俺がロシアにいたことまで知ってるのか?」

一方通行「………………何があった? 話してみろ」

一方さんかっけぇ
支援

美琴「待ちなさい」

一方通行「…………」

美琴「アンタ、私のクローンと一緒に何をやってるの?
   この子は何? 当麻がロシアにいたこと、なぜ知ってるの?」

一方通行「…………ちっ、いちいち説明するのも面倒くせェ」

打ち止め「この人は私のことを助けにロシアに行っていたんだよ! 
     ってミサカはミサカは感謝のベアハッグ!」

一方通行「オイ、腰にしがみつくンじゃねェ!」

御坂妹「いくらセロリがモヤシとはいえ、20001号に持ち上げることは不可能では?
    とミサカは冷静にツッコミを入れます」

美琴「ちょ、ちょっと、アンタ! 何やってんのよ! ソイツから離れなさい!!」

御坂妹「やれやれ、お姉さまに説明できるのはこのミサカしかいないようですね。
    とミサカは長い説得になりそうな予感に、一人深いため息をもらします」

御坂妹「…………と、言うわけですお姉さま、
    とミサカはお姉さまに納得していただけたことを期待します」

美琴「そんな話信じられるわけないでしょ! アンタ、アイツに何をされたか忘れたわけ?
   記憶を消されているんじゃないの?」

御坂妹「いえ、もちろん絶対能力進化計画のことを忘れたわけではありません。
    ですが、その後、彼が脳に損傷を負ってまで20001号の身を守ったり、
    レムナントの回収を阻止して妹達を守ってきたことも事実なのです。
    とミサカは先ほどの説明を繰り返します」


打ち止め「あのね、あのね、この人は、ミサカのことを助けるために、
     今度もロシアまで行ってボロボロになっちゃったんだよ。
     って、ミサカはミサカはちょっと心配になっちゃって、この人のことを弁護してみたり……」

一方通行「てめェは、そのボロボロになった俺に、さっきは蹴り入れていたけどなァ! オイ!」

打ち止め「えへへ、蹴りじゃないよ、ひざカックンだよ。
     ってミサカはミサカは罪状軽減を申し出てみる!」

美琴「あり得ないわ!!! コイツは1万31人も殺してきた悪魔なのよ!
   アンタたち、頭おかしいわよ!」

一方通行「…………」

上条「美琴、俺にはそんなに悪いヤツにも見えないぞ」

美琴「やめて……」

美琴「仮に、コイツがその後、妹達のことを手助けしたとしても
   それで殺された1万31人が戻ってくるわけじゃないでしょ!
   許せない。絶対に私はこの男を許さない。
   コイツは、私の目の前で、私の分身をグシャグシャに潰したのよ!!!!!」

上条「でも改心したんだろ? 結局、コイツもその実験ってのをやらされた被害者なんじゃないのか?」

美琴「やめてよ! 当麻にだけは!! ……当麻にだけは、そんなこと言ってほしくない……」

美琴「笑ってた……。コイツは、妹達を引きちぎりながら笑っていたのよおおおおおお!!!!!」

上条「…………」

一方通行「オリジナル、オメェの言う通りだ。
     俺だって、あの実験のことをチャラにしようとは思わねェ」

一方通行「どうする? アイツらの復讐をするか?
     今の俺は30分しか能力が使えねェ。それを超えれば反射すら効かねェンだ。
     お前でも俺を殺せるかもなァ」

美琴「アンタと同じことするわけないでしょ。

   …………消えて。今すぐ消えてよ!!
   二度と、この子達の前に姿を現さないで!!!!」

一方通行「…………………………………………分かった」

おい、一方がかわいそうだから黙れビリビリ

打ち止め「そ、そんなのってないよ! 
     ってミサカはミサカはあなたにしがみつきながら泣き出してみたり……」ヒックヒック

御坂妹「それは不可能ですと、ミサカはお姉さまの提案に反対します。
    すでにミサカたちのネットワークは彼が失った脳の機能の代理演算にあてがわれており、
    かたや一方通行はミサカたちの身の安全を保障する役割を担っています。
    とミサカは、一方通行と妹達が今では一蓮托生の共存関係にあることを説明します」

美琴「…………」

御坂妹「彼が妹達に危害を加える心配はありません。
    それは自身の"脳"を破壊することと同義ですから
    とミサカは、お姉さまが納得しやすいように、利害関係からも説明を試みます」

美琴「…………」

上条「なあ、美琴、お前が怒る気持ちも当然だと思うけど、
   俺はコイツにロシアでの自分のことを聞いてみたいんだ。
   それに、妹の話では、記憶の改竄の謎を解く手がかりも、
   コイツなら持っているかもしれないんだろ?」

美琴「コイツが記憶を操作した張本人かもしれないでしょ!!!
   そうよ、そうだわ。ロシアに行っていたなら、当麻の記憶を消したのもコイツよ!!!
   この子たちだってコイツの仕業で洗脳されているのよ!!!!!!」

御坂妹「お忘れですか?
    一方通行の能力は、あくまでベクトル操作です。
    彼には記憶操作の模写や反射は可能かもしれませんが、
    一次的に精神操作を実行することは不可能です。
    とミサカは激昂するお姉さまをなだめます」

美琴「ハアハアハアハア…………」

御坂妹「そもそも彼が能力を使うとしたら、
    その代理演算を行うのはこのミサカたちなのですよ。
    とミサカは最後にゆるぎない根拠を出してたたみかけます」

美琴「…………」

打ち止め「そうだよ! もうそんなことは言わないで!
     ってミサカはミサカはお姉さまに抱きついて泣き落とし!」

超支援ですね

美琴「…………」

美琴「一方通行。
   アンタのことを信用したわけじゃない」

美琴「もちろん許したわけでもない」

一方通行「…………」

美琴「でも、話をするだけならかまわないわ」

一方通行「………………。
     ……………………ンで、記憶の操作ってナンのことだ?」

【10032号の病室】

一方通行「…………そうかい。まあ話は分かった」

一方通行「で、お前らが期待する正体不明の力の再現つーのはよォ、
     できるかもしれねェが、思い通りの結果になるかは保証しねェぞ」

上条「どういうことだ?」

一方通行「俺がロシアでやったことは、このガキの頭ンなかのウィルスを駆除する『歌』の再現だ。
     言ってみれば、『呪文』を唱えるのと同じだなァ」

美琴「ふん。何を言うかと思えば、学園都市第一位の口から、そんなオカルトみたいな言葉を聞くなんてね」

一方通行「原理の分からねェ、ブラックボックスという意味ならば、その言葉が適当だろうが?」

美琴「原理を自分で理解できないなら、パーソナルリアルティに置き換えることなんて不可能でしょ?」

一方通行「まあ、フツーの人間はそこまでだよなァ」

美琴「なっ…………」

しぇえええええええええええええん

一方通行「だがなァ、未知の力をそのままにしといたンじゃァ、
     それ以上、パーソナルリアルティは広がらないんだぜェ」

美琴「…………」

一方通行「正体不明の力を再現するだけなら、その原理を理解する必要なンてねェ。
     自分だけの公式に当てはめちまえばイイ話だろーが。
     元々パーソナルリアルティの構築つーのは、
     そうやって客体を自分のなかに取り込ンでいく作業だったはずだ。
     違うか、第三位?」

美琴「はん。まさか殺人鬼に講釈を聞かされるとは思わなかったわ」

上条「でもお前、結構いいこと言うじゃねえか。
   何事も諦めたらそこで終わりだって、言いたいんだな!」

御坂妹・打ち止め「…………」

一方通行「ただし、ロシアのときは、羊皮紙に書かれた記述をもとに『歌』を再構成できた。
     だが、今回は、未知の力を思い通りの向きに変えるヒントはねェ」

美琴「力を自由自在には操れないということね」

一方通行「そういうことだ。
     今俺にできることは、その記憶の干渉ってやつを
     そのまま再実行するか、あるいは反射するかのどちらかだな」

上条「それで十分だぜ!
   反射すれば、みんな俺のことを思い出すんじゃねえのか?」

一方通行「てめェは、俺の話聞いていたのか?」

一方通行「俺ができるのは、その干渉ってヤツを外側からなぞることだけだ。
     原理が不明な以上、結果がどうなるか確実なことは分からねェンだよ」

御坂妹「それでも思考実験から、ある程度は予想を絞ることが可能なのではありませんか?
    それともアクセラレータ(量子加速装置)の通称は伊達だったのですか。
    とミサカは水を向けてみることにします」

一方通行「まあ、一番可能性が高いのは、仕掛けてきたヤツにそのまま返すってパターンだろうなァ」

美琴「犯人が当麻のことを忘れるってこと?」(まあ、それも願ったりだけど……)

一方通行「ああ、そうだ。
     もちろん、三下が言ったように、記憶を消されたヤツらを元に戻せる可能性もあるかもなァ。
     あるいは、その両方が起きるか……。
     考えられるのは、おそらくその3パターンだろうよ」

書き手も寝落ちしそうな状態な予感
もし落ちたらスレ落ちしない&さるのないSS速報板への移動を希望する

美琴「…………どうする、当麻?」

上条「その3つのどれに転ぼうが、悪い話じゃないんじゃないか」

美琴「そうね……………………」

打ち止め「ねえ、またアレをやったら、あなたの体が壊れちゃたりしない?
     ってミサカはミサカは不安になってあなたの手を握ってみる…………」ヒソヒソ

一方通行「心配ねェ。それにあの三下には、お前を助けたときに大きな借りがあるンだ」

>>355
あと2~3時間頑張ってみます。
さる規制にかからない限り、もし寝る場合は、そう言ってから寝ますね。

美琴「分かったわ。一方通行。お願いできるかしら」

一方通行「いいだろう。おい、お前が受けた干渉ってのは、具体的にどんな形をとっていたンだ?」

御坂妹「超低周波の振動音です。不可聴域であったため、受けた人には音として認識されなかったと思われます。
    妹達の脳波の変化から、このとき受けた超低周波音を逆算しました。
    とミサカはその音の周波数表とグラフを取り出します」

美琴「これって、地震の波形に似ているわね」   

一方通行「離れた場所で3人以上が捉えていれば、発信元を特定できるだろォ」

御坂妹「はい、世界中のミサカが受けた振動音を照らし合わせると、
    北緯74.955度 東経51.083度 ±0.003度の地点と推定できます」

調べてみたら海のど真ん中だった

上条「ちょっと待て、世界中の妹達がその音を受け取っていたのか?
   記憶をなくしたのは学園都市にいたやつだけじゃなかったのか?」

御坂妹「はい、記憶を改竄されたのは学園都市にいた4名のミサカのみですが
    世界中のすべてのミサカが同じ音を受けとっていました。    
    とミサカはこの音自体に、力が及ぶ範囲を限定する働きがあったことを示唆します」

上条「自分でわざわざ効果をせばめるって、どんな意味があるんだ?」

美琴「それより、その座標って……」

一方通行「ああ、例の要塞が墜ちた場所だな」

美琴(どういうこと? これって学園都市の仕業じゃなかったの?)

一方通行「おそらく、その超低周波音は、要塞が墜ちたときのものだろう。
     落下の衝撃音に乗せて、力を伝えたンだな。
     ってことは、記憶の改竄をしたのは、落下の時に要塞に乗っていた人間つーことか」

御坂妹・打ち止め(10777号の記憶では、その時要塞にいたのは……)

一方通行「それにしてもあの要塞、三下と何か関係していたンか?」

上条「………………」


美琴(あの時あの要塞に、当麻以外に誰かコイツを恨んでいる人間でも乗っていたわけ?
   まさか……………………いや、それはない)

美琴「墜ちた時に乗っていた人間とは限らないでしょ。
   墜落した時に力が発動されるように、あらかじめ仕組まれていたとか」

一方通行「まあ、確かに能力を研究して兵器や産業機器に転用した例もある。
     それなら、遠隔操作や自動化も可能なンだが……」

一方通行(この力は、そういった能力とは毛色が違う気がする)

一方通行「ンで、どうすンだ? 記憶の干渉の再現は可能だが、
     仕掛けたヤロウがくたばってるなら、反射は無意味かもしれねェな」

上条「一方通行。もし犯人が、自分自身にも記憶を忘れるように仕掛けていたとしたら、
   記憶の干渉を再現した場合、何が起きると思う?」

一方通行「そういや、てめェも記憶喪失だったな。
     …………まさか、自分が仕掛けたとでもいいてェのか?」

上条「前に美琴に聞いた話では、その要塞に取り残されていたのは俺らしいんだ。
   記憶の干渉が俺がいた場所から発せられていたとなると、
   みんなが俺のことを覚えていないことと、俺自身の記憶喪失が無関係だとは思えねえ」

一方通行「仮に『自分に関することを忘れる』という力だとしたら、
     これを自身に向けた場合は、これまでの人生の体験をすべて忘れちまうよなァ。
     確かに三下が、エピソード記憶を完全になくしていることと噛み合うが……」

美琴「いや、あり得ない! そもそも、当麻に記憶を操作する力なんてない!」

上条「ああ、あくまでひとつの可能性の話さ。
   それで、もし仕掛けたのが俺だったとして、一方通行がそれを反射してみせたら、
   どうなるんだ?」

一方通行「効果が逆向きに作用すれば、記憶をとり戻すことになるかもしれねェが…………
     確証はねェぞ」

美琴「もういいわ! そんな不確かで危険なことを試すわけにはいかない。
   ほかの方法を探すわ」

上条「いや、ほかに方法なんてないだろ。
   お前ら、この街で一位と三位の頭脳の持ち主なんだろ?
   そのお前らでも原理を説明できないことを
   ほかのやつらがわかるのか?」

