晴人「約束する、俺がお前の最後の希望だ」ほむら「信じて、いいの?」 (194)

まどか☆マギカと仮面ライダーウィザードのクロスオーバーです。
ウィザードが完結したのでボチボチ書いていきます。
時系列的にはTV版の最終回後になります

楽しんで頂ければ幸いです。

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1379567965

「また、守れなかった……!!」

白を基調とした病室に1人の少女の声が悲しく響く。やがて少女は顔を上げる。その眼には覚悟の炎が灯っていた。

少女は別れを告げる。弱く、幼い自分に。

「もう、誰にも頼らない」

少女は歩き始める。己が望む希望を目指して。





「ここか」

声の主は茶髪の青年。青年はバイクに跨がり呟く。
青年の目の前に広がる町の名は《見滝原市》

「さて、ぼちぼち行きますか」

青年の腰には幾つかの指輪が付けられたチェーンが付いていて、太陽の光を浴びて輝いている。

絶望を希望に変える物語が始まる。

「ねーまどか、聞いた?あの噂」

「あの噂じゃ分からないよさやかちゃん」

学校からの帰り道で友達の美樹さやかちゃんがイジワルそうな笑顔で言う。

「鈍いねーまどか。最近噂になってる失踪事件よ」

「噂でしょ?」

「違うんだなーコレが。ワタシの先輩の友達が見たらしいんだけどね………」

その後に続くさやかちゃんの言葉を私は右から左へ受け流す。
さやかちゃんがイジワルな笑顔をした時は大体私を怖がらせる為の話だから聞かない方が懸命だ。

「って、聞いてる?」

「うん。キイテルヨー」

「なんで片言なんだよ!!まどかはワタシの嫁なんだからワタシの話は聞き漏らしたらダメー」

「嫁って…もーさやかちゃん!!」

そう。その時の私は何時までも続くと思っていた。

友達と笑ったり、学校に行ったり、ごく普通だけど、とても幸せな日々が続くとそう信じていた。

「ハァ………ハァ……うわ!!」

暗い路地を人影が走っている。

「ちくしょう!!聞いてないぞあんなのが居るなんて!!」

言葉を発したその影は人間というにはあまりにも歪な形をしていた。

「行き止まり……!?」

逃げ場がなくなった人影は焦る。

「今回のファントムはえらく人間臭いな」

別の声が路地の入り口から聞こえる

「クソ!!……こうなったらヤケクソだ!!」

狼の姿をした化け物は入り口に立っている青年に飛びかかる。

「やれやれ、学習しないヤツだな」

青年はそう言うと腰のチェーンから赤い指輪を一つ取り出し左手の中指にはめる。

\ドライバーオン!プリーズ/
\シャバドゥビタッチヘンシーン!/
\シャバドゥビタッチヘンシーン!/

「変身!!!」

\フレイム、プリーズ/
\ヒー! ヒー! ヒーヒーヒー!/

『さあ、ショータイムだ!』

次の瞬間、そこには茶髪の青年ではなく黒いマントを纏い、赤い仮面の男が立っていた。

「クソォォオ!!何なんだよお前は!!」

狼の姿をした化け物は仮面の人物に右手の鉤爪を振りかぶる。

「俺か?俺は、ただの魔法使いだ!!」

迫りくる鉤爪を紙一重で避け狼の化け物にカウンターで右拳を叩き込む。

「ぐがっ!!」

人狼の化け物を吹き飛ばすと同時に仮面の人物は腰のチェーンから一つの指輪を取り出す。

「フィナーレだ!!」

指輪を右手の中指にはめて腰のドライバーにかざす。

\ルパッチマジックタッチゴー!/
\ルパッチマジックタッチゴー!/
\チョーイイネ!/\キックストライク/\サイコー!/

仮面の人物が高く飛び上がり、炎を纏った跳び蹴りを化け物に喰らわす。

「ぐぁぁぁあ!」

炎を纏った跳び蹴りを喰らった化け物は一瞬で爆散する。

「ふう。いっちょ上がりっと」

そう呟くと仮面の人物は変身を解除する。

超期待してるがTV版まだ続きあるぞ?

変身を解いた後、そこに居たのは茶髪の青年で、その青年の表情は険しいものだった。

「この町にもファントムが……笛木もメデューサもいなくなったのに、どうして……」

青年がこの見滝原町に来てから、既に7体ものファントムと戦っている。どう考えてもコレは異常な事だった。

「しかも、また人間を襲ってファントムにしようとしてるし……まさか、また誰かが《サバト》を開こうとしてるのか?」

それは笑えない話だった。
サバトが開かれれば大勢の人間の命が失われてしまう。

「………色々、調べてみるか」

そして青年は近くに停めてあったバイクに跨がり夜の闇に消えていく。

>>8
いえ、後の2話は番外編みたいな感じらしいので。
ウィザードの物語は完結したって意味です




「何なのよこの状況……」

学校からの帰り道、入院してる《あいつ》へのお見舞いのCDを買うはずが………

まどかを探してあちこち歩き回ってやっと見つけたらまどかは変な白いナマモノ抱えてるし、転校生の…暁美ほむらだっけ?
その子と白いナマモノ巡って言い合いしてるし

……ナマモノちょっとソコかわれ……

じゃなくて、何かよく分かんないけどまどかを守らないと!!

「まどか、こっち!」

とりあえず近くにあった消火器で転校生の気をそらしたのはいいけど……

「何よあいつ。今度はコスプレで通り魔かよ!つーか何それ、ぬいぐるみじゃないよね?生き物?」

「わかんない。わかんないけど…この子、助けなきゃ」

そう言ったまどかの目は真剣だった。こうなったまどかはてこでも動かないからなぁ……
仕方ない。とりあえず逃げないと……

「あれ?非常口は?ってか、どこよここ」

気付けば、さっきまでと周りの景色がどんどん変わっていって、なんか気持ち悪い。

「変だよ、ここ。どんどん道が変わっていく」

「あーもう、どうなってんのさ!」

「やだっ。何かいる」

まどかの言う通り変なのがいる。白いくて丸い綿みたいなのから手足と髭が生えたヤツ。

それが私たちに向かって来る!!

「冗談だよね?私、悪い夢でも見てるんだよね?ねえ、まどか!」

白いのが私たちに襲い掛かった瞬間、反射的に目をつぶってしまう。そして次の瞬間物凄い音が私たちの耳を打つ。







「あ、あれ?」

「これは?」

目を開けた時には私たちを囲んでた化け物は一瞬で消え去っていた。

「危なかったわね。でももう大丈夫」

声がした方に目を向けるとそこには一人の女性が立っていた。

「あら、キュゥべえを助けてくれたのね。ありがとう」

「その子は私の大切な友達なの。だけど、あなた達どうしてここに?」

その言葉にまどかが答える。

「私、呼ばれたんです。頭の中に直接この子の声が」

「ふぅん…なるほどね。その制服、あなたたちも見滝原の生徒みたいね。2年生?」

「あ、あなたは?」

「そうそう、自己紹介しないとね。でも、その前に」

「ちょっと一仕事、片付けちゃっていいかしら」


「ッ!」ドンッ!!

かけ声と共に女の人が巨大な銃を大量に出してうじゃうじゃいた化け物を一掃する。
「す…すごい」
「も、戻った!」

化け物が消えると同時にあの変な空間も消えて、もといた場所に戻った。

「魔女は逃げたわ。仕留めたいならすぐに追いかけなさい。今回はあなたに譲ってあげる」

女性が声をかけた方を向くとあの転校生が立っていた。

「私が用があるのは……」

「飲み込みが悪いのね。見逃してあげるって言ってるの。お互い、余計なトラブルとは無縁でいたいと思わない?」

転校生は一瞬まどかを見てすぐに立ち去って行った。

「ふぅ」
「はぁ」

「ありがとうマミ、助かったよ」

「お礼はこの子たちに。私は通りかかっただけだから」

「どうもありがとう。僕の名前はキュゥべえ」

「あなたが、私を呼んだの?」

「そうだよ、鹿目まどか、それと美樹さやか」

「何で、私たちの名前を?」

「僕、君たちにお願いがあって来たんだ 」

「お…おねがい?」

「うん。そのお願いっていうのはね……」

    『僕と契約して』
『魔法少女になって欲しいんだ』

今はここまで。
ちょっちバイトに行ってくるので続きは深夜になります

乙乙
セリフの前に名前書かないのは何故?

