男「ねぇ、神待ち?」(1000)

男「いや~今日もバイト疲れた疲れた。  ん?」

家出女「・・・」

男「・・・」

男「ねぇ、神まち?」

家出女「うん。」

男「・・・飯でも食いにいくか。」

カチャ。

男「ただいまー。って言っても、一人暮らしなんだけどね。」

家出女「ちょっと、いきなり家?!ご飯は?」

男「はぁ?!贅沢いってんな!貧乏学生の俺が外食などするか!」

家出女「最悪。。。」

男「まぁ、俺特性オムライス作ってやんから、タッチでも読んでろ。」

家出女「デニーズが良かったのに。うっわ、あだち充作品全部そろってるよ。キモ。」

>>1は前に殺し屋とギャルのSS書いた人かな

>>6
レストランのやつ?

男「そういえば、卵アレルギーとかじゃないよね?」

家出女「違うわよ。いいから、さっさっと作って!」

男「・・・キモ言いながら、H2読んでんじゃんw」

家出女「うるさい!!!他にすることが無いの!!!」

>>6 >>7

すみません。違います。

男「できた!!ケッチャプでハート書いてやったぞ。」

家出女「キモイことしないで。」

男「じゃあ、あげない。」

家出女「・・・食べたいです。」

男「うむ。人に感謝の気持ちを忘れちゃいかんぞ家出女。」

男「ありがとうございます。だ。」

家出女「・・・アリガトウゴザイマス。」

男「ありがとうございます。」

家出女「・・・あ・・・りがとう・・・ございます。」

男「がはは。よろし。っさ、たべな。」

家出女「(・・・何だこいつ?・・・)」


家出女(・・・意外とおいしかった。ってかかなりおいしかった。・・・)

男「うまいべ?お前ジャンクばっか食ってただろ。」

男「そういうやつは、ファミレスより家庭の味のほうが満足感があんだよ。」

家出女「金ないって言ってたくせに。」

男「まぁ、いちいしにどりって事で。」

家出女「一石二鳥でしょ。あんた本当に大学生?」

男「人間、学歴じゃない。「こころ」だ。」

家出女「キモ。」

男「w。さぁ風呂入って来い。沸かしたから。」

家出女「・・・」

男「?」

家出女「・・・ありがとうございます。」

男「うむwえらいぞ。」

家出女(・・・まぁ、今夜だけなら、こいつでもいいかな・・・)

家出女「ふぅ、いい湯だった。意外と部屋とか綺麗にしてるな~。」

家出女「・・・とうとう夜か。」

家出女「まぁ、もう何回もやってきた事だから。」

家出女「ってか、何で私緊張してんのw」

家出女「調子狂わされっぱなしじゃん。」

ドキドキ ドキドキ ドキドキ ドキドキ ドキドキ ドキドキ
ドキドキ ドキドキ ドキドキ ドキドキ ドキドキ ドキドキ
ドキドキ ドキドキ ドキドキ ドキドキ ドキドキ ドキドキ

~~ガチャ~~

家出女「・・・さっさと済ますわよ!!」

家出女「あ、あたしだって疲れてるんだからね!!!!」

家出女「・・・・」 

家出女「・・・・ねぇ」

男「・・・」

男「・・・・Zzzz・・・Zzzzz・・・・」

家出女「  え  」

書き溜めしてなくても5分以内位の中で1レスはしてほしいわ

>>19
ごめんなさい。がんばります。

家出女「ち、ちょっと!!!!!!!!起きろよ!!何なのアンタ!!!!」

男「・・・・・・!?どうしたなんかあったか!?」

家出女「いやいやいや!!するんじゃないの!?エッチを!?」

男「・・・はぁ?」

男「俺、明日部活だし。早く寝たい」

家出女「ぶ、ぶかつ!?だからなに?アンタばかの!?」

男「おまえもさ~早く寝ろよ。マジで遅刻すんと後輩が怖いんだって。」

家出女「あ、あんた・・・ホモ?」

男「違ぇよ。疲れて眠いし、それに俺はライトハンドという彼女に一途なんだよ。」

男「おやすみ。」

家出女「・・・・・・・・・オヤスミ。」

ヒロインがみんなの嫌いなビッチでごめんね(涙)

男「おい、おい。家出女起きろ。朝飯だ。」

家出女「・・・んぅ・・・ん」

男「さっさと起きろ!布団も干したいんだから!」

家出女「・・・あ、ごめん。」

家出女(・・・こんなに穏やかに朝を迎えたのは何年ぶりだろう・・・)

家出女「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・布団くさっ!!!」

男「昨日忘れてたんだけど、この間後輩が焼酎こぼしてたんだ」

男「俺の布団は綺麗なんだけど。」

家出女「あんた絶対わざとでしょ。」

男「お前朝ごはん食べない派だろ。」

家出女「そうだけど。」

男「全然箸すすんでじゃねぇじゃん。北乃きいにストーカーされんぞ。」

家出女「意味わかんない。」

男「おかずの魚は半分は食べなさい。残ったのは俺が食うから。」

家出女「うん。」

男「今日は精一杯働いてもらうからなw」

家出女「はぁ???」

家出女「あんた、今日ぶかつなんでしょ???」

男「だから。俺の部マネジャー少ないから、一日MGとして酷使する。」

家出女「うっわ。最悪。エッチのほうがましだわ。」

男「考え方が腐ってんなwまぁいいか。ジャージとかある?」

家出女「持ってるわけないじゃん。」

男「OK。俺のスウェットとポロシャツ貸し手やんよ。」

家出女「なんか、臭いんですけど。」

男「男性フェロモン」

家出女「いや、臭いんですけど。」

男「男性フェロモン」

家出女「いや、臭い、、」

男「男性フェロモン」

家出女「くさ」

男「男性ふぇろもん」

家出女「・・・・」

~グランド~

鬼後輩「あっ、男さんちわーーーーーーーーーっす!!!!!」

後輩一同「痴話ーーーーーーーーーーーーーーーーーーっす!!!!!」

鬼後輩「男さんなんすか!?女なんかつれて!!!それが練習に対する姿勢ですか!!」

男「いや、いちいち怒るな。こいつは一日MGだ。よろしく。」

家出女(・・・なにこの部活。。。巨漢ばかっり・・・・)

男「はじめてみるだろアメフト。」

家出女「アメフト!?!?!?」

家出女「あんたアメフトやってんのそんな体で!?!?」

男「よく言われるよwとにかくあそこに行ってバケツに水汲んで来い。」

男「今日はボロ雑巾のごとく酷使してやるからなwwwww」

家出女「こいつやっぱりゲイなんじゃ・・・」

家出女「ゼェゼェ・・・やばい久しぶりにこんなに動いた・・・疲れた・・・やってらんない・・・」

家出女「・・・・・・でも・・・・たまにはいい・・・・かも。」

家出女「・・・・・・・・・・たまには。」


男「どうだった?一日MGは?」

家出女「最悪最低。ってか汗臭いから来ないで。」

男「お前も汗臭いぞwまぁ、お疲れさん。似合ってるぞそのスウェット姿w」

家出女「最悪・・・こんなダサいかっこ・・・」

鬼後輩「家出女さんお疲れ様です。練習中大声で怒鳴ったりしてすいませんでした。」

家出女「・・・・い、いや、私のほうこそ水汲み遅くて・・・ごめんなさい・・・」

鬼後輩「いや家出女さんは頑張ってたっす!!!!!!!!本当にありがとうございました!!!!!」

後輩一同「あざーーーーーーーーーーーーっす!!!!!!!!!」

家出女「・・・・こ、こちらこそ、ありがとうございました・・・・ 」


ガチャ

男「ただいま~と言っても一人暮らしなんだけどね。いや~疲れた。疲れた。腹減った。」

家出女「ホント、疲れた。もう最悪~。」

男「・・・ん?」

家出女「?」

男「なんでついてこられたの天皇陛下?」

家出女「疲れて、神待ちめんどくさいからですよ内閣総理大臣。」

男「いや、俺はもう昨日の恩は返していただけたので候」

家出女「giveに対してtakeが割りに会わないんですけど、 アンダースタンド?」

男「今日はワタクシアルバイトがありまして、・・・」

家出女「留守番はまかしとけ」

男「・・・この家のっとられんじゃね?・・・・」

おっ瀬えええええええええええええええええええええええええええええええ

家出女「留守番か。。。なんか金目のものとってバックれよ。」

家出女「つっても、あだち充作品しかこの部屋ない。」

家出女「引き出しとか、、、おっ、通帳!!!結構あんじゃん!!」

家出女「何が貧乏学生だよw金あるじゃんw頂きマース☆」

家出女「へへ・・・」

家出女「・・・。」

家出女「あいつバイトで疲れてるだろうから、風呂でも洗って沸かしといてやるか。」

>>53
ごめんね。

男「はっ!!風呂が沸いてる。」

家出女「・・・・Zzzzz・・・・Zzzzzzzz・・・」

男「・・・今晩ぐらい大目にみてやるか。」

男「おい、家出女。家出女。布団引いたからこっちで寝なさい。風邪引いてお腹げりPしちゃうぞ。」

家出女「・・・んぅ・・・ん・・わ・・かった・・。」

男「ほらちゃんと毛布をかけなさい。ったく。こいついくつだ?」

家出女「・・・zzzzZZzzz・・・ZZzzzz・・・」


男「じゃあな、明日はお家に帰るんだぞ。おやすみ。」






男「うっわ、この布団焼酎くさっ!!!!!!!!!!」

家出女「・・・おはよう。」

・・・・・・・・・

家出女「・・・なんであいついないの」

家出女「?・・・手紙?」


「おはよう家出女、またの名を神待ち女。今日こそは家帰んだぞ。
両親が心配してるはずだ。顔だけでもだしてやれ。
お前なぁ、家出できるのは幸せなんだぞ。でていく「家」があるからな。
俺みたいに出て行く「家」さえないやつだってこの世にはたくさんいるんだ。
まぁ、結局俺が一番伝えたかった事は
お前が事件に巻き込まれて、なんかの手違いで俺が冤罪なったらこわいって事だ。

弁当作ってやったから腹減ったら食え。サマーウォーズでお腹がすいてることは
一番いけないってばっちゃが言ってたから。鍵は洗濯機したな。

まぁまた神様が現れなくて困ったら、この貧乏神のとこへ来なさい。」


家出女「・・・」

家出女「貧乏神だって・・・・ダサ。」

チャラ男「ね~ずーっとここにいるけど、家出でもしてんの~?」

家出女「・・・そうだけど。」

チャラ男「飯くおう!飯!」

家出女「いいけど。オムライス作れる?」

チャラ男「はぁ???作れねーしwwwサイゼ行こうぜサイゼ!」

家出女「・・・やっぱパス。」

チャラ男「はぁ??なんでよ~カラオケでもいいよ~!」

家出女「あたしさ、頭悪そうなやつ嫌いなんだよね」

チャラ男「はぁ?死ねよブス!調子のんな!レイプでも去れちまえ!」




家出女「・・・あ~あ、せかっくのファミレスだったのに・・・」

家出女「何してんだろわたし。」

家出女「・・・・・・・どこに帰れっていうんだよ・・・・・・」

鬼後輩「男さん、家出女さん出てっちゃったんですか?」

男「そうみたいだね。」

鬼後輩「なんか、世間の家出少女と全然イメージ違いましたね」

男「そうか?」

鬼後輩「普通アメフト部のMGなんて逃げ出しますよ。」

男「確かに、肝は据わってたな」

鬼後輩「男さん。」

男「何。」

鬼後輩「なんでオムライス一個多いんですか。」

男「鬼後輩」

鬼後輩「はい」

男「次布団に焼酎こぼしたら出禁な。」

家出女「・・・ただいま」

母親「・・・・あら、帰ってきたの。」

母親「・・・・いっそ、こ」

弟「お母さん。」

母親「・・・弟ちゃん、喋ってないで勉強しなさい。今週は世ゼミの模試よ。」

弟「分かってるから。。。お姉ちゃん!お帰りなさい!!」

家出女「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」

家出女「・・・弟・・・ごめん。やっぱりお姉ちゃん要らない子だよ。」

バタン!

弟「お姉ちゃん!!!!!!!!!!」


(・・・結局ここで誰かに声をかけてもらうのを待つのか。・・・)

家出女「・・・・」



 

 「ねぇ、神待ち?」





家出女「・・・・・・そうだけ・・!?」





男「よぉ。」





家出少女「・・・・・・・・・・・・・・・・・貧乏神じゃんw」


男「お前は相変わらず・・・学習しない奴だな。」

家出女「こっちもいろいろあるの。」

男「・・・まぁ、飯でも食うか。」

家出女「・・・あんたさあ。」

男「何」

家出女「前から言いたかったんだけど・・・」

男「だからなによ!」

家出女「・・・・・」

男「・・・・・」






家出女「 私 服 ダ サ い ね 。 」


男「お前17歳なの!?!?!?」

家出女「うん。学校辞めたJK。」

男「家出女ちゃん。世間では君をプータローって言うんだよ。一つおりこうさんになったね。」

家出女「【蛍雪之功】これなんて読むの?」

男「ほたるゆきのこう」

家出女「残念だけど、あなと私の知能指数は同レベルよ。」

家出女「とにかく私の体は法の下に守られてるのよ!!!!!」

男「法の守護を何度も放棄なされたあなたが何をおっしゃる。」

>>1から見る
追いついた頃にその馬鹿みたいな名前を外してなかったら見るのやめる


家出女「なんか部屋着かして、この服じゃ落ち着いて寝れない。」

男「といっても私服のダサい男さんは部屋着といってもスウェットしかなくて。」

家出女「いーよスウェットで、あとファブリーズも貸して。」

男「今、俺のガラスのハートにヒビが入った気がしたんだけど。」

シュッ シュッ

男(・・・この女、本人目の前にしてかけ始めたよ・・・)

家出女「ファブリーズありがとう。いいファブリーズだね」

男「フォローなの?今のはフォローなの?」

>>83
ありがとう。
でもゼミさぼってこんなのかいてる俺にはぴったしの名さ。

男「ただいまぁ」

家出女「ちょっとこっち座って。」

男「何」

家出女「これ着てみて」

男「なんだこのおしゃれな服は。」

家出女「どう?」

男「落ち着かないなぁ。どうしたの?」

家出女「弟の持ってきてた。これで大学でも最強ボッチキモメン便所飯から解放されるわよ。」

男「待て、どこから突っ込めばいいんだ。」


男「まぁ。」




男「いかしてんじゃん。」

鬼後輩「男さん、最近その服ばっかきてませんか?」

男「うるせぇ。」

鬼後輩「おしゃれはバリエーションも考えないと」

男「鬼後輩」

鬼後輩「はい。」

男「お前スウェット以外服持ってんのか。」

鬼後輩「・・・・」

男「どうやら俺の方が一歩前進してるみたいだな。」

家出女「ねぇ、いつまでその服きてんの?」

男「馬鹿か。そんな着てねぇよ。サイズがちょうどいいんだよ。」

家出女「今日で5日目じゃん。さすがに洗濯しなよ。」

男「っち、仕方ない。洗っといて。俺練習だから。」

家出女「はぁ?なんであたしが?絶対嫌だし。」

男「ほんじゃ。」


家出女「どこがサイズぴったしなのよwキツキツで穴開いちゃってんじゃんw」

家出女「学校で絶対笑われてるよw」

家出女「・・・はぁ~裁縫道具とってくるか、めんどくさい。」

男「お、ちゃんと洗濯してあんじゃん」

家出女「だって臭いからしかたなかったんだもん。」

男「お~!しかも!」

家出女「何々!(へへ、縫ったの気づいたか!)」

男「パンツも洗ってくれてんじゃん。」

男「しかたない今日の夕飯はオムライスにしてやんぜ。」

家出女「・・・いらない。」

男「なんで?」

家出女「いらない。」

家出女「お腹すいてない。」

男「そうか・・・せっかく穴あいてたとこも上手に縫ってくれた御礼にって思ったのに」

家出女「やっぱりお腹すいた。」

みてるぞ





バルス

男「なぁ、あなたお家にちゃんと帰ってんの?」

家出女「たまに。でもすぐ喧嘩して飛び出しちゃう。」

男「んまぁ、深いとこは聞かないけど。それよりこれ。」

家出女「なにこれ。」

男「夜食かな。弟さんに。服の御礼も込めて。勉強ばっかしで大変なんだろ?」

家出女「う、うん(服は私が勝手に持ってきたんだけど)」

男「辛いときこそ飯を食えって!俺みたいな大学生目指して頑張れって!」

家出女「・・・うん。ありがとう。」

家出女「でも・・・」

男「どうした?」

家出女「・・・弟の方が男より頭いいと思う・・・。」

男「・・・・・・・・・・俺も頑張るわ・・・・・・・・・・・・」

>>108
アトンス!
今日ラピュタか!!!!!!!腹減ってきた!

