【オリジナル】長嶋「安価で甲子園を目指す」 (763)

 某年――日本高等学校野球連盟は「女性選手の公式戦出場」の許可を受諾しました。

 当初は女性選手の出場を軽視するような姿勢をとっていた世間でありましたが……

『高校球児顔負けのプレーをする女性選手』

 新聞の片隅に掲載されたこの記事が多方面から評価され、この騒動はこれを機に沈静化しました。

 広いグラウンドを所狭しと駆け回る高校球児に混じって練習に励む女子。

 その人口は年を重ねるに連れて増大し、女性選手の存在は至極当然となりましたが……

 対照的に男性選手の人口指数は衰退の一途を辿ったのでした。

 高校野球の観念が様変わりしてから長い歳月が流れました。

 とある町のとある高校に在校する高校一年生の長嶋さん。

 ちょっとお馬鹿な彼女を中心とした野球部員たちによる奇跡と感動になるかもしれない物語が始まります……。

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長嶋「と、いうわけで野球しようと思います」

友「何がというわけなの。衝突に」

長嶋「この世に人間として生まれたからには何かデッカイ事成し遂げたいじゃない! 功績残したいじゃない!」

友「随分と壮大な話だね」

長嶋「だから野球で一番を目指そうと思うんだよ! 甲子園行って色んな人に感動を味わせてやりたいんだよ!」

友「長嶋さん。その絵に描いたような意気込みは申し分ないと思うんだけどね……」

長嶋「だけど?」

友「うち、女子校じゃんか」

長嶋「え」

友「いや、だから女子校なんだから、甲子園を目指すとかそれ以前に野球部がないんじゃ話にならないってことだよ」

長嶋「……野球部がない、の?」

友「そりゃ、そうでしょ。今では女子のスポーツになってるけど、元々は男子だけで競い合うものだったんだし……まず、女子校にはないよ」

長嶋「そ、そんなぁ……高校では絶対に野球部で天下を獲ろうと誓った昨日がぁ……」

友「昨日なんかい」

長嶋「うううぅぅ…………」

友「あー、もう……そんな落ち込まないで。無いものはしょうがないでしょ?」

長嶋「嫌だ! ここで簡単に取り下げたら私の中の何かが崩れさる!」

友「頑なだねぇ」

長嶋「とにかく野球がやりたい! やりたい、やりたーい!」

友「駄々っ子か、あんたは。帰りにバッティングセンター付き合ってあげるからそれでいいでしょ?」

長嶋「バカにすんな! そんなもので満足する私じゃないぞ!」

友「おごってあげるから、ね?」

長嶋「…………」

友「…………」

長嶋「……フッ、そんなやっすい挑発に私が乗ると思ったら大間違いだよ、友ちゃん」

友「挑発したつもりはなかったんだけど」

長嶋「バッティングセンターで得られる満足感では私の野望を打ち崩せはしないぞ! 舐めないでよね!」

友「おごりと聞いてからずっと目を輝かせているのは何なのさ。全く説得力感じないよ?」

長嶋「ぐぐぐ……と、とにかく納得いかないよ!」

友「そうは言ってもどうするの? このままじゃ長嶋さん目も当てられないピエロだよ」

長嶋「くっ……ズバズバとキツイこと言いやがってぇ……」

長嶋「野球部がないって知ったらこんな学校こっちからお断りだったよ!」

友「必死で勉強して入ったっていうのに、その言い草はないんじゃないかなぁ」

長嶋「大体、女子高だからって何さ!? 野球部があると思って入った生徒の気持ちを踏みにじる気なのか!」

友「典型的な詭弁だよ、長嶋さん」

長嶋「とにかく、野球部がないなんて……やっぱり、その……嫌だ!」

友「んー……じゃあ、いっそのこと創ってしまえば?」

長嶋「え?」

友「肝心の野球部がないんだったら、創って入部すればいいんじゃないかな?」

長嶋「……」

友「始めに部を創りさえすれば、必然的にキャプテンにだってなれるし」

長嶋「…………」

友「部員のみんなを取り仕切って、甲子園まで行ったら……それは有名になれるよね」

長嶋「………………」

友「それこそ、長嶋さんの野望を……いや、それ以上の成果を得られると思うなぁ」

長嶋「…………れだ……」

友「ん? 何か言った?」

長嶋「それだぁ!!」

長嶋「その発想は無かったよ、友ちゃん! そうだよ! なければ創ればいいんだ!」

友「お役に立てたようだね」

長嶋「いやー、持つべきものは友だねー! こんな豊かな想像力を持つ人に会えて私は嬉しいよー!」

友「ハハッ、えらく褒めちぎるねぇ」

長嶋「ようし、今から『野球部』結成だ! 友ちゃん、一緒に頑張r」

友「ないよ」

長嶋「早いよ!?」

友「褒められて入部するほど、私はちょろくないよ」

長嶋「えーん、そんなこと言わないでよー……」

友「私にだって選択権があるよ……」

