伊織「はじまりの、終わり」 (105)

書留あり シリアス


水瀬 伊織 18歳


私は水瀬伊織。765プロでアイドルをやってるわ

P「今日もお疲れ様、ほらオレンジジュースだ」

伊織「あら、気が利くじゃない」

アイドルを続けて、もう数年が経つ

P「これくらいの事はな」

伊織「......ありがとう」

プロデューサーのおかげで、私はトップアイドルになることが出来た

『アイドル』として最高の称号を手にいれたのだ、嬉しくない訳がない




ただ、ひとつだけ私には悩みがあった

伊織「それにしても......いつまで経っても慣れないわね」

P「どうした、嫌なのか?」

伊織「いいえ......逆よ」

伊織「こんなに毎日が楽しいだなんて、トップアイドルになる前は思いもしなかったわ」

トップアイドル。
日本で私の事を知らない人は居ない

決して大袈裟な表現では無いと思う

伊織「ただね......」

P「?」

伊織「少しだけ......嫌ってワケじゃないけど、気になることがあるのよ」

P「気になること?」

それだけに、常に私には注目の目が集まり続ける
そして常に高いレベルが私には求められている

それはもちろん『アイドル』として、そして『高校生』としてもだ

またゼミか?

伊織「最近、取材で私の『進路』についてよく聞かれるの」

私は高校3年生
世間一般では、大学受験の年

だからだろうか、最近は取材で私の進学先に関する質問が増えた

伊織「まだ決まっていない、とは答えているんだけど.....」

P「ま、お前が通っている学校も学校だしな」

そう、私が今通っている学校は国内でも随一の進学校だ

だからこそ、私がどこを目指すのかが気になるらしい

伊織「それは私だって分かってる」

伊織「それでね......」

P「?」


トップアイドルになった私だけど、まだまだ上を目指したい

そして、それは進学だって同じ気持ちだ


伊織「この事を言うのはアンタが初めてなんだけど、」

アイドルとしては、私はキラキラする事が出来たと思う

だからこそ、次は......






伊織「私、東京大学を目指そうと思ってるわ」

P「なるほどな......」

伊織「......あら、驚かないのね」

P「正直、お前ならそう言うと思ってたよ」

伊織「......やっぱりアンタは何でもお見通しなのね」

P「全部が全部そうじゃない、分からなかった事も今までにたくさんあったさ」

伊織「......それでね、東京大学を目指すのはいいんだけど」

伊織「......不安なのよ」

P「不安?」

支援

伊織「もちろん、今の私は成績が悪い訳じゃないわ」

P「ああ、それは俺もよく知ってるよ」

そう、『今の私は』成績は悪くない
むしろ上から数えた方が早い方だろう

でも、昔からそういうワケではなかった

伊織「......アンタのおかげよ」

昔の私は決して良い成績とは言えなかった

P「......俺は少し背中を押しただけ、歩きだしたのは伊織自身の足だ」

そんな時、プロデューサーが『あれ』を勧めてくれた

私は『あれ』のおかげで成績が伸び、無事に今の高校に合格した

伊織「それでも、まだ足りない気がするのよ」

あれか

ああ、「アレ」か

伊織「決して今の成績は悪くないわ」

伊織「でも、目指すのは大学の『頂点』よ」

目指すのは最難関、東京大学なのだ

伊織「だからこそ、もうひと押しが必要なの」

伊織「完璧に、確実に合格するするために」

P「......」

伊織「もう一度『あれ』の力が必要なのよ」

あれか…

伊織「おめぇにゃ7点やるよ」

P「......確か、今『あれ』はやっていないんだよな?」

伊織「ええ、勉強の仕方はしっかり学べたし」

伊織「それにいつまでも頼ってたらイケないと思ったから」

今の私はもう『あれ』をやってはいない

でも、感謝する気持ちを忘れた事はない

本当に、本当にお世話になったから

伊織「だから、もう一度だけ力を貸してほしいの」

伊織「99%を100%にする為に」

伊織「そして、100%のさらに向こう側へ行く為に」

はよ

P「なるほどな......」

P「確かに、ひとりの力で120%のパワーを出し続けるのは難しい」

P「何らかの手助けが必要になる」

伊織「えぇ、分かってるわ」

アイドルだってそう
私ひとりじゃ絶対にここまで来る事はできなかった

P「昔のお前ならひとりで突っ走って行くこともあったが......」

P「本当に成長したな、伊織」

伊織「......」

P「......分かったよ」

P「確かに、もう一度『あれ』が必要かもしれないな」

あれとは一体…

伊織「それじゃあ......!」

また『あれ』を使う時が来るなんて
懐かしさと嬉しさが胸に込み上げてくる

次はどんな驚きが待っているんだろう?