家出女「ただいま・・・」

母親「・・・何?」

家出女「・・・弟は?」

母親「・・・塾だけど。何?あなたがいると弟の邪魔でしかないんだけど。」

家出女「・・・ごめんなさい。すぐ帰るから・・・。」

家出女「これ・・・弟に。友達からの差し入れ・・・。」

母親「何これ?こんなもの食べさせるわけないでしょ!!」

バーーーーーーン!!

母親「早く片付けてどっかいきなさい。」

家出女「・・・」

`` ``男「夜食かな。弟さんに。服の御礼も込めて。勉強ばっかしで大変なんだろ?」 ````

家出女「・・・」

```男「辛いときこそ飯を食えって!俺みたいな大学生目指して頑張れって!」````

家出女「・・・」

家出女「・・・・お、・・・お、とこ、・・・ご、めん、な・・・さい・・・」

男「あっ、おかえり~~!おとうとさん喜んでくれた?」

家出女「・・・」

男「あ、やっぱり、しいたけは苦手だった?肉多めにすればよかったなぁ~!」

家出女「・・・」

男「どうした?」

家出女「・・・」

家出女「・・・・・・・・・・・ご、ご、め"んな"ざ、い、ぃ・・・おべん・・ど、う・・わだ・・・ぜ、なが・・っだ・・・・」

男「・・・」

男「・・・そうか。ダハハ!よかったぁ~あれ実は自信なかったんだw今度はもっと上手いもん作るから期待しててな!」

家出女「・・・ヴん・・」


男「・・・家出女、俺んちはいつまでも居ていいからな・・・。」

家出女「・・・ヴん・・」

ごめん飯食ってきても大丈夫?ラピュタの空族のシーン見てたら限界に達した。
dat落ちしたら、またそれも運命ということでw

男「ねぇ。何してんの?」

家出女「いや、別に。」

男「め・・めしを作ってる・・・。」

家出女「たまには。一応居候している身だし。それにこの間の事もあるし。」

男「すげぇ・・・。作れたんだ。」

家出女「ちょっと味見してみて。」

男「!?」

男「うめぇ!うめぇよ!このカレー!!」

家出女「みそ汁なんだけど。」

男「よし!これからも食事当番は俺な!」

家出女「ねぇ。」

男「なに?」

家出女「ちょっとおしゃれになってきたよね。」

男「ああ、弟さんの服のおかげかな。」

家出女「もともとスタイルはよかったからね。」

男「そうかな。まぁありがとうw」

家出女「よく見ると、顔もそんなにわる・・・明日は忙しいからもう寝るね。」

男「おい」

男「う~もう朝か。メシつくらんと」

男「あれ?あいつは?」

男「あれ?」

男「・・・・ったく何処いったんだ。何があったんだ。」

男「なんでいないんだよ。。。」

男「・・・・」

男「・・・で、出て行ったのか?」

男「あいつの携帯に・・・ってあいつの番号しらねぇじゃん...」

男「なんなんだよ!!あいつはよう!!勝手に行きやがってよ!!!」

男「急にいなくなるとか勝手すぎんだろう・・・・!!あいつはよ・・・!!!!・・・・・・・・」

男「・・・・どこ・・いっちゃったんだよ・・・」.

家出女「あ~!おはよう~コンビニで牛乳買ってきたよ~。・・・・ど、どうしたの?」

男「・・・・・・・・・・・・・・・・メ、メ ア ド ぐ ら い 教 え ろ よ !!!!!!!!!!!」

家出女「う、うん。(なにをいまさら・・・)」

男「ちくしょ~恥ずかしい思いしたわ・・・」

家出女「何が?」

男「なんでもねぇよ!!いいからゴミ捨ててきてよ!」

家出女「わ、わかった(何きれてんだ。)」

男「なぁ。」

家出女「はい。」

男「今日の夕飯何食べたい。」

家出女「お、オムライス。。。」

男「わかった。。オムライス作るから 絶 っつっつ 対 帰 っ て っ こ い よ ! ! 」

家出女「う、うん(???)」

家出女「ここに花飾るよ。」

男「勘弁してよ。シンプルライフで生きたいんだよ」

家出女「絶対あったほうがいいよ!」

男「絶対無いほうがいいよ。」

家出女「・・・なんだ。」




鬼後輩「いや~男さんの家ひさしぶりっす。あれ?先輩の家花なんて飾ってましたっけ?」

男「風水は信じてんだよ。」

男「やべぇ・・・風邪引いた・・・。頭クラクラする。」

家出女「移るから寄らないでよ。」

男「・・・居候の身でありながらなんともたくましい発言だ・・・。」

家出女「おかゆでも作ろうか?さすがにおかゆぐらいはつくれるよ。」

男「・・・・」

家出女「・・・・」

男「もう少し待って・・・。」

男「・・・やっぱり自分で作るよ。」

家出女(・・・おかゆレベルでも信用されてないんだ・・・)

男「ねぇ・・・」

家出女「なに。」

男「なんで病人に、ファンタだすの?普通ポカリとかアクエリっしょ!?」

家出女「同じジュースでしょ!」

男「カテゴリー広すぎだろ・・・。」


ピンポーン


鬼後輩「男さーんお見舞いに日本酒持ってきましたー。」

男「・・・・俺の周り馬鹿ばっかり・・・」

家出女「ニャーニャー」

男「どうした?とうとう人間を辞めたか?」

家出女「わたしさ、実は、動物の声分かっちゃうんだよね。テレパシーみたいに。」

男「そうか。いろんな意味で残念だ。ただ、テレパシーなんだから、お前が鳴く必要がないと思うぞ。」

家出女「ニャーニャー」

男「・・・それに」

家出女「ニャーニャー」

男「そいつが犬だぞ」

犬「 ワ ン ! 」


家出女「・・・にゃー」



男 (・・・家出女なんか最近元気ないな。)




家出女「・・・ねぇ。ちょっと聞いて。」

男「ん?何よ。」

家出女「私、実家に戻ろうと思う。」

男「!?」

男「どったの?急に?」

家出女「あのさ、弟がいじめられてるかも・・・。」

家出女「今はそばに居てあげたい。」

男「・・・そうか。」

家出女「それに・・・いつまでもこうしているわけにはいかないよ。あなたにはこれからの将来がある。」

家出女「そしてこんな私にもちっぽけだけど将来がある。」

男「でも、実家に帰ったって・・・。」

家出女「男言ったじゃん、帰れる「家」がある幸せを。」

家出女「また一から初めてみようと思うの。凄く大変な事だとは分かっている。」

男「・・・」

家出女「大丈夫。ずっと会えないわけじゃないんだからw」

家出女「男に出会えて、こんな私でも全てをやり直せる気がした。男といて本気で笑えるようにもなった。」

家出女「今まで、逃げるように男の家にいたけど。」

家出女「家出なんかじゃなく堂々と男と一緒に入れるようになりたい。」

家出女「そのためには私が変わらなくちゃ。」

男「・・・・・・・・・・・・・・・・・わかった。」

男「しばしの別れってやつね。」

家出女「うん。」

男「そうか・・・」

こうして俺たちの奇妙な共同生活はあっけなく終わりを告げた。


男「おい、あんま騒ぎすぎるな!他の人に迷惑だろ!」

息子「うッせーくそオヤジ!死ね!市ねじゃなくて死ね!」

男「・・・甘やかしすぎたな。」



「いいんじゃない?」



男「まぁ女じゃないぶん家出されてもほっとけるしな。」



「男だと神待ちもないもんね」



男「ああ、逆にあの性格だと完璧神の方だな。」





 家出女「 じゃあ、オムライスの作り方教えてあげないと 」

                           ~Fin~

ごめん。はじめが見切り発車だったから。こんな感じになっちゃったよ・・・・


男「さーて、風呂に入るか」

家出娘「………」

男「お前も入る?」

家出娘(……やっぱりこいつもあたしの体が目的じゃん……)

家出娘「……いいけど」

男「~♪」

ガラッ

家出娘「………………は?」

家出娘「な、なによこれ!?」

男「おいおい、お前はあっちだぞ」

家出娘「なんでこんなボロアパートのお風呂が、男湯と女湯に分かれてんのよ!?」

男「ごめん……俺、風呂だけは妥協出来ないんだ……」

みなさん最後までありがとうございました!途中支援までしていただけて本当に嬉しかったです。
初めてのSS、完全に見切り発車でした。最初の貧乏神のとこまではイメージはあったのですが、まさかここまでレスがつくと思わず後は、考えていませんでした(汗)。
後半、本当に苦し紛れですw落ちもgdgdになってしまったwすいません。
本当に駄文生産機ですw←自分では結構気に入ってますw


またどかで出会えたら光栄です。

それじゃ最後に

(´・ω・`)「お前らに一週間幸せなことがおきる呪いをかけてやったぜ!」


ノシ


男「んっ……んっ」ぐびぐび

家出娘「………」

男「プハー! うまい!」

家出娘「……ちょと」

男「ん?」

家出娘「……なに飲んでるのよ?」

男「……風呂上がりはコーヒー牛乳に決まってるだろ……JK」

家出娘「……あたしにも頂戴よ」

男「ごめん……無理なんだ……」

家出娘「は?! なんでよ!!」

男「このコーヒー牛乳は一人用なんだよ……」


男「じゃあ、そろそろ……」

家出娘(きた……エッチだ……)

家出娘「……あんたゴム持ってんでしょうね?」

男「ビリーやるかな」

家出娘「………」

・・・

TV「ワンモワセッ!」

男「はっ! はっ!」

家出娘「………」

・・・

TV「ビクトリィー!」

男「ふぅ……いい汗かいたな」

家出娘「………」


男「んっ……んっ」ぐびぐび

家出娘(またなんか飲んでるし……)

男「プハー! ビリーの後はやっぱりポカリだよな!」

家出娘(てか、お風呂入る前にビリーやれよ……意味わかんない……)

家出娘「……ねぇ?」

男「あ、ごめん、このポカリも一人用なんだ」

家出娘「するの? しないの?」

男「ビリーはまた明日だよ」

家出娘「違う!! エッチするかって聞いてんの!!」

男「え? エッチしたいの?」

家出娘「別にしたくない! けど、普通は……」

男「……わかった。じゃあ、風呂入ってくるから待ってて」

家出娘「……うん」


家出娘「……ん」パチッ

家出娘(あー……いつの間にか寝ちゃってた……)

家出娘(……今日は色々あって疲れたもんな……)

家出娘「って、あれ?! そういやあいつは……?!」

男「ハァ……ハァ……」シコシコ

家出娘「………」

男「かわいいよ……かわいいよ、銀たん……!」シコシコ

男「銀たんの観測霊で俺を……!」シコシコ

家出娘「なにしてんのよ!!」

男「うわっ!!」ビクッ


家出娘「……なにしてたのよ?」

男「ビ、ビリーだよ……?」

家出娘「嘘付くな!!」

男「いや、マジでビリーだって!」

家出娘「じゃあ、そのパソコンの画面の女の子はなに!?」

男「えっと……この子はビリーの助手的な人だよ……」

家出娘「嘘だ!! どう見てもアニメじゃん!!」

男「ビリーもアニメだったろ?」

家出娘「実写だよ!!」


家出娘「なんで目の前にエッチできる女の子がいるのに、変なアニメでオナニーしてんのよ!!」

男「………」

家出娘「なにか言いなさいよ!!」

男「……もっと自分を大切にしなよ……」

家出娘「え……?」

男「エッチってのは、好きな人とするべきだと思う……」

家出娘「………」

男「ごめん……なんか偉そうな事言って……」

家出娘「……ふんっ、もう知らない!!」

男「………」


家出娘(なによ! なんなのよあいつ!)

家出娘(これじゃまるで、あたしがエッチしたがってるみたいじゃない!)

家出娘(どうせ、すぐに襲って来るにきまってる!)

家出娘(………)

家出娘(……優しい奴……なのかな……?)

カタカタ

家出娘「……ん?」

男「ハァ……ハァ……」シコシコ

家出娘「………」

男「銀たん、ごめんね……」シコシコ

男「せっかくの銀たんとの時間なのに、中断しちゃって……」シコシコ


男「え……違うよ! 浮気じゃないよ!」シコシコ

男「俺は銀一筋だぜ」キリッ

男「あっ……あっ……そんなとこに指入れちゃ……!」シコシコ

家出娘「おい」

男「あ……」シコシコ

家出娘「手を止めろ」

男「は、はい……」

家出娘「ゆっくりと両手を床に置け」

男「……はい」ペタ

家出娘「そのまま正座して、床に額を付けろ」

orz

男「……こうですか?」


家出娘「なんで、またビリーやってんの?」

男「……すみません」

家出娘「なに? そんなにビリーが好き? ビリーしないと死ぬの?」

男「あの……」

家出娘「なによ?」

男「ビリーじゃなくて、オナニーです、はい……」

家出娘「知ってるわよ!!」

男「ひぃ!」ビクッ

家出娘「あー、最悪!! もう出てく!!」スタスタ


男「あ、さよなら」ノシ

家出娘「止めろよ!!」

男「え……」

家出娘「………」スタスタ

ボフッ

家出娘「もう寝る!!」

男「………」

男「……銀たーん」コソコソ

家出娘「ビリーしたら警察呼ぶから!!」

男「('A`)」


翌朝

家出娘「……ん?」

男「はっ! はっ!」

TV「ワンモワセッ!」

家出娘「……なにしてんの?」

男「あ、起きたか。はっ! はっ!」

家出娘「ちょっと、汗飛んでる!! キモッ!!」

男「じゃあ、そこの服に着替えて」

家出娘「はぁ? なにこのきったないジャージ?」

男「はっ! はっ!」


男「君も一緒にブートキャンプをやろうよ」

家出娘「意味わかんない……絶対やらないし……」

TV「ビクトリィ!」

男「ふぅ……」

家出娘「てか、あんた、学校とか仕事は?」

男「んっ……んっ……」ぐびぐび

家出娘「人の話聞けよ!! 自由過ぎだろ!!」

男「プハー! 聞いてる、聞いてる」

家出娘「で?」

男「なんか足りんな……もう一本飲むか」


家出娘「……ねぇ」

男「んっ……んっ……」ぐびぐび

家出「……ちょっと」イライラ

男「んー、もう一本かな?」

家出娘「……ねぇ!?」イライラ

男「やべっ! もう一本はいける気がする!」

家出娘「あんたねぇ……!」イライラ

男「うまいっ! もう一本!」

家出娘「え……?」

男「おいおい、マジかよ? もう一本イケってか?」

家出娘「ちょ、ちょっと……飲み過ぎじゃ……」


家出娘(うわぁ……結局一箱全部飲んだ……)

男「蛇口からポカリ出ればいいのになぁ」

家出娘(しかも、よく見たらポカリじゃなくて、ペカリスェットって書いてあるし……)

男「あれ? これポカリじゃなく、ペカリって書いてね?」

家出娘(気が付いた! どうするんだろ?)

男「……蛇口からペカリ出ればいいのになぁ」

家出娘「!?」

男「やっぱりビリーの後はペカリだな」

家出娘(い、言い直したwww)


男「お前も飲む? ペカリ?」

家出娘「いらないww」

男「そっか……おいしいのになぁ……ペカリ」

家出娘「てか、仕事とかは?」

男「これからやるよ」

家出娘「へぇ、家でやる仕事なんだ? パソコン関係?」

男「うん」

家出娘「ふーん、具体的には?」

男「うーん……強いて言うなら……」

家出娘「うんうん」

男「名もなき狩人、ってとこかな?」

家出娘「は?」


家出娘「……なにそれ?」

男「狩人って言っても、モンスターを狩るだけじゃない。俺は女の子のハートも狩る」

家出娘「それって……」

男「よーし、今日は恋のハンティングだ! 起動!」ぽち

PC「ウィィィン」

男「最初に言っておくが、これはとても危険な仕事だ」

家出娘「………」

男「危ない場面が多々存在する。その時になったら君は席を……」

家出娘「………」プチ

PC「」

男「あ! お、おい! なにすんだよ!?」


家出娘「あんた、ニートだったんだ」

男「は? なに聞いてたんだ? 俺は名もなき……」

家出娘「で? 収入は?」

男「そんなものは貰えない。俺は金の為に狩人を始めた訳じゃないからな」

家出娘「……ふーん」

