妹「やっぱりお兄ちゃんはおっぱい小さい子のほうがいいの?」(724)

兄「ああ。そうだ」

妹「そんな…」

兄「俺の妹像は、もっと身長が小さくてだな、胸もまだまだ発展途上、少し生意気が良かったんだ」

妹「…」

兄「それに比べてお前は…」

兄「巨大な胸、俺とすこししか違わない身長、素直で優しすぎる性格」

妹「うぅ…」

兄「正直、俺の妹像と正反対だ」

妹「で、でも、私、お兄ちゃんのこと大好きだよ?」

兄「そーゆーことを平然と言っちまうから嫌なんだよ、すこしくらい嫌ってみろよ」

妹「お兄ちゃんを…?」

兄「うむ」

妹「お、お兄ちゃんなんか、大嫌い!」

妹「…ごめんなさい! お兄ちゃん大好き!」

兄「なんでそうなる!」

妹「お兄ちゃーん起きてー」

兄「…」

妹「もう、お兄ちゃんったら…」

兄「…」

妹「早く起きないと…ちゅ、チューし、しちゃうよ?」

兄「…」

妹「…ほ、本当にしちゃうよ?」

兄「…」

妹「…」ソワソワ

妹「や、やっぱり無理! 恥ずかしいよぅ!」

兄「ん…妹か」

妹「お、お兄ちゃん!」

兄「…なんで俺の上に乗っかってるんだ?」

妹「ひゃあ!? ご、ごめんなさいっ!」

兄「まさか、俺が寝てる間に、貞操を…!」

妹「ていそう?」

兄「知らないのか?」

妹「…」コクコク

兄「急に恥ずかしくなってきた…」

兄「いただきます」

妹「どうぞどうぞー」

兄「なんでお前が言うんだ」

妹「え、だって、私が作ったんだもん」

兄「そ、そうなのか…」

妹「お父さんもお母さんもお仕事でいないから、ね。…美味しいかな?」

兄「…ん」

妹「ど、どうかな?」

兄「一々聞くな、めんどくさい」

妹「ご、ごめんなさい…」

妹(ど、どうなんだろ…美味しかったのかな…?)

兄「なんでついてきやがる」

妹「だ、だって、私もこっちだもん」

兄「じゃあなんで俺の隣に平然といやがる」

妹「お、お兄ちゃんと一緒に行きたいんだもん…」

兄「気持ち悪い。やめろ」

妹「ごめんなさい…」

兄(いつからこんなブラコンになっちまったんだ?)

兄友「羨ましい限りじゃねぇか」

兄「そうか? うざいだけだぜ」

兄友「俺の妹の方がよっぽどうざいぜ。胸も背も小さくて、クソ生意気で、料理下手で、将来が心配だぜ」

兄「…むぅ」

兄友「俺はもっとちゃんと成長して胸もボインボイン、性格は優しくて『お兄ちゃん大好き!』とかいう子が良かったぜ」

兄「妹交換しろこの野郎」

昼食

兄友「一緒に食っていいか?」

兄「なんで毎回聞くんだよ。いいぜ」

兄友「サンキュー」

兄「ん? いつもと弁当箱が違う…」

兄友「ピンクだな」

兄「…嫌な予感がするぜ」パカッ

兄友「ぷっ…くははははは!!」

兄「笑うな!」

兄友「それ完全に妹ちゃん間違えてるだろ! 可愛らしい弁当だなぁ!」

兄「あんの野郎…」

女「あれ? 兄くんなにその弁当?」

兄「ああ、実はいもうt…」

兄友「こいつ、彼女できたんだってさー」

兄「なっ!」

女「えっ! う、うそでしょう?」

兄「何言ってやがんだこの野郎!」

女「さ、先越されちゃった…」ボソッ

兄「あん?」

女「な、なんでもない! き、気にしないで!」

兄友「やっぱりな…」

兄「?」

妹「あっ…これ…」

妹友「どうしたのよ?」

妹「お兄ちゃんの弁当と間違えちゃった…」

妹友「うっわぁ、おっきいわねぇ…男の子ってこんなにいっぱい食べるの?」

妹「うん。お兄ちゃんはこれでも足りないって言ってるの…」

妹友「そりゃ凄いわね…あ、その分ちゃんとカロリー高めのとか入れてるのね。妹やっさしー」

妹「か、からかわないでよっ」

妹友「でも、お兄ちゃんのためにそこまでするとは…前一緒に買い物した時も料理本買ってたし…」

妹「う、うるさいわねっ! この話はこれでおしまいっ!」

男「おー? 妹、でけー弁当だな」

妹「男くん、ちょっとね…」

男「多くないか?」

妹「う、うん…」

男「す、すこし食べてやるよ」

妹「え、でも、悪いよ」

男「いいからいいから!」

妹「…そう? ありがとう」

妹友(ほほう…男のやつ…)

兄「ふわぁ…そろそろ掃除も終わりか」

風紀「ちょっと兄君! ちゃんとお掃除しなさい!」

兄「げ、風紀委員…」

風紀「あなたはいつもいつも掃除をサボって…許せません!」

兄「女がそんなに怒鳴るもんじゃないぜ」

風紀「な…私が怒鳴ってるというんですか!?」

兄「ああ、俺にはそう見えるけど」

風紀「許せません! これからあなたを学校にいる間監視します!」

兄「な、なにぃ!?」

風紀「私は自分の職務を全うするだけです。勘違いしないでくださいね!」プイッ

兄(勘違いするところがどこにある?)

風紀「ほら、ここの掃除、まだ終わっていないでしょう!? さっさとやりますよ」

兄「うへえマジかよ…」

放課後

兄「はぁ…つらかった…」

友「おうおう、お疲れのようだな」

兄「ああ、予想以上につらかったぜ」

友「ホームルーム中も死んでたもんな。何やったんだ?」

兄「ん、風紀と一緒に雑巾がけ」

友「二人でか?」

兄「おう。それよりもおかしいことがあるんだよ」

友「ん? どうした?」

兄「そこの担当、俺以外にもたくさんいるのに、どうしてか俺だけに牙を向けられちまう」

友「ああ…それはな…」

兄「? なんだよ、はっきり言えよ」

友「羨ましいぜ、お前が」

兄「は?」

友「そんなことより、帰ろうぜ」

兄「おう…」

ざわ…ざわ…

友「ん? 校門前でなにやら騒ぎが…」

「あの子誰?」

「すっごく可愛くない?」

妹「お兄ちゃんまだかな…」

兄「!!」

妹「あ、お兄ちゃん」

兄「やめろ! こっちに手を振るな!」

「ええ! 兄!?」

「うそぉ! 兄の彼女!?」

兄「違う! 俺の彼女じゃない!」

友「くそー! 羨ましいぜー! 彼女がいるなんてー!」

兄「お前、大声で何言ってんだ!?」

風紀「彼女!?」

兄「変な人湧いてきた!」

風紀「不純性交友はいけません!」

兄「友、わりぃ、一緒に帰れなくなった!」

友「わかってるよ」

兄「おい! 妹!」

妹「は、はい!?」

兄「急いで帰るぞ!」ギュッ

妹「ひゃっ!?」

兄「ふぅ…なんとか風紀から逃げられたか…」

妹「お、お兄ちゃんどうしたの?」

兄「それより、なんでお前が校門前にいる!?」

妹「え…そ、それは…」

兄「それとあの弁当箱はなんだ!? ふざけるな! 俺は腹が減って死にそうだった上に、意味不明な労働までさせられたんだぞ!」

妹「さ、最後のは…私関係ないんじゃ…」

兄「うるさい! これからはもうこういうこと無いようにな」

妹「…ごめん、なさい…」

兄(…これでいい)

兄(ちょっと理不尽すぎたかもしれんが、これで少しは俺と距離を置くだろう)

妹(手、握られちゃった…嬉しいな…)

兄「おい、妹」

妹「は、はい!」

兄「帰るぞ」

妹「うんっ」

兄「…」

妹「お兄ちゃん、人気なんだね」

兄「はぁ? 急になんだよ」

妹「さっきの女の人って、彼女とかなの?」

兄「変な事言うな馬鹿。なんの関係もねぇよ」

妹「ご、ごめんなさい…」

兄「ただいまー」

妹「ただいま」

兄(…ああ、母さんも親父も勤務中か)

妹「お兄ちゃん…お弁当ごめんね」

兄「なぁに、過ぎたことだ。次はちゃんとしてくれよ?」

妹「うん! お兄ちゃん、今日は何が食べたい?」

兄「別に、なんでもいいよ」

妹「なんでもいいが一番難しいんだよぅ…」

兄「…じゃあ、肉じゃが」

妹「りょーかい!」

兄(ふぅ…着替えるか)

妹「お兄ちゃ…きゃぁ! お、お兄ちゃん! こんな所で着替えないでよ!」

兄「はぁ? 別にいいだろ、家族なんだから」

妹「だ、だめぇ! 着替えるなら自分の部屋で着替えて!」

兄「うお! や、やめろ、押すなって…!」

兄「ったく、なんだよ…あいつ」

兄(いつからあんなやつになったんだ…)

兄「飯できたかー?」

妹「う、うん」

兄「…? なんで目をそむける」

妹「そ、そむけてないよ」

兄「嘘をつくな。人が話をしている時はちゃんと目を見るもんだ」

妹「…ごめんなさい」

妹(お兄ちゃんの体…すっごくたくましかったなぁ)

プルルルル プルルルル

兄「ん、電話か」

妹「あ、お兄ちゃん、私が出るよ」

兄「ん、頼んだ」

妹「もしもし…? …男くん?」

兄「…」

妹「う、うん…私? 明日は空いてるけど…」

妹「うん…わかった。明日ね。じゃあ、バイバイ」

ガチャ

兄「誰からだ?」

妹「え!? と、友達だよ」

兄「友達の、誰だ…?」

妹「え…えっと…」

妹「だ、誰でもいいじゃないっ」

兄「…まあ、どうでもいいけどな」

兄(…)

