唯「なんということもない話」(238)

唯「このアイスおいしいね和ちゃん!」

和「そうね」プイ

唯「あれ、和ちゃん不機嫌?」

和「だ・れ・の・せ・い・よ!」キッ

唯「ひっ!?」

和「まさかアイスのためだけにせっかくの休日に始発電車に乗るハメになるとは思わなかったわよ!」

唯「ご、ごめんね和ちゃん・・・」

和「・・・はぁ」

和「まあいいわ」

和「唯に振り回されるのは毎度のことで起こる気すらなくなったわよ・・・」

唯「和ちゃんありがとう!」

和「調子に乗らないの」ツネー

唯「い、いひゃいよ和ひゃん!」

和「せっかく唯と二人ででかけるのを楽しみにしてたのに」ボソッ

唯「ん、何か言った和ちゃん?」

和「なんでもないわよ」

和「まあでもおいしいわねこのアイス」

唯「でしょでしょー」

唯「なんて言ったって毎日限定2個の超レアのアイスなんだよ!」

和「一日2個って・・・そのお店馬鹿なの?」

唯「がーん 違うよ和ちゃん!」

唯「これには意味があってね」

・・・ゆい!

――――ゆい!

━━━━━━ゆい!

律「おい唯!」

唯「むにゃ?」

律「ようやくお姫様のお目覚めか」

澪「さっきから呼びつづけてたのに一向に起きなかったぞ」

梓「唯先輩はだらけすぎです!」

紬「おはよう唯ちゃん 寝覚めの紅茶はいかが?」

唯「あれ・・・和ちゃんは?」

澪「和? 和なら生徒会の仕事で放課後からずっと生徒会室で缶詰だぞ」

唯(そうだ、私は今日一番に来て)

唯(みんな早く来ないかなって思ってるうちにうとうとしてきて)

唯(そのまま机に突っ伏して寝ちゃってたんだ)

唯「えっとみんなおはよう」ニコッ

梓「おはようじゃないです!」

梓「もう下校時刻の時間です!」

唯「えっ!?」

唯「私そんなに寝ちゃってたの!?」

唯「どうして起こしてくれなかったの!?」

梓「起こそうとしましたよ!」

梓「それでも全然起きなかったんです」

紬「みんな幸せそうな顔して寝てる唯ちゃんに気を使ってくれたのよ」

紬「それに唯ちゃんがギターの腕が上達してるのは家でも一生懸命練習してる証拠だから少し休ませてあげようって言ったのは梓ちゃんなのよ」

梓「む、ムギ先輩!?」

唯「あ~ずにゃん ありがとー」ギュー

梓「はぅ///」

唯(それにしても懐かしかったな~)

唯(そんなこともあったっけ)

唯(なんだか無性に和ちゃんに会いたくなっちゃったよ)

律「唯も起きたことだし今日は解散するとするか」

澪「時間も時間だししかたないな」

唯(そうだ、今日は和ちゃんと帰ろう)

