アニ「夢?」(302)


ミーナ「そ、ほら私たちってあれでしょ?延々と訓練して、兵士になって………」

ミーナ「みんな、何がしたいんだろなって……」

アニ「それで聞き回ってるのかい?」

ミーナ「まぁね」

エレン「俺は……とにかく壁の外を探検したいかな……」

ミカサ「私はエレンがいればいい」

アルミン「ん~僕は何だろう………」

アルミン「僕も外行きたいかな……」

ハンナ「私たちは……その……///」チラッ

フランツ「うん………///」コクッ

ミーナ「あーはいはい、あなたたちのはもう言わなくてもいいよ」


ユミル「私はクリスタと一緒になる!」ダキッ

クリスタ「もうユミル……///」

クリスタ「………あ、でも私はみんなが幸せになってほしいな……」

ユミル(天使……)

ライナー(結婚しよ)

サシャ「食べ物!!食べ物食べたいです!!」

コニー「あ!俺も肉食いたい!」

ミーナ「……なんかみんな予想通りの夢だね」


ジャン「ケッ、夢なんてよ……」

マルコ「まぁまぁそう言わずに…」

ジャン「じゃあお前の夢は何なんだ?」

マルコ「僕?僕は………王の下で働きたいかな?」

ジャン「良い子振ってんじゃねぇよ」

マルコ「べ、別にそんなつもりじゃ……」

エレン「そういうお前は無いのか?夢?」

ジャン「お前がいなけりゃ叶ってたよ」

エレン「はぁ?夢なんて自分で叶えるものだろ」

ジャン「……ったく、これだから付き合ってらんねぇんだよ」

エレン「はぁ?」


ベルトルト「………僕は故郷に帰る事だな」

ライナー「まぁ、そうだな」

アニ「…………」

ミーナ「……で?アニは?」

アニ「……………わからない」

ミーナ「わからない?」

アニ「………興味ないからね」ガタッスタスタ

ミーナ「あ!またそうやって逃げる!」タッタッタッ

アニ「別に逃げてないよ、寝に戻るだけさ」スタスタ


エレン「そうだ!俺も早く寝ねえと!」

アルミン「そういえば明日は砲整備だったね」

ライナー「じゃ、俺たちも部屋に戻るか」ガタッ

ベルトルト「そうだね」スタスタ

ユミル「私らも退散するぞ」

クリスタ「じゃあね、みんなおやすみ」

みんな「「おやすみ~」」


ーー女子寮、ミーアニ部屋ーー


ミーナ「…………ねぇアニ、起きてる?」

アニ「……………何?」

ミーナ「結局、アニの夢ってなんなの?」

アニ「………………」



エレン『やめろよミカサ!俺はもう子どもじゃねぇ!』

ミカサ『いいや、エレンはまだ子ども』

ジャン『羨ましい!!』

エレン『はぁ!?何いってんだ!?』
ワイノワイノ……


アニ「……………」


ーー女子寮、ミーアニ部屋ーー


ミーナ「…………ねぇアニ、起きてる?」

アニ「……………何?」

ミーナ「結局、アニの夢ってなんなの?」

アニ「………………」


エレン『やめろよミカサ!俺はもう子どもじゃねぇ!』

ミカサ『いいや、エレンはまだ子ども』

ジャン『羨ましい!!』

エレン『はぁ!?何いってんだ!?』
ワイノワイノ……


アニ「……………」

連投すまん


アニ「……………」



ベルトルト『いいかい………』

ライナー『俺はいつでもいいぜ』

ライナー『……しくじるなよ』

ベルトルト『大丈夫だよ、アニは?』

アニ『ちゃんと連れてきたよ』

ベルトルト『よし………行くよ!』



アニ「…………」


ミーナ「………どうかした?」

アニ「私は……………」

ミーナ「え?」

アニ「私は、このままでいるのが夢かもしれない………」

アニ「あんたがいて」

アニ「馬面と死に急ぎが喧嘩してて、ライナーやベルトルトやコニーやサシャやクリスタ達と……」

アニ「ずっと仲良くしていきたい……」

アニ「……それが私の夢かもしれない」

ミーナ「……それ今と同じじゃん、巨人は?」

アニ「!!!」


ミーナ「どうせみんなとほのぼの暮らすなら、巨人のいない平和な世界がいいじゃん」

アニ(………そう……だよね、私は......)

アニ(私は、あの輪の中には入れないんだ………)

ミーナ「まぁ、アニも意外と普通の夢持ってたんだね」

アニ(違う…………そうじゃない)

ミーナ「あ、いやアニがおかしいとかじゃないよ」

アニ(私も……その輪の中に入りたいんだ……)

ミーナ「ただ、普通の夢持つんだなって……ってアニ?」

アニ「……………私はもう寝るよ」モゾモゾ

ミーナ「うん、電気消すね」バチッ

ミーナ「おやすみ……」

アニ「……………」


ーー翌日、壁上ーー

エレン「おいジャン、何サボってんだよ!」フキフキ

ジャン「訓練でもねぇのに、なんで砲整備なんてしなけりゃならねぇんだ?」

エレン「はぁ!?お前…本気で言ってんのか!?」

ジャン「誰しもお前みたいに全部頑張れるわけじゃねえんだよ!!」

エレン「そこを頑張るんだよ!!」

ジャン「うるせぇ!!てめぇなんかに説教されたかねぇんだよ死に急ぎ野郎が!!!」


マルコ「……またやってる」

アルミン「本当、あの二人には学習とかないのかな……」


ミカサ「二人ともやめなさい」ツカツカ


マルコ「………これもパターンだね」

アルミン「何やってるのか………」

ユミル「それはそうと、あの芋女はどこにいるんだ?」

ユミル「あいつがいないと私がサボれないんだが……」

クリスタ「ユミル!自分のは自分ですべきだよ!」

ユミル「私のものなんてないんだぜ?砲撃班じゃないしな」

クリスタ「むぅ~」

ライナー(ほっぺ膨らました女神可愛い)

途切れます

再開します


ベルトルト「でもサシャはどこいったんだろう……」

コニー「飯でも盗ってるんじゃねぇの?」

ベルトルト「またか………」

サシャ「呼びました?」

コニー「うわっ!?」

コニー「……っ!いきなりでてくんなよな!」

サシャ「へへへ……あの、実はみなさん……」

サシャ「これ……上官の食料庫からお肉盗ってきました……!!」

コニー「な……なにやってんだよ!」

ジャン「おまえ本当にバカだな」

ハンナ「戻してきなよ」

ミーナ「そうだよ!お肉なんて貴重なのに……」


サシャ「大丈夫ですって!」

サシャ「普通にしていれば盗んだ事なんかばれませ… キース「おい……」

キース「貴様……その手に何を持っている……?」

サシャ「」


マルコ「はぁ………」

アルミン「本当、学習能力とかないの?」


ーーーーー
ーーーーーー
ーーーーーーー


ーー夜ーー

サシャ「ぜぇ……ぜぇ……」フラフラ



コニー「あいつ、まだ走ってんのか……」

エレン「しかもあれで三日間飯抜きか………キツイな」

ジャン「仕方ねぇよ、自業自得だろ」

クリスタ「パンとお水……あげないと」

ユミル「あいつが自分でしたことなんだから、別にそんな事しなくてもいいんじゃねぇか?」

クリスタ「でも、なんか可哀想だから……」

ユミル(女神だな)

ライナー(結婚しよ)


マルコ「そういえば明日は立体機動の訓練だったよね」

ジャン「やっとか……」

アルミン「このごろ全然やってなかったね」

エレン「ミカサ!今度こそ抜く!」

ミカサ「エレン、闘争心がある事はいい事だけど、怪我だけはしないで…」

エレン「しねぇよ!子どもじゃねぇんだ!」

ジャン「チッ!」


アルミン(エレンも………もう少し周り見ようよ……)


ミーナ「アニ、明日の立体機動一緒にしない?」

アニ「………なんで?」

ミーナ「だってアニの斬撃深いし……立体機動も自由自在に動くし……」

アニ「……いいよ、付き合ってあげる」

ミーナ「やった!」

ユミル「さぁて、そろそろ部屋に戻るか」

クリスタ「じゃあ、私はサシャにご飯あげてくるね」

ユミル「あ!クリスタ、やっぱり私もいく!」

ミーナ「アニ!明日頼むよ!」

アニ「分かったから……」

クリスタ「じゃ、おやすみ~」

みんな「「おやすみ~」」


ーー翌朝ーー

サシャ「ん~今日もご飯がうまい!」

ユミル「お前……何食べてもうまいしか言わねえだろ」

クリスタ「今日は…….あれ?なんの訓練だったっけ?」

ベルトルト「砲整備だよ、明日が立体機動だったと思う」

クリスタ「そっか……ありがとうベルトルト」

ライナー(ベルトルトの野郎……!)


コニー「そういえばこのごろ立体機動訓練してないな~」

エレン「明日だろ?」

コニー「そうなのか?」

エレン「いや……ベルトルトが言ってた」

ライナー「おい、いつまでも食ってると教官にどやされるぜ?」

ライナー「さっさといくぞ」

エレン「お、そうだな…」


アルミン「…………?」

アルミン(なんか引っかかるな………)

アルミン(………まぁ、いっか)


ーー壁上ーー

エレン「おい、お前らサボるんじゃねえぞ」フキフキ

ジャン「訓練でもねぇのに、なんでしなけりゃならねぇんだ?」

エレン「はぁ!?お前…本気で言ってんのか!?」

ジャン「誰しもお前みたいに全部頑張れるわけじゃねえんだよ!!」

エレン「そこを頑張るんだよ!!」

ジャン「うるせぇ!!てめぇなんかに説教されたかねぇんだよ死に急ぎ野郎が!!!」


マルコ「……またやってる」

アルミン「……………?」


ミカサ「二人ともやめなさい」ツカツカ


マルコ「………これもパターンだね」

コニー「にしても腹減ったな……」

マルコ「あれ?もう昼か……」

ジャン「バカかお前は……あそこの時計台は昔っから壊れてんだよ」

ジャン「今まで気がつかなかったのか?」

ミーナ「何言ってるの!あなた達さっきお昼食べてきたでしょ!」

コニー「あれ?そうだっけ?」


ユミル「どうでもいいが、あの芋女はどこにいるんだ?」

ユミル「あいつがいないと私がサボれないんだが……」

クリスタ「ユミル!自分のは自分ですべきだよ!」

ユミル「私のものなんてないんだぜ?砲撃班じゃないしな」

クリスタ「むぅ~」

ライナー(ほっぺ膨らました女神可愛い)

アルミン「………………」


ベルトルト「でもサシャはどこいったんだろう……」

コニー「飯でも盗ってるんじゃねぇのか?」

ベルトルト「またか………」

サシャ「呼びました?」

コニー「うわっ!?」

コニー「……っ!いきなりでてくんなよな!」

サシャ「へへへ……あの、実はみなさん……」

サシャ「これ……上官の食料庫からお肉盗ってきました……!!」

コニー「な……なにしてんだよ!」

ジャン「おまえ本物のバカだな」

ハンナ「戻してきなよ」

ミーナ「そうだよ!お肉なんて貴重なのに!」


サシャ「大丈夫ですって!」

サシャ「普通にしていれば盗んだ事なんかばれま… キース「おい……」

キース「貴様……そこで何をしている……?」

サシャ「」


マルコ「はぁ………」

エレン「やりやがった…………」

アルミン「……………」


ーーーーー
ーーーーーー
ーーーーーーー


ーー夜ーー

サシャ「ぜぇ……ぜぇ……」フラフラ



コニー「あいつ、まだ走ってんのか……」

エレン「しかもあれで三日間飯抜きか………キツイな」

ジャン「ただの自業自得だろ?」

クリスタ「パンとお水……あげなくちゃ……」

ユミル「あいつが自分でしたことなんだから、そんな事しなくてもいいんじゃねぇのか?」

クリスタ「でも、なんか可哀想だから……」

ユミル(天使だな)

ライナー(結婚しよ)

アルミン「…………」


マルコ「そういえば明日は立体機動の訓練だったよね」

ジャン「やっとか……」

エレン「ミカサ!今度こそ抜く!」

ミカサ「エレン、闘争心がある事はいい事だけど、怪我だけはしないで…」

エレン「しねぇよ!子どもじゃねぇんだ!」

ジャン「チッ!」


アルミン「…………………」


エレン「そういえばアルミン、お前今日静かだけど、どっか悪いのか?」

アルミン「え?あ、いやそういうんじゃないよ……」

アルミン「ちょっと………考え事してただけで……」

アルミン「…………エレン、明日の訓練ってなんだったっけ?」

エレン「明日?立体機動だろ」

アルミン「…………」

エレン「どうした?」

アルミン「………ううん、なんでもない」


ミカサ「アルミン、何かあるなら私たちに相談して?」

アルミン「大丈夫だって……ミカサは心配性だなぁ……」

ミカサ「アルミンに何かあったら私やエレンが悲しむから……」

アルミン「なんか…その……ありがとう」

ミカサ「仲間を心配するのは当然の事」

エレン「そうだぞ?だから何かあったら俺たちに言えよ!」

アルミン「うん、何かあったら言うよ」


ミーナ「アニ、明日の立体機動一緒にしない?」

アニ「………なんで?」

ミーナ「だってアニの斬撃深いし……自由自在に動くし……」

アニ「…………いいよ、付き合ってあげる」

ミーナ「やった!」

ユミル「さて、そろそろ部屋に戻るか」

クリスタ「じゃあ、私はサシャにご飯あげてくるね」

ユミル「あ!クリスタ、私もいく!」

ミーナ「アニ!明日お願いね!」

アニ「分かったから……」

クリスタ「じゃ、おやすみ~」

みんな「「おやすみ~」」


ーー夜、男子寮エレアル部屋ーー

エレン「むにゃむにゃ…く……ちく……」クカー

アルミン(…………)

