佐天「ようこそ、喫茶サテンへ!」(118)

ちょっと以前書いたやつもまとめてもう一回のせるんで読んだことある人はゴメンナサイ


ここは喫茶サテン。通称、佐天さんの喫茶店。
惹いたコーヒーの香りが漂ってモダンな雰囲気のお店……のつもりなんだけどまだまだかなぁ。
とにかく大人な落ち着いた喫茶店を目指してまだまだ勉強中だけど今はお客さん一人一人を大切に細々とやらせてもらっている。

さて、今日のお客さんは…


カランカラーン

佐天「いらっしゃいませ。ようこそ、喫茶サテンへ」

一方通行「よォ……とりあえず珈琲」

佐天「かしこまりました。いつも通りブラックですよね?」

一方通行「あァ……」

佐天「いやぁ、それにしてもいつもいつもごひいきにして貰っちゃって。うちの珈琲の売り上げの半分は一方通行さんのおかげみたいなものですね。」

一方通行「あァ……」

佐天「…あのぉ、どおかしたんですか?普段から元気には見えませんけど今日は輪をかけて元気ないですよ?」

一方通行「あァ……」

佐天「……」

佐天「そお言えば今日は打ち止めちゃん一緒じゃないんですか?」

一方通行「っ!」ピクッ

佐天「(ん?)いつもなら一緒に来ますよね?」

一方通行「あっ…ン、いやあいつは今日は用事があるとかで…超電磁砲のとこにだなァ……」

佐天「え?御坂さん今日は旦那さんと出かけるって言ってましたよ。」

一方通行「あンっ!?いやっ違っ…違ったかァ、あいつは今日はだなァ……」

佐天「…もしかして…ケンカでもしました?」

一方通行「………」

一方通行「俺ァよ…ただプリンを食べちまっただけなんだよ……それなのにスゲェ怒っちまってよォ…」

一方通行「なだめようと思って新しいの買ってやるとか言ったんだがなァ…『黙れ』の一辺倒で…」

一方通行「強制的にネットワークから遮断されてよォ…言い訳もできねェわどうしようもねェわ…」

一方通行「挙句まともに動けねェ俺に殴る蹴るの暴行加えてどっか行っちまったンだよ……今朝の出来事だァ」

佐天(うわぁ…)

一方通行「それで、さっき何とかMNWも復帰してなァ…」

佐天「散々でしたね…」

一方通行「俺はもともと体丈夫じゃねェからなァ。あいつの蹴りでも結構キツくてよォ…」

一方通行「まァ、今思えばいい訳ばっかで真っ先に謝らなかった俺が悪かったンだがなァ」

佐天「ほぉ、なんだか丸くなりましたね。最初会ったころとはえらい違いです。」

一方通行「丸くか…確かにそうかもしれねェなァ」

一方通行「まさか、天下の第一位様がガキ一人に振り回されるよォになるとはなァ」

佐天「ガキって、打ち止めちゃんももう高校生じゃないですか」

一方通行「高校生なンてのァまだまだガキなんだよ」

佐天(ストライクゾーンが広がっている…だと…?)