唯「ごめん、みんな先に帰ってて」

律「どうした唯、何か用事でもあるのか?」

唯「ちょっとね~」

唯「それじゃあまた明日ね!」タッタッタ

~生徒会室
ガラッ

唯「和ちゃーん」

和「あら唯じゃない」

和「どうかしたの?」

唯「なんだか急に和ちゃんに会いたくなって来ちゃった」ギュッ

和「まったくもう」ハァ

唯「そんなこと言って和ちゃんだって嬉しいくせに~」

和「あーはいはいそうですね」

唯「全然気持ちがこもってないよ!」

唯「ところで和ちゃん」

和「なに?」

唯「お仕事あとどれくらいで終わるの?」

和「もう少しかかるわね」

唯「それじゃあ終わるまで待ってるね」

和「ごめん唯、帰りに約束があるのよ」

唯「え~和ちゃんと帰りたい」

和「わがまま言わないの」

唯「なら私もいっしょに」

和「だめね」

和「と言うわけでおじゃまちゃんは帰った帰った」グイグイ

唯「あっ、押さないで」

和「また明日ね ちゃんと勉強もするのよ」ピシャッ

唯「・・・閉められた」

唯「ふんだ」

唯「和ちゃんの馬鹿」

唯「・・・帰ろう」トボトボ

~翌日昼休み

律「あーやっと終わったー」

唯「英語はつらいよー」

律「私たちは日本人だー」

唯「西洋かぶれになんてならないぜー」

紬「ならないぜー♪」

のどかの事ずっと"かず"だと思っt

律「さてめしだめしー」

律「この時間と放課後のために学校に来ているもんだよな」

紬「あらあらりっちゃんったら」

律「今日の弁当は私の手作りだったりする」

唯「りっちゃんが料理!?」

唯「嘘でしょ!?」

律「どういう意味だごらー!」

唯「だって想像できないよ・・・!」

律「少なくとも唯に言われたくない」

律「唯は憂ちゃんの手作り弁当か?」

唯「そだよー」

律「ムギはいつもの豪華な弁当だろ?」

紬「豪華ってほどでもないわ」

唯&律「いやいやいやいやいや」

律「それじゃ食べるか」

紬「ええ」

唯(そうだ!)

唯(昨日一緒に帰れなかったし今日は和ちゃんと食べよう)

唯「あーごめん、今日はちょっと約束があったんだ」

律「約束って?」

唯「ふふふふふ ないしょなのです!」

唯「というわけでまたあとで!」タッタッタ

律「なんだよ唯のやつー」

紬「行っちゃったわね」

ガラッ

唯「おじゃましまーす」

唯「和ちゃーん!」

和「あら唯」

和「澪なら今唯たちのクラスにお弁当食べに行ったわよ」

唯「今日は和ちゃんとお弁当食べにきたのです!」ビシッ

和「ごめんね唯、食堂で食べることになっているのよ」

唯「え~ それじゃあ私も一緒に」

和「またね唯」タッタッタ

唯「あっ」

唯「・・・」グスン

唯(なんで和ちゃん・・・?)

律「でさーそのとき聡がさー」

澪「こら律!」

澪「ご飯粒まき散らしながら喋るな!」

律「悪い悪い」

紬「微笑ましいわぁ」ポワーン

紬「あら唯ちゃん」

唯「・・・」

紬(あれ、唯ちゃん・・・?)

律「さっき出て行ってからまた五分もたってないな」

澪「もう用事は済んだのか唯?」

唯「・・・」

澪「唯?」

唯「実は約束ってのは勘違いでした」テヘッ

律「まったく唯はそそっかしいな~」

唯「えへへ~」

唯「というわけでお弁当食べよっ」パカッ

律「いつ見ても憂ちゃんの手作り弁当は立派だな」

紬「おいしそうね」

律「このエビフライもらいっ!」パクッ

唯「あ~~~~~!」

澪「馬鹿律!」ゴチン

唯「あはは~」

紬(さっき悲しそうに見えたのは気のせいだったのかしら)

どうでもいいけどクライシスって危機って意味なんだな

律「いてて」サスサス

澪「人の弁当を食べるな」

律「ごめんな唯」

唯「いいよりっちゃん」

唯「そうだ、みんなでおかず取り替えっこしない?」

律「おっいいね」

紬「私みんなでお弁当のおかず分け合うの夢だったの~」

澪「えっと私ダイエットのためにコッペパンなんだけど」

律「やっぱりムギの弁当はすげえな」

紬「私は憂ちゃんの手作り弁当もりっちゃんの手作り弁当も両方最高だと思ったわ」

唯「りっちゃんのくせにこんなにおいしいおかず作れるなんて生意気だよ!」

律「はっはっはー もっと私を褒めろー」

澪「コッペパンおいしい・・・」

~一週間後の放課後

ジャジャジャーンジャンジャーン♪

律「ふぅ」

唯「なんというか」

唯「すごくよかったね!」

澪「確かにここ一週間の中で一番しっくりきたな」

律「やっぱり揃うと気持ちいいものだな」

紬「きっとみんなの心がひとつになったのよ」

梓「唯先輩も珍しくノーミスでしたしね」

唯「私はやるときはやるんだよ!」

唯(家で和ちゃんのこと考えないようにひたすらギー太弄ってたおかげだね・・・)

唯(一週間、あれから和ちゃんに避け続けられてる気がする)

唯(いっしょに帰ろって言っても約束があるからって言われるし)

唯(廊下でばったり出くわしてもどこかよそよそしいし)

唯(朝通学中に会っても残してきた仕事があるって先行っちゃうし)

唯(和ちゃん、私のこと嫌いになっちゃったのかな・・・)

