阿澄佳奈「(はぁ……もうこの仕事嫌だ……)」 (77)

阿澄佳奈「(何かキモいセリフばかり言わされるし……キモいオタクに付きまとわれるし……)」

阿澄佳奈「(それにこんなキャラ現実にいないよ……何でこんな演技ばっかり……)」

スタッフ「阿澄さん、本番お願いしまーす」

阿澄佳奈「・・・」

スタッフ「阿澄さーん??」

謎てい・・・・・あれ

スタッフ「阿澄さーん?聞こえてますか? 本番です」

阿澄「えっ・・・あ、はい! ・・・すみません」

スタッフ「それじゃあいきまーす。シーン16、お願いします」

阿澄「まっひろさーーんwww 結婚しましょー・・・ぅ」

スタッフ「カット! 阿澄さん、どうしましたー?」

阿澄「あ、いえ・・・す、すいません」

スタッフ「どこか具合でも悪いですか? 大丈夫ですか?」

阿澄「は、はい。大丈夫・・・です・・・多分」

スタッフ「・・・・・」

スタッフ「ちょっと待っててください」

阿澄「??」

監督「阿澄ちゃーん、どうしたの」

阿澄「あ・・・ あの・・・」

監督「はぁー、さっきから何かハッキリしないね? なに? 具合悪いの?」

阿澄「そ、そうじゃないんですが・・・」

監督「じゃあなに? どうしたの? できるの? できないの?」

阿澄「でき・・・ます・・・」

監督「・・・やめるか?」

阿澄「!!」

監督「あんたプロでしょ? 具合が悪いなら仕方ないよ? いや、まぁ体調管理も仕事だけどさぁ。
けど、具合悪い訳でもないのにさっきからなーんかやる気が感じられないよね?
やりたくないの? それともこの作品が嫌いか?
俺の監督するアニメは嫌か?」

阿澄「い、いえ!そんな事は言ってないです!!」

監督「じゃあ、ハッキリしろや!!!」

阿澄「ひっ・・・!」

富野に比べたら遥かに温情な監督

香取「(もうアホなキャラは嫌だ・・・アホなキャラは嫌だ・・・・・・)」

スタッフ「香取さん、本番お願いしまーす」

香取「あへえええええええええええええええええっwwwwwwwww」

監督「今まで他の現場でどんな風に扱われてきたか知らないけどさぁ。
これはあまりにも仕事をバカにしてるよね?
あ、言っとくとアンタのせいでもう15分は押してるからね?」

阿澄「す、すいません・・・」

監督「いやいやwwなんで謝ってんのww
そうじゃないでしょw

謝るならちゃんと仕事しろやっ!!!!!」

阿澄「ひっ!」

監督「俺に無駄な手間掛けさせんなや!!!スタッフも待ってるだろが!!!
ナメてんのか!? あっ!?
なぁ!?」

阿澄「・・・」

監督「チッ!」

新井「まだ優しい」
浅川「・・・・・」
坂口「有情」
朴「うん」

監督「あー、もういいや。とりあえず全員10分休憩。
阿澄はその間にちゃんと考えなおしとけ。
お前のせいで30分は無駄になったからな?その意味もよく考えとけな?
・・・はぁー、ありえんわ」

<10分休憩でーす!

阿澄「・・・」

スタッフ「阿澄さん、10分休憩ですのでー」

阿澄「・・・は・・・・ぃ・・」

『阿澄さん、どうしたんすかねー?』 『さぁ? 心に闇でも抱えてんじゃね?w』
『マジっすかw』

阿澄「・・・ぅ・・・ぐす・・・」

阿澄「はぁ・・・・ なにやってんだろ私・・・」

「阿澄さん」

阿澄「はい? あ・・・」

小田「大丈夫?」ブヒブヒ ブホー

阿澄「はい・・・すみませんでした」

小田「ちょ、そんな阿澄さんが謝る事じゃないよぉ! わ、悪いのは、か、かん・・・」キョロキョロ

小田「・・・監督だよね」ヒソヒソ

阿澄「いえ・・・」

小田「なんにせよ俺は阿澄さんの味方だからね!!」ぶひぶひ

阿澄「・・・は、はぁ・・どうも・・・」

<おーーい!小田! 早くコーヒー買って来いやー

小田「あ、はい!すみません!すぐ行きます!