佐天「まぁ謝るつもりがあるならすぐ仲直りできますよ」

一方通行「そンなもンかァ?」

佐天「そんなもんです。その代りあったら真っ先に謝るんですよ?はい、注文のコーヒーです」

一方通行「そういや頼んだンだったなァ、珈琲のことすっかり忘れてたぜェ」

佐天「注文忘れちゃうくらいマスターとの会話が楽しめるのがうちのお店の売りですから!」

一方通行「喫茶店としてそれァどうなンだ?」

佐天「ははは…痛いとこ突っ込んできますね。さすがレベル5」

一方通行「レベルは関係ねェだろ。」

佐天「あはは…どうせ私は無能力者ですから…」

一方通行「あっ、悪ィ…」

佐天「なぁーんてっ!昔の私なら卑屈になってるところです、女の子にはもっと気を使わないと駄目ですよ?」

佐天「さすがに結局無能力者のまま学校卒業しちゃった時は凹みましたけどね」

佐天「このお店初めていろいろな人と出会って、いつのまにかレベルなんてどうでもよくなっちゃいました」

一方通行「そうかよ」フッ

佐天「あっ!今笑いましたね!結構な付き合いですけど『ニコッ』って感じの笑いは始めてみましたよ!!『ニカァッ』って笑いはしょっちゅうしてますけど!!」

一方通行「ばっ!笑ってねェよ!!つーか普段も『ニカァッ』なンて笑ってねェ!!」

佐天「ふふふ、でもたまに…ほんとにたま~にですけどやっぱり能力に憧れることはあるんですよ?」

佐天「私が学園都市第一位だったらなぁ~とか…想像もできませんけどね」

一方通行「…第一位がそンなにいいもんかァ?そンなになりてェかァ?」

佐天「はぁ~、だから一方通行さんは実際第一位って立場にいるからそんなこと…」

一方通行「じゃァもしお前がレベル5のベクトル変換使えたら嬉しいかァ?」

佐天「そりゃぁ嬉しいですよ!」

一方通行「で?ベクトル操作でなにするンだァ?」

佐天「え?何ってそりゃぁ……」

一方通行「………」

佐天「う、初春をこう…ブワーッ!ビューンッゴキゴキッ!!と」

一方通行「お前…花女泣くぞ」

佐天「いざとなるとやりたいことって結構思いつかないもんですねぇ」

一方通行「まァ俺もほとンど戦うことにしか使ってなかったからなァ」

佐天「でも、実際能力持ってたらきっと何か使い道が…」

一方通行「俺ァよ…」

佐天「?」

カランカラーン

一方通行「学園最強のレベル5なンかより、美味い珈琲淹れられるほうがよっぽどスゲェと思うぜェ?」

佐天「え?」

一方通行「学園最強なンて言われて俺ァ周りに誰も近づかないような生活送ってた」

一方通行「デカイ力ってのはそういうもンだ、思ってなくても周りを恐怖させちまう」

一方通行「打ち止めと出会わなかったら俺は今でもそうだったかもしれねェ…」

一方通行「あいつにはかなり感謝してるンだ、こっ恥ずかしくてそンなこと言えねえけどなァ」

一方通行「でも美味い珈琲ってのは人を惹きつけるだろ、少なくとも俺ァこの店好きだがなァ…」

佐天「なかなか嬉しいこといってくれるじゃないですか」

一方通行「はっ、ガラにもねェこと言っちまったなァ」

一方通行「まァなンだ…ここの珈琲の美味さは認めてやるよってこった」

佐天「お世辞いたってお代はまけませんよ?」

打ち止め「お世辞じゃないよ、ってミサカはミサカはいきなり会話に割って入ってみる」

一方通行「あン!?なン…おまっあァ!?」

佐天「やっほー、打ち止めちゃん」

打ち止め「佐天お姉ちゃんこんにちは、ってミサカはミサカは親しい中にも礼儀をもって挨拶してみる!」

一方通行「普通に挨拶してンじゃねェ!!お前いつからそこに居やがった!?」

打ち止め「『学園最強のレベル5なンかより、美味い珈琲淹れられるほうがよっぽどスゲェと思うぜェ?』から、ってミサカはミサカは懇親のモノマネを披露してみる」

佐天「おぉ、似てる」

打ち止め「恥ずかしい台詞を吐くアナタに対して笑いを答えるのは大変だった!ってミサカはミサカは思い出し笑いを必死にこらえながら言ってみる」

一方通行「殺してくれ…俺をこのまま殺してくれ…」

打ち止め「でも」

一方通行「?」

打ち止め「私に感謝してるってところは素直に嬉しかったし、私もアナタには今でもすごく感謝してるんだよ、ってどさくさにまぎれて普段恥ずかしくて言えない感謝の気持ちを伝えてみる」