妹「お兄ちゃん…」

兄「ん?」

妹「肉じゃが…美味しくない?」

兄「は?」

妹「だ、だって…全然減ってないから…」

兄「食欲がないんだよ」

妹「え、だ、大丈夫? お薬とかいらない?」

兄「うるさい。黙って食え」

妹「は、はい…」

兄「…明日、どこに行くんだ?」

妹「え?」

兄「明日、どこに行くんだと聞いている」

妹「き、聞いてたの…?」

兄「あんな声で喋っていたら、誰だって聞こえる」

妹(すっごく小さな声で喋ったんだけど…)

妹「遊園地に誘われて…」

兄「何人で行くんだ?」

妹「…二人」

兄「…そうか」

妹「…で、でもね…」

兄「…」

妹「…」

妹「お、お兄ちゃん」

兄「…ん?」

妹「お兄ちゃんは明日、どこかに行かないの?」

兄「行かん。休日は休むもんだ」

妹「そ、そっか…。それじゃあ、お昼ご飯とかはどうする?」

兄「作っといてくれ」

妹「うんっ、わかった」

妹「お風呂入る?」

兄「あとでいい」

妹「わかった。じゃあ先に入ってるね?」

兄「早く行け」

妹「うん」

兄(…)

兄(なんだかモヤモヤする)

兄「なんなんだこれは…」

兄「くそ、テレビつまらん」

兄(風呂に入る用意でもしとくか)

兄「ん? 妹の服…」

兄(邪魔だな。とりあえず洗濯物にでも入れとくか)

兄「…ん?」

兄(このでかいものはなんだ…?)

ガラッ

妹「…な、何してるの……?」

兄「ん、おお、妹」

妹「…きゃーーーーーーーーーーーーーーーーー!!!」

妹「…グスン」

兄「泣くことはないだろう」

妹「グスン…み、見られちゃった…」

兄「はぁ? 下着のことか?」

妹「わ、私の…は…」

妹「おおき…すぎて…かわ…いく、ないから…」

兄「悪かった。これからは気をつける」

妹「う、うん…」



兄「…あーすっきりしたー」

妹「お兄ちゃん、私もう寝るね」

兄「報告はしなくていい」

妹「ご、ごめんなさい…で、でも一応…ね?」

兄「わかった、おやすみ」

妹「おやすみ、お兄ちゃん」ニコッ

兄「…俺も寝るか」

妹「お兄ちゃん、お兄ちゃん」

兄「あん?」

妹「私、でかけるから、一応報告です」

兄「はいはい、いってらっしゃい」

妹「うん、それじゃあ、行ってくるね。あ、ちゃんと朝ごはん食べてね?」

兄「わかったわかった…」

妹「うん。じゃあ」

兄「…」

兄「!」

兄「別にこれは尾行ではないぞ…ただ、俺の行きたい道が同じなだけだ…」

妹「おまたせ、待ったかな?」

男「う、ううん! 全然! そ、それじゃあ、行こうか!」

兄「…あいつか…」

兄(別に俺には関係ない。まったくな)



兄「くっ! 遊園地の中に…」

兄(一人で中に入るのはきついぞ…)

風紀「こら、兄くん! 遊園地の近くでウロウロと、何してるんですか!?」

兄「げっ、風紀委員…」

風紀「ただの不審者としか思えません! ただちに帰りなさい!」

兄「風紀、ちょっとこい」

風紀「な、なんですか!? わ、私になにかするつもりですか!?」

兄「一緒に遊園地に入ってくれ」

風紀「」

妹「うわぁー」

男「わ、わりぃな。俺と一緒で…」

妹「そんなことないよ。すっごく嬉しい」

妹(ここ、小さいときにお兄ちゃんと一緒に行った遊園地だから…)


兄「あんのやろう…」

風紀「私を遊園地に連れてきて、な、何をするつもりですか!?」

兄「ちょっと黙ってろ」

風紀「! な、なんですかその言い方は!!」

ジェットコースター

男「うおおおおぉおぉぉぉぉ!!」

妹「きゃああああ!」

兄「ぐおおおおおお!?」

風紀「きゃああ!!!? ちょっと、兄くん、こんなことしていいとでも…」

コーヒーカップ

男「うわあわあわあ!!」

妹「め、目が回るぅ!」

兄「きもちわりぃ!」

風紀「ちょっと…あんまり…まわさないで…!」

妹「いろんな乗り物に乗れて楽しいね!」

男「うん」

妹「そろそろ時間だから…観覧車に乗らない?」

男・兄「観覧車ー!?」

妹「あれ?」(今、お兄ちゃんの声が…)

兄「やっべ…!」

男「の、の、乗るの?」

妹「…だめ、かな?」

兄(やめろ! やめろ! やめろ!)

男「うん、いいよ」

兄(ふざけるなーーーーーーーー!!)

妹「それじゃあ、いこっか」

兄「くっそう! 行くぞ、風紀!」

風紀「…」

兄「風紀?」

風紀「き、気持ち悪い…」

妹「うわぁ…」

男「…すっごい綺麗だな」

妹(…お兄ちゃんと、一緒に乗った観覧車…)

男「…?」

妹(あの時は…お兄ちゃんが結婚してやるって、言ってくれたんだよね…)

男(顔赤いな…?)

男「…」ドキドキ

妹(あの時…き、キスしちゃったんだよね…)カァァ

男「あ、あのさ!」

妹(だめだめ! またこんなこと言ってたら、お兄ちゃんに嫌われちゃう)

男「…あれ?」

男(スルーされた…?)

兄「いったいどんな話をしているんだ…?」

風紀「…」

兄「ん? どうした?」

風紀「い、いきなり観覧車に乗せて…何をするつもりなの?」

兄「何もしない。ただ付き合っといてくれ」

風紀「つつつ、付き合う!?」

兄「? ああ、そうだ」

風紀「いや、まだ…私たちは高校生だから…そ、それに風紀委員が不純性交友なんてしたら…」

兄(あいつ…スカートで観覧車に乗るとはいい度胸してやがるな、痴女め)

兄(あの糞男に見られんじゃねえぞ…)

風紀「…兄くん?」

兄「ん、ああ、そうだな」

風紀「…」

風紀(もっと可愛い服着てきてたら、反応してくれたかな…)

風紀(…でも、スカートは無理…! 恥ずかしいっ)

風呂行ってきます。

前回は途中で落ちてすいませんでした。

妹「今日はありがとう」

男「い、いや、それほどでも…」

妹「(いろんなことを思い出して)すっごく楽しかったよ」

男「よ、よろこんでくれたならうれしいぜ」


兄「…」

兄(やはり妹も、俺が見ない間に成長していくんだな)

兄(…さて、帰るか)

兄「風紀、送ってってやるよ」

風紀「え!? いや、べ、別にいいですっ」

兄「もう日も落ちたし、あぶねえよ」

妹「…あれ?」

男「どうした?」

妹(お兄ちゃんと…昨日の女の人!?)

男「…?」

妹「きょ、今日はありがと、じゃあね」

男「あ、送る…」

妹「あ、大丈夫。男くんにも悪いし」

男「…じゃ、じゃあな」

妹「はぁ…」

妹(このお土産…いらないかな?)

妹(お兄ちゃんにも彼女かぁ…)

妹(すっごく綺麗な人だったなぁ…)

妹(お兄ちゃん、メガネかけてる人とか、好きなのかな?)

妹(…あれ、なんで泣いてるんだろ…)

ガチャガチャ

妹「あれ、まだお兄ちゃん帰ってないのかな?」

ガチャン

妹「ただいま」

妹「ふぅ…休日でも、お父さんもお母さんもお仕事か…」

妹「あ…これ…」

妹「朝ご飯も昼ご飯も、お兄ちゃん食べてない…」

妹「…」

妹「なにしょぼくれてるのっ」

妹「彼女さんができたら、当たり前のことじゃないっ」

妹「むしろ、喜ばなきゃ!」

妹「よーし今日はとっておき豪華な晩御飯に…!」

プルルルル プルルルル

妹「ん? なんだろ…お兄ちゃん?」

ガチャ

妹「もしもし? お兄ちゃん?」

兄「おう、妹か?」

兄「悪いが、友達に飯をよばれることになった。すまんが、今日はいらん」

妹「あ…うん」

兄「それと、今日飯を作らせたのに、食わなくてすまんかった」

妹「…! うんっ、いいよ、別に気にしてないから」

兄「じゃあな」

プッ ツーツー

妹「…うふふ」

妹(彼女さんの両親公認なのかな…? それとも、彼女さんの手作り料理かな?)

