キョン「ハルヒが普通の人間になった?」(603)

古泉「はい、そのようです」
キョン「へぇ……よかったじゃないか」
古泉「いいえ、大問題です」
キョン「え?」

古泉「彼女は今まで、自分の願望を思いのままに実現していました」
キョン「まあそうだな。それのおかげでどれだけ俺が辛い思いを……」
古泉「ところが今は、それもできなくなった」
キョン「あぁ」
古泉「ということはつまり、彼女の周りに起きること全ては……常識の範囲内に収められるということです」
キョン「? なに、どういうこと?」
古泉「……徐々にわかると思いますよ」
キョン「え? あっ、おい古泉?」

キョン「なんであいつあんなに真剣な……」
ハルヒ「あっ! キョン!」
キョン「おう、ハルヒ」
ハルヒ「ちょ、ちょっと! 大変! 大変なの!」
キョン「?」

キョン「なんだって……廃部?」
ハルヒ「えぇ、突然先生がやってきて……何してるかわからない部活なんて廃部にするって」
キョン「…」
ハルヒ「なにを今更って抵抗したんだけど、部室の鍵も取られちゃった……」
キョン「そ、そうか」
ハルヒ「そうかじゃないわよ! 抗議しに行くから着いてきなさい!」
キョン「なんで俺が」
ハルヒ「団長命令だからに決まってるじゃない! いい? 緊急事態なの!」
キョン「わかった、わかったよ」

ハルヒ「だから! そんなこと急に言われても困るの!」
教師「困るとか困らないじゃない。第一あそこは文芸部の部室だろう」
ハルヒ「それは……部員がいないんだし」
教師「それに、部活動と言っても活動している内容も不明。そんな奴らを認めるわけには」
ハルヒ「だけど今まではなにも――」
教師「どう言われようが無理なもんは無理だ。早く帰れ」

ハルヒ「なによあれ! なんであんな態度をとられないといけないのよっ!?」
キョン「なんでって……」
ハルヒ「ったく、あいつじゃ話にならないわ! もっと権力のある……校長ね!」
キョン「おいっ、待てって」
ハルヒ「なによ! っていうか、なんであんたそんなに冷静なのよ? SOS団、なくなっちゃうわよ!?」
キョン「……とりあえず落ち着け。多分だけど、これ以上の抗議はしても無駄だ」
ハルヒ「なんでよ? そんなの、諦められるわけ」
キョン「とにかく、一度全員集めよう。それに……こんなことで停学にでもされちゃたまらん」
ハルヒ「……わかったわよ、ほら、急いで皆を集めるわよ!」

ハルヒ「ちょっと、遅いわよ皆!」
みくる「ごっ、ごめんなさい……あの、いきなりだったから」
ハルヒ「いつも呼べばすぐに来るじゃない!」
キョン「こらハルヒ、そうカリカリするなって」

ハルヒ「そういうわけで、部室もSOS団も取られちゃったの」
長門「…」
ハルヒ「一度引き下がりはしたけど、今度は全員で抗議しに行くわよ!」
古泉「全員でですか?」
キョン「おいハルヒ、それはもう意味ないって」
ハルヒ「だからそんな簡単に諦めるんじゃないわよ! バカキョン!」
キョン「……すまん」
ハルヒ「そうときまれば、今すぐに――」
古泉「すいません、僕はこの辺で失礼させてもらいます」
ハルヒ「――えっ?」
古泉「それとSOS団が解散なら、僕がここにいる理由もないんですよね?」
キョン「古泉? お前」
古泉「いままでお世話になりました。それでは、これで」
ハルヒ「……こっ、古泉君!? あ。ちょっと!」

ハルヒ「なにあれ……古泉君、なんで」
みくる「あの」
ハルヒ「なによ?」
みくる「私も……その、抗議とか、そういうのには反対です……」

ハルヒ「みくるちゃんまでそういうこと言うの?」
みくる「ひっ……ごめんなさい」
キョン「落ち着けって。そんな怒っても仕方ないだろ」
ハルヒ「怒るわよ! あんた達、今まであたしがどれだけ頑張ってたと思ってるのよ!?」
みくる「でも、こういうことで問題を起こしちゃうと……」
ハルヒ「今まで平気で色々やってきたじゃない。今更なんでそんなコト言うの?」
みくる「…」
長門「私も」
ハルヒ「?」
長門「これ以上問題を起こすのは、あなたにとってもマイナスでしかないと思う」
キョン「長門……」
ハルヒ「……もういいわよ! わかったわよ、もう知らない! キョン、行くわよ!」
キョン「おい、待てって、ハルヒ!」

キョン「待てって、こらハルヒ」
ハルヒ「なによ!」
キョン「……怒るな。とりあえず冷静になれ」
ハルヒ「…」

キョン「皆、別にSOS団が嫌で抗議しないわけじゃないと思うぞ?」
ハルヒ「じゃあなんで」
キョン「突然廃部にされたってことは、俺達の行動も目に付けられてるってことだろ」
ハルヒ「…」
キョン「俺達がこの学校の学生である以上、学校の規律に従わない場合は……」
ハルヒ「それはわかるけど、じゃあなんで今までは見逃されてきたのよ!? なんで今、突然」
キョン「……過去のことはどう言っても、今はもう仕方ないだろ。とにかく、落ち着いて行動しよう」
ハルヒ「落ち着け落ち着けって、そればっかりじゃない! バカみたいにそれしか――」
キョン「だから怒っても仕方ないって言ってるだろうが!」
ハルヒ「きゃっ!」
キョン「あっ……す、すまん。とにかく、今日はもう帰ろう。また明日考えよう、な?」
ハルヒ「……なんで、なんでこんな……くっ」

キョン「いいな? とにかく明日だ、今日はこのまま真っ直ぐ家に帰れ」
ハルヒ「……わかったわよ」
キョン「怒っても取り乱しても仕方ない、な?」
ハルヒ「…」コク

キョン「……ふぅ、とりあえずはこれでいいか」
古泉「大変ですね」
キョン「! 古泉……お前」
古泉「待ってください、まずは僕の話を」
キョン「お前、なんであんなこと」
古泉「落ち着いてください。ちゃんとわけを話しますから」
キョン「……ハルヒを怒らせると、まずいんじゃないのか?」
古泉「それは彼女が特別な存在だったからです。今は……その対象ではありません」

