唯「げりおん!」(286)

立たないだろどうせ

ゲンドウ『奴め、ここに気付いたか』

リツコ『シンジ君、時間がないわ』

ミサト『乗りなさい』

唯「……」ハラハラ


シンジ『いやだよ、せっかく来たのに…こんなのないよ』

ミサト『シンジ君、何のためにここに来たの?だめよ、逃げちゃ。お父さんから、何よりも自分から』

シンジ『分かってるよ…でも、できるわけないよ』

唯「……」ドキドキ

シンジ『……逃げちゃだめだ、逃げちゃだめだ、逃げちゃだめだ、逃げちゃだめだ、逃げちゃだめだ!』

シンジ『やります、僕が乗ります!』

唯「おお!」

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フラーイミトゥーザムーン♪

唯「面白かったなあ~早く続きみたいなあ」

ガチャ

憂「あれ?お姉ちゃんまだ起きてたの?」

唯「あのね、今エヴァンゲリオンっていうアニメの再放送やってたんだ。すごく面白かったよ!」

憂「そうなんだ。でもそろそろ寝ないと寝坊しちゃうよ?」

唯「はーい」

唯「おやすみー」

憂「おやすみ」

バタン

憂「さて、エヴァンゲリオンか」

憂「これから忙しくなるぞー」

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憂「おはよう!お姉ちゃん!」

唯「ふあ~・・・おはよう」

憂「さあ、学校に行こう!」

唯「憂?なんか変にテンション高くない?」

学校

憂「おはよう。梓ちゃん、純ちゃん」

梓「おはよう」

純「おはよー」

憂「ふああああ!」ノビー

梓「すごい欠伸だね・・・」

憂「実は昨日寝てないんだ」

純「憂が夜更かしって珍しいね。なんで?」

憂「実は、お姉ちゃんがエヴァンゲリオンっていうアニメを昨日見てて」

梓「うんうん」

憂「すごく面白かったって言ってたんだ」

純「うんうん」

憂「だからだよ」

梓純「は?」

憂「え?」

純「いやいや、話しの繋がりがわからない」

憂「あ、2人には言ってなかったよね」

梓「何を?」

憂「私はね、お姉ちゃんが触れるものはすべて検閲してるんだよ」

梓「け、検閲!?」

憂「うん。純粋無垢なお姉ちゃんには、この社会は汚すぎるんだよ。
  だから私がお姉ちゃんが触れる情報にフィルターをかけてお姉ちゃんを保護してるんだよ」

純「なんと」

憂「お姉ちゃんが好きそうなテレビ番組とかは全部チェックしてるんだけど、深夜のアニメの再放送を見てはまるのは予想外だったから
  昨日の夜、お姉ちゃんが寝た後急いでエヴァをチェックしてたんだ。お姉ちゃんが見た一話と今後見るであろうそれ以降の話もね」

梓「憂・・・ちょっと過保護の域を超えてるんじゃない?」

憂「そんなことないよ。全部お姉ちゃんのためだもん」ニコッ


梓「それにしても、エヴァンゲリオンは見たことないけどさ、一晩じゃ見終わらないんじゃないの?」

憂「なんとかアニメ版は26話全部見たよ。今日帰ったら劇場版と新劇場版をチェックしないと」

純「で、憂フィルターの結果はどうだったの?」

梓「(憂フィルター?)」

憂「あまり良くないね・・・第1話はギリギリ検閲を突破したんだけど、それ以降は全体的に憂フィルターに引っ掛かりまくりだったよ」

純「へー。そういう場合はどうするの?絶対に見せないようにするとか?」

憂「ううん。それじゃお姉ちゃんがかわいそうだから、ちゃんと見れるようにするんだよ」

梓「どうやって?」

憂「幸いお姉ちゃんはネットでアニメ見たりはしないから、DVDを借りて来るかテレビで次の放送を待つしかない。
  ハマったらとことんハマるお姉ちゃんのことだから、テレビ放送を待ち切れずにDVDレンタルする可能性が高い。
  そこを狙う」

唯「もうだめ漏れちゃうううう」

ブリビチビチビチィ!!!

