黒子「ひなまつり弁当360円ですの?」(293)


 白井黒子は《風紀委員》の仕事を終え、帰路についていた。

 現在の時刻は20時15分。寮食堂のラストオーダーは20時半まで。
 テレポートをすれば十分間に合うが、しかし彼女はのんびりと夜の街を歩いていた。

 学生ばかりの学園都市において、最終下校時刻とは街の眠る時間だ。
 明かりの無い夜の通りは死んだように人気が無い。

 しかし黒子はこの時間が好きだった。
 ある人と会って、好きになった。

 空を見上げる。
 明かりの消えた街は、夜空の星の明かりを際立たせ、まるで宇宙空間に放り出されたかのような錯覚を得る。

 だけれど、心細くは無い。
 あの人も、同じ夜空の下に居るから。

ベントー?

ベン・トースレか?

おしまい

ベン・トークロスまた来たか!
期待


 夜空を見上げていた黒子は不意に、ある建物の前で立ち止まった。
 視線を戻し、向き直る。
 そこには、こう書かれていた。

 『セブンスマート』

 そう――スーパーである。

 
     メ シ ア    トレジャーボックス         ヴァルハラ
 《貧乏学生の救い手》《自炊族の宝物庫》そして――《神の住む園》

 呼び方は様々だ。しかし、その低価格、汎用性、一括購入力は、コンビニの比ではない。
 そして、その中でも最も特筆すべき特徴。それは――

 ――割引サービスの存在 

 スーパーにおいて、閉店間際に売れ残っている商品は、多くの場合値引きされる。
 それは1割、3割引に始まり、さらには半額にまで至る。

この前のあれ?


 白井黒子は、その事を知っていた。
 いや、『体験していた』と言ったほうが良いだろう。

 彼女はしっかりとした足取りでスーパーの自動ドアをくぐると、微塵の迷いも無く店内の最奥、弁当売り場へと足を運ぶ。
 しかし弁当を手に取ることも無く、3割引のシールが貼られたそれらをチラリと見るだけで、通り過ぎてしまった。
 
 常人には弁当の残り数を確認するのも困難な一瞬。
 だが白井黒子にとっては、その一瞬で十分だった。

黒子(今日は『輝け! 愛と怒りと哀しみの! シャイニングちらし寿司弁当!』と
    『燃やせ! 勝利を掴めと轟き叫べ! 爆熱ゴッドカレー弁当!』の二つしか残っていませんのね。これは……荒れますの)

 黒子は弁当売り場から直線状にあるお菓子売り場で立ち止まると『きのこの山』のパッケージを凝視する。

 どれだけ経っただろうか。
 ふと、隣に気配を感じ、黒子は意識を隣に向ける。

ほうほう

まさかこの前の人か
あんたのおかげで最高のラノベに出会えたぞ


上条「荒れるな、今日は」

 黒子の隣で『たけのこの里』のパッケージを見つめるツンツン頭の少年――上条当麻は呟くように言った。

黒子「当麻様はどちらをお求めですの?」

上条「今日はがっつり行きたいからな、上条さんはカレー弁当を狙いますよ」

黒子「良かったですわ、ちらし寿司の方を狙うようでしたら、当麻様の今日の夕食はどん兵衛になっている所でしたの」

上条「言うようになったじゃねえか黒子。良かったよ、お前がカレー弁当を狙わなくて。
    可愛い後輩が、寒空の下でシーフードヌードルを啜るのを見るのは、あまりに心苦しいからよ」

 軽口を叩きあい、どちらとも無く二人はクスクスと笑い出した。

 しばらく笑いあっていた二人だったが、その雰囲気が唐突に張り詰めた物へと変わる。

 黒子がチラリと見た先。
 柔和な顔の店員が流れるような動作で、乱れた商品を芸術品がごとく陳列しなおしていく。

 そしてその手は、ついに弁当コーナーへ至る。

 ぱさり。と、エプロンの広いポケットから店員が取り出したのは、シール束。
 『半額』と印字されたソレを、店員は体の一部が如く操り、弁当へと貼り付けた。
 
 満足そうに頷くと、柔和な顔の店員はシールをポケットに戻し、スタッフルームへと歩き出す。

 一般人は立ち入る事すら許されないその扉を開き、店内へと一礼。
 その店員を隠すように扉は徐々にその体を元へと戻していき――

 ――そして、閉まった。

黒子「半額弁当?」の続きか

きたふぃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!


 同時。
 弾かれたように上条と黒子は走り出している。

 向かうは、弁当コーナー。
 目的は、半額弁当。

 これは、半額弁当を求め誇りを懸けて戦う、『狼』達の物語である。


 
 ベン・トー×とある魔術の禁書目録
    黒子「ひなまつり弁当360円ですの?」

                     ――狼と半額弁当が交差する時、物語は始まる。


                            ◆


 需要と供給、これら二つは商売における絶対の要素である。
 これら二つの要素が寄り添う販売バランスのクロスポイント……その前後に於いて必ず発生するかすかな、ずれ。
 その僅かな領域に生きる者たちがいる。
 己の資金、生活、そして誇りを懸けてカオスと化す極狭領域を狩り場とする者たち。

 ――人は彼らを《狼》と呼んだ。


                            ◆

覚えていてくれて嬉しいです。
一応続き。
というわけで初めての方のための用語及び人物紹介。


 《用語集》

・狼
 スーパーでの暗黙のルールを理解し、誇りを持って半額弁当の奪取に当たる人間のことを指している。
 無論、実際の狼は半額弁当を求めてスーパーに行ったりはしない。
 またよく狼には凶暴なイメージがつきまとうが、実際にはそれほどではなく、縄張りを荒らしたり不用意に刺激したりしない限りまず人は襲わないとされる。

・犬
 半額弁当を狙ってスーパーにやってくる未熟者を指している。
 余談だが、猫派か犬派かと問われれば>>1は猫派。それも日本猫が特に好き。

・半額神
 総菜、弁当等に半額シールを貼る店員のこと。敬意をこめて〝神〟と称えられている。

・二つ名
 主に《狼》の中から特出した強さ、個性を有する者に自然と付く本名とは別の名のこと。あだ名。
 基本的にその者の見た目や、戦闘スタイル、経歴などから付けられる。
 ただしある程度有名になれば《狼》でない者にも付けられる場合もある。

・月桂冠
長時間置いた半額弁当の中にはより深い味わいをかもし出すものがあり、半額神がその太鼓判を押した弁当。
 通常の半額シールではなく、店ごとに特別な半額シールが貼られる。


 《狼》紹介

・白井黒子
 常盤台中学に通う第七学区の《狼》
 まだ新米の《狼》だが、上条当麻の指導により覚醒、才能の片鱗を見せる

・上条当麻
 第七学区の学校に通う高校生で、スーパー『セブンスマート』を縄張りとする凄腕の《狼》
 《幻想殺し》の二つ名を持つ。

・茶髪の女
 上条当麻と同じ学校に通う3年生。大変いい胸をしている。

・坊主の男
 上条と同じ学校の2年生。顎鬚とよくつるんでいる。

・顎鬚の男
 上条と同じ学校の2年生。坊主とよくつるんでいる。

 《半額神》

・錬金術師
 『セブンスマート』の半額神。
 どんな食材も美味しく調理することからそう呼ばれている。

こんな弁当が売ってる店があればいいのに…

キタ―――――(゜∀゜)―――――!!!けど寝る

来たか


 《弁当争奪戦の掟》

一つ、争奪戦前は弁当コーナーから離れよ。

一つ、開始の合図は半額神がスタッフルームの扉を閉じた瞬間なり。

一つ、弁当を手に入れたものを攻撃するなかれ。

一つ、スーパーがリングだ!