古泉「今までは僕の行動、言動も全てが彼女に合わせたものでした」
古泉「ですが、今はもうその必要もない。言ってしまえば、僕はもう自由になれたのです」
キョン「……だからって、即効で裏切らなくてもいいだろ」
古泉「別に敵視しているわけではないです。あの場では……あれが適等な判断かと」

キョン「逆鱗に触れちまったぞ」
古泉「ですが彼女の意見に合わせて、問題を大きくするわけにもいかないでしょう?」
キョン「…」
古泉「それに、僕はこれから機関に戻り彼女のことを報告しなければいけません」
キョン「?」
古泉「僕の機関は今異常事態と言っていいほど混乱しています。現場にいた僕自身が戻らないと」
キョン「……大変なんだな」
古泉「突然神を失ったわけですからね。崇拝するものを失った信者は、なにをしだすかわからないものですし」
キョン「ってことは、まさかハルヒにもなにか」
古泉「大丈夫です。なんとか、彼女の身に危険が迫らないように頑張ってみますので」
キョン「……すまん、その辺は任せるしかないな」

古泉「それでは、また会えることを楽しみにしています」
キョン「おう」
古泉「あとこれは個人的なことなんですが」
キョン「?」
古泉「……彼女を守ってあげてください。それは、あなたにしかできないことです」

キョン「俺が? ハルヒを? それはどういう」
古泉「時間です。それでは、失礼します」
キョン「おいっ、古泉……」
キョン「……行っちまった」

キョン「あぁもう、いきなりすぎてなにがなんだか」
みくる「キョン君!」
キョン「? 朝比奈さん」
みくる「あの、あの……えっと」オロオロ
キョン「落ち着いてください。大体の状況は理解していますから」

みくる「あの、ですから……私にも原因が」
キョン「そうですか。本当にいきなり普通の人間になっちゃったわけですね」
みくる「……はい」

みくる「それで、私にも未来に帰ってこいと緊急命令が下されました」
キョン「ですよね。色々と大変そうだ」
みくる「次々と記憶や記録が覆されていて……情報に真意もなにもなくなってしまうような状況らしくて」
キョン「む、難しいですね。何故それがわかるように……」
みくる「それは禁則事項ですけど……とにかく、急いで戻らないといけないんです」
キョン「わかりました」
みくる「……問題は、戻ることだけじゃないんです」
キョン「?」

みくる「涼宮さんのような存在自体にも前例がないわけだから……」
みくる「私達と変わらない普通の人間になってしまった涼宮さんが、もう一度元に戻れるという確信もないの」
キョン「……ですよね」
みくる「だっ、だから……私も、今度帰ってこられるかがっ、わからないからっ」ポロポロ
キョン「!」

みくる「これが、これがキョン君との最後の会話になるかも……っ」
キョン「朝比奈さん……そんな、泣かないでください」
みくる「だって! こんなのいきなりすぎて……私、心の準備もなっ、なにもできてないからっ」
キョン「大丈夫です。必ず、俺達はもう一度会えます」
みくる「そんなの、わからない、わからないよ……? キョン君」
キョン「……ほら、泣いたら折角の可愛い顔が」

みくる「……ごめんなさい。最後かもしれないのに、酷いトコ見せちゃいましたね」
キョン「いいえ、そんなことないですよ」
みくる「キョン君は凄いな……こんなことになっても、落ち着いてる」
キョン「内心焦りまくってますよ。なんにせよ、目の前で美人が泣いてる以上は落ち着いてみせないと」

みくる「……それじゃ、私も戻りますね」
キョン「そんな顔しないでください。絶対にもう一度会いましょう」
みくる「最後に一つだけ」
キョン「?」
みくる「……ちょっとだけお姉さんとして、キョン君におねがい」
キョン「なんですか?」
みくる「この先なにがあっても、涼宮さんの傍にいてあげてね?」
キョン「…」
みくる「おねがい、約束して?」
キョン「……わかりました。約束します」
みくる「うん、ありがとう……さよなら」

キョン「……朝比奈さんまで」
キョン「ということは」

長門「…」
キョン「やっぱり、お前もか」
長門「涼宮ハルヒは、監視下に値する存在ではなくなった」
キョン「そんなキツい言い方すんなよ」
長門「私も、情報統合思念体の元へ還らないといけない」
キョン「……戻ってこないのか?」
長門「それはわからない。ただ、彼女が人という存在になってしまった以上……私の存在意義は発生しない」
キョン「…」
長門「私に関する記憶、思い出と呼ばれるそれは……残しておくべき?」
キョン「なんだ、それは俺の判断でいいのか?」
長門「……私にも、わからないことはあるらしい」
キョン「残しておいてくれ。多分、忘れてしまうことのほうが辛いと思う」
長門「何故?」
キョン「……忘れられて、嬉しいのか?」
長門「…」

キョン「すぐに戻らないといけないのか」
長門「私の意志は関係ない。これは、必然的なこと」
キョン「……戻りたくないのか」
長門「……かも、しれない」

キョン「くそっ、長門までいなくなるってことは……いよいよ俺一人でどうにかしないといけないってことなのか?」
長門「どうにかできるのなら、したほうがいい」
キョン「どうにかしてみせるさ」
長門「……私も、意見を言ってもいい?」
キョン「当たり前だ」
長門「……彼女を一人にしないで」
キョン「…」
長門「コンタクトをとれなくても、私は常に貴方達を見ている。それは……忘れないで」
キョン「長門……おう、わかった」

キョン「……こんなにあっさりと、皆居なくなっちまうとはな」
キョン「…」
キョン「くそっ! なんでこんなことに……っ」

キョン「考えてても仕方ない。とにかく今日は帰ろう」
国木田「あれ? キョン」
キョン「ん? 国木田? なっ、まさかお前まで」
国木田「え? なにが?」
キョン「……違うか」
国木田「もう帰り? なら一緒に帰ろうよ」
キョン「あぁ、そうだな」
国木田「そういえば聞いたよ、部活……なくなっちゃったんだってね」
キョン「……ちょっとな、これからなんか大変かもしれん」

