シャア「まきますか? まきませんか?」(780)

代理

ピンポーン

タッキュウビンデース

シャア「ムッ、宅急便か」

シャア「アルテイシア……買い物に行ってるんだったな」

シャア「仕方がない。私が出るか」

シャアの部屋

シャア「……さて、私宛で送られて来たこの高級そうな鞄は一体何だ?」

シャア「鞄の中に何か入ってるのか?」パカッ

シャア「! 人形?」

シャア「これは随分とリアルに造られてるな。私が持ってるフィギュアを軽く凌駕している」

シャア「一体どこのメーカーだ? ……ん、これはゼンマイか?」

シャア「このゼンマイで人形を巻けばいいのか?」

シャア「巻く所はどこだ? ……あった」

シャア「よし、ネジを巻くか」ギリギリギリ

真紅『パチ!』

ギギギギッ

シャア「オオッ! 動いたぞ!」

ギギギ、ギギ…ギ……

真紅「貴方が私のネジを巻いたの?」

シャア「!!!?」

真紅「私は真紅。誇り高きローゼンメイデン第5ドール」

シャア「しゃ、喋った!?」

真紅「人間、お前の名は?」

シャア「ええい!! 何だ貴様は? ただの人形じゃないのか?」

真紅「質問に答えなさい人間。お前の名は?」

シャア「一体何なのだ? なぜ喋れる? どこのメーカーだ?」

真紅「だわさ!」パチィン!

シャア「もぴゅう!?」

真紅「さっきから名前を聞いてるんだけど。早く答えなさい」

シャア「……シャア・アズナブルだ」ヒリヒリ

真紅「そう。シャアと言うのね」

シャア「貴様は何者だ?」

真紅「さっき言ったじゃない。私は真紅。誇り高きローゼンメイデン第5ドールよ」

シャア「ローゼンメイデン? ドール?」

真紅「私達はお父様……ローゼンによって造られたドール。私の他に6体、つまり私を入れて7体いるの。
私達はアリスゲームと言う名のゲームで永い間姉妹同士で闘っているのよ。
そしてアリスゲームで生き残った一体だけが究極の少女『アリス』になる事が出来て、お父様に会う資格を得られる。私達はお父様に会う為に造られた存在なの」

シャア「信じられんな。こんな事が現実にあるとは……」

真紅「貴方が巻いたと言うことは貴方は巻く方を選んだのね」

シャア「巻く方?」

真紅「『まきますか、まきませんか』って来なかった?」

シャア「『まきますか、まきませんか』……あれか!」

シャア「確か私の携帯電話に変なメールが来てたな。『まきますか、まきませんか』と」

シャア「中学生である私は若さ故の過ちか、『まきます』を選んでしまった」

シャア「いつ変な請求が来るかと怯えていたがまさかあのメールがこれの事だったとはな」

真紅「そういう訳だから。シャア、早速だけど私と契約しなさい」

シャア「契約?」

真紅「ドールはマスターとなる者と契約し、マスターから力を貰うの」

真紅「まあ貰うって言うよりは半ば強制的に貴方から力を吸収すると言った方が正しいわね」

シャア「吸収だと!? 貴様、私を干物にする気か?」

真紅「安心して。常に貴方から力を吸収する訳ではないわ。アリスゲームで闘う時くらいだから」

真紅「そして契約したら貴方は私の下僕となるのよ」

シャア「!! 下僕だと!?」

真紅「そうよ」

シャア「私はSMプレイには興味ない! 私をそっちの世界に連れていく気だな?」

真紅「そっちの世界じゃないわよ。ただの主従関係。変な想像しないで」

真紅「シャア、私と契約しなさい」

シャア「ええい! 私は断固として反対だ!! 誰が貴様の様な人形の下僕になるものか!!!」

真紅「だわっさぁ!」バチィン!

シャア「ひでぶ!?」

真紅「契約しなさい」

シャア「……ああ」ヒリヒリ

シャア「それで、君とどうやって契約をすればいいのだ?」

真紅「この指輪にキスをして。そうすれば契約成立なのだわ」

シャア「まさか人形にキスをする事になるとはな」チュッ

パアアアア

真紅「契約成立ね」

シャア「ん? 私の左手の薬指に指輪が」

真紅「それが契約成立の証。その指輪を通して貴方から力を貰うの」

真紅「ちなみに契約してる間はその指輪は抜けないから」

シャア「何だと? そんな訳……ぐぬぬ、抜けない」ギギギギ

シャア「本当に抜けないな。学校の時が面倒だな」

真紅「……シャア、一つ聞きたい事があるんだけど」

シャア「何だ?」

真紅「どうして貴方は仮面を被っているの?」

シャア「気にするな」

シャア「一応素顔を見せておこう」ズポッ

真紅「あらイケメン」

真紅「そういえば貴方の部屋って色んな人形が置いてあるのね」

シャア「ああ。私の大切な宝物だ」

真紅「あの角が生えた赤いのは何?」

シャア「ザクだ。私専用で特に気に入っているプラモだ」

真紅「女の子の人形もあるわね」

シャア「彼女達も私のお気に入りだよ」

真紅「良かったわね貴方(貴女)達。良い持ち主に出会えて」

真紅「でもこの人形達、肌の露出が多いわね。あの人形なんてパンツ丸見えじゃない。破廉恥だわ」

シャア「し、仕様だから仕方がない」

真紅「まあいいわ。シャア、紅茶を用意しなさい」

シャア「紅茶だと? なぜ私が用意しなければならないのだ? いやそれよりも人形の癖に紅茶を飲むのか?」

真紅「紅茶くらい飲むわ。と言うより私達だって飲み食いはするわ。それよりもシャア、貴方は私の下僕でしょ? 早く用意しなさい」

シャア「私は紅茶よりも緑茶が好みなんだ。それに家には紅茶などない」

真紅「紅茶くらいちゃんと用意しときなさい。ダメな男ね」

シャア「どの家にも紅茶があると言う君の考えがおかしいのだよ」

真紅「何? 下僕の癖に生意気ね」

シャア「生意気で悪かったな……待てよ、そういえばアルテイシアが紅茶が好きだったな」

真紅「アルテイシア?」

シャア「私の妹だ」

真紅「そう。なら早速アルテイシアを呼びに行きなさい」

シャア「アルテイシアは今買い物中だ。それに君の事をどう説明すればいいのやら……」
セイラ「兄さん、ファミチキ買って来たわよ」ガチャ
シャア「!!」

シャア「ア、アルテイシア、意外と早かったな」

セイラ「そう? いつも通りに戻って来たけど……兄さん、それ……」

シャア「アルテイシア、これには深い訳があってだな」アセアセ

ボトン(ファミチキが入った袋が落ちる音)

セイラ「兄さんが……キャスバル兄さんがダッチワイフを……しかも幼女。とうとうフィギュアに飽きたらずそっちにまで」ワナワナ

シャア「違う! アルテイシア! これは違うんだ!」

セイラ「イヤアアアアアアア!!!!!」

真紅「五月蝿いわね。静かにしなさい」

セイラ「!! ダッチワイフが喋った!?」

数分後

セイラ「まあお父様を。苦労してるのね」

真紅「わかってくれたようね」

セイラ「さっきは取り乱してごめんなさいね真紅さん。兄さん、ロリコンで変態でヘタレでクズな所があるから誤解しちゃった」

真紅「いいのよ。悪いのはこの下僕だから」

セイラ「ふふ、本当よね」

シャア「……」

セイラ「そういえば自己紹介をしてなかったわね。私はアルテイシアって言うの。よろしくね」

真紅「よろしく。アルテイシア」

真紅「アルテイシア、頼みたい事があるんだけど。紅茶を用意してくれないかしら?」

セイラ「わかったわ。今、用意するから」ガチャ、バタン

真紅「シャア、良い妹を持ってるわね」

シャア「自慢の妹さ」

真紅「そういえばさっきアルテイシアが悲鳴をあげたのになぜ親は来なかったの?」

シャア「私の両親は海外出張で基本的に家にはいないんだ。私とアルテイシアの二人暮らしなのだよ」

真紅「……そう、大変ね」

シャア「……真紅、一つ聞きたいことがあるのだが」

真紅「何?」

シャア「君はさっきお父上に会うためには姉妹同士で争って生き残った一体だけが会えると言ったな?」

真紅「そうよ」

シャア「私にはその言い方……まるで殺し合う様にも聞こえたが」

真紅「その通りよ」

シャア「!! 何だと!?」

真紅「説明不足だったわね。
……私達姉妹はローザミスティカと言う物で動いていて闘いに勝った者は相手のローザミスティカを手に入れる事が出来、ローザミスティカを失ったドールは機能を停止する。
ドール達にとって『死』を意味する」

シャア「なぜそうしなければならない?」

真紅「ローザミスティカを手に入れればアリスに近づく事が出来、最終的にアリスになれるからよ。そしてお父様に会えるからよ」

真紅「ちなみに貴方の様な力の媒介となっている契約者の事をミーディアムとも言うわ。アリスゲームにミーディアムは必須。ミーディアムによって私達の運命が左右される事もある」

シャア「くっ……それを考えた君のお父上はDQNだな」

真紅「お父様を悪く言うのはよしてちょうだい。それに、これが私達姉妹の運命なのよ」

シャア「君は姉妹同士で殺し合う事には躊躇がないのか?」

真紅「そんな事ないわ。私だって姉妹同士で殺し合う事は本当はしたくないわよ」

シャア「ならどうして!」

真紅「さっきも言ったでしょう。そうでもしなければお父様に会えない。それが私達の運命だって」

シャア「……君は、君は本当にそれでいいのか? 残酷な運命に翻弄され続けたままでいいのか?」

真紅「……シャア、私は今まで姉妹同士で争って来たけど、私個人としては殺し合い以外にも決着をつける方法はあると思うの」

真紅「だから、私は出来れば殺し合い以外の方法で決着をつけるつもりよ」

真紅「私は私のやり方でアリスゲームを制するわ」

シャア「……そうか。君は強いな」

真紅「ありがとう。シャア」

シャア「真紅、君もファミチキを食べてみないか?」

真紅「頂くわ」

真紅「あら結構美味しいのね。紅茶に合いそうだわ」モグモグ

シャア「それは判らん」

――

アムロ「うわぁ、高そうな鞄だなぁ」

アムロ「僕宛てに来たらしいけど中に何か入ってるのか?」パカッ

アムロ「! これ、人形じゃないか」

アムロ「すごいリアルだな。どこのメーカーだろう?」

アムロ「しかも結構可愛いじゃないか」

アムロ「ん? ゼンマイも入ってるのか」

アムロ「このゼンマイを使って動かせばいいんだな?」

アムロ「どこだろう……あったぞ!」

アムロ「よーし、アムロ、巻きまーす!」

キリキリキリ

ギギギギ……

アムロ「こいつ……動くぞ!!」

ギギギ、ギギ…ギ……

雛苺「うゆ……お兄ちゃんがヒナの事を巻いたの?」

アムロ「!? うひゃあ!! 喋った!?」

雛苺「ねえ、天パのお兄ちゃん、お兄ちゃんがヒナの事巻いたの?」

アムロ「あ、ああ。き、君は一体何者なんだ?」

雛苺「ヒナは雛苺って言うの。ローゼンメイデンの第6ドールなの」

アムロ「ローゼンメイデン?」

雛苺「かくかくしかじかなのー」

アムロ「へえ、それで君はお父さんに会うために頑張ってるんだね」

雛苺「そうなのー」

雛苺「お兄ちゃん、お兄ちゃんの名前は何て言うの?」

アムロ「僕の名前はアムロ・レイ」

雛苺「アムロ、よろしくなの」

雛苺「アムロ、ヒナと契約して欲しいの。この指輪にキスしたらヒナと契約出来るの」

アムロ「い、いいの?」

雛苺「うん」

アムロ「そ、それじゃあ行くよ」ドキドキ

チュッ

パアアア

雛苺「契約が完了したの」

アムロ「あれ? 僕の左手の薬指に指輪が」
雛苺「それが契約の証なの」

アムロ「ん……抜けない?」グググ

雛苺「ヒナと契約してる間は抜けないの」

アムロ「参ったな。学校で変な誤解受けるかもしれないから包帯でも巻いておかないとな」

ハロ「アムロ、アムロ」

雛苺「うゆ? アムロ、この真ん丸いのはなあに?」

アムロ「ああ、こいつはハロ。僕の友達さ」

ハロ「シラナイコ、シラナイコ」

雛苺「雛苺って言うの。よろしくなの」

ハロ「ヒナイチゴ、ヒナイチゴ、ハロ、トモダチニナル」

雛苺「うん! ヒナもハロの友達になるの」

雛苺「んしょんしょ」ヨジヨジ

アムロ「ん?」

雛苺「えへへ。アムロ登りー」

アムロ「ハハハ」

雛苺「んしょ、アムロの頭はポフポフしてて気持ち良いのー」ポフポフ

アムロ「嬉しいよ雛苺ちゃん。僕の頭を褒めてくれるなんて」

雛苺「あっ、お人形さんがいっぱい置いてあるの」

アムロ「うん。お気に入りなんだ」

雛苺「うにゅ~、みんなオッパイが大きいのー。アムロ、アムロはオッパイが大きいのが好きなの?」

アムロ「え、選んだのがたまたまオッパイが大きかっただけだよ」

ハロ「アムロ、HENTAI。アムロ、HENTAI」

アムロ「こ、こらハロ、変な事言うな」

雛苺「ねえねえアムロ」

アムロ「何だい雛苺ちゃん?」

雛苺「ヒナ、お腹が空いたの。うにゅ~が食べたいの」

アムロ「うにゅ?」

雛苺「白くて黒くて真ん丸くて柔らかくて中が赤くて食べると甘いの」

アムロ「う~ん、それだけじゃわからないな。中が赤いって言ったけど何か入ってたりするの?」

雛苺「苺が入ってるの」

ピキーン!

アムロ「わかったぞ! 苺大福だね」

雛苺「そうなのー」

アムロ「でもゴメンよ雛苺ちゃん。今、苺大福は僕の手元にはないんだ」

雛苺「うにゅ、ガッカリ……」ショボン

アムロ「代わりにこれならあるけど」ヒョイ

雛苺「うゆ? チキン?」

アムロ「ファミチキだよ」

アムロ「食べる?」

雛苺「うん!」

雛苺「わあ、オイシイのー」モグモグ

アムロ「ハハハ、可愛いな」

雛苺「アムロ~、もっとちょうだい」

アムロ「いいよ」

アムロ(雛苺ちゃんの存在を隠してもいずれバレるだろうし後で親に話しておくか)

――

カミーユ「ハハハ、2ちゃんねる最高だな」カタカタカタ

コンコン

カミーユ「あん?」

ヒルダ「カミーユ、起きてる?」

カミーユ「起きてるよ。うるさいな」

ヒルダ「カミーユ、ドアの鍵を解除して。あなた学校に行かなくなってからどのくらい時間が経ってると思うの? お願い。学校に行って」

カミーユ「うるせええええええええ!!! そもそも俺が不登校になったのはアンタ達のせいなんだよ! 女みたいな名前付けやがって! お陰で虐められたんだぞ!」

ヒルダ「うっ……」

カミーユ「まあ俺の名前変えてくれるなら考えてやるよ」

ヒルダ「……ゴメンね。カミーユ。……それとね、あなた宛てに大きな鞄が届いてるの。カミーユ、あなた変な通販とかしたの?」

カミーユ「してないよ。とっとと出てってくれよ」

ヒルダ「……わかったわ。鞄、ドアの前に置いとくから。それと、お昼ご飯どうするの?」

カミーユ「いつもの様にドアの前に置いといてくれよ」

ヒルダ「ええ、わかったわ……」コトン

カミーユ「……クソ、うるさいんだよ」

カミーユ「それにしても誰が送って来たんだ? 俺宛てって」

カミーユ「そういえば昨日の夜中、パソコンに変なメールが届いてたな。あれが関係あるのか?」

カミーユ「……まさかな」ガチャ

カミーユ「へえ、結構立派な鞄じゃないか」

ズル、ズル……ドン!

カミーユ「地味に重いな。鞄の中に何か入ってるのか?」カパッ

カミーユ「……人形?」

カミーユ「何でこんな物が俺宛てに……ゼンマイ?」

カミーユ「回せってか。まあパソコンだけの毎日だし時間潰しにはなるか」

カミーユ「どこだ……これか」キリキリ

ギギギギ……

カミーユ「へえ、よく出来てるな」

ギギギ、ギギ…ギ……

蒼星石 「こんにちは。あなたが僕のマスター?」

カミーユ「な、何だよお前? ただの人形じゃないのかよ?」

蒼星石「僕の名前は蒼星石。ローゼンメイデン第4ドールだよ」

カミーユ「ローゼンメイデン第4ドール?」
蒼星石「かくかくしかじかだよ」

カミーユ「まるで漫画の世界だな」

カミーユ「ん? そういえばお前アリスになるって言ってたけど、お前女の子なのか?」

蒼星石「そうだよ」

カミーユ「……ふぅん、女の癖に一人称が僕なんだな」

蒼星石「まあそれはよく言われるね」

蒼星石「そういえばあなたの名前は?」

カミーユ「……」

蒼星石「どうかしたの?」

カミーユ「……カミーユ・ビダン」

蒼星石「カミーユって言うんだね。男の人の名前にしては女性的で珍しいね」

カミーユ「うるせえええええええ!!!」

バキィ!!

蒼星石「!? な、何するんだよ?」

カミーユ「みんなみんなみんな、俺の事馬鹿にしやがって」

蒼星石「え?」

カミーユ「俺は男だ! 名前が女っぽいからってナメやがって!」

蒼星石「ご、ゴメン。僕はそういうつもりで言った訳じゃないんだ」

カミーユ「……フン、次からは気をつけろ」

蒼星石「あ、あの……」

カミーユ「何だよ?」

蒼星石「ぼ、僕と契約して欲しいんだ。この指輪にキスを……」

カミーユ「わかったよ。ほらよ」チュッ

蒼星石「ありがとう。マスター」

カミーユ「ん? 何だこの指輪? ……取れない?」グググ

蒼星石「それは契約してる間は取れないんだ」

カミーユ「嘘だろ? ……まあ別にいいけどさ」

蒼星石「……ねえマスター」

カミーユ「何だよ?」

蒼星石「マスターってもしかして引きこもり?」

カミーユ「!? 何でわかったんだよ?」

蒼星石「……何となくかな?」

カミーユ「人形にまでとやかく言われなきゃいけないのかよ。クソ!」

蒼星石(うわぁ、これかなり重症かもしれない)

ヒルダ「カミーユ、さっき大声出してたけどどうしたの? 近所に迷惑よ」コンコン

カミーユ「うるさいな。早く戻れよ」

ガチャ

カミーユ「!!」

ヒルダ「あなた……誰?」

蒼星石「助けて! この人が僕をこの部屋に閉じ込めて暴力を振るうんです!」

カミーユ「お前……何言ってるんだよ?」

ヒルダ「カミーユ、あなたこんな小さい子を監禁してたの?」

カミーユ「待ってくれよ母さん。俺は監禁なんてしてない! 暴力なんか全くしてない!」

蒼星石(さっき本当に殴ったじゃないか)

ヒルダ「ああ……カミーユがとうとう犯罪者に」ヘナッ

カミーユ「お前……ふざけんなよおおおおお!!! クソにんぎょおおおおおおう!!!!!」

蒼星石「(そろそろ悪ノリもまずいな)まあ冗談はさておき、マスターのお母さん、実はかくかくしかじかなんです」

ヒルダ「まあ、あなた人形なの?」

蒼星石「はい」

ヒルダ「信じられないわ。こんな事が現実にあるのね」

カミーユ「たくっ、ふざけんなよ」

ヒルダ「ねえ、カミーユ。お願いだから明日から学校に行って」

カミーユ「嫌だよ」

蒼星石「マスター、僕も学校に行った方が良いと思うよ」

カミーユ「お前までそんな事言うのかよ。 ふざけんなよ! 母さんも蒼星石も出てけよ!」

ヒルダ・蒼星石「カミーユ(マスター)……」

カミーユ「ほらっ、お前の鞄邪魔なんだよ」バンッ

蒼星石「あっ……」

カミーユ「もう俺に指図すんな!」ガチャ、バタン

ヒルダ「……ゴメンね。蒼星石ちゃん」

蒼星石「僕は大丈夫ですから。お母さん」

蒼星石(……さて、どうやってあの引きこもりマスターを学校に行かせようか)

――

青ハロ「ミレイナ、ミレイナ」

ミレイナ「ふえ、どうしたです? ハロ」
青ハロ「マキマスカ、マキマセンカ」

ミレイナ「えっ?」

青ハロ「マキマスカ、マキマセンカ」

ミレイナ「言ってる意味がよくわからないですぅ」

青ハロ「……マク、マカナイ」

ミレイナ「まく、まかない? ……とりあえず『まく』です!」

青ハロ「……」

ミレイナ「? ハロ?」

リンダ「ミレイナー、あなた宛てにお荷物が届いてるわよー」

ミレイナ「あっ、ハーイです」

ミレイナの部屋

ミレイナ「でかい鞄ですね」カパッ

ミレイナ「オオッ! お人形さんですぅ! 人間そっくりですぅ!」

ミレイナ「触ってみるです」プニプニ

ミレイナ「オ~、感触まで人間そっくりです」

ミレイナ「あっ、ゼンマイが入ってるです。 これで巻けばいいんですね」

キリキリキリ

ギギギギ

ミレイナ「動いたです!」

ギギギ、ギギ…ギ……

翠星石「お前がネジを巻いたんですか?」

ミレイナ「しゃ、喋ったですぅ!? オーバーテクノロジーですぅ! あっ、でも喋るくらいなら普通の人形にもありますね」

翠星石「やいやいデコドリル人間! 翠星石をそこらの人形と同じにするなですぅ!」

ミレイナ「じ、状況把握能力があるですぅ! やっぱりオーバーテクノロジーですぅ! GNドライブも真っ青ですぅ!」

翠星石「おいデコドリル人間! 翠星石の喋り方をマネするなですぅ!」

ミレイナ「マネじゃないですぅ。これはミレイナの元々の喋り方です! それよりもミレイナはデコドリル人間じゃなくてちゃんとミレイナって言う名前があるんですぅ!」

翠星石「思いっきり翠星石のパクりじゃねえですか! 一人称を三人称にする所なんてまんま翠星石の喋り方じゃねえですか!」

ミレイナ「そんなの知らないです! それにミレイナはそんなに言葉遣いは汚くないですぅ!」

翠星石「何だとですぅ!」

ミレイナ・翠星石「ですぅ! ですですですぅ!」

数分後

ミレイナ・翠星石「ゼェ……ゼェ……」

ミレイナ「つ、疲れたです」ヘナッ

翠星石「翠星石もです」ヘナッ

ミレイナ「お人形さんは何者なんですか?」

翠星石「かくかくしかじかですぅ……」

ミレイナ「ふえ~、そうなんですか」

ミレイナ「でも姉妹同士で喧嘩なんて駄目ですぅ。みんな仲良くするです」

翠星石「しゃーねーですよ。それが翠星石達の運命みたいなモンですから。……まあ翠星石達も仲良くしてた時もあったですから出来れば闘いたくねえんですけどね」

ミレイナ「ですぅ……」

翠星石「そういう訳ですからデコドリル人間、翠星石と契約するです。この指輪にキスをすればいいですから」

ミレイナ「う~ん、わかったです」チュッ

パアアア

ミレイナ「オオ! ミレイナの薬指に指輪がはまってるです!」

翠星石「翠星石と契約してる間は指輪は取れねえですから」

ミレイナ「あっ、本当です!」グイグイ

翠星石「デコドリル人間、改めて自己紹介するです。ローゼンメイデンの第3ドール、翠星石です」

ミレイナ「ミレイナ・ヴァスティですぅ! 」

ミレイナ「翠星石さん、スィーたんって呼んでも良いですか?」

翠星石「スィーたん……まあ良いですよ」

ミレイナ「スィーたん、早速パパとママにも紹介しに行くです!」ギュッ

翠星石「うわっ……全く、慌ただしい人間ですね」

ミレイナ「パパー、ママー」バタン

イアン「どうしたミレイナ? ん? その人形は何だ?」

翠星石「こんにちはです」

イアン「!!? 人形が喋った!?」

ミレイナ「かくかくしかじかですぅ!」

イアン「信じられん……これは興味深いぞ!」

リンダ「あらあら、大変ね」

翠星石「ん? デコドリル人間、あのメガネ男人間はお前の父親ですか?」

ミレイナ「そうです。後あれがママです」

翠星石「……随分年が離れてるように見えるですよ」

ミレイナ「パパはママがミレイナと同じくらいの年に結婚したんです」

翠星石「……デコドリル人間、お前歳は幾つですか?」

ミレイナ「今年で16になる予定です」

翠星石「今メガネ男人間は幾つですか?」

ミレイナ「58です」

翠星石「58引く16で……!! は、犯罪ですぅ!! とんでもねえ変態ロリコン野郎ですぅ!!」

イアン「おい! 変な事言うな!」

ミレイナ「そうです。愛に年の差も種族も関係ないです!」

翠星石「法律的にセーフでも道徳的にアウトですぅ!」

リンダ「でも私はこの人の事は大好きよ」

イアン「リ、リンダ///」

リンダ「あなた///」

翠星石「すげえラブラブオーラです」

ミレイナ「パパとママは今でも
LOVE・LOVE・TRANS-AM(ラブラブトランザム)全開ですぅ!!」

イアン「それにしてもローゼンと言う男は凄いな。一体どういう仕組みで動いてるんだ?」

翠星石「かくかくしかじかですぅ」

イアン「ローザミスティカ? どういうのなんだ? 見せてくれ」

翠星石「寄るなですロリコン人間! 翠星石の体に変な事するなですぅ!」

イアン「誰がロリコンだ! ただのエンジニアの性(さが)だ」

翠星石「ギャアアアアアアアアア!!!! やめろですううううう!!! 翠星石が[ピッー]な事や[ピッー]されたり[ピッーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー]な事されるですぅ!!!」

イアン「放送禁止用語を連発するな!!」

リンダ「あ・な・た」

イアン「!!」ゾクッ

リンダ「翠星石ちゃんが嫌がってるわ。無理矢理は駄目よ。やめなさい」

イアン「あ、ああ。スマン」

リンダ「ゴメンね翠星石ちゃん」

翠星石「だ、大丈夫です」

翠星石「デコドリル人間、今メガネ女人間凄い恐かったですよ」ヒソヒソ

ミレイナ「ママは色んな意味で家族最強です」ヒソヒソ

リンダ「うふふ」ニコニコ

コロコロコロ

ハロ達「ミレイナ、ミレイナ」

翠星石「ん? 何ですこの丸い奴らは?」

ミレイナ「ハロです。パパが作ったんです。ミレイナ達の大切な家族です」

翠星石「ほぉ~、よく出来てるですね」ナデナデ

ハロ達「ダレ、ダレ」パカッ、パカッ

翠星石「翠星石ですぅ」

ハロ達「スイセイセキ、スイセイセキ」コロコロコロ

翠星石「よく転がる奴らです」

ミレイナ「スィーたんは今日からミレイナ達の家族ですね」

翠星石「家族ですか……よろしくです!」

リンダ「よろしくね翠星石ちゃん」

イアン「よろしく翠星石」

翠星石「よろしくです。メガネ女人間、ロリコン人間」

イアン「ロリコンはやめろ!」

ミレイナ「そうですぅ! あだ名が危ないですぅ! 後メガネ女人間やデコドリル人間もやめて欲しいですぅ!」

翠星石「うーん、それじゃあママさん、パパさん、ドリル人間にするです!」

イアン「パパさんなら良しだ」

ミレイナ「ドリル人間も百歩譲るです! スィーたん、よろしくですぅ!」

――

ロラン「君は一体……」

金糸雀「カナは金糸雀と言うかしら。誇り高きローゼンメイデン第2ドールかしら」

ロラン「ローゼン……メイデン?」

金糸雀「かくかくしかじかかしら」

ロラン「そんな永い間争ってるのかい?」

金糸雀「運命みたいなモノだから仕方がないかしら」

金糸雀「それでカナは姉妹の中でも頭脳派かしら」

ロラン「へえ」

金糸雀「あなたの名前は何かしら?」

ロラン「僕の名前はロラン・セアック」

金糸雀「ロラン、よろしくかしら」

金糸雀「ロラン、契約して欲しいかしら。指輪にキスして欲しいかしら」

ロラン「でも、君と契約したら君は闘うんだろう? 僕は出来れば君を闘いに巻き込みたくないな」

金糸雀「でも契約しないとカナは力を出せないかしら。それにこの世界にドールが現れた時点でどのみち闘いは避けられないかしら」

ロラン「……わかった。君と契約するよ」チュッ

金糸雀「ありがとうかしら。ちなみにロランの指輪はカナと契約してる間は抜けないかしら」

ロラン「そうか。わかったよ」

金糸雀「そういえばロランの部屋、もしかしてアパートかしら?」キョロキョロ

ロラン「そうだよ。僕、大学生なんだ」

金糸雀「貧乏学生かしら?」

ロラン「ハハ、そうだね」

ロラン「金糸雀、僕は君のお父さんの意図はわからないけど、くれぐれも無理をしないでくれ」

金糸雀「わかったかしら」

――

水銀燈「……あなたが私のネジを巻いたのぉ?」

ラクス「まあまあまあ、お人形さんが喋りましたわ」

水銀燈「あなた、この奇妙な光景を目の当たりにしても怖じけづかないのね。度胸あるじゃない」

ラクス「可愛いですわ。お人形さん、あなたのお名前は?」

水銀燈「私の名前は水銀燈。誇り高きローゼンメイデンの第1ドールよ」

ラクス「自己紹介ありがとう。私(わたくし)の名前はラクス・クラインです。ところで水銀燈さん。ローゼンメイデンって何です?」

水銀燈「かくかくしかじかよ」

ラクス「まあー、それは大変ですわね」

キラ「ラクス、どうかしたのかい? ……ワァオ! ゴスロリフィギュア! しかもリアルだね。どこのメーカーだい?」

水銀燈「何? あなた?」

キラ「喋った!? これは最先端だね。触らせてよラクス」ワキワキ

水銀燈「オラァ!」ベキョ!

