長門「……」唯「隣いいですか?」(394)

唯「~♪ 今日は~お鍋だよ~♪」フンフフーン

ポツ……ポツ……

唯「……ん?雨かぁ」

唯「今日は傘なんて持ってきてないし」

唯「本降りになる前にはやく帰らなくっちゃ!」


―――ポツポツポツ……ザアアア ザアアア

唯「うわ! 雨激しくなってきちゃったよぉ……」

唯「どうしよう……」キョロキョロ

唯「あっ!あんな所に雨が凌げるバス停はっけ~ん♪」


唯「ラッキーだよ~、あそこで雨宿りしよう」

―――――

ポツ……ポツ……

長門「……」

長門「……雨」

ザアアア ザアアア

長門「傘の構築を―――」

「雨降ってきたね」「良純またハズレか」「お気に入りの服なのに最悪ー」


長門「……」

長門「今ここで構築するのは危険」

長門「一旦向こうに避難するのが賢明」

――
―――――
――――――――

ザアアア ザアアア

唯「うぅ、ここに来るまでにだいぶ濡れちゃったよぉ」

長門「……」タッタッタ

唯(あ、あの人も雨宿りにきたのかな?)

唯「あっ、どーも」ペコリ

長門「……不覚……ここにも」ボソッ

――――ザアアア ザアアア

唯「……」

長門「……」

唯(き、きまずい……)

唯「雨……どんどん酷くなってきましたね」

長門「……」


唯「……」


唯「あ、あの~」


長門「……何?」


唯「その制服北高ですか?」


長門「……」コクリ

唯「や っ ぱ り!」バッ

唯「じゃあ凄く近くですね!私桜ヶ丘なんですよ
あ、因みに何年生なんですか?」

長門「……2年」


唯「わぁ、私もね、2年生なんだぁ!」ニコッ

唯「あっ……///

急に馴れ馴れしくなってごめんなさい……」シュン


長門「……構わない」


唯「!!」パァア

唯「あ、あのね、私平沢 唯っていうんだ!
良かったよー
このまま長い時間気まずい雰囲気で過ごさなきゃいけないと思ってたんだ 」


長門(ユニーク)

唯「え、えーっと」チラッ

長門「……長門有希」

唯「長門……有希さん?」

長門「……」コクリ

唯「へぇーじゃあ有希ちゃんだねっ!」ニコッ

ザアア ……ポツ……ポツ

――
―――――
―――――――

唯「―――でね、私最初は軽音部ってカスタネットとか軽~い音楽をする所だと思っててね」

長門「……軽音楽とはryのような音楽のこと」

唯「へぇー有希ちゃん詳しいね!
あ、もしかして有希ちゃんも軽音部!?」

長門「違う」フルフル

長門「軽音部ではなく文芸部、コンピ研、SOS団に所属している」

唯「SOS団?
何する部活なの?」

長門「……主に涼宮ハルヒの監察」

唯「?」

唯「んー、よくわかんないけど……3つも掛け持ちしてるなんて凄いね!」

長門「……」

唯「私なんて不器用だから絶対掛け持ちなんて出来ないよ」

長門「……雨」

唯「ほぇ?雨?」


唯「あ、雨すっかりあがってるね

有希ちゃんと話すのに夢中になっちゃってきずかなかったよ」エヘヘ

唯「あっ!?」

長門「?」

唯「今日は鍋の日だったよ!
どうしよう~、憂待たせちゃってるかも……
ごめん、急いで帰らなくちゃ
そ、それじゃ有希ちゃんまたねっ!」タッタッタ

長門「…ユニーク」

――――平沢家!

唯「――それで遅くなっちゃって……ごめんねー憂」

憂「ううん、いきなりの雨だったし仕方がないよ」


唯「でもね、雨のおかげでね、お姉ちゃん他校のお友達が出来ました!」

憂(今日の出来事を一生懸命話すお姉ちゃん……可愛い!)

唯「―――それでね、とっても可愛い子なんだ、その子
お人形さんみたいな子だったなぁ……」

唯「あっ!」

憂「どうしたの?お姉ちゃん」

唯「メアドきくの忘れちゃったよぉ!」シュン

憂(落ち込むお姉ちゃんも可愛い///)

憂「だ、大丈夫だよ!
ほら、北高ってうちの高校とわりかし近いし
またきっと会えるよ!」

唯「そうかな?」

憂「そうだよ!すぐに会えるよ
それより鍋出来てるから早く食べよ、ね?」

唯「そうだよね、また会えるよね!」

唯「いっただっきまーす」

―――長門家

長門「……」

 唯『有希ちゃん!』

長門「……」

長門「彼女の話はとてもユニーク」


長門「彼女は 感情 の移り変わりが激しい」

長門「……私には無いもの」

長門「……とても興味深い」

―――桜ヶ丘軽音部
律「あと1ヶ月で文化祭かー
はやいもんだなー……」

澪「そう思うんなら少しは練習しろ!」

唯「大丈夫だよ!あと1ヶ月もあるんだよ?」

梓「あと1ヶ月 しか ないんです!」

梓「もー、はやく練習しましょうよー」

紬「まぁまぁまぁまぁ」

ワイワイ ワイワイ

―――北高SOS団!

ハルヒ「我がSOS団は今年も映画を撮ります!」バンッ

長門「……」

キョン「……ハァ」

古泉「んっふ」

みくる「ふえぇ、ま、またですか~?」

ハルヒ「あったり前じゃない!

私は去年の映画の出来なんかで満足してないわよ

今年は去年よりももっと良い映画をとるんだから!」


キョン「……で、その映画とやらの脚本はちゃんと考えてるのか?」


ハルヒ「そんなものいらないわ!即興で考えればいいじゃない」

キョン「ヤレヤレ……」

古泉「おや、珍しいですね、あなたが涼宮さんの意見に反対しないなんて」ボソッ


キョン「そりゃ言いたい事は数え出したらキリがないくらいあるがな、俺だって馬鹿じゃない

あいつの滅茶苦茶な事にいくら俺が正論を言ってもあいつが聞く耳を持ってくれないことぐらいもう学習しちまったのさ」ボソッ


古泉「んっふ、それは朗報ですね、そちらのほうが我々としても助かります」ニコッ

長門「……」


ハルヒ「主役は勿論みくるちゃんよ!いいわね?」

みくる「ふえぇ、もう嫌です~」ビクビク

ハルヒ「なーに言ってるの!みくるちゃん?これは団長命令よ!?」

長門(……いつもより時間が長く感じる……)

キョン「おい、ハルヒ
いい加減にしろ!朝比奈さんは嫌がってるじゃないか!」


長門(いつもと変わらない部室……なのに……何か物足りない……)

古泉「おや、学習したんじゃなかったんですか?」ボソッ


キョン「朝比奈さんの事となれば話は別だ!」キリッ

ワイワイ ガヤガヤ

長門「…………」


長門(分からない……とても退屈に感じる……)

―――軽音部帰路!
梓「もー結局全然練習してないじゃないですか!」

律「とかいいつつ梓はちゃっかりお菓子3つも食べてたじゃないか」ニヤニヤ


梓「うっ…そ、それは……」

唯「食いしん坊なあずにゃん可愛いー♪」

紬「ホント、鯛焼きにかぶりつく梓ちゃんは猫さんみたいで可愛いかったわ♪」

澪「おいおい、皆して梓をいじめてやるなよ」

澪「それに梓のいう通りだ!
全然練習出来てないじゃないか
月曜はティータイムなしでちゃんと練習するぞ!」

律唯紬「ほーい」


澪「梓もこれで文句なしだな?」


梓「!! はいっ!」

梓「あ、あのそれと……」


梓「皆さん日曜日スタジオいって練習しませんか?私いい所知ってるんですよ」

律「スタジオかー私は全然OKだぜ」

唯「スタジオ?よくわかんないけど日曜日は暇だよー」


澪「それいいかも!」

紬「スタジオ……面白そうだわ
私も行きたい!」


梓「それじゃ決定ですね!」

―――SOS団帰路

ハルヒ「皆、明日はさっそく撮影にうつるわよ!遅れてきたら罰金だからね!」

キョン「へいへい」

みくる「はぁーい、わかりましたぁ」

古泉「んっふ、了解です」ニコニコ

長門「……了解」

ハルヒ「キョン、谷口達もちゃんと連れてきなさいよ!」

キョン「へいへい、わかってるよ」

長門「……あっ」ピタッ

長門(……バス亭)

キョン「ん?どうしたんだ?長門」

長門(……平沢唯……興味深い対象
……彼女の話が聞きたい)

長門「……私はここで」ピタ

ハルヒ「あれ?有希の家ってもう少し先じゃなかった?」

長門「少し用事を思い出した」

キョン「用事?」

古泉「おや、珍しいですね~」

ハルヒ「そう、それじゃまた明日ね!」

長門「……」コクリ

長門「……」

長門「……彼女の帰路からしてここに来る可能性は極めて低い」

長門「……」

――唯・梓帰り道!

梓「唯先輩、日曜日は2時に集合ですからね?
遅れないでくださいよ?」

唯「わかってるよー 当日は憂に起こしてもらうから大丈夫だもん!」エヘッン

梓「威張る所じゃないです!
というかもう高校生なんだから普通に自分で起きてください!」

唯(あ……バス亭)ピタッ

唯(有希ちゃんいるかな?)


