ハルヒ「ねえ、キョム」(736)

キョム「…」チリーン

ハルヒ「今週の土曜日に市内探索しようと思うけど、どう?」

キョム「…」チリーン

ハルヒ「ねぇ、聞いてる?」

キョム「…」チリーン

ハルヒ「ちょっとキョムってば!」

キョム「…」チリーン

古泉「涼宮さん、彼は虚無僧です」

ハルヒ「知っているわ、それがなに?」

古泉「察してあげてください」

キョム「…」チリーン

ハルヒ「とにかく不思議探索は決行よ」

キョム「・・・」チリーン

ハルヒ「わかったキョム?」

キョム「・・・」チリーン

ハルヒ「キョムってば!」

古泉「涼宮さん」

ハルヒ「もう!わっかってるわよ!」

キョム「・・・」チリーン

ハルヒ「みんな来てる?キョムだけはやっぱりいないわね」

古泉「涼宮さん彼は我々の誰よりの先に来ていましたよ」

ハルヒ「え?」

キョム「・・・」チリーン

ハルヒ「あそこで何やってるのあいつ?」

古泉「坐禅です」

ハルヒ「どうして駅前で」

古泉「察してあげてください」

キョム「・・・」チリーン

ハルヒ「暑いわね。あ、私はアイスで。キョムは?」

キョム「・・・」チリーン

ハルヒ「キョムは何飲むの?今日は特別にあたしのおごりよ」

キョム「・・・」チリーン

ハルヒ「キョムってば」

古泉「涼宮さん」

ハルヒ「何」

古泉「彼は水だけで十分なのです」

キョム「・・・」チリーン

ハルヒ「ペア決めるわよ」

古泉「印無しです」

ハルヒ「はい、キョム引いて」

キョム「・・・」チリーン

ハルヒ「キョムってば」

古泉「涼宮さん、先に朝比奈さんと長門さんに引かせてあげましょう」

~~~~~~~

古泉「ということで残った印ありのが彼のですね」

キョム「・・・」チリーン

ハルヒ「じゃあ、あたしと古泉君とみくるちゃんはこっちに行くわ。一旦別れてお昼にまたここで」

長門「」コクッ

ハルヒ「キョムもわかった?」

キョム「・・・」チリーン

ハルヒ「わたったの?」

古泉「涼宮さん、彼に限って探索をを疎かにする愚行は犯さないでしょう」

ハルヒ「そうね、悪かったわキョム」

キョム「・・・」チリーン

キョム「・・・」チリーン

長門「・・・」

キョム「・・・」チリーン

長門「私たちも行くべき」

キョム「・・・」チリーン

長門「・・・」

キョム「・・・」チリーン

長門「私が決める。図書館に行く」

キョム「・・・」チリーン

長門「・・・」

キョム「・・・」チリーン

長門「では行く」

キョム「・・・」チリーン

長門「(よかった、ちゃんとついて来ている)」

キョム「・・・」チリーン

長門「到着した。では私はあちらの方にいる」

キョム「・・・」チリーン

長門「あなたは?」

キョム「・・・」チリーン

長門「・・・」

キョム「・・・」チリーン

長門「図書館のソファーで坐禅。ユニーク」

キョム「・・・」チリーン

長門「そろそろ時間。行くべき」

キョム「・・・」チリーン

長門「遅刻すれば涼宮ハルヒに怒られるのは、恐らくあなたではなく私。急いでほしい」

キョム「・・・」チリーン

長門「・・・」

キョム「・・・」チリーン

長門「わかった、あなたはまだ満足していない様子。もう少しここにいる」

キョム「・・・」チリーン

ハルヒ「ちょっと有希遅いわよ!」

長門「・・・」

ハルヒ「まあいいわ、キョムもご苦労だったわね。中でお昼にしましょ」

古泉「そうですね、お疲れさまでした。さああなたも」

キョム「・・・」チリーン

ハルヒ「あー、お腹空いたわ。あたしはナポリタンでいいわ。キョムは?」

キョム「・・・」チリーン

古泉「涼宮さん」

ハルヒ「そうだったわね。すいませーん、こいつに水のおかわりおねがいしまーす」

古泉「ふふふ」

キョム「・・・」チリーン

ハルヒ「これおいしいわね。キョムも本当に水だけでいいの?」

キョム「・・・」チリーン

ハルヒ「食べたいならあたしの少しだけならいいわよ」

古泉「涼宮さん、彼は先ほどから水にさえ手をつけていません。我々には推し量れないほどの思考が今巡っているのでしょう。そっとしておきましょう」

ハルヒ「そのようね、悪かったわねキョム。続けて」

キョム「・・・」チリーン

ハルヒ「じゃあ、午前中の成果を報告してもらうわよ」

ハルヒ「まあ、あたしたちのところはそうね・・・。今日は相手も手ごわくて何も見つけられなかったわね」

ハルヒ「そっちはどうだったのキョム?」

キョム「・・・」チリーン

ハルヒ「キョムってば」

古泉「涼宮さん、彼は既にあの若さで悟りを開いています。この程度の探索で彼が新たなものを発見することはないでしょう」

ハルヒ「そうね悪かったわキョム」

キョム「・・・」チリーン

ハルヒ「じゃあ次は有希は?」

長門「彼と一緒にいた。よって私も同じ結果」

ハルヒ「本当にに探したの?ダメよ有希もう少し真面目に探さないと」

古泉「長門さん、さすがに自分を彼と同じ見地から眺めるのは彼に対して失礼かと」

ハルヒ「そうよ有希」

長門「・・・」

長門「気をつける」

キョム「・・・」チリーン

ハルヒ「じゃあ午後の組み分けするわよ。あたしは印ありね」

ハルヒ「はいキョム・・・じゃなくて古泉君」

古泉「印無しです」