梓「唯先輩どうかしたんですか?」

唯「な、なにが?」

梓「なんだか泣き出しそうな感じだったので・・・」

唯「元気だよ元気!」

唯「ほらひげ!」ミョーン

律「あ~~~人のネタパクるなよー!」

律「それじゃあ今日はもう終わりにしようぜー」

唯「そだねー」

澪「まだ始めたばかりじゃないか」

律「でもさ、今この達成感のまま終わりたくね?」

梓「確かにその気持ちは分かりますね」

澪「梓まで・・・」

澪「む、ムギは私の味方だよな?」

紬「ごめんなさい澪ちゃん」

紬「私も今日はおしまいでいいと思うわ」

澪「」

梓「FACK YOU」

天の声「oh...miss,spel」

天の声「FUCKYOU」
梓「FUCKYOU」

天の声「yes!god!!!」

その後共に旅に出掛け、友人になった

律「というわけだ澪ー」

律「練習するなら一人でやるんだぜ」

律「それとも私たちといっしょに帰るか?」

澪「うぅ・・・」

澪「私も一緒に帰るぅ~」グスン

唯&律&紬&梓(可愛い!)

律「それじゃあ皆ども!」

律「一分で支度せーい!」

唯(そうだ、今日こそは和ちゃんと)

唯(・・・また今日も和ちゃんは忙しいんだよね)シュン

律「どうした唯?」

唯「な、なんでもないよ~」

唯「支度できましたりっちゃん隊長!」

律「遅いぞ唯隊員!」

律「もしここが戦場だったら今の遅れが命取りになるんだぞ!」

唯「申し訳ありませんりっちゃん隊長!」

唯「もし私が足手まといになったら私を置いて逃げてください!」

律「馬鹿やろう!」

律「そんなことできるわけないだろ!」

唯「りっちゃん隊長・・・」

律「約束しただろ」

律「誰一人欠けずにみんなで故郷に帰るって・・・」

唯「はい・・・!」

澪「・・・」

澪「あのーそろそろいいか?」

律「ちぇー なんだよ澪」

澪「いや・・・お前ら止めないとエンドレスに続けるだろ」

梓「そうですよ」

紬「私は良いと思うわ」

唯「三対ニだね」

律「私たちの勝ちだな」

澪&梓(もう好きにして)

紬「うふふ」

~帰り道

唯「まだ空が明るいね~」

律「いつも帰りが遅いからな」

澪「その遅くなる原因に練習はほとんどないけどな」

律「ムギー澪がいじめる」ダキッ

紬「よしよしりっちゃん」ナデナデ

唯「あーずにゃん」ギュッ

梓「い、いきなりなんですか!///」

唯「だってりっちゃんがムギちゃんに抱きついてるの見てたら居ても立ってもいられなくて」

梓「居ても立ってもいてくださいよ」

唯「あぅ・・・」

澪「・・・」ポツーン

唯「みーおちゃん」ギュッ

梓「あっ・・・」

澪「ゆゆゆゆゆゆゆゆい!?///」

唯「私の名前そんなにゆが多くないよ」

澪「その・・・ごめん」

澪「ちょっとびっくりしただけだ」

唯「ぶー」

梓「そんなことより唯先輩」ズイ

唯「んー?」

梓「いつまでも澪先輩に抱きついてないでこの後アイスでも食べに行きませんか?」

唯「いいね~」

紬「ええ、実にいいわ」

唯(アイス、か)

唯(この前の夢も・・・)

そろそろ限界だw
おやすみなさいませ・・・zzz

唯っていつの間に池沼からトラックキャラになったんだよwww

まだ残っていたとは・・・
保守感謝です
俺は唯が幸せならそれで十分だよ!

~某アイス屋

唯「うーんどれにしようかな」

紬「どれも美味しそうで迷うわね」

律「こんなものどれも同じアイスなんだからとっとと決めちゃえよ」

梓「そういう律先輩もずっとショーケースの前をうろうろしてますよね」

律「う、うるさい///」

澪「そういえばみんな知ってるか?」

律「何がだ?」

澪「ここのアイス屋は毎日違う種類のアイスを楽しめるようにって名前をつけたらしいぞ」

唯「へ~ そうだったんだ」

澪「だから三十一種類なんだぞ」

梓「あれ、でも一種類多いですよ?」

澪「」

澪(な、なんだと・・・!)