一方通行「打ち止めェ……」

佐天「いやぁ、なんというか御馳走さまです」

打ち止め「お姉ちゃん恥ずかしいからあんまりそういうこと言わないで!ってミサカはミサカは真っ赤になった顔を手で必死に隠してみる」

佐天「ところで一方通行さん、打ち止めちゃんに何か言うことあったんじゃないですか?」

一方通行「あァ…打ち止め…えっと、なンだァ……プリン食っちまって悪かったなァ」

打ち止め「仕方ない許してやろう!ってミサカはミサカは胸を張って偉そうにしながら言っている」

佐天「一件落着ですね」

一方通行「それじゃァ、プリン買いに行くとするかァ」

佐天「おっ、さっそく行くんですか?打ち止めちゃんにホットケーキでも頼んでもっとうちの売り上げに貢献してくださいよぉ~」

一方通行「また今度なァ。俺が食っちまったプリン限定品らしくてなァ、早くいかねェとなくなっちまうんだァ」

一方通行「まァまた珈琲飲みにくるからよォ」

打ち止め「あの人は本当にここの珈琲が大好きなんだよ、ってミサカはミサカはあの人の代わりにお姉ちゃんに伝えてみる」

佐天「さっきも『認めてやる』なんて言ってたけど、ただ珈琲が好きなだけじゃないの?」

打ち止め「あの人の珈琲へのこだわりを舐めちゃいけないよ、ってミサカはミサカは呆れたように言ってみる」

打ち止め「普段はどんな珈琲でも1ヵ月もたないあの人が1年以上も通い続けるんだから自信を持つべき、ってミサカはミサカは少し焼きもちを焼いてみる」

佐天「ふふっ、今度淹れ方教えてあげようか?」

打ち止め「本当!?ってミサカはミサカはあの人に美味しい珈琲を入れてあげるところを想像してみる!」

一方通行「なにしてンだァ!?置いてくぞォ!?」

打ち止め「あっ、行かないと…それじゃぁお姉ちゃん約束だよ!ってミサカはミサカは何度も何度も念を押してみる」

佐天「うん、女の約束。またのおこしをー」


ナニハナシテタンダァ?
オンナノヤクソクッテミサカハミサカハヒミツニシテミル
ナンダァ、ソリャ・・・


ここは喫茶サテン。通称、佐天さんの喫茶店。
惹いたコーヒーの香りが漂ってモダンな雰囲気のお店……のつもりなんだけどまだまだかなぁ。
とにかく大人な落ち着いた喫茶店を目指してまだまだ勉強中だけど今はお客さん一人一人を大切に細々とやらせてもらっている。

次のお客さんがくるまでしばしおやすみ

ここは喫茶サテン。通称、佐天さんの喫茶店。
惹いたコーヒーの香りが漂ってモダンな雰囲気のお店……のつもりなんだけどまだまだかなぁ。
とにかく大人な落ち着いた喫茶店を目指してまだまだ勉強中だけど今はお客さん一人一人を大切に細々とやらせてもらっている。