伊織「もう一度、始めましょう」









伊織「進研ゼミを!」











P「ダメだ」

伊織「なっ!!!」

P「すまないが、今回は進研ゼミを使わせる事は出来ない」

伊織「ど、どうしてよ!アンタも進研ゼミが必要なのは分かってるでしょう!?」

P「それは分かってる。進研ゼミの力は確かに凄いよ」

伊織「それじゃあ!!!」

P「......伊織には、まだ言ってなかったな」

伊織「な、なんのことよ......」

P「今までにお前達には進研ゼミの素晴らしさを伝え続けてきたつもりだ」

伊織「えぇ......それはアンタから何回も聞いたわ」

P「でもな、そんな素晴らしい進研ゼミだが......」





P「弱点がある」

進研ゼミだと!?

肇ちゃんカワイイ

伊織「弱点ですって......?」

P「ああ、確かに進研ゼミの成績を伸ばす力は大きい」

P「そして、もちろんそれには理由がある」

伊織「えぇ、私も分かってる」

伊織「短い時間で基礎が身に付くテキスト、いつでも疑問に答えてくれる質問サービス、ニガデを得点源へと変えるライブ授業」

※1日30分でしっかり基礎を身に付ける!

※24時間質問サービスで小さな疑問にもお答えします!

※一流講師によるライブ授業もアリ

伊織「あげたらキリがないわね......」

P「確かに、今伊織が挙げた例はどれも成績を伸ばす効果は絶大だ」

伊織「じゃあ、なんで......」

P「そして、どれもある『共通点』がある」

伊織「『共通点』ですって......?」

P「今伊織が挙げた例で、何か気づくことは無いか?」

伊織「気づいたこと?えーと......」

※1日30分でしっかり基礎を身に付ける!

※24時間質問サービスで小さな疑問にもお答えします!

※一流講師によるライブ授業もアリ

伊織「......」

伊織「......」

伊織「......!!!」

P「どうやら、気がついたみたいだな」

伊織「えぇ......なんとなくだけど」

P「......言ってみてくれ」

伊織「テキストも、質問サービスも、ライブ授業も......」

伊織「生徒の『分からない問題』を克服する為の指導システム」

伊織「生徒の『短所』を克復する事を主目的としているわ」

P「......その通りだ」

P「いずれも『生徒の短所を克復する事』で驚くべき得点力を誇っている」

P「それが、進研ゼミは得意なんだ」

伊織「......アンタが言いたい事が分かったわ」

P「しかし、これを言い換えれば......」










P「進研ゼミは、『生徒の元々あった長所を伸ばす事』は苦手だ」

伊織「長所を伸ばす......」

P「確かに進研ゼミもそれが出来ない訳じゃない」

P「実際に真と雪歩が東京大学に受かったのも進研ゼミがあったからだ」

伊織「そうね......」

P「しかし、元々それを主目的としていないんだ......だから限界がある」

P「今の伊織には、苦手なものは無い」

伊織「それこそ進研ゼミで短所を克復したおかげね」

P「今の伊織が進研ゼミをやれば『99%を100%にする』事は出来る」

P「だが、『100%を120%にする』事は出来ない」

真と雪歩行けたのかよ

真って東大行けるほど頭よかったか?

20点を80点にするのは楽でも80点を100点にするのは中々な

伊織「アンタが言いたい事はよく分かったわ......」

伊織「でも、それならどうすればいいのよ?」

伊織「『100%を120%にする』なんて簡単な事じゃないわ」

伊織「進研ゼミですら難しいのよ?」

そう、進研ゼミでもこれは難しいことなのだ
他の所で出来るところなんかあるのだろうか?

