古泉「これはひどいエロゲですね」澪「えっ?」(667)

やぁ

このSSは前書いたエロゲSSのアナザーだからね
一応読んでおいたほうがいいよ

じゃあ始まり


・・・・・・・・・・・・・・・・



ピリリリリ…ピリリリリ…


ピッ


森「私よ」

古泉「僕です、涼宮ハルヒと【鍵】についての定時報告を」

古泉「今日の涼宮ハルヒの精神状態は至って良好、特に問題はありません」

森「報告を受理。お疲れ様、今日はもう休んでいいわ」

古泉「了解しました。では…」


ピッ


古泉「ふぅ…」


「アナタノコトガ-!スキダカラー!」


ワイワイ…ピッ


古泉「…」


古泉「…さて、寝る事にしましょう」

・・・・・・・・・・・・


ピピピピピピ…ピピピピピピ…


ピッ


古泉「…おはようございます」

古泉「ふふ…誰に挨拶をしているのでしょうね」

古泉「さて、学校に行く準備を…ん?」



時計「oi、この時計かなりズレてるぞ紀伊店のか」



古泉「…」


ガバッ!


古泉「森さんっ!またですか!また人の部屋に勝手に入って悪戯したんですか!」

古泉「道理でいつもより頭がスッキリしてると思いましたよ!」

古泉「今の本当の時刻は…」

古泉「8時40分!?絶望的じゃないですか!」

古泉「遅刻なんてしてしまったら、涼宮さんに優等生という僕のキャラを壊してしまうじゃないですか!」

古泉「と、とにかく急がないと!」


バタンッバタンッ!


ダッダッダッダッダ…


・・・・・・・・・・・・

ダッダッダッダ…


古泉「ハァ…ハァ…ハァ…」

古泉「このペースでなら間に合いそうですね…」

古泉「このまま一気に駆け上がれば…!」


ザッ


???「あっ」

古泉「えっ」


ドシンッ!


???「きゃっ!」

古泉「うわっ」


ドサッ…


古泉「…白と水色の縞縞模様、ですか。可愛らしい下着な事です」ボソッ…

???「えっ…あっ!ヤダッ!」

古泉「(し、しまった!)」

???「み・・・見た?今見たよね?」

古泉「も、申し訳ありません!決して本意ではなくt」

???「いぃやああああああああああああああああああああああ!!!」


ダッダッダッダ…





古泉「…ああ、不覚」


・・・・・・・・・・・・



タッタッタッタッ…


ガララッ!


???「ハァ…ハァ…ハァ…」

???「おはよう澪…どうしたの?そんなに慌てて」

澪「和…私…わたし」

和「汗もびっしょりかいちゃってるじゃない…とりあえず落ち着いたら?」

澪「そ、そうだな。まず落ち着かなきゃな…ふぅ」


キュッ


澪「よし、もう大丈夫」

和「で?どうしたの?そんなに慌てて」

澪「さ、さっきだな…私の…」

和「私の?」

澪「…パ」

和「パ」

澪「パ…パ…パンッ、パンッ、パンッ、パンッ!」ガタガタ…



プシュー!



澪「いやあああああああああああああああああああああ!!!」


和「…落ち着いてないじゃん」

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


ガララッ


古泉「・・・おはようございます」


「あれ?古泉君が遅刻なんて珍しいね」


古泉「いえ…ちょっと時計が壊れてしまって」


「何だ古泉?お前昨日AVでも見すぎたんじゃないのか?www」

「ちょっと男子!古泉君の悪口言うんじゃないわよ!」

「そーよそーよ!自分達がブサ面だからって嫉妬してんじゃないわよっ!」

「あんだと!?お前らこそ豚みたいな顔してるくせに強がってるんじゃねーよデブス!」

「なんですって!?」


ギャアギャア…


古泉「(…騒がしい人達だ)」

古泉「(人が遅刻しただけでよくそんなに盛り上がる事ができますね…)」

古泉「(僕はこんな人達と何故一緒なのでしょうか…)」

古泉「(はぁ…)」



・・・・・・・・・・・・

~音楽室~


ガララッ


澪「また…見られた…私の…ぱん…ぱん」

梓「あっ澪先輩こんにちは…どうしたんですか?」

澪「梓…私もう生きていけない」

梓「ど、どうしたんですかそんなに落ち込んで…」

澪「また…見られた…しかも…男の人に…」

梓「見られた?何を?」

澪「だから私の…ぱ、ぱ…ぱぁぁぁ…」

澪「あぁぁぁぁぁぁぁ…」


ドスンッ


梓「…パン?」

澪「だからっ!私のぱんt」


バンッ!


律「とうちゃぁぁぁぁぁく!」

キョン「ぐえぇ!頼む!頼むから離してくださ」

律「唯!イス準備」

唯「ほいっ!」


ガタンッ!


律「ムギ!ロープ用意!」

紬「ごめんなさいね」


グルグル


キョン「やめろ!離せっ!…って強い!この人力強すぎ!!」

ガチャ


古泉「どうもすみません、失礼します」

律「よーし準備は整ったな?」

バンッ!

律「えーそれではただいまより法廷を開きます!」

唯「わーいぱちぱちぱち~~~」

澪「い、一体何なんだ…」

梓「わかりません、何か律先輩が男の人を首根っこ引っ張って連れてきたんです」

律「傍聴人は静粛に!」バンッ

律「検事側、概要の説明をお願いします」

紬「はーい。今日の朝8時頃被告人は唯ちゃんを押し倒し倒れた所を押さえつつ唯ちゃんのスカートをめくり上げパンツの中身を確認するという行為をしたと思われま~す」

梓「さ、最低…」

キョン「ちょっと待て!何で勝手に犯罪性が強化されてんだ!?あれは偶然ぶつかっただけであっt」

律「被告人は静粛に!!」カンカンカンッ!!

キョン「え~…」


紬「よって検事側はこの被告人を猥褻物陳列罪の罪によって逮捕しました」

キョン「おかしい!絶対罪名おかしい!俺がいつ猥褻物を晒したっていうんだ!」

律「被告人は静粛にっつってんだろがああああああああああああ!!」バシンバシンッ!!

キョン「痛い痛い!ドラムのバチで頭叩くの止めてください!」





澪「(はぁ…何でここに男子連れてきてんだろう…)」

古泉「裁判長、少しよろしいでしょうか?」

澪「…」

澪「……!!!?」 ガタッ!!

ドクンッ…


梓「…澪先輩?どうしたんですか?」

澪「い、いや!なんでもない!なんでもないんだ…」

梓「はぁ…」


澪「(嘘・・・何で!?)」

澪「(何で今日ぶつかった人がいるの!?)」

澪「(ど…どうしよう…)」オロオロ…


律「はい弁護人!何でしょう?」

古泉「考えててもみてください。このような腑抜けた顔をしている彼が、いきなり見ず知らずの女性を襲うほどの度胸があるでしょうか?」

キョン「おい古泉、てめぇ後で覚えとけよ」

律「うーんそれもそうだねぇ…よく見るとすげー冴えない顔してるなぁお前」

キョン「それで納得するなよ!すごく悲しくなるじゃないか!」


紬「異議あり!」

律「はいムギ!」

紬「最近の主人公は冴えない顔をして中身はけっこう大胆なキャラクターが多いよ?たとえばこの角○書店出版の

キョン「なんの話をしてるのですか!?もうそれ今の状況とまったく関係ないでしょ!」

律「う~ん結局無罪なのか有罪なのか判断に困るなぁ…」

キョン「待て、とりあえず俺は押し倒してないし押さえつけてもないしその子のスカートをめくり上げた覚えもない!」

唯「はいはーい!りっちゃーん」

律「はい唯!」

唯「わたし確かにこの人にパンツ見られたけど別に乱暴されてないよ?」

律「えっ?そうなの?」

キョン「だから最初っからそう言ってるじゃねーか!」

律「なーんだつまんないの。もっとこう強姦的なドロドロした展開だと思ったのに~」

澪「ご・・・強姦…ふぅ」バタンッ

梓「み、澪先輩!?何いきなり気を失ってんですか!?」

キョン「もう、帰らせてくれ・・・」

・・・・・・・・・・・・





澪「…う、ん…ここは?」

梓「あ、澪先輩お帰りなさい」

古泉「おや、お目覚めになりましたか?」

澪「…」


ガバッ!


澪「え?え?えっー!?」

梓「あっ、まだ動いちゃダメですよ!」

澪「梓…これは一体」


梓「覚えてないのですか?」

梓「澪先輩、音楽室で倒れたからこっちの先輩が保健室まで運んで来てくれたのです」

古泉「下まで運ぶのに女性一人では心細いと思いましたので…余計でしたか?」

梓「そんなとんでもない!私一人じゃ無理ですよ…」

澪「…そっか。そうだったんだ…」

古泉「急な出来事でしたので、勝手ながら運ばせていただきました」

澪「は、はい…」

梓「澪先輩もあのくらいでいちいち気を失わないでくださいよ…」

澪「う…ごめん」

梓「大した事なかったからもういいです…あ」

梓「澪先輩、私用事がありますので今日はこれで帰っていいですか?」

澪「へっ?あ、梓?」

古泉「僕がまだ時間ありますので、様子を見ておきましょうか?」

梓「あ、はい。宜しくお願いします」

梓「じゃあ澪先輩、失礼します」


ガラッ


澪「あ、梓!」


ピシャ


澪「…行っちゃった」

古泉「そうですね」


澪「…」ドキドキ…

古泉「…」

澪「(こ…怖い)」ビクビクッ

古泉「…今朝は」

澪「ひぃ!」

古泉「?」

澪「あ、ごめんなさいごめんなさい!」

古泉「いえ、こちらこそ。驚かせてすみません…」

澪「えええとっあ、あのあのっ…」

古泉「さっきの雰囲気ではちょっと言い出せなくなりましてね…」

澪「えっ…?」

古泉「貴女が自分も男に下着を見られた…なんてあの場で言っていたら、今度は僕が拘束されていました」

古泉「正直冷や汗が出ましたよ」

澪「あ、はい…」

古泉「改めて謝ります。今朝はどうもすみませんでした…」

澪「は、はい…こちらこそごめんなさい」

古泉「僕は今まで無遅刻でしたからね」

古泉「記録が崩れるのはあまり良くないと思って、周りに気が回っていませんでした…」

澪「そ、そうだったんですか…」

古泉「ええ、そうなんです」ニコッ

澪「…」


ピリリリリリ…


古泉「っとすみません、僕です」


ピッ


古泉「もしもし…そうですか、了解です」

古泉「はい、こちらからはいつでも…」

古泉「彼ですか?…いえ、さっきまで一緒でしたが」

古泉「了解しました、すぐにそちらへ向かいます」


ピッ


澪「あ、あの…」

古泉「すみません。ちょっと緊急で呼ばれてしまいまして…」

古泉「後の事は自分でお願いできますか?」


澪「あ、はい。大丈夫です…」

古泉「そうですか、それはよかった」

古泉「では僕はこれで…」


ガラッ



澪「あ、あの!」

古泉「…何でしょう?」



澪「あ、な、名前!名前…教えてください」


古泉「…」



古泉「古泉一樹です。貴女は?」

澪「秋山…澪。です…」

古泉「秋山さん、ですか。…いい名前をお持ちですね」

澪「あ、ありがとう…」

古泉「では僕はこれで…さようなら。秋山さん」

澪「は、はい…さようなら」


ピシャ








澪「古泉…君」

プロローグ終わり
小休憩

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


~閉鎖空間~

 
グオオオオオオオ…


ズズンッ




古泉「…これはまた大きな神人ですね」

新川「おそらくかなり情緒不安定なのだろう。気を引き締めろ古泉」

古泉「もちろんです。では行きましょう」


バチバチッ


グオオオオオオ…


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

~機関本部~


ガーッ


古泉「…只今戻りました」

森「お疲れ古泉、今日はちゃんと間に合った?」

古泉「あの時計の時間、僕の全速力でやっと間に合うくらいでしたよ?勘弁して下さいよもう…」

森「当たり前じゃない。古泉の行動力やら走力やら計算して時間設定したんだから」

古泉「…その計算、ハプニングが起きた時の事を考えてなかったでしょう?」

森「え、まさか何かあったの?」

古泉「大ありですよ。お陰で見事にアウトでしたよ…」

森「ゴメンゴメン。まさか古泉に限ってそんな事ないだろうって思ってたもん」

古泉「僕だって普通の人間ですよ?完璧超人は涼宮さんの前だけにして下さい…」

森「はいはい…あ、そういえば古泉」

森「今日の夕方頃、さっきのとは違う種類の閉鎖空間が発生したんだけど…貴方何か知らない?」

古泉「閉鎖空間ですか?僕は呼ばれた記憶がないのですが…」

森「ああ別に大した規模じゃなかったから気にしなくていいのよ。ただ理由が分かってるなら報告しなさい」

古泉「そうですね…今日僕と彼が部室に行くのを疎かにしていたのが原因かも知れません」

古泉「もちろん涼宮さんには遅れるとメールを送っていたのですが…不味かったでしょか?」

森「なぁんだ、そのくらいで閉鎖空間発生させちゃうなんて涼宮ハルヒも幼稚ね…」

古泉「それが彼女という人間ですからね…」

森「キョン君も大変ね…自分の行動を制限してまであの子に付き合わなきゃいけないのだから」

古泉「それは僕達も同じですよ」

森「まぁそうだけど、私達は別に恋人とか勝手に作っていい訳で…あ」




古泉「…」

森「ごめんなさい…貴方のいる前で」

古泉「いえ、気にしないでください」

古泉「僕は恋人以前に…女性に魅力を感じる事ができませんので」

森「…アレ系?」

古泉「いえそうではなくて…何と言うのでしょうか」


古泉「今まで女性に何度か交際を求められたのですが…どの人にも心惹かれる事はありませんでした」

古泉「僕を彼氏にして自慢したいという人達ばかりでしたからね」

古泉「下心が見えた瞬間、何故か自分を見下されている様に感じてしまうのですよ…」



森「…それは単に相手が悪かっただけじゃないの?」

古泉「もしかすると『僕』だからかもしれません」

古泉「誰にでも背広く接しているので…軽い男だと思われているのでしょうね」

森「…頑張りなさい」

古泉「ありがとうございます…では僕はこれで」

森「はい、お疲れ様」


ガーッ


古泉「あ、森さん」

森「ん?何?」


古泉「…僕の家の鍵、返してください」

森「…嫌だと言ったら?」

古泉「それまでじゃないですか!僕が貴女に勝てる訳無いでしょう!?お願いですから返して下さいよ!」

森「返して欲しければ殺してでも奪ってみなさい?じゃね」

古泉「あっ!森さん!?」


ガーッ




古泉「全く。これでは涼宮さんが一人増えたみたいじゃないですか…」

古泉「今度防犯センサーでも付けておきましょうか?」

古泉「…」

古泉「いや、あの人にそんな玩具が役に立つ訳無いですよね…ハァ」


・・・・・・・・・・・・



澪「…」カリカリ

澪「ふぅ…」


パタンッ


澪「…」





「古泉一樹です。貴女は?」

「秋山さん、ですか。…いい名前をお持ちですね」




澪「…」


ピリリリリ…


澪「!?」ビクッ

澪「何だ唯か…」


ピッ


唯「澪ちゃん澪ちゃん!ちょっと聞きたい事があるの!」

澪「何だよ唯、もうかなり遅いぞ?」

唯「澪ちゃんはカレー味のアイスとアイス味のカレーどっちがいいと思う?」

澪「…は?」

唯「わたしずーっと気になってて夜も眠れなくなっちゃったの!」

澪「…唯」

唯「ほぇ?なーに澪ちゃん?」

澪「ゴメン、私的にそのセンスはないわ」

唯「はぅわ!?澪ちゃんにセンスないって言われちゃった!」

澪「おい!『私に』ってどういう意味だ!それはアレか!?私のセンスは悪いって言うのか!」

唯「あぁそういう意味じゃないの澪ちゃん!わたしはただ…」

澪「言われなくても分かってるよ…」グスン

唯「大丈夫だよ澪ちゃん!澪ちゃんの歌はとっても凄いよ!もっと自身を持って!」

澪「…ホントに?」

唯「うんっ!」

澪「そっか…私は大丈夫なんだな」

唯「じ…じゃあ澪ちゃん、また明日ねっ。バイバ~イ」

澪「ああ、また明日」



ピッ


澪「…結局唯のヤツ、何で電話してきたんだろう?」


トサッ


澪「はぁ…」

澪「…」

トクン…トクン





澪「…君を見てると、いつもハート…ドキ…ドキ」

澪「…!」

澪「や、やだっ…私ったら何言って」

澪「…」


ギュッ




澪「古泉君…かぁ」

澪「…カッコいい人だったなぁ」

・・・・・・・・・・・・・・・・


チュン…チュン…ピピピピッ


古泉「…」


ピリリリリリリ…


古泉「…こんな朝早くに誰でしょうか」


ピッ


古泉「おはようございます。古泉です」

ハルヒ「古泉くん。もう起きてる?」

ハルヒ「ちょっと古泉君に聞きたいことがあるから今からすぐに学校に来て頂戴。いいわね」

古泉「え?ちょっと涼宮さん!?」

ハルヒ「じゃあね」


ピッ

古泉「涼宮さんっ!…もう切られてしまった」

古泉「何故彼ではなくて、僕なのでしょうか?」

古泉「とにかく涼宮さんを待たせるとマズイ。今すぐ学校へ…」


ピリリリリリ…


古泉「!?」


ピッ


森「古泉、閉鎖空間が発生したわ。今すぐ指定の場所に来なさい」

古泉「閉鎖空間ですか?何故こんなタイミングで…」

森「それが今までとは何か様子がおかしいのよ…泡みたいに消えたり現れたり」

森「今までにない状況だから上がどう対応するか困ってるのよ。だから取り敢えず全員集合との事よ」


古泉「そうですか…しかし困りました」

森「何が?」

古泉「たった今、涼宮さんにすぐ学校に来るよう命令されてしまいまして…」

古泉「この場合涼宮さんの要望を優先させるべきだと思うのですが…」

森「…分かった。一度上層部に掛け合ってみるわ」

森「貴方はいつでも行動できるように準備しておきなさい」

古泉「了解です、では…」


ピッ


古泉「…涼宮さんの機嫌が特に悪かった様には聞こえなかったのですがね」

古泉「とりあえず、準備をしておきましょう」



・・・・・・・・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・・・・・・・・・

~澪達の教室~


ガラッ


澪「…おはよう」

和「あ、澪おはよう」

和「…何だか眠たそうね。また何かあったの?」

澪「え…」

和「ほら、目の下にちょっとクマができちゃってる」

澪「えっ…ホント!?目立ってる!?」

和「そこまでは目立ってないと思うけど…」

澪「よかった…」

和「…昨日の事?」
 
澪「えっ?」

和「澪、昨日凄く慌ててたでしょ?だからその所為かなって」


澪「い、いやそうじゃないんだ!その…」

澪「か、歌詞!昨日歌詞考えてたら眠れなくなっちゃって…」

和「そう?ならいいんだけど…」


キーンコーンカーンコーン…


和「あ、じゃあ又後でね」

澪「うん…」

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


古泉「(結局、上からの許可が下りませんでした…)」

古泉「(やれやれ…涼宮さんの対応をする身にもなって欲しいものだ)」


ガララッ


「あ、古泉君おはよー!」


古泉「おはようございます」ニコッ


「キャーッ古泉君に挨拶されちゃったー!!」

「挨拶だけで喜ぶとかwwwwしねよwww」

「あんた達も悔しかったらイケメンになってみなさいよ?」

「ブスに何言われても全然悔しくもないですから^^^^^^」

「なによ!!!」

「なんだよ!!」

ギャアギャア…



古泉「(…煩い)」


ガララッ


ハルヒ「ねぇ古泉君いる?」


「げっ…涼宮だ」


古泉「おはようございます、涼宮さん。」

ハルヒ「何で今日朝来れなかったのよ?副団長が私の命令聞かないんだからびっくりしちゃったわ」

古泉「申し訳ありません…早朝からバイトの連絡が入ってしまって」

ハルヒ「バイト?何であんな朝早くにバイトの電話が掛かって来るのよ?」

古泉「どうやら僕以外の従業員の方が致命的なミスを犯したそうで…全員で修正を行っていたのです」

ハルヒ「何それ?全くどうしようもないマヌケね。ウチの副団長を顎で使うなんて」

古泉「本当に申し訳ありません。今度何かお詫びをさせてください」

ハルヒ「別にいいわ。大した事じゃなかったから」

古泉「そうですね…、土日の不思議探索は僕の奢りという事で」

ハルヒ「ああ、あれはキョンにやらせる事に意味があるの。古泉君は関係ないわ」

古泉「あ…そうですか」

ハルヒ「じゃあ私今日の部活ちょっと遅れるから、またあとでね」



ガララッ




古泉「…流石にこれは、彼に同情せざるを得ませんね」


~音楽室~


ガラッ


澪「…」

梓「あ、澪先輩こんにちは」

澪「あれ、梓だけ?」

梓「はい、他の先輩達なら唯先輩探しに何処か行ってしまいました」

澪「あいつら…また練習サボるつもりか」

梓「多分戻ってくると思いますけど…」

澪「…まぁいいか。梓、じっとしてるのもアレだし二人で合わせてみるか」

梓「そうですね。宜しくお願いします!」

澪「ふふっ…あいつらにも梓ぐらいのやる気を出してくれればいいんだけどな」

梓「先輩達ですからね…仕方無いと思います」

澪「それもそうか。じゃ、始めるぞ」

梓「はいっ!」

・・・・・・・・・・・・


ジャーン!…


澪「…ふぅ」

梓「あの…澪先輩」

澪「どうした?」

梓「いえ、何かいつもと少し違うなと思って…」

梓「もしかしてまだ体調悪いですか?だったら少し休んだ方が…」

澪「い、いや大丈夫だ!ちょっと調子が出なかっただけだから」

梓「…」

澪「さ、さぁもう一度だ!今度は外さない様にしっかりと」






梓「…古泉先輩」ボソッ


ビョオオオオオン!


澪「あ、梓!いきなり何を言い出すんだ!」

梓「いえ…昨日会ってカッコ良かったなぁって思いまして」

澪「そ、そうか…それだけか。それだけならいいんだ。うん…」

梓「…」

澪「…」

梓「…一目惚れですか?」


バキッ!