梓「唯先輩の下痢便!!ゴクゴクゴク!!」

純「ね、狙うって」

憂「具体的には、パソコンで憂フィルターをかけて再編集したアニメをお姉ちゃんが借りてきたDVDにぶち込むって感じだね」

梓「憂ならやりそうで怖い」

純「でもレンタルDVDにそんなことしたら、次借りる人がかわいそうだと思うけど」

憂「お姉ちゃんのためならその程度の犠牲取るに足らないよ」ニコッ

純「そ、そうっすか」

憂「梓ちゃん。もちろんこのことはお姉ちゃんに内緒だよ?」

梓「う、うん。わかってる」

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

放課後

唯「ざ~ん~こく~なてんしのて~ぜ~♪」

律「さっきから何歌ってるんだ?」

唯「え!りっちゃん知らないの?エヴァンゲリオンの主題歌だよ!」

律「エヴァンゲリオン?ああ、そういえば聞いたことあるかもその歌」

唯「りっちゃんエヴァ知らないなんてダメダメだね!」

律「なんだとう!」

紬「まあまあ」

唯「ムギちゃんと澪ちゃんは知ってるよね?」

紬「ごめんなさい、私は見たことないわ」

唯「え~。澪ちゃんは?」

澪「わ、私も名前しか知らないな~・・・」

唯「ちぇー。残念だなあ」

澪「ところで唯、エヴァはどのくらい見たんだ?」

唯「1話だけだよ」

澪「なんだと」ピクッ
  
唯「どうしたの?」

澪「あ、いやなんでもない」

唯「でもエヴァンゲリオンってかっこいいんだよー。あんなロボットに乗ってみたいなあ」

澪「ロボット?」ピクッ

唯「ああ、エヴァンゲリオンって言うのは、アニメに出て来るロボットの名前なんだよー」

紬「まあ、そうなの」

律「私もそのくらいは知ってるよ」

澪「ロボットじゃないんだよ、ロボットじゃ・・・」ブツブツ

律「どうしたんだ?澪」

澪「な、なんでもない!それよりそろそろ練習するぞ!」

唯「まだあずにゃんが来てないよー」

澪「あ、でも準備だけでもしておくぞ!」

唯「ねえねえ!今度のライブは残酷な天使のテーゼやろうよ!」

律「いや、せっかくオリジナルがあるんだからさ」

唯「一曲ぐらいいいじゃ~ん」

律「だめだって。だいたいアニソンなんて演奏したら新入生に馬鹿にされ」

ゴツン!

律「いてえ!何すんだよ澪!」

澪「頭にハエがとまってたぞ」

律「仮に本当にハエがとまってたとしよう。澪はハエを素手でつぶせるような奴じゃないだろ!」

澪「それより唯、私は良いと思うよ。テーゼ演奏するのも」

唯「おお!澪ちゃん話がわかる!」

ガチャ

梓「こんにちは」

唯「あずにゃ~ん!」ダキッ

梓「い、いきなりですか」

唯「あずにゃん分補給~」スリスリ

紬「うふふ」

律「梓も来たことだし、多数決取るか」

梓「なんのですか?」

律「実は・・・」

梓「なるほど、次のライブでエヴァの主題歌を演奏したいと
  (さっそく唯先輩はエヴァの話題振りまいてるのか)」

律「そうだ。じゃあいくぞ。私は反対!」ハイ!

梓「私も反対です。オリジナルがいいです」ハイ!

唯澪「演奏したい!」ハイ!