~~~~~~~~

ハルヒ「じゃあ、あたしとみくるちゃんと有希は今度はこっちに行くわ」

古泉「では僕たちはあちら側を」

ハルヒ「古泉君キョムをよろしくね」

古泉「僕程度で彼のパートナーが務まるかは甚だ疑問ですが、善処させていただきますよ」

キョム「・・・」チリーン

古泉「では参りましょうか。行先はもちろんあなたに従いますよ」

キョム「・・・」チリーン

古泉「ふふふ、僕に委ねるのですか?これはさっそく責任重大ですね」

古泉「ではとりあえずその辺を歩きながら決めましょうか」

キョム「・・・」チリーン


古泉「しかし、あなたは本当に大したお方だ」

古泉「その若さでその物腰、思考、行動、どれをとっても僕程度では足元にも及びませんよ」

キョム「・・・」チリーン

古泉「それに謙虚なお方だ。それを驕ることもなくさらに日々精進しようとしている。敵いませんよ」

キョム「・・・」チリーン

古泉「ふふふ、なぜ涼宮さんがあなたを選んだのかがわかった気がします」

キョム「・・・」チリーン

古泉「公園ですね、大分歩きました。ここで一休みしましょう」

古泉「おやおや、ベンチでも坐禅ですか。自分に厳しい方だ」

古泉「・・・実は僕は機関に所属しはじめたときから他の普通の人間、つまりあなたのような人たちに対してある種優越感のようなものを感じていたのですよ」

古泉「僕はあなたたちとは違うんだってね。しかしあなたを見ていると今はそれをとても恥じていますよ」

古泉「こんな僕を笑いますか?」

キョム「・・・」チリーン

古泉「ふふふ、全く。敵いませんね」

キョム「・・・」チリーン

古泉「おっと話し込んでしまいましたね、時間です。そろそろ戻りましょう」

キョム「・・・」チリーン

古泉「あなたといると本当に退屈しませんね。普段あなたは何を考え、何を見ているのですか?僕はそれがとても知りたい」

キョム「・・・」チリーン

古泉「ふふふ、それは聞かない約束でしたね。すいません忘れてください」

キョム「・・・」チリーン

古泉「ただいまもどりました」

ハルヒ「遅いわよ古泉君」

古泉「すいません、僕の不注意です」

ハルヒ「キョム、ご苦労だったわね。その、何か見つけた?」

キョム「・・・」チリーン

ハルヒ「あはは、ごめんね疲れているところ」

古泉「ふふふ」

ハルヒ「じゃあ今日は解散!また明日学校でね。じゃあねキョム」

古泉「では僕も失礼させていただきますよ」

長門「また」

キョム「・・・」チリーン

ハルヒ「おはよう、キョム。相変わらずは早いわね」

キョム「・・・」チリーン

ハルヒ「今日も放課後部活に来てくれるわよね?」

キョム「・・・」チリーン

古泉「涼宮さん、精神集中は彼にとって朝の日課です。時間を改めてください」

ハルヒ「古泉君どこから?」

古泉「それも含めて察してあげてください」

キョム「・・・」チリーン

岡部「席に着け。HR始めるぞ」

古泉「では失礼します」

キョム「・・・」チリーン

岡部「出席取るぞ。キョム。ん?キョムはいないのか?」

キョム「・・・」チリーン

ハルヒ「何言ってんのよ、ここにいるじゃない!」

岡部「おお、済まんな・・・精神集中の最中だったか」

ハルヒ「全く」

キョム「・・・」チリーン

谷口「キョム、昼飯食おうぜ。今日の弁当はと」

国木田「キョムは今日も水道水だけかい?」

キョム「・・・」チリーン

谷口「お前もよくそんなんで毎日もつな。家ではどうしているんだ?」

国木田「谷口。キョムくらいになると食物なんて摂取しなくてもいいんだよ」

谷口「さすがだなキョム」

キョム「・・・」チリーン

谷口「次は体育だぜキョム。男子は隣の教室で着替えだぞ」

ハルヒ「キョムはいいのよ。さっさと行きなさいよ」

谷口「な、なんでキョムはいいんだよ」

国木田「谷口。キョムには性欲、もとい煩悩なんてものはとうの昔になくしているのさ」

谷口「そうなのか・・・」

キョム「・・・」チリーン

ハルヒ「そうよ。わかったならさっさと行きなさいよこの変態」

谷口「わかったよ。行こうぜ国木田」

国木田「うん、じゃあキョムまたあとでね」

キョム「・・・」チリーン

ハルヒ「さて私も着替えようっと」

キョム「・・・」チリーン

ハルヒ「」スルッスルッ

キョム「・・・」チリーン

女子「」キャッキャッ

キョム「・・・」チリーン

キョム「・・・」チリーン

谷口「この暑いのに体育館でドッチボールかよ」

国木田「そうだね。まあ一緒のチームみたいだしがんばろうよ」

谷口「そういやキョムはどうした?」

国木田「さっきからコートの真ん中で坐禅しているよ。さすがだね」

谷口「というかあいつ内野でいいのか・・・」

キョム「・・・」チリーン

谷口「ちっ、当たっちまったぜ」

国木田「お疲れ。まあ外野から内野の人たちを支援しようよ」

谷口「内野に残ってるのは・・・げっキョムだけじゃねえか。相変わらず坐禅組んでるし」

国木田「心配いらないよ。ほら」

谷口「おお、避けた・・・のか?」

国木田「違うよ」

谷口「投げたボールの軌道が変わっている・・・!」

キョム「・・・」チリーン

谷口「結局相手チームの体力負けでこっちの勝ちか」

国木田「お疲れキョム」

キョム「・・・」チリーン

ハルヒ「じゃああたし掃除当番だから。その、もし時間あるなら今日も部室に来てね」

キョム「・・・」チリーン

ハルヒ「ダメかな?」

キョム「・・・」チリーン

ハルヒ「ううん、あなたを信じるわキョムじゃあね」

キョム「・・・」チリーン

長門「」ガチャ

キョム「・・・」チリーン