アルミン(今日一日に起こった事……)

アルミン(前にもあったような気がする……)

アルミン(デジャヴかな……)

エレン「むにゃむにゃ…巨人…なんて……たいしたことない…」クカー

アルミン(……僕も疲れてるのかな)

アルミン(………寝よ)


ーー翌朝ーー

サシャ「ん~今日もご飯がうまい!」

ユミル「お前……何食べてもうまいしか言わねえだろ」

クリスタ「今日は…….あれ?なんの訓練だったっけ?」

ベルトルト「砲整備だよ、明日が立体機動だったと思う」

クリスタ「そうだっけ?ありがとう」

ライナー(ベルトルト………代われ)


アルミン(………なんか聞いた事あるな……)

アルミン(いや……僕も疲れてるのかな……)

エレン「うわっ!?アルミンお前……」

ミカサ「アルミン、どうしたの!?」

アルミン「……どうしたのって?」

エレン「なんか……すげぇやつれてるぞ?」

ミカサ「目の下のクマも酷いし、顔色も悪い、ゲッソリしてる」

アルミン「……大丈夫だよ疲れてるだけだし、今日は訓練じゃないし……」

エレン「無理すんなよ」

ミカサ「アルミン、砲整備とはいえ甘くみてはいけない」


ミカサ「陰のない場所にほぼ一日中いる事になる」

ミカサ「体力がない時は熱中症の危険もある、甘く見てはいけない」

アルミン「……大丈夫だ、これくらい……」

エレン「……まぁ、お前がそう言うなら……」

ミカサ「……分かった、けど気分が悪くなったらすぐに言って!」

アルミン「分かってるよ……」

ユミル「………ものすごい過保護っぷりだな」

クリスタ「ユミルも人の事言えないと思うけどなぁ……」

ユミル「私が保護するのはクリスタだけだ!」ダキッ


コニー「そういえばこのごろ立体機動訓練してないな~」

エレン「明日だろ?」

コニー「そうなのか?」

エレン「いや……ベルトルトが言ってた」

ライナー「おい、いつまでも食ってると教官にどやされるぜ?」

ライナー「さっさといくぞ」スタスタ

エレン「お、そうだな…」スタスタ

ミカサ「アルミン、無理しないでね」

アルミン「うん、ありがとう…」


ミーナ「行こ!アニ!」グイグイ

アニ「……仕方ないね」スタスタ

ユミル「私らも行くか」

クリスタ「うん」

アルミン(……僕も行かないと)

アルミン「あ………」フラッ

アルミン「………」ドサッ

ユミクリ「「!!」」

クリスタ「大丈夫!?」


ユミル「クリスタ、お前はみんなの所へ行け!」

クリスタ「え?でもアルミンは……」

ユミル「私が医務室まで連れて行く」

ユミル「私は怒られてもいいが、お前には教官に怒られてほしくない」

クリスタ「わ、分かった!」タッタッタッ

ユミル「………さて、よいしょっと」

アルミン「……」

ユミル「クソ……こんな時に限って保護者方がいないとはな…」スタ…スタ…

ユミル「……にしても、今日は冷え込むな……」ブルッ…

またまた途切れます
もしかしたら今日はここまでになるかも
見てくれた人、レスくれた人ありがとう!

再開します


ーー医務室ーー

医務官「過労、睡眠不足、栄養不足、自律神経も少し失調してるね……顔色も悪いし」

医務官「ま、疲れ果てた状態ってやつだ……」

アルミン「はぁ……」

医務官「受け答えできるだけ、まだマシかな…」

ユミル「それで?こいつはどうすれば?」

医務官「うん、部屋で安静にするか、ここで安静にするかだね」


アルミン「…………部屋に」

医務官「部屋がいいかい?分かった」

医務官「ユミル……だったね」

ユミル「はい」

医務官「彼を部屋まで連れて行ってくれ」

医務官「それと神経が高ぶって寝れないならこれを、トランキライザーだ」トンッ

アルミン「………ありがとうございます」

ユミル「よし、行くぞ……よっこらせっと」

アルミン「…………」


ーー男子寮、エレアル部屋前ーー

ユミル「……ついたぜ」

アルミン「……ありがとう」

ユミル「それにしても、男子寮に入ったのは初めてだな……」

アルミン「…………」

ユミル「お前、本当どうしたんだ?いつもは結構元気だろ?」

アルミン「…………考え事があってね」

ユミル「ほらよ、入りな」ガチャ

ユミル「……!!!」


ユミル「な、なんだこれは!?」


埃「たんまり」

キノコ「ニョキニョキ」

カビ「もわもわわゎぁ」


ユミル「………男子寮って、こんなんだったのか……」

ユミル「…………はっ!」

ユミル「アルミン!!来い!!」タッタッタッ

ーー
ーーー
ーー医務室ーー

ーータッタッタッ

ユミル「医務官!!やっぱりここで寝かせてやってください!!」バンッ!


現在公開可能な情報

アルミンの部屋

アルミンの部屋は、埃が至る所に大量に積もっており、壁にはキノコ、カビが繁殖している。
アルミン曰く、部屋を出たのは数時間前で、その時は普通に綺麗だったらしい。

ーーー
ーーーー
ーーーーー

ユミル「……しかし、妙な話だな」

アルミン「…………」

ユミル「数時間部屋を空けて戻ってみれば……」

ユミル「中は青カビやらしめじもどきで廃墟も同然」

ユミル「はッ、ちょっとした浦島太郎だな……」

アルミン「………実は、この頃気になる事があるんだ……」

16人部屋じゃなかったか

>>54
ここでは、基本二人一部屋という事でお願いします


アルミン「昔見た事をそっくりそのまま繰り返していたり、初めて見る物を前にも見たことがあったり……」

アルミン「そういう事がこの頃よくあるんだ」

ユミル「デジャヴってやつだろ?疲れの象徴じゃねぇか」

アルミン「僕もそう思ってたよ……あの部屋を見るまではね」

ユミル「……ん?」

アルミン「さっき、みんなが言ってたよね……」

アルミン「"今日は砲整備、明日は久々の立体機動だ "と」

アルミン「それと同じ言葉を前にも聞いた気がするんだ……」

ユミル「疲れてるんだ、疲れてるからそういう風に感じるんだ」


ユミル「ま、しっかり休んでろ……」

ユミル「今日は砲整備だ……」

ユミル「成績には関わらねぇし休んでてもいいが、明日の立体機動じゃ………」

ユミル「……!!」

アルミン「そう考えてみて、気がついたんだけど………」

アルミン「僕もびっくりするくらい、記憶がはっきりしないんだ」

アルミン「昨日の事も、その前の日の事も……いや下手すると今日の朝食の事も忘れてたり……」


アルミン「そもそも、僕たちあと何日で卒業だった?」

アルミン「訓練兵になって、何年経つ?」

ユミル「さあな……そんな昔の事は忘れたよ」

アルミン「忘れるくらい、前ってこと?」

ユミル「……何を言いたいのか全く分からねぇな」

アルミン「これは……僕が今思ってる事であって、あくまで仮説だけど……」

ユミル「……言ってみろ」


アルミン「………もしかして僕らは、ある一日を繰り返してるんじゃないかなって……」

アルミン「砲整備があって、翌日が立体機動訓練っていう一日を繰り返してるんじゃないかなって……」

アルミン「そう、今日この日も実は繰り返しの一部じゃないのかと…」

ユミル「何をバカな……」

ユミル「疲れてるだけだ、お前が休んで元気になればそれで解決だ」

ユミル「明日まで休んでれば体は良くなる……明日になれば…」

アルミン「明日になれば?本当に今日と違う明日がくるの?」

アルミン「今日と違うはずの昨日も思い出せないのに?」


ユミル「仮に、お前の言う通りだとする……」

ユミル「ならなぜ、上官方は騒がない?」

ユミル「毎日同じ事を繰り返して、訓練しない兵たちを教官達が黙って見てると思うか?」

アルミン「一日を繰り返してるのが僕たちだけじゃないとしたら?」

アルミン「上官方も含めた、この世界全体が同じ一日を繰り返しるとしたら?」

ユミル「………話にならんな、それはお前の妄想だよ」


アルミン「ねぇユミル……」

アルミン「今日って何月何日?」

アルミン「ミカサはさっき熱中症がどうとか言ってたけど………」

アルミン「ユミルは僕を医務室に運んでる時、今日は冷え込むなって言ってたよね」

ユミル「…………!!」

アルミン「それに、外の木々は葉を付けてないよ……僕らは薄着だけど」

ユミル「………………」

アルミン「今は……冬?それとも夏?」

ユミル「…………さあな」


ユミル「……私は砲整備に行く」

アルミン「………僕も行っていい?」

ユミル「お前は安静にしてろ……と言いたいが……」

ユミル「そこまで喋れるんなら、問題なさそうだしな……勝手にしろ」

アルミン「ありがとう……」

ユミル「私は馬を借りてくる、少し待ってろ……」

アルミン「……分かった」


ーーー
ーーーー
ーーダダッダダッダダッ……

アルミン「浦島太郎は竜宮城に行って、八日間をそこで過ごした!」ダダッダダッ

アルミン「そして、村へ帰ってみれば数百年の時が流れていた……」ダダッダダッ

アルミン「もし……もし!竜宮城に行ったのが村人全員だったら……!」ダダッダダッ

アルミン「そして村人全員が帰ってきたとしたら……!」ダダッダダッ

アルミン「それでも村は数百年の時が流れていた事になるのかな……?」ダダッダダッ

ユミル「やめろ!!」ダダッダダッ

アルミン「こうして今僕たちが話してる事も、明日になれば忘れてるのかもしれない……!」ダダッダダッ

ユミル「聞こえなかったか?その話はもうお終いだ!」ダダッダダッ


ーー壁の上ーー

ーーダダッダダッ……ズザザ!!