長嶋「それでも……、それでも私は友ちゃんと一緒にやりたい!」

友「むぅ……恥ずかしいことを」

友「まあ、とは言っても、私も特に部活は決めてないからね」

長嶋「で、では!」

友「言いだしっぺだし、責任は取るよ。一緒に頑張ろうね?」

長嶋「信じてた! 私は信じてたよ、友ちゃん! 一緒に青春を謳歌して有名になろーぜ、親友!」

友「全く……調子いいんだから」





長嶋「と、まあ、決意したのはいいけど何から始めたらいいのかな?」

友「最低でも9人は必要なわけだから、後7人……だよね」

長嶋「誰か興味ある子とかいないかなー」

友「アテはあるの?」

長嶋「そうだねー……>>8とか、どうかな?」

イチロー

長嶋「イチローとか、どうかな?」

友「イチローって……あの? 長嶋さん、ちゃんと考えようよ」

長嶋「違うってば! 第一、女子校にイチローって色々訳分かんないよ!」

友「冗談だってば。確か同学年にイチローって子がいたね」

長嶋「イチローなんだから、きっと野球も上手に決まってるよ!」

友「とんでもない発想だね、そりゃ……」

長嶋「イチローさんは確か……」

1 同じクラス
2 違うクラス

安価ミスった

>>16

2

長嶋「私達とは違うクラスだったね」

友「まあ、行くだけ行ってみようか。運良ければ入部してくれるかもしれないし」

長嶋「よし、レッツゴー!」





ガラッ

長嶋「たのもー! イチローさんいるー!?」

ザワザワ……

友「長嶋さん、ちょっとは慎みを覚えようね」

長嶋「ご、ゴメンゴメン……お、あの子だよ、あの子」

友「んー? どの子?」

長嶋「ほら、あの……」

↓1のコンマで容姿選択

00~24 普通
25~49 綺麗
50~74 可愛い
75~99 カッコいい

↓2のコンマで髪型選択

0~19 ショート
20~39 セミロング
40~59 ロングヘア
60~79 ポニーテール
80~99 ツインテール

長嶋「ほら、ポニーテールの……」

友「ああ、あの子か。随分と可愛らしい子だね……とても、野球とは縁が無さそうに見えるけど」

長嶋「そんなの本人の口から言わないと分からないって! 行くよ!」

友「はいはい」

長嶋「すいません! イチローさんだよね!?」

イチロー「>>23

何それ。私男じゃないわよ?

イチロー「何それ。私男じゃないわよ?」

長嶋「え? 女子校なんだから男子がいるわけないでしょ」

イチロー?「いや、そういうことじゃなくて……」

友「長嶋さん、まずは自己紹介しないと」

長嶋「あ、そうだね! 初めまして! 長嶋と言います!」

友「長嶋さんの友人の友です、よろしくお願いします」

イチロー?「は、はぁ……よろしく」

友「ねぇ、長嶋さん。本当にこの子がイチローさんなの?」

長嶋「おかしーな。確かにイチローだったと記憶してるはずなんだけど……」

友「あの、失礼ですけど……お名前をうかがってもよろしいですか?」

イチロー?「私の名前は>>27よ」

川崎 宗弓

>>27
かわさき……何?

イチロー?「私の名前は川崎宗弓よ」

友「……長嶋さん」

長嶋「はい?」

友「イチローとかすりもしないじゃないのさ。一応、現役の選手っぽい名前だけど」

長嶋「あ、あっれー? おかしーなぁ……?」

川崎「……あ、思いだした」

友「え? 何がです?」

川崎「あなた達が言うイチローのことよ。確か、名字が鈴木で野球帽を被ってたから、イチローって呼ばれてたわ」

友(何その安易な名づけ方)

長嶋「あーそうだった! 野球帽被ってたんだったよ!」

友「何で、川崎さんと間違えたのさ……」

長嶋「あー、多分、その人もポニーテールだったから、その印象が強すぎて……」

友「まず、野球帽に着目すべきだよ」

川崎「あの、それで私は……?」

長嶋「おおっと、放置してごめんね! ところで、川崎さんは野球に興味ある?」

川崎「ええっ!? しょ、衝突ね……」

友「長嶋さん。ちゃんと説明してあげて」





川崎「……なるほど。事情は大体掴めました」

長嶋「というわけだから……入部してくれませんか!?」

友「嫌だったら無理にとは言わないけどね」

川崎「うーん……>>33

守備と走るのは得意だったから良いよ!
面白そうだし!

川崎「守備と走るのは得意だったから良いよ! 面白そうだし!」

長嶋「おおー!? ホントにー!?」

川崎「うん! よろしくね長嶋さん、友さん!」

長嶋「こちらこそー!」

友(急に口調が変わったなぁ。他人行儀だと女性語になるのか、この子?)

川崎「あれ? 友さん?」

友「え、ああ、よろしくね川崎さん。後、タメ口でいいよ、同学年なんだから」

川崎「分かったよ、友ちゃん!」ニコッ

友(まぁ、容姿的にこっちの方が合っているし……いいっか)

