俺「疲れた」俺「俺も」 (93)

俺「眠い」

俺「眠いな」

俺「暑い」

俺「暑いな」

俺「どうしよう」

俺「どうしようか」

俺「出かけよう」

俺「出かけようか」

俺「イライラする」

俺「イライラするか」

俺「イライラしてる」

俺「どうすればそれは治まる」

俺「わからん」

俺「とりあえず急ごうか」

俺「急ごう ここは暑い」

俺「図書館だ」

俺「図書館だな」

俺「涼しい」

俺「涼しいな」

俺「冷水器がある」

俺「飲むのか」

俺「お前はどうだ」

俺「お前が飲みたいなら」

俺「じゃあ飲む」


俺「うまい」

俺「なにをしよう」

俺「なにをしようか」

俺「決めていいぞ」

俺「決めていいのか」

俺「決めていいぞ」

俺「じゃあ本を読もう」

俺「どうしてだ」

俺「図書館だからだ」

俺「なるほど」

俺「図書館だからな」

俺「ただいまー」ガチャ

俺「あ、おかえりー」パタパタ

俺「おう、ただいま」

俺「ねぇねぇこれ見て!」

俺「ん?どれどれ」

俺「じゃーーん!中間テストクラスで一位だったんだー!」ドヤッ

俺「おお、すごいな!おめでと」

俺「うん!…えっとね……それでね……約束の件なんだけど…」モジモジ

俺「え……約束……?」

俺「いっぱいある」

俺「いっぱいあるな」

俺「どうしてこんなにある」

俺「図書館だからな」

俺「図書館だからか」

俺「図書館だからだ」

俺「何を読もう」

俺「好きにしていい」

俺「わかった」

俺「これはどうだ」

俺「これはいいな」

俺「400ページもある」

俺「400ページもあるな」

俺「重い」

俺「重いか」

俺「重い」

俺「俺が持とうか」

俺「いや 俺が持つ」

俺「ドリンクはないのか」

俺「ドリンクはない」

俺「喉が渇いた」

俺「喉が渇いたか」

俺「ジュースが飲みたい」

俺「ジュースが飲みたいか」

俺「買いに行く」

俺「俺も行こうか」

俺「一緒に行こう」

俺「うん」

俺「暑い」

俺「暑いか」

俺「暑い」

俺「暑いな」

俺「何℃だろう」

俺「何℃だろうな」

俺「分からんが暑い」

俺「とにかく暑いな」

俺「喉が渇いた」

俺「行こう」

俺「どれにしよう」

俺「どれでもいいぞ」

俺「お前は何が飲みたい」

俺「お前の好きにしていい」

俺「いいのか」

俺「いい」

俺「じゃあこれ」

俺「いいな」

俺「押すぞ」

俺「おう」

俺「」ピッ ガランゴロン

俺「うまい」

俺「うまいな」

俺「冷たくて甘い」

俺「甘くてシュワシュワする」

俺「買ってよかった」

俺「買ってよかった」

俺「どうしようか」

俺「どうしよう」

俺「戻ろうか」

俺「戻ろう」

俺「腹が減った」

俺「腹が減ったか」

俺「腹が減った」

俺「どこか寄るか」

俺「どこか寄る」

俺「どこがいい」

俺「どこでもいい」

俺「じゃああそこ」

俺「ああ」

俺「チキンバーガーセット、ドリンクはコーラで」

俺「俺はダブルバーガーセットでメロンソーダ」

俺「ここで食うか」

俺「ここで食う」

俺「分かった 店内で」

店員「かしこまりました 1480円です」

俺「いただきます」

俺「いただきます」

俺「うん」

俺「うん」

俺「うまい」

俺「悪くない」

俺「どうした」

俺「何がだ」

俺「全然食べてないぞ」

俺「お前も全然食べてない」

俺「もう腹いっぱいだ」

俺「俺ももう食えない」

俺「どうしよう」

俺「どうしよう」

俺「持って帰るか」

俺「持って帰ろうか」

俺「紙ナプキンはどこだ」

俺「テーブルの横にある」

俺「これか」

俺「それだ」

俺「まっず」

俺「たしかにw」

俺「そうか?」

俺「言うほど不味くはないだろ」

俺「うっわこれゲロかよ」

俺「この後はどうしよう」

俺「図書館に戻るか」