長門「・・・」

キョム「・・・」チリーン

長門「(いつも私より来るのが早い。さすが)」

キョム「・・・」チリーン

古泉「」ガチャ

古泉「おや、涼宮さんはまだですか?」

みくる「掃除当番で遅れるみたいです」

みくる「あ、お茶入れますね。キョム君はお茶平気ですか?」

古泉「朝比奈さん」

みくる「はい」

古泉「察してあげてください」

みくる「はい・・・」

キョム「・・・」チリーン

みくる「はい、古泉君」

古泉「ありがとうございます」

みくる「長門さんもどうぞ」

長門「・・・」

みくる「キョム君のも一応ここに置いておきますね。新しいお茶っぱなので良かったら飲んでください」

キョム「・・・」チリーン

ハルヒ「あー、疲れた。みくるちゃんあたしにもお茶!」

みくる「は、はい!」

キョム「・・・」チリーン

ハルヒ「あ、キョム来てくれたのね。ありがとう」

みくる「どうぞ涼宮さん」

ハルヒ「ありがとう」

みくる「他におかわりいる人いますか~?あれ?」

みくる「(キョム君飲んでくれたんだ・・・)」

キョム「・・・」チリーン

ハルヒ「はい注目!今日は来週予定していた、SOS団遠方不思議探索の概要について説明したいと思います」

古泉「大変素晴らしい案かと」

ハルヒ「そうでしょー。あ、キョムはそのままでいいから聞いててね」

キョム「・・・」チリーン

ハルヒ「温泉行くわよ温泉!まあぶっちゃけると半分は英気を養うためね。団長たるもの団員の健康管理にも気を配らなくちゃね」

古泉「さすがは涼宮さんですね」

ハルヒ「キョムももちろん来てくれるわよね」

キョム「・・・」チリーン

古泉「よろしいですか?」

キョム「・・・」チリーン

古泉「大丈夫だそうです」

ハルヒ「そう、よかった」

キョム「・・・」チリーン

ハルヒ「おはようみんな」

古泉「おはようございます」

ハルヒ「今日もあたしが最後みたいね」

古泉「当然一番乗りは彼でしたよ。全く大したものです」

ハルヒ「さすがねキョム。さあ行きましょう」

古泉「移動手段ですがこちらで車を用意しましたのでどうぞ」

古泉「あなたも狭い車内ですがご容赦ください」

キョム「・・・」チリーン

ハルヒ「退屈ね。歌でも歌いましょう!まずはみくるちゃんから」

みくる「ひぇえ~私からですか?」

ハルヒ「そうよ団長命令よ」

~~~~~~~~~

みくる「ふう・・・」

ハルヒ「次は・・・キョムもたまにはどう?」

キョム「・・・」チリーン

古泉「涼宮さん」

ハルヒ「そうよね。悪かったわキョム」

キョム「・・・」チリーン

ハルヒ「じゃあ次は有希」

長門「私も遠慮しておく」

ハルヒ「わがままはダメよ有希。みんな順番に歌っているんだから」

古泉「長門さん、これは通常の団活の延長のようなものです。過度に我を通そうとするのはあまり感心できませんよ」

長門「・・・」

長門「わかった。歌う」

キョム「・・・」チリーン

ハルヒ「着いたわね。へー、近くで見ると思ったよりよさそうな旅館ね」

古泉「お疲れ様でした。何か不備はありませんでしたか?」

キョム「・・・」チリーン

ハルヒ「こんにちは」

女将「ようこそおいでくださいました。お部屋の方ですが二部屋のご予約で振り分けは涼宮様、朝比奈様、長門様、キョム様で一部屋。古泉様が一部屋でよろしかったですか?」

ハルヒ「ええ、間違いないわ」

女将「ですが・・・」

古泉「女将さん」

女将「はい」

古泉「察してあげてください」

キョム「・・・」チリーン

ハルヒ「じゃあ荷物を置いて早速温泉にでも浸かりましょう」

古泉「そうですね」

ハルヒ「あれ、キョム荷物は?」

長門「手ぶら」

古泉「涼宮さん」

ハルヒ「そうね・・・キョムにとってはそんなことは些末なことよね」

キョム「・・・」チリーン

ハルヒ「じゃあ後でね」

古泉「ええ、行きましょう」

キョム「・・・」チリーン

古泉「しかし、あなたと同じ湯に浸かれるなど光栄なことです」

キョム「・・・」チリーン

古泉「おや、ここでも座禅ですか。あなたほどの方となると修行も場所を選ばないのですね」

キョム「・・・」チリーン

ハルヒ『キョムそっちの湯加減はどう?』

古泉「涼宮さんが呼んでいらっしゃいますよ。たまには答えてあげたらいかがですか?」

キョム「・・・」チリーン

古泉「ふふふ、では僭越ながら僕が代りに」

古泉「涼宮さん、彼は今手が離せないようです。こちらの湯加減もとてもよい具合ですよ」

ハルヒ『そう、邪魔して悪かったわねキョム!続けて』

古泉「だそうです」

キョム「・・・」チリーン

古泉「慎み深い方だ」

キョム「・・・」チリーン

ハルヒ「いい湯だったわね。すぐに夕飯みたいよ。行きましょう」

女将「どうぞ。お食事の用意ができています。順に涼宮様、朝比奈様、長門様、古泉様、キョム様となっております」

みくる「あれ、キョム君の分は?」

女将「こちらに近くの湧き水から酌んだ天然のお水を」

古泉「女将さん」

女将「はい」

古泉「さすがです」

キョム「・・・」チリーン

ハルヒ「はー、おいしかったわね。何しようかしら?」

古泉「向こうに卓球場があるみたいですよ」

ハルヒ「いいわね、行きましょう。キョムもどう?邪魔しちゃうけどたまには一緒に遊ばない?」

古泉「たまにはご一緒させていただきませんか?」

キョム「・・・」チリーン

古泉「涼宮さん、彼の許可が下りましたよ」

ハルヒ「ほんと?やったあ、キョムありがとう!」

キョム「・・・」チリーン

ハルヒ「まずはみくるちゃん!かかってきなさい」

みくる「私ですか~」