P「......ひとつだけ」

伊織「えっ?」

P「俺の知っている中でひとつだけ、方法がある」

支援

伊織「......」

P「『それ』は生徒の長所を伸ばすことを最も得意としている」

P「その力は、恐らく進研ゼミよりも上」

P「『100%を120%にする』事が出来るはずだ」

進研ゼミよりも上、
そんなところがあるだなんて......

伊織「『それ』......名前を教えてくれないかしら?」

P「ああ、名前は.......」









P「『Z会』だ」

なんだろう納豆とか眼鏡屋さんと同じ臭いがする

なんだこのスレ




つづけて

伊織「Z会?」

P「ああ、長所を伸ばす事に関してはZ会が一番だ」

P「そして、東京大学に合格する為にもな」

伊織「へえ、アンタが言うからには今まで東京大学に合格した数は多いんでしょうね」

伊織「100人か200人ってところかしら?」

P「昨年度だけで1000人だ」

伊織「せ、1000人ですって!?」

P「これは今までの進研ゼミ全ての東大合格者数のおよそ3分の1に相当する」

伊織「嘘でしょ......それをたった1年間で?」

P「ポイントはその指導システムにある」

この>>1はどこから金貰ってんだよwww

P「基本は通信教育......進研ゼミと変わりは無いが」

P「Z会はその科目数が非常に多い」

P「そしてその中から自分が受講したい科目を好きに選択できる」

伊織「これ以上勉強のしようが無い英語は選ばなくてもいいって訳ね」

P「ああ、お前の英語はすでに120%に到達している」

P「そしてその次に、これがZ会の最も大きな特長だ」

伊織「何かしら?」

P「Z会は、徹底した『添削指導』がある」

ゼミじゃないだと

Z会だと……

伊織「添削?それなら赤ペン先生だって居るじゃない」

P「Z会の『添削指導』は他のモノとは比べ物にならない」

P「一人一人に細かな正解までのプロセスを教える事はもちろん」

P「様々な着眼点から見た、多数の別解も指導してくれる」

伊織「別解......」

P「東京大学の試験は元々、基礎学力を求められる『バランス型』に位置つけられる物だった」

P「だが近年は様々な解答方法がある問題を出して、受験者の知識量を図る傾向がある」

伊織「そういうのもあるのね......」

P「受験者は頭の中に多くの引き出しを求められるようになった」

P「それこそひとつやふたつじゃすまない数の引き出しをな」

P「その引き出しを増やすのが、『添削指導』の別解ということだ」

伊織「すごいじゃない!話を聞いているだけで合格しそうな気がしてきたわ!」

P「ははっ、まだ気が早いぞ」

P「Z会は2段階の学習方法がある」

P「まずは1段階の『完成ステージ』で伊織の成績を100%まで伸ばすんだ」

伊織「進研ゼミならそれで終わりね」

P「だがZ会にはさらなる上の2段階、『突破ステージ』がある」

P「これで1段階の成績をさらに120%まで引き上げるんだ」

伊織「頂点のさらに向こう側......まるでSランクアイドルね」

P「さて......ここまでZ会について良い面を話してきたが」

P「Z会にも弱点はある」

ID変わってるからトリップ

伊織「Z会にも......」

P「Z会にも得意な事があれば苦手な事だってある」

P「まず始めに、テキストを解く事に少し時間が掛かる」

P「東京大学を目指す以上仕方がないことだが、この点は進研ゼミの方が上だ」

伊織「亜美や真美の時みたいに時間が無いって場合は進研ゼミの方が良いのね」

P「そして次に......」

P「『元々の生徒の長所を伸ばす事』を主目的とするZ会、こちらも言い換えれば」

伊織「『生徒の短所を克復する事』が苦手ってワケね......」

P「そうだ、Z会を始めるにはそのシステム上どうしても一定以上の学力を求められる」

P「もちろん勉強が苦手な人は出来ないってワケじゃあない、ただ」

伊織「それなら進研ゼミの方が上」

P「ああ、そういうことだ」

伊織「なるほどね......お互いの得意不得意はよく分かったわ」

