長門「…貴方の家に泊めてほしい」(836)

ハルヒの力によって騒動が起こり、長門の協力で無事解決、
というお決まりの展開の後…

PM8:34 駅前の広場
みくる「一時はどうなるかと思いました…」

古泉「全くです。また長門さんに助けられてしまいましたね」

キョン「今回もありがとな、長門」

長門「構わない、これも私の仕事」

キョン「そうか…(とはいえ毎度毎度助けられてるからな…)」

キョン「長門、なんかしてほしいこと無いか?」

長門「?」

キョン「や、また厄介になっちまったしな、何か礼のひとつでも、
と思ったんだが…」

長門「…そのような物は」

長門「…」

みくる「長門さん?」

キョン「(長門が悩んでる…?)」

長門「…それなら1つ頼みがある」

キョン「おう、俺にできることなら」

長門「…貴方の家に泊めてほしい」

古泉「!?」 みくる「ふぇ!?」 キョン…は?」

× キョン…は?」
○ キョン「…は?」


キョン「長門、それはどういう…」

長門「私はこの惑星で活動する際に、この惑星における概念や思想、常識を理解した」

長門「しかし知識として理解しても私という個体は理解できない物も存在する」

キョン「(つまり…感情では理解できない、て事か?)」

長門「それは…『家族』」

古泉「…ほう」

長門「私達ヒューマノイド・インターフェースには、この惑星で言う親や兄弟といった
概念は存在しない」

みくる「そうなんですかぁ…」

キョン「(統合思念体が親で、朝倉とかが親戚で…てのも違うだろうからな)」

長門「私は家族と言う物を理解したい、それにはその中に身を置くのが最も理解しやすい」

キョン「(なんだかやや強引な気もするが…)」

古泉「なるほど、それでですか」

キョン「…自分から言っといてなんだが、なぜ俺なんだ?」

長門「…私が親しくしている人物は多くない」

キョン「それでも、女の朝比奈さんとか…って、」

みくる「…私、一人暮らしです…」

キョン「そうでしょうね…」

古泉「ちなみに僕もです」

キョン「お前はいい」

キョン「じゃあハルヒは…ってあいつは論外か」

長門「涼宮ハルヒと過度な接触を取るのは好ましくない」

キョン「それで俺か…」

長門「許可を」

キョン「……まあ、俺としては構わないが…両親にはなんて言えばいいんだ、
男ならともかく、女となると…」

古泉「情報操作を使うんですか?」

キョン「というか使ってもらわんと困るな、流石に上手い言い訳は思いつかん」

長門「…そう、分かった」

みくる「どれぐらいの間泊まるんですか?」

長門「…1週間程が望ましい」

キョン「そんなんでいいのか?」

長門「家族という概念を理解するには充分」

キョン「(…というか、1ヶ月も2ヶ月も家の中に長門がいたら落ち着かない気がする)」

キョン「まあ…それなら早速明日からでもいいぞ」

長門「分かった」

遅くて済まん 書き溜めが手元にないんだ…

PM9:56 キョン自室

キョン「もしもし」

古泉『何の御用でしょうか?』

キョン「さっきの、どう思う?」

古泉『どう、とは?』

キョン「長門の事だ突然あんな事言い出すから驚いたんだが」

古泉『僕もです…というか彼女にお礼をしたいと言ったのは貴方ではなかったでしょうか?』

キョン「そりゃそうだが、まさかあんな頼みだとはおもわんだろうが」

古泉『…迷惑だと思っているのですか?』

キョン「まさか、だったら許可なんかせん それにお前の言うとおり、出来る事なら
なんでもしてやりたい、と言ったのは俺だ 迷惑になんか思うか
……まあ困惑はしているがな」

古泉『…そうですか』

古泉『一応、統合思念体が水面下で動いている、というのでは無いようです
おそらく彼女の本心でしょう 僕個人もそうだと思います』

古泉『心配は無いでしょうが、もし何かあればお手伝いさせていただきますよ…友人として』

キョン「…すまん、じゃあな」

古泉『ええ、おやすみなさい』ピッ

キョン「(家族を知りたい…?)」

キョン「(あいつが人間らしくなって来た事の表れなんだろうか…)」

キョン「(…親も兄弟もいない感覚、というのは分からんな)」

キョン「(あいつがそういうのに興味を持ったこと自体は喜ぶべきなんだろうが…)」

キョン「…」

キョン「駄目だ、頭が回らん、さっさと風呂入って宿題やって寝るか…」

AM7:00 キョン自室

ジリリリリリ

キョン「………ん、朝か…」

妹「キョンく~ん起きて!」ボスッ

キョン「ゴフゥッ!!」

キョン「のしかかるなお前…今起きたとこだったんだよ…」ピクピク

妹「そうなの?ごめんねー」

キョン「……まあいい」

妹「早く早く~有希ちゃんはもう起きてるんだよ~」

キョン「分かった分かった、今行くから………え?」

誰も見てないっぽいし止めようかな…


ドタドタドタ ガラッ

母「ちょっと朝からあんたうるさいわよ!」

キョン「いや、ごめん…て」

長門「おはよう」

キョン「…なぜお前がいる!?」

母「あんたまだ寝ぼけてるの?」

キョン「は?」

母「困っている有希ちゃんを泊めてやってほしいって連れて来たのはあんたでしょうが」

AM7:32 キョン自室

長門「昨日、明日からでいいと言ったのはあなた」

キョン「普通は夕方、学校が終わってからだと思うだろうが 朝起きてお前が
いてビックリだぞこっちは」

長門「…ごめんなさい」シュン

キョン「う…いや俺も悪かった…それよりもだな」

キョン「米を茶碗に3杯もたいらげちまって」

長門「白菜の漬物がおいしくてつい」

キョン「…家族の中ではどうなってるんだ?」

長門「マンションの私の部屋に一時的に住めなくなってしまい、路頭に迷っていた
私を見かねた貴方が、この家に居候させてくれた事になっている」

キョン「…あたりさわりの無いエピソードだな、いつからだ?」

長門「2週間前からという事にしている」

キョン「そうか…ちなみに、なんでお前の部屋は住めなくなっちまったんだ?」

長門「ガスの元栓の閉め忘れで部屋が爆発してしまった」

キョン「クレヨンしんちゃんかよ」

※臼井先生のご冥福をお祈りします

キョン「いってきまーす」

母「2人とも気をつけるのよー」

シャー(自転車の音)

長門「…」

キョン「(居候している少女を後ろに乗せて自転車で登校…ものっそい青春くさいな…)」

キョン「で?今の所どうだった?俺の家族と過ごして」

長門「…朝食がおいしかった」

キョン「いやそうじゃなくて」

長門「…そうではない、本当においしかった」

キョン「?」

長門「摂取している栄養分等は変わらない筈なのに…上手く言葉では伝達できないけど」

長門「1人で食事を摂るのとは少し違った」

キョン「…!」

キョン(だったら、もう少しゆっくり味わって、食う量は少な目にしてくれよ

キョン「(…いままで長門と食事したことはあったが、こういう反応をしたのは初めてだ…)」

キョン「(家族のあたたかみ、に触れたという奴なのだろうか…)」

キョン「(俺ですら、はっきりと感じたことはないんだが)」

キョン「(なんかくすぐったいな…)」

長門「貴方の母は『今度は奈良漬を買ってきてあげる』と言っていた」

キョン「漬物が気に入ったのは分かったから」

>>27 その通りだww

テクテク

キョン「あー、この坂はいつ上っても辛いな…」

キョン「長門はキツくないのか?」

長門「キツい、とはどういう事?」スタスタ

キョン「…なんでもない」

キョン「(こいつはその気になればこの格好のまま富士山登頂ぐらいしそうだけどな…)」

谷口「いよう、キョン」

保守頼みの即興も書き溜めも三流
三流でも保守を頼む際には再開時間を告げるのが礼儀

即興でも書き溜めでも完結してこそ二流

批判があろうがROM専が多かろうが
淡々と一定の速度で投下し完結させるのが一流

放置は畜生
パート化は外道
完結もしてないのにレスするのは興醒めだ

批判や指摘も支援や保守と同じだ
学ぶことがあったなら完結してから礼を言うか、SSで返せ

何が言いたいかというと
期待してるから支援

>>33 済まんかった

キョン「おう(出やがったな)」

谷口「おっ長門も一緒か」

谷口「Aマイナーの女子を連れて登校とはお前もやるじゃねーか」ボソッ

キョン「茶化すな馬鹿野郎」

谷口 「そうは言うがな 俺ランクAマイナーとなるとあとは2組の…」

キョン「(…こういうときのコイツはウザくていかん 無視だ無視…ん?)」

キョン「長門、他の奴らは情報操作したのか?」ボソッ

長門「…貴方の家族以外では、マンションの住人、管理人など、最低限の人間しか操作していない」

キョン「そうか(そうでなきゃ女子が俺の家に居候なんて情報、谷口もとっくに知ってるはずだからな…)」

キョン「となると問題は…」

AM8:25 教室

ハルヒ「今日は割と早く来たのね」

キョン「うるせえ(問題は…コイツだ)」

AM9:23 教室(授業中)

