キョン「水をかぶると、女になっちゃうフザケた体質♪」(227)

ハルヒ「ハルヒのいーなずけ!」



キョン「おい」

キョン「実は家族旅行で中国に行った時に、池に落ちてな」

ハルヒ「わくわく」

キョン「で、ほら。あっちって環境汚染が激しいだろう?工業用水垂れ流しだからな」

ハルヒ「わくわく」

キョン「有毒物質のたまった池の水を浴びたせいか、ちょっと変な病気に……」

ハルヒ「かけていい?水かけていい?」

キョン「ええい!話を聞け!」

キョン「まあそういうわけだから、決して俺のこの体質のことをからかったりしないよう……」

ハルヒ「うおりゃ!」

ざばぁっ!

きょん「やめろって言っただろぉ!」

ハルヒ「か、かわいい……」

キョン(♂)
きょん(♀)

ハルヒ「なにこれ超萌え萌えなんですけど」

すりすり

きょん「やめろってぇ!きもちわるいだろっ!」

みくる「はぁー、手品みたいですねえ」

古泉「これは驚きましたよ」

長門「……エクセレント」

ハルヒ「決めた!あんたSOS団の新マスコットよ!」

みくる「!!」

古泉「おやおや」

長門「……」

きょん「うるせぇ!朝比奈さぁん、お湯!お湯くださいっ!」

ハルヒ「だめー、あんたもうちょっとあたしのオモチャしてなさい」

はみはみ

きょん「ひ、ひあっ!?み、みみはよせぇ……はぅ」

みくる「わ、わたしの存在意義が……はっ、こうしちゃいられません!」

ざばっ

キョン「あつっ!?あちゃちゃ!」

ハルヒ「!?」

キョン「……」

ハルヒ「う、うぉぇっ……き、気持ち悪っ……なぜあたしはキョンの耳を……うぇぇ!」

キョン「あ、の、な」

ハルヒ「みくるちゃん!万死に値するわよ!」

古泉「まあまあ、これが彼本来の姿なわけですから」

長門「……」

書き溜めなしか

期待半減

ハルヒ「うおりゃ!」

ざばぁっ!

きょん「うにゃー!お前はどこにバケツ水なんか用意してるんだよ!」

ハルヒ「肌綺麗ねー」

ぺたぺた

きょん「わ、わ、よせって!」

ハルヒ「胸は大人しめね。ま、有希よりマシってとこかしら」

長門「……あ?」

ハルヒ「腰はみくるちゃんなんかよりよっぽど括れてるわ」

みくる「……ちくしょう」

きょん「も、もういいだろっ!」

ハルヒ「そうは行かないわ、徹底的にあんたの体を調べるわよ」

わきわき

きょん「よ、よせ……寄るな!俺のそばに寄るんじゃあねぇぇッッッ!」

ハルヒ「オラオラ!着てるもん全部脱ぎなさい!」

きょん「ひ、ひぃっ!誰か助けてくれ!」

古泉「じゃあ僕は外で待ってますので」

きょん「お、おいっ!止めろって!」

古泉「え?」

きょん「うら若き乙女が、いや、断じて乙女じゃないけど!襲われてるんだぞ!」

古泉「僕からすると、対象があなたに移っただけで、日常とさほど変わらないのですが……」

みくる「それもそうですね」

長門「……見慣れた光景」

きょん「くそー!こんなの間違ってるんだからな!絶対許さんぞ!」

ハルヒ「有希!デジカメ!」

長門「……高画質モードに設定済み」

ハルヒ「ほいきた!」

きょん「いやあああああああああああああああああああああああああ」

きょん「ぐすん……もうお嫁にいけ……いや、行かないけど」

ハルヒ「ノーブラにボクサーブリーフってなんかエロいわね」

みくる「このバニーガール姿も似合ってますよ」

長門「……同意」

みくる「でも、ほんとにかわいいな……涼宮さんがいじめたくなっちゃう気持ち、少しわかるかも」

きょん「バカなこと言ってないで、早くお湯ください!」

みくる「あの、さっきのでポットのお湯使いきっちゃいました」

きょん「なんですと!」

長門「……残念」

きょん「ちくしょう!お湯だ!お湯をよこせー!」

バタン!