>>24
すいません。次の投下からセリフの前に名前を付けるようにします。

休憩時間なので、ちょっとだけ投下

ほむら「また、まどかとキュゥべえの接触を阻めなかった!!」



暗い路地に1人の少女がいた。その少女は長く美しい黒髪を持ち、整った顔立ちをしていた。
名前は暁美ほむら。孤独に戦い続ける魔法少女だ。

ほむら「どうして何時も、こうなるの!!」

ほむらは自分の怒りをぶつけるように壁を力強く叩く。

ほむら「ハァ……ハァ…うぅ」

怒りを発散したほむらは地面に倒れるように座り込む。
そこへ不快な声が聞こえてくる。

「ヒヒ……いい具合に絶望してるようだなぁ」

ほむら「誰!?」

ほむらは直ぐに立ち上がり、身構える。

「おお、怖い怖い。オジサン、今にもチビっちゃいそうだぁ」

そこにいたのは40代後半の中年太りした男性だった。

ほむら「あなた…どうして《魔翌力》を持っているの!?」

「ヒヒ…オジサンの事が分かるのかぁ…成る程、君、《魔法少女》なんだねぇ」

脂ぎった顔を歪め愉しそうに笑う男性。

「今回はぁ……楽しめソウダァァァァアァア」

歓喜の声を上げた男性の肉体が、突然変形し、異形の化け物の姿になる。

ほむら(何なのコイツ!?)

さっきまで人間の姿をしていた男性は今やその面影はなく、
そこに立っていたのは鈍色の分厚い金属質の装甲を纏い、身長は2mをゆうに越えた亀に似た化け物だった。

ファントム「ヒヒ……魔法少女は絶望しても《魔女》になるだけで《ファントム》にはならないからなぁ」

ほむら「どうして魔女のコトを!?」

ファントム「ヒヒィヒヒィヒヒヒヒ」

薄気味悪く笑うだけになった化け物はその巨体を揺らしながらほむらに歩み寄る。

ほむら(事態がよく飲み込めないけど、敵で間違いなさそうね)

ほむらは躊躇なく魔法少女に変身して自身の武器でもある左腕についている盾から拳銃M92Fを取り出し化け物に向けて発砲する。

ほむら「嘘!?効かない!?」

ほむらが放った銃弾は化け物の分厚い装甲に傷を付けることもなく弾かれる。

ファントム「ヒヒ……軽いなぁ」

化け物はほむらの反応を愉しむように嗤いながらその太い右腕を振り上げる。

ほむら(そんな離れた場所からの攻撃なんて当たるはず、がっ!?)

化け物が腕を振り抜いた瞬間、まるで2トントラックが全速力で衝突したかの様な衝撃がほむらの体の左側を突き抜け、ほむらの体をそばにあったビルの壁に叩きつける。

ほむら「がはっ!?」

左腕は変な方向に曲がり体から滴り落ちる血が、ほむらが倒れている地面を赤く染め上げる。

ファントム「おおっと、殺しちゃあマズいなぁ」

化け物が呼吸すら出来なくなっているほむらの前に立ちふさがる。

ファントム「ヒヒ……君のソウルジェムは綺麗だなぁ」

運良く砕けていなかったほむらの左手の甲に埋め込まれているソウルジェムを化け物は取りだそうとする。

ファントム「ヒヒ……ソウルジェムを体に埋め込めば更に強くなれるらしいからなぁ」

ほむら(こんな、とこで……ワケの分からないまま化け物に…殺される、わけに、は………)

心ではそう思っていても絶望的なこの状況のせいでほむらが諦めかけた次の瞬間、



ファントム「ぐぼぁ!?」



化け物の巨体が突然現れたバイクに弾き飛ばされる。

晴人「おい!!大丈夫か!?」

バイクに乗って現れた人物がほむらに駆け寄る。

ほむら(この人も、魔力を、持ってる…?)

現れた人物もさっきの化け物と同じく魔力を持っている。

全く動けないがほむらは晴人に対しても警戒を強めていると、

ファントム「ヒヒ……やってくれたなぁ」

体の装甲が若干歪んだ化け物がゆっくりと近づいてくる。

晴人「チッ……堅いヤツだな。でも、倒せないこともなさそうだな」

ファントム「お前ぇ、何者だぁ?」

晴人「だだの、魔法使いだ!!」

\ドライバーオン!プリーズ/
\シャバドゥビタッチヘンシーン!/
\シャバドゥビタッチヘンシーン!/


「変身!!!」


\フレイム、プリーズ/
\ヒー! ヒー! ヒーヒーヒ/

ここまでです。
次の投下は深夜になると思います

晴人の前に現れた赤い魔法陣が晴人の体を通り過ぎると、そこには黒いマントを纏い、赤い仮面を付けた晴人……《仮面ライダーウィザード》が立っていた。

ファントム「ヒヒ……成る程ぉ、お前ぇ、最近あちこちでファントムを倒して廻ってるって噂になってるヤツだなぁ」

ウィザード「へぇ、そんな噂がねぇ」

ファントム「ヒヒ……ソウルジェムは手に入れたいがぁ、面倒は避けたいぃ」

そう言うと化け物は身を翻し、逃げだそうとする。

ウィザード「逃がすか!」

\コネクト!/\プリーズ/

ウィザードは右手の中指に指輪をはめ、腰のドライバーにかざす。
すると何もない空間に魔法陣が出現し、その中に手を突っ込み機械的なデザインの銃を取り出す。
そしてそのままファントムに向けて発砲する。

ファントム「ヒヒッ!」

背中を向けて逃げていたファントムが銃弾をモノともせず、暗闇に紛れるように逃げ去る。

ウィザード「くそ!追いかけたいとこだけど………怪我した女の子をそのままにしておけないよな」

そう言うとウィザードはほむらに近づく。

ほむら「大丈夫よ。少しすれば動けるようになるから」

そう言い放ったほむらはさっきは喋ることもままならない状態だったのにもう動けるようになるまで回復していた。

ウィザード「君は、一体……?」

ウィザードはほむらにそう訊ねる。

ほむら「…………そんなことより、さっきの化け物は、何?」

ウィザード「ちゃんと説明するよ。けど、その前に自己紹介しよう」

そう言うとウィザードは変身を解除する。

晴人「俺は《操真晴人》。魔法使いをやってます。君は?」

そういって晴人は右手を差し出し、握手を求める。
ほむらは少し躊躇った後、手を握り返しこう答える。

ほむら「私は、《暁美ほむら》。魔法少女をやってるわ……敬語、使った方が良いかしら?」

晴人「どうして?」

ほむら「年上の人みたいだから……」

晴人「気にしなくて良いよ。敬語使われるの何かむず痒いし。取りあえず、ファミレスにでも行かない?そこで説明するよ」

ほむら「………分かったわ」

そう言うと晴人はピンク色のヘルメットをバイクから取り出しほむらに渡す。

晴人「そう言えば門限とか大丈夫?」

バイクに跨がった晴人が後ろに乗ったほむらにそう訊ねる。

ほむら「一人暮らしだから平気」

晴人「そっか。それじゃ、行くよ」

晴人はバイクのエンジンをかけ、近場のファミレスを目指す。その間、ほむらは今回の時間軸のイレギュラーについて考え、晴人はさっきのほむらの言葉…《魔法少女》について考えていた。

ファミレスに着くと2人は適当に料理を注文し、本題に入る。

ほむら「それで、魔法使いって言うのは一体…?」

そのほむらの問いに、ドリンクバーから飲み物を持ってきた晴人が答える。

晴人「そうだな…。分かりやすく言えば、魔法使いは希望を与える者だ」

ほむら「希望?」

晴人「そう、希望だ。」

晴人は真剣な表情のまま続ける。

晴人「今日ほむらを襲った化け物は、《ファントム》といって絶望から生まれる存在だ。《ファントム》は自分たちの仲間を造ることを至上の目的としてる。………いや、していた、だな」