教師「人という字は人と人が支えあって…」

キョン「(…ハルヒが、長門が俺の家に泊まってるなんて知ったら…)」

キョン「(考えたくもねえ…)」

キョン「(長門に、他の連中もその件について知ってるってことにしてもらうか…)」

キョン「(駄目だ、それはそれで面倒くさいことになりかねん…)」

キョン「(となると、ハルヒに隠し通すしか…)」

キョン「(…俺なんでこんなに苦労してんだ?)」

PM4:13 文芸部室前廊下

キョン「別にやましい事じゃないんだから普通に言ってしまおうかとも思ったんだが…」

古泉「それで涼宮さんが納得すると?」

キョン「だよな…」

古泉「このまま黙っている方が懸命だと思いますよ、僕は」

キョン「そうだな…はあ、こんなことになろうとはな」

古泉「長門さんにお礼をするんでしょう?」

キョン「分かってるさ」

みくる「着替え終わりましたー…」

ガチャ

キョン「あ、朝比奈さん!(馬鹿なッ…ミニスカポリス…だとッ…)」

みくる「うう…」

ハルヒ「最近近所でいたずらする小学生が出てきてねー、困ってるのよ」

古泉「それでこの格好の朝比奈さんに注意してもらう、というわけですね」

キョン「(お前はさらっと状況を把握すんな!)」

ハルヒ「こんな可愛い格好した警察官に注意されたら言うこと聞くに決まってるわよ!」

キョン「(確かに可愛い…じゃなくて、何か間違ってる気がするし、そもそも警察官じゃねえし!)」

ハルヒ「さあいくわよみくるちゃん!!」

みくる「ふえええ~!」

長門「…」

キョン「お、おい待てハルヒ!!」

PM 8:40 キョン自室

キョン「あー疲れた・・・」

キョン「結局小学生は見つかるも、言うことを聞かんばかりか俺は脛蹴っ飛ばされるし
朝比奈さんは尻を触られるし…」

キョン「まあなんだかんだ悪さはしないと古泉が言い聞かせたし安心かな…」

コンコン

キョン「へいへい」

ガチャ

キョン「長門か、晩飯のカレーはどうだった?」

長門「レトルトとは違うおいしさだった」

キョン「そうか、で、何の用だ?」

長門「…何をすればいいのか分からない」

キョン「へ?」

長門「1人のときは夕食を摂った以降は入浴してしばらく読書をしたあと
就寝するだけだった」

キョン「…なるほど」

長門「本も無いのでもう寝ようとしたら貴方の妹に『寝るのは早すぎる』と
言われた」

キョン「…まだ9時前だからな」

長門「貴方はこの時間何をしているの」

キョン「どうって…この時間はテレビとか…」

キョン「…そういやお前の部屋ってテレビ無かったけど、なんでだ?」

長門「…テレビと呼ばれる媒体からの情報を必要だとは思わなかった」

キョン「そうか…まあ、じゃあテレビ観ようか」

ピッ

テレビ「…での捜索が以前として難航したまま…」 ピッ

テレビ「いとーしさとーせつーなさをー」ピッ

テレビ「ズクダンズンブングン!ズク」ピッ

テレビ「ターラッタラタター」

キョン「映画か…今日はドラマとかはやってないし、コイツお笑いは好きそうだとは
思えんしこれにするか…」

20分後

「ダダダダダダダ!(マシンガンの音)」「ぐあああああああ!」「うおおおおおおお!」

長門「…」

キョン「…長門、楽しいか…?」

長門「ユニーク」

キョン「人がバッタバッタ死んでんだけど…」

さらに30分後
「は…ああん…」「うっ…く…」ギシギシ

長門「…」

キョン「(し…しまったああああああ!!まさかベッドシーンがあるとはあああああ!!)」

キョン「(気、気まずい…さりとてこのタイミングでチャンネル替えるのも…)」

キョン「…」

キョン「…な、長門…楽しいか…?」

長門「ユニーク」

キョン「…そうか…(終われ…早く終われッ…)」

ガチャ

妹「キョンくーん有希ちゃんは」

テレビ「んあああああああーッ!!」

キョン 長門 妹 「…」

バタン

妹「おかーさーん キョンくんと有希ちゃんがエッチな映画観てるよー」

キョン「待てええええええええええ!!」

長門「ユニーク」

翌日 PM4:33 文芸部室

古泉「それは災難でしたね…」

キョン「釈明に1時間半かかったぞ…今朝も妹とお袋に変な目で見られっぱなしだし」

キョン「親父には『いいか、お前の気持ちは分からんでもない、だが物事には順序が・・・』
とか諭されるし…長門はただ奈良漬を食べていたけど」

古泉「ははは…」

キョン「(親父は『まずはお前たち同士で』とかいったあたりでお袋の粛清を受けたけどな)」

ガチャ

ハルヒ「何の話?」

キョン「ん?長門と映画を観たって…」

ハルヒ「あんたが映画を…有希と?」

キョン「!(しまった!!)」

ハルヒ「…有希と一緒に映画を観たって言うこと!?」

キョン「いや、そういう意味じゃなくてだな」

ハルヒ「じゃあどういうことなの!?」

キョン「違う、俺と長門がそれぞれの部屋で同じ映画を観たってだけだ!」

ハルヒ「有希の部屋は前に行ったけどテレビ無かったじゃない!」

キョン「(ぐッ…)な、長門が観たのは、ココに越してくる前の話だ!
そのときは長門もテレビ観てたんだよ!!」

ハルヒ「……そうなの有希?」

長門「…そう」

ハルヒ「ふ~ん…なんか怪しいわね…」

      ,.ィ , - 、._     、
.      ,イ/ l/       ̄ ̄`ヽ!__
     ト/ |' {              `ヽ.            ,ヘ
    N│ ヽ. `                 ヽ         /ヽ /  ∨
   N.ヽ.ヽ、            ,        }    l\/  `′
.  ヽヽ.\         ,.ィイハ       |   _|まず長門が言った「…そう」を見てみろ
   ヾニー __ _ -=_彡ソノ u_\ヽ、   |  \これを英字で表記すると「…sou」
.      ゙̄r=<‐モミ、ニr;==ェ;ュ<_ゞ-=7´ヽ   >これを組み替えると「uso…」
.       l    ̄リーh ` ー‐‐' l‐''´冫)'./ ∠__これを日本語に直と「うそ…」
       ゙iー- イ'__ ヽ、..___ノ   トr‐'    /
       l   `___,.、     u ./│    /_つまり!『…そう』とは『嘘』を表す言葉だったのだ!!
.        ヽ.  }z‐r--|     /  ト,        |  ,、
           >、`ー-- '  ./  / |ヽ     l/ ヽ   ,ヘ
      _,./| ヽ`ー--‐ _´.. ‐''´   ./  \、       \/ ヽ/
-‐ '''"  ̄ /  :|   ,ゝ=<      /    | `'''‐- 、.._
     /   !./l;';';';';';';\    ./    │   _
      _,> '´|l. ミ:ゝ、;';';_/,´\  ./|._ , --、 | i´!⌒!l  r:,=i
.     |     |:.l. /';';';';';|=  ヽ/:.| .|l⌒l lニ._ | ゙ー=':| |. L._」 ))
      l.    |:.:.l./';';';';';';'!    /:.:.| i´|.ー‐' | / |    |. !   l
.     l.   |:.:.:.!';';';';';';';'|  /:.:.:.:!.|"'|.   l'  │-==:|. ! ==l   ,. -‐;
     l   |:.:.:.:l;';';';';';';';| /:.:.:.:.:| i=!ー=;: l   |    l. |   | /   //
       l  |:.:.:.:.:l;';';';';';';'|/:.:.:.:.:.:.!│ l    l、 :|    | } _|,.{::  7 ))
        l  |:.:.:.:.:.:l;';';';';'/:.:.:.:.:.:.:.:| |__,.ヽ、__,. ヽ._」 ー=:::レ'  ::::::|;   7
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.       l |:.:.:.:.:.:.:∨:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.!   /ヽ::: `:::    ::::  ....::..../

PM 6:24 下校中

キョン「うかつだったな…もう少し慎重にならねば」

古泉「…女性の、とりわけ涼宮さんの勘は鋭いですからね、
お気をつけたほうがいいかと」

キョン「勘…」

古泉「まあ、涼宮さんを騙し続けている僕が言うのも何ですが…では僕はここで」

キョン「おう」

長門「さよなら」

>>66 な、なんだってー

PM 7:38 キョン宅風呂場

キョン「あ~今日も疲れた」

キョン「…嘘を隠す為に嘘をつく…」

キョン「ぶっちゃけ、不本意ながらハルヒを騙したことは多々あったが…こんなに苦労するパターンは
初めてだ…」

キョン「やっぱ言っちまおうか…いや、朝比奈さんと擬似デートしたのがばれた時も
大変だったしやっぱり黙っておくのがいいか…」

キョン「気付かれまいと気疲れする…」

キョン「…アホな事言ってないで上がろう…」ザバッ

ガラガラ

キョン「ん?」

長門「…」

キョン「…」

長門「…」

キョン「…」

キョン「くぁwせdrftgyふじこlp;@:!?」

バシャッ(慌てて浴槽に入る)