さて、今日のお客さんは…


カランカラーン

佐天「いらっしゃ、って御坂さん!来てくれたんですね」

御坂「こんにちは佐天さん。いやぁ、佐天さんのお店くるの久しぶりねぇ」

佐天「あぁそっか、結構久しぶりになるんですかね?」

御坂「最後に来たのいつだか覚えてる?」

佐天「御坂さんの結婚式の前…ですかね?」

御坂「あれから来てなかったのか…」

佐天「御坂さん新婚で…旦那さんの方もいろいろ大変でしょうし」

御坂「あははは…覚悟はしてたけど確かに大変よ。予想外の家族がもう一人いたしねぇ」

佐天「そう考えると、なんか新婚って感じあんまりしませんね」

御坂「まぁ最初は戸惑ったけどねぇ~。でも思いのほかいい子だったわ、食費が凄いけどね」

佐天「よかったら今度一緒に来てくださいよ。喫茶店なりのおもてなししますよ?」

御坂「一緒にって旦那?それとも…我が家の大食らい?」

佐天「みなさん一緒にいらしてくださいよ。お店潰されるほど食べられちゃかないませんけどね。」

佐天「ところで何か注文あります?」

御坂「そうね、やっとお店にこれたんだしちゃんと注文しなきゃねぇ。」

佐天「珈琲とか割と評判いいんですよ?珈琲通の太鼓判です」

御坂「うぅ~ん、苦いのはちょっとねぇ。紅茶と…あっ、アップルタルト美味しそうね。これ頂こうかしら」

佐天「さすが御坂さん、お目が高いですね!」

御坂「お?もしかして自信ありのメニュー?」

佐天「ふふふふ…何を隠そう新メニューでまだ誰にも食べさせていないんですよ。感想お願いします」

御坂「…なにかしら。ちょっと地雷臭がしてきたわ」

佐天「そんなことありませんよ。喫茶サテンはお客様に変なものは出しません!」

御坂「そ、そうよね。ちょっと軽率だったわ」

佐天「いやぁ、私もまだ味見してないんで感想が凄く楽しm」

御坂「ちょっとまてゴルァッ!!」ガシッ

佐天「ひょっ!みしゃかしゃん、しゅがでてましゅよ。しゅが」
     (ちょっ!御坂さん、素が出てますよ。素が)

御坂「素はこっちじゃなわよ!っていうかお客様に変なもの出しませんって言ったのはどの口かなぁ?」グニグニ

佐天「失礼ですね!変なものじゃないですよ、結構材料とかこだわってるんですからね?」

御坂「じゃぁ、まず佐天さんが味見してからお客さんに出せば…」

佐天「いやぁ~、おはずかしながらダイエット中でして一口食べたらがっつり行きそうで怖いんですよねぇ、アハハ」

御坂「意思が弱いうえにすごくおいしいこと前提ってかなり自信かね。でも、それだけ自信があるなら大丈夫そうね。それじゃぁ、それ頂くわ。」

佐天「まいどあり!」

御坂「そういえば初春さんもたまにここのお手伝いしてるって聞いたけど今日はいないの?」

佐天「あぁ、初春はいま配達中なんですよ」

御坂「配達?」

佐天「実は最近、ピッツァを始めまして」

御坂「ピザなんて始めたの…佐天さんなんでもありの喫茶店目指してるの?」

佐天「ピザじゃありません、ピッツァです!まぁ、それでピッツァの配達も始めたんですけどね」

佐天「やっぱり専門店じゃないんでバイクで配達とかできないんですよね。仕方なく徒歩か自転車で配達してるんですよ。」

御坂「でも、それだと時間かかっちゃわない?」

佐天「そこで初春の出番なわけです!」

佐天「この際時間がかかるのはあえて目をつむってもらってですね」

御坂「うんうん」

佐天「初春の能力でピッツァの保温をして貰って時間がかかってもいつでもできたてのピッツァが食べれるってのを売りにサービスを始めてるんです」

御坂「…てことは配達は初春さんが全部?」

佐天「はい。初春が手伝えない日はピッツァデリバリーは休みです!」

御坂「佐天さん…悪いこと言わないからやめた方がいいわ。初春さんのためにも」

佐天「えぇ~、いいアイディアだと思ったんですけど」

御坂(佐天さんってなんだかときどき残念よね)