ユミル「な……!!」

アルミン「……!!」


ジャン「訓練でもねぇのに、なんでしなけりゃならねぇんだ?」

エレン「はぁ!?お前…本気で言ってんのか!?」

ジャン「誰しもお前みたいに全部頑張れるわけじゃねえんだよ!!」

エレン「そこを頑張るんだよ!!」

ジャン「うるせぇ!!てめぇなんかに説教されたかねぇんだよ死に急ぎ野郎が!!!」


ユミル「これは………」

アルミン「………ユミル、分かってくれた?」


ユミル「……………」

アルミン「……とにかく、僕らだけでもなんとかしないと……」

ユミル「………具体的には?」

アルミン「今日の夜、ここ壁の上と、寮の部屋を手分けして調べる」

アルミン「みんなに事情を説明するのはもう少し後がいい」

アルミン「今は、確証を得る事が優先だ!」

ユミル「……分かった」


ーー夜、食堂ーー

ライナー「さあて、そろそろ部屋に戻るか……」

ミーナ「一緒に戻ろうアニ!」

アニ「仕方ないね……」スタスタ

クリスタ「あれ?ユミルは行かないの?」

ユミル「あぁ……先に戻っておいてくれ……」

クリスタ「うん、分かった」


ミカサ「エレン、おやすみ」

エレン「おやすみ、アルミン戻ろうぜ」

アルミン「ごめん、先に戻ておいて」

アルミン「ちょっとやらなきゃいけない事があるんだ……」

エレン「……分かった、早く戻って来いよ」スタスタ

アルミン「うん、分かった」




アルミン「………ユミル、行こう」

ユミル「あぁ………」


アルミン「僕は寮や訓練場を調べてみる」

アルミン「ユミルは壁を調べてくれ」

ユミル「壁の方を私に押し付けるのか?」

アルミン「あ、いや別にそんなつもりは………」

ユミル「まあいい……集合は?」

アルミン「30分後にここで」

ユミル「分かった」


ーー男子寮、廊下ーー

コニー「エレン、明日の立体機動俺に教えてくれねぇか」スタスタ

エレン「いいぜ、ただ俺と同じ班になれるか分かんねぇぞ?」スタスタ

コニー「あ、そっか……」スタスタ

コニー「………まぁ、なんとかなるだろ」スタスタ

エレン「じゃあ、違う班にらなったら俺と競争、同じ班なら俺が教えるってのは?」スタスタ

コニー「俺がお前に勝てるかは分からねぇが………」スタスタ

コニー「やってやろうじゃねぇか!」スタスタ


ーー女子寮、廊下ーー

ミーナ「アニってさ………」スタスタ

アニ「うん?」スタスタ

ミーナ「好きな人とかいるの?」スタスタ

アニ「はぁ?」スタスタ

サシャ「アニの好きな人ですか………」スタスタ

クリスタ「気になる!!」スタスタ

ミーナ「でしょ!?」スタスタ


ミカサ「………私も、少し興味がある……」スタスタ

アニ「へぇ……あんたがそういうのに興味あるなんてね……」スタスタ

ミカサ「………なにか?いけない?」スタスタ

アニ「……いや、そんな事は言ってないよ」スタスタ

ハンナ「まさかフランツじゃないでしょうね!?」スタスタ

アニ「違うよ………」スタスタ

ミカサ「…………エレン?」スタスタ

アニ「違うね、そもそも私にそんなのは無い」スタスタ

ミカサ「そう……」スタスタ

アニ「あんた……今ホッとしただろ?」スタスタ

ミカサ「そ、そんな事無い」スタスタ


ーー男子寮、廊下ーー

コニー「…………」スタスタ

エレン「…………」スタスタ

コニー「なぁエレン……」スタスタ

エレン「………なんだ?」スタスタ

コニー「さっきから思ってることがあるんだ……」スタスタ

エレン「実は、俺もさっきから思ってることがある……」スタスタ

エレン「…………」

コニー「…………」

エレコニ「「男子寮って、こんなに広かったか?」」


コニー「おぉ!!やっぱりお前も思ってたか!!」

エレン「思わねぇわけねぇだろ!!」

コニー「いや~、さっきから歩いても歩いても部屋に着かねえんだよな~」

エレン「ライナーとかベルトルトは部屋についたのか?」

コニー「そうか、あいつら上の階だったもんな」

コニー「てかどうする……?」

コニー「このまま部屋目指すか……?」

エレン「……もう少し、目指してみようぜ」


ーー男子寮、二階廊下ーー

ジャン「…………あれ?俺たち部屋どこだっけ?」

ライナー「………というより、こんな所に壁なんてあったか?」

ベルトルト「いや………なかった」

ライナー「……………え?」

ジャン「なっ……………!」

ベルトルト「………める?」

ジャン「………カバンかよ」

ライナー「ベルトルト……ふざけてる場合じゃない……」

ベルトルト「ごめん………」


ーー女子寮、廊下ーー

ミカサ「おかしい……」スタスタ

アニ「…………廊下ってこんなに長かったかい?」スタスタ

ミーナ「いや………食堂から一分もかからないはず……」スタスタ

サシャ「でももう私たち十分以上は歩いてますよ?」スタスタ

クリスタ「迷い込むほどの寮じゃなかったはず……」

アニ「……どうなってるんだいこれ?」

ミーナ「ていうか、ハンナとかは部屋に着いたのかな?ここにいないけど」

ミカサ「わからない……」

サシャ「とにかく、もう少し歩いておきましょう!」



ーーーー
ーーーーー
ーー壁上ーー

ユミル「う~ん………」

ユミル「ここに何かあるとは思えねぇんだよな………」

ユミル(………アルミンの言ってる事は恐らく正しいだろう………)

ユミル(だが、まだ確証が無い仮説の状態………)

ユミル(確かなものにするためにも、何かを見つけるべきなんだろうが………)

ユミル(こんな所調べた所で本当に何かあるのか?)


ユミル(いや………今は可能性のある場所をしらみつぶしに調べるしかないか………)

ユミル(アルミンの話が本当だとしたら、昨日の起こった事を皆忘れてるって事なのか?)

ユミル(いや……昨日というより、今日の前の日……と言った方がいいのか?)

ユミル(…………ダメだ、余計にこんがらがっちまう……)

ユミル(そもそも、アルミンの話もかろうじで理解できたようなものだ………)

ユミル(そのうえ原因を突き止め、一連の現象の確証を得るなんて事………)

ユミル(普通は頭がついてかねぇ……)


ユミル(だが、私自身昨日の事やそれ以前の事を思い出せない……)

ユミル(アルミンの勘違いとは考えにくい………)

ユミル(普通、同じ一日を繰り返してるなんて現象はありえない……)

ユミル(それは分かる、だが現に起こっている……)

ユミル(ということは、ここは……この世界は………)

ユミル(………いや、ただの妄想だな)

ユミル(……っと、そんな事考えてたら……もうこの辺りはまわったな)

ユミル「あらかた調べたが異常は見られなかった、と……」

ユミル「さて……帰るか」

今日(日またがったけど)はここまで!
読んでくれてありがとうございます!

みんな!!いい夢見てね!!おやすみ!!

こういうのに限らず、1日ループもので、
気づいた人が夜通し起きてたらどうなるんだ

再開します

>>84
確かにどうなるんでしょうね?


ーーーー
ーーーーー
ーー食堂ーー

ユミル「アルミン!戻ったぜ」

ユミル「………アルミン?」

ユミル「…………まだ戻ってねぇのか?」

ユミル(まぁ、そのうち戻ってくるか……)

ユミル(何かなるものじゃねぇだろうし……)

ユミル「……ん?これは………」

実際に時間が戻ってるわけではなく、皆の意識だけが戻ってる感じ?>ゴミが溜まる
そうなると、原因がアニとしたら、アニと関係ない町の人たちとかは普通に過ごしてるのかな


ーーー
ーーーーー
ーー男子寮、二階廊下ーー

ライナー「どうする………」

ベルトルト「もう二十分は歩いてるよ……」

ジャン「たどり……つけねぇのか……」

ライナー「………どうする?引き返すか?」

ジャン「このまま進んでも部屋に着くとは思えねぇ……」

ベルトルト「…………戻ろうか?」

ライナー「………止むを得んな」

ジャン「仕方ねぇか………」


ーー男子寮、一階廊下ーー

コニー「………今でどれくらい歩いた?」

エレン「………行軍訓練よりは歩いた……」

コニー「部屋に着くのかこれ?」

エレン「分かんねぇ……でも歩くしかない!」

コニー「…………エレン、食堂行かねぇか?」

エレン「はぁ?部屋と反対方向に進んでどうすんだよ」

コニー「食堂に着くか試してみてぇ……」

コニー「食堂に着いたらもう一度部屋へ……」

コニー「食堂にも着かなかったら俺たちは終わりだ……」


エレン「そうか……食堂にも着けねぇ可能性が!」

コニー「あぁ……もしそうなら俺たちはどこにも行けねぇ……」

エレン「…………戻るぞ!」

コニー「おう!」





エレコニ「「ううぉぉぉぉぉ!!!」」ダッダッダッダッ!!

途切れます。

>>87
どうなるんでしょうね?

再開します


ーー女子寮、廊下ーー

アニ「…………」

クリスタ「…………」

ミーナ「…………」

サシャ「…………」

ミカサ「………迷子になった」


ミカサ「寮で迷うなんて一生の不覚」

クリスタ「仕方ないよ……壁が変な所にあったりするんだもん……」

サシャ「狩人は森で迷子になった時、自分が確実に分かる所まで戻ってくるように言われてますが……」

ミーナ「なるほど………」

アニ「自分が確実に分かる場所………食堂?」

クリスタ「戻れるの?」

ミカサ「きっと戻れるはず」

ミカサ「戻れなければ、私たちは行く場所も帰る場所もなくなってしまう」


アニ「それだけは避けたいね」

ミーナ「じゃあ戻ろっか」

クリスタ「うん…」

サシャ「まあ、大丈夫でしょ」

ミカサ「もし……もし食堂にも戻れなかったら?」

サシャ「私の村では、とにかくその領域を離れるように言われましたね」

サシャ「例えば森なら木に登るとか、ここなら……窓から外に出るとか?」

アニ「まだ帰れないと決まったわけじゃないんだ……」

ミーナ「そうだよ、今は帰る事に集中しようよ」


ーー食堂ーー

ユミル(…………これは………)

ユミル(アルミンのベスト……)

ユミル(…………………………)

ユミル(あいつ……なにがあったんだ?)


ーーダッダッダッダッ……


エレン「うおっ!?」バンッ!

コニー「うわっ!?急に止まるなよ!」

コニー「……あれ?ここ食堂……」


ユミル「お前ら………寝に行ったんじゃないのか?」

エレン「あ、ユミル……」

コニー「それがよ、聞いてくれよ実は…」

ミーナ「あれ?コニー、エレン」

アニ「あんたたち……まさか」

エレン「なんだ?ミカサたちもか?」

ユミル「……で?なにがあったんだ?」

サシャ「そうです!実はですね……」


ライナー「あれ?戻るのは普通にできたな」

ジャン「ん?何やってんだおまえら」

コニー「まさか……お前らも」

ベルトルト「え?君たちも………」

コニー「あぁ、部屋に帰れねぇ……」

ユミル「…………ここにいるお前ら全員部屋に帰れねぇのか?」

エレン「あぁ……みたいだな」


現在公開可能な情報



訓練場にあるのは男子寮と女子寮に分かれており、二人につき一室が与えられている。
今回は、数名が奇妙な現象により、部屋に帰れなくなった。



アニ「部屋に帰れないとなると……」

ライナー「……寝る場所は一つだな」

ミーナ「………まさかここ?」

ライナー「他にあるか?」

ミカサ「異議あり、男子と女子を同じ部屋で寝かせるのは危険」

ライナー「お前とアニがいる時点で大丈夫だ」

ユミル「クリスタに手は出させねぇからな」

ライナー「俺は寝てる所を襲うほど、悪人じゃない…」

ユミル「……はッ、どうだか……」



アニ「部屋に帰れないとなると……」

ライナー「……寝る場所は一つだな」

ミーナ「………まさかここ?」

ライナー「他にあるか?」

ミカサ「異議あり、男子と女子を同じ部屋で寝かせるのは危険」

ライナー「お前とアニがいる時点で大丈夫だ」

ユミル「クリスタに手は出させねぇからな」

ライナー「俺は寝てる所を襲うほど、悪人じゃない…」

ユミル「……はッ、どうだか……」

連投すまん

今日はここまでです

みなさまおやすみなさい!

再開します


クリスタ「じゃあ、机をこうして……」ウンショ、ウンショ

クリスタ「………壁を作れば」

サシャ「おぉ………」

アニ「いいじゃないか……」

エレン「でも明日の朝早めに起きて机の位置なおさねぇと……」

アニ「そんなもの、襲われるよりマシだね」

ライナー「どれだけ信用ないんだ……」

ユミル「じゃ、そっちが男、こっちが女でいいな」

ライナー「分かった」


ーーー
ーーーー
ーー女子側ーー

クリスタ「なんか、食堂で寝るのも新鮮だね」

ミーナ「布団が無いのが惜しいけどね」

サシャ「何言ってるんですか、山岳訓練じゃもっとひどい寝泊まりだったじゃないですか!」

クリスタ「あれは酷かった……」

ミカサ「そう?私は寝れた……」

アニ「あんたが特別なんだよ」

ミカサ「アニも平気そうだった」

アニ「私は見張り役で寝てなかったけど?」

ミカサ「……そうだった、あの時はごめんなさい」

アニ「別に、気にしてないよ」


ユミル(あいつのベストが落ちてたこと、いつになっても現れなかったこと……)

ユミル(………アルミンは消えたと判断していいなこれは)

ユミル(………どこに行ったんだ)

クリスタ「ユミルは布団が無くても寝れる?」

ユミル「………え?あぁ、まあな」

クリスタ「どうしたの?さっきから黙ってばっかりで……」

ユミル「ちょっと考え事だ」

ユミル(そうだ……もう一人いた方が行動しやすいな……)


ユミル(アニは………多分連携取れねぇだろうな……)

ユミル(ミカサは、話がこじれる……)

ユミル(クリスタには悪いが、残りの三人も役に立つとは思えないな……)

ユミル(……とすると男か)チラッ


ーーーー
エレン「コニー!お前はそっちだろ!」

コニー「俺はそこがいいんだよ!」

ライナー「おいベルトルトの横代わってくれ」

ベルトルト「そんなに僕の寝相悪い?」

ジャン「…………」
ーーーー


ユミル(……どうやら、あいつぐらいのようだな……)


ーー男子側ーー

コニー「俺はそっちの方が寝やすいんだよ!」

エレン「はあ!?寝る所なんてどこでもいいだろうが!」

ライナー「いや、ベルトルトの横だけは嫌だ……」

ベルトルト「そんな……」

ユミル「おいジャン、ちょっと来てくれ」

コニー「うわっ!?なんでお前がいるんだよ!」

ユミル「ちょっと黙っててくれ」

ジャン「……何の用だ」

ユミル「お前に話がある……ついて来てくれ」


ーー廊下ーー

ジャン「で?何だ俺に話って」

ユミル「実はな………」

ーーー


[アルミンの言う一日の繰り返し、そしてアルミンが消えた事を説明中]