キョン「な…何で入ってくるんだお前!?」

長門「貴方の母が風呂に入れと」

キョン「誰かが入ってるときはまず確認しろよ!」

長門「そういう物だと思っていた」

キョン「それだったら全国どこも混浴だろうが!(なんだこのベタ展開!)」

キョン「というか…」

キョン「お前…身体隠せ!!(といいつ眼が離せん!?)」

長門「…何で隠せばいい?」

キョン「何でもいい!そこらにタオルでも…
(ぐぉ…シミひとつ無く真っ白な肌が…じゃねえだろ俺!!)」


キョン「おおおおおお!!(俺の理性よ!!)」ジャバッ(後ろを向く)

キョン「とりあえずこれで…」

ガラッ

母「有希ちゃーんお湯のほうは…」ピタ

母「あんたなんでまだ入ってんの!いつもならもう上がってるじゃない!!」

キョン「た、たまたま考え事してたんだ!!」

母「女の子に恥かかせといて責任逃れするつもり!?」

キョン「そんな無茶苦茶な理論があるか!!」

妹「おとーさーん、キョンくんが有希ちゃんの裸みてるー」

キョン「呼ぶな!」

父「なにい!」ダダダダダガラッ

母「見るな!」ドスッ

父「アベシ!!」

長門「…」ユニーク

×長門「…」ユニーク
○長門「…ユニーク 」

翌日PM4:34 文芸部室

古泉「それは確かにユニークですね」

キョン「貴様…本心だとしたらこっちにも考えってモンが」

古泉「すいません冗談です」

キョン「晩飯抜きの上日付が変わるまで説教されたぞ(親父も)」

湯に行く

古泉「…それはお気の毒に」

キョン「結局長門が『彼に悪気は無かったから許してあげて』とか言ってくれたから
お袋の怒りも解けたんだが」

古泉「…なんだかまた長門さんに助けられてしまいましたね」

キョン「こんな助けられ方はされたくなかったが…長門、ありがとうな」

長門「…いい」ペラリ(本をめくる)

キョン「(正直いまだにしっくりこないんだが…いいか)」

狩野w

キョン「(しかしこんな話他人にはできんな…谷口なんかには特に)」

キョン「いや…それ以上に)」

バタン!!

ハルヒ「遅れてゴメーン!!」

キョン「(…こいつには絶対!!)」

ハルヒ「…何よキョン」

キョン「いや別に(もうボロを出してたまるか)」

ハルヒ「有希~今日も難しそうな本読んでるわね~」

ヒョイッ(長門の本を覗く)

長門「…難しくは無い」

ハルヒ「どうみても簡単そうには…」

ハルヒ「…?」クンクン

キョン 古泉 長門 「?」

ハルヒ「有希…あんたシャンプー替えた?」

キョン「(ゲッ!?)」

さて申し訳ないがいまから夜勤だ…

早く始められたとして夜中、もしかしたら明日の朝になる可能性がある

それでもいいから読みたいという貴方にはぜひ保守をお願いしたい

夜勤(笑)

無職(笑)>>>>夜勤(笑)

谷「チェーンジ!」
キョン「な…!」
谷「ふふ…いい属性をもらった」
という保守

ハルヒ「? なんだろこの匂い、どこかで嗅いだことあるような……」

キョン「!!」ギク

ハルヒ「……」

古泉「……」

キョン「……」ドキドキ

ハルヒ「あっ! あれ……」

ハルヒ「え、なんで……どうして……」

キョン「こ、これはだなハルヒ! ちゃんと訳がアッ――」

ハルヒ「有希!」

長門「?」

ハルヒ「なんで男物のシャンプーなんて使ってんのよ! ちゃんと女物使いなさい!」

キョン「……」

ハルヒ「それとトリートメントもしてないでしょ!? あーもー、毛先がすごい痛んじゃってるじゃないの!」

長門「そう」

古泉「やれやれ、ですね」

キョン「俺の台詞盗んな。使用料払え」

古泉「黙れカスラック」

古泉「ところで、今日を入れてあと4日ほどでしたか。長門さんが貴方の家に泊まるのは」

キョン「そうだが?」

古泉「この調子では、いつかバレますね。これからは我々がサポートします」

戻って参りました>>1です
保守ありがとう
今日で終わらせたい

では部室のシーンから

キョン「(シャンプーの匂いだと…そんなところからボロが!?…てか)」

キョン「お前…そういう話するのか…?」

ハルヒ「何それ失礼ね!!頭から水ぶっ掛ければいい男と違って女はデリケートなのよ!!」

キョン「(男だって頭と身体位洗うしお前の口からデリケートなんて言葉が出るとはな…それより)」

ハルヒ「有希、そのシャンプーどこのメーカーなの?」

長門「○○○社の×××という製品」

ハルヒ「それ男物じゃない」

キョン「(うぐッ…!!)」

キョン「(しまった…我が家は男2女2だから女性用もあるのだが…昨日ゴタゴタしてたからな…)」

ハルヒ「なんとなく髪もゴワゴワしてる気がするし…何で男物なんて使ったの?」

キョン「(落ち着け…長門が間違って買っただけ、ということにすれば…)」

長門「…新しく買う際に間違ってしまった」

キョン「(いいぞ長門!)」

ハルヒ「ふうん……じゃあ今から買いに行きましょ!!それが今日の活動!!」

キョン「何だそりゃ!?」

PM5:13 地元雑貨店

ハルヒ「これなんかどう!?」

みくる「そうですねぇ」

長門「…」



キョン「連れてきといて、『男どもは時間潰してなさい』なんて勝手な…」

古泉「女性陣の生活用品の買い物に口を出せますか?」

キョン「まあ…それもそうだが」

キョン「しかし…勘が鋭いとは聞いたが、まさか嗅覚まで鋭いとはな…」

古泉「それもそうですが…このままではどこからばれるかわかりませんね」

古泉「一応涼宮さん絡みですし…『機関』で協力できるかもしれませんが?」

キョン「そこまで大きな話にしたくないんだがな…」

キョン「それに、これは俺が長門にしてやってる礼だからな…なるべくは」

母「あんたここで何やってるの?」

キョン「お…お袋!?」

キョン「(な…なんというバッドタイミング!)」

キョン「(まさかお袋の口からハルヒに伝わるとは思わなかったから…お袋には口止めしてねえ!!)」

母「あら…あなたは確か…」

古泉「古泉一樹です、ご無沙汰ですお母様」

母「あら古泉くん、相変わらず男前ねえ」

キョン「な…なあお袋…?」

ハルヒ「買い物終わったわよー!」

キョン「ゲッ!?」

ハルヒ「あれ…キョンのお母さん?」

母「あら、ハルヒちゃんとみくるちゃんと…有希ちゃん!」

みくる「こんにちは」

長門「…」ペコ

母「今日の晩御飯はマーボー豆腐よ、有希ちゃんは辛いものは…」

キョン「お袋おおおおおお!!」ガシッ ダダダダ(母を連れて走る)