梓「?どうかしましたか?先輩」

唯「ごめん、あずにゃん
ちょっと会いたい人がいるから私はあっちから帰るね」タッタッタ

梓「えっ?会いたい人? あっ、行っちゃった……」

―――バス亭!

唯「……いるかな?」キョロキョロ

長門「……」

唯「あっ!有希ちゃーん」

長門「!!」

唯「よかったー!
もう会えないかと思ったよー」エヘヘ

長門(平沢唯……彼女を見つけた時エラーの発生を確認……彼女が原因?)

長門(分からない……)
唯「?」

長門(ただ……私という個体が彼女に興味を抱いているのは確か)

長門「……せて欲しい」ボソッ

長門「もっとあなたの話を聞きたい」


唯「!」パアァ

唯「うんっ!私も有希ちゃんとおしゃべりしたいな!」ニコッ

――
――――
―――――――

唯「―――でね、妹も桜ヶ丘なんだよー」

長門「あなたの妹?」

唯「うん、憂っていうんだけどね、とても良くできた妹なんだよー!」エッヘン

長門「……」ポワワーン

~~~妄想~~~

唯『あははーあはははー』ゴロゴロ

妹『お姉ーちゃーんあははあはははは』ゴロゴロ

唯『妹ー!あははあはは』ゴロゴロゴロゴロ


~~~~~~~~

長門「……ユニーク」

唯「憂はね、料理がとっても上手なんだよ!
あっ、そうだ有希ちゃん明日の晩暇かな?」

長門「特に用事はない」

唯「じゃあ、明日はうちにきて晩御飯とりなよ!」

長門「あなたの家に?」

唯「うんっ!私と憂がよりに手をかけたご飯をご馳走するよー!」

長門(エラーの原因かもしれない彼女の家にいくのは危険)

長門(……)

長門(……彼女の家にいけば原因がはっきりと分かるかもしれない)

唯「だめかな?」

長門「…了解した」

唯「わぁーい、有希ちゃん大好き!」ダキッ

長門「……」

長門(……温かい)


―――平沢家!

憂「良かったね!お姉ちゃん!」

唯「うん、メアドもばっちり交換したよー」

憂「明日は忙しくなるねー」

憂(久しぶりにお姉ちゃんとお料理……楽しみだなぁ)

唯「うん!有希ちゃんを驚かせちゃおう!」

―――土曜日 団活後!

ハルヒ「うん!初日にしてはまずまずだったわね!」

ハルヒ「みんなーお疲れ様
今日はここで解散よ!」

みくる「疲れました~」

キョン「今日は特に何事もなく終わったな」

古泉「ふふ、まるで何か起きてほしかったかのような口振りですね」

キョン「まさか ホッとしただけだ」

長門「……」ジー

キョン「……ん?」

長門「……」クイクイ

キョン「なんだ?長門
図書館か?」

長門「違う」フルフル

長門「相談がある」
キョン「相談?」

長門「……」コクリ

長門「つい2日前から微量ながら私にバグが蓄積してきている」

キョン「バグ?」

長門「……」コクリ

キョン「それで、そのバグとやらの原因はまだ分かってないのか?」

長門「……平沢唯」

キョン「平沢唯ぃ?」

長門「……」コクリ

キョン「誰なんだそれは」

長門「平沢 唯 16歳性別女性
血液型O型
身長156cm
体重50kg
桜ヶ丘高――――」

キョン「あ、いや長門
もう、いい」

キョン「で、その平沢唯っていうのは何者なんだ?

未来人か?超能力者?それともお前と同じ対有機生命体なんたらかんたらか?」

長門「……」フルフル

長門「彼女はいわゆる一般人」

キョン「一般人!?
じゃあなんだ?
俺たちと同い年のごく一般的な女子高生がお前に悪影響をあたえてるのか?」

長門「……分からない」

長門「ただ……」

キョン「ただ?」

長門「彼女と話をしていると私の中に何かが生まれる」

長門「私にはそれが何かが分からない」

キョン「長門……お前もしかしてそれ……」


長門「彼女と会話していると時間がたつのがとても速く感じる……」


キョン「……ップ」

長門「!?」

キョン「ハッハハハハハハ」

長門「何故笑う?」

キョン「い、いやスマンスマン嬉しくなってな、つい……プッハハハ」

長門「?理解不能
教えて欲しい」

キョン「いや~まさか長門にもなぁ
いや~俺は嬉しいぞ!」

長門「……もったいぶらないで欲しい」

キョン「長門、あのな
それは俺が思うにバグじゃないぞ!」

長門「……バグではない?」

長門「じゃあ何?」

キョン「嬉しいとか楽しいという感情だ」

長門「……感情?」
キョン「あぁ、平沢さんと交流をもつことでお前自身に感情が産まれようとしているんだ」

キョン「長門、お前は平沢さんにあったら嬉しいと感じて喋っていると楽しいと感じるから時間がたつのが速い」

長門「……私に感情が産まれようとしている?」


キョン「いや~よかったじゃないか長門
俺は本当に嬉しいぞ!」

長門「……」

長門「……もういい、理解した感謝する」スタスタスタ

キョン「おう、長門またな!」


長門(対有機生命体コンタクト用ヒューマノイド・インターフェースである私に感情などない)

長門(彼はちゃんととりあってくれない……)

長門(自分でバグの原因を探らなければ)


ブーブーブー

長門「携帯……」

長門「送り主は平沢…唯」

長門「『いつものバス停で待ってます』」

長門「……」スタスタスタ

―――バス停!

長門「……」スタスタスタ

唯「あっ!有機ちゃーん!」

長門「!」(……バグが発生)

 キョン『お前は平沢さんと会うと嬉しいと感じるんだ』


長門「……」

唯「?どしたの?有希ちゃん」

唯「なんだか元気ないよ?」

長門「!……大丈夫」

唯「そう?えへへーじゃいこっか!」

ギュッ

―――平沢家!

唯「ただいまぁ!」

長門「お邪魔する」

憂「あっ!お姉ちゃんお帰りなさい

長門さんこんばんは、お姉ちゃんがお世話になってます」ペコリ

長門「!」

憂「ささ、上がってください」ニコッ

長門「……」ジー

憂「?何か私の顔についてますか?」

長門「……」クルッ

唯「ん?どったの?有希ちゃん」

長門「……」ジー

唯「あっ!遠慮はしなくていいよー
有希ちゃんはお客様なんだから~」

長門「……ユニーク」

―――食後!

唯「ご馳走様でしたー」

憂「お粗末様でした」

長門「……とても美味しかった」

憂「よかったー、もしお口にあわなかったらどうしようかと」

唯「えへへーやったね!憂!」

長門(……食事中彼女達との会話の時にバグの発生を確認)

 キョン『それはお前が楽しいと感じているからだ』

長門(これが……楽しいという感情?)

憂「後片付けは私がやっておくからお姉ちゃん達は部屋で遊んできなよ」

唯「わーい!憂ありがとうー」

唯「ねね、有希ちゃん私の部屋にいこっ?」

長門「構わない」

―――唯部屋!
唯「ジャジャーン」
唯「紹介します!私の相棒ギターのギー太です!」ジャカジャカ
長門(ユニーク)

唯「今晩は有希ちゃんのために単独ライヴを開きます!」

長門「……」パチパチ

唯「よーしいくっよー!」

ジャンジャカジャカジャカ

唯「――――あれ?えーっと……ちょ、ちょっと待ってね」アセアセ

長門「?」

唯「えーっと…ここは……」

長門「……貸してみて」

唯「えっ!?ギー太を?」

長門「……」コクリ

唯「?はい」

長門「……」

ジャンジャカジャカジャカ

唯「う、うまい!」

――――
――――――――

憂(ふぅ……洗い物も一段落ついたよ)

ジャカ ジャカ ジャカ

憂(あ、ギターの音だ)

憂(ちょっと覗いてみよう)ソー

唯「―――」
長門「――…―――」
ジャカジャカジャカジャカ

憂(うふふ、お姉ちゃん長門さんにギター教えてる)

唯「えーっと、こう?」
長門「……違う、そこはそうではない、その指はこう」

憂(えっ!?)

唯「こうかな?」
長門「そう」

ソー、パタン

憂(……)

憂(……お姉ちゃん、お客さんの長門さんに教えられてる……でもそんなお姉ちゃんも可愛い!!!)