佐天「うぅ~ん、初春ピッツァ……あっ、御坂さんご注文の紅茶とアップルタルトです」

御坂「あら、味見してないっていうから心配だったけど、すごく美味しそうじゃない!」

佐天「だから自信はあるんですって」

御坂「それじゃぁ、さっそくいただくわ!」

御坂「うん!美味しい!佐天さん、これイケるわ!」

佐天「よかったぁ。自信あったんですけどやっぱり目の前で食べられるとやっぱり緊張しますね」

御坂「これは家で留守番してる人達にも食べさせてあげたいわね」

佐天「良かったらお土産用に包みますよ?」

御坂「そう?助かるわ。食べ物にうるさいから話だけすると『不幸だぁ』だの『自分だけズルいんだよ!』って馬頭されるに決まってるから」フフフ

佐天「ふふふ、御坂さん幸せそうですね」

御坂「え?そ、そうかしら?」

佐天「えぇ、幸せの絶頂って感じですね。すごくニヤニヤしてましたよ」

御坂「ニヤニヤって…まぁ、確かにそうね。すごく幸せよ」

佐天「くぅ~妬けますねぇ」

御坂「佐天さんは誰かいい人いないの?」

佐天「私はこのお店が恋人ですかねぇ~」

御坂「おおっ、仕事に生きる女ねぇ。でも、たとえばお客さんで誰かいい人とかいないの?」

佐天「お客さんですか?………いない…ですかね?」

御坂「なんだか意味深な間ね」

佐天「そ、そんなことないですよ!」





打ち止め「ん?なんだか嫌な感じが!!、ってミサカはミサカは女の直感を働かせてみる!」

御坂「まぁ、そのうちいい報告が聞けることを期待してるわ。ときどき初春さんにも探りいれたりして」

佐天「やっ、やめてくださいよ!御坂さん!」

御坂「アハハハ、あぁ~やっぱりいいわこういう学生時代の懐かしいノリ」

佐天「やっぱり結婚しちゃうとこういうの懐かしいですか?」

御坂「うぅ~ん、結婚したからっていうのは違うわね」

御坂「確かに結婚したからこういうのが懐かしいって言うのはあるわ」

御坂「でも、これを懐かしいと思えるのは佐天さんや初春さんたちのおかげよ」

佐天「え?」

御坂「あの頃は学園都市第3位とかいうだけで周りは憧れの目で見ることはあっても対等な友達ってなかなかいなかったからね」

御坂「あなた達みたいに一緒に笑ったり泣いたりしてくれる友達がいたから、私はあの頃が懐かしいと思えるのよ」

佐天「うぅ~…みしゃかさぁ~ん」ウルウル

御坂「え?ちょっ、なんで涙目になってるのよ佐天さん!?」

佐天「だってみしゃかさんが私達のおかげとかいうかりゃぁ~…」エグッ

佐天「年取ったんですかにぇ…最近昔を思い出しゅと涙みょろくて仕方ないでしゅ」チーンッ

佐天「それにしても癒しを提供するはずのマスター泣かせてどうするんですか御坂さん!」

御坂「佐天さんなんだかちょっと見ない間に感情の起伏が激しくなったわね…」

御坂「って、もうこんな時間?そろそろ行かなくちゃ」

佐天「もう行っちゃうんですか?」

御坂「晩御飯の準備に、やりくりが大変だからねぇ…スーパー寄ってかないと」

佐天「主婦ですねぇ~」

御坂「フフッ、でも元気そうでほんとに今日は安心したわ」

佐天「私もです、きっとまた近いうちに来てくださいね。今度は家族みんな一緒に」

御坂「そうね、次は佐天さんの目当てのお客さんが来てる時をねらって来るとするわ」

佐天「ちょっ!御坂さん!?だからそんな人いないって言ってるじゃないですか!!」

御坂「はいはい、分かってます分かってます。それじゃぁね、佐天さん」カランカランッ


佐天「御坂さんにはやっぱり敵わないなぁ…って、あぁ!御坂さんアップルタルト忘れてますよ!!」



ここは喫茶サテン。通称、佐天さんの喫茶店。
惹いたコーヒーの香りが漂ってモダンな雰囲気のお店……のつもりなんだけどまだまだかなぁ。
とにかく大人な落ち着いた喫茶店を目指してまだまだ勉強中だけど今はお客さん一人一人を大切に細々とやらせてもらっている。

次のお客さんがくるまでしばしおやすみ

ここは喫茶サテン。通称、佐天さんの喫茶店。
惹いたコーヒーの香りが漂ってモダンな雰囲気のお店……のつもりなんだけどまだまだかなぁ。
とにかく大人な落ち着いた喫茶店を目指してまだまだ勉強中だけど今はお客さん一人一人を大切に細々とやらせてもらっている。