一同「!?」

母「ちょっと何すんのよ!」

キョン「言ってなかったけど、長門が家にいる事はハルヒ達には内緒なんだ!」

母「あらそうなの?」

キョン「ほら、男子の家に女子が泊まってるなんて、変な噂立っちゃまずいだろ?」

母「…それもそうね、有希ちゃんが可哀想だわ」

キョン「(俺はいいのか…)…そういう事だから、あと」

キョン「長門は辛いもん大丈夫だ、カレーだって辛口食べてたろ?」

母「そういえば3杯も食べてたわね」

PM 9:48 キョン宅廊下

キョン「やっと風呂入れた…」

昨夜 母『野郎どもは9時過ぎてから風呂入んなさい!!』

キョン『野郎ども…』

父『そんな…疲れてひとっ風呂浴びたいと思』

母『分 か っ た か し ら ? 』

キョンと父『はい分かりました』

キョン「それにしても…」

キョン「ハルヒの奴…完全に怪しんでやがった…」

キョン「あの後ジト目で睨まれたからな…」

キョン「このままだと時間の問題だな…」

ガチャ

テレビ「容疑者はこれで4人、誰が犯人なんだ…」

妹「どきどき」

長門「…」

キョン「(サスペンスか…このシリーズはこないだみたいな際どいシーンはないから安心か…)」

妹「有希ちゃんは誰が犯人だと思う?」

長門「…犯人は専務」

長門「出張に行ったと見せかけ1時間後の特急で社に戻り、被害者を急いで殺害した後再び特急で戻り、
翌朝の出張先の会議に参加した」

妹「え~そうなの~?」

キョン「…」

50分後

テレビ「貴方が犯人だ!特急を使うとは考えたみたいだが甘かったな!!」

テレビ「そうさ!!専務の俺が殺したんだ!!俺はあいつに弱みを…」

妹「有希ちゃんすごーい!! 名探偵だ!!」

長門「…」

キョン「…(長門に迷宮入り事件のファイルでも見せれば全部解決しそうだな)」

キョン「お前ら…もう寝ろ」

>>230
ありがとう
戦艦が鹿の家族と過ごすお話なんだなwシュールで好きだ

>>231 ちょwwm待てwwww

翌日 PM12:20 キーンコーンカーンコーン

谷口「キョン!昼飯食おうぜ!」

キョン「悪いな、今日はハルヒ達と食う事になってんだ」

国木田「SOS団の集まり?」

キョン「まあな」

谷口「またあのけったいな団か…でも朝比奈さんにはよろしくな」

キョン「…じゃあな(誰が伝えるか)」

ガチャ 

キョン「うぃーす」

ハルヒ「遅い!!」

キョン「すぐに教室から出てくお前が早いんだ…で?なんだ突然」

ハルヒ「別に…たまにはいいじゃない皆でお昼食べたって」

ハルヒ「それに放課後の活動内容も話せるし…今度からこうしようかしら」

キョン「(平和なプライベートタイムをこれ以上削ろうというのか…)」

みくる「お先に頂いてます」

キョン「いえ、お構いなく(朝比奈さんの弁当可愛いなあ…)」

キョン「さ~ってと…食べますか」パカ

古泉「…!!」

キョン「ん…?なんだこいず」

ハルヒ「キョン…何であんたと有希のお弁当中身が同じなの?」

キョン「いっ!?(お袋ぉぉぉぉ!!)」

ハルヒ「おかずのレイアウトまで全く同じ…なんで!?」

キョン「い、いや…(う…流石にお袋は責められん…俺自身そこまで頭が
回らなかったからな…それより)」

キョン「ぐ・・・偶然だろ?(上手い言い訳が思いつかん!!)」

みんな見てて面白い?

ハルヒ「こんな偶然ある!?」

ハルヒ「昨日も思ったけど…あんたなんか隠してるでしょ!?」

キョン「そんな事、ねえよ!!」

ハルヒ「嘘!!」

みくる「はわわ・・・」

古泉「…」

キョン「(もう、限界か…)」

キョン「ハルヒ、実は」

長門「偶然ではない」

一同「!?」

長門「昨日、彼の母親と合った時、話をした」

長門「私が、弁当を上手く作れないと言ったら、彼の母がアドバイスをしてくれた」

長門「栄養のバランス、どんなおかずがいい、彩りも考えるべき、味付け、など」

長門「彼の母親は、おそらく翌日の彼の弁当を参考に話をした、と思われる」

キョン「(長門…)」

長門「その為、全く同じ内容の弁当になってしまった」

長門「彼に責任は無い」

ハルヒ「…なんだ、そうだったの」

ハルヒ「それより、有希がそんなに料理に凝ってるとは知らなかったわ」

キョン「という事だ、ハルヒ(…た、助かった…)」

みくる 古泉「ホッ…」

PM6:17 下校中

キョン「寿命が縮むかと思った…」

古泉「貴方が弁当の蓋を開ける直前になって気付いたのですが…すみません」

キョン「よせ、お前が謝る事じゃないんだ…それより長門」

長門「?」

キョン「すまなかった…お前に余計な気を使わせちまった」

長門「いい、貴方の責任でもない…発端は私」

キョン「…そうかもしれんが…」

古泉「それはそうと明日は土曜日ですが…」

キョン「いつもの不思議発見デーか」

古泉「お気を付けて…明日は丸1日涼宮さんと一緒ですから」

キョン「学校ある日は、不本意ながらハルヒとはいつも一緒だ」

古泉「そうでしたね…本当に『機関』のサポートは必要ありませんか?」

キョン「ああ…昨日も言ったが大事にしたくはないし」

キョン「それに、俺が長門に礼をしたいと言い出したんだ、なるべく俺の力でどうにかしたい」

長門「…」

古泉「あなたもつくづく苦労人ですね」

キョン「お前だって変わらんだろ」

よせっ谷口!これ以上締めるな!

>>251どっか他所でやれwww

PM 7:23 キョン宅 廊下

キョン「さ~て今日の晩飯は…」

ガラッ

キョン「…おう?」

長門「…」トントントン

母「ちょっと!あんたもたまには手伝いなさい!」ジャアアアア

キョン「(長門が…エプロンつけて野菜を切ってる?)」

母「有希ちゃんがお夕飯のお手伝いしたい、っていうから肉じゃがやって貰ってるのよ
あんたも見習いなさい!」

キョン「へえ…(エプロン姿の長門か…初めて見たけど結構…)」

母「…何変な目で見てるのあんた?」

キョン「え?いや別に…」ギクッ

母「あんたすでに前科2犯なのよ?次、有希ちゃんに何かしたら私刑の上死刑だからね」

キョン「(どっかで聞いたような台詞だ…)」

キョン「…で、長門が手伝うからってわざわざ肉じゃがに?」

母「せっかくだから教えてあげようと思ってね 女の子は肉じゃが位作れないと
お嫁の貰い手が無いわよ」

キョン「(長門が、嫁…?いかん、邪な妄想が…)」

父「お前だって結婚したての頃は、肉じゃがなんてまともに…」

母「…」ジロリ

父「…さて、今日の野球はどこが勝つかな…」

キョン「(父上…)」

PM 7:43 キョン宅 食卓

妹「いただきまーす!」

キョン「さて肉じゃがの味は、と…」パク

キョン「…」モグモグ

キョン「旨い…」

妹「おいしい!」

父「味が染みてるな」

母「でしょう!良かったわね有希ちゃん」

長門「…」コク

母「これでいつでもお嫁に行けるわよ有希ちゃん!」

長門「…」コク

キョン「…」ズルルル(味噌汁を飲む)

妹「ねえ!有希ちゃんキョンくんのお嫁さんになりなよ!!」ニパッ

キョン「ブ――――――ッ!!」(味噌汁を噴く)

父「ぎゃああああああ!熱い!!ワカメが!!!目にッ!?」

キョン「ちょ、お前何言って…」

母「そうよ、こんなスカポンタンに有希ちゃんは任せられないわよ」

キョン「スカポンタン!?」

母「有希ちゃん、お嫁に行くのは高学歴高収入高身長で性格のいいイケメンの
所にしなさい!」

長門「………」コク

キョン「そこでうなずくなよ傷つくだろ!」

妹「キョンくんのスカポンタンー!」

キョン「黙れ!」

アハハハハハ…



父「ねえ、誰かタオルくれない…?」

PM 11:21 キョン宅 廊下

キョン「妹の奴は?」

長門「すでに寝た」

キョン「そか…肉じゃが、旨かったぜ」

長門「そう、良かった」

キョン「じゃあ明日は探検だから、さっさと寝るかな」

キョン「おやすみ長門」

長門「おやすみ」

パタン

長門「…」

翌日 AM 8:32 キョン宅→駅前へ

シャー・・・(自転車)