ガラララッ…


澪「な!な!な!なっななな何言ってるんだよ梓!そそそそんな事あるわけないだろ!?」

梓「澪先輩。その反応はYESって言ってる事と同じです」

澪「…」


ザッ…


澪「フッ…何言ってるんだ梓。そんな事あるわけないだろ?」

梓「悲しいぐらいに今更ですよ…」

澪「うぅ…」シュン…

梓「はぁ…しょうがないですね」


パサッ


澪「…何これ?」

梓「今日友達に貰ったんです。私は要らないので澪先輩にあげます」

澪「これってまさか…携帯番号!?どうしてこんな物が…」

梓「古泉先輩って、学年問わず有名な美青年ですから、携帯番号とかアドレスが流出してるらしいのですよ」

梓「先輩の方もその方が都合がいいからと言って、止める気はないそうです」

澪「それって、それだけモテるって事だよね…」

梓「だと思います、ハァ…まさか澪先輩まで好きになるなんて思いませんでしたよ」

澪「べ、別にまだ好きって訳じゃ」

梓「でも気になるのですよね?」

澪「う…」


梓「…思い切って誘ってみたらどうですか?」

梓「古泉先輩って優しいですから、すぐにOKしてくれるそうですよ」

梓「私はそういうのちょっと軽いと思いますが…」

澪「で、でもどうやって誘えば…」

梓「昨日澪先輩が倒れた時、先輩が保健室まで運んでくれたじゃないですか」

梓「その時のお礼がしたいとか言って上手く誘えばいいと思います」

澪「そ…そうか」

澪「でもまだ名前聞いただけだし…どうしよう」

梓「ホントに一目惚れしちゃったんですね…」

澪「だ、だってあんな笑顔されちゃ私だって…」カァァ///

梓「…まぁ澪先輩が本気なら、私は協力しますよ?」

澪「…ホントに?」

梓「はい、澪先輩にはいろいろお世話になってますから。このくらいお安い御用ですよっ」ニコッ

澪「あ、ありがとう梓…」

梓「えへへ…じゃあ解決しましたから練習を」


バタンッ!


律「たっだいまー!」

紬「唯ちゃん、ギターを家に忘れてたみたいなの」

唯「ギー太ぁ寂しかったよぅ~」ズビッ

澪「お、お前達…」

梓「って唯先輩!そのギターボロボロになってるじゃないですか!」

唯「えーっとね…昨日一緒に寝てたら足で蹴っちゃった…アハハ」

梓「だからあれほど楽器と添い寝しないでって言ったじゃないですか!」

唯「あ、あずにゃん怒らないでよぅ…」

紬「またメンテナンスに行かないと使えないみたいね…」

律「澪!そういう事だ!今日は練習を中断して唯のギターを直しに行くぞ!」



ゴンッ


澪「別に練習してからでも遅くないだろ」

律「うう…そうやってすぐ殴る」

梓「はぁ…結局こうなるんだから」



・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

~文芸部部室~

コンコンッ


みくる「は~い」

キョン「失礼します」


ガチャ


みくる「あ、キョン君こんにちは~。今お茶入れますね~」

キョン「ありがとうございます朝比奈さん」


タッタッタ…


キョン「よっこいしょ…」ドサッ

長門「…」

みくる「はいキョン君、おまたせしました~」

キョン「ありがとうございます」

ズズズッ…

キョン「ふぅ…やっぱり朝比奈さんが淹れたお茶は最高です。身も心も癒してくれますよ」

みくる「ふふっ。ありがとうキョン君」

コンコンッ

みくる「あ、はーい」

ガチャ

古泉「こんにちは、どうやら涼宮さん以外全員揃っているようですね」

みくる「古泉君こんにちは。今お茶いれますね~」

古泉「ありがとうございます朝比奈さん」

ギギッ…ストンッ

古泉「いやぁ昨日は大変でしたねぇ」

キョン「その台詞を言う前にお前は他に言う事があるんじゃないか?」

古泉「はて?何のことでしょう…」

キョン「お前…はぁ、まぁいいや。それよりあの後どこに行ってたんだ?」

古泉「貴方が音楽室を出て行く前にバイトが入りましてね…小規模の閉鎖空間が発生したのですよ」

キョン「またか…それで?今度も俺の責任なのか?」

古泉「いえいえ、今回は部活を疎かにした僕にも責任はあります。それに大した被害もなかったので別に気にすることはないですよ?」

キョン「そうか、お前らも大変だな。毎回毎回ハルヒの不機嫌で呼び出されちゃ」

古泉「これも世界の平和のためです。世界が崩壊するよりは格段とマシかと」

キョン「それもそうか…はぁ」


古泉「涼宮さんは遅れて来ると聞いてますが…何か知っていますか?」

キョン「知らん。俺は情報収集してくるとしか聞いてない」

古泉「情報収集…ですか。一体何に関して調べているのでしょうか?」

キョン「アイツの事だ。どうせロクでもない事以外ありえn

バタンッ!!


ハルヒ「みんな大変よ!昨日の朝キョンがウチの女子生徒を強姦したあげくそのままその子をAV業界に売り払ったらしいわよ!」

キョン「ブウウウウウウウウウウウウウウ!!!!!!!!!!!!」

古泉「んっふ…んっふふふ」

みくる「ひぇ!?きょ、キョン君そんなことしたんですかぁ~!?」

長門「……最低」

キョン「待ってください朝比奈さん!俺がそんな極悪卑劣な行為をする人間に見えますか!?」

ハルヒ「昨日からアンタの行動がおかしいと思ったのよ!アンタが言い訳しなかったのもこの所為ね!」

キョン「ええい黙れ!お前と話しても埒があかんわ!」

古泉「涼宮さん。ここは一回団内で法廷を開き、オセロのように白黒はっきりつけるのが得策かと」

キョン「弁護士か!?お前は弁護士の役にハマったのか!?何とか言いやがれふるいずみ!」

ハルヒ「ナイスアイディアよ古泉君!こうなったらコイツの悪行をすべて搾り出してやらないと私の気が許さないわ!」

長門「……最低」

キョン「またこんな展開かよおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!!!!!!」

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

古泉「やれやれ…彼には困ったものです」

古泉「しかし今日のように涼宮さんが楽しんでいるうちは、まだまだ世界は安心ですね」

古泉「僕のバイトの回数も減ってくれればいいのですが…ははは」




澪「あ…」

梓「あ」

古泉「おや…こんばんは、秋山さん。それと…」

梓「中野梓です」

古泉「古泉一樹です。今日はこんな遅くまで練習を?」

澪「い、いえ…ちょっと部員のギターのメンテナンスを」

古泉「なるほど…楽器はデリケートですからね」

梓「古泉先輩は何か楽器できるのですか?」

古泉「いやぁそれが全くと言っていいほど…」

澪「そ、そうなんだ…」


梓「古泉先輩って、何でもそつなくこなしちゃう感じがしちゃいます」

古泉「誤解です。僕も一人の人間ですよ?できない事だっていっぱいあります」

梓「クスッ…そうですよね」





澪「(梓…もうあんなに話せるようになってる)」

澪「(…いいなぁ)」

梓「…」

梓「あ、私急用思い出しました!」

澪「…え?」

梓「じゃあ澪先輩、古泉先輩。失礼しますっ!」

古泉「ええ、お気をつけて」

澪「あ、梓!?」



ダッダッダッダッダ…

澪「(ま…またこの展開!?)」

古泉「さて・・・それでは僕もそろそろ」


ザッ…


澪「あ…」

古泉「では秋山さん。また明日」


ザッ…ザッ…


澪「あ、あのっ!」

古泉「はい?」

澪「え…えっと…その…」

古泉「?何でしょうか」

澪「あ、あの…」






「……ま、まだ時間ありますかっ!?」








古泉「…今、ですか?」

澪「は、はい…」

古泉「ふむ…そうですね」

古泉「ええ、今日は特に何もありませんから、時間は空いてますよ」

澪「そ、そうなんだ…」

古泉「はい」ニコッ


澪「え、ええと…」

澪「ちょ、ちょっとお茶しません…か?」

古泉「…お茶、ですか?」

澪「き、昨日!」

澪「昨日…保健室まで運んでくれたから…」

澪「その…迷惑掛けちゃったな…って、思って…」

古泉「いえ、当然の事をしたまでです」

澪「で、でもっ!」

澪「わ、私…ちゃんとお礼がしたい…です」

古泉「…」

澪「だ…ダメ?」

古泉「…いえ、構いませんよ。」

古泉「僕も夜一人じゃいささか寂しいモノがありますのでね」

澪「え…両親はいないの?」

古泉「今はちょっと事情があって離れてるだけです。別に仲が悪いって訳ではないですよ?」

澪「そ…そうなんだ」

古泉「はい」ニコッ

澪「…///」

古泉「では行きましょうか。此処からだと一番近いお店はアレですね」

澪「は、はいっ!」






「え、えっと、…ありがとう」

「いえ、こちらこそ…」

一章終わり
飯食ってくる

酉付けた作者様(笑)に敬意を込めてレスは控えようぜ!
作者様(笑)気取りだからレスがつかなくても途中で止めないはずだぁ!






ぶっちゃけ酉つけてさらに前スレ貼られると読む気しません…

あ、最後にこれだけ…















               パー即でやれ








悪い遅れた
再開する

・・・・・・・・・・・・・・・・


「ねぇ古泉君。私と付き合わない?」

「すみません…僕では貴女は釣り合いません。」

「そんな事ないって~。私古泉君にだったら何でもしちゃうよ?」

「本当に申し訳ありません…僕はまだ彼女を作れる身ではないのです」






「こ、古泉君!わ、私貴方の事ずっと好きでしたっ!付き合ってもらえませんかっ!?」

「すみません…僕は貴女と付き合うことはできません」

「ど、どうして…?」

「貴女にはもっと僕より相応しい人がいるからです。こんな僕なんかよりも・・・ね」



・・・・・・・・・・・・・・・


古泉「(…またか)」

古泉「(僕はまた告白されるのか)」

古泉「(一度だけ付き合って…そして告白まで一日しか経たない)」

古泉「(今までずっとそうだった)」

古泉「(…今度もまた同じなのだろう)」

古泉「(女性とはこんなにも単純な生物なのだろうか?)」

古泉「(告白したら断られると分かっているのに…何故僕を好きになるのだろう?)」

古泉「(そして僕自身、断る事を快感に思えるようになっている)」

古泉「(こんな性悪な僕を、何故彼女達は好きになるのだろうか…)」

~喫茶店~



古泉「…」

澪「…古泉君?」

古泉「あ、はい、何でしょうか?」

澪「えっと…古泉君は去年の文化祭の時、私達の演奏…見た?」

古泉「いえ…文化祭はクラスと部活動の両方で手一杯でしたので、あまり巡回する余裕がありませんでした」

澪「そ、そうなんだ…よかった」

古泉「秋山さん?」

澪「い、いや…その時私凄く恥ずかしいミスやっちゃって…」

澪「アレを古泉君に見られてたらって思うと、私死んじゃいそう…」

古泉「それは興味深い。一体どのような失敗をなされたのですか?」

澪「ひ、秘密ですっ!!」

古泉「んっふ…そうですか」ニコッ

澪「も、もうっ…」

古泉「…そういえば、秋山さんはファンクラブができる程人気があると聞いていましたね」


ガタンッ!


澪「~~~~っ」ジンジン

古泉「だ、大丈夫ですか?」

澪「な…何で知ってるの?」

古泉「いえ…僕のクラスメート数人がそのファンクラブの会員だと言ってましたので」

澪「うう…私が作ったんじゃないのに」

古泉「そうなのですか…それとは知らずにすみません」


澪「あ、古泉君は悪くないよ、全然っ!」

古泉「そうですか…ありがとうございます」

澪「…///」

古泉「そういえば秋山さんは何処のパートをなさっているのですか?」

澪「えっと…ベースと…ボーカルを…」ボソッ

古泉「ボーカルですか…では歌がお上手なのですね?」

澪「いっ、いやいや私なんてそんな!…そんなに上手くないから」

澪「ステージに上がってもいつも緊張ばかりしちゃって…みんなにも迷惑かけちゃうし」

古泉「ほう…あがり症ですか」

澪「はい…」シュン…

古泉「ボーカルを任せられるという事は、それだけ周りの人間から評価されているという事です」

古泉「貴女はもっと自信を持っていいと思いますよ」

澪「あ…ありがとう」カアァ///


古泉「…そうですね」

古泉「一度、秋山さんの歌を聴いてみたいものです」ニコッ




澪「……」

古泉「…?どうかしましたか?」

澪「えっ?あ、ううん、何でもない…」

古泉「そうですか…」

澪「…ただ」

古泉「ただ?」






「今…古泉君の顔が、とても悲しそうに見えたから…」




ドクンッ…






古泉「……え?」

澪「ご、ごめんなさい!私の勘違いだと思う!」

古泉「そう…ですか」

澪「ただ…何となく雰囲気が違うというか」

澪「…凄くつまらなそうな顔だなぁ…って」

澪「お、おかしいよねっ!いきなりこんな事言うなんて…」

古泉「…」

澪「…古泉君?」

古泉「は、はい…大丈夫、です…」

澪「…も、もう遅いから出よう!わ、私お金払って来るねっ!」


タッタッタッタッタ…






古泉「…そんな」


古泉「僕の内心を…見られた?」


古泉「彼女は一体…」



・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・



澪「今日はありがとう…付き合ってくれて」

古泉「いえ…僕も楽しかったです」

澪「ほんと?よかった…」

澪「私男の人と喫茶店なんて始めてだったから…緊張しちゃって」

古泉「…」

澪「あ、あの…」

古泉「…何でしょうか?」

澪「ま、また・・・誘っても、いいかな…?」


古泉「…」

古泉「(ここで)」

古泉「(ここで終わりにしないと、後に引きずる)」

古泉「(いつも…そうだったはず)」






古泉「ええ…僕が空いている時でしたら・・・喜んで」

澪「ほ、ほんと?」

古泉「はい…」

澪「あ、ありがとう…」

古泉「…では、これで失礼します」

澪「あ、うん…また明日」

古泉「はい…また明日…」

・・・・・・・・・・・・・・・

カッ…カッ…

古泉「…」

カッン…

森「…珍しいじゃない。貴方が次を約束するなんて」

古泉「…森さん」

森「あの子に惚れちゃった?」

古泉「いえ、そうではありません…」

森「上から注意が出てるわよ。こんなに遅くまで報告がないから何をしているって…」

古泉「…そうですか、すみません」

森「…何かあったの?」

古泉「…別に大した事はありませんでしたよ」

古泉「僕はちょっと疲れてましたので…今日は失礼します」

森「ええ、ご苦労様…」


カッ…カッ…カッ…

・・・・・・・・・・・・・・


ドサッ


澪「つ…疲れた」


ピリリリリリ…


澪「…梓か」


ピッ

梓「あっ澪先輩!今日はどうでしたか!?」

澪「梓!お前何でいきなり帰ったんだ!私本当に困ったんだぞ!」

梓「ご、ごめんなさい…でも私いない方がよかったみたいですから」

澪「もう…頭の中真っ白になったんだから…」

梓「でもでもっ!喫茶店に入ったという事は先輩から誘ったんですよね?」

澪「み、見てたのか!?」

梓「はいっ!あの後影からずっと見てました」

澪「ず、ずっと…?」

梓「先輩緊張しすぎて何もできないんじゃないかと心配になって…」

澪「ば、馬鹿…私だってやる時は…」

梓「…それで、古泉先輩は最後何て言ってました?」

澪「あ、うん…」

澪「また誘っていいって言ったら…OKもらった」

梓「…」

澪「…梓?」

梓「澪先輩…」

澪「へっ?」

梓「やったじゃないですか!脈アリかもしれませんよ?」

澪「え?え?何で?」

梓「古泉先輩って、一度誘った女の子とはもう相手にしないのが普通なんですよ?」

梓「それを次に繋げたって事は…少なくとも澪先輩の事を嫌いじゃないって事です」

澪「そ、そうなのか?」

梓「はい。クラスの友達が言ってました」

梓「…もしかして次に繋げれた人って澪先輩だけなのかも」


澪「えっ?」

梓「とにかくおめでとうございます。」

梓「この機会を逃したら次はありませんよ?自分から積極的に行ってくださいね」

澪「わ、分かった。頑張るよ…」

梓「じゃあ今日はこれで。おやすみなさい」

澪「ああ、おやすみ…」


ピッ


澪「…そうなんだ」

澪「私…脈ありなのか」


ポスッ


澪「…フフッ」

愛され続けて30年!
このスレもいつしか伝説になるお!

みんな>>1が大好きだお
尊敬するんだもんぬぉ!

>>1よ永遠に!
みんなが>>1を愛しつる!そんな頃オナニーにいそしむ>>1

そんな>>1がみんな好きだよ

好き好き♪
>>1さん好き♪
いつか落ちる日まで宜しくね(^-^)/

帰ってこいお…(;Д;)

>>1

なんか人少ないと思ったら規制中だったのか
なんか俺の一人語りみたいで恥ずかしいからパー即でやっていいか?

澪「…フフッ」

澪「…刀ッ」に見えた

面白いから続けたまえ

憂たん性格よすぎ可愛いすぎもう憂たんしか見えない?

そうだね憂たん!憂たん憂たん!

世間の奴らはあずにゃんあずにゃん.うんたんうんたんうるさくて憂たんの魅力に気付いてない

まぁ彼女出来ればわかるが
けいおん中でリアルに彼女にするなら
憂>>>紬>唯>澪>和>梓>>>>>>>>さわ子の順だな

家事も勉強も子育てが上手く性格もよく可愛くスタイルがいい…

これ以上の女が存在するだろうか?