~~~~~~~~~

ハルヒ「弱いわねみくるちゃん」

みくる「痛いです~」

ハルヒ「さあ次はだれがやるの?」

長門「私がやる」

ハルヒ「有希ね、いいわかかってきなさい」

長門「違う。彼とやりたい」

古泉「・・・」

キョム「・・・」チリーン

ハルヒ「ダメよ有希、わがまま言っちゃ。付き合ってくれただけでも私たちにとってありがたいんだから」

古泉「長門さん、少々身の程をわきまえてはどうでしょう?彼に挑むにはあなたの存在は矮小すぎる」

キョム「・・・」チリーン

古泉「え?」

ハルヒ「どうしたの古泉君?」

古泉「よろしいそうです。彼の許可が下りました」

ハルヒ「え?」

キョム「・・・」チリーン

ハルヒ「よかったわね有希。キョムに相手をしてもらえるなんて!」

古泉「長門さんこれは大変名誉なことですよ」

ハルヒ「キョムがんばってね。有希負けても泣いちゃダメよ。当たり前のことなんだからね」

古泉「長門さん、敗北を知るのも経験です。お気になさらず」

キョム「・・・」チリーン


長門「胸を借りる」

キョム「・・・」チリーン

ハルヒ「万能な有希と互角に渡り合うなんてさすがねキョム」

古泉「いえ、よく見てください涼宮さん」

ハルヒ「?」

ハルヒ「キョム立ち位置から一歩も動いていない・・・!」

古泉「そうです。彼は長門さんの返球を全てコントロールしています。いつでも勝負を決められるという意思表示でしょう。だが彼は止めを刺さない、まさに菩薩の御心です」

長門「(打たされている・・・)」

長門「くっ、私の負け」

ハルヒ「やったあ、キョムが勝ったわ!」

古泉「まあ長門さんも善戦した方でしょう」

キョム「・・・」チリーン

ハルヒ「これで全員キョムに相手をしてもらえたわね」

古泉「ええ、僕は恐れ多く遠慮させていただきたかったのですが」

みくる「キョム君は優しかったですよ」

ハルヒ「そろそろ部屋に戻りましょう。行きましょうキョム」

古泉「今日はお付き合いいただきありがとうございました」

長門「勉強になった。ありがとう」

キョム「・・・」チリーン

すいません、飯食いながら今後の展開考えたんですが蛇足になってしまうのでここで終わります

誰か引き継いでくれるか落としてください。支援ありがとうございました

ハルヒ「キョムの隣には私が寝るわ」

みくる「涼宮さんずるいですよ~。私もキョム君の隣に寝たいです」

長門「私も」

古泉「失礼ながら彼と意思疎通ができるのは僕だけです。ここは僕が適任かと」

ハルヒ「古泉君どこから?」

古泉「察してあげてください」

キョム「・・・」チリーン

ハルヒ「なら何かで勝負して決めましょう。勝った二人がキョムの両隣に寝る。いいわね」

古泉「条件はよろしいですが勝者は一人のようです」

ハルヒ「え?」

古泉「彼は早々に部屋の隅に布団を敷いてしまわれたようです」

ハルヒ「相変わらずねキョム」

古泉「ええ、彼の謙虚さは見習うべきところですね」

キョム「・・・」チリーン

ID変わってる

ハルヒ「じゃあ勝負内容は簡単にトランプでいい?持ってきてるでしょ古泉君」

古泉「ええ。ありますよ」

ハルヒ「じゃあそれでいいわ。ポーカーでいいわよね」

古泉「僕は構いませんよ」

長門「いい」

みくう「はい」

ハルヒ「そうだ、せっかくだしキョムもどう?」

古泉「そうですね。いかがでしょうか?」

キョム「・・・」チリーン

古泉「彼の許可が下りました。OKだそうです」

ハルヒ「さすがキョム話がわかるわ!ここに座って」

キョム「・・・」チリーン

古泉「(しかしポーカーとなると運の要素も強いですね。涼宮さん相手には厳しそうですね)」

ハルヒ「カード配るわよ」

キョム「・・・」チリーン

ハルヒ「チェンジは2回でいいわよね」

みくる「はい」

古泉「ぼくもよろしいですよ(相手は涼宮さんだチェンジの回数は多い方がいい)」

ハルヒ「チェンジ1枚変えるわ」

古泉「僕もチェンジで総替えします」

ハルヒ「キョムはチェンジしなくていいの?」

キョム「・・・」チリーン

ハルヒ「もしかしてルール知らなかった?ごめんね気が回らなくて今回は我慢してね」

キョム「・・・」チリーン

ハルヒ「私はもういいわこのままステイ」

古泉「3枚チェンジで(涼宮さんもう手ができたようですね)」

~~~~~~~~~~~~

ハルヒ「コール。フラッシュよ!」

古泉「2ペアです(さすが涼宮さんだ。フラッシュの出現頻度は505回に1回のはず。そを一度目で)」

長門「3カード」

みくる「ひぇえ~、ブタでしゅ」

ハルヒ「私の勝ちね!まあ今回はキョムもルール知らなかったみたいだしもう一度やりましょう」