キラ「ぺぎょ!?」

キラ「」ピクピク

水銀燈「ラクスぅ、こいつ何なの?」

ラクス「彼はキラ・ヤマト。穀潰しのニート野郎ですわ」

水銀燈「ニート? ラクス、何でニートがこんな所にいるのよ?」

ラクス「彼は逆玉の輿(たまのこし)的存在ですわ。でも働かないからただのニートなんです」

水銀燈「なぁにそれ、下手したら引きこもりより質が悪いわね。どうしてそんな奴と一緒にいるのよ?」

ラクス「大丈夫ですわ。キラは私の玩具ですからニートでも何も問題ありませんわ」

水銀燈「……あんた何気に凄い事言うわね」

キラ「痛たた……、ラクス、この人形は何なんだい?」

ラクス「かくかくしかじかですわ」

キラ「ウッハ! エロゲールート!」

ラクス「そうだ! 水銀燈さん、ちょっと頼みたい事があるんですけど」

水銀燈「何よ?」

ラクス「ちょっと来て下さる?」

15分後

水銀燈「……ラクス、何よコレ?」

ラクス「まあー、水銀燈さん、とてもお似合いですわぁ」

水銀燈「何でピンクのフリフリの服着せんのよ!」

ラクス「子供の頃お人形遊びで使ってた服ですわ。不服でしたか?」

水銀燈「いらないわよ!」

ラクス「残念。他にも色々着せたかったですわ。和服とか紫の勝負下着とか白のSM女王の服とか……」

水銀燈「ちょっ! 後半、ホントに人形の服?」

キラ「エヘヘ、本当に人間みたいにリアルな人形だ!」カシャ、カシャ

ガシッ

キラ「キュン!?」

ラクス「誰が勝手に写真撮って良いと言いました?」ギギギギッ

キラ「ゴメンナサイゴメンナサイゴメンナサイ、頭が割れるよラクス様」

水銀燈(この女結構恐いわぁ……)ガタガタ

10分後

水銀燈(元の服)「あの女には下手に逆らわない方が良いかしら……ん?」ブツブツ

水銀燈「あらぁ、テーブルの上に置いてあるのってもしかしてヤクルト?」

水銀燈「ねえラクス、あれってヤクルト?」

ラクス「ええ。私の好きな飲み物です」

水銀燈「奇遇ね。私もヤクルトが好きなのよ」

ラクス「まあそうなんですの」

水銀燈「私にもヤクルトくれない?」

ラクス「はいどうぞ」ヒョイ

水銀燈「おいしいわぁ。やっぱヤクルトは最高ね」ゴクゴク

ラクス「同感ですわ」ゴクゴク

水銀燈「ねえラクス、私と契約してくれない?」

ラクス「契約はどうなさればいいの?」

水銀燈「この指輪にキスをしなさい」

ラクス「わかりましたわ」チュッ

水銀燈「契約完了ね」

ラクス「あら? 私の薬指に指輪がはまってますわ」

水銀燈「それが契約の証。その指輪を通してあなたから力を貰うわ」

水銀燈「まあ私の場合契約なしでも人間から力を吸い取る事が出来るけど契約してた方が楽出しね」

ラクス「契約者以外からも力を吸えるんですか?」

水銀燈「そうよ」

ラクス「だったらキラも使って下さいな。どうせニートで何もやる事ない人間ですし。戦力は多い方が良いですわ」

キラ「えっ、僕?」

水銀燈「いいの?」

ラクス「ええ。水銀燈さん、試しにキラの精力を吸収してみて下さいな」ガシッ

キラ「いや、ちょっ、ラクス、何を言ってるんだい? あの、放して」

水銀燈「あなたがそう言うなら遠慮しないわよ」ズオオオ

キラ「ひぎゅうううううううううん!!! 吸い取られるううううううう!!!!!」

ラクス「まあ、キラが干物みたいになって面白いですわ」

nのフィールド

ラプラスの魔「これは珍しい。同じ世界に六体のドールが現れましたか」

ラプラスの魔「さて、この世界ではどんな事が起きるのやら」

ラプラスの魔「フンフンフンフンフッフーン♪」

>>3(作者)です。しばらく休みます

翌日

キーンコーンカーンコーン

シャア「おはようアムロ」

アムロ「おはようシャア」

シャア「ん? アムロ、その薬指のケガはどうした?」

アムロ「ああ、ちょっとな。……そういえばお前も薬指ケガしてるな」

シャア「ああ、私もちょっとな。それにしても奇遇だな。まさか二人共同じ所をケガしてるとはな」

アムロ・シャア「……」

シャア「アムロ、聞きたい事がある?」

アムロ「何だ?」

シャア「君の所にとても高そうな鞄が届かなかったか?」

アムロ「!? どうしてそれを? ……まさか、お前の所にも来たのか?」

シャア「ああ。私の所にも来た。アムロ、鞄の中に人形が入ってなかったか?」

アムロ「ああ。とてもリアルで可愛い人形がな」

シャア「ローゼンメイデン……」

アムロ「まさしくそれだよ」

シャア「まさかこんな身近にいるとはな……」

シャア「アムロ、今日学校が終わったら私の家に来ないか。もちろん、君が契約してる人形も一緒に」

アムロ「いいけど、もしかしてアリスゲームをするのか?」

シャア「それはしないさ。ただ互いの人形を知っておいた方が損はないと思っただけさ」

アムロ「わかった。じゃあ一度家に戻ってから仕度し直すよ」

その後

アムロ「雛苺ちゃん、ただいまー」ガチャ

雛苺「あっ、アムロ、お帰りなさいなのー」オエカキ、オエカキ

アムロ「雛苺ちゃん、今日僕と一緒に僕の友達の家に遊びに行かない?」

雛苺「行くー。でも、どうしてヒナも?」

アムロ「その友達の家に雛苺ちゃんの姉妹がいるんだ」

雛苺「! 姉妹がいるの? ねえアムロ、もしかしてアリスゲームするの?」

アムロ「いや、今日は遊びに行くだけさ」

雛苺「それなら早く行くのー!」

シャアの家

真紅「アルテイシアの入れた紅茶は美味しいわね」コクッ

シャア「真紅、君に話しておきたい事がある。今日、私の友人が家に来るのだ」

真紅「そう。でもどうしてそれを私に?」

シャア「君の姉妹もここに来るからさ」

真紅「!!! 何ですって?」

シャア「ちなみにアリスゲームをする気はないから心配はいらない」

真紅「なら良かったわ。それで、姉妹の誰が来るの?」

シャア「そういえば名前は聞いてなかったな」

真紅「そう。(アリスゲームをする気がないのなら少なくとも水銀燈ではないわね)」

ピンポーン

シャア「来たか」

セイラ「アムロ君、いらっしゃい」

アムロ「こんにちは、セイラさん」

セイラ「あら、アムロ君、その人形もしかして……」

アムロ「セイラさんも知ってるんだね。この子もローゼンメイデンなんだ」

雛苺「こんにちはー」ヒョコ

セイラ「こんにちは」

シャア「来たか。アムロ……!!!」

雛苺「うゆ?」キョトン

ズキュウウウウウウウウウウウン!!!!

真紅「雛苺、貴女だったのね」テクテク

雛苺「あっ、真紅! 久しぶりなのー」

アムロ「へえ、これがシャアのドールか」

真紅「はじめまして。私の名前は真紅」

アムロ「こんにちは。僕の名前はアムロ・レイ。シャアの友達だ」

シャア「……」

真紅「? シャア、どうかしたの?」

アムロ「どうしたシャア? 急に黙り込んで」

シャア「……アムロ」

シャア「そのドールと私の真紅、交換しないか」ハアハア、ジュルリ

アムロ「なっ!? だ、駄目だぞ! 雛苺ちゃんは僕のドールなんだ!」

シャア「貴様はそういうロリ系は好みではないだろ」ハアハア

アムロ「ひ、雛苺ちゃんは別だ!」

シャア「まあそう言わずにアm」

真紅「だわわ!」ドゴォ

シャア「おぷっ!?」ペキョ

セイラ「フン! フン! ハッ!」ドゴッ、ベキッ、グシャ
シャア「けぴゅ」バキッ、ボキッ、グチュ

真紅「全く、ドールを交換だなんてふざけてるのだわ。下心丸見えよ」シュオオオ

セイラ「兄さんは本当にどうしようもないロリコンの糞野郎ね」グリグリ

シャア「真紅、私の命を吸うな……アルテイシア、足で私の背中を踏み付けるな……」

雛苺「仮面がグチャグチャになって体がありえない方向に曲がってるのー」

アムロ「見ちゃ駄目だ! 雛苺ちゃん!」

セイラ「ごめんねアムロ君、見苦しい所見せちゃったわね」

アムロ「いえ、大丈夫です」

セイラ「本当に懲りない兄だから困るわ。アムロ君、居間にお菓子用意してるから上がって」

アムロ「はい」

雛苺「わーい! オヤツオヤツー!」

アムロ「セイラさん、シャアはあのまま放っといても良いんですか?」

セイラ「大丈夫よ。しばらくすればすぐに元に戻るわ」

真紅「シャアは一度頭を冷やしといた方が良いのよ」

シャア「」

すみません。ちょっと投稿出来ない状態になりました。続きは明日にします。

>>3です。ほんの少しだけ

<これは本編とは多分関係ない会話です>

真紅「シャア、聞きたい事があるんだけど」

シャア「何だ?」

真紅「さっきアムロがアルテイシアの事をセイラって呼んでたけど、あだ名っぽく聞こえなかったわ。人の名前よね?」

シャア「ああ」

真紅「アルテイシアも貴方の事をキャスバルって呼んでたけど貴方の名前はシャアじゃないの?」

シャア「本当の名前はキャスバルだが私とアムロが仲良くしてるSSではそこら辺の事はスルーしてくれ」

真紅「わかったのだわ」

しばらくして…

シャア「全く、酷い目にあった」

真紅「自業自得よ」

シャア「さて、私の事はもう別にして、まずはドールが二体揃ったな」

真紅「そうね。もしかしたら他のドールも目覚めてるかもしれないわ」

雛苺「ねえ真紅、ヒナ達、またアリスゲームしなきゃいけないの?」

真紅「大丈夫よ。アリスゲームはしないわ。また仲良くお茶会しましょう。雛苺」

雛苺「うん! またお茶会するのー!」

真紅「貴女もファミチキ食べる? 紅茶と合うのよ」ヒョイ

雛苺「わーい! ヒナもファミチキ大好きなのー」

シャア「それに私とアムロは友達なんだ。争い事はしたくないさ」

アムロ「僕も同意見だね」

シャア「アムロ、君もファミチキどうかね?」

アムロ「それじゃあお言葉に甘えt」

バリィイイイイイイイイイン!!!

アムロ・シャア・真紅・雛苺「!!!!」

セイラ「な、何!?」

水銀燈「ハァイ真紅、久しぶりー」

真紅「水銀燈!? どうしてここが?」

水銀燈「決まってるじゃない。メイメイに調べてもらったのよ」

水銀燈「あら、雛苺もいるの? 仲良くお茶会? ふふふ、相変わらず呑気ねアンタ達」
シャア「何だ貴様は!」

水銀燈「私の名前は水銀燈。誇り高きローゼンメイデン第1ドール。真紅、こいつらアンタ達のミーディアム?」

真紅「そうよ。水銀燈、貴女まさかアリスゲームを?」

水銀燈「別に、今日は挨拶しに来たって感じかしら。それとも今ここでジャンクになる?」

真紅「随分と派手な挨拶ね。いい加減窓を割って現れるのやめたら?」

水銀燈「いいじゃない。それは私の勝手でしょ?」

水銀燈「まあいいわ。今日はこのくらいにしといてあげる」ブゥワサ
水銀燈「さようなら真紅。また会いましょう」バッサバッサ

真紅「水銀燈……」

雛苺「アムロ、大丈夫?」

アムロ「僕は大丈夫だよ雛苺ちゃん」

シャア「くっ、何なのだあのドールは」

真紅「彼女は……水銀燈と私は長い間因縁のあるドールなの」
雛苺「真紅と水銀燈は仲が悪いのー」

シャア「犬猿の仲か」

真紅「一時期少しマシな時もあったんだけどね」

セイラ「兄さん、大丈夫?」

シャア「私は大丈夫だ。それよりも床が窓ガラスの破片でひどい有様だ」

セイラ「すぐに掃除しなきゃいけないわね」
シャア「ああ」

アムロ「シャア、僕も手伝うよ」
雛苺「ヒナも手伝うのー」

シャア「すまない。アムロ、雛苺」

真紅「その必要はないわ」
シャア「何?」

真紅「チチンプイプイチチンプイ! 窓ガラスよ、元に戻れー!」パアアア

シュウウウ、キラーン!

シャア「オオ!」

真紅「物の時間を巻き戻したわ」

シャア「すごいな。……そういえば真紅、聞きたい事があるのだが」

真紅「何?」

シャア「さっきの水銀燈と言うドール。この場所を『メイメイ』に調べてもらったと言ってたな」

シャア「その『メイメイ』と言うのもドールなのか?」

真紅「いいえ。人口精霊よ」

シャア「人口精霊?」

真紅「私達ドールは皆(みな)、人口精霊と言うサポート的存在がいるのよ」

真紅「ホーリエ」

ホーリエ「……」フヨフヨ

シャア「ほう、この光の玉の様な存在が人口精霊か」

雛苺「ベリーベルもいるのー」

ベリーベル「……」フヨフヨ

アムロ「へえ、これが雛苺ちゃんの人口精霊か」

真紅「この子達が次の世界で契約者になりそうな人達を探して、やり方は色々とあるけれど、その人に『まきますか? まきませんか?』とメッセージを送るの」

シャア「そうか! あの変なメールはこの人口精霊の仕業だったのか」

真紅「そういうこと」

アムロ「そういえばもう夕飯の時間じゃないか」

セイラ「ねえアムロ君、雛苺ちゃん、せっかくだから家で夕飯食べてかない?」

アムロ「良いんですか?」

セイラ「ええ」

シャア「アムロ、ゆっくりしていけ」

アムロ「ありがとう。それじゃあ今のうちに親に電話しとくよ」

雛苺「わーいなのー!」

その後

アムロ「ごちそうさまでした」

雛苺「ごちそうさまなのー」

シャア「私も腹が満たされたぞ。……! ムッ、この時間帯はもうすぐ『アレ』が始まるな」

アムロ「そういえば今日は『アレ』が放送する日か」

シャア「アムロ、せっかくだ。ついでにそれを見てから帰るのはどうだ?」

アムロ「そうさせてもらうよ。シャア」

ピッ

シャア「後一分くらいだな」

真紅「シャア、『アレ』って何?」

シャア「ああ、『アレ』とは新しいガンダムシリーズの事だ」

真紅「ガンダム?」

シャア「ああ。私が持ってるザクの様なロボットが出る番組だ。そのロボットの事をMS(モビルスーツ)と呼ぶのだが、つい最近、新たにガンダムシリーズが放送されるようになったのだよ」

シャア「と言っても、君にガンダムやテレビの事を話してもわからんか」

真紅「ガンダムの事は知らないけど、私達は今まで色んな世界に行ったからテレビとかそういう娯楽に関する知識はあるわ。貴方達がこれから見ようとしてるのはアニメなんでしょうね」

シャア「その通りだよ」

真紅「貴方達の様な人達をオタクと言うんでしょ?」

シャア「随分とストレートに言ってくれるな。まあ自覚はしてるがな」

アムロ「シャア、始まったぞ!」

『機動戦士ガンダムくんくん』

真紅「!!!!!!!!!!!!」

シャア「始まったか。しかしよく考えたな。動物を主人公にしたガンダムシリーズを作るとは。しかも愛と戦争と推理がテーマとはこれはまた大きく出たな」

アムロ「前代未聞だよ。でも面白いから良いけど」

真紅「……だわ」

シャア「どうした? 真紅」

真紅「良いじゃない! 最高なのだわ!!」

くんくん『くんくん、Kガンダム出ます!』

雛苺「面白そうなのー」

真紅「ああ……凛々しいわ。素敵すぎるのだわ!」ハアハア

シャア(どっぷり浸かってるな)

真紅「再開するのだわ」

――

蒼星石「お母さんの料理は美味しいね」カチャカチャ

ヒルダ「ありがとう蒼星石ちゃん。ウッ……」ポロッ

蒼星石「どうしたのお母さん?」

ヒルダ「ごめんなさい。人に料理を美味しいって言われるのは久しぶりで」

蒼星石「まあ僕は人形だけどね」

ヒルダ「夫は仕事が忙しいって言ってカミーユの事を放置してるし、カミーユはいつまで経っても学校には行ってくれないし、私、心が押し潰されそうで……」

蒼星石「お母さん……」

ヒルダ「ふふ、私ったら何言ってるのかしらね。愚痴こぼしちゃった。ごめんね」

蒼星石「そんな、謝らないで」

蒼星石「……お母さん、マスター……カミーユ君はいつから引きこもってるの?」

ヒルダ「カミーユは四月の終わりくらいから引きこもってるわ」

ヒルダ「それからはネットの日々。何度説得しても学校には行ってくれない。
部屋から出るのはトイレに行くくらい。それと、あの子は気付いてないと思うけど時々私達が寝てる間にシャワーを浴びるくらいかしら」

ヒルダ「さっきも言ったけど夫は仕事を言い訳にしてカミーユの事は気にかけてくれないわ」

ヒルダ「名前が原因で引きこもる様になったのなら私達親にも原因があるわよね。あの子、前は素直でいい子だったの。それがあんな風に荒れて……」

ヒルダ「私、親として失格ね」ポロポロ

蒼星石「泣かないでお母さん。お母さんは親として失格なんかじゃないよ」

蒼星石「年頃の男の子というのは反抗期だったり情緒が不安定だったりするものなんだ。決してお母さんが悪い訳じゃないんだ」

蒼星石「引きこもってるマス……カミーユ君を学校に行かせるのは大変かもしれないけど、ゆっくり、気長にやろう。僕も手伝うから」

ヒルダ「ありがとう……蒼星石ちゃん」

ガチャ

フランクリン「帰ったぞ」

ヒルダ「! あなた」

フランクリン「ん? 何だその子供は?」

ヒルダ「あ、あのこの子はね、色々と事情があって……」

フランクリン「……まあいい。私の仕事の邪魔にならないなら好きにしろ」

ヒルダ「ねえ、あなた。あなたからもカミーユに何か言ってあげて。もう一ヶ月も引きこもってるのよ」

フランクリン「まだ引きこもってるのか。情けない息子だ」

ヒルダ「そう思ってるならあなたもカミーユが学校に行くように説得して下さい」

フランクリン「私は仕事で忙しいし、疲れてるんだ。そんな暇はない。
それに、カミーユが引きこもったのはお前のせいだ。お前が甘やかしてるからカミーユはいつまで経っても引きこもってるんだ」

ヒルダ「!? そんな、あんまりよ! あなただってカミーユに父親らしい事余りしてないじゃない!」

バチン!

蒼星石「!!」

ヒルダ「痛っ……」

フランクリン「私はお前達を養ってるんだぞ。誰のお陰で食っていけてると思ってるんだ? 私が仕事をしているお陰だからだろう」

フランクリン「それに比べてお前はどうだ? お前は家にいるだけだから楽だろうな。忙しい私と違ってお前は暇を持て余す時間が充分あるじゃないか。
それなのにカミーユはあのざまだ」

フランクリン「お前が悪い。お前の責任だ」

蒼星石「そんな言い方ないだろ!」

フランクリン「……何?」

ヒルダ「蒼星石ちゃん……」

蒼星石「お母さんがどれだけ辛い思いをしてるかわかってるの? お母さんがどれだけ苦労しているかわかってるの!!」

フランクリン「何だと、貴様」

蒼星石「仕事で疲れている? だったら今お母さんを侮辱するくらいの余力が残ってるんだったらマスターに説得する事くらい出来るじゃないか!!」

フランクリン「(マスター?)わかった様な事を言ってくれるな君は」

蒼星石「あなたお父さんでしょう? 結局仕事仕事って自分を正当化して逃げてるだけじゃないか!!!」

フランクリン「貴様、働いた事もない癖に生意気な事を言うな!」ダッ

ヒルダ「やめて下さいあなた。この子に暴力を振るわないで下さい」ガバッ

フランクリン「ふん、もういい。私はもう寝るからな」

ガチャ、バタン

ヒルダ「ハア……」ヘナッ

蒼星石「ごめんなさいお母さん。でも、僕はお母さんを侮辱した事がどうしても許せなかったんだ」

ヒルダ「いいの。私にも到らない部分があるのだし」

蒼星石「でも」

ヒルダ「蒼星石ちゃん。もうさっきの様な事はしないでね」

蒼星石「……はい」

二階・カミーユの部屋

蒼星石「マスター」コンコン

シーーーーン……

蒼星石「ねえマスター」コンコン

カミーユ(ドア越し)「何だようるさいな」

蒼星石「ご飯、食べに一階に行かないの?」

カミーユ「行かないよ。いつもの様にドアの前に置いといてくれって母さんに言ってくれ」

蒼星石「そう、わかった」

蒼星石「……ねえマスター」

カミーユ「まだ何か用があるのか?」

蒼星石「マスターは学校には何時(いつ)になったら行くの?」

カミーユ「!! お前には関係ない事だろ! もう行けよ!」

蒼星石「さっきマスターのお母さん、お父さんに殴られたんだ」

カミーユ「えっ?」

蒼星石「お母さん、マスターが学校に行かないから本当にふさぎ込んでるんだよ。マスターがどうすれば学校に行ってくれるか本当に悩んでるんだよ」

蒼星石「マスターのお父さんには理不尽な事言われるし、お母さん、マスターの事を僕に話してる時あまりにも辛くて泣いたんだ」

蒼星石「もうお母さんを悲しませるのはやめようよマスター!」

カミーユ「そ、そんなの知るもんか。自業自得じゃないか。俺には関係ないさ」

カミーユ「それに、学校に行ったってまた虐められるだけだ」

蒼星石「それで本当にいいの? 虐められるならそいつらを見返すくらい強くなればいいじゃないか!」

蒼星石「僕も協力するから。マスターが学校に行けるように僕も協力するから」

カミーユ「うるさい! 他人事だと思って言いたい放題言いやがって! 人形の癖に生意気なんだよ!」

カミーユ「もうどっか行けえええええええええ!!!!!!!!!」

ドォン!(ドアを蹴る音)

蒼星石「……引きこもりマスターめ」ボソッ

数時間後

カミーユ「グッー…」

蒼星石「……マスターのいびきが聞こえる。やっと寝てくれたか」

蒼星石「もうすぐ朝になっちゃうよ。夜更かししすぎだよマスター。僕も眠くて堪らないや」

蒼星石「でも、これでやっと行ける」

夢の世界、カミーユの心の樹

蒼星石「これがマスターの心の樹か」

蒼星石「すごいや。雑草だらけじゃないか。それにマスターの夢の中、すごい荒れてる。機械の残骸がたくさんあるよ」

蒼星石「……少しはマシになればいいけど」シャキン

チョキン…チョキン…チョキン…

蒼星石「ふう、全部切ったぞ」

ゾワ…

蒼星石「ん?」

ゾワワワワワワワーーーーー!

蒼星石「えっーーーーーーー!?」

ワサワサ

蒼星石「そんな、もう生えて来た。しかもさっきよりも凄い」

蒼星石「これは……根気がいるな」

>>3です。
これからロランとソシエを出すんですけど、ロランのソシエに対しての話し方はタメ口で呼び捨てが良いんでしょうか?
それとも敬語で、『お嬢さん』と呼ぶロランの方が良いんでしょうか?
ちなみにソシエはロランと同じ大学生で一般人です。

数日後

昼休み・黒歴史大学

キーンコーンカーンコーン

ソシエ「ロラーーン」タタタッ

ロラン「ソシエ」

ソシエ「ロラン、一緒に昼ご飯食べない?」

ロラン「いいよ」

ソシエ「もう授業で疲れちゃってお腹ペコペコよ」
ロラン「ハハハ」

ソシエ「そういえばロラン、薬指の怪我は大丈夫? まだ治りそうにない?」
ロラン「うん……まだ、ね」

ソシエ「そっか。早く治ると良いわね」

ロラン「心配してくれてありがとう」

ロラン(いつまでもごまかせないな。何か別の方法を考えないとな)

ドン!

ラクス「キャッ!?」

ロラン「うわっ!?」

バタン

ラクス「痛たた、尻もちつきましたわ」

ロラン「すみません。大丈夫ですか?」

ラクス「ええ。大丈夫ですよ」

ロラン(あっ、この人、美人大学生と言われてるラクス・クラインさんだ)

ロラン「あの、レポート用紙とかが散らばってしまいましたね。手伝います」ガサガサ
ラクス「ありがとうございます」ガサガサ

キラン

ロラン(あれ? この人の指輪……)

ラクス「どうかなさいました?」

ロラン「い、いえ、何でもありません」

その後ラクスが落とした物を全て拾い上げ……

ラクス「先程はすみません。私の不注意で」

ロラン「いえ、僕もよそ見してましたから」

ラクス「ではさようなら」フリフリ(手を振る)

ロラン「……」フリフリ

ギュウウウ

ロラン「!! 痛た!」

ソシエ「もう! なーに鼻の下伸ばしてるのよロラン」

ロラン「の、伸ばしてないよ。耳引っ張らないでよソシエ」

ロラン(さっきの指輪、もしかしてローゼンメイデンの指輪かな?)

ラクス(あの方、薬指に怪我をなさってたけどもしかして……考えすぎですわね)

同時刻・ヴァスティ家

トントントントン

リンダ「翠星石ちゃん、人参持って来て」

翠星石「ハイです」ヒョイ

リンダ「ありがとう」

翠星石「ママさん、ママさんは一体何のご飯を作ってるんですか?」

リンダ「手作りハンバーグカレーよ」

リンダ「これはね時間を掛けて作るから、晩ご飯用なのよ」

リンダ「今日は旦那も仕事で大変でしょうから愛情込めて作らないとね」

翠星石「それじゃあ翠星石はカレーのルーを持ってくるですぅ!」

リンダ「ふふ、ありがとう」

フヨンフヨン

金糸雀「ふっふっふ、あれが翠星石がいる家かしら」

金糸雀「まずは敵情視察かしら」

金糸雀「でも、ここまで来るのに相当苦労したかしら。今日は風が強すぎかしら」

金糸雀「そろそろどこかに着地しなきゃ……」

カラス「カッーカッー」

金糸雀「! カラス!?」

カラス「カッーカッー」ツンツン

金糸雀「キャアアアアア!!! 突かないでええええ!!! 突かないで欲しいかしらああああああああ!!!」

ビュオオオ

金糸雀「きょ、強風が、あ~れ~」ヒュルルル

ガシャアアアアアン!!!

リンダ・翠星石「!!」

翠星石「な、何ですぅ!?」

金糸雀「い、痛いかしら……」

翠星石「カ、金糸雀!?」

金糸雀「あ……お、お久しぶりかしら……」

ちょっとだけ時間が過ぎ……

リンダ「そう、翠星石ちゃんのお姉さんなのね」

金糸雀「そうかしら。カナは第2ドールで姉妹の中でも頭脳派かしら」エッヘン

翠星石「でもチビカナは自分の作戦が成功した事ないから言うほど頭脳派じゃないですけどね」

金糸雀「うっ、それは言わないで欲しいかしら」

金糸雀「翠星石、この人は翠星石のマスターかしら?」

翠星石「違うです。ママさんは私のマスターのお母さんです」

翠星石「ところで金糸雀は何しに来たんです?」

金糸雀「え、えっーと、敵情視察かしら」

金糸雀「でも失敗しちゃったかしら」テヘッ

>>3です。さるさんにあったのでしばらく空けます。
続きは夜になると思います。
もしかしたらもっと早くに再開するかもしれません。

翠星石「全く、金糸雀は相変わらずですね」

金糸雀「ううう……」

コロコロコロ

金糸雀「あれ、この丸いのは何かしら?」

翠星石「ハロって言うんですよ。翠星石のマスターのお父さんが作った丸い……人形みたいな物です」

金糸雀「コロコロしてて面白いかしら」

ハロ「マドガラスワレテル。マドガラスワレテル」

金糸雀「あ……」

金糸雀「そ、そうだ。カナはそろそろ帰ろうかしら」

金糸雀「また会おうかしら。翠星石」スタスタ

リンダ「待ちなさい金糸雀ちゃん」

金糸雀「! な、何かしら?」

リンダ「事故とはいえ、家の窓が割れたのは金糸雀ちゃんに原因があるわよね」

金糸雀「は、はい」

リンダ「でも、人形に弁償は出来ないと思うからあなたのマスターに窓ガラスのお金払って貰わないといけないわね」

金糸雀「! ロ、ロランは貧乏学生だからそんなお金払えないかしら!」

リンダ「そう。ロラン君と言うのね。でも一度に払わなくてもいいわ。少しずつで良いのよ」

リンダ「今度、あなたのマスターと話し合いをしないといけないわね」

金糸雀「ご、ごめんなさいかしら! ロランには勘弁して欲しいかしら!」

リンダ「ふふ、冗談よ」

金糸雀「えっ?」

リンダ「弁償はしなくていいわ。あなたのマスターとも話し合いはしないわ」

金糸雀「ほ、本当?」

リンダ「ええ」

金糸雀「よ、良かった」ホッ

リンダ「でもその代わり、頼みたい事があるんだけど」

金糸雀「?」

リンダ「私の娘が帰って来るまで家事の手伝いをして欲しいの。お願いできる?」

金糸雀「わ、わかったかしら。喜んでやらせてもらうかしら」

翠星石「チビカナー、頑張るですよー」

リンダ「あっ、金糸雀ちゃんだけじゃ大変だから翠星石ちゃんも手伝ってあげて」

翠星石「え~、でもわかったです」

リンダ「じゃあまずは窓ガラスの破片を捨てに行ってね」

翠星石・金糸雀「ハーイ!」

テクテク

金糸雀「翠星石のマスターが帰って来るまで家事の手伝いをするのは大変だけど、窓ガラスのお金をなかった事にしてくれるから翠星石のマスターのお母さんって寛大かしら」

翠星石「でもママさんは実は怒ると恐いらしいですよ」

スイセイセキチャーン、キコエテルワヨー

翠星石「は、ハイですぅ!!」
金糸雀(そういえば物を修復出来る事を忘れてたかしら)

同時刻・宇宙世紀学園中等部

キーンコーンカーンコーン

アムロ「おーいシャア、昼飯を屋上で食べないか?」

シャア「オオ、そうだな。そうしよう」

ハマーン「シャア!」

シャア「何だハマーン?」

ハマーン「私と昼飯を食べないか?」

シャア「いや、私はこれからアムロと昼飯を食べるのだ」

ハマーン「何だと!? 貴様、私の誘いを断るのか?」

シャア「それなら君も一緒に食べに行くか?」

ハマーン「い、いらん。私は貴様とふ、ふふふふた…りき……り、ええい! とにかく私と一緒に来い!」

シャア「すまないが先にアムロと約束したからな。お前が嫌だと言うなら私達は行かせて貰う」

ハマーン「うっ」

マシュマー「シャア、貴様、ハマーン様がわざわざ貴様のクラスの所まで赴き、誘いに来て下さったのにそれは何だ!」

キャラ「乙女心を何だと思ってるのさ!」

ハマーン「もういい! マシュマー、キャラ」

マシュマー・キャラ「ハッ! 申し訳ございませんハマーン様」

ハマーン「ふん、まあ今回は見逃してやろう。好きにしろ」

シャア「そうさせてもらう」

ハマーン「ん? 待て、シャア」

シャア「何だ?」

ハマーン「その薬指の怪我はどうした?」

シャア「ああ、偶然怪我をしてしまってな」

ハマーン「アムロ・レイも怪我をしているな」

アムロ「僕も怪我しちゃったんだ」

ハマーン「二人とも同じ場所を?」

シャア「驚いたよ。まさかアムロも怪我をしてたとはな」

アムロ「こういう偶然もあるんだな」

ハマーン「……お前達何か隠してないか?」

アムロ「!!」

シャア「何故そう思う?」

ハマーン「勘だ」

シャア「何も隠してなどいないさ。考えすぎだ」

ハマーン「……そうか」

シャア「昼休みが終わってしまう。屋上へ行かせて貰う」スタスタ

ハマーン(……怪しい。いや、やはり考えすぎか?)