キョン「ただいまー」
キョン妹「おかえいー!」
キョン「いー、ってなんだよ」
キョン妹「いーっ!」

キョン「……ふぅ」ドサッ
キョン「…」
キョン「SOS団意外は、なにも変わらないのか?」
キョン「……これが平穏ってやつなのかな。なんか……ちょっと怖いな」
ピリリリr
キョン「? 電話……ハルヒか」ピッ
ハルヒ「もしもし? キョン?」
キョン「なんだ、どうした」
ハルヒ「あの、みくるちゃん達が全然電話でなくて……」
キョン「……そっか。うん、わかった」

ハルヒ「なんで? あたし、嫌われちゃった?」
キョン「そんなわけないだろ、その……たまたまだよ、たまたま皆用事があったんだろ」
ハルヒ「……親に、学校から連絡があったって」
キョン「親に?」

ハルヒ「最近の学校内でのあたしの行動に少し問題があるとか……説教された」
キョン「……そっか」
ハルヒ「いままでそんなこと全然なかったのに、なんでいきなりこんなことになるの?」
キョン「そんなの、俺に聞かれてもわかるわけないだろ」
ハルヒ「……ごめん」
キョン「あっ、いや……なんでだろうな」
ハルヒ「SOS団、本当になくなっちゃうのかしら」
キョン「それはわからない。だけど、家に電話させたってことは……これからどうすればどうなるか、わかるよな?」
ハルヒ「……うん」
キョン「とにかく、なにがあっても落ち着いて行動するんだぞ、いいな?」
ハルヒ「あんたに言われなくてもわかってるわよ、バカキョン」

―翌日―

キョン「おう、おはよう」
谷口「キョン! お前……なにかあったのか?」
キョン「?」
国木田「どういうことなの?」
キョン「どういうことって、なにが?」

国木田「さっき、涼宮さんが職員室に連れて行かれてた」
キョン「!?」
谷口「なんかほら、お前のいた部活? の人達、皆一斉に転校しちまったんだってな」
キョン「転校……」
国木田「で、何故か先生達にもちゃんとした理由も教えてくれなかったらしくて」
キョン「……それでなにか知ってるんじゃないかって、ハルヒが呼ばれたわけか」
谷口「また妙なことやってるんじゃないだろうな?」
キョン「そんなんじゃない、職員室だな? ちょっと行ってくる」
国木田「えっ? でも授業が」
キョン「そんなのいつでも受けられるだろ。今は……ハルヒが優先だ」

キョン「……中から声が聞こえるな……」

ハルヒ「だから! あたしはなにも知らないって言ってるじゃないのっ!」
教師「なにもって、なにか知ってるだろ? なんでもいいから教えなさい」
ハルヒ「知らないわよ! 大体、なんで皆が転校なんか……」
教師「わからないから聞いてるんだ。正直、またなにか変なことしてるんじゃないのかと」
ハルヒ「なにもしてないわよ! もう、なんなのよっ!」

キョン「……失礼します!」
ハルヒ「! キョ、キョン」
教師「おっ、丁度いいところに。お前も呼び出そうとしてたとこだ」
キョン「俺もそいつも、本当になにも知らないんです。昨日まで一緒に話してましたし」
ハルヒ「…」

教師「本当か? 嘘じゃないんだろうな?」
キョン「こんなこと嘘ついてどうするんですか。なんなら、警察にでも連絡してみればいいじゃないですか」
ハルヒ「ちょっと、キョン。警察って……」
キョン「俺達はなにも知らない。それどころか、俺達もなにがどういうことなのか知りたいんです」
教師「…」
キョン「三世帯の家族が急にいなくなったんだ、それが当たり前の対応だと思いますけど?」
教師「……別にそこまで大きなことじゃない。もういい、教室に帰れ」
キョン「失礼しました」

ハルヒ「ちょっと、待ってよキョン」
キョン「……昨日あれだけ言っただろ。落ち着けって」
ハルヒ「落ち着いてたわよ! あいつらが勝手に」
キョン「どうみても落ち着いてなかったぞ。あのまま言い争いしてりゃ」
ハルヒ「あんただって、結構怒ってたじゃない」
キョン「……かもしれんけど」
ハルヒ「とにかく! それよりも有希達よ! 本当に転校したの!? あたし、なにも聞いてない!」
キョン「……俺もだよ」
ハルヒ「今から有希の家に行ってみるわよ」
キョン「今から?」
ハルヒ「いいから行くわよ! ほらっ」グイッ

キョン「さすがにマズイって。制服でウロウロするのは」
ハルヒ「平気よ。今までなにも言われなかったし」
キョン「今まではそうかもしれんけど……」
ハルヒ「ほら、次の駅よ」

ハルヒ「…」
キョン「どうだった? 管理人、なにか言ってたか?」
ハルヒ「引越したのは事実だけど、それ以上は個人情報だからって」
キョン「……そうか。そうだろうな」
ハルヒ「本当に、皆いなくなっちゃったの?」
キョン「…」
ハルヒ「なんで? ねぇ、あんたなにか知ってるんじゃないの? ねぇ?」
キョン「知らないって、なんで俺が」
ハルヒ「だって! だって昨日まで……昨日まであんなに」
警察「ちょっと、君達」
キョン「!」

警官「その制服……北高生だね?」
ハルヒ「…」
警官「なんでこんな時間にこんなとこに」
キョン「あの、今日は中間テストで」
警官「テスト……本当に?」

キョン「すいません、そういうことなんで」
警官「ちょっと、待ちなって。名前と学年、あとクラスを」
ハルヒ「キョン! こっち!」
警官「あっ、こら!」
キョン「……くそっ」

ハルヒ「はぁ、はぁっ……」
キョン「逃げてどうするんだよ……っ、ふぅ」
ハルヒ「だって、あれじゃ学校に連絡されたかも」
キョン「……かもしれないけど」
ハルヒ「もう! 意味わかんない! なんでこんな……おかしいわよ!」
キョン「うるさいって、大声出すな」
ハルヒ「どこ行ったの? 皆、なんであたしに黙って……」
キョン「…」

ハルヒ「絶対に事件よね? やっぱり、さっきの警官にでも」
キョン「いいや、それはない」
ハルヒ「なんでそんなことが言えるのよ!? どう考えてもおかしいじゃない!」
キョン「……でも、全然関係ない奴らがまとめていなくなるってのも……」
ハルヒ「事件じゃなかったらなんなのよ?」
キョン「…」