そ、それじゃ阿澄さん、つ、次、頑張ってね」

阿澄「はい・・・」

阿澄「(小田さん・・・ 悪い人じゃないけど、いつもああやって私にすり寄ってくる。
正直気持ち悪い・・・)」

阿澄「(入社二年目らしいけど、後輩にもさっきみたいにパシリやらされてるし・・・)」

<あと3分で本番入りまーす

阿澄「あ・・・」

~仕事終了~

監督「できるなら最初からやれ」

阿澄「はい・・・すみませんでした」

スタッフ「お疲れさまでーす」



阿澄「・・・帰ろう」

「阿澄さん」

阿澄「あ・・・小田さん」

小田「きょ、今日は散々だったね。で、でもあのあとの演技はさ、ささ最高だったよ」

阿澄「ありがとうございます・・・」

小田「う、うん!」

阿澄「それじゃあ、私帰りますので・・・」

小田「お、送ってこうか?」

阿澄「え・・・」

小田「ほ、ほら、今日は疲れてるでしょ? お、俺が車で送ってあげようかな、なんて」

阿澄「あ、ありがとうございます。でもお気持ちだけで結構ですので・・・(うわぁ)」

小田「そ、そう? わかったよ。それじゃあ、気をつけてね」

阿澄「はい」

小田「じゃあね!」



阿澄「・・・・はぁ」

ガチャ バタン

阿澄「ただいまー」

ボフッ

阿澄「はーーー・・・」

阿澄「今日はホント嫌な日だったな・・・」

ピロリン

阿澄「あ、ゆかちゃんから返信きた」

阿澄「あはは・・・ 監督の事より小田さんの事ばっかじゃん」

阿澄「『私もちょっと怖い』っと・・・」ピッ

阿澄「あーあ、次の収録が不安だな」

スタッフ「本番いきまーーす」

阿澄「這いよる混沌wwwニャルラトーwwww」


---------------------------------

<お疲れさまでーす

阿澄「はぁー、今日はなんとかうまくやれた・・・」

小田「阿澄さん」

阿澄「・・・」

小田「きょ、今日は調子良かったみたいだね!」

阿澄「は、はぁ」

小田「俺、し、心配してたんだよぉ。こないだ監督にひ、ひどいこと言われてたし、あ、阿澄さん仕事辞めちゃわないかって・・・」

阿澄「そんな事ないですよ。大丈夫です」

小田「そ、そっかぁ! 安心したよぉ」

阿澄「はい・・・それじゃ私帰りますから・・・
ありがとうございました。お疲れ様です」

小田「あ、うん・・・じゃあね」





阿澄「ほんとになんなんだろ・・・」

阿澄「あれ? 家の前に何かある・・・」

阿澄「ダンボール? 前に通販で注文したやつかな」

ガササ

阿澄「あ、違うのか。 なんだろ? 原田さんへ・・・ え、これ業者とかのじゃ無いじゃん・・・」

阿澄「開けて・・・大丈夫かな・・・?」

ガサゴソ バリバリ

阿澄「? 紙袋?」

クシャクシャ バリリ ビリ

阿澄「???

っ!!!!」

パサッ


阿澄「こ、これ・・・私の下着・・・ な、なんで・・・?」

阿澄「お、おかしいじゃん、私の下着がなんでこんなとこにダンボールに入って・・・」キョロキョロ

阿澄「い、イタズラ!? これって結構ヤバイやつなんじゃ・・・
す、ストーカー・・・とか・・・」

阿澄「とりあえず家に入ろう・・・」

ガチャ バタン

このSSまとめへのコメント

このSSまとめにはまだコメントがありません

名前:
コメント:


未完結のSSにコメントをする時は、まだSSの更新がある可能性を考慮してコメントしてください

ScrollBottom