屋上

アムロ「ハマーンが薬指の事を聞いてきた時はどうなるかと思ったよ。よく冷静でいられたな」

シャア「ハマーンとの付き合いは長いからな。あの程度の詰め寄りなら平静をよそえる。まあ凄まじいプレッシャーを放ってたらわからんが」

シャア「さて、私達は昼飯とするか」パカッ

アムロ「そうだな」パカッ

シャア「ほう、アムロ、今日の貴様の弁当はデザートに苺が大量に入ってるな」

アムロ「雛苺ちゃんが苺系が好きだから母さんが多めに買ったんだ。それで苺が結構余ってるから弁当にも使ったんだよ」

シャア「雛苺は本当に苺が好きだな」

アムロ「オッ、今日もセイラさんの弁当は美味しそうだな」

シャア「今日はヘルシー弁当で野菜中心だ」

シャア「それだけではないぞアムロ」スッ

アムロ「! それは、ファミチキじゃないか!」

シャア「今朝、ファミマで買ったのさ」

シャア「このファミチキを箸でちぎって弁当に入れる」ヒョイ

アムロ「うわぁ、さすがファミチキ。冷めてても肉汁が溢れ出てくるよ。
じゃなくて、シャア! せっかくセイラさんが作ってくれたヘルシー弁当にファミチキを入れるなんてセイラさんが可哀相じゃないか!」

シャア「確かに、少しばかりアルテイシアには申し訳ないがな」

アムロ「ならどうして!」

シャア「アムロよ、この様にコンビニの物と手作りの物を混ぜ合わせる事で新たな発見が生まれるかもしれないのだぞ。新たな楽しみが出来るのかもしれないのだぞ!」

シャア「何故それがわからんのだ!」

アムロ「エゴだよ、それは」

アムロ・シャア「……」

アムロ・シャア「ハハハ」

アムロ・シャア「アハハハハハハ!!!」

アムロ「こういう議論も楽しいな。シャア」

シャア「そうだな」

アムロ「ファミチキ弁当か。今度僕もやってみようかな」

シャア「弁当次第では相性が悪いかもしれないから気をつけろよ」

アムロ「でもこういうのってカミーユがいたら修正されそうだな」

シャア「ハハハ、本当だよ……あ」

アムロ「あ……」

アムロ・シャア「……」

シャア「……アムロ、カミーユはまだ引きこもってるのか?」

アムロ「うん。ファから聞いた話だとまだまだらしい」

シャア「カミーユめ、まだ学校に来ないというのか」

アムロ「仕方がないよ。あいつにしかわからない心の傷があるんだ」

シャア「だが、このまま行けば一学期が終わってしまうぞ。下手をすれば二学期になっても来ない恐れがあるぞ」

アムロ「出来れば一学期中に来て欲しいんだけどな」

シャア「アムロ、今度時間があったらカミーユの家に行ってみないか?」

アムロ「そうだな。カミーユの為にもなるかもな」

お昼、宇宙世紀学園高等部・ソレスタ部

フェルト「あれ? ミレイナ、その指輪どうしたの?」

ミレイナ「これはファッションですぅ!」

ミレイナ「グレイスさん、似合いますか?」

フェルト「とても似合うと思う。でも、誰かに誤解されない?」

ミレイナ「それは問題ないです! ミレイナは『あの人』と公認のカップルだから大丈夫ですぅ!」

フェルト「そうだね。それなら問題ないよね」

ラクスが住んでいるマンション

水銀燈「キラ、ちょっと来なさい」

キラ「何だい水銀燈。僕は今エロゲーで忙しいんだ」

水銀燈「はぁ? あなたこんな真っ昼間からよくそんな卑猥な物が出来るわね。仮にもラクスのおもちゃでしょ? っていうかラクスに殺されないの?」

キラ「確かに。今までに何度か見つかってラクスに殺されかけたけど、僕は仮にもスーパーニートネーターなんだ。そう簡単には諦めない。危険を冒す覚悟くらいは出来てるよ」

水銀燈「呆れた。おもちゃとはいえラクスもよくこんな男を住まわせてるわね」

水銀燈「まあいいわ。いいからこっちに来て」

キラ「だから僕はエロゲーで忙しいの」

水銀燈「ラクスにエロゲーの事、言い触らすわよぉ?」

キラ「喜んで従いましょう。銀様」

キラ「水銀燈、鏡の前で何をするんだい?」

水銀燈「見てなさい」パアアア

キラ「! 鏡が!?」

水銀燈「入るわよ」グイッ

キラ「えっ? 入れるの?」

水銀燈「大丈夫よ。害はないわ」

キラ「へえ、すごいや。正にファンタジーだね」

nのフィールド

キラ「水銀燈、ここは一体?」

水銀燈「ここはnのフィールドよ」

キラ「nのフィールド? ニートのフィールドを意味するの?」

水銀燈「そんな訳ないでしょ」

水銀燈「nのフィールドって言うのは、
現実世界の裏側に存在する、誰かの精神世界。鏡の様に光を反射する物があれば入れるのよ」

水銀燈「詳しい説明するの面倒臭いから簡潔に言うけど、このnのフィールドで私達ドールは闘ったり、現実世界の別の場所に行けたりするのよ。
もちろん、目的の場所が大体わかってないと簡単には行けないけど。それともう一つ、目的の場所に入口兼出口の鏡やガラスがないと駄目よぉ。行っても意味ないから」

キラ「水銀燈、nのフィールドで何をするんだい?」

水銀燈「ついてくればわかるわ。私から離れちゃ駄目よ」

シャアの部屋

ゴロゴロゴロゴロ

真紅「ふふ、今日も私は一人でお留守番。好き放題出来るわ」

ベタッー

真紅「床に大の字になって横になるなんて私、アリスに程遠い事してるわね」

パラパラ

真紅「ガンダムエースに掲載されてる
キャラクター原案のPEACH-PIT先生が描く漫画版『機動戦士ガンダムくんくん』のくんくんも素敵なのだわ。
と○た洸一先生が描く※『機動戦士ガンダムくんくん外伝:SIDEチンチン』も面白いわ」ムシャムシャ(ファミチキを食べながら読んでる)

※くんくんの弟子・白い子犬(柴犬系)のチンチンがCHIN(チン)ガンダムに乗って、くんくんとはまた別の戦場で推理し、戦うストーリー

チョコン

真紅「シャアに頼んで買って貰った探偵くんくんのフィギュア。くんくん、パイロットスーツ姿の貴方も素敵よ」

真紅「もう我慢出来ない。気持ちが抑えられないのだわ」

真紅「くんくんをペロペロをしたいのだわ」

真紅「こんな変態行為を他の姉妹に見られたらアリスゲームの資格を失うわね」

真紅「行くのだわ」

真紅「ア~ン、くんく~ん。ペロペロ~ン」ペロペロ

水銀燈「ここかしら?」ニュルン(シャアのパソコンから出てくる)

真紅「!?」

水銀燈「あ」

真紅「」ダラダラダラ

水銀燈「真紅、何してるのよ? ……それ、くんくん?」

真紅「あ……」ダラダラ

水銀燈「まさか、あなた人形を舐めてたの? ぶふぅ! 変態過ぎるわぁ! あなたそんな趣m」

真紅「薔薇の尾(ローズテイル)!!!」

ドオオオオオオオン!!!!!

水銀燈「!! 何するのよ!」

真紅「水銀燈、残念だけど貴女には消えてもらうわ」ゴゴゴゴッ

水銀燈「や、やる気のようね。ここじゃ場所が悪いわ。場所を移しましょう(何よこのプレッシャー!?)」ニュルン(窓ガラスの中に入る)

真紅「待ちなさい水銀燈! ジャンクにして闇に葬り去ってやるのだわ!」

nのフィールド

バッサバッサ

キラ「あっ、水銀燈。何か変な汗かいてるね」

水銀燈「キラ、身構えなさい!」

キラ「えっ?」

ズシーン、ズシーン

キラ「何? この音?」

水銀燈「来たわ!」

真紅「だわだわだーわーだわだーわー」ゴゴゴゴッ

キラ「ひぃ!? 何だよあのプレッシャー!?」

真紅「水銀燈、この人間が貴女のミーディアム?」

水銀燈「違うわ。こいつはそのミーディアムのおもちゃ。オマケみたいなものね」

真紅「どうしてミーディアムじゃない人間がnのフィールドに?」

水銀燈「『戦力』は多い方が良いでしょう?」

キラ「ええっ!? その為に僕を連れて来たのかい?」

水銀燈「それ以外に何があるのよ?」

真紅「水銀燈、貴女そこまでして勝ちたいの?」

水銀燈「マスターの許可は取ってあるから別に良いのよ。と言うよりあっちからこいつを使ってくれって言ったのよ」

真紅「水銀燈、私達姉妹は闘う事以外にも、アリスゲームを制する方法はあるのよ」

水銀燈「あなたさっき私を殺そうとしたじゃない!」

水銀燈「まあこれから始まる闘いは言わば読者サービスみたいなものよぉ」

真紅「読者サービスなら仕方がないわね」

バサッ!(翼を展開する)

水銀燈「さあ真紅、原作やアニメの設定や時間軸がごちゃごちゃになってるのとその他諸々の矛盾点はスルーしてアリスゲームを始めるわよぉ!」

ドバババババババババ!!!!!

真紅「!! この羽の量は!?」

キラ「すごいや。まるでエターナルのミサイル弾幕じゃないか!」

水銀燈「墜ちなさい真紅!」

真紅「くっ!」ビュオオオ

キラ「あっちも薔薇の花弁を撃って反撃してきたぞ!」

ババババババババン!!!

ヒュンヒュンヒュン!

真紅(やっぱり全部は撃ち落とせなかったわね)

水銀燈「取ったぁ!」

真紅「まだよ!」ビュウウウ!

ドドドドドドン!

真紅「くううううう!」

キラ「薔薇の花弁を展開して水銀燈の羽を防いだ!? それよりも僕、解説役になってるな」

水銀燈「やるじゃない。でもまだまだ!」

バサッ! シャキン!

キラ「水銀燈の羽から剣が出てきたぞ!」

シャキン

水銀燈「行くわよ真紅」ギュオン

ガキィン!

真紅「……ッ!」ギギギッ

水銀燈「ふふふ」ギギギッ

キラ「剣とステッキの鍔ぜり合いで両者動かない!」

水銀燈「ラクスは優秀なミーディアムだわぁ。ちょっと力を貰うだけで一気に力が増すもの」ギリギリ

真紅「そう。ラクスと言うのね」ギリギリ

真紅「けど、私のシャアだって負けてはいないわ」キィイイイン

シャア(ムッ、指輪が熱い。真紅め、闘っているのか?)

真紅「セェイ!」ガキィン

水銀燈「!?」グラッ

キラ「水銀燈がパワー負けした!?」

水銀燈「チィ!」シュピピピ

シュン!

水銀燈「速い!?」

真紅「当たらなければどうということはないのだわ!」ヒュンヒュンヒュン

キラ「速い! 速過ぎる!」

真紅「今の私は通常のドールの三倍の速さよ!」

水銀燈「しぃんくううううう!!!!!」

ドバババババババババ!!!!!

真紅「……」ヒュンヒュン

キラ「駄目だ。まるで当たらない!」

真紅「遅い!」バキィ!

水銀燈「ぐふぅ!」

キラ「真紅のキックが水銀燈の腹に炸裂だぁーーーー!!!」

水銀燈「……こんなところで負けるもんですかあああああああああ!!!」キィイイン

ラクス(あら、さっきよりも指輪が熱くなってますわ)

すみません。しばらく空けます

パキィン

水銀燈『クワッ!』

水銀燈「ヌン!」ガシッ

真紅(! 足が!)

水銀燈「そぉれえええええい!!!」ブン!

ドオオオオオオオン!!!

真紅「がはっ!?」

キラ「真紅を地面に叩き付けたーーー!」

水銀燈「何かしらぁ? 今、頭がとてもクリアーな感じがするわぁ」

キラ「た、種割れだぁーーーー!!」

ゴオオオオオオオ!!!

キラ「垂直落下で剣を突き立ててる。串刺しにする気か?」

水銀燈「死ねえええええええ!!!」

真紅「させない!」ビュオオオ!

水銀燈「チィ!」ヒュン

キラ「薔薇の花弁で反撃して命拾いしたか」

真紅「薔薇の竜!!!」

ビュオオオオオオ!!!

水銀燈「これでも喰らいなさい!!!」

ゴオオオオオオオ!!!

キラ「薔薇の竜と漆黒の竜の一騎打ちだあああああああああ!!!! そして僕の解説が低レベルだあああああああああ!!!!」

ゴギャギャギャギャギャ!!!!

ドオオオオオオオン!!!!

水銀燈・真紅(相打ち!)

水銀燈「キラ、あんたの力貰うわよ!」

キラ「ええっ!? 待ってよ。心の準備がまだ出来てないよ。それに今日はラクスにも吸い取られる日なんだよ!」

水銀燈「このままじゃ決着が付かないのよ。それにこれ以上ラクスの生命を吸い取ったらラクスに何されるかわからないわ!」

水銀燈「それにあんたミーディアムじゃない割には吸い取りやすいのよ!」ズオオオオ!

キラ「ふぎょおおおおおおお!!!!!!
僕の精力が吸い取られるうううう!!!!!!」

水銀燈「さらに!」スッ、ベリッ、ゴクゴク

水銀燈「乳酸菌パワーで元気百倍、水銀燈!!!!!」シャキーン

水銀燈「行くわよおおおお!!!」

シュピピピピピ!

真紅「!!」

キラ「は、羽がドラグーンの様に周囲を飛び回って……る」ゲッソリ

水銀燈「オールレンジ攻撃よ!」

真紅「それならこっちも!」スッ、ムシャムシャ

真紅「ファミチキでパワーアップなのだわ!」ビュオオオ!

キラ「ああ……薔薇の花弁を全方位に射出してる……」

真紅「オールレンジ攻撃にはオールレンジ攻撃よ!」

ビシュンビシュン

真紅「全部墜としたのだわ」

水銀燈「まだよ!」

水銀燈「ハイマットフルバースト!!!」

ドシュシュシュシュシュ!!!

キラ「ただ羽を飛ばしてるだけだけどね」

真紅「甘いわ」シュン

水銀燈「!? 何で当たらないのよ?」

真紅「貴女も馬鹿ね。あれは敵が止まってくれてるから当たるのよ。私はそんな棒立ち状態にはならないわ」

水銀燈「あんた空気読みなさいよ!」

真紅「うるさい」バキィ

水銀燈「アヒャン!?」

水銀燈「くっ、今日はこのくらいにしてあげる」ヒリヒリ

水銀燈「キラ、帰るわよ!」

キラ「君に搾られて上手く動けないよ」

水銀燈「しょうがないわね。ほら、手を貸してあげるから。立てる?」グイッ

キラ「うん……」ヨッコイショ

水銀燈「走れる?」

キラ「無茶言うね。まあ辛うじて」

水銀燈「真紅、覚えてらっしゃい!」ピュピューン!

真紅「……!」

真紅「しまった。くんくんの事揉み消すの忘れてたわ」

真紅「でもあの様子なら彼女も忘れてるでしょうね」

ニュルン

真紅「さて、くんくんをまたペロペロ……!!!?」

ボロッボロ……

真紅「そうだったわ。無我夢中で部屋の中で薔薇の尾(ローズテイル)を放ったから部屋がボロボロだわ……」

真紅「でも後で修復すればいいわね」

真紅「邪魔もいなくなった事だしまたくんくんをペロペロするのだわ」ペロペロ

――

ミレイナ「ただいまー」ガチャ

リンダ「お帰りなさい」

翠星石「ドリル人間お帰りですぅ」チュー(ジュースを飲んでる)

ミレイナ「あれ?」

金糸雀「はじめまして。お邪魔してますかしら」チュー

ミレイナ「オオッ! 新しいドールですぅ!!」

金糸雀「第2ドールの金糸雀と言うかしら」

ミレイナ「ミレイナ・ヴァスティですぅ」

金糸雀「翠星石、この子がマスター?」

翠星石「そうです」

金糸雀(とても元気そうなマスターかしら)

ミレイナ「でも、どうして違うドールが家にいるんですか?」

翠星石「かくかくしかじかですぅ」

ミレイナ「ドジッ娘ですぅ」

金糸雀「ううう……」

ミレイナ「あの、金糸雀さん、突然ですけど金糸雀さんの事カナちゃんって読んでも良いですか?」

金糸雀「カナちゃん……」

ミレイナ「あの、駄目ですか?」

「ううん、良いかしら(カナちゃん……懐かしい呼び名かしら)」

ミレイナ「ありがとうです。カナちゃん、早速質問なんですけど、カナちゃんのマスターってどんな人なんですか?」

金糸雀「カナのマスターは温厚でどちらかと言うと争いを好まない優しい男性かしら」

ミレイナ「そうなんですか。今度そのマスターさんに会ってみたいですぅ!」

金糸雀「そうね。帰ったら言ってみるかしら」

リンダ「皆、ご飯出来たわよー」

ミレイナ「オッ、今日はハンバーグカレーですね」

リンダ「金糸雀ちゃんもどう?」

金糸雀「えっ、いいの?」

リンダ「頑張ったご褒美よ」

金糸雀「ワーイ!」

リンダ「皆、食べる前にちゃんと手を洗うのよー」

ミレイナ・翠星石・金糸雀「ハーイ!!!」

――

アムロ「ただいま」ガチャ

雛苺「アムロ、お帰りなさいなのー」ジッー

アムロ「ん? 何を見てるんだい雛苺ちゃん?」

雛苺「アダルトビデオなのー」ヒョイ

アムロ「びゃああああああああ!!!?」

雛苺「アムロのベッドの中から出てきたのー」

雛苺「タイトルは『若奥様の夜のイケない情事、淫乱ラフレシアの触手で束縛プレイ』、変態ビデオなのよ」

アムロ「ひゃあああああん! 言わないでええええ!!」

雛苺「アムロは背徳にまみれた男なのー」

ハロ「ハイトクカン、ハイトクカン」

アムロ「あう! 言葉責め!」

――

真紅「くんくん、くんくん!」ペロペロジュポジュポ

シャア「真紅、帰ったぞ。君の分のファミチキも買ってあるぞ」ガチャ

真紅「!?」

シャア「……君は何をしt」

真紅「絆キック・脳天直撃!!!」ベキィ

シャア「あべし!?」グチャ

シャア「」

真紅「今ので記憶は飛んだはずだわ」

――

ヒルダ「いつもごめんなさいね。ファちゃん」

ファ「大丈夫です。私もカミーユの事が心配ですし」

ヒルダ「やっぱり駄目だった?」

ファ「……はい」

ヒルダ「本当にごめんなさい。あなたにまで迷惑をかけて」

ファ「そんな事ありません。おばさんも無理しないで下さい」

ヒルダ「ありがとう」

ファ「さようなら」ガチャ、バタン

『………………』

蒼星石「お母さん、今の人は?」ヒョコ(隠れてた)

ヒルダ「ファちゃんって言ってカミーユの幼なじみなの。時々カミーユの事心配して来てくれるの」

蒼星石「へえ」

ヒルダ「蒼星石ちゃん、ご飯にしましょうか」

蒼星石「はい。お母さん」

蒼星石(幼なじみとのフラグをへし折ってまで引きこもるなよ。マスター)

――

パシィン!

キラ「はぅん!」

ラクス「キラ、鞭の味はいかがですか?」

キラ「痛いよ! それに三角木馬に座らされてキツイよおおおおおお!!!」

ラクス「それじゃあもっと味わせてあげますわ」ヒュン

キラ「やめtオウ!」

水銀燈(ちょっと同情するわ……)

ラクス「水銀燈さんもキラを責めてみませんか?」

水銀燈「……それなら」クリクリ

キラ「ひゃうん!? 羽で乳首弄るのらめええええええ!!!!!」

深夜

キラ「ハア、体がボロボロだ」

キラ「全く、ラクスも手加減しないから酷いよ。水銀燈まで責めてくるなんて」

キラ「これはオシオキが必要だね」キラン

ソロリ、ソロリ

キラ「これが水銀燈の鞄か」
キラ「ラクスにオシオキしたら確実に殺されるから水銀燈、君にオシオキだ」

キラ「ぐひょひょひょ! 闘いの時とプレイの時のお返しじゃ。変態紳士の恐さ、思い知るがいい」ワキワキ

パカッ

水銀燈『スッー、スッー』

キラ「寝てるね。 ぬふふ、夜ばいじゃあ~」

サワサワ

キラ「うひょひょひょひょひょひょ!!」

ガシッ

キラ「!!」

水銀燈「……なぁにしてるのかしらぁ?」

キラ「あの、起きてたんですか?」ダラダラ

水銀燈「フン!」メキャア!

キラ「ぴぃ!?」ペキッ

水銀燈「こんの……ニート野郎!!!」

キラ「プギャアアアアアアアアアアア!!!!!!!!!!!」

メキバキブチブチプチャアグチュベキョネチャボキリ!!!!!

キラ「」ピクピク

水銀燈「せっかくプレイの時、手加減してあげたのに夜ばいなんて酷いじゃない。あなたジャンクにするわよぉ?」

キラ「もうなってまひゅ……」ピクピク

ラクス「何です? 騒がしいですよ?」ムニャムニャ

水銀燈「あっ、ラクス、聞いてよ。このニート私を夜ばいしようとしたのよ」

ラクス 「まあキラ、夜ばいなんてはしたないですわ」

水銀燈「それだけじゃないわ。こいつ、あなたに隠れてエロゲーしてるのよ」

キラ「ちょ! それは!」

ラクス「酷いわキラ! 私がいるのにエロゲーと夜ばいはあんまりですわ!」

キラ「ち、違うんだよラクス! これはちょっとしたお遊びなんだ!」

ラクス「エロゲーは処分します。水銀燈さん、殺って下さい」

水銀燈「言われなくてもするわ」シュピピピ

キラ「もごごごごごごご!?」

ラクス「まあ、キラの穴という穴に羽が入って行きますわ」

約一週間後

夕方、シャアの部屋

真紅「シャア、紅茶を持ってきて頂戴」

シャア「ええい、私は召し使いか?」

真紅「だって貴方下僕でしょ? つべこべ言わない」

シャア「くっ、人使いの荒い女だ」

真紅「何か言った?」

シャア「何も言っとらんよ」

キィン…キィン…

シャア「ん?」

レンピカ「……」フヨフヨ

シャア「人工精霊? ホーリエでもベリーベルでもないな」

真紅「レンピカ!」

シャア「レンピカ?」

レンピカ「……!」

真紅「! そう、わかったわ」

シャア「何と言っているのだ?」

真紅「蒼星石が助けを求めてるわ」

シャア「蒼星石? 君の姉妹か?」

真紅「ええ。4番目のドールよ。でも珍しいわ。蒼星石から私に助けを求めて来るなんて」

真紅「シャア、私、nのフィールドに行ってくるわ」

シャア「何だそのnのフィールドと言うのは?」
真紅「かくかくしかじか」

シャア「そんな物が存在するのか」

パアアア

真紅「行ってくるわ」

シャア「待て、私も行こう」

真紅「でも」

シャア「私も行けば時間の制限が無くなるのだろ? 君一人だけに負担は背負わせないさ」

nのフィールド

蒼星石「……!」

レンピカ「!」ヒューン

蒼星石「お帰りレンピカ」

真紅「蒼星石、貴女もこの世界に来てたのね」

蒼星石「真紅、君もこの世界に来てたから助かったよ」

シャア「彼女が蒼星石か」

蒼星石「この仮面を被った人、真紅のマスター?」

真紅「ええ。シャア・アズナブルと言うのだわ」

蒼星石「はじめまして、僕の名前は蒼星石。ローゼンメイデンの第4ドールだよ」

シャア「ほう、僕っ娘か」ジュルリ

キン!

シャア「オウ!?」

真紅「下心」

シャア「ステッキで私の股間を叩くな……」ピクピク

真紅「それで、貴女から助けを求めるなんてよっぽどの事なんでしょうけど、見た所、貴女から危機感は感じられないわ」

蒼星石「うん。僕がピンチとかじゃなくて君に手伝って欲しい事があるんだ」

真紅「手伝い?」

蒼星石「僕のマスター、引きこもりなんだ」
シャア「!!」

真紅「引きこもりですって?」

蒼星石「うん。僕のマスター、中学生なんだけど、一ヶ月くらい前から引きこもってるんだよ」

蒼星石「マスターのお母さんが説得しても出てこないし、僕が説得しても出てこないし、幼なじみの女の子の説得でも無理。
心の樹の邪魔になる雑草を切ってもありえないスピードですぐに生えてくるし、ちょっとお手上げ状態なんだ」

蒼星石「それで、『経験者』である君に助けを求めたって訳」

真紅「そうだったの……」

シャア「蒼星石と言ったな」

蒼星石「えっ、うん」

シャア「聞きたい事があるのだが、そのマスターは中学何年生だ?」

蒼星石「中学一年生だね」

シャア「……では、君のマスターの名前はもしや、カミーユ・ビダンと言う名前か?」

蒼星石「!! どうしてマスターの名前を?」

シャア「カミーユは私の後輩だ」

真紅「何ですって!?」

シャア「まさかカミーユも契約者になっていたとは……狭い世の中だな」

真紅「事情はわかったわ。蒼星石、私を貴女のマスターの所まで案内して頂戴」

シャア「待て、その前にアムロも呼ぶ」

真紅「どうして?」

シャア「カミーユはアムロの後輩でもあるのだよ。私達はカミーユが学校に行かないから心配なのだ」

真紅「そう。わかったわ。では先にアムロの所に行きましょう」

~nのフィールドを移動中~

タタタッ

シャア「真紅、さっき蒼星石が君の事を『経験者』と言ってたがあれはどういう意味だ?」

真紅「結構前の話になるけど、私もね、引きこもりの子と契約してた事があるの」

シャア「それで君の事を『経験者』と言ったのか」

真紅「『彼』は立派に引きこもりを卒業したわ。でも、蒼星石の話を聞くと、もしかしたらその子よりも質が悪いかもしれないわ」

シャア「否定はしないが余りカミーユを悪く言わないでくれ。仮にも彼は私達とは付き合いが長いんだ」

真紅「ごめんなさい。でもね、『経験者』の意見から言わせて貰うけど、引きこもりと言うのはそう簡単に乗り越えられるものじゃないのよ」

カミーユの部屋

カタカタカタ

カミーユ「誰にも邪魔されてたまるか。誰にも……」ブツブツ

ブブ……

カミーユ「? 何だ?」

蒼星石「よっと!」ニュルン

カミーユ「!? 蒼星石!?」ガタッ
蒼星石「こんにちは、マスター」

カミーユ「お前、どうしてパソコンk」

ギュウウウウウ!

シャア「ええい! 狭い! 狭すぎるぞ!」
真紅「だから一人ずつ出なさいって言ったのよ!」

雛苺「狭いのー!」
アムロ「他に出口はなかったのか!」

カミーユ「クワトロ先輩? アムロ先輩?」

シャア「……全く、体が折れる所だったぞ」

カミーユ「……」

アムロ「久しぶりだね。カミーユ」

カミーユ「どうして先輩達がいるんです?」

蒼星石「僕が呼んだんだよ」

シャア「お前が引きこもってるから助けて欲しいって言ってきてな。それでだ」

カミーユ「余計な事をしてくれたな」ボソッ

アムロ「カミーユ、また学校に来ないか? その時は僕達が味方するからさ」

カミーユ「いいですよ。俺はこっちの生活の方が好いんだ」

シャア「カミーユ、ファだって心配してるのだぞ」

カミーユ「知るもんか」

真紅「貴方がカミーユね」

カミーユ「何だお前?」

シャア「真紅。私のドールだ」

カミーユ「へえ。それなら今からアリスゲームでもしますか? 俺も退屈してた所なんですよ」

シャア「カミーユ!」

真紅「カミーユ、貴方、本当に今の生活のままでいいの?」

カミーユ「当たり前だろ」

真紅「本当に? 親御さんだって心配してるのよ」

カミーユ「親なんか知るか。俺の為に働いていればいいんだよ」

真紅「巻き毛ウィップ!」バチィン!

カミーユ「痛ッ! お前、何するんだよ!」ダッ!

真紅「雛苺!」

雛苺「ウィ!」シュルルル

ビシビシビシ!