キョン「とにかく帰ろう。制服でウロウロするのはマズイ」
ハルヒ「帰る? 学校に? 冗談じゃないわよ、いまからみくるちゃんの家に」
キョン「だから勢いで行動するなって」
ハルヒ「するわよ! だって、だって……怖いもん、こんなの……ありえないっ」
キョン「……大丈夫、大丈夫だから」
ハルヒ「なにが大丈夫なのよ!? だって三人が突然消えたのよ? なにが……」
キョン「とにかく戻ろう。ほら、行くぞ」グッ

キョン「……マズいな、門に先生が立ってる」
ハルヒ「じゃあ裏口から」

キョン「くそっ、ここにも」
ハルヒ「……バレてるのかしら?」
キョン「だろうな。多分、すぐに連絡されたんだろ。外出してる生徒がいるって」
ハルヒ「…」
キョン「逃げたって同じだ。家に連絡されるだろ……よし、行こう」
ハルヒ「ちょっ、ちょっと」
キョン「大丈夫だ、俺に任せろ」
ハルヒ「……うん」

教師「あっ、こら! お前等何やってるんだ!」
キョン「すいません。あの……」
教師「すいませんじゃないだろ、授業サボってなにを……また涼宮か」
ハルヒ「えっ?」
教師「まったく、ウチでなにか問題があるといつもお前だな」
キョン「……ちょっと待ってください」

キョン「今日は違います。俺がハルヒを連れ出したんです」
ハルヒ「キョン?」
教師「お前が?」
キョン「はい、あの……俺達のやってた部活の部員がいなくなったのが、気になって」

教師「だからって、授業を抜け出していいわけないだろ」
キョン「……すいません」
教師「はぁ……なんでお前らはそうなんだよ。いつもいつも問題ばっかり」
ハルヒ「なによ」
教師「なんだって?」
キョン「こら、ハルヒ。……本当にすいませんでした。だけど、どうしても気になって」
教師「まあ仕方ない。確かに、三人まとめて転校してしまうなんて俺も聞いたことないしな」
キョン「……ですよね」
教師「とにかく、教室に戻れ。それと、今日のことは親御さんに連絡しておくからな」
ハルヒ「なんでよ!? 心配して見に行っただけじゃ」
キョン「わかりました。ほら、行くぞハルヒ」

国木田「キョン」
谷口「おい、どこ行ってたんだよ」
キョン「……ちょっと、な」

谷口「どうしたんだ? 涼宮、えらく機嫌悪いじゃないか」
キョン「まあ色々とな……そっとしておいてくれ」
国木田「やっぱり、あの三人のこと?」
キョン「あぁ」
国木田「いったいどこに行っちゃったの? 本当に転校?」
キョン「……転校したのは間違いない。ただ、原因は……」

ハルヒ「…」
キョン「ほら、昼休みだぞ。そんな不機嫌な顔すんなって」
ハルヒ「するにきまってるでしょ! だってあんた」
キョン「大声出すなって、みんな見てるだろ……」
ハルヒ「……ふんっ」

岡部「よし、じゃあ今日はここまでだ。また明日」
キョン「…」
岡部「あー、あとキョンと涼宮。この後職員室まで来るように」
キョン「え?」
岡部「……ちゃんと、来るんだぞ?」
キョン「は、はい」

ガラッ
キョン「あの……」
ハルヒ「なによ、抜け出したことはもういいんじゃないの?」
キョン「こら」
岡部「……いや、その」
教師「お前等、あの部室でなにやってたんだ?」
キョン「部室で?」
教師「明らかに学校のじゃないストーブ、コンピ部で使っていたパソコン」
キョン「…」
教師「それにボードゲームなんかも……お前等、この高校舐めてるのか?」
キョン「いや、そういうわけじゃ……」

教師「コンピ部の部長に聞いたら、あのパソコン強制的に奪われたって言ってたぞ」
ハルヒ「失礼ね! そんなわけないじゃない!」
教師「そんなわけあるから言ってたんだろ」
キョン「…」

教師「今まで目を伏せてたけど、ふざけるのも大概にしろよお前等」
キョン「す、すいません」
教師「ここは遊ぶ場所じゃない、そんなのもわからんのか? あぁ?」
ハルヒ「わかってるわよ。だけど、それがなんだって言うの?」
岡部「おい、涼宮……」
教師「涼宮、お前、明日から停学だ」
ハルヒ「えっ?」
教師「一週間家で反省してこい」
ハルヒ「なっ……なんで」
キョン「ちょっ、ちょっと! なんでハルヒだけ」
教師「お前も停学にしてほしいのか? 岡部先生から聞いてるぞ。涼宮に無理矢理付き合わされてるんだろ?」
キョン「そんなこと……」

教師「コンピ部からパソコンを勝手に持ち出しただけじゃない」
教師「わけのわからん衣装までこんなに……聞けば、これも朝比奈に無理矢理着せていたらしいじゃないか」
ハルヒ「そんなことないわよ! みくるちゃんも同意の上で」
教師「いつもお前等の部室から悲鳴が聞こえてきたりしてたって苦情を受けてるんだよ。嘘を付くな」
キョン「で、でも停学って」

教師「当たり前だろ? 部活と名乗って、北高の制服着て外で勝手に行動する」
キョン「それは別に」
教師「色々と苦情が来てるんだ。だから、そのわけのわからん部も廃部にした」
キョン「…」
教師「それに、一連のことに対して涼宮から反省が全く見られないしな。停学で済むだけでもいいと思え」
ハルヒ「……なんであたしばっかり……」
教師「当たり前だろ。お前だけが問題児なんだから」
岡部「ちょっと、それは言いすぎじゃないですか」
教師「岡部さんは優しすぎるんですよ。だからこんな風に生徒が――」
キョン「お前だって言いすぎだろ。お前にハルヒの何がわかるっていうんだよ?」
教師「……おい、なんて言った? お前今なにを」
ハルヒ「ちょっと、キョン!」
キョン「こいつを停学にするのなら、俺も停学にしてください。俺は別に、強制的にこいつといたわけじゃない」
教師「……今日から一週間、二人とも自宅でしっかり反省してこい」

岡部「……そういうことだ。わかったな」
キョン「…」コク
岡部「親御さんには俺から連絡しておく。今日はこのまま、まっすぐ家に帰るんだ」
キョン「わかりました。どうも……すいませんでした」
ハルヒ「……でした」