美琴「………………でも!」

上条「それに、この学園都市で、今、俺のことを覚えてくれているのは、
   お前とコイツらだけなんだろ?
   俺には、ほかに頼れるあてなんてないのさ」

美琴「……………………」

上条「みんなの記憶だけじゃなく、
   もし、俺に記憶がないのもこの力のせいだとしたら、
   これを反射すれば、きっと俺自身の記憶も取り戻せると思うんだ」

美琴「ま、待って! あせる必要なんてないわよ!
   確実な方法が見つかってから、記憶を取り戻せばいいじゃない!」

上条「大丈夫だ、美琴。
   俺はどうしても思い出したいんだ。
   俺が本当に自分で記憶を消したのか?
   あるいは別のヤロウの仕業なのか?
   その要塞で何があったのか?
   今まで自分がどんなヤツらと関わって、どんな人生を生きてきたのか」

美琴「……………………」

上条「もちろん、お前と今までどう過ごして来たのかも知りたい」

美琴(…………それに、アンタが最初に覚えていたこと……
       ……………………必ず帰るって約束したという相手)

上条「それにな、本当に俺が自分で自分の記憶を消したんなら、
   今までの人生を捨てようとしたそんな無責任なヤロウをこの手でぶん殴ってやりてぇんだ!」

美琴「……………………」

上条「……………………」

美琴「ぷっ!」

美琴「何それ、全然意味分かんない。どうやるっていうのよ!」

美琴「ふふ……」

上条「ははは、」

上条・美琴「あははははははは!!!」

上条「……………………」

美琴「………………うん」

上条「………………ああ」

上条「………………やってくれ、一方通行」

一方通行「------------------------------------------」

御坂妹(超低周波音なので何も聴こえないのは当たり前なのですが、
    こうしてセロリが、口を開け白目をむき出したまま、黙って棒立ちしている姿というのは、
    不気味というよりも何とも滑稽ですね、あはははは
    とミサカは率直な感想に視覚イメージを添えつつ実況することにします>MNW)

一方通行「------------------------------------------」

美琴「どう、当麻? 何か思い出した?」

上条「……………………」ドサ

美琴「ちょっと、どうしたの! 大丈夫!?」

御坂妹「問題ありません。ミサカたちも記憶に干渉を受けた際に一度昏倒しています。
    とミサカは、彼が倒れたことも想定の範囲内であることを説明します」

美琴「!!! 
   いや、違う!
   か、体が透けてきてるわよ!!」

御坂妹「!!!」

美琴「やめて! 一方通行!! 今すぐやめて!!!!」

一方通行「---------!!!」

打ち止め「大丈夫?ってミサカはミサカはあなたのそばに駆け寄ってみたり……」

一方通行「いや俺は全く問題ねェ。それより、三下はどうなったンだ?」

上条「…………………………………………
   …………………………………………い……、インデックス……」

美琴(!!!!!)

美琴「大丈夫? 当麻? お願い! しっかりして!!」

御坂妹「体が透けて見える現象は収まりましたが、あれは一体……
    とミサカは予期せぬ事態に呆然と立ち尽くします」

上条「…………………………………………
   …………み、美琴。
   ん? 美琴が二人いる……。あ、妹だったな……。

   ……………………その後ろのヤツらは誰だ?」

美琴「え、ど、どういうこと? また忘れちゃったの?」

上条「い、いや、大丈夫だ。
   別に何も忘れてなんかいねぇ。
   ただ急にめまいがして…………俺は倒れたのか?

   それより、妹。
   お前、一方通行ってヤツが、何かできるって言っていたよな。
   ソイツは今どこにいるんだ?」

美琴「記憶が後退してる…………」

美琴「一方通行、これってどういうこと!?」

一方通行「さあな、三下が他の人間の記憶も消去していたなら、
     それが反射されて直近の記憶が消えたのかもしれねェが……」

御坂妹「それだと、体が透けた現象が説明できないのでは?
    とミサカは超常現象の解明を求めます」

一方通行「何度も言うが、力のベクトルと効果の関係が分からねェ限り、
     俺にもどういうことかは説明できねェンだ」

美琴「それは分かってる。別にアンタを責めるつもりはないわ」

御坂妹「記憶を消す以外の効果も含まれていたのかもしれませんね。
    とミサカは推論を修正します」

美琴「それに、人の記憶だけじゃなくてバンクや学校の名簿からも
   当麻の名前が消えていたのよ……」

一方通行「三下の存在を示すものが、みんななくなっていたつーことか」

御坂妹「あの力は人の記憶だけでなく、
    あの人の存在そのものを消す効果があったのではありませんか。
    とミサカは新たな仮説を組み立ててみます」

上条「なあ、美琴、ソイツが一方通行なのか? その隣の小さい女の子は?
   一体さっきから何の話をしている? 俺にも分かるように説明してくれ!」

打ち止め「と、とりあえず、もう一度自己紹介からだね!!
     ってミサカはミサカは重たいムードをリセットしてみたり……」

美琴「………………ねえ当麻」

上条「ん?」

美琴「アンタ、さっき気が付く直前、うわ言で『インデックス』ってつぶやいていたんだけど、
   何か思い出したんじゃない?」

上条「ああ、インデックスは白い修道服を着たイギリス清教の修道女で…………」

美琴「アンタが大切に想っている子?」

上条「…………ああ、多分そうだ。そんな気がする。
                  ……………………美琴?」

今日はここまでにしておきます。
これで2/3くらいは、来たかなと思います。

遅い時間まで読んでいただいた方々、ありがとうございました。
特に>>369で、絶妙のフォローを入れていただいた方、感謝です。
地図があると分かりやすいです。

明日はまた昼過ぎくらいから、投稿していきたいと思います。

では/

再開します。

書き溜めが尽きてきたので、間隔がゆっくりになると思いますが、
どうか、のんびりお付き合いくださいませ。

美琴「………………ごめん、当麻。
   ………………………………私、ウソついていたの」ブワ

上条「…………」

美琴「私、アンタの彼女だって言ったけど、アレ嘘なの……」ポロポロ

上条「…………美琴」

美琴「私はずっとアンタを追いかけていたけど、アンタはいつも振り返ってくれなくて……。
   アンタがずっと見ていたのは…………」

美琴「……きっと、あの子。
   アンタが、必ず帰ると約束した人って、あのインデックスっていう子だよ」

上条「ああ、…………そうかもな。
   いや、そうだ、間違いない!
   俺はインデックスと約束をした…………」

上条「……だが、ちょっと待ってくれ、美琴。
   俺はお前に本当に感謝しているんだよ。それに今俺が好きなのは……」

美琴「…………それって最低だよ。そういう態度、私にとるって残酷だと思わない?」

美琴「アンタは誰かれ構わず他人を助けるようなヤツだけど、幸せにできる女は一人だけなのよ」

上条「だが、お前にはマジで感謝してるし、お前のことが一番大切だってのは、本当の気持ちなんだ」

美琴「…………分かったわ、ありがとう」

美琴「じゃあ、ホラ、さっさと立って!!
   とっとと、そのインデックスを探しに行きますか!」

御坂妹「まだ、その人の記憶は完全に戻ったわけではないようですが?
    とミサカは立ち去ろうとするお姉さまを引き留めます」

美琴「さっき、当麻の姿が透明になりかけたでしょ?
   これ以上、効果の分からない力を加えるわけにはいかないわ」

美琴「コイツの大切な子の記憶が甦っただけで、十分じゃない」

上条「…………」

美琴「ねえ、インデックスがどこにいるかは思い出した?」

上条「ああ、インデックスは…………
   インデックスは、今はロンドンの聖ジョージ大聖堂、そこにいるはずだ……
   確か精神を拘束されていたが、今は元に戻ったはず………………」

美琴「よしっ!!」

美琴「アンタたち……」

御坂妹・打ち止め「………………」

美琴「………………………………それに一方通行」

打ち止め(………………)

美琴「…………ありがとう。感謝するわ」

打ち止め(!!)

一方通行「………………」

一方通行「……Index-Librorum-Prohibitorum」

美琴「!」

上条「お前も知ってるのか?」

一方通行「その名前に俺とこのガキは二度助けられた」

上条「…………」

一方通行「そいつに会ったら、礼を言っておいてくれ」

上条「ああ、一方通行。こっちこそ、ありがとう。恩に着るぜ!」

御坂妹「これが失恋の痛みというものなのでしょうか?
    とミサカは始めて味わう苦くも甘酸っぱい感情に戸惑いながら、
    お姉さまとこの痛みを共有します」

打ち止め「ばいばい、でもまた会えるよね?
     ってミサカはミサカは小さく手を振ってみる……」

次はイギリス編です。

投下量が少なくて申し訳ないですが、ちょっとここで休憩して、
その間に書き溜めさせてもらいます。

続きは2時間後くらいに再開するつもりです。

★11月5日

【ロンドン行きの飛行機の中】

上条「そういや、今度はちゃんとパスポートを用意してたんだな」ボソボソ

美琴「当たり前でしょ。まあ、アンタのは私がまたICチップを偽造したんだけど」ヒソヒソ

上条「…………」

美琴「…………」

美琴「ねえ、私ずっと、あの力のこと考えていたんだけど、
   要塞が衝突した直前のことって何か思い出せない?」 

上条「う~ん、はっきりとはしねえんだが、少し思い出してきた」

美琴「……話してみて」

上条「ああ、確かに俺は要塞に乗っていた記憶がある。
   このままコレを地上に墜としちゃいけねえと思って、
   必死にその中を走り回っていた…………」

美琴「じゃあ、やっぱり海の上に誘導したのはアンタだったの?」

上条「分からねえ。
   たが、同時に何かヤバイ巨大な力が北で浮上しようとしていて、
   俺は向きを変えてそっちへ…………」

美琴「巨大な力?」

上条「ああ……。なんつーか、自然とか人間の普通の力なんかじゃねえ。
   神とか天使つーか……」

美琴「…………」

上条「はは、何言っているんだろうな。こんなこと言っても信じられねえよな」

美琴「ううん。いいから、思い出したこと、全部話してみて」

上条「ああ、それで俺はその巨大な力を追いかけて、
   要塞ごとそいつとぶつかりながら、必死で爆発を止めようとしていて…………」

美琴「…………」

上条「だが結局、俺の力では持ち堪えられずに、そもまま爆発しそうになって…………」

上条「……………………ここまでだ。
   …………あとは、何も思い出せねえ」

美琴「そう……」

美琴「あの要塞ね、半径が数十キロにも及ぶ超巨大な浮遊物だったんだけど、
   あれが墜ちても周囲に伝わった衝撃はとても軽かったの」

上条「…………」

美琴「私がVTOLでアンタを迎えに行った時は、高度が1万メートルを超えていたわ。
   ロシア空軍や学園都市の部隊が伝えた情報によると、
   その後緩やかに下降しながら北に向かったようなんだけど、
   突然北極海のあの地点で急降下したらしいの」

美琴「半径が数十キロっていったら、佐渡島より大きなサイズよ。
   そんな巨大な質量の物体が自由落下したら、いくら低い高度から海に墜ちたとしても、
   前代未聞の大惨事になっていたはずだわ。 
   本来なら、巨大な津波がロシアや北欧の海岸を襲っていたはずなの。
   でも、実際には村や町が呑み込まれるどころか、人一人、死ななかったのよ」

上条「…………」

美琴「これって、科学的にはまったく説明できないことなの。
   だから、あの要塞は、質量を持たない蜃気楼のような幻だったんじゃないかとさえ言われているわ。
   でも私はアンタがあの要塞に乗ってしっかり歩いているところをこの目で見ているのよ」

上条「あるはずの質量が消えたということか?」

美琴「ええ。それで、科学的な説明をつけるために苦しい仮説がいろいろ出されているのね。
   さっきの当麻の話を聞いていて、ちょっと気になったんだけど、
   その仮説の中のひとつに、要塞の質量を相殺するような何かが
   下から打ち上げられたんじゃないかっていう主張があるのよ。
   当時、周辺の北極海の氷が急速に融けていたこともその説の裏づけになっているわ」

上条「それが、あの巨大な力ってわけか…………」

美琴「ええ、なんとなく結びつく気がしたの。
   でもその説だって、説明がつかないことが残るのよ」

上条「?」

美琴「そんな巨大な物体に拮抗する何かが下からぶつかったとしたら、
   空中で大爆発を引き起こしていないとおかしいでしょ。
   考えてみて。
   佐渡島を超える大きさの物体が爆発したら、飛散する粉塵は火山の噴火の比じゃないわ。
   世界中の大気を厚い灰が覆って、地球は氷河期になっていたはずよ」

上条「それがなぜか爆発しないで消えた…………」

美琴「私は、あの要塞が衝突する瞬間に、ほとんどの質量を失ったんじゃないかって思ってる。
   事実、後から回収された要塞の残骸はあまりにも少ないのよ」

上条「…………じゃあ、一体どうやって?」

美琴「アンタにはね、超能力のような異能の力を打ち消すことができる、
   常識はずれな力がもともと備わっていたって話、前にしたでしょ」

上条「ああ。右手の力だっけ?」

美琴「うん。そんな非常識なアンタだったら、衝突の瞬間、追い詰められた土壇場で、
   能力だけでなく、自分の周りのものも、
   すべてまとめて無かったことにしちゃったんじゃないかなって、
   ふと思ったんだ。
   ……………………要塞が爆発で飛散するのを防いで、みんなを守るためにね」

上条「じゃあ、…………自分も含めて、周りの存在をすべて打ち消しちまったっていうのか?
   俺に記憶がなくなったのも、そのせいだと?」

美琴「うん。他人の記憶とかバンクのデータとか、
   あんたの存在の痕跡まで全部消えていたのは、そのせいかもね」

上条「だが、異能の力を消す力なら、要塞のような物理的な構造物なんて消せないだろ?」

美琴「そこなのよね。でもあんなバカでかい空飛ぶ要塞なんて前代未聞だし、
   アレを造ったのはロシア軍でも学園都市でもないようなのよ。
   というより、まあ不可能でしょうね。
   あの要塞自体が、超自然的な何かだったとしても、別に驚かないわ」