ほむら「仲間を造る?」

晴人「そう。ファントムは潜在的に魔翌力の多い人間…そういう人達をヤツらは《ゲート》と呼んでいて、その人達を絶望させファントムに変えるんだ」

ほむら「それじゃあ、あの化け物、元は人間なの!?」

ほむらは驚愕するが、それは一瞬の事で、すぐに平静を取り戻す。

ほむら「……取り乱してごめんなさい。……………よく考えれば、魔法少女だって似たようなものよね……」

言葉の最後の方は晴人達に聞こえないよう小声で呟く。

晴人「?まぁいいか。それで、さっきほむらが言ってた魔法少女っていうのは?」

ほむら「………奇跡の代償に、魔女と呼ばれる存在と戦う運命を押し付けられた人のことよ」

晴人「魔女……?」

ほむら「そう。魔女。…………人の心の弱みや、悲しみ、絶望を糧にする化け物よ」

晴人「つまり、ファントムみたいな連中ってこと?」

ほむら「その認識で正しいわ。ただ、ファントムみたいに銃弾を弾いたりはしないけど」

晴人「いや、あのファントムが異常に堅いだけだと思うけど」

ほむら「それに、ファントムみたいに人の言葉を話す事もないし、知性を持って戦術を立てて戦うこともないし」

晴人「………そう言えばさっきのファントム、何かを狙ってたみたいだけど……何か心あたりはあるか?」

ほむら「ソウルジェムを狙っていたわ」

晴人「ソウルジェム?」

ほむら「魔法少女に変身するために必要なアイテムよ。あのファントムはソウルジェムを体に埋め込めば力を得られると、言っていたわ」

晴人「力を……?」
晴人(グレムリンが賢者の石を使ってパワーアップしたのと同じ原理か?…………いや、でもそうなるとソウルジェムは賢者の石と同等の魔翌力を……人間1人分の魂と同等の魔翌力を備えているって事なのか?)

今日はここまでです。

魔翌力

魔力
こうかな?

ほむら「でも、そうなると魔女だけじゃなく、ファントムにも気を配らないといけなくなった、ということね………」

晴人「……なぁ、ほむら。しばらくの間協力し合わないか?」

ほむら「協力?」

晴人「あぁ。俺はファントムを倒したい。そして、話を聞く限りじゃ魔女も人間に害をなす存在らしい。だから、俺は魔女も倒したい。だから、2人で協力しあえれば危険も減らせるし……………」

ほむら「お断りするわ」

ほむらはハッキリと拒絶の意志を晴人に示す。
拒絶された晴人は意外そうな顔をする。


ほむら「ファントムから助けてくれたこと、情報を提供してくれたこと、本当に感謝してる」

ほむらは晴人の目を真っ直ぐ見つめて続ける。

ほむら「だけど、私は誰にも頼らない。だから、………協力は、必要ないわ」

そう言ってほむらは席を立ち、振り返る事無く晴人を置いて店から出て行く。

残された晴人はばつが悪そうに頭を掻きながら呟く。


晴人「………女の子とのコミュニケーションって、中々上手くいかないな……なぁ、《コヨミ》……」

翌日、晴人はほむらを襲ったファントムと戦った場所に来ていた。

晴人「さて、頼むぜ」

\ガルーダ/

晴人がドライバーに指輪をかざすと赤い鳥が現れる。

晴人「昨日ここにいたファントムを探してきてくれ」

晴人の言葉を聞いたガルーダは一鳴きするとすぐさま飛び立っていく。

晴人「ファントムをがいる限り魔法少女のソウルジェムが狙われるんだよな……うっし。気合い入れて俺も探すか」

気持ちを切り替えて晴人はそのまま路地裏から出て行く。












マミ「ここね」

マミの声が夕日に照らされたビルに反響する。魔女が残した痕跡を辿ってこの廃ビルに辿り着いた3人。

昨日魔女に襲われた後まどかとさやかはキュゥべえとマミから粗方の事情を聞き、そして2人はマミが言うところの魔法少女体験に付き合っていた。

さやか「あっ、マミさんあれ!!」

さやかの声に反応してマミが顔を上げると1人の女性がいきなりビルの屋上からなんの躊躇いもなく飛び降りる。

まどか「きゃあ!!」

マミ「ハッ!!」

まどかが叫ぶより早くマミは魔法を使い女性を安全に地面に下ろす。

マミ「魔女の口づけ…やっぱりね」

まどか「この人は?」

マミ「大丈夫。気を失っているだけ。行くわよ」

そういってマミ達はビルの中へ入って行く。

マミ「今日こそ逃がさないわよ」

魔女が潜伏している空間に入った途端、灰色の壁が一気に色とりどりになり、奇妙な結界が形成される。

マミ「絶対に私の傍を離れないでね」

まどか・さやか「「はい!」」

そして3人は結界の更に奥に進んでいく。


しばらく進むと大きな扉が3人の目の前に現れる。

マミ「……この奥ね。いい2人共、ちゃんと隠れててね」

まどか・さやか「「はい」」

2人の返事を聞いたマミは扉を開け中に入っていく。それに続いてまどかとさやかも進んでいく。

マミ「あれが魔女よ」

3人の前には奇妙な形をした存在、『魔女』がいた。

さやか「うわぁ、グロい」

まどか「あんなのと戦うんですか?」

マミ「大丈夫よ。負けたりしないから」

そう言ってマミはまどかに微笑んで魔女と相対する。

マミ「さぁ、行くわよ!」

マミは魔法を使い巨大なマスケット銃を作り魔女に向かって撃つ。
耳をつんざくような轟音を響かせ、使い魔を消し飛ばしながら魔女に向かって突き進む。

まどか「マミさん……凄い」

まどかの口から感嘆の声が上がる。

さやか「確かに凄いね!」

さやかも興奮気味になりながらマミの戦いを見つめる。

一方マミは作り出したマスケット銃を駆使しながら戦い続けている。
そして魔女に隙が出来た瞬間、巨大な大砲のような銃を作る。

マミ「終わりよ!!」
マミ『ティロ・フィナーレ!!』

大砲から発射された弾が魔女を貫き魔女は消滅する。すると魔女が創った結界が歪んで音も立てずに消え、元の廃ビルに戻る。

マミ「ふぅ、ざっとこんなところかしら」
マミ「………これが、魔法少女のお仕事。あなた達に出来る?」

まどか・さやか「「…………」」

マミ「ふふっ、直ぐに答えは出さなくていいわ」

そしてマミは魔女が落としたグリーフシードを拾い、自分のソウルジェムを浄化した後、ビルの暗がりに向かって投げる。

マミ「後一回位は使えるはずよ」

ほむら「…………」

暗がりから出てきたのは、

まどか「……ほむらちゃん」

魔法少女に変身したほむらだった。

ほむら「鹿目まどか、あなたまだ、魔法少女になろうだなんて考えてるの?」

そう問いかけるほむらの目は恐ろしいほど、冷たい。

まどか「それは……」

ほむら「………まぁいいわ。それと巴マミ、このグリーフシードは返すわ」

そういってマミにむけてグリーフシードを投げ返す。

マミ「人と分け合うんじゃ不服かしら?」

ほむら「貴女の獲物よ。貴女だけの物にすればいい。私は誰にも頼らない」

マミ「そう。それがあなたの答えね」

マミの言葉に返事はせず、ほむらは一瞬で姿を消す。

さやか「くー!やっぱり感じ悪いやつ!」

さやかの言葉にマミが苦笑いをする。

まどか「仲良く出来ればいいのに……」

マミ「お互いにそう思えれば、ね……」

夕暮れ時の道路に二人の少女が並んで歩いている。

さやか「いやぁ、しっかし今日のマミさん格好良かったなぁ。やっぱりマミさんは正義の味方何だよなぁ」

まどか「そうだね。スッゴく格好良かった」

さやか「しっかし、あの転校生腹立つなぁ。ね、まどか?」

まどか「私は……そうでもない、かなぁ」

さやか「マジ!?広い心をお持ちですなぁまどかは……………そう言えば、どうする?魔法少女になるの?」

まどか「うーん、まだ考え中。さやかちゃんは?」

さやか「あたしは、多分……って、通り過ぎるとこだった。私こっちだからまた明日ねまどか」

まどか「うん。バイバイ……あっ、さやかちゃん答えずに行っちゃったよ」

まどか(さやかちゃんにはああ言ったけど………)