P「進研ゼミの基礎を学ぶ力にZ会の応用力......」

P「そのふたつが合わさったお前なら、必ずできる」

P「Z会から始まり、合格で終わるんだ」

伊織「はじまりの、『Z(終わり)』......」

支援

P「真に雪歩、亜美と真美.....そして、美希と伊織」

P「多くの合格者を出す為にベネッセさんは頑張ってくれた」

P「少し、お休みが必要だ」

伊織「えぇ......そうね」

伊織「だからこそ、『Z会』を頑張らないと」

P「その通りだ......それじゃあ、始めよう!」

伊織「うん!」

25
こうして......はじまりの『Z(終わり)』、
私のZ会ライフがスタートした







《Z会の通信教育~高校3年生編~》






ひどい比較広告だ

P「さて、まずは申し込みからだけど」

伊織「あら、そこからやるのね」

P「実はな、Z会を始めるのは伊織だけじゃない」

伊織「私以外にも誰か居るわけ?」

P「ああ、それはな......」

「でーこちゃん!」

伊織「うっ......この声は」

美希「ミキなの!」

伊織「美希......」

美希「ミキもZ会、やるの!」

P「実は、美希も東京大学を目指している」

美希「ハニーと結婚するには、しっかりした『デキるオンナ』じゃないと駄目なの!」

伊織「結婚は置いといて......まあ、頭だけは良いからねアンタ」

美希は私と同じ学校に合格したクラスメイトでもある
それも、私が勧めた進研ゼミのおかげなんだけど

美希「むっ、だけとはひどいの」

P「そこで、今回は美希も一緒にZ会をやってもらう」

美希「やってもらうの!」

伊織「ハァ......アンタとの間にある奇妙な縁は、相変わらず切れる事は無いのね」

美希「アハッ☆」

美希「それにね、でこちゃん」

伊織「......何よ」

美希「ミキが一緒にZ会をやる理由はもうひとつあるの」

伊織「もうひとつ?」

美希「なんと......」

美希「今お友達と一緒にZ会を始めると、図書カードが貰えちゃうの!」

※友達紹介で図書カードが貰えるぞ!

伊織「............」

美希「どうしたのでこちゃん?もしかして図書カード嫌だった?」

伊織「い、いえ別に......」

伊織「(不覚にもカワイイと思ってしまったわ......)」

美希「じゃあ問題ないの!一緒に始めるの!」

支援

そして......

P「それじゃ、家に届いたらあとは各自で取り組むように」

P「何か困ったことがあれば聞いてくれ、分かる範囲なら俺も力を貸すから」

美希「わかったの!」

伊織「美希、私達は《トップレベル》コースよ」

※《トップレベル》《ハイレベル》《スタンダード》の3種類からコースが選べる!

伊織「私に置いていかれない様にすることね」

美希「むっ、でこちゃんこそミキのお尻を追いかけることにならないようにね!」

伊織「誰がアンタなんかのお尻を追いかけるのよ」

美希「うーん......ハニーは目で追いかけてくるよ」

P「えっ」

伊織「.........最低」

P「ご、誤解だ」

伊織「こんの...........バカァァァァァ!!!」

P「う、うわあぁぁぁぁ!!!」

このまえ進研だったな

数日後

伊織「アイツはこってりしぼったとして......Z会からテキストが届いたわ」

伊織「これは、アイツが言ってた添削テキストね」

伊織「中身は.....基礎問題が多いわね」

伊織「120%を目指すにしろ、まずは基礎からってことかしら」

確かに、進研ゼミの基礎問題に比べると多少難しい部分はあった

だけど、正直私にとっては簡単な問題ですぐに次に進めると思っていた

伊織「~♪」スラスラ

でも、それは間違いだったわ

支援

伊織「あら、この前の問題が返ってきてるわね」

正直そこまで難しいワケでもなかったし、
そこまで添削も無いだろうと思っていた

伊織「......!?」

しかし

伊織「な、な、なにコレ!?真っ赤じゃない!?」

※基礎からしっかり添削!

そこには、添削だらけで真っ赤に染まった私の問題用紙があった

まさか、私はいつの間にか基礎も出来なくなっていたの?