川崎宗弓が野球部に入部しました。





長嶋「さて、この調子で部員を増やしていくよー!」

友「そうそう上手く続くとは限らないよ」

川崎「どうするの? 長嶋さん?」

長嶋「うーん……、イチローも気になるけど……他のところも探ってみたいな……」

どうする?>>36

1イチローを探す
2他の部員を探す

2

長嶋「じゃー、他を探してみようか!」

友「あれ? イチローさんは諦めるの?」

長嶋「うーん、一旦保留だね。放課後だし、もう帰ってるかもしれないし」

友「そっか、じゃあどこを訪ねるの?」

長嶋「むー……どうしよっか、川崎ちゃん」

川崎「え!? 私……?」

長嶋「正直、アテがなくなったんだよねー、川崎ちゃんの周りに野球に興味ありそうな子いる?」

川崎「そうだねぇ……>>40

御子柴さん

川崎「御子柴さん、かなぁ」

友「ミコシバさん?」

川崎「うん、確か野球をやっていたって、自己紹介の時に言っていたよ」

友「やっていた……ねぇ」

長嶋「じゃあ、その人を訪ねてみようかな! で、川崎ちゃん、御子柴さんはどこに?」

川崎「えーと、ね……>>49

図書館

川崎「帰りに図書館に寄るとか、言ってたよ」

長嶋「むー、図書館か……図書室なら、まだ声を掛けれたんだけどなぁ」

友「どこの図書館か分からないし、今日は諦めた方がいいかもね」

長嶋「むー……」





友「まあ、部員集めは引き続き明日にやるとして……」

長嶋「どしたの? 友ちゃん?」

友「適正判断をやろうと思う」

二人「適性判断?」

友「野球をやっていく上でこれからどんなことがあるか分かんないし……現時点での川崎さんの能力を測りたいのよ」

川崎「能力……ですか」

友「ボールをバットに当てる力……まぁ、ミート力にしておこうか。ボールを遠くへ飛ばすパワーに、走力、守備力、肩力……一応、野手用の適性訓練だから、これぐらいは決めておきたいね」

長嶋「友ちゃん……いつの間に、こんなものを……?」

友「言いだしっぺは責任を取る、最初にそう言ったでしょ?」

長嶋「ひぇー……相変わらず万能だねー、友ちゃんは」

友「とりあえず、今回は川崎さんの能力を見極めたいの、いい?」

川崎「う、うん! 緊張するけど……頑張るよ!」

友「じゃあ、早速始めるよ!」

友(確か、川崎さん……『守備と走るのが得意』って言ってたよね……)

能力の初期値を決める行程に入ります。

川崎宗弓

ミート↓1↓2 パワー↓3↓4 走力↓5↓6 守備力↓7↓8 肩力↓9↓10

それぞれコンマの十の位と一の位の合計値

走力、守備力は補正として+5

コンマだし連投おkにしません?

>>54
人少ないようなのでおkにします

どうか、いいコンマでありますように

川崎「ゼェ……ゼェ……」

友「終了! よく頑張ったよ、川崎さん」

川崎「あ、ありがとー……」

長嶋「お疲れー、川崎ちゃん! 暇だったからジュース買ってきたー!」

友「途中でいなくなったと思ったら……意外と気遣いできるんだね、長嶋さん」

長嶋「ハッハッハー! 何か引っかかるね、その言い方」

川崎宗弓の適性診断結果……

ミート→0+1+7+4=12

パワー→1+1+7+7=16

走力→9+2+9+0+5=25

守備力→9+8+0+9+5=31

肩力→3+4+2+9=18

以上の数値となります。この数値は練習を行うことによって成果が出ます。

能力の段階としては以下のような感じ。

G 0~14(素人)
F 15~29(ヒヨっ子)
E 30~49(半人前)
D 50~79(フツー)
C 80~109(一人前)
B 110~149(優良)
A 150~199(逸材)

と、続いていきます(ちなみにAより上に行くと……)。

とりあえず、ここまでにしておきます。現時点における部員と能力をまとめておきます。

長嶋 ??(ながしま ??)
学年 1 守備位置 未定 ミート 未測定 パワー 未測定 走力 未測定 守備力 未測定 肩力 未測定


学年 1 守備位置 未定 ミート 未測定 パワー 未測定 走力 未測定 守備力 未測定 肩力 未測定

川崎 宗弓(かわさき むねゆみ)
・容姿が可愛い
・ポニーテール
・他人行儀だと女性語を使う
学年 1 守備位置 未定 ミート G(12) パワー F(16) 走力 F(25) 守備力 E(31) 肩力 F(18)

他に決めておくべきことがあるのなら、何なりとおっしゃってください。では、また明日。

コンマじゃないときの連投規制は決めとくといいかな

>>64
意見サンクス
まあ、連投なんてそうそう無いと思いますが、一応規制はしておきますね。

では開始

――次の日・学校

長嶋「おっはよー、友ちゃん!」

友「長嶋さん、おはよう」

長嶋「今日も部員募集のために頑張るよー!」

友「今のところ心当たりがあるのは……イチローこと鈴木さんという人と、御子柴さんよね」

長嶋「むー、どっちを勧誘しようかな」

友「その二人だけに固執する必要もないよ。他を当たるって手段もあるけど」

長嶋「むー……」

どうする?↓2

1イチローを探す
2御子柴さんを探す
3他の策を考える

長嶋「よし、御子柴さんを誘ってみようか!」

友「うん、分かったよ。確か川崎さんと同じクラスだったよね」

長嶋「どんな子なんだろうねー」

友「何にせよ、もうすぐ朝のHRも終わるし、昼休みに行ってみようか」

長嶋「オッケー!」





昼休み

キーンコーンカーンコーン……

長嶋「よっしゃ! 行くよ、友ちゃん!」

友「分かったから、廊下は走らないの」

川崎「あれ? 長嶋さんに友ちゃん?」

長嶋「おー、川崎ちゃん! グッドタイミング!」

友「御子柴さんを訪ねようかと思うんだけど……」

川崎「勧誘だね! 私も着いてっていい?」

長嶋「もっちろん! みんなで寄って集れば、入ってくれるよ!」

川崎「ありがとう!」

友「だから、無理に入部させるのは……」

長嶋「分かってるってばー」

友(いつの日か暴走しそうなんだよね長嶋さん……)