澪「そ、それはだな」

紬「なんでもショーケースの都合上偶数の方が経済的という理由で一種類増やしたそうよ」

澪「そういうことさ」

律「へ~」

唯「ムギちゃん物知り」

梓「ムギ先輩さすがです!」

澪「・・・アイスおいしい」

梓「そういえば唯先輩」

唯「なに?」

梓「唯先輩が今まで食べてきたアイスのなかで一番美味しかったのってなんですか?」

律「唯のことだからアイスなんてどれもおなじなんじゃないの?」

唯「違うよりっちゃん」

唯「私にだって順位はあるんだよ!」

紬「私も気になるわ」

紬「唯ちゃんの一押しのアイス教えて」

唯「えっとねー」

唯「・・・」

唯(私の一番のアイス)

唯(やっぱりそれはあの時のアイスだよね)

唯(でもそれを語るには和ちゃんのことも・・・)ズキッ

唯「わ、私が一番だと思うアイスはね・・・」

唯(和ちゃん・・・)

憂「お姉ちゃーん!」

唯「!」

唯「あっ、ういー」

憂「それとみなさんこんばんは」

澪&律&紬&梓「こんばんはー」

憂「そうだお姉ちゃん、このあと予定ある?」

唯「特にないよー これから帰ろうと思っていたところ」

憂「それならいっしょに買い物に付き合ってくれない?」

憂「今日はお父さんとお母さんが帰ってくるから少し豪華なもの作ってあげたいし」

唯「いいよー」

唯「豪華な夕飯♪ 豪華な夕飯♪」

唯「というわけでみんなまた明日ね~」

憂「みなさんさようなら」

唯(言わなくて済んで良かったかな)

律「それじゃあ私たちも帰るとするか」

紬「そうね」

梓「はいです」

澪「そういや唯の一番のアイス聞けなかったな」

律「なんだ澪も興味持ってたのか」

澪「だってあの唯が一番と感じたアイスだぞ」

澪「さぞかし美味しいに違いないじゃないか」

律「太るぞー」ニヤニヤ

澪「うるさい!」ゴン

憂「お姉ちゃん今夜何食べたい?」

唯「んーハンバーグ!」

憂「了解」

唯「ハンバーグ♪ ハンバーグ♪」

唯(夕飯楽しみだなぁ♪)

~スーパー

憂「ひき肉に玉ねぎに・・・」

憂「そういえばケチャップも切れてたっけ」

憂「それならソースを自作しようかな」

憂「そうそうサラダも付けなきゃね」

憂「スープもつけようかな」

憂「ビシソワーズに挑戦しようっと」

唯「憂が日本語以外をしゃべってる・・・」

のどちゃんが居る限り、スレに張り付くのをやめない!!!

憂「うん」

憂「材料は全部揃った」

唯「う~い~」

憂「あっ、ごめんねお姉ちゃん」

憂「せっかく付き合ってもらってたのに私ったら自分の世界に入り込んじゃって・・・」シュン

唯「そんなことないよ憂」

唯「それよりもなんだか格好良かったよ!」

憂「格好良かった?」

唯「うん!」

唯「これぞ主婦の鏡って感じだったよ!」

憂「ありがとうお姉ちゃん」パァッ

憂(それよりも私が主婦ってことは)

憂(その・・・お相手はやっぱりお姉ちゃんだよね///)

憂(いいなぁ)

唯「うーいー」

憂「何お姉ちゃん?」

唯「アイス買ってもいい?」

憂「さっき食べてたでしょ?」

唯「寝る前のアイスは必須なんだよ!」

憂「うーん ひとつだけだよ?」

唯「わーい」

唯「ありがとう憂」タッタッタ

唯「これにしました!」

憂「それじゃあカゴにいれて」

唯「これね二つに割れるんだー」

唯「それでひとつは憂のだよ」

憂「私の?」

唯「うん!」

憂「ありがとうお姉ちゃん」

憂(私がひとつだけって言ったから二人で食べられるアイス選んできたお姉ちゃん優しい!)

唯「あとでいっしょにちゅーちゅーしようね~」

憂「!!!///」バタン!

唯「う、ういー!?」

~帰り道

唯「うーい、本当に大丈夫?」

憂「ごめんね心配かけちゃって」

憂「でももうだいじょうぶだよ!」

唯「なら良いんだけど・・・辛かったら言ってね?」

憂「それにしてもお姉ちゃんが来てくれて助かったよ」

唯「えへへ~」

憂「ねえお姉ちゃん」

唯「何ー?」

憂「たまにはお買い物に付き合ってもらってもいい?」

唯「どんとこいです!」ドン

憂「そういえば街並みもこの一年で結構変わったよね」

唯「そお?」

憂「そうだよ」

憂「ほら、あそこの喫茶店だってこの前オープンしたばかりだよ」

唯「へー」チラッ

唯「!」

憂「どうしたのお姉ちゃん?」

唯「な、なんでもないよ~」

憂「あれは・・・和さん?」

唯「う、うん」

唯「偶然見た先に和ちゃんがいたからびっくりしただけだよ~」

憂(お姉ちゃん・・・?)