男「まぁ、女子供には理解できないだろうな」

家出娘「あんた、親はなにやってるの?」

男「……両親はもう死んでる」

家出娘「え……?」

男「………」

家出娘「あ……えっと……ごめん……」


男「……いいよ、気にしないで」

家出娘「………」

男「妹もいたけど……三人とも事故でさ……」

家出娘「……うん」

男「昨日、お前を拾ったのは、妹の面影を感じたからなんだ……」

家出娘「………」

男「これが写真だ……」スッ

家出娘「うん………………あれ?」

男「どうした?」

家出娘「これ絵じゃん!!」

男「え……?」

家出娘「信じらんない!!」

男「あ、やべっ! こっちだった!」スッ

家出娘「これも絵じゃん!!」


男「あれ?! なんでだ?!」

家出娘「この嘘付き!!」

男「ちょ、ちょっと待て! あれ~? マジどこだ?」ガサゴソ

男「あー、もうっ!」

ピッ

プルルルル

家出娘「なにしてんのよ?」

男「ちょっと待てって! あ、妹? 俺だけど!」

男「お前、写真どこやったんだよ!? は? だから去年皆で撮った写真だよ!」

男「なに勝手に持ってってんだ、クソッ! 死ね!」

男「生きる!じゃねぇよ、牛チチ女が! 本気で死ね!」

ピッ


男「……ごめん……なくしたみたいだ……」

家出娘「………」

男「なんであんな大事な物なくしたんだろう……」

家出娘「あんた大丈夫?」

男「うん、大丈夫だ……写真がなくても……」

家出娘「頭の心配してるんだけど」

男「え……?」

家出娘「なんで、死んだはずの妹と電話してるの?」

男「……霊界電話って知ってる? エジソンの発明したやつなんだけどさ……」

家出娘「あんた、虚言癖でもあるんじゃない? マジで病院行ったほうがいいと思うよ?」

男「………」


家出娘「じゃあ、あたし帰るから」

男「うん……」

家出娘「一応お礼は言っとく、ありがと」スタスタ

男「………」ぽち

PC「ウィィィン」

家出娘「……本気だよ?」

男「えっと……ヘッドフォンはっと……」キョロキョロ

家出娘「きっと今夜、キモい親父に拾われて、身体玩ばれて……」

男「あー、ソフトの更新うぜぇ……」カチカチ

家出娘「写真撮られて、サイトとかに……」

男「そろそろHDD追加すっかな……」カチカチ


男「あ、そういや今日、新作の発売じゃん」

家出娘「あたしまだ処女なのに、きっと大勢の男の人に……」

男「財布、財布」キョロキョロ

家出娘「キスもしたことない口に、無理矢理アレを……」

男「こらこら、ムスコや。気が早い、まだ寝てなさい」

家出娘「あたしだって、最初は好きな人と……」

男「うーん、妹のオススメの服ってなんか好きじゃないんだよなぁ……ファッション雑誌(笑)抜粋とかwww」ぬぎぬぎ

家出娘「わかる? そっと口づけされて、優しくベッドに……」


男「機能性ゼロだな、この服。絶対登山とか無理」

家出娘「終わった後もずっと手を握り合って、優しいキス……」

男「よし! アムロ、行きまーす!」

家出娘「そして好きは愛に変わって……」

男「~♪」スタスタ

家出娘「待て」がしっ

男「え……まだ居たの……?」

家出娘「居たよ!!」

男「俺、これから仕事なんだけど……」

家出娘「また嘘つくのか!?」

男「いや……嘘じゃないって……」

家出娘「じゃあ、なんの仕事か言いなさいよ」

男「狩りの道具を調達するんだよ……」


家出娘「は? 狩りの道具?」

男「うん……だから手を放して……」

家出娘「狩りとあたしの処女、どっちが大事なのよ!?」

男「エロゲ」

家出娘「エロゲってなに!? あたしは狩りの道具の話してるの!!」

男「だから、狩りの道具がエロゲなんだよ……」

家出娘「え? じゃあ……あたしの処女よりエロゲなの……?」

男「てか、お前処女だったのか」

家出娘「………」

男「処女の神待ち……なんかエロゲのタイトルみたいだな……」

家出娘「……あんたもどうせ童貞だろ」

男「ヤリチンよりマシじゃん」

家出娘「うっ……」


男「そもそも、なんで家出したの?」

家出娘「あ、あんたには関係ない!」

男「そーですね」

家出娘「………」

男「………」

家出娘「……おい」

男「ん?」

家出娘「もっと追求しろよ!!」

男「いや、あんま興味ないんで……」

家出娘「は? お前から聞いてきたんじゃん!」

男「じゃあ、聞いてほしいの?」

家出娘「……やだ」

男「……もし、俺がお前の担任だったら、通信簿オール1にしたいくらいイラッときた」

家出娘「………」


男「悪いけど、俺もう行かないと……ムスコが反抗期を迎えてんだ……」

家出娘「……あんた子供いるの? 童貞なのに?」

男「いや、いない」

家出娘「また嘘?」

男「嘘なんか付いてないって……」

家出娘「どうだか」

男「……あ、UFOだ!」

家出娘「え?」

ガチャ バタン

家出娘「UFOなんているわけが……」

家出娘「に、逃げられた……」


2時間後

男「~♪」

ガチャ ガチャ

男「あ、あれ?」

ガチャガチャ

男「あ、開かない……!」

男「えっと……鍵は……」ゴソゴソ

男「……やべ……中だ……」

男「ど、どうしよ……」

家出娘『お帰り』

男「!?」

男「い、家出娘か?」

家出娘『うん』

男「開けて!」ドンドン


家出娘『無理』

男「なんで?!」

家出娘『よく知りもしない人間を、部屋に置いて出掛けたあんたが悪い』

男「俺が悪いのか? なら謝るから、ここを開けて!」ドンドン

家出娘『だから無理』

男「くぅ……こうなったらピッキングして開ける!」

家出娘『は?』

男「ふっ……俺は昔からルパンと呼ばれててな……」

家出娘『ルパン?』

男「俺の周りにいた大人達は、俺を金庫に近づけないようにしていたくらい、ルパンだ……」

家出娘『……意味わかんない』


男「お! こんな所に調度いい小枝が!」ヒョイ

家出娘『あんた馬鹿? 小枝なんかで開く訳ないじゃん……』

男「俺くらいルパンになるとな……」グリグリ

男「こんな鍵……」グイグイ

男「襖の障子紙を破るに……」コリコリ

男「等し……」ポキッ

男「………」

家出娘『開けれた?』

男「は、はぁ? よ、余裕だしぃ? あと2秒もかかんねぇし!」

家出娘『ふーん』


男「あー、もう開く! 絶対開く! これは避けられない運命!」

家出娘『あっそ』

男「俺が開けたらお前ヤバいよ? 死ぬよ? いいのか?」

家出娘『あたし死ぬの?』

男「死ぬ! けど、今お前が開けてくれれば命だけは助かるぜ?」

家出娘『御託はいいから早く開けなよ』

男「くっ……こんなことなら初めから針がねを使えばよかった……」

家出娘『なんか言った?』

男「なにも言ってねーよ、ブース!! くたばれ、バーカ!!」


1時間後

家出娘「あいつの声が聞こえなくなって結構経つなぁ……」

家出娘「……流石に悪い事したかな?」

家出娘「ここはあいつの家なのに……あたし何してんだろ……」

家出娘「いや、あいつが悪い!」

家出娘「はず……」

家出娘「………」

ガチャ

家出娘「お、おとこー?」

家出娘「やっぱりいない……か……」




家出娘「男、帰ってこないな……」

家出娘「どうしよ……あたし、あいつのアドわかんないし……」

家出娘「男ぉ……」ぐすっ

ガラッ

男「ふぅ……いい湯だったなぁ!」

家出娘「!?」

男「こここ、コーヒー牛乳~♪」

男「んぐっ……んぐっ」ごくごく

男「プッハー!」

家出娘「………」

男「さ、部屋に戻って狩りの続き続き」


男「今日は徹夜だ」スタスタ

家出娘「………」そーっ

家出娘「!?」

男「~♪」トントントン

家出娘(よ、浴室に階段がある!?)

家出娘(昨日は気がつかなかった……)

家出娘(あ、もしかして……!)コソコソ

トントントン

家出娘(や、やっぱり!! 2階だ!!)

家出娘(バカみたいに広いお風呂、男が鍵開けを簡単に諦めた理由はこれね!)


男「ハァ……ハァ……」シコシコ

男「もう勘弁してくれよ……お前ら……」シコシコ

男「精子の出し過ぎで死んじゃうじゃないか……」シコシコ

バンッ

男「わわっ! な、なんだ!?」

家出娘「なによこれ!!」

男「え? え? 家出娘?」

家出娘「何畳あるのよ、この部屋!?」

男「ど、どうしてここが……?」

家出娘「なにその高級なソファは!?」

男「あ、あんまり大声出すと、他の住民に迷惑が……」

家出娘「テレビでっか!! 何インチよ!?」


orz

家出娘「頭を上げろ」

男「はい……」スッ

家出娘「で?」

男「……わたくし男は、宝くじが当たった億万長者です、はい」

家出娘「それで?」

男「……ここはボロアパートに見せかけた高級住宅です、はい」

家出娘「それから?」

男「……この部屋は妹が泊まりに来た時に使われています、はい」

家出娘「………」

男「……ついでに実家も金持ちなんです」


男「あの……」

家出娘「……なによ?」

男「オナニーを再開しても……」

家出娘「は?」

男「すいません、自重します……」

家出娘「ここあたしの部屋ね」

男「え……それは……」

家出娘「なに?」

男「来週、妹が遊びに来ますので……ちょっとそれは……」

家出娘「あたし、心配したんだけど」

男「それは勝手にそっちが……」

家出娘「なっ……!」


男「そうだ!」

家出娘「な、なによ?」

男「心配をかけたお詫びに、いくらか払うよ!」

家出娘「は?」

男「そのお金で、ホテルやら旅館に泊まるといい!」

家出娘「………」

男「なんなら、うちの使ってないマンションを貸して……」

家出娘「……いらない」

男「え?」

家出娘「………」

男「ここより広いよ? セキュリティだって……」

家出娘「……やだ」


男「で、でも……」

家出娘「ここがいい……ここじゃなきゃ、やだ……」

男「仕方ない! じゃあ、ペカリ一年分付ける!」

家出娘「いるかっ!!」

男「ひぃ!」ビクッ

家出娘「あたしは絶対にここに住むの!!」

家出娘「わかった!? わかったら、10回うんって言え!!」

男「うんうんうんうんうんうんうんうんうんうん」

家出娘「じゃあ、これからよろしくね、男」

男「……うん……」

乗っ取りの上、支援まで頂いているのにすいません、寝ます

何時に起きるかわかりませんが、残ってたら再開したいと思ってます

再開します


あ、保守のお礼忘れてました

保守ありがとうございました


深夜

家出娘「あー、ここのお風呂最高!」

家出娘「そうだ! コーヒー牛乳飲も!」

カラカラ

家出娘(あいつ、もう寝たかな……?)そーっ

男「……すー……すー……」

家出娘(あ、寝てる寝てる!)こそこそ

家出娘(……あ)

家出娘(……隣に誰か寝てる……)

家出娘(もしかして……彼女……?)

家出娘(………)

家出娘(もし、ホントに彼女なら……)

家出娘(あたしに手を出さなかった理由も説明がつく……)


家出娘(………)

家出娘(顔見るくらいは……いいよね……?)

家出娘(し、失礼しまーす……)ペロリ

リアルドール「」

家出娘「!!!?」

家出娘(な、なにこれ……)ドキドキ

リアルドール「」

家出娘(蝋人形……ではなさそう……)

男「うーん……銀たん……むにゃむにゃ……」ギュッ

家出娘「キモッ!!」

家出娘(あ! やば……!)

男「ん……ん……銀……たぁん……」モゾモゾ

男「……あ……締まる……」カクカク

家出娘「ちょ……もしかして……!」ガバッ


家出娘「やっぱり!!」

男「……ん……家出娘……?」カクカク

リアルドール「」カクカク

家出娘「なんで人形とエッチしてんの!?」

男「え……人形……?」チラッ

リアルドール「」

男「……どこだ?」

家出娘「いるよ!! あんたの隣に!!」

男「おいおい……俺の彼女に向かって人形とは失礼だろうが……」

家出娘「はぁ!?」

男「彼女は人形じゃなくて、銀。感情を失ってしまったドールだよ……」なでなで

家出娘「……信じらんない」

男「ふぁぁああ……眠……お前も早く寝ろよ……おやすみ」

家出娘「………」


翌朝

家出娘(あいつ、マジでなんなの?!)

家出娘(なんで人形とはエッチして、あたしとはしないの?!)

トントントン

ガラッ

家出娘「男! 朝ごは……」

男「あ、おはよう」キリッ

家出娘「な、なんでスーツ着てるの?」

男「仕事だからに決まってるだろ、JK」

家出娘「仕事って、あんたニートじゃん……」

男「今日は大事なクライアントと会う予定があるんだ」

家出娘「マジ……?」

男「留守番よろぴくね」


家出娘「あ、あたしも連れてって!」

男「はい?」

家出娘「あたし、男が仕事してるとこ見たい!」

男「いや、これは大事な……」

家出娘「絶対に邪魔しないから! お願い!」

男「うーん……」

家出娘「お願い、男!」

男「……絶対に邪魔しない?」

家出娘「え!? 連れてってくれるの!?」

男「俺の言うことちゃんと聞けるか?」

家出娘「うん! やった! じゃあ、準備してくるね!」

男「おう! しろしろ!」


数十分後

家出娘「お待たせ!」

男「ホントにお待たせだな……」

家出娘「この服、部屋にあったやつなんだけど、似合ってる?」

男「よし、行くか」

家出娘「ちょっと!! 少しくらい見なさいよ!!」

男「似合ってるよ。婚カツに必死なOLみたいだ」

家出娘「なによそれ!!」

男「おいおい、もう口答えか? 連れてかないぞ?」

家出娘「ご、ごめん……」

男「よし、では出発!」

家出娘「うん!」


【おしゃれなカフェ】

家出娘「なんか、緊張してきた」ドキドキ

男「いいか、お前は親戚の子。今日は大好きなお兄ちゃんに勝手について来た」

家出娘「う、うん……」

男「何を聞かれても、お兄ちゃんは凄い、って答えろ」

家出娘「う、うん!」

男「お? クライアントが来たぞ? しっかりやれよ?」

家出娘「わ、わかった!」

男友「うーす、男」

男「やぁ、男友。グモニ!」

男友「あれ? その子だれ?」

男「親戚の子。なんか勝手について来た」

家出娘「お、おはようございます」


男友「へぇ、可愛い子だな」

男「そんな事ないよ。食べ方とか汚いし、図々しいし」

家出娘(なっ……!?)

男友「そうは見えないけどなぁ」

男「いやいや、マジだって。とんがりコーンとか指に挿して食べるもん」

男友「それはだらしねぇな」

男「だろ?」

家出娘「あ、あはは……」

男友「そういやお前、今なにしてんだっけ?」

男「あー……狩人みたいな?」

家出娘「!?」

男友「え? それって株とか?」

男「そう! 株! リーマンショック的なやつ!」


男友「すっげ! リーマンショックとか、マジやべぇじゃん!」

男「そうでもないさ、ははっ」

男友「急に大学辞めたから心配してたけど……まさかそんなレベルとは……」

男「最近はMMRから依頼が来てるな」

男友「なにそれ、やべぇ!?」

家出娘(お、男の奴、また嘘付いてる! しかもMMRってなによ!?)

家出娘「……ちょっと、男」ボソボソ

男「……んだよ? 俺はいま大事な……」ボソボソ

男友「ん? どした?」

男「あ……なんかこいつ、ストローでラーメンの汁飲みたいとか言い出して……」

家出娘「なっ……!」


男「ごめんな、男友……ホントにしょうもない奴でさ……」

男友「それは大変だ……ええっと……」

男「満子」

家出娘「!?」

男友「満子ちゃん……お兄さんを困らせちゃダメだよ……?」
家出娘「………」プルプル

男友「満子ちゃん?」

家出娘「お……お兄ちゃんは凄い……」プルプル