カミーユ「!! 何だよこれ? 縛られてる!? しかもこの縛り方って」

雛苺「亀甲縛りなのー」

蒼星石「ワァオ! コイツは良い絵だ」カシャ

カミーユ「お前、撮るなよ。それよりもこれファミチキが生えてるぞ!?」

雛苺「ファミチキわだちなのー」

シャア「オオ! ファミチキが取り放題ではないか!」

アムロ「やった! お金を使わなくて済むぞ!」

真紅「ここじゃ狭いわ。nのフィールドに移動しましょう」

nのフィールド

カミーユ「この亀甲縛り解いてくれよ」

真紅「駄目よ。貴方、逃げ出しそうだもの」

真紅「ねえカミーユ。よく聞いて頂戴」

カミーユ「何だよ?」

真紅「私ね、貴方の様に引きこもってた男の子と契約してた時があるの」

カミーユ「!」

真紅「その子はね、今の貴方の様に心を閉ざしてたわ」

真紅「でもね、私と、そしてドール達と出会ってから『彼』も少しずつだけど変わって行ったわ」

真紅「今のままじゃいけない。変わらなきゃいけない。あの子は自分自身と向き合う様になっていったわ」

真紅「そして『彼』は引きこもりを克服する事が出来た」

カミーユ「だから?」

真紅「『彼』と貴方の違いわね、貴方には心配してくれてる人が多い事よ」

真紅「私達と出会ってからの事は別にして、『彼』は親が海外に行ってるから実の姉と二人暮しをしてたの。私達と出会う前は味方は実の姉しかいなかったわ」

真紅「でも貴方は違う。貴方は私達が現れる前からシャアやアムロ、幼なじみが心配してくれてるじゃない?」

真紅「貴方には『彼』と違って血の繋がった者同士の繋がりだけでなく、他者との繋がりもあるのよ」

真紅「貴方は『彼』よりもずっと恵まれた環境にいるの。『彼』だって自分自身と向き合う事が出来た。
貴方だって自分自身と向き合う事が出来るはずだわ。少しずつで良い。自分のペースで己と向き合って」

真紅「大丈夫。貴方は一人じゃない。貴方には支えてくれる人がたくさんいるわ」

カミーユ「うるさい! お前も綺麗事並べやがって! 人形の癖に! 他人は他人、俺は俺!」

カミーユ「クワトロ先輩もアムロ先輩も本当は迷惑なんだろ? だったら帰ってくれよ! 俺は今のままが良いんだ! もうこれ以上俺に干渉するな!」

カミーユ「人の自由を奪うなあああああああああ!!!!!!!!!!!!!」

真紅「……この分からず屋!」バチィン!

カミーユ「ぐう!」

真紅「だわ! だわ!! だわわーーーーーーー!!!」

バチバチバチバチバチバチバチ!!!

カミーユ「あぱぱぱぱぱぱぱぱぱ!!!」

蒼星石(マスターが真紅にあんなに叩かれてる……感じちゃう!!!!!)ゾクゾク

5分後

バチバチバチバチバチバチバチ

シャア「真紅、まだ殴るのか?」

蒼星石「もうやめて! マスターのライフはゼロだよ!」

さらに5分後

カミーユ「……」ボロッ

真紅「手が痛いのだわ」

雛苺「わあ、顔がうにゅ~みたいに腫れ上がって美味しそうなのー」

真紅「カミーユ、貴方は『彼』と違って全く『勇敢』ではないわ。『臆病』よ」

真紅「貴方は修正する必要があるわ」

カミーユ「それ俺の台詞……」

ラプラスの魔「おや? 皆さん集まって何をしてらっしゃるのですか?」

「!!!!!!」

シャア「何だこのウサギは?」

蒼星石「ラプラスの魔……」

真紅「ラプラス、貴方どうしてここにいるの?」

ラプラスの魔「ただのお散歩ですよ。それにしても随分とマニアックなプレイをしt」

アムロ・シャア「ラ、ラブプラスの魔だってーーーーーーーー!?」

ラプラスの魔「……はい?」

真紅「何言ってるのあなt」

アムロ「ラブプラスの魔さん、ラブプラスの新しいソフトはいつ出るんですかーーーー?」

シャア「早く愛花とイチャイチャしたいぞ!」

ラプラスの魔「あのー」

カミーユ「凛子の、新しい凛子の限定品はいつ出るんだーーー?」

ラプラスの魔「私の名前はラブプラスの魔ではn」

アムロ「ラブプラスの魔さーん、僕はお母さん達も攻略したいでーす」

シャア「何!? アムロ、貴様は寧々さんではないのか?」

アムロ「僕は人妻も魅力的だと思うんだ」

シャア「ええい! この欲張り屋さんめ!」

ラプラスの魔「ですから、私はラプラスn」

シャア「ラブプラスーーー!」

アムロ「ラブプラスーーー!」

カミーユ「ラブプラスーーー!」

ラプラスの魔「……」

アムロ・シャア・カミーユ「ラーブプラス! ラーブプラス!! ラーブプラスの魔!!! イエイイエイイエイ!!!!」

ラブプラスの魔「……もういいですよラブプラスの魔で」グスン

真紅「ラブプラス、貴方がマスターの前にも出てくるなんて何が目的?」

ラブプラスの魔「貴女まで私の事をラブプラスと呼ぶんですか。別に、私は本当に散歩をしてただけですよ」

ラブプラスの魔「そうですね、せっかくドールとマスターが集まっていますし、良い事を教えてあげましょう」

真紅「何?」

ラブプラスの魔「翠星石と金糸雀も目覚めてますよ」

薔薇乙女達「!!!」

ラブプラスの魔「では、さようなら」スゥ…

蒼星石「そうか。翠星石も……」

真紅「ちなみに水銀燈も目覚めてるわ」

シャア「これで6体、目覚めた事になるのか」

真紅(……あの時と似てるわね)

アムロ「そういえばカミーユ、さっき僕達と意気投合してたな」

カミーユ「あ、あれはたまたまです。とにかく、俺は学校に行きませんからね」

真紅「貴方まだそんな事言ってるの?」

カミーユ「うるさい」

真紅「いいわ。今日はもう貴方を説得するのはやめるわ。でも私は貴方が学校に行くまで諦めないから」

カミーユ「フン!」

アムロ「ねえ雛苺ちゃん」

雛苺「うゆ?」

アムロ「僕にも亀甲縛りして欲しいんだ」

雛苺「わかったのー」

シュルルル!

アムロ「オウ!」ビクンビクン

蒼星石「オッ、これはまたお宝画像が増えそうだ」カシャカシャ

アムロ「ハア、ハア」

シャア「アムロ、貴様感じてるのか?」

アムロ「悔しいけど、僕は男なんだ」

シャア「このマゾヒストめ」

アムロ「シャア、僕はソフトMだよ」

蒼星石「女の子にこんな恥ずかしい姿を撮られて恥ずかしくないのかい?」カシャカシャ

雛苺「縛りをもっときつくするのー」ギュウウウ

アムロ「くやしい…! でも…感じちゃう!」ビクンビクン

雛苺「クリムゾン乙なのー」

蒼星石「くう! カメラ娘僧(こぞう)の腕がなるぜ!」カシャカシャ

カミーユ「アンタ達何しに来たんだよ……」

真紅(こいつら駄目過ぎるのだわ)

蒼星石「雛苺、次は僕にも亀甲縛りしてよ! もう僕のお庭はぐっしょりなんだ」ハアハア

>>3です。続きは明日にします。

見てる人少ないのかな……

俺は、ガンダム系はスパロボA・D・αで登場した分しか知らない

蒼星石「再開するね」

蒼星石「あっ、そうそう。再開する前にちょっと言いたい事だけ言っとくね」

蒼星石「マスターの事で相談したいから真紅を探して呼んだんだけど、
それなら真紅じゃなくて翠星石探して呼んだ方が良くね? 説得するより心の樹育てた方が手っ取り早いじゃん、って思ってる人もいるかもしれないね」

蒼星石「それも考えたけど、だって、雑草切ってもありえないスピードで生えてくるような人間だし、翠星石を呼んでも悲惨な結果になりそうな気がしたから真紅を呼んだんだ」

蒼星石「言いたい事はこれでおしまい。
本編を再開するね」

蒼星石「君の心の樹を狙い撃ち!」

ある日の日曜日

ロランが住んでいるアパート

ロラン「金糸雀、今日は君の姉妹と別のマスターが来るんだよね?」

金糸雀「そうかしら」

ロラン「いつでも招けるように一応、鍵はかけてないけど、このアパートの住所知ってるの?」

金糸雀「大丈夫かしら。nのフィールドを通れば大丈夫かしら」

ロラン「nのフィールド?」

パアアア

ロラン「あれ? テレビが?」

金糸雀「来たかしら」

ズズズズ……

ミレイナ・翠星石「来る~きっと来る~きっと来る~」ベタッ…ベタッ…

ロラン「さ、○子(さ○こ)だあああああああああああ!!!!!」

ミレイナ「んちゃ! ミレイナですぅ!」

翠星石「翠星石ですぅ!」

ロラン「」

ミレイナ・翠星石「あ……」

金糸雀「二人共現れ方が悪趣味過ぎるかしら。カナも危うくローザミスティカが飛び出るところだったかしら」

ちょっと時間が経過し…

ロラン「えっと、はじめまして。僕の名前はロラン・セアックです。大学生をしてます」

ミレイナ「ミレイナ・ヴァスティですぅ! 高校生ですぅ!」

ロラン(ソシエ以外の女の子を部屋に連れてくるのは初めてだから緊張するなあ)ドキドキ

ミレイナ「セアックさん、お聞きしたい事があります」

ロラン「何だい?」

ミレイナ「セアックさんはアリスゲームをどう思ってるんですか?」

ロラン「アリスゲームは避けられない闘いだからしょうがないけど、金糸雀には出来るだけ無理をしないで欲しいと思う。本音を言うと僕はアリスゲームには反対なんだ」

ミレイナ「良かったぁ。ミレイナも姉妹が喧嘩するのは反対なんです」

翠星石「ローラ人間は平和主義者ですね」

ロラン「ろ、ローラ人間?」

ロラン「そういえばドールは7体いるんだよね?」

翠星石「そうです。今私達が確認出来てるドールは私と金糸雀だけです」

金糸雀「でも絶対他の姉妹も目覚めてるかしら」

ロラン「そうか。出来れば闘いは避けたいな」

ミレイナ「そうだ! セアックさん、これからもミレイナ達は会うかもしれませんからメルアドと電話番号を交換するのはどうですか?」

ロラン「そうだね。連絡が取れた方が色々と便利だしね」

ミレイナ「それじゃあ赤外線通信ですぅ」ピコーン

ロラン「それじゃあ僕も」ピコーン

ミレイナ「それと、コレ、つまらない物ですが」ススッ(お菓子が入った箱を出す)

ロラン「ああ、すみません」

一方アパートの外では…

ソシエ「ふふ、ロランに黙って来ちゃった」

ソシエ「ロラン、ちゃんと栄養のある食べ物食べてるのかしら?」コツコツ(階段を上る音)

ソシエ「ロランの為に材料買って来たから頑張って美味しい料理を作らなくちゃ」

-玄関-

ソシエ「玄関の前に来ちゃった」

ソシエ「鍵はかかってませんよ~。ふふ、なんてね」ガチャ

ソシエ「えっ? 本当にかかってない」キィー

ミレイナ・ロラン「!?」

ソシエ「……え?」

ロラン「ソ、ソシエ?」

ドサッ(食材が落ちる音)

ソシエ「……ロラン、その女は誰?」

ロラン「違うんだソシエ。彼女は、その、あの、えっと」

ソシエ「誰よその女!!!」

ミレイナ「お、お邪魔してま~す……」

ソシエ「あなた誰よ!!」

ミレイナ「えっーと、ミレイナはですね……」キラン

ソシエ「!! 薬指に指輪? 婚約指輪!?」

ロラン「聞いて、ソシエ」キラン

ソシエ「薬指に包帯が巻かれてない!? しかもあなたにも婚約指輪!?」

ソシエ「あの包帯はそれを隠す為だったのね! あなたたち婚約してたのね!!」

ロラン「誤解だよソシエ!」

ソシエ「酷い! 今まで私の気持ち弄んでたのね。しかもこんな若い子と婚約してたなんて。どこが貧乏学生よ!」

ロラン「そうじゃないってば!」

ミレイナ「違うですーーー!!! ミレイナ達はそんな昼ドラ的関係じゃないですーーーー!!!」

ソシエ「嘘言わないで!!!」

翠星石「修羅場ですーーー!」

金糸雀「修羅場かしらーーー!」

ソシエ「キャアアアアアアアアアアアアアア!!!!!!! 人形が喋ったあああああああ!!!!!!!?」

ソシエ「……それで、アリスゲームの為に薬指に指輪がはまってるのね」

ロラン「うん。しかもこの指輪取れないんだ。無理に取れば肉が削げそうだし」

ソシエ「それで、ミレイナちゃんはマスター仲間って訳ね」

ミレイナ「やっとわかってくれて助かったですぅ」

翠星石「おかっぱ人間ははやとちりしすぎですぅ」

ソシエ「しょ、しょうがないじゃない。ロランが部屋に女の子を連れて来てるなんて思わなかったんだもの。しかも指輪までしてるし」

ソシエ「でも、金糸雀ちゃんだっけ?」

金糸雀「は、はい」

ソシエ「ロランを闘いに巻き込まないでよね。もしロランに何かあったらどうするの?」

金糸雀「ご、ごめんなさいかしら」

ロラン「金糸雀を責めないでくれ。これは僕の意思で契約した事なんだ」

ミレイナ「それにミレイナ達は平和主義者だからアリスゲームはしないですぅ」

ソシエ「そう、なら安心ね」

ミレイナ「あの、二人に質問があるです!!」

ロラン・ソシエ「?」

ミレイナ「お二人は恋人なのですか?」

ロラン・ソシエ「!!」

ソシエ「ち、ちち違うわよ! ロランと私は幼なじみで別にそういう関係じゃないし、ただ、放っておけないから時々ロランのアパートに行って料理を作ってあげるるるるる程度よ」カアアア

ロラン「そ、そうだよ。いつもソシエには助かってるよ。ぼ、僕らはただの幼なじみだよ」

ソシエ「ろ、ロロロラン! ただの幼なじみじゃないでしょ!!!!」

ミレイナ「ほうほう、乙女の勘が半分当たったです」

――

蒼星石「マスター、ご飯食べに来ないのー? 僕はもう食べたよー」

シーーーン……

蒼星石「……駄目か」

蒼星石(真紅達はまた来るって言ってたけど、本当にこの引きこもりマスターを学校に行かせる事が出来るんだろうか?)

蒼星石(最悪、僕も『荒療治』を考えなきゃな)

蒼星石「またご飯ドアの所に置いとくように言うからー」テクテク

ガチャ

蒼星石「! マスター!」

カミーユ「……」

蒼星石「やっと出るようになったんだね」

カミーユ「蒼星石、頼みがあるんだ」

蒼星石「何?」

カミーユ「俺をnのフィールドに連れてってくれ」

nのフィールド

蒼星石「マスター、nのフィールドで何をするの?」

カミーユ「……」

蒼星石「? マスター?」

ダッ

蒼星石「!!」

カミーユ「逃げてやる!」タタタッ

蒼星石「マスター!」

カミーユ「誰にも邪魔されてたまるか! 俺はどこまでも逃げてやる!」

蒼星石「マスター! クソッ、バカミーユめ!」タタタッ

カミーユ「ハア、ハア」タタタッ

蒼星石「マスター! そんな事して一生nのフィールドから出ないつもり?」タタタッ

カミーユ「そうだよ。一生nのフィールドにいてやる!」タタタッ

蒼星石「バカな事は止すんだマスター!」タタタッ

カミーユ「うるさい! 追ってくるな!」タタタッ

蒼星石「もういい加減にしてよ! いつまでこんな生活を続ける気?」タタタッ

カミーユ「俺の勝手だ!」タタタッ

蒼星石「この引きこもりマスター!」タタタッ

カミーユ「うるさい変態ドール!」タタタッ

別のnのフィールド

テクテクテク

ミレイナ「ミレイナの予想ではあの二人はいつか恋人になると思うです」

翠星石「おかっぱ人間のテンパり方は半端なかったですからね」

ミレイナ「でもセアックさんとお友達になれて良かったです。他のマスターさんも争いを好まない人だったら良いです」

翠星石「そうですね。出来れば闘いたくはないですよ」

タタタッ

ミレイナ「あれ? 何かやって来るです?」

翠星石「誰なんです?」

カミーユ「クソッ、しつこい!」タタタッ

翠星石「人間?」

カミーユ「!!」キキッー!

ミレイナ「どちら様ですか?」

カミーユ「ひ、人……」

翠星石「どうして人間が? 人間がドールなしでnのフィールドに入れる訳がないです」

蒼星石「待てー! このヘタレマスター!」タタタッ

翠星石「! 蒼星石!」

蒼星石「! 翠星石!」キキッー!

ミレイナ「オオッ! また新しいドールです!」

翠星石「蒼星石も目覚めてたんですね」

蒼星石「うん。翠星石、君が目覚めてたのは知ってたけどまさかこんな所で会うなんてね」

翠星石「ドリル人間、この帽子を被ったドールは蒼星石と言って翠星石の双子の妹です」

ミレイナ「妹さんですか。そういえば顔がそっくりです」

蒼星石「はじめまして、僕は第4ドールの蒼星石だよ」

ミレイナ「ワァオ! 僕っ娘ですぅ! レア属性ですぅ!」

カミーユ「……」

ミレイナ「あれ? と言うことはこの人はマスターさんですか?」

蒼星石「うん。この人は僕のマスターd」

カミーユ「蒼星石、アリスゲームをするぞ」

翠星石・蒼星石「!!!!」

ミレイナ「……え?」

蒼星石「マ、マスター? どうして急に?」

カミーユ「急も何もドールはずっと争ってるんだろ? なら今すぐ闘えよ。命令だ」

蒼星石「ちょっと待ってよマスター!」

カミーユ「お父様に会いたいんだろ?」

蒼星石「うっ……」

カミーユ「だったら闘えよ。さもないとお前、一生お父様に会えないぞ?」

カミーユ「蒼星石、これはマスターの命令だ」

カミーユ「闘え」

蒼星石「……」クルッ

翠星石「蒼星石……」

蒼星石「ごめん。翠星石」

翠星石「……そうですか」

ミレイナ「スィーたん! どうして!」

翠星石「仕方がないですよドリル人間。結局これが翠星石達の運命なんです」

蒼星石「そう。僕達は争い、生き残り、そしてお父様に会う為だけに作られた存在」

ミレイナ「でも!」

蒼星石「行くよ! 翠星石!」

蒼星石「レンピカ!」

翠星石「スィドリーーーーム!!!」

ドォン! ガァン! ギィン!

カミーユ「へえ、これがドール同士の闘いか」

ミレイナ「どうしてです!」

カミーユ「ん?」

ミレイナ「どうしてアリスゲームをさせるんですか! 姉妹なんですよ!」

カミーユ(先輩達やファ以外との人と話さなきゃならないのか……)ブルッ

カミーユ「お、俺はね、あいつが欝陶しくて堪らないんだよ。いつも俺の楽しみを邪魔してくるし。くどくどと説教はしてくるし」

カミーユ「別にあいつが勝とうが負けようがどうだっていいんだよ。勝てばあいつはお父様に会えるチャンスが出来る。負ければ俺の邪魔はいなくなる。良い事じゃないか。どっちにしろ、遅かれ早かれ俺の前から消えてくれるしね」

ミレイナ「酷い……そんな事の為に闘わせるんですか!」

ズキィン!

カミーユ「い、いずれにしろあいつらは闘う運命なんだろ?」ズキンズキン

ダッ!

ミレイナ「スィーたん、蒼星石さん、もうやめて下さい!」

翠星石「来ちゃ駄目です! ドリル人間!」ギリギリ

蒼星石「そう、これは僕達の闘いなんだ!」ギリギリ

キィイイイン

ミレイナ「! 熱ッ……」

カミーユ「熱……」

ガキィン!

翠星石「スィドリーーーーム!!!!!」

ズガガガガガガガガガ!!!

蒼星石「甘い!」ズババババ!!!

翠星石(切られた!?)

蒼星石「でやあああああああ!!」ブン!

翠星石「くっ!」バッ

ギィイイイン!!!

翠星石「ううう……」ギリギリ

蒼星石「ハア!」ブォン!

翠星石「うわあああああああ!!!」

ドォオオオオオオオン!!!!(壁にぶつかる)

ミレイナ「スィーたん!!」

翠星石「ケホッ、ケホッ」ボロッ

蒼星石(翠星石……)ギリッ

蒼星石「終わりだ翠星石!」ダッ

翠星石「!!」

カミーユ(あいつが勝つのか……)

蒼星石「(さようなら……翠星石)でやあああああああああああ!!!!!!!」

ミレイナ「ダメエエエエエエエ!!!!!!!!!!」バッ!

蒼星石「!?」

ザシュ!

パラ…

ミレイナ「ハア……ハア……」ガクガク

蒼星石(か、辛うじてツインテールの左側だけを少し切るだけで済んだ)

翠星石「ド、ドリル人間……」

ミレイナ「スィーたん……」ギュ…

翠星石「ドリル人間、何て無茶をするんですか?」

ミレイナ「駄目ですよ…姉妹同士で喧嘩は…」ギュウ

蒼星石「あの……大丈夫?」

ミレイナ「どうして! どうして姉妹同士で殺し合わなきゃならないんですか!」

ミレイナ「姉妹なんですよ! 家族なんですよ! 命を奪ってまでやらなきゃいけないゲームなんですか!」

ミレイナ「おかしいです! スィーたん達を作ったお父さんはおかしいです! どうして自分の娘達にそんな酷い事が出来るんですか!」ポロポロ

ミレイナ「そんなのお父さんじゃない! 本当のお父さんなら皆を愛しても良いはずです!」ポロポロ

翠星石「ドリル人間……」

カミーユ「おい、何で邪魔したんだよ? 何で自分から死ぬような事したんだよ?」

蒼星石「……」スッ、シュウウウ…

カミーユ「蒼星石、何で鋏を消したんだよ? 早くその人どけろよ」

ミレイナ『キッ!』(睨みつける)

カミーユ「!!」ビクッ

スタスタスタ

カミーユ「な、何だよ?」

ミレイナ「バカァ!」バチィン!

カミーユ「な、何するんだよ……!」

ミレイナ「……」ポロポロ

ミレイナ「遊びでやってんじゃないわよ~!!!!」

カミーユ「あ……」

ミレイナ「あなたは何も感じないんですか? 姉妹同士の闘いに?」

カミーユ「だ、だって、それが運命なんだろ!」

ミレイナ「でも、スィーたん達だって本当は闘いたくないんです。皆で仲良くしたいんです」

カミーユ「でもさ」

ミレイナ「家族が傷つくのは辛い事なんですよ! 家族がいなくなるのは悲しい事なんですよ!」

ミレイナ「大切な人が辛い目に合うのは、周りの人達をも悲しくさせるんです」

カミーユ「あ、あいつらは人形だろ?」

ミレイナ「人形でもスィーたん達は生きてます! ミレイナにとっては大切な家族です! パパも、ママも、ハロも、先輩や後輩も、友達や恋人も、ミレイナにとっては大切な存在なんです!」

カミーユ「あ……」ズキン

ミレイナ「あなただって家族が傷ついたら悲しいはずです」

カミーユ「ご、ごめんなさい……」

ミレイナ「わかれば良しです」グスン

ミレイナ「スィーたん、大丈夫?」タタタッ

翠星石「大丈夫ですよ」ムクッ

ミレイナ「蒼星石さん、手を出して下さい。スィーたんも」

翠星石・蒼星石「えっ?」

ニギッ

ミレイナ「はい。仲直りの握手です」

翠星石・蒼星石「ハハ……」アクシュアクシュ

カミーユ「と見せかけて、今だ蒼星石!やっちまえ!」

カミーユ(俺は……)

ミレイナ「さて、つかぬ事を聞きますが、あなたのお名前は何と言うのですか?」

カミーユ「え、あの……」

カミーユ(また学校の時や蒼星石の時の様に女みたいな名前って馬鹿にされるのかな)

ミレイナ「? どうかしたのですか?」

カミーユ「カ、カミーユ、カミーユ・ビダンです」

ミレイナ「オオッ、良い名前ですね」

カミーユ(! 馬鹿にされなかった!?)

ミレイナ「ミレイナも自己紹介するです。ミレイナ・ヴァスティですぅ!」

カミーユ「よ、よろしく」

ミレイナ「よろしくですぅ!」

ミレイナ「今の関係を破壊する必要なんてどこにもないんですよ!」

カミーユ「それがあるんだよ!何も変わらない、ただ時が流れていくだけの暮らしに耐えられなくなったローゼンは、姉妹全てを呼び覚ましたんだ!お嬢さん」

ミレイナ「そんなことありません!」

カミーユ「だったら、なぜローゼンメイデンは一度に目覚めたのだ?なぜ彼女らはそれを受け入れたのだ!」

ミレイナ「なぜ?」

カミーユ「今までの時代は間違っていたのだ。ドールズは戦いを忘れることなどできはしない!だから!この蒼星石がすべてを破壊して新しい時代を始める!」

ミレイナ「自分勝手な解釈をするな!」

ミレイナ「見た目からしてミレイナより年下に見えそうですけど、何年生ですか?」

カミーユ「ちゅ、中学一年生です」

ミレイナ「そうですか。ミレイナは高校一年生です」

ミレイナ「ビダン君、もう蒼星石さんにスィーたんと喧嘩させちゃ駄目ですよ!」

カミーユ「は、はい……」

ミレイナ「うん。お姉さんの言うことを聞いて偉いです」

翠星石「…何だか丸く収まっちゃった的な感じですね」

蒼星石「そうだね」

蒼星石「そういえば翠星石はどうしてnのフィールドにいたの?」

翠星石「金糸雀のマスターの所に会いに行ってたんですよ。それで、帰る途中だったんです」

蒼星石「そうなんだ。翠星石はもう金糸雀と会ってたんだね」

蒼星石「僕も真紅と雛苺に会ったよ。マスターも含めてね。水銀燈も目覚めてるみたい」

翠星石「って事は6体も目覚めてたんですね」

翠星石「それはそうと蒼星石はどうしてnのフィールドにいたんですか?」

蒼星石「実は…」ゴニョゴニョ

翠星石「ええっ!? 引きk」

蒼星石「しっ! 声がでかいよ!」

翠星石「もごご…」

翠星石「そうですか。蒼星石のマスターがヒッキーでnのフィールドを逃げ回ってたんですね」

蒼星石「そう。かなり厄介なマスターなんだ」

翠星石「引きこもりですか。懐かしいですね」

蒼星石「『彼』でもあそこまで酷くはなかったよ」

翠星石「蒼星石も大変ですね」

蒼星石「本当に苦労するよ。翠星石、今度僕の家に来て欲しいんだ。マスターの引きこもり脱出の為に手伝って欲しいんだよ。レンピカに住所教えとくからさ」

翠星石「しゃーねーですね。わかったですよ」

蒼星石「それと」

翠星石「?」

蒼星石「ミレイナさんって言ったかな? あの人がマスターに変な質問しなければいいけど」

ミレイナ「ところで、ビダン君はどうしてnのフィールドにいるのですか?」

翠星石・蒼星石「あ」

ミレイナ「そういえばさっき急いで走っていましたけど、どうしてです?」

カミーユ「そ、それは……」

ミレイナ「?」

カミーユ(な、何て言えばいい? 実は引きこもる為にnのフィールドを逃げ回ってましたなんて言えないし、言ったらこの人、引いちゃうんじゃないかな?)ドクンドクン

カミーユ(でも、俺の名前を馬鹿にしなかったし、女っぽいって言わなかったし、言っても大丈夫かな?)ドクンドクンドクン

カミーユ(……駄目だ。怖い!)ドクンドクンドクンドクン

ミレイナ「ビダン君?」

カミーユ「その、俺は……」

蒼星石「マスターは僕が髪を切ってあげるって言ったのに逃げたんだよ」

カミーユ「!!」

ミレイナ「そうなんですか?」

蒼星石「うん。nのフィールドなら切った髪を処分しなくて済むしね。でもマスターが急にビビり出して逃げたしたんだよ」

蒼星石「そうでしょ? マスター?」パチッ(ウインク)

カミーユ「そ、そうなんだよ。だってこいつ、あんな巨大な鋏で切ろうとするんだよ。どうかしてるよ」

蒼星石「マスターも臆病だなぁ。僕の腕を信用してよ」

ミレイナ「なぁんだ、そういう事だったんですね」

翠星石「蒼星石は時々ぶっ飛んだ事をするんですよ」

蒼星石「ハハハ、酷い事言うなぁ、翠星石も」

蒼星石(上手くごまかせた。マスターがまた発狂してミレイナさんに暴力でも振るったらたまんないしね)

――

ミレイナ「それじゃあビダン君、さよならですぅ!」

カミーユ「さ、さようなら」

テクテクテク

カミーユ「なあ、蒼星石、なんで俺の事庇ったんだ?」

蒼星石「その方がマスターにとっては良かったんじゃないの?」

カミーユ「まあ、そうなんだけどさ」

カミーユ「その……ごめん」
蒼星石「もういいよ。それよりもマスター。お昼ご飯はどうするの?」

カミーユ「……またドアの所に置いとくように言っといてくれ」

蒼星石「わかった」

カミーユ「でも、いつかまた一階で食べるかもしれない」

蒼星石「うん。『いつか』だね。わかった」

>>3です。しばらく空けます

翠星石「お待たせですぅ! それじゃあ始めるですよ!」

ピンポーン!

セイラ「ハーイ」タタタッ

ガチャ

セイラ「! ハマーンさん!」

ハマーン「久しぶりだな。アルテイシア」

セイラ「どうしたんですか今日は?」

ハマーン「シャアに用があってな。シャアはいるか?」

セイラ「兄さんならリビングにいるわ。兄さーん」

シャア「ん? 何だアルテイシアー?」

セイラ「ハマーンさんが家に来てるわよー」

シャア「!?」

ハマーン「邪魔するぞ。シャア」

シャア「ハマーン! 何故家に来た!」

ハマーン「今日は貴様と勉強がしたい気分になってな」

シャア「連絡くらいよこせ!」

ハマーン「サプライズだ」

シャア(まずい! これはまずいぞ!)

ハマーン「シャア、早速貴様の部屋で勉強をするぞ」

シャア「待て、ハマーン! 私は今部屋が散らかってるのだ!」

ハマーン「それなら私が部屋に入ってからでも掃除が出来るだろう?」

シャア「それでは駄目なのだ!」

ハマーン「何だ? まさか、貴様のあの破廉恥なフィギュアの事か? そんな物とうに見慣れてる。何を今更」

シャア「黙れ! 私が部屋に入っていいと言うまで来るな!」

ハマーン「何だと? 何をそんなに焦っているのだ貴様は?」

シャア(アルテイシア!)チラッ

セイラ「そ、そうだハマーンさん。わざわざ来て下さったんだし、ウーロン茶でも出しますよ」

ハマーン「そうか。すまないな」

シャア「とにかく、部屋には勝手に上がってくるな」タタタッ

ハマーン「……怪しい」

ダンダンダンダンダン! ガチャ!