ーーー

ジャン「なに!?アルミンが……!」

ユミル「あぁ……そこでお前にも手伝ってもらいたい……」

ジャン「……何をすればいいんだ?」

ユミル「それはその時その時に決める……」

ユミル「何かあったら私から連絡する」

ジャン「……分かった」


ジャン「だが、一つ気になる事がある」

ユミル「なんだ?」

ジャン「俺たちがこうして話した内容を、明日覚えてる可能性がない」

ユミル「……!!」

ジャン「時間がおかしくなってるのは分かった……」

ジャン「その原因を突き止め、元に戻すのが目的なのも分かった」

ジャン「今日一日でこれだけ情報が集められた」

ジャン「だが、明日になればリセットされるんだろ?」

ジャン「明日はまたゼロからのスタートになる」


ユミル「………」

ジャン「そこで提案なんだが……」

ジャン「今から全員で原因を追求する」

ユミル「!!」

ジャン「ここまで来てゼロに戻すのはもったいない」

ジャン「確証だのなんだの言ってる時間はねえ」

ジャン「さっさと行動して、話を進めた方がいいと思うんだが……」

ユミル「……なるほど、一日で決着をつけようと?」

ジャン「あぁ……」


ユミル「……分かった」

ユミル「だが、あいつらはこんな話を信じるか?」

ジャン「信じる信じないは関係ない、手伝ってもらえりゃいいんだ」

ジャン「それに、アルミンがいないのは現実だしな」

ユミル「なるほどな……」

ジャン「よし、行くぞ!」

ユミル「あぁ……」


ーー食堂ーー

クリスタ「あ、お帰りユミル」

クリスタ「どこ行ってたの?」

ユミル「それも含めて後で話す」

ユミル「お前ら、一回集まってくれ」

サシャ「ん……なんですか?」

ベルトルト「せっかく寝かけてたのに……」

ジャン「悪いな……だが、重要な事だ」


アニ「で?なんだい?」

ジャン「お前ら……よく聞いてほしい」

エレン「なんだよあらたまって……」


[説明中]


ジャン「………という訳だ」

ジャン「正直、この俺もまだ信じられねぇ話だが……」

ジャン「アルミンが失踪した時点で疑いは無くなっちまった……」


ユミル「多分、お前らが部屋に帰れねぇのも関係してるはずだ」

ライナー「しかしアルミンが消えるとは……」

コニー「こういう時にこそ、いてほしいんだけどなぁ……」

ミーナ「えっと…要するに、時間がメチャクチャになってて同じ一日を繰り返してるって事だよね?」

エレン「確かに信じれねぇな……」

ミカサ「でも現にアルミンはいない……」

アニ「なら、現状を認めるしかないね……」


クリスタ「でも、具体的に何を調べればいいの?」

ユミル「恐らく……コトの発端はこの訓練場だ」

ユミル「本当は訓練場と壁上砲台の二つが怪しいんだが……壁上は私が調べて、何も出なかった」

エレン「残るはここだけか……」

ユミル「そういう事だ」

ユミル「男女に別れて調査する」

今日は眠いのでここまでです

再開します

アニってスレタイな時点でムカムカしてくるんだけどどうしよう


ユミル「もちろん男は男子寮、女は女子寮だ」

ユミル「その後、男は倉庫、食料庫を調べた後ここへ」

ユミル「女は馬小屋、グラウンドをまわった後ここに……いいな?」

コニー「誰かここに残った方がいいんじゃねぇか?」

アニ「それもそうだね……」

ミーナ「ジャンとユミルでいいんじゃない?」

ジャン「はぁ?なんで俺が…」

ミカサ「ジャンとユミルは早い段階から動いてた……一番情報を持ってて指揮に向いてると思う」

ジャン「分かった残ろう」

>>126
これ以上このss読んでると余計ムカムカする可能性があります

>>128
そいつ、あちこち荒らしてるから無視



エレン「……よし!乗り込むぞ!!」

みんな「「おう!!」」

エレン「作戦通り、俺たちは男子寮を!ミカサ達は女子寮に!!」タッタッタッ

ミカサ「分かった!!」タッタッタッ

エレン「俺たちの中でも分けるぞ!」

エレン「俺とコニーは一階を!ライナーとベルトルト二階を調べてくれ!!」

ライナー「了解!!行くぞベルトルト!」タッタッタッ

ベルトルト「うん!」タッタッタッ

>>129
そうなのか、すまん


ーー女子寮ーー

ミーナ「あ、アニ………」

ミーナ「明かり……つけようよ」

アニ「そんな事言ったって、私は蝋燭も火も持ってないよ……」

ミーナ「だ、誰か火持ってる……?」

サシャ「私は……持ってないですね」

ミカサ「私も持ってない」

クリスタ「だ、大丈夫だよミーナ!幽霊とかはいないはずだよ!」

ミーナ「だ、だよね!!」


ミカサ「しかし、やはりどこにも行けない……」

アニ「だね、全くたどり着けない……」

クリスタ「でも、原因がわかったら帰れるんじゃ?」

ミーナ「うん……そうだけど………」

アニ「その原因が分からないから困ってるんだよ」

サシャ「そろそろ、別の場所行きますか?」

ミカサ「確かに、これ以上調べても出てきそうにない」


ーー食堂ーー

ユミル「……………」

ジャン「……………」

ジャン(………確かに、俺たちは部屋にたどり着けなかった)

ジャン(多分、ここの構図じたいが変わってるんだろうな)

ジャン(本来なら、俺やライナー達の部屋は二階にあがってすぐのはず……)

ジャン(………ん?二階?)

ジャン「…………!!」ゾゾゾ…

ユミル「ん?どうしたんだジャン?」

ジャン「ユミル!外に出るぞ!」

ユミル「え?あ、おい!」


ーー外ーー

ユミル「どうしたんだいきなり……」

ジャン「…………やっぱりか!!」

ユミル「なんだ?どうしたんだ?」

ジャン「ユミル、寮をよく見てみろ………」

ユミル「………ん?何かあるのか?」

ジャン「………木造一階建てのこの寮は、いつから二階建てになったんだ?」

ユミル「………!!!」


ユミル「じゃあクリスタたちは……!!」

ジャン「さすがに死ぬほど危険じゃないだろうが……」

ジャン「多分、かなり混乱してるだろうな……」

ユミル「私らも突入した方が……」

ジャン「やめとけ」

ジャン「あいつらの二の舞になるだけだ……」

ジャン「全員が出て来るのを待って、それから動こう……」

ユミル「動くったって……どこに行くんだ?」

ジャン「そうだな………」

ジャン「立体機動………使えるか?」

ユミル「はぁ?」


ユミル「なんで立体機動なんか使うんだ?」

ジャン「この異様な世界から脱出する!」

ジャン「地上を這いつくばって逃げた所で、逃げ切れるわけがねぇ……」

ユミル「なるほど、空か……」

ジャン「俺は立体機動装置をとって来る、お前はここに残ってろ!」

ジャン「みんなが来たら、落ち着かせて待っててくれ!」タッタッタッ……

ユミル「分かった!」


ーー男子寮、二階廊下ーー

ベルトルト「ライナー………」

ライナー「………どうなってんだ」

ライナー「……閉じ込められちまったぞ!?」

ベルトルト「どうする……?」

ライナー「さっきまで廊下が続いてたはずだ!」

ライナー「四つの壁の内一つくらいは何かあるはず!」

ベルトルト「そ、そんな事言っても……全部一緒だよ……」

ライナー「……何かあるだろ!」


ベルトルト「無いよ!!無いから困ってるんだよ!!」

ライナー「………クソ!」

ライナー「…….他の奴らも、こんな事になってんのか?」

ベルトルト「ライナー!!」

ベルトルト「人の心配してる場合じゃないよ!」

ライナー「そうだな………」


ーー男子寮、一階ーー

エレン「廊下長い…………」スタスタ

コニー「………なぁ、前まではこんな長くなかったよな?」スタスタ

エレン「あぁ……端から端が見えたぐらいだからな……」スタスタ

エレン「けど今は………」スタスタ

コニー「端が見えねぇ………」スタスタ

エレン「………永遠に続くんじゃねぇのかこれ?」スタスタ

コニー「んな事知るかよ………」スタスタ

コニー「てか、横の壁にドアが一つもない……」スタスタ

エレン「部屋が消えてる………」スタスタ


ーー女子寮ーー

アニ「……………ねぇ」

アニ「最近、女子寮改修工事か何かあったかい?」

ミカサ「…………いや、無かった」

ミーナ「何これ………」

クリスタ「ねぇみんな………」

クリスタ「さっき、私たち角を左に曲がったよね……」

サシャ「そうですが……何かあったんですか?」

クリスタ「後ろ……見て…………」


アニ「………!!」

ミーナ「道が………」

ミカサ「左しか無い………!!」

サシャ「え?え?私たち左に曲がったって事は………」

サシャ「右から来たんじゃ……?」

アニ「でももうそこには壁がある」

ミーナ「どうなってんの………!?」

ミカサ「分からない、けど進んでみるしかない!」

今日はもう寝ます

再開します!


ーー男子寮、二階ーー

ライナー「くそ!!こうなったら壁ぶち壊すぞ!!」

ベルトルト「え!?でも壊しちゃだめじゃ……」

ライナー「この非常時にそんな事言ってられるか!?」

ライナー「どけぇっ!!」

ライナー「うりゃっ!!」ドンッ!!

壁「……」

ライナー「もう一発!!」

>>84
Dグレで同じ日が続く町の話でそれを試したら、時が戻るのを確認してましたよ。

あとは0時の時点で記憶のリセットと書き換えが起こるんじゃないんですか?徹夜したことになってるみたいな感じで

>>151
なるほど………


ーー外ーー

ユミル「ジャンの奴……アルミンみたいな事になってねぇだろうな……」

ーーバキィ……!!
ウワァッ!?ライナー!!

ライナー「痛って!!」ドサッ

ベルトルト「大丈夫かいライナー!?」スタッ……

ユミル「お前ら………」

ライナー「ん?おぉユミル」

ベルトルト「あれ?確か食堂にいるはずじゃ……」

ユミル「それどころじゃなくなった、とにかくここで待ってろ」

ライナー「待つ?何を?」

ユミル「全員をだ」


ーー女子寮ーー

アニ「どうするんだい?」

サシャ「もう後ろは壁ですよ?」

ミーナ「かと言ってこれ以上進むのも……」

クリスタ「………あ!そうだ!」

クリスタ「外に出ようよ!!」

アニ「だから今出るために頑張ってるんじゃないか」

クリスタ「そうじゃなくて、ほらさっきサシャが言ってたでしょ?」

クリスタ「進む事も戻る事もできない時は、その領域を離れるようにって」

サシャ「あぁ、あれですか……」

ミーナ「領域を出るって言っても、具体的にどうするの?」

クリスタ「え?あ、う~ん……」


サシャ「そういえばさっきから窓が見当たりませんね」

アニ「これじゃあ、出ることもできないよ……」

ミカサ「………一つ、案がある」

クリスタ「ど、どんな!?」

ミカサ「………壁を破壊する」

ミーナ「できるの?」

ミカサ「分からない、けどやってみなければ絶対にできない」

ミカサ「成功すれば、ここを出られる」


アニ「………誰が壁を壊すんだい?」

アニ「か弱い乙女には無理な仕事だね」

ミーナ「私は絶対無理」

クリスタ「私も、ちょっと……」

サシャ「当然、私も無理です」

ミカサ「………仕方ない、私がやろう」

ミカサ「しかし、アニがか弱い乙女かどうかはいささか疑問」

アニ「………早く壊しな」

ミカサ「………………」


ーー男子寮、一階ーー

コニー「ここ……どの辺りなんだろうな」

エレン「多分、寮の中じゃないだろうな……」

コニー「まぁ、こんな長い廊下が収るはずがない事は俺でも分かる……」

エレン「一応屋内のはずなん……」


ーーバキツ!ガラガラ……!!


コニー「な、なんだ!?」

エレン「壁が吹っ飛んだぞ!?」


ミカサ「エレン!!」

エレン「ミカサ!!お前なんでここに!?」

ミカサ「エレン、ここは危険!」

ミカサ「ので、助けに来た」

エレン「はぁ!?」

アニ「へぇ……男子寮と壁一枚だったなんてね……」

コニー「お前ら……!」

ミーナ「でも、結局出られないんじゃ……」

ミカサ「心配ない、もう一枚破ればいい」

クリスタ「うわぁ……」


ーー外ーー

ライナー「ジャンは?」

ユミル「もうすぐ帰ってくるはずだ……」

ベルトルト「今頃みんなどうしてるかな……」

ライナー「さあな、かなり混乱してるんじゃねぇか?」

ユミル「そんなに中は酷かったのか?」

ライナー「あぁ、ちょっと目を離せばすぐ壁ができるんだぜ!?」

ユミル「私には理解できないな………」

ジャン「おーい!!」

ユミル「お?帰ってきたか……」


ライナー「どこ行ってたんだ?」

ジャン「倉庫から立体機動装置を盗ってきたんだよ」

ジャン「とりあえず、ガスがありそうなやつを人数分」

ベルトルト「立体機動なんて使うの?」

ジャン「多分だが、この地面に足つけてる間は、この世界から抜けれねぇ」

ライナー「それで、空を飛ぶわけか……」


ーーミシャッ!ガラガラ……


ミカサ「ふぅ……」

エレン「すげぇなミカサ!!」

ミカサ「そ、そう……?」


サシャ「やっと外に出られましたね」

ミーナ「こ、怖かった……」

クリスタ「じ、実は私も………」

アニ「ったく、どうなってんだいここは……」

コニー「歩き疲れた………」

ジャン「よし、全員揃ったな」

ユミル「お前らこれを付けろ……」

エレン「…………立体機動?」

コニー「何でこんな物使うんだ?」

ジャン「いいから黙って俺について来い!」パシュゥゥ!

