唯「まきますか?まきませんか?」(1000)

ピンポーン

唯「憂ー、郵便屋さん来たよー」

唯「……あ、憂いまお買い物だった」

ぴんぽんぴんぽーん

唯「うぅー……こたつから出ないと……さむさむ」

てけてけ

唯「はいこちら平沢ー」がちゃ

『まきますか?まきませんか?』

唯「はいはい巻きますよー。ちょっとまっててくださいねー」

てけてけ


唯「はいお待たせしましたー……ってあれ?」

唯「誰もいないよ~……いたずらかな?」

唯「って、何か鞄が置いてあるし!」

唯「適当な郵便屋さんだなぁ~……あぁ寒い寒い」

唯「この鞄高そう……お母さんが通販でもしたのかな?」

唯「勝手に開けちゃ駄目だよねー」

唯「だよねー、憂ー」

唯「……」キョロキョロ

唯「誰もいないし……」

唯「開けちゃえー!!」

カチッ

唯「……きれい……」

唯「赤いお人形さん……」

唯「だっこしよ~っと」

唯「あ、後ろにゼンマイがついてる」

唯「動くのかな!動くのかな!」キリキリキリ

ググ……グググ

唯「おっ、おっ、おおおおーっ!」

真紅「……」

唯「立ったー!立ったー!」

真紅「……うるさいのだわ」

唯「うわぁ!喋った~可愛い~!!」

ぎゅ~

真紅「ちょ、苦し……離しなさい!!」

唯「人形に怒られちゃった……えへへ……」

真紅「はぁ、はぁ……また変な人間に当たったみたいね……」

唯「こんにちは!おにんぎょうさん!」

真紅「あら、あいさつは出来るみたいね……」

唯「褒められた~!」

真紅「……あなた、名前は?」

唯「平沢唯でっす!高校生でっす!」

真紅「そう、唯ね。私は真紅。私たちはおとうさm──

唯「しんくちゃん!よろしくね!」

真紅「え、ええ……よろしくなのだわ……」

──……・・

唯「へぇー、真紅ちゃんはお父さんに会うために闘ってるんだー」

真紅「そうね……お父様に会うためには、完璧な存在、アリスにならなければならないから……」

唯「でも、本当の姉妹なんだよね……」

真紅「……ええ」

唯「……どーしてもやめられないの?」

真紅「……」



憂「ただいまー!」

>>1こないのか?

こないなら書くぞ、このやろ

んじゃとりあえず書く。
>>1が戻ってきたら、>>12から続き書いてくれな。

おいふざけんな

>>28
>>1か?もしそうなら早く続き書いてくれよ

NxzLqt7V0は優秀な子


唯「あー、憂だ!」

真紅「うい・・・?」

唯「憂はね、私の妹なんだー♪」

真紅「あら、あなたにも妹が・・・?」

唯「そうなのですっ」

真紅「うい・・・変わった名前ね?」

憂(・・・どうしよう、リビングから話し声が聞こえると思って来てみたけど・・・)

唯「うん!でもね、私と違ってすっごい出来た子なんだぁ」

憂(あれ、お人形だよね・・・?アンティークドールっていうのかな?)


唯「お料理もお洗濯もなんでも出来るんだからっ!」

憂(一人で喋ってる・・・?)

真紅「そうなの、是非紹介してもらえるかしら?」

憂(声まで変えて・・・一人二役とか・・・)

唯「うん!今すぐ紹介するね!」

憂(・・・お姉ちゃん、学校でいじめられてるのかな?)ガタッ

唯「憂?そこにいるの?」

憂「!?」


唯「うーいー?」

憂「・・・」


ガチャ


憂「えっと、ただいま・・・」バタン

唯「おかえりー!」

憂「お、お姉ちゃん・・・?」

唯「うん?」

憂「何か辛いことでもあるの?」

唯「へ?ないよー?」

憂(えっと、どうしよう・・・いつものお姉ちゃんだ)

唯「それよりも見て!この子、可愛いでしょ!」エヘヘ


憂「そのお人形、どうしたの?そういうのってすごく高いんでしょ?」

唯「そうなの?この子、真紅ちゃんっていうんだよー」

憂「いや、だからその真紅ちゃんはどうしてここに」

真紅「それは私から説明するわ」

憂「!?!?」

真紅「すごい驚きようね。ドールが喋るのがそんなに珍しいのかしら」

憂「」

真紅「私はローゼンメイデン第5ドールの真紅よ、よろしくね」

憂「え、えっと、よろしくお願いします・・・?」ポカーン

真紅「唯?この子、あなたの言うような『なんでも出来る子』には見えないわよ?」

唯「うーん、ちょっとビックリしちゃってるのかも」

憂「えーと・・・何?手品?」

真紅「頭が固いのね」ハァ・・・

憂「呆れられた!?」


唯「真紅ちゃんはね、姉妹で戦ってるんだって」

憂「戦ってる・・・?」

真紅「えぇ。アリスゲームを制してローザミスティカを集めるの」

憂「ローザミスティカ・・・?」

真紅「私達の魂のようなものよ。私達は戦ってそれを奪い合うの」

憂「なんだか、物騒な話だね?」

真紅「アリスになるためだもの。心からお父様に愛してもらえるのはアリスだけ」

唯「お父様っていうのは真紅ちゃん達を作った職人さんのことだよ!」

憂「へー。お人形に魂を吹き込むなんて、すごい職人さんなんだね」

真紅「というわけで、これからしばらくお世話になるわ。よろしくね」

憂「え?」

唯「うん、よろしくね!」ギュー

真紅「ちょっと、苦しいわ・・・」

憂(お姉ちゃん楽しそうだし・・・まぁいっか)

支援するよ


真紅「ところで」

唯「ん?なに?」パッ

真紅「お茶、入れてくれないかしら」

憂「えっと、お茶っていうと・・・(西洋のお人形さんっぽいし、紅茶かな?)」

真紅「もうすぐ3時よ?お茶の時間にはお茶を飲むの」

憂「わかった、じゃあ淹れてくるね?」トテトテ

唯「憂、頼んだよー!・・・真紅ちゃんにはムギちゃんの紅茶も飲ませてあげたいなー」

真紅「ムギちゃん?」

唯「うん、私の友達でお茶を入れるのがすごく上手なんだよ!」

真紅「あら、是非今度ご馳走になりたいわ」

唯「うん!」

憂「お待たせー」トテトテ

真紅「早かったわね」

憂「え?そうかな?」


唯「憂は慣れてるから早いんだよー真紅ちゃん」

真紅「そういう意味で言ったわけじゃないんだけど・・・」

憂「?」

真紅「まぁいいわ。私の分はこれに淹れて頂戴」

唯「小さいカップ!可愛いー!」

真紅「可愛いだけじゃないわ、シンプルだけれどもとても上品なカップでしょう?」

憂「うん!じゃあこれに淹れるね」ソソギソソギ

真紅「ありがとう。それじゃ、頂くわね」ゴクッ

唯「・・・(お人形さんなのに紅茶飲んでる、どういう構造なんだろ?)」

憂「・・・」ドキドキ

真紅「これは・・・!!」

憂「どうかな?」

真紅「不味いわ。とても」

憂「」


唯「憂の淹れた紅茶が美味しくないの!?」

真紅「しかも熱すぎるわ」

憂「ご、ごめんね?普段はあまり紅茶なんて淹れないから・・・」

唯「えーと」ゴクッ

憂「お姉ちゃんはどう?」

唯「うーん、普通に美味しいよ?」

憂「よ、よかった・・・!」

真紅「憂、あなた・・・紅茶の淹れ方しらないの?」

憂「うーん・・・紅茶を淹れるのって難しいっていうのは知ってるよ?」

真紅「しょうがないわね、私が美味しい淹れ方を教えてあげるわ」トテトテ

憂「う、うん!」トテトテ

唯「私は美味しいと思うけどなー」ゴクゴク


・・・

・・・


律の家


律「暇だなー、昼寝でもするか。よっと」

バサッ

律「・・・?布団の中に、なんかあるな・・・」ゴソゴソ

律「・・・紙?」

律「いや、これ・・・手紙みたいだな」ペラッ

律「・・・『巻きますか?巻きますか?』」

律「・・・?」

律「巻く一択じゃないか」

律「えーと・・・?」

律「はーい、巻きまーす。・・・なんつって」

律「聡の悪戯か?・・・いいや、寝よ」

・・・

ちょっと用事あって出る。帰ってくるのは夜。
誰か続き書いてくれるならそれでも構わない。

保守時間目安表 (休日用)
00:00-02:00 40分以内
02:00-04:00 90分以内
04:00-09:00 180分以内
09:00-16:00 80分以内
16:00-19:00 60分以内
19:00-00:00 30分以内

保守時間の目安 (平日用)
00:00-02:00 60分以内
02:00-04:00 120分以内
04:00-09:00 210分以内
09:00-16:00 120分以内
16:00-19:00 60分以内
19:00-00:00 30分以内

戻った。
もうちょい待って


律「・・・ん」

律「ふぁー・・・はぁ」ムクッ

律「よく寝たなー・・・」ンー

律「のど渇いたな・・・」モゾモゾ

律「起きるか」バサッ

・・・ゴッ!

ドシャー!

律「~~~!!いってぇ!!」ゴロゴロ

律「いったー・・・一気に目覚めた・・・」

律「?なん、だよ・・・この鞄」

律「おーい!聡ー!」

シーン

律「そっか、みんな出かけてるんだった」

律「・・・?」


律「えーと、開けるぞ?開けるからな?」

律「・・・」ジー

バコンッ

律「・・・人形?」

律「高そうな人形だなー」

律「よっと」ダッコ

律「結構重いな・・・」

律「こういう人形って普通、目開けてるんじゃないのか?目瞑ってるなんて珍しいよな・・・?」

律「ん?」

律「なんだ、ネジか?」スッ

律「えーっと・・・」サワサワ

律「あ、後ろか」

キコキコ・・・

律「お互い躊躇ってんじゃなにも始まらない
鼓動が高鳴ってんじゃん? ならお任せください
さあ手をとりダンス 君ベリーデリシャス
ここ間違いなく灼熱のグランド」


律「・・・」

律「って、動かないのかよ」

?「ん・・・うん・・・?」

律「お?動いたか?」

?「お、おはよう・・・?」

律「お、おう?おはよう・・・?(・・・喋るのか、すごいな)」

?「かしら」

律「かしら?」

?「おはようなのかしら!」

律「はい!?」

?「あなたは誰かしら!」

律「え、え、え・・・!?」

?「『え』さんって言うの?変わった名前かしら」

律「えーと・・・?(何、これ・・・会話してる?)」


?「私はローゼンメイデン第2ドールの金糸雀よ!」

律「ローゼンメイデンが苗字でカナリアが名前か?」

金糸雀「違うかしら!」

律「どっち!?お前のその喋り方ややこしいな!」

金糸雀「私はローゼンメイデンっていうお人形なの」

律「ほう?」

金糸雀「それで、金糸雀っていう名前なのよっ!」

律「そうかそうか、わかった。まず、いくつか質問がある」

金糸雀「何かしら」

律「なんで喋ってるんだ?」

金糸雀「私達はただのお人形さんじゃないのよ!ローザミスティカを持ってるんだから!」

律「どうしよう、質問する度にわからないことが増えていく」


・・・

・・・

律「ローゼンメイデン第2ドールのカナリアァ!」

金「特命係の亀山みたいに言わないでほしいかしらー!」


律「つまり、だ。金糸雀はアリスになるために姉妹で戦っているってことか?」

金糸雀「ちょっと待つかしら」

律「なんだよ」

金糸雀「カナって呼んで欲しいなっ」

律「うー・・・わ、わかったよ。・・・カナ?」

金糸雀「えへへ///」

律「ばっか、照れるなっつの///」

金糸雀「て、照れてなんかいないかしら!」

律「わ、わかったから質問に答えてくれよ」

金糸雀「えーと、うん。そうなるわね!でも安心して!勝つのはカナだから!」

律「嘘ー?カナはそんな強そうに見えないけど・・・」

金糸雀「なっ!デコのくせに言うわね!」

律「なんだとー!?デコってお前にだけは言われたくないわい!!」

金「そんなことよりあなたプリキュアに似たような子がいたような…」

律「へ?」


金糸雀「デコにデコって言って何が悪いのかしら!」

律「デコ」

金糸雀「」ピクッ

律「怒ってるのか?」ニシシ

金糸雀「デコだなんて、失礼よ!」

律「デコにデコって言って何が悪いんだよ?」

金糸雀「・・・カナのセリフを取っちゃ駄目かしらー!!!」

律「っわー!ばか!声がでかい!」

金糸雀「律が怒らせるからこうなったのよ」ブー

律「あーあー、私が全部悪うございましたーだ」

金糸雀「わかればいいのかしら」

律「全く・・・それで?」

金糸雀「何かしら?」

律「さっき言ってた契約の話だけど・・・」


金糸雀「わからないことがあった?」

律「まぁ、わからないっていうか・・・私がカナと契約を結ぶってことでいいんだよな?」

金糸雀「・・・律が、嫌じゃなければ」

律「嫌っていうか、わからないよ」

金糸雀「そう・・・」

律「カナリアに力を貸すっていうことでいいのか?」

金糸雀「そう、なるかしら」

律「それは構わないけど・・・」

金糸雀「それがいいならいいじゃない!」

律「・・・喧嘩に手を貸すってことだろ?間接的に」

金糸雀「だからカナのミーディアムになるのが嫌なのかしら?」

律「うーん・・・」

金糸雀「お願い!力を貸して欲しいの!」

律「・・・わかったよ(実はよくわかってないけど)」


金糸雀「本当!?」

律「あぁ、で。具体的にどうすればいいんだ?」

金糸雀「指輪の誓いを」スッ

律「よし、わかった」ギュッ

金糸雀「ち、違うのかしら!///手を繋ぐんじゃないのかしら!///」

律「あ、あれ?どうすればいいんだ?」

金糸雀「この薔薇の指輪にキスするのかしら!」

律「いやかしら!」

金糸雀「あー!またカナの真似したかしら!」


律「嫌に決まってんだろー!///なんでそんなことしなきゃいけないんだよ!///」

金糸雀「律の力が必要なの!」

律「今は必要ないだろ?本当に必要になったらその時、声をかけてくれ」

金糸雀「そ、それって?」

律「だから、とりあえず家でおとなしくしてろって、いいな?」

金糸雀「指輪にキスもできないなんて、とんだヘタレかしら」

律「うっせー!///」



・・・


・・・


次の日!


憂「ねぇ、お姉ちゃん?」

唯「んー?何ー?」

憂「それ、本当に持ってくの?」

唯「うん!だって真紅ちゃんだってムギちゃんの淹れた紅茶、飲みたいよね?」

鞄「えぇ、唯が絶賛する紅茶だもの。是非頂きたいわ」

唯「だよね!じゃあ一緒に学校行こうね!」

鞄「学校というところも興味深いわね」

憂「ねぇ、やめよう?みんな大混乱するよ?」

唯「へ?なんで?」

憂「おしゃべりするお人形さんなんだよ!?」

唯「いいじゃん!可愛いじゃん!」

憂「そうだね!(お姉ちゃんが可愛いからもうなんでもいいや!)」


唯「よし、じゃあしゅっぱーつ!」バタン!

憂「いってきまーす」

唯「いってきまーす!」バタンッ!

鞄「うふふ・・・いってきます」


・・・

・・・


梓「あれ?唯先輩じゃないですか」

唯「あれーあずにゃん!おはよう!」

梓「おはようございます」

憂「おはよー」

梓「憂もおはよう」

唯「朝からあずにゃんに会えるなんて今日はラッキーだね!」

梓「私はアイドルか何かですか。・・・って、それなんですか?」


唯「へ?これ?」

憂「とりあえず今は内緒にしておいた方がいいと思うよ?」ボソボソ

唯「えーと、エフェクターのケースだよ」

梓「え?唯先輩エフェクターのケースなんて持ってたんですか?」

唯「えっへん!昨日買ったんだよ!」

梓「っていうかエフェクター持ってるのも知らなかった・・・」

鞄「私はえふぇくたーではないわ、真紅よ」

憂「しー!」

梓「ん?」

憂「気にしない気にしない」アタフタ

梓「そう?」

唯憂「うんうん!」


梓「で、中にはどんなエフェクターが?」

唯「え!?えーと・・・(どうしよう、エフェクターなんて詳しくないよ・・・)」

梓「?」

唯「ぶ、ブルースドライバーとフランジャーだよ!(こうなったら適当だ!)」

梓「なんでよりによってそんなのから揃えたんですか・・・」

唯「えへへー(適当すぎたー)」



・・・


・・・


放課後!音楽室


律「おーっす!」ガチャ

澪「お、律。遅かったな?」

律「わりぃわりぃ、ちょっとクラスメートと話し込んじゃった」

澪「全く、お前ってヤツは・・・」

唯「ごめん、ちょっと遅れちゃった」テヘ

澪「なんだ、唯も一緒だったのか」

唯「ごめんねー」エヘー

紬「みんな揃ったし、お茶淹れましょうか」スクッ

梓「あ、私も手伝いますよ」

唯「よしっ、今だ!」

律「何が?」

唯「見て見てー!」


澪「なんだ?これ」

梓「今朝のエフェクターケースじゃないですか」

唯「実はこれ、エフェクターのケースじゃないんです!」エッヘン!

鞄「そうよ。何度も言うけど、私はえふぇくたーけーすじゃなくて真紅よ」

一同「!?」

梓「か、鞄が・・・喋った・・・?」

律「・・・(やっぱりあの中にはドールが入っていたんだな・・・)」

紬「・・・」

澪「なんだ?手品か?」

唯「じゃーん!」バカンッ!

真紅「ふぅ・・・唯、鞄を乱暴に扱いすぎよ。ちょっと酔ったわ」

唯「えへー、ごめんね?」

梓「え?・・・え?」

澪「喋ってる・・・?」


唯「真紅ちゃんです!」

澪「いや、名前じゃなくて・・・」

梓「でも、可愛いです」プニプニ

真紅「ていっ」シュルシュル!バシン!

梓「いたっ!髪の毛が!髪の毛が私の手をペシンって!」

唯「あー、それ真紅ちゃんの特技なんだよねー」

梓「どんな特技ですか!」

紬「・・・唯ちゃん、これは、えーと・・・?」

唯「真紅ちゃん紅茶が好きだって言うから、どうしてもムギちゃんの紅茶飲ませてあげたくて連れてきちゃった」

紬「そうだったの。そんなことならお安い御用よ」

唯「やったね!真紅ちゃん!」

真紅「えぇ、とても楽しみだわ」

紬「うふふ、座って待っててね?」

唯「はーい!」


真紅「私の席は・・・?」

唯「真紅ちゃんは私の膝の上です!」

梓「えー、いいなー」

律「おい、梓。それどっちに対して言ったんだ?」

唯「そういえばりっちゃんってさー」

律「うん?」

唯「あんまり驚かないんだね?」

律「へ!?そ、そんなことないぞ!?ビックリし過ぎて言葉を失ってただけだ!」アタフタ

唯「そう?」

律「おおおう!」

唯「なんか、まるで喋るお人形さんを見慣れているみたい」

律「私は何者だよ(こいつ、変なところで鋭いんだよなー・・・)」

澪「唯ー冗談だろ?律はぬいぐるみすら見慣れてないようなヤツだって」

律「こら、私だって女の子だぞ」


紬「お待たせー」

唯「待ってました!」

澪「今日もいい香りだな」

紬「真紅ちゃんは、このカップに注げばいいのね?」

真紅「えぇ、お願い。えっと」

唯「ムギちゃんだよ」

真紅「お願いね、ムギ」スッ

紬「えぇ、じゃあちょっと借りるわね」ソッ

律「そーいや自己紹介がまだだったな。私は律だ」

澪「私は澪。それで、この子が梓」

真紅「そう。律、澪、梓、よろしくね」

梓「こ、こちらこそ(っていうか、これ本当に人形だよね?)」

澪「あぁ、よろしく(人形に自己紹介する日が来るとは思わなかったな)」


真紅「・・・」

唯「あれ、どうしたの?」

真紅「いえ、ムギ・・・かなり手馴れてるわね」

唯「そりゃそうだよー。なんてったって毎日私達に紅茶淹れてくれてるんだからね!」エッヘン!