さて、今日のお客さんは…


カランカラーン

初春「佐天さぁ~ん…配達終わりましたよぉ~……」

佐天「おっ、初春お疲れ!じゃぁ次はこっちのを第6学区に」

初春「え゛っ!?」

佐天「冗談よ冗談。ていうかそんなに嫌そうな顔しなくても」

初春「嫌な顔だってしたくなりますよ!」

佐天「ゴメンゴメン、まぁ今日はもう注文ないと思うから安心して…なにか飲みたいものある?」

初春「まったく!佐天さんはまったく!」

初春「昨日だって配達してたおかげで御坂さんに会いそこねたんですからね」

佐天「だから、ゴメンって」

初春「御坂さんどんな感じでした?どんな話したんですか?」

佐天「え?うぅ~んっとねぇ…」

~回想開始~

御坂『…てことは配達は初春さんが全部?』

佐天『はい。初春が手伝えない日はピッツァデリバリーは休みです!』

御坂『佐天さん…悪いこと言わないからやめた方がいいわ。初春さんのためにも』

~回想終わり~

佐天「…初春のピッツァデリバリー今度頼もうかなぁって言ってたような気が」

初春「えぇ!?御坂さんの家ここから結構ありますよ!?鬼畜ですか!鬼嫁になっちゃったんですか御坂さんは!?」

佐天(あぁ~、御坂さんごめんなさい。怒るなら初春だけにしてください、私は何も言ってません)

佐天「まっまぁ、また今度来るって言ってたからすぐ会えると思うよ?」

初春「といっても、私はここに毎日来れるわけじゃないですし、研究所の仕事だってあるんですから…」

佐天「いやぁ~、そんな忙しいのに手伝ってくれる初春はホントに偉いなぁ~」

初春「せめてもうちょっと心を込めて言ってくださいよ。」

佐天「いや、でもホントに初春には感謝してるよ。忙しいのにホントにしょっちゅう手伝ってくれるし」

佐天「なんだかんだ一人でお店やってると心細いこともあるからね…初春が来てくれると結構救われてるんだあたし」

初春「うっ…急にそんなまじめに感謝するのは反則ですよ///」

佐天「もぅ~、じゃぁどうすりゃいいのよ。顔真っ赤にして初春は可愛いな、もぅ」

初春「からかわないで下さい!」プクーッ

初春「まぁ、私としても仕事ばっかりに忙しくなって佐天さんと会えなくなるのはさみしいですからね」

初春「仕事が暇なら会いに来るついでにお手伝いくらいはして当然ですよ」

佐天「会いに来てもらってもデリバリー担当の初春はほとんど外回りなんですけどねぇ」

初春「だぁ~かぁ~ら!私の気持ちをくんでせめて店内のお手伝いとかにしてくださいよ!」

佐天(初春デリバリー結構うちの収入源なんだけどなぁ…)

佐天「分かった、少し考えてみるから落ち着いて、ね?」

初春「ホントですよ?ホントにホントですよ!?」

佐天「あはは…ホントに嫌なんだね。お手伝いしている代わりにうちのメニューただで食べさせても割に合わなかったかぁ」

初春「メニューただは嬉しいですけどね、移動距離が凄いんですよ。タダ食いさせてもらったカロリーを軽くしのぐ消費カロリーなんですよ。」

初春「この前、研究所の健康診断の一環で運動能力とか測定したんですけど、明らかに風紀委員時代の身体能力をしのぐ結果が…」

佐天「頭いい上に運動もできるなんて、初春の進化はまだまだ終わらないねぇ」

初春「ムキムキになったりしたら恨みますからね佐天さん」

佐天「えぇ、かっこよくない?ムキムキ初はr」

初春「恨みますからね!佐天さん!!」

佐天「もぅ、初春。冗談を冗談と見抜けないと、喫茶サテンを利用するのは難しいよ?」

初春(もうやだこの店…)

佐天「でもそっか~、そんなに嫌かデリバリー」

初春「えぇ、疲れますし佐天さんに会いに来て外回りとか意味不明です」

佐天「そっか~…初春結構お客さんウケよかったのになぁ~」チラッ

初春「え?」

佐天「『デリバリーの子可愛いですね』とか『あの可愛い髪飾りは誰なんだ!?』とか問い合わせが殺到してるのになぁ」チラッ

初春「え?え?」

佐天「『こんな温かいピッツァを運んでくれる女の子と僕は結婚したいんだ』って言ってた人もいるのになぁ」チラッチラッ

初春「えぇ!?」

佐天「そんな喫茶サテンの看板娘だったんだけど、仕方ない…ピッツァ初春はもうやめ…」

初春「し、しかたないですねぇ~。もうちょっとならやってあげてもいいですよデリバリー///」

佐天(初春。ホントに冗談を冗談と見抜けないと喫茶サテンを利用するのは難しいよ?)

