ペトラ「ちょっとオルオ、ほっときなよ」(26)


~街を歩いていたら素行の悪い憲兵に因縁つけられたの巻~



オルオ「オイ、」

憲兵A「あ?」

オルオ「聞き捨てならねえな。もう一度言ってみろ」

ペトラ「ちょっとオルオ、ほっときなよ」

憲兵A「…フン、耳の穴かっぽじってよく聞けよ」ズイッ

憲兵A「金食い虫の口だけ兵団が内地に来てでけえツラしてんじゃねえこの死に損ない共」

オルオ「………」

憲兵B「おいおい自分から言わせといて返す言葉もねえか?
    ブハハハとんだ腰抜けじゃねえか!」


エルド「おいお前、人間か?」

ペトラ「エ、エルド…?」アセッ

憲兵A「あ?何言ってんだてめえ?」ズズイッ

エルド「答えてくれよ」ニコニコ

憲兵A「人間じゃなかったら何に見えるってんだ?
    まァ、調査兵ごときと一緒にされちゃ憲兵の名に傷がつくがな」

エルド「んーそうか、俺にはイマイチ…
    なあグンタはどうだ、こいつ人間に見えるか?」

グンタ「いや…そうだな、せいぜい馬の糞ってとこか」


ペトラ「ええっちょっとグンタまで…」アセアセ

憲兵A「…なんだとてめえ」

オルオ「おいおい、馬の糞は肥料になるんだぜ?
    こんなもんと比べちゃお馬さんに失礼だ」

グンタ「確かにそうだな。となると…ゴミクズか」

オルオ「塵みてえなもんだな」

こうゆうのすき!
期待!


エルド「普段なら気にしねえとこだが、そこは俺たちリヴァイ班だ、汚れは見逃せねえ」

グンタ「だな」

オルオ「しかもコイツは兵士だそうだ」

エルド「やれやれ、憲兵団もこんなクズを掴まされて災難だ」

ペトラ「ちょっ、ちょっとあんたたち!
    市街地での私闘なんかバレたらどうなるか…」ハラハラ

エルド「安心しろよペトラ、ちょっと掃除するだけだ」キリッ

グンタ「汚物は消毒」ドンッ

オルオ「最後に言い残す事はあるか?ゴミ野郎」ボザドッ

憲兵B「ふっざけやがって…クソ野郎共が!」


ペトラ「あああああああもううるさーいっ!!
    ちょっとあんた、やるんなら私が相手になるけど」

エルド「えっ、ペトラさん…?」アセッ

憲兵A「女はすっこんでろ」

ペトラ「何よ、女とは喧嘩できないっての?どっちが腰抜けなんだか」

憲兵A「クソアマ痛い目に遭いてえのか?」

ペトラ「逆逆、あんたのその靴底についた泥染みみたいなツラを痛い目に遭わせたいの」

エルド「(どひゃー)」

グンタ「(あっどうしよ)」

オルオ「お、おいペトラ…」アセアセ

憲兵A「……女だからって手加減しねえぞ」

ペトラ「這いつくばって詫び入れる準備しときな」

エルド「すげえ啖呵だなオイ」ワクワク


───3分後



憲兵A「…ずみ゙ま゙ぜん゙でじだ」ドゲザッ

ペトラ「は?聞こえない」

憲兵A「ずっ、ずみ゙ま゙ぜん゙でじだあああっ」

ペトラ「なにが?」

憲兵A「うぐ、ぁ…ちょ、調査兵団の皆ざんに失礼なごどを申し上げて…」

ペトラ「うーんそうねえ。
    でもあなたは憲兵団の面子にも泥を塗ったよね」ニッコリ

憲兵A「…は…はひ…」

ペトラ「いっそもう兵士なんてやめちゃえば?」

憲兵A「いっ、いいいいいえっ、自分はっ」


ペトラ「ねぇ…せいぜい今のうちにクソみたいな人生を謳歌しなよ。
    どうせあんたみたいなクズは死んだって何からも解放されず永遠に苦しみ続けるんだから」

憲兵A「ヒッ…そんなごど…」

ペトラ「喋るな」

憲兵A「ヒィィィィッ」

ペトラ「でもね、それでも、どんなに苦しくても、どんなに怖くても、
    人類のために心臓を捧げたのなら最後まで人類のために力を尽くして戦って死ぬ。
    それが兵士よ。
    スカスカな脳味噌働かせてよおーく想像することね、自分の死に際を」

