ぬ~べ~「ゆきめが消えた!なぜ誰も気付かない!?の巻」 (25)

無限界時空「思えばお前には父親らしいことは何ひとつしてやれなかったな…。今……せめてもの償いをさせてくれ…」

そう言うと無限界時空は額に「無」と書かれた鉢巻を解いて、ぬ~べ~とゆきめを見つめた。

そこには金の亡者だった冷血な父親が見せた最後の優しい涙があった。

無限界時空「鳴介…その娘と幸せに暮らせ」

ぬ~べ~「親父!何をする!?」

無限界時空「南無大慈大悲救苦救難広大霊感白衣観世音…」

無限界時空「古来、人間は自然の神の怒りを抑える為に強い霊力を持った人間が命を捨てて自然神を封印してきた」

そして無限界時空は自分の全ての霊力を込めた縄を山の神へ投げる。

無限界時空「人柱となることで!」

カッ!!!

ぬ~べ~「親父――――っ!!」

ゆきめ「先生危ない。洞窟が崩れます!」

ゴゴゴゴゴゴゴ

無限界時空が人柱となったことで山の神は封印され、地形を保つ力が失われたのか洞窟が崩れていく。

ぬ~べ~は涙を堪えて出口へと一心不乱に駆けた。

ぬ~べ~「はぁ…はぁ…」

無事洞窟を脱出し、塞がれた出口をぬ~べ~とゆきめは見つめた。

ぬ~べ~「これで…村人にかけられていた祟りも終わる…」

ゆきめ「素晴らしいお父さんです…」

ゆきめ「やっぱり…先生のお父さんですものね…」

こうしてぬ~べ~とゆきめの愛の最終決着は父・時空の命と共に幕を閉じた――かのように思われた。

ぬ~べ~「ありがとう…親父……」

しかし!二人の愛の最終決着はまだこれで終わってはいなかった。
山の神が実質的に死んだことにより、かつて一度ぬ~べ~とゆきめの前に姿を現したその妖怪が二人を襲ってきたのだった。

その妖怪とは――。

なんだこれは

やっぱ男子がパンツに変身させられちゃう回が1番だよな
26巻だっけ?あれは抜ける

一本だたらか

この世には目には見えない闇の住人たちがいる。
奴らは時として牙を剥き、君達を襲ってくる!

彼は…そんな奴らから君達を守るため地獄の底からやってきた正義の使者――なのかもしれない。



♯171話と172話の間「ゆきめが消えた!なぜ誰も気付かない!?の巻」

【補完として】
♯170 ぬ~べ~・ゆきめ愛の最終決着!?の巻(前編)
♯171 ぬ~べ~・ゆきめ愛の最終決着!?の巻(後編)
♯172 どこでも簡単Oリングの巻

>>5
28巻だ
二度と間違えるなニワカ野郎が

~それから一週間後~

ぬ~べ~「えー。じゃあ教科書56ページを開いてー」

美樹「ねぇ。あれからぬ~べ~元気無いけど大丈夫なのかしら」ヒソヒソ

郷子「仲違いしていたとはいえ実のお父さんが自分の為に亡くなって責任を感じてるのよ…」ヒソヒソ

広「しかもゆきめさんも責任感じてるのかあれ以来ぬ~べ~に会いに来てないしな」ヒソヒソ

ぬ~べ~「あーそこ。授業中だぞー」

どこか上の空といった様子でぬ~べ~はそう言ったのち授業を再開した。

需要ないから落ちたんじゃ

>>5

パウチが一番だ
二度と間違えるなニワカ野郎が

ぬ~べ~(子供たちが俺のことを心配しているな。やはりこのままではいかんな…)

ぬ~べ~(だが頭では分かってはいてもやはり駄目だ。俺が不甲斐ないばかりに親父を殺したという事実が頭にこびり付いて離れん…)

ぬ~べ~(しかし……柄にもなく落ち込んだせいで状況が悪くなって来ているな)

ぬ~べ~(広が言った通りゆきめも責任を感じてるのか俺に連絡すらしなくなってしまったしな…)

ぬ~べ~(………)

ぬ~べ~(あ――――!!やはりこんな辛気臭い俺は俺らしくないな!)