律「この流れはまずい」

紬「やってみたいでーす」ハイ

律「やっぱり!」

澪「3対2で演奏することに決定だな」

梓「澪先輩・・・信じてたのに」

唯「いえーい!ざっんっこっくなてんしのてーぜーい♪」

律「・・・わかったよもう。作詞と作曲やってる2人がそっち側についたらもう文句言えないしな」

紬「りっちゃんごめんね。でもアニソン演奏するのって楽しそうじゃない?」

律「でもアニソンはなあ・・・」

澪「律。アニメは子供かオタクしか見ないなんて偏見は捨てろ。
  特にエヴァは普通の人だって見てること多いんだぞ」

唯「澪ちゃんいいこと言うね~」

律「澪、見てないくせにさっきからずいぶんエヴァを擁護するんだな?」

澪「うっ!・・・私はただいろんなことにチャレンジしたいだけだ」

梓「ところで楽譜はあるんですか?」

澪「しょ、しょうがないから私が用意するよ」

唯「澪ちゃんいいの?」

澪「うん。私もやるといった以上はちゃんと協力しないとな」

唯「ありがとう!あ、そうだ!今日の帰り、レンタル屋さん寄らない?」

梓「(まさか)」

律「なんで?」

唯「早くエヴァの続き見たいんだよ。テレビなんて待てない!」

澪「良い心がけだな(本当はDVDくらい私が貸してあげれるんだけどな)」

梓「(さすが憂。予想が的中してる)」


~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

その頃の平沢家


シンジ『最低だ・・・』











憂「これはひどい」

寝るふ

唯「こんな時、どんな顔をしたらいいかわからないの。」チラッ


憂「お姉ちゃんはどんな顔でも可愛いよ!」ニコー


唯「…」

ガチャン

唯「ただいまー」

憂「おかえり、お姉ちゃん・・・あら?」

ゾロゾロ

憂「みなさんも一緒ですか」

律「おーっす憂ちゃん」

紬「おじゃまします」

澪「いつもごめんね」

梓「唯先輩に誘われちゃって(どうするんだろ憂)」

唯「帰りにDVD借りてきたからみんなでエヴァを見ようと思って!」

憂「そうだったんですか」

唯「リビング使うね~。あ、憂も一緒に見ようよー」

憂「考えとくね。お姉ちゃん手洗わないとだめだよ?DVDはセットしといてあげるから」

唯「はーい。じゃあお願いね」

パッ

梓「!(DVDが憂の手に渡った・・・!)」

律「私らも手洗いにいくかね。憂ちゃんが怖いし」

澪「こら!」

憂「ふふふ、怖くなんてないですよー」

ゾロゾロ

憂「みんな行ったね。梓ちゃんは行かないの?」

梓「え、あ、あのことは誰にも言ってないから!」

憂「大丈夫だよ。私は梓ちゃんを信じてるから。さて」

サッ サッ

梓「(唯先輩に渡されたDVDとそっくりなDVDを取り出した!?)」

憂「今日作ったエヴァンゲリオン憂フィルターエディションだよ。
  見た目は普通のDVDと同じだけどね」

サッ

梓「(入れ替えた!いや・・・完全に同じ見た目のDVDを入れ替えているから、
   この瞬間を見逃していたら入れ替えに絶対気付かなかった・・・!)」

憂「これでDVDは大丈夫っと。残る問題は、梓ちゃん」

梓「は、はい!」ビシイ

憂「そんな畏まらなくて大丈夫だよ。梓ちゃんに聞きたいことがあるだけだから」

梓「憂の覇気に圧倒されてつい・・・聞きたいことって?」

憂「軽音部のみなさんの中に、エヴァを見たことある人っているのかな?」

梓「あ・・・」

憂「もし見たことある人がいたら、憂フィルターを掛けてるってばれちゃうかもしれないんだよ」

梓「部活の時唯先輩が聞いてたけど、みんなは見てないって言ってたよ」

憂「そっか。よかった」

梓「でも・・・」

憂「・・・?」

梓「なんか澪先輩の様子が変だったんだよね」

憂「わかったよ。ありがとう梓ちゃん、すこし探りを入れてみるね」

唯「さーて!手洗いうがいも済んだし、エヴァエヴァタイムだね!」

紬「みんなでアニメ見るの夢だったのー♪」

律「さすが紬お嬢様」

澪「わ、私も見たことないから楽しみだなー」

憂「エバンゲリオンって面白そうですねー」

澪「!」ピクッ

憂「見たことないですけど、ロボットアニメの中でもエバンゲリオンは有名ですよねー」

澪「・・・」ピククッ

