姉「あーもう、何なわけ?」(514)

男「おい、姉貴ー」

姉「なによ?」

男「さっき確認したら、角瓶切れてたぞ?」

姉「はぁ……。で、なんでそれを私に?」

男「いやだって、姉貴、ハイボール好きじゃん……」

姉「気付いたんなら、母さんに言ってよ。私が買うわけじゃないんだから」

男「いや、でもさ……」

姉「そんで? 他に用はあるわけ?」

男「用ってほどのことはないけど……」

姉「なら、私、部屋に行くから」

男「ちょ、ちょっと待ってくれっ」

姉「……もう、今度は一体、何?」

男「い、今からさ、昨日、録画した映画見るんだけど」

男「一緒に見……」

姉「──ない」

男「……そ、そうか」

姉「んじゃ」

男「…………」

男「母さん、おはよ」

母「おはよう……って、男、今日は早起きじゃない?」

男「ちょっとね、目が覚めちゃって」

母「これは、雨でも降るかしら」

男「し、失礼な」

母「いつもは声かけても、頑固としてベットから離れないのに」

男「それはそうだけどさ……」

母「明日からも、その調子で頼むわよ」

男「出来るだけ善処します」

母「ふふっ、期待しないで待ってるわ。まずは顔洗って来なさい」

男「りょうかーい」

男(いつもはワックスなんて付けないんだけど)

男(今日という日は特別だからな……)

男「しかし……」

男(んー……うまくセット出来ない……)

男(美容室の人の話だと、こうすればいいはずなんだけど)

男「……なんか、逆に変な感じになってる……」

男(どうしよう、どうする?)

男「……頭でも洗って、初めからやり直すか……」

母『男ー、もうとっくにご飯出来てるわよー』

男「あーうんっ、おいといてーっ」

母『いいの? 冷めちゃうわよー?』

男「いいから、すぐにいくからっ」

男(くそっ……早くしないとな……)

男「仕方ない……」

男(洗面所で洗ってしまおう……)