憲兵A「………」ガクガク


ペトラ「返事ぃっ!!」

憲兵A「はっはいいいいいっ!すんませんっすんませんっ!!」

憲兵B「もう蹴らないでええええええええええええ!!」


ペトラ「……行こっか」ニッコリ

オルオ「あっはい(チビりそ)」

グンタ「っす」ドキドキ

エルド「しゃす!」スッキリ



おしまい

おもしれー
まじきたいヤッベー

って終わりかい!(>Σ<)

内容よりも>>10でワロタwww

ペトラさんまじパネェッス!俺一生ついてくッス!だから俺も蹴って欲しいッス!


~何番煎じかのオルペトだぞの巻~


───深夜の旧調査兵団本部

オルオ「ぐーーー」

 コンコン…  コンコン…

オルオ「ぐーーー」

 ……ドンッ

オルオ「んがっ!なんだ…?」ガバッ

 ギイー  ヒョコッ

オルオ「ペトラか…おどかすな」

ペトラ「ごめん、寝てた?」

オルオ「当たり前だ、何時だと思ってやがる」


ペトラ「(えーとえーと)…ちょっと怖い夢見てさ!」

オルオ「……ハァ?」

ペトラ「はい詰めて詰めて」ヨイショ

オルオ「いてて、オイ」

ペトラ「……おやすみー」モソモソ

オルオ「あのな、俺のベッドだぞ」

ペトラ「なによいいじゃない!同期でしょ!」

オルオ「静かにしろよ…(しかも理由になってねえ)」

ペトラ「いいから寝るよ。明日も朝から訓練なんだから」ファー

オルオ「……(なんなんだ)……」モヤモヤ


ペトラ「…………もうちょい枕」

オルオ「やなこった」

ペトラ「けち」

オルオ「とっとと寝ろ」

ペトラ「………オルオ」

オルオ「…あー?」

ペトラ「………おやすみ」

オルオ「ああ…(なんなんだ)」

  ・・・・・

ペトラ「………ねえオルオ(こっち向け)」ツンツン

オルオ「………ぐー」


ペトラ「(おお、あったかい)」ピトッ

オルオ「………ぐ、ぐー」

ペトラ「オ~ルオ~~~(えいっ)」

オルオ「ふおっ!おまっ!!なに、なにをやってんだよ!!」

ペトラ「こ、声でかいよ」バクバク

オルオ「……~~っ、あのなペトラよ
    お前とは同期だしそこそこ付き合いも長いから言うが」

ペトラ「なによ」

オルオ「男の部屋に女が一人で来て同じベッドで眠るのはよくない」

ペトラ「(丁寧に言い切った…)
    んー別に気にしないよ、やましいことがあるわけじゃないし」


オルオ「お前が気にしなくても俺が気にするだろがっ!」

ペトラ「はぁ?…なによ人のことそんな目で見てたわけ?最っ低(なんつって)」

オルオ「違っ!……俺が力ずくで押さえつけたらお前は勝てねえだろって言ってんだ。
    たったっ例えばだぞ、例えば」

ペトラ「(ハイハイ)…そりゃあまあ、ね」

オルオ「だからだな、つまりその…」

ペトラ「でもしないでしょ、オルオ」

オルオ「……え、あ、お、おう」

ペトラ「じゃあいいじゃない。私ももうしないから、寝よう」

オルオ「…ぬう(釈然としねえ)」

ペトラさんが一番漢やったわ…
あとボザドッでニヤッてしてしまった

終わるのか、終わってしまうのか?
なんと勿体無い

と思ったら始まってた(・∀・)


ペトラ「ごめんね、めんどくさくて」ボソッ

オルオ「んあ、あー(謝るぐらいなら来ないでくれ)」

ペトラ「でもオルオ以外にはできないって言うか頼めないって言うか…」

オルオ「………ああ(そうなのか)」

ペトラ「私って結構振り幅大きいでしょ。すぐ熱くなるし口も悪いし…
    でも女らしさを捨てたくないって気持ちもどこかにある。
    もちろんそんなことより兵士として在ることが一番だけど、
    そうするとね、自分を押し殺してるような気持ちに時々なっちゃうの」