――
――――
――――――――

唯「いきます!」

ジャカジャンジャカジャカジャカジャカジャカジャカ

唯「す、凄い」

唯「できた!完璧にできたよ~」

長門「……」パチパチ

唯「有希ちゃんありがとう~♪」ダキッ

長門「構わない」

唯「いや~、でも有希ちゃんは凄いなぁ、あずにゃんより上手いや!」

長門「あずにゃん?」
唯「うん、後輩のね、中野 梓ちゃん!
とってもちっさくてね、ギターがうまくて猫みたいな可愛い子なんだよー」

長門「ギターがうまい……小さい猫」ポワワーン

~~~妄想~~~

梓『にゃー』ギュイーン ジャカジャカジャカジャカ

梓『ふにゃああん!』ギュイギュ-ン

唯『あずにゃんすごーい!』
~~~~~~~
長門「……」

長門「一度あってみたい」
唯「ほぇ?あってみたい?」

唯「そうだ!明日私達軽音部はスタジオって所にいって練習するんだけど有希ちゃんもきなよ!」

長門「私は軽音部ではない」

唯「大丈夫だよ!有希ちゃんギターうまいし」

唯「それに、みんなにも有希ちゃんを紹介したいなー」

長門「……分からない」

唯「?」

長門「何故あなたが私にそこまでよくしてくれるのかが分からない」
長門「私とあなたは高校も別
これといった接点はない
あなたが私によくしてもあなたの得にならない

なのに何故?理解出来ない」

唯「うーん、なんでっていわれても……有希ちゃんと一緒にいたら楽しいからかな?」ニコッ

長門「!!」

長門「……楽しい?」

唯「うん!私ね、有希ちゃんとお喋りするの好きだよー

有希ちゃんは私の話を楽しそうに聞いてくれるし
なんだかもっと喋りたい!って思っちゃうんだよ」

長門(私が…楽しそうにしていた……?)

唯「それに有希ちゃんとお喋りしてるときはつらいことも忘れられるんだよ」

唯「有希ちゃんは……私といて楽しくなかったかな……?」

長門「私は……」ドクンドクン

長門(私は……私には感情が産まれることは……)

キョン『感情が生まれたんだよ、お前には』

唯『一緒にいて楽しいからかな?』




長門「……私もあなたという個体が興味深い」



長門「平沢 唯、私はあなたと一緒にいて 楽しい」

唯「!!!」パアァ

唯「有希ちゃーん」ダキッ

長門「……」

ギュー

唯「ありがとう!嬉しいよ~」

唯「ねね?じゃあ明日きてくれるよね?」

長門「……」コクリ

唯「私たち親友だねっ!」

長門「……親…友?」

唯「うん!
私たちは親友だよ~
だから有希ちゃんも私のこと『唯』って呼ばないとね!」

長門「?何故?」

唯「なんでもだよ!」ブー

長門「了解した……唯」

唯「えへへ~」

――
―――――
――――――――

長門「お邪魔した」

憂「またいらしてくださいね」ニコッ

唯「有希ちゃんまた明日~!」

長門「……」コクリ


長門「……」トテトテ

長門「彼に報告しよう」

ピポパポ プルルプルル
キョン『どうしたんだ?長門
またハルヒか?』

長門「いや、違う
昼間の件」

キョン『あぁ、バグがどーのってやつか
原因わかったのか?』

長門「あなたのいう通りだった」

キョン『おぉ!そうか、やったじゃないか!』

長門「この結果によって我々の自立進化の可能性にも大きく期待できる」

キョン『そうか、平沢さんとはどうだ?』

長門「……親友になった」

キョン『凄いじゃないか、親友になれたのか』

長門「そう……できればあなたとも」ボソッ

『キョンくーんあそぼーよー……こら今忙しいから止めなさい』
キョン『すまんな、長門妹のせいでよく聞こえなかった』

長門「……」

長門「なんでもない、昼間の助言感謝する。それではまた」

キョン『そうか、じゃあまたな!』

プツ……プープープー

―――スタジオ!
唯「わぁー!機材でいっぱいだねー」

律「まぁスタジオだからな
……それよりも唯さっきから気になってたんだけど」

梓「この人は誰ですか!この人は!」

長門「……」

紬「まぁまぁまぁまぁ」

唯「誰って私の親友長門 有希ちゃんだよ!」

律「唯の」澪「親友?」

長門「……」ジー

梓「な、なんですか?」

長門「……猫」ボソッ
梓「」

澪「唯、遊びに来たんじゃないんだから」

紬「あら、でも観客としていいんじゃないかしら」ウフフ

律「そうだなー」

唯「ほぇ?有希ちゃんは観客じゃないよ?」

唯「有希ちゃんは私にギターを教えてくれるんだよ」

澪「この人が?」

梓「ゆ、唯先輩の指導係は私がやりますから間に合ってます!」ギラッ

長門「?」

唯「有希ちゃんは多分あずにゃんより上手だよ?」

梓「!」

紬「梓ちゃんより上手ってことは他校の軽音部?」

唯「んーん違うよ」
律「じゃあ経験者か?」

唯「ねね、有希ちゃんギター歴いくつだっけ?」

長門「二日」

律紬梓澪「……」

梓「そ、そんな人に私が負けるわけありません!」

唯「えー、有希ちゃんの演奏聴いたらあずにゃんも驚くよ」

唯「あれーみんなその顔は信じてないなぁ」ブー

澪「まぁ……ギター歴二日の人に期待しろっていわれても」

律「漫画にでてくるチートキャラじゃあるまいしなぁ」

長門「……」

紬「ごめんなさい、私もちょっと信じられないわ」

唯「ぶー、師匠やっちゃってください!」サッ

長門「……」コクリ

長門「……」ギュイ‐ン、ガチャガチュギュイギュイギュイ

澪「は、はやい!」
長門「……」ギュイギュイギュイギュイ

紬「まぁ」

律「すげぇ……」

梓「」ポカーン

>>94さんが戻ってくるまで支援代わりにちょっと投下します




澪「なんでですか!!夏休みにやっと…やっと一つになれたばかりなのに!!」


さわ子「ごめんなさい……今は仕事の方が大事なのよ」


澪「そんな…そんな言い分がありますか!」

ガチャン

さわ子「う゛」

バタン


澪「…う、嘘でしょ?こんなマグカップで…死ぬわけ…」


さわ子「」


澪「ど…どうしよう!」


翌日


今泉「ウヘヘ…女子校ってなんか良いですよね」


古畑「何をしてんだ君はー早く状況説明しなさい」


今泉「いてっ、デコ叩かないでくださいよ

えー、被害者は山中さわ子、この女子校の教師です。死亡推定時刻は…」

向島「古畑さん!容疑者が捕まったらしいですよ!」


古畑「容疑者?」

唯「わ、私じゃないです」ガタガタ

警官「大人しくしないか!」


今泉「あら…制服に血がべったりとついてますね」

古畑「んー、とりあえず鑑識に回して。」


澪(フフ…上手く行った!)

今泉「ティーカップや受け皿の破片が散乱してますから、気をつけてください」

古畑「君に気をつけてなんて言われるなんて心外だよ」


今泉「うひゃ…ぐちゃぐちゃですね…よほど激しく争ったんでしょう」


古畑「んー、それはおかしいねぇ、被害者の後頭部に傷跡は一つだよ?
…こんなに派手に争ったんなら、相手に後頭部に一撃をくれるのは難しい…それより果物ナイフで刺した方が手っ取り早い早いんじゃないかなあ?」


今泉「なるほど…」
古畑「今泉君…軽音楽部の部員、ちょっと呼んできて貰えるかな?」

律「…なんスか?犯人は唯なんじゃないんスか!?」

澪「り、律!」

紬「律ちゃん!」

梓「もう、やめてくださ…」グズッ

今泉「だ、だから嫌なんですよ!こういうの!」

古畑「すいませんー。お気持ちお察しします。実はですね、二、三お聞きしたい事がありまして-」

澪(大丈夫だ…証拠はない。絶対大丈夫…大丈夫大丈夫大丈夫大丈夫大丈夫大丈夫大丈夫大丈夫)ドクンドクンドクンドクンドクン

古畑「大丈夫ですか?」

澪「は、はいっっ!?」

古畑「お顔、真っ青ですよ?具合がよろしくない様ですが?」

律「馬鹿。当たり前だろ!先生が死んじゃったんだから!平気なわけあるか!」

紬「律ちゃん!警察の方よ!口を慎んで!」

梓「そ、そうですよ!逮捕されちゃいますよ!」

古畑「いえいえ、私の配慮不足ですよ」

澪(…り、律、なんでお前が焦っているんだよ?)

古畑「本題に入ります…えー、二、三聞きたい事というのは、簡潔にいいますとー貴女方の楽器を鑑識に回させて頂きたいんですー」

紬「楽器…ですか?」

古畑「はい。山中さわ子さんを殴打した凶器が未だに見つからないんですよ」
律「回りくどい言い方すんなよ…容疑者なんだろ、私達?好き勝手やってくれよ!」

古畑「いえいえそんなことは、ただー」
古畑「お亡くなりになった方の事を悪く言うのは偲びないのですがー、山中先生、交遊関係が非常に…派手だった様ですー」


紬「こ、交遊関係…ですか」


古畑「多数の女子生徒と関係を持っていたらしいですー」


澪(………なっ)


古畑「その中に、含まれるのがー平沢さん、秋山さん、中野さん、田井中さん、琴吹さん、貴女方なんですー」


澪(嘘…みんなも先生と!?)