佐天「それにしても初春も『可愛い』とか『結婚』に釣られ…もとい反応しちゃう年頃かぁ」

初春「反応っていうか、やっぱり素直にうれしくないですか?」

佐天「そういうものかなぁ?」

初春「佐天さんはないんですか?そういうこと。お店やってて褒められたりとか」

一方通行『でも美味い珈琲ってのは人を惹きつけるだろ、少なくとも俺ァこの店好きだがなァ…』

一方通行『まァなンだ…ここの珈琲の美味さは認めてやるよってこった』



佐天「あぁ~…」

初春(ん?なんだか心なしか佐天さんがちょっと恋する乙女な目に?)

佐天「うん、なんとなくなら分かるかな。私も」

初春「なんですかなんですかぁ?佐天さんも隅に置けないですねぇ」ニヤニヤ

佐天「そんなんじゃないって。ただ、ちょっと…ね?」

初春「何やら意味深ですね。これは御坂さんや白井さんに報告するべきですね」

佐天「だから違うって。たぶんね」

初春「いいんですよ、そういう話の一つや二つ。むしろ無いほうがおかしいんですから」

佐天「まぁ、確かに御坂さんなんて結婚してるわけだしね。あの御坂さんが」

初春「そうです!あのちょっとからかっただけで顔真っ赤にしていた御坂さんが結婚してるんですよ!」カランカラーン

佐天「あ」

初春「今時さすがにその反応はねーよwwwと常々思ってたあの御坂さんが一番に結婚したんですよ!」

初春「正直、私は一番生き遅れると睨んでたんですg佐天「う、初春ストップ。」

初春「なんですか?今はまだ私が喋って佐天「いいから…ちょっと後ろ見てみ?」

初春「後ろっていったいなんd」



御坂「ハロー、初春さーん」ピリッバチチッ

~中略~

初春「ゴメンナサイゴメンナサイゴメンナサイゴメンナサイゴメンナサイ…」

佐天「初春~?大丈夫?花散ってない?」

御坂「まったく、人のいないところで好き勝手言ってくれちゃってるんだもんねぇお二人さんは」

佐天「いやいや、嫌だなぁ御坂さん。言ってたのは初春だけですよぉ~」

御坂「まぁ、いいわ。初春さん久しぶりね」

初春「ビクッ!!ゴメンナサイ、お久しぶりですゴメンナサイ」ガクブル

御坂「ちょっとやり過ぎたかしら…いつも旦那相手にしてるから力加減の勘がにぶってるのよねぇ…」

初春「うぅ、大分落ち着いてきました」

御坂「よかった。あのままだったらどうしようかと…でも、あの陰口はいただけないわよ流石に」

初春「反省しいてます。なんであんなこと言っちゃったのか…ストレスたまってたんですかね」

御坂「佐天さん、あんまり初春さんこき使い過ぎちゃだめよ?」

佐天「えぇ、今回はさすがにちょっと反省します…。初春がもう戻ってこないかと思いました」

御坂「まぁ、なにはともあれ改めてお久しぶりね初春さん」

初春「はい、お久しぶりです」

佐天「御坂さん今日も一人ですか?旦那さん達も連れてきてくれれば…」

御坂「いやぁ、ちょっと今日は用事があってこれなかったのよ」

佐天「用事?またなんか厄介事ですか?」

御坂「ううん、今日は同窓会だって。美味しいものにありつけそうってあの子もついて行ったわ」

佐天「あはは、旦那さんはともかくあの子も私のお店より同窓会のほうがいいですか」

御坂「そう機嫌落とさないで、この前持っていったアップルタルト好評だったのよ?」

御坂「『美味しいんだよ!美味しいんだよ!』って旦那のも食べちゃってね、それであの人…」

佐天「『不幸だぁ!!』ですか?」

御坂「そう、笑っちゃったわよね。ふふふ」

初春「アップルタルトってなんですか?」

佐天「あっ、そっか。初春が手伝いに来れない間にメニューに追加したからまだ食べてなかったよねそういえば」

初春「アップルタルトですか、おいしそうですねぇ」

御坂「これを食べてないとは損してるわね、初春さん。あのアップルタルトは私が自信を持ってお勧めするわ!」

佐天「おっ!流石、第一被験者はいいこと言ってくれますね!」