律「何故お前がえばるっ」

唯「えへへー」

紬「はい、どうぞ」カチャ

真紅「ありがとう」

唯「それじゃ・・・」

一同「いただきまーす」

唯「やっぱり美味しいねー!」ゴクッ

律「だな!」ゴクゴク

唯「真紅ちゃんは?」

真紅「・・・」ゴクッ


紬「・・・」ドキドキ

真紅「素晴らしいわ、蒸らし加減も温度も全てが丁度いいわ」

紬「そう、よかった」ホッ

律「なんてったってムギの紅茶だからなー、そりゃ美味しいよ」

梓「真紅ちゃんは味の違いがわかるんだ、すごい」

唯「そうだよー、昨日憂が淹れたんだけど、美味しくないって怒られちゃったんだよー?」

澪「憂ちゃん・・・(なんか不憫だ)」

真紅「えぇ、でももう平気よ。きちんとした紅茶の淹れ方を教えてあげたから」

唯「うんうん、確かに2回目に淹れてくれた紅茶はちょっと味がお上品になってたよね!」

真紅「あら、唯にも違いがわかるのね?」クスッ

唯「うーん、なんとなくだけどねー」テヘヘ

律「私は飲めればなんでもいいけどなー」

真紅「・・・」ジロッ

律「はい、すんません」

1時間くらい外す

戻った。保守サンキュ。
ご飯食べて風呂入ってた。
これで寝オチするまで書ける。
再開。


梓「えっと、聞いていいですか?」

唯「なに?」

梓「真紅ちゃんは、どうしてここに?」

真紅「それは私から説明するわ」

澪「私も気になる、教えてくれ」

真紅「まず、私達ローゼンメイデンは1つのローザミスティカを分かち合った姉妹なの」

澪「姉妹っていうことは、まだ他にも真紅ちゃんと同じように喋るお人形さんがいるのか?」

律「澪が『お人形さん』って・・・」プークスクス

澪「うううるさい!///静かにしろっ///」

律「へいへい」

真紅「続き、いいかしら?」ジロッ

律「はい、すんません」


真紅「ローゼンメイデンは全部で7体。私は第5ドールなの」

紬「つまり、上に4人お姉さんがいるのね?」

律(カナが第2って言ってたよな、確か。じゃあ真紅はカナの妹ってことか?)

真紅「そうなるわね」

梓「ちょっと待って。ローゼンメイデンって?」

真紅「職人であるお父様の名前から取っているの。お父様の名前はローゼン。知る人ぞ知る、伝説の職人よ」

唯「へー、私はしらなかったなー」

真紅「もちろん、その世界での話だから。一般人の唯が知らないのは当然よ」

唯「そっか!」


真紅「お父様は究極の少女、アリスを創り出そうとした。それが私達ローゼンメイデンよ」

梓「・・・アリスって?」

真紅「アリス、それはどんな花よりも気高く、どんな宝石よりも無垢で、一点の穢れも無い、至高の美しさを持った究極の少女」

律「簡単に言うと完璧超人ってことか」

澪「なんか律が言うと緊張感がなくなるな」

律「なんだとー?」

真紅「続けても?」ニコッ

律「はい、すんません」


真紅「・・・7体目を作り終えてもお父様の理想の少女は完成しなかった。アリスは生まれなかったのよ」

唯「7体も作ったのに・・・お父さんかわいそう」

真紅「えぇ・・・そして、お父様は失意のまま姿を消したの」

唯「よほどショックだったんだろうね」

真紅「えぇ、きっとそうね。それで、お父様は7体のドールを戦わせて、残ったドールをアリスと認めようと決めたの」

律「なんだよ、それ」

梓「急に物騒な話になりましたね」

真紅「お父様はその戦いをアリスゲームと名付けた」

律「アリス、ゲーム・・・」

真紅「ローザミスティカを奪い合うの。全てのローザミスティカを手に入れると・・・アリスへと孵化できるのよ」

澪「さっきから気になってたんだけど、ローザミスティカってなんだ?」

真紅「ローザミスティカ・・・それは私達の魂。これがあるから私達は話すことができる、笑うことができる」

澪「・・・」

真紅「悲しむことができる、そして・・・戦うことができる」


紬「・・・」

真紅「人間でいう心臓みたいなものね」

澪「それ、奪い合うって・・・もしかして、奪われた子は・・・!」

真紅「それも人間で例えさせてもらうと・・・死ぬ、ということになるわね」

律「おい、そんな話、聞いてないぞ・・・?」

梓「何言ってるんですか?」

律「いや、ごめん、なんでもない・・・(カナ、私はやっぱり・・・)」

唯「そういえば、真紅ちゃん達のお父さんは今どこにいるの?」

真紅「それは・・・わからないわ」

澪「わ、わからないって・・・」


真紅「アリスだけがお父様に会えるの。恐らく、nのフィールドでの再会になるんじゃないかしら」

梓「へ?今、nのフィールドって言った?」

真紅「えぇ」

梓「あまりに突拍子のない単語だったから、私の聞き間違いかと思った・・・」

真紅「nのフィールドというのは・・・そうね、こればかりは説明が難しいわ」

真紅「簡単に言うと、この世界のどこでもない世界。誰かの心の中であったり、過去であったり・・・」

梓「うーん、よくわかんない・・・」

真紅「ごめんなさいね」

梓「ううん、ごめんね、話の腰折っちゃって」

真紅「いいのよ。とにかく、私達が作られたのは何百年も前なの。お父様がこの世界でアリスを待っているとは考えにくいわ」


律「何百年も前って・・・生まれてからずっと戦ってきたのか?」

真紅「ずっと、というと語弊があるわね。私達は鞄の中で眠って過ごす時間が多いから」

律「なるほど」

真紅「今回、唯に出会う前だって何十年も、もしかしたら百年以上もの間ずっと眠っていたのだから」

唯「真紅ちゃんはお寝坊さんなんだね!」

真紅「あら、言ってくれるわね?」クスクス

澪「他の姉妹は?何処にいるんだ?」

真紅「さぁ、それはわからないわ。ただ、一つ言えることは・・・」

澪「・・・」ゴクッ

真紅「私達が一斉に目覚めるとき、それは真のアリスゲームが始まったということ」


真紅「今までも私達は幾度となく戦ってきたわ。でも、全てのドールが目覚めたことは過去に一度もないの」

律「・・・」

梓「じゃあ、まだみんな寝てるのかな?」

真紅「それはわからないわ」

紬「・・・」

唯「ねぇ真紅ちゃん?」

真紅「何かしら」

唯「・・・やっぱり喧嘩はよくないよ」

真紅「・・・これは喧嘩じゃないの、アリスゲームよ。戦うこと、それは私達にとって生きる意味なの」

唯「そういう難しい話、わかんないよ・・・」


真紅「とにかく、私だって姉妹を失いたくないわ」

唯「じゃあ他に方法を考えようよ」

真紅「考えているわ。でもね、そうすると、やっぱり私は姉妹と戦うしかないのよ」

唯「どういうこと?」

真紅「その時がきたらわかるわ」

ヒュン・・・!ヒュン・・・!

梓「さっきから気になってたんだけど、この光は何?」

真紅「これはホーリエ。私の人工精霊よ」

梓「えっと、うん。なんとなくわかったよ」

真紅「唯、ここまでの話、ちゃんと理解してくれた?」


唯「うん、今日初めて聞いた話もあったけど、きっと大丈夫だよ!」

真紅「そう・・・唯?」

唯「なぁに?」

真紅「唯は、体は健康よね?」

律「!?」

唯「へ?うん」

真紅「そう、なら大丈夫そうね」

律「や、やめろよ・・・」ボソッ

真紅「私のミーディアムになって頂戴」


唯「ミーディアムってなぁに?」

真紅「ドールに力を貸すもののことよ。契約を結べばすぐにミーディアムになれるわ」

唯「でも、その力をケンカに使うんでしょ?」

真紅「アリスゲームよ、唯」

唯「どっちも一緒だよ!そんなこと、手伝いたくないよ・・・!」

真紅「・・・わかったわ」

唯「・・・へ?真紅ちゃん?」


真紅「ムギ、お茶ご馳走様。とても美味しかったわ」

紬「えぇ、喜んでもらえてよかったわ」

真紅「それじゃ、私は行くわ」ストンッ

唯「待って!どこに行くの!?」

真紅「ミーディアムを探すのよ」

唯「・・・!?」


真紅「御免なさいね、でも・・・私にはミーディアムが必要なの」

唯「・・・」

真紅「それじゃ。短い間だったけど、楽しかったわ。ありがとう」クルッ

澪「真紅ちゃん・・・」

律「・・・」

唯「・・・待って!!」


真紅「何かしら?」

唯「みーでぃあむになったら・・・私はアリスゲームから真紅ちゃん達を救えるのかな」

真紅「それは・・・どうかしら。これは私達が望んでしていることだから」

唯「でもでも!ありすげーむをしないでありすになれる方法とか、見つかったら・・・!」

真紅「唯・・・」

唯「だって、嫌だよ!」

唯「私が真紅ちゃんに力を貸さなくても、このままだと真紅ちゃんは誰かと契約を結ぶんでしょ!?」

真紅「そうね」

唯「私が契約を結ばなかったとしても、それじゃ意味ないよ・・・!」

梓「唯先輩・・・」

唯「私・・・真紅ちゃんと契約する」

律「おい!唯!」


真紅「いいの?唯」

唯「いいよ。それで、私が真紅ちゃんを守るもん」

澪「守るって、おい・・・」

唯「真紅ちゃんだけじゃない、真紅ちゃんの姉妹も、みんなで幸せになれる方法探すんだ」

真紅「唯、ありがとう」

唯「契約って、どうすればいいのかな?」

真紅「指輪の誓いを」スッ

唯「うん?」ギュッ

律「ぶっ!」

真紅「違うわ、手を繋ぐんじゃないの、指輪にキスをするのよ」

唯「へ?ごめんね、間違っちゃった///」

律(私って、唯と同レベルなんだなー・・・)


唯「えっと・・・誓ったら、どうなるだっけ?」

真紅「唯にも私とお揃いの指輪をしてもらうことになるわ」

唯「へー、その薔薇の指輪?可愛いね!」

真紅「そう、唯はいい趣味してるわね」クスッ

唯「えへへー、じゃあ真紅ちゃん?」

真紅「何かしら」


唯「もう一度、手出してくれるかな」

真紅「えぇ」スッ

唯「・・・誓うよ」


チュッ


真紅「いい子ね、唯」


キィィィン・・・!


澪「ゆ、指輪が光ってる・・・!」

唯「なに、これ・・・って、私の左手も!」キィィィン・・・!


真紅「安心して。すぐに済むわ」

梓「すごい・・・」

紬「指輪へのキス・・・!」

律「こんな状況で反応できるなんてムギは大物だな」

唯「指輪だ・・・なんだか熱いや」

真紅「それもしばらくしたら収まるわ」

唯「そっか」

澪「その指輪、左手の薬指につくんだな・・・///」

唯「なんで澪ちゃん顔赤いの?」


澪「ほ、ほら・・・左手の薬指は結婚指輪はめるところだろ?///」

唯「あー、そっか!じゃあ私と真紅ちゃんって結婚したことになるのかな!」

真紅「まぁ、そんなものかしら。私が力を使いすぎれば唯は倒れちゃうから」

唯「え!?」

真紅「ミーディアムは力を貸す者。私が唯の生命力を使って戦うのよ」

唯「聞いてないよ!?」

真紅「言ったら、契約はしなかったの?」

唯「・・・あはは。それもそうだね。知ってても契約してたから、関係ないね」

真紅「ふふふ、思ったより頼もしいのね?」クスッ

唯「私は決めたらやる女なんだよ!」フンスッ

澪「自分で言うなっ」


律「でも・・・唯は嘘ついてないから、心配しなくていいからな」

真紅「えぇ、もちろんよ。わかってるわ」

唯「へへー、真紅ちゃんとお揃いの指輪ー♪」

澪「・・・」

律「・・・あー、ごめん。やっぱりちょっと心配した方がいいかも」

真紅「私もそんな気がしてきたわ・・・」ハァ・・・

唯「えへへー」ギュー

真紅「ちょっと、苦しいわよっ。先が思いやられるわ・・・」

梓「」

律「おい、どうした梓」


澪「そうだぞ、今まであまり喋ってなかったのにいきなり「」ってされてもわかりにくいぞ?」

梓「」

律「なんだよ、ムギの方を見て固まって」

澪「」

律「おい、澪までどうしt」

律「」

唯「みんなどうしたの?」

真紅「」

唯「真紅ちゃんまでー。ムギちゃんがどうs」

唯「」

紬「?」ニコッ

律「いや、ニコッじゃねーよ」


澪「ムギ・・・えっと、その・・・」

梓「なんていうか、えーと・・・」

唯「ムギちゃん、どうして・・・?」

真紅「貴女、その指輪・・・どうしたの?」

紬「これ?私も昨日契約したの」ウフフ






唯律澪梓真紅「」


真紅「・・・私の他にも、誰かが目覚めたのね・・・?」

紬「えぇ、そうなるわね」

真紅「どの子かしら」

紬「・・・それは言えないわ」クスッ

唯「ムギちゃん!仲良くしないと駄目だよ!」

澪「そうだぞ!隠し事は無しだ!」

紬「ごめんなさい、私・・・口止めされているの・・・」

梓「そんな・・・!」


澪「律からもなんか言ってやれよ」

律「え?あ、あぁ。ムギ?」

紬「何かしら?」

律「ムギは、アリスゲームに参加するその子に、手を貸すのか?」

紬「・・・えぇ。あの子も、それを望んでいるわ」

律「そう、か・・・」

唯「ねぇ、ムギちゃんからもその子に言ってよ。アリスゲーム以外にも、きっと道はあるよって」

紬「それは、私が昨日言ってきかせようとしたわ」

澪「それでも、駄目なのか?」

紬「えぇ・・・」

真紅(アリスゲームにそこまで執着するドール・・・雛苺ではなさそうね)


唯「それでも、もう一回言ってみてよ」

紬「えぇ、わかったわ」

律「なぁ」

真紅「何?」

律「もし、真紅とムギのドールが戦う場合、やっぱり唯とムギは敵同士になるのか?」

真紅「・・・」

律「真紅、私達が何部だかわかるか?」

真紅「部?わからないわ」

律「軽音部だ」

真紅「御免なさい、あまりピンと来ないわ」


律「だから、楽器使って演奏するんだよ」

真紅「貴女達、楽器なんて演奏できたの?」

唯「えへへー、やっぱりそうは見えないかな?」

律「みんなで一つの音を作るんだ。そのためには練習だけじゃなくて、例えばこうやってお茶を飲む時間だって大切にしてる」

真紅「・・・何が言いたいの?」

律「私は軽音部の中で争い事とか、傷つけ合うのとか、そういうことはさせたくない。部長として」

真紅「貴女、部長だったの・・・!?」

律「おい、私今もっと大切なこと言ったぞ」


紬「りっちゃん、それはしょうがないわ」

律「なんだよ、それ。どういうことだよ」

紬「傷つけ合うのはしょうがないっていうことよ」

律「おまっ・・・!何言ってんだよ!」

紬「もちろん、私はみんなと仲良くしたい。でも、一度契約を結んでしまったら後戻りはできないの」

律「じゃ、じゃあなんで」

澪「なんでムギは契約なんて結んだんだよ!!!」

律「澪・・・」

澪「ごめん、我慢できなかった」

紬「なんでって、いきなり手を差し出されて誓いのキスをって言われたから・・・!!」

律「ムギ・・・」

紬「ごめんなさい、我慢できなかった」

梓「そこは我慢して欲しかったです」

唯「じゃあ契約の内容は?事前に聞かされてなかったの?」

いつの間にか寝てた・・・
再開する


唯「じゃあ契約の内容は?事前に聞かされてなかったの?」

紬「えぇ、てっきりお遊びの一種かと思ったの」

真紅「・・・」

唯「確かに、いきなりそんなことされても、意味わからないよね・・・」

真紅(この子の性格を把握した上で、計算して契約を結んだ、ということかしら・・・)

律「で、お前らどうするんだ?」

唯「私は・・・」

真紅「私からは仕掛けないわ。いいわね、唯」


唯「もちろん、ケンカなんてしない方がいいに決まってるよ」

真紅「ケンカじゃないと何度言えば・・・まぁ、いいわ。実はずっと考えていたことがあるの」

唯「何?」

真紅「今は言えない。その時がきたら教えてあげるわ。それをすれば、あるいは・・・」

唯「みんなが幸せになれる?」

真紅「わからないけど、今はそれにかけるしかないわ」

律「ムギは?」


紬「唯ちゃんがミーディアムになるとは思っていなかったから・・・」

律「な、なんだよ?歯切れ悪いな」

紬「さっきも言ったでしょう?手を貸すって約束しちゃったのよ」

唯「でも、また説得してくれるって言ったじゃん!」

紬「もちろん、状況が変わったんだから、改めて説得しようとは思ってる。でも・・・」

真紅「そのドールの意志は変わりそうにないということね?」

紬「えぇ・・・」


律「・・・」

澪「律?」

律「あ、ごめん。なんでもない」

梓「でも、そうすると・・・真紅ちゃんとそのドールの衝突は避けられそうにありませんね?」

唯「私達から仕掛けなくても、ムギちゃんのドールちゃんが襲ってくるっていうこと?」

真紅「唯、心配しないで。きっとなんとかなるわ」

唯「でも・・・」

真紅「私を信じて」

唯「・・・うん、わかった」

律「・・・」

澪「おーい?また考え事か?」

律「あ、あぁ、いや、なんでもない」

梓「明らかに挙動不審ですけど・・・?」


律「なっ、そんなことないって。な?」ギュー

梓「ちょっ!///」

紬「・・・」ギンギン

唯「あれ?珍しいね、りっちゃんがあずにゃんに抱きつくなんて!」

律「梓は可愛いなー」スリスリ

澪(律・・・何があったのかはわからないけど、相当テンパってるな?)

梓「ちょっと、頬擦りしないでください!///」

紬「いいわ、すごくいい」ギンギン

澪「ムギ、見すぎ見すぎ」

真紅「おかしな子達ね」クスクス


・・・


・・・



?「くっ・・・!」

?「あぁら、やっぱり大したことないのね?」

?「うっうるっさいです!スイドリーム!!」ヒュン・・・!ヒュンヒュン!

?「無駄よ。そんな子供だましで私に勝てるとでも?」サッ

?「こぉんの・・・!」ドゴォ!

?「もうこの植物と遊ぶのも、飽きちゃった」クスッ

?「な、に・・・言ってるです?」


?「ただでさえ雑魚の貴女が、ミーディアムもいない状態で私に勝てるわけないじゃなぁい?」クスクス

?「・・・!!」

?「だ・か・ら、もう終わりにしましょう?」

?「・・・ふざっけんなぁですぅ!!」シュシュシュ!

?「メイメイ!行くわよ!」ヒュン・・・!

?「来やがれです!!」

?「貴女、力の差がわからないのかしら?」

?「ミーディアムがいなくたって・・・お前みたいな出来損ないに負けるわけねーです!」ドドドドォ!

?「出来、損ないですってぇ・・・!!いいわ、ジャンクにしてあげるぅ!!」シュンシュンシュン!

?「!?」


?「私を怒らせた罪は、重いわよぉ?」シュシュシュ!

?「こぉんの、カラスみたいな羽に翠星石がやられてたまるか!です!」

?「言ってなさい!」ヒュー・・・!

?「んなっ!こっち・・・来んなぁ!!ですぅ!!」バコォ!!

