【ガルパン】エリカ「隊長観察日記をつける会?」 (10)

エリカ「これ、一体何の会なの?」

秋山「名前の通りです」

オレンジペコ「隊長の観察日記をつけるんです」

エリカ「……いや、それはそうだろうけど、それに何の意味が?」

ノンナ「戦車道において隊長の存在は重要。状況判断、作戦指揮など責任が大きい」

ノンナ「その隊長が試合で最大限の力が発揮できるよう、観察日記をつけつつ隊長の生活にも気を配ろう」

ノンナ「というのが、この会の目的です」

エリカ「ふぅん……」


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エリカ「まぁ分かったけど、観察日記つける意味はあるの?」

秋山「ありますよ! 隊長がどんな時に調子が悪くなるのかあとで分析したり」

オレンジペコ「どんな紅茶を飲んだ時に指揮が良くなるのか分析したり」

ノンナ「どうしてあんなに可愛いのか分析したり」

秋山「まぁその他もろもろ役に立つんです」

エリカ「……若干目的ずれてる人がいたんだけど」

ノンナ「え。誰ですか?」

エリカ「……まぁ、いいわ」

エリカ「でも集まってどうするの? 観察するだけなら各自でできるんじゃない?」

秋山「観察と言うのも簡単そうに見えて、いろいろ大変ですからねぇ。協力しあわなければならないのです」

エリカ「いろいろって、何が?」

オレンジペコ「気づかれないように観察するのは以外と難しいですよ?」

エリカ「そうなの? でも、それなら別に堂々と見てればいいんじゃないの?」

オレンジペコ「それじゃ駄目なんです。あくまで自然体で観察しないと、わからないことはあるんです」

エリカ「そういうものなの……?」

オレンジペコ「そういうものなんです」

秋山「以外と大変なんですよ? 気づかれないよう観察するのに工夫したり」

エリカ「へぇ」

秋山「サンダース校のアリサ殿が盗聴器見つかって大変な目に合わされてましたからね」

エリカ「盗聴器って、それ犯罪じゃない?」

秋山「あ、ちなみにアリサ殿はまた盗聴器見つかってお仕置きタイム入ってるのでおやすみです」

オレンジペコ「またですか? これでもう五回目ですよ」

エリカ「五回目って……どんだけ仕掛けてるのよ。良く警察に突き出されないわね」

秋山「全く、仕方ないですね。盗聴器はちゃんと見つからないように仕掛けないと」

オレンジペコ「全くです」

エリカ「突っ込み、そっちなのね……」

秋山「まぁそういうわけですので、この日記つけてきてくださいね」

エリカ「え? いやよ。何で私があなたたちと一緒に日記なんかつけなくちゃいけないの」

エリカ「うちの隊長はあんたのとこと違って優秀だから大丈夫よ」

エリカ「それに日記なんかつけなくったって私はいつも副官として常に気を配っているわ」

秋山「本当にそうですか?」

エリカ「は? どういう意味?」

秋山「いえ、あなたがそういうならばいいんですけど……」

エリカ「何か含みのある言い方ね……うちの隊長に何かあるっていうの?」

秋山「まぁそこは自分で調べてみてください。とりあえずこれ、受け取っておいてください」

オレンジペコ「退会したければすぐに出て行っていただいても構いませんし」

オレンジペコ「日記は使わなければノートとして使ってもらってもかまいませんから」

エリカ「……じゃあ一応、貰っておくわ」

エリカ「でも、うちの隊長が一体何を」

秋山「まぁまぁ、そこはご自分で」

エリカ「……分かった。それじゃ、これで失礼するわ」

ノンナ「あ、そうだ。入会特典に盗聴器もつけておきますね」

エリカ「何で入会特典で盗聴器がついてくるのよ……」

〜黒森峰高校〜

エリカ「大洗の子が何か意味ありげなこと言っていたけど、一体うちの隊長に何が……」

まほ「……」

エリカ「あ、隊長」

まほ「遅い。もう練習始めてる」

エリカ「すみません。すぐに準備します」

まほ「なるべく早く」

エリカ「はい」

エリカ(……別にいつもと違うところなんてないわね)

まほ「いかなる場合でも隊列は乱すな。落ち着いて砲撃を!」

エリカ「速度そのまま前進。砲撃用意……撃て!」

エリカ「」チラッ

まほ「……何?」

エリカ「え? ああ、いや何でもありません」

まほ「何でもないならちゃんと集中しなさい。練習で出来ないことは試合でも出来ない」

エリカ「す、すみません」

エリカ(彼女たちが言ってたとおり、気づかれないで観察するのって難しいのね……)

まほ「今日の練習はこれで終わり。次の試合も近いので体調管理には気をつけて練習には必ず出ること。解散」

エリカ(今日一日観察していたけど変なところは無かったわ。大洗の子の態度は嘘だったのかしら……?)

エリカ「……」

まほ「……どうしたの?」

エリカ「あ、いえ……その」

まほ「何? 言いたいことがあるならはっきり言いなさい」

エリカ「隊長、私に隠していることありますか?」

まほ「え?」

エリカ「いえ、だからその。私は副隊長ですので隠し事があるならせめて私にだけでも……」

まほ「……全くないとは言わない。でも人に言えない隠し事の一つや二つ、誰にでもあるものでしょう?」

エリカ「そうですね。すみません。失礼な事聞いて」

まほ「別にいい。それじゃ、また明日」

エリカ「はい、また明日」

エリカ(……隊長)

まほ「」ビクビクキョロキョロ

エリカ(明らかに様子がおかしくなったわ。やっぱり何かあるみたいね)

まほ「」テクテク

エリカ「」コソコソ

まほ「……」キョロキョロ

エリカ「」コソコソ

エリカ(……隊長は一体何を隠しているのか。隠し事を暴くのは少し気が引けるけど、私は副隊長だし)

エリカ(戦車のことに専念してもらう為にも突き止めてやるわ)

まほ「……気のせい?」

エリカ「」コソコソ

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