男「ぶっwww」

男友「え……まぁ……凄いけど……」

家出娘「………」プルプル

男「おいおい、誉めてもなんも出ねーぞ、満子!」

家出娘(くっ……男、絶対殺す!!)


男友「あ、俺そろそろ学校行かないと」

男「おう、またな」

男友「今度なんか奢れよな。じゃあ、満子ちゃんもまたね」ノシ

家出娘「は、はい……」

男「ふぅ……乗り切った……」

家出娘「……ねぇ」

男「ん?」

家出娘「……なんであんな事言ったの?」

男「なにが?」

家出娘「全部よ!!」

男「はい?」

家出娘「嘘ばっか付いて!! あんた、ホントに最低!!」

男「………」

家出娘「あたしの事バカにして!! すっごく傷付いたんだよ!?」


家出娘「せっかく……ぐすっ……オシャレして……ぐすっ……男の仕事……見に来たのに……」ポロポロ

男「………」

家出娘「もう……やだぁ……」ポロポロ

男「すいませーん、コーヒーおかわり」

店員「はーい」

家出娘「うわあああああん!」

店員「え? え?」

男「あ、彼女にサンドイッチを一つ」

店員「え? あ、はい、ただいまお持ちします!」

家出娘「びぇえええええん!」


家出娘「……ぐすっ」はむはむ

男「おいしい?」

家出娘「………」コクッ

男「ちょっと頂戴」

家出娘「……やだ」プイッ

男「うめぇ!!」パクパク

家出娘「あ、返して!!」

男「どっか行きたい所とかある?」

家出娘「……ない」

男「じゃあ、帰って仕事しよっと」

家出娘「やっぱりある!!」

男「どっちだよ……」

家出娘「……ある」


【学校】

男「学校とか久しぶりに来たよ」

家出娘「……ここがあたしの通ってる高校……」

男「グランドせめぇ……こんなんで大丈夫かよ、運動部……」

家出娘「あたし、陸上部だったんだ……」

男「お、なんか窓から頭の悪そうな奴がこっち見てる」

家出娘「……聞いて」

男「え……嫌だよ……面倒くさい……」

家出娘「……泣くよ? 先生来るよ? あんた捕まるよ?」

男「ちょ! その先生がこっちに向かってる!」

先生「コラー! お前ら何してるんだー!」

男「お、俺は無実です! こいつが勝手に! 俺は止めたのに、こいつが!」


先生「怪しい奴め! 警察呼ぶからな!」

男「い、いや……僕は無実で……」

家出娘「………」

先生「……ん? お前、3年の家出娘じゃないか!?」

家出娘「………」

先生「学校サボって何やってるだ! 職員室に来い!」

男「さ、さーてと、俺は帰って仕事しないとな」

先生「不審者、お前もだ!」
がしっ

男「ぬ、濡れ衣だ! 放して!」じたばた

先生「ええい、暴れるな!」


【職員室】

先生「名前は?」

男「……水嶋ヒロです」

先生「嘘つくな!!」バンッ

男「おおお、男です……!」

先生「歳は? 職業は?」

男「は、二十歳……職業は名もなき狩人……」

先生「ふざけるな!!」

男「は、はい、すんまそん! 職業は……世間では無職と呼ばれる類のものです……」

先生「家出娘とはどこで知り合った?」

男「か、神待ちしてたので……なんとなく……」

先生「神待ち? もしかして、援助交際か!?」

男「……大体合ってます」


【応接間】

担任「もうすぐ親御さんが迎えに来るからな」

家出娘「……はい」

担任「ったく、最近の若い奴らは何を考えているんだか……」ブツブツ

家出娘「男……ごめんね……あたしのせいで……」

男「………」

家出娘「……ごめん」

男「……全くだよ」

ガチャ

先生「どうぞ、お入り下さい」
娘母「………」ペコリ

担任「どうも、ご足労おかけします」ペコリ


担任「お電話で申し上げました通り、家出娘さんはここ数日学校に来てなくて……」

娘母「……はい」

担任「先程、そこにいる男性と学校に……」

家出娘「………」

男「~♪」シャカシャカ

先生「貴様! なに音楽なんて聞いてるんだ!?」

男「~♪」シャカシャカ

先生「無視するな!!」バシッ

男「あ……」

娘母「な、なんなんですか、この人は……?」

担任「私達にも皆目見当もつきません……」


先生「おい、家出娘! こんな奴のどこがいいんだ!」

家出娘「え……?」

先生「こいつはいい歳して無職、態度も最悪! おまけに援助交際までする奴なんだぞ!?」

娘母「え、援助交際!?」

先生「はい。こいつは家出娘を金や飯を与える見返りとして、身体の関係を強要していたんです!」

男「いやいやいや! 確かに金も飯も、おまけに部屋まで与えたけど、エッチなんかしてませんよ!」

先生「嘘を付くな!!」

男「いや……嘘なんて……」

担任「どうしようもないクズだな……」


娘母「こんな人、警察に突き出して下さい!」

男「け、警察とか……てか、そいつ処女だし……」

担任「は?」

娘母「ほ、本当なの、家出娘……?」

家出娘「………」コクリ

男「はい! 大逆転!」

先生「………」

男「随分と苦しい場面でしたね、男選手?」

男「あ、はい。でも余裕でしたね」

男「それはどうしてですか?」

男「俺の嫁は銀たんですから」

娘母「い、銀たん……?」


男「てなわけで、俺帰ります」

先生「待て! そんな勝手が許されると……」

男「俺には関係ないし」

担任「なにを言って……」

男「お前らさ、なんか上から目線で俺をけなしてるけどさ……」

先生「………」

男「俺がこいつ拾わなかったら、どうなってたかわかる?」

娘母「………」

男「いくら偉そう説教たれても、お前らじゃ家出娘は救えないんだよ、バーカ」


先生「貴様……!」

男「俺がこいつを拾った時点で、お前らの負けなんだよ」

家出娘「………」

男「じゃあな、家出娘」

ガチャ バタン

担任「な、なんだったんだ……あいつは……」

娘母「さ、さぁ……?」

ガチャ

男「あとさ」

一同「!?」

男「先生だっけ……? お前、援交控えたほうがいいよ」

先生「!」

男「普通、神待ちなんて言葉しらねーよ」

バタン


【校門】

男「~♪」

家出娘「待って、男!」タッタッ

男「ん?」

家出娘「あんなとこに一人置いてくなよ!!」

男「しらんがな……」

家出娘「気まずいだろうが!!」

男「いや……俺はもっと気まずかったし……」

家出娘「うるさい!! あんたは……」

男「あたしを泣かせたんだから!!」

家出娘「人の台詞取んな!!」


【男邸】

男「お前、帰らなくていいの?」カチカチ

家出娘「いいの」

男「あっそ」カチ

PC「お兄ちゃん、らめぇぇぇぇぇぇぇ!」

家出娘「ひぃっ!」ビクッ

男「し、しまった……! 俺とした事が……狩りの最中に音を発ててしまうなんて……」

PC「ミホの大事なとこ、ほじほじしないてぇぇぇぇ!」

家出娘「……あんたホントに最悪……」

男「ミホちゃん落ち着いて! まずは深呼吸だ!」

PC「ミホ……ミホ……お兄ちゃん専用の肉便器なのぉぉぉぉ!」

家出娘「………」


数日後

家出娘「おとこー! ちょっと来てー!」

しーん

家出娘「あれ?」

家出娘「おとこー?」トントントン

家出娘「……居ないし」

家出娘「ニートのくせになまいきな……」

家出娘「ん? 書き置き?」


ちょっと出掛けてきます
夜までには帰りますので、飯は先日渡したカードで買ってね

PS 今日の昼、俺の妹くるから


家出娘「は? 昼?」


家出娘「今……何時だっけ……?」

13:23

家出娘「え……マジ……?」

ピッ

プルルルルル

男『はい、こちらウルトラ警備隊』

家出娘「ちょっと!! 妹が来るってなに!?」

男『そのまんまの意味だよ』

家出娘「はぁ!? 今どこ!? 帰ってきなさいよ!!」

男『あ、すいません、宗教上の理由で無理です』

家出娘「嘘付くな!!」

男『……一つ忠告しておく……気をつけろ……やつは……妹は"自称"念能力者だ……』

プツッ


家出娘「ちょっと……!! 念能力ってなに……!?」

ツーツー

家出娘「あー、もう!」

ピッ

プルルルルル

電話『おかけになった電話は現在……』

家出娘「なんなのよ!」

家出娘「……念能力……妹……」

家出娘「もしかして、あいつ……逃げたの……?」

ピロリロ

家出娘「メール……? 男から……?」

男メール『残念だったな、明智君』


家出娘「なにが明智だ!!」

ピロリロ

家出娘「今度はなによ!!」

男メール『とりあえず、本棚にあるHUNTER×HUNTER、全巻読んどいたほうがいいよ』

家出娘「本棚にあるHUNTER×HUNTER……?」じー

家出娘「はぁ? 20巻以上もあるじゃん!! バカじゃないの?!」

家出娘「………」

家出娘「読めばいいんでしょ!!」

1時間後

家出娘「……念ってのはいつ出てくるのよ?」ペラッ

家出娘「……試験中には出ないのかな?」ペラッ


ピロリロ

家出娘「ん?」

男メール『どこまで読んだ?』

家出娘「まだハンター試験のとこ……と、送信」

ピロリロ

家出娘「はやっ!!」

男メール『てか、それ読む暇あったら、逃げればいいのに(笑)』

家出娘「………」

家出娘「最初に言えよ!!」

家出娘「なにが(笑)だ!! 死ね、男!!」

家出娘「………」

家出娘「やっぱ、死ねじゃなくて……捻挫しろ、男!!」


家出娘「とにかく男が帰って来るまで、どっかに避難しなきゃ!」

家出娘「あー、化粧はなしで、適当に着替え……」バタバタ

ピンポーン

家出娘「うそ……」

ピンポーン ピンポーン

家出娘「どうしよ……」

ピンポンピンポンピンポンピンポン

家出娘「うるさっ!! 鳴らし過ぎだろ!!」

妹『お兄ちゃーん、開けてー』

ドンドン ピンポーン

妹『居留守使っても無駄だよー。私、昔から不二子って呼ばれてるの知ってるでしょー』

家出娘「………」

妹『ねぇー、開けないとお兄ちゃんのフィギュア破壊するよー』


家出娘(男のフィギュアなんてどうでもいいけど……)

妹『はい、妹原子炉は臨界点に達しました。開けまーす』

キュイイイイン

家出娘(うっ……なにこの音……)

キュウウゥゥゥ

カラーン

カチャ

ギィィィ

妹「ハーロー、ブラザー」

家出娘「は、ハロー……」

妹「誰?」


家出娘「あ、あたしは……」

妹「待って」

家出娘「え……?」

妹「まずは貴女の錬を見せて」

家出娘「……はい?」

妹「早く」

家出娘(れ、れんってなに!? てか、宗教の匂いがするのはあたしだけ!?)

妹「……もしかして貴女、念が使えないの?」

家出娘「え……あー……はい……」

妹「ふふっ、そんなことでよくここまで辿り着けたわね?」

家出娘「……はい?」

妹「貴女、死ぬわよ?」


家出娘「は、はぁ……」

家出娘(全く理解できない! 助けて、男!)

妹「貴女、名前は?」

家出娘「い、家出娘です……」

妹「な、なんですって!?」

家出娘「え?」

妹「そう……貴女があの……」

家出娘「あ、あの……」

妹「いいわ、合格よ」

家出娘「なにが合格……」

妹「私自ら、貴女に念の稽古をつけてあげるわ」

家出娘「え……」

妹「まずは念の基本、四大行について学びましょう」

疲たので一旦休憩します

保守してくれたみんな
ありがとな

さて、扱いにくい妹の登場に自分自身も戸惑っているが
行くぜ


2時間後

妹「念の奥深さ、理解できて?」

家出娘「多分……」

妹「ふふっ、思ったとおり。さすがね、家出娘」

家出娘(もう、呼び捨てかよ……)

家出娘「そういえば、妹さんの系統はなんですか?」

妹「そんなの当然、特質系よ」

家出娘「はぁ……」

妹「貴女は……そうね、放出系かしら?」

家出娘「え……?」

妹「短気で大雑把でしょ、貴女?」

家出娘「……自分ではちょっとわかりません……」


妹「本当は水見式を行うべきなのだけど……」

家出娘「………」

妹「必要ないでしょ」

家出娘「まぁ……そうですね……」

妹「ところで、貴女……お兄ちゃんとはどのような関係なの……?」

家出娘「男との関係……」

家出娘(神と奉仕者? うーん、ちょっと違うな)

妹「お兄ちゃんのタイプとは思えないなぁ」

家出娘「そうなの?」

妹「お兄ちゃん、巨乳好きだし」

家出娘「そうかな……?」

家出娘(絶対貧乳派だと思うけど……)


妹「お兄ちゃん、私のことなんて言ってた?」

家出娘「えっと……」

家出娘(勝手に故人にしたり、自称念能力者とかだけど……言えないよなぁ……)

家出娘「き、気立て上手のベッピンさんって」

妹「ふ、ふーん、そーなんだぁ」ニタニタ

家出娘「………」

妹「ま、まぁ、お兄ちゃんに言われてもあんまり嬉しくないけど」ニヤニヤ

家出娘(めっちゃ嬉しそうじゃん……)

妹「私、Fカップなんだ」

家出娘「す、凄いですね……!」

家出娘(だからなんだよ……)


妹「お兄ちゃんは牛って言うけど、照れてるだけだよね」

家出娘「そ、そうだね、あはは……」

家出娘(なんか接待みたいで疲れる……)

妹「家出娘はどのくらいなの?」

家出娘「え……あたしは……ゴニョゴニョ……」

妹「はい? 聞こえませんが?」

家出娘「……A~Cのどれかです」

妹「え? Aカップ?」

家出娘「Bだよ!!」

妹「………」

家出娘「あ……」

妹「そうなの。私、Fだけど」

家出娘「………」

妹「………」


家出娘(なにこの空気……)

妹「あ、もうこんな時間」

家出娘「え、帰るの?」

妹「湯浴みの時間だわ」

家出娘「………」

妹「ここのお風呂、とっても気持ちいいのよ?」

家出娘「知ってますよ」

妹「……はい?」

家出娘「……男に聞きました」

妹「そうなの。じゃあ家出娘も一緒にどう?」

家出娘「えっと……遠慮し……」

妹「入るよね?」

家出娘「……うん」


【脱衣所】

家出娘「………」じー

妹「ん?」プルン

家出娘「………」じー

妹「脱がないの?」

家出娘「ぬ、脱ぐよ!」

家出娘(でっか……邪魔じゃないのかな……?)

家出娘「うんしょ……」ヌギヌギ

妹「ふぅ……肩痛ーい……」トントン

家出娘「………」ショボン

妹「家出娘は肩凝りないの?」

家出娘「……ね、年に一度くらい」

妹「いいなぁ、私は年中なのよ……」プルン

家出娘「へぇ、大変だね」ショボン


【女風呂】

家出娘(浮いてる……)

妹「私、お風呂が好きなの」

家出娘「へぇ……」

妹「なんて言うか、気持ちいいし、ゆったりできるし……」

家出娘「あたしもお風呂好……」

妹「すごく楽だし」

家出娘「うっ……」グサッ

妹「貴女、兄弟はいるの?」

家出娘「……いえ、一人っ子です」

妹「ねぇ、お姉さん……欲しくない?」

家出娘「え……?」


妹「私がお姉さんになろっか?」

家出娘「えっと……失礼ですが……妹さんいくつ?」

妹「18よ」

家出娘(タメじゃん!!)

家出娘「あー……じゃあ無理ですね……」

妹「なんで?」

家出娘「あたしも18なんで……」

妹「うっそだー! 15くらいでしょ?」

家出娘「……いやマジで18」

妹「え……でも……」チラッ

家出娘「なにか?」

妹「そう、じゃあ無理ね。ふふふっ」

家出娘「あはは……」

妹「………」ぷかぷか

家出娘「………」しーん


【男の部屋】

妹「気持ちよかったね?」

家出娘「あ……うん」

家出娘(コーヒー牛乳飲みたいけど……飲んだら怒るよね、この人……)

妹「お兄ちゃんのベッドにダーイブ!」ぼふっ

家出娘(あ、男からメール来てる)

男メール『ツチノコ捕まえた』

家出娘(は? なに言って……どうせ自分の粗末なものを……)カコカコ

家出娘「うぎぁっ!! き、キモッ……!!」