兄「…」

風紀「な、なんですかその目は…?」

兄「…いや、別に」

兄(まずくはない。まずくはないんだが…)

兄(これと言ってうまい! というわけでもない)

風紀(そういえば今日は両親の結婚記念日で、水入らずだったのよね…)

兄「うまい…ぞ」

風紀「そ、それならよかった」

兄(こりゃ妹の飯が美味すぎるのかもしれないな)

兄「うん、とりあえず、ご馳走様」

風紀「あ、兄くん」

兄「ん?」

風紀「今日…遊園地に連れて行ってくれて…その…」

兄「おう」

風紀「これ、あげるわ」

兄「なんだそりゃ?」

風紀「き、キーホルダー…この前旅行行ったときに、買ったから」

兄「あー。ありがとう」

風紀「あ、別にあなたに買ってきたわけじゃないですからね」

兄「わかってるよ」

兄「ふぅ…大分遅くなっちまったな」

兄(イルカのキーホルダー…か)

兄「妹にでもやるか。あいつ、誕生日近いし」

?「あれ…兄くん?」

兄「ん? 女か」

女「やっぱり兄くん! どうしたの、こんな夜遅くに」

兄「いやあ、ちょっとな」

兄「お前こそ、どうしたんだよ、こんな時間に」

女「バイトだよ。今日は休日だから長めだったんだ」

兄「ほう、バイト…喫茶店とかか?」

女「まあ、そんなところかなほら、ここから見える…あそこの喫茶店」

兄「ほうほう…なら今度からかいに行ってやろう」

女「もう、やめてよー」

女「あ、あのさ…」

兄「ん?」

女「予定空いてる日とか…ある?」

兄「たいてい暇だ」

女「じゃ、じゃあ、また今度メールしていい?」

兄「ん? メールだったらいつでも送れよ。メールするために空いてる時間聞くってお前…」

女「ち、違うよっ。今度どこか行くときにお誘いとかしていいってことっ」

兄「ああ、そういうことか」

兄「…ふー」

兄(家まで帰るのめんどくせー)

兄(女もこんな時間まで働いてるとは…熱心だな)

グゥー

兄「…くそ」

兄(結局あんまり飯食えんかったから腹減っちまった…)

兄「…風紀の分までチケット代払っちまったから金もねえし…」

兄(家にあるもので我慢するか)

妹「…お兄ちゃんまだかな…?」

妹(結局ご飯作っちゃったし…明日の朝とかにでも、出そうかな?)

妹「お風呂もわいてるし…」

ガチャ

兄「ただいまー」

妹「! おかえりなさい! お風呂にする? ご飯にする?」

兄「! 飯、あるのか?」

妹「あ、うん…あるけど?」

兄「飯を頂こう」

妹「え、食べたんじゃないの?」

兄「じゃあなんで飯にするなんて聞いた」

妹「ご、ごめんなさい…つい言いたくなっちゃって…」

兄「まあ、とりあえず、頂く」

妹「うんっ」

妹(作っておいてよかったー!)

兄「今日は、楽しかったか?」

妹「え…?」

兄「遊園地だ、遊園地」

妹「うん、面白かったよ」

兄「…そうか。それならよかった」

妹「…」

兄「うむ、美味い」

妹「お、美味しい?」

兄「何度も言わせるな。美味いけどな」

妹「…お兄ちゃんは?」

兄「ん?」

妹「お兄ちゃんは…今日、楽しかった?」

兄「え…」

妹「お兄ちゃんも、遊園地にいたでしょ?」

兄「…まあな」

兄「…」

妹「…」

兄「お前と昔行ったことあったよな?」

妹「…!」

兄「もう、忘れちまったと思うけど」

妹「…」

妹「覚えてるよ」

兄「ん、そうか」

妹「えへへ…」

兄「まあ、行ったことは覚えてるんだけどな」

妹「え…」

兄「なにに乗ったまでは覚えてねーや」

妹「うそ! 私は全部覚えてるよ!」

兄「うおっ、なんだ急に!」

妹「ねえ、本当に、なにも覚えてないの?」

兄「く、くっつくな…!」

兄(胸があたってる!)

妹「…仕方ないよね」

妹「彼女さんのことで、昔のことなんか、覚えてられないよね…」

兄「…おい、どういうことだ?」

妹「…そのままの意味」

兄「ふざけんな。俺はあいつとは別にそういう関係じゃねえって昨日も言っただろ?」

妹「…そう」

兄「…おい、どこ行くつもりだ?」

妹「お風呂だよ」

妹「でも、私はお兄ちゃんに彼女ができたのは素直にうれしいから」

妹「それじゃあ、入ってくるね」

兄(…)

兄(あいつだって、彼氏と一緒でよかったじゃねえかよ…)

兄(しかし、誤解をといとかねーとめんどくさいな…)

ガララ

兄「妹」

妹「…なに、お兄ちゃん」

兄「俺とあいつは、本当に何の関係もない。ただのクラスメイトだ」

妹「なんで、そんなに必死なの…?」

兄「え…ん…それはだな」

妹「あと、お風呂出てからでいい?」

兄「あ、ああ。いきなり外から喋ってすまん」

妹「うん」

妹(お兄ちゃん大胆だよ…!)

妹(まだ湯船に使ってたから見えなかっただろうけど…)

妹(また裸見られそうだった…)

妹「…あ、違う」

妹(私のことは、ただの『妹』だから)

妹「ぜんぜん…気にしてないのかな」

兄「…」

兄(畜生、なんて言えばいいんだ)

兄(正直、風紀は可愛いと思う)

兄(だが、別に俺はあいつのことが好きなわけじゃない)

兄(俺が好きなのは…)

兄「…」

兄「い、いねえし!」

兄(よく考えりゃ別に好きなやついねえし!)

兄(…とりあえず、兄友に聞いてみるか)

兄『俺って誰が好きに見えると思う?』

兄友『気持ち悪いこと聞くなよ』

兄『すまん、俺も気持ち悪いと思う。正直なんでそんなこと聞くんだと自分でも思ってる』

兄友『お前は…うーん俺の妹じゃねーか?』

兄『○ね』

兄『まじめに答えてくれよ』

兄友『女じゃねーか?』

兄『女?』

兄友『あいつとは幼稚園から一緒なんだろ?』

兄『まあな』

兄友『でもまあ、お前は好きなやつなんていないだろ?』

兄『…そうだな』

兄友『でもま、勘違いされるような言動は慎みたまえー』

兄『したことあるか?』

兄友『少なくとも何回かしてるだろ』

兄『そうなのか…わかった。気をつける』

妹「お、おまたせ…」

兄「ん、おう」

妹「それで…?」

兄「俺はだな、妹よ」

妹「…」コクリ

兄「お前を見守ってやらないといけない役目なんだ」

妹「…」

兄「だから、彼女なんて作ってる暇があるなら、お前の相手をしてやる」

兄「まあ、最近のお前は料理も美味いし、男子との交流もあるみたいだから、安心したけどな」

妹「…じゃあ、私が邪魔ってこと、なのかな?」

兄「そうじゃない」

妹「でも、もし私がいなかったら…お兄ちゃんは好きな人と、自由に付き合ったりできるってことだよね…?」

兄「違う!」

妹「そういうことじゃない!!」

兄「…妹」

妹「ごめんね、私、お兄ちゃんの負担になってた…ごめんなさい」ダッ

ダンダンダンダン

兄「お、おいっ!」

兄(…はぁ、あいつが階段をあんなに荒っぽく上がったの、初めてだな…)

チャプン…

兄「…ふぅ」

兄「…あー畜生」

兄(またあいつを困らせちまった)

兄(俺はだめな兄貴だなぁ…)

兄(料理だってあいつが作ってくれるし、弁当もそうだ)

兄(俺が風邪引いたときも、学校休んで看病してくれたっけな…)

兄(普通は俺が看病するべきなのに…)

ガララ

兄「はぁ…」

兄(…)

ドンドンドンドン

兄(…ん?)

妹「…グスッ…クスン…」

兄(…妹)

兄「…妹?」

妹「…」

兄「起きてるなら、聞いてくれ」

兄「俺はお前がいるから、何かに縛られてるわけじゃない」

兄「逆に、お前がいるから、いいのかもしれない」

兄「お前は優しいから、そうやって人の心配ばっかりするけど」

兄「俺はもっと、お前自身のことを考えて欲しい」

妹(お兄ちゃん…)

兄「だから、彼氏とデートもガンガンやっていいからな」

妹(…え?)

兄「まあ、俺では力になれんかもしれんが、何か問題でもあったら相談してくれ」

妹(違う…! 私は…)

兄「それじゃあ、おやすみ」

妹(お兄ちゃんが…好きなのに)


兄「…よし、明日からすこし、飯でも作ってみるか」

兄「妹みたいに美味くは作れないかもしれんが…」

ジリリリリ ジリリリリ

妹「んー…むにゃむにゃ」

妹(気を取り直して、今日もがんばろー!)

トントントントン

妹「…あれ?」

兄「おう、おはよう」

妹「お兄ちゃん、何してるの?」

兄「ん、朝ご飯を作っているんだ」

兄「まあ、あんまり美味しくないとは思うけどな」

妹「お、お兄ちゃん…」

兄「おっと、妹は座ってろ」

妹「え…」

兄「昨日の疲れもあるだろ? もうすこし寝ててもよかったんだぜ?」

妹「…! き、昨日は…!」

妹「デートじゃないもん!」

兄「ん? すまん、卵焼いてる音で聞こえない」ジュー

妹「…」

妹(どうしよう…)

兄「ん? どうした?」

妹「お兄ちゃん…あの人は彼女じゃないんでしょ?」

兄「うむ」

妹「わ、私も、彼氏いないから!」

兄「おいおい、冗談やめろよ。二人で観覧車に乗ったのにか?」

妹「! 見てたの!?」

兄「おっと、すごい顔真っ赤だぞ」

妹「…」

兄「ん、どうした?」

妹「お兄ちゃんの馬鹿!」

兄「! お、おい」

妹「お弁当作ってくれてありがとう! 行ってきます!」

兄「ちょ、ちょっと待て…!」

兄(まだ早朝だぞ…?)

兄「っと、呼び戻すか」

妹(何も考えずに出ちゃったけど…どうしよう…!)

兄(あいつはええ! どこまで行きやがった…!)

妹「…あ」

男「あれ? 妹?」

妹「男くん…なんでここに?」

男「朝のランニング。お前は…って、制服着てるから、なんかの朝練か?」

兄(お、いたいた…って、昨日の男子じゃないか)

兄「なんだ、会う約束でもしてたのか」

兄「それなら、俺の出る幕はないな…」

男「あ、あのさ、妹…」

妹「な、なに…?」

男「こんな朝に言うことじゃないんだけど、俺、お前のこと好きなんだ!」

兄「…!?」

妹「ええええ!?」

兄(ああ、そういう意味だったのか)

兄(『まだ』、彼氏じゃなかったってわけだな)

妹「あ、え、えっと…?」

男「俺、お前のことが好きなんだ! 友達としてじゃなく、恋愛対象として!」

兄(うむ、勇気ある少年じゃないか。もう、俺は何も言わん)

妹「…男くん」

男「…」ゴクリ

兄(さて、俺もそろそろ家に戻るか…)クルリ


妹「ごめんなさい」

兄(…ん?)