まどか「魔法少女、かぁ……」

残りは深夜に投下します。

ほむら「………いい加減出てきたらどう?」

辺りがすっかり暗くなった人気のない公園にほむらの姿があり、その前方にある公園の林に向かって声をかける。

ファントム「ヒヒ、バレてたかぁ」

公園にある小さな林の中から出てきたのは先日、ほむらを襲ったファントムだった。

ほむら「むしろバレてないと思っていた事が驚きよ」

ほむらはファントムが姿を現れた瞬間、変身してファントムの攻撃に備えつつ、盾からショットガンを取り出す。

ファントム「ヒヒ、前の拳銃は効かなかったもんなぁ。けど、君じゃぁおじさんには勝てないよ」

下品な笑みを浮かべながら中年男は亀に似た姿のファントムになる。そして間髪入れずほむらに向けて正拳突きをくり出す。

その行動に反応してほむらは大きく右横に跳ぶ。

次の瞬間、ほむらの後ろにあった遊具が何かに吹き飛ばされ、車道をまたいだ先の建物の壁に激突する。

ほむら「くっ、面倒な能力ね」

ファントム「ヒヒ、お褒めに預かり光栄だぁ」

そう言うとファントムは滅茶苦茶に拳を奮う。それに伴い公園の遊具や街路樹、停めてあった自転車などが吹き飛んでいく。

ほむら(正直、ちょっとキツいわね。拳と不可視の攻撃のタイムラグが0だから避けるのにも大きく動かないといけない)

ほむら(だから、距離を詰めて近距離で攻撃し続ければ回避も、攻撃もし易くなるはず!!)

前の時は油断と動揺で使えなかったが、ほむらは自身の魔法で一瞬だけ時間を止め、ファントムに走り寄り、至近距離からショットガンを撃つ。だが、

ほむら「これでもダメなの!?」

至近距離から撃たれたにも関わらずファントムの体には傷一つついていない。

ファントム「ヒヒ、油断大敵だよぉ」

硝煙の中からファントムは腕を伸ばし、ほむらの腹部を直接殴り付ける。

ほむら「っぁあ!?」

攻撃を受けたほむらの体が吹き飛び、公園に置かれていた何かの記念碑に叩きつけられる。

ほむら「くっ!!」

大ダメージを負った筈のほむらはそれでも立ち上がり、ファントムと対峙する。

ほむら(ファントムは魔力の高い人間を狙う。なら、魔法少女の素質の高いまどかが狙われるかもしれない………それだけは、絶対に、させない!!)

覚悟を決めたかのようにほむらは盾から手榴弾やロケットランチャーを取り出す。

ファントム「ヒヒ、君の気が済むまで相手をしてあげるよぉ」

ほむら「舐めないで!!」

ほむらは怒りにまかせランチャーを発射する。

ファントム「ヒヒ、ム・ダなのになぁ」

発射されたロケットはファントムに向かって真っ直ぐに飛んでいく。

だが、ファントムは自分にロケットが当たる前に拳を振るい空中でロケットを爆発させる。

ほむら(わざわざ空中でロケットを爆発させたってことは、爆弾ぐらい威力のある武器ならダメージを与えられる!!)

そう判断したほむらは盾の中から手榴弾や地雷を大量に取り出し使おうとする。

ファントム「ヒヒ、それを待ってたんだぁ」

そう言うとファントムは手の平をほむらに向けて握るような動作をする。

ほむら「え!?何で…体が、動かない!?」

使おうとした大量の爆発物がほむらの手から滑り落ちる。
どれだけ体に力を込めても、ほむらの体は一向に動かない。更に時を止める魔法も、どういう訳か使えなくなっている。

ほむら「どうして!?」

ファントム「ヒヒ、それはおじさんの能力のせいだよ」

ファントムは握った手を振り上げ、地面に振り下ろす。それに連動するようにほむらの体が一瞬宙に浮いた後、勢い良く地面に激突する。

ほむら「がはっ!!」

ほむらの口から少量の血が吐き出され、苦しそうに悶える。

ファントム「ヒヒ、大体予想は付いてるだろうけど、おじさんの能力は『見えない大きな二本の手を操る』そして『掴んでいるものの行動、能力を完全に封じる』ってことさぁ」

ほむらを何度も地面に叩きつけながらファントムは喋り続ける。

ファントム「魔法少女の魔法は厄介だからねぇ。前に戦った娘は能力を封じる魔法を使ってきてさぁぁぁ」

愉悦に浸ったような下品な笑い声を上げながらファントムは続ける。

ファントム「だから君に爆発物が有効だという勘違いをさせて、捕まえたってわけさぁ」

そしてファントムは呻き声さえ上げなくなったほむらを自分の目の前に引き寄せる。

ファントム「あぁ、因みに、ボクたちファントムに魔力の通ってない攻撃は効かないんだよぉぉ?」

辛うじて生きているほむらの呼吸を確かめ満足そうに笑いながらファントムはほむらの左手に付いているソウルジェムを手にする。

ファントム「ヒヒ、綺麗だぁ……そうだぁ。このソウルジェムの力を《アイツ》から受けた依頼で試してみるかぁ。確か……そう。依頼内容は…………《鹿目まどかを殺せ》だったかなぁ」

まどかの名前が出た瞬間、薄れていたほむらの意識が蘇る。

ほむら(まどか、だけは……絶対、に!!)

心は荒れ狂うが体は動かない。目の前の敵を倒さなければならないのに。
敵は強い。どう足掻いても自分では倒せない。絶望的な現実はほむらに容赦なく押し寄せる。

ほむら(泣かないって決めたのに、誰にも頼らないって決めたのに!!)

ほむらの脳裏に今までの記憶がフラッシュバックする。
まどかのこと、繰り返して来た時間、そして、この時間軸で出会ったイレギュラー、操真晴人のこと。

ほむら(怖い……独りでいるのが、こんなにも怖い……誰か……誰か……)