実は前回の話が終わった直後から続きを書いてたんだけど、
スレ落ちちゃったのと途中で展開に悩んだり、別スレのっとってSS書いてたりとで少し放置してました。

まだ書き終えてないけど、このままだとお蔵入りしそうなのでモチベーション上げるためにも頑張って書こうと思います。
さる避けよろしくです。

>>19
お前・・・この狼たちに挑めるっていうのか

おお……またあんたか
続編があるとは思わなかった
期待してるぜ


第一章 幻想殺し    黒子はきっと、いいお嫁さんになるな。 >上条当麻


 夜の公園にずるずると麺を啜る音が響いた。
 白井黒子はどん兵衛のお揚げにかぶりつきながら、横目で隣に座る上条当麻を見る。

 上条は大口をあけ、ホカホカと湯気の立つカレーをプラスチックのスプーンで口に運んでいた。

 冷たい空気の中、温められた弁当が発するスパイスの匂いが、黒子の胃袋を刺激する。
 急にどん兵衛を啜っている自分が惨めになり、黒子は誤魔化すように、残りの汁を飲み干した。

黒子「何故……ですの」

上条「ん? どうした、黒子」

黒子「何故、わたくしは勝てないんですの?」

>>23
俺は『変態』だぜ…

 黒子はあの日――月桂冠を手にしたあの日以来、未だ一度も弁当を手にしていなかった。

 あの日よりも確実に自分は強くなっているという実感はあった。
 周りの《狼》との差は確かにあるものの、絶望的というほどではない。

 なのに、勝てない。
 
黒子「それとも、わたくしには《狼》の才能がないのでしょうか……」

 つい、弱気な発言をしてしまう。
 弱音など、本当は吐きたくなかった。

 けれど、この人の傍に居るとなぜか不安も悩みもすべて打ち明けてしまう自分が居た。

上条「才能が無いなら、あの時月桂冠を取れたりはしなかったさ」

またこれかよ


 上条は微笑みながら言うと、カレーの最後の一口を掬い、黒子の方へと差し出す。

 黒子はそれに躊躇いも無く(この男相手にその程度でうろたえていては身が持たない事を、
黒子はそう長くない付き合いの中で学習していた)食いついた。

 わざと水を少なくして炊かれた米にねっとりとルーが絡みつき、噛む度に黒子の口内でスパイスとともに弾ける。

 ピリリと舌を刺激する香辛料の辛さが、理性を超えて本能的に彼女の食欲を湧かせる。
 どん兵衛のみで油を摂取していなかった黒子の体に、少量だがしっかりと含まれたビーフの油がゆっくりと染み渡るのが分かった。


上条「弁当争奪戦で何よりも重要なのは空腹感だ。己の腹の虫と対話し、飢餓感を高めた時こそ、
    人としての生存本能が本来の何倍もの力を生み出す。と、俺はそう思っている」

黒子「腹の……虫」

支援。

上条「そう、お前の腹の虫がその程度で治まるとと本気で思ってんなら、そんな幻想、ぶち殺しちまえ」

黒子「…………」

上条「んじゃ、俺はそろそろ行くわ。お前も気をつけて帰れよ」

黒子「ええ、お休みなさいませ、当麻様」

上条「ああ、お休み、黒子。また明日、スーパーで会おう」


 しかし翌日。上条当麻はスーパーに来なかった。
 黒子は動揺から凡ミスを連発し、その日もどん兵衛を啜る事となる。

前の人か
おまえのおかげでいいラノベと出会えた感謝

 さらに翌日。
 上条当麻は濡れた手ぬぐいを額に乗せ、ベッドに横になっていた。

上条「不幸だ……」

 風邪である。

 一昨日スーパーから帰ってきてから急に熱が出始め、昨日は学校を休む事になった。
 昨日と比べれば大分楽になったが、大事を見て今日も学校を休んでいる。

 ちなみにインデックスには、風邪を移すといけないからと小萌先生の家に行って貰っていた。
 今日はしゃぶしゃぶだと聞いた途端、これまで心配そうにしていた表情をころりと変えて部屋を出て行くあたり、なんとも薄情なシスターである。

 風邪は体だけでなく、心も弱らす。
 普段は邪魔なだけのシスターでさえ、今は早く帰ってきてくれないかと思ってしまうあたり、かなり重症だ。
 


上条(あぁ……腹、へった)

 上条は昨日から水以外を口にしていない。

 それは単純に物が喉を通らないというのもあるが、何か簡単なものさえ料理する気が湧かないからでもあった。

 普段は力を貸してくれるはずの腹の虫が、胃袋の中で蠢き、暴れまわるのを感じる。
 このままでは腹の虫に胃袋を食い破られ、自分は体の内側から食い殺されてしまうのではないか。

 そんな益体の無い妄想まで、今の上条にはあり得るような気さえしてくる。

 そんな時だった。

しえん

このスレのおかげでベン・トー読む人が増えてるみたいでうれしい限りだ

変態は出てこないかなあ・・・

超☆絶☆支☆援


 ピンポーンと、間の抜けたチャイム音が聞こえてきた。

 上条は半ば無理やり立ち上がると玄関まで向かい、扉を開ける。
 そこに居たのは、スーパーのビニール袋を提げた、小柄な少女。
 白井黒子の姿だった。

上条「黒子……どうして」

黒子「当麻様がお風邪だと聞き、お見舞いに来ましたの。どうせ何も口にしていらっしゃらないのでしょう? 
    今おかゆを作りますので、病人は寝ていてくださいな」

上条「あー、なんだ。ありがとな、黒子」

黒子「いえ、いつもお世話になっているお礼ですの」

 好意に甘え、横になる。
 上条が布団をかぶると、台所から料理の準備をする音が聞こえてきた。

支援

黒子の料理か…


 しばらくし、おかゆの入ったお椀を黒子が運んできた。

黒子「当麻様、できましたわよ」

上条「いい匂いだ……これは、卵粥だな」

黒子「えぇ、思ったよりお具合がよさそうでしたので、滋養が着くようにと」

 上条が起き上がり手を伸ばすが、しかし黒子は盆に粥を載せたまま渡そうとしない。
 怪訝に思っていると、黒子が溜息をつき呟いた。

黒子「病人に下手にお椀を持たせて、ひっくり返されたら困りますの。わたくしが食べさせてさしあげますので、当麻様は座っていてくださいな」

上条「えっと……それって」

黒子「あーんですの」

上条「あ、あーん」


 木匙に掬った粥を黒子は息を吹きかけ冷まし、上条の口へと運ぶ。
 
上条「うまい……!」

 上条の中に、ふわりとした卵粥の味がひろがる。

 片栗粉を少し混ぜてとろみをつけた米はしっかりと舌に残り、卵の甘みと醤油の塩気が、濃すぎず薄すぎずの丁度良い塩梅で、鈍っていた味覚を呼び覚ます。
 さらにその優しい味付けの中、たまにある三つ葉の苦味がアクセントとなり、単調な味を飽きさせないものにしていた。


上条「それにこれは……シラスか……!」


 そう、同じ白色で見た時は気付かなかったが、確かに口にしてみればはっきりと分かる。
 お粥の中には、少量のシラスが入っていた。

 シラスの自己主張をしない味とコリッとした食感が、上条の口を楽しませる。
 ふと、幼い頃、風邪を引いた時に母の詩菜が作ってくれたお粥の味を思い出し、上条は自然と涙を流していた。

記憶があるだと


上条「うまい……うまい……!」
 
 気付けば上条は、黒子が匙を差し出すそばから次をねだり、あっと言う間にお椀を空にしていた。
 
上条「ごちそうさま」

黒子「お粗末さまでしたの」

上条「いや、すげぇ美味かったよ、黒子はきっと、いいお嫁さんになるな」

黒子(またこの人は、そんな事を……)