男「…そっか」

妹「ごめんなさい、私、好きな人がいるから…」

男「!! …そうだったのか」

妹「うん…だから、男くんとは、付き合えないよ…」

兄「おーい! お前何言ってんだ!」

男「? だ、だれだ?」

兄「お前はあいつのことが好きなんだろ! あいつ以外に、誰が好きなんだってんだ!?」

妹「…男くん」

男「な、なんだ?」

妹「紹介しますっ。この人が私の彼氏っ!」

兄「…は?」

男「…そ、そうだったのか…」

兄「はああああああああああああああああああああ!?」

男「お幸せにっ!」ダッ

兄「ちょ、待って…!」

妹「…ふう」

兄「『…ふう』じゃねえ! 何意味わからんこと言ってんだ!?」

妹「…お兄ちゃん」

兄「なんだよ」

妹「…正直に言います」

兄「…?」

妹「私は、お兄ちゃんのことが大好きです。家族として、異性として」

兄「…………………………」

妹「…」

兄「認めん!」

妹「えっ!」

兄「俺もお前のことは家族として大好きだが!」

兄「異性としてみることなんて…」

兄「…」

妹「…?」

兄「み、見れん!」

妹「な、なんで一瞬戸惑ったの…?」

兄「う、うるさい!」

妹「私、ずっとずっとお兄ちゃんのこと大好きだから! お兄ちゃんが振り向いてくれるまで、ずっと頑張るからっ」

兄「あーもーうるせー!!」


お わ り

ありがとうございました。

実はもう一つ話があったのですが、時間も時間なので終わりにします。
夜遅くまで見ていただいて、ありがとうございました。

もしも…もしも! 残ってたら、その話も書かせていただきます。

残ってるとはおもわなかった。

それじゃあ、書かせてもらいます。
ありがとうございます。

兄「むぅ…」

風紀「…」

兄「レポートを書く技術なんて俺にはないぞ」

風紀「自分の正直な気持ちを書けばいいのです」

兄「…掃除がつまらないので、サボりました」

風紀「つまらないとはどういうことですか!」

兄「つまらんもんはつまらんだろうが!」

兄「俺以外にもサボってるやつはいるだろうが!」

風紀「他人のことはいいんです!」

風紀「まったく、どうしたらあなたの様な怠惰に生活できるのでしょう…」

兄「生活自体がダメなのかよ!?」

風紀「ええ、そう言ってるんですよ!」

兄「じゃあお前には治せないなー」

風紀「な、なんですって!」

兄「いやなら治してみろってんだっ」

妹「そ、それで…?」

兄「今日から、こいつが俺の家に泊まることになった」

妹(こ、この人…この前お兄ちゃんと…)

風紀「これが、あなたの妹さん? はじめまして。兄くんのクラスの風紀委員です」

妹「あ、ど、どうも」

風紀「私の両親も、彼の両親も快く承諾してくれたわ」

妹(!? お父さん、お母さん…!?)

兄「なんで親父も母さんも承諾しちまうんだよ…?」

風紀「私の実行力が物を言ったんです」

兄「まあ、お前もすごいよな…」

妹「と、とりあえず、そろそろ晩御飯だから…」

風紀「あ、私が作るわ」

妹「え…」

兄「!! やめろ!」

風紀「あら、いいのよ、気にしないで」

兄「お前は客なんだから座ってろよ!」

風紀「いいのよ、作るわ」

妹「お兄ちゃん、風紀さんも言ってるんだから…」

兄「俺はお前の飯を食いたい!」

妹「ふえ?」

兄「お前の飯じゃなかったら俺は食わんぞっ」

妹「お、お兄ちゃん…」

妹(ひ、人がいるのに恥ずかしいよぅ…)

風紀「そんなに私が作るのがいやなの!?」

兄「別にそんなことは言ってねえよ!」

兄「お前も人の家だし、いろいろと不便だろ?」

風紀「ま、まあそうね」

兄「というわけだ、妹。頼んだ」

妹「う、うん! 了解ですっ!」

兄「まあ、こんな感じだな」

風紀「ふむ…でも、おかしいわ」

兄「あん?」

風紀「なぜ、あなたはこんなにも酷いのに、あんなに可愛くてよくできた妹が生まれたのかしら…」

兄「…そうだな」

風紀「あら、怒らないの?」

兄「別に、否定できねぇし」

兄「あいつは子供のころからなんでもできる子だったよ」

兄「運動以外、な」

兄「まあ、俺も、高校で運動やめちまったからな」

風紀「そういえば、そうね」

兄「何で知ってんだよ…」

風紀「そ、それは…同じクラスだからよっ」

兄「俺はさ、昔からあいつとはあんまり話してなかった気がするんだよな」

風紀「…」

兄「両親も遠くにいるし、二人きりだからさ」

兄「あいつ一人待たせるの、いやなんだよ」

風紀「…優しいのね」

兄「ま、こんな話してすまんかった、お前に言うような話じゃなかったな」

風紀「泊めてもらってるんだから、なんでも話していいわよ」

兄「ん、そうか?」

妹「お、おまたせー!」

兄「おお、来たか」

妹「今日も張り切りました!」

風紀「うわあ…すごいわね」

兄「だろ? こいつの作る飯は最高だぜ」

妹「え、えへへ」

風紀「こら、兄くん、ちゃんといただきますを言ってから」

兄「へいへい」

風紀「それでは、いただきます」

兄「いただきます」

妹「どうぞどうぞ」

風紀「!」

妹「! あ、あの…?」

風紀「お、おいしい…!」

風紀「こ、これ、どうやって作ったの!?」

妹「え、えっとですね…」

兄(これで風紀の飯も美味くなればいいんだけどな…)


妹「……で、出来上がりです」

風紀「なるほど。ありがとう」

兄「よかったよかった」

風紀「?」

兄「妹は結構人見知りだからな。お前と普通に話しできてよかった」

風紀「それはそうでしょう。あなたより妹さんとお話してるほうが面白いもの」グイッ

妹「あ…」

兄「くっつくな、変態」

風紀「学校の風紀委員になんてことをいうんですか!」

支援書き



兄'「何だよいきなり?特にこだわりねぇよ」

妹'「優柔不断だね」

兄'「いや、胸ってのはその人にあったサイズがあってだな~云々かんぬん~」

妹'「熱く語られても困るんだけどね」




汚し失礼

>>226 結局そんなもんさ


兄「いきなり同級生の家に泊まりに来るっつーお前はどうなんだ?」

風紀「…どういうことです?」

兄「なんちゃら交友とかじゃないのか?」

風紀「こ、これはただ、あなたを監視するために泊まりに来ただけで…!」

兄「しかし、考えてみろよ。同級生と一つ屋根の下だぜ…?」

兄「なーんてなじょうd」

風紀「…」ボーン

妹「うわわっ! お兄ちゃんっ、風紀さん顔まっかだよ!」

兄「おいおい…」

>>227
だよね。年の離れた妹が欲しかった。


妹'「起きてよぉ。ご飯だよぉ」

兄'「・・・・」

妹'「・・・・」

カチャカチャ・・・・

兄'「ぐごがぁぁぁぁああ!」

父「どうしたぁ!って、妹なにベンジン持ってるんだ!?嗅がせたのか!?」

妹'「いやぁ、起きないから。てへ☆」




リアルであった中学時代の記憶

風紀「こほん…ついつい取り乱してしまったわ」

兄「取り乱しすぎだろ」

風紀「あなたが変なことを言うからでしょう!」

兄「…」

風紀「…」ジー

妹「ま、まあ、風紀さん。お風呂もわきましたし、入りませんか?」

風紀「あら、本当? そうね」

兄「俺も入りたい」

風紀「あなたが入った後に入りたくありません!」

兄「なんだと!?」

兄「じゃあ先に入ればいいだろ! ほら、とっとと入りやがれ!」

風紀「ふん、言われなくても入りますよーだ」

妹「あ、お風呂場はあそこです」

風紀「ありがとうね、妹さん」

妹「は、はい…」

兄「…」

妹「…」

兄「妹、お茶」

妹「は、はい」

妹とか兄って名前なの?そうじゃないなら架空でも名前くらいちゃんと考えた方がいいよ。

>>239
今のとこ兄(あに、名前けい)と、妹(いもうと、名前まい)って呼び方で考えてる。
名前つけるとなんかわかりづらくなるかなと思ってあえてつけなかった。

保守支援


兄'「まぁ、熱く語っても仕方がないな」

妹'「で、本当のところどうなの?」

兄'「まぁ、ないよりあった方がいいが、マジでこだわりはないな。むしろ、こう見えそうで見えないとか、腰から足にかけてのラインとか・・・いや、分かるわけないか」

妹'「いや、何となく分かった気がした」

兄'「!?」




こうですかね?

妹「お兄ちゃん…」

兄「ありがとさん。どうした?」ズズ

妹「お兄ちゃんって、メガネかけてる人が好きなの?」

兄「ブー!」

妹「お、お兄ちゃん!?」

兄「ごほっごほっ…な、なんだよいきなり…!」

妹「だって、風紀さん、メガネかけてるし…」

兄「それだけで無条件に俺がメガネ好きと言うのか!?」

妹「そ、そうは言ってないけど…さっきご飯食べてるときも、メガネのこと気にしてたし…」

兄「…うーむ」

兄「…まあ、そうなのかもしれないな」

妹(やっぱり…!)