伊織「...........?」

ただ、よく見てみるとある事に気がついた

伊織「これ.....正解した問題にも添削がされているわ」

そう、正解した問題にも添削が施されていた

伊織「いやむしろ、正解した問題の方がたくさん添削がされてるわね」

※たとえ正解していても徹底した添削!

伊織「これは......別解が書かれているわね、それもひとつじゃない」

プロデューサーの言っていた別解、まさかこんな早く見るなんて

伊織「......へえ、こういう解き方もあるのね」

確かにこの問題、私は簡単に解けるわ
でも、別の解き方もこんなにあったなんて

伊織「元々あった知識を、さらに深めていく......」

伊織「これが、100%を120%にするってことなのね......」

基礎問題からこんなにも学ぶ事があるなんて
Z会、なかなかやるじゃない

なんという新機軸
春香と千早はどうしたんだ・・・

伊織「今日はこのテキスト『合格戦略シリーズ』を使うわ」

※合格戦略シリーズで受験への計画を組み上げろ!

伊織「今回は秋号なのね」

※年3回発刊でその時期に合わせたやるべきことを教えてくれる!

伊織「これは......清々しいほどに過去問題だらけね」

伊織「そして、その全ての問題が徹底的に分析されているわ」

※過去問題を徹底的に分析!さらなる応用を身につける!

伊織「これは、次回の定期テストが楽しみになってきたわね」

代行お願いします

伊織「ちょっと…ネクタイずれてるじゃない」P「すまん」

そして......

教師「それでは、テストを始めてください」

伊織「(さて......Z会の力を見てみようじゃない)」

ピラッ

伊織「(......)」

伊織「(......)」

伊織「(な、なにコレ.......)」

伊織「(全ての問題が、見ただけで頭のなかに答えが浮かんでくる......それも)」

伊織「(数ある解答例の中から、最も適切な答えが!)」



※Z会のテスト分析力は世界一



凄い.......これが

伊織「『Z会』!」

教師「(水瀬さん試験中にブツブツ言ってると思ったら突然目を見開いたり......こ、怖いわね)」

伊織
英100 数98 国100 理99 地100

美希
英100 数100 国100 理99 地100

P「ま......まさかここまでやるなんて」

P「お、驚いたよ......」

美希「Z会のおかげなの!」

伊織「私も驚いたわ、問題を見ただけで最も適切な答えが浮かんできたんですもの」

P「なるほど......もうその領域に踏み込めたのか」

P「本来ならもう少し経たないとその感覚は身に付かない物なんだが......」

伊織「まあ、この伊織ちゃんにかかればどうってことないわね!」

美希「でもでこちゃん、ミキにひとつも勝ってないの」

伊織「うっ」

美希「ミキのお尻は追いかけないんじゃなかったの?アハッ☆」

伊織「ぐぬぬ......つ、次は私の勝ちよ!」

美希「おぉー、それは楽しみにしてるの」

美希「でも、もしまたミキが勝ったら......」

伊織「......?」

美希「その時は、ハニーにミキのお願いを何でも一つ聞いてもらうの!」

伊織「お願い......?」

美希「あっ、ちなみにミキのお願いはハニーと結婚することなの」

伊織「なっ!?」

P「お、おい待てなんだその話は!」

美希「ハニーも『デキるオンナ』の方が好きでしょ?」

伊織「......」

P「い、いやまず俺の話をだな......」

伊織「美希」

美希「何?でこちゃん」

伊織「それは、本気で言ってるの?」

美希「ミキはいつでも本気だよ?」

伊織「.........分かった」

伊織「アンタのその台詞、私に対する挑戦だと受け取ったわ!」

美希「流石でこちゃんなの!」

伊織「アンタが勝てばプロデューサーは好きにすれば良いわ、でも」

伊織「私が勝てば、プロデューサーにひとつ私のお願いを聞いてもらうわ」

伊織「アンタには、もう絶対負けないんだから!」

美希「......うん、良いよ!ミキも絶対負けないの!」

P「(俺の意志は無視なのか......)」

その夜

伊織「次の勝負、絶対に負けられない!」

もちろん美希の事は、
恥ずかしくて口には出さないけど大切な存在だと思ってる

だけど、今回は負けられない

絶対に勝たないと......!