アニ「仕切るねあいつ……」パシュゥゥ……

ミーナ「でも、ちゃんと頼れるしいいんじゃない?」パシュゥ


ーーー
ーーーー
ーーーーー

ユミル「ジャン!行くあてはあるのか!?」

ジャン「いや、まだない!」

エレン「じゃあどうすんだよ!」

ジャン「壁……登ってみるか!?」

コニー「壁って……ローゼを!?」

ジャン「他にあるか!?とにかくこの場を離れたい!」

クリスタ「でも壁の外って……巨人がたくさんいるんじゃ……」

ユミル「今は夜だからあいつらは襲ってこねぇよ」

アニ「壁を越えればこの変な世界から抜け出せるのかい?」

ミカサ「分からない……けど今はジャンのいう事を聞くべきだと思う」

今日はここまで

なんか、一回の更新で15レスって遅いような…………すいません

ま、みなさんおやすみなさい

このSS凄いデジャブなんだ

とらんきらいざぁが特に

>>165
とある映画を見たのでは?

再開します


ーー壁上ーー

コニー「よっ…と」スタッ…

アニ「ふぅ……夜に立体機動なんかするもんじゃないね」スタッ…

ミカサ「同感、建物や障害物を捉えにくい」

エレン「もういいじゃんか、たどり着けたんだし……」

ライナー「そうだな」

ベルトルト「でも、夜間訓練なんてしてなかったからね……」

ミーナ「でも、外も真っ暗で何も見えないよ……」

ユミル「まぁ巨人はいないだろうが、地面との距離が分からずに着地は危険だな」

クリスタ「どうするの?」

ジャン「そうだな……壁に沿って降りて行くか……」

サシャ「松明などはないんですか?」

ユミル「あったらいいんだけどな……」

ジャン「とにかく降りるぞ!」パシュゥ!

エレン「あ、待てよ!!」パシュゥゥ

ライナー「降りてみるか」

ベルトルト「そうだね」パシュゥゥ

クリスタ「え?でも明かりがないのに暗い所に行くのは……」

ユミル「じゃあ、私とクリスタはここに残る」

ユミル「あ!私も!」

サシャ「私もここで待ちましょう!」


ーーウワァァァ!!!

ミカサ「エレン!?」

アニ「……悲鳴みたいだね」

クリスタ「え?やっぱり巨人が……」

ユミル「いや、そんなはずは無い!!夜だぞ!?」

サシャ「私たちも行きましょう!!」パシュゥ

ミカサ「エレン!!」パシュゥ

ミーナ「あ、待ってよ!!」パシュゥ


ーーー

ライナー「大丈夫かお前ら……」

エレン「俺は…なんとか……」

ジャン「そ、そんな……そんなぁ……!?」

ライナー「ジャン、下を向くな!」

ベルトルト「こんな事って……!?」

ライナー「ベルトルト!落ちないようにする事だけを考えろ!」

ミカサ「エレン!!何があった………!!」ギュィィン

ユミル「お前早……なっ!?」ギュィィン

ミーナ「何これ!?どういう事!?」パシュゥ……

>171
そのとおりです

>>168

×
ユミル「じゃあ、私とクリスタはここに残る」

ユミル「あ!私も!」



ユミル「じゃあ、私とクリスタはここに残る」

ミーナ「あ!私も!」


ですすみません


クリスタ「え?なに?暗くてよく分からないけど……」

アニ「よく見な、地面に星が見える…」

クリスタ「え?あ、本当だ………」

コニー「で、それのどこがおかしいんだ?」

ユミル「バカ、普通地面に星が見えるか?星が見えるのは夜空だけだ」

コニー「ってことは、地面が空になったって事か……?」

クリスタ「……あっ!つまり、地面がなくなったって事!?」

ユミル「そういう事だ」

ライナー「………よしお前ら!」

ライナー「壁に沿ってもう少し降りるぞ!」パシュゥゥ


エレン「まだ降りるのか!?」

ライナー「下に星が見えるという事は、ここは世界の端みたいなもんだ!」

ライナー「下がどうなってるか気になるじゃねぇか」

コニー「どういう事だ?」

ユミル「まぁ、ライナーについて行けばいいだろ」パシュゥゥ

ジャン「ライナー!何が見える!?」

ライナー「…………」

ライナー「こりゃお前ら自分の目で見た方がいい!!」

ライナー「俺の口からは説明できん!」

アニ「……めんどくさいね」パシュゥゥ

今日はここまで


なんか知らない間に寝てしまってた…………

みんなも、夜更かしはダメだぞ☆

ではみなさまおやすみなさい

この頃リアルがかなり忙しいので、今のうちにちょこっと、再開します


ーー地面の下ーー

ジャン「あぁ……そういう事か……」

ユミル「これは………」

クリスタ「向こうにも星が見える……」

コニー「え?これはどういう状況なんだ?」

エレン「下に霧が出てるな」

ミカサ「そんな……そんなはずない!」

サシャ「でも現に私たちも見てますし……」

ミーナ「凄い………」


現在公開可能な情報

この世界

この世界はウォールローゼから先、マリアの部分が無く、さらに空中に浮いてる状態と思われる。
しかし、まだほんの一部分しか見ていないため、真相はまだ分からない。


ライナー「もうちょっと奥行ってみるか」カスッ……ボッボッ

ライナー「ガス切れ!?」

ジャン「はぁ!?まだ数分しか飛んでねぇんだぞ!?」

ミーナ「あ、私もガスが……」ボッボッ

ジャン「そんなはず…俺は全部ガスがありそうなやつを選んで盗って来たんだぞ!?」

ライナー「仕方ない……引き返すぞ!!」

エレン「引き返すって……あの街にか!?」

ライナー「他にあるか!?それとも一生ここにぶら下がっとくか!?」パシュゥゥギュィィン

ミカサ「行こう、ここではぐれては危険」パシュゥゥ


ーー街ーー

ミーナ「でも、暗いのに着地なんてできるの!?」

ライナー「あ……」

ジャン「……心配なさそうだ!あそこに灯りがある!!」

エレン「距離さえ分かれば降りられる!!」パシュゥゥ

ユミル「よし!クリスタ!!失敗するなよ!?」ギュィィン

クリスタ「うん!」パシュゥ

アニ「こんな時間に灯りを点けてるなんて……どこの誰だい」

ミーナ「アニ、近所のおばさんみたいな事言ってるね」

アニ「おば……」

アニ「…………ミーナ?」

ミーナ「ご、ごめん!!」

ライナー「降りるぞ!!ついて来いよ!!」


ーー食堂ーー

ーーーバキィィ!!ドンガラガッシャン!!
ズザザァァ!!パリィィン!!
カン……コロン……!

ライナー「………ふぅ」

ジャン「荒すぎるぜライナー……」

サシャ「ここは……食堂?」

ユミル「あ、そういえば火そのままだったな……」

アニ「救われたね、灯りが無かったら降りられなかった……」

エレン「痛って……」

ミカサ「エレン大丈夫?」

クリスタ「し、死ぬかと思った……」

ユミル「大丈夫か?」

クリスタ「うん……平気」


ライナー「全員いるな?」

ベルトルト「え~っと、揃ってるね」

コニー「つ、疲れた………」

ミーナ「一応、帰って来れたね……」


ーーーーーー
ーーーーー
ーーーー
ーーー
ーー

とりあえずこんだけ、
明日はちゃんとできる………はずです

明日ちゃんとできるとか言っといてやらない…………すみません
てことで再開します


ーーある日ーー

コニー「酵母は?」

ジャン「そうだな……一応持って帰るか」

サシャ「あ、氷瀑石ありましたよ!!」

ジャン「よし、容器ごと持って行くぞ」

ジャン「絶対衝撃とか与えんなよ!?」

サシャ「大丈夫ですよ」

コニー「食糧とかは?」

ジャン「それはいらねぇ、あっちでも手に入るしな」

ジャン「あまり荷物重すぎたら馬が進んでくれねぇぞ?」


サシャ「あ!!これ見てくださいよ!!」

豚「ンゴゴ!ンゴ!」

サシャ「可愛くないですか!?」

コニー「おぉ……ちっちゃいな!」

サシャ「ジャン!!これ連れて帰りましょうよ!!」

ジャン「………勝手にしろ」

サシャ「へへへ……ほら、行きますよ!!」

豚「ンゴ!ンゴ!」

コニー「でもこいつちょっと変わってるな」

ジャン「おい、さっさと馬車に乗れ!!行くぞ!!」

サシャ「あ!!待ってくださいよ!!」


ーーー
ーーーー

馬車「ゴトゴトゴト……」


ジャン(俺の名はジャン……ジャン・キルシュタイン)

ジャン(昔は憲兵団を目指す平凡な一訓練兵で、面白くもねぇ日々と戦い続ける下駄履きの生活者だった)

ジャン(だがあの夜、立体機動中に目に入ったあの衝撃の光景が俺の運命を大きく変えちまった……)

ジャン(立体機動のガスが切れ食堂に強行着陸した次の日から、世界は開き直ったみてぇにその外観を変えやがった……)

ジャン(いつもと同じ訓練所、いつもと同じ運動場、いつもと同じ風景………でも何かが違う)


ジャン(廊下からは行き来する人影が消え、床に響いていた足音も失せ、街の賑わってたはずの市場に人の姿もねぇ……)

ジャン(この街に……いやこの世界に)

ジャン(俺やミカサ……死に急ぎにライナーにベルトルトにコニー、サシャ、クリスタとユミル、ミーナとアニの十一人を残して……)

ジャン(……あの活気溢れる人たちはいきなり姿を消しやがった)

ジャン(数日が経って、人が絶えた街は廃墟になった………)

ジャン(あんなに建ってたはずの建物はほとんど原型を留めずその上に雪を積もらせて、さらに押し寄せる荒廃に壁まで腐っていきやがった……)


ジャン(こんなに静かで、あっけない終末は誰も予想してなかったろう……)

ジャン(人類が過去数百年にわたって築きあげた文明は、荒廃とともに終わった………)

ジャン(……だが、残った俺たちにとってはここからがはじまりだった)

ジャン(世界が終わったその日から、俺たちの生き延びるための戦いが始まった)


ジャン(変なことに、ここの食糧庫は荒廃をものともしねぇでその姿を留めて、豊富な食糧を俺たちに残してくれた……)

ジャン(もっと変なことに、訓練場の食堂にある水や、火の燃料となる薪はどれだけ使っても減ることはなかった……)

ジャン(もちろん俺たちは、そんな食堂を拠点にして生活を始めた……)

ジャン(しかし生活する分には文句はねぇが、この異様な世界を調査するにはまだまだ足りないものがあった……)

ジャン(まず立体機動装置の燃料……)

ジャン(これは燃料となる氷瀑石をいちいちシーナまで取りに行かなきゃならねぇ……)

ジャン(この仕事は、俺とサシャとコニーが三日に一回くらいで馬車で行く事になってる……)

ジャン(壁がボロボロになって街も崩壊してるから、ほぼ直線ルートで行ける……)


ジャン(おかげで、二日で帰って来れるようになった……)

ジャン(そして取って来た氷瀑石を拠点で加工して、燃料にする……)

ジャン(立体機動中は何とも思わなかったが、ガスの精製がここまで大変な物だとは知らなかった……)

ジャン(とにかく今はこうして立体機動の燃料を作って、俺とユミルで調査している……)

ジャン(で、分かった事と言えば、この街…いやこの世界はとんでもねぇ構造になってた事だった……)

ジャン(表現するのは難しいが……見たままで表すと、消えたはずのアルミンが高さ50mの石像になってた)

ジャン(しかも、この地上を下から支える形で……)

ジャン(あの夜は霧に隠れて見えてなかっただけで、恐らくはアルミンが消えた瞬間から、ああなってたんだろう……)

ジャン(もちろん、そんな神話みてぇな話をライナーたちは信じなかった………)

ジャン(まぁ………とにかく、こんな感じで今はうまい具合に生活している)


ジャン(あの夜からどれくらい経つんだろう……)

ジャン(でも今となっては、そんな事はどうでもいい………)

ジャン(俺たちは衣食住を保証されたサバイバルを生き抜いて、巨人のいなくなったこの世界で!)

ジャン(……………一から全てを立て直す!)