上条(そういや、俺、右手であちこち触って破壊しながら、
   要塞の中を走り回っていたような記憶があるな……)

上条「いやでも、その異能を消す力が、一緒に俺のことまで消しちまったんだとしたら、
   俺自身まで、もともと異能の存在だったってことになるだろ?」

美琴「異能の存在かあ。
   フフッ、案外当たっているかもしれないわね。
   まさか幽霊だとは思わないけど、バケモノとか……。アンタ、超人的に打たれ強いし」

上条「オイオイ…………。
   でも俺の体は消えないで、現にこうしてちゃんと残っているぞ」

美琴「そうね。
   結局消えないで、今ちゃんとここにいる…………。
   ………………………………
   ……………………だから、別にいいじゃない!」バンバン

上条「って、それじゃお前の理屈は根本から破綻しちまうだろうが!
   ン? 天才中学生 御坂美琴さんよォ?」

美琴「あははっ 何その口調、一方通行のつもり?」ケラケラ

美琴「それよりね、もっと引っかかっているのは、
   何で学園都市の外には、当麻のことを覚えている人たちがいたのかなってことなの」

上条「ああ、そういや俺の映像が残っていたのも海外の動画サイトだったしな」

美琴「うん、もし仮にアンタが、何かの事情で自分自身の存在を打ち消す力を発揮したんだとして……」

美琴「心の中で、あのシスターには自分のことを忘れて欲しくないって思ってったんじゃないかしら?」

上条「…………だからインデックスがいない学園都市の中だけに効果が限定されたということか?」

美琴「そう」

上条「…………」

上条「……なあ、それってこうも考えられるんじゃねえか?
   俺は、お前がロシアに来ていることも知っていたんだよな。
   俺は、お前に忘れてほしくなくて、学園都市の中だけに……
   ……………………って、イッテェ! 何すんだ? 
   てめぇ、思いっきり蹴りやがったな!」

美琴「アンタさあ、そういうの最低だって言ったでしょ」

上条「いや、お前勘違いしてんぞ。
   確かに、インデックスとは帰るっていう約束をした。
   でも今の俺の気持ちでは、お前が一番大切なんだ」

美琴「これからあの子に会いに行くつーのに、何言ってるワケ?
   じゃ、あの子に再開したとき、今のセリフ、もう一度言える?   
   そんな残酷なことがアンタにできる?」

上条「お前を残すことだって、残酷だろ?
   どちらかを選ぶとか、どちらかが不幸になるとか、おかしいだろ?
   そんなこと、俺が望んでいたことじゃねえんだ!!」

美琴「サイテー……。
   何その天然ジゴロのセリフ……。
   やっぱ、アンタって最低だわ」

上条「ぐ…………」

美琴「……………………。
   大体、恋愛に、誰もが幸せになるハッピーエンドなんてないのよ」

上条「…………美琴」

美琴「ま、でも、別にアンハッピーでもないか…………。
   少なくとも私は楽しかったわ。
   ……この4日間のアンタとの恋愛ごっこ」

上条「ちょっと、待てよ!
   何終わったことにしてんだよ! 勝手に決め付けんじゃねえ!
   俺が今好きなのはお前なんだ!
   そもそもなんで、俺たちが別れなきゃいけねえことになってんだ?
   そんなこと、いつどこのどいつが決めたんだよ?」

美琴「あきれた……
   アンタのそういう態度が一番人を傷つけるって、まだわからないの?」

上条「ふざけんじゃねえ、それはこっちのセリフだ。
   お前が『恋人』だって言ったんだぞ!
   自分で言っといて、勝手になかったことにしてんじゃねえよ!
   今さら嘘だったなんて、俺は絶対認めねえ。
   ああ断じて認めないね!!」

美琴「だからそれは謝っているでしょ! 
   じゃあ、どうするって言うのよ!!」

上条「いいぜ、お前がどうしても別れなきゃならねえってなら、
   まずはそのふざけた幻想をぶちコロす!!!」

美琴「はあ? まあいいわ。
   私とあの子の二人がいる前で、アンタがどんな態度をとれるのか今から楽しみね」

上条「ああ、いいとも。インデックスにはお前の前できっちり説明してやるよ。  
   そもそもアイツとは恋愛とかそういう関係ではなかった気がするし……」

美琴「ちょ、ちょっと、待って! どんだけ女の気持ちに鈍いのよ?
   それに、あの子だってアンタのことずっと待っているはずでしょ?
   そんなひどいこと、できるわけないじゃない!!」

上条「分かったよ。インデックスが俺のことどう思っているかわからないが
   どっちにしろ、アイツには、もう少し後で機会をみて話をするさ。
   でも、お前の方こそ、なんで自分ばっかり身を引こうとするだよ?」
  
美琴「ふん、私は、アンタが記憶喪失だったり行方不明だった隙に
   横取りした形になっているのが気に食わないだけよ」

上条「横取りってなあ……。
   だからそもそもインデックスとは付き合っていたかも分からねえんだよ」

美琴「でも必ず帰るって約束した大切な相手なんでしょ?
   大体、全部記憶を思い出したわけじゃないなら、
   あの子との大切な絆だっていろいろあるかもしれないじゃない?」

上条「…………ぐ」

美琴「アンタはまず、あのシスターに会って、あの子とのことすべて思い出しなさい。
   少なくともそれまでは、私、アンタと付き合えないわ。
   私のプライドが許さないの」

上条「…………分かったよ、美琴」

美琴「…………」

上条「…………」

美琴「ねえ、ひとつだけお願いがあるんだけど」

上条「何だ?」

美琴「その、これからも私のこと『美琴』って呼んでほしいんだけど……。
   それで、私もアンタのこと『当麻』って呼んでてもいい?」

上条「当たり前だろ! 何水臭いこと言ってんだよ!」

美琴「………………うん」

美琴「え? ちょ、ちょ、ちょっと、何いきなり手握ってんのよ!!!///」

上条「いいだろ、別にこれくらい。///」

美琴「………………いいけど。///」

上条「…………」

美琴「到着まであと一時間だね」

上条「ああ」

美琴(いいよね? あと一時間だけなら……)ギュ

【ロンドン 聖ジョージ大聖堂】


アニェーゼ「まったく、ネセサリウスの連中ときたら、葬式みたいに湿っぽくなっちまって、
      辛気臭くて一緒になんかやってられないっつんですよ」

アンジェレネ「で、でも……ローマ正教を抜け出してきた私達が、
       ほ、本当に、バチカンなんかに行ったりしても大丈夫なんでしょうか?」

オルソワ「それはきっと大丈夫でございましょう。
     ローマ正教とイギリス清教の間には和解が成立しておりますし、
     今ならば資料の提供にも好意的に応じてもらえると思うのでございますよ」

美琴「あ、あれね! 
   大聖堂っていう割にはけっこうこじんまりとしてるのね。
   ここに見覚えはある?」

上条「いや、外から見た記憶はないな。
   中の部屋でインデックスが横たわっていた記憶はあるんだが」



アニェーゼ「シスター・アンジェレネ。
      あの少年を救う方法がここの連中にも分からねぇってんなら、
      私達が探してくるしかねぇじゃありませんか」

ルチア「ですが、シスター・アニェーゼ。
    彼にかけられた魔術が、あの禁書目録と呼ばれる少女の知識にもないものだとすると、
    バチカンに封印されている魔道書の中にも、該当するものがある可能性はほとんど……」

美琴「あ、中からシスターたちが出てきたわね。
   あの人たちに見覚えは?」

上条「…………いいや」

美琴「声かけてみるわね」



アニェーゼ「シスター・ルチア。
      そんなもん、探してみねぇとわからねぇんですよ!」

美琴「Excuse me?」

アニェーゼ「!?」

美琴「We are looking for a girl in her teens.
   Do you know the girl named "Index"?
   Or, have you seen this guy?」ニコ-

アニェーゼ「…………」

ルチア「…………」

アンジェレネ「…………」

オルソラ「あら、あちらのお方は……」

上条「アイツら鳩が豆鉄砲喰らったような顔して固まってんぞ」

美琴「……………………^ ^;」

美琴「お、おかしいわね。そんなにヘタクソな発音のはずはないんだけど。
   ブリティッシュアクセントじゃないから、聞き取りにくいのかしら?」

アンジェレネ「ひ、ひぃいい!! な、何なんですか?
       あなた幽霊?? 
       どっから来たんですか? 生き返ったんですか???」

上条「に、日本語……」

美琴「当麻のこと知ってるの?」

アニェーゼ「お、落ち着きなさい、シスター・アンジェレネ。
      そもそも彼はまだ死んじゃあいませんよ!」

ルチア「それにしても、奇怪な……」

オルソラ「やっぱり、貴方様は上条当麻様でございますわね!」

美琴「どうやら、アンタのお知り合いのようね」

上条「はは、そうみたい……」

ステイル「こ、これは一体、どういうことなのかきちんと説明してもらおうか、
     上条当麻!!!」ダン!

神裂「…………」

上条「ちきしょう、不幸だ…… これで何回目だ?
   また一から説明し直さなきゃいけないのかよ!」

美琴「つーか、アンタの知り合い、多すぎ……」

ステイル「君のために、あの子がずっと心配して眠らずに祈りを捧げていたというのに、
     君っていうやつは、今まで一体どこをほっつき歩いていたんだ?」バン!

上条「てか、この暗くて寒くて殺風景な部屋、明らかに客間とかじゃないよな。
   まさか取調べとか異端審問とかに使う部屋だったりして……ははは……」

ステイル「しかもあろうことか女連れで、今頃になってノコノコと姿を現すとは、
     君という男は……」クドクドクドクド

上条「このちょっとパンク入ってる怖そうなお兄さん、
   なんかスゲー怒ってるみたいなんですけど……」ボソボソ

神裂「…………」

上条「しかも……その隣でずーっと無言のまま睨んでいるお姉さん、
   腰から下げている日本刀が妖しく光ってるんですけど……」ボソボソ

美琴「つーかさ、私たちインデックスっていう子を訪ねて来ただけなんだけど。
   いきなりこんな所に連れて来られて、この扱いは何なの!?
   さっきから何でアンタらに説教されているワケ?」
   
ステイル「な、何なんだ、この品の欠片もない少女は……」

美琴「何ですって!?
   そっちこそ、神父の服着て、赤髪にピアス、咥えタバコ、
   おまけに目の下にバーコードだなんてあり得ないのよ!」

ステイル「ぐっ…………」

上条「あっちゃー。
   ま、まあ、美琴さん、頼むから電撃とかは止めてくれよ、
   絶対に面倒なことになるからな……」ボソボソ

美琴「うっさいわね!
   人のこと、まるでキレやすいDQNみたいに言うな!」

上条「はは……」(いやあ、けっこう、当たってると思うけどなぁ……)

ステイル「何をとぼけているんだ、上条当麻!! さっきの僕の質問にきちんと答えろ!」

美琴「アンタこそ、先に私たちをこんなところに押し込めている理由を説明しなさいよ!」

上条「やって来た早々、なにこの拷問…………

         ……………………不幸だああああああああああああ!!!!!」

神裂「事情は大体、理解しました。
   その挙動や口癖から察する限り、貴方はどうやら上条当麻本人のようですね」

上条「ああ、だから、さっきから何度もそう言ってるじゃねぇか……」

美琴「それで、インデックスっていう名前のシスターに、アンタたち心当たりない?」

神裂「ええ、あの子ならこの聖堂の中にいます。
   今から案内するので、こちらについて来てください」

上条「ホントか?」

美琴「やっと、会えるわね」

上条「ふぅ。さっきは赤髪のお兄さんに変な部屋に連れ込まれて、
   何をされるのかと不安になっちまったぜ」

ステイル「…………」

神裂「貴方達に不快な思いをさせたことは、心からお詫びします。
   部屋も適当なところがあそこしかなかったのです」

上条「そういえば、あっちこっちの部屋が崩れたり焼け焦げたりしているな。
   この廊下にも穴があいているところが多いし……」

美琴「この壁や床一面に、やたらペタペタ貼ってあるのは何? 
   何か書いてあるみたいだけど」ビリビリ

ステイル「ちょっと君! 何てことしてくれるんだ!
     僕のルーンを勝手に剥がしてしまって!
     この一枚が欠けると、せっかく敷いた魔方陣が意味を成さなくなるんだぞ!」

美琴「まほうじん? アンタってオカルトが趣味なんだ。 
   これ、おフダのつもり?」ビリビリ

ステイル「貼り直したそばから剥がすな! 一体、なんなんだ君は!」

美琴「あ、ごめんごめん。
   アンタ、コレ、マジでやってるんだ。
   戻しておくわよ、ホラ」

ステイル「そこじゃない! 場所が全然違うだろ!!」

美琴「こまかい男ねえ……」

上条「一体、この聖堂で何があったんだ? 襲撃でも受けたのか?」

神裂「それはおいおい説明します。今はあの子に会ってもらうことが先決です」

上条「ああ、そうだな!」

神裂「本当は、すぐにでも引き合わせたかったのですが、
   あの子に会わせる前に、貴方が本物かどうか確認する必要があったのです」

上条「なぜだ? インデックスに何かあったのか?」

神裂「いえ、貴方のおかげであの子の意識も戻り、危機は脱しました。
   しかし、フィアンマの行方が分からない以上、まだ油断はできないのです」

上条「フィアンマ? あまりよく覚えていないが、インデックスの精神を拘束していたヤロウだったか?」

神裂「ええ、そうです」

美琴「でも、アンタたち、当麻の知り合いなんでしょ? ならそこまで警戒しなくても……」

神裂「魔術の中には、その人の顔かたちをすっかり模倣できるものもあります」

美琴(魔術?)