オルオ「………」

ペトラ「でもオルオは…オルオには、訓練兵時代から素の自分を出せた。
    何でかわからないけど…たぶんオルオの人柄だね」

オルオ「……どーだかな(ほんとなにこれ)」


ペトラ「兵長の真似するのはどうでもいいけどさ、いやよくないけど。やめて欲しいけど。
    私は昔のオルオの話し方好きだよ、正直で落ち着いてて…
    一緒にいると受け入れられてる気がして安心する」

オルオ「………」

ペトラ「(うわ、なに言っちゃってんだろ)ちょっと、なんか言ってよ」

オルオ「(なんかってなんだよ!…えーと)……俺は、」

オルオ「俺は、お前の男勝りなとこも女らしいとこも
    飾らなくて感情的でたまに不安定なとこも、全部お前らしいと思う。
    へ、兵士としてよくやってるって感心するぜ。
    一人の人間としても見てておもしれえっていうかだな…」

ペトラ「お、おもしろいってなによ…」


オルオ「笑ったり怒ったり悲しんだり呆れたり、言葉にすると単純だが、
    表情がくるくる変わるのを見てるのは楽しいんだ。特に俺たちは」

ペトラ「…よくわかんないけど、どうも」テレッ

オルオ「どうしたってお前はお前だし、いつ死ぬかわからねえならお前らしくいていいんだ。
    そうあるべきだ。だから心配すんな」

ペトラ「……うん」

オルオ「さ、もう寝るぞ(喋りすぎた)」テレッ

ペトラ「……オルオは?オルオの自分らしさは“あれ”なの?」


オルオ「(オイオイ終わらねえのかよくそっ)」チラッ

ペトラ「………」ジーッ

オルオ「(見てる…すげえ見てやがる)……」ムクッ

ペトラ「(起き上がった、けどすんごいめんどくさそう…)」

オルオ「……俺は、そうだな、正直自分でもわからねえがきっとそうだと思う。
    俺にとって兵長は英雄で、憧れそのものだ。
    だが何をどうしたってあの人のようになれないことはわかってる。
    それでもこうやってお前らと共に選んでもらえた、あの人の下で戦えることが嬉しい」

ペトラ「………うん」

オルオ「けどな、やっぱり死ぬのは悔しいし怖ぇし、
    どれだけ納得いくまで訓練したって結果出したって、臆病なのは変わらねえ。
    だからリヴァイ兵長に兵士として認められることがアイデンティティなのさ。
    兵長の力を借りて生きてる。これが俺だ」


ペトラ「そっか……」

オルオ「おう。わかったら寝ろ」

ペトラ「……オルオ」

オルオ「あ?」

ペトラ「オルオは勇敢だよ、誰よりも」

オルオ「………」

ペトラ「おやすみ」

オルオ「ああ」


  ・・・・・



 チュンチュン ピチチチ...

エレン「ふあーあ…(便所便所っと)………ん?」

 ギイー キョロキョロ コソコソ タタッ

エレン「(あ、ペトラさん。早起きだなあ、でも何をこそこそと…)」

エルド「見てしまったなエレン」ヌッ

エレン「ひっ!エルドさ…」

エルド「しー」

エレン「な、な、なんなんですかっ」

エルド「よく見ろ、あそこはオルオの部屋だ」

エレン「……!!!!!」ガーン


エルド「見てしまったものは仕方ない…実はあいつらそういう仲だ(どういう仲だ?)」

エレン「!!!!!」ガーン

エルド「オルオはああ見えてお堅いところがあるが、ペトラは逆に乙女な一面もある。
    あとでこっそり祝福してやれ」ニコッ

エレン「は、はいっ」ドキドキ

エルド「くれぐれも俺の名前は出すな。知らないことになってるから(死にたくないし)。さーて便所便所」

エレン「あっ俺も便所便所……(すげえ…なんかすげえよ調査兵団!)」



おしまい

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