自分の死、そして自分を変えてくれたまどかを守れない恐怖が絶望を呼び寄せる。

ほむらのソウルジェムがドス黒く濁り始めると共にほむらが一筋の涙を流す。

ほむら「誰か……助けてよ……」















\チョーイイネ!/\キックストライク!/\サイコー!/

喧しい音と共に炎を纏った赤い流星がファントムを吹き飛ばす。

ファントム「ぐぶぇあ!?!?」

叫び声を上げながらファントムは噴水に激突し、その衝撃で噴水が崩壊し、ファントムの上にのしかかる。

ウィザード「大丈夫か、ほむら?」

そこに立っていたのは赤い宝石のような仮面をかぶり、赤と黒の服を着た人物だった。

ほむら「晴人……どうして」

息も絶え絶えになりながらほむらが問いかける。

ウィザード「偶然通りかかったんだ。それに、襲われてる人がいたら助けるのは当然だろ?」

ウィザード「………手、貸そうか?」

ほむら「必要、無いわ。私は誰の手も借りない。誰にも頼らない!!」

体だけでなく心すらボロボロになり、もはや自暴自棄になりつつあるほむらをウィザードは優しく抱き起こす。

ウィザード「……どうしてそんなに人を拒絶する?」

ウィザードのその言葉に反応したほむらは自分の心をぶちまける。

ほむら「誰も私を信じてくれないからよ!!嘘なんか言ってないのに!」

ほむらの脳裏に苦い記憶が蘇る。

たった一人で、大切な人の為に時間を遡るほむらの言葉を信じてくれた人間は『誰もいなかった』

ほむらが全てを掛けて助けようとしているまどかでさえも。

ほむら「だから、だから私は誰にも頼らない!」

ほむらの嘆きに晴人はかつての自分を見る。両親を亡くし、嘆き悲しみ、全てを諦めかけていたあの頃の自分を。

ウィザード「俺は、ほむらとは会ったばっかりだ」

そう言ってウィザードはほむらを地面に座らせ、ほむらの正面に立つ。

ウィザード「だけど、俺はほむらを信じる。たとえどんな突拍子の無い話でも。どれほど有り得ない話でも」

そう言ってウィザードはほむらに手を差し出す。

ほむら「私は………」

そしてほむらは差し出されたウィザードの手を握る。

ほむら「信じて……いいの?」

不安と期待がない交ぜになった表情で晴人に尋ねる




『約束する。俺がお前の』

『最後の希望だ』

今日はここまでです。
明日は休日なので、明日の投下は多めになる予定です。

ファントム「………またお前かぁ」

ウィザードの必殺技を喰らい、多少はダメージを受けたようだが、それでも平然とした様子で噴水の瓦礫を吹き飛ばしながらファントムが起き上がる。

ファントム「前は面倒が嫌だったから逃げたけど、お前を倒したほうが色々と面倒が無くなりそうだぁ」

ウィザード「やっぱダメージ無しか……ほむら、これ返しとくぞ」

そう言うとウィザードはほむらのソウルジェムをほむらの手の平に乗せる。

ほむら「いつの間に?」

ウィザード「さっきのキックが当たった瞬間」

そういってウィザードは腰のチェーンから一つの指輪を取り出し、ファントムを見据える。

ウィザード「堅い装甲でもそれを破れるくらいの力を使えば、ってね」

取り出した黄色の指輪を左手の中指にはめドライバーにかざす。

\ランド!プリーズ/
\ドッドッドッドドドン!/
\ドンッドンドンドン/

岩や砂がウィザードの身体を覆ったかと思うと次の瞬間、ウィザードの装備の赤い部分が全て黄色になり、仮面の形が四角形になる。

ウィザード「さぁ、ショータイムだ!!」

ファントム「ヒヒィヒヒ!!」

ファントムは両手を合わせ堅く握り締めウィザードに向けて振り下ろす。

ほむら「晴人!避けて!!」

ほむらの声に瞬時に反応して右に飛び退くウィザード。
ウィザードが飛び退いた瞬間、ウィザードがいた場所が爆音と共に不自然に抉れ、土煙を上げる。

ほむら「そのファントム、見えない大きな手みたいのを持ってるわ!!」

ウィザード「成る程ね。助かったよほむら」

そう言うとウィザードは一つの指輪を取り出し右手に嵌める。

「くらえェェェェ」

ファントムが一際大きく振りかぶりウィザードに向けて拳を振り下ろす。だがウィザードは慌てず右手をドライバーに翳す。

\ディフェーンド/\プリーズ/

そしてウィザードの魔法が発動し、地面からせり上がってきた土壁がファントムの見えない腕を完全に受け止める。

ウィザード「ふぅ。さて」

\コネクト/\プリーズ/

異空間からウィザーソードガンを取り出し、すぐさまウィザードは土壁から飛び出しファントムに向かって走りだす。

ファントム「ちょこまかとぉぉお」

ファントムは腕を振るいウィザードを殴り飛ばそうとするが、ウィザードはディフェンドの魔法を使いファントムの攻撃を捌く。

ウィザード「はぁぁぁあ!!」

助走を付けファントムに斬りかかるウィザード。ファントムはその攻撃を回避出来ず、真正面からウィザードの斬撃を受ける。

ファントム「ヒヒ!!」

ファントムの堅い装甲とウィザードの剣が火花を散らす。

ウィザード「らぁぁあ!!」

掛け声と共にウィザードはファントムの懐に飛び込み体を回転させ勢いの乗った肘鉄をくらわせる。

ウィザード「っ!?」

だが、パワーに特化したランドフォームの肘鉄でも、ファントムの装甲に傷を付ける事が出来ない。

ファントム「ヒヒヒ、厄介な奴だぁ。けどなぁぁぁ、お前の攻撃も、軽いんだよぉぉお!!」

ウィザード「だったら、コイツだ」

そう言ってウィザードは新しい指輪を取り出し、指に嵌め、腰のドライバーにかざす。

\ランド/\ドラゴン/
\ダン・デン・ドン・ズ・ド・ゴーン!/
\ダン・デン・ド・ゴーン!/

鮮やかな黄色の魔法陣がウィザードの体を通り過ぎると、そこには大地の力とドラゴンの力を併せ持った戦士の姿があった。

ファントム「また違う姿か………けどぉ、ボクの体に傷を付けることは………」

\キャモナ・スラッシュ・シェイクハンズ!/
\キャモナ・スラッシュ・シェイクハンズ!/
\ランド!スラッシュストライク!ドッ・ドッ・ドッ!/

ウィザードが魔法を発動させ剣を地面に突き立てると、地面からドラゴンの頭の型をした魔力を帯びた岩石がファントムの胴体に直撃する。

ファントム「ぐぁぁぁあ!?」

ウィザードの必殺技は、ファントムの堅牢な鎧を砕き、ファントムに大ダメージを与える。

ファントム「こ、この、ボクの体に傷を…………魔法使い風情がぁぁぁあ!!」

そう言ってファントムはウィザードに直接攻撃しようと間合いを詰めるが、

ウィザード「その選択は間違いだな」

\ビッグ/\プリーズ/

ウィザードが魔法を発動するとウィザードの前に魔法陣が現れそこに向けてウィザーソードガンを力一杯突き出す。

ファントム「は!?ぐぼぁ!!」

突き出されたウィザーソードガンは魔法陣を通過すると何倍もの大きさに巨大化しファントムに激突する。

ウィザード「まだまだ!!」

そう言うとウィザードは空高くジャンプし、大ダメージを受け、ふらつくファントムの真上をとる。

ウィザード「続けて!!」

ウィザードはまた新しい指輪を装着する。

\グラビティ/\プリーズ/

指輪をドライバーに翳すとファントムの周囲の重力が増加し、ファントムの体が重力の影響をうけ、大地に縛り付けられる。

そして空高くジャンプしたウィザードも重力の影響を受け、加速しながらファントムに向かって落下し始める。

ウィザード「フィナーレだ!!」

\ドリル/\プリーズ/

魔法の効果でドリルのように回転したウィザードの体が、高速でファントムに向かって突進し激突する。
ギャリギャリと金属同士が削り合うような音をだしながら、激しく火花を散らす。

ファントム「ぐぅぐがぁぁあぁぁあ!!」

ファントムも両手を使いウィザードの攻撃を止めようとする。

ウィザード「はぁぁあ!!」

ウィザードの叫びに反応するかのように回転速度が増し、ファントムの堅い装甲を突き破り、そのままファントムの体を突き抜ける!!