憂「ロボットアニメって、話が単純だからすっきり見れますよね。エバンゲリオンもきっとそうなんでしょうね?」

澪「・・・・・・」ピクピク

唯「じゃありっちゃん向けだね!」

律「そうだなー私は単純な物しかかわらないからっておい!」

唯「えへへ」

澪「憂ちゃん?一応言っておくけどエバンゲリオンじゃなくてエヴァンゲリオンだよ」

憂「はい?どう違うんですか?」

澪「憂ちゃんは”エバ”って言ってるけど正しくは”エヴァ”なんだよ。
  EBAじゃなくてEVA」

憂「エバ?」

澪「違う、エ・ヴァ!はい、みんなも一緒に!エ・ヴァ!」

紬「エヴァ」

憂「エヴァ」

唯「エヴァ」

梓「エヴァ」

律「エヴェ」

澪「こらー!そこ!」

律「いや、ちょっと噛んだだけだよ」

澪「まったく。ちなみに新劇場版はヱヴァンゲリヲンだから間違えないように気をつけて。
  はいここテストに出まーす」

律「なあ澪」

澪「どうした?」

律「お前エヴァ見てるだろ」

澪「な!」

律「というかエヴァのこと好きなんだろ」

澪「ち、ちがうもん!好きじゃないもん///」

梓「澪先輩、もうばればれですよ」

澪「えっ」チラ

紬「」ニコッ

唯「どうりで詳しいと思ったよー」

澪「うわあああばれたああああ!」

憂「(聞くまでもなかったか)」

律「なんで黙ってたんだよ?」

唯「そうだよー」

澪「だって、律が・・・」

律「私?」

澪「部活の時、みんなもいたからわかるだろうけど・・・
  律はアニメとかは子供かオタクしか見ないって思ってるから、私がエヴァオタってばれたら、嫌われると思って・・・」

律「なんだ。私がそんなことで澪を軽蔑するわけないだろ」

澪「じゃ、じゃあ嫌いになってない?」

律「もちろん!」

澪「うわああんりつううう」ガバッ

律「よしよし」

梓「どうしてこうなった」

紬「・・・ふう」

ダミープラグを使え!
今の>>1よりは役に立つ!


嘘です…待ってます

憂「(澪さんと律さんがいい感じになったのは良いけど、厄介なことになったなあ)」

梓「(憂、どうするんだろ)」

澪「さあ、早く見ようか!私はもう何周したか覚えてないけどな!なんなら私が解説しながら」

律「変わり身早いなおい。ていうかうるさいから解説はいらん」

澪「そう・・・」シュン

唯「よーし、見るぞー」

憂「(考えろ!考えるんだ!)」

唯「DVDは、もうセットしてあるよね。再生!」

憂「(ダメでもともと、このままばれるくらいなら賭けに出る!)」

憂「澪さん!」

澪「ん?」

憂「あの、私もエヴァを見てみたいと思うんですけど」

澪「おお!だったら一緒に」

憂「いえ!私は何か作品を見るときは基礎知識を学んでから見ないと気が済まない性質なんです」

唯「あれえ?そうだったの?」

憂「お姉ちゃん、ちょっと静かにしててね?」ニコッ

唯「ほーい」

憂「それで、澪さん、今から私にエヴァを教えてください!」

澪「ふむ」

澪「半端な覚悟じゃあ私のエヴァ論を聞くことはできないぞ?」

憂「覚悟はできてます!」

澪「わかった。じゃあ場所を変えようか。みんなは見てていいよ」

唯「わかったよー」

憂「あ、梓ちゃんも来てくれる?」

梓「え?私?」

憂「お願い」

梓「わかったよ。じゃあちょっと行ってきます」

唯「えーあずにゃんとらないでよー」

憂「お姉ちゃん、あとでアイスあげるから」

唯「ほんと!じゃあいいよ!」

梓「私はアイス以下ですか」

律「もーいいからそろそろ見ようぜー」

憂「では澪さん、梓ちゃん、私の部屋に来てください」

澪「うん」

梓「わかった」

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

憂の部屋

憂「というわけなんです」

澪「なるほど、唯を汚らわしい情報から守るために・・・ところで憂ちゃん」

憂「はい?」

澪「エヴァは汚らわしい情報なんだ?」

まあ『ロボット』なのに傷がついたら血が出てくるなんて気持ち悪いよな

和「そうそう。ニワカには解らないだろうけど、登場人物にはきちんとモチーフになっているキャラクターがいるのよ。
庵野監督なりの富野監督のパロディとしてね。」


唯「例えば?」


和「トウジはザンボットの香月。カヲルはZのシロッコ。
まあ機会があったら確かめてみなさい」


律(なにコイツ…うぜー)