俺「図書館に戻るのか」

俺「嫌なのか」

俺「嫌じゃない」

俺「じゃあ行こう」

俺「行くのか」

俺「行きたくないのか」

俺「行かなくてもいい」

俺「400ページだぞ」

俺「400ページだよな」

俺「どうする」

俺「わかった」

俺「行こうか」

俺「涼しい」

俺「涼しいな」

俺「冷水器がある」

俺「飲むのか」

俺「俺は飲まない」

俺「なぜだ」

俺「喉が渇いていないからだ」

俺「なぜ喉が渇いていない」

俺「さっきジュースを飲んだからだ」

俺「なぜジュースを飲んだ」

俺「喉が渇いたからだ」

俺「なるほど」

俺「そうだ」

俺「飲まないんだな」

俺「飲まない」

俺「わかった 行こう」

俺「600ページの本を見つけた」

俺「600ページの本を見つけたのか」

俺「600ページの本を見つけた」

俺「すごいな」

俺「すごいね」

俺「400ページの本はどうする」

俺「400ページの本はどうしよう」

俺「600ページの本と合わせると1000ページになる」

俺「600+400で1000だな」

俺「4桁だ」

俺「4桁だね」

俺「大変だ」

俺「大変だよ」

俺「戻そう」

俺「戻す」

俺「600ページの本は読む」

俺「400ページの本は読まない」

俺「こういうことだ」

俺「こういうことだね」

俺「読もうか」

俺「読もう」

俺「ちょっと待って」

俺「なんだ」

俺「トイレに行きたい」

俺「トイレに行きたいのか」

俺「一緒に行こう」

俺「俺は読みたい」

俺「俺はトイレに行きたい」

俺「耐えられないのか」

俺「耐えられない」

俺「しょうがないな」

俺「ごめん」

俺「すごい」

俺「すごい」

俺「いっぱい出る」

俺「止まらない」

俺「永遠に続くみたい」

俺「果てしなく長い」

俺「こんなの初めて」

俺「俺も初めて」

俺「今まではこんなに続かなかった」

俺「今までこんな長いのはなかった」

俺「終わっちゃう」

俺「終わっちゃう」

俺「終わった」

俺「待て」

俺「なんだ」

俺「ちゃんとフリフリしてからしまえ」

俺「わかった」フリフリ チーッ

俺「ふう」

俺「ふう」

俺「よし」

俺「よし」

俺「読むか」

俺「待て」

俺「なんだ」

俺「宿題を思い出した」

俺「なんだと」

俺「本を読んでる場合じゃない」

俺「ふざけるな」

俺「ふざけてない」

俺「夏休みの宿題は終わらせたはずだ」

俺「お前が遊びに行くから宿題が出来なかった」

俺「俺のせいか」

俺「そうだ」

俺「ふざけるな」

俺「今こうして言い合ううちに時間が過ぎていく」

俺「まずいな」

俺「非常にまずい」

俺「帰ろう」

俺「帰る」

俺「まずいな」

俺「まずい」

俺「これは多い」

俺「これは多いな」

俺「思わぬ伏兵」

俺「孔明の罠」

俺「終わるか」

俺「分からない」

俺「始業式は明日だ」

俺「提出日は明日だ」

俺「終わるか」

俺「分からない」

俺「どうする」

俺「終わらせる」

俺「いいだろう」

俺「俺は作文をやる」

俺「俺はドリルをやる」

俺「任せた」

俺「任せた」

俺「行けそうか」

俺「わからん」

俺「終わりそうか」

俺「知らん」

俺「手が進んでないぞ」

俺「お前こそ」

俺「しっかりしろよ」

俺「お前もな」

俺「どうしよう」

俺「どうしよう」

俺「終わりの目途はついてる」

俺「終わりの目途がついたか」

俺「手分けすれば終わる」

俺「手分けすれば終わるんだな」

俺「そうだ」

俺「分かった」



俺「終わった」

俺「終わった」

俺「眠い」

俺「寝たい」

俺「でももう時間だ」

俺「準備しよう」

俺「時間がない」

俺「急ぐぞ」

俺「急ぐぞ」

俺「おはよう」

友「おはよう」

俺「おはよう」

友「おはよう・・・」