兄「それでもやっぱり、俺はそんなことで女を選んだりしない」

兄「それ以上に、俺に女を選ぶ権利はないけどな」

妹「…お兄ちゃん」

兄「妹よ、なんでお前がそんなことを聞くのかよくわから…」

妹「お兄ちゃんのことが、好きだからだよ?」

兄「…お前がなんでそんなことを聞くのk…」

妹「だから、お兄ちゃんのことが大好きだからだよ?」

兄「あれは冗談だろ!?」

妹「ううん。本当だよ、お兄ちゃん」

妹「お兄ちゃんのこと、大好きだよ」

兄「おいおい、お客さんが来てるだからやめなさいっ」

妹「お兄ちゃんはどうなの? 好きなの? 嫌いなの…?」

兄「そうやって無理に追求するお前は嫌いだ」

妹「…ごめんなさい」

兄「…好きだよ」

妹「えっ」

兄「家族としてな!」

妹「もー! いっつもそうっ!」

兄「逆にお前のほうがおかしいだろ」

妹「ええっ!」

兄「なんで俺なんかを…」

妹「男の人を好きになることが…ダメなことなの?」

兄「…」

兄「悪いとは言ってない」

兄「俺じゃなかったらよかったんだ」

妹「…」

風紀「ふう、お先に入らせてもらったわ」

兄「…」

妹「…」

風紀(あれ、私なにか変なこと言ったかしら?)

妹「あ、それじゃあ私入ってくるね」

風紀「う、うん」

兄「…」

風紀「…」

風紀「あら…雨…」

風紀(そういえば、雷も落ちるってニュースで言ってたわね…)

兄「ん、雨か?」

風紀「ええ、そうみたい」

兄「…!」フイッ

風紀「? どうしたの?」

兄「いや、別に…」

風紀「目を合わせなさい。人と話すときの最低限のマナーでしょう」

兄「…」

風紀「…まったく」

きめぇ>>1の妄想だろ?

ピシャーン

風紀「きゃっ」

兄「! 雷…」

風紀「ど、どうかしたの」

兄「…」

兄(やれやれ…)

妹「おにいちゃーん!!!」

兄「! 妹!? ぬおわっ」

風紀「…/// は、裸…!」

妹「雷怖いよぅ…怖いよう…」

兄「わかったから! 服を着ろ! 風邪引いちまうぞ!」

>>273
妄想です。

風紀「はわ…はわわ…」

兄「おい、お前びちょびちょじゃねえか!」

妹「雷こわいぃ…ふぇぇ…」

兄(くそ、いつもこうだ…)

兄(雷になると、絶対にこうなっちまう)

兄「とりあえず、もう風呂はいいからパジャマ着ろ。いいな?」

妹「うう…うん…」

兄「風紀」

風紀「は、は、はい?」

兄「悪いけど、今日は寝る。お前は妹の部屋で寝てくれないか?」

風紀「う、うん。わかったわ」

兄「妹に服着せたら、案内するから」

風紀「う、うん」

ピシャーン

妹「!」

兄「大丈夫だ、怖くない怖くない」



兄「またせたな」

風紀「う、うん」

兄「それじゃあ、あいつの部屋はここだから」

風紀「? 妹さんは?」

兄「先に俺の部屋に入れといた」

風紀「まさか…一緒に寝るつもり!?」

兄「パニクってるからな。雷の時はいつも一緒に寝ないとダメなんだ」

風紀「そ、そうなの…」

兄(最近は治まってたのにな…)

風紀「それじゃあ、お休みなさい」

兄「まあ、あいつの部屋は変なもんないと思うから、ベッド使ってもいいぞ」

風紀「あら、あなたは何かありそうね?」

兄「妹がいるから買ってねぇよ」

風紀「ふふ、いいお兄さんね」

兄「ありがとよ」

風紀「おやすみなさい」

兄「ん、おやすみ」

>風紀「はわ…はわわ…」
>兄「おい、お前びちょびちょじゃねえか!」
>妹「雷こわいぃ…ふぇぇ…」

お・・・おもr(ry

兄「妹…?」

妹「…お兄ちゃん、お兄ちゃん…」

兄「ここにいるぞ」

妹「お兄ちゃんっ」ギュッ

兄「…よいしょっと」

妹「…お兄ちゃん…」

兄「大丈夫だ、離れないから」

妹「…ごめんね」

兄「何がだ? 謝る必要はねぇだろ」

妹「…やっぱりお兄ちゃんがお兄ちゃんでよかった」

兄「…」

妹「お兄ちゃん、こっち向いて…」

兄「…恥ずかしい」

妹「…ごめんね、さすがに、いやだよね…」

兄(ただでさえ、お前の胸が背中に当たってるんだ)

ピシャーン

妹「!」ビクッ

兄「…」(いつもなら、ここに来れば落ち着いてたのに…)

妹「最近ね…」

兄「ん?」

妹「よく、夢を見るの」

兄「ほうほう、どんな?」

妹「起きたら、お兄ちゃんがいない夢」

兄「…」

妹「いっつも一人ぼっちなの、誰もいないの」

兄「…」

兄「それは、夢だろ」

妹「うん、でもね…」

妹「最近、本当に、そう思うの」

兄「…は?」

妹「お兄ちゃんが、遠くに見えてきたって言うか…そんな気が」

兄「な、なんで…」

妹「自分でも、わかんないよ…自分でもわかんないけど…」

妹「私は結局、一人になるんだって、思うの」

兄「妹!」

妹「な、なにお兄ちゃん…」

兄「お前は俺の、唯一の妹だ」

兄「俺だってお前がいなくなるのはさびしい」

兄「お前が一人なら…その時は俺だって一人だ」

妹「お兄ちゃん…」

兄「だから、頼む…そんなこと言うな」

妹「…」

妹「お兄ちゃん、こっち向いて…」

兄「…わかった」

妹「…やっぱり大好きなお兄ちゃんだ」

兄「…俺も、大好きな妹だ」

妹「お兄ちゃん」

兄「…なんだ?」

妹「キス…?」

兄「…さ、さすがにそれは…」

兄「…でもまぁお前がしたいなら…」

妹「…ふふ、無理してしなくてもいいよ」

妹「お兄ちゃんがしてもいいって言えるくらい、好きになるまで、待ってるから」

兄「…」

妹「…おやすみ…」

兄「…おやすみ」

・ ・ ・

チュンチュン

妹「ん…」

妹「あ、晴れてる」

妹「…」

妹「お兄ちゃん?」

トントントントン

妹「…あ、風紀さん」

風紀「あら、おはよう、妹さん」

妹「…お兄ちゃんは?」

風紀「え? 一緒に寝てたんじゃないの?」

妹「/// ま、まあ…」

風紀「私は見てないわねぇ。あ、あと、はい、朝食」

妹「あ、ありがとうございます」(おいしそう…)

妹「いただきますっ」パクッ

妹「…」

風紀「ど、どうかしら…」

妹「と、とってもおいしいですよ!」ニコ

風紀「よかった~」

妹(…風紀さん、何入れたのかな?)

風紀「余り物勝手に使っちゃってごめんなさいね」

妹「ああ、いいですよ。気にしないでください」

妹(お兄ちゃん…)

風紀「それにしても、兄くん、なんでいないのかしらねぇ」

妹「…はい」

妹(…)

風紀「私も、そろそろ帰らなきゃいけないしね」

妹「えっ」

風紀「兄くんのことわかったし、それに…決心もついた」

妹「?」

風紀「妹のあなたに言うことじゃないけど…私、お兄さんのこと好きなの」

妹「」

妹「そ、そうですか…」

風紀「私、素直じゃないから、ちゃんと言えるかどうかわからないけど…」

風紀「今度学校の放課後に、言ってみようと思うの」

妹「…」ズキン

風紀「それじゃあ、そろそろ帰る準備を…」

妹「私も…風紀さんなら、いいと思います」

風紀「え?」

妹「兄の恋人は」

風紀「/// ありがとう」

風呂行ってきます。
なんか色々と長引かせてしまって申し訳ない。

風紀「それじゃあ、また会えたら」

妹「はい」

ガチャ バタン

妹「…」

妹「一人…か」

妹「お兄ちゃん、携帯でないしなぁ…」


妹「…どうしようかな…」


妹「うーん…お昼のために買い物にでも行こうかな…」


妹「うん、そうしよう」

・ ・ ・

妹「うーん…遅いなぁ」

妹「なにしてるんだろ…」

・ ・ ・

妹「もう、夜だよぅ…」

妹「…グスン」

ガチャ

兄「ただいまー」

妹「!」

妹「どこ行ってたの?」

兄「ちょっとな」

妹「ちょっとなじゃなくて…」

兄「わりぃ、疲れてるから先に寝るわ」

妹「え、ちょっと…」

兄「風呂も飯もいいよ。おやすみ」

妹「…お兄ちゃん……」

妹「…どこに行ってるのかくらい…教えてよ」



妹「うう…」グスッ



妹「…はぁ…やっぱり、一人ぼっちなのかな」

次の朝

兄「…」

妹「どこ行くの?」

兄「おう、妹」

妹「…」

兄「ちょっと用があってだな…」

妹「…そう」

兄「それじゃあ」

ガチャ バタン

妹「…」



妹「…いたっ…」

妹「指、切っちゃった…」

妹「…」

妹「ばんそうこう、ばんそうこう…」

妹(昔はお兄ちゃんが、絆創膏つけてくれたよね…)

妹「…きれいに貼れないや…」ウルウル


妹「指がぜんぜん、見えない…」


妹「…クスン…」


妹「お兄ちゃん…」

女「今日はなにかあるの?」

兄「ちょっとな」

女「そのちょっとな、って言うのやめたほうがいいと思うよ」

兄「そうか?」

女「なんか、そっけない感じするし…」

兄「そうか」

女「でも、ひさしぶりだねっ」

兄「ん?」

女「兄くんと一緒に歩くの」

兄「そうだったか?」

女「そうだよ」

兄「よくおぼえてねー」

女「忘れっぽいんだから」

女「それじゃあ、バイバイ」


兄「おうじゃあな」


兄「…さてと」


兄「…」


ガチャ

妹「…」

兄「ただいま」

妹「…」フイッ

兄(…)