いや.しない

つまり憂たんこそ


天使なのである

いままでつかさ.櫛枝と嫁を持ってきた…
しかしけいおんをみた瞬間私は知った…

つまり憂たんこそ


天使なのである

・・・・・・・・・・・・・・・・


ピピピピピ…チュンチュン


古泉「…眠れなかった」

古泉「…彼女は何故、僕の事を…」

古泉「…」


ピリリリリリ…


ピッ

古泉「…もしもし」

ハルヒ「古泉君?昨日聞けなかった事今日聞いていいかしら?」

古泉「今から…ですか?」

ハルヒ「そう、じゃあ私部室で待ってるから」


ピッ

ピリリリリ…

ピッ

古泉「…もしもし」

森「閉鎖空間よ。今すぐこちらに来なさい」

古泉「…涼宮さんが昨日聞けなかった事を、今日の朝に聞くそうです」

森「ハァ…またなの?こっちもまた消えたり出たりしてるのよ」

古泉「…どうやら、その現象は涼宮さんの精神の不安定とは別の理由がありそうですね」

森「じゃあ、涼宮ハルヒは別に不機嫌じゃないって言うの?」

古泉「僕が聞いた感じではそうは感じられませんでした…」

古泉「…流石に今日は行かないとマズイのではないのでしょうか?」

森「私もそう思うわ…とりあえず掛け合ってみるから、貴方は準備をしなさい」

古泉「了解です。それでは」


ピッ


古泉「…憂鬱とは、こういう事なのでしょうね」

日本酒でおk

・・・・・・・・・・・・・・・・・・


~機関本部~


ガーッ


森「来たわね古泉。やっぱり許可は下りなかったわ…」

古泉「何故ですか?彼女を不安定にするのはあまりよろしくないと思うのですが…」

森「私もそう思うわよ」

森「でも上が目の前にある真実しか見えてなくて…自分の身が可愛いなら自分で守ればいいのに」

古泉「森さん。あまり強固な態度は…」

森「どうせここには監視モニターなんてついちゃいないわ。あったとしても壊してるけどね」

古泉「自分の拠点を破壊してどうするのですか…」

森「あ、そうそう古泉、貴方に指令が出てるわよ」

古泉「僕にですか…一体何でしょう?」

森「…キョン君が最近、ある女子生徒と必要以上に接触しているの」

古泉「…なるほど。そういう事ですか」

森「こんな事、貴方にしか頼めないから…お願いできるかしら?」

古泉「分かりました。何とか上手く説得してみましょう」

森「…ええ、頼んだわよ」

古泉「では、僕は学校がありますのでこれで…」


ガーッ


森「…貴方も同じよ」

古泉「…」

森「貴方がどれほど想っても、あの子は悲しむだけ…」

森「今のうちに関係を切っておく事ね」

古泉「…ええ、わかっています」


ガーッ

・・・・・・・・・・・・・・・・


ガラッ


和「おはよう。澪」

澪「ああ、おはよう和」

和「…今日は澪、何だか嬉しそうね」

澪「へっ?そ、そんな事はないぞ!」

和「でも昨日と比べると遥かに機嫌がいいじゃない。何かあったのね」

澪「あ、あーそうだな、何かあったのかもね。うん…」

和「…」

澪「…あのさ、和」

和「何?」

澪「和って…彼氏とか作った事ある?」


和「…いきなり何を言い出すのよ」

澪「い、いや別にね!私の事じゃないんだけどね!」

澪「ただちょっと気になったというか…何というか」

和「つまり澪が誰かを好きになっちゃったって事?」

澪「だ、だから私じゃないって!」

和「そうね…私は今の所そういう感情を持った事はないわ」

和「でももし好きな人ができたなら…もっとその人の事とか知りたくなるかな?」

澪「そ、そうか。そうだよね?やっぱり…」

和「…」

澪「…?」

和「澪」

澪「な、何?」

和「…貴女、その分かりやすい性格直した方がいいと思うの」

澪「…」

澪「…うぅ」シュン…

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

~文芸部室前廊下~


古泉「…」


カッ…カッ…


梓「あ、古泉先輩!」

古泉「…」

梓「…?せんぱーい」

古泉「!…ああ、中野さんでしたか。気が付きませんでした」

梓「いえ…何か考え事ですか?」

古泉「大した事ではありませんよ?少しボーッとしてしまっただけです」

梓「そうですか…」

梓「昨日、澪先輩と喫茶店に行ったと聞きましたけど…」

古泉「おや、知っていたのですか」

梓「澪先輩から聞きました」

梓「また付き合ってくれるとも聞きましたけど…それも本当ですか?」

古泉「…ええ、本当です」

梓「本当ですか!?よかった…」

古泉「?よかった、とは…」

梓「い、いえ。こっちの話です…」

古泉「そうですか…」


梓「…」

古泉「…少し伺ってもよろしいでしょうか?」

梓「はい?」

古泉「彼女…秋山さんは、何か感性に優れている所でもあるのでしょうか?」

梓「?言ってる意味が良く分からないのですけど…」

古泉「つまりですね…勘が鋭いというか…見る目が良いというか…」

梓「うーん」

梓「…澪先輩って、いろいろな所に行って作詞とかしますから…」

梓「多分他人が気付かない事を気付く事ができるのだと思います」

梓「じゃないとあんな歌詞出来上がらないし」ボソッ

古泉「…そうですか」


梓「…!もしかして先輩、澪先輩の事が気になりますか?」

古泉「ふふ…そうですね」

古泉「彼女によろしくと伝えておいてください。では…」

梓「あ、先輩!」

古泉「…何でしょう?」

梓「先輩は…澪先輩の事どう思っていますか…?」

古泉「そうですね…」







「とても魅力的な女性だと、僕は思いますよ…」





別にレスが少ないから駄作ってことでもないだろ
ニコニコ動画だってコメントが多いほど面白いってわけでもないしな
自分のペースで頑張れ1

イケメン×美少女は俺が欝になるから読んでないけど

・・・・・・・・・・・・・・・・・

~文芸部部室~

コンコン

ガチャ

キョン「ウイーッス・・・って古泉だけか」

古泉「どうもこんにちは。今日は何をしましょうか?」

キョン「チェスでもやるか」

古泉「かしこまりました、すぐに用意いたしましょう」


・・・・・・・・・・・・・・



キョン「……」カンッ

古泉「……」カンッ

キョン「…古泉よ」カンッ

古泉「何でしょうか?」カンッ

キョン「何かお前、俺に話したい事があるんじゃないのか?」カンッ

古泉「…貴方にはどうやっても隠せませんね、流石は涼宮さんの鍵となる御方だ」カンッ

キョン「お前等の事だ、俺の私生活までばっちり調べ上げてるんだろう?」カンッ

古泉「僕らもそこまで有能ではありませんよ?ただ貴方がいつどこで何をしているか程度の事しか把握できません。そこからは予想の域ですよ」カンッ

キョン「十分すぎだ、そこまで言われるともうお前の話の内容まで予測できちまう」カンッ

古泉「んっふ、これは驚きです。貴方はもしかすると本当に超能力の才能があるかもしれません」カンッ

キョン「バカな事言ってないでさっさと本題に入れ」カンッ

古泉「…貴方が最近一緒にいる彼女の事です」カンッ

キョン「…」カンッ

古泉「貴方がその人に接触する事によって、最近涼宮さんの精神がかなり不安定になっています」カンッ

キョン「…ああ」カンッ

古泉「機関はこれを危険と考え、僕に貴方を止めさせるよう命令が下りました」カンッ

キョン「…それは、今すぐか?」カンッ

古泉「今はまだかろうじて涼宮さんの理性によって精神の安定が…。しかしそれも長くは続かないでしょう」カンッ

キョン「そうか…」カンッ

古泉「勘違いしないでください。僕は今すぐ彼女との関係を切れとは言っていません」カンッ

キョン「……」カンッ

古泉「しかしあまり思い切った行動を取るのはどうか自粛していただきたいのです」カンッ

キョン「…善処する」カンッ

古泉「助かります、僕にも立場がありますので、あまり良くない返事を上に報告する訳にはいかないのですよ」カンッ

キョン「ああ、わかってるさ。お前が大変な事くらい十分にな」カンッ

古泉「お心遣いありがとうございます。そういってくれると僕も気分が楽です」カンッ

古泉「…それにこれは、僕に対しての警告でもありますから」カンッ

キョン「古泉?」

古泉「チェックメイトです。どうですか?」

キョン「む…ないな」

古泉「心此処にあらず、って感じですね。やはり彼女の事が気になりますか?」

キョン「別にそこまで気にしてる訳じゃないさ」

古泉「ほう。では一体何を考えてらっしゃるのですか?」

キョン「なぁに、大したことじゃないさ」

キョン「…俺達の周りには、どいつもこいつもめんどくさい連中ばっかりだなと思ってな」

古泉「んっふ…そうですね」



・・・・・・・・・・・・・・・・・

~音楽室~


ジャーン!…


律「よしっ!完璧だ!」

澪「ああ、今のはなかなかよかったな」

梓「あとは唯先輩のギターがもうちょっと上達してくれればいいのですけどね…」

唯「うぅ…頑張ります」

紬「でも唯ちゃん、さっきのタイミングばっちりだったじゃない。凄いと思うよ」

律「ああ、唯にしては良くやったな」

唯「本当!?やったー!」

澪「確かにさっきの唯の入り方はよかったな。あの調子で頼むぞ」

唯「うんっ!」

梓「そういえば唯先輩、今日何か用事があるって言ってませんでしたか?」

>>1よいろいろ叩くカスがいるが俺はお前の唯キョン好きだぞ

アンチは見なけりゃいいんだ

Vipなんて意味わからん糞スレだらけなんだからそっち叩けよクズ共

唯「…」


ガタンッ!


唯「あーっそうだった!今日憂の誕生日だったんだ!」

唯「どどどどうしよう!?わたしまだプレゼント買ってないよ!?」

律「ありゃ?今日憂ちゃんの誕生日だったんだ」

澪「練習が終わってから買って来ればいいじゃないか」

唯「あずにゃんあずにゃん!今からプレゼント買いに行こう?」

梓「ごめんなさい…私今日は用事があるので…」

梓「それに私はもう憂に渡しましたよ?プレゼント」

唯「はぅあ!あずにゃんがわたしを裏切った…」

梓「ひ、人聞きの悪い事言わないで下さいよ!」

紬「あ、じゃあ唯ちゃん。今から私が用意させましょうか?」

唯「うーん…」

唯「ううん。やっぱりわたしが選ばないといけないと思うの」

唯「憂もそっちの方が喜ぶと思うし…」

律「唯がまともな事を言っている…だと?」

梓「それは流石に酷いと思います先輩…」

律「なんだと!?梓は私に口答えする気か!」

律「そんな奴には一生取れない様に猫耳ヘアバンを接着剤でくっつけてやる!」

梓「ちょ、ちょっと先輩!?あ、やめっ…きゃん!」

紬「ハァハァ…」ヌガシヌガシ

梓「ムギ先輩!何で服を脱がしてるんですか!?」

けいおんss層の5割が今規制されてる層なのかな

唯「…!」ピーン!

唯「そうだ、その手があったよ!」

唯「わたしちょっと出かけてくるね!ばいばいみんなっ!」


バタンッ!


律「さぁ~梓。大人しく私の言う事を聞けっ!」

梓「せ、先輩、澪先輩!助け…ちょ!下着はダメですっってば!」

紬「『キマシ=タワー』!!!」ボタボタッ!!







澪「あの、練習は…?」

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

~音楽室(二人)~



梓「はぁ…酷い目に遭いました」

澪「まぁそんなに落ち込むなって。いつもの事じゃないか」

梓「澪先輩も見てたなら助けてくださいよ…」

澪「ごめんごめん…」

梓「…今日、古泉先輩に会いました」

澪「…梓?」

梓「古泉先輩…澪先輩の事を私に聞いてきたんです」

澪「こ、古泉君が?」

梓「はい」

梓「私、古泉先輩が女の子の事聞いてくるなんて事、一回も聞いた事ないですよ」

っち仕方ねえ
俺もイケメンになってあずにゃんに澪ちゃんの事を聞いてくる


澪「そ、そうか…」

梓「…」

澪「…」

梓「…だから澪先輩」

澪「え?」

梓「今からデートに行きましょう!!」


ガタンッ!!


澪「は、はぁ!?あ、梓!いきなり何言ってんだ!私達は女同士だぞ!?」///

梓「ちっ、違いますっ!何で私が澪先輩とデート行くんですか!?」///

梓「古泉先輩とですよ!今から先輩が古泉先輩にデートに誘うのですよ!」

俺の嫁の名前は中野梓だ、俺はあずにゃんと呼んでいる
あずにゃんはツインテールでとっても可愛くて小さくてロリコンの俺にとってはどストライクだった
もちろん胸もぺったんこだがそれがいい
性格は普段は真面目ぶってるが時折見せる幼さもある
照れ屋だしツンデレだなかなか本音を言ってくれない
そんなあずにゃんとデートしたときにさりげなく「手を繋ごう」と言ってみる
そしたらあずにゃんは顔を真っ赤にしながら「俺がどうしてもって言うんなら…いいよ///」
ってこういう風に言うんだろうなああ可愛い可愛すぎて抱きしめたい
それからデートの内容は遊園地でいっぱいあずにゃんと遊ぶんだ
ジェットコースターとかコーヒーカップで無邪気に遊ぶあずにゃん
俺はそれを一緒に遊びながら見てて心底幸せな気持ちになる
お昼になったらあずにゃんが俺の為に作ってくれたお弁当を二人で一緒に食べるんだ
あずにゃんが作ってきたのはサンドウィッチだ
あずにゃんが作ってきたサンドウィッチは色とりどりで非常に食事のバランスも取れている
それを見た俺はあずにゃんを「これ全部作ったの?すごいね」と褒めてあげる
あずにゃんはそれを聞いて「そ、そんなことないですよ!これくらい普通です!」
と強気に言うんだろうなでも本当は朝早起きして一生懸命作ってくれたんだろうなもっと素直になればいいのに…
午後もいっぱい遊んであずにゃんの無邪気で楽しそうな顔に俺は癒されていた
最後にあずにゃんといっしょに観覧者に乗るんだ
あずにゃんといっしょに観覧車に乗ったらあずにゃんと夕日がいい感じにマッチしてて
いつものあずにゃんには無い大人の色気が出てて
俺はそのあずにゃんをみて思わず甘えたくなったが
ここであずにゃんに嫌われたら一生の終わりだからちゃんと理性を保とう
そして俺が「梓は今日すごく楽しそうだったね」といったら
あずにゃんは「そ、そんなことないです、俺のほうが楽しそうでしたよ」
っていうんだ本当に素直じゃないなまあ逆にわかりやすいしそこも可愛いんだけどね
もうそろそろで観覧者のてっぺんだここであずにゃんとキスしたいんだけどしてくれるかな?聞いてみよう
「あのさ梓、俺とキ、キスしてくれない?」ああとうとう言っちゃったでも俺の本心だしきっとあずにゃんにも伝わるよな
「え!キ、キスですか?まあ俺がそうしたいなら別にいいですよ///」まったく最後まで素直じゃないなまあ…いいか
「じゃあ梓キスしよ」梓「う、うん///」あずにゃんは目をつぶって俺を待ったそして俺はそこにそっと口付けた…ああ、あずにゃん愛してるよ


澪「わ、私!?無理無理絶対無理だって!」

澪「で、デートなんて私…した事ないもん」

梓「何言ってるんですか澪先輩!今動かないと古泉先輩は振り向きませんよ!」

澪「で、でもぉ…」

梓「とりあえず今から電話してください。今からだったら時間も丁度いい頃です」

澪「で、電話…」カアァ///

梓「ほらほら先輩!自分から動かないとっ!」

澪「わ、分かった!分かったからそんなに急かすな…」

なんだよ※かよ
俺が澪ちゃんをデートに誘った時は「私、男の子に興味ないから…ごめんね…」
って申し訳無さそうに断ったくせに
うわあああああああああ
あやまるなああああ、あやまったりするなああああああ!!
死ね!美人とイケメンは死ね!!

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


キョン「じゃあな」

古泉「ええ、お気を付けて・・・」


ガチャ…バタンッ


古泉「…では、僕も帰りましょうか」


ピリリリリリ…ピリリリリリ…


古泉「…バイトでしょうか?」

古泉「もしもし、古泉です」

澪「あ、あ、こ、古泉…君、でしょうか…」

(当たり前じゃないですか!)

古泉「はい…その声は秋山さんですか?何か御用でも?」

澪「え、ええええっとね、その…何というか…あの…」

古泉「はい?」

澪「も、もう部活終わった…かな?」

古泉「…ええ、今はもう僕だけですので、これから帰宅しようと思っていた所です」

澪「あ、そうなんだ…ははは…」

古泉「ええ、そうですよ」

(先輩…!)

澪「え、えっと…その…うぅ」

古泉「…秋山さん?」

澪「い、今から、その…」

皆さん騙されないでください!
サンジュちゃんはイケメンに股をホイホイ開く糞淫乱ビッチ女です!!
さわると性病を移されますよ!!!!

澪「あ、あそっ、遊びに、遊びにいききませんかっ!?」





古泉「今から…ですか?」

澪「だ、ダメ…かな?」

古泉「…」





「貴方がどれほど想っても、あの子は悲しむだけ…」

「今のうちに関係を切っておく事ね」


古泉「…」

古泉「…分かりました。では待ち合わせは校門でよろしいでしょうか?」

澪「!!!は、はいっ!!すぐ行くねっ!!」

古泉「ふふ…そんなに慌てなくてもあまり時間は変わりませんよ?」

澪「う、うん…」

古泉「ではまた後ほど…」


ピッ


古泉「…何故でしょうね」

古泉「女性なんて…今まで気にも止めなかったのに」

古泉「僕は彼女に、何を求めてるのでしょうか…」

そりゃセクロスだろ!
死ね!

・・・・・・・・・・・・・・・・・・

ピッ


澪「は、はふぅ…」ペタリ…

梓「ど…どうでした?」

澪「…」

梓「澪先輩…」

澪「これって…夢なのかな?」

梓「じ、じゃあ…!」

澪「あ、あずさあぁぁ…」

梓「先輩…良く頑張りましたね」

澪「し、心臓止まるかと思った…」

梓「でもこれでまた一歩進みましたよ」

梓「あとは先輩が古泉先輩を振り向かせるだけですっ」

澪「…私にできるかなぁ」

梓「何言ってるです!ここまで頑張ったじゃないですか」

梓「澪先輩はやれば絶対できます!頑張ってください!」

澪「う、うん…頑張ってみる」

梓「じゃあ澪先輩。さっさと校門に行っちゃってください」

澪「い、行ってきます…」

梓「ファイトです!」


ガチャ…バタンッ


・・・・・・・・・・・・・・・・・・

~肛門(*)~



古泉「…」


タッタッタッタッタ・・・


澪「はぁ…はぁ…はぁ…」

古泉「あ、秋山さん?どうしたのですかそんなに息を切らして…」

澪「あ、いや…こ、古泉君を待たせたら悪いと思って…はぁ」

古泉「ふふ…たとえ遅れても僕は帰りませんよ?」

澪「あ、ありがとう…///」

古泉「それで、今日は何処に行かれるのですか?」

>>172

wwwwwww

失恋サンバ失恋サンバ

ハハハハハハハハハハハハ!

ハハハハハハハハハハハハ!

明日はもらったー!

澪「…」

古泉「秋山さん?」

澪「あ…ああ、そうだった…」

澪「(どこに行くか決めてなかった…どうしよう)」オロオロッ

古泉「…まだ決めていないのですか?」

澪「…ごめんなさい」

古泉「そうですか…困りましたね」

澪「(あぁ…嫌われちゃう)」ウルウル…

古泉「…そうですね」

古泉「では僕が決めてもいいでしょうか?」

澪「えっ?」

古泉「僕は少し気になる所があるのですが…いかがでしょうか?」

澪「あ、うんっ!古泉君の行きたい所で…いいよ」

古泉「ありがとうございます。では参りましょうか」

澪「へっ?あ、あの何処に」

古泉「着いたら分かりますよ」

澪「う、うん…」


タッ、タッ、タッ、タッ、…

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・



澪「こ…ここって」

古泉「ええ、カラオケボックスです」

古泉「以前秋山さんの歌を是非聴いてみたいと思いましたので…」

古泉「ここなら緊張する事もなく歌えるのではないでしょうか?」

澪「私の…歌?」

古泉「はい」ニコッ

澪「…あ、あまり上手くないよ?」

古泉「それは聴いてから判断しますよ」

澪「うぅ…」

古泉「では、入りましょうか」

澪「う、うん…」

澪「ラブホテルだ…」

ちょっと待て
俺って古泉なんじゃないか?
落ち着いて考えろ…俺の名前はなんだ…?

―――古泉一樹

古泉一樹だ!!
そうか俺は古泉一樹だったんだ!!
俺は澪ちゃんに好かれる男だったんだよ…
よかった…本当に良かった…
そうだよな…澪ちゃんが俺を裏切るはずないよな…
ごめんな澪ちゃんビッチとか言って…
これからも仲良くしてくれよな…
高校を卒業したら幸せな家庭を築こうな…

・・・・・・・・・・・・・・・・・

ジャーン…ビョーン…


澪「…カラオケなんて久しぶりだなぁ」

古泉「ふふ、僕もです」

古泉「さて、始めはどちらから歌いましょうか?」

澪「え、えっと…」

古泉「僕個人としては、まず秋山さんの歌声を聞いてみたいのですが…」

澪「…」





「澪先輩はやれば絶対できます!頑張ってください!」




澪「うん、じゃあ私から…」

古泉「ありがとうございます。いやぁ楽しみですね」

澪「あ…このボックス、持ってきたCDを入れてそれを歌う事もできるみたい」

古泉「おや、そうなのですか?最近のカラオケボックスはハイテクですね」

澪「…私、これ使ってみようかな」

古泉「良いのではないですか?面白そうです」

澪「じ、じゃあやってみます…」


ウィーン...カシャ


澪「…この曲、今年の新入生歓迎会の時歌った曲なんです」

古泉「新入生歓迎会ですか。それは楽しみです」

澪「…そういえば古泉君も何か部活に入ってたよね?だっだら知ってると思うのだけれど…」

古泉「僕達の部活動は、正式に認められてないので…呼ばれなかったのでしょうね」

澪「そ、そうなんだ…」

古泉「でも、そのおかげで秋山さんの歌を近くで聴けるのですから」

古泉「とても得をした気分です」ニコッ

澪「…///」

澪「へ、変でも笑わないでね?」

古泉「それはどうでしょう?」

澪「うぅ…」




澪「じ、じゃあ、歌います…」


~♪



...なんでなんだろう、気になる夜、キミへの

...この思い便せんにね、書いてみるよ 




「…」



...もしかして、気まぐれかもしれない

...それなのに枚数だけ、増えてゆくよ




―好きの確率、わりだす、計算式―

...あれば、いいのに…



キラキラひかる願い事も

グチャグチャへたる悩み事も


そーだホッチキスで

閉じちゃおう



「…僕は今、何を聞いてるのでしょう…」




はじまりだけは、軽いノリで

しらないうちに、あつくなって


もう針がなんだか…通らない

...ララまた明日…



「こんな綺麗な歌声、僕は聞いた事…」

~♪





澪「…ど、どうだった、かな?」

古泉「…」

澪「や、やっぱり変だった…?」

古泉「…Excellent」

澪「へっ?」

古泉「素晴らしい…!あまりの感動に放心してしまいました」

澪「ちょ、ちょっと古泉君!誉めすぎっ!」

古泉「まさかこれほどの実力とは思いませんでした…いやはや、感服です」

澪「お、お願いだからそんなに誉めないで…」カアァ///

古泉「これは何という曲名なのですか?」

澪「へっ?え、えぇ~っとこれは…」

古泉「…?」

澪「…私の恋は、ホッチキス」ボソッ…

古泉「…独特のセンスを感じますね」

澪「は、恥ずかしい…」シュン…

古泉「でも僕は好きですよ?」

澪「ふぇ?」

古泉「歌詞に伝わってくる相手への恋心…そしてそれを伝えきれないというジレンマ」

古泉「それを全てホッチキスに比喩するという匠技、…普通の感性を持つ人にはできません」

古泉「これを作詞した人は、とても清らかな心の持ち主なのでしょうね…」

澪「お願い…それ以上言わないでください…」カアァ//////

古泉「んっふ。そうですか」ニコッ

澪「こ、今度は古泉君の番っ!」

古泉「僕、ですか…」

澪「こ、古泉君の歌。私、聴きたいな…」

古泉「本当にですか?」

澪「う、うん…」




古泉「…ふふ」

古泉「そうですね…今度は僕の番ですね」

澪「えっ?」

古泉「分かりました、僕も歌いましょう」

澪「う、うん…」

古泉「…笑わないでくださいよ?」

澪「…へっ?」


ジャーン!…ジャージャー~♪




澪「え?え?え?」



すぅ…

古泉「D・A・ISU!K・I・大好き!!」

古泉「D・A・ISU!K・I・大好き!!」

古泉「D・A・ISU!K・I・大好き!!」

小野「D・A・ISU!K・I・フォー!!」


澪「!?」ビクッ!


古泉「フォーリンラブ恋したならば、ドゥールーックバック怯えちゃダメさ~」

古泉「さあ高らかにさ・け・べ!!大好きだとおおおおおおおおおおおおお!!!」


澪「…ぷ、くくっ…」プルプル…


古泉「笑わないでくださいと言ったじゃないですかっ」

澪「だ、だって…、イメージと違って…」プルプル…


古泉「『大嫌い』という言葉、今でもまだ覚えてる」

古泉「好きという感情、君は気ぃづかないけど~」


澪「くっ…、くくっ…」プルプル…


古泉「友だちライ~ンから、踏み出せずにいたよ」

古泉「恋の社会で~は、ぼ~くはそうニートー♪」

ジャン!

古泉「レッスンワン☆」


澪「っ!」ピクピク…


古泉「授業じゃ教えぇない、方程式があるよ♪」


古泉「アイツ...かける」

古泉「君、イコール止められ~ない」


ジャン!


古泉「ふんもっふ!!」ビシッ!


澪「あはははっ!もうダメっ!あははははっ!」ケラケラッ

古泉「んっふ…んふふっ」

澪「あはははっ!あはははっ!」

古泉「あははっ!あははっ!あははははっ!」



・・・・・・・・・・・・・

何の歌?