?「!?」

?「いったぁ~・・・まさか、如雨露で殴るとは・・・って、あれ?」

?「・・・さすが雑魚ね、逃げ足だけは速いんだから」クスッ

?「まぁいいわ。今度会ったときこそ、ジャンクにしてあげるから・・・」ウフフ


・・・


・・・



ガチャ


律「ただいま」

金糸雀「おかえりかしら!」

律「金糸雀」

金糸雀「?何かしら?」

律「契約、するぞ」

金糸雀「へ?」

律「手、出してくれ」

金糸雀「ちょっちょっと、いきなりどうしたのよ!?」

律「事情が変わったんだ。・・・金糸雀は、アリスゲームで勝ちたいと思うか?」

金糸雀「当ったり前じゃない!ローゼンメイデン1の頭脳派!金糸雀がアリスゲームを制するのよ!」

律「・・・じゃあ、やっぱり他の子のローザミスティカを奪うのか?」

金糸雀「何、よ・・・。律ったら、どうしたのかしら」


律「・・・真紅ちゃんって、知ってるか?」

金糸雀「真紅!?」

律「今日、学校に来た」

金糸雀「ななななぁんですってー!?」

律「私の友達の唯ってヤツが、真紅のミーディアムになった」

金糸雀「嘘っ!?真紅もミーディアムを!?」

律「もう一度言うぞ、私の友達がミーディアムなんだ」

金糸雀「えーと、それで?」

律「二人は、アリスゲームでローザミスティカを奪い合うつもりはない」

金糸雀「そ、そんなの油断させるための嘘かしら!金糸雀はそんな言葉に騙されないんだから!」

律「嘘じゃない。唯も真紅ちゃんも、そんな嘘をつくようなヤツじゃないよ」

金糸雀「・・・!」

律「なぁ、金糸雀。こういう言い方はよくないと思うけど・・・」

金糸雀「何かしら?」


律「カナ達がアリスゲームで戦ってアリスを目指すのは、みんなが望んでいることならしょうがないと思うんだ」

金糸雀「そうね!アリスになりたいという気持ちは姉妹みんな同じ気持ちかしら!」

律「でも・・・私の友達が巻き込まれたんだ」

金糸雀「律・・・」

律「黙って見てるわけには、いかないんだよ」

金糸雀「それって、どういうことかしら?」

律「力を貸してやる。だから・・・私にもカナの力を貸してくれ」

金糸雀「それって・・・?」

律「どうしたらいいのか、まだわからないけどさ・・・」

金糸雀「・・・」

律「このまま指咥えて見てるのは御免だ」

金糸雀「・・・わかったわ」

律「カナ、ありがとう」

金糸雀「こちらこそ」スッ

これ読んでてローゼン読んでみたくなったけど長いの?

>>180
いんや。全然長くない。


律「それじゃ・・・」

金糸雀「指輪の誓いを・・・」ドキドキ

律「あぁ、誓うよ」


チュッ


律「!?」


キィィィン!


金糸雀「すぐ済むわ、安心するかしら」

律「わ、わかってるよ・・・(唯の契約を見たけど、やっぱりビックリするな、この光)」

金糸雀「力が、みなぎってくる・・・!」

律「・・・指輪、確かに熱いな」

金糸雀「・・・律?」

律「なんだよ」


金糸雀「これから、よろしくね」

律「こちらこそ。デコ同士仲良くしようぜ」

金糸雀「なっ!カナはデコじゃないのかしら!」

律「いや、寧ろカナの方がデコなんじゃないかー?」ニヤニヤ

金糸雀「なー!!」

律「お前、やっぱ可愛いな」ニシシ

金糸雀「うううるさいのかしら!///」

律「あと、もう一つ話しておかなきゃならないことがあるんだ」

金糸雀「?」

律「私の友達のムギってヤツが・・・」

金糸雀「律は友達が多いのね」

律「まーなー」フフン

金糸雀「その、ムギっていう子がどうしたの?」


律「私や唯と、同じ指輪をしてたんだ・・・」

金糸雀「それって・・・!」

律「あぁ、ムギもドールと契約したらしい」

金糸雀「真紅だけじゃなくて、他にも目覚めたというの・・・!?」

律「私はよくわからないけど、7体のドールが一斉に目覚めたことはないらしいな?」

金糸雀「そうね。もし、その他のドールも目覚めていたとしたら・・・!」

律「ムギのドールはな、アリスゲームに勝つ気満々らしい」

金糸雀「誰かしら・・・」

律「話を聞いている限りだと、頭のいい子みたいだな」

金糸雀「じゃあ雛苺ではないわね」

律「雛苺っていう子がちょっと可哀想になったぞ、おい」

金糸雀「他には?」

律「うーん、ムギには自分が誰なのかは内緒にして欲しいって言ったらしい」


金糸雀「どういうことかしら・・・」

律「さぁ、手の内を明かしたくなかったんじゃないか?」

金糸雀「・・・うーん、そうすると翠星石でもないのかしら」

律「翠星石?」

金糸雀「えぇ、あの子はそこまで頭が回らないと思うから」

律「カナ、さっきからちょいちょい酷いぞ」

金糸雀「事実を述べたまでかしら!」

律「おい!・・・それでな」

金糸雀「?」

律「私も、まだカナのことは話してないんだ」

金糸雀「・・・案外、頭が回るのね、律って」

律「案外は余計だ、案外は」

金糸雀「確かに、私が目覚めたことはまだ秘密にしておいた方がいいのかしら」

カナはさわちゃんあたりだと思ってた(コスプレ的な意味で

古い方は8巻まで、新装版は7巻までだけど内容は同じなの?
新装版に入ってない話とかないよね?


律「やっぱりそうか」

金糸雀「えぇ。他のドールが目覚めた、それだけで動き方が変わってくるから」

律「あぁ、でも、奇襲をかけるために内緒にしたんじゃないからな?」

金糸雀「わかってるかしら」

律「あまり物騒なことはするなよ?」

金糸雀「律の気持ちはわかるのかしら。律がミーディアムになったのは友達を守るため、でしょ?」

律「そうだ。なんてったって部長だからな!」

金糸雀「部長・・・?長・・・?」

律「なんだよ」

金糸雀「全っ然見えないのかしら・・・!!」

律「うっせー!!」

金糸雀「あれ?じゃあなんで律はカナのこと、秘密にしたのかしら?」

>>189
それでもよかったんだけど、デコの繋がりを取ってしまったぜ

>>190
すまん、新装版は3巻と4巻しか買ってないからわからん・・・


律「そっそれはだな・・・」

金糸雀「きっと何かすごい作戦があるのよね!?」

律「・・・ったんだ・・・」ゴニョゴニョ

金糸雀「へ?」

律「だから、私がドール持ってるなんて柄じゃなくて恥ずかしくて言えなかったんだよー!///」

金糸雀「律って・・・」

律「なんだよっ」

金糸雀「やっぱりちょっとアホなのかしら」

律「なっ・・・!」ガーン


・・・

・・・


唯「ただいまー!」

憂「おかえり!」

鞄「早く出して頂戴」

唯「あー!ごめんね!」バコンッ

真紅「ふぅ・・・」

憂「真紅ちゃんも、おかえり」

真紅「えぇ、ただいま」

唯「そうだ、憂!みて!」スッ

憂「これ、どうしたの?」

唯「誓いの指輪です!」フンスッ

憂「・・・誰と?」

唯「へ?だから」

憂「どこのどいつと?」

唯「ちっ違うよ!?これ、結婚指輪の場所だけど違うよ!?」


憂「何がどう違うのかな?」ニコッ

真紅(・・・この子、あまり怒らせない方がいいみたいね)

唯「だから、真紅ちゃんとお揃いなんだ!」

憂「・・・へ?真紅ちゃんと?」

唯「うん!だから安心して?」

憂「・・・へー、真紅ちゃんと・・・」ブツブツ

真紅(どうしよう、身の危険を感じるわ)

唯「これはね、ミーディアムになった証なの!」

憂「みーでぃあむ?」

真紅「憂にも知る権利があるわ。私から説明するわね」

唯「うん!よろしくぅ!」

・・・

・・・

真紅「というわけなの」


憂「つまり、アリスゲームで戦うために、お姉ちゃんの力を借りるっていうことだね?」

真紅「そうよ。憂は話が早くて助かるわ」

唯「いやーそれほどでもー」

真紅「貴女には言ってないわ」

唯「・・・」ショボーン

憂「私、お茶淹れてくるね!」トテトテ

真紅「えぇ、お願いするわ」

唯「ねぇ、真紅ちゃん?」

真紅「何かしら?」

唯「やっぱり、戦うしかないのかな?」

真紅「安心しなさい。私は強いわ」

唯「そういう問題じゃないよ・・・」

真紅「わかってるわ。でもね、こちらから仕掛けないにしても、自己防衛くらいはすべきよ?」

唯「うん・・・」


真紅「貴女は・・・優しいのね」

唯「そうかな」

真紅「えぇ。それでいて、とても暖かい人間よ」

唯「えへへ、なんか照れるな」

真紅「でもね、それだけじゃ駄目なの」

唯「ほえ?」

真紅「戦うことは生きること。それは私達ドールだけじゃない、人間だって変わらないわ」

真紅「いつか、立ち向かわなければならないことが、絶対にある筈よ」

唯「・・・」

真紅「貴女が争い事を嫌うのも理解できるし、友人を大切にしたい気持ちも理解できるわ」

唯「うん・・・」

真紅「でもね、もしそうなったら、立ち向かう勇気も大切なの」

唯「でも、アリスゲームなんて・・・!」

真紅「それは心配しないで。唯、貴女は私の隣で、貴女らしくいてくれれば・・・それでいいわ」


唯「うーん、やっぱり真紅ちゃんの言うことは難しいなー」ムー

真紅「いつかわかるときがくるわ」クスッ


ピンポーン!


唯「あれ?誰だろう?」

真紅「私はここで待ってるわ」

唯「うん、ちょっと行って来るね!」


バタバタ・・・


唯「はーい?」ガチャ


和「突然ごめんね」

唯「和ちゃん!」

和「ちょっと話があるのよ。上がってもいいかしら」

唯「いいよー!当ったり前じゃん!・・・って」

和「?」

唯「」

和「どうしたのよ」

唯「・・・え?え?」

和「何よ」

唯「和ちゃん、その鞄って・・・」

和「そうそう、この件で少し話があるの」

唯「あはは・・・奇遇だねー?私もだよ」タハハ

和「?」

唯(何この状況)

ちょっとご飯買ってくるわ。
っていうか>>1戻って来ないな・・・w

>>201
お前が>>1じゃなかったの?

戻った
保守サンキュ


>>212
自分は>>1じゃなくて>>23


唯「ま、まぁとりあえず上がって?」

和「えぇ、お邪魔するわ」バタンッ

唯「ねぇ、和ちゃん?」

和「何?」

唯「あの・・・驚かないでね?」

和「何よ、リビングに何かあるの?」

唯「うん、きっと・・・びっくりすると思う」

和「そう。唯もこの鞄の中身を知ったら、きっと驚くと思うわ」

唯「うーん・・・どうだろう?」

和「?」

ガチャ

真紅「あら、遅かったわね」

和「」


和「えっと、唯・・・これは・・・?」

唯「真紅ちゃん」

真紅「初めまして、真紅よ」

和「いや、そうじゃなくて・・・でも、唯なら話が早いかも」ゴトッ

真紅「貴女、その鞄は・・・!」

唯「やっぱりその中にもドールが?」

和「えぇ、とっても可愛いのよ?」バコンッ

雛苺「苦しかったのー!」

唯「!?か、可愛い!!!」

真紅「雛苺!!」

雛苺「し、真紅なの!すごいの!久々なのー」タッタッタッ

真紅「やめなさい、はしたない」

雛苺「ヒナ、まだ何もしてないの・・・」

真紅「両手を広げてこっちに走ってきた段階で何をされるのかは予想がつくわ」


雛苺「ぶー」

唯「和ちゃん、この子可愛いね!」

和「でしょう?唯みたいで可愛いわ」

唯「えー、私はもうちょっとお姉さんだよー?」

憂「お待たせしました」トテトテ

唯「憂!お茶が入ったんだね♪」

憂「うん!って、和さんじゃないですか」

和「お邪魔してるわ」

憂「こんにちは。この子は・・・?」

和「私のドールよ。雛苺っていうの」

雛苺「ヒナって呼んでね!」

憂「そっか、ヒナちゃんかー。・・・可愛いですね」

真紅「さっきから雛苺に可愛い可愛いって・・・!」

唯「真紅ちゃんは綺麗だよ?」


真紅「ふんっ、そんなこと知っているわ」ツーン

和「あら、不貞腐れちゃったかしら」

真紅「雛苺と一緒にしないで頂戴」

憂「それじゃみなさん、お茶にしましょう?」クスクス

唯「うん!」

憂「はい、これは真紅ちゃんの分ね」

真紅「ありがとう。・・・うん、とてもいい香りだわ」

憂「えへへ、よかった」

真紅「まだよ、味わうまでは気を抜かないこと」

憂「はーい」

唯「うん!美味しいね!」

和「本当、丁寧に淹れているわね」

憂「えへへ」

雛苺「ヒナもヒナもー!」


憂「え?ヒナちゃんも?」

雛苺「これ!ヒナのカップなの!」

唯「うわー、ヒナちゃんもMYカップ持ってるんだー!」カワイー!

雛苺「これに淹れて欲しいのっ!」ズイッ

憂「うん、わかったよ。ちょっと貸してね?」ソッ

和「それにしても・・・まさか唯もドールを持ってたとはね・・・」

唯「昨日郵便で届いたんだ!」

和「何それ」

真紅「ところで、貴女は?」

和「あら、自己紹介が遅れたわね。私は和。唯の幼馴染よ」

真紅「そう、よろしくね」

和「えぇ」

真紅「それにしても驚きだわ」

唯「何が?」


真紅「唯にこんな落ち着きのある幼馴染がいたなんて・・・」

和「確かに、私達は一見ミスマッチかもしれないわね」クスクス

唯「でも、だからこそ一緒にいて楽しいんだよ!」ギュー

和「こら、離れなさい///」

憂「そう、離れなさい」

和(憂ちゃん・・・相変わらずね)

唯「あー!」

真紅「静かに。どうしたの?」

雛苺「あー!」

和「こら、雛苺。静かにね?」

唯雛苺「指輪だー!」

和真紅「!?」

憂「・・・和さんも、ヒナちゃんと契約したんですか?」


和「え、えぇ」

唯「そうだったんだー」

和「唯、あなたも真紅ちゃんと?」

唯「うん!さっきね!」

和「さっきって」

真紅「私達は私達のやり方でアリスゲームを制するのよ」

唯「違うよ!アリスゲームなんてしないんだよ!」

真紅「しないなんて言ってないでしょう?」

唯「えー、でもみんなが幸せになれる方法を」

真紅「大丈夫よ、ちゃんとわかっているわ」

和「・・・」

唯「ヒナちゃんは?やっぱりアリスになりたい?」

雛苺「ヒナは、アリスになりたい。・・・でも」

憂「でも?」


雛苺「みんなとケンカするのは嫌なの・・・」

唯「だよね!よかったぁ!」

和「私も安心したわ。雛苺にローザミスティカの奪い合いなんてさせたくなかったもの」

真紅「雛苺は相変わらずお子様ね?」

雛苺「むーそれでもいいもん!」

真紅「ま・・・私も人のこと言えないかしらね」

雛苺「?」

和「これで一安心だわ」

唯「それは、まだ早いかも」

和「・・・どういうこと?」

唯「ムギちゃんが・・・指輪、してたんだ」

和「!?」

唯「ムギちゃんのドールはアリスゲームで勝ちたいみたい」

和「そう・・・」


和「その子の名前は?真紅ちゃんや雛苺なら知っているんじゃない?」

真紅「わからないわ」

和「どうして?」

唯「ムギちゃん、口止めされているんだって」

和「これは・・・かなり本気のようね、そのドール」

真紅「えぇ、考えられるのは2人。恐らくそのどちらか、ね」

雛苺「このお茶美味しいのー!」

真紅「えぇ、美味しいわね。昨日とは見違えるわ。でも、雛苺、少し黙っていなさい」

雛苺「うにゅー!食べるのー!」

憂「うにゅー?」

和「あー、はいはい。これね」

唯「いちご大福だぁ!」

雛苺「うにゅー!」

真紅「雛苺、話の邪魔をするのはよくないことよ、わかるわね?」


雛苺「すごいのぉ!うにゅーとこのお茶、すごく合うのぉー!」

真紅「こら、雛苺」

和「静かにしなさい」

憂「いちご大福ならうちにもあるけど、もっと食べる?」

雛苺「うん!」

憂「キッチンにあるから一緒に行こうね?」トテトテ

雛苺「やったー!」タッタッタッ

和「・・・憂、さすがね」

唯「ヒナちゃん行っちゃったねー」

真紅「これでやっと静かに話ができるわ」

和「それでさっきの話なんだけど・・・」

真紅「えぇ、どちらだとしても、かなり手強いわ」

唯「そうなんだ・・・」


真紅「それにしても・・・3体のドールが一斉に目覚めるなんて・・・」

和「珍しいことなの?」

真紅「昨日のうちに3体よ?よくないことが起きる予感がするわ」

真紅「雛苺はよくわかっていないかもしれないけど、7体のドールが一斉に目覚めたことはいままで一度もないの」

和「つまり、他にもドールが目覚めている可能性が考えられるっていう話ね?」

真紅「えぇ、もしそうだった場合・・・アリスゲームは免れないわ」

和「そう・・・」

唯「でも、そんなことしたら・・・!」

真紅「何度も言わせないで。貴女は私の横にいればいいのよ、奴隷は奴隷らしくね」

唯「奴隷!?」

和「唯、あんた、指輪の契約で奴隷になったの?」

唯「違うもん!真紅ちゃんも結婚みたいなものって言ってたもん!」

憂「うん?」ニコッ

和「瞬間移動・・・!?」


真紅「馬鹿ね、奴隷になるのも大してかわらないことよ」

唯「えー、聞いてないよー」

憂「お姉ちゃんが、奴隷・・・?」

真紅「まさか。言葉のあやよ」シレッ

和(真紅ちゃんも憂ちゃんには頭が上がらないようね)


・・・

・・・


キッチン


雛苺「うにゅー♪うにゅー♪いっぱいうにゅー♪」

?「あぁら、うにゅーってなぁに?」

雛苺「!?」

?「いい?静かにしなさい。・・・ねぇ、雛苺?」

雛苺「な、なぁに?」ガタガタ

?「あんた、あいつらの綺麗事信じるつもり?」

雛苺「なに、言ってるの・・・?」

?「あんなの嘘に決まってるじゃなぁい?何よ、アリスゲームをしないって」

雛苺「し、真紅達は嘘ついてないもん!」

?「はぁ??あんた、馬鹿ぁ?」

雛苺「ば、馬鹿でもいいもん!」

?「本当にお馬鹿さんなのね?いい、あんなのはあんたを油断させるための罠よ」

雛苺「真紅はそんなことしない!」


?「どうして言い切れるのかしら?」

雛苺「だって、だって・・・真紅は、真紅だから!」

?「理屈になってないわよ?それ。真紅がそんないい子ちゃんなわけないじゃなぁい」

雛苺「水銀燈に真紅の何がわかるのよ!」

?「わかるわぁ。真紅はね、信用させておいて裏切るのがだぁい好きな、心までジャンクなヤツなのよ!」

雛苺「そんなことないもん!」

?「わかってないわね。和だっけ?あの眼鏡。あいつだって、一緒よ、雛苺のことなんて全然大切に思ってないわ」

雛苺「和の悪口言わないで!」

?「悪口ぃ?ただの事実よ。だってそうだと思わない?」

雛苺「ど、どうして・・・?」

?「だって、本当に雛苺のことを思っているのなら、アリスになるのを応援するじゃない?」

雛苺「!?」

?「でもあの眼鏡は、雛苺をアリスゲームに参加させないことばかり考えているみたいねぇ?」

雛苺「そ、それは和はヒナのこと心配して・・・!」


?「しんぱぁい?また面白いこと言うのね」

雛苺「何よ!」

?「和は知っているの?私達の生まれた意味、戦う意味を」

雛苺「知ってるよ・・・!」

?「じゃあやっぱり矛盾するじゃなぁい?どうしてアリスになるために生まれた雛苺をアリスゲームから遠ざけるのかしら?」

雛苺「それは・・・ヒナがみんなとケンカしたくないって言ったから・・・!」

?「あらぁ、どうしてケンカしたくないの?怖いの?」クスクス

雛苺「違うもん!ヒナは・・・ヒナはみんなのことが大好きだから!」

?「なぁに?もう一回言ってくれるかしら?」

雛苺「ヒナはみんなのこと大好きだもん!!」

?「あっはっはー!ばーか!どうしよう、あはっ、笑いが止まらないわぁ」ケラケラ

?「それだけじゃないわぁぁぁぁ!」

雛「!?」

?「私はねぇぇぇぇぇ? 壊すのがだぁぁいすきなの…
形あるものを壊すのには快感を覚えるわぁぁぁぁぁぁ…」

?「だから! 壊れちゃいなさい! あーひゃっひゃっひゃっ!」


雛苺「・・・!」

?「いい?雛苺」

雛苺「な、なによ!」

?「・・・みんな、あんたのことなんてだぁい嫌いよ!!」

雛苺「!?」

?「そんなことにも気付かないでお友達ゴッコしようとしてるんだから、笑っちゃうわぁ?」クスクス

雛苺「・・・帰って」

?「何よぅ、急に冷たいわねぇ?乳酸菌、とってるぅ?」

雛苺「帰ってよ!!!」シュルシュル!