ジャバジャバ。

姉『あーもうくそっ、寝坊したーっ!』

母『あら、お姉ちゃん、おはよ』

姉『母さん、何でもっと早く起こしてくんないの!?』

ジャバジャバ。

母『だって、いつもはもっと起きるの遅いじゃない』

姉『今日はゼミ発表の打ち合わせで、早く行かなきゃだめなんだってっ!』

母『そんなこと言われても、母さんは知りません』

姉『もうっ! とりあえず、化粧しないとっ!』

母『あーでも、今、男が使ってるわよー』

たたたたたっ。

男「……ん?」

姉「ちょっとっ!」

男「はい? だれ?」

姉「わたしよ、わたしっ」

男「その声は姉貴か。おはよう」

姉「律儀に朝の挨拶してる場合じゃなくて、あんた、何してんの!」

男「悪いけど、今使ってるから」

姉「だからさ、ここで髪洗わなくてもいいじゃんっ!」

男「こっちにも事情があんだよ。とりあえず、待ってくれよ」

姉「あーもうっ! 時間ないのっ!」

男「そんなこと言ったって、今、手が離せないから」

ジャバジャバ。

姉「いいからその手を止めろっ!」

キュキュッ。

男「あっ、蛇口ひねんなってっ!」

姉「下に化粧水とか入ってんのよっ! どいてくんないと取れないっ!」

男「目にシャプーが入るーいてぇーっ!」

ジタバタ。

姉「ちょっ、ちょっと! 暴れないでよっ!」

男「いてぇーくそ染みるーっ!」

バンっ。

姉「きゃっ!」

男「うおっ」

バタンッ。

姉「いったぁー……あんた、何するのよっ!」

男「ぶつかってごめん。……だが、ここは譲れないんだ」

姉「……あっ!」

キュキュッ……。

……ジャバジャバ。

姉「…………」

姉「そ、そう……あんた、反抗するのね、この私にっ」

男「もうちょっとなんだから、我慢してくれよ」

姉「今すぐどきなさい。まだ罪には問わないから」

男「悪いな、こっちも時間がねぇんだ」

姉「…………」

トコトコトコ……。

男「姉貴、分かってくれたか」

男「なんだかんだ言って、弟想いの良い姉ちゃんだ」

ジャバジャバ。

姉『かーさんっ』

母『どうしたの? 何か凄い音したけど?』

姉『ううん、大丈夫。それよりさ……』

母『え、なに?』

姉『長い棒、ないかな? 先が尖ってたりすると、とってもいいん……』

男「──姉貴ーっ! 替わるよ今すぐ替わるよーっ!」

男「くそー、結局、遅刻しちまった」

男「しかし、姉貴の奴、なんて最低なんだ。弟の穴を狙うなんてな……」

男「最近は俺に冷たいし、ここは一発ぶちかましてやんないとな」

男「ぐへへ、ぶちかますって。俺、ぶちかましちゃうって」

女友「……うっ、気持ち悪いやつだな……」

男「何がいいかな、隙があったら昔馴染みのカンチョーとかしてやるか」

男「テレビのリモコンとろうとした隙に、ぐさっ、オーノーっ!」

男「あの姉貴が『オーノー』って、くくっ」

男「ぷ、ぷははっ」

男「うはははははははははっ!!」

教師「そこっ、うるさいっ!」

男「あ、すみません……」

男「よう、元気か」

女友「いつになく、気持ち悪いな男」

男「まあ、それほどでもないさ」

女友「別に褒めてないんだが……」

男「お前には既に話したが、今日、俺告白する」

女友「……そうか、頑張れ」

男「髪型、変じゃないよな?」

女友「いつもと違うな。今日は、お洒落をしてきたのか」

男「まあな、やはり告白にはインパクトが大事だろう」

女友「それは私が教えたことなんだがな」

男「あと、意外性もな」

女友「もう、何も言うまい」

男「で、どう? 女友の目からして、イケてるか?」

女友「私の価値観は他の女子とは違うから、あまり参考にならんが、いいか?」

男「おう、いつもみたく教えてくれよ」

女友「少し頑張りすぎている気はするが、まあ、いいと思うぞ」

男「そうか、遅刻した甲斐があった」

女友「しかし、予定だと今日の早朝に行うはずではなかったのか」

男「そうなんだが……予定変更だな」

女友「授業後は、彼女も部活に行ってしまうだろうし、どうする?」

男「昼休みにやる」

女友「……本気か?」

男「ああ、至難の業だがな」

女友「無理しないで、部活が終わるのを待ったっていいんだぞ?」

男「いや、決意が鈍る前に実行したい」

女友「……そうか。なら、私も微力ながら手伝ってやる」

女友「恐らく彼女は女友達同士で昼食を食べるだろうからな」

女友「私が呼び出して、一人きりの状態にしてやる」

男「……いつも悪いな」

女友「いいんだ、これぐらい。昔の借りを少しずつ返しているだけさ」

男「本当に、ありがとうよ」

女友「いい、気にするな」

男「やるよ、女友。俺は、やってやるっ」

男「俺には見えるっ」

男「彼女が恥ずかしそうに、俺の告白を受け入れる姿が、なっ」

エミ「──ごめんなさい」

男「へっ?」

エミ「男くんとは付き合えません」

男「ちょっ、ちょっと待ってよっ! 何が、何が問題っ?」

エミ「えっと、クラスも違うし、それにあんまり男くんのこと知らないし」

男「それはこれから知っていこうっ、みたいなノリは……」

エミ「…………」

男「──駄目みたいですね、ハハハ」

ガチャッ。

エース「エミッ!」

エミ「あっ、エースくん」

男「……え? エース? 誰それ、留学生?」

エミ「いや、彼は、私がマネジャーを勤めるサッカー部のストライカーで」

エース「そうだ、俺がエースだ」

男「あ、そうっすか。紛らわしいですね」

エミ「どうしたの? 今、ちょっと男くんと話してて、後でもいいかな?」

男「そうそう、今は大事な話の最中なんだ。邪魔者は消えてくれよ」

エース「……エミ、お前」

エミ「えっ……」

エース「そいつの告白受けるのか? 運動もしていない帰宅部なんだぞ?」

男「いや、帰宅部かんけーねぇだろ」

エース「リフティング100回出来んのか。どうなんだお前っ!」

男「えっ、なにその挑発……。ちなみに、出来ないけど、何だよ?」

エミ「え、そうなの?」

男「はっ? いや、サッカー苦手だし出来ないっすよ」

エミ「……そうなんだ……」

男「そんなことでショックを受けてもらっても……」

エース「なんて奴だ、お前の血は青いに決まってる」

男「いや、赤いよ」

エース「エミ、こんな奴ほっといてさ……」

エミ「え、なに……?」

男「ま、まさか」

男(ここで告白なんかされたら、俺のメンツが……)