妹「どうしたの?」ごろごろ

家出娘「や、なんでもない、あはは……」

家出娘(ほ、ホントにいたのかよ、ツチノコ……)

家出娘(てか、あいつ今どこに居るのよ……)




家出娘(もう外暗いけど……妹さん帰んないのかな……?)

妹「さてと……」

家出妹「あ、帰るの?」

妹「念の稽古を再開しましょう」

家出娘「え……」

妹「なにか不満でも?」

家出娘「いや……お風呂入った後だし……ちょっと……」

妹「お風呂の後だと、なにか不都合でも?」

家出娘「汗かいたら、せっかく身体洗った意味が……」

妹「またお風呂に入ればいいじゃない」

家出娘(そういやこいつ、男の妹だった……)

家出娘「じゃ、じゃあ、少しだけ……」


ガチャ

男「ただいまんこ」

家出娘「あ、おかえり!」

家出娘(ナイスタイミング!)

妹「おかえり、お兄ちゃん」

男「ふぅ……疲れた……」

妹「お兄ちゃんあのね?」

男「お前、またドア壊したろ?」

妹「壊してないよ~」

男「嘘こけや。外に工具が落ちてたぞ」

妹「し、知らない、私じゃない」

男「出禁だな」

妹「なんで!? 今日はフィギュア壊してないのに!!」


男「そんなのは、当たり前田のクラッカー。市販されてないやつもあるんだから」

妹「でも……」

男「家出娘、ペカリ取ってー」

家出娘「ペカリもうないよ」

男「え?! ペカリもうないの!?」

家出娘「うん」

男「うそだろ……あれウマイのに……」

妹「あ、お兄ちゃん、念の稽古しよ」

男「あー、残念。俺、最近契約者になったから無理だわ」

妹「え? 契約者?」

男「だから念はもう使えないんだ……ごめんな……」

妹「そうなんだ……」

家出娘(……また新しい単語が追加されたし……)


男「てか、妹。早く帰ったほうがいいぞ?」

妹「え? なんで?」

男「今日、お前が習い事サボってここに来てるの、母さんにバレてる」

妹「な、なんで!?」

男「わからない……ただ……」
妹「ただ?」

男「お前をよく思ってない、密告者がいることは確かだ……」

妹「み、密告者……」

男「俺は運転手の伊藤さんと践んでる……」

妹「うそ……伊藤が……?」

男「あいつは、自分ちの雑種とお前の大事なマルチーズをくっつけて、うちの家系に食い込もうと企んでる……」

家出娘(なに言ってんだ、こいつ……)


妹「でも……それと私を潰すのとなんの関係が……」

男「わかってないな、お前は……」

妹「え……?」

男「邪魔なんだよ、主人であるお前がな」

妹「ハッ!」

男「わかったら早く帰るんだ! お前の地位も、マルチーズの貞操も危ない!」

妹「わ、わかったよ、お兄ちゃん!」

男「待て、妹」

妹「な、なに? 私、急いで……」

男「お前に幸多からんことを……ザーメン……」

妹「お、お兄ちゃん……」じーん


ガチャ バタン

男「ふぅ、単純な奴」

家出娘「……あんた、死んだら絶対に地獄に堕ちるよ」

男「なら、今を楽しまないとな……」スッ

家出娘「え……ちょっと……な、なに……?」

男「………」ぽち

家出娘「あ、あたし……まだ心の準備が……」

PC「ウィーン」

家出娘「え? ウィーン?」

男「男、イきまーす!」

家出娘「………」


【家出娘の部屋】

家出娘「あー……今日は疲れたなぁ……」

家出娘「つーか、あいつ、なんであたしの前で、堂々とエッチなゲームやるんだよ……」

家出娘「はぁ……あたし、男に女としてカウントされてないのかな……?」

チャチャーチャー♪

家出娘「電話? 知らない番号だし……」

チャチャーチャー♪

ピッ

家出娘「はい。てか、誰?」

家出娘「え……?」

家出娘「うん……いいけど……」

家出娘「……わかった、じゃあ」

ピッ


翌朝

男「さーて、今日も朝ビリーいくかな」

ピッ

TV「これは短期間集中ブログラムだ」

男「てか、ビリーいつも同じ事ばっか言ってるし……聞き飽きたわ……」

TV「それじゃ始めようか」

男「あー、はいはい。御託はいいから早くしろよ」

ドタドタドタ

男「ん?」

ガラッ

家出娘「男! 今日ヒマ!? ニートなんだからヒマだよね!?」

男「………」

男「はっ! はっ!」

家出娘「無視すんなよ!!」


男「はっ! はっ!」

家出娘「あたしの話を聞けー!」ピッ

TV「」

男「あ、なにしてんだよ!」

家出娘「ねぇ、今日ヒマ?」

男「おいおい、今までに俺がヒマしてる日なんてあったか?」

家出娘「うん」

男「は? 毎日ハードスケジュールだろうが!」

家出娘「そうだっけ?」

男「毎日一緒にいるんだからわかるだろうが」

家出娘「ま、毎日一緒……」ニヤニヤ

男「なにヘラヘラしてんだよ」

家出娘「し、してないし!」


男「とにかく俺は忙しいから」

家出娘「話くらい聞いてよ!」

男「その話を聞いて、いい結果になったことないんだけど……」

家出娘「うっ……」

男「お前、よくトラブルメーカーって言われない?」

家出娘「言われてない!!」

男「トラブルメーカーっ娘が許されるのは、ララちゃんだけだよ?」

家出娘「こ、今回は大丈夫!!」

男「いやもうね、その台詞だけでトラブルレベルの高さが伺える」

家出娘「いいから黙って聞け!!」


男「はいはい、聞きますよー」ぽち

PC「ウィーン」

家出娘「なにかある度に、パソコンに電源入れるのやめてよ!」プチッ

PC「」

男「はぁ……わかったから早く話せ、トラブルメーカーさんよ……」

家出娘「昨日の寝る前にね、ある人から電話がきたの……」

男「ふーん」ペラッ

家出娘「……それで、今日その人に会う約束したんだ」

男「へー」ペラッ

家出娘「あー、もう真面目に聞いてよ!!」

男「聞いてるって……」ペラッ


家出娘「なんで……?」ウルウル

男「あ……」

家出娘「なんでいつも……そうやって……ぐすっ」ウルウル

男「お、おーし、快楽天も読んだし、これ座布団にして聞くかな!」

家出娘「でね!」

男「……うまくなったもんだ」
家出娘「なんか言った?」

男「別に……続けて……」

家出娘「で、一人だと不安だから、着いて来て欲しいの」

男「質問があります」

家出娘「なに?」

男「その約束はもしかして、俺が着いて来てくれると考えたから、承諾したのですか?」

家出娘「うん」


男「もう一つ質問」

家出娘「なによ?」

男「約束の相手は男性ですか? 女性ですか?」

家出娘「男性だけど?」

男「ふーん」

家出娘「じゃあ、準備してね」

男「いや、行かねーし」

家出娘「なんでよ!」

男「いいか? 世の中には色々なトラブルの種がある」

家出娘「うん」

男「その中で、人間関係の種は危険度が非常に高い」

家出娘「うん……」

男「その中でも、男女関係の種は危険度マックスだ」


家出娘「……うん……」

男「彼氏のふりやだの、痴話喧嘩の仲裁だの、ほとんどの場合がろくな結果にならないからな」

家出娘「………」

男「こればっかりは自分で解決するか、プロの人に頼むしかない」

家出娘「でも……」

男「お前がなんと言おうと、俺は絶対に行かない」

家出娘「………」

男「さて、俺は俺の仕事をこなすかな」ぽち

PC「」

男「あれ?」


男「あ、コンセプトか」ぷすっ

男「よし、起動!」ぽち

PC「」

男「あ、あれ?」ぽちぽち

家出娘「ど、どうしたの?!」

男「パソコンに電源が入らんのだよ!」ぽちぽち

家出娘「ちょっと代わって」

男「お、おう」サッ

家出娘「ここね」ぽち

PC「」

家出娘「ダメみたいだね……」

男「う、うそだろ……?」ぽちぽち


家出娘「もう諦めなよ、男」

男「諦められるかよぉぉ!」ぽちぽち

家出娘「男……」

男「いっけぇぇぇえ! 俺のハチロク!」ぽちぽち

PC「ウィーン」

男「うっしゃああああ!」

家出娘「よかったね!」

男「別に、大したことじゃないよ。俺にとって秋名は庭みたいなもんだし」

家出娘(あきな……?)


男「しかし……もうこのハチロクも限界なのかもな……」

家出娘「……そうなんだ」

男「別れは辛いが……買い替える他ないのかもな……」

家出娘「そうだね……」

男「さーて、さっそく買いに行くかな」

家出娘「え……?」

男「~♪」

家出娘「ちょっと、このハチクロはいいの!?」

男「ハチクロ? あぁ、ハチクロね。HDDが無事なら、こんなポンコツいらんわ」

家出娘「……棄てるの?」

男「ん?」


家出娘「……男も簡単に棄てちゃう人なんだ……」

男「どうした、家出娘?」

家出娘「……そうだよね……新しい方に乗り換えたほうが楽しいもんね……」

男「え? どうしちゃったの?」

家出娘「男は棄てられる側の気持ち……考えたことある……?」

男「いや、特には……」

家出娘「そっか……」

男「………」ぽち

PC「ウィーン」

家出娘「あ……」

男「ま、当分はハチクロで我慢するかな」

家出娘「ハチロクでしょ?」

男「どっちでもいいよ」カチカチ


男「それより、行かなくていいのか?」カチカチ

家出娘「……そろそろ行く」

男「………」カチカチ

家出娘「………」

男「はぁ……行けばいんだろ、行けば……」

家出娘「え?!」

男「ただ、いつもこうなると思うなよ。お前が基準じゃない」

家出娘「……うん」

男「ここの基準は俺ですが」

家出娘「なにそれ?」

男「30秒で支度しな!」


30分後

家出娘「お待たせ」

男「~♪」シャカシャカ

家出娘「お待たせ!!」

男「……聞こえてるって」シャカシャカ

家出娘「嘘くさ……」

男「さて、さーっと行って、さーっと帰るか」シャカシャカ

男「~♪」シャカシャカ

家出娘「ちょっと、イヤホン取りなさいよ!!」

男「なんだよ……お前は俺のカーチャンか……?」すぽっ

家出娘「マナーでしょ!」

男「なんのマナーだよ……」

家出娘「社会人としてのマナーよ!」

男「いや……俺、社会人じゃないし……」


【ファミレス】

男「ファミレスとかいつ以来だろ」

家出娘「いい? ここではあたしから話し掛けない限り、あたしに話し掛けないでね?」

男「いつもそうしてるじゃん」

家出娘「いいから黙って聞け! あとイヤホンは禁止!」

男「おいおい、急に難易度上げないでくれよ……胃が痛くなってきた……」

家出娘「難易度Eよ!!」

男「え? じゃあ、難易度Aは瞬き禁止とかか?」

家出娘「知らないわよ!!」

男「………」

家出娘「……あと、危なくなったら助けて……」


男「あ、危なくなったらって……そんなに危険な奴が来るのか?」

家出娘「別に普通の奴よ。でも……万が一ってこともあるし……」

男「あのさ……」

家出娘「なに?」

男「俺、喧嘩とかしたことないんだけど……」

家出娘「え? 小さい頃も?」

男「すいません……育ちがいいもんで……」

家出娘「……そっか」

男「合気道ならできるけど……」

家出娘「それだ!! それを使え!!」

男「じゃあ、それでいくよ」

家出娘「お願いね」

すみません、寝ます

目が覚め次第再開します

やらないか?
(´・ω・`)  n
⌒`γ´⌒`ヽ( E)
( .人 .人 γ ノ
ミ(こノこノ `ー´
)にノこ( 保守

今更だが妹が念とかいいだしたの兄のせいだなwww
兄好きすぎだろwwwwかわぇぇなくそwwwwwww

すんません、今起きました
てか、何時間寝てんだよ、俺……赤ん坊か……
保守ありがとうごさいました
再開します


家出娘「そろそろ来るから、あんたは別の席に行ってて」

男「うい」

家出娘「待って。あんまり離れ過ぎないでね?」

男「大丈夫だろ、店内なんだし……」

家出娘「ダメ! 必ずあたしの視界に入るとこにいて!」

男「メンドイから指定して、そこ座るから」

家出娘「んー、じゃあ、そこの角席」

男「ドリンクバーまで遠いなぁ……」

家出娘「我慢してよ!!」

男「てか、お前らに近すぎね?」

家出娘「いいから行け!」


家出娘「………」チラッ

男「………」ぽち

ピンポーン

店員「お待たせしました。ご注文をどうぞ」

男「えーと、このあんまり美味しくなさそうなハンバーグセットと……」

店員「え?」

家出娘(あ、あのバカ……!!)

男「水で薄めてそうなドリンクバーを」

店員「あ……は、はい。ご注文を繰り返させて頂きます」

男「………」ぽち

ピンポーン

店員「あ、あの、お客様……もうボタンのほうは……」

男「あ、すいません。ボタンを見るとつい」

店員「はぁ……」


男「………」ちょこん

家出娘「………」チラチラ

先輩「ごめーん、待った?」

家出娘「あ……ううん、さっき来たとこ」

先輩「悪いな、急に呼び出しちゃって」

家出娘「ううん、大丈夫」

先輩「なにか食べる?」

家出娘「じゃあ、軽く……」

先輩「支払いは俺が持つからさ、好きなの頼めよ」

家出娘「う、うん……」チラッ

男「………」ピコピコ

家出娘「あ!」

先輩「ん? どうした?」

家出娘「あ、いや、別に……」


家出娘(なんでゲームやってんのよ、あいつ……!)

男「回復に縛りつけて行くか」ピコピコ

先輩「決まった?」

店員「………」

家出娘「え? あ、じゃあ、これで……」

先輩「以上で」

店員「かしこまりました」スタスタ

家出娘「………」

先輩「昨日、後輩から聞いたんだけど、ずっと学校の行ってないのか?」

家出娘「う、うん……」

先輩「じゃあ、家にも帰ってないてのも本当なのか?」

家出娘「……うん」

先輩「理由、聞いてもいい?」


家出娘「………」

先輩「学校でなにかあった?」

家出娘「……違う」

先輩「家庭のこと?」

家出娘「……うん」

先輩「そっか……」

家出娘「………」

先輩「家に帰ってないってことは、夜とかどうしてるの?」

家出娘「ネカフェとか……」

先輩「……なぁ、うち来ないか?」

家出娘「え……?」

先輩「俺、大学入ってから一人暮らしだからさ、気とか使う必要もないし」

家出娘「………」

先輩「バイトもしてるから、お前の生活費くらいなら問題ないしさ」

この先輩は体目当てだな


家出娘(生活費……そういえばあいつ、そんな話しないな……)

家出娘(全部、当たり前のように出してる……)

先輩「俺、結構金持ちなんだぜ?」

家出娘「……うん」

先輩「車もあるしさ、部屋も結構広いし」

家出娘「……うん」

先輩「だから、な? うちに来いよ」

家出娘「先輩……」

先輩「ん?」

家出娘「先輩は……あたしがエッチ誘ったらどうする……?」

先輩「え?」

家出娘「………」

男「………」ぽち

しーん

男「あれ? 鳴らない?」


先輩「そりゃまぁ、断るよ」

家出娘(嘘だ……)

先輩「俺はお前の体が目的じゃないしな」

家出娘(男は断るどころか、あたしを無視してアニメでオナニーしてた……)

先輩「……なぁ、家出娘」

家出娘「?」

先輩「俺のこと、どう思う?」

家出娘「どうって……」

先輩「俺さ、ぶっちゃけお前のこと好きかも」

家出娘「………」

先輩「お前って昔から、先輩相手に敬語使わないし、男勝りの性格じゃん」

家出娘「ごめん……」

先輩「お前がそうやって、気落ちしてるとこ初めて見るしさ」

家出娘「………」

くそぅ
先輩しねっぇぇぇっぇ


先輩「今日はただ心配だから愛に来たんだけど、お前見てたらなんか守ってあげたくなった」

家出娘「……うん」

先輩「俺しかお前を守れない気するんだよ……」

家出娘「………」

先輩「だから一緒に行こ、家出娘」

家出娘「ごめん、無理……」

先輩「なんで? もしかして、俺に気を使ってるのか?」

家出娘「あたし、先輩に嘘付いた……」

先輩「え?」