憂「あ、いえ、それは、その」アセアセ

澪「ふふっ、冗談だよ」

憂「えっ・・・?」

澪「確かに、エヴァは流血もあるし、性的なシーンもないわけじゃないから、唯に見せたくない気持ちはわかるよ。
  私もいまだに目をそらしたりするし」

憂「澪さん・・・」

澪「唯には純粋なままでいてほしいからね。できることなら協力するよ。
  大丈夫、私は話のわかるエヴァオタだから」

憂「ありがとうございます!」

梓「ヨカッタネ」

澪「じゃあ戻って憂フィルターのかかったエヴァを鑑賞するか」

梓「私はなんのためにここに?」

憂「それなんだけど、実は2人にもう一つ頼みがあるんです」

梓「頼み?」

憂「これは非常に重要かつリスクが高いことなので、無理にお願いすることはできませんし、
  エヴァ好きの澪さんは怒るかもしれません」

澪「怒らないから言ってみて?」

憂「エヴァは、私が憂フィルターを掛けるだけでは、抑えきれない作品なんです。
  最初の頃はまだ大丈夫ですけど、後半になるにつれ・・・とくに劇場版なんかは・・・」

澪「まあ劇場版は、ね・・・」

憂「引っかかるシーン全部に憂フィルターをかけたら、もはや作品として成り立たなくなるレベルなんです!」

梓「それで、どうするつもり?」

憂「エヴァンゲリオンを、私たちの手で作り直す!」

澪「なん・・・だと・・・!」

梓「まさか・・・そんな」

憂「厳しいけどやるしかないんだよ。お姉ちゃんのために!」

澪「憂ちゃん、そこまで唯のことを・・・私、やるよ!」

憂「澪さん・・・!」

澪「私たちが、新たなエヴァを作るんだ!」

憂「はい!」

梓「まじか」

量産ウナギ「俺は一度殺されただけで死ぬぞぉ!」な展開が浮かんだ

憂「意気込んだのは良いけど、どうやって作り直しましょう?」

梓「考えてないのかよ!」

憂「ごめん・・・」

澪「いや、私に考えがある」

憂「!」

澪「あいつなら・・・もしかして」

梓「確かに!あの人なら・・・」

ドタトダ ガチャ バタン

憂「!この音は、お姉ちゃんがトイレに駆け込んだ音!」

梓「ここからそんな音判断できるの?」

憂「もちろん!しかもこれは大きいほう!」

梓「軽く引くわ」

澪「とにかく、今のうちにリビングに戻るぞ!」

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

律「エヴァを作り直すう!?」

紬「まあ、面白そう」

憂「すべてお姉ちゃんのためなんです」

律「作り直すって言っても、そんなことできるのかよ?」

澪「それは・・・ムギ」

紬「はい?」

澪「アニメ制作スタジオとかは・・・」

紬「ありますよ?」

澪律梓憂「あるんかい!!」

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

別の日

澪「はい。いろいろあってムギの家の系列のアニメ制作会社の力を総動員してエヴァを作り直すことになりました」

律「急な展開だな」

澪「ここには唯以外の軽音部員と憂ちゃんが集まってます」

梓「誰に説明してるんですか?」

憂「軽音部のみなさん、今日集まってもらったのは他でもありません。紬さん、お願いします」

紬「私の家の系列のアニメ制作会社の力を総動員してエヴァを作り直すことになったのは良いんだけど、
  問題が発生したの」

澪「私の説明いらなかったな」

梓「問題ってなんですか?」


紬「声優がいないの」

律「あー、なるほど。同じ声優は呼べないよなさすがに」

澪「さすがにムギの家の力でも人気声優はきついか」

紬「いえ呼べないこともないんだけど、唯ちゃんはすごく耳がいいじゃない?」

憂「えへへ」

紬「だから同じ声優を呼んでも、老化した分声が変化してて唯ちゃんは気づいてしまうかもしれないの」

律「唯って地味にすごいんだな」

憂「えへへ」

紬「というわけで声優はみなさんにやってもらいます」

澪律梓「え?」

律「いやいやいや、違うやつが声優やったら唯じゃなくても気付くだろ!?」

澪「それにもう唯は2話まで見ちゃってるし!
  アスカとかならまだしも、すでに出てるキャラの声が変わったらおかしいって!」

憂「大丈夫です。大人の都合で声優が変更されたと言えば純粋なお姉ちゃんは信じてくれます」

梓「純粋って便利な言葉だね」

憂「えへへ」

梓「決して褒めてるわけではないよ?」

律「だとしても、私たち素人より他の声優呼んだほうがいいんじゃないのか?」

紬「まあまあまあ、私たちがやったほうが面白いじゃない?」

律「それが本心か」

憂「みなさん、これを見てください」ピラッ

=====================================
碇シンジ         緒方恵美
綾波レイ         林原めぐみ
惣流・アスカ・ラングレー 宮村優子