ハルヒ「あ!こら!どこ行くのよ!」

みくる「何もウサギさんのまま逃げ出さなくても……」

きょん「お湯!お湯!お湯!」

谷口「WAWAWA~♪俺の人生唯一の楽しみは、下校前に食うこのカップラーメンなんだぜ!」

きょん「お湯の気配!」

谷口「!?」

きょん「たぁーにぃーぐぅーちぃー!」

谷口「ひ、貧乳バニー!?ど、どど、どちらさまで!」

きょん「よこせ!」

谷口「ああっ!理科準備室で沸かしたやかんが!」

きょん「じゃあな!」

谷口「なんだったんだ、一体」

谷口「なぜ俺の名を……」

谷口「そしてなんだこの胸の高鳴りは……!」

谷口「ああ、そうか」

谷口「これが、運命(さだめ)か」

うさきょんか・・・

ふむ・・・

キョン「はあ……はあ……」

キョン「今日ほど文明の進歩を有り難く思ったことはない」

キョン「携帯で古泉に助けを求めなければ、俺は完全に変質者だった」

古泉「んっふ、個人的にはバニースーツの男というのも興味深くはありますが」

キョン「だから変質者だと言ったんだ」

古泉「これはこれは、手厳しいですね」

キョン「とにかく、着替えを持ってきてくれて助かったよ」

古泉「今日は大人しく帰ったほうがよさそうですね」

キョン「ああ、ハルヒのやつに何をされるかわからんからな」

古泉「ああ、それと、長門さんから伝言です」

キョン「ん?」

古泉「『今のあなたの体質を、涼宮ハルヒが面白がっているため、属性情報にロックが掛かっている』だそうです」

キョン「噛み砕いてくれ」

古泉「つまり、長門さんの力を以ってしても、あなたの体質は直りませんよと」

キョン「なんてこったい」

ハルヒ「あ!見つけたわよ!」

キョン「ま、まずい!」

ハルヒ「待ちなさい!キョン!」

キョン「なんで水鉄砲なんて持ってんだ!」

ハルヒ「そのほうが盛り上がるからに決まってるでしょ!」

キョン「うわあああああああああああ」

ハルヒ「待て待てーい!」

古泉「ああ、行ってしまいましたね」

みくる「はあ、はあ、涼宮さぁーん!待ってくださぁーい!」

長門「……どん亀」

みくる「……あ?」

長門「……もっと痩せるべき」

みくる「……なに言ってるか聞こえませーん」

古泉「これはこれは」

キョン「なんでついて来るんだよ」

ハルヒ「あんたが外で水かけるなって言うからでしょ」

キョン「誰が家ならいいと言ったんだ」

ハルヒ「ダメとも言ってないじゃない。あ、今言ったってもう遅いんだからね」

ハルヒ「とにかく、ようやく不思議な事件が起きたんだから、存分に捜査しないとね」

キョン「やれやれ、人の体をおもちゃにしやがって……」

ハルヒ「何?今すぐ水浴びしたいの?」

キョン「よせ、無抵抗の人間を撃つ気か」

ハルヒ「わかったらさっさと歩きなさい」

キョン「はあ……あれ?」

ねこ「にゃぁ」

キョン「なんだ、野良猫か」

ねこ「にゃぁ、にゃぁ」

すりすり

キョン「だめだめ、ウチはもう一匹飼ってるんだから」

ねこ「ふにゃぁ、ふにゃぁ」

すりすり

キョン「そんなに甘えたって餌なんか……ちくしょう、かわいいなこいつ」

ハルヒ「猫なんかどうでもいいのよ!早く家に連れて行きなさい!」

キョン「ごめんな、子猫よ。俺は今理不尽な暴力に屈しているんだ」

なでなで

ねこ「にゃーお」

キョン「お、あきらめたか。物分りのいい奴だな」

ハルヒ「どこがよ。ついて来てるじゃない」

ねこ「ふにゃん、ふにゃん、にゃー」

キョン「いや、というか俺たちより前を歩いているわけだが」

ハルヒ「たまたま帰る方向が一緒なのかしら」

キョン「しかし、どこかで見たことがあるような、ないような……」

~キョン宅~

ハルヒ「さっそく実験よ!」

キョン「やれやれ」

妹「わー、ハルにゃんだー」

ハルヒ「おじゃまするわ!」

妹「わーい!」

ハルヒ「キョン、あんた先に風呂場に行ってなさい」

キョン「言われなくてもそうする。水やらお湯やらかぶって、カゼ引きそうなんだよ」

ハルヒ「あたしも実験道具を取り揃えてから行くから」