キョン「昨日も言ったけど、俺とお前が揃って着くわけにいかんからな、
到着する間隔を空けよう」

長門「分かった」

キッ

キョン「さーてと…げ、他の3人はもういる、じゃああっちの道から回って合流してくれ」

長門「…」コク

キョン「さて、俺は…!」

キョン「(まてよ…ここで出て行けば俺はビリじゃない、罰金は免れる!)」

キョン「(待て、それは長門におごらせるという意味だ、いかん!)」

キョン「(しかし、長門も金はあるだろうし…)」

キョン「(いやいや、仮にもあいつは女だ…)」

キョン「(待て、俺はハルヒの自己中ルールで、いったい幾ら払ってきた!?)」

キョン「(だが、それは俺の責任でもあって…)」

キョン「(どうする…俺は…)」

キョン「(俺は…)」

キョン「(俺はッ…!)」

AM 9:08 駅前喫茶店

ハルヒ「またアンタがビリとはね…ちっとは学習しなさいよ!」

キョン「…へいへい(…俺もそこまで腐ってはいなかった…)」

長門「…」

ハルヒ「さて、恒例のくじ引きといきましょうか!!」

古泉「そうですね」

ハルヒ「じゃあみくるちゃんから…はい!」

AM 9:32 駅前商店街

キョン「このメンツか…」

古泉「珍しいですか?」

みくる「そんな気もしますねぇ」

古泉「ところで…涼宮さんの事ですが」

キョン「?」

古泉「お弁当の件はごまかせたみたいですが、貴方と長門さんへの疑いを
完全に晴らすには至らなかったようです」

キョン「やっぱりか…」

古泉「今頃、長門さんに色々質問してるかもしれませんね」

キョン「かもな…でもあいつの口からボロはまず出ないだろうし、安心かな」

みくる「そういえば…長門さんはどんな様子なんですか?」

キョン「え…(そういえば朝比奈さんにはあんま説明してなかったな…エロハプニングもあったし)」

キョン「分かりました、お話しますよ(なるべくオブラートに包んだ表現で…)」

みくる「…キョンくん、エッチなのはいけないと思います」

キョン「だから不可抗力なんですって…(ダメージを0には出来なかったか…)」

古泉「それにしても驚きですね」

みくる「…本当です」

キョン「何が?」

古泉「…僕らからすれば、サスペンスドラマを観たり、肉じゃがを作る長門さんなんて、
想像が出来ませんよ」

キョン「それも…そうだな」

古泉「環境に順応して、『家族』というものに溶け込めてる証拠だと思いますよ」

キョン「そうか…」

古泉「それは貴方が望んでいた『長門さんが普通の女子高生になる』事にもつながります」

キョン「だといいんだがな」

みくる「あの…それに、最近の長門さんは凄く楽しそうに見えます」

キョン「長門が?」

みくる「もちろん、表情に出てるわけじゃないけど…なんていうか、雰囲気が、はずんでるような気がします」

キョン「う~ん…(そこまでは俺も分からなかったが…女同士じゃないと分からんもんなのだろうか)」

キョン「(そんなのが長門にあるのかは知らんが)…ま、あいつが喜んでるならいいですよ」

古泉「それにしても長門さんの肉じゃがですか…ぜひお相伴に預かりたかったですね」

みくる「私も、ちょっと興味あります…」

キョン「案外、頼めば作ってくれるんじゃないですか?」

PM 12:29 駅近くのファミリーレストラン 

ハルヒ「なんか見つかった?」

キョン「な~んにも」

ハルヒ「ちゃんと探したの? 3人で雑談してたんじゃないでしょうね」

キョン「お前こそ、長門と何してたんだよ」

ハルヒ「ちゃんと探してたわよ!塀の下とか建物の隙間とか」

キョン「(不思議ってのはそんな無くし物みたいな形ではねぇだろ)」

ハルヒ「じゃあ、食べ終わったら午後のくじ引きだからね!」

PM 1:13 駅前

キョン「(で、午後はコイツか)」

長門「…」

キョン「例によってだが…図書館でも行くか?」

長門「…」コク

スタスタ

キョン「さっきもハルヒに訊いたが…午前中は何してた?」

長門「涼宮ハルヒが色々な所を覗くのを、ついていった」

キョン「やっぱりか」

長門「…あと最近、貴方と何か無かったか、と質問をいくつか」

キョン「(古泉の言ったとおり、まだ疑ってるのか…)…なんて答えた?」

長門「…特に何も無い、と」

キョン「そっか…ならいい」

長門「…貴方は?」

キョン「え?」

長門「貴方は古泉一樹と朝比奈みくると、何をしていたの」

キョン「何って、お前は最近どうしてんのか、って訊くから、家族と上手くやってる、
って伝えたぞ」

長門「…そう」

キョン「(コイツが、俺が何してたか、なんて訊くとは珍しいな…)」

キョン「そろそろ図書か…ん?なんか騒がしくないか?」

女子中学生1「だから!さっきから謝ってるでしょ!?」

チンピラ1「うるせぇ!そんなんじゃ謝ったことにはならねえ!」

女子中学生2「ううう…ゴメンナサイ…」ガタガタ

キョン「(げ…見るからにマズい場面だ…)」

チンピラ2「オラオラ見せもんじゃねえぞ!!」

通行人「…」チラチラ

長門「…」

キョン「(通行人も見て見ぬふり…普通はそうだろうな)」

女子中学生1「だいたいぶつかってきたのはあんた達でしょ!?」

チンピラ1「黙れクソガキ!手前のオトモダチが俺の服にアイスつけちまってなぁ…」

チンピラ2「コイツの服、何千円ってレベルじゃねえんだぜ…弁償だなこりゃ」ニヤニヤ

女子中学生2「そ、そんなあ…」ガタガタ

チンピラ3「それとも、払えないんなら、カラダで払ってもらうしかねぇな…」ニヤニヤ

キョン「(ク…クソ野郎…)」

長門との濡れはありますか

女子中学生1「痛い、離しなさいよ!!」

キョン「(く…見て見ぬふり…なんて…出来ねえ!)」

スッ

キョン「長門!?」

ガシッ

チンピラ!「んだ手前!?」

女子中学生1 2「!!」

>>305 ごめん…エロは用意してないんだ でも良かったら読んで

長門「その少女達は怯えている…手を離すべき」

チンピラ2「ああ!?」

長門「それにその服は一般的な綿やナイロンで構成されている…この国の通貨価値にして数百円」

チンピラ1「く…このガキ、出鱈目言ってっと」

長門「離すべきだと言っている」ギリギリ

チンピラ1「ぐあああッ!?なんつー力で…」

バッ(腕を振り払う)

チンピラ1「く…調子にのんじゃねえガキが!」ヒュオッ

キョン「長門!!」

パシッ

長門「…」 ブンッ(チンピラを投げる)

チンピラ1「ぐああ!!」ドシャッ

チンピラ2、3「ち…おああああ!!」

長門「…」スッ スッ

チンピラ2「なんだこのガキ…速え!?」

長門「…」ヒュン ガッ ドカッ(一撃ずつ入れる)

チンピラ2,3「ぐわああ!!」ドシャドシャッ

女子中学生1「お姉さん後ろ!」

チンピラ1「う・・・おらああああああ!!」

長門「…!」

ドガッ

なんかありがちな展開になってスマソ

キョン「ぐうッ…!」

長門「…!」

警察「こら!!お前達何してんだー!!」

チンピラ1「やべッ…!?」ガシッ

長門「…逃がさない」

ごめん ちょいシリアスな所も入れようと思ってたんだけど

PM 2:56 警察署前

女子中学生1,2「ありがとうございました…」

長門「謝らなくていい 貴方たちは悪くない」

女子中学生2「お兄さんも…大丈夫ですか?」

キョン「いいさ たいしたこと無いから」

女子中学生1,2「そうですか…じゃあさようなら」

長門「…ごめんなさい」

キョン「?」

長門「私のせいで貴方に怪我をさせてしまった」

キョン「気にしてないからさ」

長門「…」スッ(怪我をした部分に手をやる)

シュウウウ…

キョン「痛みが消えた…(情報操作か)」

キョン「(傷も消えたな…)それにしても驚いたぜ あそこで長門が出て行くとはな」

長門「あそこではああするべきだと判断した」

長門「しかしその為に貴方を危険にさらしてしまった…これでは意味が無い」

キョン「そんな事ないさ お前がああやって女の子を助けた時、嬉しかったぜ
お前にもああいう面があると分かったからな」

長門「…」

長門「貴方こそ…何故私をかばった? 私ならどうとでも対処できた」

キョン「だろうな…でもお前と同じさ、あそこではああするべきだと判断したのさ」

長門「…?」

キョン「人間って、そういう所あるんだよ 理屈では分かってても感情が納得できない、つうか」

長門「…」

キョン「お前には理解できないかもしれんが…頭使って理詰めで考えるのが全てじゃない、
そういうのじゃ割り切れない時だってあるんだよ…人って」

キョン「とか語るにはちょっとカッコ悪かったけどな…」

長門「…そんなことはない」

キョン「今からじゃあまり居られんが、図書館行くか?」

長門「…」コク



ハルヒ『アンタ今何時だと思ってんの!?」

キョン「済まん…今から行く!!(長門が根を張っちまったみたいになってんだよッ…!!)」

PM 4:26 駅前喫茶店

ハルヒ「全く…時間にルーズすぎよアンタ!!」

キョン「…悪かったな」

ハルヒ「長い時間待たせて…ちょっとトイレ行ってくるわ!」スタスタ

キョン「(トイレ行くなんて大声で言うな…デリケートじゃ無かったのか?)