黒子「わたくしの料理など、お姉さまの物に比べたら、とてもとても……」

上条「いや、それでも……黒子もなかなか……うま……い……」

 空腹が満たされた事で安心してしまったのか、呟きながら、上条の意識はゆっくりと闇に落ちて行った。


上条「ん……あぁ、寝ちまってたか……」

 深夜、昼に寝すぎてしまった所為か、上条が目を覚ました。

 明かりのついていない部屋の中は真っ暗だったが、先まで寝ていた上条にはなんとなく部屋の中が見て取れた。
 ふと、右腕に重みを感じ、視線を向ける。
 
 寝ている上条の右腕を抱くように、そこでは白井黒子が眠っていた。

 おそらく、看病をしているうちに自分も寝てしまったのだろう。
 上条は黒子を起こさないよう、ベッドの横で座りながら寝ている黒子を抱くと、自分が寝ていたそこに寝かす。

上条「んじゃ、俺はいつも通り、風呂場に行きますかね」

 上条は風呂場に毛布を引きずっていくと、それに包まり再び目を閉じた。



こまけぇことは(AAry
自分でいっておいてあれだがおもしろいから気にならないよっと


顎鬚「クソッ! 何だってんだ! 何なんだよお前!」

坊主「うろたえるな。掟を忘れたか」

茶髪「豚はつぶせ――弱者は叩け」

 上条当麻と白井黒子の居ない「セブンスマート」で、名も無き狼達が呟いた。
 時はすでに《半値印証時刻》を迎えている。しかし、誰一人として弁当へと手を伸ばすものは居ない。


 そんな狼達を、蔑むように睥睨する者がいた。


??「掟、ねぇ…… ふふ、馬鹿らしいわ。そんなものに拘って夕飯を手にする機会を逸するだなんて」

なにこれ面白い

 『ソレ』は右腰に吊るしていた軍用懐中電灯を抜くと、つい――と、振った。
 次瞬、弁当コーナーに並べられていた数個の弁当が、彼女の持つ買い物籠へと移動している。

茶髪「《瞬間移動者》!?」

坊主「だがテレポーターってのは、対象に触れてないと、瞬間移動はさせられないんじゃ!?」

??「あはは! テレポーター? 《瞬間移動》? そんな不出来な能力と一緒にしないで頂戴。私のは《座標移動(ムーブポイント)》正真正銘の、空間移動よ」

 言い、次に《座標移動》は、手にした懐中時計を惣菜コーナーへと向けた。
 思惑を悟り、顎鬚が叫ぶ。

顎鬚「やらせるかよ!」

 彼女の目測を狂わせようと、惣菜コーナーと懐中電灯の間に割って入る。
 しかし、気付いた頃には、顎鬚はスーパーの中空に転移させられていた。

上条さん風邪治す気あんのか

あわきんも参戦かwktk

こいつは、強すぎる

ショタコンさん何してるんだよwww


顎鬚「――ぐぅ!」

 落下。
 腰を強かに打ちつけ、顎鬚がその場に蹲ると、彼女は悠々と半額になった惣菜も買い物篭へと入れていた。

茶髪「アラシ――!」

 ギリ、と茶髪が悔しさに歯を食いしばる。
 しかし、その圧倒的な力量差に、彼女の身体は動こうとしなかった。

 他の狼達も同様である。
 ただ黙って、陵辱されるがまま耐えるしかない。

 屈辱の時間はすぐに終わりを告げ、『座標移動者』はレジへと歩いていく。

 そこには空になった弁当コーナーと、立ち尽くす狼達だけが残された。




一章終了。
ちょっち休憩はいります。
書き溜め開始。

一方通行が何食わぬ顔で取っていくのかと思ったらこいつがいたか

豚め・・・

男の部屋行って飯作ってお泊りって普通に考えてえらいことなのでは

とある魔術の創作SSまとめてるサイト教えてくれ

きっと寮監も病気なんだ!

前回の続ききたかwwww
俺もベン・トー買っちまったぜww

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402 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/01/02(土) 09:28:45.18 ID:8By68BB/0
>>401
過度の馴れ合いはご法度だ
404 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/01/02(土) 09:34:39.56 ID:wMkrJrK30
なんでゲハ民がVIPにいるんだよ
ー生引き籠もってろよ

406 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/01/02(土) 09:38:25.42 ID:8By68BB/0
404
今の勢力はゲハ>VIPだからな
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 |360|
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第二章 『郵便屋』  私は他に、この状況を打開する術を知らない。>女子生徒


黒子「馬鹿じゃありませんの!?」

上条「……すいません」

 翌朝、上条は風邪をぶり返していた。
 当然である。この季節、病み上がりに毛布一枚で風呂場で寝て、体調を崩さないほうがおかしい。

黒子「夜中に起きたなら、わたくしを起こせば良いでしょう! これでは何のために看病に来たか分かりませんの!」

上条「いや、気持ちよさそうに寝てたし……起こすのも悪いかと」

黒子「はぁ……過ぎた事を言っても仕方ありませんの。学校が終わったらまた来ますの。それまで絶対に大人しくしていてくださいまし」

上条「……はい」

黒子「それでは当麻様、また後でお会いしましょう」

sienn

 一旦寮へと戻り、シャワーを浴びて服を着替えると、白井黒子は薄い鞄を手に寮を出る。
 同部屋の御坂美琴は、黒子が帰る前に寮を出たようだったので、一人だ。

 学び舎の園を管理する5学園合同通学バスに乗り、黒子は帰ったら上条当麻に何を作ってやろうかと思考する。

 二日続けて粥も良くないですし……と、黒子が献立に悩んでいる内に、バスは別の寮の前で停車した。
 数人の女学生が乗車し、再びバスは発車する。

 と、後ろの席に乗り込んだ女子生徒の一人が座った。
 呟くように、黒子にのみ聞こえる程度の声量で、女子生徒が囁いた。

 ともすれば、聞き逃してしまいそうな声。
 事実、黒子はその単語を耳にしなければ、呟いている事にさえ気付かなかっただろう。

女子生徒「『セブンスマート』に、アラシが現れた」

黒子「――!?」

 アラシ。

 それは狼の掟に反する豚の一種だ。
 大抵は徒党を組んで現れ、一人でいくつもの弁当を奪い、去っていく。

 大抵は体育会系の部活に所属する者達で、主に部活後の時間に現れる。

 狼は個人で戦う。
 共闘する事もあるが、それは一時的なもので、弁当を目の前にすればたとえ身内であっても戦うのが狼だ。

 しかし彼らは違う。
 運動後の空腹を満たすために、その肉体とチームワークを生かした動きで狼達を封殺し、大量の弁当を攫って行のだ。

 その事を、黒子は上条から教えられ知っていた。
 しかし、遭遇した事はまだ一度も無く、その言葉にもそれほどの危機感を抱かなかった。

 だが、その甘い考えは、続く女子生徒の言葉で打ち砕かれた。



女子生徒「狼達は誰一人とせず、抵抗すら出来ずに弁当を奪われた」

黒子「なん……ですって……」

女子生徒「『幻想殺し』 彼にはアラシ討伐に協力して欲しい。彼は今何処に居る?」

黒子「当麻様は――『幻想殺し』は今、風邪をおひきになって、療養中ですの」

女子生徒「そうか…… このままでは「セブンスマート」だけではなく、第七学区のスーパー全てが危ない」

黒子「? アラシというのは何か大会がある前にのみ現れる物ではありませんの? 放っておけばすぐにいなくなるのでは……」

女子生徒「今回のアラシは今までとは違う。徒党を組まず、一人で様々なスーパーを襲っている」

女子生徒「おそらく『大能力(レベル4)』 下手をすれば『超能力(レベル5)』まで行くテレポーターだ。我々では彼女の能力に対抗できない」




すまん、眠い。
明日残ってたら書きます。
ひなまつり中には頑張って終わらせるぜ!

