唯「憂のでーぶ!!」(242)

憂「え…」

唯「私よりもちっちゃいくせに重いじゃん!誰よりも重いらしいし!!」

憂「そんなぁ…」

唯「でーぶでーぶ!!もう知らないっ!」

憂「お姉ちゃん…」ぐす

憂「私だって太りたくて太ってるわけじゃ」

唯「ちょっと来ないで!味噌汁くさい!!」

憂(がーん)

唯「このおでぶ!私よりおっぱい大っきいし!」ふんだ!

憂「ごめんなさい…お姉ちゃん」

唯「悔しかったら痩せれば!?」ふんっ

憂「うん…頑張る」

憂(私そんなに太ってるかなぁ…)

・・・・・

憂(えっと、確か身長は154cmで、体重が…50kg)カチッ

『あなたの標準体重は52.2kg』

憂(良かったぁ…私そんなに太ってるわけじゃないよね)

『理想体重は47.4kg』

憂(理想体重…)

『モデル体重は45.1kg』

憂(…よし、4.9kg減らしてお姉ちゃんと仲直りしないと)

翌朝

唯「いただきまーす」

憂「召し上がれ♪」

唯「あれ?憂は食べないの?」

憂「う、うん…」

唯「なんで~?」

憂「痩せたいから…」モジモジ

唯(あっそうか)

唯「ふんっ!せいぜい頑張るんだな!」

憂「うんっ」

学校

梓「憂、おはよ」

憂「おはよ梓ちゃん」

梓「なんか元気なく無い?憂」

憂「そおかな?大丈夫だよ」

梓「それならいいんだけど」

授業中

憂(う~…やっぱりお腹すくなぁ…)

ぐ~

憂「///」

ザワザワ


先生「じゃあここを…平沢」

憂「はい、3xです」

先生「お?違うぞ…珍しいな」

憂(あれっ)

憂(なんか頭が働かない…)

お昼

純「あれ?憂のお弁当少なくない?」

憂「うん…」

純「もしかして憂…ダイエット中!?」

憂「純ちゃん声大きい///」

純「あぁごめんごめん……でも憂も気にするんだね~」

憂「うん…」

梓「唯先輩に何か言われたんじゃないの?」

憂「ふぇ!?そ、そんなことないよ!」

お夕飯前

憂(あぁ…お腹すいたなぁ)

コトコトコト

憂(…味見はしておかないとね)ペロ

憂(うんうん)ペロ





唯「う~い~まだぁ?」

憂(はっ…)

憂「もうすぐ~」

唯「いただきまーす」

憂「召し上がれ~」


唯「ん~おいしぃ~♪」

憂「良かったぁ」

唯「ふふ、いつもおいしいけどねぇ」


唯「おいしいなぁ」もぐもぐ

憂「…」じーっ

唯「これうま」もぐもぐ

憂「…」じーっ

唯「…うい?」

憂「…」じーっ

唯「ういってば」

憂「っへ!?なぁに、お姉ちゃん」

唯「一緒に食べよ?見つめられてると食べづらい…」

憂「でも…」

唯「いいのいいの、憂そんな太ってるわけじゃないし」(前のは憂をからかっただけだし)

憂「ううん、私は大丈夫」(お姉ちゃん私のことを思って……優しいなあ)

唯「そお?」もぐもぐ

憂「うん♪お姉ちゃんが幸せそうに食べるのを見るだけでお腹いっぱい」

唯「またまた…憂ったら~」もぐもぐ

憂「えへへ~…」


ぐ~~…

憂「///」

唯「…我慢しなくていいんだよ?」

憂「…だだ大丈夫だよぉ…あはは」

そのあと

憂(お風呂で汗かいたし…だいぶ減ってるはず!)トン

『49.5kg』

憂(こんなものなのかなぁ)

憂(でも、このペースでいけば…あと一週間とちょっとだね!)

憂(簡単簡単♪お姉ちゃん、待っててね!)


ぐぅ~~…

憂(…がまんがまん!)