神裂「それに私達には、そちらの『上条当麻』が本物かどうかを疑ってしまう理由があるのです」

上条「はい?」

美琴「それって、どういう……」

インデックス「とうま…………、本当にとうまなの???」

上条「!? い、インデックス!!!!」

インデックス「とうまああああああ!!!!!!!!!!」

上条「無事だったか! インデックス!!!」

美琴(良かった……。やっぱり、これで良かったんだ……)

インデックス「一体、何がどうなってるの? 今までどうしていたの?
       でもとうまは約束どおり帰ってきてくれたんだね!」

上条「ああ、そうだ、インデックス!! お前との約束だったからな!!」

美琴(あのシスターったら、あんな顔もするんだ。
   目を真っ赤にして、今まで泣きはらしていたのね……)

美琴(二人とも、本当に嬉しそう……)

美琴(………………)

サル喰らってましたが、
30分で解除されたみたいです。

ゆっくり行きます。

美琴(…………そうよ、これで良かったじゃない。
   アイツがあんなに喜んでいるんだから……)

美琴(さあて、じゃあ私は帰りますか。
   あの子とアイツの再会に私が立ち会っても邪魔なだけだし)

美琴(それに、覚悟はしてたけど、
   こうやって二人が抱き合っている姿を見るのはつら過ぎるよ…………)

ステイル「………………」(つらくなんかないさ…………)

ステイル「感動の抱擁はすんだかい?」

上条「あ、ああ、サンキュー」

ステイル「その子と話したいことも諸々あるだろうが、
     その前に、今は君に見てもらいたいものがあるんだ」

上条「ん、何だ?」

ステイル「そこの祭壇の中央だ」

美琴「!!! な、なんなのよ、これ?」

上条「こ、これは…………俺!???」

ステイル「ソイツは、3日前にあの要塞が墜ちた海域で、
     ネセサリウスの捜索隊が見つけたものでね。
     一晩かけて、一昨日ここまで運んできた」

上条「俺にそっくりだな…………」

美琴「クリスタルの彫像?
   ……にしては、質感が違いすぎるわね」
   
美琴(あまりに透明で、存在感が希薄。
   言われるまで気がつかなかった。
   まるで今にも消えそうな…………)

上条「なんかこれ、俺に似すぎていて、気色わりぃな。
   まるで動き出しそうだな」

神裂「ええ、動きましたよ」

上条・美琴(?)

美琴「…………こんな彫像、誰が一体何のために作ったんだろう?」

ステイル「それは彫像ではないよ。ソイツ、右手を前に張り出しているだろう。
     見ていたまえ」

ステイル ブォオオオオ パキーン

上条「右手が炎をかき消した?」

美琴(あの彫像の右手、パイロキネシスを無効化できるというわけ?)

神裂「それだけではないのです」

インデックス「今は透明に見えるけど、昨日はとうまの姿に一度戻ったんだよ!
       私が呼びかけたら、『インデックス』って名前まで呼んだんだから!!」

美琴「!!!」

ステイル「僕達は、今は透けているがアレこそが『上条当麻』本人だと考えていたんだ」

上条「じゃ、じゃあ、この俺は一体…………」

インデックス「でも私にはわかるんだよ! 
       こっちのとうまもあっちのとうまも、とうまであることに変わりはないんだよ!」

上条「どういうことなんだ? 俺が二人いるってのか?」

美琴「…………ねえ、アンタたち。
   昨日、一度元に戻ったって言っていたけど、それが何時ごろだったか覚えている?」

神裂「朝の6時ごろです」

美琴「学園都市で15時…………。やっぱりあの時だ」

インデックス「学園都市で何かあったの? 短髪は何を知ってるの?
       とうまはどうして二人に分かれちゃったの?」

美琴「それは、多分、アンタとの約束を守ろうっていう
   コイツの気持ちが強すぎたんじゃないかしら……」

インデックス「?」

美琴「コイツは自分の存在を跡形もなく消し去ろうとしたんだけど、
   結局、アンタのおかげでそれができなかったのよ」

インデックス「どういうことなんだよ、短髪? 
       短髪はどうして泣いてるの?」

美琴「大丈夫よ、アンタの『とうま』は、私がちゃんと戻してみせるから!」

ステイル「どういうことだ? 
     この子にも分からなかった魔術の解き方を君が知っているとでもいうのかい?」

美琴「魔術? これはそんなものじゃないわ。
   さあ、当麻、インデックスを連れて学園都市に帰るわよ!」

上条「ちょっと、待て、美琴! 
   まさか、お前、もう一度、一方通行にアレを頼むつもりか?」

美琴「ええ、そうよ。アンタを元に戻すにはきっとそれしかないわ」

上条「だが、アレをやったら、俺は元の記憶を取り戻す代わりに、新しい記憶をなくしちまう」

美琴「アレは精神操作ではなかったの。
   あの時アンタが昏倒している間、体が透けて消えそうになったって言ったでしょ。
   でも、代わりにこっちでは、アンタが一時的に姿を取り戻したっていうじゃない」

神裂「!!!」

美琴「アレを最後まで続ければ、きっとアンタはひとつになって元にもどれるわ!」

上条「じゃあ、今のこの俺は何なんだ? どうなるんだ?」

ステイル「君は彼が、その本体から抜け出した生き霊とでも言うのかい?」

美琴「当麻は要塞が衝突して爆発する寸前で、
   地上の人たちを助けるために、自分もろとも要塞のほとんどを消し去ったのよ」

インデックス「………………」

美琴「だから本当は、その透明の当麻のように、そのまま消えてなくなるはずだった。
   でも当麻にはインデックスとの約束の記憶だけが残ってしまったの」

インデックス「私との約束? じゃあ、短髪と一緒に来たとうまは……」

美琴「うん。その約束のことしか覚えていなかった。
   アンタのおかげで、こうして残ることができたのよ」

インデックス「短髪…………」

美琴「ふふ。フラフラ彷徨っていたから、私がここまで連れて来てやったわ」

上条「この俺は、インデックスとの約束を果たすために生まれた幻みたいなものなのか?」

美琴「大丈夫よ、当麻。
   アンタが要塞でやったことの逆をやれば、アンタは元の自分に戻れる!」

インデックス「短髪にはとうまを元に戻すあてがあるの?」

美琴「ええ。7日前のアイツにね」

美琴「ただ、消したはずの要塞も一緒に復活する可能性がある。
   昨日の朝、当麻が一時的に戻った時に、
   ロシアの海上では、何か要塞の残骸とかが降ってきたりしなかったのかしら」

神裂「いいえ。付近の海上では、今でもロシア軍や十字教の人間が残骸の回収にあたっていますが、
   新たに残骸が空から墜ちてきたという話は、まったく聞いていませんね」

美琴「じゃあ、もし復活するとしても、本来墜ちていたはずの海の底に現われるだけか」

神裂「いずれにせよ、事前に分かっているならば、対処の方法はあると思います」

上条「おい、ちょっと待て、美琴!」

美琴「…………」

上条「もし、お前の予想が当たっているとしてだ。
   一方通行に頼んで、消去した自分を元に戻すとしても、
   それって7日前の俺に戻ってしまうってことだろ?」

美琴「ええ、そうよ」

上条「昨日アレをやったときも、要塞が衝突する直前の記憶は少し取り戻したが、
   替わりに俺は直近の病院での記憶を失ったんだろ?」

美琴「…………」

上条「7日前の俺に戻すってことは、
   ロシアで目覚めてからの4日間の記憶をすべて失うってことになるじゃねーか!!」

美琴「……………………そうなるわね」

すみません。
残りの話は、まだラフしかできていないので、
今日はここで終わりにさせていただきます。

なるべく今日中に終わらせたかったんですが、持ち越してしまいました。

明日は、21~22時くらいから始められると思います。

間を空けてしまい大変申し訳ないですが、保守していただければありがたいです。

よろしくお願いします。

仮に、海底で要塞が復活した場合、その巨大な体積が一瞬で再現される事になるから、観測史上最大級の大津波が発生するのは間違い無いな。


次で終わりそうってことかな?

>>631
うるせーよいちいち…
作者が起こらんと思えば何も起こらねーんだよ。

>>632
ええ、明日には終わります。

ではおやすみなさい/

>>635
ああ、ご都合主義てやつか。

だったら津波なんて概念を出さなきゃいいのに。

まあそれを言いだしたら原作の設定自体が矛盾だろ

>>640
まぁ確かに禁書の矛盾点上げてたらキリないな。

はい、以後レスしなくていいよ。俺もレスしないから。
粘着したらスレ潰れるよ。

>>631
テレポートみたいに、その場所にあった海水は消滅すると思えば大丈夫だろ

矛盾点なんて、質量保存の法則で論破できるだろうが
いちいちつっかかるなよ。
空想科学読本のノリじゃなくて、ケチつけるためだけにレスすることはないだろ

細かいことは気にせず、要塞が復活した地点の水が消滅すると考えればいいじゃん
SSであんまり細かいこと考えると禿げるぞ

>>631
>神裂「いずれにせよ、事前に分かっているならば、対処の方法はあると思います」

>>665
状況からみてテレポートは関係ねぇよ。

>>671
体積の問題だから質保は関係ねぇよ。

>>672
前にも言ったけど。
だったら科学の概念なんか出してくんなよな。

>>681
上条が存在をかけて消したのを他の何かで補えるて言うならば別に文句は無いよ。

>>685
上条が消したのは要塞であって津波では無いけど?

まあちょっと真面目に考察すると、上条さんが体積をもった異能の力を消滅させたとしても、
そこに真空状態が生まれるような描写は禁書にはない

つまり、異能の力を消した場合、異能がなかった状態になる≒空気がある状態になる
よって海中にある上条さんの力で消された要塞が元に戻ると、その場所の環境が異能に戻るわけで、
たぶん出現地点の海水が消滅することになる

まぁ、海水が消滅しなかったとしても、イノケンティウスがなんとかしてくれるだろうさ

>>691
お前リアルで、「>>691て、ちょっと抜けてるよねぇ(笑)」て言われてそうだな

>>694
なんで消滅時の話を再仮にその理が正しいとして。
異能が消失→本来の姿に戻る(異能が無い、本来の時系列的空間)。
コレが>>694のいう状況。
詰まり、サイコキネンシスによって、ある環境は干渉を受け、その環境内に存在する岩を投げた場合、幻想殺しによって基の異能(サイコキネンシス)が消されると、投げられる前の位置(環境)に存在する(戻る)事になる訳だ。
でないと、物質である空気がなんの理由も無く、異能が消えた瞬間にその環境内に存在する意味が分からない。

>>697
原作で元の位置に戻る現象も起きてるんだからいい加減諦めろよ・・・

>>697の訂正
仮にその理が正しいとして。
異能が消失→本来の姿に戻る(異能が無い、本来の時系列的空間)。
コレが>>694のいう状況。
詰まり、サイコキネンシスによって、ある環境は干渉を受け、その環境内に存在する岩を投げた場合、幻想殺しによって基の異能(サイコキネンシス)が消されると、投げられる前の位置(環境)に存在する(戻る)事になる訳だ。
でないと、物質である空気がなんの理由も無く、異能が消えた瞬間にその環境内に存在する意味が分からない。

>>698
そういう事。
詰まり、>>694は有り得ないて事だ。

>>700
とりあえずお前は原作読み返してこいとしか言いようがない
仮に津波が起きるとしても時間をかければ聖人一人で津波はどうにかできるだろ
ましてや下っ端で神裂クラスが10人いる上に聖人級のリーダーがいる魔術結社や、ワルキューレなどがいるイギリスだぞ

>>698
すまん読み間違えた…
異能前に戻るシーンあったけ?
因みに、御坂のコインも手元に戻る事になるんだが。

>>701
さぁ分からんよ。
体積があまりにも大き過ぎるから。
あと、言って無かったなけど要塞の再現が一瞬である場合、ヤバい事になるよ

>>704
わからんって、実際に聖人にとって津波如きって話は原作にあっただろ・・・
アックアの言ってた聖人と非聖人の差を考えたら余裕すぎる
お前は本当に原作読み返して来いよ

つーかカーテナやレヴァ剣、グングニルのどれか一つだけでも事前に津波が来るってわかってれば対処できるよな
今情報は全部イギリスにあるし、後者二つはインデックスがいるからすぐに作成可能

>>697
抜けてんのはお前だ
津波に対して対処できるかどうかの話なのに要塞云々出して論点摩り替えてんじゃねえよ

>>705
前にもいってるけど補えるものがあるなら文句は無いよ。

俺がいってるのは要塞を再現した場合、津波が起きるって話ね。

>>706
お前馬鹿だな過去レス読んできて流れ理解してからレスしろ情弱

>642 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :sage :2011/02/14(月) 02:06:29.66 ID:DCzOySs9O(9)


>>640
>まぁ確かに禁書の矛盾点上げてたらキリないな。

>はい、以後レスしなくていいよ。俺もレスしないから。
>粘着したらスレ潰れるよ。

情弱以前に、自分が一度言ったことは守れよww

>>710
いいたい事はそれだけか?w
論破されたクズが(笑)

>>709
だから、突然起きるならともかく、津波が起きるのが事前にわかってれば、どうにでもなるだろ
原作で出てきた対処法として赤き洪水を使うとしても、神裂、バードウェイ、騎士団長、ブリュンヒルド、シルビア辺りが使えるだろうし、先述の霊装でも十分だろ?
美琴ですらエネルギー的にはどうにかできる(美琴の能力に物理法則が通用するならだけど)
その他いくらでも対処法は思い浮かぶのに何が問題なのかわからん

>>711
ちなみにマジレスすると>>699でお前が何を言いたいのか分からないから、反論のしようがない。
俺にわかる言葉でレスしてくれ。

>>712
勘違いしてる様だからいうけど、再現した場合異能の特性上津波が発生するかどうかが論点なんだよ。
だから阻めるかどうかを問題にしてる訳じゃねぇよ。

>>711
こんなスレで論破とかw虚しくならないのかよw
かまちー物理から崩壊してるんだし、>>1の解釈に従えよw
そもそも、魔術に普通の物理法則が当てはまるのか
ベツレヘムは科学力で生まれたものじゃないからな

>>715
発生してもしなくても問題ない津波が発生するか否かなんて論じるだけ無駄だから黙ってればいいと思うよ

>>714
何が分からんのか教えて

>>716
お前も過去レス読んだ方がいいかもな

>>718
無駄無駄しか言わない思考停滞君は永久に黙ってた方がいいよ

建てたよ!

