兄「妹いる?」妹「何か用?」(69)

兄「お湯沸かすけど何か飲みたいのある?」

妹「兄ちゃんが入れてくれるの?」

兄「ああ」

妹「じゃココアお願い」

兄「あいよ」

兄「できたぞ」

妹「ご苦労」

兄「ありがとうは無いのか…」

妹「うん」


妹「今週のチャンピオン面白いな…」ズズズ

妹「!?」ブハッ

妹「ちょっと馬鹿兄貴!」

兄「どうした?」

妹「なんでココアって頼んだのにブラックコーヒーなの!?」

兄「え、お前マジで飲んだの?匂いで気づくと思ったのに」

妹「それはその…漫画に夢中で気づかなくて…」ゴニョゴニョ

兄「チャンピオンは面白いからな」

妹「私のこといじめて楽しい?」

兄「ぶっちゃけ反応が面白いし」

妹「この!この!」ゲシゲシ

兄「いた、蹴るな!」


父「相変わらず仲がいいな」

母「ほんとねえ」

妹「兄ちゃん漫画貸して」

兄「いいよ。何がいい?」

妹「兄ちゃんのお勧めで」

兄「あいよ」つ漫画

妹「ご苦労」

兄「だからありがとうは…」

妹「読み終わった」

兄「お、どうだった?」

妹「イケメンがカッコよくてイケメンが出るシーンばかり見ていた」

兄「はぁ?イケメンなんてただのヘタレだろ。一番かっこいいのはオッサンだから」

妹「はぁ?オッサンなんて肝心な時にいない役立たずだろ。一番はイケメンだから」

兄「あ?」

妹「あ?」


父「ただいま…騒がしいな、どうした?」

兄「あーだこーだ」

妹「やいのやいの」

父「で、漫画で誰がカッコいいか揉めていただけと?」

兄「はい…」

妹「おっしゃるとおりで…」

父「全くいい年してそんなことで争うなんて…」



父「一番カッコいいのはセクシーお姉さんだ!それでいいだろ!」

兄妹「は?」

母「ただいまー。遅くなってごめんなさい、今ご飯を…」


兄「あーだこーだ」

妹「やいのやいの」

父「おっぱいおっぱい」


母「…」

母「全員正座」

父兄妹「はい」

妹「柿の種おいしい」ポリポリ

兄「俺のわさび味食べる?」ポリポリ

妹「いらない」ポリポリ

兄「そうか」ポリポリ


妹「ジュース取ってこよ」

兄(今だ!俺のわさび味を妹のに紛れ込ませて…)ソー

兄(妹の反応が楽しみだ)ククク

妹「…」ポリポリ

妹「…!」ポリp

妹「か、から!何これ!」

兄「あっはっはっはっはっは!!」

妹「飲み物…」ゴクゴク

兄「ひー!腹いてー!」バンバン

妹「…」

兄「妹様、そろそろいいですか?」プルプル

妹「まだ」

兄「椅子になるのもそろそろ限界…」プルプル

妹「あっそ」

兄「………重」ボソッ

妹「…」グリグリ

兄「あだだだだ」

兄「あ、今日チャンピオンの発売日だったか…ちょっとコンビニ行ってくる」

妹「じゃあついでにお菓子買ってきて」

兄「いいけど金くれよ」

妹「兄ちゃんは働いてるんだから奢ってよ」

兄「やだ」

妹「えー」

コンビニ

兄「さて、チャンピオンは確保したし」

兄「あとは…」


兄「ただいまー」

妹「チャンピオンよこせ」

兄「早速か…まず俺が読んでからな。それとだ」

兄「シュークリームとエクレア買ってきたけど、どっち食いたい?」

妹「本当に?兄ちゃんの奢り?」

兄「金は半分貰う」

妹「ちぇー」

妹「半分でいいならどっちも私が食べる」

兄「ふざけんな」

兄「ふっ、ふっ」

妹「兄ちゃんまた漫画貸して」

兄「おお、勝手に持っていっていいぞ」フッフッ

妹「どーも…また腹筋やってるの?」

兄「まあな。腹筋が割れていた方が女の子にもモテるだろ?」

妹「それで、実績はあるの?」

兄「…」