家出娘「あたしね、男の人と暮らしてるの……」

先輩「………」

先輩ざまぁぁぁ

>愛に来たんだけど
先輩ロマンチストだな


男「………」ぽちぽち

しーん

男「………」チラッ

先輩「――――」

家出娘「――――」

男「まだ終わんないのかよ……」

男「あ、店員さん」

店員「ご注文ですか?」

男「なんかボタン壊れてんだけど?」

店員「壊れてませんよ、お客様」ニコッ

男「いや、壊れてるから」ぽち

しーん

男「ほらな?」

店員「お客様、そのボタンはお客様の心に反応し、私達を召集するのです」ニコッ

>>>554

すまん、誤字った

先輩はロマンチックではないですよ

ボタンすげーなwww


男「……お前、頭ん中に妖精でも住んでるの?」

店員「住んでるいません」ニコッ

男「悪いけど、俺リアリストだから、ガチの」

店員「あらま」

男「お前みたいのはTDLに溶け込むんだろうな、俺なんて浮き過ぎて、周りドン引き」

店員「ぼっち……だったからでは?」

男「ないない」

店員「TDLでも便所飯ですか? 夢と愛の満ちた空間で?」

男「いやいや、妹と一緒だったし、完全にVIP扱い。あと、妹巨乳だし」

店員「は?」

男「Fカップだし」


店員「……今のくだりで、胸の大きさに何の意味が?」

男「なわとびするとバウンドするから、妹の」

店員「うっ……」

男「電車でシャツのボタンがはち切れて、同乗してた男性全員くの字になったから、妹は」

店員「い、今は妹さんは関係ありませんよ?」

男「そうだな。でも、妹がお前と似たような奴だったから、一部を除いて」

店員「それはどういう意味で?」

男「それはアンケートに図入りで書いておくから、後で見ろ」

店員「くっ……!」

男「じゃあ、俺トイレ行ってくるから、それまでにボタン直しておけよ」スタスタ

店員・・・
ありだな


家出娘「すごい広い部屋を持ってて……」

先輩「………」

家出娘「他人のあたしにカードまで貸してくれた……」

先輩「カードって……」

家出娘「だから、先輩の気持ちは嬉しいけど……」

先輩「……お前、いいように囲われてるだけだ」

家出娘「え……?」

先輩「そいつはただ、お前の身体が目的なだけだ」

家出娘「ち、違う!」

先輩「違わない。そんな奴と居たって、お前は幸せになれない」

家出娘「そんなこと……」

>先輩「俺、結構金持ちなんだぜ?」
>先輩「車もあるしさ、部屋も結構広いし」
>先輩「だから、な? うちに来いよ」

ここからわかることは
先輩ひっしっすねwwwwwwwwwwwwwww


先輩「けど、俺ならお前を幸せにできる!」

家出娘「………」

先輩「お前が言ってるような広い部屋も、カードも与えれないけど……」

家出娘「………」

先輩「必ず幸せにするから、俺と来い」

家出娘「だから……」

先輩「ほら、行こう」ぐいっ

家出娘「ちょ……やめてよ、先輩……!」

先輩「大丈夫! お前を囲ってる奴なんて俺がなんとかする!」ぐいぐい

家出娘「は、放して……!」

先輩「いいから来いよ!」ぐいぐい

家出娘「くっ……男! 助けてー!」


先輩「早く立って、ほら」ぐいぐい

家出娘「男、早く助け……え……居ない……」

ざわざわ

客「なーに? 喧嘩?」

客2「どうせ痴話喧嘩だろ?」
ざわざわ

家出娘「うそ……なんで……?」キョロキョロ

男「なんだここのトイレ、芳香剤くっせ……潰れればいいのに……」スタスタ

家出娘「!?」

家出娘「男! 助けて!」

男「え……?」

先輩「は? 男?」

家出娘「助けてよ!」

男「あ、うん」スタスタ


男「大丈夫か、トラブルメーカー?」

家出娘「大丈夫じゃない!!」
先輩「あんた誰?」

男「あ、水島……いや、今日は藤原拓海です」

先輩「は?」

家出娘「あんた、なんで近くに居なかったのよ!?」

先輩「あんた、俺の女になんか用?」

店員「お客様、何かありまし……げぇぇ、さっきの!」

おばさん「ちょっとお兄さん、そこ立ってられると邪魔よ」

男「おいおい、話しかけるなら誰か一人にしてくれよ……全く、これが人気者の宿命なのか……」

家出娘「なにそれ、腹立つなぁ……」


家出娘「どうでもいいから、この男をどうにかしなさいよ、男!」

男「まてまて、一人ずつ解決していこう。まずはそちらのマダム」

おばさん「あん?」

男「すみません、僕が至らぬばかりに、貴女に迷惑をかけてしまいました。ささ、どうぞお通り下さい」サッ

おばさん「ったく……早くどきなさいよね、ノロマが」

男「……うっせ、かにぱん」ボソッ

おばさん「なんか言ったかい!?」

男「はいはい、次はメルヘン」

店員「め、メルヘン?」

男「さっきはその……ごめん……言い過ぎた……」

店員「え……?」


男「さっきも言ったけど……似てるんだ……死んだ妹に……」

家出娘(また妹殺してるし……てか、さっきってなによ!?)

店員「あ……えっと……私もごめんなさい……」

男「恥ずかしい話だけどさ……俺、妹が好きだったんだ……」

店員「え……うん」

男「でも俺は……えっと……胸は慎ましいほうがタイプで……あ、あはは……」

店員「そ、それって、もしかして……」

家出娘「………」イライラ

先輩「………」ぽかーん

男「言わなきゃ……ダメかな?」

店員「……言ってほしいな」


男「好きです」

店員「あ……私でよ……」

男「銀、俺はお前を愛してる」

店員「はい?」

男「あ、お前は生理的に無理。てか、さっさと仕事しろ、ボタンは直したのか?」

店員「さ、最低!」

男「調子に乗んな、メルヘン。お前が俺をぼっち扱いしたの、忘れてねぇから!」

店員「あ、あれは……」

男「ちなみにクリスマスのTDLとTDSは貸し切って、休みにしてやるから覚えておけよ!」

店員「そんな事できるわけ……」

男「そう思うなら勝手にしろ。どうせ穴が空くだろうがな! ホッホッホー、ハッピークリスマスー!」

店員「くっ……」スタスタ


男「さて、次は家出娘か」

家出娘「……うん」

男「男、尿意、トイレ、ごめん。よし、次でラストだな」

家出娘「ちょっとなによそれ!」

男「騒ぐなよ……後でちゃんと相手してやるから……」

家出娘「あ……う、うん!」

先輩「な、なんだよ、お前……」

男「とりあえず、家出娘から手を放しなよ」

先輩「はぁ? お前には関係ないだろ?」

男「いや、関係あるから、家出娘が俺にヘルプしたんだろうが……お前も頭に妖精飼ってるの……?」


先輩「だったらどうしたんだよ?」

男「てか、なんで逃げなかったの?」

先輩「は?」

男「俺が二人と対応してる隙に、そいつ連れて逃げればよかったのに」

先輩「それだとただ拉致だろ? 俺はこいつを幸せにするって誓ったんだよ!」

男「できるの?」

先輩「できる!」

男「じゃあ好きにすればいいよ」スタスタ

家出娘「え……待ってよ……男……」

男「~♪」スタスタ

家出「待って! やだよ!」

男「支払いはVISAで……は? カード使えねぇの?」

家出娘「やだ! こいつじゃ、あたしは幸せになれないよ!」


男「現金持ってたかな……」

先輩「何言ってるんだよ、家出娘! 幸せにするって!」

家出娘「いやだ! いやだ! いやだ!」ぽろぽろ

男「あ、こっちのカードは? 使える? よかった!」

先輩「くっ……行くぞ、おら!」ぐいっ

家出娘「いや……だ……ひっく……びぇぇぇぇん!」

男「おーい、帰るぞ、家出娘」スタスタ

家出娘「……ふぇ?」

先輩「は?」

男「あ、店員が警察呼んだらしいよ?」


先輩「な、なんで?」

男「誰かを捕まえにだろ、すぐ来るってさ」

家出娘「おとこ……ぐすっ」

男「さて、先輩だっけ? 帰る前に、あんたがどうやって警察を黙らせるのか、見ててやるよ」

先輩「なんだよ、それ?」

男「家出娘を幸せにするんだろ? なら、警察くらいなんとかしろよ」

先輩「そんな無理に……」

男「逃げるの? 逃げないよな? 逃げたら幸せは遠退くぞ?」

先輩「くっ……」

男「はい、頑張って」ぽち

ピンポーン

店員「……なんか用?」

男「コーヒー3つ」


家出娘「………」

男「ねぇねぇ、あれって警察じゃない?」

先輩「!」ビクッ

男「あ、今、ビクッとした!」

先輩「て、てめぇ……!」がしっ

男「………」ぽち

ピンポーン

先輩「くそっ……!」

男「嫌ならボタン壊せば?」

店員「……なに?」

男「またお前か……この店はお前しかいないのかよ……?」

店員「注文は?」

男「そこの彼女におしぼり」

店員「え? あー、わかった」スタスタ

男「敬語使えよな、メルヘンめ……」

それでも俺は店員が好きだ!!!!!


店員「はい、おしぼり……」

家出娘「……ありがとう」

店員「と、警察」

警察「どうも」

先輩「!」ビクッ

男「なに警察!? そんなのメニューに……まさか、裏メニュー!?」

店員「ねーよwww」

警察「で、何かあったんですか?」

男「ほら、出番だぞ、先輩」

先輩「………」

男「大丈夫、いざとなったら助けてやるさ」

先輩「藤原……」

男「♪」シャカシャカ

先輩「え……」

警察ノリいいなwwwww


先輩「あ、あの……」

警察「はい」

先輩「なんで来たんですか?」

警察「は?」

男「ぶっwww」

家出娘「ちょっと、汚いな!」ふきふき

男「ごめん……あいつが……」

店員「おかわりあるよ」

男「は? お前はあっちいって仕事しろよ! ぼっちバカにすんなよ!」

店員「……なによ」スタスタ

家出娘「言い過ぎじゃない……?」

男「あー、ヒマだ……」

店員やっぱりかわいいなぁ


先輩「だから……あの……」

警察「もっとハッキリ言いなさい」

先輩「ですから……」チラッ

男「なに見てんだよ、誘拐犯」

警察「誘拐犯!?」

先輩「いや……それは誤解……」

男「飽きたし帰る」

家出娘「え……?」

男「警察来たし、後は自分でなんとかできるだろ?」

家出娘「……置いてかないで」キュ

男「悪いけどここまでだ。自分で解決しないと、お前は一生人に依存して生きるようななるぞ?」

家出娘「……うん」

男「終わったら連絡すれば、迎えに来てやるから」

家出娘「わかった……」

ちょいコンビニ行ってきます

すぐ戻ります

>>651は疲れてるから
俺がおでん買ってきてやんよwww

ファミチキうめぇwww

てなわけで再開


店員「あれ、帰るの?」

男「いちいち話し掛けんなよ……」

店員「さっきの脅し本気?」

男「いいから、早く会計しろよ……お前の顔みてるとへどが出る……」

店員「ねぇ、答えて。クリスマスは友達とTDL行く予定なんだから」

男「……お前、バイト?」

店員「そうだけど?」

男「なんでバイトしてんの?」

店員「なんでって、服買ったり、遊ぶため」

男「あっそ」スタスタ

ウイーン

店員「あ、なんかうやむやにされた……」

店員かわぇぇぇ
ちょっともらっていきますね^^


30分後

ウイーン

店員「いらっしゃ……ってまた来たし」

男「だから話し掛けんなって……」スタスタ

家出娘「男!」

男「どうなった?」

家出娘「……警察帰っちゃった」

男「え?! じゃあ先輩は?」

家出娘「トイレ……警察に追い詰められて泣いちゃって……」

男「弱っ! 小学生かよ!」

家出娘「……でも、先輩、あたしを諦めてなくて……だからダメだってわかってたけど、男に連絡した……」

男「ふーん」

家出娘「……どうしたらいい?」


男「ま、今日だけは俺がなんとかするよ」

家出娘「え?」

男「ちょい本気だす」

家出娘「ちょい本気って……」

男「面接官モードでいく」

家出娘「は?」

男「こんなモード、滅多に見られないんだからね!」

店員「シェリル……」

男「お前には言ってねーよ! あっちで豊胸体操でもしてろ、モノリスが!」

店員「も、モノリス?!」

家出娘「信じていいの?」

男「俺はこの口で、両親のオムツプレイを暴いたこともある」


先輩「………」とぼとぼ

男「どうぞ、お座り下さい」

先輩「な、なんで、お前が!? 家出娘は?!」

男「お座り下さい」

先輩「チッ……!」

男「舌打ちですか……信じられない態度ですね……死んでください」

先輩「はぁ?」

男「まず最初に、家出娘を希望した理由を教えて下さい」

先輩「え……あ……」

男「どうぞ」

先輩「こ、高校の時、部活が陸上部で……」

男「もっと簡潔にお願いします」

先輩「あ……」

男「その、あ、というのは、あなたの癖なんですか?」


先輩「………」

男「答えない。ふむ、全然ダメですね」メモメモ

先輩「な、なにしてるんだ?」

男「あなたには関係ありませんから、気にしないで下さい」メモメモ

男「では次に、家出娘を幸せにするための具体案をお願いします」

先輩「えっと……俺の家は裕福な家庭で……」

男「はい」

先輩「仕送りが月に……」

男「ん? 仕送り? 仕送りとは?」

先輩「俺は大学生なので……」

男「大学生……」メモメモ

先輩「仕送りを月に18万もらっていて、その他にバイトの月収が4万で……」

男「18たす4で22ですね。いや、昔から暗算が得意なんですよ、私は」


【先輩からの死角の席】

家出娘「あ、あれが面接官モード……」

店員「完全に採用する気のない面接官ね」

家出娘「圧力かけすぎじゃ……」

店員「集団面接では味わえない、あの独特の空気」

家出娘「……仕事は?」

店員「あのメモを取っているようで、実は何も書いていないとこが嫌なのよね……」

ピンポーン

家出娘「呼び出し音鳴ってるよ……」

店員「あ、相手が話している最中なのに咳をしたぞ! これは痛い!」

家出娘「………」


男「ふむ、金銭面で彼女が困ることはない、そう言いたいのですね?」

先輩「はい……」

男「ではお聞きしますが、もし彼女が、あなたの月に手に入る金額を超える物が欲しいと言った場合、あなたはどうしますか?」

先輩「それって……例えば……?」

男「まぁ、ポルシェとか?」

先輩「ぽ、ポルシェ?! ラパンとかじゃなくて!?」

男「ラパン? 私、ラパンなんていいました?」

先輩「い、いえ……」

男「まったく……人の話をちゃんと聞いて下さいよ……」クイッ

先輩「すみません……」

男「あなたどこの幼稚園出身です?」

先輩「え……なんで幼稚園……?」

男「とてもじゃないが、あなたが義務教育を終えているとは、思えないからですよ」


男「話が逸れましたね。で? どうするんですか?」

先輩「あ……えっと……」

男「………」ぽち

ピンポーン

店員2「はいはーい、ご注文かにゃ?」てくてく

男(うわぁ……なんかやべぇの来た……)

男「パフェ2つ」

店員2「はーい喜んで」てくてく

男「………」

先輩「あ……すいません、自分の分まで……」

男「は? もう一個はただの観賞用だよ?」

先輩「………」


男「で?」

先輩「……無理と言います」

男「無理ですか」

先輩「……はい」

男「それを言われた時の彼女の顔は?」

先輩「……悲しい顔です」

男「幸せは?」

先輩「……感じられません」

男「では次に、彼女が絶対にエッチしないと言った場合、あなたはどうしますか?」

先輩「我慢します……」

男「本当ですか? 想像して下さい、ここはあなたの部屋」

先輩「俺部屋……」

男「ベッドの上では家出娘はスヤスヤ眠っていますね」

先輩「はい……」


男「おやおや? 家出娘が寝返りをうったぞ? すると……」

先輩「……乳首が呼吸と共に見え隠れしています」

男「何色かな?」

先輩「……ピンク」

男「本当にピンクかな? よく見てごらん?」