おつおつお

まさかまとめスレで見た続編に出会えるとは思わなかった
とりあえず乙



俺は寝るので任せた豚ども

しえん

ほしゅしろー

保守

俺も寝る。後は優秀な狼達に任せたぞ

御琴も参戦させてくれほし

保守

美琴は素で豚をやらかしそう
んで「はぁ? 掟なんて知らないわよ、自分の中の常識が全部に当てはまるとでも思ってんの?」とか言いそう
電撃で蹴散らしながら

この前のスレ見てベン・トー買ったけど積んでたわ
読むか

上条さんと黒子とは珍しい
キュンキュンした

なにこれおもしろい

学校行く前に保守

ほし

ライオットアクトおもしれー

本日の箱○スレはここか

あれ?
もしかして、これはインデックスのせいじゃね?

面白い

楽しみだ

ほっしゅうぅぅぅ。

美琴は素で豚をやらかして、注意されたら「はぁ?」って言うけど、そのあと後ろで
待機してるたくさんの狼達を見て顔真っ赤にしながら戻しそう

美琴は半額になる前に根こそぎ持ってちゃう人だろ

スーパーに入ることがあるかどうかも怪しい

またか
頑張れ

なんだこれw
クロス?

干し

保守

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名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/01/02(土) 09:34:39.56 ID:wMkrJrK30
なんでゲハ民がVIPにいるんだよ
ー生引き籠もってろよ


406 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/01/02(土) 09:38:25.42 ID:8By68BB/0
404
今の勢力はゲハ>VIPだからな
ここを本家総合の監視下に置かせて貰ってるよ


やっぱ面白いなぁ

今読んだ乙

あわきん参戦か…

    ∩_∩

   / \ /\
  |  (゚)=(゚) |    人人人人人人人人人人人人人人人人人人人人人人人人人人人人
  |  ●_●  |  < なんだろう                                  >
 /        ヽ <                                         >

 | 〃 ------ ヾ | <                                         >
 \__二__ノ <                                         >
            <                                        >
            <                                         >
             YYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYY

前方のヴェントはまだか

支援

紫煙

保守

中途半端なところで切っちゃったなぁ




黒子「《空間移動者》ですの!? それもレベル5に匹敵するとなると、一筋縄ではいきませんわね……」

女子生徒「これを、彼に伝えて欲しい。私は他に、この状況を打開する術を知らない」

黒子「貴女は、いったい……」

女子高生「私はただのポストガール。便りを集め、届ける事しかできない」

黒子「ポスト……ガール」

 バスが学び屋の園へと着き、次々に乗客が降りていく。
 後ろの席からも人が立つ気配がし、慌てて黒子は振り向いた。

 しかしそこには誰もおらず、暫くの間、黒子はそこに立ち尽くしていた。

前半額弁当買いに行こうと思ったけど実物はうまそうじゃなかったからやめた


上条「なるほど、《郵便屋(ポストガール)》に会ったか」

黒子「彼女は、何者なんですの?」

上条「『空に吠え立てるもの』ガブリエルラチェットの元メンバーだ。今はガブリエルラチェットを抜け、《郵便屋(ポストガール)》と呼ばれている」

黒子「がぶりえるらちぇっと?」

上条「《モナーク》と呼ばれる狼の飼い犬だ。情報収集及び、主の身辺警護を命とする犬」

 学校が終わり、黒子は上条の寮へと来ていた。
 黒子は彼に今日の朝あった出来事を話すか悩んだが、結局相談していた。

上条「しかし、単独行動をするアラシか…… 確かにこれまでにないケースだぜ……」

黒子「アラシというのは、それほどにも危険なものなのですの?」

上条「基本的には災害のようなもの……食い止めることができる大猪だと思ってくれればいい」

黒子「では、アラシを討伐する事も!」

上条「いや、食い止める事は確かに出来るが、完全に潰すことは難しい。
    だからアラシが加わると、争奪戦はアラシより先に弁当へ辿り付けるかの勝負になる」

上条「こうなったら、黙っちゃいられねぇ……黒子、今日は出るぞ」

黒子「出るって、争奪戦にですの!? 無理ですの! そんな身体では実力を発揮できませんの!」

上条「だけど黒子、俺は狼なんだ。縄張りを荒らされて黙っていたら、俺は臆病な犬へと成り下がる。そんな事は、俺の誇りがゆるさねえ」

黒子「でもっ!」

上条「なぁに、俺が『幻想殺し』でそいつの能力を封じている間に、他の狼達が攻撃を仕掛ければ良い。あくまで戦うのはお前達だ」

黒子「当麻様……」

上条「それにな、今日は特別な日なんだ」

黒子「特別……ですの?」

上条「ああ、今日3月3日ひなまつりは、セブンスマートでひなまつりフェアが開催される。そこで売られる弁当こそが、『ひなまつり弁当』」

なんというタイムリーな

上条さん…


黒子「ひなまつり弁当……ですの?」

上条「中々売れ残る事はないが、売れ残ればまず間違いなく月桂冠になる。うまいぞ」

 ごくり、と黒子は唾を飲み込んだ。
 いったい、どんな弁当なのだろう。
 想像するだけで腹が空いてくる。

上条「去年は売れ残らず、半額にならなかった。だが、今年こそはきっと……!」

黒子「はぁ……分かりましたわ。たしかにその弁当はわたくしも食べてみたいですし。ただし! 無理は厳禁ですの!」

上条「りょーかい。ったく、黒子は心配性だな」

黒子「貴方がわざわざ心配をかける事をするからでしょう……では夕飯を作りますので、寝ていてくださいまし」


 夕飯を食べ終えた上条が眠ったのを確認し、黒子はそっと枕元に立つ。

黒子「すみません、当麻様。許して欲しいとは言いませんの。たとえ貴方に許されずとも、貴方が傷つくのを見たくはありませんの」

 黒子はゆっくりと、枕元に置かれた目覚まし時計に手を伸ばしたのだった。

>>108
駅前とかじゃないと、豚も寄りつかないんだよね


 セブンスマート。            スーパーマーケット 
 第七学区に存在する、個人経営の『大規模小売店』。

 個人経営ながら充実した品揃え、そして豊富なサービスは、自炊派の学生の心強い見方であり、
親しみを込めて『ナナマ』などとも呼ばれている。

 しかしそんなスーパーマーケットにはもう一つの顔があった。
 
 『狩場』
 腹を空かせた狼達が集う、戦場。

 そんな極狭領域に、今日もまた一人、狼が現れた。
 白井黒子。

 未だ弁当獲得数1個でありながらも、月桂冠を手にした少女。

 レベル4の《テレポーター》

やべぇ、なにこのSS?
熱い、熱いよ

再びベン・トースレに巡り逢えるとは……


 その隣に、この店を縄張りとする《幻想殺し》の姿は無い。
 だが、今の彼女からは一欠けらとして《新人(ニュービー)》の雰囲気は感じ取れなかった。

 まるで老獪な《古狼》のような、そんなオーラを漂わせ、彼女はスーパーの自動ドアをくぐる。
 スーパーの店内から、刺すような視線が飛んでくるが、彼女はまるで意に介さない。

黒子(今日こそは決戦。皆ピリピリとしていますの)

 黒子は弁当コーナーまで歩くと、ちらりと弁当を一瞥して、冷凍食品コーナーに陣取る。
 そこでは一人の女子生徒が、すでに立っていた。

女子生徒「やはり『幻想殺し』は来れないか……」

黒子「えぇ、今頃は目覚まし時計に邪魔される事無く、ゆっくりお眠りになられていますわ」

黒子「それよりも、本当にそのアラシは今日もここに来ますの?」

女子生徒「間違いない。彼女はスーパーを荒らす際、必ず数日現れて姿を消す。これまで通りならまだ二日目、来る公算は高い」


黒子「そうですの……」

 黒子は先程弁当コーナーで見た弁当を思い出す。

 数は5個。
 通常の弁当が3つに、特殊な弁当が二つ。
 やたらと長い名前の弁当の多いこの店に於いて、珍しく簡潔な名前の弁当。
 
 『ひな祭り弁当』
 
 まずはその豪華な装丁に目を奪われる。
 六角形の箱に入れられたそれにはビニールの帯がかかり、雛人形のイラストがプリントされている。
 中身はしっかり見えなかったが、おそらくちらし寿司であろう、彩り鮮やかな錦糸卵や小エビが見えた。