兄(まあ、こうなるわな)

妹「…」

兄「ただいま」

妹「…」フイッ

兄「…」

兄「あのさ、妹」

妹「…」

兄「誕生日、おめでとう」

妹「…え?」

兄「だから、誕生日おめでとう」

妹「…! お兄ちゃん…!」

兄「昨日と今日はすまんかったな、そっけない態度とって…」

兄「バレたくなかったんだ」

兄「これ、プレゼント」

兄「バイトして、頑張って貯めて買ったんだ」

妹「…これって…?」

兄「ネックレス。お前にはまだ早いかもしれないけどな」

妹(これ…ずっと欲しかったのだ…)

兄「お前がすっごく欲しそうな顔してたからさ」

兄「…いらなかったか?」

妹「…グスン」

兄「!! ご、ごめん、なんか悪かったか…!?」

妹「ち、違うの…」

妹「嬉しくて…涙が…」

兄「あ、あはははは! そうかそうか」

妹「やっぱりお兄ちゃんは、お兄ちゃんだねっ」

兄「ん?」

妹「大好きっ」

兄「…///」

兄(あれ? な、なんで顔赤くしてるんだ俺…?)

兄「お、おう…」

妹「お兄ちゃん、目、つぶって」

兄「ん? こうか」

妹「うん…」

チュッ

兄「!!」

妹「今は…ほっぺただけどね」

兄「…あ、あ…えっと…」

妹「?」

兄「風呂、わいてる?」

妹「ご、ごめん、まだ」

兄「そ、そうか…」

妹「待っててね」

兄「お、おう…」ドキドキ

妹「おまたせー」

兄「お、おお…」

妹「? 顔赤いよ? 大丈夫?」

兄「だ、大丈夫! 気にするな」

妹「それならいいけど…」

兄「じゃあ、入ってくる」

兄(…ふぅ、やばいぜ、俺)

チャプン

兄「…」

コンコン

兄「!?」

妹「お兄ちゃん?」

兄「な、なんだ!?」

妹「シャンプー切れてるから、入れてくれる?」

兄「あ、ああ…」

兄「くっそ…何考えてんだ俺は…!」

兄(実の妹だぞ!?)

兄「なんでだ…なんでこうなった!?」

兄「…冷静になろう」

兄(…)


兄(って、なんで妹が出てくる…!!)

妹「お兄ちゃん?」

兄「のわっ!?」

妹「い、いきなり声かけてごめんなさい…大丈夫?」

兄「ど、どうしたんだ?」

妹「なんだか、さっき顔が赤かったから…」

兄(心配しないでくれー!!!)

兄「だ、大丈夫だから気にするなって」

妹「それならいいんだけど…何かあったら、言ってね?」

兄「了解、了解」

兄「ふぅ…」

兄(…ダメだろ。どう考えても)

兄(俺はあいつの兄であって、異性としての対象じゃない)

兄「…はぁ」

・ ・ ・

兄「ふうー」

妹「お兄ちゃん!」

兄「ビクッ あ、ああ、どうした?」

妹「…このネックレス、つけてくれる?」

兄「え、え…じ、自分でつけろよ」

妹「ダメ。お兄ちゃんに……つけてもらいたいの」

兄「…つけてやるよ」

妹「ありがとう…」

兄「…」ドキドキ

妹「…」ドキドキ

兄「…」

妹「な、なんかさ…」

妹「ふ、夫婦みたいだね…」

兄「///」

兄「な、何言ってるんだよ…」

妹「ごめんなさい…」

妹「に、似合うかな…?」

兄「…ああ、可愛いぞ」

妹「…えへへ…嬉しいなぁ」

兄「…」

妹「あ、そうそう…さっき面白い物見つけたの!」

兄「?」

兄「…!!!!」

妹「じゃじゃーん、メガネー」

兄「お、おい、なんでそんなもん…!」

妹「さっき、物置の中に入ってたの。度が入ってないから、伊達メガネみたいだよ」

兄「…今すぐ外せ」

妹「ちゃんと、見て…?」

兄「直視ができんから外せ!」

妹「ちょ、直視?」

兄「ああ、無理だ」

妹「ご、ごめんなさい…気持ち悪かった?」

兄「! 違うっ」

妹「え?」

兄「可愛すぎるから見れんといってるんだ!」

妹「…お兄ちゃん…」

兄「…はぁ、今日はもう寝る」

妹「ご、ごはんは?」

兄「早めに食ったから大丈夫。おやすみ」

ドントンドントンドントンドントン

兄「…」

妹「…」

兄「なんでついてきてるんだ?」

妹「私も寝るから」

兄「そうか、おやす…なんで俺の部屋に入ろうとする」

妹「一緒に寝たいから」

兄「いやだ!」

妹「な、なんで…?」

兄「狭くなるだろう?」

妹「私は床でもいいから…お兄ちゃんの傍にいたいの」

兄「/// あーもう、好きにしろ」

兄「…」

妹「おやすみ、お兄ちゃん」

兄「…ほんとに床で寝るのか?」

妹「うん、お兄ちゃんがいやなことはしたくないもん」

兄「…こっちにこい」

妹「…え?」

兄「それは不憫だ。俺が床で寝る」

妹「…それはダメだよ」

兄「…しかしだな、妹よ…」

妹「私はいいの、無理言ってここにいるんだから…」

兄「それはダメだって、俺もお前を床に寝させたくない」

妹「…お兄ちゃんと一緒だったら、いいよ」

兄「は?」

妹「お兄ちゃんとだったら、ベッドに寝てもいいかな?」

兄(こいつ、いつからこんなわがままになった? 前と性格変わってないか!?)

妹「…ごめんなさい、イヤだよね…」

兄「いや、それでいい」

妹「…ほんとう?」

兄「いやなわけないだろ」

妹「…嬉しい」

兄「…ほら、来いよ」

妹「うんっ」

兄「…」

妹「またお兄ちゃんと一緒に眠れて…嬉しいな」

兄「…そうか」

妹「お兄ちゃん、いやじゃない?」

兄「なにがだ?」

妹「こんなに、ギュッてされてて、いやじゃないの?」

兄「///…全然」

妹「…お兄ちゃんの理想の妹には、なれないけど」

妹「それでも、私の理想のお兄ちゃんは」

妹「お兄ちゃんだからね」

兄「…妹」

妹「…」

兄「俺の理想の妹に、確かにお前はひとつも合ってない」

妹「…」

兄「けどな、俺はお前で良かったって、思う」

妹「お兄ちゃん…」

兄「お前は俺の、最高の妹だ」

妹「お兄ちゃんも…私の最高のお兄ちゃんだよ」

兄「…」

妹「…」

兄「そっち向いていいか?」

妹「…いいよ」

兄「…」

妹「…そ、そんなに見られると恥ずかしいよ」

兄「…」

兄(俺とまったく似てないよなぁ)

兄「性格とか、全然似てないよな、俺たち」

妹「そ、そうだね…」

妹「お兄ちゃんはお兄ちゃんだからいいの」

兄「妹は妹だからいいんだな」

妹「うん」

兄「んじゃ、そろそろ寝るか」

妹「うん、おやすみ、お兄ちゃん」

兄「おう、おやすみ」

さっきからPC重いのと眠気でまずいです…。
とりあえず話のオチはついてないけど、一段落はしたので、落としてもかまいませんよー。

妹「無理して体壊さないようにね」

兄「ホシュリーナ」
妹「え?」

兄「ん…」

兄「ふわぁ…」

妹「…すぅすぅ…」

兄(そういや、こいつ、今日は休みか)

兄「…心配かけちまったし、このまま寝かせとこう」

妹「むにゃ…お兄ちゃん…」

兄「ふあぁ…」

兄「昼は学食にすればいいか」

兄「…やっぱり妹起こせばよかった」

兄「弁当食いてぇ…」

女「兄くん、おはよう」

兄「おう、女か」

兄「昨日はありがとよ」

女「いいよいいよ。ネックレスくらい」

兄「さすがに女物を買うのは勇気がいるぜ」

女「…やっぱり、彼女さんにあげたの?」

兄「え?」(そういえば、こいつは俺に彼女がいると思ってるのか)

女「こんなに想ってくれる人がいるのって…素敵だよ」

兄「そんなもんなんだな」

女「兄くんはその人のこと、すっごく好きなんだね」

兄「…」

兄(やっぱり、そうなのかな)

兄(いやいや、違う違う! これはきっと家族としてすごく好きなだけだ…)

女「でも、私も頑張るから」ボソッ

兄「…」

女「ん? どうしたの?」

兄「あ、いや、なんでもない」

女「なんだか、最近優しくなったよね」

兄「?」

女「なんか、声がすっごく優しい」

兄「そうか?」

女「うん、ちょっと前はすこし、昔は喧嘩腰に聞こえたもん」

兄「そ、そうだったのか…」

女「ま、前の話だよっ、今は凄く優しいよっ」

兄「前から優しいぞ、俺は」

女「自分で言ったらだめだよ…」

・ ・ ・

妹「むにゃ…」

妹「おにいちゃ…」ムギュ

妹「…!? 抱き枕…?」

妹「これは…」

学校行ってきます by兄

妹「お兄ちゃん、なんで起こしてくれなかったんだろ…」

妹「…ちょっとだけ、部屋見ても、怒らないよね?」

妹「見るんじゃないよ、そ、掃除するのっ」

妹「…」ゴソゴソ

妹「…お兄ちゃんもやっぱりエッチな本とか持ってるのかな…?」

妹「ち、違う違うっ、お掃除だもん違うよっ」

妹「…教科書の間には無しだね」

妹「…ベッドの下…無し」

妹「…ん、これ…」

妹(昔の写真…)

妹「私とお兄ちゃんだ…」

妹(お兄ちゃんが私をお姫様抱っこしてる…はずかしー!)