禁書議論スレ!

無駄な話題でレス消費すんなアホが

>>720
ありがとう
>>721
申し訳ない…
作者と読者には多大な迷惑をかけました。
以後自重します。

※補足です

消えた要塞が戻ったらという話が出ていますが、
確かに>>631の方の指摘のように、海の底に現われたとしても大変なことになってしまうんですよね。

何せこの要塞は「半径数十キロ」ですから(ラピュタくらいのサイズだったら、まだごまかせたんですが)。

ただ、あらかじめ出現するタイミングと場所に予想がつくなら、
魔術サイドの知恵と人を総動員してなんとかできるのではと思います。
造ったのもそちらの側の人でしたし。

この辺もふくらませれば、サブストーリーができそうなくらい面白そうなネタかもしれませんが、
今回はあくまで美琴視点の話なので、割愛したいと思います。

裏では、神裂さんがその言葉に責任をもって陣頭指揮を執り、
禁書の知識と十字教の人海戦術を駆使して、
大ががりな対策をとっている姿があるものだとご想像ください。


他にもいろいろツッコミどころはあるでしょうが、スレが埋まらない範囲なら、
むしろどんどん指摘していただいた方が、私も自分で気づかなかった点が分かるので嬉しいです。
しっかり読んでいただいているってことなので、本当にありがたいです。


では、続きを始めていきます。

上条「ふざけんじゃねぇ! 
   今の俺にとって、俺の人生はこの4日間だけなんだよ!
   お前、その人生を取り上げるつもりか?」

美琴「!!!」

上条「『俺』にとっちゃ、お前と過ごしたこの4日間がすべてなんだぞ!!」

美琴「……………………」

インデックス(とうま……………………)

美琴「……………………ごめん。
   でも仕方ないじゃない。
   あんたには、まだ思い出さなくちゃならないその子との絆があるはずでしょ!!」

インデックス「短髪……………………」

美琴「…………それに、アンタが思い出さなくちゃならない絆はそれだけじゃない。
   さっき囲まれた大勢のシスターたちだって、
   そこのバーコードやヘソ出し女だって、   
   みんなアンタのこと心配して待っていてくれたんじゃない!」

ステイル「…………」

神裂「…………」

美琴「それだけじゃない。
   今は記憶を失っているけど、学園都市にだって、アンタに救われた人はたくさんいる。
   昨日会った、妹達も、黒子も、初春さんもみんなアンタがその手で命を救って来た子たちなのよ!
   アンタそういう人たちのこと、全部忘れたままでいいわけ?
   そこまで無責任で薄情な男だったわけ?」

美琴「それに、私だってアンタとこれまで過ごしてきた半年間を
   なかったことにされたままなんて、絶対に許せない」

上条「……………………」

美琴「あんたが自分でそう言ったんじゃない!
   昨日病院で、過去を取り戻して過去の自分をぶん殴るって、そう言ったでしょ!」

上条「そんなこと、覚えていねえよ」

美琴「ええ、そうだったわね。
   でも覚えていなくても、いかにもアンタらしいセリフでしょ。
   アンタはこの言葉に責任を持つべきよ」

美琴「…………元に戻ったって、別に私とも離れ離れになるわけじゃないでしょ。
   たかだが4日間の出来事を忘れるだけよ」

上条「…………分かってねえよ。
   俺にとって、この4日間がどれだけ大切か、お前は分かっちゃいねえ!!」

美琴「……………………」

美琴「分かってるよ…………」

上条「……………………」
   
美琴「ううん、むしろ私の方こそ、…………私が一番それを分かってる。
   この4日間は本当に、かけがえのない永遠の4日間…………」

上条「だったら、俺の気持ちも分かるんじゃねえか?」

美琴「でも、この4日間は私の幻でもあったのよ。
   今、私のことを好きだと言ってくれているアンタは私の幻想なの」

上条「……………………じゃあ、今のこの俺は幽霊か?
   お前にとっては、所詮、いなかった存在だったてことか?」

美琴「…………違うわ。アンタはちょっと迷子になっていただけなのよ」

美琴「ねえ、当麻。
   私、飛行機の中で言ったでしょ。
   インデックスとのことアンタが全部思い出さない限り、私は土俵には立てないって」

インデックス「…………」

美琴「時計の針を7日だけ戻して、もう一度やり直しましょう。
   私たちの思い出なら、これからまた積み上げていけばいいじゃない」

上条「それだと、今の『俺』が……」

美琴「そうね、もし今のアンタが私のことを強く想ってくれているなら、
   アンタがインデックスとの約束を忘れなかったように、
   私との4日間のことも、心のどこかで覚えていてくれるかもね……」

上条「………………」

上条「……………………分かったよ。
   俺はお前とのこと、忘れねえよ。
   …………………………いや、絶対に忘れるわけがねえよ!!」

美琴「…………ありがと。
   まあ美琴さんは、あんまり期待しないで待っていますわ」

上条「フン。今の俺の言葉、覚えていろよ!」

美琴「フフ。
   じゃあ、帰りましょう。
   ………………………………学園都市へ!!」

お、やっとエロいシーンに突入か?

【学園都市】

黒子「お姉さま。 
   これから初春や佐天さんと、学び舎の園の外に新しくオープンしたという
   パスティチア・マニカーニの新店に行く約束をしているのですけど、お姉さまもご一緒にいかがですか?
   初春が申しますには、その店限定のイチジクのタルトがとりわけ絶品とのことでして、
   ほかにもイタリア産のマロングラッセをふんだんに詰め込んだモンテビアンコがこれまた……」

美琴「私はいいわ。
   先に寮に帰ってるから、アンタは行って来なさいよ」

黒子「そ、そんなことおっしゃらずに、たまにはいいではありませんか?
   何だかこのところ、いつものお姉さまらしくありませんのよ」

美琴「フフ、そんなことないわよ。心配しないで。
   今日はちょっと甘いもの食べる気がしないだけ。
   アンタも食べ過ぎて、また後からダイエットだとか
   大騒ぎすることにならないように、気をつけなさいよ!」

黒子(努めて平静を装っていらっしゃるつもりのようですけど、
   この黒子には分かりますの。
   今のお姉さまはまるで魂の抜け殻……。
   なんとか元のお姉さまに戻っていただかないと……)

黒子「あ! あそこのお店のポスターを見てくださいまし! 
   今巷で大人気の3D対戦格闘ゲームを購入すると、
   もれなくラヴリーミトンのゲコ太figmaがついてくるそうですのよ!」

美琴「へえー」

黒子「…………」

黒子「ゲコ太ですのよ。ゲ・コ・タ。

   この二頭身のゲコ太の首が回る! 
   あら、かわいいらしい! 
   こんなにちっちゃい腕と脚の関節もヒクヒク動くんですの!

   頭の部分を差し替えて、おすまし顔とゲコゲコ顔にー」

美琴「ふーん、でも私、PSPとか持ってないし」

黒子(ぐはあっ!! な、なんですと~。
   ゲコ太まで不発とは……。
   ほ、ほかに打つ手は……)

美琴「………………」

黒子「あ゛…………」

美琴「………………」


インデックス「ねえ、ねえ、とーま。ねえ、とーま」

上条「ん?」

インデックス「あそこのお店に人が並んでいるんだよ。
       『元祖鯛焼き本舗』って書いてあるけど、焼いた鯛って美味しいのかな?」

上条「ああ、たい焼きか。鯛つっても、魚の鯛をかたどっただけの焼き菓子だぞ」
       
インデックス「そ、それって、どんなお菓子なのかな?
       なにやら、甘く香ばしい匂いが私の鼻腔を刺激して……」


黒子(な、なんて間の悪い男なんですのお……
   よりにもよって、あのシスターといるところをお姉さまに見せ付けるだなんて……)

美琴「………………」


上条「まーた始まったか。ほら、インデックス、行くぞ!」

インデックス「とーま、とーま、私はあのたい焼きというのがどうしても食べたいんだよ!」

上条「あーそうかよ。お前ってやつは、いつでも食い物のことしか頭にないのな」

黒子 チラ

美琴「………………」

黒子 ゴクリ

美琴「フフ…………」

美琴「ん? なーに、心配そうな顔してんのよ。
   私なら大丈夫だって。
   分かったわ。じゃあ、そのイチジクのタルト、食べに行きましょうか」

黒子(お姉さま!)

インデックス「ん? あ! ねえ、とーま、あれ、短髪だよ!!」

上条「お、ビリビリじゃねえか!!」

美琴「!!」

黒子(ぐへえっ! 来るな来るな来るな、こっちに来るなですの!)

上条「オッス! ビリビリ!!」

美琴「………………」

黒子(な、なんて男なんですの……!! 
   お姉さまをさんざんもてあそんだ挙句、今さらどの面下げてノコノコと……)

黒子(し、しかも、あのシスターと一緒に声をかけて来るだなんて……)   

上条「こないだはありがとな。
   お前には、本当に世話になったみたいだな!」

美琴「………………うん」

インデックス「短髪、私からももう一度言わせて!
       本当にありがとうなんだよ!!」

美琴「うん!」

上条「でもなんだよお前、いつの間にか、一人だけいなくなりやがって。
   ちゃんと礼を言いたかったのに」

美琴「…………」

インデックス(短髪………………)

美琴(………………そりゃあ、アンタ、
   元に戻った途端、この子のことばかりで、私のことなんか目もくれなかったじゃない。
   おまけにどうやら一緒に住んでるらしいことまで分かっちゃったし……)

黒子(ハアアアアアア!!!! 
   お姉さまのお気持ちを考えると、
   む、胸が、胸が焼けるように苦しいですの…………)

上条「インデックスからいろいろ聞いたぞ! 
   ロシアで記憶喪失になっていた俺を探し出してくれて、
   記憶を戻す方法を見つけてくれたのもお前なんだってな」

美琴「…………うん」

上条「お前にもう一度きちんと礼を言おうと思ってさ、
   あの後、連絡しようとしたんだけど、俺、携帯なくしちゃってて」

上条「寮にも何度か行ったんだが、お前、風邪で寝てるっていうじゃん」

美琴「…………」

上条「…………風邪、もう治ったのか?」

美琴「…………うん」

上条「何だよ、お前、さっきから『うん』しか言わねえじゃねえか」

美琴「…………」

上条「お前、今日はずいぶん大人しいじゃねーか。
   ……本当にもう大丈夫なのか?」

美琴「ええ、もう平気。全然たいしたことないわ」

上条「俺のことでも、いろいろ心配かけて悪かったな」

美琴「うん」
 
上条「…………えーと、何か調子狂っちまうな。
   お前って、そんな素直なキャラだったけ?」

美琴「…………」

インデックス(短髪………………)

上条「…………」
  (…………おかしい。やっぱこれは絶対におかしいぞ。
   今までだったらここで
   「うっさいわね! 元々素直に決まってるでしょ!!」とか言って
   電撃のひとつでも放ってきそうなもんなんだけどなあ…………)

黒子(ハアハア、隣で見ているわたくしまで、苦しい……
   もう胸が張り裂けそうですの…………)ゼエゼエハアハア

上条「んー、白井、どうした? お前までずいぶん顔色悪いぞ。風邪うつったか?」

黒子(殴りてぇえ!!! 超この男殴りてぇえええ!!!)

黒子「そ、そうですの。
   それに、お姉さまも病み上がりなのですから、
   その辺で、もうそっとしておいてくださいませな……」

上条「ああ、そうだったな。わりぃ」

上条「じゃあ、俺たちはこの辺で。
   ビリビリ! 本当にありがとうな!!」

インデックス「ありがとうなんだよ! 短髪!!」

美琴「あ、うん」

黒子「…………」

上条「じゃ」

美琴「うん」

インデックス「…………」

美琴「…………」

美琴「…………あ、あの!」

上条「ん?」クル

美琴「クンニしろオラー!」

美琴「…………あの後、体とか頭とか大丈夫だった?
   とくに問題ない?」

上条「ああ、まったく問題ねえ。
   本当なら、『俺』消えてたはずなんだろ?
   でも、お前のおかげでこの通り、ピンピンしてるぜ!」

美琴「そう…………。
   ……………………良かったわね!!」

上条「ああ!」

美琴「変なヤツらに絡まれたりとかもしていない?」

上条「ああ。何だよ、その変なヤツらって」

美琴「ううん。何でもない…………」
   
美琴(統括理事会の回収指示は、結局ロシアにいた間の暫定的なものだったようだし、
   万が一のことがあっても、コイツの周りにはたくさん味方がいる。
   もう、私が心配しなくても大丈夫よね?)