唯「う~い~寝るね~おやすみ~」

憂「うんっ、おやすみお姉ちゃん♪」

唯「おやすみぃ」


憂(…起きてるとお腹すいちゃうから、私も早く寝ちゃお)

カチッ

憂「ふぁ~」ごろん

憂(お腹すくの我慢するのって結構大変かも)

憂(寝れない…)

ぐ~

憂(んっ……)

憂(…ちょっとだけなら……) のそ

憂(…だめっだめっ!頑張れ私!)ごろ

ぐ~

憂(うう…)モソモソ




よくあさ

ピピピピッ ピッ

憂「んっ…ふぁ~…」のびー

憂(…あれ?なんかお腹すいてないかも)

憂(ふふ…良かったぁ)


憂(よしっ!お弁当作ろ)

キッチン

ジュージュー

憂(うっ…)

ジュージュー

憂(…ウィンナー…味見しよ、一つぐらいなら)パク

憂「ん~おいし」もぐ

憂(念のためもう一個味見しよ)パク





憂(…5個も食べちゃった…)

唯「うい~おはよ~」

憂「おはよ~お姉ちゃん」

唯「おほぉ~今日のお弁当もおいしそおだねぇ」

憂「ふふ♪」


憂「お姉ちゃん、朝ごはん」

唯「うぃっす」

唯「んーおいし」もぐもぐ

憂「…」じーっ

唯「…」もぐもぐ

憂「…」じーっ

唯「うい、」

憂「大丈夫だよお姉ちゃん♪私お弁当作りながら味見もしたし」

唯「でもお腹すいてるんじゃ…」

憂「大丈夫大丈夫♪」

憂(大丈夫大丈夫…)

学校

憂「梓ちゃんおはよ♪」

梓「おはよ憂、なんか今日は元気だね」

憂「そう?いつも元気だよ~!」

梓「ふふ、唯先輩と似てるよね、やっぱり」

憂「そうかな?えへへ~…」

体育、ハードル走

先生「つぎっ、平沢!」

憂「はいっ!」

タッタッタッタッ


憂(あれっ)

スッテーン!!


先生「お、おい、大丈夫か平沢」

憂「いてて…」

先生「とりあえず保健室に」

憂「はい…」

憂(おかしいなぁ…)

純「憂、大丈夫だった?」

憂「うん…なんか躓いちゃって」

純(ふふ、なんか憂の貴重な失敗シーンが見れるとなんだか)

憂「?」

純「ううん、なんでもない」コホン

純「それよりさ、今日の帰りミスド寄ってかない?」

憂「えっと…」

純「あっ…そっか、じゃあ食べなくてもいいから」

憂「それなら…」

純「うん!行こ!新作が出たんだよ~」

ミスド

憂「わぁ…おいしそお」

純「ふふ…食べてみたかったんだ~」

純「いただきまーす!」パクッ

憂「…」ゴクリ

純「あぁ…//」

憂「ど、どお…?」

純「おいし~//」

憂「あはは…よかったね~純ちゃん」

純「うんっ!憂もほら一口」ホレホレ

憂「ん~…」

純「一口ぐらいなら平気だよ♪」ホレホレ

憂「そ、そうかな?」

純「そうだよ~♪食べなきゃ損だよ?」ホレホレ


憂「じ、じゃあ……」はむっ

純「どお?どお?」


憂「おいしい…//」

純「でしょおー!!」

憂「もう一口…なんちゃて」

純「いいよお~ほらほら」

憂「えへへ…ありがと」はむっ

純「おいしいよね~」もぐもぐ

憂「うんっ」もぐもぐ


憂「…」ごくん

純「ほれほれ」

憂「も、もういいや」

純「そう言わずにさ~あ」ホレホレ

憂「うっ…」

・・・・・

憂「純ちゃん…」

純「あはは…まぁ今日ぐらいいいじゃん」

憂「これじゃ一日坊主だよ~」

純「気にしない気にしないっ!」

憂「もう…純ちゃんのせいだよっ」

純「そんな幸せそうな顔で言われても…」

憂「うぅ…」

純「まあ、まだ今日も終わってないし!」

憂「そうだね…」

お夕飯前

憂(もう今日は絶対何も食べないっ!)