妹「じゃあね」

日曜

兄「親父はゴルフ」

妹「お母さんはパート」

兄「今日は二人だけだな」

妹「そうだね」

兄「暇だしカスタムロボやるか?」

妹「やらない」

兄「バトルレボリューションだぞ?」

妹「V2でもDSでもやらない」

兄「じゃあダンボール戦機でも」

妹「自分の部屋に帰れ」

兄「…」

兄「お昼はどこか食べに行くか」

妹「行かない」ゴロゴロ

兄「俺の奢りだぞ」

妹「早く準備して」スタッ

兄「奢りと聞いた途端機敏に動きやがって…」

ファミレス

従業員「ご注文は?」

兄「和風ハンバーグを一つ。妹は?」

妹「チーズハンバーグを一つ。あとデザートで」

妹「チョコケーキ、イチゴ盛り合わせパフェ、アップルパイを一つずつ」

兄「おい」

従業員「かしこまりました」

兄「ちょっと待って」

妹「以上です」

兄「そんなに一人で食えるのか?」

妹「大丈夫。デザートは別腹」

兄「…太るぞ」

妹「食べても太らない体質だし」

兄「余ったら俺が」

妹「だから大丈夫て言ってるでしょ」

兄「…」

従業員「ありがとうございました」

兄「ちくしょう…俺の財布が…」

妹「また奢ってね、兄ちゃん」

兄「やだ!」

兄の会社

兄「他企業へ応援ですか?」

上司「そう。ウチの従業員は大抵行ってる、通過儀礼みたいなものだよ。ちゃんと手当ては付くから安心して」

兄「はあ…それはいいんですが、期間はどれくらいなんですか?」

上司「ああ、気になるよね。とりあえずの予定としては」

上司「1年くらいだね」

兄「というわけで来月からいなくなる」

父「へー」

母「あら、食費が浮くわね」

妹「手当てで何か買って」

兄「酷くね?」

出発の日

兄「じゃあ行ってくる」

母「しっかり稼いできなさいよー」

妹「お土産よろしくー」

兄「てめぇら…あれ?親父は?」

妹「パチンコだってさ」

兄「あのハゲ」

妹「兄ちゃん漫画貸して…あ」

妹「そうだ、しばらくいないんだった」

妹「…」

妹「勝手に借りちゃえ」


妹「そういえば今日チャンピオンの発売日だ」

妹「いつもは兄ちゃんが買ってきてくれるんだけどな」

妹「…」

妹「したかない、買いに行くか」


妹「ココア飲も」

妹「…」コポポポ

妹「…」ズズズ

妹「…あまりおいしくない」

妹「兄ちゃんの入れるココアはおいしかったな…」

一ヵ月後

妹(最近つまらないな)ボー

母「最近元気ないけど、どうしたの妹?」

父「大丈夫だよ母さん。妹は兄がいなくなって寂しいだけさ」

妹「うっさいハゲ」

父「ハ、ハハハハゲちゃうわ!!」

母「うるさいわよお父さん」

父「…」

妹「…」ボー

妹「…」ボー

妹友「最近ボーっとしてるけど、どうしたの?」

妹「…なんでもない」ボー

妹友「ならいいんだけど…そういえば、妹ちゃんのお兄さんって今どうしてるんだっけ」

妹「!」ガタタ!

妹友「ど、どうしたの急に」アセアセ

妹「…なんでもない」アセアセ

半年後

妹(もう兄ちゃんがいないのも慣れたな)

父「で、その時キャバ嬢がさ」

母「お父さんちょっと奥の部屋で詳しく聞かせてもらえます?」

父「任せろ!」

妹(そうとう酔ってるな)

十一ヵ月後

母「そういえばそろそろ兄が戻ってくるのね」

妹「!」

父「あ~そういえばそうだな。帰ってきたら一緒に飲むか」

妹「…」ソワソワ

妹「…」ソワソワ

妹友「最近落ち着きがないけど、どうしたの?」

妹「なんでもない」ソワソワ

妹友「ならいいんだけど…そういえば、妹ちゃんのお兄さんってもうすぐ帰ってくるんだっけ」

妹「!」ガタタ!