?「そんなツタ出さなくても消えてあげるわよぉ、それじゃね?」ビュンッ


・・・

・・・


和「!?」

唯「どうしたの?」

和「指輪が、熱い・・・!!」


ガシャン!


真紅「キッチンの方だわ・・・!」

憂「指輪が熱いってことは・・・」

真紅「雛苺が、力を使ってる・・・!?」

唯「行こう!」ダッ

和「ひな、いちご・・・!!」フラッ

憂「っと!」ガシッ

和「憂ちゃん・・・!」

憂「肩、貸しますよ」

真紅「唯!一人で行っては危ないわ!」タッタッタッ


ガチャ!

唯「ヒナちゃん!?」

雛苺「・・・!?」

真紅「どうしたのよ・・・なんで、こんな・・・」

雛苺「みんな・・・私のこと、嫌いなんでしょ?」

和「!?何言ってるのよ!」

憂「そうだよ!そんなことないよ!」

雛苺「来ないで!」

真紅「いい加減にしなさい!一体どうしたっていうのよ!」

雛苺「う、うるさいうるさい!」シュルシュル!

真紅「唯、危ない!」

唯「きゃ!?」

雛苺「みんな、そうやってキレイゴト言ってるんだ・・・!」

和「雛苺・・・!?」


雛苺「ねぇ、真紅」

真紅「な、何よ?」

雛苺「アリスゲーム、しよ?」

真紅!?」

唯「ヒナちゃん!駄目だよ!」

和「はぁっ・・・はぁ・・・」

憂(和さん・・・?)

雛苺「こないなら・・・こっちからいっちゃうんだから!」カシャン!カシャン!

唯「へ?食器が、宙を浮いて・・・」

憂「ほ、包丁は流石に危ないんじゃないかなー?ヒナちゃん」

雛苺「いっけー!!」

ヒュン!ヒュン!


唯憂和「!?」

真紅「3人は下がってて!」タッ

死亡フラグ


真紅「ホーリエ!」ヒュン・・・!

雛苺「ベリーベル!ヒナのいうこと、今はちゃんと聞いてね!」ヒュン・・・!

真紅「馬鹿なことはやめなさい!」

雛苺「馬鹿は真紅だよ!仲のいいフリなんて・・・!ひどいよ!」

真紅「何を言ってるの?」

雛苺「やー!」ブオン!

唯「食器!?」

憂「真紅ちゃん!危ない!」

真紅「ローズテイル」ファァァ

和「っはぁ・・・なに、あれ・・・?」

ガチャン!

雛苺「あーあ、食器割ったら駄目なんだよー?」

真紅「あなたのせいでしょう!?」ダッダッダッ!

雛苺「えぇぇい!」シュルシュル!


真紅「貴女は本当に馬鹿ね!」カン!

唯「あのステッキ、武器だったんだ・・・」ポカーン

雛苺「さっきも言ったでしょ!馬鹿は真紅だよ!」シュル!

真紅「いいえ、貴女の方だわ!姉妹の絆を信じられないだなんて!」カン!カンカン!

和「・・・っはぁ・・・はぁ・・・」

憂「・・・!」

唯「憂、どうしたの?」

憂「さっきから、和さんの様子が・・・」

唯「和ちゃん?大丈夫・・・」クラッ

和「唯・・・?」

唯「あ、あれ・・・?なんか、頭が痛いかも・・・」フラフラ

憂「お姉ちゃんも?どうしたの?」

真紅「・・・!?唯!!」

雛苺「よそ見しちゃ・・・駄目だよ!!」ブオン!


唯「真紅ちゃん!?」

ガァァァン!

真紅「うっ・・・いった・・・!」

雛苺「ヒナの勝ちだね?」

憂「真紅ちゃん!立って!!」

真紅「・・・それは、どうかしら?」

フワッフワフワッ・・・

雛苺「!?」

真紅「唯、ごめんなさい。もう少しだけ我慢しててくれるかしら」

唯「も、ちろん・・・!頑張って、真紅ちゃん・・・!」フラフラ

雛苺「こんなのって、ずるいよ!」

憂「さっきの食器の破片がヒナちゃんの周りを・・・!」

和「ひ、な・・・」ペタンッ


真紅「諦めなさい、雛苺。貴女の負けよ」

雛苺「いやぁ!」

真紅「それとも、この食器の破片に八つ裂きにされたいのかしら?」

憂「ヒナちゃん、もうやめて!!」

雛苺「!?」

憂「さっきから、和さんの様子が変なの!」

和「・・・」

唯「和ちゃん、このツタって・・・」

真紅「雛苺が和の力を使いすぎたのよ。このままでは和は指輪に飲み込まれて、消滅するわ」

雛苺「!?」

真紅「貴女はそれでもゲームを続ける?」

雛苺「・・・和」

和「ひ、ない、ちご・・・っはぁ・・・」


雛苺「和ぁ!!」タッタッタッ

和「あら、また泣き虫の雛苺に、戻っちゃったわね・・・?」クスッ

雛苺「和・・・」

和「戦っているあなたも、案外かっこよかったわよ・・・?」

雛苺「どうして、こんな風になるまで・・・!」

和「私、はね・・・戦う力なんて、持ってないの・・・だから」

雛苺「・・・!」

和「こんな方法でしか、雛苺を信じさせてあげられないの・・・」

唯「和ちゃん・・・」

和「知り合ったばかりだけど、私は・・・本当にあなたのことを・・・」

真紅「だから言ったでしょう?馬鹿は貴女だって」

雛苺「だって・・・だって!」

唯「みんなヒナちゃんが大好きだよ?」ギュ

雛苺「・・・う、うわぁぁん!」


キィィィィン!

憂「和さんの指輪が光って・・・!?」

キンッ!

唯「消えた・・・?」

憂「これって・・・」

和「・・・」スースー

唯「和ちゃん、寝てる・・・?」

真紅「雛苺が、和との指輪の契約を解いたのよ」

唯「契約を、解いた・・・?」

真紅「えぇ、和は安静にしていれば目を覚ますわ。雛苺は・・・」

憂「ヒナちゃんは?」

真紅「指輪を失うこと、それは・・・アリスゲームへの棄権を意味するわ」

唯「それって・・・!」


真紅「さて、雛苺?」

雛苺「・・・なぁに?」

真紅「貴女のローザミスティカだけど」

唯「駄目だよ!真紅ちゃん!」

真紅「私が貰ってあげてもいいんだけど・・・」

雛苺「・・・うん」

真紅「私の下僕にならないかしら」

雛苺「ほえ?」

真紅「下僕になるなら、ローザミスティカは頂かないことにするわ。どう?」

唯「真紅ちゃん・・・!」パァァァ!

雛苺「し、下僕で、いいもん・・・」

憂「ヒナちゃん・・・!」


真紅「そ。じゃあ決まりね」

雛苺「えっと、よろしくね?」

真紅「えぇ、これから働いてもらうわよ?」

雛苺「え?」

真紅「まず、ここの片付け」

雛苺「えー!?」

真紅「ちゃんと割れた食器も元に戻すのよ?そのくらいの力は使えるでしょう?」

雛苺「うん、多分・・・」

真紅「じゃあ決まり。私はリビングでテレビを観てくるわね」

雛苺「真紅・・・!」

真紅「何かしら?」

雛苺「・・・真紅達の気持ち、疑ったりなんかして、ごめんね?」

真紅「いいのよ。全てはあの子の仕業なんでしょう?」

雛苺「!?・・・気付いてたの?」


真紅「途中でね。黒い羽が落ちてるんだもの」

雛苺「そっか・・・和も唯も憂も、ごめんね」

唯「ううん、いいよ。何か事情があったんでしょ?」

憂「そうだよ、気にしないで」

雛苺「本当に?」

憂「うん、でも・・・お片付けはしてね?」ニコッ

雛苺「は、はぁい・・・」ゾワッ

真紅(雛苺も憂の恐ろしさを本能的に察したみたいね)


・・・

・・・

ちょっと外す。
ちなみに誰にどのドールが当たるかは考えてるけど、展開は未定。
そのせいで途中手が止まるだろうが、逃げはしないからな。

戻った。
多分このスレで終わる。
っていうかこのネタでそんなに長々やる文章力がないから
このスレで終わらせたいw
乗っ取りで次スレはちょっとな・・・ww

再開する


澪の家


澪(真紅ちゃんか・・・可愛かったな)

澪(でも、ムギのドールと戦うことになるんだよな・・・?)

澪(なんとかしてあげたいけどな・・・)

澪「私じゃ、何もしてやれない、か・・・」ボフッ

澪(布団気持ちいいなー、このまま夕飯まで寝てようかな・・・)


プルルルル・・・


澪ママ「澪ー!ちょっと電話出てもらえるー?」

澪「はーい」ムクッ

澪(ちぇー、せっかくウトウトしてたのにな)タッタッタッ

澪「はい、もしもし、秋山です」

「巻きますか?巻きませんか?」


澪「・・・?」

「巻きますか?巻きませんか?」

澪(イタ電か?)

「巻きますか?巻きませんか?」イライラ

澪(何回も同じこと言って、なんだっていうんだ?)

「・・・こぉんの、巻くって言えですー!!!」

澪「!?!?」

澪「あ、はい!巻きます巻きます!」

ガチャ!・・・ツー・・・ツー・・・

澪「なんだ?今の」


澪ママ「誰からだった?」フキフキ

澪「さ、さぁ?」

澪ママ「さぁって、あんた・・・」

澪「多分、イタズラ電話だよ」

澪ママ「なんだ、そういうこと」

澪「うん。晩御飯の準備、手伝うよ」

澪ママ「本当?でももう出来ちゃってるから、食器並べてもらえる?」

澪「わかったよ」


・・・

・・・


澪「豚カツは太るよな・・・食べ過ぎた・・・」テクテク

澪「でも、美味しかったからしょうがないよな、うん」

澪「律のヤツに『あれ?また太ったか?』なんて言われないようにしないと」

澪「あ、そういえばまだ宿題やってなかったな・・・」

澪「お風呂入る前に片付けるか・・・」


ガチャ


澪「」


澪「え、え、え、え?」

澪(落ち着け私!ただ真紅ちゃんが入っていた鞄が私の部屋の中央にあるってだけじゃないか!)

澪「・・・って、落ち着けるかぁ!」

澪「えっと、とりあえず、開けるか・・・?」

澪「失礼します・・・?」


バカンッ


?「・・・やっぱり女の子だったです」

澪「!?」

?「ふぅ、人間」

澪「は、はい?」

?「ちょっと離れろです」

澪「!?」ソソソッ

?「そうそう、一定の距離を保てですぅ」


澪「えっと、君は?」

?「翠星石の名前は彗星石ですぅ」

澪「そ、そっか。私の名前は澪っていうんだ(なんだ、この子?口悪くないか?いや、警戒してるだけかもな)」

翠星石「聞いてねぇです」

澪「あ、うん、ごめん・・・(警戒じゃないな、これは)」

翠星石「なんていうか、平凡な部屋ですぅ」キョロキョロ

澪(・・・見た目はすごい可愛いけど、本当に口悪いなー・・・)

澪(っていうかなんで私の部屋に?)

翠星石「ジロジロ見やがってなんです?」

澪「えっと、翠星石はローゼンメイデンなんだよな?」

翠星石「!?」

澪「何番目の子なんだ?」

翠星石「どうして、それを!?」


澪「ちょっと色々あってな。で、何番目なんだ?」

翠星石「答えてやる義理はねぇです!」プンッ

澪「うっわー・・・」

翠星石「翠星石達のこと、知ってるですか?」

澪「あ、あぁ。知ってるよ」

翠星石「じゃあ、話は早いです。とっととミーディアムになりやがれです」

澪「」

翠星石「ミーディアムの話までは知らなかったですか」

澪「いや、知ってるけど・・・」

翠星石「知ってるですか!じゃあ早く」

澪「でも、どうして?」

翠星石「どうしてじゃねーです!翠星石にはミーディアムが必要なんです!」

澪「アリスゲームのため?」

翠星石「・・・!」ピクッ


澪「悪いけど、アリスゲームのためだけに契約を結ぶことはできないな」

翠星石「なっ!グラマラスボディのくせに言いやがるです!」

澪「おい!///グラマラスボディって言うな!///」

翠星石「翠星石にとって人間なんてただの力の媒体に過ぎねーです!」

澪「だからなんだっていうんだ」

翠星石「ダブルミサイルの事情なんて知るか!ですぅ!」

澪「なっ!///だ、ダブルミサイルって、この胸のことか・・・!?」プルプル

翠星石「そうです、ダブルミサイルは黙って翠星石のいう事を聞いてればいいです!」

澪「こぉんの・・・!(ミサイルっていう程大きくないだろぉ!?)」

翠星石「あと、翠星石に選ばれたのは光栄に思えですぅ!」

澪「思うか!」

翠星石「全く、生意気な人間ですぅ」

澪「翠星石が生意気な人形なんじゃないか?」

翠星石「うるっせーです!いいから早く契約しろです!」


澪「いいか、私にだって事情があるんだ。それを考慮してくれないのなら契約はしない!」

翠星石「い・や・で・すぅ!」

澪(せっかく唯達を助けられるチャンスだと思ったのに・・・!!)

澪(こんな性格の悪い人形じゃ取引もできやしない!)

翠星石「いきなり黙って、なんですか!」

澪「もう、わかったよ」

翠星石「やーっとその気になったですか、ダブルミサイルめ」

澪「(このっ!)・・・翠星石はアリスゲームに勝ちたいんだろ?」

翠星石「そうだけど、そうじゃねーです」

澪「・・・?」

翠星石「翠星石の目的がなんだろうとダブルミサイルには関係ねーです!」

澪「あーもう!契約するよ!ただし、私のことをダブルミサイルって呼ぶのはやめるんだ!///」

翠星石「むーしょうがないです、その条件飲んでやるです」

澪(本当は唯達を助けるっていうのを条件にしたかったんだけど・・・)


翠星石「ほら、早くするです」スッ

澪「わ、わかってるよ///」


チュッ


澪「うわぁ!?」


キィィィン!

翠星石「間抜けな声出すな、ですぅ」

澪(こんな時まで・・・!)

翠星石「すぐに収まるです」

澪「う、うん・・・あっつ」

翠星石「先に言っておくです」

澪「な、なんだよ」

翠星石「澪は翠星石のミーディアムになったけど、翠星石は澪と仲良しゴッコする気はないですぅ」

澪「くぅ・・・!(可愛くない!)」


翠星石「わかったかです」

澪「あぁ、わかったよ・・・」

翠星石「それじゃいくです」」

澪「行くって、今から?」

翠星石「当たり前です、馬鹿?ですぅ」

澪(本当に可愛くないなーコイツ)

翠星石「善は急げです!」

澪「ちょっと待った」

翠星石「なんです?ノロマ」

澪「ノロマ、だと・・・!?」

翠星石「早く言えですぅ」

澪「・・・その服、どうしたんだ」

翠星石「なんです?羨ましいのか?ですぅ」

澪「そんなわけないだろっ」


翠星石「じゃあなんだよです」

澪「ところどころ汚れたり、切れたりしてないか?」ジロジロ

翠星石「っなー!?ど変態!見るなですぅ!レズ野郎め、ですぅ!」

澪「んなー!?誰もそんないやらしい目で見てないだろ!っていうかレズって言うな!///」

翠星石「そりゃ確かに翠星石は可愛いですけど、そんな趣味はねーです!」

澪「だから違うって言ってるだろー!?///私が仮に男だったとしても翠星石なんてお断りだよ!」

翠星石「なんだとー!ですぅ!」

澪「だいたい、人形にそんな感情抱くわけないだろ!」

翠星石「つまりーです。人間の女なら・・・」

澪「だーかーらー!その話題から逸れろよ!///」

翠星石「顔が赤いです!お前みたいな人間は幼馴染に淡い恋心を抱いてるってのが相場です!」

澪「!?///」

翠星石「え?なんで何も言い返さないですか?もしかして、図星・・・!?」

澪「そんなワケないだろ!だれが律なんか!///」


翠星石「へーほーふーん。その律ってヤツのことが好きなのか?です」ニヤニヤ

澪「うううるっさいなー!///なんでそんなにその話題に食いつくんだ!・・・まさか」

翠星石「な、なんだ、言ってみやがれですっ」

澪「翠星石もそういうのに興味があるんじゃないのか?」ニヤニヤ

翠星石「なっ!翠星石は澪みたいな変態とは違うですぅ!蒼星石とはただの姉妹であって」

澪「へー、その子、蒼星石っていうんだ?名前までそっくりだな?」

翠星石「うううっせーです!双子なんだから当たり前です!」

澪「ふ、双子?」

翠星石「なんだよ、です」

澪「ローゼンメイデンって双子がいるのか・・・」

翠星石「そうです!今からその蒼星石のところに行こうとしてたんですぅ!」

澪「へー、こんな夜に?」

翠星石「何考えてやがるです!この変態が、です!」

澪「何しに行くんだよ?」


翠星石「それは・・・」

澪「ほら、答えろよ」

翠星石「・・・蒼星石を、止めにいくです」

澪「・・・へ?」

翠星石「蒼星石は、アリスゲームに乗り気なんです」

澪「へ?翠星石は?だって、さっき・・・」

翠星石「うるせーです、これ以上お前なんかに教える気はねーです!」

澪「いいや、教えてもらわないと私は一緒にいかないからな」

翠星石「こぉんの、使えない人間が!ですぅ!」

澪「なんとでも言えよ」

翠星石「・・・」

澪「ほら、話せって」

翠星石「なんでこんなレズダブルミサイルなんかに・・・」

澪「おい。なんか酷いの一個増えてるぞ」


翠星石「しょうがねーです、ありがたく聞け!ですぅ」

澪「あ、あぁ(全然ありがたくない・・・)」

翠星石「澪はアリスゲームや私達について知っているみたいだから、その説明は省くです」

澪「あぁ、構わない」

翠星石「翠星石と蒼星石は今回、同じマスターのところで目覚めたです」

澪「ドールがいっぺんに2体くることもあるのか・・・」

翠星石「最初はよかったです。家もお屋敷みたいだったし、マスターも優しい沢庵だったし」

澪(た、沢庵って・・・まさか・・・)

翠星石「でも翠星石はその沢庵が偽善者だったって、すぐに気付いたです」

澪「ぎ、偽善者?」

翠星石「翠星石と蒼星石が仲良く遊んでいると、いきなりお菓子を差し出してこう言ったんです」

翠星石「『翠星石ちゃんはこっち、蒼星石ちゃんは反対側を咥えて?』」

澪(ムギぃぃぃぃ!!何してるんだ!!)