葛城ミサト        三石琴乃
赤木リツコ        山口由里子
加持リョウジ       山寺宏一

碇ゲンドウ        立木文彦
冬月コウゾウ       清川元夢
伊吹マヤ         長沢美樹
日向マコト        結城比呂
青葉シゲル        子安武人

鈴原トウジ        関智一
相田ケンスケ       岩永哲哉
洞木ヒカリ        岩男潤子

渚カヲル         石田彰
=====================================

澪「主要キャストのリストだな」

憂「はい。とりあえずみなさんをこの役に割り当てさせていただきます」

律「どうみても人数が足りないよな」

憂「一人何役も演じてもらうことになりますね。お姉ちゃんは純粋なのでそれでも大丈夫です」

梓「純粋って便利な言葉だよね」

憂「ありがとう。律さん、私は特に律さんに期待してます」

律「へ?」

憂「前に見せてくれた私の声真似とか、澪さんの声真似とか、ナレーションとか、律さんはきっと声の演技がとてもうまいと思います」

律「ハードルあげないでくれよ」

澪「あ、男性声優はどうするんだ?さすがの律でも男の声真似は・・・いやあるいは」

律「できないから!」

紬「おじさんキャラの声は私の執事にお願いしておくから」

憂「中学生のトウジ、ケンスケ、カオルあたりは」

澪「カヲル」

憂「すいません、カヲルあたりは女性の声でもなんとかなると思います」

澪「トウジが女声って違和感ありまくりだな、まあ仕方ないか・・・」

憂「というわけで、いまからキャストを決めまーす!
  ますはシンジ役やりたい人!」

シーン

憂「恥ずかしがらないで手を挙げてください!」

律「小学生かよ」

憂「いないようなのでくじ引きで決めまーす。みなさん引いてください」

梓「憂も引くよね?」

憂「はい、もちろんです」

ゴソゴソ

憂「みなさん引きましたね。印のついたくじを持ってる人に決定です!」

>>194

憂「あ、私でした」

澪「シンジ役は憂ちゃんか」

律「まあなんでもできそうだからな」

憂「では次のキャストを選びましょう。
  一人一人やると時間がかかるので少しまとめて決めます。みなさんくじを引いてください」

ゴソゴソ

憂「では、ヒロインであるレイ役、アスカ役が決定されます。青い印のついたくじがレイ、赤がアスカです」

レイ>>200
アスカ>>202
無効の場合は↓

ごめん、自分で決める想像力がない


憂「えーと、うわ、レイ役は律さんですね」

憂「アスカ役は澪さんっと」

澪「律がレイ役・・・」ププッ

律「笑うな!!」

憂「残りのくじ引きはミサト、リツコ、マヤですね」

澪「まだいるだろ?」

憂「面倒なのでそのあたりは後で役の数の調整を兼ねて割り当てさせてもらいます。
  くじを引いてください」

ゴソゴソ

ミサト>>205
リツコ>>206
マヤ>>207

さわちゃん呼ぼうぜ

ksk

さわ子「私がミサト役ね」

律「おわあ!さわちゃん!?いつの間に!」

さわ子「なんでこんな面白そうなことに呼んでくれないのよ~?」

澪「神出鬼没ですね・・・」

憂「そ、それではリツコ役を引いた人は誰ですか?」

和「私よ」

律「のわあ!の、和まで!?」

憂「和さんは私が呼びました。人数は多いほうがいいので」

和「そういうこと」

律「びっくりしたよもう・・・」

憂「で、マヤ役は」

梓「私みたいです」

憂「これで主要キャストは決定ですね!」

紬「・・・」

=====================================
監督          平沢憂
監修          秋山澪

キャスト
碇シンジ         平沢憂
綾波レイ         田井中律
惣流・アスカ・ラングレー 秋山澪

葛城ミサト        山中さわ子
赤木リツコ        真鍋和
伊吹マヤ         中野梓

洞木ヒカリ        琴吹紬
渚カヲル         琴吹紬

制作          スタジオコトブキ
=====================================