シャア「真紅!」

真紅「どうしたのよそんなに慌てて? 今私はKガンダムの塗装で忙しいんだけど」

シャア「鞄の中に隠れろ!」

真紅「どうして?」

シャア「私の同級生の女が家に来たんだ。バレる前に早く隠れろ!」

真紅「……わかったわ。でも、もしアルテイシアの様に話のわかる人だったら私の事言っても良いんじゃないの?」

シャア「あの女はそれで済むような女ではないのだよ!」

ハマーン「シャア、貴様、何を隠している?」ダンダン

シャア「!? 勝手に上がって来ただと!? ええい! 真紅、早く鞄の中に入れ!」

ガチャ

ハマーン「おい、シャア」

シャア「ハマーン、勝手に入って来るなと言っただろう」

ハマーン「貴様が余りにも怪しいからだ。ん? 何だその鞄は?」

シャア「ああ、これは買ったのだよ。もし旅行に行く時に必要だと思ってな」

ハマーン「買った? 随分と高そうな鞄に見えるが」

シャア「ああ、これは見た目だけでそんな良い素材は使っていないのだよ」

ハマーン「これが? だが私から見たらこの鞄はかなり高そうに見えるのだが」

シャア「さすが金持ちは言う事が違うな。だが最近の物は金持ちをも騙すような技術で本物か偽物かもわからない様に作られているだろ?」

ハマーン「……だとしても何故金色の薔薇の彫金が施されている鞄なのだ? 貴様、こんな趣味の物集めてたか?」

シャア「ただの気まぐれさ。まあマシュマーには似合いそうだがな」

シャア「それよりもハマーン、勉強をするのだろ?」

ハマーン「ああ。……貴様、プラモを作ってたのか?」

シャア「そうだ。それでさっきしばらく休んでたのだよ。そしたら君がやって来たからな。プラモをどけなければいけなくなったではないか」

ハマーン「なら何故あの時そう言わなかった。待ってやったというのに」

シャア「つい動揺してしまったのだよ」

ハマーン「……シャア、貴様、ガンダムを作ってたのか?」

シャア「そうだが」

ハマーン「貴様はガンダムを作る様な人間だったか? ザクやササビーの様なタイプを作る様な男だと思ったんだがな」

シャア「私だってガンダムを作りたい時もあるさ。私専用のガンダムがあるのは君も知っているだろう?」

ハマーン「そうだが」ジッー

シャア「ハマーン、プラモを見てる中悪いがそれをどける。勉強するぞ」

ハマーン「……シャア、さっき貴様は『しばらく休んでた』と言ったな?」

シャア「そうだ」

ハマーン「どのくらい休んでた?」

シャア「一時間くらいだな」

ハマーン「……貴様、嘘をついてるな」

シャア「!? 何を根拠に?」

ハマーン「このガンダム、素人目の私から見ても塗装されている部分がまだ渇き切ってない。匂いもまだキツイ」

ハマーン「まるでさっき終えたかの様な状態だ。シャア、どういう事だ!」

シャア「こ、これはだな、実はさっきアルテイシアに少しやらせたのだ」

ハマーン「彼女にそんな技術はない筈。それに、彼女からは塗料の匂いが全くしなかったぞ!」

シャア「だ、だからだな」キラン

ハマーン「!! シャア、その指輪は何だ?」

シャア「ん? ……!!!!!!!」

シャア(しまった! 私とした事が包帯を外してる事を忘れていた!)

ハマーン「何だその指輪は!!」

シャア「こ、これはだな。ファッションだ。どうだ、似合うと思わないか?」

ハマーン「貴様、薬指は怪我をしてた筈。その指輪は……! そうか、アムロ・レイも怪我をしてたわけではなく本当はその指輪を隠すためか」

シャア「ハマーン、そうではない」

ハマーン「貴様ら、その歳で、男同士なのに婚約してたのか!!」

シャア「なぜそうなる!!」

真紅「もう隠すだけ無駄だわ。シャア」パカッ

シャア「真紅!」

ハマーン「!?」

真紅「にゅ。私ぷちこ」

シャア「真紅、鞄の中に入ってろと言ったではないか」

真紅「時間の問題よ。それよりもシャア、お父様が造ってくれた鞄を安物扱いしないでちょうだい。お父様が手抜きするはずがないじゃない」

シャア「ごまかす為だ。仕方がないだろ」

ハマーン「な、な、何なのだ貴様はーーーーー!? なぜ人形が喋ってる!?」

真紅「はじめまして、私の名前は真紅。誇り高きローゼンメイデン第5ドールよ」

ハマーン「ろ、ローゼンメイデン? 貴様、シャアとどういう関係だ!!!」

真紅「シャア? シャアは私のミーディアム。下僕よ」

ハマーン「下僕だとおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!?」

ほわほわほわほわほわ~ん

ヒヒーン!

真紅「もっと速く走りなさい! シャア!」
シャア「ブヒッ!」

真紅「シャア、貴方は豚であり馬であり犬であるのよ。そんな事で私の下僕が務まると思う?」

シャア「ブヒッ! ブヒヒヒヒ! ブヒン!」ブンブン

真紅「わかってるじゃない。なら、もっと速く走るのよ。ハイヤー!」パシン

シャア「ブッヒッヒーーーーン!!!!」

パッカラパッカラ、パッカラパッカラ!

シャア「ブヒヒッヒン! ブヒヒッヒン!」

真紅「走れー走れーシャア・アズナブル
追いつけ追いこせ引っこぬけ!」

パリィン!

真紅「アルテイシア、この紅茶凄くマズイのだわ」

セイラ「ご、ごめんなさい」

真紅「何度言わせればわかるの!」パシィン

セイラ「アァウ!」

真紅「本当に貴女は役立たずね。さすがシャアの妹ね」

セイラ「ごめんなさい、ごめんなさい」ポロポロ

真紅「泣けば許されると思うの?」パシィン

セイラ「キャア!」

真紅「シャア、私の靴を脱がして」

シャア「ワン!」スッ

バチン!

シャア「キャヒン!?」

真紅「誰が手を使えと言った? 口だけを使いなさい」

シャア「クゥ~ン」パクッ

ズルッ、ズルッ

真紅「次は靴下よ」

シャア「ブヒュワン!」パクッ

ムキムキ、ムキムキ

真紅「豚で馬で犬の貴方にしては上出来ね」

真紅「シャア、私の足を舐めなさい」

シャア「ブヒュ~ン」ペロペロ

真紅「もっとしっかり舐めるのよ!」

シャア「ワンワン!」ペロペロペロペロ!

真紅「上手じゃない。私の足を舐めてる気分はどう?」

シャア「幸せだク~ン」ペロペロ

ゲシッ!

シャア「キャイン!?」

真紅「誰が喋って良いって言った?」グリグリ

シャア「ご、ごめんなさいだワン」

真紅「喋らない!」グリグリグリグリ

シャア「ブ、ブヒーーーーン!!!!!」

真紅「シャア、私を乗せてあの崖を登りなさい」

シャア「ブヒン!? ワンワンヒヒン!」

真紅「何? 無理だって? 貴方殺されたいの?」

シャア「キャブ~ン」ブンブン

真紅「なら早く登りなさい!」

シャア「ブヒワンワーーーン!!!」

ガシッ、ガシッ

シャア「クゥ~ン」

真紅「ほら、もっと気合いを入れなさい」

真紅「見なさい。もうすぐ頂上よ。諦めない」

シャア「ヒヒーン!」

ズルッ、ガラッ!

シャア・真紅「!?」

ズルルル

真紅「キャアアアアアアアアアア!?」

ガシッ、クンッ!

真紅「……生きてる?」

シャア「ブヒュ!」

真紅「シャア、危ないじゃない! 私を殺すつもり?」ポカポカ

シャア「キャンキャン! ヒヒワン!」

真紅「もう、再開するのだわ」

シャア「ワンワン!」

ガシッ、ガシッ、ムクッ

真紅「頂上に着いたのだわ」

シャア「ブヒヒンワンワン!」

セイラ「真紅さーん、兄さーん」タタタッ

真紅「アルテイシア、来てたのね」

セイラ「真紅さん、これ、紅茶です」スッ

真紅「ありがとう」ゴクッ

真紅「……」

セイラ「あの、お味は……」

真紅「上出来よ。よく頑張ったわね。アルテイシア」
セイラ「う、嬉しい!」ポロポロ

真紅「シャア、貴方も頑張ったわね。崖を登るなんて普通の人には出来ないわ」

シャア「ブヒンワン!」

真紅「二人共、立派な下僕になったわね。おいで、抱きしめてあげるわ」

セイラ「真紅さーーーん!」

シャア「クゥ~~~~~ン!」

真紅「よしよし」

真紅「見よ! 東方は赤く燃えているのだわ!」

真紅「二人共、私についてきなさい。走るわよ!」

セイラ「はい!」

シャア「ブヒヒヒンヒンヒヒンワンワンワーーーーン!!!!!!!!!」

――

ハマーン「ふざけるなああああああああああああああああああ!!!!!!!!」

シャア「ハマーン、妄想が長すぎるぞ!」

ハマーン「ええい! 貴様、シャアから離れろ! シャアは私の物だ!」グイッ

真紅「何を言ってるの? シャアは私の物よ。貴女の物ではないわ」グイッ

シャア「ま、待て、二人共。引っ張るな」

ハマーン「人形風情がしゃしゃり出るな」ギュー

真紅「シャアは私と契約してるのよ。そっちこそしゃしゃり出ないで」ギュー

ハマーン「契約だと? なら尚更シャアは私の物だ」ギュー

真紅「意味がわからないのだわ」ギュー

シャア「ぬおおおおおおおおお!!!!!!! やめろ二人共! 私の腕はジオングの様に離れないのだぞ! 痛い! 痛むぞ!」

ハマーン・真紅「くっ」パッ

シャア「ゼエ、ゼエ、危うく腕がちぎれるところだった」

ハマーン「おい、真紅と言ったな」

真紅「そうよ」

ハマーン「シャアは、シャアは貴様には渡さん!」

真紅「何か勘違いしてるみたいだけど貴女の様な人間は何か腹立たしくなるのだわ」

真紅「シャアは私の下僕、貴女の好きにはさせない」

真紅・ハマーン「フン!」

シャア(何故私はこんな目に合わなければいけないのだ?)

そして、数日が経過し…

キーーーン

翠星石(鞄で飛行中)「ここら辺に蒼星石が住んでいるんですよね」

蒼星石「オーイ、翠星石」

翠星石「あっ、いたです」

シュタ

翠星石「久しぶりですぅ」

蒼星石「来てくれてありがとう。翠星石」

翠星石「妹が困ってるんです。行かないわけないじゃないですか」

翠星石「そういえば蒼星石のマスターの親はドールの事知ってるんですか?」

蒼星石「大丈夫。問題ないよ」

翠星石「それじゃあ早く家に入るですぅ」

蒼星石「待って、その前にもう一人来るんだ」

翠星石「誰です?」

蒼星石「真紅だよ」

キーーーン

蒼星石「来たね」

シュタ

真紅「久しぶり。蒼星石」

蒼星石「久しぶりだね。真紅」

翠星石「真紅、久しぶりですぅ!」

真紅「翠星石も久しぶりね。この世界では初めて貴女に会うわね」

翠星石「そうですね。でも、どうして真紅も呼んだんです?」

蒼星石「彼女は『経験者』だからだよ。それに、また来るって約束してくれたしね」

翠星石「なるほど」

真紅「では入りましょう」

ガチャ

ヒルダ「あら、蒼星石ちゃん、この子達はもしかして姉妹?」

蒼星石「そうだよ、彼女達は僕の姉妹だよ」

翠星石「翠星石ですぅ!」ペコリ

真紅「はじめまして、真紅です」ペコリ

ヒルダ「こんにちは」

翠星石「いつも妹がお世話になってるです」

ヒルダ「(蒼星石ちゃん、この子の妹なのね)そんな事ないわ。むしろ私の方が助けられてるくらいよ」

ヒルダ「何かお菓子を出さなきゃいけないわね」

翠星石「大丈夫です。その必要はないですよ」

真紅「私達は二階に用がありますから」

ヒルダ「二階? カミーユの所?」

蒼星石「うん。それと翠星石は今日泊めたいんだけど、お母さん、泊めても良い?」

ヒルダ「ええ、良いわよ。主人も今日は帰って来ないし」

蒼星石「ありがとうお母さん。それじゃあ僕らは二階に行ってるね」

テクテクテク

真紅「優しそうなお母さんね」

蒼星石「うん。本当に良いお母さんだよ」

翠星石「でもちょっと痩せこけてませんでしたか?」

蒼星石「最近疲れてるからね」

翠星石「まったく、親不孝な息子ですね」

蒼星石「それだけじゃない。マスターのお父さんは仕事を言い訳にしてマスターに構ってくれないし、マスターが引きこもったのは全部お母さんのせいにしてるんだ」

真紅「酷いわね。それ、父親にだって責任はあるかもしれないのよ」

蒼星石「さらにだよ。お父さんはお母さんが反論したら、暴力で押さえ付けるんだよ。まるで自分が正しいかのようにね」

翠星石「最低な父親ですぅ!! 大黒柱の資格もねえですよ!!! そんなクズ人間!!!! 翠星石のマスターの家庭とは大違いですぅ!!!!!」

蒼星石「お母さんが可哀相だよ。出来るだけ負担を軽くするためにもマスターを早く学校に行かせなくちゃ」

真紅「そんな事話してる間に二階に着いたわね」

蒼星石「マスター、入っていい?」コンコン

カミーユ「ああ」

ガチャ

カミーユ「! お前らは」

真紅「久しぶりね、カミーユ。約束通り来たわよ」

翠星石「nのフィールド以来ですね」

カミーユ「そうだな。久しぶりだな」

真紅(? 態度が余り悪くない?)

蒼星石「マスター、もうわかるよね」

カミーユ「ああ。説得しに来たんだろ?」

真紅「話が早いじゃない。では私と話し合いましょう」

ポスン

真紅(机の椅子に座ってる)「ねえカミーユ、今日の気分はどう?」

カミーユ「まあまあかな」

真紅「ご飯は食べた?」

カミーユ「ああ」

真紅「学校に行く勇気はある?」

カミーユ「……まだ」

真紅「そう。でも少しずつで良いわ。頑張りましょう」

カミーユ「……わかった」

真紅「カミーユ、貴方、どうして学校に行かなくなったの?」

カミーユ「蒼星石から聞かなかったか? 名前が理由で虐められたからだよ」

真紅「カミーユ、辛いかもしれないけど私に虐められたきっかけを教えて」

カミーユ「だから名前だってば」

真紅「誰が、何時、どんなやり方でなのか詳しい事を聞かせて。私、蒼星石からはそこまで聞いてないわ」

カミーユ「……」ガタガタ

真紅「大丈夫。落ち着いて」

カミーユ「ヒュー…ヒュー…」ガタガタ

蒼星石(マスター……)

真紅「ちょっと強引過ぎたわね。ごめんなさい。カミーユ、深呼吸して心を落ち着かせましょう」

カミーユ「スッーハッースッーハッー……」

真紅「落ち着いた?」

カミーユ「……」コクッ

真紅「話せる?」

カミーユ「……」コクッ

真紅「それじゃあ私に話して」

カミーユ「……あれは俺が入学して一週間くらい経ってからの事だった」

カミーユ「自分で言うのもアレだけど、俺は内気で友達が作るのが苦手で、まだ友達がいなかったんだ。だから俺は『一人』だった」

カミーユ「でも、まだ隣のクラスのファや先輩達がいたから昼間はお弁当を食べたり、帰りは一緒に帰ったりしてたから、まだ『独り』じゃなかったよ」

カミーユ「けど、ある時、同級生の一人が馬鹿にしたんだ。『お前の名前、女みたいだな』って」

カミーユ「その時俺は頭に血が上ってそいつを殴ってしまったんだ」

カミーユ「それがきっかけだった。そいつは不良学生で、そいつは自分の仲間や先輩に殴った事を言ったんだ」

カミーユ「次の日から、俺はその不良達に虐められる様になった。酷かったよ。
毎日、毎日、痣が目立たない程度に殴られたり蹴られたり、全裸にされたり、
お金を取られたり、『カミーユちゃ~ん、カミーユちゃ~ん』って馬鹿にされたり、『君が使うのは女子トイレでしょ~』って無理矢理女子トイレに連れてかれたりした」

カミーユ「そして虐めてくるのは不良だけじゃなかった。周りのクラスメートも俺を虐めるようになった。机に落書き。
ノートは破かれ、教科書も使えなくなった。もちろん、名前でも虐めてきたよ」

カミーユ「不良に脅されてやってる奴もいたかもしれないけど、本当に楽しんでやってる奴もいたな」

カミーユ「助けを呼びたかったけど、ファは巻き込めないし、クワトロ先輩やアムロ先輩に相談する隙も奴らは与えてくれなかった」

カミーユ「そのうち、俺は耐えられなくなって引きこもる様になった」

カミーユ「今ではすっかり引きこもり。名前を聞かれるのもトラウマになって、自分から名乗るのも恐い。また女みたいな名前だって馬鹿にされるかもしれないって……」ポロッ

真紅「そうだったの……」

真紅「カミーユ、貴方の名前を最初に馬鹿にした人間は何と言う名前なの?」

カミーユ「……ジェリド・メサ」

真紅「そう。ジェリドと言うのね」

真紅「カミーユ、よく私に話してくれたわね。えらかったわ」

真紅「ずっと一人で抱え込んでいたのね。辛かったでしょ?」

カミーユ「ウッ…ウッ…」ポロポロ

真紅「あの時は殴ってごめんなさい。貴方は『臆病』なんかじゃない。『勇敢』よ」

カミーユ「うわあああああああ!!!」ポロポロ

真紅「大丈夫。これからはシャア達が味方になってくれるわ」

カミーユ「えぐっ…えぐっ…」

真紅「少しずつ、道を切り開きましょう」ニコッ

カミーユ「……」コクッ

バタン

テクテクテク

真紅「ねえ、蒼星石」

蒼星石「何だい真紅?」

真紅「あの子、前と違ってやけに素直だったわね。もっとてこずるかと思ったんだけど」
蒼星石「多分、それはミレイナさんが影響してるかな」

真紅「ミレイナ?」

翠星石「翠星石のマスターですぅ! かくかくしかしかですぅ!」

真紅「そう。それで」

蒼星石「それ以来、少し丸くなったんだ。前は部屋に鍵を掛けてたんだけど、それも無くなったし」

蒼星石「ミレイナさんには感謝してるよ。偶然出会ったとは言え、彼女がマスターの心を変えるきっかけになったんだ」

翠星石「ドリル人間は騒がしい人間ですけど、基本的に良い奴ですからね」

真紅(ドリル?)

プ~ン

蒼星石「オッ、ご飯の匂いがするな」

翠星石「お昼ですぅ!」

テクテクテク

ヒルダ「皆、お昼ご飯出来てるわよ」

翠星石「ワーイですぅ!」

テクテクテク

ヒルダ「! カミーユ!」

蒼星石「マスター!」

カミーユ「母さん、俺もご飯ここで食べるよ」

ヒルダ「カ、カミーユ!」ブワッ

蒼星石(良かった)

深夜

翠星石「蒼星石、真紅は先に返して良かったんですか?」

蒼星石「うん。ここから先は僕達の出番だからね」

夢の世界

蒼星石「これがマスターの樹だよ」

翠星石「ほ~、これがですか。雑草だらけですね」

蒼星石「見てて」チョキンチョキン

ゾワワワワ…

翠星石「!? な、なんてスピードで生えてくるんですか!?」

蒼星石「うん。だから樹の方もどこら辺を切れば良いのかわからないんだ」

蒼星石「でも前はもっと早く生えてきたんだ。それに、切ったら、切る前よりも伸びたんだけど今はそれがない。
見て。ありえないスピードで生えてきたけど、切ってないのと比べるとずっと短いでしょ?」

翠星石「そういえばそうですね」

チョキンチョキンチョキン、ゾワワ

蒼星石「また生えてきたけどこの程度なら大丈夫かな」

蒼星石「翠星石、後はよろしく」

翠星石「ガッテンです!」チョロロロ

シオシオ…

翠星石「ワッーーーーー!? 腐って行くですーーーーーーー!!!!!!!?」

蒼星石「これは、樹の方も扱いにくいな」

翠星石「まったく、どれだけ敏感なんですか!」

翠星石「そういえばここは夢の中なのに当の本人がどこにも見当たらないです」キョロキョロ

蒼星石「ああ、多分マスターならあそこの洞窟にいると思うよ。行った事ないから確信はないけど」

テクテクテク

蒼星石「マスター、いる?」ヒョイ

カミーユ「なっ!? 蒼星石、どうしてこんな所にいるんだよ?」

蒼星石「ここはマスターの夢の中。僕達は今マスターの夢の中に入ってるんだよ」

翠星石「翠星石もいるですよ」ヒョコ

カミーユ「夢の中にまで入って来れるのか。凄いな」

蒼星石「マスター、洞窟から出たら?」

カミーユ「……ごめん。今はまだ出れない」

蒼星石「そっか」

翠星石「まったく、まだまだ気が遠くなりそうですね」

蒼星石「翠星石!」

カミーユ「確かにお前の言う通りだよ。まだまだだ」

カミーユ「夢の中でも引きこもって出れないくらいだからな」

カミーユ「でも、いつか必ず出るよ」

蒼星石「わかった」

翠星石「早く出てくるんですよ。翠星石達は待ってますからね『チビ人間』」

蒼星石「!」

カミーユ「チビ人間? 確かに背はまだ低いけど」

翠星石「そういう意味じゃないですよ。それじゃあ翠星石達はもう出ますから。また現実世界で会おうですチビ人間。行くですよ蒼星石」

蒼星石「うん!(そっか、その名前はマスターに使われるようになるんだね)」

カミーユ「?」

しばらく空けます。何度もさるさんにあいましたがなんとか半分以上進める事が出来ました。
色々と迷惑かけます。

真紅の引きこもりに対する接し方はおかしい
傷ついた人間の接し方がわかってるから原作で真紅は見守る以外しなかったのに
この真紅は独りよがりで他人の心なんか絶対理解できないタイプ

せっかくのコラボSSなんだからもっと面白可笑しく書けよどうせオナニーSSなんだし

水銀燈「久しぶりね」

水銀燈「これからまた本編を始めるわぁ」

水銀燈「でも始める前に一つだけ言わせて。ここでの私、体は原作仕様だから」

水銀燈「つまりお腹がちゃんとあるって事よ」

水銀燈「じゃ、本編を始めるわよぉ」チュッ(投げキッス)

ある日の日曜日

雛苺「アムロ、大変なの」

アムロ「どうしたんだい雛苺ちゃん?」

雛苺「ハロの様子が変なのー」

ハロ「キュウ……」

アムロ「本当だ。どうしたんだろう?」

雛苺「ハロ、大丈夫かな?」

アムロ「……駄目だ。僕の手に負えないや」

雛苺「アムロ、ハロ壊れちゃったの?」

アムロ「うん。理由はわからないけど」

雛苺「そんなぁ……」ウルウル

アムロ「大丈夫だよ雛苺ちゃん。こういう時は生みの親に頼めば良いんだよ」

雛苺「! 直るの?」

アムロ「うん。近所に住んでるイアン・ヴァスティさんって言ってハロを作った人なんだ。その人、個人的にハロを販売してるんだよ」

アムロ「僕、イアンさんの娘さんで同じ学校の高等部の先輩のミレイナさんって言う人と知り合いなんだ。
ミレイナさん、今は高等部に行ったから学校では直接会ってないけど、あの人が中学生の時、プラモデル部の先輩だったんだ」

アムロ「そこで偶然開発者と苗字が同じだったから冗談まじりで『お父さんはもしかしてハロを作ってるの?』って聞いたら、本当にその人の娘さんでね。
それで知り合いになってね。
僕も機械に関してはそれなりの知識があったからそれが理由でミレイナさんが家に招待してくれて、
イアンさんとも知り合いになってハロの修理の仕方とか色々と教えて貰ったんだ」

アムロ「本当はもし壊れたら郵送でやらなきゃいけないんだけど、もしかしたらミレイナさんに頼めば、直接歩いて届けても良いって言ってくれるかもしれない。
ミレイナさんのケータイ知ってるから相談してみるよ」
雛苺「つまりコネなのー」

雛苺「アムロ、ヒナも一緒に行って良い?」

アムロ「いいよ。でも、ミレイナさんにドールの事バレたらマズイから外で待っててね」

真紅「真紅よ。私の引きこもりに対する接し方がおかしい事について説明するわ」

真紅「確かに 、『彼』の時は見守る以外しか方法はなかったわ」

真紅「でも、長い時間を生きてると考え方も変わるの。そういう事だから」

蒼星石「完全な後付k」

真紅「そぉい!」バキィ

蒼星石「ギエピーーー!」

ラクスの住んでるマンション

水銀燈「ヤクルト茶漬けは美味しいわぁ」モグモグ

ラクス「ええ。そうです。はい。すみません、ご迷惑をおかけします」ピッ

水銀燈「どうしたのラクス?」

ラクス「ピンクちゃんの様子が変なんです」

ピンクちゃん「テ…ヤヤヤンデイイ」

水銀燈「本当ね」

ラクス「それで、修理を頼みました」

ラクス「キラ~」

キラ「何だいラクス?」

ラクス「ピンクちゃんが壊れたの。ヴァスティさんの所まで届けてくれません?」

キラ「えー、それなら郵送で良いんじゃないのかい?」

ラクス「奥さんのリンダさんとはお互い料理教室の生徒でお友達なんです。
ですからリンダさんに頼んで直接渡すのにしました。キラもやる事が無いのですし行って下さい。そう遠くはありませんから」

キラ「えー、やだよー」

ラクス「フェイズシフトダウンするまでぶちのめしますわよ?」

キラ「行ってきまーす!」

水銀燈「ふぅん、暇つぶしにはなりそうね。私も行ってみようかしら」

ヴァスティ宅

ミレイナ「ほうほう、大丈夫ですぅ」ピッ

ミレイナ「パパー、かくかくしかしがですぅ」

イアン「ハロが? わかった」

リンダ「あなた、私の友達もかくかくしかしがなのよ」

イアン「そうか。しかし珍しいな。二体も同時に壊れるとは」

ピンポーン

金糸雀「翠星石ー、また遊びに来たかしらー」

ミレイナ「カナちゃんですぅ!」

ミレイナ「カナちゃん、いらっしゃいです!」

金糸雀「お邪魔しますかしら。あら? ミレイナ、髪型変えたのかしら?」

ミレイナ「はい。似合いますか?」

金糸雀「ええ。とっても似合うかしら。前より大人っぽいかしら」

ミレイナ「えへへ、大人の女に脱皮中です」

翠星石「カチューシャになったからあだ名もドリル人間からカチューシャ人間に変わったです」

ミレイナ「名前も前よりマシになったですぅ!」

雛苺「ねえねえアムロ、今から行くところはハロがいっぱいいるの」テクテク

アムロ「うん。色んな色のハロがたくさんいるんだ」テクテク

雛苺「ワァー、スゴーイ! ヒナも見たーい!」

アムロ「でもごめんよ。ドールの事がバレると色々とマズイから多分見れないや」

雛苺「そんな~」ショボン

アムロ「ごめんよ。帰りにファミチキと苺大福買ってあげるからさ」

雛苺「ワーイ! ヒナ、またファミチキとうにゅ~の同時食いがしたいのー」

キラ「ハア、面倒臭いなあ」テクテク

水銀燈「良いじゃない。毎日が日曜日みたいなものなんだから。体が鈍ってるんだから運動になるでしょ」バッサバッサ

キラ「君は飛べるから疲れなくて良いよね。むしろ、君もついてくるなら代わりに行ってよ。飛べるんだから」

水銀燈「空を飛ぶのも体力を使うわ。歩くのと大して変わらないわよ。それに、私が行った所で相手がびっくりするだけよ」

キラ「あーあ、家でゴロゴロしたかったなあ」

水銀燈「あなたも馬鹿よね。働けばラクスもあなたの待遇を良くしてくれるかもしれないのよ。下手におもちゃ扱いされずに済むじゃない」

キラ「働いたら負けかなと思ってる(キリッ」

水銀燈「聞いた私が馬鹿だったわ」

アムロ「着いたよ雛苺ちゃん。それじゃあ外で待っててね」

雛苺「うん!」

ピンポーン

リンダ「ハーイ」ガチャ

アムロ「こんにちはリンダさん」

リンダ「あらアムロ君」

ミレイナ「オオッ! レイ君来ましたね」

アムロ「ミレイナさん久しぶり」

ミレイナ「久しぶりですぅ。上がって下さいですぅ」

アムロ「イアンさん、お邪魔しまーす」

イアン「おぉ久しぶりだなアムロ君」

アムロ「イアンさん、ハロの事なんですけど」

イアン「任しとけ。ワシが一日で直してやる」

アムロ「ありがとうございます」

翠星石「ママさん、冷蔵庫にあるプリン、金糸雀と食べていいですかー?」テクテク

アムロ「!!」

翠星石「あ」

アムロ「君は……」

ミレイナ「レ、レイ君、実はですね」アセアセ

キラン

アムロ「! その指輪、ローゼンメイデンの指輪!?」

ミレイナ「! レイ君知ってるんですか?」

アムロ「うん。実は僕もローゼンメイデンのマスターなんだ。今包帯で隠してるんだけど。ほら」クルクル、キラン

ミレイナ「オッー! レイ君もマスターだったんですね」

アムロ「驚いたよ。まさかミレイナさんがマスターだったなんて」

ミレイナ「ミレイナもですぅ! 世の中狭すぎですぅ!」

アムロ「と言うことはこの子はミレイナさんのドール?」

翠星石「そうです。ローゼンメイデンの第3ドールの翠星石です」

ミレイナ「通称スィーたんですぅ!」

翠星石「カチューシャ人間、このチン毛人間はカチューシャ人間の知り合いですか?」

アムロ「チ、チン毛人間?」

ミレイナ「スィーたんチン毛は卑猥です! せめて天パにするです!」

ミレイナ「それとレイ君はミレイナの後輩です! そうだ、カナちゃーーーーん!」

金糸雀「何かしらー?」テクテク

ミレイナ「カナちゃん、この子はミレイナの後輩でドールのマスターですぅ」

アムロ「アムロ・レイだよ。よろしく」

金糸雀「はじめまして。第2ドールの金糸雀かしら」

ピンポーン

リンダ「まただわ。二人目の人かしら?」テクテク

アムロ「ミレイナさん。この子ももしかしてミレイナさんのドール?」

ミレイナ「違うです。カナちゃんはミレイナの家に遊びに来たんです。カナちゃんのマスターは大学生です」

翠星石「天パ人間、天パ人間はどのドールのマスターなんですか?」

アムロ「僕のドールは雛苺ちゃんだよ」

翠星石「ほっー、チビ苺ですか」

アムロ「そういえば雛苺ちゃんを外で待たせてたんだ」

ミレイナ「ドールも一緒なんですか?」

アムロ「ミレイナさんもマスターだってわかった今はもう隠す必要はないからね。雛苺ちゃん呼んで来るよ」

再びチャイムがなる少し前

雛苺「アムロ、まだかなー」

テクテクテク

雛苺「! 誰か来た。隠れなきゃ」ササッ(ヴァスティ家の敷地に入る)

キラ「ここか」

水銀燈「私は外で待ってるから。さっさと終わらせなさい」

キラ「わかったよ」テクテクテク

雛苺(水銀燈?)