キョム「・・・」チリーン

古泉「!!?」

ハルヒ「どうしたの古泉君?」

古泉「彼の手札ロイヤルストレートフラッシュです・・・」

キョム「・・・」チリーン

ハルヒ「さすがねキョム。でも次は負けないわよ」

ハルヒ「次は大富豪やりましょう」

古泉「いいですね(大富豪なら戦略性も重視される。これなら涼宮さんにも少しは善戦できるかもしれませんね。しかし・・・)」

キョム「・・・」チリーン

ハルヒ「はい一人10枚ね。あまりの4枚は私たちでもらうわねキョム」

古泉「いいそうです」

キョム「・・・」チリーン

ハルヒ「ルールは都落ち、革命あり。2上がり、連番、エンペラー、砂嵐は無し。お手つきは大貧民よ」

古泉「了解です」

みくる「よくわからないです~」

長門「・・・」

ハルヒ「キョム、今回は手加減なしでお願いね!じゃあみくるちゃんから!」

キョム「・・・」チリーン

みくる「じゃあ5でしゅ」

ハルヒ「7!キョムよ」

キョム「・・・」チリーン

古泉「ほういきなり2ですか、パスです。ジョーカーはだれも出しませんね」

古泉「では流して。続けてどうぞ」

キョム「・・・」チリーン

ハルヒ「3の革命・・・。無条件でパスね」

キョム「・・・」チリーン

古泉「革命・・・しかも今度はジョーカーを加えた5カード。上がりですね・・・」

キョム「・・・」チリーン

ハルヒ「キョムはやっぱりすごいわね」

古泉「ええ、器だけではなく勝負事も強い完敗ですよ」

長門「勝つまでやる」

ハルヒ「有希じゃちょっと無理かもね」

古泉「長門さん発言を控えてください」

長門「・・・」

キョム「・・・」チリーン

ハルヒ「うーん、なんかキョムの隣に寝るなんて失礼な気がしてきたわ」

古泉「そうですね。恐れ多いことです」

ハルヒ「キョムも今日はあたしたちにたくさん付き合ってくれたし、寝るときくらいは一人になりたいわよね」

キョム「・・・」チリーン

古泉「さすがは涼宮さんです。彼も心遣いに感謝しています」

ハルヒ「そんないいわよ。キョムにはあたしたちの方がいつもお世話になっているんだし」

古泉「その通りですね。では僕も部屋に戻りますね」

ハルヒ「ええ、だけどキョム。その代わり明日からもまたよろしくね!」

キョム「・・・」チリーン

キョム「・・・」チリーン

キョム「・・・」チリーン

終わり

無理やりですが終わらせました

そろそろ許してください。懺悔は十分にしたつもりです

キョム妹「キョームくーん!」

キョム「・・・」チリーン

キョム妹「キョムくんてばぁ~」

キョム「・・・」チリーン

キョム妹「ごめんなさい」

キョン「誰だお前…」

キョム「…」チリーン

ハルヒ「ねえ、キョム」



ハルヒ「今週の土曜日に市内探索しようと思うけど、どう?」



ハルヒ「ねぇ、聞いてる?」



ハルヒ「ちょっとキョムってば!」



古泉「涼宮さん、彼は虚無の存在です」

ハルヒ「知っているわ、それがなに?」

古泉「察してあげてください」

ハルヒ「ねえ、キム」

キム「……」

ハルヒ「やっぱりSOS団の創始者は私だと思うんだけど……」

キム「SOS団は我が国固有のクラブ活動であり、チョッパリに無断にその名を使用されたことを、云々」



ごめんあんま面白くないわ

ハルヒ「うん・・・、今何時だろ?5時か。まだ早いわね」

ハルヒ「あれ、キョムの布団が空だわ。トイレかしら?」

キョム「・・・」チリーン

ハルヒ「外?」

ハルヒ「座禅してる・・・」

キョム「・・・」チリーン

>>1です、保守感謝です。続きからちょっとだけやります


ハルヒ「おはようキョム。朝から精が出るわね」

キョム「・・・」チリーン

ハルヒ「隣いい?あたしもやってみたいわ」

ハルヒ「こうかしら?うん、なんだか早朝の清涼な空気が気持ちいいわね」

キョム「・・・」チリーン

古泉「こちらにいらっしゃいましたか」

みくる「ふぇ~、まだ眠いですぅ」

長門「・・・」

ハルヒ「おはようみんな」

古泉「彼と座禅ですか。うらやましいですね」

長門「私もやる」

みくる「そろそろ、朝食みたいですよ」

ハルヒ「そう、行きましょキョム。有希は座禅してるのね」

古泉「ごゆっくりどうぞ。僕たちは参りましょう」

長門「・・・」

キョム「・・・」チリーン

ハルヒ「おいしかったわね、今日はなにしようかしら?」

古泉「森の方に秘境と呼ばれる温泉があるみたいですよ」

ハルヒ「ほんと?行ってみましょ!キョムも来てくれるわよね?」

キョム「・・・」チリーン

古泉「快諾していただけましたよ。昨日の涼宮さんのお心遣いに感謝していますよ」

ハルヒ「ほんとキョム?」