教師A「ったく、なんであんな問題のある生徒がこの高校に入ってきたんですかね?」
教師B「それがおかしな話で、普通に考えると涼宮のような生徒はまず受からないはずなんですよ」
教師A「聞けば中学の頃にも、色々と問題を起こしてたんでしょ?」
教師B「それがどういうわけか……何も問題なく誰が通したのかわからないが入学してきた、と」
教師A「校長の親類とかなんですかね? はは、まさかなぁ」
岡部「…」(……わかったふうなこと言いやがって……)
教師A「岡部君も大変ですねぇ、あんな生徒受け持つとは」
岡部「全然。なにも問題ありません、失礼します」

キョン「……ハルヒ、大丈夫か」
ハルヒ「…」
キョン「おい」
ハルヒ「聞いてるわよ」

キョン「停学か……はぁ、親になんて言えばいいんだろうなぁ」
ハルヒ「ねぇ、あたしそんなに悪いことしてた?」
キョン「……うん、してたのかもな」
ハルヒ「だけど……」
キョン「一個一個はそんなに悪くないかもしれない。だけど、全部が重なってしまったからな」
ハルヒ「…」
キョン「それに……普通に考えて、ハルヒだけ好き勝手な部活や行動していいってわけじゃないだろ?」
ハルヒ「それはわかるけど」
キョン「どの道、俺達は少しやりすぎた。とりあえず、言われたとおり反省するしかない」
ハルヒ「……でもキョンまで」
キョン「何言ってるんだよ。俺もちゃんとSOS団だろ? だったら、お前と同じだけ罰を受けるさ。当たり前だ」
ハルヒ「ごめん……」
キョン「謝るな。とにかく、今日ほど家に帰るのが怖いのも中々ないぞ……ううっ」

キョン「はい、はい……ごめんなさい」
キョン妹「キョン君なにかしたの?」
キョン「すいませんでした……」

キョン「顔痛ぇ……」
キョン妹「おとーさん怖かったね! キョン君大丈夫?」
キョン「あぁ、なんとかな。ほら自分の部屋に行ってなさい」
キョン妹「はぁーい。シャミちゃんおいでー♪」

キョン「……宿題とかあるのか……めんどうだな」
キョン「はぁ、一週間普通に休めるのかって、少し期待しちまったよ」
キョン「…」
キョン「ハルヒは大丈夫なのか? あいつも……」
ピリリr
キョン「やっぱり。はい、もしもし?」

ハルヒ「……どうだった?」
キョン「親父にもぶたれたことないのにって思ったら、すぐに親父にもぶたれたよ」
ハルヒ「?」

ハルヒ「あたしもすっごい怒られたわ」
キョン「そりゃそうだ」
ハルヒ「……もう、疲れた」
キョン「あぁ、俺もだよ」
ハルヒ「なんでこんな急に……三人ともドコ行ったかわかんないし」
キョン「そうだな、まあ……元気ならいいんだけど」
ハルヒ「…」
キョン「黙るなって。大丈夫だよ、原因は……それぞれだろうけど、多分普通に転校だよ」
ハルヒ「SOS団もなくなって、みんな居なくなって、おまけに停学にもなって……もう嫌」
キョン「へ、変なこと考えるなよ?」
ハルヒ「……嫌」
キョン「ハルヒ、こら。ちゃんと俺と話しろ。とにかく……一週間じっとしていよう」

ハルヒ「一週間、ちょくちょく電話してもいい?」
キョン「あぁ、俺も暇だからな」
ハルヒ「本当に……あたしとあんた、二人だけなのね」
キョン「…」

ハルヒ「みくるちゃんも、古泉君も、有希も……どこかに行っちゃった」
キョン「……あぁ」
ハルヒ「少しは楽しかったのよ? 全然普通だって思ってた、入学したての頃よりは」
キョン「少しだけかよ」
ハルヒ「……なのに……」
キョン「ブルーなほうに考えるなって。とにかく、俺は転校しないし一緒にいる。それは約束してやる」
ハルヒ「あんたの存在なんて、別に望んでないわよ」
キョン「うわ、ひどいな」
ハルヒ「……でもあんた一人じゃかわいそうだから、もう少しだけ一緒に居てあげる」
キョン「こっちのセリフだっつーの」
ハルヒ「なによ」
キョン「なんだよ」

キョン「……暇だ」カリカリ
キョン「宿題宿題宿題……なんだかなぁ」カリカリ
ガチャ
キョン妹「キョン君、せんせー来たって!」
キョン「え? あぁ……そっか」

岡部「よう、不良学生。ちゃんと反省してるか」
キョン「手のココ、見てくださいよ。真っ黒になってる」
岡部「ちゃんと勉強してるみたいだな……ほら、プリント」
キョン「あぁ、どうも」

岡部「……涼宮の家にも行ってきたよ」
キョウ「そうですか」
岡部「結構きちんとしてるんだな、あいつの両親」
キョン「へぇ……あんな娘なのに」
岡部「だよなぁ、ったく。彼女といちゃつくのもいいけど、もう少しばれないようにしろと」
キョン「いやあの、そういうのじゃ全然ないです」
岡部「てれるなって、先生誰にも言わないぞ?」
キョン「いやだから、違うって」

岡部「その、なんだ。SOS団?」
キョン「はい」
岡部「それの存在も、涼宮の親御さん知らなかったらしくてな」
キョン「……そうですか」

岡部「停学明けたら、門限も作ってちゃんと高校に通わせるって」
キョン「門限? 一番あいつに関係なさそうなことですね」
岡部「女の子だからな。大人しくするのにこしたことはない」
キョン「わからなくはないですけど」
岡部「お前にも謝ってくれって言ってたよ。なんか巻き込んだみたいですいませんって」
キョン「……そんなこと」
岡部「あぁ、わかってる。実は全部お前が涼宮に上手いこと言ってさせたことだって説明しておいた」
キョン「なんてことをっ!?」
岡部「はは、嘘だよ。まあなんだ、男の方が悪い役やってやるもんだ」
キョン「……納得いきませんよ……あぁっ」