翠星石「翠星石達がお菓子を食べ終わるまで、はぁはぁしながらその光景を拝んでやがったです」

澪「」

翠星石「それで翠星石はすぐに気付いたです、こいつは危ないって」

澪「うん、そうだな、危ないな」

翠星石「だから隙を見て逃げ出そうとしたです」

澪「うん、懸命な判断だ」

翠星石「でも、蒼星石は『この人ならすぐにミーディアムになってくれそうだ』って言って・・・ついてこなかったです」

澪「そ、そっか・・・(ムギ、思いっきり利用されてるな・・・)

翠星石「翠星石はそこまでしてミーディアムが欲しいかって聞いたです」

澪「あぁ、尤もな質問だと思う」

翠星石「でも蒼星石は『アリスゲームのためだよ』って・・・」

澪「そっか・・・」

翠星石「翠星石は蒼星石を止めたいです、色んな意味で」

澪「よし、わかったよ。行こう。・・・でも、そのところどころ切れた服は?」


翠星石「これは・・・」

澪「まさか、それも・・・」

翠星石「それはねーです。あの沢庵はそんな乱暴ではなかったです」

澪「だ、だよな・・・」ホッ

翠星石「これは、水銀燈にやられたです」

澪「すいぎんとう?」

翠星石「そうです。沢庵の家から逃げ出す途中、ヤツに見つかったです」

澪「水銀燈もローゼンメイデンなんだよな?」

翠星石「そうです。第1ドールですぅ」

澪「お姉さんじゃないか」

翠星石「水銀燈はそんなの、とうの昔に忘れてるです」

澪「?」

翠星石「とにかく、一旦は撒いたですけど、さっき見つかっちゃって・・・そのまま戦ったですぅ」

澪「なるほど。いきなり襲ってくるなんて・・・水銀燈は危険なやつなんだな?」


翠星石「危険なんてもんじゃねーです、狂ってるです」

澪「そこまで・・・」

翠星石「とりあえず、事情は説明したです」

澪「あぁ、わかってる。一緒に行くよ」

翠星石「よしっです!」

澪「ただ、確かムギの家って遠いんだよな・・・」

翠星石「ムギ?・・・もしかして、知り合いか?ですぅ」

澪「あ、あぁ。友達だよ」

翠星石「類友ってヤツか、ですぅ」ハァ

澪「ち、違うっ!」

翠星石「わかったわかった、ですぅ」

澪「おい!」

翠星石「とにかく、徒歩で行くよりもnのフィールドを使った方がダンチで早いですぅ」

澪「nのフィールド・・・?(そういえば、真紅ちゃんが言ってたな)」

すまん、ちょっと買い物行って来る

DVD全巻揃えている自分に死角はないな。
というわけで戻った。


翠星石「nのフィールドは知ってるか?ですぅ」

澪「うーん、なんとなく」

翠星石「そうか、ですぅ」

澪「で、nのフィールドの入り口って?どうやって行くんだ?」

翠星石「どうすると思うですか?」

澪「マジカルステッキ、みたいな」

翠星石「ぷー!!!コイツはとんだお笑い種ですぅ!!」ヒー!バンバン!

澪「なななんだよ!///そんなに笑うなよ!///」

翠星石「ひー、お腹が痛いです、涙が止まらんですぅ」

澪「ば、馬鹿にするなよっ///本当にわかんないんだから///」

翠星石「nのフィールドの入り口、この部屋にもあるですぅ」

澪「へ?この部屋にも?」

翠星石「そうですぅ。っていうかどこにでもあるですぅ」

澪「??」


翠星石「簡単に言うと、光を反射するところならどこからでも入ってこれるです」

澪「へー、じゃあ、その鏡から行こうか?」

翠星石「nのフィールドでは翠星石と手を離さないこと。わかったか?ですぅ」

澪「あぁ、わかったよ」

翠星石「か、勘違いするなですぅ!迷子になられたら面倒なだけですぅ!」

澪「いや、わかってるって」

翠星石「そうか?ですぅ。じゃあ早速いくです」ギュッ

澪「・・・」ドキドキ

翠星石「手繋いでるのにドキドキすんなですぅ、げにまっことキショいですぅ」

澪「違ぁう!!nのフィールドがどんなところなのか気になってドキドキしてたんだよ!」

翠星石「全く、この淫乱女は・・・」ハァ

澪「ドキドキしただけで淫乱・・・!?」


翠星石「こら、早くするです」グイグイ

澪「あ、あぁ」

翠星石「てい!ですぅ」スッ

澪「こら!鏡が割れる!」


ポワッ・・・


澪「か、鏡が・・・!(水面みたいに波打ってる・・・?)」

翠星石「それじゃ、本当に行くです」

澪「あ、あぁ!」


・・・

・・・


蒼星石「ねぇムギ?」

紬「何かしら」

蒼星石「ごめんね、明日も学校なのに」

紬「気にしないで。それよりも、ここで何が起こるの?」

蒼星石「それは見ていればわかるよ」

紬「?」

蒼星石「双子だからかな、僕にはわかるんだ。ここで待っていれば・・・」


ポワ・・・


紬「ねぇ、あの空間!歪んでる!」

蒼星石「来たね・・・」


ストンッ


翠星石「そ、蒼星石!?」

蒼星石「待ってたよ、翠星石」

紬「翠星石ちゃん!」

翠星石「二人とも、どうしてここに・・・!」

蒼星石「まあまあ。手間がいいじゃないか。ムギの家まで来るつもりだったんだろう?」

翠星石「そう、だけど・・・」


ドシャ


澪「いったー!」

紬「澪ちゃん!?」

翠星石「全く、鈍くさい人間ですぅ」


澪「痛い・・・って、ここ・・・どこだ?」サスサス

蒼星石「君は翠星石のマスターかい?」

澪「へ?あ、あぁ、そうだよ。いったー・・・えっと、君が蒼星石?」

蒼星石「そうだよ。よろしくね、敵同士だけど」

澪「敵、同士・・・(やっぱり、アリスゲームに乗り気なんだな)」

紬「澪ちゃん、どうして!?」

澪「それはこっちのセリフだよ、ムギ」

紬「!?」

澪「どうして、翠星石のこと・・・黙ってたんだ?」

紬「だって・・・朝起きたらいなかったし・・・言っても混乱させるだけだと思って・・・」

澪「翠星石のことだけじゃない、蒼星石のことも。梓がムギの指輪に気付いたからよかったものの・・・」

澪「気付かなかったらそのまま黙っているつもりだったんじゃないのか?」

紬「そんな・・・」

蒼星石「その通りだよ。君はなかなか賢いみたいだね」


紬「ごめんなさい、蒼星石ちゃんに黙っているように言われたから・・・」

澪「それでも・・・!」

蒼星石「まだわからないのかい?」

澪「なにが・・・?」

蒼星石「ムギは僕の意志を尊重してくれているんだ」

翠星石「・・・蒼星石ぃ!!」

蒼星石「そんなに大きな声を出さなくても聞こえるよ」

翠星石「一緒に・・・一緒に帰るです!」

蒼星石「どういうことだい?」

翠星石「まず、その沢庵は危険ですぅ!」

紬「なっ」ガーン

翠星石「澪の方がまだマシです!」

澪「マシって!」ガーン

翠星石「それに・・・翠星石は蒼星石とアリスゲームなんてしたくねぇですぅ!!」


蒼星石「君は・・・甘いよ」

翠星石「なんとでも言えですぅ!」

蒼星石「僕はただ自分の生まれてきた意味を全うしようとしているだけだよ」

翠星石「そんなの、知るかですぅ!!!」

澪紬「!?」

翠星石「生まれてきた意味ってなんだよ、ですぅ!私は蒼星石と一緒にいれれば、それでいいのに!」

蒼星石「それが甘いって言ってるんだよ。第一、お父様が」

翠星石「お父様よりも私は蒼星石の方が大切ですぅ!!」

蒼星石「!?」

翠星石「だから・・・だから、一緒に帰るですぅ・・・!」グスッ・・・

蒼星石「わかったよ・・・」スッ

翠星石「じゃ、じゃあ!」パァァァ

蒼星石「君とは話しても無駄のようだね」

翠星石「・・・!?」


蒼星石「レンピカ!」ヒュン・・・!

翠星石「やめろ、ですぅ!」

澪「そうだ、蒼星石ちゃん!二人は双子なんだろう!?大切な、妹にそんなことするなよ!」

蒼星石「澪、一つ言っておくけど・・・」

澪「な、なんだよ」

蒼星石「僕は翠星石の姉じゃなくて、妹だよ」

澪「えっ、そうなのか?」

翠星石「どうせ子供っぽいですよーだ、ですぅ」

蒼星石「そう、僕の目の前にいるのは、お父様の意志に反して楽な方に流れようとしている、駄目な姉だよ」

翠星石「っ!?」

紬「蒼星石ちゃん、それは言い過ぎじゃ・・・」

蒼星石「言い過ぎ?まだ足りないくらいだよ。姉さんにはがっかりだ」

翠星石「うっ・・・うぅっ・・・蒼、星石ぃ・・・」グスッグス・・・

澪「もういい。お前は何もわかってない。翠星石、やっちゃえ」

澪「もういい。お前は何もわかってない。翠星石、犯っちゃえ」

紬「ハァハァ」


翠星石「・・・へ?」

澪「蒼星石ちゃんは何にもわかってないんだよ」

蒼星石「偉そうに・・・」

澪「なんでだよ。なんで蒼星石ちゃんよりも私の方が翠星石ちゃんの翠星石の気持ちを理解しているんだよ!」

蒼星石「・・・っ」

澪「私はそれが・・・すごく悔しい!すごく、腹立たしい・・・!」

翠星石「澪・・・」

澪「翠星石が楽な方に流れてるだって?それは蒼星石ちゃんの方じゃないか」

蒼星石「なん、だって・・・!!」

澪「生まれてくる前から敷かれてたレールをなぞって生きるんだ、そりゃ楽だろうよ」

蒼星石「・・・!!」

澪「蒼星石ちゃんは知らないんだよ、運命に抗うことに辛さを。必死に自分で活路を見出そうとする難しさを」

蒼星石「また、知ったような口を・・・!」

澪「何回だって言ってやる。お前は馬鹿だ。大馬鹿だ!」


紬「澪ちゃん・・・」

澪「なん、で・・・わかってやろうとしないんだよ!」グスッ

翠星石「澪、もういいです・・・」

紬「・・・っ」

蒼星石「僕は、わかってるよ。翠星石は・・・逃げてるんだ」

澪「それが何もわかってないって言ってるんじゃないか!」

蒼星石「うるさいよ!もうこれ以上話しても無駄だっ!」ヒュン・・・!

澪「は、鋏・・・!?」

翠星石「・・・」

蒼星石「翠星石、構えないの?・・・行くよ?」ダッ


翠星石「!?」

蒼星石「アリスになるのは僕だ!」

翠星石「っ!」サッ

蒼星石「アリスを目指すのが僕達の生まれてきた意味なんだよ!」ブオン!

翠星石「・・・目ぇ、覚ませですぅ!!」キィィィン!

蒼星石「やっと、やる気になったんだね?」チャキッ・・・

澪(あぁ、もう駄目だ。あんな大きな鋏に対して如雨露とか!勝てるワケないじゃないか!)

翠星石「澪、何考えてるのかは顔見たら大体わかるけど、黙って見てろ、です」

澪「うっ」

紬「如雨露と鋏・・・まるで庭師ね」

翠星石「沢庵、わかってるじゃないですか」

蒼星石「あぁ、さすがムギ。僕たちは、二人で一人の庭師だ」

澪「庭師・・・?あまり聞きなれない言葉だな」

翠星石「これだから学のないヤツは・・・ですぅ」ハァ


澪「なっ、しかたないだろっ!」

蒼星石「翠星石!余所見してる暇なんてあるんだ?」ジャキン!

翠星石「ねーですよーだ!・・・スィドリーム!!」


ドゴォォォォ!!!


澪「植物が・・・!!!」

紬「すごい・・・!」

蒼星石「そうこなくっちゃ・・・!」ジャキン!ザッザッ!

翠星石「蒼星石・・・!私達は、二人で一人だったです」ッダァァァン!

蒼星石「それが、どうかした?」ザクッ!ジャッ!

翠星石「翠星石は・・・蒼星石なしじゃ生きていけないです・・・」ドゴォ!

紬(駄目、状況を弁えるのよ、紬。萌えちゃ駄目、絶対に萌えゃ駄目・・・!)

澪「ムギー、よだれよだれ」


翠星石「沢庵、こんな状況でも・・・!」ドガァァァ!

蒼星石「ある意味最強だよ、僕のマスターは・・・」ザシュ!

翠星石「蒼星石・・・!」ッバァン!

蒼星石「僕無しじゃ生きていけない、だっけ?」ズシュ!

翠星石「そ、そうですよ!///」ドドドドォ!

蒼星石「そう、じゃあ、生きていかなければいいんじゃないのかな?」ニコッ

翠星石「!?」

蒼星石「さようなら、お姉ちゃん」シュッ・・・!

翠星石「しまっ・・・!」

金糸雀「攻撃の円舞曲(ワルツ)!!」グォォォォォ・・・!

蒼星石翠星石「!?」

澪「なんだ!?」

紬「あの子、誰・・・!?」

金糸雀「楽してズルしていただきかしら!」


律「こらー!誰がアリスゲームに参戦しろって言ったんだよ!」タッタッタッ

澪紬「律ぅ(りっちゃん)!?」

律「って、ムギに澪!?」

蒼星石「か、金糸雀・・・!?」

翠星石「どうして、ここに・・・?」

金糸雀「ふふん、ローゼンメイデン1の頭脳派、金糸雀参上!」

蒼星石「いや、そうじゃなくて!どうしてここにいるの!?」

金糸雀「説明はあと!二人のローザミスティカ、頂いちゃうのかしら!」

翠星石「だーれがデコっぱちなんかにローザミスティカを渡すもんですか、ですぅ!」

蒼星石「金糸雀、悪いけど、邪魔しないでもらえるかな?相手はあとでしてあげるから」

律「そりゃ困るなー?」

蒼星石「君は・・・金糸雀のマスターかい・・・!?」

律「マスター?そんな大層なもんじゃないけど・・・私はカナのミーディアムだ」

澪紬「!?」


澪「もう、何がなんだか・・・」

紬「さっぱりだわ・・・」

律「カナ!私との約束、忘れたわけじゃないだろうな!?」

金糸雀「でも、これはチャンスなのかしら!」

律「知るか!」

蒼星石「まぁ、いいや。二人まとめてローザミスティカ貰っちゃえば・・・」ジャキ・・・!

翠星石「まずはデコっぱちを黙らせるしか・・・!」

金糸雀「あれ?おかしいのかしら。二人の敵意が私に向いているのかしら」

律「アホかー!!」

澪「律・・・!」タッタッタッ

律「澪、どうしたんだ?なんか、ふらついてるぞ?」ガシッ

澪「そんなこと、ないよ・・・」

紬「・・・(実は私も、立っているのがやっとなのよね・・・)」

律「おい、二人とも・・・顔色が悪いぞ?」


澪「・・・平気だよ」

紬「えぇ・・・どうってこと、ないわ・・・」

律「おいー無茶するなー?」

蒼星石(力を使いすぎたか・・・?)

翠星石「澪、もうちょっと頑張れるか?ですぅ」

澪「あぁ・・・大丈夫、だよ・・・」

律「明らかに大丈夫じゃないだろ!」

翠星石「大丈夫ならいいです。スィドリーム!」

蒼星石「ムギ、もうちょっと我慢してね。・・・レンピカ!」

金糸雀「ミーディアムの体力から考えて、こっちが圧倒的に有利なのかしら!・・・ピチカート!」

律「お、お前ら、やめろって!!」

翠星石「行くですぅ!」ドゴォォォ!

蒼星石「やぁぁぁ!」ダッダッダッジャキンジャキン!

金糸雀「甘いかしら!うなだれ兵士の行進曲(マーチ)!」ギュィィィ・・・!


律「やめろよ!」

蒼星石「くっ・・・!」

金糸雀「まずは蒼星石かしら!」ギュィィィ!!

蒼星石「こ、の・・・!」

金糸雀「もっと強く(クレッシェンド)!」

蒼星石「っく・・・!あぁぁぁ!!!」ジャキジャキン!

金糸雀「なかなかやるかしら」

蒼星石「・・・っはぁ・・・はぁ・・・君もね・・・」

金糸雀「まだまだ行くかしら!」

蒼星石(また、力使っちゃったな・・・)

紬「・・・」バタンッ

澪翠星石蒼星石「!?」

律「ムギ!」

紬「・・・」


律「おい!大丈夫か!」タッタッタッ

澪「ムギ!」タッタッタッ

律「おい、おいってばぁ!」ユサユサ

澪「あまり揺らすなよ!」

律「ご、ごめん・・・ムギぃ・・・!」

紬「・・・」

金糸雀「蒼星石、力を使いすぎなのかしら」

蒼星石「・・・」

翠星石「・・・指輪の侵食が始まってる・・・!」

金糸雀「このままじゃ・・・」

律「カナ!教えてくれ!このまま放っておくとどうなるんだ!?」

金糸雀「・・・指輪に飲み込まれて、そのムギっていう子は消滅するわ」

律「・・・!?」

澪「どうしたらいい!?」


翠星石「指輪の契約を破棄すれば・・・」

律「そんなことができるのか?」

翠星石「出来るですぅ。でも、そうすると蒼星石は・・・」

澪「なんだよ!早く破棄しろよ!」

蒼星石「それは、できない」

律「お前っ!!」ガシッ

蒼星石「無理だよ、指輪を失うこと、それはアリスゲームの棄権を意味する」

律「知るかよっ!ムギの命がかかってるんだぞ!」

紬「・・・」

澪「蒼星石ちゃん、頼むよ!!」

蒼星石「断るよ・・・。ムギには悪いけど、また別のミーディアムを探すことにする」

翠星石「こぉんの・・・馬鹿がぁぁ!!ですぅ!!」バキィ!

蒼星石「!?」

律「な、殴った・・・」

翠星石「見損なったです!蒼星石!!」


金糸雀「痛そう・・・」

翠星石「ふざけんなです!!」

蒼星石「しかたがないだろ!僕だってムギには悪いと思っているよ!」

翠星石「言い訳は契約破棄してからしろです!」

蒼星石「できるわけないだろ!」

翠星石「人の命を軽んじるような子がアリスかよ!ですぅ!」

蒼星石「!!」

翠星石「ローザミスティカを集めて、アリスに孵化することが・・・マスターの命より大切なことかよ!です!」

蒼星石「・・・そうだよ!大切だよ!多少の犠牲を払ってでも・・・!」

翠星石「ムギのことを思い出せです!短い間だったけど・・・でも、ムギはムギなりに私達を大切にしてくれたです!」

蒼星石「それは、そうだけど・・・!」

翠星石「もういいです。蒼星石、今蒼星石はミーディアムの力を使えない、それはわかるな?ですぅ」

蒼星石「なにを言っているんだ・・・?・・・って、まさか!」


翠星石「そのまさかです!ムギとの契約を破棄しないなら、私が蒼星石のローザミスティカ奪ってやるです!」

蒼星石「・・・構わないよ」

金糸雀「!?」

翠星石「蒼星石・・・?何、言ってるです・・・?」

蒼星石「アリスゲームに敗れるってことだろ?別にいいよ。・・・アリスになれないまま生き続けるなんて」

律「ふざっけんなぁぁ!!」

蒼星石翠星石金糸雀「!?」

律「蒼星石!お前のエゴのために、私達は友達一人失う気なんて、さらっさらないんだよ!」

蒼星石「でも、君達に何が出来る?」

律「できねぇよ!できることがあるならなんでもしてやるよ!・・・くそっ!」

澪「律、やろう」

律「・・・へ?」

澪「できるじゃないか、私達にもできること」

律「な、なんだよ・・・?」

あー、澪のセリフ
「できるじゃないか、私達にも~」

じゃなくて
「あるじゃないか、私達にも~」

に脳内で訂正しといてくれ


澪「ようは、ムギに生命力を与えればいい、っていうことだろ?」

律「確かに・・・奪われ続ける力に勝るくらいの、強い力があれば・・・」

澪「なぁ、翠星石?」

翠星石「なんです?」

澪「その、生命力っていうのは、精神力なのか?それとも体力なのか?」

翠星石「・・・両方です」

金糸雀「でも、より重要なのは精神力かしら」

翠星石「そうかぁ?ですぅ」

金糸雀「そうよ。心が強ければ、体力をカバーできるじゃない。ましてここはnのフィールド。心の比重はより大きいかしら」

律「そうか、つまり・・・ムギが『生きたい!』って思えば・・・!」

蒼星石「えーと、それをすれば僕は指輪を失わなくて済むのかな・・・?」

澪「あぁ、やってみる価値はある・・・!いいか?律」

律「・・・まさか」

澪「あぁ、そのまさかだ」


律「ええぇぇー?そんなんで上手く行くか?」

澪「それ以外にもう方法がないだろ?」

翠星石「わからんです、何をするです?」

蒼星石「えーと、それって・・・もしかして」

澪「あぁ、私と律がとにかくイチャイチャする」

律「・・・」

金糸雀「ムギっていう子、変態さんなのかしら」

律「それは、まぁ、否定しない」

澪「というわけで、頑張るぞ、律」

律「・・・しかたがない、ムギのためだ」

澪「なんだよ、しかたがないって・・・」

律「へ?」

澪「律は・・・私とそういうことするの、嫌か?」

律「だだっだ誰も嫌だなんて言ってないだろー!?///」


紬「・・・」ピクッ

金糸雀「すごい!今ちょっと反応したのかしら!」

澪「なぁ、律・・・」ズイッ

律「っば、馬鹿!///顔が近いっての!///」

澪「なんだよ・・・そんなんじゃムギが復活しないぞー?」

律「で、でも・・・恥ずかしいし・・・///」

翠星石「こいつらのやりとり、演技には見えねぇですぅ」

蒼星石「しー!翠星石、しー!」

澪「律・・・」ソッ

律「っわぁ!?」ペタンッ

金糸雀「律ってば、腰が抜けちゃったのかしら」

澪「おい、何やってるんだ?そんなところに座り込んで・・・」

律「し、しかたないだろー!///」

澪「よっと」ストンッ

律が受けで澪が攻めだと・・・なかなかやるな


律「や、やめろって・・・私の前から避けろよ・・・///」

澪「ねぇ、律?」

律「だから、なんだよ?///」

澪「律のそれって、演技?」

律「ばっばーか!演技なわけないだろ!本気で恥ずかしいんだよ!!///」

澪「そう、よかった・・・」

律「・・・へ?」

澪「演技だったら、私・・・悲しかったぞ?」

律「・・・///ばーか、演技なわけ、ないだろ・・・?///」

澪「そっか・・・///」

紬「・・・」ピクピク・・・!