・・・・・・・・・・・・・



古泉「いやぁ…お見苦しい所を見せてしまいました」

澪「びっくりしちゃった…まさか古泉君があんな歌い方するなんて…」

古泉「僕は歌になるとどうしてもあのような歌い方になってしまうのですよ…」

澪「ふふ、そうなんだ…」

古泉「…誰にも内緒ですよ?」

澪「うん、誰にも言わない」

古泉「ありがとうございます。流石に僕のキャラを壊してしまうので…」

澪「クスッ…でも、よかった。」

古泉「良かった、とは?」

澪「だって…」


ザッ…


澪「古泉君って、何だか私達よりもっと上の人みたいな印象だったから…」

澪「こんな古泉君の一面が見れて、私ちょっと嬉しかった」

古泉「…秋山さん」

澪「…それに安心したの」

澪「古泉君も、あんな風に楽しい顔ができるんだな…って」


古泉「…」

澪「きょ、今日はとっても楽しかった!付き合ってくれてありがとう…」

古泉「はい…僕もとても楽しかったです」

澪「…あの」

古泉「…」

澪「また…一緒に遊ぼうって言ったら…困る?」

古泉「…」

澪「…」

古泉「…」

澪「…うぅ」


古泉「…僕の」

澪「えっ?」

古泉「本当の僕を、見せたいと思ったのは」

古泉「…貴女が初めてです。秋山さん」

澪「…!」


ドクンッ…


古泉「…では、また明日」

澪「あっ…」


ザッ…ザッ…ザッ…






澪「…古泉君」

二章終わり

なんか、その…ごめん

死ぬわ

>>200
古泉の歌は小野大輔の「だいすき」

次で寝ます

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


ドサッ


古泉「…」

古泉「何故、あんな事を言ってしまったのだろう…」

古泉「僕は彼女を苦しませたいのでしょうか…」

古泉「だから最初に…断っておくべきだった」

古泉「恋愛なんて、僕がするモノじゃない」



グッ…


古泉「では何故?」

古泉「何故僕は彼女に近づきたいと思った?」

古泉「僕の中を見られた気がして…彼女を知りたくなった?」

古泉「僕は彼女に…何を求めているのだろうか?」

古泉「…」

古泉「そうか…これが」






ピリリリリ…

古泉「!?」


ピッ


古泉「…はい、僕です」

森「古泉、すぐに本部にきなさい」

古泉「…何かあったのですか」

森「…マズイ事になったわ」

古泉「…え?」

森「涼宮ハルヒが、機関の存在を暴いてしまったの」

古泉「…!」

ガバッ!!


古泉「そ、それは、いったい何故…」

森「詳しい事は中で説明するわ、集合しなさい」

森「これは緊急事態よ」

古泉「…分かりました。すぐに伺います」


ピッ…


古泉「そんな…バカな」

古泉「どの国の精鋭を使っても居場所さえ見つけることができない機関の正体を」

古泉「彼女が…しかも一人で」

古泉「一体何が…起こったんだ」

・・・・・・・・・・・・・・・・・・


ピピピピピピピピピ…チュンチュン


澪「ん…もう朝か」

澪「…今日って確か律の奴が朝練するって言ってたな」

澪「まったく…変な時にやる気出すんだから」

澪「…」




「本当の僕を、見せたいと思ったのは」

「…貴女が初めてです。秋山さん」


澪「…!」


ガバッ!


澪「え、えっ、ええええええっ!?」

澪「も、もしかして、あ、あれって…」

澪「私の事…好きって事?」

澪「…あ、あ、あああああぁ」


プシュー!


澪「」 ブスブス…



・・・・・・・・・・・・・・

~音楽室~


ガララッ


澪「お、おはよう…」

律「おっせぇぞ澪!精神がたるんでるんじゃないのか!?」

梓「そういう律先輩もさっき来たばかりじゃないですか」

律「早いよ!私の部長の威厳を簡単に崩すなよ!」

唯「ふぇ~まだ眠いよぉ」

紬「あらあらまぁまぁ」

澪「ごめんごめん…ちょっと二度寝しちゃってさ」

律「まぁ、時間どうりに来たから特別に許してやるとするか!」

高らかに叫べ

大輔だと!


ところで>>1に聞くが
CD入れられるカラオケの機種ってなに?


ゴンッ!


澪「調子に乗るな」

律「すみません…」

紬「じゃあ全員揃った事だし、始めましょうか」

澪「ああ、そうだな」

律「よーっし張り切っていこー!」

唯「ふみゅ~あずにゃ~ん」ゴロゴロ

梓「ほら唯先輩!シャキっとしてください!」

律「じゃあいくぞー、ワン、ツースリーフォーワン、ツー!」


ジャーン!ジャジャジャーン…

・・・・・・・・・・・・・・・・


ジャーン…


澪「ふぅ…」

律「んーまぁ一発目としてはこのくらいかな?」

紬「うん、澪ちゃんのベースがいい感じに乗ってたから、全体が合ってよかったわ」

唯「澪ちゃんすごいね!何かあったの?」

澪「い、いや、別に何もないぞ?」

梓「澪先輩は普段の練習の成果が出てるのですよ。私たちももっと練習しないと…」

律「まーそうだな。じゃあもう一度といきますか!」

澪「ああ、いいぞ」

律「じゃあいくぞー、ワン、ツースリーフォーワン、ツー!」


ジャーン…


律「ふぅ…まぁこんなもんか」

梓「そうですね。もう時間も来ちゃいましたし…」

紬「じゃあ、片付けちゃいましょうか」

唯「うへぇ~今から授業だぁ…」

律「うげ…そうだった」

律「あ~ぁ誰だよこんな朝早くから練習しようっていった奴は~」

澪「いや、お前だろ」

唯「きゅ~」

澪「ほら、しっかりしろよ唯」グィッ

唯「あうっ」

梓「じゃあ先輩方、私先に行きますね」

澪「ああ、またな梓」



パサッ


律「…ん?何だこれ」

澪「…!そ、それって!」

梓「えっ?…あっ!私机に置きっぱなしにしたまま忘れて…!」

唯「こいずみ、いつき…ってだーれ?」

紬「えっと…確か二年生で一番優等生な好青年って噂だったけど…」


律「……」

唯「……」

紬「……」


澪「や、ヤバイ…」

梓「み、澪先輩!早くにげ」

律「させるかぁ!唯!ムギ!容疑者二名を確保おおおおおおおおおおおおお!!!!!」

唯「うりゃー!」ピョーン

紬「やー!」ピョーン

梓「きゃああああああああああああああああああ!!!!」

澪「いやあああああああああああああああああああ!!!」

・・・・・・・・・・・・・・・・



唯「りっちゃん隊員!澪ちゃんとあずにゃん二人を逮捕しました!」

律「うむ!ご苦労であった!」

紬「でも意外ねぇ…澪ちゃんが男の子に興味があったなんて」

澪「うう…内緒だったのに」

梓「先輩…すみません」

律「そうかぁ…最近澪の調子がやけにいいなって思ったらこれが原因か」

唯「ねぇねぇ、澪ちゃんはこの古泉君って人とどこまで行ったの?」

澪「ゆ、唯!?いきなり何を言い出すんだ!」

律「はは~んその反応だと何かあったな?さぁ吐いてもらおうか!」

紬「あらあらまぁまぁ」


澪「べ、…別に何もなかったぞ」

唯「じゃあどうしてそんなに顔が赤くなってるの?」

澪「そ、それはだな…」

律「もしかして…もうそんな仲になったのか!?」

澪「そ、そんな仲って何だよ!まだちょっと話した事しか…あ」

梓「そうですよ!澪先輩はまだ一回しかデートしてないのですから…あ」

紬「あらあら、随分と仲のいい自爆ね」

律「ほほう、もうデートまでする仲になったのか…やるなぁ澪」

澪「あ、梓ぁ…」

梓「あーっもう私のバカバカバカッ!」


唯「で、デートかぁ…ほぇ~」

律「ん?何か言いたい事でもあるのか?唯」

唯「い、いやいやそんな事ないよ~」

澪「とにかくこの縄を外してくれ…食い込んで痛い…」

梓「ていうかムギ先輩…何ですかこの縛り方」

紬「あら梓ちゃん知らないの?これは亀甲縛りって言って…」

梓「結び方の説明なんて聞いてませんよっ!早く解いてください…」

紬「え~」

梓「え~じゃありません!」

律「なるほどなぁ…つまり澪はもう完全にこの男の事が好きになってしまったのか」

澪「もう…殺してくれ」

律「……」

律「…ま、まぁ別にいいんじゃないか?好きになれる男がいるって事はいい事だよ!うん」

唯「そうだよね~好きになったら何だか気持ちよくなっちゃうよね~」

澪「き、気持ち…よく?」カアァ///

梓「澪先輩!そこに反応しちゃダメですっ!」

紬「あら~?澪ちゃんは一体何を想像しちゃったのかしら?」

澪「な、ななななななんでもない!なんでもない!」

律「はぁ…澪は私を置いて遠くに行っちゃうのか…ズビッ」

唯「ねぇねぇ澪ちゃん」

澪「な、何だ…」

唯「澪ちゃんはもう告白した?」

律「なっ!?」

梓「せ、先輩!?」

紬「あらあら」



澪「こ…こく…はく?」


プシュー…!


澪「」 ブスンブスン…

梓「ああ!澪先輩の頭がオーバーヒートした!」

律「唯!お前澪になんて刺激的な言葉を言うんだよ!!」

唯「はぅわ!ゴゴゴゴメンね澪ちゃん!」

紬「わ、私…どこまでが澪ちゃんのアウトゾーンなのか試したくなってきちゃった」ハァハァ…

梓「やめてください!澪先輩が死んじゃいます!!」

澪「告白…私が…告白」プシュー

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


~廊下~


キーンコーンカーンコーン…


澪「うう…朝はひどい目にあった…」ヨロヨロ…

澪「でも…告白…か」

澪「…」

澪「無理…私には絶対無理…」

澪「はぁ…」


カツン…カツン…カツン…


古泉「おや、秋山さんじゃないですか。奇遇ですね」

澪「…」


ガタタッ!!


澪「こ、ここここ古泉君!?」

古泉「はい、僕です」

澪「え、えええええええっと…あの」

古泉「…?」

澪「き、昨日はありがとう…」

古泉「いえ、僕の方こそお誘いいただきありがとうございます」

古泉「また誘ってくださると僕も嬉しいです」

澪「は、はいっ!是非…」

古泉「…」

澪「…古泉君?」


古泉「秋山さん…」

古泉「貴女に聞きたい事があります」


澪「…え」

古泉「秋山さんは僕の事が…どんな風に見えますか?」

澪「古泉君?」

古泉「正直に話してください。僕は貴女から見たら…どのように見えるのですか?」

澪「え、ええと…」

古泉「…」

澪「う…うぅ」ジリッ…

古泉「…」








澪「ふ、普通の、男の人に…見えます…」

古泉「…そう、ですか」

澪「ご、ごめんなさい…」ジワッ…

古泉「…」

澪「…うぅ」

古泉「…貴女に出会えてよかった」

澪「えっ…?」

古泉「秋山さん、今日は誰かについて行くという行為は絶対にしないでください」

澪「え?ど、どうして?」

古泉「理由は言えません…とにかく面識のない人に話しかけられても、知らないフリをしてください」

古泉「お願いします…」

澪「は、はい…分かりました」キョトン

古泉「ありがとうございます…では」


カツン…カツン…カツン…


澪「…何だったんだろう?」

・・・・・・・・・・・・・・・・・



~文芸部室前~

 

古泉「(…これで)」

古泉「(これで僕の手は終わりです)」

古泉「(…はたしてこんな小細工が涼宮さんに通用するのでしょうか?)」

コンコン

ガチャ


古泉「こんにちは。…まだ彼はいらしてないのですね」

みくる「あ、古泉君」

みくる「キョン君ならもう少ししたらここに来ると思います…」

古泉「…わかりました」

長門「……」

コンコン


ガチャ


キョン「ういーっす」

みくる「あ、キョン君こんにちは~」

キョン「どうも朝比奈さん。今日も一段と美しいですね」

みくる「やだもうキョン君ったら…////」

長門「……」

古泉「こんにちは、今日は涼宮さんは来られてないのですか?」

キョン「ああ、昨日の放課後調べたい事があるって言ったきり姿を見せてない」

古泉「そうですか…やはり」

キョン「古泉?」

古泉「すみません、ちょっと僕と一緒に付いて来てくれませんか?」

キョン「ここじゃダメな事か?」

古泉「そうではありませんが…これは僕とあなた個人に関係する事なので、できれば二人でお話をしたいのですが…」

キョン「…分かった。屋上でいいな」

古泉「ええ、結構です」

キョン「長門、朝比奈さん、俺達はちょっと席を外しますね」

みくる「あ、はい、どうぞごゆっくり…」

長門「……」

古泉「では、参りましょうか」

キョン「ああ」


ガチャ…バタンッ

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・



~屋上~

ギイィ…バタンッ


古泉「ここなら大丈夫そうですね」

キョン「放課後に屋上にくる物好きなんてそうそういやしないよ」

古泉「おや、そうでしょうか?」

キョン「で?話ってのは何だ?またハルヒが何かやらかしたのか」

古泉「いえ…今回は過去形ではなく、現在進行形なのです」

キョン「…どういう事だ」

古泉「…まずは結果から述べておいたほうがいいでしょう」





「僕と貴方の情報が涼宮さんに流出しています。彼女自身の手によってね…」

キョン「……なんだと?」

古泉「以前貴方と僕がSOS団部室に行かなかった時、涼宮さんの精神に大きな揺らぎが発生したのです」

キョン「ああ。その後に閉鎖空間が発生したんだっけな」

古泉「そうです、そして閉鎖空間は短時間で自然消滅しましたが、その後も何度か発生しては消滅していくの連続が起こる状況に陥りました」

キョン「なるほど…だがそれが俺とお前の情報の流出にどう関係するんだ?」

古泉「涼宮さんはとても独占欲が強く、自分に不利益になる事が起こると不満が募り精神を大きく揺るがします」

古泉「しかし今回のケースの様に発生しては消滅する現象…これは涼宮さんが何かを考える事によって憤怒したり冷静になったりする時によく起こる現象だと我々は判断しました」

古泉「そしてそれは貴方と彼女が接触しているのを涼宮さんが見た時、その連続現象がピタリと止んでしまったのです」

キョン「…どういう事だ」

古泉「もう一度言います。涼宮さんは人一倍に独占欲が強く、他者の侵入を絶対に許しません」

古泉「貴方と彼女を見つけた時に、涼宮さんはこの様に悟ったのでしょうね」

古泉「『私のSOS団団員を誑かす不埒者がいる』」



キョン「……」

古泉「それからです。通常以上の規模の閉鎖空間が発生したのは…」

古泉「そしてその翌日僕は朝から閉鎖空間の事後処理に追われ、さらに早朝に涼宮さんから呼び出しを受けてしまい、まさに四面楚歌の状況に陥ってしまったのです」

古泉「そして更にその翌日にも涼宮さんに呼ばれていましたが、この日の早朝も連続現象が起こっていたため、僕は機関に待機を要せらてれました」

古泉「そしてその後も閉鎖空間の連続現象が起こり、機関はどのように対処するか判断に困る状態になりました」

古泉「ですがこれ以上涼宮さんに僕が顔を見せない事は非常にマズイと機関は判断し、僕だけ特別に閉鎖空間を抜ける事を許可されたのです」

古泉「最初から涼宮さんの要望を優先すればいいものを…はっきり言って、これは機関上層部側の判断ミスです」


キョン「ハルヒが閉鎖空間を作っちまうぐらいに不機嫌な事をしちまったのは分かった」

キョン「だが流出の話が全く関係してないように聞こえるぞ?」

古泉「考えてもみてください。僕達が涼宮さんの命令を何度も無視し続けた事によって、涼宮さんが何も不審に思わない事などあると思いますか?」

キョン「いや、アイツの事だからそれさえも不思議の種にして徹底的に調べ上げ……!」




古泉「Exactly。その通りです」

古泉「つまり涼宮さんは僕達の周りの環境、関係している人物、所属している機関を全て自分の力で調べ上げてしまったのです」


キョン「嘘…だろ?そんなことアイツ一人でできる訳が…」

古泉「貴方は涼宮さんを一体誰だと認識しているのですか?」

古泉「彼女の願望実現能力があれば、涼宮さんにできない事など一つもありえないのです」

キョン「アイツ…」

古泉「彼女の力は未だ発揮されたままです」

古泉「最悪の場合、誰も目撃者などいないはずなのに涼宮さんの願望能力により、あたかもその場を目撃したかと発言する空想の人物を作り出し…」

古泉「その人物に詳細を聞く事という事でさえも可能なのかもしれません」

キョン「おいおい…じゃあ俺達はもうアイツに全てを知られてもおかしくないって事なのか?」

古泉「否定はできません。今彼女が何処にいるかも分からない状態なので、僕の推測はあながち間違っているとは言い切れないでしょう」

キョン「もう止めることもできないってことか…」

長門「午前8時26分42秒時にこの地球上に存在しないと思われる空間に涼宮ハルヒの進入した痕跡が発見された」



キョン「!?」

古泉「長門さん…!」

長門「更に午前9時12分24秒時にこの地球上に存在しなかったと思われる架空人物が涼宮ハルヒと接触した」

長門「その際にアナタと古泉一樹に関する重要レベル5の情報機密が流出した事が判明」

長門「そしてその際の彼に対しての舞台再構築が行われたと予測される」

キョン「舞台再構築だと?一体どういう事だ長門」

長門「貴方が昨日午後7時25分36秒に起こった状況を全ての方向から映像としてその架空空間で演出された」

長門「そして涼宮ハルヒが映像を見た午前9時35分16秒に涼宮ハルヒの精神に大きな変化が現れたと思われる」

古泉「確かに…その時間帯に今までにない規模の閉鎖空間が発生しました」

長門「これはアナタが涼宮ハルヒの精神を大幅に変化させる程度の情報だと思われる」

古泉「思い出して下さい。貴方は昨日の夕方に一体何をなされたのですか?」

キョン「…思い出すも何も」

キョン「……アレを見られたって言うのかよ」

古泉「どうやら心当たりがあるようですね…まったく、あれほど思い切った行動は自粛してくださいと頼んだのに…」

キョン「……」

古泉「長門さん、今涼宮さんは一体何処にいるのでしょうか?」

長門「現在涼宮ハルヒはこの学校の何処かにいると思われる」

長門「精密な場所はプロテクトがかかっていて特定することができない」

長門「しかしそれと同時に、涼宮ハルヒ以外の人物一人の居場所が特定されないようにプロテクトがかかっている」

長門「おそらくこの人物と涼宮ハルヒは同じ空間にいると判断される」

キョン「おい待てよ…この状況でハルヒが俺達以外に会う必要がある人間は…」

古泉「ええ…大体予測できます」

長門「今現在地の確認できない生徒は約一名」

キョン「…クソッ!」ダッ

ガチャ!ギイィバタンッ!!



長門「……」

古泉「長門さん、僕も涼宮さんを探しにいきます」

長門「……」

古泉「このままではいずれ彼女は自分の正体すら解き明かしてしまい、世界の終焉を迎えるかもしれません」

古泉「なので僕は機関を総動員させ、何としてでも涼宮さんの行動をストップさせるよう動かします」

長門「それは推奨できない」

古泉「何故ですか!?」

長門「涼宮ハルヒの居場所を特定できない今、大人数での作戦行動はかえっての混乱を招く」

長門「運良く涼宮ハルヒを発見したとしても、彼女がそれを危機と感じ能力の暴発を招く可能性が十分に考えられる」

古泉「では僕は何をすればいいのですか!?」

長門「…貴方は分かっているはず」

長門「彼女は既に涼宮ハルヒと接触したと思われ、改変不可能だと思われる」

長門「しかし彼女が不確認エリアから開放された後、さらにもう一人その不確認エリアに招かれることが確定している」

古泉「…!確定…ですか?」

長門「そう、これは確定している事実」

長門「貴方の情報が涼宮ハルヒに流出した時、機関の重要機密とある人物の情報を涼宮ハルヒは入手したと思われる」

長門「そしてその人物の心情、性格、経歴などの情報は全て流出したと考えていい」

古泉「…その人物は、やはり」

長門「貴方が重要視している生徒、秋山澪」

古泉「そう…ですか」

長門「貴方は彼女の進入を許す事によって、肯定とは言いがたい結果を招くことになる」

長門「しかしこれは事前の予防が可能」

長門「私はあなたが秋山澪と涼宮ハルヒとの接触を阻止することを推奨する」



古泉「…僕に」

古泉「神と人間一人のどちらかを選べ」

古泉「そうおっしゃりたいのですか?」

長門「…私には最善の選択を判断することはできない」

長門「貴方が選択する行動によって、それが世界の滅亡を導く事だとは断言できない」

長門「すべては、貴方達に賭ける」


古泉「……」

古泉「仮に…」

古泉「仮に僕が彼女を選んで、世界が消滅してしまったら…」

古泉「貴女はどう思いますか?長門さん」

長門「……」

古泉「…分かりませんか」

長門「…ごめんなさい」

古泉「…行ってきます」


ギイィ…バタンッ

~廊下~


澪「古泉君、一体何の事を言ったのだろう…」

澪「私も小学生じゃないんだから…知らない人にはついて行かないよ」

澪「…」

澪「でも一応、気に留めておこう」


ザッ…


ハルヒ「……」

澪「…?」

ハルヒ「アンタ、秋山澪さんね」

澪「え?」

ハルヒ「私ちょっと貴女に言いたい事があるの、付いてきてくれないかしら?」

澪「…」

澪「ごめんなさい。私今から用事があるの」

澪「じゃあ…」


ザッ…






「アンタに今用事なんてある訳ないでしょう?在日さん?」







澪「……今、何て言ったの?」

ハルヒ「人の話はちゃんと聞きなさい。二度も言う暇なんてないのよ」

ハルヒ「アンタ、小学校と中学校の時に在日韓国人って噂があったらしいじゃない」

澪「どうして…どうしてそれを!」

ハルヒ「そんな事どうでもいいわ」

ハルヒ「アンタ、まだ高校ではこの噂は広まってないんじゃない?」

ハルヒ「だったらアンタが私に付いてこないっていう意味、分かってるでしょうね?」

澪「ま、まさか…」

ハルヒ「付いてくる気になった?」

ハルヒ「じゃあさっさと付いてきなさい。私だって暇じゃないの」

澪「あ…あぁ…」ガクガク…

「面識のない人に話しかけられても、知らないフリをしてください」

「お願いします…」





澪「(古泉君…私、どうすればいいの?)」

澪「(このままじゃ…私!)」

ハルヒ「さっさと歩きなさい。昼休み終わっちゃうわよ?」

澪「あ、ああぁ…」


スタッ…スタッ…スタッ…

おい澪ちゃんを在日サンジュ呼ばわりするとはいい度胸じゃないか
潰されたいか(ギロリ

・・・・・・・・・・・・・・・・・・



タッタッタッタッタ…


古泉「はぁ…はぁ…はぁ」

古泉「…やはり闇雲に探しても見つかるワケがありませんか」

古泉「涼宮さんの行動パターンを考えればいくらかは予想がつきますが…」

古泉「しかしそれを全て調べるのは時間が掛かりすぎます…」

古泉「何とかこの時間帯に人気のない場所で…涼宮さんがよくいる場所は…」

古泉「…!」

古泉「まずはあの場所を調べてみましょう…!」


ダッダッダッダッダッ…


~???~


ガチャ…バタンッ


ハルヒ「ここなら誰もいないわね」

澪「…」ガクガク・・・

ハルヒ「…アンタ、いつまで怯えてるワケ?」

澪「私に何がしたいんだ…」




ハルヒ「…」

ハルヒ「そうね。じゃあまずは私の条件を言わせて貰うわ」

ハルヒ「アンタ、うちの副団長である古泉君の事が好きなんですってね?」

澪「だ、だからどこでそんな事をっ!」

ハルヒ「うるさいわね…そんなのどこでもいいでしょ?」

ハルヒ「アンタがそれを知ったことで何になるってわけ?」


澪「そ、それは…」

ハルヒ「だからどうでもいいって言ってるのよ」

ハルヒ「アンタはただ私の言う事だけを聞いてればいいの」

澪「……」

ハルヒ「古泉君はね、アンタみたいな在日女を相手にしてる暇はないの」

澪「違う!私は在日なんかじゃ…」

ハルヒ「いちいちうるさいのよ!本当にそうなりたいワケ!?」

澪「!!」ビクッ!