憂(お姉ちゃんは昨日の残りで…)

憂「お姉ちゃーん!ご飯」

唯「ほーい」


ぐ~…

憂(私ったら…)

唯「昨日とおなじか~」

憂「ごめんね…」

唯「ううん!全然いいよ~おいしいし」

憂「ありがと…」

唯「うんうん」もぐもぐ

憂「…」じーっ

唯「うめ」もぐもぐ

憂「…」じーっ

唯「…」

憂「?」

唯「あーんって」

憂「あーん」ぱくっ

唯「ふふ…引っかかったな、うい」

憂「うっ…」もぐもぐ

唯「おいし?」

憂「…うん//」

憂(ああああ…)

唯「ふふ、はい、もう一回あーん」

憂「ごめんっお姉ちゃんもう無理!」

唯「えー」

憂「わたし先にお風呂入ってきちゃうね!」

唯「えっ…あぁ、いいよ~」

憂「ごめん、お姉ちゃんありがと!」ダダッ


唯「憂も大変じゃのお…」

風呂場

憂(ううっ…私ったら……)

憂(もう絶対食べない!!)

憂「…」


憂(言われてみれば)

憂(わきばらの辺りとか…ちょっとおにくがなぁ)プニ

憂(…腹筋すればいいのかな)

憂(とりあえず食べる量減らせば痩せられるよね)

憂(頑張らないと!自分のためにもお姉ちゃんのためにも!)


うい~?

うい~~?

憂(んっ…)


唯「うい!?」

憂「あっ…ごめんお姉ちゃん」

唯「んも~お風呂の中で寝るなんて~」

憂「えへへ…もうすぐ上がるね」

唯「うん…」

唯「やっぱりご飯もちゃんと食べた方がいいよお」

唯「それに憂全然おでぶさんじゃないし。だから無理しないでね」

憂「…うん♪ありがとうお姉ちゃん」


憂(知らないうちに寝ちゃってたよ…)

憂(お姉ちゃんのためにも頑張らないとっ)

憂(ちょっと長風呂しちゃった)

憂(うぅ…今日は体重計乗るのが怖いなぁ)

『49.6kg』

憂(よかった…0.1kgしか増えてない)


憂(…今日も早く寝よっと)

────────────

よくあさ

唯「う~い~おはよ~」

憂「おはよー!!お姉ちゃん!」

唯「ふおお!元気いいね!」

憂「うんっ!今日も一日頑張ろー!」

唯「おー!」

憂「えへ…」ニコ


唯(ちょっと心配だったけど…元気そうでよかったぁ)

憂「めしあがれ!」

唯「んあれ?ういの分は?」

憂「さっきお弁当作りながら食べちゃったから」

唯「そう…なの?」

憂「うん!だから気にしないで?」

唯「うん…いただきまーす」

憂「めしあがれ♪」ニコ

学校

唯「って感じで、憂がこの2日食べないんだよ~」

律「憂ちゃんがか…」

澪「うぅ…憂ちゃんも気にしてるんだな…やっぱり」

律「なにを?」

澪「体重だよ!んなこと聞くな!」

唯「澪ちゃんも何も食べない時あるのー?」

澪「え?わ、わたしは…その…」

律「澪は我慢できなくなって食べちゃうもんなー!なんでも」

澪「り、りつぅー!!…私だって」

唯「なぁに?」

澪「…我慢する時はある…」

唯「一日中?」

澪「いや…さすがにそれは無理…」

律「さすが憂ちゃんだな~。澪とは意思の強さが違う」

澪「…」

唯(憂すごいな~…)

澪「で、でもさ、さすがにまずいんじゃないか?そんなに食べなさ過ぎるのも」

律「うんうん、いくら澪とは違って意思が強くてもなあ」

澪「…律ぅ……」

律「てへ♪」

唯(大丈夫かなぁ…憂)