伊織「その為にも2段階目の『突破ステージ』へ進むわ」

※ステップアップで合格を確実にしろ!

伊織「この問題は......確かに今までに比べるとかなり難しいわね」

※2段階目は入試問題も混ぜ合わせた究極の問題ばかり!

伊織「もちろん、解けないわけじゃないわ......」

でも、ただ解くだけではダメなのよ
目指すのは100%を越えること

ただ解くのではなく、最も適切な回答を導き出せなければダメだ

それを1段階目で私は教えられた

伊織「そんな時は『映像授業』の出番ね」

※極力無駄を省いた映像授業は質の高い教育が受けられる

伊織「なるほど......ほとんどが問題ごとのポイント説明ね」

※ポイントを押さえて適切な回答が導き出せる!

伊織「そして、ただ授業を受けるだけじゃない」カチッ

伊織「再生速度を1.5倍にする......これで90分授業も60分授業になるわ」

※操作自由の映像授業だからこそ、自分にあった方法で勉強が出来る!

伊織「よし......これで、今度こそ!」

>>62
伊織「ちょっと…ネクタイずれてるじゃない」P「すまん」
伊織「ちょっと…ネクタイずれてるじゃない」P「すまん」 - SSまとめ速報
(http://hayabusa.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1379335644/)

教師「それでは、テストを始めてください」

伊織「......」

ピラッ

伊織「(.........よし)」

伊織「(心も落ち着いているし、問題も簡単)」

伊織「(そして最も適切な解答も浮かんでくる)」



※Z会のテスト分析力は世界一



伊織「(今度こそ、必ず......!)」

伊織「(それにしても.......)」

美希「(~♪)」カキカキ

伊織「(美希、楽しそうに問題を解いてるわ......)」

伊織「(まるでステージでダンスを躍ってるみたいね)」

そうよ......
ただ解くだけじゃあダメ

これは私達のステージなのよ

しっかり楽しまないと!

伊織「(~♪)」カキカキ

教師「(水瀬さんと星井さんが揺れながらすっごくニヤニヤしてて怖いわ......)」

ミキのお尻おいかけたい

これは面白い

ってか
進研とZ会の分析て
実際そういうモノなの?

数日後

教師「それでは、テストを返します」

伊織「......」

教師「次、水瀬さん」

伊織「はい」

教師「水瀬さん、あなたは.......」

まさか......
点数が良くなかったのかしら......?

教師「素晴らしいわっ!!!」

伊織「えっ」

教師「私はこの職に就いてもう短くないけど、こんな解答をしたのはあなたが始めてよ!」

教師「ニヤニヤしてて怖かったけど、素晴らしいわ!」

伊織「あ、ありがとうございます......」

教師「本当に凄いわ、そこで......」

教師「本来ならこのテスト、100点満点だけど......」

伊織「.......!!!」

[水瀬 伊織 101点]

伊織「101点......」

教師「その1点は、こんなに素晴らしい物を見せてくれた水瀬さんへのお礼よ」

教師「これからも頑張ってね!」

伊織「......はい!ありがとうございます!」

伊織「やったわ......!」

伊織「ついに......」

ついにたどり着いたわ、
100%の向こう側......





『100%を120%にする』事に!!!