エース「──サッカーしようぜっ!」

エミ「…………」

男「…………」

エミ「……男くん」

男「あ、はい」

エミ「そういうわけだから、ごめんね」

男「そ、そうか。俺も引き止めて悪かった」

エミ「じゃあ、私、教室戻るから」

男「は、はい、さよならー」

ガチャン。

男「…………」

エース「…………」

男「で? お前いつまでいんの?」

エース「いや、エミが凄い負のオーラ出すもんでな……」

男「んじゃ、俺も行くけど」

トコトコトコ。

エース「ちょっと待てっ!」

男「あ? なんか用か?」

エース「サッカー部に……」

男「──入んねーよ、馬鹿」

……ガチャン。

コンコン。

男「姉貴ー姉貴ー」

コンコンコン。

男「いるんだろー開けてくれよー」

姉『あーもううるさいっ!』

ガチャ。

男「やっと入れてくれたな」

姉「十五分も粘るなんて……あんた何なわけ?」

男「え? 俺は、弟だけど」

姉「なんでこんな弟持ったんだろ……」

男「まぁまぁ、いいから、俺の話を聞いてくれよ」

姉「はぁー……今日はなに?」

男「振られた」

姉「い、いきなり核心ね……」

男「隣のクラスにめっちゃ可愛い子がいたんだ」

姉「それで一目惚れしちゃったと」

男「ああ、正しく」

姉「しかし、あんたも恋多き人生歩んでるわね」

男「そうか?」

姉「振られた回数言ってみなさいよ」

男「……十二回」

姉「私なら、死にたくなる回数ね」

男「そういうこと言うなよ、こっちも辛いんだからさ」

姉「で、その子とは面識あったわけ?」

男「……今日、初めて会話した」

姉「はあ?」

男「だから、仕方なかったんだよっ! 接点なんて無かったし……」

姉「接点ていうのは、自分で作るもんでしょうが」

男「それはそうだけど……」

男「隣のクラスにめっちゃ可愛い子がいたんだ」

姉「それで一目惚れしちゃったと」

男「ああ、正しく」

姉「しかし、あんたも恋多き人生歩んでるわね」

男「そうか?」

姉「振られた回数言ってみなさいよ」

男「……十二回」

姉「私なら、死にたくなる回数ね」

男「そういうこと言うなよ、こっちも辛いんだからさ」

姉「で、その子とは面識あったわけ?」

男「……今日、初めて会話した」

姉「はあ?」

男「だから、仕方なかったんだよっ! 接点なんて無かったし……」

姉「接点ていうのは、自分で作るもんでしょうが」

男「それはそうだけど……」

姉「どうしてこうも、短絡的というか、アホというか」

男「……アドバイス下さい」

姉「……また?」

男「お願いだよ……頼れるのは姉だけなんだよ……」

姉「そろそろ、そういうのも卒業してくんないとさ」

男「耳が痛い」

姉「大体さ、正直言って、あんたにはもうこりごりなのよ」

男「そ、そこまで言わなくても……」

姉「何度もアドバイスしてんのに、全く役に立ってないし」

姉「それでまた『姉貴ー姉貴ー』って泣きついてきて」

男「うぅ……」

姉「何なの? 新手の迷惑師なの?」

男「ち、違うって! 俺も悪気あるわけじゃ……」

姉「よくもまあ、そう失敗してくるもんですね」

男「……それは、姉貴が告白したことないからだろ……」

姉「告白したからって、何の自慢にもなんないのよ?」

男「それは、姉さんが……美人だから」

男「雑誌のモデルやってるとか……普通有り得ないって」

姉「……ふぅー」

姉「母さんと死んだ父さんの良い遺伝子がアンタにもあるはずなんだけどね」

男「…………」

姉「もしかして、血がつながってなかったり?」

男「おい、やめろよ……」

姉「ふふ、あながち、間違いじゃなかったりしてね」

男「……ッ」

姉「そうそうミチコって覚えてる?」

男「……知らね、忘れた」

姉「私の高校ん時の友達なんだけどさ、こないだ家に遊びにいったわけよ」

姉「そしたら、そこにミチコの弟がいてさ」

姉「それがまた、美少年なんだわ。正直、うわーいいなぁーって」

男「…………」

姉「はぁー……私もこんな弟じゃなければなぁ……」

男「……なんで」

姉「え?」

男(なんだよ……なんでそこまで言われなきゃいけないんだ……)

男(血が繋がってないかもしれないなんて……冗談でも言っては駄目だろ……)

男(くそっ……俺だって、俺だってそんなの何度も思ったさ……)

男(どうして自分だけ、顔が似てないんだとか……)

男(だから、出来るだけ、明るく楽しく生きようって……そうやってさっ……)

姉「あんた、何黙ってんの? 何かいいなさいよ」

男(昔は、俺にべったりでいつも一緒にいてくれたのにな……)

男(……姉貴が高校に入ってからは、いつも、こんな扱いだ……)

男(『弟なんていらなかった』『キモい』そうやって言われ続けた……)

男(でも、姉貴が……姉さんが、好きだったから、今までは気にしないようにしてきたけど)

男(……もう、やってらんねー、我慢の限界だ……)

姉「ねぇ、ちょっと聞い……」

男「──もういいよ」

姉「は? 何が?」

男「分かったよ、そんなに俺が嫌なら今後一切、迷惑かけないからさ」

姉「な、なに、一丁前に怒っちゃったわけ?」

男「そういうことじゃねえよ。邪魔して悪かったな」

姉「ちょ、ちょっと、まだ話は……」

男「んじゃあな」

ガチャ。

姉「……もう、なんのよ……」

なんのよ

>>33
死にたい……

男「母さん、おはよ」

母「……え? 男?」

男「顔洗ってくるから、飯用意しといて」

母「あ、うん。今日も早かったのね」

トコトコトコ。

男「……あ、そうだ」

男「ちょっと聞きたいことがあるんだけど」

母「なに? どうかした?」

男「…………」

男「……いや、何でもない……」

母「いいの?」

男「ああ、また今度聞くことにするよ」

男(聞けるわけない……)