ピンポーン

リンダ「ハーイ」ガチャ

キラ(ウハッ! なんて美人な人妻なんだ!!)

リンダ「あの、どちら様でしょうか?」

キラ「あの、ラクス・クラインの使いの者です」

リンダ「ああ、あなたが」

キラ「これ、ハロです」

リンダ「どうも」

キラ(こいつは年上キラーの僕には堪らなさいぞ! NTR開始だ!)

キラ「あの、ラクスとはどういう関係なんですか?」キラン

リンダ「ハア…」

リンダがドアを開ける少し前

雛苺「水銀燈」

水銀燈「あら、雛苺じゃない。どうしてあなたがこんな所にいるのよ?」

雛苺「ハロが壊れたからアムロと一緒に来たのー」

水銀燈「ハロ? ああ、あの丸い奴の事ね」

水銀燈「ふぅん、偶然ね。私もね、ミーディアムのハロが壊れたからここに来たのよ」

雛苺「さっき入って行った男の人は水銀燈のミーディアム?」

水銀燈「違うわ。あれはただのオマケよ」

雛苺「?」

水銀燈「まあいいわ。それよりも姉妹に会うのは久しぶりね。久々に虐めてあげるわぁ」

水銀燈「それそれー」シュピピピ

雛苺「うわーん」

水銀燈「S心が疼くわぁ」

雛苺「ムー、苺わだち・亀甲縛り!」シュルルル

ビシ、ビシ!

水銀燈「アウ!?」

雛苺「隠れマゾヒストが生意気言うななのー」ギュウウウ

水銀燈「アァン!」

キラ「へえ、ラクスとはそれがきっかけで」
リンダ「ええ(この人、いつまでいるのかしら?)」

アムロ「雛苺ちゃーん」
キラ「ん?」

アムロ「あれ?」

キラ「息子さんですか?」

リンダ「いえ、違います」

水銀燈「アァアアアアアアアン!!!」

キラ・リンダ・アムロ「!!!」

雛苺「ヒーナーは、テクニシャーン♪」ギュウウウ

水銀燈「ダメェ……乳酸菌が溢れ出ちゃう……」ガクガク

雛苺「ほらほらもっと鳴けなのー」ギュウウウ

水銀燈「くやしい…! でも…感じちゃう!」ビクンビクン

家の中

ミレイナ「いっぱい集まったですぅ!」

翠星石「まさか水銀燈までいたんですか」

水銀燈「いちゃ悪い?」

雛苺「二人とも久しぶりなのー」

金糸雀「久しぶりかしら」

キラ(こんなにリアルな人形がいる。攻略したいよ!)

アムロ「少なくとも僕は6体全てと面識を持った事になるな」

ミレイナ「蒼星石さんの事知ってるんですか?」

アムロ「うん。それと僕、真紅って言うドールのマスターと友達なんだ」

ミレイナ「じゃあ今度それぞれのマスターさんをお家に呼ぶです。ミレイナはカナちゃんのマスターを呼ぶですぅ。レイ君はお友達を連れて来て下さい」

アムロ「わかった」

ミレイナ「あっ、でも蒼星石さんのマスターさんの連絡先がわかりませんね」

アムロ・翠星石「あ」

アムロ(どうしよう。カミーユの奴まだ引きこもってるからな)

翠星石(チビ人間はまだ脱出は難しいですね)

翠星石「カチューシャ人間、その事は蒼星石に伝えておくから心配ないです」

ミレイナ「そうですか。頼んだです」

アムロ(良かった。翠星石のお陰でカミーユの事は聞かれずに済んだ)

アムロ(ん? そういえば翠星石はカミーユの事知ってるのかな?)

アムロ「翠星石」ヒソヒソ

翠星石「ん? 何です天パ人間、耳打ちで」

アムロ「君さ、蒼星石のマスターと面識あるのかい?」ヒソヒソ

翠星石「あるですよ。名前も知ってるです。もちろんカチューシャ人間もです」

アムロ「それじゃあさ、そのマスターがどういう人か知ってるのかい?」

翠星石「余り大きな声では言えないですけど、蒼星石のマスター、引きこもりなんですよ」ヒソヒソ

アムロ「……実は、僕の後輩なんだ」ボソッ

翠星石「マジですか!」ボソッ

アムロ「マジなんだよ」

アムロ「ミレイナさんはカミーユが引きこもりなのは知ってるの?」ヒソヒソ

翠星石「知らないです。チビ人間の名誉の為に蒼星石が言わなかったんです」ヒソヒソ

アムロ「そうなのか。でもどうしてミレイナさんがカミーユの事知ってるんだい?」

翠星石「かくかくしかじかです」

アムロ「あいつそんな事してたのか」

翠星石「でもですね、カチューシャ人間と会って少しマシになったんですよ。それと真紅がチビ人間と話をしてくれたお陰でだいぶ肩の荷が降りた感じになってたですね」

アムロ「そうか。良かった」

翠星石「でもまだまだって感じですね」

アムロ「そっか」

翠星石「正直言うとカチューシャ人間に会ってなかったら真紅の説得もあそこまで上手く行きませんでしたよ。多分」

アムロ「ミレイナさんはテンションは高いけど基本的に誰にでも優しいからね。さっきは言いづらかったけどきっとカミーユの引きこもりの事だって馬鹿にしないで心配してくれると思う」

翠星石「翠星石と似たような事言いますね」

アムロ「そっか。似てるか」

ミレイナ「二人ともさっきから何を話してるんですか」

アムロ・翠星石「な、何でもないよ(ですぅ)!!」

ミレイナ「?」

ミレイナ「でも早く会いたいですねー」

水銀燈「私パース」

ミレイナ「えっ?」

水銀燈「別に、私はそういうの興味ないから。私は辞退させてもらうわ」

翠星石「相変わらず空気読まないですね水銀燈は」

水銀燈「悪い? それとも今ここでアリスゲームをする?」

ミレイナ「水銀燈さん喧嘩は駄目ですぅ」

水銀燈「私はどちらかと言うと好戦的なの」

翠星石「オッ、やるですか?」

水銀燈「三対一でも良いわよ」

金糸雀「それ、後で後悔しても知らないかしら」

雛苺「うにゅ」

ミレイナ「スィーたんもカナちゃんもヒナちゃんもやめてください」

水銀燈「別に良いじゃない。私達はそれが宿命なんだし」

リンダ「みんな」ニコニコ

水銀燈・金糸雀・翠星石・雛苺「!!!!」

リンダ「やめなさい」ニコニコ

水銀燈・金糸雀・翠星石・雛苺「はい(かしら・です・なの)」

リンダ「ウフフ」ニコニコ

ピーピピピピーピピッ!

キラ(フッフッフ、やはり変態紳士の目に狂いはなかったな)

キラ(変態紳士レーダーはあの奥さん、リンダさんをSランク級の美人だと判断した。さらに人妻の色気と背徳感で相乗効果を生んでいる)

キラ(それに加え娘さん。ミレイナちゃんだったかな?)チラッ

キラ(リンダさんにはスタイルは劣るけど、そこは今後のお楽しみだね。それを抜きにしてもかわいいし、あのお尻、安産型だね!)

キラ(リンダさんに負けず劣らずのお尻。そそるじゃないか!)

キラ(必ずや両方攻略して親娘丼をペロリンチョしてみせる!)

キラ(ヌヒョヒョヒョヒョヒョ!!!!! スーパーコーディネーター兼スーパーニートネーター兼変態紳士の腕の見せ所だ)キラン

ギロッ

キラ「!?」ゾクッ

キラ「あ、あれ、背筋が凍るな……」チラッ
イアン「……」ジッー

キラ「ひっ!?」ビクッ

イアン「君、名前は何て言ったかな?」ニコッ
キラ「キ、キラ・ヤマトです」

イアン「そうかそうか。キラ君」ポンッ(肩を叩く)

キラ「はい! 何でしょう?」

イアン「妻と娘に手を出したら殺す」ボソッ

キラ(ヒイイイイイイイイイイイイイ!!!!!!?)

夜、カミーユ宅

蒼星石「マスター、夕飯は良いの?」

カミーユ「ごめん蒼星石、今日は父さんもいるだろ。まだ父さんと一緒に食べる勇気が出ないんだ」

蒼星石「わかった。じゃあ後でお母さんにご飯持ってくように言っとくね」

カミーユ「悪い」

テクテクテク

蒼星石(さすがにまだ父親と食べるのは無理か。でも、それでもマスターも随分変わる事ができたな)

ヒルダ「これはどういう事ですか!」

蒼星石「お母さん?」

ヒルダ「この口紅は何です?」

フランクリン「知らんよ」

ヒルダ「正直に言って下さい! 私、本当は知ってるんですよ! あなたが最近帰りが遅いのは仕事じゃなくて浮気だって!」

フランクリン「だーかーら、知らんよ」

ヒルダ「あなた、浮気をしてる暇があったらもっとカミーユの事気にかけて下さい! これじゃあカミーユが余りにも可哀相です!」

フランクリン「わーかったわーかった。そうだ。私は浮気をしていた。それの何が悪い?」

ヒルダ「開き直りですか? 酷い! それでも一児の父ですか?」

フランクリン「黙れ。私だって仕事で忙しいんだ。お前と違って暇人じゃないんだ。そのくらいの息抜きは必要だろ?」

ヒルダ「私だって忙しいです! あなたはカミーユがどれだけ辛い思いをしてるのかわかってるんですか?
蒼星石ちゃんがあの子が学校に行かない事を心配してくれたお陰であの子はとても変わる事が出来たんですよ!
それなのに、それなのにあなたは何をやってるんですか!!!!!」

フランクリン「黙れ!!!」バキィ

ヒルダ「キャア!」

ヒルダ「くうう…」バタン

フランクリン「いちいちうるさいんだよ」グイッ

ヒルダ「うっ…」

フランクリン「会社で働いた事もないくせに」バシィン!

ヒルダ「アァ!」

フランクリン「上の人間に文句を言われた事もないくせに」バシィン

ヒルダ「グゥ!」

フランクリン「カミーユの事も結局、あの子供任せのようじゃないか。フン、所詮お前は何も出来ない役立たずだな」バシィン、バシィン、バシィン!

ヒルダ「ウゥ!」

フランクリン「お前は黙って不味い飯を作るのと家事でもしてろ。私の事に干渉するな!」バs

蒼星石「いい加減にしろおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!!!!!!」

蒼KAKKEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEE

フランクリン「!!」

ヒルダ「蒼星石ちゃん……」

蒼星石「……レンピカ」シュウウン、シャキン!

フランクリン「な、何だそれは?」

蒼星石「もう我慢出来ない。どこまでお母さんを苦しめるつもり?」ポロポロ

蒼星石「マスターのお父さんだから今まで我慢してきたけど、もう無理だよ。これ以上お母さんが苦しむところ見たくないよ」

蒼星石「自分は良いよね。ストレスを発散させる場所と相手がいるからさ」

蒼星石「でもお母さんは違うんだよ。お母さんはそんなストレスを発散させる場所も相手もいないんだよ」コツ…コツ…

フランクリン「お、お前はそれで私を刺すのか?」

蒼星石「確かに仕事してるのは偉いよ。あなたにしか出来ない事かもしれない。
ストレスが溜まるのも当たり前だろうね。……でも、だからってそれを正当化してお母さんやマスターを悲しませるような事をするのは筋が違うんじゃないかな?」

フランクリン「く、来るな」

蒼星石「誰がご飯を作ってると思ってるの? その不味い飯で生きてこれたのは誰のお陰だと思ってるの?
今あなたが殴ったお母さんでしょう?」コツ…コツ…

フランクリン「やめろ!」

蒼星石「お母さんの事何も知らない癖に。お母さんは暇人なんかじゃない。
お母さんは役立たずなんかじゃない。
お前の暴力にも耐える事が出来る強い人だ」

蒼星石「お前にそれが出来るか? 確かにお母さんはお前と同じ事は出来ない。
でも、お前もお母さんと同じ事は出来ない!」

蒼星石「お互い辛いはずなのになんでそれがわからないんの? 自分だけ被害者気取りなの?」

蒼星石「お前なんかマスターの父親でもお母さんの夫でもない。お前は最低な人間だ!!!」

フランクリン「来るな、来るなあああああああ!!!」

蒼星石「お前なんか!!!」ブォン

ヒルダ「いけないわ蒼星石ちゃん!!!」

蒼星石「お、お母さん」

ヒルダ「駄目よ。そんな事したら二度と取り返しのつかない事になるわ」

蒼星石「お母さん……」

ヒルダ「悲しくなるだけよ。絶対にそ ん な こ と し」フラッ、バタン

蒼星石「!! お母さん!?」

フランクリン「ヒ、ヒルダ!?」

蒼星石「お母さん、しっかりして。お母さん!!」

カミーユ「蒼星石、さっきお前の凄い声が……!!!!!!!!!!? 母さん!!」

蒼星石「マスター!」

カミーユ「母さん、しっかりしてくれよ。母さん!!」

フランクリン「ヒ、ヒルダ……」

蒼星石「救急車!」

フランクリン「!!」

蒼星石「救急車呼んで! 早く!!!!!」
フランクリン「あ、ああ」ピポパポ

ピーポーピーポーピーポーピーポー……


――

――

蒼星石「マスター、入るよ」ガチャ

カミーユ「……」

蒼星石「部屋、真っ暗だね。電気付けないの?」

カミーユ「……」

蒼星石「マスター、お母さんはただの過労だって。一日もあれば退院するってさ」

カミーユ「……」

蒼星石「……それじゃあマスター、僕は行くね」

カミーユ「蒼星石」

蒼星石「何だいマスター?」

カミーユ「俺、家から出るの怖くて救急車に乗れなかったよ」

カミーユ「俺、駄目過ぎるよ」

蒼星石「そんな事ないよ。マスターはまだリバビリ中なんだ。部屋から出る頻度が多くなっただけでも大きな進歩なんだよ」

カミーユ「でも、俺は倒れてる母さんに何もしてやれなかった。母さんが父さんに酷い事されてるのだって気付けなかった」

カミーユ「役立たずだよ。ごめんな蒼星石、こんなダメなマスターで」

蒼星石「僕だって悪いよ。僕も怒りに任せてマスターのお父さんを危うく傷つけるところだった。いや、もしかしたら……」

蒼星石「冷静に考えればこんな事をすればどうなるのかわかってるのに。マスターのお母さんが止めてくれなかったらどうなってたかわからないよ」

蒼星石「僕もごめんね。マスターの今後を無視して行動するドールで」

カミーユ「でも、お前は行動はどうあれ母さんを守る為に怒ってくれたんだろ?」

カミーユ「俺も人の事は言えないけどさ、蒼星石が母さんを悲しませるような事をしたのは確かに否めないと思う。
でもお前があの時、割り込んでくれなかったら母さんはもっと痛めつけられてたと思う」

カミーユ「母さんを助けてくれてありがとう。蒼星石」

蒼星石「マスター……」

蒼星石「マスター、僕はもう寝るから一階に戻るね」

カミーユ「ああ」

蒼星石「おやすみマスター。良い夢が見れると良いね」

カミーユ「お前もな」

深夜

ガチャ

カミーユ「グッー、グッー」

蒼星石「寝てるね。念の為見てみるか」

夢の世界

蒼星石「……やっぱり、樹がボロボロだし雑草も今までの中で一番すごい」

チョキン、ゾワワワワーーーーー!

蒼星石「生えるスピードも今までで一番だな。マスター、大丈夫かな?」

蒼星石「最悪、『荒療治』も考えとくか」

三日後

蒼星石「お母さん、体は大丈夫?」

ヒルダ「もう大丈夫よ。心配かけてごめんなさいね。蒼星石ちゃん」

蒼星石「お母さん、何か手伝う事ない? 僕、何でもやるよ」

ヒルダ「ありがとう。でも大丈夫よ」

蒼星石(ここ三日間、マスターの樹を見てきたけど、お母さんが帰って来たから少しずつ良くなってきてる。
一時はどうなるかと思ったよ)

蒼星石(でも引きこもり脱出にはまだ遠いし、少しずつ良くなってきたのは確かだけどそれは悪化するスピードが緩くなっただけで悪化自体はまだ終わってない)

蒼星石(気長にやるつもりだったけどそうは言ってられないかもしれない。
このまま悪化が治まらなかったらマスターの心が壊れるのは時間の問題だ)

蒼星石「(マスターを呼ぶか)マスター!」

カミーユ「何だ?」

蒼星石「マスター、僕についてきて欲しいんだ」

玄関

カミーユ「……」

蒼星石「マスター、外に出られる?」

カミーユ「あ……」ガクガク

蒼星石(足が震えてる)

カミーユ「ごめん。蒼星石、今はまだ無理だ」

どうして蒼は漫画でもアニメでもSSでもろくな人間に巻かれないんだろうか

蒼星石「わかった。じゃあまた別の日に頑張ろう」

カミーユ「ごめん」

蒼星石「いいって」

蒼星石(マスター、三日で凄いクマだ。よっぽどショックだったんだろうな)

蒼星石「レンピカ」

レンピカ「……」フヨフヨ

蒼星石「ごにょごにょ」

レンピカ「!」

蒼星石「そっ。頼んだよ」

レンピカ「……!」ピューン

蒼星石「さて、今日から始めるか」

蒼星石「荒療治を」

深夜

カミーユ「グッー、グッー」

ガチャ

蒼星石「今日は寝るのが遅かったな。マスター」

蒼星石「ん? この大量にティッシュが入ってるゴミ箱は」

蒼星石「くんくん、ムムッ、このイカ臭いのはもしや……」ガサゴソ

蒼星石「ペロン……これはミノフスキー粒子」

蒼星石「ふふふ、マスターの部屋は仕掛けるのに都合の良い所がいっぱいだ」

蒼星石「マスター、ぐっすり眠ってるね」

蒼星石「どれどれ、マスターのアレは、へえ、かわいらしいね」

蒼星石「おっと、こんな事してる場合じゃないな」

カチャカチャカチャ

蒼星石「まあ、このくらいでいいかな」

蒼星石「マスター、楽しみにしててよ」

ちょっと中断します

数日後

蒼星石「マスター」ガチャ

カミーユ「どうした? 蒼星石」

蒼星石「マスター、今日は強制的にマスターの事を外に出します」

カミーユ「え?」

蒼星石「行こうマスター。このままじゃ一学期終わっちゃうよ」

カミーユ「む、無理だよ蒼星石。今の俺じゃまだ……」

蒼星石「でも、マスター最近部屋にいる時間が多くなったよね」

カミーユ「うっ……」

蒼星石「そんなマスターの為にある物を用意しました」

カミーユ「ある物?」

蒼星石「マスター、パソコン借りるよ。メモリーを入れてっと」プスッ

蒼星石「これで……ポチッとな!」カタカタ、カチッ

カミーユ『ハア、ハア』

カミーユ「!!!!!?」

蒼星石「マスター、凄い運動してるね。僕、興奮しちゃうよ」

カミーユ『ウッ!』

蒼星石「ワァ、マスターのウェイブライダーウインナーさんからビームが発射されたぞ! アハッ、床にミノフスキー粒子が散らばってる!」

カミーユ「何だよこれ!!」

蒼星石「何って、マスターがマスターベーションしてる映像だよ」

カミーユ「何でこんなのがあるんだよ!」

蒼星石「盗撮したんだよ」

カミーユ「盗撮?」

蒼星石「見て、あそこの壁の所、よく見るとカメラが設置されてるんだよ」
カミーユ「何? ……ホントだ!!」

蒼星石「他にも設置してあるけどね」

蒼星石「この写真なんか見てよ」ピラッ

カミーユ「!!」

蒼星石「マスターのウェイブライダーウインナーさん、まだ大気圏の皮を離脱出来てないから地球の重力に縛られたままの子供だよ。でもね」ピラッ

蒼星石「この写真を見て、ほら! 僕がいじってあげたら大気圏の皮を離脱して地球の重力から解放された立派な大人になったよ!」ハア、ハア

カミーユ「お前、いつの間に! どうりで朝ヒリヒリすると思った」

蒼星石「僕は夜ばいの達人だからね。ちなみにマスターのウェイブライダーウインナーさんに付いてた黄ばんだスペースデブリは僕が回収しました」ペロリ

蒼星石「それだけじゃないよ。次の映像を見てよ」カチッ

蒼星石「凄い! マスターのウェイブライダーウインナーさんが大気圏を突入したり離脱したりしてるよ! マスターは激しいなあ」ハア、ハア

カミーユ「何でだよ、何でこんな事するんだよ!」

蒼星石「理由は簡単だよ。僕は姉妹の中で唯一の変態。変態淑女だからね!」キラン

蒼星石「ちなみにさっき入れたメモリーにはパソコンの中のデータを消すウイルスが入ってるんだ。もう中の二次エロフォルダは全部消えたかな?」

カミーユ「お前、ふざけるな!」

蒼星石「大丈夫。バックアップは取ってあるから心配しないで。でも、早く僕を捕まえないとマスターの恥ずかしい映像と二次エロフォルダの入った予備のメモリーと写真が全国にばらまかれちゃうぞ!」

蒼星石「それが嫌なら僕を捕まえてごらん」ピュピューン!

カミーユ「ま、待て!」

タタタッ

カミーユ「蒼星石……うっ!」

蒼星石「マスター、玄関から出れるの?」

カミーユ「お前……」

蒼星石「今のマスターじゃ出れないだろうね。それじゃあ僕は玄関のドアを閉めて外に出まーす」キイイ…、ガチャ

カミーユ「なっ!」

蒼星石「イヤッフー! マスターの恥ずかしいのをみんなに見せちゃうぞー!」

カミーユ「あ……あ……」ガクガク

カミーユ「う、うおおおおおおお!!!」ダッ

バタン!

カミーユ「待て! 蒼星石、どこにいる?」
シャア「やっと外に出られる様になったか」

カミーユ「!! クワトロ先輩? どうしてここに?」

アムロ「お前を出迎える為だよ」

カミーユ「アムロ先輩まで」

ミレイナ「ビダン君、引きこもりから卒業です!」

カミーユ「ミ、ミレイナさん!?」

蒼星石「マスター、最近精神状態がやばくなってきてたからね、このままじゃまた最初の時と同じになりそうだったからこうするしかなかったんだ。一種のショック療法だよ」

翠星石「ホント、蒼星石もよくそんなとんでもない事を思いつく事が出来ますね」

カミーユ「みんな……」

シャア「カミーユ、もう大丈夫だ」

真紅「家から出る事が出来た今の貴方ならきっと学校にも行けるわ」

アムロ「また僕達と一緒に弁当食べよう」

雛苺「カミーユ、ヒナ、カミーユとも遊びたいのー」

ミレイナ「ビダン君、また虐められそうになったらお姉さんに相談して下さい! そんな奴ら懲らしめてやるですぅ!」

翠星石「そうですよチビ人間。翠星石達はいつでもチビ人間の味方ですからね」

カミーユ「み、みんな……」ポロポロ

蒼星石(良かった。これでマスターは学校に行ける)

蒼星石(でもマスターの恥ずかしいデータは僕のお宝として保存しておこう)

二日後

フランクリン「ヒルダ」

ヒルダ「どうしたのあなた?」

ガバッ

フランクリン「今まですまなかった! お前達の事を蔑ろにして好き放題してて本当にすまなかった!」

フランクリン「私は人として失格だ!」

ヒルダ「あなた、顔を上げて下さい。もういいんです」

フランクリン「ヒルダ……」

ヒルダ「お互い気持ちを切り換えて、これからも支え合いましょう」

フランクリン「……ああ」

ヒルダ「それに、今日はカミーユが学校に行く日なんですよ。そんな暗い顔をしないで下さい」

フランクリン「そうか。カミーユの奴、学校に行くようになるのか。そうだな、私もしっかりしないとな」

カミーユの部屋

キュ、キュ

カミーユ「学生服を着るのも久しぶりだな」
蒼星石「いよいよだね。マスター」

カミーユ「ああ」

コンコン

ファ「カミーユ、いる?」

カミーユ「ああ……!(しまった! ファは蒼星石の事知らないんだ!)」

ガチャ

カミーユ「!!」

ファ「……誰、あなた?」

蒼星石「あーん、この人が僕の体にいたずらするよー」
ファ「カミーユ……あなたショタコンだったのね!!!!!」ワナワナ

カミーユ「そおおおうせええええいせきいいいいいいい!!!!!!!!!!」

――

蒼星石「ひどいなあマスターも、何も殴る事ないじゃないか」

カミーユ「お前がアホな事するからだろ」

ファ「でもびっくりした。この娘、人形なのね。まるで絵本の世界みたい」

カミーユ「ファ、俺、今日から学校行くから」

ファ「ええ。外でクワトロさん達が待ってるわ」



カミーユ「おはようございます。クワトロ先輩。アムロ先輩」

シャア・アムロ「おはようカミーユ」

シャア「カミーユ、もう気持ちの整理は出来ているな?」

カミーユ「大丈夫です」

シャア「では、行くとしよう」

キーンコーンカーンコーン

カミーユ「久しぶりだな。このクラスも」ガラッ

「!!!!!」

カミーユ「……」ツカツカツカ

オイ、カミーユダゼ。マジカヨ。イキテタノカ。ヤダァキモチワルイ

カミーユ(このくらいは覚悟してるさ)

ジェリド「よおカミーユ。生きてたのか」

カミーユ「ジェリド」

ジェリド「またたっぷり可愛がってやるよ」
カミーユ「誰がお前なんかに」

ジェリド「アァ? 生意気な口叩いてんじゃねえぞテメェ!!」

カミーユ「……」

ジェリド「ハッ、まあいいさ。楽しみは後にしてやる」

お昼

アムロ「シャア、早速カミーユを呼びに行こうか」

シャア「ああ」

ファ「クワトロさん! アムロさん!」

シャア「どうした? ファ?」

ファ「カミーユが……カミーユが不良に連れてかれました!」

アムロ「何だって!!」

シャア「チィ! 一足遅かったか」

アムロ「シャア、どうするんだ?」

シャア「連中の好きにはさせないさ」

学校のどこか

蒼星石「マスター、大丈夫かな?」ヒョコ

翠星石「蒼星石、何やってるんですか?」

蒼星石「うわぁ!? 翠星石、何でいるの?」

翠星石「べ、別にチビ人間が心配で来たわけじゃないですよ。カチューシャ人間の学校がどんな所か見たかっただけです」

蒼星石「ここは中等部だよ」

蒼星石「僕はマスターの事が心配でね。ちゃんと上手くやってるのかなって」

翠星石「蒼星石は苦労しましたからね」

真紅「貴女達何をしているの?」ヒョコ

蒼星石・翠星石「!! 真紅!? どうしてここに?」

真紅「『経験者』としては引きこもりが学校に行くって言うのが懐かしく感じてね。ちょっと学校まで行って見守りたくなったのよ」

真紅「でもこんな所にドールが三体もいるのはマズイわね」

蒼星石「うん。気をつけなきゃね」

テクテクテク

翠星石「! 誰か来たです!」

真紅「隠れるわよ!」ガササ

翠星石「一体誰なんです?」コソッ

ジェリド「ここなら邪魔は入らないな。カミーユちゃん」

カミーユ「……」

蒼星石(! マスター!)

カクリコン「でもよく来たな。また俺らと遊びたいのか?」

ヤザン「またお金貸してくれよ。カミーユちゃん」

カミーユ「うるさい」

ジェリド「カミーユ! テメェ先輩に向かってその口の聞き方は何だ?」

カミーユ「黙れ! ジェリド、俺はお前なんか恐くない! お前達なんか恐くない!」

真紅(あの金髪リーゼントがジェリドね)

ジェリド「んだとぉ?」

カミーユ「ウオオオオオオ!!!!」バキィ

ジェリド「グハッ!? ……テメェ!」

カミーユ「お前達になんかに負けない!」ブゥオン!

ヤザン「こいつ、意外とやるな」

カクリコン「でも良いのかな? カミーユちゃん?」

カミーユ「何?」

ジェリド「シロッコさん!」

シロッコ「呼んだか?」

ジェリド「へへへ、シロッコさんの父親はな、校長と知り合いなんだよ。その気になればお前なんかすぐに退学にする事が出来るぜ」

カミーユ「なっ!?」

蒼星石(何だって!?)

カミーユ「あ、あんた不良か?」

シロッコ「違う」

カミーユ「ならどうしてだよ?」

シロッコ「ただの遊びさ」

カミーユ「そんな事の為に!」

シロッコ「貴様らやってしまえ」

「はい!!!」

カクリコン「オラオラァ!」バキィ

カミーユ「くぅ!」

ジェリド「さっきのお返しだ」ドゴォ!

カミーユ「がぁ!」

ヤザン「ひゃはははははははは」ゲシゲシ

カミーユ「ち、畜生……」

蒼星石「あいつら……」ギリッ

蒼星石「許さない!」ダッ

真紅「待って!」

蒼星石「どうして止めるんだ真紅!」

翠星石「そうです! このままじゃチビ人間が」

真紅「いいから黙って見てなさい」

ジェリド「カミーユちゃん。背中は気持ち良いか~い」ゲシゲシ

シュルルルル、ブスッ!