みくる「あの…キョンくん大丈夫でしたか?」

キョン「え?」

古泉「何があったかは把握してます、涼宮さんにはお伝えしてませんけど…
…すみません、その気になれば『機関』でどうにか出来たんですが」

キョン「いいんだ、心配かけたな」

みくる「悪い人に殴られたって聞いたんですけど…平気ですか?」

キョン「ええ、長門に治してもらいました(…それに、去年の冬、改変された世界の貴女に
ひっぱたかれたのより全然マシです)」

古泉「長門さんも無事のようで良かったです…それより」

キョン「?」

古泉「涼宮さんですが…貴方と長門さんの疑惑をはっきりさせるために、
何かするつもりのようです」

キョン「何かって何だ?」

古泉「…そこまでは、おっと帰ってこられたようです」


PM4:56 駅前

ハルヒ「じゃあ今日の活動はお開き!また明後日学校でね!!」

キョン「おう」

古泉「では」

みくる「さようならぁ」

長門「…さよなら」

キョン「さて、ハルヒも行ったようだし長門を拾って…」

ピリリリリリリ 

キョン「電話か?」 ピッ

キョン「もしもし」

古泉『古泉です …単刀直入に言います、涼宮さんが貴方を尾行しています』

キョン「は?」

古泉『どうやら…貴方が長門さんと逢引でもしてるのでは、と考えたようで…」

キョン「逢引て…」

古泉『僕と朝比奈さんは長門さんの尾行を命じられて…まあ僕らは事情を知ってますし、
そもそも長門さんを尾行なんてまず成功しませんから、とっくに合流してますけど」

キョン「面倒くせぇ…」

古泉「…僕らが貴方に事情を知ったと思われてはまずいです、もう電話を切ってください
後はメールでお伝えします」

キョン「…おう」ピッ

キョン「…(何気無い感じで…)」キョロキョロ

…………

キョン「(ハルヒは見当たらん…そりゃ見つかるように尾行なんかしないか…)」

数分後

チャララン♪ チャララン♪

キョン「(古泉からメールか…後でマナーモードにしとこう)」ピッ

古泉『貴方は自転車、涼宮さんは徒歩、ですが無理に撒こうとせず、どこかで時間を潰して下さい、
その間に長門さんが貴方の家に帰るのが得策かと思われます』

キョン「(まあ、下手に怪しまれなくていいか…)」

ガチャ シャー…



ハルヒ「(…動いた!)」

PM 5:12 本屋

キョン「(ハルヒがどっかから見てるとなると…下手な本は読めんな)」

キョン「(当たり障り無く、漫画雑誌でも読むか…)」

10分後

キョン「(この漫画…いい加減全員本気で戦えよ!能力隠しやがって…)」

キョン「(『なん…だと…』ばっかじゃねえか 展開も遅いし…)」

キョン「(ま、今後に期待、か…)」


ハルヒ「(…漫画読んでるだけね…)」


関係ありませんが>>1はBLEACHの大ファンです

ブーッブーッ

キョン「(…古泉からか)」

古泉『長門さんは無事貴方の家に帰りました 大丈夫だと思われます』

キョン「(よし…)」

ウィーン

ハルヒ「(出てきた!)」


キョン「…よし、帰るか」ボソッ

ハルヒ「!」

シャー…

ブーッブーッ

キョン「(!…またか)」

古泉『今涼宮さんからメールで、長門さんが無事帰ったか、と確認がありました
帰ったと伝えましたが、察するに貴方が帰宅するまで諦めないようです』

キョン「(もうただのストーカーじゃねえか…)」

キョン「ま、帰るしかないがな…」

シャー…

ハルヒ「(…家の方向…本当に帰るつもりかしら…)」タッタッタッ

シャー…

ブーッブーッ

キョン「(!…またか)」

古泉『今涼宮さんからメールで、長門さんが無事帰ったか、と確認がありました
帰ったと伝えましたが、察するに貴方が帰宅するまで諦めないようです』

キョン「(もうただのスカトロじゃねえか…)」

キョン「ま、帰るしかないがな…」

シャー…

ハルヒ「(…家の方向…本当に帰るつもりかしら…)」ブッブッブリーッ

>>1がBLEACHの大ファンというところに非常に好感を持った

PM 5:34 キョン宅前

キキッ

キョン「ふう…(やっと帰れた…)」

キョン「(これでハルヒも疑いを解くか…)」


ハルヒ「…普通に帰っただけ…)」

ハルヒ「(ホントになにも隠してなかったのかしら…?)」

ハルヒ「(なんか変に疑って悪かった気もするし、今日は)」

ガチャ

妹「有希ちゃん早く早くー!」

キョン ハルヒ「!?」

>>395 さらに言うとかませ犬扱いの駒村隊長が好き

妹「あ、キョンくんお帰りー」

キョン「(お帰りーじゃねえええええええ!)」

ハルヒ「(今、有希ちゃんって…)」

スッ

長門「…」

キョン「(な…長門…!?)」

ハルヒ「!!」

>>394 ちょwwよく見たら俺の文章じゃねぇww

妹「おかーさんが、お夕飯の材料切らしちゃったから、お使い行ってきてって!」

キョン「…はは…」

妹「お釣りでお菓子買っていいって言うから、有希ちゃんも一緒にって!!」ニパッ

長門「ごめんなさい…断れなかった…」

キョン「(これはもうだめかもわからんな…)」

ガシッ

キョン「…!!」ギリギリギリ(ゆっくり後ろを向く)

ハルヒ「…キョ~ン…?」

キョン「ハ…ハルヒ!(待つまでも無くだめか!!)」

妹「あ~ハルにゃんだ!!」

ハルヒ「久しぶりね妹ちゃん…あと…有希も…」

長門「…」

キョン「ハルヒ…何故ここに…?」

ハルヒ「最近あんたらが怪しいから尾行してきたのよ…」

キョン「(ですよね…)」

ハルヒ「…なんでこんな時間にあんたの家に有希が居て…なんで夕飯のお買い物に行くのか…」



ハルヒ「説明しなさあああああああい!!」

キョン「やっぱりこうなんのかああああ!!」

さて、非常に良い所だが今日も楽しい夜勤でございます
言い訳をするなら、昨日の段階では今日はOFFだったのだが…
「明日も頼む」という上司に断りきれず………いえなんでもないです…

さて、「ふざけんなまた止めんのかこの社会のクズ!!」という方はともかく、
「まあ完結するまで待とうじゃないの」という方や、
「べ、別にアンタのSSなんかに興味なんか無いんだからね!」という方には
やっぱり保守をお願いしたい
まあ、明日まで持たせてくれるんなら雑談してても構わんです
明日には必ず終わらせるから!!