授業中

先生「…はい、じゃあここ平沢さん」

唯「えっと……3x!です!」ガタッ

先生「おっ!よくできましたね」

唯「えへ~…」

和「やるじゃない、唯」

唯「ぴーすっ!」

和「…早く座りなさいよ」

唯「…あは…どーもどーも」

お昼

澪「羨ましいよなぁ…唯は」

唯「なんで?」もぐ

澪「太らない体質…」

紬「羨ましいわぁ…」

唯「えへへ…」もぐもぐ

全員「…」


律「…うおい!!暗いなぁ、もう!」

律「大体なあ!そんなこと気にして生きてちゃあ、却って寿命縮むぞ!?」

澪「…じゃあ律は気にしてないのか?」

律「そんなことはないけど…」シュン

澪紬律「はぁ……」


唯「これおいしいなぁ」もぐもぐ

澪紬律「…はぁ……」

お夕飯前

唯「う~い~…アイスぅ~…」

憂「ご飯食べてからね、お姉ちゃん」

唯「ちぇぇ…」

憂「もうすぐご飯だから待っててね」

唯「ほ~い」


唯「…うい?」

憂「なぁにお姉ちゃん」

唯「憂も食べるよね?お夕飯」

憂「もういっぱい味見したし……」

唯「味見だけじゃ足りないって~!一緒に食べよ~」

憂「う~ん…」

唯「……」


唯「…んはぁ!!く、苦しい……」ジタバタ

憂「お、お姉ちゃん!?」

唯「ういが一緒に食べてくれないと死ぬ…」

憂「お姉ちゃん……」

憂「お姉ちゃんがそこまで言うなら…あはは」

唯「そうこなくちゃ!」シャキッ

唯「お腹すいてる時は食べないとね~」

憂「ふふ…そうだよね」

唯「そうだよお~!無理するのは寿命縮めるってりっちゃんも言ってたし」

憂「うん…」

憂「できたよ~」

唯「おぉ!今日もまたおいしそうだねぇ!」

憂「えへへ…」

唯「じゃあ食べよお!」

憂「うんっ!」

唯憂「いただきまーす!!」

唯「…」じーっ

憂「…お、お姉ちゃん?」

唯「食べて」

憂「へ、へ?」

唯「いいから」

憂「う、うん…」もぐもぐ

憂「…」ごくん

唯「おっけー!いいよお!」

憂「?」

唯(どこにも隠さずちゃんと食べた!これで解決だね!!)

憂「お姉ちゃん?」

唯「ん~今日のもおいしいねぇ~」もぐもぐ

憂「う、うん…」

唯「どしたのうい?はしが進んでないよ?」

憂「え?ああ…あはは」もぐもぐ

憂「…」ごくん

唯「おっけぇ~い!その調子!!」

憂「??」

唯「憂が隠さないでちゃんと食べるか見てたんだよお~」

憂「えっ……ちゃんと食べるよっ」

唯「えへ~…念のため」

憂「もお~お姉ちゃんったら」

唯「まあまあ」

憂「…ふふ、でも心配してくれてありがと♪」

唯「あったりめぇよ!憂はわたしの妹なんだから」

唯憂「えへへ…」

唯憂「ごちそうさま!」

憂「おそまつさま~」


唯「さぁ!うい、お約束のアイスを」

憂「えっもう?」

唯「そうだよ~はやく~」

憂「えっと…これでいい?」

唯「おっけー!」

唯「んお?うい、どこいくの?」

憂「?どこって…おトイレだよ」

唯「なんだぁ~…」

唯「終わったら一緒にアイス食べよ~」

憂「うんっ!」

唯「じゃあ待ってるね~」


唯(えへへ~…元に戻ってよかったよかった)ゴロゴロ

憂「お待たせ~」

唯「遅いよぉ~」

憂「ごめんねお姉ちゃん…で私のアイスは」

唯「はいっ!これ……ってあれ?憂?」

憂「?」

唯「いや、なんでもないや」(なんか違和感?気のせいかな)

憂「気になるな~」

唯「ごめんごめん、なんでもないよ」

憂「お姉ちゃんお風呂先入ってくる?」

唯「いや、憂先入ってきなよ」

憂「そお?でもわたし長風呂したいかも…」

唯「憂あとのほうがい~い~?」

憂「その方がお姉ちゃんも楽だと思うけど…」

唯「じゃあお言葉に甘えて~」

憂「うん!」

風呂

唯(憂、最近お風呂長いな~)

唯(…ふぃ~……極楽極楽)

唯(…癒されるねぇ……)





お姉ちゃん!お姉ちゃん!