支援

いやまだ101%だろ

伊織
英101 数100 国101 理100 歴100

美希
英101 数100 国100 理100 歴100

伊織「私の勝ちね!美希!」

美希「そ、そんな......」

あの後、私はもうひとつの教科でも同様の理由で100点以上の点数をとることが出来た

美希も101点を貰っていたが、私がわずか1点の差で上回った

美希「でこちゃんがもし全部100点でも勝てないし、ミキが必ず勝つと思ってたの......」

伊織「......」

美希「......」

伊織「......負けは負けよ。プロデューサーには私のお願いを聞いてもらうわ」

美希「はにぃ......」

P「........俺に何をして欲しいんだ」

伊織「......私と」

伊織「私と......」

美希「......」

P「......」






伊織「私と765プロの皆を、必ずSランクアイドルにしなさい」






P「!」

美希「でこちゃん......?」

支援

美希「でこちゃん......どうしてなの?」

伊織「どうしてって?」

美希「ハニーと好きなことができるチャンスなんだよ?」

伊織「......最初は私だってそういう事を考えてたわ」

伊織「でも、気づいたのよ」

P「気づいた?」

伊織「こんな形でプロデューサーとそういう関係になったって、それは私の力じゃない」

伊織「あくまでもそういう関係は自分の力で手にいれるべきだ、ってね」

美希「でこちゃん......」

伊織「それにアンタだって、願い事がなくたって毎日プロデューサーにくっついてるじゃないの」

美希「......アハッ」

伊織「とにかく、こういう事は自分の力でなんとかするわ」

美希「でこちゃん......ありがとう」

伊織「.........でもね、Sランクアイドルは別よ」

P「......」

伊織「私だけの力じゃ、絶対になれないわ」

伊織「美希やアイドルの皆、社長、律子に小鳥」

伊織「そして......プロデューサー」

P「......」

伊織「全員の力を合わせて、やっと見えてくる」

伊織「だから、アンタは必ず私達をSランクにする為に働きなさい」

伊織「私も、その為ならもっともっと努力するわ」

美希「ミ、ミキも同じなの!」

美希「ハニーと一緒にもっともっとキラキラしたい!」

美希「その為なら、ミキはなんだってやるの!」

P「お前達......」

伊織「忘れないで......私やアンタ、全員を合わせて765プロなのよ」

P「分かった......約束する」

P「お前達を必ずSランクまで行かせてやる」

P「トップアイドルのさらに向こう側へ、12人全員を!」

美希「ハニーなら絶対大丈夫なの!」

伊織「私達をここまで来させてくれたのよ、アンタなら出来るわ」

P「ああ......ありがとう!」

ちくしょうZ会やりたくなってきた

伊織「さて、Sランクになるには全ての要素が必要よ」

伊織「歌唱力、演技力、美貌も」

伊織「そして、もちろん学力も例外では無いわ」

美希「ミキ、でこちゃんと一緒にぜったい合格するの!」

伊織「ええ、私も同じ気持ちよ」

伊織「美希......アンタと必ず合格してみせるわ!」


こうして......
またひとつ絆を深めた私達は、
Z会で最後の確認を行った

大丈夫、今の私と美希は120%に到達している
必ず合格できる!してみせる!


そして、ついに......

伊織「ついに来たわね......」

美希「うん、でもね......不思議なの」

美希「まったく緊張しないの、それどころか自信に溢れてるの」

伊織「そうね......私も同じだわ」

伊織「すでに入試対策はバッチリよ」

※まるで本番のような入試対策で、緊張を自信に変える!

今の私に緊張はまったくない
むしろ、自信に満ちているわ

美希「ねえ、でこちゃん」

伊織「なにかしら?」

美希「最後に、あれやろっか!」

伊織「私はやよいじゃないけど......良いわ」

美希「それじゃあいくの!」




美希「ハイ!」

伊織「ターッチ!」

イェイ!




伊織「さあ、行きましょう!」

美希「うんっ!」

試験官「それでは始めてください」

伊織「(......)」

美希「(......)」

ピラッ

伊織「(焦ることはないわ......)」

美希「(これまでZ会でやってきたことをやればいいの)」

伊織「(そうすれば......ほら)」

伊織「(全ての答えが......見えてきた)」

美希「(これも、これもこれも......)」

伊織「(ただ答えを書くだけじゃダメ、大事なのは......)」




伊織・美希「(最も適切な解答!)」




そして......