すみません

爆睡してました

保守して下さった方々ありがとうございます
昼までには終わらせれるよう頑張ります

長門「……」ジャカジャーン

唯「うん!やっぱり有希ちゃんの演奏はいつ聴いてもすごいやぁ」パチパチ

律「す、凄いってレベルじゃないぞ、こりゃ」

澪「鳥肌が……」

紬「さわ子先生より上手いかも」

唯「エッヘン!凄いでしょ!」

… … …

唯「…あれ?いつもの『先輩が威張ることじゃありません!』って突っ込みがこない」

梓「…信じられない……まさか二日の人……私が……」ブツブツ

唯「……」

長門「ユニーク」

――
――――
―――――――
唯「ふぅー、疲れたよぉー」

律「よし、今日はこれで終わるか」

梓「私はもっと長門先輩に教えて貰いたかったのに……」

律「梓は途中まで『私は教えられなくても一人で出来ます!』とか言って意地はってたくせに」ニヒヒ

紬「まさかほとんどの楽器をマスターしてたなんて……」

澪「でも今日で私達確実に上手くなったよ」

唯「これも全部有希ちゃんの指導のおかげだよー!」ダキッ

長門「……」

澪「本当に音楽関係の部活には入ってないんですか?」

長門「……」コクリ

律「うへー勿体ないなぁ」

唯「確か3つ部活掛け持ちしてるんだよね!」

紬「3つも?」

唯「うん、確かえーっと、コンピ研ってとことー、文芸部と、何団だっけ?」

長門「SOS団」

梓「なんだかへんてこりんな名前の部活ですね」

紬「どんな活動してるの?」

長門「映画撮影」

澪「映画撮影?」

律「すげーな、おい」

唯「有希ちゃんもその映画に出てるの?」

長門「……」コクリ

唯「すごーい!その映画見てみたいなぁ」

長門「文化祭で上映する」

長門「私という個体もあなた達が見に来てくれるのを望んでいる」

律「たしか北高とうちの文化祭は日にちも離れてるし」

紬「全然大丈夫ね」

唯「うんっ!ぜったい観に行くよー!」

澪「フフフ、長門さんにも私達の演奏見に来てもらわないとな」

唯「勿論だよ!
うちの学校はたしか招待券がいるんだったよね」

律「そういやそうだったな」

唯「招待券配られたら有希ちゃんに渡すね」

長門「感謝する」

―――帰り道!

唯「ねね!みんなでゲームセンター行こうよー私プリクラ撮りたいなー」

律「おっ!いいね」
梓「いいですね」

紬「まぁ、私友達とゲームセンターに行くのが夢だったの!」

澪「私も別にいいけど」

唯「有希ちゃんもいいでしょ?」

長門「構わない」コクリ

唯「じゃあ決定!
行こう~行こう~」

梓「疲れたんじゃなかったんですか?まったく」

――ゲームセンター
梓「ちょっと唯先輩!私の頭に猫耳ばっかり書かないでください」


紬「ウフフ、楽しいわ」

律「ほら、澪
お前も変顔しろよーヒゲッ!ってほら」

澪「プリクラっては、恥ずかしい……///」

唯「有希ちゃん次は右だよ!右
うん、ほら笑って!」

ワイワイ ワイワイ

長門(ユニーク……)

唯「沢山とったねー!」

梓「全部猫耳書かれてる……」

律「次はゲームしようぜ!ゲーム!」

長門「……」ジー

唯「?」

唯「有希ちゃんUFOキャッチャーしたいの?」

長門「……」ジー

ギターをもった少女の人形「……」

長門(あの人形……彼女に似ている)

唯(あの人形が欲しいのかな?)

律「ほらっ、有希演奏じゃまけたけどゲームじゃまけないからな!
あれするぞ!あれ」グイッ

長門「……」

唯(……よし)

――
――――
――――――――

律「だぁー!もう一回だ!もう一回!」

澪「おいおい、もう諦めろよ律」

梓(長門先輩スコアランキング一位……)

律「うるさい!
次はレースゲームだレースゲーム!」

長門「……」

紬「きゃっ!すごいわコレ
二人で出来るらしいわ!澪ちゃん、梓ちゃんやりましょ!」キャッキャ

バンッ バンッ バンッ

ワイワイ ワイワイ



唯「と、とれない……」

――
――――
――――――――
律「よっしゃああ
勝てた!
見てたか?澪勝てたぞ!」

梓(明らかに長門先輩がわざと負けてた……)

長門「…ユニーク」
澪「よ、よかったな律 ハハハ……」

紬「あら、もうこんな時間」

律「そろそれ引き上げるか~

ん?唯はどこいったんだ?」

梓「唯先輩ならあっちでUFOキャッチャーやってますよ」

澪「さっきからずっとしてるけど」

唯「もう少し!頑張れ頑張れ」

ウイーン ガチャ ウイーン ボサッ
唯「……あともう少しなのに」

律「おーい唯!もう帰ろうぜー!」

唯「ちょ、ちょっと待ってりっちゃん!」

唯「よし……後1回」
唯(お願い!)

ウイーン ガチャ ウイーン ガタン

唯「!!!」

唯「と、とれたぁ!」

唯「3000円つかってやっととれたよー!」

律「おーい!ゆい~?」

唯「今いくよー!」
―――帰路!

律「いや~今日は楽しかったなぁ!」

梓「たまにはこういうのもいいですね」

紬「またこのメンバーできたいわ」ニコニコ

唯「ねぇねぇ有希ちゃん有希ちゃん!」クイクイ

長門「?」

唯「ジャジャーン」サッ

長門「!」

唯 つ オラウータンの人形

長門「……」

唯「ほらっ!有希ちゃんずっとこの人形欲しそうな目で見てたでしょ?

だから頑張ってとりました」エッヘン

長門(違う人形……だけど……)

澪「あぁ、だからずっとUFOキャッチャーしてたのか」

紬「あらあら、ウフフ」

唯「はい!プレゼント!」

長門「……プッ」

長門「フフフ」クスクス
唯「ほぇ?どしたの?」

長門「いや、なんでもない」

長門「ありがとう」ニコッ

長門「!」

長門(笑った?私が……?)

唯「!!」パアァ

唯「有希ちゃんがありがとう!って言った!」

梓「今まで 感謝する でしたのにね」

長門(私という個体に大きな変化が起きている……)

―――長門家!

長門「情報総合思念体との通信を開始する」

長門「報告、涼宮ハルヒ特に変化なし

しかし、唯……平沢唯との交流に自力進化の可能性を発見」

長門「私という個体にも感情というものが芽生えはじめた可能性あり」

長門「……」

長門「!?」


長門「違う!エラーではない」

長門「……」

長門「……了解」

長門「引き続き涼宮ハルヒの監察を行う」

長門「……了解」


長門(……)

――月曜日!SOS団

ハルヒ「今日もじゃんじゃん撮影するわよー!」

ハルヒ「そうね、今日は未来人のヒーローみくるちゃんが宇宙から来た侵略者の有希と対決するシーンを撮るわよ!」

キョン「おい……ハルヒ

俺の記憶がただしけりゃこの映画は朝比奈さん演じる朝比奈ミクルと古泉が演じるアメリカ人ジョン・スミスとの国境を越えたラブストーリーじゃなかったのか?」

ハルヒ「そうよ?」

キョン「じゃー、どっから未来人ヒーローなんて設定が出てきたんだ!
宇宙から来た侵略者とバトル?
もう意味がわからんぞ」

ハルヒ「そんなことはどーでもいいの!
映画にバトルシーンは必要不可欠よ!
恋人であるジョン・スミスが宇宙人の長門有希にさらわれたの!」

古泉「おや、あつい展開ですねー!僕は賛成ですよ」ニコニコ

キョン「お前それ本気でいってるのか?」

ハルヒ「でしょ?さっすが古泉くん
アホキョンとは見る目が違うわ!」

キョン「はぁ……もういい……好きにしろ」

――
――――
――――――――
ハルヒ「 ち っ が ー う!」

みくる「ふ、ふえぇ」

長門「……」

キョン(頑張って下さい朝比奈さん)

ハルヒ「そこはもっと声を張り上げて!」

みくる「は、はひ」
みくる「み、みくるぱぁ~んち」

長門「……」パシッ

ハルヒ「……んー、何かもの足りないわ……」

ハルヒ「あっ!そうだわ!
前座が足りないのよ!」

キョン「前座?」

ハルヒ「そうよ!前座よ
いきなりボスと戦うからもの足りなく感じるの!」

ハルヒ「ボスとの戦闘の前には必ずそのしたっぱとの戦闘が必要よ!」

ハルヒ「んー、谷口はインパクトがないし……」キョロキョロ

ハルヒ「!!」

ハルヒ「あらっ!ちょうどいいものがあるじゃない!」

ハルヒ「誰のカバンかは知らないけどこれについてる人形!
いいわ~いかにも宇宙人の手下って感じがするわよ」

長門「!!!」


長門「それは……」
 唯『はい、プレゼント!』

長門(あれは……あれは……)