ファントム「バ、かな………、このボク、が…………」

胴体に大穴が空いたファントムは悲壮な声を上げながら周囲の物を巻き込みながら爆散する。

ウィザード「ふぃー」

ファントムを倒したウィザードは変身を解き、ほむらに駆け寄る。

晴人「大丈夫………じゃ無さそうだけど、大丈夫かほむら?」

ほむら「……えぇ。かろうじてね」

晴人「家まで送ろうか?」

ほむら「…………そうね。そうして貰えるかしら?正直、立つのも無理そうだから」

晴人はほむらの手を優しくとりほむらを抱き起こし、お姫様抱っこをして移動する。

ほむら(この格好………思っていたより相当恥ずかしいわね……)

晴人「どうしたほむら?」

ほむらが頬を染めている理由は晴人には分からないようだ。

ほむら「何でもないわ。………それと、助けてくれてありがとう」

晴人「気にするな。困った時はお互い様だろ?」

晴人の屈託のない笑顔に更に頬を染めるほむら。

晴人「ほむら、全部話してくれ。さっきも言ったけど、絶対信じるからさ」

ほむら「えぇ。そのつもりよ。全部、あなたに話すわ」

ほむらは全てを晴人に話すと心の中で決めたのだろう。さっきまでの暗い表情はなりを潜めていた。

ほむら(話すわ。全てを。魔法少女のこと、魔女の正体、そして私が経験した幾つもの時間軸のことも。でも、今だけは………)

晴人の胸に顔をうずめるほむらの表情はどこにでもいる普通の女の子の笑顔だった。

晴人「成る程ね………魔女は元魔法少女で、ほむらはそのまどかって子を助ける為に幾つもの時間軸を経験したってわけか………」

晴人はほむらの家の居間でほむらが今までの時間軸で見聞きした事を聞き、難しい顔をする。

ほむら「突拍子もない話なのは分かってるわ。でも………」

晴人「信じるよ。ほむらが嘘をついてないことは、分かるからさ」

そう言って晴人はほむらの頭をポンポンと優しく撫でる。

ほむら「………ありがとう」

晴人の優しさが気恥ずかしいのか小さな声でお礼を言うほむら。

晴人「ただ、ほむらが今まで体験した時間軸の中にファントムが一度も出て来なかったことが気になるな」

ファントムは自分の力を高める為に魔法少女を狙っている。
とすれば、必然的にほむらやこの町の魔法少女を狙ってくる可能性が高い。だから…前の時間軸でファントムに出会っていてもおかしくはないのだが……

ほむら「前の時間軸ではファントムは存在していなかった、とか?」

晴人「うーん……どうだろ…偶々、前の時間軸では見滝原にはファントムが居なかっただけかもしれないし………」

ほむら「……そうね。…………考えても分からないなら、もっと情報を集めましょう。そうしたら真実が見えてくるかもしれないわ」

ほむら(そう。ファントムなんてイレギュラーが現れようと、私の成すべき事は変わらないわ)

ほむら(『まどかを助ける。』今回はきっと上手くいくわ……だって、私には、絶望を希望に変える魔法使いがついているから!)

今日はここまでです。
晴人とほむらを急接近させ過ぎましたかね…………
でも、まぁ、仮面ライダーには相棒が付き物ですし。

明日の投下も分量を多めに予定してます

今まで使っては壊され使っては壊され、最後はリアルディフェンドされたディフェンドさんが復活してるだと…

>>92
きっと輪島のおっちゃんが作ってくれたんだよ

晴人「ゴメンおっちゃん!ディフェンドの指輪ぶっ壊しちゃった♪」

輪島「」ブーーッ!!(お茶吹き)

みたいな

ディフェンドのリングは輪島のおっちゃんが作り直してくれたと、補完してください。

翌日、とある病院の前にまどかとさやかの姿があった。

さやか「はあ………お待たせ」

まどか「さやかちゃん……?上条君に会えなかったの?」

さやか「何か今日は都合悪いみたいでさ。わざわざ来てやったのに、失礼しちゃうわよねー」

さやかは明らかに不満げな顔をしながらまどかを見る。

さやか「ん、ん?どうしたの?」

まどか「あそこ…何か…」

まどかが指差した病院の壁は不自然に捻れ、歪んでいる。

キュゥべえ「グリーフシードだ!孵化しかかってる!」

まどか「嘘!?…何でこんなところに」

キュゥべえの言葉にまどかが焦りを露わにする。

さやか「まどか、マミさんを呼んできて。私が結界の中に入って見張ってるから!」

まどか「でも、さやかちゃん、危ないよ!!」

さやか「大丈夫。キュゥべえも連れて行くし、それに、この病院だけは、やらせない!!」

既に覚悟を決めて、梃子でも動きそうにない、さやかにまどかはそれ以上何も言えない。

まどか「わかったよさやかちゃん………気をつけてね」

そう言ってまどかはマミを呼びに走り出す。

そしてさやかはそんなまどかの後ろ姿を見送った後、魔女の結界の中に足を踏み入れる。

キュゥべえ「怖いかい?さやか」

さやか「そりゃあ、まあ、当然でしょ」

キュゥべえ「願い事さえ決めてくれれば、今この場で君を魔法少女にしてあげることも出来るんだけど……」

さやか「いざとなったら頼むかも。でも、今はやめとく。私にとって、大事な事だから。出来る事なら、いい加減なキモチで決めたくない」

そう言ってさやかは結界の中を進む。自分にとって大切な人の為に。














マミ「ここね」

あれから数十分後、マミとまどかは病院の魔女の結界の前にいた。

マミ(キュゥべえ、状況は?)

キュゥべえ(まだ大丈夫。すぐに孵化する様子はないよ)

まどか(さやかちゃん、大丈夫?)

さやか(平気平気。退屈で居眠りしちゃいそう)

キュゥべえ(むしろ、迂闊に大きな魔力を使って卵を刺激する方がマズい。急がなくていいから、なるべく静かに来てくれるかい?)

マミ(わかったわ)

キュゥべえとのテレパシーを切り、まどかの方を見ながら、マミは結界に穴を開ける。

マミ「それじゃあ、行きましょう」

まどか「はい!!」

マミとまどかは結界の中に入っていく。
結界の中に入った2人は目立った妨害も無く、さやかとキュゥべえの元へ向かっていた。

マミ「そういえば、鹿目さんは願い事は決めた?」

ふと、マミがまどかに問い掛ける。

まどか「私は、魔法少女に成りたいです」

まどかの答えに驚いたような顔をするマミ。

まどか「何の才能もない私が唯一、人の役に立てることだから。魔法少女なれればそれだけで私の願い事は叶っちゃうんです」

マミ「いいこと何か一個も無いんだよ?」

マミ「遊ぶことも、恋人を作ることも出来ないかもしれない。独りぼっちで戦うことになるかもしれない…………それでもいいの?」

まどか「はい!!それに、独りぼっちじゃないですよ。だってマミさんが、居ます」

まどかの素直な言葉にマミは本当に、心から嬉しそうな顔をする。

マミ「そっか、先輩失格だな私。後輩に元気を貰うようじゃまだまだね」

まどか「えへへ」

マミ「でも、願い事はちゃんと決めときさないね…………そうだ。この魔女を倒すまでに願い事が決まらなかったら、キュゥべえにケーキでも頼みましょうか」

まどか「ええぇ!?私、ケーキで魔法少女になるんですか!?」

マミ「それが嫌なら、ちゃんと決めときさない」

まどか「うぅ……はーい」

和気藹々と言葉を交わす2人。するといきなりキュゥべえからテレパシーが届く。

キュゥべえ「マミ!グリーフシードが動き始めた!孵化が始まる。急いで!」

マミ「オッケー、わかったわ。今日は速攻で片付けるわよ」

まどか「ええ…そんなぁ…もうちょっとゆっくり決めさせて下さいよぉ………」

マミはまどかを引き連れ走り出す。

マミ(体が軽い。こんな幸せな気持ちで戦うなんて初めて)




マミ「もう何も怖くない」




マミ「だって、私、一人独りぼっちじゃ、ないもの」

マミ「お待たせ」

マミ達がさやかとキュゥべえの元に辿り着く。

さやか「はぁ………間に合ったぁ」

さやかが安堵したのもつかの間、

キュゥべえ「気をつけて!出て来るよ!」

キュゥべえがそう言った瞬間、グリーフシードが孵化し、魔女が現れる。

マミ「せっかくのとこ悪いけど、一気に決めさせて…もらうわよ!」

マミは大量のマスケット銃を魔法で作り出し、人形のような魔女に向け弾を放つ。

マミ「はぁぁぁぁあぁあ!!」

耳をつんざく轟音が結界内で反響する。
いつも以上に大量にバラまかれる銃弾に魔女は為す術もなく身体中に風穴を空ける。

マミ「これで、お終い!!」
マミ『ティロ・フィナーレ!!』

一際大きな、最早大砲と言うべきのサイズの銃弾が魔女を貫く。

まどか・さやか「「やったぁ!!」」

さやかとまどかがハイタッチをして喜び合う。
マミも魔女を倒し、余裕の表情をする。だが、

キュゥべえ「マミ!!、上だ!!」

キュゥべえの声が響く。

マミの頭の上で、倒した筈の魔女が大きく口を開き……







マミ「え?」

今はここまでです。
残りは深夜に投下します。

『ちっ、面倒臭ぇ』


ドンッ!!