俺「宿題は終わったか?」

友「実はちょっと残ってるんだよね〜」

俺「へえ」

俺「宿題終わってないのか?」

友「残ってるって言ってんだろ、皮肉か」

俺「違うよ」

俺「皮肉じゃない」

友「お前、焼けたな」

俺「そうだろ」

俺「そうでもないだろ」

友「え?」

俺「なんだよ」

俺「どうした」

友「いや、んん、なんでもない」

俺「そうか」

俺「ならいい」

起立、礼、着席ー

担任「今日から二学期が始まります」

担任「夏休み気分は早めに抜いて、これまで通り規則正しい生活を過ごしましょう」

担任「早速宿題を集めます 課題を教卓まで持ってきて」

俺「出してきてくれ」

俺「お前が出して来いよ」

俺「やだよ眠い」

俺「俺だって眠い」

俺「動きたくねえよ」

俺「俺だってそうだ」

俺「いいから出して来いよ」

俺「なんでだよお前行けよ」

友「うるっせえよお前!!」

俺「ごめん」

俺「ごめん」

友「なんなんだよ」

俺「何がだよ」

友「お前うるせえんだよ」

俺「何だよいきなり」

俺「藪から棒に」

友「それだよそれ」

俺「?」

俺「?」

友「「?」じゃねえよ」

俺「ごめん」

俺「悪い」

友「何かあったか?ん?」

俺「いや」

俺「別に」

俺「何も」

俺「特には」

友「はぁ・・・どっか頭打ったの?」

俺「・・どうだろう」

俺「さぁ」

俺「覚えあるか?」

俺「知らないな」

俺「俺も」

俺「誰か覚えてる奴いるか?」

俺「・・・」

俺「いないってさ」

友「何がだよ」

友「まぁ、今日は授業ないから終わりだし、早く帰って寝ろ」

俺「そうか」

俺「分かった」

俺「うん」

友「返事が多い」

俺「ごめん」

俺「すまん」

俺「友、どうしたんだろう」テクテク

俺「どうしたんだろうな」テクテク

俺「夏の暑さにやられたか」

俺「夏の暑さにやられたな」

俺「やっぱりな」

俺「そうだよな」

俺「どっか帰り寄るか」

俺「このまま帰る」

俺「このまま帰るか」

俺「分かった 帰ろう」

?「おい」

俺「ん?」

俺「何?」

俺「なんすか?」

俺「はい」

?「ちょっと金貸してくれよ」

俺「え?」

俺「は?」

俺「なんで?」

俺「どうして?」

?「つべこべ言わずに財布出せっつってんだよ!」ドゴッ

俺「っ痛・・・」

俺「テテ・・・」

俺「う・・・」

俺「なんだよいきなり・・・」

?「大人しく財布出さねえからこうなるんだよ」

俺「そんなこと言ったって」

俺「いきなり財布出せって言われても」

?「うるせえ!」ゲシッ

俺「ぐふっ!」ポタ・・・ポタ・・・

?「ほーらよっとーぅ、返してほしけりゃ追いかけてみな」タタタッ

俺「あいつっ・・・」

俺「追え・・!!」

俺「俺は無理だ」

俺「誰か頼む・・・」

俺「頼りないやつばっかりだな」

俺「くそっ」

俺「ただいま」

母「おかえr・・・どうしたの?!」

俺「うんちょっと」

俺「大丈夫」

俺「なんでもないから」

俺「大したことない」

母「でも手当てしないと」

俺「ほんと大丈夫だから」

俺「気にしないで」

俺「ほっとけば治る」スタスタ

母「ちょっ・・・1ー!?」

俺「痛い」

俺「痛いな」

俺「こんな痛みはもういやだ」

俺「大丈夫だ 俺が引き受けてやる」

俺「引き受けてくれるか」

俺「引き受けてやるよ」

俺「ありがとう」

俺「こんな時のための俺だからな」

ヤーイヤーイ オマエノ カーチャン デーベーソーww

・・・

ビンボー ビンボーw カタオヤ カタオヤーw

・・・ッ!

センセーw オカアサンガイナイイエハ ジュギョウサンカン ドウスレバイインデスカーwww

・・・ッ・・・ッ・・!!

ドケヨビンボーニンwww クッセーンダヨwww

ッッッッッ・・・・・・・・・・・!!!!!