長嶋「さて、御子柴さんはどこにいるかだけど……知らない、川崎ちゃん?」

川崎「うーん、そうだねー……>>73とかかなぁ」

理科室

川崎「理科室とかかなぁ」

友「理科室って……昼休みにそんなところに行くの?」

川崎「うん、そうだよ」

友「何でまたそんなところに……」

長嶋「まぁ、行ってみないと分からないしねー。あんまり時間もないし理科室へ行ってみようかー」





理科室

川崎「ここが理科室だよ」

友「本当にここにいるの?」

川崎「用事があるって言ってたから、ここだと思うんだけど……」

ガラッ

長嶋「おじゃましまーす」

理科室に入っていった長嶋さん達。中の様子は……?

>>77

和気あいあい、ほのぼのとした様子で、簡単な実験をしている。

そこには和気あいあい、ほのぼのとした様子で、簡単な実験をしている生徒たちの姿がいました。

生徒A「おおー、ホントだ! リングに通った鉄球をアルコールランプで熱したら、大きくなって通らなくなった!」

生徒B「それ小学校の実験でしょー?」

生徒C「確か……、熱することで、鉄球が膨張、する……」

生徒A「何で膨張すんのさー?」

生徒B「えぇーと、鉄原子の動きが大きくなって……それで……」

ワイワイガヤガヤ……

長嶋「これは……」

友「どうやら科学部が使用しているようだね」

長嶋「川崎さん、ひょっとして御子柴さんって……?」

川崎「あー、確かに御子柴さん、科学部に興味を持っていたなぁ」

長嶋「むー……科学部か。どうにかしてこっちに持ってこれないかな」

友「野球経験者なら是が非でも入部させたいしね……」

長嶋「だね。ところで、川崎ちゃん。あの生徒の中に御子柴さんはいるかな?」

川崎「そうですねー……うーん……」

御子柴さんの姿は……↓2

00~49あった
50~99なかった

川崎「あ、いたいた!」

長嶋「お、ホントに!? どの子、どの子!?」

川崎「ほら、あの子だよ、あの子!」

御子柴さんの特徴(性格や口調や容姿など)を↓3まで決めます。

容姿 胸がそこそこ大きい
性格はどんな時でも誰よりも落ち着いている冷静さが際立つ

身長は170cmくらい
性格はクールを気取っているが実はすぐ熱くなりやすい

性格はやりやすいように>>85を選択します。
>>84スマソ

長嶋「おー……またまたポニーテール、か」

友「眼鏡を掛けてるせいか、随分と落ち着いて見えるね、周りは実験にはしゃぎまくっているのに」

長嶋「こんにちは!」

御子柴「ん? ああ、こんにちは……って、誰なんだい、あんた?」

長嶋「私は長嶋と言います!」

友「その友人の友です」

川崎「川崎宗弓よ。あなたと同じクラスなのよ」

友(あ、女性語に変わってる)

御子柴「はぁ……、それで、あたしに何か用かい?」

長嶋「はい! 御子柴さんに折り入って話があるんですが……」





御子柴「なるほど……それで、野球経験者のあたしに声を掛けたって訳だ」

長嶋「ど、どうでしょうか……?」

御子柴「悪いけどねぇ、あたしはもう科学部に身を置くことに決めたんだよ。他を当たってくれ」

長嶋「そ、そんなぁ……」

川崎「そこを何とかお願いできないかしら? あなたのような経験者が入ってくれると、すごく助かるのだけれど……」

御子柴「……そうは言っても、ねぇ。大体、私は――」

友「女子校で野球部というのが気に食わない、ですか……?」

長嶋「え?」

御子柴「……」





御子柴「なるほど……それで、野球経験者のあたしに声を掛けたって訳だ」

長嶋「ど、どうでしょうか……?」

御子柴「悪いけどねぇ、あたしはもう科学部に身を置くことに決めたんだよ。他を当たってくれ」

長嶋「そ、そんなぁ……」

川崎「そこを何とかお願いできないかしら? あなたのような経験者が入ってくれると、すごく助かるのだけれど……」

御子柴「……そうは言っても、ねぇ。大体、あたしは――」

友「女子校で野球部というのが気に食わない、ですか……?」

長嶋「え?」

御子柴「……」

友「今の高校野球は女子選手が大半を占めています。けど、だからといって女子校が高校野球に参入するのは違うんじゃないか、って言いたいんじゃないんですか?」

御子柴「……まぁ、そんなところ、だな」

川崎「ど、どうして……?」

御子柴「あたしはそもそも、高校野球の公式戦に女が出場できるってのが、納得できないんだよ」

川崎「えっ……き、嫌いなの、野球?」

御子柴「いや、親父の影響で物心ついたときから、野球は好きだったよ。小学生の頃は男共に交じって試合にも出てたし、本気でプロ野球選手になりたいとも思ってた……確かその頃だったよな、女が高校野球に出場できるって制度が出来たの」