ハルヒ「これ以上古泉君に近づかないって言うのなら、私は噂を流さないであげる」

ハルヒ「でもまだ古泉君に近づくっていうのなら…私はアンタの」





バタンッ!!




澪「…えっ?」

古泉「文芸部部室…やはりここでしたか」ハァハァ…

古泉「涼宮さん…」ハァハァ…

ハルヒ「…何?古泉君。私この子と大事な話してるのだけど?」

古泉「申し訳ありません。ですが一つだけ言わせてください」


ザッ…


澪「古泉君…」

古泉「今回の件は秋山さんは無関係です。罰なら僕に与えてください」

ハルヒ「…」

古泉「僕が秋山さんを巻き込んでしまったばっかりに、涼宮さんを怒らせる事になってしまいました」

古泉「ですからこれは全て僕の責任です。この失態の罪は全て僕にあります」

古泉「僕はどんな罰を受けても構いません」

古泉「なので秋山さんには…何も手を出さないで欲しいのです」

古泉「お願いします…」


ハルヒ「…ふんっ。随分と言うようになったじゃない、古泉君」

古泉「…申し訳ありません」

ハルヒ「まぁいいわ。今回は副団長の座に免じて特別に許してあげる」

ハルヒ「でもまた私の命令を聞かなかったりしたら…分かってるわよね」

古泉「ええ、承知しています」

ハルヒ「…ならいいわ」



ガチャ…バタンッ


澪「…」

古泉「秋山さん」

澪「ごめんなさい…」

古泉「大丈夫です」

澪「約束…守れなかった」

古泉「いいのです…もう」

澪「私…またイジメ、受けたくない…」ポロポロッ

古泉「…」

澪「私…やっとあの毎日から解放されたのに…」ポロポロッ…

澪「もう一度なんて…いや」

澪「絶対…いやなの…」ポロポロッ…


古泉「…安心してください」

古泉「僕が責任を持って、貴女を守ります…」

古泉「誰が何を言おうと、秋山さんは秋山さんです」

古泉「何も気にする事はないのです」

古泉「だから…泣かないでください」

澪「古泉君…古泉君…」

澪「う…ううっ…ヒック…うっ…」ポロポロ…

三章終わり
さてこれからどうしよう

ああやっぱここで終わると胸糞悪い
あと一章だけ続けるわ

さてこれからどうしよう(チラッ

ピピピピ…ピピピピ…ピピピピ…


カチッ


古泉「…」


ピリリリリリリ…


ピッ


古泉「…僕です」

森「おはよう古泉、気分はどう?」

古泉「…」

森「昨日、閉鎖空間の連続現象が発生したわ。しかも前回とは比べ物にもならない程の数が」

古泉「…そうだったのですか」

森「…まさか貴方が涼宮ハルヒに刺激を与える側になるとは思わなかったわよ」


古泉「…」

森「上層部から貴方の処罰が下されたわ」

森「行動制限、発言権の剥奪、そして厳重監視よ」

古泉「…そうですか」

森「…監視のほうは、私が担当する事になってる。安心しなさい」

古泉「…ありがとうございます」

森「まったく…今回は涼宮ハルヒの精神に影響がなかったものの、世界が終わったらどう責任とるつもりだったのよ…」

古泉「…申し訳ありません」


森「…あの子の事?」

古泉「…」

森「…一人の人間と世界を天秤に掛ける事が、どれだけ罪なのかは分かってるわよね?」

古泉「…」

森「…もう諦めなさい」

森「貴方にも、あの子のためにも…」

古泉「…学校、遅刻してしまいますので、これで」

森「ええ、いってらっしゃい」


ピッ



古泉「…こうなる事は、分かっていた」

古泉「僕が彼女に近づきすぎた所為で…彼女に傷を負わせてしまった」

古泉「そんな事は初めから分かっていた」

古泉「分かっていたんだ…」


グシャ…


古泉「それでも…」

古泉「それでも僕は、彼女を失いたくなかった…」

古泉「僕が近くにいる事で、彼女がどんな酷い目に遭うのかも知っているはずなのに」

古泉「僕は彼女を手放すのが…嫌だった」

古泉「はは…自業自得ですね」

古泉「…」

古泉「…僕が人を好きになる事は、悪い事なのだろうか…」

・・・・・・・・・・・・・・・・・・


~澪の教室~


ガララッ


澪「…」

和「おはよう…どうしたの澪」

澪「…何でもない」

和「そんな調子でなんでもないなんて言っても説得力無いわよ?何があったのよ」

澪「本当に、何でもないんだ…」

和「澪…」

澪「…」

ガラッ

澪「…」


ヒソ…ヒソ…


澪「!?」


「…さんって…だったんだって…」

「うえ…マジかよ…かわいい顔してそんな裏があったのか」

「私前からそういう風に思ってたもん…やっぱり事実だったんだよ」

「人は見かけに寄らないって事か…何か急に萎えたな」




澪「…」ガタガタッ…

澪「(怖い…怖いよ)」

澪「(どうして…私が)」


和「…」

・・・・・・・・・・・・・・・


キーンコーンカーンコーン…



和「澪、一緒にお弁当食べよう?」

澪「…」

和「…澪」

澪「へっ?ああそうだな。…食べようか」


ガタッ


澪「…」


ヒソ…ヒソ…


澪「!?」



「さっき他のクラスの奴から聞いたけど…マジっぽいぜ?」

「やっぱりね…でないとこんなに噂が広まる訳ないしね」

「ふん、丁度いいわよ。あの子、古泉君と最近仲がよかったし」

「そんな…古泉君ってあんな子が好みなの…?」

「独り占めしようとしてバチが当たったのよ。いい気味だわ」




澪「…」ガタガタッ

和「気にする事なんてないわよ。澪」

人を好きになる?
違うだろ
ただお前は澪の顔を好きになっただけだろ
その都合のいい性欲って感情を愛だ恋だといった綺麗な言葉に置き換えてるだけじゃないか
っち…くだらねぇ…

澪「まどか…?」

和「あんなの、ただ噂に流されてるだけじゃない」

和「そんな根拠のない事に流されるのは愚かな人間がする事よ」

和「私達は黙って、知らないフリをしてればいいわ」

澪「和は…私の事嫌にならないのか?」

和「…唯にも同じ事があったのよ」

和「知的障害者なんて、一体どこからそんな情報流れたのかしら?」

和「そんな事一々気にしてたら身が持たないわよ」

和「だから澪、貴女は普段どうりに振舞いなさい」

澪「まどか…」ポロポロッ…

和「ほらほら…お昼休み終わっちゃうわよ?」

澪「う…うんっ」ポロポロッ

・・・・・・・・・・・・・


「えーこの様に、that節の後に来るのは全てその内容であり…」





澪「…」


ヒソ…ヒソ…


澪「!?」



「あーダメだ、やっぱ俺もう無理」

「…ま、そうなるよな。何か芸能人が麻薬手に出した感じでスゲー萎えた」

「でも顔は可愛いのだけどなぁ…はぁ、どうしてこうなった」

「あっちの人間だからな…もう整形手術もやっちゃってんじゃね?」

「うげ…マジかよ。もういいとこないじゃん」

まどかちゃんちゅっちゅっ

ってアホかー!!

澪「…」ブルブルッ

「…秋山。どこか具合でも悪いのか?」

澪「…え」

「震えているぞ?気分が悪いなら保健室に行って来なさい」

澪「…はい」

ガタッ

スタ…スタ…スタ…


澪「…」


クス…クス…


澪「…いや」


クスクス…クスクス…


澪「もう…いや…!」

ダッダッダッダッダ…

・・・・・・・・・・・・・・・・


ダッダッダッダッダ!!


バタンッ!!


澪「はぁ…はぁ…はぁ…はぁ…!」

澪「うっ…けほっ、けほっ!」

澪「うっ…うえぇ…」ピチャピチャ…





澪「はぁ…はぁ」

澪「もう…耐えられない」

澪「どうして私が…こんな目に」ポロポロッ…

澪「もう…いやだよ…」

澪「誰か、助けて…」

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

~屋上~


古泉「…」


ザッ…




「こんな所で何しているの?」






古泉「…森さん」

森「珍しいじゃない。貴方が授業をサボるなんて」

古泉「…先生には気分が悪いと言付けています」

森「…そう」



スタッ…


古泉「…監視対象と必要以上の会話をするのはマズイのでは?」

森「あら、必要だから話をしに来たのだけど?」

古泉「…」

森「…あの子、秋山さんっていうんだっけ」

森「可愛そうな子よね。真実でない事を何年も疑われてるなんて…」

古泉「…」

森「涼宮ハルヒの能力は、こんな人を陥れる力しかないのかしら?」

古泉「…それが、彼女の望んだ事なのでしょう」

森「ええ、そうね…」

古泉「…」


古泉「…涼宮さんは、自分の口から噂を流したのでしょうか?」

森「分からないわ。あの子が望んで勝手に広まったのか、自分で噂を広めてしまったのか…」

古泉「…おそらくは、前者なのでしょう」

森「でしょうね…」

古泉「彼女には、悪気はあってもそれを自分が行う様な無粋な真似はしません」

古泉「彼女にも、良心というものがあるのでしょうから…」

森「そうね、だからこそ質が悪い」

森「人間、自分が望んでいる事をいちいち叶えられる筈がない」

古泉「だが彼女は『神』です。人間の道理で考える事がそもそもおかしいのですよ…」

森「そうね…」

古泉「…」

森「誰が、こんな不平等な世界を造ってしまったのかしらね…」

古泉「…涼宮さんなのでは?」

森「…」

キーンコーンカーンコーン…


古泉「…では、僕はそろそろ」

森「ええ、頑張ってきなさい」

古泉「…それは、どういう意味なのでしょうか?」

森「…どんな風に取っても構わないわ」

古泉「…そうですか」


ギイィ…バタンッ




・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

~放課後、生徒会室~


和「…」


ガララッ


「あ、真鍋さん。こんな所にいたんだ」

「よかった~あの人はいないみたいね」


和「…何か用かしら?」


「ねぇねぇ真鍋さん、貴女多分知らないでしょ?」

「じゃないとあんなに近くにいるわけないしね~」

和「…何の事?」


「ほらっ、いつも一緒にいる秋山さん」

「あの人在日韓国人らしいから…みんな嫌っちゃったのよね~」

「だからね?真鍋さんもあの人と一緒にいたら一緒だと思われちゃうじゃない?」


和「…」


「私達、それを教えてあげようと思ってここに来たの」

「真鍋さんも早く関係を断ったほうがいいと思うよ!」

「あの人の近くにずっといたら…真鍋さんもつらいでしょう?」

「だから私達と一緒に



ガラッ!!

和「…言いたい事はそれだけかしら?」


「えっ」


和「私貴女達の相手をしてる程暇じゃないの。お引取り願えるかしら?」


「おいっ!黙って聞いてりゃ調子乗ってんじゃねぇぞ!」

「アンタ何様?生徒会役員だからって調子乗ってんじゃないわよっ!」

「私達はアンタを助けてやろうって思ったからこうやって


和「そうなの?ご親切にどうも」

和「話は分かったから、そろそろ出てって頂戴」

和「ここで暴れてる生徒がいるのを私が報告したら…貴女達、普通じゃ済ませないわよ?」

「…ケッ、そうかよ」

「何だよ…せっかく教えてやったのに」

「あいつの周りにはロクな奴がいないって事が分かったわ…」


ガララッ…


和「…私を助ける、ね。笑わせるわ」

和「いつから『助ける』なんて言葉はこんなに価値が下がったのでしょうね?」





和「…」

和「でも…」

和「あの子達には、相談したほうがよさそうね…」

・・・・・・・・・・・・・・・


~音楽室~


バンッ!


律「クソッ!アイツ…なんて奴なんだ!」

梓「全くですよ!唯先輩、あんなに泣いちゃって…」

紬「…」

律「唯の事あそこまで可愛がってたのに…彼女がいるだと!?」

律「ふざけんじゃねーよ!」


ガシャン!ガラララ…


紬「…りっちゃん。少し落ち着こう?」

律「これが落ち着いていられるかよ!!」

律「あの男は…唯の想いを踏みにじったんだぞ!」

律「唯があんなに幸せそうにしていたのに…しかも自分がやった事も分かってない?」

律「とぼけるのもいい加減にしろよっ!」


ガシャーン…


紬「…」

律「…やっぱり、唯にはまだ早かったんだよ」

律「アイツ、一番真っ直ぐだったから。すぐに人を信用しちまう」

律「その結果がこれだよ…」

紬「りっちゃん…」

梓「律先輩…」


ガララッ


和「…どうやら、そっちでも何かあった様子ね」

律「和…何しに来たんだ?」

和「貴女達、澪がどこ行ったのか知らない?」

紬「あら、今日は澪ちゃんまだ来てないわねぇ」

梓「そういえば…唯先輩の事でつい忘れてました」

律「…澪に何かあったのか?」

和「…もしかして、知らないの?」

律「えっ?」

和「驚いたわ…軽音部なら既に知ってると思って来たのに」

紬「な、何かあったのでしょうか?」

和「…かいつまんで説明するわよ」

・・・・・・・・・・・・・・・・・


梓「そんな…」

律「おい…嘘だろ?」

紬「私達…全然知らなかった」

和「これは事実よ。嘘だと思うなら近くの人間に聞いてみればいいと思うわ」

律「だって、私達そんな事全然…」

紬「…これは大変な事になりましたね」

和「唯の件は私も知らなかったのだけれど…そんな事が起こってたのね」

律「…」

和「私が来た理由はね、貴女達に手伝って欲しい事があるの」

律「私達に…?」

和「貴女達に、澪の噂がこれ以上広まる事を止めて欲しいの」

和「このままじゃあの子、立ち直れなくなってしまう…」

律「…澪」

紬「でも、一度広まっちゃった噂を止めるなんて事。できるのかしら…」

和「難しいわね…止めるどころか、変な尾ひれまで付いちゃう可能性だってある」

律「じゃあどうしろって…」







梓「…私に考えがあります」

律「梓?」

梓「私、古泉先輩に言って澪先輩の噂を止めてもらいます」

梓「古泉先輩が言う事だったら…この学校の殆どの生徒が聞いてくれると思いますので」

律「そっか…その手があったか」

和「じゃあこの件は梓ちゃんに任せてもいいわね?」

梓「はいっ!任せてください!」

和「私は唯がどんな様子か気になるから…憂ちゃんに連絡して家に行ってくるわ」

和「小さい頃から一緒だった私の方が、少し言いやすい事もあると思うの」

律「そうだな。…唯の事頼んだ」

紬「…お願いします」

和「ええ、もちろん」

梓「じゃあ先輩、私は今から行って来ます」

律「おう、私もいろいろ澪の事を調べてくる」

紬「私は斉藤と相談して、これ以上噂が広まないように工作してみるわ」

律「よし、じゃあみんな行くぞ!」

梓「はいっ!」


ガチャ…バタン


・・・・・・・・・・・・・・・


タッタッタッタッタッ…


梓「…澪先輩、何処にいるんだろう」

梓「古泉先輩も見つからないし…」

梓「もしかして、一緒にいるのかな…」


ヒソヒソ…


梓「…?」

梓「今、何か聞こえたような…」


ヒソ…ヒソ…


梓「…やっぱり」

梓「こっちの方から聞こえる」

梓「…ちょっと行ってみよう」


タッタッタッタッタ…

~体育館裏側~


梓「なんだろう?人がいっぱいいる…」


ヒソヒソ…


「おい、ホントにやんのかよ…」

「当たり前だろ、今が絶好の時期だ。この機会逃したら次なんてねぇよ」

「でも、レイプなんてばれたら俺たち一発で警察に…」

「お前バカか?この日本に今どれだけレイプされて黙ってる女がいると思ってやがる」

「『犯す』っていうのはな、ただ単にヤって終わり。なんて単純な事じゃねぇんだよ」

「相手をいかに不利な状況に陥れて、その上弱みを握ってそれをネタに脅迫し誰にも相談させない様にしてやっとできるんだよ」

「こんな単純な手でほぼ永久的に黙ってくれるんだ。女ってのは簡単な生物なんだよ」

「今日本の強制わいせつ罪の発生率は報道された数の何倍も起こってると聞いてる」

「要するにそれだけ狸寝入りしてる女が多いって事だ。馬鹿な奴等だぜ」

「で、でも俺たちが報道される側になったら…」

「報道されてるのは何も考えずにただ犯しまくったアホだけだ。俺らは絶対にありえないね」

「そ、そうなのか…?」

「情弱乙。とにかく今がチャンスだ、お前は秋山信者を何人か連れて仲間にしてこい」

「そのうちに俺が秋山を押さえるためのネタを探してくる」

「わ、わかったよ」

「他の奴に口外すんじゃねぇぞ。いいな」







梓「う、嘘…」

梓「私、とんでもない事…聞いちゃった」

梓「ど、どうしよう…」オロオロ…

梓「と、とにかく古泉先輩を探さないと!」


ガサッ…


「!?誰だ!!」

「な、何だ?誰かいるのか!?」


梓「あ…!」


「くそっ!聞かれちまった!捕まえろ!!」

「お、おうっ!」


梓「い、いやっ!」


ダッダッダッダッダ!


「逃がすなっ!早く行けっ!」

「ひ、ひいぃ!」


ダッダッダッダッダ…


・・・・・・・・・・・・・

~中庭~


梓「はぁ…はぁ…はぁ…」

梓「こ、このままだと捕まっちゃう…!」

梓「どこか…どこかに隠れないと」


「おいっ!見つかったか!?」

「わからねぇ!こっちに来る所までは見たんだが…!」

「遠くには行ってない筈だっ!シラミ潰しに探し回れっ!」



梓「ど、どうしよう…!」ジワッ…

梓「…!この茂み、私の身体でも十分隠れそう…」

梓「よ、よし…」

ガサッ…


「くそっ…どこ隠れやがった」

「ま、まだ近くにいると思う…」

「ンなもん分かってんだよっ!早く探して来いっ!」

「は、はいぃっ!」


ダッダッダッダッダ…



梓「こ…怖いよ」ガタガタッ…

梓「早くどこかに行って…」ポロポロッ…


「くそっ…どこ隠れやがったんだ?」


梓「(こ、こっちにくる…?)」

梓「(お願い…来ないで)」

梓「(……)」


「…ここにはいないみたいだな」

「あっちの方を探してみるか…」


梓「(よ…よかった)」ホッ


ガサッ…


「何だ?今の音…」


梓「!!」

梓「(あ…ああっ)」ガタガタッ


「………」

梓「(こ…こうなったら)」

「………」

梓「…に、にゃぁ~」

「…チッ、なんだ猫か。期待させやがって…」

「…まぁいい、時間と場所は特定されてないんだ。大丈夫だろう」

タッタッタッタッタ・・・


ガサッ


梓「人間と猫の声を間違える男の人って…」

梓「で、でも…唯先輩に練習させられてよかった…!」

梓「まさかこんな所で役に立つなんて…」

梓「…初めて唯先輩に感謝したかも」

梓「とにかく今は、古泉先輩に知らせないと…」


ダッダッダッダッダッ…

~廊下~



澪「…」


澪「部活…行かなきゃ」


ザッ…


「こんにちわ~秋山さん?」

「俺たち秋山さんのファンだったんだけど、ちょっといいかな?」


澪「…え」


「いや~コイツ等がどうしても秋山さんと一緒に写真とりたいって言うからさ~」

「ちょっと体貸して貰えないかな?」

「ハァハァ…澪たん…僕の澪たんが今目の前に…」

「ちょwwwww本物かよwwwwwすっげえ可愛いっwwwwうぇwww」

澪「あ、あの…」


「ほんとちょこっと!ちょこ~っとだけだからさ!なぁ頼むよ~」


澪「私…今から部活に」




「…あ?」




澪「!!」ビクッ



「OKだってさ!お前等よかったなwww」

「デュクシwwwwwwフヒヒwwwwwサーセンwwww」

「じゃあ体育館裏でいいよな。見つかるといろいろ面倒だしwww」

「おう!じゃあ先に行って人払いしてくるわ」


ダッダッダッダッダ…


澪「あ…あ…!」

「じゃあさっさと終わらせようぜ?秋山さん?」


ガシッ


澪「いっ、いやぁ!」


パシッ!