妹「何年前だろ…」

妹「お兄ちゃん可愛い…えへへ」

妹「よーし、今日もがんばろー」

妹「お兄ちゃんのエッチな本探しなんて、あるわけないから、時間の無駄だしねっ」

妹「よーし買い物にいこっと!」

・ ・ ・

兄「友、正直に言えよ」

友「なんだよ…」

兄「なぜ俺が放課後風紀委員に呼び出されなきゃならん!? 今日は何もしてないぞ!」

友「俺に聞くなよ…しらねーって」

兄「むぅ…」

妹「今日は大安売りでよかったなー」

妹「さてと…ちょっと違うところから帰ってみようかな?」

・ ・ ・

妹「あれ? こんなところに本屋さん」

妹「へー新しく建ったのかな?」

妹「行ってみよっと」

妹「へえ…たくさんあるんだー」

妹「…?」

妹「『男を惹く態度』…?」

妹「『これであなたも男を虜にできる』…」

妹「そ、そんなわけ、ないでしょ」

妹「…」



「アリガトウゴザイマシター」

妹「う、うん…しないで後悔はしたくないもんね」

妹「なになに…『自分の気持ちを表に出さない』…」

妹「『好きな人には嫌いと、引き離してみる』」

妹「大好きなお兄ちゃんに嫌いなんて絶対に言えないよ…」

妹「…で、でも、やってみる価値は…」

妹「嫌われたらどうしよう…」

兄「やれやれ…」

兄「ちゃっちゃと謝って帰るか…」

ガラッ

兄「よーっす」

風紀「あ、兄くん…」

兄「また何か俺悪いことしたか?」

風紀「ううん…ちょっと、聞いてほしいことがあるの」

兄「…ん?」

風紀「…ちょ、ちょっと恥ずかしいから…」

兄「え?」

風紀「お、屋上まで…来てくれない?」

兄「…おう。別にいいぜ」

風紀「うん、それじゃあ、いこ」

兄「…で、なんだ、話って」

風紀「…ふぅ」

兄「…おい」

風紀「兄くん」

兄「ん」

風紀「私と、正式にお付き合いしてください」

兄「…は?」

兄「いや、なんだよそれ」

風紀「本気です」

兄「いやいや、いや…」

風紀「も、もちろんまだ、結婚までは考えてないわ…」

兄「そんなことは聞いてない!」

風紀「え?」

兄「なんで俺なんだ!?」

風紀「…最初は、いつもあなたの態度に腹を立てていました」

風紀「でも、いつの間にか、あなたを目で追うようになっている私がいた」

風紀「好きになった? そんなわけない、ただ腹が立つから目につくだけだと思ってた」

風紀「でも、違った」

風紀「あなたの家に行ったとき、あなたはとっても優しかった」

風紀「すこし優しくされただけで、私は好きになっていたのよ」

兄「俺がお前に…優しくしたのか?」

風紀「ええ…ちょっと前のこと―――――」




・ ・ ・


・ ・ ・ ・ ・

風紀「ちょっと、ちゃんとみんな話に参加してください!」

「えーだりー」

「風紀さん、真面目過ぎー」

風紀「くっ…」

兄「真面目にこしたことねーだろ」

「兄何言ってんの~?」

「ちょ、兄がなんか言った!」

兄「真面目にやってるやつを笑うなっての」

風紀「…あ、あなたも真面目に参加しなさい!」

兄「うへえ!? 俺も!?」

「あはは! 怒られてるー!」

兄「しかたねぇ、いっちょやってやらあ!」

「兄が真面目だぞー!」

「あの兄が真面目だー!」

兄「いつも真面目じゃないみたいな言い方するんじゃねーよ!」

風紀「真面目じゃないでしょう!!」

・ ・ ・ ・ ・


・ ・ ・


風紀「―――――あのあと、みんなあなたに払拭されて、真面目に参加してくれた」

兄「ああ、あのときか…真面目にやったのに怒られて悲しかったぜ」

風紀「ご、ごめんなさい…正直、すごくうれしかったわ」

兄「…お前、凄い真面目だもんな」

風紀「自分で言えることではないけど…」

兄「…わりぃ、風紀」

風紀「え?」

兄「ちょっと、考えさせてくれ」

風紀「…うん」

兄「…」

兄(…どうなってんだ)

兄(俺が好きなのは…誰なんだ…?)

兄「…わかんねえ」

兄(帰ってゆっくり考えよう)

ガチャ

兄「ただいまー」

妹「おかえりなさいませ、ご主人様」

兄「」

兄「…お、おい」

妹「どうなされましたか? ご主人様」

兄「お、お前…」

妹「はい?」

兄「なんだそのキャラは…」

妹「私はお兄様のメイドでございます」

兄「…カチューシャ可愛いな」

妹「///」

妹「さ、お兄様、服をお脱ぎください」

兄「ん」

妹「ちょ…や、やっぱり駄目です、お部屋でお着替えください」

兄(なんだよ…こいつ)


妹「つ、次は…えっと…」

妹「こ、こんなので本当に大丈夫なのかな?」


兄「着替えたぞー」

妹「にゃあ」

兄「」

兄「い、妹…」

妹「…にゃあ」

兄「…可愛い、可愛いけどな…」

妹「…」

兄「もうすこし恥じらいを持てよ」

妹「/// ごめんにゃさい」

兄「///」

兄「…」

妹「あらあら、お兄さん、元気がありませんね」

兄「なんでそんな変な口調なんだ?」

妹「あらあら、別に何も変わりませんよ?」

兄「おかしいだろ」

妹「あらあら、困りましたねぇ」

兄「おい、妹」

妹「…」

兄「…おい?」

妹「…なに?」

兄「いや、どうしたんだ、いきなり本読んで」

妹「…ユニーク」

兄(変なもんでも食ったのか?)

妹(つ、次は…!?)

妹(『とにかく肌を露出! 相手が見てきたら即接近!』)

妹(さ、さすがに無理だよぅ…!)

妹(で、でも…やるしかない!)

妹「うーん、暑いなぁ」

兄「…?」

妹「暑い暑い」ヌギヌギ

兄「!?」

妹(うぅ…恥ずかしいよぅ…!)

妹「…」ドキドキ

兄「…」ドキドキ

妹「…」ドキドキ

兄「…」チラッ

妹「!」

妹「お、お兄ちゃん…!」

妹「い、今…見たよね!?」

兄「え、あ…」

妹「…お、お兄ちゃん…」

兄「よかったぁ…」

妹「ふえ?」

兄「やっと戻ったか」

妹「え?」

兄「なんか、さっきから変だったからさ、本当によかった」ナデナデ

妹「はひっ!?」(全然虜になってない!)

ナデナデ

妹(…まあ、いっか)

兄「…」

妹「お兄ちゃん、どうしたの?」

兄「ん、いや、別に」

妹「なんか、暗い顔してるよ?」

兄「…そうか?」

妹「うん」

兄「…気のせいだよ」

妹「違うよ、気のせいじゃないよ」

妹「そんな顔しないで、お兄ちゃん…」

妹「グスッ…」

兄「お、おい!?」

妹「ご、ごめんなさい…お兄ちゃんがそんな顔してたら…グスッ」

兄「大丈夫だって、ほら、泣くなって」

妹「うん…クスン」

兄「…」

兄(こいつはこんなに優しいのに)

兄(こんなに好きだと言ってくれるのに)

兄(妹なんだ)

兄「…妹」

妹「なに?」

兄「俺が、もし…いや、なんでもない」

妹「ええ? なんだか意味深だなー」

兄「…いや、機にしないでくれ」

妹「気にしちゃうよっなになに?」

兄「…いんや、ほんとになんでもないんだ」

妹「…そう? それならいいけど」

兄(もう、苦しい)

兄(こんな気持ちで、いるのは)

兄(妹…は)

兄(妹なんだから)

妹「…?」

妹(お兄ちゃん、やっぱり元気ないなぁ…)

・ ・ ・

兄「いってきまーす」

妹「いってらっしゃーい」

兄「…」

妹「?」

兄「一緒に、行こうぜ」

妹「…! うんっ」

兄「…」

妹「お兄ちゃん」

兄「ん?」

妹「急にどうしたの?」

兄「別に」

妹「…そっか」

兄「…妹」

妹「ん?」

兄「…ごめんな」ボソッ

妹「…?」

・ ・ ・

兄「友、すまんが、風紀を放課後に呼んどいてくれないか?」

友「え? なんでだよ?」

兄「この前の話の続きをする」

友「ふーん」

友「まあ、風紀はあんな感じだし、変な話ではないみたいだな」

兄「…まあな」

・ ・ ・

風紀「…き、きたわよ…」

兄「おう、風紀」

風紀「…き、昨日の返事…かな?」

兄「うん」

風紀「…」

兄「これからよろしく頼む」

PCが重いのと眠気が来たので落ちます…。

今日、明日で終わると思います。
本当に申し訳ありません!