~唯の家

唯(あれから無言で帰って来ちゃった・・・)

唯(・・・)

唯(和ちゃんと一緒にいた人たち誰なんだろう)

唯(生徒会の人たちなのかな)

唯(・・・和ちゃん楽しそうだったな)

唯(少し前なら和ちゃんの笑顔の前には私がいたよね・・・)

唯(・・・)

唯(和ちゃん・・・)

唯(私から離れちゃうの?)

唯(やだよぉ)ポロポロ

コンコン
憂「お姉ちゃん」

唯「!」

唯「なななななにー?」アセアセ

唯(涙ふかなきゃ!)ゴシゴシ

憂「入るよ」
ガチャッ

憂「!」

憂(お姉ちゃん目が赤い)

唯「ご飯かな?」

唯「私お腹ペコペコだよ~」

憂「・・・ねえお姉ちゃん」

憂「和さんと何かあったの?」

唯「!!」

唯「な、何にもないよ~」

憂「お姉ちゃん」ジーッ

唯「うっ」

唯「・・・聞いてくれる?」

憂「うん」

唯「あのね」

唯「なんだか最近和ちゃんに避けられてる気がするんだ」

憂「和さんがお姉ちゃんを避ける・・・?」

唯「うん・・・」

唯「一緒に帰ろって言っても一緒にお昼食べようって言っても約束があるからって」グスッ

唯「ねえ憂」

唯「私和ちゃんに嫌われちゃったのかな?」

唯「もう前みたいに一緒に笑いあえないのかな?」ボロボロ

憂「・・・ねえお姉ちゃん」

憂「和さんはお姉ちゃんのことを簡単に嫌うような人だった?」

憂「お姉ちゃんと和さんの関係はそんな程度のものだった?」

憂「違うでしょ?」

唯「う゛ん」

憂「ならこの後何するかわかるよね?」

唯「和ちゃんに会いに行く」

憂「正解」

唯「・・・憂ありがとうね」

憂「どういたしまして」

唯「夕ご飯までには帰ってくるよ!」ダッ

憂(和さん)

憂(お姉ちゃんにあそこまで心配させるなんて)

憂(・・・少し嫉妬しちゃうよ)

~和の家

和(ここはこの式を代入してっと)

和(ふぅ やっと終わったわ)

和(・・・静かね)

和(そういえば今日両親がいないんだったわね)

ピーンポーン

俺「やあ」

和(どうせセールスね)

ピーンポーン

和(こういうのは無視が一番)

ピーンポーン

和(無視が)イライラ

ピーンポーン

和(・・・)ブチッ

ピーンポーン

唯(和ちゃん出て)

ピーンポーン

唯(お願い)

ピーンポーン

ガチャッ
和「うるさいわね!! セールスならお断りよ!!!」

唯「ひぃっ!?」ブルブル

和「って・・・唯じゃない」

唯「の、和ちゃん」

和「せっかく来てもらったけど今忙しいからまたこんd」

唯「和ちゃん!」

和「な、なによ」

唯「大事な話があるの」

唯「だから・・・入れて?」

和(唯のこんな真剣な顔・・・)

和「・・・どうぞ」

~和の部屋

和「それで話って何?」

和「さっきも言ったけど忙しいから手短にお願いね」

和「それと宿題教えてだったら殴るわよ?」

唯「・・・単刀直入に言うね」

唯「和ちゃん私のこと避けてる?」

唯(聞いちゃった・・・)

唯(でも大丈夫)

唯(和ちゃんが私のこと嫌いになるなんてことないもん)

唯(だから・・・この質問は私のことを構ってくれなかった和ちゃんへのちょっぴりのいじわるだよ)

和「・・・」

唯(ほら、早く言ってよ)

唯(そんなことないわよって)

唯(勘違いだよって)

和「・・・」

唯(和ちゃん・・・!)

和「・・・」

和「・・・そうね」

唯(え・・・?)