ハルヒ「あら!有希のだったの?」

ハルヒ「ナイスよ!有希
これをパンチするのよみくるちゃん!
そしてこの人形は爆発!
手下をやられておこった有希が―――」

長門「だめ!」クワッ

一同「!!!」

長門「それはダメ!」


古泉「……んふ、長門さんはぬいぐるみ好きだったんですかー
なら僕が後日それよりも大きくていいのを差し上げますよ」ニコッ

ハルヒ「そ、そうよ!いいじゃない
こんなぬいぐるみぐらい
この撮影が終わったら私も沢山あげるわよ」

キョン「……」

ハルヒ「だから、ね?いいでしょ?」

長門「だめ!」

長門「……いらない、他に人形はいらない」

長門「私はその人形が大事」

ハルヒ「!!」

古泉「……」

みくる「ふ、ふぇ」

燃えた

キョン「……な、なぁハルヒ」

ハルヒ「 な に ?」イライラ

キョン「今日は朝比奈さんと長門の戦闘シーンの続きをとることにしたらどうだ?」

ハルヒ「だめよ!今日はもう手下とみくるちゃんのシーンをとるって決めたんだから!」

キョン「それは後日でいいじゃないか

ほらっ、あのぬいぐるみよりいかにも宇宙人って感じのぬいぐるみを妹がもってるんだよ」

キョン「それもってきてやるから、な?」

ハルヒ「……」ムスッ

キョン「だいたいあのぬいぐるみじゃ手下として小さすぎるし
うちのはもーっとでかいぞ?」

ハルヒ「……ってきなさいよ?」

ハルヒ「ちゃんともってきなさいよ?」

キョン「へいへい、ありがとな?ハルヒ」

ハルヒ「///」カァ-

ハルヒ「じゃあバンバンとるわよー!
はい、みくるちゃんも有希もはやく、たち位置について!」
長門「……」トテトテ


みくる「は、はぁーい」

キョン「……ふぅ」ヤレヤレ

古泉「助かりましたよ
まさか長門さんがあんな行動をとるなんて思いませんでしたからね
正直ヒヤッとしました」ボソッ

キョン「長門のことは……許してやってくれ」

ハルヒ「こーら、そこの雑用二人!
仕事しなさーい!」

―――団活後!

長門「……」クイクイ

キョン「なんだ?」

長門「昼間のこと……感謝する」

キョン「あのぬいぐるみは平沢さんから貰ったのか?」

長門「……」コクリ

長門「あなたや古泉一樹に迷惑をかけた……ごめんなさい」

キョン「いや、いいんだよ
お前は人間に近づいてきてるんだ」

キョン「これからも嫌な事は嫌!って言えばいいさ」ニコッ

長門「……情報総合思念体は……」

キョン「ん?お前らの親玉がどうかしたか?」

長門「……私の変化をバグの蓄積によるものだと判断した」

長門「バグが蓄積したまま情報操作するのは危険なため情報操作の使用も禁じられた」

キョン「……」

長門「私は本当に――」

キョン「長門、お前自身は自分の変化についてどう思ってるんだ?」

長門「……私?」

キョン「そうだ、お前だ」

キョン「お前は今もバグの蓄積だと思っているか?」

長門「私は…… これがバグではなく感情だと信じたい」

キョン「そうか、ならそう信じればいいじゃないか
情報総合思念体だかなんだかしらないが感情さえもってないやつのことなんか真に受けることはない
そうだろ?」

長門「……」コクリ

長門「あなたのおかげで楽になった、ありがとう」ニコッ

キョン「!!」

キョン「どういたしまして」ニコッ

―――次の日!桜ヶ丘高校

さわ子「文化祭まであと2週間です
今から招待券配るから、誘いたい人がいるなら早めに渡しておくこと
この券もってないと親族でも生徒じゃない場合ははいれないからねー」

ワイ ワイ ガヤ ガヤ

律「おい、唯
招待券、配られるぞ」

紬「有希ちゃんに渡さなくっちゃね」ウフフ

唯「うんっ!」

律「私は聡にでもやるかな……」

紬「斉藤きっと喜ぶわ」ウフフ

唯(今日の夜わたしにいこう!有希ちゃんと会えるの楽しみだなぁ)

―――軽音部帰路!
梓「今日の練習はほぼ完璧でした!」

紬「これも日曜日の特訓のおかげね」

律「疲れた~、ちょっと喫茶店よろうぜー」

唯「さんせー!」

澪「行くか」

―――SOS団帰路!

ハルヒ「今日の撮影は完璧だったわ!」

ハルヒ「特に有希!いい演技だったわ」
長門「……」

ハルヒ「今日は打ち上げよ打ち上げ!!焼き肉いくわよー」

キョン(まだ撮影完全に終わってもいないのに打ち上げってなんなんだ)

古泉「いいですね、賛成です」ニコニコ


みくる「私もお腹すきましたー」

キョン「確かに腹は減ったし……まぁいいか」

唯「もうすぐあい~す♪」

律「唯はアイス好きだな」

梓「アイス中毒なんじゃないですか?」
唯(向こうからやってくる人たち……)ピタ

古泉「――…―」
ハルヒ「―――!」キョン「……――?」

唯(!北高の制服だぁ)

長門「……」

唯「あっ!有希ちゃんだ!」

律「えっ?どこどこ?」

紬「あら、本当こっちに歩いてきてるわね」

澪「周りのコスプレしてる人たちは友達かな?」

梓「SOなんたら団の人たちじゃないんですか?
ほら、映画撮影してるって言ってたし」

「おーい!」

キョン「ん?前にいる人たち俺達をよんでないか?」

古泉「こっちにむかってきてますが」

ハルヒ「確かあの制服は桜ヶ丘じゃなかったかしら

みくるちゃんの知り合い?」

長門(桜ヶ丘……?)
長門「!!!」

みくる「えっ?私の知り合いじゃありませんよ?」

キョン「走ってきてるぞ」

古泉「これまた随分お綺麗な方たちみたいですがあなたの知り合いなんじゃないですか?」ボソッ

キョン「馬鹿いうな!桜ヶ丘に知り合いなんていない、むしろ紹介してほしいぐらいだ」

長門「……唯」

唯「おーい!有希ちゃーん」タッタッタ

ハルヒ「あら、有希の知り合い?へぇー珍しいわね」

キョン「あぁ、この子が……」

古泉「やっぱり知っているんじゃありませんか」ニヤニヤ

キョン「からかうな、長門から話を聞いてただけだ」

唯「わぁやっぱり有希ちゃんだ!」ダキッ
古泉「おやおや、これは」

律「お、おい唯、はやいって」ハァハァ

紬「有希ちゃんこんにちは」

長門「……」コクリ

澪「長門さんこんにちは
あっ、それとはじめまして」ペコリ

キョン「……」ペコリ
みくる「はじめまして~」ペコリ

梓(街中でメイド服……)ペコリ

ハルヒ「あなた達有希の友達?」

唯「うんっ!有希ちゃんとは親友だよ~」ギュッ

ハルヒ「へぇー……有希!」

ハルヒ「意外と顔が広いのね!見直したわ
団長の私も鼻が高い!」

唯「ねね、有希ちゃん達はなにしてるの?」

長門「打ち上げ……焼き肉」

唯「おおぅ!焼き肉!?いいなー!」

古泉「せっかくあったんですしどうです?この方たちもご一緒するっていうのは?勿論そちらが良ければですが」ニコニコ

ハルヒ「いいわね!それ」

澪「えっ!?」(こんな知らない人たちと……しかも男の人もいる……)

澪(やだっ!恥ずかしい///)

澪「け、け、結構です!!」

唯「えぇっ!?」

律「私も日曜日つかいすぎたからなぁ今金ないし遠慮しとくよ」

古泉「おや、それは残念です」

ハルヒ「んー、なら仕方ないわね」

唯「うー、ならしょうがないよね」

澪「ほ、ほらっ!唯あっちも忙しいんだ!いくぞ
じゃ、じゃあまた今度ー」トテトテ

唯「あ、待ってよ!澪ちゃん
じゃあ有希ちゃんとSOS団の皆さんさようなら」ペコリ

律「またなー!」

紬「有希ちゃんまたね
失礼します」ペコリ

梓「……」ペコリ

唯「!」クルッ

長門「?」

唯「あ、それと有希ちゃん、今日の夜渡したい物あるんだ!メールするね!」

長門「……」コクリ

みくる「可愛らしい子でしたねー」

キョン「いい子達じゃないか、あんないい友達中々見つからないぞ」

長門「……」コクリ


ハルヒ「でも、つまんないわねー!
折角会ったっていうのに」

ハルヒ「はぁ……何か面白いこと起きないかしら……」

古泉「……」

ハルヒ「!」

ハルヒ「ねぇ?あそこの車様子おかしくない?」

キョン「ん?どれだよ?」

ハルヒ「ほらっ!あそこのトラックよ!」

古泉「前は歩道なのに曲がる気配がありませんね」

みくる「ふぇぇ、このままじゃ歩道に突っ込んじゃいますよー?」

長門「……」キョロキョロ
長門「!」


唯「――…―♪」律「―――」梓「―――!」澪「―?」紬「―――?」

キョン「お、おいあいつら」

長門(このままでは彼女たちが……!)

長門(緊急事態情報操作使用の許可を直ちに申請する)

長門(!!)

長門(何故?これはバグなんかではない!)

長門(情報操作の使用を申請!情報操作の使用を申請!直ちに許可を!)


長門(何故?何故?何故?……!)

長門(だめ間に合わない……!)

なん…だと…?