キョン「なんだか恐ろしいな」

ハルヒ「解剖はまだ時期尚早かしら」

キョン「!?」

ハルヒ「冗談よ、冗談」

キョン「もうやだ」

ハルヒ「……」

キョン「どうした?」

ハルヒ「で、でもあれね、あんたも大変ね」

キョン「そらそうよ」

ハルヒ「こんな体質持ちじゃ、結婚なんて一生できないんじゃない?」

キョン「うう、怖いこと言うなよな」

ハルヒ「水かぶると女になるんじゃ、彼女なんて、ねえ」

キョン「わー!わー!」

ハルヒ「……ま、まあ、あたしはそういうの別に気にしないんだけど」

キョン「もういい、風呂入って全部忘れよう」

ハルヒ「って、聞いてんの!?」

キョン「俺は大丈夫、俺は直る、あー!あー!」

ハルヒ「もし、治んなかったら、その、あ、あ、あたしが!」

キョン「一番ぶーろー!」

ハルヒ「……まるで聞いちゃいねえ」

~浴室~

キョン「はー、あったまる」

キョン「あれ、窓が開きっぱなしじゃないか」

もそもそ

キョン「な、なんだ?」

ねこ「にゃ」

キョン「うわ!さっきの!」

ねこ「にゃーお♪」

キョン「急にいなくなったと思ったら……だめだぞ、入ってきたら」

ねこ「なー」

ざぶーん

キョン「だめだって言っただろ……って、ええ!?」

佐々木「ふー、ようやく人間に戻れたよ」

キョン「お、おま……さ、ささ……さささっ!?」

佐々木「やあ、キョン。久しぶりだね」

期待しちゃうな

キョン「いや、お、え!?は、はだっ……はだ……か!」

佐々木「あまりジロジロ見ないでおくれよ、恥ずかしいじゃないか」

ぎゅう

キョン「~~~~~ッ!?」

佐々木「話すと長くなるんだけれど、どうにもおかしな病気にかかってね」

キョン「そ、それどころじゃ……あ、あたっ……当たってるから!」

佐々木「ああ、ごめんよ。丸一日ほど猫の姿だったもので、服に対する執着がだね」

キョン「と、とにかく、これは!ま、ままままずいだろ!」

佐々木「で、話の続きなんだけれど、とにかく水をかぶると……」

キョン「話を聞けって!お前のは後でじっくり話そう!」

佐々木「ちょっと、相談に乗ってくれたっていいじゃないか。本当に困ってるんだ、僕らの仲だろう?」

ハルヒ「キョン、準備できたから入るわよ!」

キョン「なに!?待て、こっちの準備が……」

ガラガラ

ハルヒ「……!?」

  ┌┐         / //
 [二  ] __     〔/ / 
   | |/,ー-、ヽ      /.       (~)
  / /  _,,| |     ./       γ´⌒`ヽ
 レ1 |  / o └、  ∠/    {i:i:i:i:i:i:i:i:}

   .|__|  ヽ_/^     ,/     ( ´・ω・)       ))
      __       /      /つ( ̄`ヽO_ノ⌒ヽ
   [二二_  ]    /     ノ:::::::::)        \ ))

       //    {..    (__丿\ヽ ::    ノ:::: )

     / ∠__    ̄フ..      丿        ,:'  ))  
    ∠___  /  /    (( (___,,.;:--''"´``'‐'    
     _   / /  \      
    / o ヽ/  /   /      
    ヽ__ /    \


みくる「キョン君のいじわる~///」

キョン「ははは、朝比奈さん痛いですよ。あははは…は?」

ハルヒ「…何してんのキョン」ビリッ

キョン「ぅげっ!ハ、ハルヒ…」

みくる「あ、あたし用事思い出したんで帰りま~す!」ダッ

キョン「ちょ!朝比奈さん!いや違うんだハルヒ!」

ハルヒ「あんたって男は…毎回毎回女の子にちょっかいかけて…!」

キョン「ま、待てハルヒ!これにはワケうぎゃあああああ」ビリビリビリビリビリビリビリビリ

ってなります。

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