妹「無理に起きて保守とかはしなくていいからね?」

風紀「えっ…」

兄「なんだよ、その反応」

風紀「い、いいの?」

兄「…おう」

風紀「ほ、本当に?」

兄「なんども言わせるな」

風紀「あ、いや…ちょっと驚いちゃって…」アタフタ

兄「…」

風紀「う、うれしい…けど…」

兄「…どうした?」

風紀「正直、振られると思ってたから…」

兄「…なんで」

風紀「こ、こんなうるさい女なんて、嫌いなのかと思ってたから…」

兄「お前はただ真面目なだけだ」

兄「うるさいと思ったことはねぇよ」

風紀「そ、そうなんだ…よかった」ホッ

兄「…」

兄(これで…いいんだよな)

・ ・ ・

妹「おかえりーお兄ちゃん」

兄「…ただいま」

妹「お兄ちゃん遅いから先にご飯食べちゃったよー、どこに行ってたの?」

兄「ああ、実はな…」

妹「うん」

兄「学校にいたんだよ」

妹「? 部活にも委員会にも入ってないでしょ?」

兄「まあな。んし、いただきます」

妹「どうぞどうぞー」

兄「ん…」

妹「どう、どう?」

兄「うん、うまいぞ」

妹「よかったー」

兄「あ、そうだ、妹」

妹「ん? なになにー」

兄「俺、風紀と付き合うことにしたから」


妹「」

妹「…え?」

兄「…」

妹「…あ、あの…え?」

兄「おかわり」

妹「う、うん」

兄「…」

妹「…お風呂、わいてるから」

兄「ん」

妹「…」

兄「…? どこ行くんだ」

妹「私の部屋」

兄「そうか」

兄「…」

兄(これで、いい)

兄(このままだと、俺は妹に)

兄(…本気になっちまうかもしれないからな)

兄「あ」

兄(片付け、しねぇと)

>>599
それ俺も思った・・>>1は今は懐かしきメガネっ子好きか

>>601
ツンデレじゃないツインテールが好きです。

兄「…」

兄「…風紀、か」

兄「…可愛いやつだよ」

兄「まさか、俺のことが好きで、素直に告白までしてくるなんて、思わなかった」

兄「優しくて、知的」

兄「…うん、メガネもいいな」

>>604
初音ミク「へぇ、そうなんだ」

兄「…ふわぁ~…寝るか」

兄「風紀は携帯持ってるのかな?」

兄「明日聞くか」

ドンドンドンドン

ガチャ

兄「…やっぱり、いないか」

兄(って、なんで妹のこと考えてるんだよ…)

>>607
ミクは…ちょっと。
可愛いとは思うけど。

兄「…」

兄(…)

妹『お兄ちゃんっ』

兄「…!」

妹『お兄ちゃん、ごめんなさい』

兄「…」

妹『お兄ちゃん、大好…』

兄「うわああああああああああああ!!!」

兄(妹が、頭から離れない…!)

・ ・ ・

兄「…あれ?」

お兄ちゃんへ
朝食はパンです。弁当はちゃんと持っていってください!
   妹より

兄「…」

兄「いってきまーす」

女「おはよう、兄くんっ」

兄「ん、おお、女か」


女「彼女さんはさ」

兄「またその話か」

女「普段もネックレスつけてるの?」

兄「…まあ、つけてるな」

女「ふーん、やっぱり愛し合ってるんだねー」

兄「恥ずかしいことを言うな」

女「妹ちゃんのこと、ちゃんと見て上あげてるの?」

兄「ん、まあな」

兄(というか、妹は彼女じゃねえ。風紀が彼女だ)

兄「誤解があるんで言っておく」

女「?」

兄「あのネックレスは妹に渡したんだ」

女「!? つ、つまり…兄くんの妹さんが兄くんの…」

兄「違う違う」

女「違うの?」

兄「ああ」

女「つまり、違う人ってことだよね?」

兄(しまった)

女「兄くんの彼女は誰なの?」

兄「…わかったよ。隠さずに言う」

女「…うん」

兄「風紀だ」

女「…風紀委員さん?」

兄「おう」

女「あー…やっぱり好きだったんだ」

兄「え?」

女「あ、いや、別になんでもないよ」

・ ・ ・

風紀「兄くん」

兄「ん?」

風紀「あなた、なんで掃除担当場所に行かないの?」

兄「行っても誰もいなかったんだ」

風紀「問答無用。行きますよ」

兄「なんでお前がついてくるっ!」

すいません、風呂行ってきます。

兄「…」

風紀「あ、兄くん」

兄「ん?」

風紀「掃除しながら聞きなさい」

兄「はいはい」

風紀「別に今日は掃除をしないあなたに怒ってないわ」

兄「うん」

風紀「私たちが付き合っているのに、なにもリアクションがないことに、傷ついているの」

兄「は?」

兄「どういうことだ?」

風紀「だ、だから…付き合ってるのだから、そういう態度で示してほしいというか…」

兄「どんな態度だよ」

風紀「…わ、私にはわからないけど…」

兄「?」

風紀「兄くんが本当に、私のことを好きで、付き合いを承諾したのか…知りたいの」

兄「…」

風紀「…」

兄「俺は…」

兄「俺は風紀のことが…」

風紀「…」

兄(どうした?)

兄(言えよ)

兄(俺は風紀が好きなんだろ?)

兄(だから付き合ってるんだろ?)

兄「…」

風紀「…」

兄(俺は、逃げただけだ)

兄(妹は家族だから)

兄(なんで妹が出てくる?)

兄(それは決まってる)

兄(俺は)


兄(妹が好きなんだ)

兄「わりぃ、風紀」

風紀「…?」

兄「俺、自分に嘘はつけないみたいだ」

風紀「…そう」

兄「ごめん」

風紀「うん、わかってる」

兄「…」

風紀「兄くんが最初から本気じゃないこと、顔見て、わかってたから」

兄「…」

風紀「でも、一回だけでいいから…」

ギュッ

兄「!」

風紀「…兄くんに触れるのは、これが初めてだよ」

兄「…そうか」

風紀「…ありがとう」フルフル

兄「…」

・ ・ ・

キーンコーンカーンコーン

女「兄くんっ」

兄「ん?」

女「一緒に帰ろうよ」

兄「ん、ああ、すまん」

女「だ、駄目?」

兄「今日はすぐに家に帰りたいんだ」

女「そ、そう…」

兄「わりぃな」

兄(ただ家に帰るだけなのに…)


兄(こんなにワクワクしてる…)


兄(歩くペースも少し早い)


兄(俺の気持ちは吹っ切れた)


兄(自分じゃないみたいに、体が跳ねてる…)

ガチャ

兄「…」

兄(妹…)

兄「ただいまー」

兄「…」

兄「…部屋か?」

ドンドンドンドン

兄「…妹~?」

兄「…」

コンコン

妹「…はい」

兄「入っていいか?」

妹「…ダメ」

兄「え?」

妹「お兄ちゃんに会いたくない」

兄「な、なんで?」

妹「…」

兄「…どうしたんだよ」

妹「もう、いやなの」

妹「お兄ちゃんのこと、見るのが」

兄「…!」

妹「大丈夫だよ」

兄「え?」

妹「ちゃんとご飯とか作るし、お風呂も入る。学校にだって行く」

兄「…」

妹「でも、これからはお兄ちゃんとは一切口をきかない」

兄「…」

兄「なんでだよ…」

妹「…」

兄「なんでそんなこと言うんだよ!?」

妹「…喋らないでよ」

兄「なんで、なんでもう会わないんだよ!?」

兄「二人で一緒に住んでるのに…家族なのに…」

兄「なんで会わないようにしないといけないんだよ!」

妹「…しゃべら…ないで」グスッ

妹「もう…ききたくないよぅ」

兄「…」

妹「もう、忘れるの、全部全部…」

兄「え…?」

妹「声を聞いたら、思い出しちゃう…」

妹「大好きなお兄ちゃん…」

兄「…妹」

妹「お兄ちゃんを見たら、悲しくなるから」

妹「また、好きになっちゃうから…」

兄「!」

ガチャッ

妹「!」

兄「妹ぉ!!」

妹「きゃっ!」

兄「俺も、大好きだ」

妹「…っ」

兄「家族としてじゃなく…一人の女として」

妹「…うそつき」

兄「本当だ!」

妹「そんなの、慰めにもならないよ…」

妹「離して」

兄「いやだ」

妹「離してよぅ…」

兄「絶対に離さない」

妹「…」

兄「俺は本当に好きだ」

兄「俺は、嘘をついてた」

兄「お前が好きじゃないっつう、嘘をな」

妹「…!」

兄「ずっと思ってた」

兄「俺はお前のことが好きなんだ」

妹「…嘘」

兄「嘘じゃない。でも、素直になれなかった」

兄「というか、認めたくなかった」

兄「家族に、妹に恋してる自分を、認めたくなかったんだ」

兄「だから」

兄「だから、彼女を作れば気も紛れると思った」

兄「でも、無理だったんだ」

兄「自分に正直に生きたい」

兄「だから、ここでお前を抱きしめてる」

妹「…お兄ちゃん」

兄「好きだ」

妹「クスン…」

兄「…」

妹「嬉しいよぅ…グスッ」

兄「…妹」

妹「大好きっ、お兄ちゃん」

兄「俺もだ」

・ ・ ・

兄「よっし、準備オーケー。妹は?」

妹「うんっ私も準備オーケーです」

兄「さて、行くか」

妹「はいっ! って、うわわ、ホックが…」

兄「お前、また大きくなったんじゃないか?」

妹「ち、違うの…可愛いブラにしたらサイズが無くて…」

兄「小さいのにした…と」

妹「う、うん…」

兄「ブラが可愛くなくても、お前自身可愛い。安心しろ」

妹「…ありがと」

妹「よっし、着替えてきました!」

兄「よし、それじゃあ行くか」

妹「どこに行くの?」

兄「何言ってんだよ」

妹「うそうそ。遊園地だよね?」

兄「おう」

妹「それじゃあ、行こ?」

兄「うむ」

妹「あ、お兄ちゃん」

兄「ん?」

ギュッ

妹「ちゃんと手をつないで…ね?」

兄「…おう」

- E N D -

保守をしてくださった方、見てくださった方、ありがとうございました。

女を最後まで活かしきれず、申し訳ありませんでした。

今度は男女SSを書こうかなと思ってます。
まあ、もし変なSSスレを見かけたら、俺だと思ってください。

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