 ごくり、と黒子は唾を飲み込む。

 あの弁当を食べたい。
 あの弁当をアラシなんかに渡してなるものか。

 決意を固め、拳を握る――と、不意に、ゾクリとした悪寒が、背筋を駆け抜けた。

 振り返る。
 そこには、買い物カゴを手にした女が立っていた。

 短いスカート。
 ゴテゴテとした装飾のベルト。
 腰に釣られた軍用懐中時計。
 サラシのように巻いたピンクの包帯。
 そして、肩から袖を通さずに羽織るブレザー。

 白井黒子は彼女を知っていた。
 《書庫(バンク)》のデータで見たことがある。

 『座標移動』の二つ名を持つ、最強の『空間移動者』――!

黒子「結標――淡希!」

支援

支援


結標「ふふ、ごきげんよう。できそこないの《風紀委員》さん」

 不味いですの。
 と、黒子は思考する。

 レベル5に匹敵するレベル4と言う時点で嫌な予感はしていたが、まさか彼女が現れるとは……

黒子「窓の無いビルへの案内人が豚などと、一体何をしているんですの? 貴女は《空間移動者》としての矜持を忘れてしまいまして?」

結標「《空間移動者》に矜持なんてないわよ。あるのは圧倒的な力と、周囲からの畏怖の目。貴女も覚えがあるでしょう?」

黒子「はん! そんなもの、臆病者の僻みですの。そんな視線を向けて来る奴など、ハナから相手にしていませんの」

結標「そう……まぁ、いいわ。噂には聞いていたから、貴女とはいつか戦いたいと思ってたのよ」

黒子「あらあら光栄ですわ」

結標とはw


結標「そろそろ来るわね、半額神が」

黒子「…………」

結標「それでは、また会いましょう。不出来な大能力者さん」

 去っていく結標の背中を見送り、黒子は思う。
 おかしい――と。
 
 アラシとは本来、狼の掟を守らない者達だ。
 しかし、今の時点までは、狼として振舞っているようにも見える。
 
黒子(彼女の目的は、いったい何ですの?)

女子生徒「来た。錬金術師だ」

支援


 スタッフルームの向こうから、柔和な顔をした男性店員が現れた。
 彼は端から順に、乱れた陳列を並べなおしていく。

 その流麗な動作はまるで魔法のようであり、黒子はつい見とれてしまう。

 そして、その魔法が弁当コーナーにも降りかかった。

 綺麗に並べなおされた弁当に、錬金術師は右手と左手を交互に繰り出す。
 魔法をかけられた弁当は、まるで完成された芸術品のように、その姿を誇っているようにすら見える。


 ひなまつり弁当に、最後の魔法がかけられた。



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sienn


 月桂冠。
 半額神が認める最高の弁当。


 至高の料理であるそれが、彼の『完全練成(アルス・マグナ)』により更なる高みへと昇華する――!


 魔法という名の演劇を終え、半額神はゆっくりとスタッフルームへと向かっていく。
 その途中、黒子と目が合った。

 まるで神のような全能を持ちながらも、しかし下界に干渉する事のできないのを悔やむ、そんな瞳。
 大きすぎる力ゆえに、自らの世界を守る事ができない無力感が、彼の目にはあった。

 黒子がその瞳に答えるように強く頷くと、錬金術師は安心するように微笑み、扉を、開ける。


 そして――閉まった。




飯くってきます

半額前からカゴに入れて周りウロウロして
半額神が来たら渡してシール貼ってもらう豚が近所にいる

半額神はいても弁当は特に美味しくない…

俺もいつか狼になるんだ…

           ,. -───-- 、_
  ♪   rー-、,.'"          `ヽ、.
   \ _」::::::i  _ゝへ__rへ__ ノ__   `l

     く::::::::::`i / ゝ-'‐' ̄ ̄`ヽ、_ト-、__rイ、    }^ヽ、
   .r'´ノ\::::::::ゝイ,.イノヽ! レ ヽ,_`ヽ7ヽ___>、_ ノ ハ } \   _人人人人人人人人_
  /ヽ/ r'´ ィ"レ´ ⌒ ,___, ⌒  `!  i  ハ /  }! i ヽ  >  うー! うー!  <
 / / ハ ハ/ ! /// ヽ_ ノ /// i  ハ  〈〈{_   ノ  }  _」   ̄^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^ ̄
 ⌒Y⌒Y´ノ /l           ハノ i  ヽ⌒Y⌒Y´

      〈,.ヘ ヽ、        〈 i  ハ  i  〉
       ノ レ^ゝi>.、.,_____,,...ィ´//レ'ヽハヘノ

アウレオルスさんもお疲れ様ですwwwww

ラスボスはしゃけ弁の人だな


 弾かれたように狼達が弁当コーナーへと集結する。
 しかし今日は争いを始めず、隊列を組むように弁当コーナー前へと陣取った。

 戦争だ。
 狼達は自らの狩場を守るため、徹底抗戦の道を選んだ。

 彼らは何か事前に作戦を考えていたわけではない。
 しかし、奇妙な連帯感だけは確かにあった。

 アラシに対する強い憎しみと、狼としての誇りだけは、確実にあった。

 そこへ、結標淡希がゆっくりと近づいてくる。

 敵。
 掟をないがしろにする、豚。
 至上最悪の、アラシ。

 悠々と、彼女は狩場へと這入ってきた。


結標「あはは! 雑兵が寄って集って、一体何を始めるのかしら。

顎鬚「豚は潰す。それだけだ」

結標「豚! 豚ねぇ。果たして、豚はどちらの方かしら」

顎鬚「なんだと……!」

結標「半額の弁当に群がって、他人を押しのけ飯を食らう。なんて、醜いのかしら」

顎鬚「お前は違うとでも言うのかッ!」

結標「えぇ、違うわ。群がる豚共を蹴散らし、圧倒的な力を持つ私こそが――狼」

茶髪「言うわね、アラシ風情が」

結標「うふふ、豚が何か吼えているようだけれど、残念ながら私にはぶぅぶぅとしか聞こえないの」

茶髪「ほざけよ……アラシィ!!」

帰宅したら続き始まっててヤッホーウ

>>135
マジもんのレベル5じゃねぇかwww


 茶髪が隊列から飛び出し、結標へと特攻する。
 その速度はまさに弾丸。

 しかし、それよりも結標がホルスターから懐中電灯を抜くほうが早かった。

 茶髪の全力を込めた拳。
 しかしそれも、結標の一振りで無効化される。

 ズドン、と茶髪の拳が顎鬚のどてっ腹をぶち抜いていた。

顎鬚「ぐ……あ」

茶髪「なっ!? テレポートで盾にしたのか!?」

結標「あら、仲間割れだなんて、やっぱり豚は醜いわねぇ」

茶髪「クソッ……」

 歯噛みし、顎鬚を抱えて茶髪が後退する。


結標「あら、見逃すと思ったの?」

 懐中電灯を振る。
 すると茶髪の軽い身体が宙に浮き、スーパーの床に叩きつけられる。

茶髪「くぅ……っ!」

結標「もいっぱぁつ!」

 不意に茶髪の周辺に影ができ、彼女は慌てて天井を見上げる。
 そこには、落下してくる顎鬚の巨体があった。

茶髪「がはっ……!」

 押しつぶされ、茶髪は呼気を吐き出し、そのまま動かなくなった。
 その間、僅か数秒。
 しかし、圧倒的な力量差。

 それでも、狼達は絶望しない。
 昨日一歩も動けなかった狼達は、今日勇気を振り絞り立ち向かう。

すまん、ちょっと出かける。

何時に戻ってくるか分からんが、そこまで遅くはならないと思うます。

>>142
いてら
じゃ俺もその間に一眠りしよう

捕手

これ・・・スーパー側もいい迷惑だよな・・・

チリの略奪っ・・・

しえん

ほい

上条さん争奪戦行くって言ってんのに黒子に夕飯作らせてんの?