友「……」

御子柴「あの時のあたしは、それはそれは喜んでいたよ。あわよくば、甲子園で試合が出来るかも……って」

川崎「……」

御子柴「中学でも野球部に入って練習に励んでた。周りが男ばっかだったけど、それでもギリギリベンチ入りすることはできた……」

長嶋「……」

御子柴「でも、あの事があってから、あたしの考えは変わった……」

友「あの事……?」

御子柴「……部員の中で、不真面目で練習にまともに取り組まない奴がいたんだよ。あたしはソイツと度々言い争ってた。お前みたいな奴と野球はしたくないって……。それで、中学3年の時にソイツと勝負することにしたんだ。どっちがレギュラーになれるかっていう……、勝負を受けてから、あたしは今まで以上に練習したよ。休みの日を削ってでも、アイツに勝ちたいって……それだけを思って練習してきた……」

長嶋「…………」

御子柴「迎えたスタメンの発表で……、ソイツはレギュラーになった」

川崎「み、御子柴さん。あなたは……?」

御子柴「……ベンチにすら入れなかった」

川崎「……!」

御子柴「あたしは納得できなかった。あれだけやったのに、スタメンどころかベンチにすら入れないなんて……監督にそう言ったんだよ……そしたら……」

====================

「監督! 何であたしじゃなくて、アイツなんですか! この日のために……どれだけ、練習してきたか監督だって分かってるんでしょう!?」

「御子柴……落ち着け」

「落ち着いてられませんよ! アイツなんかが出ても士気が下がる一方じゃないですか! あたしの方がきっと役に立ちます! だから、もう一度、考え直して――」

「御子柴!!」

「……っ」ビクッ

「分かってくれよ、御子柴……確かにアイツは不真面目だが、チームには大きく貢献してくれてるだろ?」

「え……」

「少なくとも、代打での成績ならお前よりもアイツの方が圧倒的に上なんだ。試合に勝つためならと思って……俺はアイツを選んだんだ」

「あ、あの……」

「それになぁ……正直、お前がいると……その、なんだ……やり辛いんだよ」

「え……え……?」

「他の奴らも寄って集って言ってくるんだよ。『御子柴がいると練習に集中できない』ってな」

「そ、そんな……あたしは、ただ、チームのために……」

「それが迷惑なんだよ。周りが皆お前みたいな奴ばかりじゃないんだぞ? ちょっとは自分の頭で考えろよ、全く……」

「あ……え、と……」

「それに……お前が出ても、しょうがないだろ?」

「そ……それは、どういうこと……ですか?」

「所詮、お前は……女だろ?」

「……ッッ!!」

「男に混じって試合ができるのは小学生までだよ。ちょっとは現実を見ろよ、御子柴」

「……」

「じゃあ、俺は用があるから、帰るぞ。ちゃんと戸締りはしとくんだぞ?」

バタン

「…………」

====================

御子柴「あたしはそこで思い知らされた……所詮、あたしが小さいころから抱いていたのは夢物語なんだって……多分、アイツも最初から分かってたんだと思う。あたしじゃなくて自分がレギュラーに選ばれるんだって……つまり最初から、あたしは騙されてたんだよ……」

川崎「……」

御子柴「……チッ、思わず全部話しちまったよ。会って間もない人間に……まあ、これで分かってくれただろう? あたしはもう野球はやらない」

友「……」

御子柴「あんたたちが野球をやろうとするのは勝手だけどさ、どうせ後で悔むことになるだけだよ。こんな無駄なことやってないで……」

長嶋「御子柴さん」

御子柴「……なんだい? この期に及んでまだ、あんのかい?」

長嶋「野球、やりましょう!」

友「……」

川崎「…………」

御子柴「………………」

長嶋「……………………」

御子柴「……は?」

川崎「な、長嶋さん……?」

御子柴「あんた……人の話、聞いてたのかい? あたしはやんないって……」

長嶋「え!? レギュラー獲ったのに、何でやめたんですか!?」

御子柴「オメー、ホントに聞いてなかったのかよ! あたしが負けたんだよ!」

長嶋「ま、負けた? むー……ちょ、ちょっとお待ちを……うーん、うーん……」

御子柴「な、何なんだい……コイツは」

友「すいません。長嶋さんの頭の中での情報処理が追いつかなかった結果がアレなんです」

御子柴「はぁっ!? 何、あたしそんな難しいこと言ったのか……?」

友「いえ、あの子がちょっと馬鹿なだけなんです。悪気はないんですけどね……」

川崎「長嶋さん、ですから……」

長嶋「う、うんうん……ほうほう……」





長嶋「理解できました」

御子柴「おっせぇよ! もう他の科学部員共も帰っちゃったじゃないか!」

友「面目ない」

御子柴「ったく……まあ、理解したんならもういいかい? あたしも帰るからな」

長嶋「あ、まだダメです」

御子柴「あああ! もう! 何なんだい! 今度は!」

友(最初はクールな感じだったのに……結構、熱くなりやすい人だな)