岡部「にしてもあのメイド服とか、何に使ってたんだ?」
キョン「禁則事項です」
岡部「え?」
キョン「なんでもないです」

岡部「それに他の三人、まとめて転校だなんて……大丈夫なのか?」
キョン「えーと、まあ……一応」
岡部「それならいいけど……まあ、悪いタイミングで全部バレちゃったからな。仕方ない」
キョン「…」
岡部「でも俺からすれば、まだまだ可愛いほうだと思うぞ」
キョン「え?」
岡部「タバコ吸った酒飲んだ、許可出してないのにバイトしたやらバイクで事故やらじゃなく」
岡部「コンピ部からパソコン借りたり、ボードゲームしたりビデオ撮ったりしてただけなんだろ?」
キョン「…」
岡部「涼宮もそう言ってたし、俺は別にまだ許容範囲だと思うわ。まあ、他の先生に言うなよ?」
キョン「信じてくれるんですか、ハルヒのこと」
岡部「? 当たり前だろ?」
キョン「……ありがとうございます」
岡部「まあ、しっかり反省だけはしとけ。うん」

嫁っぽい

岡部「宿題もちゃんとやって、反省文も提出」
キョン「はい」
岡部「あとお前は、涼宮のこともしっかりと見てやること。男なんだから、ちゃんと引っ張ってやれよ」
キョン「だからそんなんじゃ……わかりました」

岡部「そんじゃ帰るわ。明日も暇だったら見に来るから」
キョン「そんなんでいいんですか?」
岡部「ん? 別になにもしないだろ?」
キョン「……ちゃんと反省してます」
岡部「それならよし、それじゃ、またな」
キョン「ありがとうございました」

キョン妹「せんせー帰ったの?」
キョン「あぁ、帰ったよ」
キョン妹「あれ? キョン君なんか嬉しそう!」
キョン「嬉しい? んー……どうだろうな。まあ、尊敬するってこういうことなのかもなぁ」
キョン妹「?」
キョン「さあ、俺は勉強するからシャミと遊んでなさい」

キョン「一週間ぶりの学校は空気がウマいな……」
谷口「なに言ってるんだお前」
キョン「うるさいな」

キョン「あれ、ハルヒはまだ来てないのか?」
国木田「……みたいだね」
キョン「そっか」
谷口「いいなぁ、キョン。俺達より一週間休み多かったんだぞ?」
キョン「なにがいいんだよ。色々とマイナスしか残らんぞ」
谷口「まあでも元気そうでよかった」
キョン「やめろ気持ち悪い」
国木田「あははっ」

岡部「おっ、誰だお前」
キョン「なんという……」
岡部「しっかり反省してきたみたいだな。よし、それじゃ真面目に頑張れよ」
キョン「あれ……ハルヒは?」
岡部「ん? あ、あぁ……休みだとさ」
キョン「休み?」

キョン「……っかしいなぁ、メール返ってこない」
国木田「涼宮さん?」
キョン「あぁ」

キョン「ちょっと電話してみる」
谷口「停学明けなんだから、あんま変なことするなよ?」
キョン「わかってるよ」

キョン「……もしもし? ハルヒ?」
ハルヒ「ん……キョン?」
キョン「なんだよ、寝てたのか」
ハルヒ「…」
キョン「なにやってんだよ。今日で一週間だろ?」
ハルヒ「……風邪ひいたの」
キョン「え? あ、あぁ。そうなのか」
ハルヒ「だから明日から行くわ」
キョン「なら仕方ないな。まあ、お大事に」ピッ

キョン「…」
キョン「わかりやすい嘘つくなよ、バカハルヒ」

とまあ、こんな感じで。
申し訳ないですが、眠くなってまいりました。
今週はなにも書かないでいようと思いましたが、いきおいで……

残っていれば、昼過ぎにでも……
おやすみなさい。

キョンの台詞の最後に、~~~だな、「うん」。←これがあったら高確立で嫁

国木田「キョン、この後暇?」
谷口「カラオケ行こうぜ! お前の出所祝いだ!」
キョン「……いや、すまん。ちょっとハルヒのとこに行ってくる」

谷口「涼宮? なんで?」
キョン「別に……なんとなく」
谷口「もういいだろ、ほっとけよ。部活もなくなって解放されたんだろ?」
キョン「解放ってお前」
谷口「停学にもなったんだぞ? 悪いことは言わない、もう関わるのはよせって」
キョン「…」
国木田「その……キツイ言い方かもしれないけどさ? 涼宮さんの素行の悪さみたいなのも最近は」
キョン「いいんだ、俺はハルヒのとこへ行く。じゃあな」
谷口「あっ、おい! キョン!」
国木田「……キョン」

岡部「おぉ、帰るのか」
キョン「はい」
岡部「……涼宮か」
キョン「…」

岡部「俺もなぁ、ずる休みだとは思うわ」
キョン「ですよね」
岡部「でもなぁ……まあ一週間家で考えて、まだ答えが出てないってのもあるだろうと」
キョン「答え?」
岡部「ほら、部活も友達もなくなって……あいつ、クラスに親しい奴なんてお前だけだろ?」
キョン「…」
岡部「こうなるかもしれないから、俺はある程度は目を伏せてたんだけどなぁ……」
キョン「ハルヒのとこに行ってきます」
岡部「あぁ、俺も行こうか?」
キョン「いや、とりあえずは……俺だけで」
岡部「そうか、うん。しっかり励まして来い!」バシッ!
キョン「っつ! 痛いって!」

キョン「…」
生徒A「ねぇ、あれ……あの変な部活の」ヒソヒソ
生徒B「知ってる。なんあれでしょ? 突然生徒が転校しちゃったっていう」ヒソヒソ

キョン「まあ、仕方ないか……変に思われても」
鶴屋「! キョン君!」
キョン「鶴屋さん?」
鶴屋「っと、大丈夫かい!? あの……みくる達は」
キョン「…」
鶴屋「……なんだか大変なことになっちゃったんだってね」
キョン「まあ、そうですね」
鶴屋「なにか困ってることはないかい? 私なら、何だって力になるよ?」
キョン「ありがとうございます。でも、大丈夫ですよ」
鶴屋「キョン君……あれ、ハルにゃんは?」

キョン「その……まだ」
鶴屋「そっかぁ……うん、そうだよね」
キョン「今回のことで一番ショックを受けてるのはハルヒですからね」
鶴屋「だろうね。しっかり支えてあげるんだよっ?」