保守

http://punpunpun.blog107.fc2.com/blog-entry-1606.html

待ってる間読む用にな

>>150
参加はアラシ討伐のためだけなんじゃない?
あくまで戦うのはお前達だって言ってるし

ほしゅ

ふぅー

>>150
時間的に夜食じゃ無いの?
最初の方に十一時過ぎって書いてなかったっけか?

確認したら8:30前後かスマン

保守ですの

2回目のベントースレw

あやめは俺の嫁

おまたせ
続き投下するよ


 咆哮。

 買い物カゴを両手に持った女が。
 全力でカートを押す男が。
 巨体を一個の質量の塊にして突進する坊主が。


 一振り。


 たった一振りで地に叩きつけられた。

 ただ一人、白井黒子を除いて。

黒子「テレポーターに、テレポートは通用しませんの!」

結標「ならこういうのはどう?」

 本能的に恐怖を感じ、黒子はバックステップで距離をとる。
 と、一瞬前まで彼女がいた場所に、コルク抜きが現れていた。

 もし黒子が避けなければ、コルク抜きは彼女の右肩に深々と突き刺さっていただろう。

よしきた


 これを受け、黒子は察する。
 3次元の動きではまずい。

 11次元。テレポートによる奇襲。
 ソレこそが今の最善手!

 黒子は悠々と佇む結標の背後に瞬間移動し、拳を振りかぶる。

 結標が気付き、振り返ろうとするが、しかし黒子は再びテレポートをしている。
 転移先は――真上!



 激痛。
 肉を裂く音。



 結標の真上にテレポートした黒子の肩に、今度こそコルク抜きが突き刺さっていた。


黒子「いっ! つ――っ!」

結標「馬鹿ねぇ、同じタイプの能力者なんだから、貴女がどこに転移するかなんて、お見通しなのよ」

 落ちる身体を建て直し、黒子は結標と距離を置いてテレポートする。

 体術も駄目。
 能力も駄目。


 となると、もう打つ術が無い!



結標「ふふ……もう終わりかしら」

黒子「なぜ……なぜここまでして半額弁当を……」

結標「貴女、何故狼は半額弁当を求めて戦うのだと思う?」

生きる為の戦いか・・・

家事スキル0だもんな…


黒子「それは……勝利の一味が入った、最高の料理を食すためですの」

結標「違うわ。全然ちっとも当たってない。狼はね、生きるために狩りをするの」

結標「勝利の一味? 最高の料理? はっ! そんなものが食べたければ高級レストランにでもいけばいい」

結標「半額弁当争奪戦は本来、金が無い貧乏学生達の命を懸けた戦いだったのよ! 
    金も無い、自炊する能力も無い、そんな若者達が、半額弁当を求めスーパーに集った。それが、はじまり」

黒子「しかしそれは、昔の話でしょう……」

結標「そうね、そうだわ。だから私は、醜く地面を這いずって半額弁当に群がる、今の豚共が哀れで仕方が無い」

結標「掟? 誇り? そんなもの、腹の足しにはならないわ」


黒子「貴女、哀れですわね」

結標「なんだと……」

黒子「下らないと言ったんですの。確かに狼は空腹を満たすために狩場へ赴きますの。
    でも、そこに誇りをかけて挑むからこそ狼たり得るんですの! 腹が減ったから半額弁当を求める? 
    それこそ無様に餌をねだる豚と変わりませんわ!」

黒子「金が無いなら自炊しろ! 能力が無いなら努力しろ! 数あるスーパーをかけずり、特売で材料を手に入れろ! 
    浅ましく半額弁当という餌を待っているんじゃないですの!」



黒子「貴女がそんな幻想を抱いてアラシを働くって言うのなら! まずはそのふざけた幻想をぶち殺してさしあげますの!」



結標「っざけんなよ……出来損ないの豚が……お前に分かるのか!? 少ない生活費で多くの子供達を養う気持ちが!
    いたいけな少年達に、必死に努力して作った料理を「お姉ちゃんの料理マズイ」って言われた奴の気持ちが! 分かるのか!?」


結標「お前は腹を空かせたチャイルドエラーの子供達に、飢え死にしろって言うのかよ!」


 軍用ライトを振り、結標が叫ぶ。
 倒れ伏した狼達が、黒子の頭上へ転移する。

こういうの好きよ


黒子「そんなのてめぇの努力が足りないだけですの! 
    本当に子供達を守りたいって言うのなら、そのくらいで絶望してんじゃありませんわ!」

 両手を広げ、狼達を『一つの塊』と認識して再計算。
 その塊が黒子に触れた瞬間。床の近く、怪我をしない程度の高さにテレポートさせる。

 そして、黒子は駆けた。

 拳を握り、振りかぶる。
 すると、茶髪の時と同じく、顎鬚が黒子の目の前へと現れた。

結標「一人じゃ何もできない豚風情が!」

 黒子は結標の言葉も意に介さない。

 構わず、拳を振りぬいた。


 ス――と、顎鬚がその拳を見切り、避けた。

結標「なぁっ!?」

 打撃音。
 黒子の拳が、不意を突かれた結標の身体を吹き飛ばした。

顎鬚「嬢ちゃんの言葉で目が覚めたぜ。そう何度も壁にされてたまるかっての」

 顎鬚の言葉に、倒れていた狼達が次々と立ち上がる。

坊主「黙って聞いてりゃ、勝手な事ばっか言いやがってよ」

茶髪「でも、お嬢様の啖呵はなかなか格好良かったわよ」


結標「糞豚がァ……」

 幽鬼の如く立ち上がると、結標は軍用ライトを手に持ち、狼達をねめつける。
 その目は、まるで彼らを妬んでいるようにも見えた。

黒子「やはり、そうですのね」

女子生徒「はい、私も気がつきました」

黒子「結標淡希、貴女は自分自身を転移させる事ができませんのね」

結標「…………」

黒子「自分自身を転移できるなら、盾など置かずに自分が逃げればいい。
   それをしないという事は、できないという事に他ありませんの」

結標「だから何? その程度で勝ったつもり?」

黒子「いいえ。でも、それこそがレベル5に匹敵する力を持ちながら、
    レベル4止まりの理由でしたのね。出来損ないは、いったいどちらなのかしら」

上条黒子wwwww


結標「……あはは、あははははははは!!」

 哄笑。
 結標淡希は笑う。
 狂ったように、笑い出した。

結標「ここまで……ここまでコケにされたのは初めてよ。もう弁当なんていいわ、どうでもいい。
    あんた達全員まとめてブっつぶしてやる!」

 鬼の形相で結標が宣言する。が、狼達の反応は冷ややかだ。
 もはや、彼女の事すら見据えていないように。

黒子「どうでもいいと、言いましたわね」

結標「な、何よその目。そうよ、もう弁当なんていらない! あんた達全員、二度とスーパーに来れない位に痛めつけてやるわ!」

黒子「弁当が、いらない?」

結標「そ、そうよ!」

黒子「では、貴女はもう、私達の敵ではありませんの!」

一通さんかと思った


黒子「弁当を求めぬのなら、貴女はもはや豚ですらない。狼の前にぶら下げられた、無防備な兎でしかありませんの」

結標「な、なによ……」

黒子「貴女は、狩られる側に回ったと、そう言う事ですわ」

 殺到する。
 狼達が結標に殺到する。

 もはや結標には、腹の虫の加護も、生活力も、何一つ残されていない。
 唯一残った『大能力(レベル4)』ですら、この場に置いてはなんの役にも立たない!