男(俺は本当の子なのか、なんて……)

男(……そんなこと言ったら、絶対に悲しむからな……)

さもはーん

>>70
続きは君に任せた

姉「………あっ」

男「……おはよ」

姉「う、うん……おはよ」

男「どいて貰えるか?」

姉「洗面所使いたいの?」

男「見たら分かるだろ? それとも、まだ使うのか?」

姉「いや、もう終わったからいいけど……」

男「ん、なら交替」

姉「う、うん……」

……キュキュッ。

姉「あ、あのさっ……昨日のことなんだけどね」

ジャバジャバ。

姉「ちょっと私も言い過ぎたかなって……」

ジャバジャバ。

姉「で、でもさっ」

ジャバジャバ。

姉「あんたも『姉貴は告白したことない』とか言うから……」

ジャバジャバ。

姉「……って、ちゃんと聞きなさいよっ」

男「もう、なんなんだ……」

姉「だ、だから、昨日は悪かったって、謝ってんじゃないっ」

男「……別にいらん」

姉「はあ?」

男「昨日に始まったことじゃないし」

姉「なに? こっちが謝ってんのに、その態度なわけ?」

男「謝ってんなら、その威圧的なの止めろよ」

姉「い、威圧的って……そんなつもりないっ」

男「そのつもりがなくても、こっちはそう感じてんの」

姉「……っ」

男「もう行くから」

姉「ま、まだ話は終わってないっ……」

男「今日は急ぐから、またあとでな」

トコトコトコ……。

姉「…………」

姉「……なによ……」

姉「いつもは弱気な癖に……」

姉「……はぁ……少し時間を空けたほうがいいか……」

ガラガラ……。

女友「……ん?」

男「うっす」

女友「こんな朝早くに、珍しいこともあるもんだな」

男「珍しいって……そんなに意外か?」

女友「私の記憶が正しければな。こんな早くに登校するお前は、初めてだ」

男「まあ、確かにいつもは遅刻ギリギリだからな」

女友「どうかしたか? 用事があったわけではあるまい」

男「偶然、今日は目覚めが良かったっていうのは……」

女友「…………」

男「……お前には通用しないな」

女友「話すのが嫌なら、無理にとは言わないが」

女友「もしかして、昨日の件か?」

男「昨日の件?」

女友「おい、もう忘れたのか。告白して振られたんだろ?」

男「あーそういえば、そうだった」

女友「本当に、お前という奴は……」

男「悪い悪い。でも、別にそのことじゃない」

女友「なら何があるんだ?」

男「別に何もないさ。いつもと変わらない日常だ」

女友「見るからに元気がないのも、か?」

男「…………」

女友「私を舐めてもらっちゃ困るぞ」

女友「触れられたくない事なら、もう少し隠す努力をして欲しいものだ」

男「……顔に出てるか?」

女友「他の奴には分からないかもしれないが、私には分かる」

男「はは……お前にはやっぱり敵わない」

女友「『持ちつ持たれつ』」

男「えっ?」

女友「私は非力かもしれんが、それでもいいなら頼ってくれ」

男「……お前……」

女友「遠慮なんてしなくていい、そういう関係でありたいんだ」

女友「友である、お前だけはな」

男「…………」

みんなごめんね
今帰宅したよ
すぐ書く!

ガチャ。

姉「あっ……」

男「おかえり」

姉「……ただいま」

男「遅かったんだな? 飲み会か?」

姉「サークルのね。色々、付き合いがあるから」

男「ふーん、大変だな大学生は」

姉「…………」

男「…………」

姉「……ねぇ、何見てんの?」

男「あっ? こないだ録画した映画だよ」

姉「こないだって……」

男「ほら、前に一緒に見ないかって誘ったじゃん」

姉「ああー……まだ見てなかったんだ……」

男「まあな、少し気分がそがれてさ」

男(本当は、後でもう一度誘おうと思ってたんだけど)

男(今となったら、どうでもいいな……)