先輩「……やっぱりピンクですね」

店員2「お待たせだわん!」

男「あ、そこ置いといてー」

店員2「また来るわん!」

男「はーい、結構でーす」

先輩「……うぅ、触りたい」

男「おっと、手が滑ったぞ!」

先輩「や、柔らかい!」


男「ん……んんっ……」

男「あ、家出娘が声を出した!」

先輩「か、感じてるのかな……?」

男「どうでしょうね?」

先輩「ちょっとだけ揉んでみよう……」

男「んんっ……あっ……」

先輩「感じてる……」

男「んー……あれ? せ、先輩!? なにしてるんですか!?」

先輩「………」

男「せ、先ぱ……きゃっ!」

先輩「大丈夫……大丈夫だから……」

男「うしろポケットに手を入れてごらん?」

先輩「ん? こ、これは……!」

男「なーんにも、心配なんかいらないんだからね♪」


【先輩から死角の席】

店員「な、なんかすごいことになってきた……!」

家出娘「最悪……」

店員「あいつ、何者よ……」

家出娘「あたしが聞きたいよ……」

店員「両親のオムツプレイはこうやって自白させたのね……」

家出娘「………」

店員「あ、なんか先輩って人、股間に何か装着するジェスチャーを始めた!」

家出娘「えぇ!?」

店員「あなた、挿入されるのね?」

家出娘「やだやだやだ!」

店員「ん? あいつ、なんで手拍子なんかして……はっ!」

家出娘「やだやだやだやだ!」

店員「……完璧な疑似セックスね」


男「あっ!あんっ!あぁっあっ……!」パチパチ

先輩「はぁ……はぁ……家出娘!」カタカタ

男「も、もう……やめっ……あたし……!」パチパチ

男「はい、ここで射精して!」パーン

先輩「うっ……!」ブルッ

男「う……うぅ……ひっく……酷い……」

先輩「はぁ……はぁ……」

男「完全にレイプですね、犯罪です」

先輩「は、犯罪……」

男「あ、ゴム外れてるぞ! 中だし確定!」

先輩「中だし……」

男「一度やったーら友達で♪ 何度もやぁたら肉奴隷♪」

先輩「……しゃぶれよ、家出娘」


先輩「はぁはぁはぁ!」カクカク

男「………」パチパチ

先輩「いくぞっ……!」

男「ふぁーあ……」パチパチ

先輩「家出娘……!」ブルッ

男「何度目?」ぽち

ピンポーン

先輩「はぁ……はぁ……4回目だ」

店員「ご注文をどーぞ……」

男「このゴムみたいなパスタ一つ」

店員「……あんた、なに考えてんの?」

男「なにが?」

店員「他の客がドン引きしてんのよ!」

男「え……マジ……?」


ひそひそ

「ままー、なにあれー?」

「し、知らないわよ!」

ざわざわ

店員「………」

男「やっべ……やり過ぎた……」

店員「あっち見て」

男「ん?」チラッ

家出娘「……ぐすっ」ぽろぽろ

店員2「元気だすにゃん……」なでなで

男「あ……」

店員「どうすんのよ、この空気……」

男「………」

先輩「おい! もっと丁寧にしゃぶれよ!」

>男「はい、ここで射精して!」パーン

>先輩「うっ……!」ブルッ

>男「う……うぅ……ひっく……酷い……」

馬鹿WWWWバカスとかじゃないよこれ馬鹿WWWW


男「おい! いつまでやってんだ、戻ってこい!」ユサユサ

先輩「そうそう、裏ス……はっ!」

男「……それがお前の本性だ」

先輩「お、俺は……家出娘を……」

男「……お前最低だな」

店員「………」

先輩「……そうだな……」

男「お前はただヤりたいだけなんだろ?」

先輩「……はい」

男「幸せなんて嘘だろ?」

先輩「……はい」

男「そうやって口説いて、何人の女を抱いた?」

先輩「……二人です」

男「本当に悪い子だ」


先輩「うっ……うぅ……すみま……せん……」ぽろぽろ

男「うむ」

先輩「俺は……僕は……どうしたら……許されるんだ……」

男「時計の針は戻せないが、自らの手で進めることはできる」

先輩「そ、その言葉は誰の……」

男「無論、俺だ」

店員(嘘こけ……ゲンドウ様だろ……)

先輩「では……僕はどうすれば……」

男「寺だ」

先輩「て、寺?」

男「あぁ、出家して、一からやり直せ」

先輩「一から……」

男「仏教で己を磨け、無論クリスマスはないがな」

店員(クリスマスにこだわり過ぎ……)


先輩「構いません。僕は一からやり直します!」

男「道は険しいぞ?」

先輩「大丈夫です」

男「ふっ……いい顔になったな」

先輩「あの、もしよろしければ、僕に名を与えて下さい?」

男「ん? なぜだ?」

先輩「親には申し訳ないんですが、先輩という名があってはやり直せない気がしまして……」

男「ふむ、では……」

先輩「………」ゴクリ

男「ジャンパーソン」

店員(ちょwww)

先輩「じゃ、ジャンパーソン……いい響きだ……」


男「よし、ジャンパーソン」

先輩「はい!」

男「違う!」

先輩「え……?」

男「ジャンパーソンの返事は、For Justiceだ」

先輩「わかりました」

男「ジャンパーソン!」

先輩「For Justice!」

男「いいぞ! その調子だ! ジャンパーーーソーーン!」

先輩「フォーーアジャスティーーース」

男「違う! どんな場合でもFor Justiceはクールに言え!」

先輩「はい!」

男「ジャンパーーーソーーーン!」

先輩「For Justice!」

俺「フォーーアジャスティーーース!!!」

すまないただやりたかっただけなんだ


【先輩から死角の席】

「ジャンパーーーソーーン!」

「For Justice!」

家出娘「………」

店員2「……にゃー」

店員「信じられない奴ね……」

家出娘「……うん」

店員「あんな奴のどこがいいの?」

家出娘「えっ?」

店員「ルックスはいいけど、最低な奴じゃん」

家出娘「……べ、別にいいじゃん///」

店員「ふーん」

店員2「にゃー」


男「あー、疲れた……」ぽち

ピンポーン

先輩「藤原さん」

男「押した瞬間来いよな……」

先輩「藤原さん!」

男「藤原? あぁ、俺か」

先輩「僕、家出娘に謝りたいです……」

男「ジャンパーソン……お前……」

先輩「For Justice……」

男「よし! じゃあ、謝ろう、ジャンパーソン!」

先輩「For Justice!」

男「ジャンパーソン」スタスタ

先輩「For Justice」スタスタ

店員「ご注文は……っていないし……」


【先輩から死角の席】

家出娘「………」

男「家出娘!」

家出娘「あ、男。終わったの?」

男「ジャンパーソンが、お前に謝りたいんだってさ」

家出娘「ジャンパーソン?」

先輩「For Justice」

家出娘「うわっ!」ビクッ

男「先輩は、先輩という名前を捨て、新たにジャンパーソンという名前になったんだ」

先輩「For Justice」

家出娘「は? 意味が……」

先輩「家出娘、乱暴しようとしてすみませんでした」

家出娘「あ、うん……」


先輩「僕はあなたを騙して家に連れ込んで、エッチする計画を立てていた、最低のクズです」

男「うんうん、クズだな」

家出娘「………」

先輩「なので、藤原さんのお言葉により、僕は出家して寺に行きます」

家出娘「しゅ、出家!? 寺に行く!?」

男「大した覚悟だ。最近の若者にはない心構えだな」

先輩「さようなら、家出娘。またいつか、僕が仏教を極めた時に改めて会って下さい」

男「よく言った、ジャンパーソン!」

先輩「For Justice!」

家出娘(つ、着いていけない……)


先輩「For Justice!」バキッ

家出娘(あ、携帯壊した!)

男「ジャンパーソン……」

先輩「For Justice?」

男「妄想になるが……最後に女を抱かせてやる……」

家出娘「はぁ!?」

先輩「ふ、藤原さん……」

男「誰がいい?」

先輩「そうですね……」チラッ

家出娘「やだ! 絶対やだ!」

先輩「店員さんで」

男「本当に私が最後でいいの?」

家出娘「!?」

先輩「て、店員さんの声だ!」


男「もうっ! さん付けはやめて……」

先輩「店員……」

男「ここだとさっきの二の舞だが……俺はやる!」

家出娘「もう知らないからね!」スタスタ

男「ごめんね、待たせた?」

先輩「ううん、全然」

男「淫乱、痴女、姉、妹、先生、先輩、後輩などなど、俺のバリエーションは豊富だ。どれでいく?」

先輩「淫乱!」

男「もー、ジャンパーソンは変態さんなんだからっ!」

先輩「For Justice!!」


1時間後

【男の席】

男「つ、疲れた……」

家出娘「………」ぽち

ピンポーン

家出娘「……先輩は?」

男「あっちで干からびてる……」

家出娘「……あんたと先輩の最低な声、店内中に響き渡ってたね」

男「こんなことなら、貸し切ればよかったな……」

店員「……ご注文をどうぞ」

男「………」

家出娘「あたしはこれとこれ、男は?」

男「ごめん、いらない」


男「くそっ……超痛い……」

家出娘「あたしが貸し切ってなきゃ、今頃あんた檻の中よ?」

男「……それは感謝してる」

店員「てか、店貸し切るとか、こいつマジで何者よ?」

家出娘「ニート」

店員「嘘だぁ」

男「嘘だよ」

店員「ほらぁ、本人も……」

家出娘「そうね、虚言癖のある億万長者ニートだったわね」

店員「……マジ?」

男「マジでクリスマス覚えてろよ、メルヘン」

店員「………」

家出娘(クリスマス……)


男「さて、帰るか」

家出娘「うん」

店員「ねぇ、本当にクリスマスにTDLとTDSを貸し切るの?」

男「そうだなぁ……家出娘、どっち行きたい?」

家出娘「え?」

男「お前の行きたい方は貸し切らない」

店員「なによそれ!」

家出娘「……じゃあ、どっちも行きたい!」

男「だってさ。よかったな、モノリス」

店員「よかったぁ!」

男「ま、妹が両方貸し切る可能性はあるがな」

店員「なっ……! 妹って死んだんじゃ……!?」

男「バイビー」スタスタ

家出娘「じゃあ、またね!」スタスタ


帰り道

家出娘「先輩、お店に置いて来ちゃったけど、いいのかな……?」

男「一日の売上以上の金払ったんだから、それぐらいなんとかしてもらわんと、割に合わない」

家出娘「そうかな?」

男「てか、今日はマジ疲れた。まだ夕方になってないのにありえん」

家出娘「……そうだね」

男「まぁ、せっかくだから、どっか行くか?」

家出娘「………」

男「ん? どした?」

家出娘「……今日はありがと……」

男「あー、いいよ。俺も結構楽しかったし」

家出娘「………」


男「まだなにか?」

家出娘「……あたし、いつまであんたの側に居ていいの?」

男「ん?」

家出娘「………」

男「俺さ、実は大金持ちの家の息子じゃないんだよ」

家出娘「え……?」

男「まぁ、実家は大金持ちなんだけど、俺はもう、そこの子じゃないんだ」

家出娘「………」

男「理由は面倒だからはしょるけど、そんときにいくらか金を持って出たわけ」

家出娘「……うん」

男「だから、俺の使える金には限度がある」

家出娘「……そうなんだ」

男「その金が尽きたら、お前とも自動的に切れる」

家出娘「……うん」


男「だから、お前が居ていいのは俺の金が尽きるまで」

家出娘「あ、あたし……」

男「ん?」

家出娘「あたし、働く!」

男「ふーん」

家出娘「だから……あたし……」

男「しかし、700億って無くなるのか……?」

家出娘「え……?」

男「親も妹もすぐ無くなるって言ってたけど……俺はそうは思えないんだが……」

家出娘「な、700億……」

男「ま、俺の金が無くなったら、可哀相だが一人で生きてくれ」


家出娘「……あんた、うちの親の年収、いくらかわかる?」

男「知るわけねーし」

家出娘「……いくらだと思う?」

男「うーん、だいたい5000万くらい?」

家出娘「二人合わせて1400万よ!!」

男「え? お前んち、何人家族だよ?」

家出娘「両親とあたしの三人家族」

男「それは……さぞ辛かったろう……」

家出娘「あんた、金銭感覚大丈夫?」

男「大丈夫だよ」

家出娘「てか、宝くじっていくら当たったのよ」

男「あー、複数当たったから、合わせて30億くらい?」

家出娘「………」


家出娘「ちなみに、いくらあればニートやれると思ってたのよ?」

男「最初は100億。けど、家出たら色々必要だと思って、700億を親から取った」

家出娘「ありえん……」

男「あいつら俺を鼻で笑って、いつでも帰っておいで、だって」

家出娘「……あっそ」

男「けど、全然余裕じゃん」

家出娘「………」

男「そうやって俺を騙して、家を継がせる魂胆だったんだ」

家出娘「……そうかもね」


家出娘「じゃあ、あたしずっと居ていいの?」

男「まぁ、多分そうなるな」

家出娘「そっか」

男「んで、どっか行くのか?」

家出娘「うーん……」

男「俺はパソコンのパーツ見に行きたいんだけど」

家出娘「じゃあ、それで!」


数日後の朝

【男の部屋】

男「はっ! はっ!」

ガラッ

家出娘「おはよー……」

TV「ワンツー!」

男「はっ! はっ!」

家出娘「あいさつくらいしなさいよ!」

男「なんで?」

家出娘「普通するでしょ?」

男「ふーん」

ピンポーン

家出娘「誰か来たよ?」

男「はっ! はっ!」


家出娘「ねぇ!」

男「無視無視。朝来る奴にろくな奴はいない」

家出娘「………」

ピンポーン

男「はっ! はっ!」

ピンポーン

男「はっ!」

ピンポーン

男「………」

ピンポーン


ガチャ

男「誰? ふざけた用なら警察呼ぶよ?」

女「あ、やっと出てくれた」

バタン

家出娘「誰?」

男「敵だ」

家出娘「は?」

男「たった今、この街一帯は第一級危険地帯となった」

ガチャ

女「勝手に閉めるなんて酷いよ、男くん」

男「なっ……! どうやって開けた!」

女「鍵かけてなかったでしょ?」

男「お、俺としたことが……」


家出娘「誰?」

女「あんたこそ誰?」

家出娘「あ、あたしは……」

男「あ、はい、お手数おかけします」

ピッ

女「誰に電話したの?」

男「さーてね」

女「てか、この女は誰?」

家出娘「………」

男「家出娘、ペカリ持って来て」

家出娘「あ……うん……」

女「答えてよ」

男「お前、よくこの街に帰ってこれたな?」

女「なんで?」


家出娘「はい、ペカリ」スッ

女「ふんっ……」パシッ

家出娘「あ……」

女「はい、男くん」スッ

男「いや、いらんし」

ピンポーン

男「お、来た来た」スタスタ

ガチャ

警察「おはようございます」

男「は、早く助けて下さい……!」

警察「だ、大丈夫ですか!?」

男「いいから早く、あのコートを着た女を捕まえて下さい!」

女「ん?」

警察「わかりました!」


警察「では、失礼します」

女「………」

男「どうも」

バタン

男「ふぅ……とりあえずよし!」

家出娘「な、なんだったの?」

男「あいつは俺の元カノだ」

家出娘「え?」

男「とは言っても、半日で別れたがな」

家出娘「そ、そっか」

男「まったく忌ま忌ましい思い出だ……」

家出娘「……ねぇ」

男「ん?」

家出娘「どっちから告白したの……?」

男「あの女」


男「あいつと会ったのは2年前、まだ俺が高校生の時だ」

家出娘「ふーん」

------

2年前

本屋「君、この本は高校生は買えないんだよ?」

男「なんで?」

本屋「なんでって……」

男「ちゃんと説明して下さいよ。でなきゃ俺、買います」

本屋「こ、これは大人がする事が描かれた漫画なんだ?」

男「全然説明になってませんよ?」

本屋「だから……」