和「私は唯と離れたいと思っているわ」

唯「!!」

唯「そんな・・・嘘だよね・・・?」

和「本当よ」

和「・・・ねえ唯」

和「よく和は唯の保護者かって言われてきたわよね」

和「でも私だって高校生の女の子なの!」

和「でも唯と居続ける限り私は保護者なの」

和「だから・・・私は唯と離れて女の子になりたいの」

唯「和・・・ちゃん・・・?」

唯「冗談にしては笑えないよ・・・?」

和「だから本当なのよ唯」

和「だから・・・もう帰って?」

唯「そんな・・・」ボロボロ

唯(本当なんだ・・・)

唯(和ちゃんは私のことが嫌いになったんだ・・・)グスッ

唯(もう・・・前みたいになれないんだ)

唯(もう・・・)ボロボロ

唯『この二つしか売らないアイスには意味があってね』

唯(!!)

唯「・・・ねえ和ちゃん」

和「何よ?」

唯「あの時のアイスのこと覚えてる?」

和「あの時のアイス・・・?」

和「・・・!!」

唯「よかった」

唯「忘れてなかったんだね」

和「・・・忘れるわけないじゃない」

~数年前の続き

唯「でねでね」

唯「その意味はね」

和「もぅ」

和「もったいぶらないで早く教えなさいよ」

唯「えへへ」

唯「その意味はいつまでも続く関係なんだって」

和「いつまでも続く関係?」

唯「うんうん」

唯「限定二個しか売らないってことはね」

唯「要するにカップル専用なのです!」

和「か、カップル!?」

唯「そうだよ~」

唯「二個ってことはつまりは一組しか買えないんだよ」

唯「だから幸運にもこのアイスを食べることが出来た二人はいつまでもいっしょにいられるんだって」

和「でもカップルって言ったって・・・」

唯「和ちゃんは私のこと嫌い?」

唯「私は和ちゃんのこと大好きだよ?」

和「わ、私も唯のこと・・・その、好きよ///」

唯「やった~両想い~♪」ギュー

和「ちょ、ちょっと唯、恥ずかしいでしょ///」バッ

唯「ぶー 和ちゃんのけちー」

唯「あ、あとね」

和「今度は何よ」

唯「このアイスを食べようと思った理由はもうひとつあるんだよ」

和「もう一つ?」

唯「うん」

唯「このアイスは和風なんだよ」

和「はいはい それがどうしたの?」

唯「あれっ、気づかない?」

和「何が?」

唯「和風わふうのどかふうだよ!」

和「ってただのダジャレじゃない!」

~回想終わり

和「・・・そんなこともあったわね」

唯「ねえ和ちゃん」

唯「私の気持ちはあの時から変わってないんだよ」

唯「私は和ちゃんのことが大好きでいつまでも一緒にいたいんだよ」

和「!!」

唯「もう一度聞くね」

唯「和ちゃんは私のこと嫌い?」

和「・・・」

和「・・・そんなことあるわけないじゃない」

和「ごめん・・・」グスッ

和「ごめんね唯・・・」ボロボロ

唯「和ちゃん・・・」ギュッ

―――
――――
―――――

唯「和ちゃん落ち着いた?」

和「ありがとう唯」

唯「えへへ」

和「・・・私ね、唯」

唯「うん」

和「怖かったんだと思うの」

和「唯が軽音部に入って」

和「そして少しずつ私から離れていって」

和「そんななか私は思っちゃったの」

和「いつか唯は完全に私から離れちゃうんじゃないかって」

和「だから・・・そうなる前に自分から離れようって」

和「痛みを最低限にしようって」

唯「和ちゃん・・・」

唯「えいっ」デコピン

和「いたっ!」

唯「私が和ちゃんから離れるわけないじゃん」

唯「今のデコピンは私を信じられなかった和ちゃんへの憤りをこめたんだよ!」

和「・・・ふふ」サスサス

和「そうよね」

和「唯はそういう子だものね」

唯「どういう意味さー」ブー

和「唯、ごめん」

和「許してくれる?」

唯「仕方ないなー」

唯「許してあげる!」

和「ふふ、ありがとう唯」

唯「えへへ 和ちゃーん」ギュー

和「もぅ///」

~翌日

ジャジャジャーンジャンジャーン♪

律「ふぅ~」

紬「みんなよかったわよ!」

澪「よし、それじゃあ今日は帰るとするか」

梓「はいです」

唯「ごめんねみんな」

唯「今日は約束があるんだ!」

~fin~

というわけで元通りでなんということにもなっていない話。
最近力作良作が続いていたので手軽に読めればと。
それではみなさんお疲れさまでした&読んでくれてありがとうございましたノシ

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