美琴「…………」

上条「じゃあな。お前も風邪しっかり治せよ!」

美琴「…………うん」

上条「インデックス、行くぞ」テクテク

インデックス「むぅー、とうまは、もうちょっと人の気持ちを考える力をつけたほうがいいかも!」ヒソヒソ

上条「ん?」スタスタ

インデックス「短髪ほんとにありがとう!! …………またね!!」

美琴「うん……」

美琴(……………………)

黒子(………………)

美琴(…………お帰り、当麻)

黒子(………………)

美琴(さよなら。
   ……………………私の初恋)

 | ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄|
 |   次でボケて!!!   |
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    / づΦ

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      l/ ,.イ /-- ── ─┬┬ < トト、ト、 1

      l 「7 ⌒ヽム_/ノl/ ヽ┼仆ハVV〉  |    やれやれ>>1乙なんだよ
      ///   ‐{ l/ニ     _.._,  1i!   |
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     ./|    ∧l l:: i.:\` ー----‐' 人 l.:.:l  |
    /. |  / ∧ l:: l.:.:.:.\     イ /l.:l.:. l   |
   /.: . |/  // l:: lヽ.:.:.:.:.\ __,  /.l.:l \ l |
  〈__/   //  .l:: l  \.:.:.:.:\. /.:.:l.:l  \1
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                   -―――- 、

              _.. -――- ._        
            ./ ,―――‐- .._` .、      
        x   /  ./  / /    ``\.  +    
           /_.. ィ7T.フ厂 ̄`フi ‐- ._ |〉     x  
       .x    !  ̄フ/l/_×// |ハハl .ト、  x    
    |! /    |  /|,イ._T_i`   .r≦lハ!|``   +  
    ll/_     .|  | |'弋..!ノ     i'+!l |       
   / ミr`!   /   l |' ' '  ,‐- ..__゙ー' .!l .|      <これがメシウマなんだね
   ト、ソ .! ./   .,!l .ト、  l  `,!   .ハ.!    
   /ll\ `テヽ、 /_,| |l: > .ヽ.. ィ <l   l|    
  ./' l|/l. >' / /\. | | \ \ー'/ ./ ,,;:`:;'゙"r;:゙c

  '  l|l l/ ./ /    | |  _\_×_/.ィ'...二二二l ヽ  
     | ヽ./ /   /|.|i彡_           \\ 
     | //  ./ .l|| ´   ̄,「 ̄ 「 li ̄二ニ -'´ ヽ.
    └――'"l// .|!   / / ! .| |' |l //        
         / __l_/_/__.|__|__l_`_ー_'_____./

      _|\∧∧∧MMMM∧∧∧/|_
      >                  <
    /  ─ /  /_ ──┐ヽ|  |ヽ  ム ヒ | |
  \/  ─ / / ̄ /   /  | ̄| ̄ 月 ヒ | |
   ノ\ __ノ   _ノ   \   / | ノ \ ノ L_い o o

インテルハイッテル死ね

>>807

.              ,′     |                     │\
            |       |                 ___人_|
            |     />──一:ァ: ー;ァ: ァ7ヽ:\: : : : \|
            |    <:/ : : : /: : /: :///|/ `ト:厶: :}: |\〉
            |/    /: : / :/ : ∠{∠._厶.__ノ  |/ ∨V!  |
.            /     厶イ : : //  ____-    ´ィ忖 /│ ノ
          /      | : イ  弋^ 弋込ソ      _ゞ' { ∨   
           /        :|: : :|   ^''ー‐ ´          ハ { 
           {       ,'|: : :|      ,、   _, ′   '|∧ ヽ         _
.      r‐‐、 |        /_|: : :ト     /:::: ̄`ヽ}   _イ |  \|        , -/ ノ
      (⌒ヽ.l⌒ト  r‐、  /´ |: : :|. 丶、_{:::::::::::::::ノ  < :|: |    |/⌒) ///`ソ
     \ ヘ  ',\ヽ `く \|: : :|\  \>ァニ´r<  ヽ|: |  / ,.イ ///´ )´
        /\∧ ∨\) \ |: : :|  \  `<ノ' ノ | f⌒ |: | /   ⌒´ /´ /
.      /   ヽ 、 \    ヽ: : |    \   イ   | 「 ̄l|: l,′     / /
     |     \      Y :|\   \_/__/ ∧゙_/|: |   /´     /
     |      /\  ヽ │:|  \(匸[___廴ノ / ∨ |: |     /

黒子「お、お待ちなさいな!」

上条「ん? どうした白井?」クル

黒子「わたくしたち、これからパスティチア・マニカーニにお茶をしに参りますの。
   よろしければ、あなた方もご一緒にいかが?」

インデックス「"Pasticceria Manicagni"……。
       そ、それって、イタリア系のケーキショップの名前か何かかな?」

黒子「え、ええ。そこのドルチェは絶品と言われ、この学園都市の中でも一、二を争う評判の店なんですの」

インデックス「とーま、とーま、これは全力で行くしかないかも!
       今日ばかりは私も、禁欲に生きるシスターという身分から解き放たれることに決めたんだよ!」

上条「お前は、年中リミッターなんてつけたことないだろ。
   こと飯のことに関しては……」

インデックス「むぅ! その言葉は年頃の女の子にかけていいセリフなのかな?
       だいたい、とうまは、いつもいつもいつも女の子の気持ちを……」

上条「分かった。分かった。そういうセリフは、
   頼むから冷蔵庫の中身を一人で全部平らげるようなことをやめてから言ってくれよな」

美琴「…………」

黒子(…………し、しまったああああ!!!!
   わたくしったら、なんてことしてしまいましたの!!!!
   見かねてつい言葉が出てしまいましたが、
   これでは逆にお姉さまの傷を抉るようなもの!!!!!)

黒子(バカ!! バカ!! バカああああああああああ!!!!
   黒子のバカアアアアああああああああああああ!!!!!)ガンガンガン

インデックス「短髪も来るよね?」

美琴「私は…………」

黒子「ささ、お姉さまも急ぎましょう! 初春たちを待たせてありますわ」

美琴「…………」

黒子(えーい、もうこうなったら仕方ない!
   ここにお姉さまを一人残すわけにもいきませんし、もうなるようになれですわ!
   もしもお姉さまを泣かせるようなことになれば、
   私があの類人猿をボコボコにして、お姉さまの気を晴らして差し上げるだけのこと!)

上条「じゃあ、ビリビリへの礼をこめて、今日は全部上条さんがおごってやるよ」

インデックス「ほんと? 今日のとうまはずいぶん太っ腹なんだよ!
       さっきは、たい焼きひとつ買ってくれなかったのに
       これはいったいどういう風の吹き回しなのかな?」

上条「つーか、お前の分は、いつも俺の自腹じゃねーか。
   どうせ、お前が10人前以上食うんだ。
   あと数人分増えたところで、大して変わらねえよ」

誰かインターナショナルさんを何とかしてくれ

佐天「あ! 上条さんじゃないですか! 記憶は戻ったんですか?」

初春「その隣のシスターさんは誰ですか?」(かわいい……)

上条「えーと、君たちは、その……」

インデックス「私の名前は、Index-Librorum-Prohibitorum。
       略してインデックスと呼んでくれていいんだよ。
       そういうあなたたちはどこのどなたさん?
       短髪の友達?」

黒子「ま、まあ、お店の前で立ち話もなんですから、
   とりあえず、中に入りましょう」

>>834
             ,. ' ´ ̄ ̄ ̄ ` ー- 、

             /              ` - 、
         /,. -‐  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ¨ ‐- 、__   ヽ
        / /:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.!   ',

         /  !:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:!    ',
       i  |__>-――ァ‐r‐r‐r‐―:-<:.:.:.:.:.|    ヽ

       |  /: : :_/ |: /|/  |: :|  \: 」:.斗:` ーヘ、    !
       |<: : : / T ト   ヽ:!  七Vハ\: :!: : :,>   |    _人_
       | |: : /| ,.ィ丐ト、   ヽ 圻下ヽ V: : :|    |    `Y´

       | ∨|: 〈 {Y:::r}      {Y::::r} 〉 !∨!    |  * 
       |   |: :|  v少         v少_  |: | |     !    _i_
       |  /!: }:::: ¨    '      ::::  |: | !    ハ    !
       /  /ト|: ハ     、__,.、__,.      |: :!J    ! ',
      /  ∧:.!: 込    {    }     ,ィi: :.!:ハ     ',
     /  / |:| : |少 、     _,ノ   , イV:!: :.|:.∧     ',
     /  /__/|: :|  |::/>  _  イノ /:::|: ::| ヽハ     !
  /^Y⌒!^Y⌒'r‐く: :!  !:∧ ヽ_|   /  /::::::|: :.|   ',    八
 ̄|ー1 / ,  ,   \  |::::∧   ̄   ,/:::::::::|: :.|  __!    ∧
  | `7  /  / /^::::-}、_|::::::∧__   /::::::::〃: //  ∨     ', 
 ノ  `ー^'ー'^ーへ:::::::::::::>、:::∧__ /::::::::://: /      |      !
/          ` ーx::::::::::} ̄ヽ 7 区}::/厶イ       |\    |
            / ∨:::|\:::V ̄::/ /      ,/!  \   !

佐天「うわあ! けっこう混んでるじゃん」

初春「オープンしたてですもんね」

上条「テーブルって、みんな4人がけだな。二つ、くつけられないか?」

店員「すいません、今すぐにご用意できるのは、別々に離れたお席しかないんですが……」

美琴「アンタたちは、そっちの席で食べればいいじゃない。
   私たちはあっちに座るから」

佐天「え? 御坂さんは上条さんと一緒に座ればいいじゃないですか」

初春「そうですよ! 私たちは向こうで食べてますから」

上条「うん、できれば俺も、お前に、
   記憶を取り戻す前にあったこと、いろいろ聞きたいしな」

美琴「…………」

もう寝るがみんな美琴の味方だからな!

インデックス「あ! 私これ食べたいかも! あ、これも!
       それと、この苺のクロスタータと、パンナ・コッタと、
       トルタ・ババレーゼと、ビニョラータと、
       あ、もちろんジェラートとティラミスは外せないんだよ、それから……」

上条「結局全部じゃねぇか。フツーは、どれにしようかと迷う場面だろ」

美琴「…………」


佐天「ちょ、ちょっと、白井さん!
   なんで上条さんの隣に御坂さんじゃなくて
   あの外人の子が座っているんですか?」ヒソヒソ

初春「それに、今日の御坂さん、ほとんどしゃべらないし、様子が変ですね」

黒子「そ、それは、いろいろ事情がありまして…………」

>>850
             _,. -‐====‐- ._

            /            `丶、
           /     テァァx_t===‐-  .ハ
         /       了 ̄           `ヽ
         ,'        {            |
                 ハ>-;‐─‐-yxー-、__」
         }       〈// x孑7フ厂}八}i ! }}`ーァ     _ -, -──‐-、
          亅         ,イxァ'ぅ丐ミ   / 代トN Y,     / /: : : : : : : : : : \    | _|_   |_L   /
           i         |/{{ トiしリ    拆トY } }   /  ' ___: : : : : : : : : :ヽ   | _|    ̄|  _ノ  (
.        |      / {  ゞ='’    kい レ1イ  /   /:::::::::::::, '' ゙̄ヽ: : : : : '..  レ(__ノ\  |     \
         八     /  ! ''       '`¨  }i |/'´    |:::::::::::::::{::::::::::::::}: : : : : :|
       /  }    /7! {        /⌒!r‐'了        |:::::::::::::: 、::::::::::ノ: : : : : :| ,―┴┐ -/─   ─┼─ |   ヽ
         {     イ/小 iト、    / ∨.|::::::|        ∨:::::::: '´ ̄: : : : : : : :/ ヽ| 三l_  / __| ヽ   ゝ  |    |
        人   / !ト、j } { `ヽ、 `ー '.<'_::::\__    \'´ : : : : : : : : : : /  ノ| '又 '  (___ノ\ ヽ_   ヽ/
.     /     / 丨 `|!ニ=イ)`TT´ }/|::\>N、 l¨'''¬ー- 、 _____, '´
     /           | v-ヘ {ミ辷乃 仏イ/厶レ' :/ 二 >

インモラルうぜぇぇぇ!!

佐天「ええええええ!!!!! 
   今度は上条さん、御坂さんと付き合っていたことを忘れちゃったあ???」

黒子「し、声が大きいですのよ。
   まあ、正確にはこないだ記憶を失っていた間のことを覚えていないらしいんですの」

初春「そういえば、さっき私たちと会ったときも、キョトンとしていましたね」

黒子「ええ。このことは、お姉さまのプライベートにも関わる話なので、
   今まであなたたちにもお話していなかったのですが……」

佐天「そ、それで、あの隣の子は誰なんですか?」

黒子「さ、さあ、わたくしもよくは存じないのですが、
   どうやら、あの殿方と親しい間柄のようなんですの。
   以前にも一緒にいるところを見かけたことが……」

>>855
                        .. -―‐ -- .
                      / , - z:.:.:.:.:.:.:__.ミ 、

                      / /  / ..  .....  ヽ..\
                     / /...::/ ../:/:.:.:.:.:.:.:.:.:..i:.. 丶
                   /ノ//:.:/ /./:―ト、:.:.:./ }:.:.:.|:.:.:.:.:..ヽ
                      ーイ7':/:.:.i:.イ,ム≦. }イi:.:/ ノ.:./ノ:.:.:.:.|:.小
                  / :./}:.:.イ〃,ィうミiヽ |ル′ }7 ト、:.}:.:|:. ト.!
                 十  / :/ フイ:{ ` 廴.ツ     ァ=ミ}/:/:.リ:.:.| |
                / :人 {| :i   xx       ん`} i}/ィ/:}:. | |
                / / .:.:`l :{         '  廴ツノ/ }:./从|
                 }/ .:...:./| 从    ` ー 、_,  xx ムノ/     !
          _人_   ノ:.:, ≦ミ| :{:.:〉、        ノ|:.: |  ___ 人 ___
          `Y´  //   |:lノ `   __ . ≦丁|:. :   `Y´
              /     | {丶.   /:.il:.:.:.:.:|:.:l:.:.|: |      !
             /    _  イ ハ  ` rヽ廴_:.:.:l:.:| :| l
          /     /ヽ/ } :{ \   }| `ヽ:l  :! i| _人_
        /       /{ /  |i| [>i<  {   }|:. . | {  `Y´
        /      /:.:.ノ′  |: l     `′ V  l:|:.. | | 
     , '      /..:./:.:{    }: |        | ,' |:.:.. ハ.{
     、    く/ .:.:/i:.:.:|    ノ:|       ノ i.:.|:.:.: l } !
     \    \:/:.|:./}   , ::/|       /  |:.:|:.: | | l
       \    \{:{:ノ__‐' }./: }       /   l:.:.|:.: | }|
         }ヽ.     /´__,   l  .′     /|  |:.l:.:. l ||
        ノ / >‐<´   ノ} /      /_:ノ  |:.|:.  |l |