唯(んあ)

憂「お姉ちゃん!お姉ちゃん寝てたよ!」

唯「あっこれは失礼…」

憂「ふふ…」

唯「憂と同じだねー!」

憂「そこは2人とも直したほうがいいかも…」

唯憂「あはは…」

数分後

唯「あー気持ちよかった」


唯(体重計だ)よいしょ

『49.7kg』

唯(変わってないや~)


唯(疲れたしそろそろ寝ちゃお)

唯「うーいー!!お風呂どーぞー!!」

「はーい!!」

────────────

よくあさ

ピピッ

憂(ふふ♪)

憂(なんだか身体が軽くなってきたかな)

憂(今日もなんだかいい気分)

憂(お弁当作らないとっ)

憂「~♪」

キッチン

憂(そんなにお腹すかなくなってきたかも)

憂(胃袋小さくなったのかな?)


ジュージュー

憂(…)ゴクリ

ジュージュー

憂(ウィンナー1本だけなら…)




ゆいのへや

憂「お姉ちゃ~ん!そろそろ起きないと!」

唯「あと100分…」

憂「お姉ちゃんそれはさすがに…」

憂「ってお姉ちゃん!そろそろ!」

唯「ぬぇ…」ば

憂「おはよ♪お姉ちゃん」

唯「おはよぉ…うい」

憂「ご飯できたから、おりてきてね」

唯「うい」

憂「?」

唯「んぁ、返事だよ」

唯「いただきまぁす」

憂「めしあがれ♪」

唯「ういは?」

憂「もう食べちゃった」

唯「うそ!?」

憂「ごめんね…お姉ちゃん」

唯「んも~食いしん坊さんなんだから」

憂「えへへ…」(私は食べすぎてたよね、やっぱり)

学校

梓「おはよー憂」

純「おはよ~」

憂「おはよー!!梓ちゃん!純ちゃん!」


梓「憂このところ元気いいよね」

純「…あっ!分かった!!」

憂「えっ…」

純「憂、男ができたんでしょ!?それでダイエットも…」

梓「ほんと!?」

憂「ち違うよ!それに声大きいよ純ちゃん…」

梓「なんか気になるな~やっぱり」

憂「大した理由は無いよ?…最近ちょっと太り気味かなぁって」

純「…そんなことを平然と言ってのけるとは…さすが憂」

憂「そお?」

梓「確かにね……でも憂がそう太ってる!とは思わないけど」

純「私もそう思う」

憂「ふふっ…2人ともありがと」

梓「いや真面目に」

お昼

純「でもどうなの、順調?ダイエット」

憂「うんっ、結構上手くいってるかも」

梓「へぇ~すごいじゃん」

憂「そお?」

純「何かエクササイズでもしてんの?」

憂「ううん、特になにも…」

梓「食べる量減らすだけ?」

憂「うん」

純「どれくらい減らしてる?」

憂「ん~…お昼と味見ぐらいかなぁ」

純「えっ……ってじゃあ朝ご飯もお夕飯もとってないの!?」

憂(あ…お姉ちゃんにはばれない様にしないと)

憂「い、いや、そういうわけじゃなくて」

憂「ちょっと量減らしてるというか…今まで食べ過ぎてたかもって」

梓「ふぅ~ん…」

純「それで上手く行くんだぁ~いいなぁ~」

憂「純ちゃんも?」

純「いや今はしてないけどさー」

純「一度食べ始めるとついつい…」

憂「うんうんっ!分かるよ~」

純「憂はどうやって食欲抑えてるの?」

憂「ん~……食べちゃだめっ!!って」

純「なんじゃそりゃ」

憂「えへ~…」

憂「…それにね、あんまり食べてないとお腹もすかなくなってくるんだよ~」

梓「でもそれってなんか危ない気も…」
純「いいなぁ~それ」

梓「ええっ…」

体育、ハードル走

先生「つぎっ、平沢!」

憂「はい!」

憂(今度こそは大丈夫…)

タッタッタッタッ


憂(あれっ!?)