姉「ええと、この俳優、誰だっけ……」

男「ラッセル・クロウ」

姉「確かそんな名前だった。この人、アカデミー賞も取ったことあるよね?」

男「この映画ではないが、うん、そうだ」

『……バンバンッ』

姉「うわぁ痛そう……ボクサーの話かぁ……」

姉「…………」

姉「い、意外に面白そうじゃんっ」

男「そうか? 一度断られてるから、興味ないかと思った」

姉「いや、あの時は………」

姉「……んと、一緒に見てもいい?」

男「…………」

ポチッ。

姉「……え、なんで消すの?」

男「姉貴が見るんなら、違う映画に変えようと思ってな」

姉「今ので良かったのに……」

男「ほら、痛々しいの、姉貴は苦手だろ?」

姉「う、うん……どちらかと言えば、そうだけど……」

男「そうか? 一度断られてるから、興味ないかと思った」

姉「いや、あの時は………」

姉「……んと、一緒に見てもいい?」

男「…………」

ポチッ。

姉「……え、なんで消すの?」

男「姉貴が見るんなら、違う映画に変えようと思ってな」

姉「今ので良かったのに……」

男「ほら、痛々しいの、姉貴は苦手だろ?」

姉「う、うん……どちらかと言えば、そうだけど……」

男「だから、他の映画でも見ようかなって」

トコトコ。

姉「……ありがと、気を遣わせちゃって」

男「気にすんな。俺もこれ早く見たいと思ってたからな」

姉「ん? で、結局、何の映画? 恋愛系?」

男「んー……恋愛ってわけじゃないな……」

姉「そう、ならヒューマンね。私、泣ける話結構好きだなぁ」

ウィーン……。

男「よし、再生っと」

ピッ。

『ブオオオオオオオンッ!!』

姉「…………」

姉「……は?」

『ブオオオオオオオオオオオオオンッ!!』

男「うわぁ、えげつないな……両足ぶった切るとか」

姉「えっ……ええっ!?」

姉「こ、これ……」

男「『テキサスチェーンソー』」

姉「…………ム、ムリ……」

ガタンッ……。

男「あれ? もう行っちゃう?」

姉「……血とか出る話……私、大の苦手だから……」

男「そうか残念だな……意外に泣ける話なんだけど」

姉「泣けるって……」

男「ほら、理不尽な境遇の主人公たちに、さ」

姉「…………」

男「ん、じゃあ仕方ない。俺一人で見るとするか」

姉「…………」

姉「……なによ……」

男「あ?」

姉「……ちょっと貸して」

男「お、おいっ」

ピッ。

男「……切りやがった……」

姉「いいから、こっち向いてよ」

男「何だよ、一体……」

姉「ねぇ、こんな嫌がらせするんじゃなくてさ」

姉「言いたいことがあるなら、はっきり言ったほうが互いのためでしょ?」

男「…………」

姉「なら、私から先に言わせてもらうわ」

男「……切りやがった……」

姉「いいから、こっち向いてよ」

男「何だよ、一体……」

姉「ねぇ、こんな嫌がらせするんじゃなくてさ」

姉「言いたいことがあるなら、はっきり言ったほうが互いのためでしょ?」

男「…………」

姉「なら、私から先に言わせてもらう」

姉「あんた、まだ昨日のこと怒ってんの?」

男「…………」

姉「今日の朝、謝ったじゃん。それでも許せないわけ?」

男「別に……怒ってない」

姉「それでこんなことすんの? なら、最低ね」

男「……最低はどっちだ……」

姉「は? 声が小さくて聞こえないん……」

男「──じゃあ、もう一度言ってやるっ」

男「姉貴のほうが、最低な人間だろっ!」

姉「わ、私が最低って、どういうことよ……」

男「……俺のことをいつもゴミみたいに扱って」

男「ことあるごとに文句言って、暴言吐いて」

姉「そ、そんなこと……」

男「挙げ句の果てには、『こんな弟いらなかった』だって?」

男「『実は、血が繋がってないかもしれない』だって?」

姉「……うぅ……」

男「冗談か? これが本当に冗談だった、で済む話か?」

姉「…………」

男「もういいさ」

姉「……ちょ、ちょっとっ、本当に悪かったってっ!」

姉「うっかり変なこと言っちゃっただけで、悪気は無いの………」

男「……いい。もう、いいんだよ」

姉「ど、どうして?」

男「姉貴に謝られたって何も変わらないから」

男「…………」

男「そうやって俺を思ってた事実は……」

姉「……あっ……」

男「──何も変わらないんだろ?」

姉「…………」

姉「ち、ちが……」

──ガチャ。

男「…………」

すぐに落ちると思ってたんで、
今後の展開考え直してる

あーダメだ思いつかない
すみません、落としちゃって下さい
続き書きたい人がいたらどうぞ

姉「なんでこうなるのかな……」

姉「って私のせいだよね…………」

姉「ああもうっ!なんのよ私って!!」

姉「



ごめん思いつかん

姉「悪い弟君にはお仕置きが必要だね」
チェンソーギュイーン
弟「ぎゃーっ!あ、足がー!」

end

姉「・・・はぁ・・・」

姉(こんな風になると思ってなかった・・・)

姉(どうしよ・・・どうしよ・・・)

―――――

男(ったく、いい加減にしろよ・・・)