妹友「ど、どうしたの急に」アセアセ

妹「なんでもない…きゃあ!」ドンガラガッシャーン

妹友「妹ちゃん!?」

そして一年後

兄「ただいまー」

母「お帰りなさい。大変だったでしょ」

父「よし!今日はとことん飲むぞ!」

妹「…」ソワソワ

兄「妹、ただいま」

妹「!」

妹「お、おか…」

妹「…」

妹「お…お土産は?」

兄「安心しろ、ちゃんとある」

妹「……うん」

兄「?」

母「妹、素直になったら?」

妹「え!?」ビクッ

父「妹はな、お前がいないから寂しかったんだぞ」

妹「な、何を言って…」

兄「え、マジで?」

母「そりゃあもう兄にべったりくっ付いていたちっちゃい頃みたいにね」

兄「そういえば妹って俺がいないとよく泣いていたって聞いたな」

妹「…」プルプル

父「そうそう、あの頃の妹は天使のようだったな…今も天使だけど」

妹「…」ワナワナ

兄「えーと、それってつまり…」

兄「お前…ブラコンなの?」

妹「うっさい馬鹿兄貴!///」


終わり

この両親は気持ち悪いな
「親子関係をないがしろにする作品は大概クソ」という宇宙の法則を知らないのか?
とりあえず続き書くか…

兄「おーい」

妹「何」

兄「遊園地行こうぜ、遊園地」

ピラッ

妹「遊園地??…兄ちゃん、私もうそういう年じゃないんだけど?」

兄「じゃあどこだったらいいんだよ」

妹「うーん、海外旅行?」

兄「…俺の貯金を削るのが、お前の趣味なのか?」

妹「どうせ金余ってるんだから、それぐらいポンと出してよ」

兄「その『ポン』のために何時間働くか、知ってて言ってんのか?」

妹「知らない。あ、海外だったらニューヨークとかがいい」

兄「『とかがいい』じゃねーよ。お前英語しゃべれねーじゃん」

妹「いいの、遊びに行くだけなんだから」

兄「遊ぶだけなら遊園地でいいじゃん」

妹「そういう子どもっぽいのはヤダ」

兄「ニューヨークで遊び呆けてるのは子どもっぽくないのか?」

妹「いちいちうっさいなー。とにかくニューヨークがいいの」

兄「遊園地にしとけよ。もうチケットもらっちゃったし」ピラピラ

妹「ヤーダ、友達と一緒に行けばいいじゃん」

兄「男どうしで遊園地とか、視覚兵器だぞ? それこそ警備員にしょっ引かれかねない」

妹「じゃあ女の子と行けば??」

兄「そんな都合よく誘える子なんていねーし」

妹「…ふーん」

兄「明日行くから準備しとけよ?」

妹「てゆーか、何でそんなチケット持ってんの?」

兄「会社の先輩にもらったんだよ。先輩、明日休日出勤になって行けないみたいだから」

妹「…」

兄「お前どうせヒマなんだろ? いい気分転換になるぞ」

妹「…しょうがないな。じゃ、行こっかな」ゴロ…

兄「そしたら明日7時出発だから、準備しとけよ?」

妹「早すぎ。8時にしてよ」

兄「いいけど、電車混むぞ? 余計疲れると思うけど」

妹「えー、車で行かないの??」

兄「俺車持ってないの知ってるだろ?」

妹「レンタカーすればいいじゃん」

兄「そのレンタカー代と駐車料金で、もらったチケット代に届くんだよアホ」

妹「それぐらい出してよー。社会人でしょ?」

兄「先々の事まで考えて節約するのが社会人だ」

妹「えー」

兄「文句言うな…まあ中でおいしい物食うぐらいだったらサービスしてやるから」

妹「それぐらい基本じゃん。そんなんで威張んないでよ」

兄「態度悪いな本当に…あ、そうだ」

妹「ん?」

兄「お前、そんな金欲しいならバイトしたらどうだ? ちょうど下請けでバイト要員探して――」

妹「ヤ!」プイッ

兄「早いな~、即断即決かよ」

妹「金稼いでくるのは兄ちゃんの仕事でしょ? 私は兄ちゃんの金使うのが仕事だから」

兄「…お前、ちょっとブッ飛ばしたくなってきたぞ? ここらでキツく躾けとくか」

ズイッ

妹「ちょっ、やーめーて! お母さーん! 兄ちゃんがー!」


母「静かにしなさーい? 近所迷惑よー?」


妹「…」

兄「だってさ…まあ冗談は置いといて、明日何時出発にする? 8時?7時?」

妹「んー……7時でいい」

兄「お前起きれんのかよ」

妹「兄ちゃん起こしてよ」

兄「ちゃんと自分で起きろ。目覚ましぐらい持ってんだろ?」

妹「持ってるけど、起きれないかも知んないじゃん」

兄「じゃあ8時にするか? 俺はどっちでもいいけど」

妹「…7時でいい」

兄「本当に7時で大丈夫か? 8時にしとこうか?」

妹「いい、7時にする」

兄「そんなに電車混むのが嫌なのか…ま、7時でいいならいいけど」

妹「…」

兄「じゃあ明日な。ちゃんと起きろよ?」

妹「…兄ちゃん?」

兄「ん? 何?」

妹「これって…もしかしてデートってやつ?」

兄「!…コホン、んー、まあそうかな?」

妹「ふーん…」

兄「…何だよ、何か言いたそうだな」

妹「べっつに~?」

兄「…そんじゃ、ちゃんと準備しとけよ?」

妹「はーい」


バタン…


妹「…」

妹「…んん~」バタバタ

妹「デートかぁ…」

舞台は整った 後は好きなように展開してくれ

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