スッテーン!

先生「またか!?どうした平沢」

憂「いてて…」(な、なんで…)

先生「とりあえず保健室に」

憂「いえ、大丈夫です」

先生「そうか?」

憂(おかしいなぁ…)

純「憂、最近調子悪い?」

憂「ううん、気分は良いし体調も悪くないんだけどな…」

純「憂にもスランプのときがあるんだね~」

憂「う~ん…」

憂(やっぱり鈍くなってるのかなぁ…)

憂(もっと落とさないと…)

お夕飯前

憂「ご飯できたよ~お姉ちゃん」

唯「うむ。ご苦労」

憂「ふふ、偉そうだねお姉ちゃん」

唯「そうだよ。わたしが社長なのだよ、ういくん」

憂「はいはい、座って~」

唯「流された~…」

憂「ふふ♪」

唯「憂の分は?」もぐもぐ

憂「私はお腹すいてないから…」

唯「ほんとお?我慢してるんじゃないだろーね?」

憂「うん。本当だよ」

唯「そうなの…でもちょっとは食べなよ」

憂「う~ん…」

唯「ほら、あ~んって」

憂「あ~ん」

唯「素直でよろしいっ」

憂「なんか懐かしいな~」

唯「なにが?」

憂「昔はお母さんにこうやって食べさせてもらってたじゃん」

唯「言われてみればそうかも」

憂「よく覚えてないけど…」

唯「…憂ちゃんあ~ん」

憂「あ~ん♪」

唯「よくできました~」

憂「ふふっ、お姉ちゃんはいいお母さんになれるよ」

唯「そお?ういもだよ~」

唯憂「えへへ~」

唯「うい~アイス~」

憂「待って…えっと、バニラとストロベリーだね」

憂「どっちが良い?」

唯「ストロベリー!」

憂「じゃあ私はバニラ~」

唯「じゃあ一緒に食べよ~」

憂「うんっ」

唯「アイスもおいしかったね」

憂「ね~」

唯「えっと~わたしが先にお風呂入っていいんだっけ?」

憂「うん!お姉ちゃん、今日は寝ないようにね」

唯「同じ失敗はしないよお~」

憂「ふふ♪」

唯「じゃあ入ってくるね~」

憂「うん♪」

憂(さてと…)

憂(おトイレ行って吐いちゃわないと)

憂(う~まだ慣れないなぁ)

憂(でもでも順調に来てるから…頑張らないと)

憂(よし)スタッ

トイレ

憂「んっ……あっ」

憂(そういえばお姉ちゃんに食べさせて
もらったんだ…)

憂(う~ん……)


憂(……お姉ちゃんごめんなさい…)


憂「んっ…んっ」グイ

憂「うっ……っ……」





憂「はぁ…はぁ」

憂「よし…」フキ


「うーいー!!お先にー!!」


憂「はーい!!」

憂(後はお風呂で汗かいて…どれくらい減るかなぁ)

お風呂

憂(ふふ♪順調だ~)

憂(45kgも近いよぉ♪)

憂(お姉ちゃんも見直してくれる、きっと)
────
────────

お姉ちゃん『えっ!憂スタイルいいね~!!』

お姉ちゃん『さすが私の妹!憂は私の誇りですっ!!』

お姉ちゃん『うい大好き~!!』

────────
────
憂(////)

憂(…がんばろぉ)

憂(そろそろ上がろうかなぁ)ヨイショ

憂「えっ」グラ

憂「…」

憂(立ちくらみ…ちょっと温まりすぎたかな)


憂(ふふ♪何kgになってるかな~♪)

『48.5kg』

憂(よしっ)

憂(一日だいたい0.5kgも減ってる)

憂(この調子~)


ぐ~

憂(あれ?)