男(俺だって、俺だって、本当は・・・本当は・・・)

男(姉貴のこと好きなんだよ・・・だからいつも頼っていたんだ)

男「あああああああああああ!!!」

男「もう、だめだ!!!チンシュする!!!!」

もぐもぐ。

男「…………」

もぐもぐ。

姉「…………」

もぐもぐ。

母「なーんか、二人とも元気ないわね」

母「どうしたの? もしかして、喧嘩でもした?」

男「……別になんでもない」

母「本当にそう? 少し不安だなぁ」

姉「不安? なんか問題でもあるの?」

母「……ん、実はね、さっき妹から電話があって」

男「ああ、名古屋のおばさんか」

母「そうそう、それで、朝早くからなんだろうって思ってたんだけど」

母「『明日から、九州へ一緒に温泉に行かない?』って」

姉「温泉? でも、それって唐突すぎない?」

母「一緒に行こうと思っていた人が急に無理になっちゃったみたい」

母「旅行券が無駄になるのも勿体ないし、一人で行く気にもなれないからって」

姉「ふーん。で、母さんは……」

母「うん、行かせてもらうことにした」

姉「まあ、日頃頑張ってるんだから、楽しんできてよ。ちなみに、何泊なの?」

母「五泊」

姉「五泊? え? 多くない?」

母「温泉巡りするんだって。入って入って入りまくるみたい」

姉「はぁー……そういうことかぁ……」

母「お姉ちゃんは、賛成してくれる?」

姉「それはもちろん」

姉「父さんが死んでから、母さんはいつも大変だったから」

姉「それに、もう私達も子供じゃないし、これからは自分の時間を作ればいいって」

母「……お姉ちゃん」

母「……男は、どう……?」

男「姉貴と一緒だ。楽しんできなよ、俺達のことは心配しなくてもいいから」

男「……ただ」

男「お土産は期待してるからな?」

母「……うん、任しといてっ」

男「はは、楽しみにしてるよ」

母「………二人とも本当にありがとう」

母「それじゃあ、明日から五日間いないけど……」

母「姉弟二人で協力し合って、仲良くしてね?」

女友「ふむ、旅行か」

男「ああ……予想外の展開だ……」

女友「このタイミングで、姉と二人だけの生活」

女友「気まずといったらありゃしないな」

男「だろ? 食事当番とか、どうしよう……」

女友「ん? まだ決めてなかったのか?」

男「昨日から、姉貴とは会話してねぇ……」

女友「そうか、早く仲直りするのが一番だと思うが……」

男「…………」

女友「未だに怒りは根強いみたいだな……」

男「以前のように接することはもう無理だと思う」

女友「そういうことは、本来、時間が解決してくれるんだがな」

女友「しかし、この様子だと逆に悪化しかねないな」

男「……その可能性はある……」

女友「やはり、まだ許せないか?」

男「許せないというか……」

男(……あの瞬間に、今までの自分が全て否定されたような)

男(何かが変わってしまった……そんな気がする……)

男「…………」

女友「……んー、これは重症だな」

女友「……そうだ」

ガサガサ。

男「どうした? 何を探して……」

──バサッ。

男「……雑誌、か?」

女友「学校に来る時に、コンビニに立ち寄ったんだ」

女友「そこで偶然目にしたのが、これだ」

男「……それが一体」

女友「……ほら、このページを見てみろ」

ぺらぺら。

男「…………」

男「……姉貴、だな……これ」

女友「やはりか。確信は持てなかったんだが、ふむ」

男「…………」

女友「しかし、同性からして見ても綺麗な人だな」

男「……そうでもないさ」

女友「出るところは出ているし、それでいて余分でもない」

女友「身長は高いし……言い出したらキリがないな」

男「そんなに言うほどのもんじゃねぇよ……」

女友「それは、あまりにも見慣れているからなのではないか?」

男「…………」

女友「一般人の私から言わせてもらえば」

女友「男の姉は、雲の上にいるような存在だな」

男「……雲の上って……」

男「……でも、お前だって整った顔をしてるぞ」

女友「私がか?」

男「ああ、俺からしてみれば、姉貴よりお前のほうが美人だと思う」

女友「止めてくれ止めてくれ。逆に虚しくなってくる」

女友「私なんて、背もなければ胸もないし……女らしさの欠片もない」

男「んー……だが」

男(それとは違う、気品のようなものを感じるんだよな……)

男(……どこかしら脆そうに見えて、けれども気高くて)

男(つい守ってやりたいような、側にいたいと感じるような、そんな気を起こさせる)