長嶋「あのー、さっきの話を聞いて思ったこと、言っていいですか?」

御子柴「……好きにしなよ」

長嶋「じゃあ、御子柴さん……










   今でも、野球が好きですか?」

ちょっと中断します。

再開します。

御子柴「え? な、何だい、その質問……」

長嶋「どうなんですか?」

御子柴「そんなの決まってるじゃないか……あたしは……」

長嶋「今でも、好きなんじゃないんですか?」

御子柴「……」

川崎「長嶋さん……?」

長嶋「あ、いや、そのですねぇ……さっきの話聞いてると、監督さんの一言がダメージとなって、辞めたってことですよね?」

御子柴「…………」

長嶋「何というか……こういう事言うのは、あんまり好きじゃないんですけど……」

御子柴「何だい……ハッキリ言っとくれよ」

長嶋「御子柴さん、何だか……格好悪いですよ」

御子柴「な……!」

長嶋「あ……」

川崎「ちょ、ちょっと、長嶋さん!?」

友「ああ……ハッキリと言っちゃった」

御子柴「あ……、あんた、なぁ……!」

長嶋「だ、だって、そうじゃないですか! 小さい頃から好きだと言ってたのに、そんな心にもない監督さんの一言で辞めるって……こっちこそ納得できませんよ!」

御子柴「んだとぉ……! こっちの事情なんざ知らねぇクセに! あたしゃ死に物狂いで練習したんだ! でも、そんだけやっても駄目だと思ったから、辞めたんだ!!」

長嶋「その練習の様子だって、監督さんは見てたんでしょう!? じゃあ、監督さんが悪いんですよ! 前からあなたを煙たがってたなら、わざと見過ごしてたって事も考えられるでしょ!」

御子柴「う、うっせーよ! 何も知らねぇクセに、バーカ!」

長嶋「バ、バカァ!? バカって言った人は大バカなんですよ、大バーカ!」

ギャーギャー

川崎「子供の喧嘩みたいになってきちゃったね……」

友「ホントに熱くなりやすい人なのね、御子柴さん」

長嶋「監督さんが悪いですよ! 所詮、女って見下してる時点で監督失格です!」

御子柴「だっ、だから! その監督の一言で目が覚めたっていうか……」

長嶋「何が覚めたんですか!? 野球なんて別にどうでもいいということがですか!?」

御子柴「そ、そんなわけないだろ! 野球は今でも、大好きだ!!」

長嶋「あ……」

御子柴「え……?」

長嶋「今、野球が大好きって言いましたね!」

御子柴「え、あ……」

長嶋「やっぱり、まだ未練が残ってるんですね!」

御子柴「こ、これは! その……言葉のあや、というか……」

長嶋「御子柴さん!」

御子柴「……な、なんだい」

長嶋「もう一度言います……、野球部に入りませんか?」

御子柴「……」

長嶋「昔の御子柴さんのことは私、知らないですけど……でも、私たちは今の御子柴さんを必要としています!」

御子柴「…………」

長嶋「女子校が甲子園とか、夢物語だとか言われるかも知れませんけど! そんなこと構いません! 私は本気で目指してるんです!」

御子柴「………………」

長嶋「ですから、御子柴さん! お願いします!」

御子柴「……………………」

御子柴さんの答えは……>>100

>>98

御子柴「必要とか……今更、そんな事言われても……困るんだよ」

長嶋「……ダメですか、やっぱり」

御子柴「……保留、でいいかい?」

長嶋「保留……? ってことは考えてはくれるんですね!」

御子柴「あ、ああ……」

長嶋「ありがとうございます!」

御子柴「……じゃあ、あたしはこれで」

スタスタ……

長嶋「……」

川崎「御子柴さんに、あんな過去があったんだね……」

友「思った以上に手厳しい感じね」

長嶋「だいじょーぶ! きっと、入部してくれるよ、御子柴さんは!」

友「その確証のないポジティブシンキングはどこから出てくるのかねぇ……」

キーンコーンカーンコーン……

長嶋「ハッ! 昼休みが終わってしまった!」

友「ああ、そういえば昼休みだったんだっけ……?」

川崎「じゃあ、私たちも戻ろっか」





放課後

長嶋「さて……、放課後だよ!」

友「引き続き部員募集をかける訳だけど……」

川崎「どうするの?」

長嶋「むー、そうだねぇー」

友「言っとくけど、今日はさすがに御子柴さんは探しに行けないよ」

長嶋「わ、分かってるよー……じゃあ」

どうする?↓3

1イチローを探す
2他を探す(詳細も書く)

川崎「そういや、風の噂で聞いたんだけどね」

友「久々に聞いたよ、風の噂って」

川崎「留学生の中に投手をやっていたって子が、いたらしいよ」

長嶋「ほうほう! 投手かぁ!」

友「外国人エース、か……悪くない響きだねぇ」

長嶋「で、その子ってどこのクラスなの?」

川崎「え、長嶋さんと友ちゃんと一緒だよ……?」

長嶋「え」

友「え……それは、気づかなかった。私としたことが、長嶋さんと同レベルの失態を犯してしまうとは……」

長嶋「ハッハッハー、まあ、そう気を落とすなよー、友ちゃーん!」

川崎(馬鹿にされてることに気づいていないよ、長嶋さん……)

友「で、名前は何ていうの?」

川崎「ブリジット・ファルケンボーグさん、だよ」

長嶋「ブリジット……」

友「ファルケンボーグ……」

長嶋「あだ名はブリだね!」

友「短縮形ならビディだよ、長嶋さん」

ブリジット・ファルケンボーグの特徴(性格・口調・容姿・髪型など)を↓3まで決めて統合します。

???「今、誰カ、ワタシを呼びましたカ!?」

三人「!?」

???「コノ辺リカラ、ビディと、ワタシを呼ぶ声ガ聞こえたのデスが……」

友「ああ、私だよ。別に呼んだつもりはないんだけどね」

長嶋「ひょっとして……、ブリジットさんですか!?」

???「! ソ、ソウデス! わ、ワタシこそ……」

三人「?」

???「留学生ノ、Bridget Falkenborg……デス、ワー!」

川崎(デス、ワー? お嬢様口調のつもり?)