「……」

澪「いや…そんなの嫌…」

「…お前さ。自分の立場分かってるワケ?」

澪「いや…嫌なの」ガタガタ…

「もうお前を味方する奴なんて殆どいねぇんだよ。変態を除いてな」

澪「いや…いやぁ…」ブルブルッ

「だったらさっさと終わらせて何事もなかった様に振舞ってればいいじゃん?」

「そのうち気持ちよくなるかもしれないしなwwwwwwww」

澪「あ…ああっ…」

「そういう事だから。もう無駄な抵抗はやめといた方がいいぜ」

「・・・痛い目に遭いたくなければな」

澪「いや…いやぁ…誰か」ガクガクッ…

「おい、もう時間なくなっちまうぞ?早いトコ連れていっちまおうぜ」

「そうだな…おい、コイツ誰か黙らせろ」

澪「!!いやぁ!」バッ!

「おいおい、逃げんなよ」


パシッ!


澪「いや…離して…お願い…!」

「よし、じゃあさっさと行くぜ糞ヲタども」

「うはっwwwwwwktkrwwwwwww澪パネェwwww」

「澪ちゃん僕がいっぱい可愛がってあげるよ…ハァハァ」

澪「いや…いやっ…」

澪「いやぁああ!!」






「おや、面白い事をしていますね。僕も混ぜていただけないでしょうか?」






澪「…」ポロポロ…


「古泉…お前何でこんな所にいるんだよ?」


古泉「いえいえ、偶然通りかかっただけですよ」

古泉「そしたらあなた方が何やら面白そうな事をしていたので…」

古泉「是非僕も混ぜていただけないでしょうか?」


「帰れ。お前みたいなヤリチンはこんな女構わなくてもいいだろ?」

「そうだ。お前みたいなリア充はスイーツ()にチ○ポ咥えさせとけよ」

「どっか行けよ。お前の顔見てるとイライラするんだよ」


古泉「おや。これは失礼しました…」


「謝らなくていいからさっさとそこを…えっ?」


ブオッ


ドシャ!!


「ぎゃあああああああ!!!腕が!腕がああああああああ!!!」

「何だ!?今…人が飛んで…!」


古泉「どうやら頼み方が足りなかったみたいですね」

古泉「僕も混ぜていただきたいのですが…よろしいですか?」


「古泉…てめぇ何しやがる!?」


古泉「…ふっ」


「…えっ?」


バキィ!


「ぎゃああ!」ドサッ!

「な、何でだよ…何でいきなり殴ってくるんだよっ!?」


古泉「…まだ分からないのですか?これだからゆとりは…」

古泉「醜いのですよ。人の価値が下がったと思い込み、自分でも好き勝手にできるという浅はかな思考がね」

>>347
ブオッ(笑)
ドシャ(笑)

「てめぇ!ふざけんじゃ」


ガシッ!


古泉「あまり僕を怒らせない方がいいと思うのですが…いかかでしょうか?」ビキビキッ!


「ぎゃああああああ!痛い痛い痛いいいいいいいい!!!!!」

「ひ、ひぃい!嫌だ!俺痛い目に遭いたくない!」

「古泉!てめぇ俺たちに手出したら分かってるんだろうな!」

「お前の評判はガタ落ちだぞっ!それでもいいのかよっ!」


古泉「論点がズレていませんか?」

古泉「僕は怒らせないほうがいいと言ったのですよ?…仕方がありませんね」


「ひいぃ!いやだ!助けてくれっ!」ダッダッダッダ!

「お、おい!…古泉!てめぇ後で覚えとけよ!」

ガシッ


「ひ…ひいぃ!」


古泉「せっかくですので、皆さんにお伝え願えませんか?」

古泉「これ以上彼女に手を出すならば、僕が皆さんのお相手をしましょう…とね」ギリッ


「ぎゃああ!!分かった!言います!言いますから離してくださいぃ!」


パシッ


古泉「…なるべく多くの人間に広めてくださいね」

古泉「…お願いしますよ」


「ひいぃ!!」


ダッダッダッダッダ…

思考が止まったぞ…

澪「あ…あ…」

古泉「…安心してください。もう貴女に手を出す人はいないでしょう」

澪「こいずみ…くん」

古泉「僕が貴女を巻き込んでしまったばかりに…申し訳ありません」

澪「古泉君…私…私」

古泉「約束した筈です。僕が責任を持って、貴女を守ると…」


ギュッ


澪「こいずみ…くん」

古泉「助けるのが遅くなって、すみませんでした…」

澪「うぅ…うわぁぁぁぁん!」ポロポロ…

澪「私…怖くて…怖くて…」ポロポロッ…

澪「何もできなくて…それで…」

澪「もう…ダメかと思って…」

澪「うっ…ヒック…あぁ…あっ…」

古泉「…」

澪「古泉君…」ポロポロ…

古泉「…」

澪「う…ぅ…」

古泉「…ここでは人目に付いてしまいます。一度人気のない所に移動しましょう」

澪「…ヒック…ッヒ…」



・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


タッタッタッタッタ…

律「…思ったより噂の規模が大きい」

律「澪…」

律「私がそばにいなかったばっかりに…クソッ!」


ピリリリリ…


律「!?」

律「…なんでこんな時にアイツが」


ピッ


律「もしもし、悪いけど今お前と話してる時間はない」

律「…今そいつの話は聞きたくないんだ、切るぞ」

律「…な、何だよそんなに興奮して」

律「悪いのはあの男の方だろ!?自分に彼女がいるクセに!」


ピタッ…


律「…え」

律「なんだよ…それ、意味分からないよ」

律「だって唯の口から聞いたんだぞ…彼女って言ってる奴から」

律「…う、ウソだろ!?じゃあ、誰が…?」

律「…!た、頼む!そいつのケー番と写メ送ってくれ!」

律「…ああ!分かってる!ありがとう!」


ピッ


律「畜生…チクショウ!!」

律「そういう事かよ…!よくも騙してくれたなっ!」

律「とにかく和に報告しないと…って私和の番号知らなかった!」

律「憂ちゃんも知らないし…じゃあ唯の家だ!」


ピリリリリリ…プーッ、プーッ、プーッ…


律「…誰もいない?そんな馬鹿な…」

律「どうすんだよ…」


ポツッ…ポツッ

サアァァァァァァァァ…


律「…ああもう!何でこんな時に雨なんか…!」

律「とにかく唯の家だ!早く唯に知らせないと!」


ダッダッダッダッダッダッ…




・・・・・・・・・・・・・・・

ここまでにしときます…
なんなのもうびっくりさせないでよグロ画像見た気分だよ…

また保守スレか
書き溜めてるくせに

>>412
とりあえずリア充はこんなSS書かないと思う

みんなおやすみなさい…

お前らアイスクリーム食べた事ある?

今度初めてくうんだけど

あの…ソフトク…

作者様(笑)ってレベルじゃねーぞ!

   r――、_
  r彡  ⌒)ヘ

  / 「r― ノヘハ|
 iミ jノ厂 ̄  l|
 |ミγ _j 二 ∥

 r勹| =o、 ro、∥
 ヽリ|ヽ  L リ
 _入  /ーイ ハ\
/厂iヘ  r竺ァ / |
 { |_(\_二/ |
 | 「 |  /  |

愛され続けて30年!
このスレもいつしか伝説になるお!

みんな>>1が大好きだお
尊敬するんだもんぬぉ!

>>1よ永遠に!
みんなが>>1を愛しつる!そんな頃オナニーにいそしむ>>1

そんな>>1がみんな好きだよ

好き好き♪
>>1さん好き♪
いつか落ちる日まで宜しくね(^-^)/

帰ってこいお…(;Д;)

>>1

>>446
俺の事好きなの?
でも馴れ合いはもういいわ
回線切ってID変えてくる

>>447

お前…

・・・・・・・・・・・・・・・

~屋上~


サアァァァァァァァァァァ…


ギイィ…バタン


澪「…雨、降ってるね」

古泉「…ええ、そうですね」

澪「濡れちゃうよ?」

古泉「構いません、どうせこのまま帰るのですから」

澪「学校は?」

古泉「…たまには高校生らしく、サボるという事も悪くはないでしょう」

澪「…そっか」

古泉「ええ…」

澪「…」

古泉「…」


澪「…私ね」

古泉「はい」

澪「小学校の頃…初めて噂の事でいじめられたの」

古泉「…」

澪「その時は先生かが庇ってくれて、何事もなく終わった」

澪「でも中学校になったら、先生は知らない振り、噂はどんどん広まるし、イジメもどんどん酷くなった…」

古泉「…」

澪「でもね、そんな中でも一人だけ私を助けてくれる子がいた」

澪「その子とは今も一緒で、普段はすごくだらしなくて…お世辞にも真面目なんて言えない」

澪「でも私がいじめられた時だけは、真剣になって私を庇ってくれた…」

古泉「…」


澪「中学校を卒業する時も、同じ高校に一緒に入って、また新しく始めようって言ってくれた」

澪「私もそう約束したの…」

古泉「…そうですか」



澪「でも…高校でも同じだった」

澪「結局私は、自分の噂から逃げる事はできなかった」

澪「もう…これからどうしていいのか分からない」

澪「あの子との約束も…守れない」ポロポロッ…

古泉「…」



古泉「いいえ、まだ後戻りはできます」

澪「……えっ?」

古泉「僕が秋山さんに近づかなければ、これ以上の貴女を恨む人間はいなくなる」

澪「…」

古泉「僕は目立ちすぎてしまいました。貴女を苦しませる程に…」

古泉「秋山さんが僕の近くにいると、どうしても他人の嫉妬を受けてしまう」

古泉「その度、貴女の攻撃の一つとして『噂』を使い、永続的に語り継がれる事になってしまいます」

古泉「火のないところに煙は立たない…つまり原因となる僕が貴女の隣から消えれば」

古泉「秋山さんの噂も、そのうち鎮火する事になるでしょう」


澪「…」

古泉「…貴女と会うのは今日で終わりです」

古泉「今までありがとうございました…貴女と一緒にいてとても楽しかった」

古泉「貴女と出会いを…感謝します」

澪「…」

古泉「…では、僕はこれで失礼します」

古泉「今後僕にすれ違っても無視してください…」

古泉「それで貴女が…普通の生活を過ごせるのですから」

澪「…」

古泉「…さようなら」



ギイィ…

ガシッ


澪「嫌だ…」

古泉「…離してください」

澪「そんなのいや…」

古泉「もう…これしか方法がないのです」

澪「いや…」

古泉「分かってください…」

澪「いやっ!」

古泉「秋山さんっ!」

澪「何で…どうしてっ?」

澪「どうしてそんな答えになるの?」

澪「私古泉君の事が好き…ホントに大好きなのに」

澪「なんで私が普通に暮らすために古泉君と離れなきゃいけないの?」

澪「おかしいよ…そんなのおかしいよ」ポロポロッ…


古泉「貴女には言えない…言っても理解できない」

古泉「僕は…特別な人間ですから」

澪「違う…古泉君は特別なんかじゃない」

澪「どこにでもいる…普通の高校生」

澪「普通に笑ったり、いっぱいはしゃいだり…」

澪「私が困ってたら、すぐに駆け付けてくれる」

澪「他の人がどんな風に思っても…古泉君は古泉君なの」

澪「古泉君に会えないなら…私死んだほうがいい」

澪「噂なんて消えなくてもいいから…古泉君と一緒にいたい」

澪「だから…無視していいなんて悲しい事…」

澪「言わないでよ…お願い」ジワ…

澪「ぅ……ヒック…」ポロポロッ…

サァァァァァァァ…


古泉「…どうして」

古泉「どうして貴女は…そこまでして僕の事を」

澪「好きになっちゃったんだもん!…仕方無いじゃない」ポロポロッ…

古泉「…やめてくださいよ」

古泉「そんな事言わてしまうと…」

古泉「僕だって…」

古泉「僕だって、好きになってしまうじゃないですか…」

サァァァァァァァァ…


澪「…古泉君」

古泉「初めてなのですよ?僕の裏側に気付いてくれた女性は…」

古泉「そしてこんなにも手放したくないと思ったのも…貴女だけです」

澪「…」

古泉「貴女と一緒にいて、僕の全てを見せたいと思いました」

古泉「そして…受け入れて欲しかった」

古泉「でもそれは許されない事です」

古泉「『神』が僕を…許してくれないのです」




澪「…許してくれないでいいよ」

古泉「え…」

澪「古泉君も…私と一緒がいいなら」

澪「許してくれなくても…いい」

古泉「秋山さん…」

澪「…」

古泉「…」



ザァァァァァァァァ……




「…後悔、しませんか?」

「うん…」

「…消える事になってもですか?」

「うん…」

「…」

「…」

「…分かりました」

「僕はいつまでも…秋山さんの側にいます」

「…」

「どうか…僕と一緒に」

「…」

「古泉…君」



ザァァァァァァァァァァァァ…

ここで四章終わり
実はまだ最終章の書き溜めが少し終わってないんだ
今日中には終わらせるから許してくれ

つかやっぱり在日ネタはまずかったか…
2chでの扱いとか可愛さとか全て取り込んで見たかっただけなんだ
気分悪くなった人ごめんね



ピピピピピピ…チュンチュン


ピピピピ…ピピピピ…


カチッ



古泉「…ここは」


古泉「…そうか、僕はそのまま眠って」

「…zzz」

古泉「…?」

「すぅ…すぅ…」


古泉「……」

古泉「…あれ?」

澪「んぅ…すぅ…」

古泉「あの…澪さん?」

澪「んん…今、なんじ…?」

古泉「いえ…まだ時間は大丈夫です…」

澪「そっか…ん…」

澪「…え?」


ムクッ


澪「…」

古泉「…おはようございます」

澪「あ…おはようございます」

古泉「…」

澪「…えっと」

古泉「…」

澪「あれ…私、何で…あれ?」

古泉「…澪さん」

澪「な…なに?」

古泉「何故…僕達は同じ部屋で」

古泉「その…」

古泉「裸で、寝ているのでしょうか…」

澪「……」


ガバッ!

澪「えっ?えっ?えぇっ!!?」

古泉「お、落ち着いてください!僕は見ていませんからっ!」

澪「ウソッ!?何で!?どうしてっ!?」

澪「こ、古泉君っ!あ、ああああっち向いてっ!!!」

古泉「はっ、はいっ!!」

澪「うぅ…何がどうなってるの?」

古泉「確か僕達…学校を出た後に、どこか行きましたよね?」

澪「う、うん…」

澪「確か…古泉君が濡れたままじゃ風邪引くって言ったから」

古泉「はい…取り敢えず僕の家に雨宿りと言う事で…」

澪「えっと、それから…」

・・・・・・・

・・・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・・・・・・・・・



ガチャ…バタンッ



澪「…お邪魔します」

古泉「はい、どうぞ…」


バサッ


古泉「…制服、乾燥機がありますので、ご自由に使ってください」

澪「あ、ありがとう…」


パサッ…

澪「ん…しょ」

古泉「…」

澪「あ、あまり…見ないで欲しい…かな」

古泉「…すみません」

澪「…」

古泉「…」

古泉「…そのままでは風邪を引いてしまいます」

澪「う、うん…」

古泉「…奥にシャワー室がありますので、そこで着替え等をしていただいて構いません」

澪「…ありがとう」

古泉「…いえ」


ガチャ…バタン

・・・・・・・・・・・・・

~脱衣所~


スルッ…

澪「やだ…下着まで濡れてる」

澪「替えの下着…持ってきてない」

澪「…すぐ乾くかな」


パサッ…


ウイィィィィン…


澪「…」ブルッ

澪「…シャワー、貸してもらおう」


ガチャ…バタンッ




古泉「…」


ガチャ…


澪「…」

古泉「あ…秋山さん?」

澪「ご、ごめんね?勝手にシャワー借りちゃって…」

古泉「いえ…それは構いませんが」

澪「…」

古泉「…」

古泉「…僕も冷えてしまったので、シャワー浴びてきますね」

澪「う、うん…」


ガチャ…バタンッ

・・・・・・・・・・・・・・
 

ガチャ…バタン


澪「…」

古泉「…」

古泉「…服、もう少ししたら乾きますので、もうしばらく我慢してください」

澪「…うん」


ポスッ…


古泉「…」

澪「…」

澪「ねぇ…」

古泉「はい」

澪「そっちにいって…いいかな?」

古泉「…ええ」

スッ…


澪「…///」

古泉「…」

古泉「…何か、飲み物を持ってきましょうか」

澪「えっ…」

古泉「たくさん泣いてしまいましたので、水分が不足してると思いますよ」

澪「…ふふっ。そうだね」

古泉「…では」


ガチャ…


澪「…照れてる?」

古泉「さぁ?どうでしょうね」

澪「…素直じゃないんだね」

古泉「ふふ…」


カランッ


古泉「ウーロン茶しかありませんが、良かったらどうぞ」

澪「…ありがとう」

古泉「…」

澪「…」

澪「…私ね」

古泉「はい」

澪「今…なんだか幸せだなって思ってる」

古泉「…そうですか」

澪「あんなにいっぱい泣いたのに、なんでだろうね…」

古泉「…僕には分かりかねます」

澪「…そっか」

古泉「はい…」

澪「…」

古泉「…でも」

澪「ん?」

古泉「貴女が今幸せと思うなら…それを精一杯楽しめばいいと思います」

古泉「今の幸せを噛み締める事で、たとえつらい事が起こっても…」

古泉「それを糧にすることで、また立ち上がり、頑張る事ができる」

古泉「僕が母に、よく言い聞かされた言葉です…」



澪「今を…楽しむ」

古泉「はい…」

澪「…そう、なんだ」

澪「…古泉君は」

古泉「はい」

澪「今…幸せって思ってる?」

古泉「…どう思います?」

澪「…分からない」

古泉「…そうですか」

澪「…」

古泉「…秋山さん」

澪「…うん」



古泉「…」

澪「…ん」

古泉「…」

澪「…」

古泉「これで…分かりましたか?」

澪「…まだ」

古泉「…まだ、分かりませんか」

澪「…ごめんなさい」

古泉「いえ、お気になさらず」

澪「…」

古泉「…」

澪「もう一回…」

澪「もう一回してくれたら…分かるかも」

古泉「…そうですか」

・・・・・・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・・・・

・・・・・・・・



古泉「こ…これは」

澪「あぁ…思い出しただけで死にたくなってきた…」ボォォォ///

古泉「…ですね」

澪「…私、ここから記憶がない」

古泉「…奇遇ですね。僕もそこから記憶が途絶えてます」

澪「…」

古泉「…」

澪「だ、大丈夫だよねっ!?だって私達まだ高校生だもんっ!」

古泉「そうですよね!僕達まだ付き合って一日目ですもんね!」

澪「うんっ!私そのまま寝ちゃったんだと思う!」

古泉「そうですね!ウーロン茶に誰かがアルコールを入れたのでそれで眠ってしまっただけですよね!」

澪「そ、そうなんだ!アルコールなら仕方ないよね!」

古泉「そうですね!仕方ありませんね!」

澪「あは、あははっ!あはははっ!」

古泉「あははっ!あははっ!あはははははっ!」



澪「…」

古泉「…」

澪「…検査って、どこでやってもらえるんだろう…」

古泉「確か…薬局で売っていると思います…」

澪「…今日、買ってきます」

古泉「…すみません」


・・・・・・・・・・・・・・・・

~機関本部~


タッタッタッタッタ…!


ガーッ


古泉「森さんっ!」

森「あら、おはよう古泉。随分と早いわね」

古泉「またですか!また僕の家に勝手に入ったのですか!」

森「…昨日はお楽しみだったじゃない?」

古泉「…どうせ監視カメラも設置しているのでしょう?」

古泉「昨日僕達に何があったのか教えてください…お願いします」


森「あら?覚えてないの?」

古泉「森さんが入れたアルコール入りウーロン茶の所為で記憶があいまいなのです…」

森「ああ、あれ飲んじゃったんだ」

古泉「そうですよ。だから教えてくださいよ…」

森「うーん教えてもいいんだけれど…」

古泉「ほ、本当ですか!?」

森「面白いから黙っておく事にする」

古泉「……ですよね。森さんが僕に簡単に教えてくれるなんて事ありえませんよね」

森「まぁいいんじゃないの?お互い合意の上であんな状況になった訳だし」


古泉「そ、それは…」

森「まぁ一線越えたのかどうかは別として、あの子の事離さないって決めたのでしょ?」

森「だったら責任持って護ってあげなさい。途中放棄なんてクズのやることよ」

古泉「は、はい…」

森「神という障害を越えてその先のゴールに進む二人…美しいわねぇ」

古泉「…」

森「…でも簡単じゃないわよ?貴方、どんな事が起こってもあの子を護るって決心してるの?」

古泉「…」

古泉「…ええ、もちろんです」

古泉「僕はもう迷いません」

古泉「たとえ涼宮さんが許さなくても…僕は彼女を説得してみせます」

古泉「世界も彼女も…僕は両方護ってみせます」

森「…言ったわね。修正は認めないわよ?」

古泉「はい」

森「…ふぅ、じゃあ頑張りなさい」

森「貴方が自分で決めた事なんだから、それが正しいのでしょうね」

古泉「…ありがとうございます」

森「別に私は何もしてないわよ」

古泉「森さんのおかげで、僕は今日まで来る事ができました」

古泉「そしてこうやって決心する事ができたのも…森さんのおかげです」

森「…そ。じゃあ素直に受け取っておくわ」

古泉「ありがとうございます」

古泉「では僕は学校がありますので、これで…」

森「ええ、行ってらっしゃい」


ガーッ



森「…言うようになったじゃない。童貞のクセに」

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


~音楽室~


ジャーン…


梓「…ふぅ」

梓「…一人で練習してもつまんないなぁ」


コンコンッ


「失礼します」


ガチャ


古泉「おはようございます、中野さん。今日は一人で練習ですか?」

梓「こ、古泉先輩!?ど、どうして音楽室に…」

梓「あ、澪先輩ならまだ来てないですよ…?」


古泉「いえ、今日は貴女にお礼を言いに来たのです」

梓「わ、私にですか…?」

古泉「中野さんが秋山さんの事を知らせてくれなければ…僕は悠長に構えていました」

古泉「僕が助ける事ができたのも貴女のおかげです。本当にありがとうございました」

梓「べ、別に当然の事をしたまでですから…」

古泉「本当に感謝しているのですよ?貴女がその場に居合わせていなかったら、僕は今どんなに絶望していたか分かりません」

古泉「貴女はそれだけの事をしてくれたのです…感謝してもしきれません」

梓「……!」


ドクンッ…


梓「…」ギュッ

古泉「…中野さん?」

梓「わ、私今から授業の準備しないといけないので失礼しますねっ!」

梓「じ、じゃあ先輩!さようならっ!」

古泉「あ、中野さん!?」


タッタッタッタッタッタ…



古泉「…一体どうしたのでしょうか?」

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


タッタッタッタッタッ…


梓「はぁ…はぁ…はぁ…」

梓「び、びっくりした…」

梓「古泉先輩ったらいきなりお礼言ってくるんだもん…」

梓「…」

梓「でも何で私逃げちゃったんだろう?」

梓「別に嫌だった訳じゃないのに…」


ドクンッ…


梓「なんで、だろう…」

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


~教室~


ガララッ


和「おはよう澪」

澪「ああ、おはよう和」

和「…もう大丈夫なの?」

澪「…うん、多分大丈夫だと思う」

和「…そう、よかったわね」

澪「ああ、何故だかみんな私を見てもいつも通りの対応だった…」

和「…あの古泉って人。かなり強い権力を持ってるのね」

澪「和、古泉君の事知ってるのか?」

和「ええ、澪の彼氏なんでしょ?」

澪「へっ!?だ、誰から聞いたんだそんな事!!」

和「え?軽音部のみんなだけど…」

澪「あいつら…また言ってもない事を勝手に」

和「あら、じゃあ彼氏じゃないの?」

澪「え、あ、あぁ…その、えっと…」

和「…?」

澪「き、昨日…彼氏になりなした」ボゥ///

和「き、昨日?」

澪「…うん」

和「そ、そうなんだ。へぇ~…」

和「えっと…おめでとう。澪」

澪「あ、ありがとう…」

和「でもよくOKしてくれたわね。古泉君って、噂じゃ凄くモテるって聞いてたけど…」

澪「そ、そうだね…」

和「きっと、澪のいい所が古泉君を振り向かせたのね」

澪「そ、そんな…///」

和「…じゃあ、あの子達にも知らせてあげなさい?」

澪「えっ?」


バタンッ!!