男「……俺は全然、良いと思うぞ」

女友「…………」

女友「なら、私と付き合うか?」

男「…………」

男「……は?」

女友「なんなら、胸の一つでも見せてやらないこともない」

男「い、いや、ちょっと待てっ」

女友「接吻というものにも、少し興味があるな」

女友「今からでもやるか、チュー」

男「や、やんねえよっ!」

女友「ふむ、残念。人の目など気にしなくてもいいのにな」

男「そういうことじゃないっ! 何で急にそんな話になるっ!?」

女友「あれだけ面と向かって褒めるんだ、気があるのかと思うだろ」

女友「まあ、全て冗談なんだがな」

男「……はぁ……焦った……」

女友「私をからかうから、いけないんだ。少しは反省しろ」

男「……未だによく分からないが、反省する」

女友「よし、償いに今日の帰りは付き合え」

男「ん? どこかにでも行くのか?」

女友「とりあえず、予定を開けといてくれ」

女友「──実地調査を行う」

男「……はいっ?」

トコトコトコ。

男「…………」

男「まさか、実地調査って……」

トコトコ……。

女友「よし、着いたぞっ」

男「…………」

男「……大学……だよな?」

女友「どうした? 入らないのか?」

男「……俺は、止めとく」

女友「気にならないのか?」

男「何がだよ……」

女友「姉がどのような大学生活を送っているのか」

男「…………」

女友「変な男どもに付きまとわれているかもしれんぞ」

男「……っ」

女友「お前が行かないなら、私だけでも」

……トコトコトコ。

男「わ、わかったよっ、俺も行くって!」

タタタタッ。

女友「ハハハ、素直じゃない奴だな」

男「うるせぇ、姉貴に見つかったらどうすんだ……」

女友「んーその時は、その時だ」

男「行き当たりばったりだな……」

女友「それがまた面白い」

キリが悪いけど、ここまで。
明日は時間があるので、もっと進むつもり。
ではまた。

隣りの部屋からのギシアンが五月蝿くて困ってた。
隣りの男がイク時に「あ!!いく!!!」ってでかい声を出す癖があることを見出した。
で、一月くらい前、やはり男の「あ!!いく!!!」という声が聞こえてきたので
俺は「いってらっしゃい!!!!!」とでかい声で叫んでやった。
その後、ギシアンは聞こえてこない。