マミ「……………あれ?」

『ったく。魔法少女を殺すなんて馬鹿すぎだろ。俺達の事も考えろってんだ』

マミの首を食い千切ろうとした魔女は突然現れた人影に炎を纏った拳で殴られ、地面に散らばったお菓子を巻き上げながら吹き飛んでいく。

マミ「あ、あの………ありがとう」

『あ?………はっ。《俺達》に礼を言う魔法少女が居るなんてな』

人影は皮肉っぽく、そして心底可笑しそうに笑う。

マミ「だって、助けてくれたし………あの、アナタは一体………?」

『俺?今の俺の名は………《イフリート》だ』

そこには赤と黒で統一されたがっしりとした体躯、そして全身に炎の形をかたどった装飾品を纏った《化け物》がたっていた。

イフリート『それに、別に助けたわけじゃねぇしな。ちゃんと見返りは貰うさ』

マミ「え?」

そう言うとイフリートはマミの頭から髪飾りを毟り取り、一瞬でマミから距離を取る。

マミ「痛!?なにを………!?」

マミはイフリートの行動に驚くき、自身のソウルジェムを取り返そうとするが、

マミ「あ、れ………?」ドサッ

まどか「マミさん!?」

さやか「ちょっと、あんた!!マミさんに何をした!?」

イフリート『ちっ。るっせーガキだな………ん?あのピンク頭…………確か《アイツ》が言ってた抹殺対象だったか……?』

マミを囲んで騒いでいるまどかとさやかを見ながらイフリートは続ける。

イフリート『あいつを狙ってた亀野郎は昨日、あの指輪の魔法使いにやられたらしいからな………俺が片付けといてやるか』

そう言うとイフリートはゆらりと立ち上がり燃え盛る炎を操り、大槍を作り上げる。

イフリート『んじゃ、まぁ、死ねよ』

そしてイフリートはまどかに向かって歩き出す、が、


シャァァァァァァ!


イフリートに吹き飛ばされ、倒れていた筈の魔女が突然起き上がってイフリートに向かって飛びかかる。

イフリート『ウゼェ!!』

イフリートは飛びかかってきた魔女に真正面から大槍を突き立て、魔女を焼き尽くす。

イフリート『はっ!!俺様に刃向かうからだぜ!』

魔女は一瞬で焼き尽くされそこには黒い宝石のような《グリーフシード》が落ちているだけだった。

キュゥべえ「マズいね………まどか、さやか、早く僕と契約するんだ!」

生き残っていた使い魔達を焼き払ながら、イフリートは段々とまどか達に近付いてくる。

まどか「で、でも、マミさんが!?」

キュゥべえ「このまま何もしなかったら、あの化け物に殺されちゃうよ?」

さやか「なら、あたしが!!」

そう言ってさやかが倒れたままのマミ、そしてまどかの前に立つ。

さやか「あたしが、魔法少女になって、アイツをぶっ飛ばす!!」

キュゥべえ「…………分かったよ。さぁ、さやか。君の願いは何だい?」

さやか「あたしの、願いはっ……!!」





「その必要は無いわ」





その声と共に大量の手榴弾がイフリートの周りに現れる。

イフリート『あ?』


ズドンッッッッッッ!!!


まどか「きゃあ!?」

さやか「うお!?…って、熱っつ!?」

ほむら「美樹さやか、貴女は無謀すぎる」

その少女は右手に拳銃を持ち、艶のある美しい黒髪を揺らしながら悠々と歩いてくる。

ほむら「貴女ごときが魔法少女になったところで、あの化け物に勝てると思っていたの?」

その少女はさやか達を庇うようにイフリートとの間に立ちふさがる。

まどか「……ほむらちゃん」

ほむら「無事のようね。鹿目まどか………………良かった」ボソッ

まどかの無事な様子を見て一瞬微笑むほむら。

さやか「っだ、だったらアンタはあの化け物を倒せるっていうのかよ!!」

ほむら「無理よ。あれだけの爆発で倒せてないもの。私の今の火力では、ヤツを倒すのは不可能よ」

その言葉に反応するかのようにイフリートが粉塵を吹き飛ばしながら立ち上がる。

イフリート『また魔法少女か……まぁ、いいか《力》は幾らあっても困りゃしねーしな』

そう言うとイフリートは大槍を構え、ほむら達に向かって全力で投擲する。

イフリート『ソウルジェム、もう一つゲットだぜ!』

イフリートが投げた大槍は、ほむら達との間にあった100メートル以上の距離を一瞬で飛び越え、ほむら達を串刺しにしようと迫りくる。

まどか「ほむらちゃん!!」

ほむら「大丈夫。だって、私には私の言葉を信じてくれる人がいるから……………ね?晴人」

\キャモナ・スラッシュ・シェイクハンズ!/
\キャモナ・スラッシュ・シェイクハンズ!/
\ウォーター!スラッシュストライク!スイ・スイ・スイ!/

「ハァァ!!」

ガキィッ!!