ぬ~べ~「よし。どうだみんな!放課後にでも遊園地でパーっと派手に行かないか!?」

ぬ~べ~「ゆきめ君も呼んで大盤振る舞いと行こうか!」

ザワザワ

郷子「ぬ~べ~…無理に元気出さなくても大丈夫よ…」

ぬ~べ~「無理なんかしてないさ。こういう時こそパーっと派手に給料使うのが正しい使い道だ!」

ぬ~べ~「それに俺がいつまでも辛気臭い顔だったらお前たちも嫌だろ?だからこそパーっと派手にな!!」

広「よっしゃ!俺は乗るぜぬ~べ~!ゆきめさんと俺たちで遊んで遊んで遊びまくろうぜ!」

ぬ~べ~「さすがだ広!ありがとう」

郷子「ちょっと広…少しは気を遣いなさいよ」ヒソヒソ

美樹「郷子。ぬ~べ~が無理してんのは私たちみんな十分に理解してるわ。でもここで乗って上げるのが優しさって奴なんじゃない?」ヒソヒソ

郷子「でも…」ヒソヒソ

美樹「はいはーい!美樹ちゃんも行っきまーす!たっぷりお金使わせるから覚悟しておきなさいぬ~べ~!」

ぬ~べ~「あぁ!ドンと来てくれ!美樹」

まこと「僕も行くのだ!ぬ~べ~先生」

克也「俺も着いてくぜぬ~べ~」

ワイワイ

郷子「ちょっとみんな…」

ぬ~べ~「郷子も来ないか?いや……来てくれないか?」

ぬ~べ~「今回ばかりは俺のわがままだ。頼む郷子」

郷子「ぬ~べ~がそこまで言うなら…いいわ。行くわよ」

郷子「でも……無理しないでね」

ぬ~べ~「ありがとう…郷子」ニコ

ぬ~べ~「よ~し!放課後用事が無い人は出来るだけ参加してくれ」

ぬ~べ~「今日は先生とゆきめ君の同伴だ。たっぷり楽しんでくれ!」

放課後になってぬ~べ~は久しぶりにゆきめへ電話をした。
生徒たちと一緒に遊園地で遊ばないか?という要件を伝えると戸惑いを隠せない様子だったが、しばらくすると小さな声で「はい」と答えた。

ぬ~べ~「…親父が人柱として死んだのは決してゆきめのせいじゃない。だから落ち込まないでくれ」

ぬ~べ~「じゃあ童守遊園地で待ってるぞ」

ゆきめ「はい…すぐ行きますね鵺野先生」

ガチャ

ぬ~べ~(親父が命を賭けてまで山の神から俺たち二人を守ってくれたんだ。だからこのまま中弛みが続くのは親父にも申し訳ないしな…)

ぬ~べ~(見ててくれ親父。俺たち二人は必ず幸せになってみせるよ…)グッ

期待

~遊園地~

ぬ~べ~「よ~し!随分集まったな!今日はいっぱい楽しんで嫌のことを忘れるとするか!」

ぬ~べ~クラスの生徒たち「「「いえーい!」 」」

急遽決めたことであった為に塾や家の用事があるなど来られない生徒たちが多かったがそれでも10人以上は集まった。

ゆきめ「……」モジモジ

ぬ~べ~「ゆきめ…そんな顔しないでくれ。さ!今日は普段のデート以上に奮発するぞ」

ゆきめ「鵺野先生…やっぱり私、先生に対して申し訳ないです…」

ゆきめ「やはり私一人が山の神の罰を受けていれば良かったんです…。そうすれば先生のお父さんが亡くなる必要もありませんでした」

ぬ~べ~「ゆきめ…」

ホムンクルスの回とインキュバスの子供だったかの回が良い

ぬ~べ~「ゆきめ。仲違いしていた親父と和解した直後に人柱として死んだことは確かに悲しいよ」

ぬ~べ~「でも俺は山の神に会いに行く時に言っただろ。『ゆきめのいない町になど帰っても意味がないよ』…とな」

ぬ~べ~「親父が死んだ悲しみも確かにあるがそれ以上にゆきめとこうして一緒に居られることが嬉しいんだ。それに命を賭けて俺たちを守ってくれた親父が今の状況を見たらきっと怒るぞ」

ゆきめ「先生…」

ぬ~べ~「さ。手でも繋ごうか、ゆきめ」

ゆきめ「………はい!」

ぬ~べ~クラスの生徒「ヒューヒュー!///お熱いねー!///」

ぬ~べ~「いちいち反応すんなー!///」

期待しえ

ゆきめ「鵺野先生!みんな!次あれに乗りたいです!」キラキラ

ゆきめは笑顔で絶叫マシンを指差した。

ぬ~べ~「おえっぷ。ゆ…ゆきめ君……さすがに絶叫マシン10回連続は…」

美樹「だらしないわね~。ぬ~べ~ったら」

ぬ~べ~「アホかー!10回連続だぞ!内臓がひっくり返りそうだ!」

ゆきめ「そうですか…ひんやりして気持ちいいんですけどね。鵺野先生が嫌なら他のにしましょうか」

美樹「あっ。変えちゃ駄目よゆきめさん!今日はゆきめさんの為に遊園地来たんだから!」

美樹「ねぇ?ぬぅ~べぇ~?」ニヤニヤ

ぬ~べ~「美樹。お前なぁ…!」

広「さぁゆきめさん。ぬ~べ~連れて一緒に行こうぜ!」

ゆきめ「先生!早く行きましょ!」グイグイ

そう言ってゆきめは握っているぬ~べ~の手をグイグイ引いた。
ゆきめは空元気ではなく、心の底から楽しんでいる様子だった。

郷子「ゆきめさん元気になったね、ぬ~べ~」

ぬ~べ~「あぁ。みんなで遊園地に来て本当に良かったよ」

ぬ~べ~「どうだ楽しいか?ゆきめ」

ゆきめ「はい!とっても楽し」

フッ…

――それはあまりにも突然のことだった。
先程まで笑顔で話していたゆきめが一瞬にして『消えた』のだ。
奇妙なことだがあっという間にゆきめの姿はその場から消えた。

だが――最も奇妙なことは消えたゆきめではなく、ぬ~べ~を含む生徒たちであった。

郷子「さ!ぬ~べ~次のアトラクションに行くわよ」

美樹「張り切って参りましょー!」

ぬ~べ~「さすがに11回連続は吐くぞ俺!!」

ワイワイ

誰も――ゆきめが消えたことに言及しないのだ。
まるで『最初からゆきめはいなかった』……かのように誰もゆきめについて語らなかった。

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