律「澪!大丈夫か!もうイジメられたりしてないか!?」

唯「澪ちゃん!私みたいに騙されてない!?」

紬「私達、澪ちゃんが心配でこっちまで来ちゃったの」

澪「お、お前達…」

和「…よかったね、こんなに仲間がいて」

律「みぃおおおおおおおおお!!!!」ガシッ!

澪「ちょ、ちょっと律!くっつくなって!」

唯「みおぢゃああああああああん!!!」ガバッ!

澪「あ、ちょ!唯!どこ触って…ひゃん!?」

紬「あらあらまぁまぁ」●REC

澪「ムギ!ビデオ撮ってないで助けろ!」

律「じぐぢょおおお!心配ばっかかけやがって~!」グシュッ

唯「澪ちゃんも頑張ったんだね!わたしも頑張ったよおおお!」ズビッ

澪「わ、分かった。分かったから少し離れて…」

紬「みんな澪ちゃんの事心配してたのよ?もう生きてく意味をなくして夜の街に行っちゃうんじゃないかって…」

澪「そ、そんな事するわけないだろっ!!」

和「クスッ、あなた達本当に仲がいいのね」

律「この野郎!私心配して昨日は6時間しか寝てないんだぞぉ!」

澪「いや、充分だろ」

律「私にとっては少ないんだいっ!今日はもうお前を離さないんだからなっ!」

唯「わたしも澪ちゃんを離さないよぉ!」

紬「うふふっ」

澪「はははっ…」





澪「…みんな、ありがとう…。」

ここまで
完成させてきます

お待たせ
本編完成したから投下するわ




~文芸部部室~


ガチャ

みくる「キョン君、こんにちは」

キョン「…うっす」

古泉「こんにちは。おや?涼宮さんは一緒ではないのですね」

キョン「ああ。アイツはまた情報収集に行った」

古泉「…そうですか。何かトラブルがあったようですね」

キョン「今回は完全に俺の所為だろうな、古泉、お前に迷惑を掛けるかもしれん」

古泉「やれやれ…そこまで言うのですから、貴方も相当激怒をなさってしまったと」

キョン「ああ、…やっぱり俺はアイツを許せなかった」

長門「……」

キョン「ハルヒのせいで、昨日アイツは死んでいたのかもしれない」

キョン「それを考えた途端、いつも軽く流すだけのハルヒの暴言暴論に急に怒りがに込み上げてきやがった」

キョン「アイツは人の気持ちを、何だと思ってやがんだ…」

長門「……」

古泉「お気持ちは理解できます。ですがそれでも我々は我慢をしなければなりません」

古泉「貴方が涼宮さんに取る行動一つで、僕達の世界は終わりを告げることだって有り得てしまう…」

古泉「僕達がいる世界は…そういう所なのです」

キョン「ああ…分かっている…分かってるんだ…」

キョン「でも俺達はいつまでアイツの為に生きなきゃいけない?」

キョン「学校も、家でも、恋人といるときでさえも…」

キョン「俺達はいつでもアイツを基準に考えなければいけない」

キョン「こんな縛られた世界に、何で俺達は生かされてるんだよ?」

キョン「自分の人生ぐらい…何で自分の好きにさせてくれないんだよ…?」

古泉「……」

長門「……」

みくる「キョン君…」

キョン「……」





長門「…現在涼宮ハルヒは、架空空間に進入し様々な出来事の情報支援を受けている」



キョン「長門?いきなりどうしたんだ」

長門「涼宮ハルヒはさらなる情報を望んだため、架空空間の規模を大幅に拡大させている」

長門「しかし現在の午後4時53分42秒時、突如架空空間の拡大が停止した」

長門「涼宮ハルヒは更に情報を求めているが、その願望に比例せずに空間の拡大が停止したと思われる」

古泉「涼宮さんの願望に能力が追いついていない?そんなことは絶対にありえません」

長門「これ以上の架空空間の拡大化は予想されないと情報統合思念体は判断した」

長門「更に涼宮ハルヒの情報操作能力にも微量にズレが発生している」

キョン「ちょ、ちょっと待て長門!それは本当なのか!?」

長門「私は真実を述べている。信じて欲しい」

古泉「長門さんのおっしゃる事が事実だとすると…これはとんでもない状況です!」

古泉「涼宮さんの願望実現能力に不具合が生じて、さらにこれ以上の上昇はありえないとすると…」

古泉「涼宮さんの能力は低下していくばかりだと思われます!」

キョン「じゃあ何だ!ひょっとするとハルヒは…!」

長門「そう、貴方が考えてる通り」





「涼宮ハルヒの能力はその効力をなくし、いずれ消滅する可能性が考えられる」





古泉「……」

みくる「……」

長門「……」

キョン「…本当、なのか?」

長門「これはあくまで推測のみ。確定されている事実ではない」

古泉「しかしそうとなると…これはかなり危険かもしれません」

キョン「どういう事だ」

古泉「涼宮さんの願望実現能力が消滅する…つまりもうそれ以上の改変は望めないということです」

古泉「もし涼宮さんが今の情報収集によって自分の能力に気付いてしまうとしましょう」

古泉「中途半端な能力の認識をした涼宮さんはまず第一に自分の願望を叶えると思われます」

古泉「その願望が世界の秩序を乱してしまう程の改変をしてしまったら…どうなると思います?」

古泉「さらにその瞬間、涼宮さんの能力が消滅してしまったとなると…」

みくる「えっと…涼宮さんの能力が使えなくなってしまうって事ですから、もう元に戻せなくなってしまいます…」

古泉「つまりそう言う事です」

古泉「…世界の秩序が乱されたまま、僕達は今後死ぬまでその世界を受け入れなければならないでしょう」

みくる「そ、そんなの絶対に嫌です!」

キョン「こうしちゃいられない!早くハルヒを見つけないととんでもない事が起こっちまう!」

キョン「長門!今ハルヒは何処にいるんだ!?まさかもう能力に気付いちまったワケじゃねぇだろうな!?」

長門「涼宮ハルヒは現在、架空空間により作り出された幻想住人により詳細不明の情報を入手している」

長門「おそらく後数時間で涼宮ハルヒは自身の能力について認識してしまう恐れがある」

古泉「長門さん、僕らがその空間に入る事はできないのですか?」

長門「架空空間の構造は閉鎖空間の構造にある程度類似している。

長門「しかし進入が困難なため機関の有機生命体以外の人間は侵入した瞬間消滅してしまうと予想される」

古泉「では僕が参りましょう、詳しい場所を教えてください」

みくる「私は未来に連絡を取ってみます!もしかしたら涼宮さんの足止めをする方法が見つかるかもしれません!」

長門「了解した、詳しい内容は後で報告する。付いて来て」

キョン「よしっ。じゃあ解散だ」

古泉「貴方はどうするのですか?」

キョン「俺はハルヒが行きそうな所を探して、その場でアイツを止めてやる」

キョン「何もしないよりは遥かにマシだからな」

古泉「分かりました。どうかお気をつけて…」

キョン「ああ、お前等もな」



ガチャ…バタンッ


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・



ガチャ…バタンッ

古泉「…では長門さん。場所を教えてください」

長門「…」

古泉「長門さん?」

長門「場所を教える前に、貴方に言っておく事がある」

古泉「…?」

長門「この架空空間は涼宮ハルヒ以外の人物が入ることを許されていない」

長門「もし進入した場合、制御不可能な攻撃を受け、致命的な損傷を負うことになる」

長門「しかしこの架空空間には何箇所か侵入を感知されない抜け道のようなものがある」

長門「貴方はそこから侵入する事を推奨する」


古泉「分かりました。その抜け道は僕からでも見えて、人間が入れるようなモノでしょうか?」

長門「そう。有機生命体の肉眼で確認する事ができ。貴方の体格でも充分に入る事ができる」

長門「しかし油断は禁物。周りに注意して進入して欲しい」

古泉「ええ、もちろんです」

長門「了解した。場所を教える」


・・・・・・・・・・・・・・・

ゴオォ…


古泉「これは…」

古泉「…閉鎖空間に靄がかかっているような空間ですね」

古泉「長門さんが言っていた抜け道は…」


古泉「…あそこですね」

古泉「しかし何故わざわざ進入を許すための仕掛けがされているのでしょう」

古泉「…もしかすると罠かもしれません」

古泉「もう少し周りを調べてみましょう…」


タッタッタッタッタ…


・・・・・・・・・・・・・・・

古泉「…どうやらここ以外の入り口はなさそうですね」

古泉「長門さんはもう何箇所入り口があると言っていましたが…塞がれてしまったのでしょうか?」

古泉「…覚悟を決めましょう」

古泉「…」


グッ…


古泉「…」


ブワッ!


古泉「!!っく…」

古泉「…なんとか無事に入る事はできました」

古泉「しかし視界が最悪ですね…何かいい方法は」


…!……。

……。…。


古泉「…誰かいますね」

古泉「会話をしているという事は、涼宮さんと架空人物なのでしょうか?」

古泉「だとすると既に力に気付いてしまっているのでしょうか…」

古泉「…行ってみましょう」


ダッダッダッダッダ…




・・・・・・・・・・・・・・・

ハルヒ「そうよ・・・そうだわ」

ハルヒ「あの女がいなかったら私とキョンはいずれ恋人になれたじゃない」

ハルヒ「それをあの女が横取りしてそのまま奪ったのよ?」

ハルヒ「私がこんなに苦しい思いをしてるのに・・・アイツはただ消えてなくなるだけ?」

ハルヒ「そんなの絶対に許さないわ!」

ハルヒ「私の100倍・・・1000倍以上の苦しみを与えてやらないと気が済まない!」

ハルヒ「イヤ、それだけじゃ物足りないわ!・・・アイツの仲間も道連れにしてやれば・・・」

ハルヒ「それだけあの女の罪は重いのよ!」

???「うふふっ♪やる気は十分に溜まってきたみたいね」

???「じゃあさっそく学校に行ってあの子を捕まえないとね~」

???「私も特別に協力してあげるっ」

ハルヒ「・・・やってやるわ・・・やってやるのよ・・・」ブツブツ

ハルヒ「あの女に・・・私以上の苦しみを・・・」

ハルヒ「あの女に・・・」


シュン・・・・・・

古泉「!…消えた?」

古泉「彼女は一体何をしようと言うのですか…!」

古泉「恋人…苦しみ?」

古泉「…!もしや彼女は、能力で残虐な行為をしようとしている?」

古泉「これは一大事だ、すぐに彼に知らせないと…!」


ザクッ!


古泉「!!…っかは…!」


ドサッ!!



???「ダメじゃない…女の子の会話を盗み聞きするなんて」

古泉「あ…あなたは…」

???「私は涼宮さんに選ばれた唯一の協力者」

???「もうすぐ涼宮さんはこの世界を自分好みに変えてしまう」

???「だから私はそれに便乗させてもらったの」

???「あの人にくっついていると面白いもの…ふふっ」

???「けど貴方が自由に動けるのはちょっとマズイかなぁ」

古泉「な…何故ですか」

???「貴方達の機関ってその気になればどんな事でもしてしまうもの」

???「だから少しだけ眠っててね?」

???「しばらくしたらこの空間も消えちゃうから、貴方も最初入った場所に戻るだけ」

???「決して消えたりしないから、安心してね?」

???「じゃ、バイバイ」


シュン…


古泉「…これは、しくじってしまいましたね」

古泉「完全に動くことができません…何かの情報操作でしょうか」

古泉「…はは、もう視界も狭くなってきました…」


シュン…


「…ここでいいのかい?何やら酷く視界が悪いようだけど」

「はい、間違いありません」

「この空間には、彼女の力によって形成され、存在していると思います」

「くっくっく…そうか、涼宮さんも随分と悪趣味なのだね。」

「――誰か――いる」

「えっ?この空間にですか?そんなはずはないのですけど…」

「まぁいいさ。ここにも涼宮さんの力が少し残っているのだろう?」

「あ、はい。後はこの空間が消えるまで待っているだけです」

「ほう。そんなに簡単なのかい…これでは少々味気ない様な気もするね」

「――もうすぐ――消える」

「分かりました。では…」

「ああ、分かっているよ」



古泉「(一体…誰が会話しているのでしょうか)」

古泉「(もう視界も途絶えて…耳も聞こえません)」

古泉「(早く…彼に知らせないと)」

古泉「(はや…く)」

古泉「(……)」


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・



澪「…まったく、放課後になるまで全然離してくれないんだから…」

梓「……」

澪「そりゃあ…みんなが心配してくれるのは嬉しかったけどさ…」

澪「なんていうかこう…スキンシップが激しすぎる気がするんだよ」

澪「ムギなんて、もうセクハラの域だったんだぞ…///」

澪「…でも私って、あんなに想ってくれる仲間がたくさんいるんだな…」

梓「……」

澪「梓も私のために頑張ってくれたんだってな。ありがとう…」

梓「……」

澪「…梓?」

梓「へっ?あ、何ですか澪先輩?」

澪「…お前、さっきからずっと黙り込んでるけど…どうかしたの?」

梓「い、いえ。何でもないんです…」

澪「…そっか」

梓「…あの」

澪「ん?」

梓「澪先輩は…古泉先輩とその後どうなったのですか?」

澪「こ、古泉君と?え、えぇっと…」

梓「…澪先輩?」

澪「いや、その…」

梓「……」

澪「…分からないんだ」

梓「え?」

澪「昨日…古泉君の家にお邪魔した所までは憶えてるのだけど…」

梓「こ、古泉先輩の家に行ったんですか!?」

澪「ち、違うんだっ!ただ雨宿りをしようと思っただけで…」

澪「で、でも…風邪引いちゃうし…服もびしょ濡れだったからシャワー貰って…」

梓「…」ゴクリッ…

澪「そ、それで古泉君もシャワー浴びて。二人で会話してたら…」

梓「し、してたら…?」

澪「そ、その…隣に寄って」

澪「…き」

梓「き?」

澪「き…キス…しちゃった…かも」

梓「!!!」ボウッ!

梓「そ、それで…それでどうなったのですかっ!」

澪「だ、だから…憶えてない」

梓「えっ?」

澪「そ、その後目覚めたら…朝になってた」

梓「そ、それって…まさか」

澪「いやっ!違う!違うぞ!ま、まだそんな事やってない…と思う」

梓「……」

澪「ただ…一応検査だけは、その…しといたほうがいいって…古泉君が」

梓「え、えっと…確か初日じゃ分からなかったと思います」

澪「ほ、本当か!?」

梓「多分…ですけど」

澪「ど、どうしよう…」オロオロ…

梓「な、何か違和感とかありませんか!?」

梓「その…歩きづらいとか…痛い、とか…うぅ」カアァ…

澪「…いや、そんな感覚はない…かな」

梓「だっ、だったら大丈夫だと思いますっ!」

澪「ほ、ホント!?」

梓「はい…」

澪「よ…よかった…」ホッ…

梓「……」

澪「ふ、二人して裸だったんだもん…びっくりしちゃった」

梓「…でも」

澪「え?」

梓「キ、キスまでは…したのですよね…?」

澪「う、うん…///」

梓「…そうですか」ニコッ

澪「梓?」

梓「私、澪先輩に言ってない事があるんです」

澪「言ってない事?」

梓「私…」

梓「私、最初は」


キキイィ!

バタンッ!


澪「…え?」


「…間違いないか?」

「…ああ、大丈夫だ」


梓「ちょ、ちょっと。何でこんな所に車止めて…」


「目標を確認、これより捕らえます」

ガシッ!


「…付いて来い」


澪「な、なにするの!?は、離してっ!」

梓「やめてくださいっ!警察呼びますよ!?」


「…おい、黙らせろ」

「はい」


ガスッ!


梓「あぐっ…!」


ドサッ…

澪「あ、梓っ!」

梓「み、澪先輩…」


「よし、車に乗せろ。時間がない」

「はい…おい、乗れ」


澪「い、いやっ!誰かっ!誰か助けて!」

澪「梓!あ、むぐぅ…!」


「目標を確保、これより移動します」


梓「澪…せんぱい…」ズルッ…


「ふん、日本なんて所詮この程度か…何故に総書記様はこんな国に怯えるというのだ」


バタンッ!

澪「…!…!」


梓「澪先輩…澪先輩!」


ブオォォォ…


梓「…何で、どうして…」

梓「意味わかんない…」ポロポロッ…

梓「何で澪先輩さらわれちゃったのっ…」

梓「なんで…澪先輩ばっかり…」ポロポロッ…

梓「…古泉先輩」

梓「古泉先輩に連絡しないと…!」




梓「…あ」

梓「そうだった…私先輩の番号知らなかったんだ…」

梓「何で…何であの時に私も登録しなかったの?」

梓「変な見栄張って…興味ないなんて事言って…」

梓「バカ…私のバカァ!!」

梓「あ…ああっ…あぁぁ…」ポロポロッ…

・・・・・・・・・・・・・・・・・・



古泉「…ぅ」

古泉「ここは…」

古泉「そうか…空間が消えて、元の場所に戻っていたのですね」


ズキンッ!


古泉「…ッツ」

古泉「こんな所で寝ている暇はありません…」

古泉「早く…早く彼の元へ…」


・・・・・・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・・・・・・・



キョン「くそっ・・・どこにいる!!」


ポタッ…


梓「・・・・・・」

キョン「!・・・たしか軽音部の・・・」

キョン「おい!平沢が何処に行ったか知ってるか!?」

梓「・・・・・・・えっ?」

キョン「・・・・どうした?」

梓「い、いえ。なんでも、ないです・・・」

梓「唯先輩なら今日私は一緒じゃなかったです」

梓「ごめんなさい・・・」

キョン「・・・わかった。邪魔したな」

梓「あ!待ってください!」



キョン「・・・どうした?」

梓「古泉先輩・・・古泉先輩は今何処にいますか?」

梓「早く先輩に知らせないと・・・私」ポロポロッ

キョン「!何かあったのか!?」

梓「お願いです!先輩の番号を教えてください!」

キョン「あ、ああ分かった!」


ズルッ…ズルッ…


古泉「はぁ…はぁ…」

古泉「…ぐっ!」


ポタッ…


古泉「も…もう少しで」


ピリリリリ…ピリリリリ…


古泉「だ、誰だ…」


ピッ


古泉「…はい、僕です」

梓「古泉先輩!」

梓「良かった…!全然繋がらないから…もう…ダメだって…」

古泉「どうか…なさったのですか?」

梓「澪先輩がっ!澪先輩が変な人達に誘拐されてしまいましたっ!!」

古泉「なっ…!」

梓「いきなり私達の前に車が止まって…男の人が先輩を…どこかに…!」ポロポロ…

梓「お願いですっ!澪先輩を助けてくださいっ!」

古泉「い、今彼女は何処にいるのですかっ!?」

梓「分かりません…車は南の方向に行ってしまいました…!」

古泉「南の方角…まさか…!」

梓「先輩!早く…早くしないと澪先輩がっ!」

梓「せ…ザッ…は…ザザッ…い…ザザザッ」


ザアァァァァァァァァァァァ…

・・・・・・・・・・・・・・・



???「あ~あ。結局やられちゃうのね…」

長門「貴女はとても優秀、だけど完全ではない」

???「せっかく涼宮さんに強化してもらったんだけどなぁ」

???「所詮私はバックアップなのね…」

長門「……」

???「まぁいいわ。どうせもう終わっちゃうし」

???「長門さん。私は先にリタイアするわね」

長門「…そう」

???「もうちょっと楽しみたかったのだけれど…まあいっか」

???「私は消えるけど、涼宮さんの事、ちゃんと頼んだわよ?」

長門「…了解した」

???「…ふふっ、長門さんも一人の女の子になっちゃうのかしら」

???「私…見てみたかったなぁ」

長門「……」

???「…もう時間ね」

???「ばいばい長門さん。みんなと幸せにね…」


サアァァァァァァ…


長門「……」


ピリリリリリ…


ピッ

長門「…何?」

古泉「長門さん…一つ聞きたい事があります」

長門「…」

古泉「今彼女…秋山さんに何が起こっているのか分かりますか?」

長門「…待って」

長門「…了解。情報を取得。」

古泉「本当ですか!?」

長門「…現在秋山澪は、国道を沿って海岸方面に移動中」

長門「状態は拘束。そして近くにこの国とは別の種族の有機生命体がいると思われる」

古泉「そ、それはどうして…」

長門「…以前秋山澪には、在日韓国人という事実とは異なる情報が満盈したと思われる」

長門「彼女の事を好ましく思っていない涼宮ハルヒは、その虚報を事実にし、攻撃の対象にした」

古泉「それでは理由になっていません!」

古泉「たとえそれが事実になったとしても、何故誘拐されなければいけないのですか!?」

長門「現在涼宮ハルヒの能力には、効力の減少、また多少のズレが確認されている」

長門「おそらく涼宮ハルヒが秋山澪を『在日韓国人』となるように望み、情報改変が行われた」

長門「しかし能力のズレにより、涼宮ハルヒの願望とは一部異なる情報に改変されたと思われる」

古泉「…!ま、まさか…」

古泉「そんな…そんな事…ある訳が…!」

長門「貴方の考えは正しい」







「秋山澪は、涼宮ハルヒの能力によるズレで『在日韓国人』ではなく『在日北朝鮮人』と改変されてしまったと思われる」





古泉「…そんな」

古泉「そんな…バカな」

長門「…現在秋山澪を拘束していると思われる有機生命体は、おそらく工作員だと思われる」

長門「彼らが国道を抜け、港にある不法侵入したと思われる船に乗り込んでしまったら」

長門「彼女はもう二度と帰ってくることはない」

古泉「……」

長門「…全ては貴方の判断に任せる」

長門「私は現在、戦闘によるアクセス負担により動ける事ができない」

長門「…ごめんなさい」

古泉「…いえ、ありがとうございました」

ピッ


古泉「何てことだ…」

古泉「…やっと彼に伝えるためにここまで来たのに」

古泉「ここまで来て…それはないでしょう?」


ドサッ


古泉「よりによって何故、どうしてあの国なのですか…」

古泉「涼宮さん、貴女はそこまでして何がしたいのですか…」


古泉「…いや、涼宮さんの所為じゃない」

古泉「これは僕の所為だ」

古泉「僕が彼女に離れていれば…こんな事にはならなかった…」

古泉「はは…傑作ですね」

古泉「神と人を天秤に乗せ、どちらも同じ価値だと判断し…」

古泉「両方選択した結果がこれですよっ!」

古泉「はははっ!笑ってください!こんなに憐れな人間はそうそういませんよ!」

古泉「あんなに盛大に決心したのに、もう約束もできなくなってしまったのですから!」

古泉「ははっ、はははっ!ははははははははははっ!」

古泉「…はは、本当に可笑しいですね」

古泉「は、ははは…」

古泉「…」

古泉「神なんて…何処にいるというんだ…」

古泉「…」

古泉「急に…傷口が開いてきました」

古泉「…僕の精神力は、こんなにも脆かったのですね…」

古泉「…はは」


ドシャッ…

・・・・・・・・・・・・・・・・・


キョン「はぁ…はぁ…はぁ…」

キョン「やっぱり見つからねぇ…」

キョン「ちくしょう!!どこだハルヒッ!!」


ドシャ…


キョン「…!誰だ!?」




古泉「……」

キョン「…古泉?」


古泉「…神とは、どうやら気まぐれのようですね…」

キョン「古泉…!お前、どうしたんだその怪我…」

ガシッ!