男「俺買います。立ち読みとか嫌なんで、買います」

本屋「困ったなぁ……」


女「こんちはー」

本屋「あ、女ちゃん、調度よかった!」

女「はい?」

男「………」

本屋「実はね……かくかくじかしか」

女「それは大変だ」

男「………」

女「君、この本では赤ちゃんを作る行為が描写されてるの」

男「ふーん」

女「でも、それは大人の秘密なのよ」

男「だから、そのわ……もがっ!」

女「秘密なの」ぐぐぐっ

男「ふが……ふが……」じたばた

楽しいぞ


女「わかった?」ぐぐぐっ

男「ふが」コクコク

-------

家出娘「こわっ……」

男「俺は口を塞がれたら終わりだからな」

家出娘「そうね」

男「その次の週、奴は俺達の高校に教育実習生としてやって来た」

--------

教師「はーい、静かに。今日はみんなの為に、教師の卵がやって来ました」

ざわざわ

教師「静かに。それではみんな、大きな声で呼んでみよう。女ちゃーん!」

一同「女ちゃーん」

男「ぐー……ぐー……」


ガラッ

女「……女です、よろしく」

ざわ…

教師「あ……女ちゃんは数学を担当してくれます。みんな、数学は好きー?」

一同「きらーい!」

女「ふぁーあ……」

一同「………」

ざわ… ざわ…

教師「えっと……みんな仲良くねー、ばいばーい」スタスタ

女「………」

一同「………」

男「すー……すー……」

女「……おい、そこのトンボ」

トンボ「え? 僕?」


女「お前の後ろで寝てる奴、蹴って起こせ」

トンボ「え……でも……」

女「いいから蹴れよ」

男「すぴー」

トンボ「……ごめん、男!」ドカッ

男「うっ……なんだ……?」

女「……目が覚めたか?」

男「男友、あいつ誰?」

男友「………」

女「女だ。以後よろしく」

男(女? あ、そういや……本屋で会ったな……)

女(あいつ……本屋のマセガキ……?)

すいません休憩します


家出娘「とんでもない奴ね……」

男「ま、学校で会ったのはそれが最初で最後」

家出娘「え? なんで?」

男「俺は会いたくもないから、あいつが居なくなるまで学校休んだ」

家出娘「つまり逃げたの?」

男「戦術的撤退だよ」

家出娘「都合のいい言葉ね」

男「だけど、あいつの実習最終日、朝から俺んちに来たんだ」
--------

妹「お兄ちゃん、今日も学校休むの?」

男「あぁ……実は最近朝になると股間が腫れてるんだ……」

妹「え!?」

男「あいたたた……」

妹「た、大変!? おかーさーん!?」

男「!?」


男「あ、なんとか収まった!」

妹「え? 本当?」

男「あぁ、本当さ」

妹「うーん……やっぱり、今日こそは私も休む」

男「まぁ、今日くらいはいいんじゃない?」

妹「やったー!」

コンコン

男「はーい」

ガチャ

家政婦「男様、お客様です」

男「客? 俺に?」

女「おはよう、男くん」

男「………」

ざわ… ざわ…


妹「お兄ちゃんの知り合い?」

男「あ……いや……」

女「男くんの学校の先生だよ」

妹「ふーん」

女「あのね、男くんと大事な話があるから、ちょっと席を外してくれるかな?」

妹「うん、わかった」スタスタ

ガチャ バタン

女「………」

男「な、なにかようですか?」

女「男くん!」だきっ

男「え? え?」

女「ようやく会えた……」

男「は?」

女「だって男くん、ずっとお休みするんだもん」


男(くっ……超展開過ぎて頭が回らん……)

女「男くん……好き……」

男「は、はぁ?」

女「本屋で会った時から、ずっと……」

男「い、いや……あの場面で俺を好きになるわけが……」

女「もう私達恋人だよね……?」

男「いや、恋人なわけ……むぐっ」

女「どう、私の胸の中は?」ぐぐぐっ

男「むぐっ……むぐっ……」じたばた

女「男くんは私のこと好き?」ぐーっ

男「んー……んー……」コクコク

女「そう、よかった!」パッ

男「はぁ……はぁ……」

女「あ、もうこんな時間! 私、もう行くね!」スタスタ

ガチャ バタン


家出娘「強引ってか、完全に脅迫……」

男「その日の昼、あいつはうちの警備員に捕まった」

家出娘「え?!」

男「あの女は学校に行く振りをして、俺んちにある宝石を片っ端からパクったんだ」

家出娘「そ、総額するといくらくらい……?」

男「詳しくは知らないけど、親父が怒ってたから、とんでもない額のはず」

家出娘(700億を鼻で笑う人間が怒る額っていったい……)

男「結局、未遂に終わったが、あの女の家族は何もない田舎町へと追いやられたってわけ」


男「そして俺はニートになる決意をした」

家出娘「は!? なんでよ!?」

男「今でもあの女が俺に言った捨て台詞は忘れられない」

男「腐るほどの金さえあれば、働かなくても怒られないのよ!!」

家出娘「確かに……」

男「まぁ、俺にとっては憎むべき相手であり、ニート学の先生でもあるわけさ」

家出娘「ふーん。でもなんで今になって現れたのかな?」

男「またなんか盗みにきたんじゃねーの?」

家出娘「ねぇ?」

男「ん?」

家出娘「あんた、財布とか大丈夫なの?」

男「大丈夫、いつもパソコンの横に置いて……」

家出娘「……無いよ」


男「マジ?」

家出娘「う、うん……」

男「………」

家出娘「は、早くカード会社に連絡しなきゃ……!」

男「待て!」

家出娘「え……?」

男「全てのカードには限度額に上限が付いてる。多少使われたくらい屁でもない」

家出娘「で、でも……」

男「むしろ、カードを使わせて、奴の足取りを掴む」

家出娘「な、なんでそんな面倒なことを?」

男「今なら親父の気持ちがよくわかる……」

家出娘「え?」


男「金額の問題じゃないんだ……盗られたってことが問題なんだ!」

家出娘「………」

男「家出娘、今すぐにあの汚いファミレスに行って貸し切ってこい」

家出娘「こ、この格好で……?」

男「大丈夫、すっぴんでも可愛いから!」

家出娘「あぅ……///」

男「早くしろ! もう戦争は始まっているんだ!!」

家出娘「う、うん」タッタッタッ

ガチャ バタン

男「あのクソ女、死ぬほど公開させてやるからな!!」


男「………」

ピッ

プルルルル

男「早く出ろよな、税金泥棒が……」

男「あ、どうもおはようございます。あの、今朝早くに女という女性が……」

男「はぁ? 逃げられた? 釈放じゃなくて?」

男「ばっかじゃねーの? おい、何ヘラヘラしてんだよ?」

男「お前らが逃がしたのは、ただの犯罪者じゃねーんだよ! A級戦犯なんだよ!!」

男「被害届け? んなもん出してたら、逃げられるわ!」

男「いいから、その女捕まえた警官、今すぐに俺ん家来るように伝えとけ!!」

ピッ

男「ったく、こいつらと女、グルなんじゃね?」


ガチャ

家出娘「男! 貸し切ってきたよ!」

男「よし! でかした!」

家出娘「ふぅ……久しぶりに走った……」

男「まだ行かないから、風呂入って来てもいいよ」

家出娘「ありがと」スタスタ

男「さて、あいつが出るまで狩りでもするかな」

ピンポーン

男「来たな、役立たずが」

男「はーい」スタスタ

ガチャ

警察「あの……」

男「まぁ、上がれよ」

警察「失礼します」

バタン


警察「あの、この度は……」

男「社会人の責任の取り方ってさぁ」

警察「………」

男「なんだと思う?」

警察「め、目一杯の謝罪……」
男「俺、あいつに財布盗られたんだ。まぁ、これは俺の不注意なんだけど」

警察「はぁ……」

男「その中にはカードも入ってて、フルで使われるとかなりの額になるのよ」

警察「ちなみに……いくらほどで……?」

男「多分、お前んちが買える」

警察「え……じゃあ早くカード会社に連絡して……」

男「やだね」

警察「え?」

男「お前らの警察署に全額負担してもらう」


警察「しかし……カードを止めないで、我々の責任にするのはちょっと……」

男「普通はしないよ。でも、状況が違う」

警察「それは……」

男「そこで提案がある」

警察「え……?」

男「俺はあの女を捕まえたい」

警察「はぁ……」

男「それをお前にも手伝ってもらう」

警察「でも……私は仕事が……」

男「あっそ、ならいいよ。でも、そうなったら、お前らが税金泥棒ってこと証明されるよね」

警察「………」

男「しかも、お前は責任取らされてクビになるな」

警察「協力……します……」


男「あんまり畏まらなくていいよ」

警察「はぁ……」

男「今日と明日、この二日で捕まえられなかったら、俺は諦める」

警察「たった二日でいいんですか?」

男「うん。もしダメでも、君に責任はないし、お金も諦める」

警察「はぁ」

男「だからって、手は抜かないようにして」

警察「はい」

男「さて、今から君は俺の戦争の駒だ」

警察「せ、戦争?」

男「君はこれを探偵ごっこか頭脳ゲームと、勘違いしていないかな?」


警察「そ、そんなことは……」

男「これは俺とあのクソ女との戦争だ!!」

警察「ひっ!」ビクッ

男「いいか、貴様は今日から二日間、警察という名前を捨てて貰う!!」

「あ、私の名前が……!」

男「貴様の名前はショッカーだ!」

ショッカー「は、はい」

男「返事は、イー、だ!」

ショッカー「イー!」

男「ちなみに、俺を呼ぶときは司令官だ。わかったな?」

ショッカー「イー!」


ガラッ

家出娘「男、あんたのドライヤー借りるね」スタスタ

男「どーぞ」

ショッカー「イー!?」

家出娘「ん? イー?」

ショッカー「イー……///」

家出娘「きゃああああ!」バタバタ

男「まったく……下着姿でウロチョロするからそうなる……」

家出娘「う、うっさい! あんた以外の人が居るとは、思ってなかったのよ!」

男「いいから、早く上行って何か着て来い。ショッカーが困ってるじゃないか……」

ショッカー「イー……///」

家出娘「あー、もう最悪!!」トントントン


ショッカー「あの……」

男「なに?」

ショッカー「あの人、司令官の彼女ですか?」

男「違う。居候みたいなものだ」

ショッカー「司令官は女性の下着姿を見ても、なんとも思わないんですか?」

男「俺はそういう風に、訓練されているからな」

ショッカー「く、訓練?!」

男「あぁ、俺は性欲のオンオフが可能なのだ」

ショッカー「す、凄い……!」

男「フフフ、オンの時の俺はもっと凄いぞ。人前でもオナニーする」

ショッカー「し、司令官からは、何か常識を遥かに超えたもの感じますね」


ガラッ

家出娘「……お待たせ」

男「お、今日は早かったな」

家出娘「………」

男「……あれ? それ、新しい服じゃん? 似合ってるな」

家出娘「え……わかるの?」

男「あぁ、わかるよ」

家出娘「ふ、ふーん」

男「あ、こちらショッカーだ」
ショッカー「さっきはすみません……」

家出娘「んーん、もう気にしてないよ」

ショッカー「あ……そうですか……」

男「よし、役者もそろったことだし、出発するぞ!」

家出娘「うん!」

ショッカー「イー!」


家出娘「~♪」

男「今日はやけにご機嫌だな、家出娘」

家出娘「べっつに~」

男「さっきまであんなに怒ってたのに……よくわからないな……」

家出娘「女心は複雑なの」

男「ま、どうでもいいけど」

家出娘「~♪」

男「ショッカー」

ショッカー「イー」

男「ファミレスに着いたら、これに着がえろ」スッ

ショッカー「これは?」

男「着いてからのお楽しみだ」


【ファミレス】

ウィーン

店員「あ、やっと来た」

男「は? なんでお前がいるの?」

店員「私がバイト先にいるのは当然じゃん」

男「バイト先? いやいや、ここもう戦場だから」

店員「なんじゃそりゃ」

男「ま、居てもいいけど、邪魔はするなよ? ショッカー、スタッフルームで着替えてー」

ショッカー「イー!」

店員「イーってwww なんであんた、いつも訳わかんない事してんのよwww」

男「はーい、店員さん邪魔です。帰って、角オナニーして寝て下さーい」


男「えー、今日は皆さんにちょっと戦争をしてもらいます」

家出娘「うん」

ショッカー「……イー」

店員「ねぇ、その格好本物のショッカーじゃん」

男「さて、我々が戦争する相手は、皆さんよくご存知の女さんです」

店員「私、知らないんだけど」

男「しかし、我々は彼女の予備知識が不十分な為、迂闊に手は出せません」

男「そこで俺は、強力な助っ人を呼びました。トンボ君です、拍手で迎えましょう」

パチパチパチ

トンボ「と、トンボです」

男「トンボ君は女さんとの過酷な二週間を、最前線で戦い抜いた英雄の一人です」


男「では、トンボ君お願いします」

パチパチパチ

トンボ「女先生は、初日から最悪でした。僕にいきなりトンボとあだ名を付け、寝ていた男君を蹴って起こすよう指示しました」

ざわざわ

男「はい、静かに。こんなのは序の口ですからね」

トンボ「放課後、女先生は生徒の原チャリを盗み、ノーヘルで帰って行きました」

男「卵とはいえ、教師のすることとは思えない行動ですね」

トンボ「翌日、数学の時間に教師の目を盗んで、ガムを食べていました」

男「トンボ君はそれを偶然見てしまったが為に、放課後、背中にチョップを2発喰らったんですよね」


トンボ「僕はあまりの痛さに、SMプレイのような悲鳴が出ました」

男「まさに殺人チョップならぬ、SMチョップですね」

家出娘「SMプレイのような悲鳴って?」

男「あー、トンボ君いい?」

トンボ「いいよ……馴れてるし……」

男「いくよ!」

トンボ「うん……」

男「はっ!」バシッ

トンボ「うぉふ!」

家出娘「………」

男「もういっちょー!」バシッ

トンボ「うぉふ!」

家出娘「ありがとうございました」


男「体を張って指導をしてくれた、トンボ君に拍手」

パチパチパチ

トンボ「ど、どうも」ペコ

男「さてさて、トンボ君はこんな辛い時間は、一週間も続いたのでした」

トンボ「チョップは受けた回数に比例し増加する、が女先生の口癖でした」

男「まったくもって意味がわかりませんね」

トンボ「二週間になると、女先生の手癖の悪さが出てきました」

男「生徒の原チャリをパクる輩ですから、当然と言えば当然ですね」

トンボ「最初の被害者はやっぱり僕です」

ざわざわ

男「はいはい、皆静かに。トンボ君が話せないですよ」


男「それで? トンボ君は何を盗まれたんだい?」

トンボ「心です」

男「は?」

ざわざわ

男「トンボ君、皆から聞いた話となんか違うぞ?」

トンボ「僕は女先生に心を盗まれたんだ」

男「と、トンボ君?」

トンボ「僕は女先生と寝たんだ!」

男「ちょっとトンボ君、落ち着いて………」

トンボ「全部……全部お前が悪いんだ、男!」

男「いや、何言ってるのか、サッパリわかんない!」

トンボ「僕の好きだった中島さんの心を弄んで、今度は女先生まで僕から奪うのか!」


男「てか、中島って誰だよ!」

トンボ「うわああああ!」

男「おい、落ち着けって、トンボ……!」

トンボ「うわああああ!」

男「落ち……落ち着け!」バシッ

トンボ「うぉふ!」

男「はぁ……はぁ……」

トンボ「はぁ……はぁ……」

家出娘「………」

ショッカー「………」

店員「………」

そろそろ埋まりますね

>>1さん、勝手スレ使ってすみませんでした

では次スレに移動します

このSSまとめへのコメント

1 :  SS好きの774さん   2016年02月11日 (木) 12:29:39   ID: JaI3FxcR

(リンク貼れカス)

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