イフリート『ぐお!?』

ウォータードラゴンに変身した晴人が、ほむら達に向かって投擲された大槍を、水を纏った強力な一撃で弾き返す。

イフリート『!!………その姿……お前……《指輪の魔法使い》!!』

晴人「俺も有名になったもんだな………」
やれやれ、と肩をすくめ、首を左右に振るウィザードにイフリートは苛立ちを露わにする。

イフリート『テメェ………調子コいてんじゃねぇよ!!』

そう言ってイフリートはウィザードに攻撃しようとするが、

イフリート『っ!!…何だよ………あぁ!?………………ちっ、分かったよ。契約だからな』

イフリート『おい、指輪の魔法使い、命拾いしたな。今回は見逃してやる………だが、次は確実に…………殺す』

そう言ってイフリートは自分が作り出した炎の中に飛び込み、ウィザードの前から姿を消す。

そしてイフリートが消えると同時に魔女の結界が消滅し、病院の広場に全員が戻ってくる。

ほむら「逃げたの…………?」

ウィザード「いや、見逃して貰ったってとこだな」

まどか「ほむらちゃん!!マミさんが……マミさんが!!」

まどかの悲痛な叫びに苦虫を噛み潰したような表情をするほむら。

さやか「転校生!!あんた何か知ってんじゃないの!?」

ほむらの表情を見てさやかがほむらに詰め寄る。

ほむら「………………巴マミは……」

晴人は変身を解いて言い澱むほむらの頭を優しく撫で、ほむらの代わりにさやかをなだめる。

晴人「ちゃんと説明するから落ち着いて……この子をこのままにはしておけないだろ?」

そう言って晴人は倒れたままのマミを優しく抱き上げる。

ほむら「…………私の家にいきましょう。落ち着いて話をするためにも」

まどか「あ、えっと………分かり、ました」

さやか「……………分かった。でも、マミさんに何かしたら………許さないから」

晴人「あぁ。分かったよ…………そっちの白いのもそれで良いか?」

キュゥべえ「かまわないよ。そんなことより、ボクは君について色々聞きたいけどね」

さやか「信じられるわけないじゃん!!」

ほむらの部屋にさやかの叫びが響き渡る。あの後、冷たくなったマミを抱え、晴人達はほむらの家で、まどかとさやかに事情を説明した。

さやか「ソウルジェムが魔法少女の本体で、そこにいるマミさんはただの抜け殻って…………そんなの、そんなの信じられるわけないじゃん!!」

ほむら「…………私は真実を言っただけよ。信じて欲しいとは言ってないわ……それに、キュゥべえに聞けば事実かどうか分かるでしょ」

ほむらは、さやか達から距離を取った場所で事の成り行きを見ているキュゥべえに視線を向ける。

まどか「本当、なの?キュゥべえ?…………ソウルジェムが魔法少女の本体って」

キュゥべえ「事実だよ。まどか、さやか。考えてもみなよ、魔女と闘うのにそんな脆く、修復に時間の掛かる肉体で戦え、なんて酷なこと言うわけないじゃないか」

キュゥべえはそれが当然であるように喋り続ける。

キュゥべえ「ソウルジェムが壊れない限り魔力さえあれば肉体は修復出来るんだよ?数え切れない程の弱点が魂をソウルジェムに移すだけで解消されるんだよ?」

まるでそれが良いことであるかのように、デメリットは一つも存在しないように。

晴人「……………そのことを、その子は……巴マミちゃんは、知っていたのか?」

キュゥべえ「いいや。知らなかった筈だよ。それが、どうかしたのかい?」

晴人「………どうして教えなかった?魔法少女になるには『契約』が必要なんだろ?………事実を隠していたならそれは詐欺じゃないのか?」

キュゥべえ「隠していたわけじゃないさ。『聞かれなかったから』『答えなかった』だけだよ」

キュゥべえ「ボクは一度だって『嘘』をついたことはないよ」

まどか「でも!……でも、こんなの、絶対おかしいよ……ヒドいよ、キュゥべえ……」

冷たくなったマミの姿を見て溢れ出る悲しみがまどかの目に涙を浮かばせる。

キュゥべえ「まったく、理解出来ないよ。どうして君達人間はそんなに魂の在処にこだわるんだい?わけが分からないよ」

さやか「…………」

すると、キュゥべえの言葉を聞いていたさやかがゆっくりと立ち上がる。

さやか「ソウルジェムがあればマミさんは生き返るの?」

キュゥべえ「そうだね。ソウルジェムがあればマミを蘇らせる事は可能だよ」

さやか「だったら………私は、私は魔法少女になる!…………そして、あのイフリートとかいうヤツを倒して、マミさんのソウルジェムを………」

ほむら「馬鹿な考えは止めなさい。…………言った筈よ貴女程度が魔法少女になったところであのイフリートには勝てないわ。あなたのソウルジェムも奪われるのがオチよ」

さやか「アンタには関係無い!!」

ほむらの制止を聞かず、さやかはキュゥべえに近寄り魔法少女になるための契約をしようとする。

まどか「駄目だよさやかちゃん!!」

まどかはさやかの腰に抱き付きさやかを止めようとする。

さやか「まどか、離して。私は…………マミさんを助けたい」

まどか「……………」

さやか「まどか、いい加減に………っ!!」

まどかを振り解こうとまどかの方を向いたさやかが見たのは、目に一杯の涙を溜め悲痛な表情をしたまどかだった。

まどか「………いやだよ……さやかちゃんまで居なくなっちゃ、やだよぉ………」

さやか「っ………まどか…………」

遂に泣き出したまどかを抱きしめるさやか。いかに自分が無鉄砲だったのかを理解したようだった。

さやか「ごめん、まどか…………私を止めてくれて、ありがと」

泣き続けるまどかを抱いたままさやかは、晴人とほむらの方を見る。

晴人「えっと………落ち着いた?」

さやか「…………はい」

晴人「そっか。じゃあ、とりあえずそこのソファーに座って、『落ち着いて』話をしようか」

さやか「それで………あんたは一体、何者なのさ」

晴人「俺?…俺は操真晴人。魔法使いをやってます」

まどか「魔法使い、ですか?」

魔法使いという言葉に微妙な表情をするまどかとさやか。

晴人「そ。そんで俺はさっきの化け物……俺達は《ファントム》って呼んでるんだけど、そいつ等を倒すために今は、ここ、見滝原にいるのさ」

さやか「………魔法使い、ねぇ。正直、さっきの姿とか魔女の事とかがなかったら信じられなかったけど……」

さやかにジト目で見られて若干居心地悪そうにする晴人。

さやか「………ま、いいや。助けてくれた事は感謝する。けど、その転校生と組んでいるなら、私はあんたを信用出来ない」

そう言ってさやかはソファーから立ち上がり、冷たいマミの体を背負う。

ほむら「………巴マミの体、どうするつもり?」

さやか「マミさんのマンションに連れて行く。ここに置いていくよりは、安心出来るから」

人一人担いでいるがさやかの足取りはしっかりしていた。まるでそれが自分の使命であるかのように。

さやか「行こ。まどか」
まどか「……うん」

まどかも立ち上がり、さやかとともにほむらの家から出て行く。

晴人「………あの青髪の娘、ほむらみたいなこと言ってたな」

ほむら「うっ……………」

晴人「『助けてくれた事は感謝するわ』、とか」

ほむら「さ、さぁ何の事かしら」

クールぶってた過去の自分を少しばかり恥ずかしく思い、頬を染めるほむら。

ほむら「ゴホンッ………それで、何故アナタはまだここに居るの、キュゥべえ」

キュゥべえ「きゅっぷい。顔が赤いけど、大丈夫なのかい?暁美ほむら」

ほむら「………いいから早く用件を言いなさい。さもなくば、額に風穴を開けるわよ」

ほむらは拳銃をキュゥべえの額に押し付け、引き金に指をかける。

キュゥべえ「きゅっぷい。………ボクは、君達の秘密にとても興味があるんだけど………教えてはくれそうにないね」

ほむら「当然でしょ」

晴人「俺も、詐欺師みたいなヤツに教えることは一つもないね」

キュゥべえ「ヒドい言い草だね…………仕方ない。今日の所は退散するよ」

晴人は今まで見せたことのない明確な拒絶をキュゥべえに示す。その様子を見たキュゥべえはやれやれ、と首を振り二人に背を向け、窓から飛び出し町の闇夜に消えていく。

晴人「…………良かったのか?、魔女の正体、そして、キュゥべえの正体を2人に教えなくて」

ほむら「…………教えても意味が無いわ。まどかはともかく、何の物証も無しに、美樹さやかが私の言葉を信じる可能性は殆どゼロだから」

ほむら「それに、これ以上彼女達の精神を掻き乱せば予想外の行動にでるかもしれないもの」

ほむら「それに、あの事実を知ってそれでもキュゥべえと契約するほど愚かではないと、思いたいわ」

晴人「………そっか。……それじゃ、俺はそろそろ帰るよ。巴ちゃんのソウルジェムを取り返す為にも、イフリートを探さないといけないしな」

ほむら「……やっぱり私も手伝うわ。その方が効率も」

晴人「いや、大丈夫。手なら足りてるから」

\ガルーダ/
\ユニコーン/
\クラーケン/
\ゴーレム/

晴人「んじゃ、お前達、イフリートの捜索、頼むな」

晴人がそういうと、魔法で創られた四体の使い魔達は、我先にとほむらの家から飛び出し、イフリートの捜索に向かう。

晴人「…それに、ほむらは《ソレ》を使いこなせるように練習しといた方が良いんじゃない?」

ほむら「そのことだけど、本当にいいの?……コレは晴人の武器でもあるんだし」

晴人「大丈夫。《コピー》を使えば複製は簡単だし。その《ウィザーソードガン》は少しの魔力を増幅して使えるからソウルジェムの穢れもあんまり気にしなくていいしな」

ほむら「………分かったわ。どの道、今のままじゃ私は足手まといだものね。コレが使えるようになればファントムが相手でも、互角に戦える筈だものね」

晴人「だな」
晴人(しかし、イフリートとかいうヤツ、エラく俺を憎んでいるようだったけど………)

くー疲
今日はここまでです。
ウィザーソードガンの解釈についてはあまり突っ込まないで下さい。スレ主の頭では、ほむらがファントムを相手どるにはこの方法しか考えつかなかったので…………

さやかにも汚名をすすぐチャンスを作らないとな………

このSSまとめへのコメント

1 :  SS好きの774さん   2014年11月06日 (木) 18:28:31   ID: JtO-A0gm

完結できないなら書くなよ…
んで未完の作品まとめんなよ…

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