―――――

唯「やっぱりアイスはバニラだよね♪」

律「チョコだろ!」

梓「私もチョコ派です」

澪「んー、私はミントかな?」

紬「うふふ、私もバニラかしら」

唯「ミント?澪ちゃん大人ー!」

「おい、あのトラック」「さっきから蛇行運転してない?」
プップー

「おいおい、このままじゃ」

唯「!?」


「ma$p*mtjagmpg」

プー ガシャン

俺「『世界』ッ!!」
俺「よいしょっと」
俺「そして時は動き出す…」

俺「危なかったな、お嬢さん」
唯「抱いて!!」
ここまで妄想した


唯「うわぁあああ!?」

ざわ ざわ ざわ ざわ

唯「あれ?生きてる?」

梓「――」ヘナヘナ

律「トラックが……トラックが……あと数cmで……」

澪「見えない……見えない……見えない……」ブツブツブツブツ

紬「……」ブルブル


「お、おい、怪我人はいないか?」「なぁ、さっきの……」「お、おかしい!さっきのトラックは確かに……」「どういうことだ?」


「トラックが歩道に乗り込むギリギリで……止まってる」


「奇跡だ!」「いや、おかしいぞブレーキさえかかってなかったのに!」

ガヤガヤ ガヤガヤ

長門がタイヤに挟まって・・・

ハルヒ「ねぇ!キョンさっきの見た?凄いわよ、ねぇ!
トラックが歩道ギリギリでとまったわ!」
長門「……」ハァハァ

ハルヒ「でもなんかおかしくない?
まるで誰かがあのトラックを無理矢理止めたみたいだったわ」

ハルヒ「有希……トラック止まる前呪文みたいなの唱えなかった?」

キョン「!」古泉「!」
キョン「き、きのせいだろ?」

ハルヒ「私は確かに聞いたわよ?まるで有希がトラックを止めたみたいに……」
古泉「悲鳴ではないでしょうか?」

ハルヒ「ねぇねぇ?有希!さっきの――」

長門「……」ハァハァ

ハルヒ「有希…?あんた顔色悪いわよ?」

長門「……帰る」

ハルヒ「えっ?」

長門「スマナイ」タッタッタ

キョン「……」

―――長門家!

長門「……わかっている」

長門「私の任務は涼宮ハルヒの監察」

長門「関係のない有機生命体への干渉はあまり好ましくない……ましてや本来死ぬべきであった生命を情報操作によって助けるのは……」

長門「それに……禁止されていた情報操作を許可なしに使った」

長門「ルール違反を犯した罰はうける」

長門「……」

長門「!!!」

長門「違う!彼女は彼女は関係ない!」

長門「……」

長門「……了解した……」

長門「大丈夫……私がやる」

長門「情報操作は……得意」ポロポロ

俺「はっ、夢か・・・」

俺「明日からは普通の日々が・・・」

―――平沢家!

唯「でね!すごかったんだよ?右むくとトラックが突っ込んできてたんだから!」

憂「本当にどこにも怪我はない!?大丈夫?」

唯「大丈夫だよ~♪怪我人もね誰もいなかったんだって!
みんな 奇跡だ~ って」

憂「それならいいけど……」

フワッフワ~タイ~ム♪ フワッフワタ~ム♪

唯「あっ!有希ちゃんからメールだ」

唯「えっと『いつものバス停』…?
こいってことかな?」

唯「憂~、有希ちゃんに今から会ってくるよ~」

憂「はーい、車には気をつけてね?」

唯「うん!あ、招待券もっていかなくっちゃ!」

朝倉タイムVer.2

―――バス停

唯「有希ちゃん!こんばんはー」

長門「……」

唯「あのね、あの後すごかったんだよー?あのねトr―――」

長門「喋らないで!」

唯「ん?どしたの……?有希ちゃん…顔が怖いよ?」

長門「あなたに会うまでは対有機生命対ヒューマノイド・インターフェースである私という個体の中に感情なんてものは存在しなかった」

長門「しかし、あなたに会い、交流を深めることによって私にも感情というものが産まれた」

長門「情報総合思念体はこれをバグと判断したがそれでも私はこれをバグではなく感情だと信じたい」

唯「えっと……何いってるのかわからないよ……」

長門「この短期間で私はあなたから多くのものを学び、貰った
私という個体はその恩を返すことを望んでいるのだけれど今日、私のエゴによってそれも叶えることのできない望みとなってしまった」

長門「情報総合思念体はあなたをバグのもと、つまりウィルスだと判断したが大丈夫、安心して
私はあなたに危害を加えない」

長門「ただ……ただあなたの、あなた達の意識から私という個体の存在を消すだけ」

長門「本当にありがとう、そして
ごめんなさい」ポロポロ

唯「分かんないよ!でもこれじゃまるで別れのあいs――」

長門「大丈夫、あなたにはあなたを支えてくれる多くの仲間がいる
私がいなくても……大丈夫」

―――ピカッ

長門「これで……これで良かった」ポロポロ

唯「」

ヒラッ……ポトッ

長門「……これは……」

長門「……」ギュッ

唯『有希ちゃん!』

長門『……』タッタッタ

唯『だめ!いかないで!有希ちゃん』

唯『まだまだ、私は有希ちゃんとお喋りしたいのに……もっともっと仲良くなりたかったのに……』ポロポロ

長門『……』タッタッタ

唯『いきなり行っちゃうなんて卑怯だよ、有希ちゃん!』

長門『ごめんなさい……』タッタッタ


――――――ぇちゃん?
―――――お姉ちゃん?
――朝…よ!起きて!

唯「ん、んー有希ちゃん……ムニャ」

憂「お姉ちゃん?起きて!朝だよ!遅刻しちゃうよ?」

メンインブラック思い出した

唯「はっ!有希ちゃんは?憂、有希ちゃんは?」バッ

憂「何いってるの?有希ちゃん?」

唯「えっ?有希ちゃんだよ!ほら―えーっと――――あれ?有希ちゃんってだれだっけ?」

憂「まだ寝惚けてるのお姉ちゃん?それより早く着替えて支度しなきゃ!」

唯「う、うん……なんだったんだろ……」

唯(夢みたような……どんなだっけ?
何か忘れちゃいけないもののような気がするけど……」

唯「うーん、思い出せない……」

―――SOS団

ハルヒ「ちっがーう!違うわよ!有希!」

みくる「ふ、ふぇぇ」ビクビク

ハルヒ「そこはもっとこう感情を剥き出しにするの!
この前は出来たじゃない!」

長門「……すまない」

キョン「な、なぁハルヒ
長門も疲れてるんだよ、すこし休憩にしないか?」

古泉「僕もそのほうがよろしいかと」

ハルヒ「……はぁ……しょうがないわね
有希?次はしっかり頼むわよ?」


長門「……」コクリ

ハルヒ「じゃあ10分休憩ー!」

長門「……」サッ

オラウータン人形

長門「……」ジー

みくる「さ、最近の長門さんすこし様子がおかしくないですか?」ヒソ

キョン「……」

古泉「前までなら暇な時は本を読んでいたのに最近はずっとぬいぐるみを見つめてますね」


キョン「よぉ、長門」スタスタ

長門「……」ジー

キョン「どうしたんだ?最近元気ないじゃないか」

長門「……」ジー

キョン「……平沢と何かあったのか?」
長門「……」ジー

キョン「……この前の情報操作が原因か?」

長門「!」

長門「あなたには関係ない!」バッ

キョン「!」

長門「……すまない……少しそっとしておいて欲しい…」

キョン「……あぁ分かった
ただ……何か困ったことがあったら遠慮せず俺に言えよ
俺だってお前のしんy―――」

ハルヒ「休憩終了ー!!!
ほらっ、みんなさっさと役割について!」

長門「……」スタ

長門「……」トテトテ

ハルヒ「こら!バカキョン!あんたも突っ立ってないでさっさと仕事しなさい!休憩は終了よ!」

キョン「……へいへい」

―――桜ヶ丘文化祭5日前

唯「すごくよかったね!さっきの」

梓「息もばっちりですし、後は文化祭の日を待つだけですね!」

律「今年は去年みたいにバタバタしてなくていいな!」

澪「去年がひどかっただけでこれが普通なんだけどな」

紬「文化祭が楽しみだわー」

律「演奏がこんなにうまくいってるのも全部――――あれ?誰のおかげだ?」

澪「そりゃ私達だろ?あ、でも確かに誰か私に……」

紬「私もなんだかもやもやするわ  さわ子先生かしら?」

唯「……」

律「あ、そうだそうだ、さわちゃんだっ!ってあの人菓子しかくってねーよ!」
律「んー誰だっけ……」

キョンたちは覚えてるのか

―――帰り道!

紬律澪「ばいば~い」

唯「ばいば~い」

唯「帰ろっか、あずにゃん!」

梓「はい」


―――――――

唯「あっ!」

梓「……またですか?」

唯「うん、えへへ
ゴメンね」

梓「最近ずっとあそこにいってますね、唯先輩」

唯「なんだか分からないけどあそこにいくと落ち着くから……」

梓「……はぁ、風邪引かないでくださいよ?外は寒いんですから」

唯「分かってるよー!じゃあまたね!」
梓「さようなら」ペコリ

―――バス停!