古泉「僕の事は構いません!良く聞いてくださいっ」

古泉「涼宮さんは今、彼女を連れて僕らの学校へと向かっています」

古泉「そして学校全体に閉鎖空間を作り出し、自分だけの環境を整えようとしています」

古泉「そこで彼女は終わりの無い拷問を始めるつもりなんですっ!」

古泉「早く学校へ戻ってくださいっ!」

キョン「でもお前、その傷だと死んじまうぞ!?」

古泉「…ッ!」

古泉「貴方は何時まで優柔不断でいるのですかっ!!」

キョン「…古泉?」

古泉「貴方が傍にいない事で彼女はどれだけ恐怖を感じているのか分かってるんですか!?」

古泉「自分が生かされ永遠に苦痛を与えられているのに、それを黙って放置するつもりなのですか!?」

古泉「貴方が自分の役目を果たさないでどうするんですか!!」

古泉「僕の様に後悔したくないのならっ…早く彼女の元へ向かってください!!」

キョン「古泉…お前」

古泉「僕の事は構いません…だから早く…早く涼宮さんを止めてください…っ」

キョン「…後で必ず助けに来てやるっ!そこを動くんじゃねぇぞ!!」


ダッダッダッダッダ…

古泉「…やっと、行ってくれましたか…」

古泉「まったく…何が自分の役目も果たせないだ…」

古泉「それを言われるのは僕の方でしょう…」

古泉「自分に励ますつもりで言ったのですが…どうやら効果はあったみたいですね」


ピッ


古泉「僕です、今すぐ海岸沿いまで車を走らせてください」

古泉「これは僕の私情です、無理な事は充分承知の上でお願いしています」

古泉「はい、今僕が彼にできることは全てやり遂げました」

古泉「お願いします…このままでは彼女が」

古泉「彼女が…死よりも恐ろしい運命を迎える事になってしまう」

古泉「お願いです…僕に力を貸してください…」

「……」


古泉「…どうか、よろしくお願いします」


ピッ


古泉「…」

古泉「これで…」

古泉「これで最後です、涼宮さん」

古泉「僕は神の真似事をした貴女に、絶対に屈しません」

古泉「それを今から…証明してみせます」

古泉「澪さん…どうかご無事で」


ダッダッダッダッダ…

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


ブオォォォ…


「…チッ、何だこの道は。クネクネして一向に進まねぇ」

「我慢しろ。検問を抜けるにはこの道しかなかったんだ」


澪「……」


「…この女、一体何に使うんだ?」

「知らないね。もう何年もこの仕事やってるんだ、いちいち調べてなんていねぇよ」

「でもまぁ…二度と太陽の光を浴びる事はないだろうな」

澪「……」ポロポロッ…


「…ふん、当然だ。我が総書記様が統治なさっている大帝国を抜け出した非国民なのだ」

「手厚い保護が受けられる事なんて、せいぜい拷問の時だけだ」


澪「……」ブルブルッ…


「いや、そうとも限らねぇぞ」

「あん?」

「コイツは見た目なかなかいい線をいってる」

「もしかしたら、どこか上の方が気に入ってモノにするかもしれないな」

「…ふっ、それは拷問と変わらないだろ?」

「ははっ、違いない」


澪「(…私、どうなっちゃうの?)」

澪「(やっと…古泉君と一緒になれたのに)」

澪「(また…離れなきゃいけないの?)」

澪「(そんなの…嫌だよ)」

澪「(誰か…誰か助けて)」

澪「(誰か…)」ポロポロ…


「…ん?なんだありゃ?」

「どうした?何かあったか」

「いや、道路の真ん中に人間が立ってやがる」

「なんだと…」

「どうする?そのまま引いちまうか?」

「いいだろう。どうせ自殺志願者か何かだ…思いっきりやってやれ」

「分かっ…え?」

「何だ…さっきまでいた筈なのに」

キキィィィィィィイ!


「…え?」


ドシャアァァァァァァァン!!


「う、うわぁ!」


ズドンッ!


澪「…ッ!」


「な、何だ!?急に車が飛び込んできやがった!」

「おいっ!何をしてるんだ!早く行けっ!」

「ダメだ…車同士がひっついて動けない!」

「クソッ!何でこんな時に事故なんて起こるんだ!?」

澪「(…な、何なの?)」

「とにかくここを離れるぞ!女連れて行け!」

「了解!…は?」

「どうしたっ!?」

「そ…空に、人がいる…」

「意味の分からない事いってないではやk」

ガシャン!

バキャッ!


「う、うわぁ!車が!車が!!」

「う、嘘だろ!?そんな事できる奴がこの日本に」

「お、おい!こっちに来るぞ!」

「急げ!船の場所はもうすぐだ!」


バンッ

・・・・・・・・・・・・・・・・・・


ゴォォォ…


森「ふぅ…久々にくだらないものを壊してしまったわね」

新川「もう少し静かに止める事はできないのか?」

森「無理ですよ…あんなの相手に手加減してたら、こっちが危なくなってしまいます」

新川「…そうか」

森「新川さんだって、いきなり車を衝突させるなんて…人質が死んだらどうするつもりだったのですか?」

新川「被害がないスピードと場所を狙ったんだ。ズレでもない限り怪我をすることはないだろう」

森「はぁ…相変わらず凄い正確度ですね」

新川「…目標が逃げる、お前は先に行け」

森「了解」


ザッ…!

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


「はぁ…はぁ…」

「もう少しで乗船口だ!このままつっ走れ!」


澪「……!」ブンッ!


ドシャッ!


澪「ッ…!」


「うおっ!?」

「こ、この女!自分から振りほどいて倒れやがった!」

「何している!早く担げ」

「このガキ!調子に乗るんじゃねぇ!」

ガシッ!


澪「ッ!!」


「おい!傷はつけるなと言われただろっ!」

「分かってる!だがこうでもしないと抵抗されるんだよ!」


グイッ!


澪「!!むーっ!」ジダバタッ


「おい!次妙なマネしてみろ!」

「その長い髪引きちぎるぞ!」

澪「…!」


「早くしろ!追っ手が来るぞ!」

澪「んんんんんっ!」ジダバタッ

「まだ抵抗する気かっ!じゃあお望み通り引きちぎって

゙シッ!


「!?」


古泉「女性に手を出す男は最低ですよ…」

澪「!!」

「何なんださっきから…俺達の邪魔ばっかりしやがって…!」


古泉「僕は彼女を返して貰いに来ただけです」

古泉「…すみませんが、その手を放していただけないでしょうか?」


「…どういう意味か分かって言ってるのか?」


古泉「ええ、勿論です」


「いい度胸だ、その勇気に応えて相手してやる。来い」


古泉「ありがとうございます、ではっ…!」

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


~学校、閉鎖空間内~



みくる「な、長門しゃん!しっかりしてくだしゃい!」

長門「……」

ハルヒ「あはははは!有希もう終わり?全然つまらないわよ!?」

長門「……」

ハルヒ「もう喋る元気もないわけね!じゃあとっとと始末してあげるっ!!」

みくる「ひ、ひえええええええぇ!!!!」


ドカッ!


ハルヒ「!?」ザッ!

森「まったく、貴女って人は…」

みくる「も、森さん!?どうしてここに…」

森「遅れてすみません、少し野暮用ができてしまいまして」

森「長門さん、ここは私に任せて、貴女は自身の再生を行ってください」

長門「…了解した、感謝する」

ハルヒ「…あんた、確か超能力者だったかしら?」

森「ええ、そうです。今まで黙っててすみません」

ハルヒ「…私を邪魔すると痛い目どころの話じゃなくなるわよ?わかってるの?」

森「…ええ、そうですね」

ハルヒ「…っ」ギリッ




森「…誰一人救われない世界を守るなんて、死んだほうがマシよ」

森「私は貴女が考えを改めてくれる事を望んでいます」

森「そうでなければ…仕方ないです」

ハルヒ「あはははっ!じゃあ死んで!私手伝ってあげるからっ!」

森「結構です。ではっ」

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


古泉「…っ」

「逃げてばっかりじゃねぇか、もう諦めろ」

古泉「…」

「俺に挑んだのが間違いだ。普通の人間が俺に勝ち目があるはずがねぇよ」

古泉「…それは、貴方の後ろにいる人を見ても、まだ言えますか?」


「…!?」バッ!


新川「手を上げろ、武器を下ろせ」


チャキ…


「…ここで撃ったらどうなるか分かってるか?」


新川「…」

新川「ああ、承知の上だ」

「…お前等、一体どこの国の組織だ」


新川「お前がそれを知る必要はない」

新川「早く仲間を連れて船で帰れ…さもなければ」


「…ふんっ、分かった」

「だが俺達はまた来るぞ。そいつの事実が変わらない限りはな」

古泉「ご安心ください、もう少しすると変わってしまうと思いますので…」


「……」


ザッ…

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

ブチッ…

澪「……」

古泉「澪さん…」

古泉「怖かったでしょう…もう大丈夫です」

澪「古泉君…」

古泉「僕が守ると言っていながら、こんな事になってしまいました…」

古泉「どうか許してください…」

澪「…」


新川「その娘か?」

古泉「はい、助けてくださってありがとうございます」

新川「…涼宮ハルヒの改変が元に戻らなかった場合、この子はまた狙われる危険性がある」

古泉「……」

新川「…この子は涼宮ハルヒの被害者だ、機関で保護する必要があるだろう」

古泉「…!新川さん…」

新川「古泉。お前が面倒をみてやれ」

新川「我々も極力、監視をすることにしよう」

古泉「…ありがとう、ございます…!」

新川「……」

古泉「澪さん!今の話聞きましたか!?」

澪「えっ…?」

古泉「もう貴女を敵視する人間はいなくなります!これでもう安心ですっ!」

古泉「もう何者も澪さんを陥れる事をしない!命を狙われる事もない!」

古泉「僕達は…もう離れる事はないのですっ!」

古泉「良かった…本当に、よかった…」







澪「…」

澪「やっと」

古泉「えっ」

澪「やっと、嬉しそうな顔してくれた…」

澪「これが古泉君の…本当の笑顔なんだね」

古泉「澪さん…」

新川「古泉、閉鎖空間が拡大している、我々も移動するぞ」

古泉「…ええ、わかりました」


ザッ…


澪「古泉君…!」

新川「その子に関しては私の方で車を手配しておこう、無事に家まで送ってくれるだろう」

古泉「分かりました…澪さん」

澪「は、はい…」

古泉「僕は今から、ある人の暴走を止めに行きます」

古泉「貴女はこれから来る車に乗って、自分の家に帰ってください」

古泉「僕が帰ってくるまで…待っていて欲しいのです」

澪「…」

新川「古泉、もういいか?」

古泉「はい、結構です。では行きましょう」


ガチャ…


澪「こ、古泉君っ!」

古泉「…なんでしょうか」








「…いってらっしゃい」

「はい、行って来ます…」





澪編終わりっ!
エピローグまでもう少し待ってて

完成した
行きます

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


ピピピピ....ピピピピ....


カチッ


古泉「おはようございます」

古泉「いやぁ今日も清清しい朝ですねぇ」

古泉「こうも気分がいいと昨日の出来事なんて忘れてしまいますよ」

古泉「神人が倒れた後、涼宮さんの能力は消滅、そして全て元の状態に改変されました」

古泉「そして涼宮さんは昨日の事を全て夢と思い込んでいますので、別に支障はないとの事です」

古泉「いやはや…平和とはいいものですね」

古泉「そして僕は一体誰に向かって喋っているのでしょうね?はっはっは…」

古泉「さて、今日も遅刻しないように早く着替えて朝食を…ん?」




時計「なぁ、お前もう俺で起きるのやめたら?また時間遅れてるぞ紀伊店のか」




古泉「…」


ガバッ!


古泉「森さんっ!この展開読んでたでしょう!?そうだと言って下さい!」

古泉「このままじゃまた遅刻じゃないですか!!」

古泉「は、早く準備を…」


ガンッ!!!


古泉「Ouch!Ouch!Ouch!」ビタンッビタンッ!!

古泉「た、たんすの角に薬指が…」

古泉「は、早く学校…に」

古泉「」



・・・・・・・・・・・・・・・





梓「澪先輩、無事に帰って来てよかったですね…」

紬「うん…そうだね」

梓「私…今回の事で反省しました。…自分がこんなに卑怯な人間なんだって」

紬「梓ちゃん?」

梓「おかしいですよね。興味のない人の携帯番号貰っちゃうなんて…」

梓「ホントに興味ないのだったら、ゴミ箱にでも捨てちゃうはずです」

紬「……」

梓「…でも、何でだかその時は捨てれませんでした」

梓「私も女ですもん…カッコいい人に興味だってありますよ」

梓「……」

紬「……」


梓「…でも、古泉先輩が澪先輩を好きになってくれてよかった」

梓「私、二人が幸せになってくれるなら…それで満足です」

梓「元々、そうするために手伝いました」

梓「それが、私のしたかった事ですから…」

紬「梓ちゃん…」

梓「……」


紬「梓ちゃん、もしかして古泉君の事…」

梓「…さっ!ムギ先輩!そろそろ朝のチャイムなっちゃいますよ!」

梓「明日は先輩の家のホールで合同練習ですっ!気合入れて頑張りましょう!」

紬「梓ちゃん…」

梓「じゃあ先輩。私先に」


ファサッ…





紬「……つらかったでしょうね」

梓「ム、ムギ先輩…何してるんですか」

紬「梓ちゃんは良く我慢したわ。私が誉めてあげる」

梓「そ、そんなこといいですから…」

紬「自分も好きになった人が、尊敬している人も好きになっていた…」

紬「そして自分はその人のために相手を諦める」

紬「こんな事できるのは、梓ちゃんだけだと思うの…」

梓「せ、先輩…お願いですから離して…」

紬「…今なら私しかいないわ」

紬「もう我慢しないで…泣いちゃってもいいのよ?」

紬「私が全部、受け止めてあげるから…」







梓「ムギ…先輩…」

紬「梓ちゃん…」

梓「私…私…」

紬「うん、わかってる」

梓「せん…ぱい…」ポロポロ…

梓「う…うぅ…ヒック…」

紬「…うん」

梓「先輩…」ポロポロ…

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・



古泉「…ふぅ」


ザッ…


ハルヒ「あっ…」

古泉「こんにちは、涼宮さん」

ハルヒ「こ、こんにちは古泉君…」

ハルヒ「……」

古泉「…涼宮さん?どうかしましたか?」

ハルヒ「…」


ハルヒ「…なんでだろう」

ハルヒ「私…古泉君にとんでもない事、しちゃった気がする」

古泉「涼宮さん…」

ハルヒ「何でだろう…私…古泉君に謝りたい…」ポロポロ…

ハルヒ「ごめんなさい…ごめん…なさい・・・」ポロポロ…




古泉「…大丈夫です、涼宮さん」

ハルヒ「…え」

古泉「あれはただの『夢』です。…涼宮さんが実際にしてしまった事ではありません」

古泉「涼宮さんは何も…悪くないのです」


ハルヒ「違う…そんなことない」

ハルヒ「そんなこと…絶対ないよ…」ポロポロ…

ハルヒ「ごめんなさい…古泉君ごめんなさい…」


古泉「…もう、怒っていませんよ」

古泉「涼宮さんが自分で悪いとわかって謝っているのですから…」

古泉「僕はもう、涼宮さんを許しましょう」ニコッ

ハルヒ「…あ、あり、がとう…」ポロポロ…

ハルヒ「古泉君…ありがとう…」

古泉「ええ、どういたしまして」ニコッ


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・




森「昨日の夜に、涼宮ハルヒはその力をなくして、全世界の秩序が元通りになった」

古泉「…はい」

森「…あの子が夢と思い込んでいるのは、都合がいいことね」

古泉「…彼女、少し変わっていました」

森「どんな風に?」

古泉「自分の事だけを考えずに、周りの事を気配る事をしていた」

古泉「これは、涼宮さんの人間としての成長を遂げれたという事でしょうね」

森「…そうなの、よかったわね」

古泉「はい…」

森「…これも、彼のおかげかしら?」

古泉「ええ、そうだと思います」

古泉「これから涼宮さんは、もっと魅力的な女性になると思いますよ?」

古泉「彼が嫉妬するくらいに、外見も、内面もね…」

森「…貴方、あんまり他の女の子を誉めてると、後ろから刺されちゃうわよ?」

古泉「はは…それは怖そうだ」

古泉「森さんはこれからどうするのですか?」

森「別に涼宮ハルヒの力がなくなったとしても、機関はなくなりはしないわよ」

森「…それに『組織』の行動も、いまいち引っかかる所があるしね…」

古泉「…森さん?」


キーンコーンカーンコーン…


森「ほら、もう時間よ。さっさと行きなさい」

古泉「そうですね。では行って来ます」

森「ええ、いってらっしゃい…」

・・・・・・・・・・・・・・・・・
 
・・・・・・・・・・

・・・・・


タッタッタッタッ…

古泉「お待たせしました。遅れてすみません…」

澪「ううん、私もさっき来た所だから」

古泉「…そうですか」

澪「うん」

古泉「僕達の部活は明日休みだそうです。どうやらそちらの練習を見に行く事ができます」

澪「そうなんだ…よかった」

古泉「明日は音楽室ですか?」

澪「ううん、部員の一人が大きなホールを貸してくれるって言ってたから、そこでみんなで合わせるの」

古泉「そうですか、それは楽しみです」ニコッ

澪「し、失敗とかしてもあまり笑わないでね?」

古泉「僕は素人ですからね。どこを失敗したなんて事は分からないと思いますよ?」

澪「…そっか」

古泉「ええ、そうです」



ギュ…



古泉「……」

澪「……///」

古泉「少し…恥ずかしいですね」

澪「…じゃあ、やめる?」

古泉「いえ、このまま行きましょう」

澪「うん」



ザッ…ザッ…ザッ…


澪「…ねぇ、古泉君」

古泉「何でしょうか?」








「…今、幸せかな?」

「…ええ、とても幸せです」








~おしまい~

終わりです
今回は結構シリアス多すぎだったな。なんか書いてるほうが落ち込んできたわ
これで澪√も終わり、あとはアイツだけなんだけど…

正直もう書く気力がない…ごめん
だからこのSSはもうここで〆にしたいと思ってる。あまりgdgdしててもよくないし…
谷口期待してた人はごめんね…

学祭や軽音部の設定がいまいちよくわからないが、
基本的にそっちはけいおん寄りの設定なのかな

ハルヒの方ではキョンは途中でハルヒ達が出るまで寝てたし、
古泉もハルヒ達の演奏中に来たから、
その間に例のパンツ騒動があったと考えれば合点がいくけど、
それだと軽音部には部員がかなりいるはずなんだよな…まあ細けぇことは(ry

つか共学設定ってことは多くの男子生徒にパンツ見られたってことだろうし、
全校にパンチラ写真が流出してたりする可能性もあるわけか

ちょっくら二次元行ってくる

>>642
見てないと思うが
ハルヒの世界での軽音部「ENOZ」が桜ヶ丘女子高の軽音部「放課後ティータイム」に変わっているという設定
だからハルヒの世界での軽音部のメンバーは軽音部に所属してなくて、体調不良になっても何も変わらない
なのでハルヒの演奏は存在しなかった事になり、どの√でもそんな描写はしてないと思う
よってキョンはともかく、古泉が学祭の時に体育館に行く理由がなくなり、古泉は見ていなかったっという事

これが俺の考えてた設定
まぁ細けぇ事は(ry

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