翠星石「けしからんです!///」

蒼星石「いや、指の隙間から覗きながら言われても・・・///」

金糸雀「カナにはちょっと刺激が強いのかしら・・・///」


澪「律・・・していい?」

律「き、聞くなよ・・・いいよ///」

翠星石「っわぁ・・・!///」

蒼星石「えっと・・・///(目のやり場に困るな・・・///)」

澪「えっと、目・・・瞑ってくれないか?」

律「うん・・・///」ドキドキ

紬「・・・っあああぁぁぁぁぁ!!!」ムクッ

翠星石「!?もうちょっと寝てろです!」ガスッ!

紬「うっ・・・」バタッ

蒼星石「翠星石何してるの!?」

翠星石「いいところだってのに、こいつが目覚めやがるから・・・」

蒼星石「目的忘れてるでしょ!?」

澪「律・・・///」ドキドキ

蒼星石「こっちもこっちで忘れてるし・・・///」ハァ


律「ほら、早く・・・///」

澪「あ、あぁ・・・」


チュー


翠星石「~~~!!!///」

蒼星石「・・・///(あーもう、本当に!!見てるこっちが恥ずかしい・・・///!)」

金糸雀「いけ、もっとやるかしら!」

蒼星石「もっと!?///」

紬「あああぁぁぁぁ!!!」ムクッ

翠星石「だから寝てろです!」」ドコォ!

紬「ふっ、今の私にはそんなもの、効かないわ」ジー

翠星石「なん、だとですぅ・・・!」

紬「静かにしてくれるかしら。今いいところなの」ジー

蒼星石「おーい、二人とも、もういいよー・・・?」


律「澪・・・///」

澪「律・・・///」

蒼星石「聞いちゃいない」

翠星石「蒼星石、うるさいです」

金糸雀「そうね、蒼星石はうるさいかしら」

蒼星石「なんで僕が怒られているんだ・・・」

紬「蒼星石ちゃん?途中で邪魔したら・・・」ニコッ

蒼星石「・・・!?(何、この殺気は・・・!?)」

紬「ね?」クスッ

蒼星石「は、はい・・・(この人、きっと本当はすごい人なんだ・・・)」

澪「なぁ、律?もし、よかったら、その・・・///」

律「澪・・・あ!ムギ!」

澪「ムギ!?・・・よ、よかったぁ!!」

紬「・・・」チッ


律「よかったぁ!本当によかったぁ!」ギュー!

紬「り、りっちゃん、駄目よ、りっちゃんには澪ちゃんが」

澪「ムギー!!」ギュー!

紬「澪ちゃんまで・・・」

翠星石「本当にあれで復活するなんて・・・」

金糸雀「相当な精神力がないと、あの状態から復活するのは難しいのかしら」

蒼星石「僕、あの人に一生ついていきたい」

翠星石「蒼星石・・・?」

蒼星石「よくわからないけど、あの人、きっとすごい人なんだよ」

翠星石(すごい変態の間違いじゃ・・・?)

律「よっしゃ!んじゃ、話を戻すぞ!」

澪「へ?なんの話してたっけ?(律、さっきの続き・・・)」

律「忘れるなよっ!あれだ、蒼星石ちゃんと翠星石ちゃんの話だ(わ、わかってるよ・・・あとでな///)」

蒼星石「それは・・・もう、いいよ」


律澪紬「へ?」

蒼星石「なんていうか・・・楽しかった」

翠星石「何、言ってるです・・・?」

蒼星石「今さっきのやりとりが、すごい楽しかったんだ」

紬「じゃあ蒼星石ちゃんも翠星石ちゃんとそういう」

蒼星石「そういう意味で言ったわけじゃないよ」

紬「くっ・・・」

蒼星石「なんていうか、普通に翠星石と金糸雀と話をして、ふざけ合って・・・それが、すごい楽しかったんだ」

金糸雀「ふざけ合うっていうか、蒼星石は終始つっこみ役だったかしら」

翠星石「翠星石との話が楽しいなんてわかりきったことじゃねぇか、ですぅ」

蒼星石「ははっ、そうだね」

律「あいつ、笑ったら可愛いな」

澪「あぁ、笑顔なんて初めて見たよ」

蒼星石「それと、ムギ・・・本当にごめんね・・・」


紬「蒼星石ちゃん・・・」

蒼星石「僕、ムギのこと・・・見殺しにしようとした・・・」

翠星石「蒼星石・・・」

蒼星石「本当にごめん。言葉だけじゃ伝わらないのはわかってる。だから・・・」

蒼星石「今から指輪の契約を破棄する」

律「!?」

澪「おい!なにもそこまで・・・!」

翠星石「そうです!指輪を失うなんて・・・!」

紬「・・・バカね」

蒼星石「あぁ、僕は大馬鹿者だよ・・・翠星石の気持ちを無視して、ムギをあんな目にあわせて・・・」

紬「言葉だけじゃ伝わらないなんて、馬鹿げてる」

蒼星石「・・・え?」

紬「言葉だけでも伝わる、ちゃんとわかるわ。私は蒼星石ちゃんを信じているんだから」

蒼星石「ムギ・・・」


紬「私はね、指輪が消えてしまって、蒼星石ちゃんのマスターでいられなくなることの方が辛いわ」

蒼星石「ムギ・・・それって・・・」

紬「えぇ、ずっとうちの子でいなさいな。私は蒼星石ちゃんのお父さんではないけど・・・それでよければ歓迎するわ」

蒼星石「あり、がとう・・・」ウルッ・・・

翠星石「翠星石はムギから蒼星石を取り戻そうとしてたけど・・・それももう止めにするです」

澪「あぁ、あの二人、上手くやっていけそうだな」

翠星石「澪・・・?」

澪「なんだ?」

翠星石「さっきは・・・翠星石のために怒ってくれて、ありがと。ですぅ・・・///」ゴニョゴニョ

澪「ばかっ、当たり前だろ?」クスッ

翠星石「?」

澪「うーん、私は一人っ子だから余計そう思うのかな。せっかく姉妹がいるのに、分かり合えないなんて寂しいだろ?」

翠星石「・・・」コクッ


律「おい、カナ」

金糸雀「なにかしら」

律「お前、演技だからってあれはやり過ぎだったぞー?」

金糸雀「あれってなにかしら?」

律「翠星石ちゃんと蒼星石ちゃんのローザミスティカを奪うってヤツだよっ」

金糸雀「あれくらいしないと、蒼星石には感づかれていたわ」

律「ふーん?」

澪「そういえば、律達はどうしてここに来たんだ?」

律「最初はnのフィールドからムギのドールが誰なのか探ろうって話だったんだよ」

蒼星石「なるほど、考えたね」

金糸雀「えっへん!ローゼンメイデン1の頭脳派の」

律「それで、nのフィールドに来てみたら、誰かがバトってるだろー?」

金糸雀「無視しちゃ駄目かしら!カナまだ喋ってる途中だったのかしら!」

澪「丁度、翠星石と蒼星石ちゃんが戦っているところに出くわしたのか・・・」


律「そう。それでカナとまた打ち合わせしたんだよ」

紬「なんて?」

金糸雀「ミーディアムの体力がかなり消耗しているハズだから・・・」

律「そこをカナが煽って、ミーディアムを意識不明にしてやろうってな」

澪「怖っ。なんていう作戦立ててるんだよ・・・」

律「そこで、普通ミーディアムを心配して指輪の契約を破棄するだろ?」

金糸雀「そうすると翠星石か蒼星石、もしくは両方がアリスゲームを棄権することになるでしょ?」

蒼星石「ま、まぁそうなるね」

金糸雀「そうすればローザミスティカを失わずにアリスゲームを抜けられると思ったのかしら」

澪「なるほど・・・」

律「これが私達の考えた作戦だ」

紬「考えたわね・・・」

律「あぁ、結局、誰も指輪を失わずに丸く収まったけどなー」

金糸雀「まぁ、結果オーライかしら」


律「でも、私だって焦ったぞー?」

澪「なんでだ?」

律「まさか、翠星石ちゃんのミーディアムが澪だとは思わなかったからな・・・」

澪「あぁ、まぁそうだろうな」

律「それに、実際ムギが倒れたら取り乱しちゃったし・・・」

金糸雀「それは仕方がないのかしら。友達なんだから」

律「おう、サンキューな」

金糸雀「でも、一時はどうなることかと思ったかしら」

蒼星石「へ?なんで?」

金糸雀「蒼星石ったら、ミーディアムを見殺しにしようとするんだもん」

蒼星石「・・・本当に、ごめん」

金糸雀「まぁ、それも可能性としては考えていたんだけど、ちょっとビックリしちゃったかしら」

律「なんだよ、その可能性も考えてたのか」

金糸雀「伊達に二人のお姉ちゃんやってないのかしら」


律「そういえば、カナって二人よりも先に生まれたんだっけ?」

澪「うっそ、意外だなー」

金糸雀「し、失礼かしら!金糸雀は第2ドールなのかしら!」

紬「あら、お姉さんなのね」

澪「そういえば、翠星石達は?」

翠星石「翠星石が第3ドールで」

蒼星石「僕が第4ドールだよ」

律「へー、おいカナ、もうちょっとしっかりしないとー」

金糸雀「うるさいのかしらー!」

澪「律、お前も人のこと言えないぞ」

律「へいへい」

翠星石「そろそろ、元の世界に戻るです」

律「あぁ、そうだな。その前に・・・一つ確認しておきたいことがある」

澪「な、なんだよ?」

ちょっとご飯

今更だけど>>253
>雛苺「し、下僕で、いいもん・・・」

「下僕=げぼく」で「僕=しもべ」なんだぜ

戻った。


>>380
コミックス2巻の57P見てみ


紬「他に、何か?」

律「この世界、誰かの心の中なんだろ?」

澪「へ?そうなのか?」

金糸雀「そうかしら!それで今回は・・・」

律「ムギの心の中だろ?」

蒼星石「そうだね」

澪「全然知らなかった・・・」

翠星石「沢庵の心の中はこんな感じなんですか」キョロキョロ

紬「沢庵って・・・」ガーン

律「なんていうか、結構ファンシーな世界だよな」

澪「あぁ、女の子が好きそうな感じだな」

紬「えぇ、女の子は好きだと思うわ」

蒼星石「それ、どっちの意味?」

紬「うふふ」


律「nのフィールドを使うと、人の心の中を覗けるってことだよな?」

金糸雀「そうなるかしら!」

律「怖いな・・・」

澪「あぁ、考えるとゾッとする・・・」

蒼星石「人の心の中を覗きながら何を・・・」

紬「私は二人になら心の中を見られても構わないわよ?」クスッ

律「ムギ・・・」

紬「別にやましいこともないし、ね?」

律「ムギは裏表がなくていい奴だなー」シミジミ

紬「りっちゃんは裏表、あるの?」

律「裏表はないけど・・・その、言えないことは、やっぱりあるよ」

紬「澪ちゃんのことが好きって?」

律「ちょ!///」

蒼星石「さっきキスまでしてたくせに今更・・・」


律「とにかくっ!駄目なもんは駄目なの!」

紬「えー、りっちゃんの心の中、見たいな・・・」

澪「私も見たい」

律「ばっか、駄目に決まってるだろ!///」

翠星石「さすがデコっぱち、そういうところは卑怯ですぅ」

律「こぉらぁ、今なんつったー?」

翠星石「デコっぱちですぅ」

律「カナの悪口言うな!」

金糸雀「今のカナの悪口じゃなかったのかしらー!」

翠星石「二人ともデコっぱちですぅ!」

律金糸雀「なんだってー!!」

律「おい、澪!よく、こんな性格の悪い人形と契約したな!?」

澪「へ?あ、あぁ、まあな」

律「そういえば、二人はいつ契約結んだんだ?学校で会ったときは指輪してなかったよな?」


澪「さっきなったんだよ」

律「さっき!?」

翠星石「そうです、水銀燈に襲われて、力が必要だったです」

蒼星石「!?翠星石!水銀燈に会ったの!?」

金糸雀「聞いてないのかしらー!」

翠星石「そうだった、まだ言ってなかったです」

金糸雀「そういうことはちゃんと言うかしら!」

翠星石「うっせーです!今から言うんだからガタガタ抜かしてんじゃねーですっ」

澪「相変わらず言葉遣いが悪いな・・・」タハハ

翠星石「・・・水銀燈にはムギの家から抜け出す最中に襲われたです」

蒼星石「そう、だったの・・・」

翠星石「別に大したことじゃねーです」

蒼星石「翠星石がミーディアムなんて、信じられなかったけど・・・そういうことだったんだね」

澪「へ?それ、どういうことだ?」


蒼星石「翠星石はすごい人間嫌いなんだよ」

澪「ま、まぁ、確かに・・・思い当たる節はいくつかあるけど・・・」

蒼星石「だから、ミーディアムを連れてきたときは本当にびっくりしたんだ」

澪「なるほどな」

律「それだけ水銀燈ってヤツがヤバイってことか?」

蒼星石「水銀燈は、うん・・・かなり手ごわいよ」

律「そうか・・・。翠星石ちゃんをいきなり襲うってことは、やっぱりアリスに?」

翠星石「むしろ、水銀燈ほどアリスになることに執着してるヤツもいねーですぅ」

律「そんなに強いヤツ、どうやって攻略したらいいんだ・・・?」

翠星石「そんなもん関係ねーです!数じゃこっちが圧倒的ですぅ!」

金糸雀「確かに。それに、蒼星石がミーディアムの力を使えるっていうのも、心強いかしら」

紬「うふふ、やっぱり指輪の契約は破棄しないで正解だったわね?」

澪「あぁ!みんなでかかればなんとかなるんじゃないか?」

蒼星石「そう、だといいんだけど・・・」


律「よし!んじゃ今日はそろそろ解散しようぜ」

澪「あぁ、私もそろそろ眠い・・・」

紬「そういえば、明日、学校だったわね・・・」

律「うわぁ、一気にブルーな気持ちに・・・」ズーン

澪「明日、真紅ちゃん達を交えてもう一度話をしないか?」

翠星石「それは名案ですぅ・・・って、真紅ぅ!?」

律「あれ?翠星石ちゃんは真紅ちゃんのこと知らなかったのか?」

澪「えーと・・・うーん・・・あー、そういえば言ってなかったかも」

翠星石「言えですー!!」

澪「ごめんごめん。でもほら、そんな暇なかっただろ?」

翠星石「言い訳なんて聞きたくねぇです!」

律「ほら、ケンカの続きは家でやれよ。帰ろうぜ?」

澪「む。わ、わかったよ」

・・・

・・・

駄目だ、限界。寝る。
残ってたら書く。ちなみに自分は明日仕事だから帰ってくるの遅くなる。

あー、あと続き書きたい人いたら書いていいよ。
そんじゃおやすみ

薔「スラップ使えると……曲の幅が広がる……
相棒のテーマも……弾ける……」

澪「相棒のテーマが弾けるのは置いといて、確かに損はないな」

今帰ってきた。
まだちょっと仕事残ってるから待っててくれ


律「ふいー・・・」ストンッ

金糸雀「戻ってきたのかしら」ストンッ

律「あぁ、今日はすげー疲れたな・・・」ペタンッ

金糸雀「それはそうなのかしら」

律「へ?なんでだ?」

金糸雀「カナ、さっき力使っちゃったから」

律「あー!そういえばそうだ!」

金糸雀「久々の戦いで結構張り切っちゃったんだけど・・・律は丈夫かしら」

律「おう?確かに体力はあると思うぞ?」

金糸雀「律がミーディアムでよかったのかしら」

律「なんか、言われるタイミング的にあまり嬉しくない・・・」


金糸雀「?」

律「それじゃ体力のあるヤツなら誰でもいいってことだろー?」

金糸雀「そうとも言うかしら」

律「もっと、こう、感動的な場面で言って欲しかったなーなんて」

金糸雀「律とカナじゃそんなシリアスな場面にはならないのかしら」

律「うん、わかってる。わかってる・・・」

金糸雀「律?」

律「なんだよ」

金糸雀「カナも明日、がっこうに行きたい」

律「駄目、絶対駄目」

金糸雀「律はケチかしら」

律「ケチじゃない」

金糸雀「むー・・・」

律「なんでそんなに学校に拘るんだよ?」


金糸雀「だって、律は軽音楽部の部長さんなんでしょう?」

律「あぁ、そうだぜ」

金糸雀「カナも音楽を嗜む者として律の音楽が聞きたいのかしら」

律「うーん、カナの演奏するような上品な音楽じゃないよ」

金糸雀「下品でも構わないのかしら」

律「下品って言うな!そこまで言ってないだろ!?」

金糸雀「違うのかしら、私はどんな音楽でも受け入れるって意味で言ったのかしら」

律「嘘だ・・・絶対嘘だ・・・」

金糸雀「ねぇ、律ー?」

律「うーん・・・」

金糸雀「お願いなのかしら」

律「うーん・・・また、今度な?」

金糸雀「えー」

律「明日は、多分練習しないと思うから」


金糸雀「なんでかしら!サボりかしら!」

律「しかたないだろー?澪もムギも、きっとそれどころじゃないよ」

金糸雀「確かに、あの二人は力をかなり使ったハズ・・・」

律「だろ?だから、明日はあの二人に無茶させたくないんだよ」

金糸雀「うーん、わかったかしら」

律「それで明日の作戦会議の場所なんだけど・・・」

金糸雀「わかってるかしら。nのフィールドでしょう?」

律「そう!あそこならすぐに集合できるしな!」

金糸雀「律は意外と順応が早いわね」

律「へへーん、楽することを覚えるのは得意だぜー?」

金糸雀「ちょっと見直したのに、カナのとんだ勘違いだったかしら!」

律「なんでだよ!そこは普通に見直してくれたっていいだろー!?」


金糸雀「えっと、明日はnのフィールドのどこに行けばいいのかしら?」

律「どこでもいいぜ?」

金糸雀「迷子にならないようにわかりやすところの方がいいかしら」

律「迷子?」

金糸雀「そうよ。迷子になったら最後、nのフィールドに閉じ込められるかしら」

律「うげっ、マジかよ・・・。うーん、じゃあムギの心の中は?ムギもいいって言ってくれてるし」

金糸雀「そうね」

律「んじゃ、明日みんなに集合場所言っておくからな!」

金糸雀「了解かしら!」

律「よし、んじゃ本当に寝ような」パチンッ

金糸雀「おやすみかしらー」バタンッ


・・・


・・・


音楽室!