ジェリド「! ギャア! 手の甲が!?」

カクリコン「薔薇?」

ハマーン「そこまでだ! お前達!」

「!!!!」

ハマーン「流石だな。マシュマー」

マシュマー「ハッ! お褒めの言葉ありがたき幸せでございます」

シロッコ「貴様、ハマーン・カーン!!! 何故ここにいる?」

ハマーン「随分とくだらない事をしているな。貴様らは」

ジェリド「お前には関係ねえ!」

カクリコン「そうだ! 部外者は出ていけ!」

ハマーン「そういう訳にはいかない」

シロッコ「ほう、何故だ?」

ハマーン「シャアの知り合いは私の知り合い。これ以上私の知り合いを傷つけたら私が容赦しないぞ!!!!」

キャラ「ほら、とっととどっかに行きな」

ジェリド「ふざけんじゃねえ! こっちにはシロッコさんがいるんだ!」

シロッコ「行くぞ」スタスタ

ジェリド「な、何でですか?」

シロッコ「邪魔が入ったからな。気乗りしなくなった」

シロッコ(権力的に同等の相手じゃ分が悪い)

ジェリド「ち、畜生! 覚えてろ!」

ハマーン「フン、俗物共が」

カミーユ「あ、あの」

ハマーン「何だ?」

カミーユ「ハマーンさんですよね? よく知らないけどクワトロ先輩と知り合いn」

ハマーン「カミーユ・ビダン!」

カミーユ「!!」

ハマーン「良い学園生活を送れ」

カミーユ「は、はい!」

ハマーン「行くぞ! マシュマー、キャラ!」

マシュマー・キャラ「はい! ハマーン様!!」

真紅(彼女……)

ハマーン「シャア、終わったぞ」

シャア「すまないなハマーン。だがこれでカミーユは普通の学園生活を送る事が出来る」

ハマーン「フン、あ、ああああありがたくおもももえ」

シャア「ああ、感謝してる」

ハマーン「!!」カアアア

アムロ「さて、カミーユを連れて弁当でも食うか」

シャア「そうだな」

ハマーン「シャア!」

シャア「何だ?」

ハマーン「私も行くぞ!」カアアア

シャア「そうか。これは賑やかになるな」

深夜・ゲーセン

ジェリド「だあ! クソ、また負けた」ガン

ジェリド「金がすっからかんだ。カミーユからも金は奪えないし、シロッコさんも乗り気じゃねえし」

ジェリド「胸糞悪いな! おもしれえ事が何もねえ!」

外・帰り道

ジェリド「カミーユにはもう手は出せねえかもな。つまんねえ」テクテク

ジェリド「でもまた虐める相手を見つければ良いか。ハハハハハハ!!!!」


チャララ~♪チャラチャチャチャチャ、チャララ~♪

ジェリド「何だこの音楽?」

???「人間、お前の名前はジェリド・メサか?」

ジェリド「アン? 何だこのガキ?」

???「ジェリド・メサかと聞いている?」

ジェリド「そうだよ。俺がジェリドだ。何だテメェは?」

真紅「私の名は真紅。貴方を地獄へと堕とす者」デデーン!!!

ジェリド「はぁ?」

真紅「薔薇の尾(ローズテイル)!!!」ビュオオオ

ジェリド「!!!!!?」

ビュオオオ!!!!!

ジェリド「ヒイイイイイイ!!!!」タタタッ

ジェリド「何だ? 何だあれは?」

ジェリド「とにかく逃げるしかねえ!」タタタッ

翠星石「スィドリィイイイイム!!!」

ズガガガガガガ!!!!!

ジェリド「!! 何だこれは!?」
ジェリド「駄目だ、道が塞がって通れない!」

雛苺「苺わだち・亀甲縛り!」シュルルル

ジェリド「アヒョウ!?」ビシッ、ビシッ、ギュウ

ジェリド「どうなってる? 一体何が起きてるんだよ!?」

蒼星石「善なる者を苦しめる悪人よ」ユラァ

ジェリド「!?」

蒼星石「人の心を弄び、己は快楽に溺れるとはなんたる愚か者よ!」

ジェリド「ハ、ハヒッ」

蒼星石「善なる心を持たない悪人に教えてあげようその苦痛。さぞかし絶望の快楽が待っているだろう」

ジェリド「ア、アアア……」ガクガク

蒼星石「人がまた我が名をどこがで噂する。ある時は変態石、またある時は変態蒼、名前は違えどそれは確かに我そのもの。
だが! どれも偽りの名前。真実の名ではない。今、ここに我の本当の名前を明かそう!」

蒼星石「我が名は蒼星石。変態淑女なり!」キラーン

ジェリド「ヒィ!」

蒼星石「成・敗!」

ジェリド「ギャアアアアアアアアアアアアアアア!!!!!!!!!!!!!!!」

雛苺「翌日、ジェリド・メサはごみ箱に全裸に丸坊主で亀甲縛りの状態で発見されたのー」

蒼星石「蒼星石だよ。皆、盗撮は犯罪だから絶対にやめようね」

翠星石「夜ばいもですぅ!」

ある日の日曜日

シャア「アムロ、今日はミレイナさんとやらの家に行くのだな」

アムロ「ああ。それで水銀燈以外の全てのマスターが集まる事になってる」

真紅「彼女は来ないのね」

雛苺「またハロと遊びたいなー」

アムロ「そういえばカミーユ、学校はどうだ?」

カミーユ「ハマーンさんのお陰で虐められてませんよ。それと不良に脅されて俺を虐めてた同級生も俺に謝ってくれて今ではすっかり友達も増えました」

アムロ「良かったな」

シャア「しかしアムロ、貴様、いつの間に学校の女子の先輩と知り合いになっていたのだ?」

アムロ「以前部活で一緒になったからね。今でもたまに連絡はしてるよ」

シャア「ハロ関係で近所付き合いもしてるとは、ええい! フラグを立ておって!」

アムロ「何言ってるんだよシャア。あの人とはただの先輩と後輩。それにミレイナさんには彼氏はいるよ」

カミーユ「え? 彼氏いるんですか?」

アムロ「うん」

シャア「なんだいたのか……貴様、NTRが目的だな?」

アムロ「しないよ。それに僕は彼氏さんとも会ったことあるんだ。あれはニュータイプのプレッシャーに匹敵するバカップルのラブラブオーラだったね」

カミーユ「……」

蒼星石「どうかしたの? マスター?」

カミーユ「いや、なんでもない(そっか。彼氏がいたか。……いや、別に俺には関係ない事だな。うん。今までと変わらない)」

ピンポーン

ミレイナ「ハーイ」ガチャ

アムロ「こんにちはミレイナさん」

雛苺「お邪魔しますなのー」

ミレイナ「レイ君、ヒナちゃん、ビダン君、蒼星石さん、アズナブル君、真紅さんいらっしゃいですぅ!」

アムロ「こんな大勢で良いの?」ゾロゾロ

ミレイナ「大丈夫です!」

ピンポーン

ミレイナ「あっ、多分セアックさんです」

ガチャ

金糸雀「お邪魔しますかしら」

ロラン「お邪魔します」

ミレイナ「セアックさん、カナちゃんいらっしゃいですぅ!」

金糸雀「聞いてミレイナ、ロランったら一緒に行くんだからnのフィールドを使えば良いって言ったのに徒歩とバスにするって言ったかしら。しかも移動する時はカナは鞄の中だからカナは鞄酔いしたかしら」

ロラン「だって、いきなり人の家の中から出てきたら失礼じゃないか」

ミレイナ「セアックさんらしいですぅ」

アムロ「ミレイナさん、この人が」

ミレイナ「はい。カナちゃんのマスターです」

ロラン「ロラン・セアックです」ペコッ

アムロ「アムロ・レイです」

シャア「シャア・アズナブルです」

カミーユ「カミーユ・ビダンです」

雛苺「第6ドール雛苺なのー」

真紅「第5ドール真紅よ」

蒼星石「第4ドール蒼星石だよ」

ミレイナ「皆さん集まった事ですし、中に入るです」

御大将「オノォオォオレェエエエエエ」
薔薇水晶「おのーれー。」

雛苺「始まるのー」

金糸雀「始まるかしらー」

イアン「ん?」

ゾロゾロゾロ

シャア・アムロ・カミーユ・ロラン「お邪魔しまーす」

イアン「ミレイナがあんなに男を……」ワナワナ

イアン「ミ、ミレイナがビッチになりおったーーーーーー!!!」ガーン

ミレイナ「もう! パパ、この人達はマスター仲間です!」

リンダ「いらっしゃい」

シャア(ムッ、あの奥さん)

シャア「アムロ、あの奥さんと旦那、年が随分離れてるように見えるが」

アムロ「そうだよ。リンダさんとイアンさんは年の差結婚だよ」

シャア「何だと!?」

シャア「あの、イアンさん」

イアン「ん?」

シャア「先生と呼ばせて下さい」

イアン「?」

そして、会議(?)

シャア「それで、これからどうするかだな」

アムロ「アリスゲームをするかしないか」

ミレイナ「水銀燈さんのマスターも呼びたかったですぅ」

シャア「そういえば水銀燈のマスターはどのような人物だ?」

ミレイナ「前にミレイナの家に来た人はそのマスターさんの知り合いだったんですけど聞いとけば良かったですぅ」

真紅「私、名前なら知ってるわ」

シャア「本当か?」

真紅「ええ。前に水銀燈と読者サービスと言う名目で闘ったんだけど、確かラクスと言う名前だったわ」

ロラン「ラクスだって!?」

ミレイナ「セアックさん知ってるんですか?」

ロラン「うん。その人、ラクス・クラインさんって言うんだけど、前にその人とすれ違い様にぶつかった事があって、その時、ローゼンメイデンの指輪らしき物をはめてたんだ」

ロラン「君の言うラクスがラクス・クラインだとしたらもしかしたら……」

ミレイナ「そういえば水銀燈さんのマスターさんの知り合いも故障したハロを持って来てたですから、もしかしたらママなら知ってると思うです!」

ミレイナ「ママー、かくかくしかじかですぅ!」

リンダ「大学生で名前はラクス・クラインさんよー。それと私の知り合いで髪の毛の色はピンクよー」

ロラン「その人だ!」

ミレイナ「ビンゴですぅ!」

真紅「みんな接点がありすぎなのだわ」

ミレイナ「とても狭い世の中ですぅ!」

シャア「これで全てのマスターがわかったな」

シャア「さて本題のアリスゲームに戻ろう」

翠星石「仮面人間、何か考えがあるのですか?」

シャア「真紅が言うには闘う以外にも方法があるらしい」

真紅「私達は本来姉妹で争うべき存在。アリスになる為に姉妹のローザミスティカを奪い、生き残る。そして敗れた者は機能停止……そう。死よ」

真紅「でも、私達はそこまでしないと本当にアリスになれないのかしら?」

真紅「いえ、本当はあるはず。争い以外でアリスになれる方法が。ローザミスティカを奪わずに済む方法が。別のやり方でアリスゲームを制する方法が」

金糸雀・翠星石・蒼星石・雛苺「……」

ミレイナ「ミレイナもアリスゲームは反対です。姉妹が傷つくなんて嫌です」

ロラン「僕も出来ればそっちを選びたいね」

シャア「だが、別の方法と言っても一体何があるのだ?」

真紅「そう。それが問題。私達がもし別のやり方でアリスゲームを制覇したとしても、それがアリスへと昇格出来るゲームとは限らない。それでお父様に会えるとは限らない」

真紅「本当のもう一つのアリスゲーム。私達はそれを見つけなければならないわ」

アムロ「本当のもう一つのアリスゲームか……」

カミーユ「何があるんだろう?」

全員「うーーーーーーーーーん」

シロッコの部屋

シロッコ「クソ、ハマーンめ。だが相手が悪すぎるな」

シロッコ「カミーユ、あの男がハマーンを呼び出し私の余興を潰した」

シロッコ「あの小僧……」ギリッ

グニャ

シロッコ「何だ? 鏡が今歪んだ様な……」
パアアア

シロッコ「!? 何だ?」

ズズズズ

薔薇水晶「オッス、オラ薔薇水晶!」ニュルン

シロッコ「のわああああああああああ!!!!!!? 何だ貴様は!?」ガタッ

薔薇水晶「貴方に……決めました」

シロッコ「き、貴様は何者だ?」

薔薇水晶「私の名前は薔薇水晶」

シロッコ「薔薇水晶? 人の名前ではないな……いや、よく見ると貴様人間ではないな?」

薔薇水晶「はい……私はローゼンメイデンを越える為に造られたドール……」

シロッコ「ローゼンメイデンだと?」

薔薇水晶「少し……話しをしましょう……」

――

シロッコ「なるほど、それでこの世界に現れたと」

薔薇水晶「お父様がローゼンより優れた人形師である事を証明する為に……」

シロッコ「それで、何故私を選んだ?」

薔薇水晶「お父様が貴方は優秀で……知性があり……統率力のある部分に惚れ込み私を貴方の下へと届けました」

シロッコ「そうか。君のお父様が私を。君のお父様は人を見る目があるな」

薔薇水晶「……」

時は遡りnのフィールド

槐「薔薇水晶」

薔薇水晶「何でしょうか? お父様」

槐「かくかくしかじか」

薔薇水晶「……彼女達と闘うのはわかりますが……何故、お父様直々ではないのですか?」

槐「何て言うのかな。白崎はともかく先代マスターである『あの子』達がいないのに僕だけ出るのって何か違和感あるよね?」

薔薇水晶「ハア……」

槐「そこでだ。違和感があるのも理由だけど、ローゼンの娘達がマスターを持ってる様に君もマスターを持つのはどうかなって思ってさ」

薔薇水晶「なるほど」

槐「もうマスターは決めてあるよ。さっき現実世界を見て来たんだけどね、ちょうど良いカモがいてね。
候補は二人いたんだけど、一人は下品過ぎて薔薇水晶には可哀相過ぎるのと何か成敗されてたから止めにしたよ。
でももう一人はまだマシな人格持ってそうだからそっちにする事にしたよ。すぐに薔薇水晶は闘えると思うよ」

槐「まあ闘うって言っても遊びに行くような感覚でいいから。ちなみに選んだ理由を聞かれたら相手が喜びそうな言葉を適当に言っとけばいいよ」

薔薇水晶「わかりました」

薔薇水晶「……名前」

シロッコ「ん?」

薔薇水晶「貴方の名前をまだ聞いてません」

シロッコ「そうだったな。私の名前はパプテマス・シロッコだ」

薔薇水晶「わかりました。パプテマス・シロッコ……今から貴方の事をマスターと呼びます」

薔薇水晶「マスター……よろしくお願いします」

シロッコ「ああ、よろしく」

薔薇水晶「カミーユ・ビダン」

シロッコ「!?」

薔薇水晶「彼もまたドールのマスターです……マスター……彼に敗北の二文字を……」

シロッコ「……ほう」ニヤリ

テクテクテク

カミーユ「結局、もう一つの方はまだわからないか」

蒼星石「でも、時間はいっぱいあるんだし、ありとあらゆるアリスゲームをするのも手段の一つだと思うよ」

カミーユ「ハハハ、そしたら相当時間が掛かりそうだな」

蒼星石「そうだね」

カミーユ「さて、我が家に着いたぞ」ガチャ

カミーユの部屋

蒼星石「さて、マスターのマスターベーションルームに着いたぞ」

カミーユ「オイオイ」ガチャ

カミーユ・蒼星石「!!!!!?」

ボロボロ…

パソコン『』バチバチ

カミーユ「な、何だよコレ?」

蒼星石「部屋が荒らされてる……」

蒼星石「マスターと共有してたパソコンが、最近新たに手に入れた僕のお宝画像(エロフォルダ)が……」

カミーユ「俺の二次エロフォルダが……」

カミーユ・蒼星石「全てパーだ!!!」

カミーユ「ん? ベットに何か置いてある。……果たし状?」ピラッ

カミーユ「薔薇水晶?」

蒼星石「薔薇水晶だって!?」

カミーユ「7体目のドールか?」

蒼星石「違う。かくかくしかじかだよ」

カミーユ「そんなのがいるのか!?」

蒼星石「マスター、何て書いてある?」

カミーユ「えっと、
『薔薇水晶です。貴女のマスターの部屋は私が荒らしました。nのフィールドで待ってますから私と勝負して下さい。
これは、お約束的なモノですから絶対に来て下さい。それと、悪乗りしてパソコンまで壊しちゃいました。ごめんなさい。テヘッ』だってさ」

蒼星石「ふざけるな。何が悪乗りだよ!」

カミーユ「蒼星石、行くぞ!」

蒼星石「もちろんだよ。マスター!」

nのフィールド

タタタッ

薔薇水晶「マスター、来ました」

シロッコ「来たか」

蒼星石「薔薇水晶!」ザッ

カミーユ「! お前はあの時の!!」

シロッコ「久しぶりだな。カミーユとやら」

カミーユ「何でお前がここにいるんだ?」

シロッコ「私は彼女のマスターだ」

蒼星石「へえ、薔薇水晶、君もマスターを作る事にしたんだ」

薔薇水晶「ええ、お姉様」

シロッコ「カミーユ、あの時の屈辱、倍にして返してやる!!」

カミーユ「……何が倍にして返してやるだ。もう返されてるよ」

シロッコ「何?」

カミーユ「貴様!(エロフォルダが)消えたんだぞ!いっぱい消えたんだぞ! どれだけ(集めるのに)苦労したと思ってるんだよ!」

シロッコ「(何を言ってるんだ?)まあいい。行け! 薔薇水晶!」

薔薇水晶「はい。マスター。落ちろ、蚊トンボ!」ビキビキ

ドシュシュシュシュ! ドォオオオン!!

シロッコ「ハハハ、これが君の力か。素晴らしいじゃないか。奴ら、反応すら出来ずに水晶に埋もれてしまったぞ!」

ピシッ

薔薇水晶「!!」

ピシピシピシ……バリィイイン!!

シロッコ・薔薇水晶「!?」

カミーユ・蒼星石「……」ブゥオオオ

シロッコ「無傷だと!?」

薔薇水晶「このエネルギーは……?」

カミーユ・蒼星石「分かるまい! この俺(僕)の体を通して出る(エロフォルダの無念の)力が!!」

シロッコ「くっ、行け! 薔薇水晶!」

薔薇水晶「はい!」シャキン

ビキィ

薔薇水晶「!? 体が……動かない……?」
シロッコ「私まで動かない!?」

蒼星石「……」シャキン

カミーユ「……」グッ

シロッコ・薔薇水晶「!!」

カミーユ・蒼星石「うおおおおおおお!!!!!!!」タタタッ

シロッコ「く、来るな!」

蒼星石「ウェイブライダー特攻ーーーーーーー!!!」ゴオオオオオ

カミーユ「これが人の痛みだああああああああああ!!!!」ブン

薔薇水晶「がはあああああああ!!」グシャア

シロッコ「ぐはあああああああ!!」メキャア

シロッコ・薔薇水晶「がはぁ」バタン

カミーユ・蒼星石「ハア、ハア」

薔薇水晶「ぐっ……」ヨロッ

カミーユ「……帰るぞ、蒼星石」クルッ

蒼星石「うん」

薔薇水晶「な、何故とどめを刺さないのですか?」

蒼星石「決着は付いたんだ。その必要はないよ。ねっ、マスター?」

カミーユ「ああ。(それに、あの人が悲しむからな)」

カミーユ「シロッコ」

シロッコ「!」

カミーユ「その痛み、忘れるな」ザッザッザッ

シロッコ「……」

シロッコ「痛み。そうか、これが痛みか」

シロッコ「記憶に焼き付いたな」

薔薇水晶「申し訳ありません……マスター……負けてしまいました」

シロッコ「いや、君は良く頑張った。それにあの突きを受けても動けてるじゃないか」

薔薇水晶「ですが……」

シロッコ「敗北したのは確かだが、君はローゼンメイデンに負けず劣らずの人形だ」

シロッコ「お父様も君の様な娘を持ててさぞかし誇りに思ってるに違いない」

シロッコ「その体ではしばらくまともに動けないだろうから私が抱き抱えてあげよう。君はしばらく私の腕の中で休みたまえ」

薔薇水晶「ありがとうございます。マスター」

薔薇水晶(お父様、このカモは少し心が綺麗になったようです)

翌週の日曜日、シャアの家

『機動戦士ガンダムくんくん』(録画)

くんくん「今日こそ捕まえてやる。ドロボウキャット!」ズキュンズキュン

ドロボウキャット「無駄だ! 迷宮フィールド!」ブン

バシュウウウン!

くんくん「ビームが効かない!?」

ドロボウキャット「迷宮フィールドが有る限り、貴様のビームは届かない。事件は迷宮入りだ!」

くんくん「何て事だ! これじゃあ事件が解決出来ないよ!」

雛苺「くんくんがピンチなのー」

真紅「大丈夫。くんくんはこんな所で諦めないわ」

くんくん「まだだ! 推理モード発動!」

Kガンダム『ブン!』

翠星石「推理モードですぅ!」

くんくん「でやぁ!」バシィン

ドロボウキャット「ぐわあああああ!!」ドォン!

ドシュン

くんくん「!」

ドロボウキャット(脱出ポット)「さらばだくんくん。また会おう」キラン
くんくん「逃げられたか。でも、鰹節の宝石は守られたから戦争が悪化する事は無くなるぞ」

真紅「ああ……くんくんは録画でも素晴らしいのだわ。何度見ても飽きないわ」

蒼星石「くんくんは流石だね」

『機動戦士ガンダムくんくん:SIDEチンチン』

チンチン「ウッー、何か勢いで敵地に侵入しちゃったよー」

コツン

チンチン「コツン? ……!? ワッー!! ウサギさんが内臓を引きちぎられた状態で死んでるーーー!?」

チンチン「あれ? ダイイングメッセージっぽいのを残してる。『搾りたての牛乳』? 何のメッセージだろう?」

「誰かいるぞー!」

チンチン「しまった! このままじゃ敵さんに見つかっちゃう! しかもこんな所見られたら僕が殺した事になっちゃうよ!」

チンチン「こんな時、師匠ならどうするんだろう? ウッー、チンチーン!」

薔薇水晶「この……と○た先生のくんくんの外伝も面白いです」

水銀燈「PEACH-PIT先生が描く漫画版くんくんは時々ちょっとHなシーンが出るわぁ。思春期の子供の心を刺激しちゃうわね」

金糸雀「電○ホビーマガジンにはまだ1クール目が終わってないのにもうくんくんの新しいガンダムが載ってるかしら。
シルエットで隠れてるけど、
名前はクンクーンガンダムって言うかしら」

シャア「今日はまた随分と賑やかだな」

ピンポーン

セイラ「ハーイ」タタタッ

ガチャ、タタタッ

ハマーン「シャア、遊びに来たぞ……!」

ワイワイ、キャッキャッ

ハマーン「な、何だこいつらは!」

シャア「真紅の姉妹達とその知り合いだよ」

ハマーン「何故貴様の家にこんなにいる!」

シャア「遊びに来たのさ」

真紅「久しぶりね。ハマーン」

ハマーン「……ああ」

雛苺「シャア~、ヒナと遊ぼうよー」

シャア「そうだな。では私と二人っきりになって大人の遊びをs」

真紅「フン!」ブスッ

シャア「ギャアアアアアア!!!!!!! 目があああああああああ!!!!!」バタバタ

水銀燈「ざまぁないわ」

翠星石「仮面にんげーん、倒れてないで(ガンダムの)カードゲームやるですよー」

薔薇水晶「シャア、プラモの作り方を……」

シャア「フッ、忙しくなるな」

ハマーン「シャア! そんな人形達の事など相手にしないで私と一緒に二階へ来い!」

シャア「後でな」

ハマーン「今すぐだ!」

シャア「ハマーン、今、私は下心ではなく本当に彼女達と遊びたい気分なのだ。それに、先に要求してきたのは彼女達だからな。早い者勝ちだ」

ハマーン「なっ!? 駄目だ! 今すぐ私と一緒に来い!」グイッ

シャア「ええい! 後でちゃんと一緒に行ってやるから我慢しろ!」

ハマーン「私の言う事を聞け!」グイグイ

シャア「しつこいぞハマーン! 欝陶しい。失せろ!」

ハマーン「!?」

シャア「あ……」

ハマーン「……」

シャア「す、すまない。言い過ぎた」

ハマーン「そんなにその人形共が良いか?」
シャア「何?」

ハマーン「そんなにその人形共と一緒にいたいのなら一生そうしてろ!」タタタッ

シャア「ハマーン!」

ガチャ、バタン!

シャア「行ってしまった……」

真紅「シャア」

シャア「ん?」

真紅「連続巻き毛ウィップ!」バチバチバチバチバチバチバチィン!

シャア「けばばばばばばばばぎょん!?」

シャア「な、何をする?」ヒリヒリ

真紅「シャア、貴方、乙女心がまるでわかってないのだわ」

シャア「何?」

真紅「ハマーンも自分勝手な所はあったかもしれないけど、もっと彼女が傷つかないようなあしらい方があった筈よ」

シャア「すまない……」

真紅「シャア、罰として全員分の紅茶を用意しなさい。それと全員分のファミチキも買ってきなさい」

シャア「待て真紅、紅茶はともかくファミチキもか?」

真紅「そうよ。もちろん貴方のお小遣で。早く行ってきなさい」

シャア「チィ! シャア・アズナブル、出るぞ!」

水銀燈「私ヤクルトも飲むからそれも買ってきなさい」

雛苺「うにゅ~も買ってきてなのー」

ハマーン宅、ハマーンの部屋

ハマーン「ううう……何故だ。何故私に構ってくれないのだ、シャア」

ハマーン「そんなにあの人形共の方が良いのか? 私じゃ駄目なのか?」

ハマーン「ううう……あの人形共さえいなければシャアは……」

『……揃った』

ハマーン「ん? 誰だ? どこから声が?」

『これで闘える』グニャア

ハマーン「!! 鏡が!?」

『貴女の願いを叶えてあげましょう』

ハマーン「!? き、貴様は一体――」

翌日

キーンコーンカーンコーン

キャラ「ハマーン様はまだ来ないのかい?」

マシュマー「ああ。ハマーン様に連絡しても繋がらないのだ」

キャラ「風邪?」

マシュマー「わからん。あのお方が遅刻するとは思えんが、また後で連絡してみる」

キャラ「もし風邪ならお見舞いが必要だね」

マシュマー「ああ、その時は花束が必要だな」

夕方

nのフィールド

雛苺「アムロ、いっぱいお人形さん持って何をするの?」

アムロ「部屋の中じゃちょっと狭いからね。nのフィールドならそれも解決するしね」

雛苺「?」

アムロ「雛苺ちゃん、この人形達を大きくしてよ」

雛苺「うん」

グググッ

アムロ「イヤッフー! 等身大タマ姉や森島はるか先輩や寧々さんがただで手に入ったぞ!この勢いでみんな大きくするぞー!」

雛苺「……」

シュルシュル……

雛苺「!」ピキーン!

雛苺「アムロ、危ないの!」ガバッ

アムロ「え?」

シュルルルル!!!

アムロ「うわあああああ!?」

雛苺「苺わだち!」シュルルル!

バシン!

シュルシュル……

アムロ「何だコレ……茨?」

雛苺「走るのよ、アムロ!」グイッ

アムロ「で、でも、フィギュアが」

雛苺「早く逃げるの!!!」ダッ

シュルシュル、バキバキ

アムロ「イヤアアアアアアアアアア!!! 僕のフィギュアがメチャクチャにいいいいいいいいいい!!!」

雛苺「命が欲しければ今は逃げるしかないの!」

――

キラ「えへへ、やっとエロゲーが買えたぞ」テクテク

キラ「ラクスはもちろん水銀燈にも気をつけなきゃな」

水銀燈「私がなんだって?」バサッ

キラ「うわあ! 水銀燈、どうしてここに?」

水銀燈「散歩してたらあなたを見かけちゃった。それにしてもまたエロゲー? あなたも懲りないわよね。ニートのくせにどこにそんなお金があるのよ?」

キラ「ラクスからお小遣い貰ったんだよ」

水銀燈「ふぅん、ラクスも案外優しいのね」

キラ「拷問に等しいプレイと精力をフェイズシフトダウンするまで吸い取るニャンニャンの対価だよ」

水銀燈「何かごめんね」

水銀燈「ニャンニャンしてるのに何でエロゲーしてるのよ?」

キラ「エロゲーはロマンだからね」

水銀燈「……」

キラ「水銀燈、今のは見なかった事にしてよ」

水銀燈「でも、私見ちゃったからな~。どうしましょう。ラクスにエロゲーの事言っちゃおうかな~」

キラ「そ、それだけは勘弁して!」

水銀燈「そうねえ。ヤクルト10リットル分くれるなら黙ってあげても良いわよ」

キラ「銀様それはアカン! 虫歯になるで! 糖尿病になるで!」

ラクスのマンション

ラクス「キラったらどこに行ったんです? 水銀燈さんもいませんし」

ラクス「せっかく買い物を頼もうと思いましたのに、キラは後でオシオキが必要ですわね」

グニャ

ラクス「あら、鏡が。水銀燈さんかしら?」

シュルルルル!

ラクス「え――」

テクテク

キラ「ねえ、1リットルじゃ駄目?」

水銀燈「駄目よ。最低でも3リットル」

キラ「ラクスからお小遣い貰うのは命懸けなんだよ。頼むよ。2リットル! 2リットルで勘弁して!」

水銀燈「しょうがないわね。私もそこまで鬼じゃないわ。2リットルで黙ってあげる」

キラ「ホッ」

水銀燈「まあ結局はラクスのお金なんだけどね」

キラ「そこは言わないでよ銀様~」ガチャ

キラ「さて、エロゲーがバレないように気をつけなきゃな。ただいまー」

シーーーーン

キラ「あれ?」

水銀燈「まだ帰って来てないんじゃないの?」

キラ「変だな。この時間帯はいつもは家にいるはずなんだけど」

ピンクちゃん「テヤンデイ!」ピョン

水銀燈「あら? どうしたのよピンクちゃん?」

ピンク「テヤンデイ、テヤンデイ」ピョーンピョーン

キラ「ついてけば良いのかな?」

ピョーンピョーン

キラ「ラクスー、居るの?」テクテク

ラクス「」

キラ・水銀燈「!! ラクス!?」

キラ「ラクス、どうしたんだよ? ラクス!」

水銀燈「キラ、救急車呼びなさい!」

キラ「うん!」

水銀燈「どうして……そういえば鏡の前で倒れてる………!!」

水銀燈「まさか!」

――

ガチャ

ロラン「ただいまー」

金糸雀「お帰りなさいかしらー」

ソシエ「お邪魔しまーす」

金糸雀「ソシエ!」

ソシエ「今日は二人の為に料理しに来ましたー」

金糸雀「ワーイ」

ソシエ「金糸雀の大好きな砂糖たっぷりの卵焼きも作るからね」

金糸雀「ワーイ」

グニャ

金糸雀「あれ? テレビが、誰か来るのかしら?」

シュルルルル!