憂「余った紬さんをキャストに加えて、こんな感じになりました」

澪「他のキャラは?」

紬「後日うちが適当な無名声優を雇ってアフレコしてもらうわ
  やっぱり執事の斎藤だけじゃ無理があるし」

澪「それで憂ちゃん、内容は考えてあるのか?」

憂「はい、エヴァをお姉ちゃんが見ても大丈夫な綺麗でわかりやすい話にします」

律「へー。それで?」

憂「ますはハッピーエンド。これが基本です」

梓「もともとのエヴァはハッピーエンドじゃないんですか?」

澪「それについては、あとでじっくり話してあげるよ」

梓「やっぱいいです」

憂「そして、グロテスクなシーンや性的なシーンももちろん省きます」

律「そりゃそうだな」

澪「ハッピーエンドに綺麗でわかりやすい話、グロテスクなシーンや性的シーンなし。
  もはやエヴァじゃないな」

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

平沢家 夜

憂「ただいま!お姉ちゃん!」

唯「お帰りー憂。ずいぶん遅かったね。エヴァのDVD借りに行ったんじゃなかったの?」

憂「ごめんごめん。クラスの友達と偶然会って話しこんじゃってね」

唯「そうなんだー」

憂「はい、DVDだよ。これに全部のお話が入ってるよ!」

唯「え?一枚だけ?エヴァってこんなに少なかったっけ?」

憂「そうだよ!」

唯「まあいいか。さっそく見よう」

カチャ ピ

ザーンーコクーナ♪

唯「やっぱり良い曲だなあ」

憂「(OPは普通と同じ。OP後からが新作だよ!)」

キーンコーンカーンコーン

シンジ「ここが新しい学校かあ」

唯「あれ?シンジ君の声変わった?」

憂「(さすがお姉ちゃん。さっそく気付いたね)
  うん。なんかね、大人の事情でこの話からキャストが一新されたんだって」

唯「そ、そうなんだ(あれ、これ憂の声だよね・・・?)」

シンジ「友達たくさんできるといいなあ」

唯「なんかシンジ君がポジティブになってるような・・・」

憂「気のせいじゃない?」

シンジ「こんにちは。転校生の碇シンジです。よろしく」

クラスメート「よろしくおねがいします」

トウジ「よう転校生!ちょっと来いや!」

ケンスケ「聞きたいことがあるんだ」

シンジ「なに?」

トウジ「あのエヴァンゲリオン操縦しとったのはお前なんか?」

シンジ「うん」

トウジ「すげえな」

ケンスケ「ぱねえ」

シンジ「いやーそれほどでも」


ヒカリ「まあまあまあまあまあまあ、何の話してるの?」

 唯「(こんな話し方はムギちゃんしかいないよね・・・)」

シンジ「つむ、ヒカリさん、まあまあ言いすぎだよ、
    あ、初対面か!どなたですか!」

ヒカリ「わたしは委員長の洞木ヒカリ。よろしくね」

シンジ「よろしく」

レイ「ぶあーっくしょい!」

シンジ「!?」

ヒカリ「あ、綾波さんとは知り合いなの?」

シンジ「は、はい、うん」

レイ「よろしく」

シンジ「いや、もう知り合いだろ?」

レイ「あ、そうだった」

 憂「(この辺は会話が強引だなあ。
    でもお姉ちゃんは純粋だから大丈夫だよね)」

 唯「(りっちゃん・・・)」

唯「ばあさんはしつこい
ばあさんは用済み」

さわ子「…」

しえん

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
回想

紬「みんな、これから録音を始めるんだけど、作品をこれから今日中に仕上げなきゃいけないから急がなきゃいけないの」

律「そうか。じゃあ早く録ろうぜ」

澪「ちゃんと台本覚えたのか?」

律「アニメなんだから見ながらでいいだろ?」

澪「そうだけどある程度覚えておかないとスムーズにセリフ言えないぞ」

律「大丈夫だって」

紬「しつこいようだけど時間がないから、収録は何が起きても一回きりね」

梓「じゃあ間違えたらどうするんですか?」

紬「間違えてもみんなアドリブで乗り切って!」

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

 唯「(これはどうすればいいんだろう・・・つっこむべきなの?)」

ミサト「シンジ君。今日から新しい仲間が来るわよ」