???「ベッ、別二、アナタの為二名前ヲ教エタ訳じゃないンデスのよ!」

友(ツンデレ……?)

???「母国デハ、baseballノpitcherヲ、ヤッテた……デスワ!」

長嶋(名前言うところ、すごい発音良かったなー)

かいつまんで言うとブリジット(以降ビディ)は日本のツンデレという文化に興味を持ち、留学してきたそうです。

現在はツンデレお嬢様という属性にハマり込み、日々練習をしているのだとか。

友「なるほど、ね。今の説明がなかったら、私はあなたをこの先、変な女というレッテルを貼って見るところだったよ」

ビディ「ウッ……ヤッパリ、ソンナ二変デスかネ? ワタシ……」

川崎「わ、私は変じゃないと思うよ! 形はどうあれ、日本が好きになってくれてるのは何というか、嬉しいし……」

ビディ「オー、サンキューデスワー! ムネリン!」ダキッ

川崎「む、ムネリン!?」

ビディ「今、決メタ、ニックネームデス! ムネリンは良イ人デスワー!」

川崎「ちょっ……ちょっと、ブリジットさん……」

ビディ「ビディでヨロシくてヨ?」

川崎「……え、えぇと、じゃあ……び、ビディ……?」

ビディ「コレで、ムネリンとワタシはフレンドデスね!」

川崎「あ、う、うん……えへへ」

友(一気に馴染んだね)

長嶋「むー! ムネリンだけ抱かれるなんてズルいよー! 私も抱いてー!」ダキッ

川崎「な、長嶋さんも!?」

ビディ「ウフフフ……カモン、デスワー!」

友「しょうがないなぁ、もう……ブリジットさん、その体勢でいいから聞いてくれるかな」





友「ということで、私達部員を集めてるの。ブリジットさんでよければ入部してほしいと思うんだけど……どう?」

ビディ「オッケーデスワ! 入部シマース!」

友「おお、結構簡単に入ってくれるんだね」

ビディ「親友ガ困ッテルというのに、見過ゴス訳ニハいきませんワ」

友「ありがとう、ブリジットさん」

ビディ「ノー! ブリジットハ、タカ苦シーデス! ビディと呼ンデ下サイ!」

友「じゃあ、改めてよろしくねビディ」

ビディ「コチラコソ、宜シクオ願イ致シマス、友!」

友(突っ込まなかったけど『タカ苦シー』って『堅苦しい』のことなのかねぇ……? いや、それはそうと……)

長嶋「むー……」ギュー

川崎「えへへへぇ……」ギュー

ビディ「ウフフ……」ギュー

友「いつまで抱き着いてんの、二人とも」

長嶋「いや、身長高いから抱き心地がさぁ……」ギュー

川崎「安心するよねぇ……」ギュー

ビディ「……友モ来ますカ?」ギュー

友「……」

スタスタ……

友「……」ギュー

ブリジット・ファルケンボーグが野球部に入部しました。





友「さて、と……じゃあ、ビディの適性診断を行っておこうか」

長嶋「友ちゃん、ビディは投手をやってたから……川崎ちゃんとは、違うメニューでやるの?」

友「うん、ビディには酷だけど……野手用と投手用の診断メニューを行うことになるね」

川崎「ビディ、大丈夫?」

ビディ「ガ、頑張リマスワ」

友「じゃあ……まずは、野手から行くよ!」

ブリジット・ファルケンボーグ

ミート↓1↓2 パワー↓3↓4 走力↓5↓6 守備力↓7↓8 肩力↓9↓10

それぞれコンマの十の位と一の位の合計値(連投可)

全能力に補正として+3

ブリジット・ファルケンボーグの適性診断結果……

ミート→3+9+7+3+3=25(F)

パワー→3+3+6+2+3=17(F)

走力→2+4+4+4+3=17(F)

守備力→4+8+3+7+3=25(F)

肩力→8+6+4+2+3=23(F)

友「よーし……終わり!」

ビディ「オゥ……、ケッコー疲レマス……」

川崎「ビディ、はいタオル」

ビディ「サンキューデス、ムネリン!」

長嶋「ほいほーい、ジュースで喉を潤してねー」

ビディ「長嶋さンも、ドウモアリガトーゴザイマス!」

友「続けて投手用も実践するよー!」

ビディ「友ハ、優シクないデスワ……」

友「さあ、行くよー!」

速球(初期値90)↓1↓2 制球力↓3↓4 スタミナ↓5↓6

それぞれコンマの十の位と一の位の合計値(連投可)

制球力、スタミナは補正として+7

スマン風呂入ってた
色々と意見があるようなので00は10+10として換算します。

ブリジット・ファルケンボーグの適性診断結果……

速球→90+10+10+6+1=117km/h

制球力→2+5+2+3+7=19(F)

スタミナ→6+0+9+5+7=27(F)