佐天「何んですか、それ。
   それって、最低じゃない!
   二股かけていたってこと?」

黒子「ま、まあ、お姉さまとのことは、記憶を失ってかららしいので、
   あの殿方には、悪気はないのでしょうけれど……」

佐天「それにしたって、御坂さんとのこと、みんな忘れちゃうなんて!!」

初春「御坂さん、上条さんのためにあんなに一生懸命頑張っていたのに……。
   そ、それじゃあ、御坂さんが余りにもかわいそうです…………」

佐天「ああ、もう、なんか腹立つなあ! 
   私、あの人、一発、ぶん殴ってやりたいよ!」

上条「お前はどれにする?
   こないだの礼なんだから、3つでも4つでも好きなだけ頼んでいいんだぞ」

美琴「…………うん」

上条「…………」

上条「…………なあ、どうしたってんだよ、ビリビリ!
   お前が元気ないと、俺だって張り合いないぜ」

美琴「…………うん、ごめん」

インデックス「そうだよ、短髪。ここはとうまに思いっきり甘えて、
       10個でも20個でも注文するべきかも」

上条「いや、インデックスさん、あなたは黙っていなさい」

インデックス「むぅ!」

上条「…………おい、さっきから下ばっかり向いてどうした?」

美琴「……メニューを見てるのよ」

上条「おい、お前、どうした?
   ちょっと顔上げてみろよ」

インデックス「短髪…………」

美琴「…………」

美琴(こんな顔…………、見せられるわけないじゃない!)


佐天「やばい、やばい、やばいよ、御坂さん、今にも泣きそうだよ!」

黒子(くうううううう、やっぱり、あの殿方を誘ったのは失敗でしたの……。
   わたくしったら最低!! 最低ですの!!
   お姉さまにあんなみじめな思いをさせてしまうなんて!!!)ガンガンガン

佐天「もうこうしてなんかいられない! 白井さん、初春、行くよ!」ガタ

黒子「ええ、了解ですの!」ガタ

初春「ちょ、ちょっと、佐天さん!! 白井さん!!」

                  / . : : /      . : :}  . : : : : : }      ハ
                / . : : : : / : / . . : : : : :ハ: : : : : : : }   トヘ  .ィハ
                 / . : : : : / : /. : : : :./!: : : :ト、: : : : : :!  人 Y フハ
    \、,,)r゙''"''ー弋辷_,,..ィ'!: : : : /i: /: : : : :./ j: :.八:! ヽ: : : :,′ <⌒ o く : ハ
.=、..,,,ニ;ヲ_     ヾ彡r''": : : : :/ j:ハ: : : :/,,-ァァ¬ト ハハ/   `7 ト、 ヽ∧

  ``ミミ,   i'⌒!  ミミ=-ハ: : :レ'「`ヽ: :i :{ / /´ァテ示ミV/     いノ: :`^′: \
.= -三t   f゙'ー'l   ,三. :/∧: : { _」二ヽ|八  〃 いし:「》 . : : : : : : :.:i: :i : : : : : :\
   ,シ彡、 lト  l!  ,:ミ....:// ∧ハ〃んハ       r'.::ツ/. : : : i| : : ト、ノ:八: : : : ト、: : \
   / ^'''7  ├''ヾ : : : : : : :ゝ:}ハ r'::ツ      ´ ̄ //!: : :||: : ノく Y: : :\: 八 \: : :ヽ
  /    l   ト、 \.: : i : : : :.:} ^´ 〈        /(  |: :ノj/) } ハ : : : iト、: ヽ  ー
   〃ミ ,r''f!  l! ヽ i: : :ハ/|: i    ____,     |'´〃^   イ: : : : : 八: : : : \
 ノ ,   ,イ,: l! , ,j! , ト、/   j从    Y^ ⌒^'|        r‐< : |: : : : :/: : \: : : : \
  / ィ,/ :'     ':. l ヽ.   /. :.:.\   V  丿      |: : : :.从: : :/: : : : : \: : : :
 / :: ,ll         ゙': ゙i   / . : : : :.:\  `こ´      .イ  ├‐-=ミノ : /: : : : : : : :`ヽ: : :
/  /ll         '゙ !  , '. : : : : : : : : \            ∨ .:/: : /三二><: : : }ヽ:
  /' ヽ.          リ/. :/. : /!: : : : : : :` ¬!          / /. : : /:::::::://⌒>x
 /  ヽ        / . :.:/. : / j: : : : : : :_/:::|        /.: : : : : :/::::://  ´   寸
./  r'゙i!     .,_, / : :.:/: : / r┬一'´.::::::/j      /. : :/} : :/:://  /      \


                     ∧/V)_ ノヽ、
                  /⌒)<  (⌒´ o`⌒Y)/〉
     \、,,)r゙''"''ー弋辷_,,.7´ o  ノ个(__人  八)^⌒)ー(_        |
  =、..,,,ニ;ヲ_     ヾ彡r'.  人_)(人__厂乙(_ °´)r'て ィ..,,_辷弋ー''゛''゙r(,,、/
   ``ミミ,   i'⌒!  ミミ=フ.  >∨:::::::::::::::::::::::::::::::::⌒勹(⌒)゛ミ_ッ     _ヲ;ニ,,,.
  = -三t   f゙'ー'l   ,三  〕~┘:::::::::::::::::|::::::::::::::::::::::::::::Vーく .ミミ  !⌒'i   ,ミミ
    ,シ彡、 lト  l!  ,:ミ..... フ::::::/:: /::::::::: }::|:::::::::::i::::::|::::::::::ヽ::::::`'三,  l'ー'゙f   t三-
    / ^'''7  ├''ヾ.. )/:::::::::i:::/:::::/:::::::::|:::::::::::|::::::|:i::::|:::::|::::::::'''ミ:, !l  イl 、ミ_シ
   /    l   ト、 \ ::::::::::::|/i::::/:::::,'i::::|:::::::::::|::::::|:i::::|:::::|::::::::::::ッ''┤  7'''^ \
    〃ミ ,r''f!  l! ヽ.イ|:::::::: i::| :|:/\/ |:/|::::::::::i| ::::j:ノ |:i: j:::::::::|/ 、ト  l 
  ノ ,   ,イ,: ll , ,jl , ト、.|:::::::: |::x≠示≧k_,|_::::::::ル≦=ミxリイ::::: /.,r' !l  !f'ヽ
   / ィ,/ :'     ':. l:ノ:|i::::::: 爪 ,う//i ヾ   ̄ う//j Y/:::::,.イ ,. !j, , !l :,ト,
  / :: ,ll         ゙'i八:::::::N 弋:::ソ     弋::ソ  :::::::/ l .:'     ': ゙i,ィ ゙i
 /  /ll         '゙ ! ヘ:八    `       、  `  厶イ ,i゙ :'゙         ll,
   /' ヽ.          リトー:、               /  ! ゙'         ll゙i
  /  ヽ        /ノ:::イ::\    /^  ー:ァ       リ          .,r' '゙
  /  r'゙i!     .,_, /⌒ j/} 丶、 ゝ   ノ  イ     ゙i        ,r'
 /.     l!       イ   // 八   > __.. <}∨     ゙i ,_,.     !i゙'
/   ,:ィ!        ト/: :/ : : ∧    / }: : j八       ト       !l

上条「お前、
   …………もしかして、泣いてんのか」

美琴「…………」

上条「ちょっと、今日のお前、ほんとにおかしいぞ。
   そんなんだったら、『勝負!』とか『罰ゲーム!』とか言って
   電撃ぶつけて来てくれた方が、よっぽどマシだ」

インデックス「そ、そうだよ! 短髪! 
       いつもの短髪に戻ってくれないと、私も困るかも……」

美琴「…………」

美琴「スーーー、ハアーーーー」

美琴「…………そうよね。こんなの私らしくないわよね」

                  /│    ___       │    |
             | | -=: 7: : : :/ : :/` ー- _    |    |
             |ノ´: : /‐ト: :_/{ : :ハ __jヽ : `丶、|    |
           ー=≠ィ/´Ⅳx=ミV \{.ハ_ノ`|:メ} : ヽ|    |
              / 八: /Y トi:ハ.     ィテ=ミ∧ : ヽ\  |
               |   ト ゝ うソ       トi.:::ノハjノリ:厂  │
               |   |: :i //   '    ゞ.ン ノ|: : :|    |
               |   |: :|     __     ///  |: : :|    |
               |   |.:人   ∨  フ      ィ:j : : |   、|    >>876,877
             ,' /i|: :/个 _  ー'´   イ∨ |: : .:|    |     消えろなんだよ
              / /´7 : !'^7´〈 〈`ト-‐  ´  |ノ/リ: :.:∧   }     ぶっとばされないうちにね
          / /{∨: : | |  |ヘ`ー-─一'´ / /: : /^入.  |
            / 人K|: : :.| |  | 、     / /: : /∨ ハ  ヽ
.           | 人ノ |: : :.| | │   ー=彡'′ /: : / /        `.
         lイ´ \|: : :.| |_,|__∠   /: : / /    }    l
          |.|    |: : :.l(匸))二∠匸),) /: : / /    .ノ   │
          |.{    |: : :.| 「 ̄ ∨ ̄ ̄/| : : |./    ´     |

美琴「ねえ、アンタ。
   アンタ、記憶をなくしていたときのこと知りたいって言っていたわよね」

上条「お、おお……」(立ち直ってくれたか?)

美琴「私も、今まで忘れていたんだけど、
   ひとつ、アンタに教えてあげなきゃいけないことがあったわ」

上条「おう、何だ?」

美琴「ちょっと、立ち上がってくれる?」

上条「ん? こうか?」

                 ____
               '´        `丶

               /                \
            /     r           ヘヽ
              ,'     ノ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄l〈
          |     |              |│
          |     |            _ト,L_
          |   -=┴:┬: ァ : :7T:7下:/「:、 : !\

          |ノ   厶イ:/! /-孑'´|/ |/二jハ:リ│

.           /     l: j,斗テ圷   弋iナ小/ ,|
          |      |Vヘ弋)ン      `´ i:|∨|
            j/      ,'| ''       '    '': |: ' |
           /     /.:|丶、   f^ーァ'   イ: :|: : |    
        /     /|: :|(ヽl> `_ー_. イ:!:| : |: ハ    私がちょーっと本気を出せば佐天なんて目じゃないのに
          /     /-|: :|(>、` ー‐┴' ∧L| : !/: : '.   どうして勝てると思うのかな?これだから脊髄でモノ考えてる
.         /     ∧. |: :l \      ノ/ } |: :|ヽ: : :i   人間はダメなんだよ
        /     / ハ.|: :ト.、 \ー‐ / ,/ |: :| ∧: :|
.      ,′     /    |: :l \   \/  /  i|: :l/ '; :|         ./゙)
. \ __ |    /     l|: :|   \ /\/  |i /l   |│        / 'ー--っ_ 
    }`ト、|,   /    l|: :|    〈=-O-〉   |: | |. │|         __xく  -‐=彡' 
 \ | l| \   |     ||: :|    /\__∧  |: | |.  Ⅳ    /\ l|  '´ ̄   
    | l|   |\j     ||: :|   ./   ∧ l   |: | |  八    /\ │ レ'       
    | l|   |  }ヽ     ||: :|  /   / | |   |: |ノ    }   /   |  | |

美琴「スーーー、ハアーーーー」

美琴「歯ァ食いしばりやがれ!!!!!! こンのスットコドッコイ!!!!!!!!」

上条「ん? ぐへぇええええええええええええ!!!!!!!」

インデックス(!!)

黒子・初春・佐天「い゛?」

美琴「はあはあはあはあ、どう? これで少しは思い出した?」

上条「ぐ、い、痛ってぇ……。なんだよ、いつものビリビリじゃねえか……」

美琴「アンタ、記憶を失っていたとき、過去の自分を必ずぶん殴ってやるって宣言していたわ」

上条「な、なんじゃそりゃ……」

美琴「でも、自分じゃできなかったみたいだから、
   私が代わりにその誓いを果たしてやったってわけ」

上条「な、何が何だか、俺にはさっぱり…………」

美琴「ふう、サッパリした!」

インデックス(短髪!!)

佐天(さっすが、御坂さん、ナイスです!!)

初春(いつもの御坂さんが帰ってきました……)

黒子(ふう。…………どうやら、本当に吹っ切れてくださったみたいですわね)


上条「ちっ、マジで効いたぜ、お前、ほんとに中学生かよ?」

美琴「なあに? 私はただアンタの希望をかなえてやっただけよ。なんか文句ある?」

上条「まあ、いっか、こっちの方がお前らしいからな」ガタガタ

上条「………………で、美琴。
   結局、お前はどれにするんだ?」

美琴「んー? じゃ、私はいちじくのタルトってやつ」

美琴(………………!!!)