オガアザッ・・・ン・・・・ ヒック ヒック

ドウシタノ 1チャン

アノネ ヒック ミンナガネ ヒック ウッ ウッ

1チャン ガンバッタネ イイコ イイコ

ヒック ヒック ウッ ウウウウウウウッッッッッ・・・ッッ


――――――――――――

―――――――

――


俺「・・・・夢か・・・」

俺「また学校が始まる」

俺「また学校が始まるな」

俺「辛いか」

俺「辛い」

俺「怖いか」

俺「怖い」

俺「よし、明日一日お前は休め」

俺「えっ」

俺「俺が明日学校に行く」

俺「どうするんだ」

俺「お前は気にするな」

俺「でも」

俺「でもじゃない」

俺「・・・」

俺「このままいじめられていたいのか」

俺「・・・」

俺「いやだろ」

俺「・・・いやだ」

俺「じゃあ明日は俺が学校に行くからお前は寝てろ」

俺「分かった」

俺「おう、夕飯はどうする」

俺「いらない」

俺「いらないか」

俺「昼の残りを食う」

俺「昼の残りがあったか」

俺「だから大丈夫」

俺「そうか」

俺「さっきまでうなされてたけど大丈夫か」

俺「大丈夫」

俺「まだ時間があるから寝てろ」

俺「分かった」

俺「じゃあお休み」

俺「おやすみ」

2日後、早朝

俺「ん・・・」

俺「どこだ」

俺「どこだここは」

俺「どこだろうな」

俺「おい」

俺「なんだ」

俺「なにをした」

俺「何とはなんだ」

俺「だから何をした」

俺「いじめをなくした」

俺「いじめをなくした?」

俺「そうだ」

俺「どういうことだ」

俺「いじめをなくしたんだよ」

俺「じゃあなんでこんなところにいるんだ」

俺「そりゃあ当たり前だろ」

俺「殺したんだから」

俺「殺・・・した・・・?」

俺「殺した」

俺「なんで・・・」

俺「だってお前、辛い、怖い、もういやだって言ってたろ」

俺「でも」

俺「これでいじめはなくなったぞ」

俺「これ以上いじめられることはない」

俺「だからってそこまで」

俺「そこまでしなきゃいけないほど、お前を傷つけてきたろ」

俺「・・・」

俺「まぁいいじゃねえか、嫌なことは全部俺が引き受けてやるよ」

俺「辛いこと、嫌なこと、全部俺が身代わりになってやる」

俺「だからお前はゆっくり寝てろ」

俺「お休み、俺くん」

俺「・・・」

数年後、屋上

俺「・・・?」

俺「なんでこんなところにいるんだ?」

俺「この腕時計も、服も全然違う」

俺「手もこんなにしわがなかったし大きくなかった」

俺「よう」

俺「!!」

俺「いい夢は見れたかい」

俺「おい、ここはどこだ」

俺「ここか?見ての通り屋上だよ」

俺「なんでだ」

俺「死ぬからだよ」

俺「なっ・・・!」

俺「あの日、俺はお前をいじめてたやつ全員を殺した」

俺「刺殺、絞殺、撲殺、あらゆる手で」

俺「教師に見つかって捕まったが、お前をいじめた奴は全員殺したよ」

俺「それからまもなく少年院に送られて、今から2年前に出所」

俺「家族は崩壊し、借金漬けになった家族は蒸発、失踪、自殺」

俺「そして最後に残った家族がお前ひとりだ」

俺「・・・」

俺「生きる希望も将来への可能性もなくなった俺はここまできた」

俺「そして、この縁に立った瞬間、解放される幸せを感じた」

俺「この地獄から逃げ出せるっていう幸福をね」

俺「その幸せを感じた瞬間、お前が目覚めた」

俺「・・・!」

俺「つまり、嫌なこと全部をお前から引き受けたら」

俺「自殺直前、苦しみから解放される喜びを感じるまでお前は外に出られなくなったってわけだ」

俺「・・・っ!」

俺「俺もお前も同じ俺だ」

俺「俺が幸せに感じたんだからお前も幸せなんだろ?」

俺「そんなこと・・・!」

俺「現に今、俺は今とてもすがすがしい気分だぜ」

俺「こんなにスカッとした気分は・・・初めてだよ」

俺「・・・」

俺「だって嬉しさや喜びや、こんなスカッとした気分は、お前ばっかり味わってたんだもんな」

俺「俺ばっかり苦しい目に遭わせやがって」

俺「・・・」

俺「俺は、もう一人のお前なんだよ」

俺「どんなに逃げても結局は帰ってくる」

俺「・・・」

俺「初めてだよ、こんな気分は」

俺「?」

俺「やっとで・・・楽になれる」

俺「なっ・・・!」

俺「残す遺産もない、身一つ・・・」

俺「や、やめろ・・・」

俺「心配する友人がいないのはかえって気が楽だ」

俺「やめろよ・・・」

俺「面白い」
俺「確かに」

俺「おいおい、どんなに踏ん張ったって無駄だぜ」

俺「お前が眠ってた間ずっとこの体使ってたんだから」

俺「今ではこの体の主人は俺なんだよ」

俺「くそっ・・・」

俺「もう諦めな、お前はもう幸せになれない」

俺「これ以上無駄な命削るより」

俺「ここで楽になろうぜ」スタ・・・スタ・・・

俺「やっ、やめろ!!」

俺「空を飛ぶのって、どんな気分かな」トッ

俺「やめてくれ!死にたくない!!」

俺「大丈夫だ、辛いのも、怖いのも、痛いのも。全部俺が受け止めてやるよ」

俺「いやだ!!!やめてくれえええええええええ!!!!」

俺「うわあああああああああああああああああああああああああああ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」

俺「大丈夫だ、安心しろ」

俺「痛みを感じずにお前は眠れる」


俺「辛いこと、嫌なこと、全部俺が身代わりになってやる」






                                       ―完―

以前書いたものを少し足して書き直してみました。
お気に召して頂けたら幸いです。

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