憂(お腹はすいた気はしないんだけど…まぁいいや)

憂(今日も早く寝よ~)

5日後、学校

梓「憂、なんか最近お肌荒れてるけど…」

憂「そう?」

梓「うん…なんかにきびもポツポツと」

憂「そうなんだよねぇ…」

梓「夜は早く寝てる?」

憂「うん、10時には、早い時には8時に」

梓「はやっ」

純「憂、ちゃんと野菜とってる?」

憂「う、うん…」

純「バランスの取れた食事しないとダメだよ、まあ憂に言うことでもないけどね」

憂「ううん、ありかどう純ちゃん」

純「いえいえ……ところでさ、どう?」

憂「?」

純「ダイエット!」

憂「うん…なんか止まっちゃって」

純「なに?食べるの我慢できなくなってきた?」

憂「ううん、そのままなんだけどなんか体重が落ちなくなって来て…」

純「へぇ~。何でだろうね」

梓「…憂、その辺でもうやめといたら?」

憂「えっ…なんで?」

梓「その肌荒れもダイエットのせいなんだと思うから」

憂「そう…かな」

梓「そうだよ!…たぶん」

憂「う~ん…」

梓「なんかますます憂が身体悪そうになっていくのは見てられないから…」

憂「…梓ちゃんっありがとう!」
梓「うわ!いきなり…」

憂「心配してくれてありがとう、梓ちゃんも純ちゃんも」

梓「そういうわけじゃ…」
純「うんうん、いつでも相談に乗ってあげるよ~憂」

憂「えへへ…」

帰り道

憂「~♪」

和「憂?」

憂「あっ和…さん」

和「いいわよ普段通りで」

憂「えへへ♪和ちゃん♪」

和「なんだか久しぶり…だけど、どうしたのよ憂…」

憂「?」

和「なんだか具合悪そうよ?」

憂「へっ?」

和「お肌荒れてるし…なんだかやつれてる感じ?」

憂「そ、そうかなぁ?」

和「そうよ。憂、なんか隠してるでしょ」

憂「隠す…いや、特になにも隠しては」

和「ダイエットとか?」

憂「えっ」

和「図星ね」

憂「別に隠してるわけじゃないけど…」

和「なんでダイエットなんてしてるの?」

憂「えっ…いやぁ…ちょっと太っちゃったかなって…///」

和「やれやれ…」

憂「むっ…」

和「…少なくとも憂はダイエットなんてすることないわ」

憂「なんで?」

和「太ってないから。」

憂「そんなことないよ…だって…///」

和「いいの。見せなくて」

憂「うう…」

和「憂、唯から何か言われたのね」

憂「な、なんで和ちゃんそんなことまで…」

和「分かるわよ…昔からの付き合いなんだから」

憂「う…うん///」

和「唯も憂も良い意味で鈍感だから…」

憂「鈍感って」

和「良い意味で。憂なら自分からそんなことはしないと思ったわ」

憂「うん…」

和「唯には何て言われたの─」

和「なんて野暮なことは聞くつもりはないけど、きっと何か意地悪されたのね」

憂「和ちゃん…」

和「でも憂、唯にも特に悪気は無いのよ…きっと」

和「だから気にしないで…ね?唯もあなたのこと大好きなはずだから」


憂「うっ…」ぐす

憂「…でも…お姉ちゃんは…わたしのことでぶって…」ポロ


和「…やっぱり唯の話も聞いた方が良さそうね…」

憂「ただいま…」

和「お邪魔します」

憂「和ちゃんスリッパどーぞ」

和「あぁ、ありがと」

和「まだ唯は帰ってきてないようね」

憂「うん…」

・・・・・

和「そういうことが…」

憂「うん…」ぐす

和「…もう…そんな無茶なことしちゃだめよ」

憂「うん、うん…」ポロ


「憂~ただいま~♪」


和「唯が帰ってきた」

和「おかえり、唯」

唯「えっ、和ちゃん!?なんで!?」

和「いちゃだめ?」

唯「いやいや!どーぞどーぞ」

和「もう既にあがってるわ」

唯「あそっか」

リビング

唯「いやぁまさか和ちゃんが来てくれるなん……」

唯「…って憂!?なんで泣いて…」