キョン「皆に言われましたよ、それも」
鶴屋「SOS団の中で、キョン君が一番ハルにゃんのことをわかってあげられてるからだよ」
キョン「俺が? あいつを?」
鶴屋「ふふっ、じゃなきゃこうやってハルにゃんの為に行動できないしょ?」
キョン「……別に、ほっとけないからそうしてるだけですよ」
鶴屋「それが、ハルにゃんにとってもキョン君にとっても大切なことなんだよ」
キョン「…」
鶴屋「ほらほら、行っといで! ハルにゃんめがっさ待ってるっさ!」ポンポン!
キョン「わかりました。なんか、心配かけてすいません」
鶴屋「無問題無問題っ!」

生徒C「あ、あの男の子知ってる……気味悪い部活してたんだって」
生徒D「あぁ、あれでしょ? 頭おかしい子が部長の~」
鶴屋「私の後輩になにか問題でも?」
生徒C「! い、いや……ほら行こう」
生徒D「うっ、うん」スタスタ
鶴屋「……頑張るんだよ二人とも……お姉さんは二人の味方っさ」

キョン「もしもし、ハルヒ? 寝てたのか?」
ハルヒ「……うん」
キョン「今お前の家の近くに居るんだ、出てこいよ」
ハルヒ「えっ?」

キョン「わかってるんだよ。風邪なんかひいてないだろ?」
ハルヒ「…」
キョン「ほら、お前の家の近くのコンビニにいるから。待っててやるから来い」
ハルヒ「行かないわよ」
キョン「いいから。とにかく、お前このままじゃダメになるぞ」
ハルヒ「そんな……一日学校休んだだけじゃない」
キョン「それが大問題なんだ。停学中も電話で言ってただろ、ちゃんと学校行くって」
ハルヒ「……明日から、ね」
キョン「その前に一度話そう。な?」
ハルヒ「行かないって、風邪ひいてダルいの。それじゃ」プッ
キョン「あ、こら!」

キョン「…」

キョン「……でない」プルルルr
キョン「はぁ、あいつめ」

カチカチ
キョン「送……信、っと」
キョン「…」
キョン「立ち読みでもしてるか」

キョン「…」
キョン「暗くなってきたな」
キョン「メールも返ってこないし……」
キョン「……いや、まだ待つぞ。あいつは絶対来る」

キョン「…」
ハルヒ「……キョン」
キョン「! ハルヒ」
ハルヒ「あっ、あんた……キョン」
キョン「待ってたぞ。ほら、とりあえず場所変えよう。ついて来い」
ハルヒ「…」
キョン「行くぞってば」グッ

うざくないハルヒは悲しくなる(´;ω;`)

ハルヒ「…」
キョン「うつむくな、なんか喋れ。そんなの……ハルヒらしくないぞ」
ハルヒ「……なんで来たのよ」
キョン「なんでもだ。俺が来ないと、お前絶対明日も学校来なかっただろ?」
ハルヒ「…」フルフル
キョン「嘘だ。ほら、とりあえず座れって」

キョン「鶴屋さんも心配してくれてたんだぞ?」
ハルヒ「……そんなの、知らないわよ」
キョン「あのなぁ、辛いのはお前だけじゃない、俺も一緒なんだよ」
ハルヒ「辛くなんかないわよ! ただ……全部がいきなりすぎて……よくわかんない」
キョン「わかってる。だけど」
ハルヒ「ついこの間まで、皆で楽しくしてたのに。なんでこんなっ」
キョン「……それは」
ハルヒ「この一週間、確かにあたしはあたしの行動を反省したわ。反省したけど……」
キョン「…」
ハルヒ「……こんな一斉に全部奪われて……おかしいわよ、こんなのっ!」

ハルヒ「あたしが常識はずれなコトをしてるって、自覚はあったわよ!」
ハルヒ「だけど、それもSOS団なら大丈夫だって……勝手に一人で安心してて」
ハルヒ「それを今更、全部奪われて、それでまた一人にされて!」
ハルヒ「……こうなるのなら、なんで最初から誰も何も言ってくれなかったの!?」
キョン「…」

ハルヒ「わかってる、あたしがずれてて間違ってるって、わかってる」
ハルヒ「だけどそれなら、最初から誰かが止めてくれればよかったのに!」
キョン「お前、そんな言い方は……」
ハルヒ「だってそうじゃない! 夢観させて安心させて……それから全部奪われて!」
キョン「…」
ハルヒ「楽しかった、全部楽しかった。ずっとこのままで居られるわけないだろうけどってわかってた」
ハルヒ「だけど、こんな一瞬で全部……なら、最初から夢なんて観させないでよっ!」
キョン「俺に言われても……いや、うん」
ハルヒ「バカ! キョンの、バカッ! キョンの……うあっ、ああっ」ポロポロ
キョン「うん、わかってる。大丈夫だ……俺はちゃんとわかってるから」ギュウ
ハルヒ「バカバカ、皆っ、皆……もうやだっ」グッ
キョン「……わかってる。辛かったな、ハルヒ」ナデナデ

ハルヒ「ひっく、んっ……」
キョン「泣くなよ。お前のそんな顔見たくないぞ俺」
ハルヒ「だって、だって……」
キョン「……今だけな。仕方ないから、泣き止むまでこうしててやるから……うん」

ハルヒ「……本当はね」
キョン「?」
ハルヒ「もしかすると、こうなるかもしれないって……少しはわかってるつもりだったの」
ハルヒ「でもキョンも有希も、みくるちゃんも古泉君も……皆が居てくれたから」
キョン「安心して、自分が無茶なことしてるのを忘れてたのか?」
ハルヒ「……あたしだけに許された特権じゃないのかって、思ってた」
キョン「…」(間違いじゃ、なかったんだけどな)
ハルヒ「全部崩れちゃったから、それが全部奪われたなんて、怖くって……」
キョン「俺だってそうだ。なにもかもが、数日前と違いすぎる」
ハルヒ「学校に行っても、あたしの味方なんていないのなら……そんな必要もないかなって」
キョン「俺がいるだろ? 忘れんなよ、俺はちゃんとお前の味方だろ?」
ハルヒ「……うん……」グッ
キョン「あの三人だって、いつか必ず戻ってきてくれる。その時に、弱気になったハルヒを見たらなんて思うよ?」
ハルヒ「…」
キョン「SOS団がなくても、三人がなくても……俺もお前も、まだここ残ってる。だから頑張ろう、な?」
ハルヒ「バカ……あんたそういうの似合わないわよ、バカッ……」ギュウ