唯「ふー、ここのベンチなんだか落ち着くなぁ」

唯「うまくいってるのに……何が物足りないんだろう」


ヒュ~ ヒュ~

唯「ヘブシッ」

唯「うぅ、寒い!今日はもう帰ろう」

――――文化祭まであと3日!桜ヶ丘高校

律「えぇ!?唯が熱だした?」


澪「あぁ、風邪引いてたのに無理してこじらしたらしい」


梓「……そんな!」

紬「こまったわ……」

――――その頃SOS団!部室

長門「……」ジー

キョン「あと3日で桜ヶ丘の文化祭だな」

長門「……」ジー

キョン「……お前はいかないのか?」

長門「……」ジー

キョン「……」

キョン「俺も帰るから鍵、頼むな?」

長門「……」ジー

キョン「……」

ガチャ バタン


長門「……」ガサゴソ
 【招待券】

長門「……」ギュッ

また風邪www

あぁそっか
まだ2年か

―――文化祭!1日前

長門(明日は……彼女達の文化祭)

長門(しかし……私には……彼女達の演奏を聞く資格は……ない)

ハルヒ「明日はいよいよクライマックスを撮るわよ!有希とみくるちゃんの最終決戦のシーンだからね?気合いいれなさいよー!勿論、遅刻なんかしたら死刑なんだから!」

みくる「わ、わかりました!」

古泉「了解です」

キョン「……」

長門「……」コクリ

キョン「……」

キョン「あれ?長門、お前明日は用事があるんじゃなかったか?」チラッ

長門「……」

ハルヒ「そうなの?有希」

長門(私は……)




長門「特に ない 」

キョン「……そうか」

ハルヒ「何よ、キョンびっくりしたじゃない!明日は大事な日なんだから用事なんかで休んじゃダメなんだからね!
わかってる?キョン」

キョン「……」

長門「……」

―――文化祭当日朝!

ハルヒ「よーっし!みんな集まったわね!それじゃ始めるわよ!」

キョン「……」

長門「……」

――
――――
――――――――

ハルヒ「はい、休憩ー!」

長門(彼女達の演奏が始まるまであと2時間……)ソワソワ

キョン「おい、長門」

キョン「お前本当はいきたいんだろ?文化祭」

長門「……」

キョン「……それとも……お前と平沢の仲はそんなものだったのか?」

長門「!!!」

長門「それは断じて違う!」

長門「私だって本当は行きたい!行きたいけれど……今の私には行く資格がない……」

キョン「行く資格がない……?
そういってお前は逃げてるだけじゃないのか?」

長門「!!!」

キョン「本当は……行くのが怖いだけなんじゃないのか?行って平沢達とあうのが怖いだけなんじゃないのか?
なぁ長門」

長門「……私は」


長門「あなたの言う通り……彼女に……唯に会うのが怖い
会ってしまったら自分が制御できなくなってしまいそうで怖い……」ボロボロ

キョン「……やっと本音を出したか……なぁ長門
そうやって自分の殻にこもるのはやめろよ!
せっかく感情が出来たっていうのに悲しいじゃねーかよ……」

キョン「つらいときはつらい
嫌な時は嫌
そう言えばいいじゃねーか

お前は今、桜ヶ丘の文化祭に行きたいんだろ?」

キョン「じゃあ行けばいい」

長門「……しかし……」

キョン「大丈夫さ
それにな、約束したんだろ?

それともなんだ?宇宙人は親友との約束の1つや2つももろくに守れないのか?」

長門「……私は……私は……」ポロポロ

 唯『有希ちゃーん!』
  パッ!

長門「唯のもとへ行く!」

ビックリマークが出るほど強い口調の長門か

想像できない

キョン「!!」

キョン「よく言った長門!」

キョン「後は俺に任せろ!」

長門「……」コクリ

キョン(といったのはいいもののハルヒをどうするか……)

キョン「情報操作……無理?」

長門「この間の一件で『バグがなくなるまで』という条件で情報操作能力の消滅を情報総合思念体に」
キョン「……」

ハルヒ「休憩は終わりよー!はやく配置につきなさい!」

佐々木組の出番か?

キョン「長門咳しろ咳」ヒソッ

長門「コホンコホン」

キョン「あっー!長門大丈夫かー?
ちょっと額かしてみろ!」

キョン「あつ!あつ!こりゃ新型だなー!ハルヒー!長門は新型インフルだからこれ以上の団活はだめだー!」


ハルヒ「……何あんた達二人して下手な小芝居やってんの?なぐられたい?」

キョン「いやいや、ほ、本当だって!なぁ長門?」

長門「……体がダルい頭痛い」

ハルヒ「……まさかあんた達そうやってサボろうとか考えてるんじゃないでしょーね?」

キョン「本当だって!長門本人も言ってるじゃないか」

ハルヒ「有希?本当に熱があるの?」

長門「……コホンコホン」コクリ

ハルヒ「怪しいわね……
いいわ!熱があるっていうんなら私が確かめてあげる!
有希!デコだしなさいデコ!」

キョン(まずい!情報操作が使えない今の長門はいたって平温だ)

キョン「だー!ハルヒだめだ!ハルヒはダメッ!」

ハルヒ「なんで駄目なのよ!
熱を団長様自らはかってあげようとしてあげてるんじゃない!」ツカツカ

古泉「いや、涼宮さん、ここは僕が確めますよ」ニコッ

ハルヒ「古泉くんが?どうして?」

古泉「考えてみてください
もし本当に彼女が熱で新型インフルエンザなら咳をしている彼女の額を触りにいくなんて自らインフルエンザにかかりにいくようなものです」チラッ

長門「コホンコホン」

古泉「そんなこと我がSOS団の団長にさせるわけにはいきませんよ
もし団長であり監督である涼宮さんが今インフルエンザにかかったら大変です
んふ、そうでしょ?」

時事ネタ

キョン(古泉……味方なのか敵なのかわからんが……ハルヒよりかはマシか)

ハルヒ「んー、確かにそうねぇ……」

ハルヒ「……でも、そうなると副団長の古泉くんがインフルエンザに……」

古泉「あぁ、その点ならご心配なく
僕は予防注射をうってるんで」ニコッ

ハルヒ「そう?ならお願いするわ!
ただし、嘘ついちゃ駄目よ!」

古泉「副団長の名に懸けて嘘なんてつかないと誓いますよ」ニコニコ

つかつかつか

古泉「ささ、長門さんおデコを」

長門「……」

キョン「お、おい古泉……」

古泉「大丈夫ですよ、以前機関のほうであなたと平沢唯の関係を調べさせて頂いてるんでね
文化祭にいきたいんでしょう?」ボソッ

古泉「たまには彼だけではなく僕の方もも頼ってもらいたいものです」フフフ

古泉「……」ピタ

ハルヒ「……古泉くん……どう?」

古泉「……これはまずいですね」

ハルヒ「えっ?」

古泉「恐らく熱が39度以上ありますね……」

ハルヒ「じゃ、じゃあ」

古泉「えぇ間違いないです」

キョン「だからいっただろ?ハルヒ」

ハルヒ「……うっ!仕方がないわね!
有希、帰っていいわよ!
それと今日は団活中止!各自、病院にいくこと!
まだ編集もすませてないっていうのに今インフルエンザなんか流行ったらたまったもんじゃないわよ……」ブツブツ

――――――

長門「あなたと古泉一樹には感謝してもしきれない……」

キョン「そんなことはいいから早くいってやれ!」

長門「本当にありがとう」ニコッ

タッタッタ

古泉「驚きましたね、彼女が笑うなんて」

キョン「確かにな、しかし俺はお前が味方してくれたのにも驚いたぞ
ハルヒの機嫌とりばっかりしてるお前がなぁ」

古泉「んっふ、実は今朝から僕、体がダルくて頭痛いので帰りたかったんですよ、インフルエンザかもしれませんね」ニコッ

キョン「うわ、馬鹿近づくな!」

ついでにあなたも・・・

とか言ってキョンにも

―――その頃軽音部!

唯「みんなー完全復活だよ!」

澪「唯!もう大丈夫なのか?」

紬「唯ちゃん!」

律「唯!」

梓「唯先輩!心配ばっかりさせて……エグッ」

唯「あずにゃんごめんねー、でももう大丈夫!」

律「冷やっとさせやがって!
よし本番前にあわせるか!」

唯澪梓紬「おっー!」



唯「……あれ?ギー太は?」

長門「……ついた」ハァハァ

教師「招待券みせて下さいねー」

長門「……」ギュ

長門「……」サッ


教師「はい、パンフレット
ステージは講堂でやってますので」

長門「……」ペコリ

―――講堂!

演劇部「おぉ、ロミオ何故君はロミオなんだ!」

長門「……(あと30分)」


ヒソヒソ ヒソヒソ

「ねー、ねー軽音部の聞いた?」

「なにを?」

「ギターの唯ちゃんいるじゃない」

長門「!!」

「あぁあの面白い子?」

「あの子、今日まで風邪だったんだけどギリギリ間に合ったんだって!」

「あら、よかったじゃない」

「いや、それがね……来たのはいいんだけどギターもってくるの忘れたらしいのよ」

「えぇ?でもギターなんて代わりがいくらでもあるじゃない?」

「いや、それがね、唯ちゃん自分のギターじゃないと弾けないんだって!」

「じゃ、じゃあどうするの?」

「今さっきとりに帰ったらしいよ」

「でももう……」

「うん、間に合わないよねー」

長門「!!!」

長門(唯が……まにあわない?)