~~~~~~~

女将「申し訳ありません。朝食はもうお下げしてしましました」

長門「・・・」

キョム「・・・」チリーン

ハルヒ「有希、遅かったわね。何してたの?」

長門「・・・」

長門「朝食を食べていた」

ハルヒ「そう。それより今から森に行くわよ。温泉よ温泉」

女将「森の方に向かわれるのですか?ではそちらの方にこれをお渡しください」

古泉「これは先ほどの天然水」

女将「旅の途中にでもお飲みください」

古泉「女将さん」

女将「はい」

古泉「その気配り感服致しました」

キョム「・・・」チリーン

ハルヒ「こっちね」

みくる「ひぇ、涼宮さん。ここ熊が出るみたいですよ~」

ハルヒ「ほんとね。でも大丈夫よ!」

長門「私が何とかする」

ハルヒ「こっちにはキョムがいるもんね」

古泉「長門さん何か言いましたか?」

長門「・・・」

キョム「・・・」チリーン

ハルヒ「なんかハイキングみたいで楽しいわね」

みくる「暑いですぅ」

ハルヒ「情けないわねみくるちゃん、キョムは大丈夫?」

古泉「涼宮さん」

ハルヒ「何?」

古泉「彼は森に足を踏み入れた時から自然と一体化を図っています。そもそも彼にとって外気に合わせた自身の体温調節など造作もないことでしょう」

キョム「・・・」チリーン

ハルヒ「もう少しよ、みんな頑張りなさい!」

みくる「はい~、わっ!」

ハルヒ「どうしたのみくちゃん?」

みくる「涼宮さん今あそこで何か動きました~」

ハルヒ「どこよ?」

ガサッ

みくる「ふえええええええ熊ですぅ!!!ほんとに出ました~!!」

ハルヒ「え、え、ほんとに・・・。え、どうしたらいいの?」

キョム「・・・」チリーン

ハルヒ「と、とにかく逃げるのよみんな!」

長門「・・・」

ハルヒ「有希!何やってるのよ止めなさい!!」

長門「私が倒す」

ハルヒ「何言ってるのよ無理よ!有希!あれ・・・勝てそう?」

長門「大丈夫いける」

ハルヒ「有希頑張れー!」

キョム「・・・」チリーン

ハルヒ「キョムそっちは危ないわ!下がって」

キョム「・・・」チリーン

キョム「・・・」チリーン

長門「手出し無用、あなたの手は煩わせない」

長門「!!?」

長門「(私と熊の攻撃を片手で制した・・・あり得ない)」

長門「なぜ止める」

ハルヒ「あれ、その熊の後ろにいるの小熊じゃない?」

古泉「なるほどわかりましたよ、恐らく親熊には最初から敵意は無く、僕たちから小熊を守るために威嚇をしたというところでしょう」

古泉「そして、彼は初めからそれを見抜いていた。全くあなたという男は本当にどこまで・・・」

キョム「・・・」チリーン

ハルヒ「キョムと親熊が見つめ合ったまま動かないわよ」

古泉「恐らく目で対話しているのでしょう。あれも彼の持つ能力の一つに過ぎません」

長門「私もできる」

ハルヒ「しっ!キョムの邪魔しちゃダメよ有希」

古泉「おや、いたんですか長門さん?」

長門「・・・」

キョム「・・・」チリーン

ハルヒ「熊たち行ったようね」

長門「すまない、感謝する」

キョム「・・・」チリーン

古泉「状況把握もできずにしゃしゃり出るなこの単細胞が、と彼は言っています」

ハルヒ「ほんとうにキョムがそんなこと言ってるの?」

古泉「いえ、ほんの少しだけですが僕の気持も含めています」

キョム「・・・」チリーン

ハルヒ「着いたわ!へー、ここがそうなのね。秘境というだけあって貸し切り状態ね」

古泉「本当ですね。日本猿までいますよ」

ハルヒ「せっかくだし、みんなで一緒に入りましょう!」

みくる「みんなでですか~?」

ハルヒ「体にタオル巻けば平気よ。みくるちゃんだってキョムと一緒に温泉入りたいでしょ?」

みくる「それは・・・はい」

ハルヒ「じゃあ決まり!早速着替えましょう。行くわよ有希、みくるちゃん」

古泉「ふふふ、僕たちも行きましょうか」

キョム「・・・」チリーン

ハルヒ「わー、近くに来ると景色もいいわね」

古泉「本当ですね」

ハルヒ「いいキョム、いくらタオルを巻いてるからってあんまりこっちをジロジロ見ちゃダメよ」

古泉「涼宮さん」

ハルヒ「何?」