あとチンピラの所はちょっとやり過ぎたかなと反省してる
正直スマンかった

ぬる保゜守

朝起きたら「えッもう10月なの!?」と我が眼を疑った>>1です
保守ありがとう!!
今日中には完結させるから
ではハルヒにばれちゃったシーンから

PM 5:44 キョン宅近くの公園

妹「じゃあお菓子買うまでに来てね!」

長門「…」コク

ハルヒ「…」

キョン「…」

通りすがりの少年「ママ、どうしてあのおにいちゃんすなばにせいざしてるの?」

その母親「シッ、見ちゃいけません!!」

キョン「……なあハルヒ、やっぱ正座は」

ハルヒ「黙りなさい」

キョン「はい」

>>569
ごちゃごちゃ言わんとさっさとせぇや糞ニート

>>572 ごめん 糞は認めるけど糞なりに一応働いてるんで…


みくる「あ、涼宮さん…と…キョンくん…」

古泉「…ばれてしまったようですね」ボソッ

ハルヒ「来たわね」

ハルヒ「有希がマンションに着いたって訊いてから時間はそんなに経ってないのに、有希が
キョンの家に居るって事は…あんたらも一枚噛んでたのね?」ギロ

みくる「ぴっ!」

古泉「…涼宮さん…その…」

キョン「(どうする、長門はお袋に弁当を教わりに来た事にすれば…)」

ハルヒ「…」イライラ

キョン「…(駄目だ、変な嘘をついてまたややこしくするのはごめんだ…)」

キョン「(しゃあない、ゲロっちまおう…)」

長門「それは私が」

キョン「長門、いいんだ…わかったハルヒ、全部話そう」

数分後

ハルヒ「…有希がキョンの家に居候してたって事?」

キョン「…そういう事だ」

ハルヒ「…そうなの有希?正直に言いなさい」

長門「そう」

ハルヒ「で、あんた達もそれを知っていた、と」

古泉「…まぁ、成り行きで」

キョン「…(納得してくれたか…?)」

ハルヒ「それにしても部屋がガス爆発ってどういう事なの」

キョン「いや、そこは俺もいまだに納得してない」

ハルヒ「だいたいなんであんたんとこなの?普通女子が男子の家に居候する!?」

キョン「長門が困ってる、ってお袋に言ったらぜひ泊めてあげなさい、って言うから」

ハルヒ「ふうん…あんた、それをいい事に有希にヘンな事してないでしょうね?」

キョン「す、するかそんな事!(キッパリなかったとは言えん…)」

ハルヒ「…まあこの3週間何があったかは後で訊くわ、特に怪しかった最近1週間をね」

キョン「(そうか、長門は3週間泊まってる事になってるんだった…なんて言おう…)」

ハルヒ「…まあ有希の事はいいわ、それ以上の問題は…」

ハルヒ「あんたらがグルになってあたしを騙してた事よ!!」

一同「!」

ハルヒ「だいたいなんであたしに隠したのよ!」

キョン「…じゃあ、長門が俺の家に泊まってるって訊いて、お前はハイそうですか、って納得したか?」

ハルヒ「う、…な、納得しないわ!あんたたちが一つ屋根の下だなんて黙ってられないわよ!!」

キョン「(そう来るか…)」

キョン「…お前だってストーカー紛いの事したじゃねえか」

ハルヒ「…だ、団員の不審な行動を徹底的に調査するのも団長の務めなのよ!」

キョン「(…ああ言えばこう言う奴…まあ俺も人の事言えんか…)」

ハルヒ「団員全員で…みくるちゃんまで…団長を騙してたですって…?」ワナワナ

一同「…」

ハルヒ「そんなの…酷いじゃない…」ポロッ

一同「!」

ハルヒ「許さないわ!全員縛り首の上街中引き回しの刑よ!!」

みくる「ひょええ!」ビクッ

キョン「ま、待てハルヒ!皆は悪くない!悪いとしたら俺だ!」

キョン「(アレ…俺も悪くなくね?)」

キョン「(まあいい…)それに、皆お前を貶めようと思って嘘をついたわけじゃ…」

ハルヒ「うるさい!!」

キョン「!!」

ハルヒ「…そんな事言って、あんたは…」ワナワナ

スッ

ハルヒ「…有希?」

長門「事の発端は私…悪いのも私…ごめんなさい」

みくる「…ごめんなさい…」

古泉「申し訳ありません、貴女に心配をかけまいと…」

キョン「(…みんな)…すまんハルヒ、このとおりだ」

ハルヒ「…」

ハルヒ「…いいえ、やっぱり許せないわ…」

一同「…!」

ハルヒ「あんたら全員、罰として…明日の朝、今日と同じ時間同じ場所に集合!!」

キョン「…え?」



妹「有希ちゃん遅いなー、あ、うまい棒の何味にしようかなー♪」

PM 10:22 キョン自室

長門「…ごめんなさい」

キョン「そんなにお前に謝られると調子が狂う、止めてくれ」

キョン「俺のほうこそ…お前だけじゃない、古泉や朝比奈さんまで謝らせる羽目になっちまった」

キョン「…それにしても、ハルヒには悪いことしちまったのかな(一瞬、涙が出てたな…)」

キョン「ま、明日何されるのかは知らんが…誠意をみせないとな」

長門「…」コク

キョン「…ん?それは…妹が買ってきたうまい棒か(お菓子買うって言ってたな…)」

長門「カツオの叩き味」

キョン「そんなのあんの!?」

※ないです

翌朝 AM8:43 駅前広場

キョン「…で、集まったわけだが」

古泉「どんな罰ゲームでしょうね」ヒソヒソ

キョン「…ここで全員でタップダンス踊れってんじゃないだろうな」ヒソヒソ

みくる「ひぃ…」

キョン「冗談ですよ…」ヒソヒソ

ハルヒ「…さて、集まったわね」

一同「…」

ハルヒ「…昨日は団活やったけど、あたし、今日は今日で暇なのよ…」

ハルヒ「だから…」

一同「…」ゴクリ…

ハルヒ「全員、全力であたしの暇潰しに付き合いなさい!!」

一同「…え?」

ハルヒ「特にキョン!!あんたはあたしに絶対服従の奴隷になる上昼食代はあんた持ちよ!!」

キョン「なんだそりゃ!!(て…いつもと変わらなくないか…?)」

ハルヒ「それに、あんたと有希を休日一緒になんてさせられないわ!!」

キョン「(いや休みだからって2人っきりにはならんし…だから何かするわけでもないが…)」

ハルヒ「さあ黙ってついてきなさい!!」

AM 9:24 ゲームセンター

レースゲーム「ゴ――――――――ル!!」

ハルヒ「だらしないわね、こんなもんなの?」

キョン「お前なんでこんなの得意なんだよ…」

ハルヒ「次、みくるちゃん!!」

みくる「わ、私こんなのやった事ないです~」

ハルヒ「いいから!」

キョン「…なんのことはない、ただ遊んでるだけじゃないか」

古泉「公衆の面前でタップダンスのほうがよろしかったのですか?」

キョン「黙れ……まあそこまで行かずとも何かしらさせられると思ったんだが」

古泉「恐らく…僕達に騙されたと思って、彼女は傷ついた…実際、あの時の涼宮さんの精神状態は
酷く不安定でしたが」

古泉「…そこで、皆で改めて遊んで、隠し事などしなくなる様に、もうそんな事しなくなる様に、
…なにより皆の絆を深めよう、と思われたのでは?」

古泉「…特に、貴方と、です」


みくる「きゃあああああ!」

バ――――――――ン!!

ハルヒ「みくるちゃん!スタートから6秒でクラッシュってどういう事!?」

古泉「…前にも言いましたが、彼女は貴方を深く信頼しておられます」

キョン「…(そうは見えんがな)」

古泉「その貴方が隠し事をしていた、それが辛かったのでしょう」

古泉「それに…昨日の活動で、彼女だけが貴方は一緒になれなかった
それが面白くなかった、と思われます」

キョン「…(…あいつもちょっとは可愛い所あるじゃないか…)」

ハルヒ「ちょっと奴隷!さっさと小銭出しなさい!!」

キョン「…(前言撤回)」

ハルヒ「じゃあ有希!始めるわよ!!」

長門「…」コク


古泉「最も、僕、いえ僕らは絶対にばらせない嘘を、彼女につき続けているわけですが…」

キョン「…」

古泉「…そういった事も包み隠さず、本当に腹を割って彼女と接することが出来るように
なるのでしょうか…?」

キョン「お前はそれを望むのか?」

古泉「……『機関』の一員としては、ノーと言わざるを得ません」

キョン「…」

古泉「…しかし、SOS団副団長を務める古泉一樹としては、もちろんイエスです」

キョン「…!」

キョン「(それにしても、こうやってただ『普通の高校生』として純粋に普通に遊ぶなんて
久しぶりだ)」

キョン「(去年の夏の『エンドレスエイト』とでも呼ぶべきあの事件以来じゃないか…?)」

キョン「(ハルヒ、お前が『普通に遊びたい』って言えば、俺たちはついていくんだぜ…?)」

キョン「(素直じゃ無ぇ奴…)」

ゲーム「ゴ―――――――ル!!」

ハルヒ「す…凄いじゃないの有希!!新記録だって!!」

若者1「おい…この筐体って全国ランキングと連動してんだぜ…?」

若者2「…あのお嬢ちゃん…全国1位…?」

キョン「…」

AM 11:49 ファーストフード店

キョン「大変だったな…」

古泉「あそこで全国1位ですからね、長門さん、20人位から挑戦受けてたんじゃない
ですか?」

キョン「しかも全戦全勝…加減てもんをしらんのか…」

古泉「以前コンピ研とゲーム勝負したときも長門さん本気でしたからね、
結構負けん気が強いのではないでしょうか?」

キョン「ハルヒもまんざらじゃなさそうだったな…」

古泉「団員の功績という事でしょうから…」

古泉「お待たせしました」

キョン「注文したセット持ってき…」

ハルヒ「キョ~ン…?」

キョン「…な、何だ?」

ハルヒ「あんた…有希の裸見たそうじゃないの…?」

キョン「いっ!?」

長門「…」

ハルヒ「他にも色々したそうだし…ゆっくり訊きたいけどその前に…」

ハルヒ「特大バーガーあと5つ追加しなさぁぁぁぁぁい!!」

キョン「勘弁してくれぇぇぇぇ!!」

PM 2:13 百貨店

ハルヒ「もう有り金が底をつきかけるなんて…」

キョン「(さらにポテトとナゲットを山のように追加されたらそうなるわ…)」

ハルヒ「あたし等の買い物の荷物持ちで手を打ったんだから我慢しなさい!」

キョン「それは手を打ったとは言わん…(今月どうすっかな…)」

みくる「キョンくん…少し持ちましょうか?」

キョン「いえ、大丈夫です(貴方に荷物持ちをさせるなら身体がいかれても運びますよ!!)」

みくる「うふふ…楽しそうです…」

キョン「ハルヒですか?」

みくる「あ…いえ…長門さんです」

キョン「長門?」


ハルヒ「有希、これなんか似合うんじゃない!?」

長門「…そう」


キョン「まあ、あいつもこの1週間色々ありましたしね…」

キョン「…てんやわんやで…」

キョン「予想以上にどたばたしで…あいつが情報操作してんじゃないかって位…」

みくる「本当ですか?」

キョン「いや、それはないと思いますけど…」

キョン「…確かに、他愛も無いことだったけど、面倒が起きてもあいつは情報操作なんて使わなかったし…」

キョン「どうにかなった状況でも、ただ黙ってみてるだけだった…」

みくる「そうだったんですか…」

キョン「(うお、独り言のつもりが声に出てた!」)

キョン「……ま、あいつが揉め事を起こしたって事はないでしょうけど」

みくる「…キョンくん、前にあたしが言ったこと、覚えてる?」

キョン「?」

みくる「長門さんは、あたしみたいな事をしてみたいっていう」

キョン「ああ…(節分のとき…8日後の朝比奈さんが言ってた…)」

単行本7巻までしか読んでない俺は節分うんたらがわかんねorz

みくる「長門さんも、キョンくんと一緒に居て、一緒に何かして…」

みくる「…キョンくんが困ってるのを見て、楽しんで…あ、違うの、こ、困ってるのを
楽しんでって、悪い意味じゃ…」

キョン「分かってますよ、朝比奈さん(長門が朝比奈さんみたいに…長門自身は否定してたけど…)」

キョン「(長門がそういう願望を持ってたとして…俺とのドタバタに巻き込まれてみたかった…?)」

キョン「(だから、俺が困ってても情報操作はしなかった…?)」

キョン「(やれやれ、喜ぶべきか、落胆するべきか…)」

ハルヒ「ほらー奴隷!!さっさと来る!!」

キョン「それはそうとアレどうにかならんかな」

>>630 今すぐ財布を持って本屋へゴーだ!