リツコ「ドイツからやってくるセカンドチルドレンよ」

レイ「急な展開だな」

シンジ「ちょっと綾波は黙ってて」

 憂「(さわ子先生と和さんはけっこう役にハマってるかも)」

ミサト「入っていいわよ!」

アスカ「惣流・アスカ・ラングレーよ!よろしくね!」

シンジ「よろしく」

レイ「よろしく」

アスカ「ちなみに加持さんは出ない、じゃなくて来ないから」

ミサト「そうなの」

リツコ「わかったわ」

マヤ「大変です!使途が来ました!ちなみに日向さんと青葉さんは風邪で休んでます!」

ミサト「よーし!みんな出撃!」

シンジ「了解」

アスカ「了解!」

レイ「了解!」

アスカ「レイはそんな元気な声出すな!」

レイ「なんだよもう」

使徒「がおー♪」

マヤ「使徒はこちらに向かってまっすぐ進んできます」

ゲンドウ「こちらのエヴァの配置は完了しましたか?ちなみに冬月さんは風邪で休みでございます」

使徒「敬語はだめって言ったでしょ?」

ゲンドウ「これは失礼しました紬おじょうさ」

シンジ「あー!あー!あー!音声が乱れてるみたいですね!」

アスカ「あー!あー!あー!何も聞こえませんでした!」

マヤ「使徒しゃべっちゃいましたけど、どうするんですか?」

リツ「き、きっと音声トラブルね。気にすることないわ」

マヤ「わ、わかりました」



ミサト「はい!みんな仲良く3人でエヴァを倒すのよ!」

リツコ「倒すのは使徒ね」

ミサト「そうでした!エヴァで使途を倒しなさい!」

マヤ「目標、なんちゃら絶対防衛線を突破」

レイ「えーっと、使途を肉眼で確認」

使徒「がおー♪」

アスカ「いっくわよー!」

シンジ「はい!」

ガッシ! ボカッ!

使徒「ぎゃー♪」

ドカーン!

マヤ「目標、完全に沈黙。使途を倒しました」

ゲンドウ「やりましたな」

ミサト「やったー」

リツコ「これで良かったのかしら」

シンジ「これでいいんです。犠牲者も出てないし、流血もありませんでした」

アスカ「あ、あんたバカぁ?」

レイ「いきなりどうしたんだよ」

アスカ「言っておかないと言う機会がなくなりそうで・・・」

シンジ「さて、そろそろですね」

マヤ「大変です!ネルフ本部内に超反応が!これは使徒です!」

ミサト「なんですって!」

シンジ「ラストバトルです!」

カヲル「こんにちは♪」

ミサト「あなたは!どこから現れたの!」

マヤ「こいつが使徒です!」

ミサト「な、なんだってー!」

シンジ「ミサトさん!」

ミサト「シンジ君!どうしてここに!」

シンジ「使徒がいると聞いて飛んできました!」

アスカ「私もいるわよ!」

レイ「私も来たぜ・・・いたいいたいわかったってしゃべらないって」

ゲンドウ「貴方が現れるのを待っていましたよ。貴方が使徒の親玉ですね」

カヲル「その通りだよ」

ミサト「な、なんだってー!」

ミサト「ちょうどよかった!使徒っていったい何者なの!あとエヴァって何?」

カヲル「我々使徒は地球を征服しに来た悪い宇宙人です」

リツコ「エヴァはそれと戦うために作られたただの戦闘用ロボットよ。
    シンジ君の母親とは関係ないわ」

シンジ「そうだったのか!」

ゲンドウ「私やミサトさんやリツコさんや冬月さん等、過去に何かあったような気がしてたかもしれませんが、
     そんなことありませんでした」

シンジ「なるほど!すっきり!」

カヲル「我々使徒も、もう諦めてこれからは地球のみなさんと仲良くします」

ゲンドウ「それはよかった」

シンジ「これで地球は守られましたね!」

アスカ「おめでとう!」

レイ「おめでとう!」

ミサト「おめでとう!」

リツコ「おめでとう」

マヤ「おめでとう」

ゲンドウ「おめでとうございます」

カヲル「おめでとう♪」

シンジ「わーい!」

 
唯「これで・・・終わり?」

憂「そうだよ。いやーエヴァンゲリオン面白かったね!
  お姉ちゃんはどうだった?どうだった?」

唯「・・・」









唯「・・・気持ち悪い」

終劇

ごめん終わりです
付き合ってくれた人ありがとう

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