古泉「先ほども言いましたが、今彼は自然と同化しています。その彼が魅力的な女性と言えど、人間に興味を抱くことはないでしょう」

ハルヒ「わかるけど、なんか悔しいわね」

ハルヒ「わー、近くに来ると景色もいいわね」

古泉「本当ですね」

ハルヒ「いいキョム、いくらタオルを巻いてるからってあんまりこっちをジロジロ見ちゃダメよ」

古泉「涼宮さん」

ハルヒ「何?」

古泉「先ほども言いましたが、今彼は自然と同化しています。その彼が魅力的な女性といえど人間に興味を抱くことはないでしょう」

ハルヒ「わかるけど、なんかちょっと悔しいわね」

キョム「・・・」チリーン

ハルヒ「あー、いいお湯だったわね」

みくる「はい~」

ハルヒ「来るだけで時間結構かかっちゃったわね。戻りましょうか」

古泉「そうですね」

ハルヒ「ねえ、キョム」

キョム「・・・」チリーン

ハルヒ「その・・・手繋いでいい?」

みくる「あ、涼宮さんずるいですよ~。私もキョム君と手繋ぎたいですぅ」

長門「私も」

ハルヒ「何よ二人とも!あたしが先に言ったんだかね!」

古泉「ふふふ、あなたほど罪な男という言葉が皮肉に聞こえる方もいないでしょうね」

キョム「・・・」チリーン

みくる「涼宮さん、そろそろ交代してくださいよ~」

ハルヒ「旅館はもうすぐだから最後までよ!有希みくるちゃんと交代してあげなさい」

長門「拒否する」

みくる「長門さ~ん」

ハルヒ「みくるちゃん我慢しなさい」

古泉「ふふふ、微笑ましい光景ですね」

キョム「・・・」チリーン

ハルヒ「着いたわ、さすがにあたしも疲れたわね。のどが渇いたわ」

ハルヒ「・・・ねえ、キョム」

ハルヒ「その水少しもらってもいい?」

キョム「・・・」チリーン

古泉「いいそうです」

ハルヒ「いいの!?」

みくる「あ、また涼宮さんだけずるいですよ~」

長門「私が先に飲む」

ハルヒ「もう団長権限であたしが先よ!」ゴクゴク

みくる「あ~」

長門「・・・」

古泉「ふふふ」

キョム「・・・」チリーン

ハルヒ「はい、キョムおいしかったわ。ありがとう」

キョム「・・・」チリーン

ハルヒ「でもそれ全然量が減ってなかったわね?」

古泉「涼宮さん」

ハルヒ「何?」

古泉「彼にとって水は生きるために必要なモノではなく、あくまで心落ち着かせるためのモノなのです」

ハルヒ「?」

古泉「加えて森に入った時から今に至るまで彼は体力を一切消費していません。つまり彼はまだ水には一切手をつけてはいません」

ハルヒ「ッ~~~」

みくる「うふふ」

長門「・・・」

ハルヒ「何よ二人とも!あたしは本当にただ水が飲みたかっただけなんだからね!!」

キョム「・・・」チリーン

ハルヒ「お昼はないのよね。どうする?」

古泉「少し歩くと露店がたくさん出ているみたいですよ。お昼も兼ねて行ってみませんか?」

ハルヒ「いいわね!行きましょうキョム」

~~~~~~~~~~

ハルヒ「射的ね。定番すぎるけどいいわ勝負しましょう!一番多く落とした人が優勝よ」

キョム「・・・」チリーン

ハルヒ「おじさん一回ね」

店主「あいよ!300円ね」

ハルヒ「よし取るわよ~」

~~~~~~~~~
ハルヒ「いぇーい、あたしは4つよ!」

古泉「残念1つです」

長門「3つ」

みくる「ふぇーん0ですぅ」

ハルヒ「キョムは?」

店主「おいおい兄ちゃん勘弁してくれよ」

ハルヒ「13個・・・。弾の数は5発よね・・・」

キョム「・・・」チリーン

          チリーン         ⊂⊃ チリーン
             ⊂つ      o(゚ー゚o)
                (o゚ー゚)っ      .f i⊂つ
             f゙ i´        l c(ー゚c)
             l .l          |:..::l f i チリーン
              |:..::|       |::::::i l. l
             ノ:::::j         ̄ |::..:|
                ̄               |:::::;ゝ
                          ̄