唯「…さては和ちゃん、憂を泣かせたな!?」

和「…はいはい、唯、あんたのせいよ」

唯「わ、わたし!?なんで!?」

和「今から話すから、とりあえず落ち着いて座りなさい」

唯「う、うん」

和「単刀直入に聞くわ、唯、あんた憂に意地悪言ったんでしょ」

唯「わたし?憂に?なんで?」

和「それすら忘れてるのね…」

和「言われた方はこんなにも傷ついてるのに…」

憂「うっ…うぅ…」ぐす


唯「憂…」

和「唯の言ったことをまともに受けて、ずっと頑張って来たのよ。憂は」

唯「わたしが言ったこと…?」

和「食べることを我慢して我慢して我慢してね」

唯「えっ……」

唯「…あ!!」

和「はぁ…」

唯「わたしが憂のアイスを間違って食べちゃった…」

和「違うわ…って、そんなこともあったのね……」

和「とりあえず謝りなさいそのことは」


唯「うん…」

唯「憂ごめんね、どうしても食べたくなっちゃって…」

憂「2人で食べようって言ってたのに…」ぐす

唯「本当にごめんなさいっ!!このとーり…」

憂「今度から気を付けてね…」ぐす

唯「うん…絶対の絶対だよ!!」

憂「…うん…」ぐす


和「で、他に思いつかないの?」

唯「んー…?」


和「…あんた、憂にでぶだの臭いだの言ったんでしょ?」

憂「うぅ……」ポロポロ


唯「あ……」

唯「で、でも、憂も普通だったし…」

和「…憂はね、あんたに心配かけまいと、食べてるフリして吐いてたのよ」

唯「えっ!?でもちゃんと飲み込んでたよ?」

和「飲み込んだのをトイレに行って全部戻してたの!」

和「あんたが痩せろって言うから…」


唯「うそ…そんな」

憂「うぅっ…っく」ぐす

唯「憂……なんて謝ったらいいかぁ…」ウルウル

和「だいたい…なんでそんなこと言ったの」

唯「うう…」
────
────────

澪『そこちょっと遅い!』

唯『あれ…』

・・・・・

澪『唯…』

唯『あれれ?』

梓『唯先輩真面目にやって下さい!』

律『憂ちゃんにやってもらうか~?』澪『…おい』


唯『真面目にやってるもん!!』

唯『みんな酷いよ!!ばーかばーか!!』ダッ

澪『お、おい唯…』

紬『唯ちゃん…』

唯『くぅ…ういういってさぁ…』

唯『んもう!!』

唯『ういがいるからいけないだよっ!』

唯『こうなったのも全部ういのせいだもん!!』

唯『帰ったらういにお仕置きしてやるもんね!』

────────
────
唯「うい…」ぐす

和「わけが分からないわ…やつあたりね」

和(…でも、憂がなんでもやっちゃうところにも原因があるみたいね)

和「…唯?」

唯「うぅぅ…憂……ほんとうにごめん」ポロポロ

唯「わたしが…ばかなごどいっだがら…」ポロポロ

唯「本当にごめんねうい……」うえええん

憂「お姉ちゃーん……」うえええん

唯「うい……」ポロポロ

憂「お姉ちゃん……」ポロポロ


和「やれやれ…」

─よくあさ、通学路

唯「あっ!和ちゃん!!」

和「ああ、唯に憂、おはよう」

憂「おはよ~♪和ちゃん」


和「もう仲直りできたのね、手繋いでるけど」

唯「うんっ!!ね~うい♪」

憂「うん!お姉ちゃん♪」


和「あはは…良かった…」

唯「そうそう、今日のお弁当はわたしが作ったんだよ~」

和「へぇ~…珍しい」

唯「ふふふ…私もやればできるのだよ」

憂「うん♪お姉ちゃんの作ってくれたお弁当食べるの楽しみ~!」

唯「きっとおいしいよお~」

憂「知ってるよ~!」

唯憂「えへへ~♪」

和(…この姉妹を見てるとこっちまで元気をもらえる気がするわ)

和「…今日も一日頑張ろ!」

唯憂「おー!!!!」





おしまい♪

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