まさかの放置すみません
再開します


ジャン(………だが、まずは敵のいないこの世界を堪能する!)

ジャン(もちろん、調査もしっかりしなければならねぇし、そのための生産活動もしっかりしなけりゃならねぇ……)

ジャン(でも、それらも引っくるめて堪能する!)

ジャン(それが……恐らく俺たちのやるべき事だ!)

ジャン「……は…はっ、ハックション!!」ブルッ…

サシャ「風邪ですか?」

コニー「だからフード被れって言ってんのに……」

コニー「この吹雪の中、頭丸出しは自殺行為だぜ?」

ジャン「………うるせぇ」ズズッ


ジャン(……キルシュタイン著 手記「果て」より抜粋)


馬車「ゴトゴトゴト………」


現在公開可能な情報

この世界2

850年、この世界の建造物は一部を除きすべて廃墟となる。
季節は冬のようで、雪が降る事も多く、気温も低い。
ウォールシーナ内部からは氷瀑石が採れ、立体機動装置の燃料になる。
また、ジャン曰くこの世界は、アルミンの形をした石像が、下から持ち上げている状態だという。


ーー食堂ーー

ミーナ「あ、お帰り」

エレン「お?帰ってきたか…」

サシャ「今日のご飯はなんですか!?」

クリスタ「市場の野菜で何か作ろっかな~と」

サシャ「ほほう、野菜ですか!!いいですね!!」ジュルリ

アニ「あんたも料理手伝いな」

サシャ「味見ですか!?」

アニ「芋の皮むき、勝手に食べるんじゃないよ」

サシャ「でもちょっとくらい……」

アニ「ご飯の時まで我慢しな」

サシャ「そうですか……」


ユミル「それで?どれくらいの収穫だ?」

ジャン「そうだな……あと五回くらい下に降りれるくらいだな」

ユミル「なら、当分はシーナまで行かなくていいな」

コニー「行くのは俺たちだけどな!!」

ユミル「はいはい……」

ライナー「しかし、腹が空いてきたな」

クリスタ「もうちょっとで出来上がるから、待っててね」

アニ「こう人手不足じゃ話にならないね」

ミーナ「料理人の数と料理の数が合ってないんだよぉ」

クリスタ「でもみんな食べ盛りだし、これくらいは作らないと足りないよ」

サシャ「じゃあもう少し料理人を増やせばいいのでは?」

アニ「無理だね、私ら四人だけだよ料理がまともにできるのは」


ーー数分後ーー

クリスタ「できたよ~」

ライナー「お!やっときたか!」

ベルトルト「美味しそうだね」

クリスタ「そう?ありがとう!」

ジャン「早く食おうぜ、冷めちまうぞ」

ユミル「クリスタの手料理が毎日食べられるのは幸せだな」

クリスタ「ユミル、私一人で作ったわけじゃないんだから//」

エレン「しっかし今日は寒いな……」

アニ「外は猛吹雪だね」


コニー「こいつ、この吹雪の中フードも被らねぇで馬車に乗ってたんだぜ?」

ジャン「うるせー!俺はフードなんていらねぇんだよ!」

エレン「大抵、そういうやつが風邪ひくんだよな」

ミカサ「自業自得」

ジャン「」

コニー「そうだ!!飯食い終わったら雪合戦しようぜ!」

サシャ「あ!いいですね!!」

ユミル「ったく、バカは元気だな」

コニー「お前も強制参加な!!」

ユミル「はぁ?なんで私がそんな事に……」

クリスタ「いいでしょユミル、たまには遊ぼうよ」

ユミル「クリスタがそういうなら……」


エレン「よし、食った奴から始めようぜ!」ガタッ

ミーナ「あ!エレンもう食べ終わるじゃない!!ずるい!!」

ライナー「じゃ、俺たちもやるか」ガタッ

ベルトルト「えぇー、外寒い……」

ジャン「クソ!!死に急ぎには負けられねぇ!」ダッ!

ユミル「クリスタ、お前を狙って来る奴は私が雪だるまにしてやるからな!」

クリスタ「えぇ!?可哀想だよ!!」

ユミル「やるからには本気で行くぞ……!」

クリスタ「目つきが変わった……」


ミカサ「……アニは一緒に行かないの?」

アニ「……興味ないね」

アニ「こうして、みんなが遊んでるのを見るだけで充分さ」


ーークラエ!!
イッテッ!!テメーシニイソギヤロウ!!
ワタシニツイテコレルンデスカ?ホラホラ!
クソッ!サシャツエェ!!
キャッ!?
ア!ス…スマナイ、アテルツモリジャナカッタ
ライナー……テメェ……!!
イヤ、オレハ……グワァァァ!!タ、タスケテクレベルトルト!
ユキツメタイ……



ミカサ「同感、エレンが笑顔なら問題ない」

アニ「…………」


ーーまたある日ーー

サシャ「ひゃっほーーーい!!」シャーーッ!

コニー「いぇーーい!!」シャーーッ!

ライナー「手作りでも意外と滑れるな…」シャーーッ!

ベルトルト「でももう少し硬い板にした方が良かったかな?」シャーーッ!

エレン「スキーなんて、木の板二枚履いて滑るだけだろ?」

エレン「こんなの昔の訓練に比べたらマシだ!!……わっ!?おぅわ!?」ドシャッ!

ジャン「はっ!お前スキーもろくにできねぇのか?」

エレン「あぁそうだよ!!悪いか!?」

ミカサ「エレン!!大丈夫!?怪我してない!?」

エレン「俺は子供じゃねぇ!!」

ジャン「くそ!!羨ましいんだよ!!」


ユミル「体重を前に乗せるんだ、後ろには反るな」

クリスタ「う、うん……」

ミーナ「アニ!!私立てるようになったよ!!」

アニ「良かったじゃないか」シャーーッ!

ミーナ「ああもう!、なんでアニはそんなにできるの!?」

アニ「そんな事私に聞かれても……」

コニー「サシャ!!どっちが早く下れるか勝負だ!!」

サシャ「望む所です!!行きますよ!!」

ーーワイノワイノ
ーーーー
ーーー


ーーー
ーーーー
ーー夕方ーー

コニー「おい、こっちこっち!」

サシャ「うわぁ……綺麗ですね……」

ライナー「夕日か……」

エレン「壁の上から夕陽を見るなんて初めてだな」

ジャン「……まさかこんなに平和になるとは誰も思わなかったろうな」

ミカサ「エレン、あんまり前に行くと落ちる」

エレン「大丈夫だって」

クリスタ「綺麗……」

ユミル「夕陽なんて全く見てなかったな…」

アニ「確かに、綺麗だね」

ミーナ「なんで夕日って大きく見えるのかな?」

アニ「さあね、私に聞かれても分からないよ」


ライナー「しかし平和だな……」

ベルトルト「この世に僕らしかいないからね」

アニ「巨人に警戒する必要が無いからホッとできる……」

エレン「まぁ、確かに巨人もいねぇもんな」

ジャン「でもここまで楽しんでいいものなのか……」

コニー「いいんじゃねぇの?」

ジャン「なんか……こう、巨人と戦って死んで行った人たちに申し訳がねぇって言うか……」

ジャン「罪悪感を感じるっつーか……なんつってな」

眠たいので今日はここまでにします

再開します


ミーナ「なんとなく、分かる気がする……」

ミカサ「死んで行った人達はそれが運命だっただけ、私たちは生きる事が運命」

サシャ「??」

ユミル「………どうだろうな」

クリスタ「でも、ミカサの言うとおりだと思うよ?」

ジャン「なるほどな……」

ライナー「要するに、楽しんで生きろって事か」

コニー「って事だな!」


ーーさらにある日ーー

ユミル「っとは言っても……」

ジャン「遊びっ放しってわけにも行かねぇからな」

ユミル「私は下に行ってみる」

ジャン「じゃあ俺は地上を調べる」

ユミル「集合は今から三時間後で」

ジャン「……分かった」

ーーーーー
ーーーー
ーーー

ジャン(………って事で、今は食堂の他に生き残ってる建物を探したり、食堂以外の水道が出るかやってるんだが……)キュッ…キュッ……

ジャン(水すら出ねぇか………)キュッ…キュッ……

蛇口「……」


アニ「こんな所で何してるんだい?」

ジャン「ん?おうアニか」

ジャン「別に、ちょっと調べてただけだ」

アニ「あんたはみんなとは遊ばないの?」

ジャン「今日はな、他の日はちゃんと遊んでるぜ?」

アニ「ふぅん……」

ミーナ「アニ、早めに泥落とさないと」

アニ「あ、そうだったね」キュッ…キュッ……

蛇口「ジャバジャバジャバ……」

ジャン「……!?」


ミーナ「きゃっ!!冷たい」

アニ「………」ジャグチフサギ

蛇口「ブシャァァァァ!!!!」

ミーナ「ひゃあん!?」ビチャビチャ

ミーナ「ちょっと!!何すんのよアニ!!」

アニ「手が滑っただけだよ」フッ

ミーナ「嘘!!アニ笑ってるじゃない!!」プンスカ

ジャン「……………」

ジャン「………アニ、お前この世界をどう思う?」

アニ「………楽しいよ、巨人もいないしね」

アニ「ほらミーナ、さっさと戻るよ」

ミーナ「………いつか仕返ししてやる!」ビチャビチャ

ジャン「…………」

ーー夜ーー

コニー「腹減った……」

サシャ「私も…………」

クリスタ「ちょっと待ってて、もうちょっとだから」

ミーナ「サシャ!ニンジンの皮剥いてよ!」

ライナー「飯まだ………?」

アニ「文句があるなら自分で作れば?」

ライナー「………すまん」

アニ「ったく、ただでさえこんなに大量に作るってるのに早くするなんて無理だね」

あー…アニが必要とするものだけが活動を許されてるのか…
そういやマルコは?

>>222
世界が終わりを告げたあたりで消滅してます

一応>>192辺りに書きましたが、分かりにくくてすみません


エレン「………あれ?ミカサは?」

ユミル「ん?いねぇのか……珍しいな」

ジャン「はぁ!?ミカサがいない!?そんなはずねぇだろ」

エレン「いや、現にいねぇじゃんか」

ジャン「とうとうお前にも愛想切らしたんじゃねぇの?」

エレン「は?そもそもあいつ俺に愛想とか振るってんのか?」

ジャン「んだとぉ!?あれだけされてて、んな事も気づかねぇのか!?」

エレン「あれだけってどれだけだよ!」

ジャン「かなりの量だ!!俺なんて……あんな事された事ねぇぞ!!」

クリスタ「ちょ、ちょっと喧嘩はやめて」

ユミル「………ま、ここ以外に行く場所もねぇし、そのうち帰ってくるだろ」

ーーー
ーーーー
ーーーーー

ジャン(………しかし、それからミカサは翌日になっても帰ってこなかった)


ジャン(それから俺たちが三日間どこをどう探しても、ミカサの行方は分からなかった……)

ジャン(その後、俺とユミルでミカサはアルミンのように消えたんじゃねぇかって話になって……)

ジャン(じゃあアルミンみたいに下で石像になってるんじゃねぇかって事で、下に降りて来たんだが……)

ーーある日、昼ーー

ジャン「まさか本当にミカサも石像になっちまったなんてな……」

ユミル「あぁ………完全に油断してたな」

ユミル「あいつが消えたんだ、次は誰が消えて石になるか分からねぇ……」

ユミル「だが多分まだ続くぞ……」

ジャン「あぁ……」

ユミル(………とはいっても)

ユミル(一早く事態の異変に気付いたアルミン、一番行動力のあるミカサ………)

ユミル(次はどう考えても、私かジャンだな……)


ーー夜ーー

ユミル「………」ガタッ

クリスタ「あれ?ユミルどこ行くの?」

ユミル「ん?ちょっと外の空気を吸いにな………」ガチャ……


ーーキイィィ……バタン

ユミル(…………私が一人の時がやりやすいはず……)スタスタ

ユミル(こうしていれば、恐らく私に仕掛けて来る……!)スタスタ


ーー壁の上ーー

ユミル(しかし、この壁もすぐに崩れそうだな………)

ユミル(昔は人類を巨人から守ってくれる存在だったが………)

ユミル(それがまさかこんな風に風化するなんてな……)

ユミル「…………」

ユミル「…………誰だ!!」バッ!