伊織「またまたアンタと同じね、それも東京大学」

美希「でこちゃんは、ミキと一緒は嫌だった?」

伊織「.........いいえ、嬉しい」

伊織「またアンタと一緒に居ることができて、とても嬉しいわ」

美希「えっ?でこちゃん......今なんて」

伊織「に、二度は言わないわよ」

美希「......うん!」

美希「美希もでこちゃんと一緒に居れて、とっても嬉しいの!」

美希「これからも頑張ろうね、アハッ☆」

伊織「アンタこそ、この伊織ちゃんがビシバシ鍛えてあげるから覚悟しなさい!」

伊織「にひひっ♪」

こうして私達は、Z会のおかげで東京大学に合格した

そして私と美希はプロデューサーのおかげで、
インテリスーパーアイドルとしてさらにテレビや雑誌に引っ張りだこになった

今はまだAランクだけど、
このままいけばSランクも時間の問題だろう

『アイドル』としても『高校生』としても結果を残すことが出来た

これ以上ないくらい私は幸せだ


伊織「だけど......」


私には、まだやり残していることがある

支援

P「伊織、今日もお疲れさま」

P「ほら......オレンジジュースだ」

伊織「ええ、ありがとう」

P「......お前は成長したよ」

伊織「......」

P「このまま行けば、お前は765プロのSランク第一号になる」

P「本当に頑張ったな......伊織」

伊織「ねえ、プロデューサー......」

P「?」

伊織「この間の話、覚えてる?」

支援

もはや冒頭だけで「あぁ、コイツか」とわかるようになってしまった

P「お前達全員をSランクにする話か?」

伊織「えぇ、それもそうだけど......もうひとつ」

P「もうひとつ......」

伊織「私とアンタの関係の話よ」

P「俺と伊織の......」

伊織「前に私が言ったでしょ?こういう事は自分の力でするべきだって」

伊織「だから、今言うわ」

伊織「卑怯な手も何も使わない、正々堂々アンタに」

P「......」

伊織「私は、アンタのことが好き」

P「.........」

伊織「アンタも気付いてるでしょ?私、こういう性格だから隠し事が下手なの」

伊織「だから、私はもう逃げない」

伊織「他の誰よりも、私はアンタの事が好きよ」

P「...」

P「......」

P「.........伊織」

P「俺達はプロデューサーとアイドルだ、そんな関係には」

伊織「分かってる」

P「だったら......」

伊織「だから、待っててほしい」

支援

P「えっ?」

伊織「私がSランクになって、思いっきりキラキラして」

伊織「そして、やり残したことはもうない......」

伊織「その時が来たら......もう一度返事を聞かせて欲しいの」

P「......」

伊織「大丈夫、私とアンタ......それに皆が居ればSランクなんてすぐよ」

伊織「時間は掛けないわ、だから......」

伊織「それまで、待っててくれる?」

P「......」

P「......」

P「......分かった」

伊織「!」

P「......待ってるさ」

伊織「プロデューサー......!」

P「すぐにお前達をSランクにしてやる」

P「......そしてその時は、必ず俺の答えを聞かせる」

P「だから、それまで返事はとっておくよ」

伊織「......うん!」

P「......さてと」

P「よーし、これからはビシバシ行くからな、しっかりついてこいよ!」

伊織「大丈夫!この伊織ちゃんにかかればそんなの楽勝よ!」

伊織「にひひっ!」

これで、私の話はおしまい

Z会のおかげで私達はさらに上のステージへ行くことができた

その事には本当に、本当に感謝しているわ

伊織「この物語は『Z(終わり)』で始まって、合格で終わる」

伊織「確かにその通りだと思うわ......」

伊織「でも、この気持ちだけは違う」







伊織「私の恋は『P(アンタ)』で始まって、終わることはないのよ!」







おしまい

よかった
乙です


相変わらずオチはキメやがって
俺もZ会に申し込んでくるわ

亜美「ミキミキ......良かったの?」

真美「このままじゃ、いおりんに兄ちゃんとられちゃうよ?」

美希「良いの!でこちゃんならハニーを任せてもいいかなってカンジ!」

美希「それにね......」

亜美「?」

美希「略奪愛を狙うのも悪くないの!」

真美「ミキミキ......お主もワルですな~」

美希「真美や亜美だってショージキそうしたいでしょ?」

亜美「ミキミキ......亜美、やるよ!」

真美「真美も......兄ちゃんを奪っちゃうYo!」

美希「アハッ★」

亜美・真美「んっふっふ~★」

律子「じ、事務所が黒いオーラで包まれてて怖いわ......」




おしまい★

進研ゼミだけではなくたまにはZ会もいいと思った

ちょくちょくでる進研ゼミとか亜美真美とかの話は
伊織「あんたには分かんないわよ!」 P「……」

真美「真美はもう、手遅れなのかもし れない」

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