唯「おはよー!」バタンッ

律「おーっす!」

澪「掃除当番だったんだって?お疲れ」

紬「ご苦労様」ウフフ

唯「ムギちゃーん、お茶ー」ニヘラー

梓「今日は真紅ちゃんはお留守番ですか?」

唯「うん、本当は連れてきてあげたかったんだけど・・・お守りが、ね」

梓「お守り?」

唯「うーん、実はね・・・」

・・・

・・・

唯「っていうわけなんだ」


澪「・・・それって、6体目のドール、だろ・・・?」

唯「うん、そうだね」

梓「和先輩もマスターだったんですね・・・」

律「えーと、ちょっと話を整理しようぜ?」

紬「そうね、なんだかこんがらがってきたわ」

唯「こんがらがる?」

律「あぁ、実はな・・・」

澪「私と律もミーディアムになったんだ」

唯「嘘ぉ!?」

梓「先輩達も!?」

紬「私もビックリしちゃったわ」ウフフ

梓「その割に余裕に見えるのは気のせいでしょうか」

律「えーと、順を追って話すとだな・・・」


律「まず、実は2日前に私のところにドールがやってきたんだ」

唯「2日前って、私と同じ日っていうことだよね?」

律「あぁ、そうだな」

澪「なんで昨日は黙ってたんだよ?」

律「・・・それは、その、内緒だ」

梓「気になりますって!」

律「えーとだな、その・・・恥ずかしかったんだ・・・///」

紬「へ?」

律「ほら、あんな可愛いアンティークドール、私のキャラじゃないだろ?」

澪「ぷっ・・・あははは!」

律「な、なんだよ!///」

澪「そんなこと気にしてたのか!」クスクス

律「笑うなぁ!///」

梓「律先輩、可愛いところもあるんですね?」プププ

ちょっと電話きた

電話切れねぇ・・・!

ローゼン麻生と言う単語を見たとき以上に
ローゼンメイデンが見たくなった

アニメでも楽しめるかね?

ぃよっしゃぁぁ!電話終わったぁ!
再開する!



>>474
原作レイプって言われてるけど自分はアニメはアニメで楽しめたよ


律「だぁから笑うなっての!///」

紬「だっておかしいわ」クスクス

律「ムギは逆に目が笑ってなくて怖いぞ!?」

紬「そんなことないわ?」ウフフフフ・・・

唯「なんだかムギちゃん、嬉しそうだね?」クスクス

澪「ムギは昨日から絶好調だな」

紬「あら、そう?」ニコニコ

律「その話はもういい!///話の続きするぞ!?」

梓「?あ、はい。どうぞ」

律「それで、昨日部活から帰ってきたら私はカナと契約を結んだんだ」

唯「・・・あ!本当だ、指輪・・・!」

律「その夜、私はカナとnのフィールドに入ったんだ」

梓「nのフィールド・・・!なんのために?」

律「決まってるだろ?ムギのドールを拝むためだ」


唯「りっちゃん、あったまいー!」

律「へへーん!・・・ま、カナの作戦なんだけどな」タハハ

梓「それで、ムギ先輩のドールが特定できたんですか?」

律「私達がnのフィールドに入ったら、既に澪のドールとムギのドールで戦いが始まっていたんだ」

唯「へ?澪ちゃんのドール・・・!?」

澪「あぁ、私も昨日契約を結んだんだ」サッ

唯梓「指輪だ!」

澪「私の場合、昨日の夜知り合って、すぐnのフィールドに出かけたんだ」

紬「あのね、澪ちゃんのドールも元々は私の家に来たドールだったのよ」

唯「え?えっと、ごめん、話についていけない・・・」

律「ドールは2体いっぺんに来ることもあるらしいぞ」

唯「そうなの!?ムギちゃんずるい!」

紬「あら、ごめんなさい」ウフフ

律「それで、えっと、なんやかんやあって今は3体とも仲良しだ」


梓「え!?いきなり説明が雑になってません!?」

唯「そうだよ、なんやかんやじゃわかんないよ!」

澪「い、いいだろっ///」

律「そう、なんやかんやはなんやかんやだ!」

唯「えー、そこ重要だよぅ・・・」

律「えっと・・・(詳しく話したら澪とキスしたってバレる・・・!)」

澪「その、だな・・・(律の馬鹿、最初から適当に説明しておけばよかったのに・・・!)」

紬「簡単にいうと、澪ちゃんとりっちゃんがキスをしたの」

律「どうしてその瞬間を切り取った!?///」

澪「ムギ!やめてくれ!///」

梓「えっと、よくわからないけど・・・お二人はやっぱり・・・?///」

唯「いいなー、仲がいいのは羨ましいよー」

律澪(こぉんの・・・!///)

紬「それで私のドールも戦意喪失、みんなで仲良くすることになったのよ」


梓「えーと、ははは・・・そうなんですかー」

律「梓が明らかにリアクションに困ってる・・・!」

唯「でもケンカが納まったなら良かったね!」

澪「唯はもう少し疑問に思ってくれ・・・」

紬「そうなのよ。元々りっちゃんと澪ちゃんのドールはアリスゲームに対して否定的だったから。なんとか丸く収まったわ」

梓「なんていうか、律先輩と澪先輩のキスってすごいんですね?」

律「ちげーし!私と澪は力を使いすぎたムギのためにしかたなく・・・!」

澪「嫌、だったか・・・?」

律「へ?あ、いや・・・そういう意味じゃなくてだな、澪」

紬「とまぁ、昨日もこんな感じで私に元気を与えてくれたのよ」

唯「うんうん、わかるよ!」

律「こら、わかるな!///」

梓「えっと、お幸せに・・・」

澪「梓ぁっ!///」


唯「っていうことは・・・今目覚めているドールは全部で5体?」

紬「・・・」

梓「ムギ先輩?」

律「違う、6体だ」

唯「へ?もう1体いるの・・・?」

澪「あぁ、私のドールはそいつに襲われたらしい」

梓「襲うって・・・穏やかじゃないですね」

律「なんでも、相当危険なヤツらしいぞ」

澪「あぁ、しかも無茶苦茶強いらしい」

唯「・・・」

紬「唯ちゃん?」

唯「その子って、もしかして・・・黒い羽の子かなぁ?」

律「!?唯、知ってるのか?」

唯「わからない。でも、真紅ちゃんが言ってた。ヒナちゃんが暴走したのはその子のせいだって」


律「黒い羽の子か・・・なんか不吉だな」

澪「よし、今の状況をちゃんと整理しよう」サッ

梓「紙とペンなんて出してどうするんですか」

澪「えーと・・・」

第一ドール 水銀燈 ?
第二ドール 金糸雀 律
第三ドール 翠星石 澪
第四ドール 蒼星石 紬
第五ドール 真紅  唯
第六ドール 雛苺  アリスゲーム棄権
第7ドール  ?   ?

澪「っていうことだよな?」

唯「うん、紙書くとわかりやすいね!」

律「ヒナちゃんはアリスゲームを棄権したけど、今は唯のところにいるんだろ?」

唯「うん!可愛いよ!」

紬「金糸雀・翠星石・蒼星石・真紅・雛苺の5体はアリスゲームをしなくてもいいと思っているわ」

律「問題は水銀燈って子と、第七ドールなんだよな・・・」


唯「そうだね、第七ドールは・・・優しい子だといいんだけど・・・」

澪「それが一番の理想だな。そうすれば6体で水銀燈を止められる」

紬「ドールの性格はドールに聞くのが一番ね」

律「だな。話の続きはnのフィールドでしないか?」

唯「そういえば、私はまだnのフィールドに行ったことないなぁ」

律「よし、んじゃ決まり。場所はムギの心の中、どうだ?」

紬「えぇ、構わないわ」

梓「なんですか、その厨ニな待ち合わせ場所」

澪「二日連続でごめんな?」

紬「いいのよ、気にしないで」

律「ここならドール達を連れてみんなで話ができるぞ!」

梓「その『みんな』の中に私が入っていない気がするんですけど」

唯「あずにゃんはお留守番だよー」

梓「ちぇー」


律「よしっさ、待ち合わせ場所も伝えたし・・・一旦解散にするか」

梓「え?今日も練習しないんですか?」

律「澪とムギは昨日力を使いすぎたからな、今日は安静にさせたいんだ」

唯「うんうん」

梓「まぁ、そういうことならしかたがないですね」

澪「こら、律と唯だって力使っただろ?私達の心配だけじゃなくて、ちゃんと自分の心配もしてくれ」

律「まぁ、私はあれくらい全然へっちゃだよ」

唯「私はちょっと頭痛がしたぐらいだし、平気だよ?」

紬「それでもあまり無茶はしないでね、二人とも」

律「そのセリフ、そっくりそのまま返してやるぜ」ニシシ


・・・

・・・


唯「おー!りっちゃん!遅いよー」

律「わりぃわりぃ、ご飯ゆっくり食べ過ぎた」

金糸雀「時間にルーズなのは駄目かしら!」

唯「っわー!可愛い!」

真紅「あら、金糸雀。久しぶりね」

金糸雀「真紅・・・!本当に目覚めていたのかしら!」

紬「お待たせ」

唯「ムギちゃんもやっときたー」

紬「ごめんなさいね、家庭教師がなかなか帰らなくて」

蒼星石「遅くなってごめんね」

金糸雀「蒼星石、昨日ぶりかしら」

真紅「久しぶりね、貴女も」

蒼星石「やぁ。元気だったかい?」

真紅「えぇ。それにしても、貴女がアリスゲームをしないだなんて、本当なの?」


唯「この子も可愛いね!!」ギュー

蒼星石「うん。本当かな・・・って、ちょっと。苦しいよ、君」

唯「えへへー」ニヘラー

律「おいー、そういう風に曖昧にするのはなしだぞー?」

蒼星石「ごめんごめん、真紅・・・僕はね」

真紅「何かしら」

蒼星石「アリスになることよりも・・・大切なことに気付いたんだよ」

真紅「・・・まさか、貴女の口からそんな言葉を聞ける日が来るだなんて」

蒼星石「それに気付かせてくれたのは律、ムギ、金糸雀、澪・・・そして、翠星石なんだ」

律「よせよ、照れるだろー?」

金糸雀「カナは何もしてないのかしらー///」テレテレ

蒼星石「うん、言われてみればそうだね」ニコッ

金糸雀「そこは否定するところかしら!」


律「お前ら、なかなか面白いな・・・」

唯「うん、息ぴったりだよ!」

紬「こういう組み合わせもありね」ウフフ

律「お前が言うと別の意味に感じるな?」

紬「うふふ」

蒼星石「あの・・・」

唯「どうしたの?」

蒼星石「翠星石達は?」

律「あれ、そういえば・・・澪のヤツ、何やってるんだ?」

紬「確かに、ちょっと遅いわね・・・」

律「なぁ、カナ?」

金糸雀「何かしら?」

律「ここってケータイ通じるか?」

金糸雀「それは無理かしら」


律「だよなー・・・」

唯「澪ちゃんを迎えに行こうよ!」

金糸雀「そっちの方が現実的かしら!」

律「どうせ私は非現実的な発言をしますよーだ」

紬「えっと、どうやって行けばいいのかしら」

真紅「それは、蒼星石に聞いた方がいいわ」

律「蒼星石?」

蒼星石「うん、翠星石の場所ならわかるからね」

唯「なるほど!」

蒼星石「じゃあ、こっち。迷子にならないようについてきてね」


・・・

・・・


梓「はぁー・・・」

梓(なんかいいなー、先輩達)

梓(ドール達の話、楽しそうだなー・・・)

梓(私にも可愛いドール、やってこないかなー・・・)

梓「って、それは流石にないか」

梓「はぁ・・・こうやって一人で窓を眺めてるのも虚しいな・・・」

梓「・・・」

梓「今頃先輩達は作戦会議かぁ。あー・・・うん、寝よ・・・」


バサッバサッ・・・


梓「・・・?羽の、音・・・?」

梓「・・・」

梓「気のせいか・・・」


梓「よっと」バサッ

梓「電気、電気っと・・・」ピッ


バサッバサッ・・・


梓「・・・?」


バサッバサッ・・・!


梓「なんか、近づいてくる・・・?」

梓「なーんて」

バサッバサ!!

梓「ね」

水銀燈「ねぇ、今日はもう寝ちゃうわけぇ?」

梓「」

梓「今日はやけに入眠が早いなー・・・」アハハ


水銀燈「ねぇ、あんた、人の話聞いてるぅ?」

梓「っわー!?」ガバッ!

水銀燈「何よ、うるっさいわねー」

梓「あんた誰ですか!?」

水銀燈「そんなのどうだっていいじゃない?」

梓「いや、いくないし!」

水銀燈「何よぅ、つれないわね?」バサッ

梓「・・・黒い、羽・・・!?(こいつ、先輩達が言ってた危険なヤツじゃ・・・!?)」

水銀燈「?」

梓「あ、あんた・・・何しに来たのか言えです!」

水銀燈「なぁに?その翠星石みたいな喋り方は」

梓「翠星石って誰ですか」

水銀燈「まぁいいわ。教えてあげる。私がここにいる理由をね」

梓「・・・」ゴクッ


水銀燈「あんたの歌を・・・聴きにきたのよ。悪い?」

梓「いや、悪くないけど。私の、歌・・・?」

水銀燈「あんた、よく変な声で歌ってるじゃない?」

梓「変な、声で・・・歌?」

水銀燈「何よぉ、しらばっくれる気ぃ?」

梓「えっと・・・何?」

水銀燈「馬鹿にしてるの?」ギロッ

梓(やばっ、なんか怒らせた・・・!?)

水銀燈「いいから歌いなさいよぉ!」

梓「歌って言われても・・・あ!」

水銀燈「何よ」

梓「もしかして、ギターのこと?」

水銀燈「ギターっていう曲なのね、ふぅん」シレッ

梓「違うし。全然違うし」


梓「ほら、これのことでしょ?」カタッ

水銀燈「なぁに?その玩具」

梓「これは玩具なんかじゃないよ。見てて」ゴソゴソ

水銀燈「その箱は?」

梓「これに繋がないとまともな音が出ないの」

水銀燈「ちょっとぉ」

梓「なに?」

水銀燈「いつの間にか敬語がなくなってるわよぉ?」イライラ

梓「あった方がいいの?」

水銀燈「べっつにぃー?どっちでもいいわよ」

梓(なら聞くなっ!)

水銀燈「ねぇ、まだぁ?」

梓「・・・よしっ、準備完了!もう夜遅いから音小さいけど、我慢してね?」

水銀燈「いいから早く聴かせなさぁい?」


梓「それじゃ、いくよ?」

ギュィィィン!ジャカジャカジャカジャカ!

水銀燈「そうよ、この声よ・・・!」

梓「これはね、ギターっていう楽器なんだよ?」ジャカジャカ!

水銀燈「前の時代にはこんな楽器なかったわ」

梓「そう?きっと、永いことに眠りについてたんだね?」ウィィィィン!!

水銀燈「そう、かもねぇ・・・」

梓「それにしても、ギターの音が好きだなんて・・・変わったドールだね?」

水銀燈「何よぉ、そういえばあんた・・・驚かないのね。人形が喋った、って」

梓「(唯先輩達のことは黙っておいた方がいいよね・・・?)・・・まぁ、さっきはちょっと驚いたけどね」

水銀燈「ふぅん?他の人間はもっと大げさに驚くわよ?」

梓「そう?私、他の人と感覚ずれてるのかな?(こうなったら適当にはぐらかすしかない・・・!)」

水銀燈「ねぇ、アレやってくれない?」

梓「アレって・・・?」


水銀燈「上手く言えないんだけど、ピロピロってやつよ」

梓「ぷっ」

水銀燈「何よぉ」

梓「ピロピロって・・・」プププ

水銀燈「あんたぁ、殺すわよ?」

梓「(ひぃぃ!)しょ、しょうがない・・・ピロピロって、これのこと?」

ギュィィン!ピロピロピロピロ・・・!

水銀燈「そう、それよ!」

梓(やっぱり速弾きのことだったんだ・・・それにしても、ピロピロって・・・)クスッ

水銀燈「あんた、なんで今笑ったのよ?理由によっては・・・殺s」

梓「ギター弾いてると幸せなんだよ!うん!(笑ったくらいで殺さないで!)」

水銀燈「そう・・・?あんたは黙ってギターとやらを弾いていればいいのよ」フンッ

梓(可愛くないなー・・・)

・・・

・・・


蒼星石「こっちこっち」

律「おーい、みんなついてきてるかー?」

唯「大丈夫だよ!」

紬「えぇ」

真紅「問題ないわ」

律「よし!みんないるな!」

金糸雀「カナはまだ返事してなかったのかしらー!」

蒼星石「ここが澪の部屋に繋がってるハズだよ」ポワ・・・

律「よっしゃ、行こうぜ!」ポワァ・・・!


・・・

・・・


翠星石「澪ー、起きるですぅー」

澪「・・・」スースー

翠星石「全く、この調子じゃ朝までおねんねですぅ」ハァ

翠星石「大体、今日は夜にみんなとnのフィールドに集まるって言ってたのは澪の方じゃねーか、ですぅ!」


ポワ・・・!


翠星石「・・・?」

蒼星石「よっと」ストンッ

翠星石「蒼星石ぃ!」

律「おっす!」

翠星石「デコっぱちも!」

律「のっけから酷いな!」

唯「わっとったっ!」ヨロッ

翠星石「!?」


翠星石「誰だお前!ですぅ!」

唯「わぁ!何この子!すっごい可愛い!」

翠星石「寄るなですぅ!」ベシベシ!