???「な、な、なんや!?なんでばれたんや!!」

ユミル「なんとなく……私の勘だな」

ユミル「お前……夢邪鬼だろ?」

夢邪鬼「へいへい、わい夢邪鬼でござーます」

今日はここまでです

ちょっとだけ再開


夢邪鬼「しかしネェさん、なんでわいの事知っとりまんのん?」

ユミル「ミカサから、怖い話を聞いてた時にな……」

ユミル「トーヨーでは、夢を操り人々に邪悪の種を植えては悦に入る悪しき鬼がいると……」

ユミル「そのトーヨーの文字では、【む】は夢を表し、【じゃ】は邪悪を意味し、【き】は鬼を示す……」

ユミル「私は、幽霊だのお化けだのその手の物は信じないタイプだったんだが……」

ユミル「現実にいるのを見て、信じないわけには行かないわな」

夢邪鬼「ま、自分の目を疑いたくは無いですわな」

ユミル「で?アニの夢を使って何をするつもりだったんだ?」

夢邪鬼「へっ!?」

夢邪鬼「な、なんでその事知ってまんの!?」

ユミル「簡単な消去法だ」


ユミル「こんなおかしな世界を夢の世界と認識するのに、そう時間はいらない」

ユミル「なら誰の夢なのか?」

ユミル「私は違うし、消えたアルミンやミカサの夢でない事も確かだ」

ユミル「クリスタの夢である可能性も無い、クリスタの夢なら花畑が広がってるはずだ」

ユミル「ライナーの夢なら、この世界はクリスタで溢れかえってるはずだし、サシャとコニーのどちらかなら食べ物で溢れているはず」

ユミル「ジャンはエレンと喧嘩ばかりしてるし、ミカサが消えた時点であいつの夢じゃない」

ユミル「エレンの可能性もミカサとアルミンが消えてるから無い、ミーナもトーマス達が消えてる事を考えると違う」

ユミル「残ったのはベルトルさんとアニだが………」

ユミル「ベルトルさんの夢なら、もう少し影が濃くてもいいはずだ」

ユミル「わざわざ影を薄くしたままにする理由もない」

夢邪鬼「それであの娘の夢やと分かったんで?」

ユミル「そうだ」


夢邪鬼「なんやいまいち説得力に欠けまんな~」

ユミル「さて、お前が何を企んでたのかは知らないが……正体を暴かれたんではその企みも消えた」

ユミル「さあ、私らを今すぐ元の世界へかえしてもらおうか!!」

夢邪鬼「企みて……なんや、わい悪人みたいやな」

ユミル「現にお前は悪魔だろ…」

夢邪鬼「なっ!?」

夢邪鬼「冗談やおまへんで!!そらあんさん方よりは長う生きとるし、多少の術も心得てまっけどな!!」

夢邪鬼「わいが作るんはその人が見たいと思とる夢だけや!!」

夢邪鬼「せやからこんな事になったんは、あの娘の中にこんな夢があったからや」

ユミル「善悪はそれを用いる者の心の中にあり、技巧の開発者達がよく使う言い訳だな」


夢邪鬼「せ、せやけどこの夢はそういう事やないんやで!」

ユミル「なら、どういう事なんだ?」

夢邪鬼「…………あれは、どこぞの裏道やった」

ーーー
ーーーー
ーーーーー

夢邪鬼『………ん?あんさん、こんな所で何してまんの?』

アニ『…………あんたに教える必要は、ない』


夢邪鬼「……わいにはすぐに分かりましたえ、かなり色んな事しょっとる人なんやなと……」


夢邪鬼『せやかてあんさん、こんな時間にあんさんみたいなお人がこないな所来るもんやないで』

アニ『………確かに、理由も無くこんな所には来たりしないよ』

夢邪鬼『ほな、なんや理由があるんでんな』

夢邪鬼『あ、わい夢邪鬼ていいますどうぞよろしく』

アニ『………アニ、アニ・レオンハート』

夢邪鬼『レオンハート……なんや、ええ響きでんな』

アニ『………姓名を褒められたのは、あんたが初めてだよ』

夢邪鬼「……これが、あの娘との出会いやった………」


アニ『………夢?』

夢邪鬼『そ!楽しい夢から悲しい夢恐ろしい夢、まあ手広うやってますわ』

アニ『…………』

夢邪鬼『せや!あんさんどうです?このわてにあんさんの夢、作らせてもらえまへんやろか?』

夢邪鬼『なんやあんさん、随分と色んな物しょっとるみたいやし』

夢邪鬼『無論ロハでっせ、何があったんか知らんけどたまには羽休めんと』

アニ『夢…………』

アニ『私の夢は………』

アニ『ミーナがいて、馬面と死に急ぎが喧嘩しててライナーやベルトルトやコニーやサシャやクリスタ達と……』

アニ『ずっと仲良くしていきたい……』

ーーーーー
ーーーー
ーーー

ユミル「………………」

ユミル「……話は分かった」

ユミル「だが、それとこれとは別だ!今すぐ私らをこの夢から出してもらおうか!」

夢邪鬼「あかんあかんあかん!!!そないな事したら、この夢潰れてまう!!」

ユミル「はぁ………」

ユミル「お前に一つ言っといてやる……」

ユミル「夢なんてのは現実逃避でしかない、その夢にしがみつくのはどうかと思うぞ?」

夢邪鬼「…………」


夢邪鬼「………わいは、あの娘の純な夢を作ってあげたいんや」

ユミル「……確かに、アニからすればこの世界はいいかもしれないな……」

ユミル「だが夢は夢だ……いつかは現実に戻るべきだ……」

夢邪鬼「…………あの娘に、帰れる現実があるとでも言うんでっか?」

ユミル「…………」

夢邪鬼「あの娘は……現実に戻った途端に不幸が待ち受けているんや……」

夢邪鬼「そんなあの娘の夢を取り上げて、あんさんは責任を負えるんでっか?」

ユミル「そいつは無理だ……」

ユミル「だが夢は現実で戦ってこそ意味がある、こんな世界に逃げ込むなんざ死んだも同然だ……」

夢邪鬼「リアリストでんなぁ……」

ユミル「……現実逃避する奴ををロマンチストと呼ぶならな……」

とりあえずここまでにします!

>>223
いや、違うんだ
マルコはアニの中で必要なものとされなかったのかなって。
ジャンがいるのに、その親友は認識されてないんだなぁ…
と思ったんだ

ジャンはエレンとよく絡むし日常風景の一部だからじゃない?
マルコはジャンがミカサに撃沈されてからでてくるだけだし
そういう意味では必要ないんじゃね

再開します


>>242>>243

ここだけの話、あんまり人を増やすと書ききれなくなるので(途中で出すの忘れてたり……)人員削減したらマルコも消えました

が、アニからすればマルコは友達の友達程度なのかなとは思います


夢邪鬼「……………」

ユミル「……………」

ユミル「………!?」

ユミル「な……いつの間に!!」


ガラス「キラッ……」


夢邪鬼「おや?ようやく気づかはりましたな?」

夢邪鬼「いや~さっきはどうなるかと思たけど……」

夢邪鬼「ま、なんの術も心得てないあんさんらの敵では無いっちゅーこっちゃ」


ユミル「おい!!ここから出せ!!」ダンダン!

夢邪鬼「あんさんには、わいが作った別の夢に入ってもらって」

夢邪鬼「あの娘の夢を完成させようってこっちゃ」

夢邪鬼「まぁ、この辺もわいの計画通りってとこでんな」スタスタ

ユミル「あ!おい!!私をどうするつもりだ!」ダンダン!

夢邪鬼「あー、この夢完成させるだけやさかいに、悪うはしやしまへん!」スタスタ

夢邪鬼「この辺も夢邪鬼の心配りってやつでんな」スタスタ


夢邪鬼「まぁ、これであの娘の夢の通りの人も残せたし」スタスタ

ーーーー
エレン「ミカサ……耳掃除してくれないか?」

ミカサ「……分かった///」
ーーーー

夢邪鬼「邪魔者も排除できたし」スタスタ

ーーーー
アルミン「これが………外……」

アルミン「うわぁ……綺麗だな……」

アルミン「これが海かな?」
ーーーー

夢邪鬼「この夢から出て行ってもらった人たちには、その人たちの夢を作ってあげるというサービス付き!!」スタスタ

夢邪鬼「素晴らしいでっしゃろ?」スタスタ


夢邪鬼「ま、こうでもせんと、皆はん立ち退いてくれへんからなぁ…」スタスタ

夢邪鬼「これでこの夢も安泰や」スタスタ

夢邪鬼「あとはあの娘がこの夢にいといたら完璧や!」スタスタ

夢邪鬼「いや、久々にええ仕事したような気するなぁ…」スタスタ

夢邪鬼「はっはっはっ」スタスタ

エレン「………」

夢邪鬼「はっはっはっ…はぁ!?」スタスタ

エレン「………」


夢邪鬼「おんどりゃ!何しとんねんこないな所で!?」

エレン「ミカサやアルミンが消えた原因を探るために、ユミルを尾けてきた…」

エレン「そして、全てを今把握した……」

夢邪鬼「ほーかほーか!!ほな、おんどれじっとしてれ」

夢邪鬼「今すぐこの記憶消したるさかいに」

エレン「させるか!!」バッ

夢邪鬼「ぐえっ!」ドシャ


エレン「さっきユミルも言ってたろ!!」

エレン「夢は現実で追い求めてこそ意味がある!!」

エレン「そんなことも分かってねぇくせに」

エレン「夢作ってんじゃねぇ!!!」グググ…

夢邪鬼「なんやねん!!そんなん夢なんて現実で叶うわけないやなんか!!」ジタバタ

エレン「それを叶えようとする事が重要なんだ!!結果なんて、それが生み出した飾りだ!!」


夢邪鬼「冗談やあらへんで!!ほな、わいが今までこさえてきた夢はなんやねん!!」ジタバタ

エレン「てめぇが作ってきた夢は、その場しのぎの現実逃避だ!!」

エレン「そんなものに浸ってるから、どんどんみんな堕ちていくんだ!!」

エレン「現実が嫌なら死ねばいい!」

エレン「死ぬ事が嫌なら現実で生きるしかない!!」

エレン「両方嫌だと言う奴が、現実逃避に堕ちて、廃れてくんだ!」

夢邪鬼「わいはその人たちの夢を作ってあげたんや!!なんか文句あるんかいな!!」

エレン「俺が言いたいのは!!」グググ…



エレン「現実で必死に生きてる奴を、巻き込むなってことだ!!」

エレン「アニが生きたいか死にたいか、こんなものに逃げたいかは知らない!」

エレン「だが少なくとも俺たちは、必死に生きようとしてる!!」

エレン「そういう奴らを巻き込んでんじゃねぇ!!」

夢邪鬼「夢を完成させるには、おんどれみたいな人も必要なんや!!仕方のない事なんや!!」

エレン「何てめぇの勝手な都合を押し付けてんだ!!」

エレン「とにかく!!俺は現実に帰る!!」

夢邪鬼「ちょちょちょ、ちょっと待って~な」


夢邪鬼「ほな、この夢にあんさんおらんがな、どないすんねん」

エレン「俺の知った事じゃない……てめぇでなんとかしろ」

夢邪鬼「おんどりゃええ加減にせぇ!!」ヒョイ

エレン「なっ…!抜けられた!」

夢邪鬼「せっかく作った夢壊されてたまるかい!!くらえ!!」ポイポイポイ

エレン「なっ!おい!!投げるな!!物を投げるな!!」

夢邪鬼「この夢はあの娘の夢や!!守るで!わいは何が何でも守るで!!」ポイポイポイ


エレン「痛って!」コンッ

エレン「………ん?ラッパ?」

夢邪鬼「え?あ!あぁぁぁぁぁ!!!やめてぇ返してちょうだいぃぃ……」

夢邪鬼「それはバクを呼ぶ大事な大事な……はっ!」

エレン「バク?」

エレン「そういえばアルミンが言ってたな……」

エレン「夢を食う動物がいるとかなんとか……」

エレン「確かそいつの名前がバクだったな……」


夢邪鬼「やめてぇ…壊さんといてぇ……」

エレン「言ったはずだ!俺は必ず、現実へ帰る!!」

エレン「俺の夢は、現実で叶える!!」スゥゥゥゥ

夢邪鬼「や、やめぇぇぇ」


ラッパ「パッパパッパパッパパー♪」


ーー食堂ーー


ーーパッパパッパパッパパッパ♪
パッパパッパパッパパー♪


豚「……ンゴ!」ギラーン

豚(バク)「ンゴゴゴゴ!!」ムクムクムク

バク「グワァァァ!!」ゴォォォォ

廃墟「バキバキバキ」


ーー壁の上ーー

エレン「あ、あれがバク……街を食べてやがる………」

夢邪鬼「ダーホッ!カス!ボケ!」ドカドカ

夢邪鬼「ああぁ……なんで壊さなあかんのやぁぁ…」

エレン「俺はただ、現実へ帰りたいだけだ!」

エレン「関係無い人を巻き込んだ罰だ!」


バク「グァァァァァ!!」ゴォォォォ


エレン「な、こっち向かってくる!!」

夢邪鬼「うわぁぁぁ!!」


エレン「ダメだ!吸い込まれる!!」

夢邪鬼「ぎゃぁぁぁぁぁ!!」

エレン(あれ?でもこのまま行くと、現実へ帰れるんだよな?)

破片「ヒュゥゥゥゥゥ……」

破片「ゴンッ!」

エレン「痛っ!!!」クラクラ

エレン(い、意識が……)クラクラ…

夢邪鬼「おんどりゃぁ!逃がさへんでぇぇえ!!』

今日もここまでです

ちょっと忙しかったのであまり更新できませんでしたが……

再開します


ーーー
ーーーー
ーーーーー

エレン「………はっ!」ガバッ!