保守ありがとうございます。またちょっとだけですが投下します

ハルヒ「あ、物産展だって。ちょっと見ていきましょ」

古泉「ほう、いろいろなものがありますね」

ハルヒ「あはは、みくるちゃん部室にこんな置物どうかしら?」

みくる「ひぇっ、怖いですよ涼宮さ~ん」

ハルヒ「ねえ、キョムはどう思うこれ・・・。キョムそれ何?」

古泉「虚無僧の人形です」

ハルヒ「なぜそんなのものを?」

古泉「涼宮さん」

ハルヒ「何?」

古泉「察してあげてください」

キョム「・・・」チリーン

ハルヒ「ふーん、でもキョムが気に入ったならいいわ」

古泉「趣味は人それぞれですからね。それに彼ほどになると常人とは異なるさまざまな思考が常に渦巻いているんですよ」

ハルヒ「有希の持っているそれ何?」

長門「お面。気に入ったから買った」

ハルヒ「800円。高いし変なお面ね」

古泉「長門さん。人の趣味にどうこう言うつもりはありませんが、さすがにそれはいかがなものかと」

長門「・・・」

キョム「・・・」チリーン

ハルヒ「へー、ここ近くに湖もあるのね。行ってみましょうキョム」

キョム「・・・」チリーン

ハルヒ「うーん、特に目ぼしいものは何もないわね。まあいいわ、適当にそこの売店で何か買ってお昼にしましょう」

古泉「そうですね」

ハルヒ「キョム、本当に水だけでいいの?一口どう?」

古泉「涼宮さん」

ハルヒ「わかってるわ、ただ水を飲むキョムの横顔があまりにも憂いを秘めている気がしたから」

古泉「その洞察力は素晴らしいですよ。彼はこれほどの人格者でありながら自分は卑しい人間だと考えるほどですからね」

古泉「常に高みを目指しておいでです」

キョム「・・・」チリーン

ハルヒ「まあそれなりの味だったわね。それにしても退屈ね、何か食後の運動しましょう」

みくる「けど、ここ何もないですよ」

ハルヒ「そうね~、あ、今10回くらい跳ねたんじゃない水切り。みくるちゃんもやってみなさいよ。勝負よ勝負!」
みくる「全然跳ねませんよ~」

ハルヒ「ダメねみくるちゃんは。ねえキョムもやってみてよ」

長門「彼がやるなら私もやる」

キョム「・・・」チリーン

長門「・・・」シュッ

ハルヒ「20、21、22、23・・・23回!すごいわ有希!」

ハルヒ「キョムもやってみて」

長門「・・・」

キョム「・・・」チリーン

ハルヒ「何今の?湖面を爆発させながら向こう岸まで行っちゃったわよ。他には何もないのに、すごい催しものね」

長門「・・・」

古泉「長門さんいい加減懲りたらどうですか?」

キョム「・・・」チリーン

古泉「そろそろ戻りましょうか。帰りの準備をしなけれななりません」

ハルヒ「あれ、もうこんな時間?そうね早くしましょう」

~~~~~~~~~

ハルヒ「みくるちゃん早くしなさーい」

みくる「すいませ~ん」

ハルヒ「キョムは?」

古泉「彼は既に準備を終えてあちらで座禅をしています。周りが切迫した状態でもあのように自己を保つ。あのような方になりたいものです」

キョム「・・・」チリーン

ハルヒ「準備できたわね?じゃあ行くわよ」

みくる「は~い」

長門「待って」

ハルヒ「どうしたの有希?」

長門「最後に彼と勝負させてほしい。前回の勝負で彼の戦法は読めた」

キョム「・・・」チリーン

ハルヒ「有希・・・」

古泉「長門さん・・・」

長門「・・・」コクッ

ハルヒ「さっきから時間がないって言ってるでしょ!新川さんを外で待たせているのよ、ほら急いで」

古泉「戦法が読めた云々おっしゃる前にまず空気を読んでください」

長門「・・・」

キョム「・・・」チリーン

ハルヒ「お世話になりましたー!」

女将「ご出立ですか。寂しくなりますね」

古泉「女将さん、本当にお世話になりました」

女将「いえ、それでは旅の手向けにそちらの方にこれを」

古泉「これはあの湧き水・・・それも3ダースも」

女将「ほんの気持ちです」

古泉「女将さん」

女将「はい」

古泉「あなたにキョムのご加護がありますように」

キョム「・・・」チリーン

ハルヒ「ごめんね新川さんおまたせ」

新川「いえいえ、お疲れ様でした」

長門「・・・」

古泉「長門さん、彼のスペースを少しでも広く取りたいのでトランクにでも乗ってください」

長門「・・・」

キョム「・・・」チリーン

ハルヒ「あーあ今日でキョムとの旅行のおしまいか」

キョム「・・・」チリーン

古泉「あなたが望むならいつでもお付き合いするそうですよ」

ハルヒ「ありがとう古泉君、でもキョムはそんなこと言わないのは知っているわ」

古泉「ふふふ、さすがわかっていらっしゃる。今までの彼ならそんなことはなかったでしょうね」

ハルヒ「え?」

キョム「・・・」チリーン

ハルヒ「着いたわね」

鶴屋さん「やあ、みんな」

ハルヒ「鶴屋さん。どうしてここに?」

鶴屋さん「いーや、ブラブラしてただけっさ。みんなはどこか行っていたのかい?」

ハルヒ「ええ、SOS団の慰安旅行のようなものね。キョムも一緒よ」

鶴屋さん「・・・キョム君」

キョム「・・・」チリーン

鶴屋さん「やあキョム君久しぶりだね」

キョム「・・・」チリーン

鶴屋さん「あはは、相変わらず寡黙な人だねえ。それよりどうだい、また今度手合わせしてもらえないかい?」

鶴屋さん「こないだはキョム君が素人だと思って油断していたよ。鶴屋流古武術まだまだあんなものじゃないっさ!今度は手加減なしの本気で行かせてもらうよ!」

キョム「・・・」チリーン

鶴屋さん「ありがとう。疲れているところ悪いね。じゃあまた今度よろしくっ!」

古泉「鶴屋さんまで既に打ち負かしていたとは、いやはや御見それしました」

キョム「・・・」チリーン

ハルヒ「じゃあ、今日は解散ね。次の活動は追って連絡するわ」

古泉「了解いたしました」

ハルヒ「キョムも今回付き合ってくれてありがとう。本当に楽しかったわ」

キョム「・・・」チリーン

ハルヒ「・・・」

キョム「・・・」チリーン

ハルヒ「ねえ、キョム」

キョム「・・・」チリーン

ハルヒ「最後にあなたの素顔が見たいわ。ダメかしら?」

古泉「涼宮さん、彼は虚無僧です」

ハルヒ「知っているわ、それが何?」

古泉「察してあげてください」

キョム「・・・」チリーン

キョム妹「あ、キョム君おかえりー」

キョム「・・・」チリーン

キョム妹「帰ったばかりなのにもう座禅?」

キョム「・・・」チリーン

キョム妹「あたしも一緒にいい?」

キョム「・・・」チリーン

キョム妹「ありがとう。キョム君が旅行に行っている間もあたしサボらずにちゃんとやってたよ」

キョム「・・・」チリーン

キョム妹「・・・」チリーン

キョム「・・・」チリーン

キョム妹「・・・」チリーン

キョム「・・・」チリーン

キョム「・・・」チリーン

キョム妹「・・・」チリーン

キョム「・・・」チリーン

キョム妹「ふふふ」

キョム「・・・」チリーン

キョム妹「なんだか今日のキョム君楽しそう。いつもと何にも変わらないのにね」

キョム「・・・」チリーン

キョム「・・・」チリーン

キョム「・・・」チリーン

終わり

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