金糸雀「!!」

ロラン「何だ!?」

シュルルルル!!

金糸雀「(ロランを狙ってる!?)ピチカート!」シュウウン

金糸雀「攻撃のワルツ!」

バシン!

金糸雀「ロラン、大丈夫かしら?」

ロラン「な、なんとか……ソシエ?」

ソシエ「」

ロラン「ソシエ!」

金糸雀「しまった……(マスターだけだと思って油断してたかしら)」

ロラン「ソシエ、ソシエ!」

金糸雀「ロラン、救急車を呼ぶかしら!」

ロラン「そ、そうだね」

――

ミレイナ「ただいまですぅ!」ガチャ

リンダ「お帰りなさい。あら?」

ティエリア「お、お邪魔します」

リンダ「あらあらティエリア君、いらっしゃい」

ミレイナ「ティーたんも一緒です」

ティエリア「今日は、ミレイナちゃんのお家に遊びに来ました」

リンダ「どうぞ、上がって」

イアン「ん?」

ミレイナ「パパー、今日はティーたんも一緒です!」

イアン「……」

ティエリア「お、お邪魔します。お父さん」

イアン「君にお父さんと呼ばれる筋合いはない」

ティエリア「!?」

リンダ「もう、あなた」

イアン「ムゥ……」

ミレイナ「もう、パパは相変わらず頑固ですね。ティーたん、ミレイナの部屋に行くですぅ」

ティエリア「う、うん」

ガチャ

ミレイナ「スィーたーん」

翠星石「お帰りですカチューシャ人間」

ティエリア「ミ、ミレイナちゃん、これは一体?」

翠星石「し、知らない人間ですぅ!」

ティエリア「人形が喋ってるだって!?」

ミレイナ「ティーたん、スィーたんはかくかくしかじかですぅ」

ティエリア「な、何だってーーー!?」

翠星石「カチューシャ人間、どうしてばらしたんですか!」

ミレイナ「ティーたんはミレイナの彼氏で将来のダーリンですぅ! だから大丈夫だと思ったんですぅ!」

ティエリア「ミ、ミレイナちゃん///」

翠星石「ほっー、このメガネ人間がですか」

ティエリア「メガネ人間ではない。僕の名前はティエリア・アーデだ」

翠星石「私の名前は翠星石です」

ティエリア「しかし、ローゼンメイデンか。信じられないな」ジッー

翠星石「ジロジロ見るなですメガネ人間! セクハラで訴えるですよ!」

ティエリア「そ、そんな」ガーン

ミレイナ「スィーたん言い過ぎですぅ」

鏡『グニャ』

翠星石「ん?」

シュルルルル!

翠星石「!!」

ティエリア「な、何だこれは?」

翠星石「チィ!」バシン

シュルルルル!

翠星石「しまったです! まだ茨が!」

ミレイナ「ひっ!」

翠星石「カチューシャ人間!」

ティエリア「ミレイナちゃん、危ない!」ガバッ

ギリッ!

ティエリア「グハァ!」バタン、カランコロン

シュル……、ズポン

翠星石「逃げられたです」

ミレイナ「ティーたん!」

ティエリア「」

ミレイナ「ティーたん、ティーたん!」

翠星石「……カチューシャ人間、救急車をy」

「ミレイナちゃん」

ミレイナ「あれ、ティーたん? どこにいるんですか?」キョロキョロ

ティエリア(眼鏡)「僕はここにいるよ。ミレイナちゃん」

翠星石「メ、メガネ!?」

ミレイナ「ティーたん!」

ティエリア(眼鏡)「意識を失う寸前にヴェーダとリンクしているこの眼鏡に意識を移したから大丈夫だよ」

ミレイナ「オッー! さすがイノベイドですぅ!」

ティエリア(眼鏡)「ミレイナちゃん、僕に眼鏡をかけてくれ」

ミレイナ「はいですぅ!」

翠星石「本当の意味でメガネ人間じゃないですか……」

カチャ

ティエリア「ふう、それにしても今のは一体?」

翠星石「あれは翠星石達の最後のドールの茨です」

ミレイナ「7体目ですか?」

翠星石「そうです。末妹です」

翠星石「カチューシャ人間、もしかしたらママさんとパパさんも危ないかもしれないです。急ぐですよ」

ミレイナ「はいです!」

タタタッ

リンダ・イアン「」

ミレイナ「ママ! パパ!」

翠星石「やっぱり……」

ティエリア「た、大変だ!」

翠星石「メガネ人間、救急車を呼ぶです!」

ティエリア「わ、わかった」

翠星石「……ついに全てのドールが揃ったんですね」

――

蒼星石「マスター、夕飯の時間だよ」ガチャ

カミーユ「そうか。もうそんな時間か」

蒼星石「勉強してたの?」

カミーユ「ああ、遅れを取り戻さないとな」

蒼星石「お母さんに言った方が良い?」

カミーユ「いや、もう行くよ」ガタッ

新しいパソコン『グニャ』

蒼星石「?」

シュルルルル!

蒼星石「!!」

カミーユ「なっ!?」

蒼星石「レンピカ!」シュイイン

シュピピピン!

パラパラ…

カミーユ「蒼星石、今のは一体?」

蒼星石「マスター、今のが本当の第7ドールだよ」

――

リビング

真紅「シャア、それは仮面?」

シャア「ああ、造ったんだ」

真紅「予備の仮面?」

シャア「いや、これはだn」

セイラ「兄さん、真紅さん、ご飯出来たわよ」

シャア「そうか。今行く」

テレビ『グニャ』

真紅「えっ?」

シュルルルル!

真紅「! これは!?」

シャア「何だ!?」

真紅「ホーリエ!」

シュルンシュルン!

シャア「ええい! 何だこの茨は!」

真紅「させない!」ビュオオオ

ビシンビシン! シュルル!

真紅「くっ、まだシャアを狙うの」

セイラ「キャアアアアアアアア!!!」

シャア「アルテイシア!!」

真紅「しまった! 狙いはシャアだけじゃないのね!」

セイラ「あっ……」バタン

シュルル…、ズポン

真紅「逃げたわね」

シャア「アルテイシア!」タタタッ

セイラ「」

シャア「意識を失ってる……」

真紅「シャア、救急車を呼びなさい」

シャア「真紅、今の茨は一体何なのだ!」

真紅「あれは、最後のドールの能力」

シャア「何?」

真紅「第7ドール……雪華綺晶!!!!」

水銀燈「真紅!」ガンガンガンガン

真紅「水銀燈?」ガララ

真紅「どうしたのよ? 貴女が私の所に来るなんて?」

水銀燈「とりあえずよ。それよりも私のミーディアムが雪華綺晶にやられたわ!」

真紅「何ですって!? 貴女も?」

水銀燈「何? あなたの所も?」

真紅「シャアは無事だけどアルテイシアがやられたわ」

シャア「そっちもやられたのか」ピリリリ

シャア「カミーユか」ピッ

シャア「もしもし」

カミーユ『先輩、母さんが、母さんが第7ドールにやられたんです』

シャア「君もか!」

カミーユ『先輩もですか?』

シャア「私は大丈夫だ。だが、アルテイシアが……」

カミーユ『そんな……』

シャア「アムロの安否も心配だ。また後で連絡する」ピッ

シャア「真紅、私はアムロに連絡するからすまないが君が代わりに救急車を呼んでくれ!
それと水銀燈、君はアルテイシアを私と一緒にソファーまで運ぶのを手伝ってくれ」

真紅「わかったわ」
水銀燈「人間を運ぶのはキツイけど、わかったわ」

グイッ、スッ

シャア「アルテイシアはこれで良い。次はアムロだな」

ピンポンピンポンピンポンピンポーン!

シャア「誰だこの欝陶しいチャイムの鳴らし方をしてるのは? ……まさかアムロがテンパってこっちに来たのか?」

ガチャ

シャア「! マシュマー!」

マシュマー「ハア、ハア」

シャア「何故貴様がここに?」

マシュマー「ハマーン様が……ハマーン様が意識を失ったまま目覚めないのだ!」

シャア「!!!!?」

マシュマー「今、アクシズ病院に入院してる。何故意識を失ったのかはわからない。一応貴様にも報告したが私は一体どうすれば……」

シャア「マシュマー落ち着け! とにかく、ハマーンの事を知らせてくれてありがとう。後で私も行くから君はハマーンの所に行け」

マシュマー「……ああ」

タタタッ

真紅「シャア、誰だったの?」

シャア「ハマーンの部下(?)だ。ハマーンも意識を失ったらしい。理由はわからん」

真紅「!!」

水銀燈「ハマーンって昨日来た女?」

真紅「ええ。……まさか彼女は雪華綺晶と契約を!?」

シャア「何? ハマーンが!?」

真紅「彼女は契約した相手を眠りにつかせ、永遠に夢を見させ続けるの」

真紅「巻き込まれたならまだしも、ローゼンメイデンと深く関わってない彼女が意識を失ってるとしたら理由はそれしかないわ。偶然とは思えない」

シャア「ハマーン……」

真紅「とにかく、他の皆も無事かどうか確かめるしかないわね」

エゥーゴ病院

シャア「カミーユ」

カミーユ「先輩!」

シャア「君のお母上の容態は?」

カミーユ「大丈夫です。でも例のドールのせいで目覚めないんです」

シャア「ああ。恐らくマスターはハマーンだ」

カミーユ「ハマーンさん?」

シャア「彼女も意識を失ってる」

カミーユ「そんな……」

カミーユ「アムロ先輩は?」

シャア「アムロは泣きながら『僕のタマ姉達がぐちゃぐちゃにされたよ~』って言ってた」

カミーユ「親は無事なんですか?」

シャア「奴はnのフィールドにいたから例のドールはそこで諦めたらしい。親は無事だ」

シャア「それとアムロが言うにはミレイナさんとロランさんは無事だがミレイナさんの両親とロランさんの知り合いがやられた。水銀燈のマスターもやられた」

カミーユ「みんなボロボロじゃないですか!」

シャア「カミーユ、私はアクシズ病院に行く。マシュマーにそっちに行くと約束したからな」

カミーユ「わかりました」

シャア「真紅も連れていく。例のドールが待ち伏せてる可能性もあるからな」

アクシズ病院

ガラッ

マシュマー・キャラ「! シャア・アズナブル!」

シャア「見舞いに来たぞ」

マシュマー「そうか。来てくれたか……その鞄は何だ?」

シャア「気にするな。マシュマー、キャラ、突然だがハマーンと二人だけになりたい」

マシュマー「何?」

キャラ「どうしたのさ急に?」

シャア「頼む」

マシュマー「……わかった」

ガラッ

シャア「……真紅、開けるぞ」パカッ

真紅「シャア、彼女の様子は?」

シャア「幸せそうに眠ってるよ。さて、ハマーンの薬指を見るか」

真紅「ええ」

シャア「……やはり指輪をしているか」

真紅「やっぱり彼女が雪華綺晶のマスターなのね」

『フフフ』

シャア・真紅「!!」

雪華綺晶「お久しぶりです。紅薔薇のお姉様」ズズズッ

真紅「雪華綺晶!」

シャア「貴様が雪華綺晶か。ハマーンを返せ!」

雪華綺晶「それは駄目です。彼女は私の糧となる人間。そう易々と手放しはしません」

真紅「雪華綺晶、貴女」チャキン

雪華綺晶「紅薔薇のお姉様、私はnのフィールドで待ってます。他のお姉様達にもそうお伝え下さい」ズズズッ

真紅「待ちなさい雪華綺晶!」ダッ

ズポン

真紅「逃げられた……」

シャア「真紅、ハマーン達を助けるぞ。私の家に皆を集合させる」

真紅「わかったわ」

シャアの家

シャア「全員集まったな」

アムロ・雛苺・カミーユ・蒼星石・ミレイナ・翠星石・ロラン・金糸雀・キラ・水銀燈「……」コクッ

真紅「では、行きましょう」

-鏡-

真紅「シャア、どうしてその予備(?)の仮面も持って行くの?」

シャア「念のためさ」

真紅「? そう」

シャア「入るぞ」

真紅「ええ」

nのフィールド・雪華綺晶のフィールドに似た世界

雪華綺晶「ようこそ、お姉様方」

真紅「決着をつけるわよ。雪華綺晶(なんてプレッシャーなの。押し潰されそうなのだわ)」

カミーユ「こいつが母さんを……」

雪華綺晶「初めて見る方もいますね。では、自己紹介をしましょう。
私は誇り高きローゼンメイデンの第7ドール雪華綺晶」

シャア「雪華綺晶、何故マスター達を狙った?」

雪華綺晶「私はローザミスティカには興味がありません。
私は私のミーディアムを含めた全てのミーディアムの心を支配し、私のやり方でアリスへと昇格します。……そして、私はお父様に会います」

シャア「ふざけるな!」

雪華綺晶「ミーディアムはまだ二人しか捕えていませんが、せっかくですからオマケも手にいれました」ブオオオ

ハマーン・ラクス・ソシエ・リンダ・イアン・ヒルダ・セイラ「……」

シャア「ハマーン! アルテイシア!」

キラ「ラクス!」

ロラン「ソシエ!」

ミレイナ「ママ! パパ!」

カミーユ「母さん!」

真紅「彼女達を解放しなさい!」

雪華綺晶「嫌です。誰が貴女達の様な平和ボケした馬鹿共に」

水銀燈「言うわね。でも意外だったわぁ。こうやって話してる間に罠でも仕掛けると思ったんだけど」

雪華綺晶「その必要がないからです」

水銀燈「はぁ?」

雪華綺晶「その必要がないくらい私は力を得ました。
特に二人のミーディアム……とても強力で素晴らしい。加えて五人の人間の生命も吸収してるので尚更です」

水銀燈「そうなの。でもね、ミーディアム以外の人間から力を吸うのは私だけで良いのよ」シャキン

雪華綺晶以外の薔薇乙女達「!!!」

水銀燈「私の専売特許を奪うんじゃないわよ!!!」ゴオオオ

ガキィン!

水銀燈「!?」

雪華綺晶「フフフ……」ギリギリ

水銀燈「手から茨の剣!?」

雪華綺晶「甘いですわ黒薔薇のお姉様」ブォン

水銀燈「ぐぅ!?」バサッ

水銀燈「なんて力なの? それにあなたそんな能力あったかしら?」

雪華綺晶「私が契約したミーディアムのお陰で得ました」

雪華綺晶「では……始めましょう」

シュルルル、メキャメキャ

シャア「! これは!」

アムロ「茨が集まって……まるでデビルガンダムだ!」

雪華綺晶「……行きなさい」

茨のデビルガンダム『ブン!』ブォン!

ドォオオオオオン!

「うわああああああああああ!!!」

蒼星石「くっ、やるじゃないか」

雛苺「アムロ、行くの!」

アムロ「うん!」

雛苺「苺わだち!」シュルルル

茨のデビルガンダム『!?』ギチギキ

翠星石「スィドリーーーーム!」

金糸雀「破壊のシンフォニー!」

真紅「シャア、貴方の力、大量に使うわ!」
真紅「薔薇の竜!!!」

ドォオオオオオン!!!!!!!!!!

シャア「や、やったか?」ヨロッ

茨のデビルガンダム『……』

「!!!!!!!!!!!!」

真紅「効いてない!?」

水銀燈「ジャンクにしてやる!!」ゴオオオ
蒼星石「切り刻む!!」ゴオオオ

茨のデビルガンダム『…』ブン、ドゴォ

水銀燈・蒼星石「ああああああ!?」ドォン

カミーユ「まるで歯が立たないじゃないか!」

雪華綺晶「フフフ……アハハハハハ! 哀れなお姉様方。その程度の力で私に挑もうと?」

水銀燈「う、うるさいわね」ヨロッ

雪華綺晶「死にたくなければその人間達を私に渡して下さい。
そうすれば助かりますよ。そして人間共、貴方達はとても弱い存在。
自分の願望すら誰かに叶えて貰わなければならないくらい弱く、愚かな存在。笑うしかありませんね」

ロラン「違う!」

雪華綺晶「!!」

ロラン「確かに人間は弱いかもしれない。でも、それでも皆、自分の思いを実現させる為に一生懸命生きてるんだ!」

雪華綺晶「へえ」

ロラン「雪華綺晶、僕は姉妹が争い、傷つくのは嫌だ。このままずっと平穏な生活が続けば良いと思う。
……でも、君が誰かを傷つけるのなら、僕達は君を全力で止める!!」

ロラン「行くよ金糸雀!」

金糸雀「ええ、ロラン」キイイイン

金糸雀「ホワイトドールのご加護かしらーーー!」シュパアアアア!!

シャア「月光蝶だと!?」

アムロ「世界が、世界が滅ぶぞーー!」

金糸雀「これはただの演出かしら」

アムロ「なーんだ。よかった」

金糸雀「でもパワーアップは本当かしら」スッ

金糸雀「機械人形のレクイエム!!!」

茨のデビルガンダム『グオオオ!?』

雪華綺晶「!?」

キラ「効いてる!?」

水銀燈「弱ってきてるわ!」

金糸雀「まだまだあるかしら」

金糸雀「月光蝶のレクイエム!!!」ドォーン

茨のデビルガンダム『グオオオオオオオオオ!!!!!!!』ドォオオオン!

ミレイナ「あんなに苦戦した相手が一瞬で塵になったですぅ!」

翠星石「チート過ぎるですぅ!」

雪華綺晶「チィ!」ドバババ!

蒼星石「何だこの茨の数は!? 多すぎる!」

金糸雀「甘いかしら。再び機械人形のレクイエム!!!」

雪華綺晶「あ……あ……」ガクガク

シャア「動きが鈍くなった。今だ!」

雛苺「苺わだち・亀甲縛り!」シュルルル

雪華綺晶「!!」ビシビシ

雛苺「まだまだなの!」ゴゴゴゴッ

アムロ「! 巨大なガンダムが出てきた!元々巨大だけど」

雛苺「ハイパーハンマーなのーーーーー!」ゴオオオオ!!

雪華綺晶「ああああああ!!!」グシャア

ミレイナ「いくら平和主義者のミレイナでも余りおいたが過ぎるとオシオキですぅ!」

翠星石「雪華綺晶! お前のやった事は万死に値するですぅ!」キイイイン

ミレイナ・翠星石「TRANS-AM(トランザム)!!!!」キュイイイン

翠星石「スィ……ドリィイイイイイイイイイム!!!!!!!!!!!」

ゴギャメキャズゴゴゴゴコ!!!!!

雪華綺晶「ガアアアアアアアア!!!!」ベキメキョバキ

カミーユ「行けえええええええ!!! そおおおうせえええいせきいいいいい!!!」

蒼星石「ウェイブライダー特攻ーーー!!!」ゴオオオ

雪華綺晶「オゴオオオオオ!!!!」ビキビキ

水銀燈「さっさとラクスを返しなさぁい。そいつがいないとマンションの家賃が払えなくてこの馬鹿の住む所がなくなるのよ!」

水銀燈「行くわよキラ! 次はギャグ補正が無いから覚悟しなさい!」ズオオオオ

キラ「エロゲー出来るくらいの体力は残しといてよね!」

水銀燈「ハイマットフルバースト!!!」ドシュシュシュ!

雪華綺晶「それは避けます」ヒョイ

水銀燈「空気読めよ!!」

ロラン「うっ……」

金糸雀「大丈夫かしら? ロラン?」

ロラン「うん。大丈夫だよ」

金糸雀(限定技は余り長くは使えないかしら。
しかもカナ自身にも大きな負担がかかるし、今までのどの技よりも強く弾かなきゃいけないから気をつけなきゃいけないかしら)

真紅「これで終わりよ! 雪華綺晶!」ギュイン

雪華綺晶「!!」

ブチン

金糸雀「!! しまった、弦が全部切れたかしら!」

雪華綺晶「隙あり!!!!」シュルルル

「うわあああああああああ!!!!」

真紅「くっ……」ギチギチ

シャア「全員捕まってしまったか……」

雪華綺晶「全員……眠らせてあげます!」

シャア「マズイ」

ザシュシュシュシュ!!!

「!!!!!!!!!!!!」パラッ

雪華綺晶「何!?」

薔薇水晶「助太刀しに来ました」

蒼星翠「薔薇水晶!」

雪華綺晶「ローゼンメイデンでもないくせに邪魔を……けど、まだ!!!」スゥ……

シャア「消えただと!?」

ブシュウ!

雛苺「アァ!」バタン

アムロ「雛苺ちゃん!」

ブシュウ、ブシュウ!

翠星石「うぅ!」バタン

金糸雀「キャア!」バタン

ミレイナ「スィーたん!」

ロラン「金糸雀!」

蒼星石「クソ!」

スゥ……

蒼星石「! そこぉ!」

雪華綺晶「後ろですよ。蒼薔薇のお姉様」ザシュ

蒼星石「ガハァ!」バタン

カミーユ「蒼星石!」

シャア「奴は気配まで騙せるのか!」

水銀燈「どうするのよ。もう私達しかいないわよ!」

薔薇水晶「気配を消せて、さらには騙せる……とても厄介です」

真紅「落ち着いて! まだ何か策はある筈だわ!」

シャア「真紅、この仮面を被れ!」スッ

真紅「これって予備の仮面じゃないの?」

シャア「これは君の為の仮面さ」

真紅「私の? ……本当だわ。私の頭にピッタリなのだわ」スポッ

シャア「真紅、あの女に見せつけてやるぞ。私達の絆の力を、ニュータイプの力を!」

真紅「力が……沸いてくる」キイイイン

雪華綺晶『無駄ですよお姉様達。私を捉える事など不可能』

真紅(どこ? どこにいるの?)

スゥ……

真紅(そこなの?)

スゥ……スゥ……

真紅(気配が二つ? 左右から。どっちが本物なの?)

真紅(真紅、精神を集中させなさい)

スゥ、スゥシャキン

真紅「!」ピキーン

真紅「見える! 私にも敵が見えるのだわ!」

真紅「左はダミーバルーン。右が本物よ!」

雪華綺晶「!?」

真紅「喰らいなさい雪華綺晶!」

真紅「怒涛の絆パンチ!!!」

真紅「※だーわわーだーわわーだわだわで! だーわわーだーわわーだわだわよ!
だーわわーだーわわーだわだわの!
この怒りは貴女のためにあるのだわ!」
※だわわ だわわ だわたわで
だわわ だわわ だわだわよ
だわわ だわわ だわだわの
この怒りは貴女のためにあるのだわ

雪華綺晶「ミギャアアアアアアアアアアアア!!!!!!!!!!」

バキバキバキドゴドゴドゴベキョメキグシャグチュバキィイイイイイイ!!!!!

雪華綺晶「グゥ……」ヨロッ

真紅「諦めなさい。貴女の負けよ」

雪華綺晶「まだ……こちらには……人質が……」

シャア「ええい! 起きろ! 起きるのだハマーン!」

ハマーン「……」

雪華綺晶「無駄です……私を完全に倒すか……私が解放させない限り絶対に目覚めません」

シャア「チィ、こうなれば……」

シャア「やーい、このピンクスフィンクス頭のDQN女ー」

雪華綺晶「無駄d」

ハマーン「なんだと貴様!!」クワッ!

雪華綺晶「!!!!!!!?」

真紅「目覚めた!?」

雪華綺晶「そんな……」

ハマーン「ん? 何だここは?」

シャア「ハマーン!」

ハマーン「シャア? ここはどこだ。アムロもいるな。いや、その前に何だこれは?」グイグイ

雪華綺晶「また眠らせて……」

ハマーン「これでは動けんな」

ハマーン「ヌン!」

ブチブチブチン!!!!

雪華綺晶「!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!?」

蒼星石「嘘でしょ?」

翠星石「パネェですぅ!」

水銀燈・金糸雀・真紅・雛苺・薔薇水晶「テラチート!!!!!」

雪華綺晶「ありえない……」

ハマーン「ん? 貴様は確か雪華綺晶」

雪華綺晶「!!」ビクッ

ハマーン「そうだ思い出した。私は貴様と契約して騙されたのだったな」

ハマーン「雪華綺晶」スタスタ

雪華綺晶「あ……あああ……」ガタガタ

ガシッ

ハマーン「貴様、よくもこの私を騙してくれたな」ギリギリギリ

雪華綺晶「痛い痛い痛い!!!! 頭が砕ける!!!!」ジタバタ

ハマーン「雪華綺晶!」

雪華綺晶「はい!」

ハマーン「貴様のマスターは誰だ?」

雪華綺晶「ハマーン……カーン……です」

ハマーン「ほう、マスターを呼び捨てか」ギリギリ

雪華綺晶「!! ハマーン様です! ハマーン・カーン様です!」

雪華綺晶「ハマーン様、バンザーイ!!」

ハマーン「良し」パッ

雪華綺晶「た……助かった」

ハマーン「雪華綺晶」

雪華綺晶「はい! 何でございましょうかハマーン様!」ビシッ

ハマーン「今度こそ私の下僕になれ」

雪華綺晶「ハッ! 喜んで!」

真紅「最後は何か呆気なかったわね」

アムロ「さすがハマーンだね」

シャア「最初からハマーンを起こしとけば良かった」

真紅「それは言っちゃ駄目」

シュルル……

シャア「アルテイシア!」
カミーユ「母さん!」
ミレイナ「ママ! パパ!」
ロラン「ソシエ!」
キラ「ラクス!」

セイラ「兄さん……」
ヒルダ「……カミーユ?」
リンダ・イアン「……ミレイナ?」
ソシエ「ロ、ロラン?」
ラクス「う~ん……キラ?」

キラ「ラクス、大丈夫?」
ラクス「キラ、ここは? あら? あなたは以前ぶつかった人?」

ロラン「ど、どうも」

ラクス「リンダさんもいますし、ここはマンションではないのですか? ……! まあー、水銀燈さんの様なかわいらしいお人形さんがいっぱい!!」

薔薇乙女達・薔薇水晶「!!」

ラクス「かわいいですわーーー! 撫で撫でしてもいいですか?」
水銀燈「あなたは相変わらずね」

シャア「しかし疲れたよ。
それもこれもアリスゲームのせいで……待て、別のやり方でアリスゲームを制覇するどころか全員アリスゲームすらせずに済む方法があるぞ!」

真紅「本当!?」

シャア「父になる」
真紅「え?」

シャア「この私、シャア・アズナブルが皆(みな)の父になると言うのだよ」

薔薇乙女達「……」

シャア「さあ、お父様でもお父さんでもパパでも好きなように呼びなさい。娘達よ」

水銀燈「あなた何言ってるの? 一度死んだ方が良いんじゃない?」

金糸雀「気持ち悪すぎて吐き気がするかしらー」

翠星石「思い上がってんじゃねーです糞仮面人間!」

蒼星石「変態淑女の僕でもこれは無いね」

雛苺「寝言は寝て言えよこのダメロリコン野郎めなのー」

薔薇水晶「ぶふぅ! この人本気で言ってる!」」

雪華綺晶「こんな人間がこの世に本当に存在するんですか?」

真紅「シャア、貴方は人間である資格がないのだわ」

シャア「」

nのフィールドのどこか

ラブプラスの魔「終わりましたか。この世界でもまたあのグダグダな日々が始まるんですね」

ラブプラスの魔「一体アリスゲームはいつになったら決着がつくんでしょう?」

ラブプラスの魔「まあ考えても疲れるだけですしね」

ラブプラスの魔「さて、ラブプラスでもしますか。いや~三人同時に付き合うのは大変ですねー」ピコーン×3

ローゼン「……」

そして月日が流れ(言うほど流れてないが)……
ワイワイキャッキャッ

雛苺「うにゅ~とファミチキの同時食いは美味しいのー」モグモグ

水銀燈「ファミチキを入れたヤクルトスープは美味しいわぁ」ズズッ

蒼星石「エヘヘヘ、また変態画像が増えたぞ」

金糸雀「ロン」

翠星石「ギャーーー!! また負けたですーーーー!!」

薔薇水晶「CHIN(チン)ガンダム・ばらしーカラー」シャキーン

雪華綺晶「Kガンダム・きらきーカラー」シャキーン

シャア「ハハハ、今日も賑やかだな」

真紅「シャア」ツンツン

シャア「どうした? 真紅?」

真紅「ちょっと話があるの。来て」

シャア「話とは何だ?」

真紅「シャア、この仮面覚えてる?」スッ

シャア「雪華綺晶の時に君に渡した君専用の仮面か。もちろん覚えるさ」

真紅「この仮面がなかったら雪華綺晶には勝てなかったと思うの。感謝してるわ」

シャア「そうか。だが礼には及ばんさ」

真紅「それで、この仮面の事で聞きたい事があるの?」

シャア「何だ?」

真紅「この仮面、私には調度良い大きさ、いえ、完全に私の頭とマッチしてるのだわ」

シャア「……何が言いたい?」

真紅「私と相性が良すぎるの。この仮面はまるで私の頭のサイズを知ってるかの様に出来てるわ」

真紅「シャア、貴方いつの間に私の頭を計ったの?」

シャア「……すまない。君が寝てる時にこっそりと」

真紅「そう。貴方そんな事してたのね」ニコッ
シャア「すまない真紅!どうしても君に内緒で作りたかったんだ!」ガバッ

真紅「本来なら怒る所だけど雪華綺晶の件があるから許してあげるわ」
シャア「ホッ」

真紅「なんて言うと思った?」

シャア「!!」

真紅「実を言うとね、ホーリエが貴方の行動の一部始終を見てたんですって。貴方ホーリエに気がつかないくらい夢中になっていたのね」

シャア「!!」

真紅「頭だけじゃなく胸、腰、お尻まで計って、そのうえ私の体を嗅ぎまくってたようね。私とした事がそれに気付けなかったなんて一生の不覚だわ」ゴゴゴゴッ

シャア「ま、待て真紅」

真紅「薔薇の尾(ローズテイル)!!!」

シャア「ギャアアアアアアアア!!!」



END

最後まで読んでくれてありがとう。

真紅「皆、保守と支援ありがとう」
雛苺「とってもとっても感謝なのー」
蒼星石「皆のお陰で終わらせる事が出来たよ」
翠星石「保守と支援乙ですぅ!」
金糸雀「本当に嬉しいかしらー」
水銀燈「この私がお礼を言ってあげるわよぉ。ア・リ・ガ・ト♪」
薔薇水晶「本当にありがとうございます」
雪華綺晶「最後まで付き合ってくれた事に感謝します」

真紅「それでは皆さん、またどこかでお会いしましょう」

水銀燈・金糸雀・翠星石・蒼星石・真紅・雛苺・雪華綺晶・薔薇水晶
「さようならーーーーーーーー!」

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