初春「第一被験者って…佐天さんまた自分で味見しないもの人に出したんですか?」

佐天「失礼な。御坂さん以外じゃ初春くらいにしかやってないよそういうことは」

初春「はぁ…今回は成功だったみたいだからよかったですけど、失敗作だったら御坂さん大変でしたよ?」

御坂「へ?」

初春「私も割としょっちゅう味見役をさせられるんですけど、たまにかなりひどいものがありまして…」

初春「以前、ピザの新作の試食させられた時なんてもう……思い出すだけでもおぞましいです」

佐天「初春、花枯れそうになってたもんねぇ。あれはさすがに焦ったわぁ。あとピッツァね、ピッツァ」

初春「枯れそうになんてなってません!!」

御坂「佐天さん…確かこの前はお客様に変なものは出さないって言ってたわよね?」

佐天「いやぁ、誤解しないでくださいよ御坂さん」

佐天「もちろんお客様には自信のないものは出しません。それはお店を経営する者にとって当たり前のことです」

佐天「ただ、たまに。ホントにたまぁ~にですけど、自分で試食することすらためらう逸品ができてしまうんですね」

佐天「そんな冒険したくもないし、もちろんお客様にはだせません。じゃぁ、どうするか?」

御坂「どうするの?」

佐天「まぁ、初春ならお客様じゃないし、なんだかんだ丈夫そうだからいいかなぁと」

御坂「初春さん…今さらだけど友達は選んだほうがいいわよ?」

初春「………」

初春「私そろそろ帰りますね」

佐天「え?嘘、初春もしかして怒っちゃった?ゴメンね、ちょっとふざけ過ぎちゃったかな…」

初春「怒ってないですよ。それに、佐天さんがふざけ過ぎるのはいつものことじゃないですか」

初春「そうじゃなくて、時計見てくださいよ。もう結構な時間ですよ?」

佐天「あらぁ~、もうこんな時間か。初春にアップルタルト食べさせそこねちゃったなぁ」

初春「どうせしょっちゅう来るんですから、次来た時に頂きますよ」

初春「というわけで、お先に失礼しますね御坂さん」

御坂「うん、また今度ゆっくり話しましょう。私はもうちょっと佐天さんと話していくわ」

初春「そうしてあげてください。佐天さんこう見えて案外さびしがり屋ですから」

佐天「ちょ、初春さりげなく何言ってるのよ!」

初春「ふふふ、あんまりからかうからたまには仕返しです!それじゃぁ、佐天さん御坂さんまた今度!」カランカラーン

佐天「ったく、初春ったらホントに」

御坂「いいわねぇ、なんだかいまだに青春って感じで御坂お姉さんちょっと妬けちゃうわ」

佐天「み、御坂さんまでからかわないでくださいよ!」

御坂「さて、それじゃぁ初春さんも帰っちゃったし佐天さんには今度は私との青春に付き合って貰っちゃおうかなぁ!閉店まで」

佐天「えぇ、お付き合いしますよ。ここは私の喫茶サテンですからね。」




そう、ここは喫茶サテン。通称、佐天さんの喫茶店。
惹いたコーヒーの香りが漂ってモダンな雰囲気のお店……のつもりなんだけどまだまだかなぁ。
とにかく大人な落ち着いた喫茶店を目指してまだまだ勉強中だけど今はお客さん一人一人を大切に細々とやらせてもらっている。

次のお客さんがくるまでしばしおやすみ                おわり

最期の書いてる途中でグダグダになってきたから最期まき気味で終わらせた

御坂と一通とか個人的に好きな木山先生とか出したいからまたそのうち書こうかなとは思うけど
流石に今は眠いから即興でかなりグダグダになると思うからまたそのうち
とにかくなんかグダグダになってしまったがみてくれた方ありがとうございました

>>1
全部書き溜めて建てるとテンポ良くなるぜよ

>>109
やっぱりそうかな
確かに毎回短いの単発で投下してると
途中から読んでくれた人話分かんなくなるかなとは思ってたんだが
次からそうしてみる

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