唯「うわぁ!痛い!」

紬「よいしょっと」ストン

真紅「やれやれ、唯にはもう少し気品というものが必要ね」タッ

翠星石「真紅!」

真紅「久しぶりね、翠星石」

翠星石「真紅ぅー!」ダキッ

真紅「こら、翠星石。はしたない」ナデナデ

紬「はしたなくなんてないわ」ジー

律「お前もはしたないぞ、ムギ」

翠星石「真紅、あの野蛮人は誰です?」ビシッ

唯「ほえ?私?」


翠星石「そうです!お前です!」

真紅「あの子は唯、私のミーディアムよ」

翠星石「なっ・・・!嘘だと言ってくれですぅ!」

真紅「唯はあれでも素晴らしいミーディアムなのよ?」

翠星石「そんなの信じねぇですぅ!」

唯「翠星石ちゃーん、仲良くしようよー?」

翠星石「い・や・で・すぅ!だーれがお前みたいにいきなり抱きついてくるヤツなんか・・・!」

蒼星石「翠星石、真紅に抱きつきながら言っても説得力が・・・」

律「おーい、澪ー?」

唯「澪ちゃん?」

金糸雀「澪・・・どうしたのかしら?」

律「わっかんねー。こんなに騒がしいのに起きないなんて・・・」

翠星石「2時間くらい前からずっとその調子ですぅ」

律「おかしいな・・・こいつ結構、神経質だからなー。いつもなら絶対起きてるはずなんだけど・・・」


金糸雀「昨日、力を使いすぎたのも原因かしら?」

翠星石「うーん、確かに・・・ちょっと元気なかったです」

真紅「この子が翠星石のミーディアム?」

翠星石「そうです、澪っていうです」

真紅「綺麗な子じゃない」

翠星石「でもただのレズダブルミサイルです」

律「こら。色々酷いな、そのあだ名」

翠星石「黙れフィアンセですぅ」

律「うっせーな!///」

紬「澪ちゃん・・・?」

唯「おかしいね・・・確かに普段の澪ちゃんなら起きてるはずだよ」

金糸雀「・・・蒼星石、澪の夢の中に入ってみるかしら」

唯「そんなこともできるの!?」

蒼星石「そうだね、起きないのには何か原因があるのかも」

もう無理だ・・・すまん、寝る・・・。
明日も会社なんだ・・・。

クロスって初めて書くけど、すげー難しいのな・・・

お待たせ。
遅くなった。


律「な、なんだよ・・・原因って・・・」

蒼星石「それは澪の心の中を覗いてみないとわからないよ」

翠星石「澪に何があったって言うですか・・・?」

金糸雀「恐らく昨日の戦いで体力を消耗したせいかしら」

紬「確かに、あの状況では私よりも先に澪ちゃんが倒れてもおかしくなかったわ」

唯「澪ちゃんは大丈夫なんだよね?・・・ね?」

蒼星石「それは・・・なんとも言えない。とにかく、澪の夢の中に行こう」

律「おうっ!待ってろ、澪・・・!」


・・・

・・・


梓「ねぇ」ポローン、ポローン・・・

水銀燈「何よ」

梓「水銀燈は、どうしてここに?」ポローン、ポローン・・・

水銀燈「さっきも言ったじゃない、あんたのギターを聴きに来たのよ」

梓「それはわかってるけど、そうじゃなくて」

水銀燈「何よぉ?」

梓「私のギターをどこで聴いたの?」

水銀燈「あんたの家から音が漏れてたのよ、決まってるじゃない。・・・馬鹿?」

梓「うっ・・・(部室じゃなくて私の家だったんだ・・・)」

水銀燈「あれは、そう・・・めんどくさい雨の日だったわぁ」

梓「雨の日・・・?(最後に雨が降ったのって・・・2週間くらい前じゃなかったっけ?)」ポローン、ポローン・・・

水銀燈「そうよぉ。ひどい土砂降りだったわ」

梓「あぁ、土砂降りの日・・・うん。覚えてるよ(あの日、確か部活を休みにして早めに帰ってきたんだよね)」

水銀燈「それで雨宿りに来たのよ。あんたの家に」


梓「そう、だったんだ・・・(全然気がつかなかった・・・)」

水銀燈「すると変な歌声が聴こえてくるじゃなぁい?」

梓「歌じゃなくてギターだけどね」

水銀燈「その時はそんな楽器あるなんて知らなかったもの」

梓「部屋の中見たらわかる筈だけど・・・」

水銀燈「カーテン閉めてたヤツがよく言うわぁ?」

梓「あれ、そうだったの?ごめんね」

水銀燈「別に謝らなくてもいいわよぉ?あんたの姿に興味なんて、微塵もなかったから」

梓「あっそう(可愛くない・・・)」

水銀燈「それにしても、あんたって毎日毎日、ギター弾くことしかやることがないワケぇ?あはっ、可哀想ぉ」

梓「うるさいなー。・・・でも、いいんだ。それが私のいきがいだから」

水銀燈「・・・?」

梓「私は音楽が、ギターが大好きなの。誰に否定されようと辞める気はないし、笑われたって構わないよ」

水銀燈「ふぅん?・・・じゃあ、私が指差して笑ってあげるわよ、感謝しなさぁい?」クスクス


梓「・・・(こいつ、ムカつくかも・・・)」イラッ

水銀燈「あは!あっはっはっは。惨めねぇ?誰からも相手にされずに、お友達は楽器だけ。笑えるぅ」

梓「・・・友達くらいいるし」

水銀燈「やだぁ、ムキになっちゃって」クスクス

梓「ムキになんて、なってないよ(あー!ムカつく!)」

水銀燈「ま、いいんだけどね」

梓「?」

水銀燈「あんたに友達がいないお陰で毎日ギターが聴けた訳だしぃ?暇つぶしくらいにはなったわぁ」

梓「・・・」ムッカー

梓「水銀燈も人のこと言えないんじゃない?」

水銀燈「はぁ?」

梓「私のギター、毎日聴いてたんでしょ?っていうかさっき言ってたよね『毎日毎日ギター弾くことくらいしか~』って」

水銀燈「そ、それがなんだって言うのよ!?あんたぁ、何が言いたいのよ?」

梓「水銀燈も友達いないんでしょ。だから毎日私の家に来てるんでしょ」


水銀燈「何勘違いしちゃってるわけぇ?」

梓「事実でしょ」

水銀燈「悪いけどぉ・・・私は友達なんてくだらないもの、ハナから必要としてないから」

梓「そうかな」

水銀燈「あんた、出鱈目ばっかり言ってると殺すわよぉ?」

梓「はい、出鱈目ばかり言ってすみませんでした(目が本気だ・・・!)」

水銀燈「第一、一人じゃ何も出来ない人間っていう生き物と、これからアリスになる私を同じに考えないでくれるかしらぁ?」

梓「わかったよ・・・」

水銀燈「あら、反論しないのねぇ」

梓「確かに、私は一人じゃ何もできないしね」

水銀燈「ふぅん?そこは認めるのね?」

梓「音楽をしてるとわかるよ」

水銀燈「なぁに?それ。ナゾナゾぉ?」

梓「そうかもね。・・・いつか、水銀燈にならこのナゾナゾが解ける日が来るかも」


水銀燈「その答えがナゾナゾみたいだわ。気にいらなぁい」

梓「そっか、なんでもないよ。気にしないで」

水銀燈「あっそぉ。って、ちょっと・・・さっきから手、止まってるわよぉ?」

梓「あ、ごめん」

水銀燈「なんでもいいから弾きなさいよ」

梓「えーと・・・」

水銀燈「ほら、早くぅ」

梓「じゃあ・・・」


ジャージャージャカジャカジャージャー


水銀燈「それ、なんていう曲なの?」

梓「ふわふわ時間」

水銀燈「あんたぁ、ふざけてると・・・殺すわよぉ?」

梓(ふざけてないのに!)


水銀燈「なんていうか・・・」

梓「わかってる。わかってるから言わないで」

ジャージャカジャカジャカ

水銀燈「・・・嫌いじゃないわ、その曲」

梓「そ、そう?」ッジャッジャ・・

水銀燈「よく弾いてるわよねぇ?」

梓「うん、バンドでやってる曲だから」ジャカジャカ

水銀燈「バンド・・・オーケストラ・・・?」

梓「うーん、ちょっと違うけど、そんな感じかな」ジャラララ

水銀燈「ふぅん。・・・でも、箱に繋がないと間抜けな音ねぇ」

梓「だから、それはさっき言ったでしょ」

水銀燈「繋ぎなさいよ」

梓「無理、さすがにもう夜遅いよ」

水銀燈「つまんなぁい、帰る」


梓「うん、私もそろそろ寝るよ」

水銀燈「そう?聞いてないけど」

梓(可愛くねー!)

水銀燈「また暇があったら聴きにきてあげるわぁ?」

梓「とか言って、明日も来るんでしょ?」

水銀燈「殺すわよぉ?」

梓「なんで!?」

水銀燈「まぁいいわ。それじゃね」バサッ

梓「あ、ちょっと待って」グイッ

ダコンッ!

水銀燈「あだっ!!」

梓「あ(やばっ)」


水銀燈「いったぁい・・・あんた、ケンカ売ってるn」

梓「梓」

水銀燈「はぁ?あんた、いい加減にs」イライラ

梓「だから、あんたじゃなくて梓だってば」

水銀燈「何それ、あんたの名前?」

梓「うん、そうだよ」

水銀燈「ふぅん、忘れなかったら覚えてるわ」

梓「それ明日になったら確実に忘れてるよね」

水銀燈「だって、あんたの名前なんて興味ないものぉ。ばーか」

梓「(むっ、やっぱこいつムカつく・・・!)・・・名前で呼んでくれないと、部屋に入れてあげないからね」

水銀燈「べっつにぃ?ギターが聴ければそれでいいわよ。勘違いしないでくれるぅ?」バサッ

水銀燈「それじゃね」

バサッバサッ・・・!

梓「行っちゃった・・・」


梓「なんだったんだろう・・・」

梓「それにしても、2週間くらい前か・・・」

梓「うーん、全然気が付かなかったや」

梓「確かにヤバそうな子だけど、思ったよりまともだったかも」

梓「・・・性格は死ぬほど悪いけどね」


・・・

・・・



蒼星石「よっと」ストンッ

律「ここが澪の夢の中か・・・」

蒼星石「みんな、揃ってる?」

一同「はーい!」

蒼星石「よし、じゃあ澪を探そうか」テクテク

紬「でも、どこを探せば・・・」

唯「ここは・・・学校、だよね?」

翠星石「澪の通ってるがっこー・・・静かでいいところですぅ」キョロキョロ

金糸雀「ということは・・・ここ、律が通ってる学校なのかしら?」

律「あぁ、そうだぜ」

翠星石「と思ったけど、貧乏くさくてチンケなところですぅ」

律「お前は何か私に恨みでもあるのか」


唯「とりあえず、音楽室行ってみよっか?」

蒼星石「音楽室・・・?」

紬「えぇ、私達軽音部の活動場所よ」

蒼星石「なるほど、行ってみる価値はありそうだね」

金糸雀「律、道案内よろしくかしら」

律「おう、行こうぜ」



・・・

・・・


翠星石「また階段ですか・・・」

唯「ほら、翠星石ちゃん!頑張って!」ファイト!

律「ここを登ればもうすぐだからな」

翠星石「がっこーってところは広くて大変ですぅ・・・」

金糸雀「・・・この亀の置物は何かしら」

律「さぁ?」

唯「意味わかんないよねー」タハハ

紬「それは生徒が亀のように長生きできますようにっていう想いから設置されたものよ」

律「そうだったのか!?」

紬「えぇ、嘘だけどね」

律「嘘かよ!」

唯「信じたのに!」

蒼星石「どうしてそんな嘘つくの」

大変だ、真紅の存在を忘れてた


金糸雀「しっ!静かにするかしら!」

律「どうした?」

金糸雀「中に、誰かいるのかしら」

唯「それって・・・!」

紬「ビンゴね」

翠星石「会話を盗み聞きですぅ!」

蒼星石「駄目だよ・・・。夢の中っていうのはプライベートなことがたくさんあるんだよ?」コソッ

律「お前もな」

真紅「でも、いきなり入っていくのはまずいでしょう?少し様子を伺うのは賛成だわ」

唯「うんうん、澪ちゃんびっくりするかもしれないし・・・」

紬「しばらくの間、ね?」ウフフフフ

「こっこら!ちゃんと聞いてるのか・・・?」

唯「澪ちゃんの声・・・?」

律「どうしよう、嫌な予感しかしない」


「なぁ、律・・・真面目に聞いてくれ」

紬「・・・」ハァハァ

律「やめろ・・・やめろ」

翠星石「夢の中までデコっぱちとランデブーですか、おめでてーですぅ」ハァ・・・

蒼星石「翠星石、本当のことを言ったら失礼だよ」

律「蒼星石ちゃんが一番ひどい」

真紅「・・・スールの契りを交わした仲だったのね、貴女達」

律「ばっ!///そんなんじゃねーし!」

唯「ムギちゃん、スールって何?」

紬「あとでね」ハァハァ

「私は本気なんだぞ・・・?」

紬「告白シーン・・・!?」キタァァァ!

「律、私達・・・別れよう」


紬「」

翠星石はネタってのもある。
でも確かにしばらく原作・アニメ観てないから口調を覚えてないってのもあるな。
とりあえずところどころ原作読みながら書いてはいるけど。
これからアニメ見直すのも原作を最初から読み直すのも面倒だから目つぶってくれ。

「~し」ってののどこがマズイのかよくわからん、もうちょいわかりやすく。
「ちげーし」は「ちげー」にしろってことか?

「~し」
ってのはアニメで律が髪下ろしたときに
「おかしーし」
って言ってたから使ってるんじゃない?

>>621
そうそう、まさにそのイメージで書いてた。

ギャグの時にはわざと汚い口調やいつもと違う口調を使わせたりするけど、
さっきの「そんなんじゃねーし」はあまりそういうつもりじゃなかったからマジで直したいわ

言葉遣いの件が気になって続き思いつかん。
結局、口調直せってのはシカトしていいのか?

支援代わりにちょっと投下します



律「紬ってさ~、いつもフィンランドでなにしてんの?」

紬「え」

澪「バカだなぁ。パーティーとかに出るんだろ?大変だよな」

紬「え…ええ、まあ…パーティーといえばパーティー、ね」


唯(………?)

>>618あまり細かい事は気にせず続けた方がいいですよ



リオ「街に火を放てだと!?そんなバカな条件が飲めるか!」


紬「そうね。それは聡明な判断よ。
だけど……」


カナタ「止めてください…止め……嫌っ!嫌ァァァ!」


パン


フィリシア「や、止めてェ!」

リオ「貴様ああああ!」


紬「……軍事国家に成り下がるくらいなら、私がこの亡国を抹消する。例えこの手が赤く染まろうとも、ね」

なんで指摘したヤツが何も言わねぇんだよ・・・わかんねぇまんまじゃねぇか・・・ww
いいや、再開する

>>634
言っても余計になるだけだと思ったからな
もういいわ、気にしないでくれ


律「あいつ・・・!なんて夢見てるんだよ!」

唯「りっちゃん、フラれちゃったね・・・」

律「あいつの夢だろ!?その居たたまれない人を見る目を今すぐ止めろ!」

蒼星石「えっと・・・澪が見てるのは悪夢なのかな・・・?」

翠星石「確かにこれは澪にとって目覚めたくなくなるレベルの悪夢ですぅ・・・」

金糸雀「律にはカナがついてるかしら!」

律「励ますな!」

紬「甘いわ」

唯「?」

紬「みんな、まだまだね」

翠星石「沢庵の言う事はよくわからんですぅ」

紬「私もさっきは言葉を失っちゃったけど・・・この夢が澪ちゃんにとって悪夢かどうか、まだ決まったわけじゃないわ」

律「おい、ムギ、何言ってんだよ」

>>637
おk


「澪ぉ・・・!待ってくれ・・・!」

翠星石「これは、デコっぱちの声ですぅ」

律「そのデコっぱちっての止めてくれ」

紬「この展開・・・やっぱりね」

蒼星石「・・・?」

「わかってくれ、律・・・」

金糸雀「わからないことだらけかしら」

「澪・・・嘘、だよな・・・?」

「嘘じゃないよ・・・ごめん」

律「一体あいつは夢の中で何がしたいんだ」

「澪、私は・・・澪のこと、好きだからな?」

律「おいー・・・///」

「ごめん・・・」

真紅「律が必死に食い下がっているわね」


「せめて、理由だけ聞かせてくれないか?」

蒼星石「そうだよっ!一方的過ぎるよ!」

律「蒼星石ちゃんは既に昼ドラをみてる感覚なんだろうな」

唯「でも私も気になるなー・・・」

「理由・・・?」

翠星石「・・・」ゴクッ

「そんなの、ないよ」

唯「澪ちゃん・・・!」

「ただ飽きたんだ、それだけだよ」

律「」

翠星石「とんだ悪女ですぅ」

紬「やっぱりね」

唯「何が?」

紬「この夢は・・・澪ちゃんの願望よ」


律「澪の、願望・・・?」

翠星石「デコっぱちをふることが澪の願望って・・・」

紬「さっき翠星石ちゃんは『悪女』と言ったわね?」

翠星石「言ったです!」

紬「大まかに言うと、それよ」

蒼星石「どれ・・・」

紬「澪ちゃんはりっちゃんのことが大好きなのよ」

唯「それはわかるけど、そうしたらもっとラブラブな夢を見るんじゃないかなー?」

真紅「なるほど、そういうこと。・・・唯、甘いわ」

唯「へ?」

紬「つまり、澪ちゃんは不安なのよ。自分の気持ちが一方的なものなんじゃないかって」

律「そ、そんなこと・・・ないぞ?///」

紬「それは澪ちゃんもわかってるハズよ」ウフフ

唯「じゃあどうして・・・!」


紬「きっと『自分の気持ち>りっちゃんの気持ち』っていう不安が付き纏っているのよ」

律「なるほど・・・恥ずかしいな///」

金糸雀「澪ってば、なかなか乙女チックなのかしら」

唯「あれ?私だけまだわかってない?」

翠星石「安心しろです、翠星石にもわからんですぅ」

蒼星石「つまり、日ごろの不安を晴らすような夢を見ているってことだね?」

紬「その通りよ。この夢は『自分の気持ち<りっちゃんの気持ち』でしょ?」

唯「あー!わかった!」

翠星石「わからんですぅ!」

真紅「簡単に言うと、普段は追いかける立場だから、夢の中でくらい追いかけられたいっていうことね?」

紬「そう!まさにそうよ」

翠星石「うーん、なんとなくわかったですぅ」

律「ってことは、澪が目を覚まさないのって・・・」

紬「えぇ。悪夢だからじゃないわ、その逆よ。理想の状況だから目を覚ましたくないのよ」


律「あいつ・・・どうしょうもないな・・・」

唯「りっちゃんが普段愛情表現しないからこうなるんだよー?」

律「してるっての!昨日だってなー!」

紬「・・・」キラキラキラキラキラ

律「ん・・・いや、なんでもない・・・///」

紬「りっちゃん、あれじゃまだ足りないわよ」

律「なっなんでだよ!///」

蒼星石「そう言えば・・・昨日、ちゃんと澪に好きって言った?」

律「し、しらないって・・・///」

翠星石「多分、言ってねーです」

律「き、キスしたんだから言ったようなもんだろー!?///」

律「はっ!」

唯「え!?・・・キスしたの?澪ちゃんと?」

律「ううううるっさい!///」


唯「気になるー」ブー

真紅「つまり、言ってないのね?」

律「言ったような気もするし、言ってないような気もする・・・」

真紅「全く・・・。駄目じゃない、ちゃんと言わないと」

律「えーと、なぁ・・・?」

蒼星石「うん?」

金糸雀「なにかしら」

律「それが原因で澪は目を覚まさないのか・・・?」

紬「それはわからないわ」

律「うーん・・・」

金糸雀「でも・・・不自然なのかしら」

唯「へ?どこが?」

金糸雀「それはわからないわ。・・・でも、何かが引っかかるの」


律「なんだよ、はっきりしろよー」

金糸雀「翠星石、澪はなんて言ってお昼寝したのかしら?」

翠星石「そもそもお昼寝って時間じゃねーですぅ」

蒼星石「確かに、部活が終わってから帰ってきてるから・・・もう夕方だよね?」

翠星石「そうです。それで今日はみんなと打ち合わせがあるから、帰ってきてからすぐにご飯を食べたです」

金糸雀「そのあとはどうしたのかしら?」

翠星石「翠星石が部屋に戻った頃にはもう寝てたですよ」

律「・・・おかしいな」

唯「何へ?が?」

律「澪がご飯を食べてすぐに寝るなんて・・・」

唯「あ・・・!!そうだよ!太っちゃう!」

真紅「でも、お腹が満たされると誰だって眠くなることはあるでしょう?」

律「澪は体重管理に気を使っている方なんだ、宿題やってる最中にウトウト眠くなることはあるだろうけど・・・」

紬「澪ちゃん、ベッドで寝てたわね」


蒼星石「つまり、『寝よう』と思って寝てたっていうことだよね・・・?」

翠星石「確かに、ちょっと変です・・・」

唯「そう言えば澪ちゃん、お布団かけてなかったよね」

金糸雀「・・・!?」

律「どうした、カナ」

金糸雀「カナ、すごいことに気付いちゃったかしら・・・!」


バリン!!


翠星石「ドアのガラスが・・・!」

唯「わぁ!?」

真紅「唯、避けて!」


シュルシュルシュル!


律「おい!なんだこれ!?」


蒼星石「くっ・・・!白い、茨・・・!?」

真紅「なんなの、これは・・・!」

蒼星石「レンピカ!」

紬「蒼星石ちゃん!」

蒼星石「僕なら大丈夫!」ジャキジャキ!

翠星石「お前は・・・!?」

?「・・・」ニタァ・・・

金糸雀「・・・誰なのかしら!」

?「答える義務はないわ」シュルシュル・・・!

律「危なっ!」サッ

ッダァァァン!

金糸雀「そう・・・貴女が澪を・・・!」

唯「カナちゃん、どういうこと!?」

金糸雀「澪は・・・澪はこのドールにnのフィールドまで連れてこられたのかしら!」

もう無理。限界。おやすみ。

改めて言う。次スレにまたいでまで書きたくない。
でこるだけこのスレで終わらせるようにしたい。
よかったら協力してくれ。そんじゃ仕事行って来る。

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