 それでも、彼女はこの力に頼るしかないから。
 この力が全てだと思っていたから。
 
 振るった。
 軍用ライトを横一線に。


 しかし、転移は起きない。
 能力が、発動しない。

結標「なん……で」
 
 結標はそこで、自分の肩に誰かが手を乗せていることに気付く。
 それは、荒い息を吐く、ツンツン頭の少年。

上条「俺の『幻想殺し』は、たとえ神様のシステムだって、それが異能の力ならば一つ残らず打ち消しちまうのさ」

結標「なっ! なぁっ!? 幻想――殺し!?」

 狼狽する結標に、黒子が迫る。
 狼達の雄叫びが聞こえる。

黒子「歯ァ食いしばれですの! ちょっとやそっとじゃ、わたくしの腹の虫は治まりませんのよ!」

結標「ひっ――!」

 硬く握った黒子の拳が、結標の頬に突き刺さった。
 腹の虫の加護が込められた黒子の拳が、宙を舞う結標の意識を闇に落とした。

4

厚いな


エピローグ 



黒子「なんで塩と砂糖を間違えるんですの!? ドジッ娘アピールですの!? そうなんですのね!?」

結標「だって『S』ってシュガーの『S』でしょう?」

黒子「ソルトの『S』ですの!」

 台所で騒ぐ声を聞きながら、上条当麻は布団をかぶる。
 また、上条の風邪は悪化していた。

黒子「本当に救いようの無い馬鹿ですの! 何で風邪引いてるのに寮からスーパーまで全力疾走してきてますの!?
    わたくしが時計のアラームを止めた意味が完全に喪失しましたわ!」

上条「だって、起きたら目覚まし止まってるし。半値印証時刻も過ぎてるし……」

黒子「はぁ……もういいですの。結標さん? 料理のほうは大丈夫ですの?」


 黒子と結標は上条の寮に来ていた。
 黒子が結標に、料理を教えるためである。

黒子「まったく、いくらショタコンだからって、チャイルドエラーの世話をしているとは思いませんでしたわ。
   なんですの? 逆光源氏ですの?」

結標「だから私はショタコンじゃないわよ!」

 結標淡希はとあるチャイルドエラー養護施設の出身だった。

 しかしその養護施設の経営者が経営難から夜逃げし、それに変わって『案内人』としてある程度稼いでいた結標が、
子供達の世話をするようになった。初めは自分で料理を作っていたのだが、ある日マズイといわれたショックから結標は料理が作れなくなる。

 給食業者に朝昼の食事は安価で依頼できたものの、夕飯だけはどうしようもなく、結標は過去に『狼』としてスーパーを駆けていた経験から、
半額弁当に頼るようになったのだと言う。


黒子「なんでそこにチョコを入れますの!?」

結標「え?だって子供は甘いほうが好きでしょう?」

黒子「限度ってものがありますの! 肉じゃがにチョコ入れてアンタは本当に何がしたいんですの!」

結標「まぁ、上条くんならきっと食べてくれるわよ」

黒子「たしかにお優しい当麻様はマズくても美味しい美味しい言いながら食べてしまうでしょうけれど……」

 不幸だ、と上条は呟く。
 でも、風邪を引いた時に誰かが近くに居てくれる自分は、もしかしたら案外幸せなのかもしれない。
 
 黒子の鞄に張られた二枚目の月桂冠のシールを見て、上条はそんな風に、思うのだった。


 これは、己の誇りと夕食を懸けて戦う、狼達の物語。
 そして、自分の居場所を探す、若者達の物語。


             黒子「ひなまつり弁当360円ですの?」END

超乙ですの

乙ですの

>>177の投稿時間がすごい。

読んでくれて有難う御座いました。
前回のを見てくれた方もありがとうございます。

しかし、これ読んでベン・トーを買ったとか、オレはSD文庫の回し者かよ



ちょっとだけ番外編かいてます。
それはもうちょっとまってね

追い付いたと思ったらちょうど終わった

まさか続編が来てたとわ
ベントーおもしろいよベントー

実際これほど販促に繋がったSSもあるまいよ

続編また期待してます

途中まで、あわきんの居候先に大食いシスターが住み着いたせいで、
仕方なく半額弁当に手を出すことになったんだと思ってた

続編があるなら是非続けてほしい
乙ですの

>>187
お前のおかげでスーパーダッシュ文庫がヤバイ

店員さん「ぺたぺたぺたり」
俺「コレもお願いします」
店員さん「あ、いいですよー」ぺたり
ごめん、俺アラシだわ

ヴェントの出番はなかった

乙でしたの!

続編あるなら土御門出して欲しいぜ

超乙!
http://imepita.jp/20100303/751100

>>196
あるあるw
店員「それシール張りましょうか?」
もあるな

>>199
高っ

>>197
動機がないからな
半額弁当で食中りして弟が死んだから、
片っ端から購入して廃棄してるとか……ないな

小萌「はぁ……上条ちゃんは今日もお休みですか……」

インデックス「ねぇねぇ小萌! 今日は何を食べさせてくれるの?」

小萌「え? あははは、何にしましょうね……」

 小萌は悩んでいた。

 上条当麻が風邪をひいて寝込んでからと言うもの、この純白のシスターが家に住み着いている。
 暴食シスターは小萌家の食料をあらかた食いつくし、給料日前の預金すら下ろさせる始末だ。
 
 シスターを上条の家に帰すのは容易い。
 しかし『金が無いから』という理由でこの娘を追い出すのは、彼女の教師としてのプライドが許さなかった。

 仕方が無い。
 と、小萌は携帯電話を手に取る。

 猟犬郡を、出動させる日が来たのだ。



 ベン・トー×とある魔術の禁書目録 外伝
     ~コモエと猟犬郡~



続き…だと…

ベントースレの続きかと思ったら終わってたでござる
>>1

と思ったらさらに続きがきたでござる


 スーパー『まるベ屋』

 そこは個人経営のスーパーでありながら、地域密着型経営を成功させ、その地区一帯で最も大きいスーパーだ。
 経営者はかなりの守銭奴だが、気立ての良い奥方と供に、自ら半額神を努める豪腕で、周辺の狼達からの人気は高い。