「じゃあどうするの?平沢さんが来るまでギター一人?」

「それがね、今探してるらしいのよ、唯ちゃんが来るまでの代理」

長門(……)

「今日さわ子先生もインフルエンザで休みだし……」

「どうするんだろうねー」

長門「……」ガタッ

さわ子活躍なし

―――舞台裏!

澪「仕方がないけどギターは梓一人でやるしかないな……」

梓「で、でも私リードギターの練習なんて……」

律「梓なら出来る……唯が来てくれるまで頑張ってくれないか?」

紬「……唯ちゃん」

ワイ ワイ

律「なんだ?やけに騒がしいな」



和「ちょ、ちょっと困ります!」

長門「ここを通してほしい……」

和「いや、通して欲しいって……」

和「ここは関係者以外立ち入り禁止です、ましてや一般人をいれるなんて」

長門「私は唯の……平沢唯の知り合い
彼女の代理を彼女に頼まれてきた」

和「あなたが唯の?」

律「和~どうしたんだ?」

和「あ、律
いいとこに来てくれたわ
この方が自分は唯の知り合いで唯に頼まれてきた っていうのよ」

和「律、あなたこの人知ってる?」

長門「お願い……私に唯の代理をさせて」

律「んん?」ジ-

律「んー……あぁ、間違いない
唯の知り合いで私が呼んだ代理の人だ」

長門「!!」

和「もぉ、そういうのは事前にいってもらわないと困るわ」

律「いや~忘れてたんだ!ごめん!」

和「はぁ、もういいわ」

和「疑って悪かったわね、通っていいわよ

唯がくるまで……あの子のぶんまで頼んだわ」

がんばれ長門

覚えてるのかよ

長門「……ありがとう」

律「いいって、いいって
唯に頼まれて来た人なんだろ?」

長門「……私は嘘をついてるかもしれない
なのに何故?」

律「んーなんでだろうな
君見たときこの人は唯の知り合いだ って何故か思っちゃったんだ」

長門「……」

律「ささ、こっちに来てくれ、みんな喜ぶよ」


律「みんなー唯の代理がきたぞ!」

梓「!」

澪「えっ!本当に?」

紬「まぁ!」

長門「……」ペコリ

律「唯の知り合いで唯に頼まれて来てくれたらしい!」

紬「まぁ、唯ちゃんもしっかりしてるわね!」フフフ

梓「……ギターです」サッ

長門「……」

澪「因みにギター歴は?」

長門「3日」

梓律紬律「はぁ?」

律「お、おい 冗談だれ?」

長門「……」フルフル

梓「!」

梓「からかいにきたんなら帰ってください!」

ジャンジャカジャカジャカジャーン!

紬律梓澪「!う、うまい」

長門「大丈夫、私は唯の師匠
任せて」

澪(なんでだろう)

紬(初対面の人のはずなのに)

律(この人になら)

梓(唯先輩の代わりをまかせられる気がする……)

だれ?

和「軽音部、準備お願い」

律「えぇ!もう?」

澪「あの、楽譜もまだみてないんじゃ……」

長門「心配ない」

梓「最初の曲は筆ペン・ボールペンです」

長門「了解した」

紬「そう言えば、まだ名前きいてませんでしたね」

アナウンス『続きまして桜ヶ丘高校軽音部の演奏です』


長門「私の名前は……長門 有希 」

紬「そう、じゃあ有希ちゃん 頑張りましょうね?」ニコッ

長門「!!」

長門「了解!」ニコッ

ワアアア ワアアア ワアアア

ちょっと席はずれますorz
30分いないには戻ってきますので

昼までに終わらすとかいいながらだらだらと続けてしまい申し訳ありません

律「皆さん、こんにちわ
桜ヶ丘高校軽音部「放課後ティータイム」でーす」

ワアアア ワアアア ワアアア

律「私達軽音部はベース担当秋山 澪――……――――」

長門(唯……あなたと出会えて本当によかった)

長門(あなたのために、私は……あなたの大切な居場所を暖めておくから…)

長門(今の私にはこんなことぐらいしかできないから)

長門(だからお願いはやくきて……)

――
―――――
――――――――
律「次が最後の曲です……聞いてください『ふわふわ時間』」

紬(……唯ちゃん)

梓(唯先輩!)

澪(唯……)

長門「……」

長門(……くる!)

  バンッ

唯「待ってー!!」ハァハァ

紬律澪梓「唯!(先輩!)」
オオォ ワイワイ ガヤガヤ
唯「はぁはぁ」タッタッタ
唯「……みんなごめんね」ンショ

律「遅すぎだバカヤロー」

梓「唯せんぱ~い」
長門(……良かった)

長門(私の出番はもうお仕舞い)

長門「私はこれで……」

唯「あっ!待って!」

長門「……?」

唯「ありがとうね!有希ちゃん!」

長門「!?」

長門「……」ジ-

唯「あれ?なんで有希ちゃんなんて言葉がでたんだろ」

唯「ごめんねぇエヘヘ」

長門「……プッ」

長門「フフフ」クスクス

長門「やっぱりあなたは興味深い」

長門「こちらこそありがとう、唯」ニコッ

――
―――――
――――――――

唯「皆ごめんねぇ」

梓「本当しっかりしてくださいよ!私まで泣いちゃったじゃないですか!」

律「いや~しかし大成功だったな
終わり良ければ全て良しってやつだ」

澪「唯の知り合いの人のおかげだな!」

唯「私の知り合い?」

律「頼んでてくれたんだろ?代理」

唯「私が?」

紬「ほら、有希ちゃんよ」


紬「長門 有希ちゃん」

唯「長門……有希……?」

和「ちょっといいかしら」

和「このぬいぐるみそこに落ちてたけどあんた達のじゃない?」

唯「!!」

唯「そのぬいぐるみ……」


―――バス停

長門「……」

長門「唯、あなたと最初にあった場所」

長門「無駄だとわかっていても……最後に……最後に小さなヒントをのこしていったのは」

長門「私が人間に近づいたから……?」

「こんばんは!」

長門「……」

長門「!!」

唯「隣……いいですか?」

長門「……構わない」

唯「今夜は肌寒いですね」

長門「あなた……どうしてここに?」

唯「んー、ここにきたら落ち着くからかな?」

長門「……そう」




唯「それに……会いたい人にも会えるしねっ!」ダキッ

長門「!!」

唯「急にどこかにいった罰としてもう何処にもいかせないよ!」ギュー!


――おわり!

よしアフターストーリーに入るんだ

たいしたオチもなくだらだらとすいませんでした

駄スレにお付き合いして下さったみなさん本当にありがとうございました

そして長門ファンのかたごめんなさい

ハルヒ×けいおんSSの成功例かな

古泉「全くの平熱ですね」

ハルヒ「ほら仮病じゃない!」

                          刀、           , ヘ
                  /´ ̄`ヽ /: : : \_____/: : : : ヽ、
              ,. -‐┴─‐- <^ヽ、: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : }
               /: : : : : : : : : : : : : :`.ヽl____: : : : : : : : : : : : : : : : : : /
     ,. -──「`: : : : : : : : : :ヽ: : : : : : : : :\ `ヽ ̄ ̄ ̄ フ: : : : :/

    /: :.,.-ァ: : : |: : : : : : : : :    :\: : : : :: : : :ヽ  \   /: : : :/
    ̄ ̄/: : : : ヽ: : : . . . . . . . . . . .、 \=--: : : :.i  / /: : : : :/
     /: :     ∧: \: : : : : : : : : : ヽ: :\: : : 〃}/  /: : : : :/         、
.    /: : /  . : : :! ヽ: : l\_\/: : : : :\: ヽ彡: : |  /: : : : :/            |\
   /: : ィ: : : : :.i: : |   \!___/ ヽ:: : : : : : :\|:.:.:.:/:!  ,': : : : /              |: : \
   / / !: : : : :.ト‐|-    ヽ    \: : : : : l::::__:' :/  i: : : : :{              |: : : :.ヽ
   l/   |: : :!: : .l: :|            \: : : l´r. Y   {: : : : :丶_______.ノ: : : : : :}
      l: : :l: : :ト、|         、___,ィ ヽ: :| ゝ ノ    '.: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : /
      |: : :ト、: |: :ヽ ___,彡     ´ ̄´   ヽl-‐'     \: : : : : : : : : : : : : : : : : : イ
        !: :从ヽ!ヽ.ハ=≠' , ///// ///u /           ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
      V  ヽ|    }///  r‐'⌒ヽ  イ〉、
              ヽ、______ー‐‐' ィ´ /:/:7rt‐---、       こ、これは>>1乙じゃなくて
                  ィ幵ノ ./:/:./:.! !: : : : :!`ヽ     ポニーテールなんだから

              r‐'T¨「 |: | !:.∨:/:./: :| |: : : : .l: : : :\   変な勘違いしないでよね!
               /: : .|: :| !:.!ィ¨¨ヾ、:.:/ !: : : : l: : : : : :.\

このSSまとめへのコメント

このSSまとめにはまだコメントがありません

名前:
コメント:


未完結のSSにコメントをする時は、まだSSの更新がある可能性を考慮してコメントしてください

ScrollBottom