美琴「あ、アンタ、今なんて言った?」

上条「ん? どれにすんのかって」

美琴「い、いやその前よ!!」

上条「さあ。俺、何か、ヤバイこと言ったか?」

美琴「………………」

美琴「………………」

美琴(………………………………生きてた。
   アイツはちゃんとコイツのなかに生きていてくれた………………)

美琴「………………」

美琴「………………」ポロポロポロポロ

上条「ちょ、ちょっと、どうしちまったんだよ?
   いきなりキレたかと思ったら、急に泣き出しやがって……」

上条「な、なあ、インデックス。
   俺さっき、なんて言ったんだっけ? お前なら覚えているだろ?」

インデックス「とうま。これは記憶がどうのという問題とは違うと思うんだよ」

インデックス(そうだよ、短髪。記憶なんて関係ないかも)

                /:.:.::.:.:.:.::.:.::.:.:.:::::{{:.:.:.:〃    十 :.:.:.::.:.::::::ハ  :::::::::::::::::::::::::::::
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         .::://::/::!::::::::::/ :.:.:::/:::::::::::\::.:!/ :.:/: /:.::.:へ  ((__ノ   ::::::::::::::::::::::::::::::` 、  ノ
        ...../: : :〃: !::::::::/!: : :イ/:/i_:/_:.i:::vト::::/: /:: /:.:::::∧ ニ二二二 _:::::(::::::::::::::/:/:::√´
       :.:.:./:::: : i!::::.:|:.:.::/|:.∧Y:´i/ ̄ヾ::ハ/:ヽ::::/ ::::::/::::::\      )ノ -=彡::::/
      .::::::.:::: : :/ !:.:从:./  ! 八:代< 勹:}}:!:.从i::;∧:::::/:::::::::::::::へ      .:::::::::,. '´
     :.:.:.:/:.|:.:.: : :!:.:.:.|: l  !': :::::.:.:ゞ==少:::|/:::::!::/ .:::/::::::::::::::/:::::::\:==≡イ:/
   .:.:.:.::: /::: |:.:.:::  |::.:ハ:! : : : : : :::::::::::::::::::: :: : : :i/ | ::::::::::: -ァ‐ォ一::::::/`ーく/'´
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   :.:.::::∧::..:..:|::!:::!:.:.:|:: !  .: : :: : : : : : ::.:.:.::.:.:.::.:.:.::.:.::/} ,;==/:/、 ::/:::::::::/::::/
   イ :::!:.::.:.|::!:::i:::: |:: ! : : :: : : : : : :: : : : : :   .. ::::::::/彳::/勹ノ}イ:::::::::./:: /
 イ:::| ::!::.::|!:::|:::: |:::|: :: :: : : : : : : : : : : :     .' /弋=:ィ::::::::::ノ.:::::::::/ ::,
::| :!:::: |  ::|:.:.:. | !:::|::::|:|: : :: : : :_:_::.:.:.::.:.:.:    /://イ:::|::::/:.:.:.: /イ
::|: !: 从 . |::::::::|::::::ト:::|:|: : : : : :ヽ:`:::::::.::.:.::.: ー‐' ィ'::::::ノ:::ノ'´/:.: :/::.::. ′

::| :|::::::: '. ::ト:::::ヽ :::::::::: !:::!: : : : : :.:.:`::':::::::::::::::ァ::7:::::レ:∠_:_:_:_/:::イ::.:.::: /.
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::| :|:.::.:.::.|::.ハ::.:.:.\:::\:::::|::::::::::::::/:::::::::::::,::/::::::::::::::::::/::::.:.:. .り:.:.:人::::::
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美琴「………………全部」

上条「はあ?」

美琴「この子が全部頼むってんなら、私にも全部持ってきなさい!!」

インデックス「この私に挑む気?
       ふふん、それでこそ短髪なんだよ!!」

上条「ちょっと待て! インデックスはともかく、お前はそんなに食いきれねえだろ!」

美琴「アンタ、この子にはおごれて、私にはできないっていうわけ?
   これは、私への『お礼』なのよね?
   上等じゃない! 全部食べてやるわよ!!」


佐天(ふう……)

初春(ほっ……)

黒子(やれやれですの……)

インデックス「ふう~。食べた、食べた。
       さすがの私も、もう限界かも」テクテク

上条「つうか、お前、店の在庫を全部平らげているんじゃねえ!
   結局美琴の分もお前が食ってたし」

インデックス「ねえー、とーま、またあのお店行きたいかも」

上条「てめえは、食ったそばから何言ってやがるんでございますか?」

上条「…………おーい、美琴、お前は大丈夫か?」

美琴「も、もうダメ。吐ぎぞう……」ヨロヨロ

黒子「まったく……、ちゃんと肩につかまってくださいまし。
   テレポートで帰りますか?」

美琴「ンーン、い゛い゛……」フラフラ

インデックス「ねえー、短髪。短髪もまた一緒に行こうよ!」

美琴「ンー、わだじもー? ナンデー?」

インデックス「短髪がいれば、私ももっとたくさん食べられるかも」

上条「お前な、上条さんの財布は、打ち出の小槌じゃないんですよ。
   今日だって、あの後コンビニに足りない分を引き落としに走ってだな……」

インデックス「ねー、短髪ー、いいでしょー? 
       それとも私の勝ち逃げでいいのかな?」

美琴「わがっだわよ、いげばいいんでじょう、いげば」ゲロゲロ

黒子「ちょ、ちょっと、お姉さま!!
   花も恥らう14歳の乙女がこんな場所で!!!!」




美琴(今度こそ、お帰り。当麻)


【おしまい】

.       r、  {゙l
     rト、\} ヽ∩

      \`    | _
     ⊂ニ  /  j/ )⌒\             ´  ̄ ̄ ̄`丶、
       \   く/ \}:\         /           、\
         ><´   / :::::∧       { Y´  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄\} ヽ
        /    / :::::::::/ \      /│           |  '.
          〈   / ::::::::::/         厶└ ァ:T:7丁: :7-: :┬-、|   !
        \/:::::::::::/      ',   ∠: レ{: /=ミ/ レ∨x=ミ∧: : \. |
           〈:::::::::: /        }  〈 ム|:Ⅳ7心.    ト゚心゙ ハ: 、: :>
         \/         {ヽ / j:.|:│弋ソ ,   弋)り }: ⅣV |
              \           ∨ /: |:│'''         ''' │:|   |
              \             \{ : |:人   「  ̄}   |.:ム  、|
              \          Ⅵ |_j:> _ ー'′イ: :| |: |   |
                `丶、     (匸{_| |匸)ア(`lニニ´j {ス:.:| |:│   |
                     `丶、      | | |::`ト、 __/::::::}| l、|   |
                          \    | | に匸>く ::: / | |_人  〈
                      /`丶、_| |  |:::::∨\_X.  | |  ∧ `、
                         /: : / : : | |  |:/\/ー′ | |/ |
                     /: : / : : : | |. 〈  /|       | l   |   ヽ
                     ,′: : : : : : | |  |:ヽ/:::|    \| {.  |    \
                    : : : i : : : : :| | /:::j|:::::|     ∧∨ |     \
                    /{: : : | : : : : ハ∨::::∧::::|      ∧:'、 |       ∧
                      厶|: : : |: : : : :}八〉:/ l:::::|      /.:∧:l八    /:::::〉
                   {::::」: : : |: : : :/^7:::/ー‐l:::::| 丶 _ノ: /: :|:|  \__/:::::xく
                  レ'│: : :! : : {. /::/'  l:::::|   _〕:∧: :N   \_/   \
                       ̄|: : :∧ j∨ }:::}   {:::::{ ⌒`\: :∨人         \
                        |: |/: :|// /:::/    、:::ヽ    `/:/ ∧            \
                        |/l/∨/ {:::::|     \:::\  ノイ\ : \           |\ \

             .---─‐───‐- .
         ..´        ______\
        /     r_.. -一:/.: : : : : : : : : : :.ト
       ′   /: : : : : :/_ノ: :γ⌒: : 八 | |
       |    |: : '⌒.:/: : : : /_:_:_:_:/:_:__j'ーァ
       |    |_〃__/..-┬‐トト、 jト__   >
       |    〉テ_|\弋ト | ヽ\!=ヽ ト、トヽ
       |    イ ハx = ゝ\   イうハV   |
       |    V イ代ぅリ    弋ン l |   |
        |     __| _  ー      、 、、、 ヽ  \
        人    f レ, - く```   ___   !:.:.、\ー<‐-- ._
     {      |   下   「  V  人 .:.\ \ \    ̄ ̄ ̄ ̄`ヽ
      V     人   ト \  ヽ__ノ イ:.:.:.:\:.:.:\ \ \           \
        }   (  !   |:\\ーイ⌒ヽ.:.:.:.:.:.:.\:.:.:\ \ \           \
        )   __ノ   ト、:.: \\/ヽ. f⌒ト.:.:.:.:.:.:.\:.:.:\ \ \       /
    γ  γ' 「ヽ____ノ__)\:.:j\\| \|ノヽ.:.:.:.:.:.:\.:.:.:\ ヽ___ヽ.____ _/__

     l   ∧ノ         ノ\ ニ 、\  ヽノ.:.:.:.:.:.:.:.:.:\.:.:.:\ー‐‐、ヽォ─…'⌒
     | ∧ \,_     /   ヽ  \\|ヽ.:.:.:.:.:.:.:.:.:.::.ヽ:.:.:.! |ノ|レ′
     |/  \   ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ }、 )ハ |.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.|::}:.:.レ'⌒.ノ
     /       'ー‐┬ォヘ    イj∧ ´|:!  !.::.:.:.:.::.:\:.:|ハ:.| 
    ′        |/>' ̄/ |  !  ノノ |:.:.: ト.:.::|ハ|  !:!
    |              /  |! |    |  ヘ:.:.:..| |:.:|  | ノ
    人         ..イ    |ヽ\ 人   \ノ |:.:|
   {_:\       /         |  |\\ \   \ノ
      `ー┬┬´ \       / ! !  \\ \   \ 

どうもありがとうございました。

初めての投稿だったので、
最初のうちは勝手がわからず
サルばっかり喰らっていたのですが、
いろいろアドバイスをもらって投稿の間隔もつかめ、
さるよけもしていただいたおかげで
後半はスムーズに終えることができました。

こんなにたくさんの方にレスをいただき本当に感謝しています。
ギリギリで終わることになるなんて思いませんでした。

他の人のSSに倣って、会話文だけの形式にしてみたんですが、
意外とこれって難しいんですね。
やってみて、初めてわかりました。

でも掲示板に投稿するSSって、
リアルタイムに盛り上げていただけると、
一体感があってこんなに楽しいものだとは思いませんでした。

最後まで読んでいただき、本当にありがとうございました。

            /         f__,  -‐ ' ´:.:.:.:.:.:.:.:.:|
            /         !:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:}
            |         i::.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:, <\
            |         |:.:.:.:.__ ,::  -‐: !「/`i:.!ヽ>
            |         √: : : ::ィ! ⌒iハ: :リ xぇv!:!: }
            |        イ: : : : :/レ斗z- V トリ /リV
            |        イイ: :.イ/ / んハ    ヒ! {
           ∧       i |イ: | ヽ v少     '  !
           /        ムヘ: : |  、、    __,.  人
          /   /    /: ハ !: |、   「  ノ, イ  !
            |_ /      /: !: | |: :!、 > 、  ィ! :.|  / ____
         /        /: :/!: トヘ: '! ̄.ソ介トヽ: :|// / / \
         /        /: //:ノ:::::|: !ニ ノ|::|C} |: :| (つ i / ,ノ
          /        /:: 彡へ::::::|: |:::\イ::フ^|: :|  `7'ー-イ    1乙、インデックスちゃんマジ天使♪
       /       /:.∠   /〇}: |<:::>イ::! !: |.√〈   ,ハ
      /      イ:.:∠二二.メ、 / |: |`''く:::::|\! |: |::|  \/ !   /)

     /      / |://   厶ノ  |: |  ∨_ハ.|: !∧   \|  //
    /       !  |:/    む'   |: |   \_ソ|: |:::::\   |∠∠ 、
   /          |  、      |:リ    |:::!::::| :|\:::::\/ ー-- }
  /           |   \    从    |::::!:::!从  >r'   、 ヽ.ノ
  ∧           ト、     ー―へ    |::/リ  /::| |   rくソ

インデックス「とうまー、もんじゃ焼き食べたい!」

美琴「ウェーゲロゲロゲロ」

インデックス「とうまー、もんじゃ焼き食べたい!」

インデックス「食べていい?」



      / ξ   `゙` ‐-、
    /            ',

   /               ',
  / /    |\       ',  ',     あ!?
___/,, l  | 从|  | l  从 iヽ ',  ',
 ̄i´i | l |_/_l V  H‐|‐|V |  \ ',
 | ハ | | v v``  ',|_∀‐- λ|ヽ、\',

 l/ W| /'仍;`   ´|;;衍ゝ| | |;;) 〉` ',        _,.-‐‐┐

   |ヘ l 辷/     -‐ | | |イ、 ヽ ヽ ,--‐、,-‐'´     |
   | |l l 〃 ′   〃 | l l );;;|^/^'´` ゝ | |    ノ  |
   | || ヽ、  |\   /| l l/;;;;l〈    /   | l_,. -イ   |
   | !| | |`ヽ、 ̄_ <  | l |;;;/ ヽ  /  | レ'_  |    |
    | ! l |弋   / |;;いィ|/ |/  ヽl   // ,ヘ ヽ |    |
   l l  | |  ヽ | λ. \;;;;;| |     \ノ ! 、', ヽヽ|   |
  / /  | |   `i、     ̄| |  _,.-‐'"´ /`ヽヽ', ヽ |  |
  V   ||     } ``‐ ^||   /  / /、  ',  |  |
      ||    入    | | 、____/  / /  ノ  ', ,l  |
      ||    /  \_ | |    ノ/ _,.イ__  __l´   ヽ
      ||    |   ヽ、| |    /-‐´  ` `´ l ヽ   〉
      | !   |    / |、‐--'´::::::....       )_∧_,、'^;;\
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