 そこに、小萌は現れた。
 背後にはぞろぞろと数人の女子生徒を引き連れている。

 彼女らは『猟犬郡』
 かつて小萌に世話になった生徒達であり、選りすぐりの猟犬だ。

 彼女らの弁当奪取率は、80%を軽く超える。

姫神「小萌。猟犬郡全員配置についたよ」

小萌「ごくろうです姫神ちゃん。それでは、狩りに出ましょうか」

久々に半額狙ってきた
手元にはどん兵衛と半額の白米


 隊列を組み、彼女らがスーパーの自動ドアをくぐる。

 それと同時に、店内から狼達が色めき立つ気配がしてくる。
 中には「嘘だろ!?」「まだ時期じゃないはずだ!」などという声まで聞こえてきた。

 カゴを持ち、進む。
 ちらりと弁当コーナーを一瞥し、彼女等はお菓子コーナーに陣取った。

店員「ほう、貴女が来るとはめずらしいな」

 店員が、品出しをしながら話しかけてくる。
 彼こそがこの店の店長であり、半額神。

 狼達からは、白々などと呼ばれている。

シェーン カムバック


小萌「白々ちゃん。儲かっていますか?」

白々「ぼちぼちだな」

小萌「そうですか。それは重畳。これで遠慮する理由はなくなりました」

白々「ふん。こちらとしてはお買い物していただく分には何も言わんさ」

小萌「相変わらず守銭奴ですねぇ」

白々「金が好きなだけさ」

 白々はそう言って、コイケヤポテトチップスガーリックの箱を持ってスタッフルームへと去って行った。
 おそらく、半額弁当の準備をしてくるのだろう。

ああ、半額になる直前で、こいつらの目の前にある弁当を全部買い占めてぇ・・・


小萌「姫神ちゃん。今日はフォーメーションAです」

姫神「了解。ふぉーめーしょんA、各員戦闘態勢をとれ」

 姫神の声にあわせ、生徒達が隊列を組む。

 それは矢印型のフォーメーションだ。
 小萌はその中央に陣取り、時を待つ。

 そして、時は来た。

 スタッフルームの扉が開き、白々が姿を現す。
 彼は商品を陳列しなおすと、弁当コーナーの前で半額シールを取り出した。

 今日の弁当は5つ。
 猟犬郡は今日7人なので、2人あぶれる者が出てくる。

 そういった者達のために惣菜コーナーにも向かわなくてはいけませんね。
 と、小萌は思考する。

 白々は流麗な動作で半額シールを貼り、一度頷くとスタッフルームへと向かう。


 そして、扉が閉まった。

御坂は3割引の時点でサクッと買っちゃって、周りから殺意を向けられるタイプ


 猟犬郡はあえて、少し遅れてスタートすると、混戦の様を見せる弁当コーナーへ突っ込んだ。

 矢印の先端がくさびのように狼の群れに打ち込まれ、その隙間からカゴを持った小萌が突っ込む。
 その小さな身体からは想像のできない動きで周囲の狼達を叩き、払い、打つ。

 そこに小萌の何倍もの体格をほこる大男が迫ってきた。
 大男は小萌の顔ほどもある大きさの拳を握ると、容赦なくたたきつける。
 
 しかし小萌はうろたえない。
 カゴの底を拳に向け、プラスチック繊維をたわませるようにして拳を受け止めた。
 
 そこへ左右から、小萌の後ろに控えていた女子生徒二人が近づき、二人して男の腕を抱え、投げ飛ばした。

 砲弾となった男が前線の狼をなぎ倒し、道を作る。
 小萌は再び矢印の後ろに戻ると、隊列が前進した。
 


 鋭角な楔は、緩くなった群れを易々と突き破り、弁当コーナーの前で止まった。

 そしてその先端から再び小萌が姿を現すと、易々と弁当を手に入れる。
 それに続いて矢印の先端となっていた女子生徒達が弁当を取り、回れ右をしてその場を去っていく。
 
 弁当を手にした者を攻撃してはいけない。
 そのルールによってできた、勝者という名の壁。

 それを利用して、残りの弁当もあっという間に猟犬郡が手にしていた。

姫神「状況終了。弁当未獲得の2名も惣菜を手にした模様。お疲れ様でした」

小萌「ふふ、まだまだこのスーパーの皆さんは、子犬ちゃんです」

小萌「わたしを楽しませてくれるのは、上条ちゃん、貴方だけです……」

 彼女らは『コモエと猟犬郡』
 弁当奪取に全力を懸ける、争奪戦のプロフェッショナルである!
 

よく訓練されてるなw

という番外編だったとさ。

続きは…・・・また気が向いたら書くかも。
みなさんおつかれさまでした。


あと、細かいミスは目をつぶってくれると助かります。

郡じゃなくて群だろ

>>1乙!

どうでもいいことなんだけどね
姫神の、は。だよね


ショタコンも猟犬郡の一員なんだろうなー

>222
すまん、打ち間違いだ。


>>224
すまん、最近全然出ないから完全に忘れてた


まだ何回か続くんだろうか

どうせ空気だから気にしないでいいよ


クソワロタ

このままだと眠れねーよ乙

姫神。。


>1乙


これまじでかなりの販促になってそうだな

>>224
>>229
絶対に許さない。絶対にだ。

姫神って誰だっけ?

>>237
俺の嫁

>>237

おまえには恐ろしい運命が待ち構えているぞ

悔い改めよ

>>237
ハヤテの前のナギの執事じゃなかったか?

姫神は禁書ヒロインの中では、一番まともな娘だと思うよ

空気だけど

のっとれー

他に黒子スレないものか
パー速でもいいさ

トイソルジャーおもしれー 
3面のツァーリタンク固い

確かに彼はオイル集めで過労気味だったかも知れない
だけど、だからといって彼がポーランドに移住するだけ追い詰められていえるのか?
彼をよく知る人物は誰一人としてそんな事信じたりはしないさ
断言しよう

忘れろ

彼にいったい何があったというのか

触れるな
とか色々無関係だし安全だから

コピペブログに載ったから調子に乗っちゃった感があるな

トイソルジャ-神ゲー

トイソルジャー>>>>>アウトフィット

といそるじゃ体験版で飽きた

ごめん遊戯王しか思い浮かばなかった

億安の兄のスタンド

トイソルジャー神ゲー
シムシティ楽しいです

ボーダーランズ日本語版どうなの

タイタン解除したら図らずも完璧主義者も解除されたうれしい
でも830まで遠すぎて死ぬ
というかキャンペーンの高難易度無理ゲーすぎるだろこれ

ツヴァーリタンク強すぎワロチwwwwwwwwwwwwwwww
カジュアルにするおwwwwwwwwwwwwwww

>>256
昨日からやり始めたが作業感がはんぱない
coopならまた違うのかもしれないが

むしろあれcoopがクソゲーだった ただ人増えるだけだわ
PC版だけどね

ゲイツの回し者どもめ!スレを乗っ取るつもりか!

coopはアイテム奪い合いで殺伐しすぎだからもう少し配慮して欲しかった

おおまさか続編が来てたとは
禁書もベン・トーも好きだから前回のは楽しめた

>>261
そんなこといって、下はびしょびしょだぜ?

やっぱこういうゲームはイージーで俺TUEEEEEEEEするのが面白いな

規制解除記念

ツァーリタンク倒せねー固すぎだろこれ

うんこ

ねるほ

俺もねるほ

ボダラン夜ホラーな雰囲気で怖いから行動可能時間が少ない

来週のLIVEアーケードも楽しみですね

この痴漢どもめ…

かわいい狼が次々と俺の股間に群がってきてるぜ・・・

通話禁止するなら会話も禁止でいいよな
あと音楽プレイヤーの音漏れに関しても会話に比べたらささやき声レベルじゃん

先日地下鉄の車内で大音量でエグザイルの着うた垂れ流すブサイクがいた
地底にもどりやがれ

ギアーズの吹き替えは神でしたよね

トイソルジャ-はいいわ 見てるだけで癒やされる

まだ残ってたのか

マシンガン使いにくい

俺ランクではデスキューブのマルチ対戦が一番神だけど過疎りすぎっていうね

まだかな

http://imepita.jp/20100304/390620

ふう・・・

>>284
お得感があるな

おい、BFBC2もう買った奴いんのかよ
みんな日本語版買うんだよな?

PC版かうかまよう・・・みんなと遊べるのは箱版なんだよね・・・

まだ残ってるだと
一体何が始まるんです?

海外版もうでてんのかよ
隔離じゃないなら買おうかな

おいVIPでBC2やろうぜ

まだこのすれあったのww

VIPでXBOX360のオンライン対戦しようぜ!
素人玄人、マイナーゲーだろうがなんだろうがVIPでやればおkwww
wiki:http://www20.atwiki.jp/xbox360vip/
判らない事があれば:http://www.xfuweb.com/xbox/

対戦とかCoopとかで遊びたいときはちゃんとタグ晒してから言おうNE
  X
\(・ω・)/<進め!わくわくXBOX360!
 |360|
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