エレン「ここは………食堂?」

エレン「……そうか!確か俺は食堂で眠り込んじまったんだ!」

アルミン「あ、起きた?」

エレン「あぁ、寝てる間も起きてた気分だけどな……」

アルミン「どういうこと?」

エレン「かなり現実味のある夢だった………」


エレン(そういえば、あれはアニの夢なんだよな………)

エレン(あいつの夢………あれが………)

アルミン「まあ、夢を見てる時はそれが夢だとは気づきにくいものだよ」

エレン「そんなものなのかな……」

アルミン「考えてみれば、今僕とこうして話してる事も夢じゃないという確証も証拠もない」

エレン「ははッ……まさか……」


アルミン「まさかなんかじゃないよ」

エレン「え?」

アルミン「エレン、今こうして僕と話してる世界が現実でないとしたら?」

アルミン「いや、そもそもエレンには現実を現実だと決めれるのかい?」

アルミン「現実だと判断するしっかりした基準を持ってるのかい?」

エレン「…………」

アルミン「僕はそんな物持ってないし、決めれない……」

エレン「………なぁアルミン、言ってることが分からねぇんだが」

アルミン「エレン、よく聞いて……大事な事だから……」


アルミン「エレンはもちろん、普通に夢を見た事があるよね」

エレン「あ、あぁ……」

アルミン「そして目が覚めて、さっきまで自分がいた所は夢だと気づくよね?」

エレン「まぁな」

アルミン「でも夢の中にいる時はほとんど、そこが夢だとは気づかない……」

アルミン「気づく時は、そこを出た後とかに客観的に見て初めて気づく……」

アルミン「でも、客観的に見ても気づかない時があるんだ……」


アルミン「自分は客観的に見てる、という主観で物事を見てる場合は気づかない……」

アルミン「主観的視点でその世界の事に気づかないのは、基準を自分自身に置いてるからなんだ……」

アルミン「単なる思い込みの可能性もあるし、考え過ぎの可能性もある」

アルミン「ここからは、人それぞれの考え方の話になるけど……」

アルミン「基準を自分自身に置いてるなら、周りが何と言おうと自分が『ここが現実』と思えばそれは現実になる」

アルミン「その世界にいる時の自分が基準なんだから、まぁ自然とそうなるよね……」


アルミン「でも本当の現実……ここではややこしいから、色々な人が集まってる集合体としよう」

アルミン「基準を自分に置いた場合、その集合体を現実としてないかもしれないよね?」

アルミン「そこで出て来るのが客観的視点なんだ」

アルミン「客観的に物事を見るのはかなり難しいことだけど、真実に……その集合体を現実と決めれる可能性は主観的視点より高くなる」

アルミン「この辺りは人によって考え方が違うから何とも言えないけどね……」

アルミン「で、エレン………」

アルミン「エレンはここを、この世界をどう思う?」

エレン「…………」


アルミン「こうして僕と話してる事も、『実は夢なんです』という可能性もある」

アルミン「僕が何を言おうと基準をどこに置くかも、どう判断するかも、どう行動するかも最終的にはエレン自身が決める事だ」

アルミン「人は生まれながら自分を主人公とする物語を歩んでる……」

アルミン「その主人公に最後まで着いて行くのも自分自身だよ、エレン……」

アルミン「………どうするんだい?」

エレン「……………アルミン」

エレン「……ありがとな!お前のおかげで現実に帰れそうだ!」

ーーーーー
ーーーー
ーーー



ーーー
ーーーー
ーーーーー

ーー……レン!エレン!

ミカサ「エレン起きて!!気絶してる場合じゃない!!」

ミカサ「早くしないと……カルラおばさんが!!!」

エレン「………ん?」

エレン「はっ!!」

エレン(ここは……?)

エレン(ミカサ……?)

っと、今日はここまでです

再開します


エレン(かなり幼いような……)

エレン(………ん?この光景……はっ!!)

ミカサ「早くエレン!!柱をどかさないと!!」

エレン「母さん……?母さん!!」

カルラ「エレン!!逃げて!!」

エレン「俺だって逃げたいよ!!だから早く!!」

カルラ「私は……足が瓦礫で潰されて動けない……!!」


カルラ「エレン!!ミカサを連れて逃げて!!」

エレン「嫌だ!!」

カルラ「どうして最後まで言うこと聞いてくれないの!!」

ハンネス「………」パシュゥゥ、スタッ…

カルラ「ハンネス!!」

カルラ「二人を連れて逃げて!!」

ハンネス「………見くびってもらっちゃ困るぜ、カルラ」

ハンネス「俺は巨人をぶっ殺して、きっちり三人とも助ける!!」タッタッタッ

カルラ「戦ってはダメ!!ハンネス!!」


ハンネス「確かに二人なら助けられる……だが祈るぞ!」

ハンネス「俺は俺の恩返しを通す!!」

巨人 「………」ズシン…ズシン…

ハンネス「はっ…………!」

ハンネス「…………くっ!」タッタッタッタッ!

ハンネス「……」ガシッ!ガバッ!タッタッタッ

エレン「おいハンネスさん!!なにやってんだよぉぉ!!」

エレン「母さんが……母さんがまだ!!」


カルラ「エレン!ミカサ!!」

カルラ「……生き延びるのよ!!」

ミカサ「………!!」

巨人「ニタァ……」グッ……

カルラ「!!!!」ジタバタ

エレン「やめろおおぉぉぉぉぉぉ!!!!」

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ーー壁上ーー

エレン「はっ!!!」ガバッ!

エレン「はぁ……はぁ……!」

エレン「?」

エレン「…!?」

エレン(………ここは?)

アルミン「エレン!待ってまだ動いちゃ……」

エレン「アルミン!」


エレン「ここはどこだ!?今はいつだ!?どういう状況なんだ!?」ガシッ…

アルミン「エレン落ち着いて!動くんじゃない!」

アルミン「まだ怪我の度合いがわからないだろ!」

エレン「…………!!」

アルミン「エレン、どこまで覚えてる?」

エレン「…!?」


アルミン「え…?何も覚えてないの……?」

エレン「………というより、俺は元から知らねぇ」

アルミン「…………」

アルミン「エレン、これから話すことはとても辛いことだ……」

アルミン「落ち着いて聞いてくれ……」

エレン「あ、あぁ………」


アルミン「巨人との交戦で、かなりの被害が…」

エレン「ちょ、ちょっと待ってくれ!」

エレン「なんで巨人と交戦してるんだ?」

アルミン「………え?そこから覚えてないの!?」

エレン「だから、俺は元から知らねぇんだよ」

アルミン「分かった、なるべく詳しく説明するから長くなるけど……」

エレン「大丈夫だ」


アルミン「まず、今は850年」

アルミン「7時間前、超大型巨人がまた現れて、トロスト区の扉を破壊」

アルミン「そして、ピクシス司令の指揮の下でトロスト区に侵入した巨人と交戦」

アルミン「その戦闘で僕らはほぼ壊滅状態………」

アルミン「戦力の三分の二を失った………」

エレン「………!!!」

エレン「………ミカサ………は?」

エレン「ミカサは!?」


ミカサ「」

エレン「お、おい………お前ほんとは生きてんだろ……?」

ミカサ「」

エレン「なあ……そろそろ返事してくれてもいいんじゃなねぇか?」

アルミン「エレン………」

エレン「ぅ……嘘だ…………」

エレン「うわぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!」

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夢邪鬼「……っと、どうもどうもご静聴ありがとうござーます」





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エレン「……………………」

夢邪鬼「この二つは、こたえたみたいでんなぁ……」

エレン「……………………」

夢邪鬼「あんさん……夢で良かったと思ってるやろ?」

夢邪鬼「現実やなくてよかったと……」

エレン「……………………」


夢邪鬼「夢やからこそ、やり直しが効くんや」

夢邪鬼「なんべんでも繰り返せんのや」

エレン「……………………」

夢邪鬼「でもまあ、夢も現実もそう大して変わらへん」

夢邪鬼「ほなわざわざ厳しい現実で暮らすより、夢の世界で楽しく暮らした方がええんとちゃいますん?」

エレン「……………………」

夢邪鬼「厳しい現実よりも、楽しい夢へ………」

夢邪鬼「そうやって今まで夢こさえさせてもろてんのや」

夢邪鬼「あんさんもどうです?」

エレン「……………………」

夢邪鬼「それとも厳しい現実に、何かあるとでも思ってはるん?」


夢邪鬼「ま、ここまできたらあんさん次第や」

夢邪鬼「わいはこの先の方で待っとるさかい、決心ついたら来なはれ」

夢邪鬼「あんさんの夢もちゃんとこさえさせてもらいますで」

夢邪鬼「ほな、待ってまっせ~………』

エレン「……………………」


エレン「…………俺は」

エレン「…………俺は!」

エレン「現実に帰る!!」


ーーゴゴゴゴゴゴ!!


エレン「な!なんだ!?地震か!?」

エレン「………今までの風景が、崩壊してる……!!」

エレン「はっ!!地面まで!!」


地面「ピシッ!パシパシバキバキ!」


エレン「うわっ!?やべぇ落ちる!!」


エレン「地面の下に空があるなんて………!!!」

エレン「ここは空の上か!?」


地面「ガクンッ!!」


エレン「え!?わっ!?うわぁぁぁ!!!」ヒュゥゥゥゥ……

エレン「落ちてる!!何とかしねぇと!!!」

エレン「あっ!!そうだ立体機動!!」

エレン「………くそっ!なんでこんな時につけてねぇんだ!!」

エレン「まずい!!もう地面が!!」


エレン「くそ!!どこに落ちるんだ……!!」

エレン「ん?……あれは……寮?」

エレン「いや、寮にしてはデカすぎる……城?」

エレン「どっちにしろ、このままじゃ落ちて死ぬ!!」

エレン「う……うわぁぁぁぁぁぁ!!!!」ゴォォォォォ!!


ーーー
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ーーーーー

エレン「うわっ!?」ゴロン…ドテッ!

エレン「いっ………!」

エレン「……ここは?調査兵団本部?」


ーーパッパラッパパッパラッパパッパラッパパッパパー♪


エレン「……!!」


ラッパ「パッパラッパパッパラッパパッパラッパパッパパー♪」

ナナバ「起床!!全員起床!!」


アルミン「うっ!」ガバッ!

コニー「はっ!」ガバッ!

ライナー「おりゃっ」ガバッ!

ベルトルト「……」ガバッ!


ーードタドタドタ……


ーー食堂ーー

アルミン「そういえばエレン、今朝なんでベットの下にいたの?」

エレン「え?あぁ……多分落ちたんだ……」

ライナー「おいおい、ベルトルトじゃねぇんだから……」

エレン「普通の俺なら落ちねぇよ……」

エレン「でも、昨日……変な夢見ちまってな………」

アルミン「夢?」


エレン「あぁ……なんか昔の、懐かしい感じの夢……」

エレン「ミーナにジャン、ライナーベルトルトコニーサシャクリスタ…… ミカサ「エレン!」

ミカサ「それは夢であって現実ではない」

エレン「なんだよ………まさかお前も!?」

ミカサ「……」

アルミン「……実は、僕もそれとよく似た夢を見たんだ」

エレン「お前ら……!」


エレン「……てことは、あの夢に出て来てる奴全員、見てるのか?」

クリスタ「あ、私もそんな感じの夢見たよ!」

ユミル「そういえば……ガラス叩き割って出て来たな……」

サシャ「ん~楽しかった気がします!」

コニー「確かに、全身で遊んでた気がするぜ」

ライナー(あれがアニの夢………)

ベルトルト(アニ……………)


ジャン(クソ……夢の中でもこの死に急ぎ野郎は……!!)

ジャン(夢の中ぐらい俺もミカサと……!!)

ミカサと「エレン、何かあったら私の所に来て」

エレン「俺はもう子どもじゃねぇ」

ジャン「チッ!ふざけんなよな……!!」

エレン「はぁ!?何言ってんだ!!」

サシャ「いつもの光景ですね」ヒョイパクッ

コニー「あ!!それ俺のだぞ!!」

ーーワイワイギャーギャー


ーーーー
ーーーーー
ーー地下ーー

憲兵「おい……」

憲兵「ん?」

憲兵「こいつ………泣いてねぇか?」

憲兵「はあ?こんな硬い殻に篭ってて泣けるわけねぇだろ」

憲兵「でも見ろよ………」


結晶「………」


憲兵「………本当だ」


憲兵「あれだろ?結露か何かが涙に見えただけだろ?」

憲兵「そんなもんかね……」

憲兵「それより、行こうぜ……」

憲兵「今日の飯は何だろな~」スタスタ…




夢邪鬼「………辛い現実に引き戻しといて、無責任な人達でんな」

豚「ンゴ!ンゴ!」

夢邪鬼「ほな行こか……」コツ…コツ…

豚「ンゴ!!」



アニ「……………」ツー



終わりました!
後半は忙しくて更新できたりできなかったりでしたが、なんとか完結できました!
今まで読んでくれた方、レスくれた方、本当にありがとうございました!

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