PM 4:32 駅前

ハルヒ「今日はこの位で勘弁してあげるわ!」

キョン「疲れた…」

ハルヒ「じゃまた明日!!…キョン、有希にヘンな事しちゃダメよ!!」

キョン「しねえよ!」

古泉「ではまた明日」

みくる「さようなら」

長門「…さよなら」

ながもんはホントに楽しんでんのかね
表情に出てなさすぎて全然わからん

PM 5:38 キョン自室

キョン「ぐ…色んな意味でダメージの大きい1日だった…」(ベッドにうつ伏せになっている)

長門「…疲労している?」カチャ

キョン「流石にな…」

スッ トントントン…

キョン「!?(長門が…肩を叩いてくれてる…)」

長門「…貴方の妹が、貴方の父にしているのを見た」

長門「疲れたときにこれをされると気持ちがいいらしい」

ながもんGETだぜ!

>>635 長門ってそういうキャラじゃないの?

キョン「(…長門の肩叩きか…ある意味凄くありがたいな…)」

キョン「(ちゃんと家族から学んでんのか…)」

キョン「(ハルヒも機嫌良くなったみたいで一件落着か…)」

キョン「(あ~気持ちええ…?…!)」

ドンドンドンドン!

キョン「痛てててて長門!ちょっと力強すぎだ!!」ガバッ

長門「…!」

ボスッ

キョン「…あ」

長門「…」

ガチャ

妹「キョンくーんあの」

………   パタン

キョン「ちょ」

妹「おかーさーんキョンくんと有希ちゃんがベッドでだきあってるー」

キョン「もういいだろおおおおおおお!!」

長門「…ユニーク」

無機質な長門とキョンファミリーを絡ませて本当の意味でのラブコメになってるな

上手いw

翌朝 AM8:18 教室

ハルヒ「~♪」


谷口「おい…涼宮の奴どうしたんだ?」

国木田「明らかに上機嫌だよね…」

谷口「何かいい事でもあったのか、なあキ…」

キョン「…」

谷口「…お前はお前でどうしたんだ?」

国木田「精魂尽き果てたって顔だね」

キョン「もう…いい・・・もう…疲れた…」

PM 4:56 文芸部室

ハルヒ「明日は有希がまた部屋に戻れるのよね!!」

長門「…そう」

ハルヒ「だから今度は有希の部屋でパーッとお祝いしましょう!!」

キョン「おいおい…長門、いいのか?」

長門「歓迎する」

古泉「では、決まりですね」

ハルヒ「というわけだから!!キョン、最後の日だからって有希にヘンな…」

キョン「しつこいわ!!(俺が望んでハプニングを起こした事は無い!!)」

ハルヒはキョンの純潔を守るのに必死なんですね。わかります。

PM 7:21 キョン宅 食卓

キョン「さて今日の晩飯は…えらい豪勢だな」

母「明日には有希ちゃん帰っちゃうから、今日はパーッとやろうと思って」

キョン「(考えることは皆同じか…)」

長門「私は…手伝わなくていいの?」

妹「有希ちゃんはゆっくりしてて!!」

長門「…そう」

母「あんたは手伝いなさい!」

キョン「はいはい」

PM 7:45 キョン宅 食卓

妹「有希ちゃん、美味しい?」

長門「…とても」

母「良かったわ!…有希ちゃん、またいつでも遊びに来ていいのよ?」

父「そうだよ」

長門「…」コク

母「本当にうちのアホンダラが迷惑かけてない?」

キョン「アホンダラはねえだろ!」

長門「そんな事は、全然」

長門「…彼にはむしろ、迷惑をかけてばかり」

キョン「長門…」

母「そうなの…?うちのでよかったらこき使ってあげてね」

キョン「なんでそうなるんだよ!」

妹「あたしもこき使ってるもん」

キョン「分かって言ってんのか!?」

アハハハハハハハ…


シャミセン「ニャーオ」


いけねシャミ出すの忘れてた…

PM 11:48 キョン自室

長門「日付が変われば、貴方の家族の、この1週間の私に関する記憶は消滅する」

キョン「…そうか」

キョン「どうだった?俺の家族と暮らしてみて」

長門「…家族と言うものは不思議」

長門「一緒に会話をして、食事をして、生活する…」

長門「それだけなのに、そこには、安心感が生まれた」

キョン「…!(長門が、『安心感』なんていうとは…)

長門「他には…上手く…言語変換が出来ない…けど…」

キョン「いいんだ、何か感じてくれたんだな?」

長門「…」コク

キョン「(俺だって『家族とはなんですか』なんて訊かれても答えられん…
それで充分だよ長門)」

長門「貴方にも教わった…」

キョン「?」

面白いぜ^^


>>1夜勤なんのバイトやってんの??

長門「家族とはどういうものか、人間の心はどういうものか、など」

キョン「ああ…あれは俺がペラペラ偉そうに喋っただけなんだ、気にすんな」

キョン「…あと、ハルヒ達みたいな…『友達』も大事にしてやってくれ」

キョン「(今はただの観察対象かもしれんが…)」

長門「…」コク

長門「家族だけではない、他にも色々なことを教わった…」

キョン「…ホンのちょっとだけな」

>>661 まあ…会社の事務作業的な

長門「貴方には…感謝している」 ギュ

キョン「(長門が…抱きついてきた!?)」

長門「感謝の気持ちを伝えるときは…これがいいらしい」

キョン「(どこの情報だ!ていうか…)」

キョン「(いかん!いつものパターンだとここで妹が…てさっき寝たか)」

長門「…」ギュ

キョン「(ああ柔らかい…じゃなくて!だからって俺が抱きしめるのもなんか違うし…)」

>長門「感謝の気持ちを伝えるときは…これがいいらしい」
欧米かw

長門「…?」

ポン(長門の両肩に手を置く)

キョン「ありがとよ長門…感謝の気持ち、充分伝わったぜ」

長門「…そう」 スッ

長門「そろそろ日付が変わる…」キィ

キョン「だな、……じゃあな長門、また明日な」

長門「………さよなら」パタン

カチッ  AM0:00

キョン「…」




長門「…ありがとう」

翌朝 AM7:12 キョン宅 食卓

キョン「…お早う」ガラッ

母「ほら早く食べなさい」

妹「おかーさんお皿ー」

キョン「(そうだ…長門の事はもう覚えてないんだっけか…)」






父「…?皿が1枚多いぞ?」

母「あ…有希ちゃんはもう帰ったんだったわね」

キョン「!?」

キョン「(長門の事…覚えて…!?)」

母「でも変ねぇ…昨日送別会したのに、帰した覚えが無いわ…?」

父「そうだな…昨日帰った筈なんけどな…?」

キョン「(はははっ…)」

母「あんた何か知らない?」

キョン「き、急に都合が悪くなったらしくて、夜に帰ったんじゃないか」

母「え…そうだっかかしら?」

キョン「そうだよ覚えてないのか?(長門…)」

PM 4:12 学校廊下

スタスタスタ

キョン「(やっぱどうかんがえても…長門が情報操作を誤ったとは思えん…つまり)」

キョン「(故意に記憶を残したってわけだ…)」

キョン「(何の為に?)」

キョン「(…ひょっとして、自分と過ごした記憶を忘れてほしくなかった?)」

キョン「(どうだろうな…長門に訊いてみるか?)」

キョン「(それとも…野暮ってもんか…?)」

コミックだけしか読んでないんだが、読むべき小説を教えてくだしあ

キョン「(……今回は…訊かんでおこう)」ガチャ

だって

この扉を開ければ

いつもの様にお前が居る

それだけで

いいって気もするしな…



キョン「おっす、長門」

長門「…」コク


>>674
憂鬱から普通に読めばいいと思う
一回だけ陰謀・憤慨・分裂あたりの順番間違って買っちゃったんだけど、
時系列とか新キャラがよくわからなかった
ちなみに一番面白かったのは消失

ヤヴェ、書き忘れた

>>1 乙&GJ!
面白かったお

「よっしゃ終わった!!後書きでも書くべ」と思った矢先に
まさかの母親からの長電話…ついてない>>1です
さて3日になってしまったけどありがとうございました
俺はSSどころか物語なんて小学校の創作作文以来です

正直、「長門の家族への興味」をテーマにしたつもりが段々ブレていって、
果ては「人間がどうの」なんつー小難しい感じになっちゃいました

構成としても、凄い山場も無ければアッというオチも無く、
なんだか「起承転結」の「起」と「承」だけ、という平坦なコンセプトに
なってしまった気がします

さて作家ぶるのもここまでにして、本当に読んでいただきありがとうございました
当分無理かもだけど、また案と機会があれば書きたいと思います
ではまたいつか

あ、後、遠慮はいりませんし否定的でもいいので感想書いていただけるとうれしいです
長門可愛いよ長門

>>1の人気と才能に(ry

あれ…
このスレ8000近くまで行ったのか
SS自体も面白かったし、良スレだな

>>774
桁ちがくないか?

>>776
×8000
○800
鬱氏

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