今帰宅しました
少し仮眠した後、投下しますん
しばしお待ちを…本当にごめんなさい

   ∧,,∧
  ( `・ω・) まかせろ
  _| ⊃/(___
/ └-(____/

起きた
保守の件はごめんなさい
これから、何とか挽回できるよう頑張る
では、書いてきまふ

トコトコトコ。

男「しかし、こんな広いキャンパスの中、どうやって姉貴を探すんだ……」

女友「何となく歩いていれば、見つかりそうだがな」

男「んな、馬鹿な。そんな偶然があるわけね……」

学生女1『姉ー、どこいくのーっ』

姉『食堂行って、次の授業の課題終わらせるー』

学生女1『あー待ってっー、みんなも行くからっ』

男「…………」

女友「はは、これこそが運命というやつだな」

男「……いや、運命とか、ホント困るから」

女友「とりあえず、隠れるぞ」

男「あ、ああ……」

ザザ……。

男「で、この後どうすんだ……」

女友「後を付けて、様子を探ろう」

男「様子って、他の学生にバレちまったら相当やばいぞ……」

女友「何食わぬ顔でいれば、誰も気付ない」

女友「大学は、高校に比べてオープンな場所だからな」

女友「それに、高校生ぐらいに見えるやつだって……ほら、うじゃうじゃいる」

男「まあ……確かに……」

女友「なんだ? もしかして、怖じ気づいたか?」

男「そ、そんなことねぇよっ!」

女友「……声が大きい。もう少し、心にゆとりを持て」

男「はぁ……努力する……」

女友「……ん?」

姉『早くしないと、先行くぞー』

学生女1『う、うんっ。もう少しで来ると思うんだけど……』

姉『そんなに、誰を待ってるってわけ?』

学生女1『え、ええと、それは……』

姉『……まさか』

学生女1『……うぅ』

姉『男連中だったりしないわよね? 私、いつも嫌だって言ってるし』

学生女1『あわわ……あわわ……』

姉『明日から三日間、飯アンタたちのおごりだから』

学生女1『……ご、ごめん……』

姉『もう、ほんと疲れる』

男「…………」

女友「中々、面白そうな展開になってきたじゃないか」

男「姉の奴、大学でもあんな調子なのか……」

女友「前評判通り、少々、きつめな女性のようだ」

男「きつめっていうか、アレは自分のことを女王様か何かと勘違いしてんだよ……」

女友「……ふむ、女王様か」

タタタタ……。

姉『……やっときたか』

学生女2『ごめんごめん、遅くなっちった』

姉『明日から飯おごりなさいよ』

学生女2『へっ? 何の話ー?』

学生女1『おごるおごるっ! でも、食堂のメニューにしてねっ!?』

学生女2『はあ? なんで私がおごることに?』

姉『……いらっ』

学生女1『……ふぅ……馬鹿な子の相手は疲れる……』

姉『……それで』

姉『あんたたちは、一体何?』

学生男1『えっと、顔……見たことあるよね?』

姉『いや、んー……ちょっとごめん、分かんない』

学生男1『そ、そっか』

学生男2『じ、実は語学の教室で一緒なんだっ』

姉『語学って、チャイ語?』

学生男2『ああ、いつもは後ろの方に座ってる』

姉『確かに……見たことがるような、ないような』

姉『まあ、いいわ。それで、何の用なの?』

学生男1『…………』

学生男2『……ええと』

姉『ん? なに?』

>>424
× 姉『確かに……見たことがるような、ないような』
○ 姉『確かに……見たことがあるような、ないような』

男「…………」

男「……なぁ」

女友「どうかしたか?」

男「これ以上は、もう止めておこう……」

女友「唐突だな……何が問題だ?」

男「ほら、あいつらの後ろにいる男を見ろよ」

女友「……男?」

姉『黙ってちゃ分からないんだけど』

学生男1『実は、用があるのは俺ら二人じゃなくて』

学生男2『ほらっ、早くいけっ』

?『あ、ああ……』

姉『え? だれ……』

姉『……って、あ、れ……?』

学生『……ひ、久しぶり』

男「…………」

女友「ふむ、そういうことか」

男「なら、もういいだろ。早く帰ろうぜ」

女友「だが、私はここから離れる気はないぞ」

男「……なんでだよ」

女友「男、お前はもう少し理解したほうがいい」

女友「想像している以上に、彼女は周りから注目を浴びているぞ」

男「それが何だ」

女友「昔のことを思い出せ」

男「……昔って、意味がわからんぞ……」

女友「とても仲が良い姉弟だったんだろ?」

男「はぁ……そんなことまで、俺は話したのか」

女友「はは、長い付き合いだからな」

男「そうだな……昔は違ったよ」

男「どこに行くにせよ、何をするにせよ、いつも一緒だった」

男「俺は姉貴のことを『ねえちゃん』って、呼んでて……」

男「……今でも、たまに思い出す」

女友「そうか、そうなんだな」

男「ん?」

女友「お前は、やはり、今の現状に納得していない」

男「……何を勝手に……」

女友「いいのか? これで本当に」

男「……いいって、何が……」

女友「彼女は人気者だぞ?」

男「だから……」

女友「──お前だけの大切な人で無くなる日は、そう遠くない」

男「…………」

メシ食ってくるスマソ

男(姉貴……大切な人……)

男(……分からない、今の俺には……)

トコトコトコ……。

女友「……行くのか?」

男「これ以上はな、俺が入っていい領域を越えている」

女友「……そうやって」

男「あ?」

女友「また、逃げるのか?」

男(逃げる? 何を言ってるんだ?)

女友「私には分からない。お前は一体どうしたいんだ?」

男「……おいおい、訳のわからんことばかり……」

女友「何を恐れてる? この状況はお前が望んだんだろ?」

男「……勘違いするな、俺は何も恐れていない」

トコトコトコ……。

女友「…………」

男(くそっ……何が何だか……)

男(……はぁ……)

男(どうしてこんな風になっちまったんだろうな……)

「…………」

男(……逃げる、か……)

男(確かに……そうかもしれない……)

男(いつから、おかしくなったんだろう……)

男(姉貴が高校に入学して……それで)

男(ん……何かあったっけ……?)

トコトコ……。

男「………思い出せないな」

男(その前のことは鮮明に覚えてるんだが……)

男(どうしたんだろ……?)

男(…………)

トコトコ……。

……──。

男(……ん)

男(……あっ……)

男(下が……白黒……)

男(…………)

男「……あれま、赤信号だっ──」

バァンッ!!

もーおー戻れないー傷つく事にー

(誰かがいた)

(誰かが泣いていた)

(どうしたんだろう)

(何があったんだろうか)

(おかしいな)

(おかしい……)

(何かが歪だ)

(とりあえず、また始めるとしよう)

(今度こそは……)

(……そう、願って──)

男「おい、姉貴ー」

姉「なによ?」

男「さっき確認したら、角瓶切れてたぞ?」

姉「はぁ……。で、なんでそれを私に?」

男「いやだって、姉貴、ハイボール好きじゃん……」

姉「気付いたんなら、母さんに言ってよ。私が買うわけじゃないんだから」

男「いや、でもさ……」

姉「そんで? 他に用はあるわけ?」

まさかのループ:(;゙゚'ω゚'):

男「用ってほどのことはないけど……」

姉「なら、私、部屋に行くから」

男「ちょ、ちょっと待ってくれっ」

姉「……もう、今度は一体、何?」

男「い、今からさ、昨日、録画した映画見るんだけど」

男「一緒に見……」

姉「──ない」

男「……そ、そうか」

姉「んじゃ」

男「…………」

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