キョン「それじゃ、帰るわ。明日は絶対登校しろよ?」
ハルヒ「言われなくてもわかってるわよ。また……明日ね」

キョン「……はぁ、大変だな」
キョン「…」
プルルルr
キョン「ん? 電話……古泉? はい、もしもし!?」
古泉「どうも、お久しぶりです」
キョン「お前、大丈夫なのか? 今どうなってるんだ」
古泉「……大丈夫、ではないですね。相変わらずこちらは慌しい状況です」
キョン「そうか……」

古泉「いまだに涼宮さんから力がなくなった理由はわかっていません」
キョン「そうか、お前達で無理なのなら……仕方ないのかもな」
古泉「彼女が普通の人間となってしまったのでは、朝比奈さんも長門さんも……」
キョン「過去に干渉することも、情報なんとかってのが手を貸すことも不可能、ってことか」
古泉「そのようです」

キョン「長門なら、なんとかできそうな気もするけどなぁ」
古泉「しかし彼女も、涼宮さんが特別な存在だからこそ生まれたものですし」
キョン「……ごく一般的な世界に、外部からの侵入者は認めらないってこと?」
古泉「そうですね。彼女がとてつもない力を持っていたから、未来人も超能力者も宇宙人も集まっていたわけですから」
キョン「…」
古泉「実を言いますと、僕の力も今はなくなっていますよ」
キョン「そうなのか? あ、そうか……閉鎖空間、発生しないんだもんな」
古泉「だからこの世界には、彼女が願っていた不思議なことというのはなにも存在しません」
キョン「宇宙人も未来人も……想像の外に行ってしまったってことか……寂しいなぁ」

もういいや
なんも思いつかないです
ノシ

>>319
残念(´・ω・`)

キョン「そんなことよりハルヒ、待ちに待った不思議だぞ?
     同時に三人も、それも全員SOS団員という共通点のある三人が居なくなったんだ。今までこれほどの不思議があったか?
     お前がそんなしおらしくしててどうするんだ、SOS団の団長さんよ」

ハルヒ「……!」

キョン「さあ、不思議解明がてら捜索だ」


的な展開予想してたのに、この展開は読めなかったわ

いやあ、俺もこれたまには真面目なのを書きたかったんだけど
むりwwwwwwwwwwwwwwwwwマジムリwwwwwwwwwwwww
なwwwwwwwにwwwwwwこwwwwwwwwれwwwwwwwwwwwwwww
途中まではいけるかと思ったけど、確かに途中から俺自身も面白くないって思っちゃいました。
申し訳ない。読んでくれた人マジで申し訳ない。

考えてみりゃ前に書いた「涼宮ハルヒの夕暮」ってのにガチ被りなのよ
今回は申し訳なかったけど、こういうのが読んでみたい人はそっち読んでみてほしいです。

最後まで書いてないのに乙とかないわwwwwwww


書き手に媚びてんじゃねーよ

>>372
VIPから出て行けよ糞携帯wwwwwwwwwww

嫁氏嫁氏ってなんでこいつがこんなに持ち上げられてるのかわからん
あと、こいつのスレって最初のほうで「もしかして嫁氏か!?」とか言い出す奴が必ず現れるよな
なんでわかるんだ?特徴のある文章でもなかろうに
これでは自演で伸ばしてると思われても仕方ないよ

>>379
書いても読んでもらえない携帯作者さんですか?
プギャプギャ━━━m9(^Д^≡^Д^)9m━━━━!!!!!!!!!!

うは嫁の人か!しかも…シリアス…これはなかなか興味深い…

と思ったら追いついた結果がこれだよ。
良いSSなんか無いだろ…好みとかあんだし…
とりあえずだ、この話の結末が気になるから書き切って欲しいなぁーと思うわけだ

まあでも途中で投げ出したのは悪かったと思ってます
最近ちょっとスレ立てすぎてたからなぁ……しばらく自重するよ

>>498
いや責めてるんじゃないけどさ、まぁほらアレだ。
岡部の言葉を借りるが「タイミングがな…いっぺんにだったから…」って奴だ
荒らしが湧いて批判なんかが盛り上がってた時に、乗らないってんで投げたからこの状態なんだよな。

俺も足元にも及ばないが、書いたりしたことあるから乗らないってのはよくわかる。実際とあるエロパロで放置してる作品があるしね

でも俺はとてもwkwktktkして読んでたぜ。
乗らないなら仕方ない諦めるさ。気が向いたら頼むぜ旦那!


なんで俺は「嫁の人がスレ立て自重する時」に立ち会うんだろうか…

批判って言うか、理解力の差?なのかね?

(セリフの異図が理解出来ないから)つまらない
(言い回しがガキっぽくて)つまらない
みたいな。

>>502
そういう事言うと
「俺は選ばれた人間wwうはww」って事かよksg
と思うヤツが居たりするのぜ。

たぶんアレだろ。
自分の好み=神SS
好みじゃない=駄作
って事だろ。

ここ旨そうだなーって入ったラーメン屋で、自分に合わないもんが出てきたから「まずいもん出すなよ」って言う
ってのと同じだと思うんだが…
相当ツラの皮が厚いか、「NOと言える俺カッコイイ」なのか知らんが

>>503

映画なんかもそうだよな
どんだけ凝っても理解出来るヤツが発言しなきゃ駄作扱い

問題は
面白いと思ったヤツが面白いと書き込む数が多いか
ツマランと思ったヤツがツマランて書き込む数が多いか

後者の数が多いから萎えて止めるとか、ホント時間返せ
だわな。

>>505
俺は書き手は批判しない主義だがまぁ確かにわかる。

あとその理論に
「面白いと書き込む人間はスレ埋めを自重するので書き込みが少なめ」
「つまらんと書き込む人間は人間ができてないことが多いので何も考えずに書き込む事が多め」
ってのも後押しまくりんぐ

まあこれ以上、議論(笑)するのもあれだし…落とすか保守だな。
保守しても乗らないんなら、落とす方が幸せだろうとは思うが

このSSまとめへのコメント

このSSまとめにはまだコメントがありません

名前:
コメント:


未完結のSSにコメントをする時は、まだSSの更新がある可能性を考慮してコメントしてください

ScrollBottom