友「よし、お疲れ!」

ビディ「モ、モウ……動ケマセン……」

川崎「ビディー? だいじょーぶ?」

長嶋「氷水もあるよー、使う?」

ビディ「ド、ドウモデス……」





友「さて、これで適性診断は終わるね」

ビディ「モウ、帰ッテモ、宜シイデスカ?」

友「うん、お疲れ様。ビディ」

ビディ「フゥ……久々ニ激シイ、トレーニングでしたワ」

川崎「ビディはもう帰るの?」

ビディ「ンー、甘イモノが食ベタイ気分デスネ……」

川崎「じゃあ、私と帰ろう! 美味しいお店知ってるし!」

ビディ「オー! ムネリン、太ッパラデス! 行キマショー、レッツゴー!」

タッタッタ……

長嶋「あの二人、急に接近したね」

友「まあ、仲が良いのは結構だしねぇ……」

長嶋「私たちも帰ろっか、友ちゃん!」

友「そうしようか、長嶋さん」

今日はここまで。現時点での部員とその能力+α

長嶋 ??(ながしま ??)
学年 1 守備位置 未定 ミート 未測定 パワー 未測定 走力 未測定 守備力 未測定 肩力 未測定


学年 1 守備位置 未定 ミート 未測定 パワー 未測定 走力 未測定 守備力 未測定 肩力 未測定

川崎 宗弓(かわさき むねゆみ)
・容姿が可愛い
・ポニーテール
・他人行儀だと女性語を使う
学年 1 守備位置 未定 ミート G(12) パワー F(16) 走力 F(25) 守備力 E(31) 肩力 F(18)

ブリジット・ファルケンボーグ
・金髪ショート
・身長高め
・グラマラス
・陽気なムードメーカー
・日本語(ツンデレお嬢様風)を勉強中
学年 1 守備位置 投手 ミート F(25) パワー F(17) 走力 F(17) 守備力 F(25) 肩力 F(23)
           速球 117km/h 制球力 F(19) スタミナ F(27) 変化球 未測定

御子柴 ??(みこしば ??)
・眼鏡っ子
・ポニーテール
・身長170㎝くらい
・べらんめえ口調
・胸がそこそこ大きい
・落ち着いているが、すぐ熱くなる性格
学年 1

では、おやすみ。

乙。そろそろロリっ子欲しいな

おつかれおやすみ

>>148
小坂……はもうムネリンいるしなぁ

>>148
自分の中で勝手にムネリンをロリっ子にしてた。そういや身長いくつぐらいなんだろうか

>>149
いや、まだ分からん。ロリっ子なんて最初からいなかったって考えられなくもない

次から開始。後、今更だが超遅筆です。

――次の日・学校

キーンコーンカーンコーン……

長嶋「友ちゃん! ビディ! ハローグッバァイ!!」

友「それ、楽曲名だよ長嶋さん。おはよう」

ビディ「オ早ウ御座イマス!!」

長嶋「こーして集まるとさー、ムネリンも同じクラスだったら良かったのに、って思うんだよねー」

ビディ「ワタシもチョット、寂シイですワ……」

友「そんな川崎さんのクラスには、御子柴さんがいるよ」

長嶋「」ピクッ

ビディ「ミコシバ? 誰デスか?」

友「あ、ビディは知らないんだったっけ……」

長嶋「昨日、あの人は待っててくれって言ってくれたんだし……私は、その返事を待つことしかできないよ」

友「……そっか、『自分から御子柴さんには会いにいかない』ってことでいいんだね?」

長嶋「うん」

ビディ「ネェーネェー、誰デスかー? 仲間外レハ良クナイデスわ!」

友「ああ、はいはい。御子柴さんはね……」

長嶋(むー、昼休みはどうしようかなー……)

どうする?↓2
1イチローを探す
2その他を探す(詳細も書く)

――昼休み

キーンコーンカーンコーン……

長嶋「よし! 出撃の準備だ!!」

ビディ「イエッサー! デスわ!!」

友「ええい、静かに行動しろ……で、どうするの?」

長嶋「ハッハッハー! もう、手は打ってあるんだよ!」

友「へぇ……」

長嶋「我が野球部諜報部員――ムネリンから、報告してもらおう!」

友(いつの間に任命したの)

川崎「はい! 隣のクラスの漁師の娘さんの稲尾さんが野球が好きだという情報を入手してきたよ!」

友「隣のクラスの稲尾さん、か……その人はムネリンとも違うクラスなの?」

川崎「そうだよ、経験者かどうかは分からずじまいだったけど……」

ビディ「ベースボールが好きナラ、キョーミ、持ってクレルと思イマスわ」

長嶋「よし! じゃあ、稲尾さんを探しに行こうか!」





――稲尾さんのクラス

川崎「ここが稲尾さんのクラスだよ」

長嶋「さぁて、稲尾さんはいるのかな……?」

ガラッ

長嶋「すいませーん! 稲尾さんは、いますかー!?」

稲尾さんは教室に……↓2コンマ

00~49 いた
50~99 いなかった

「稲尾さん、ならいますよー」

長嶋「お、ホントにー!? じゃあ、連れてきてくれるかなー!?」

「ちょっと待っててくださーい」

友「さて、どんな子なんだろうねぇ」

川崎「私も、初めて対面するよぉ……」

ビディ「ワクワク……、デスわ」

長嶋「お、君が稲尾さん!?」

稲尾さんの特徴(性格・口調・容姿・髪型など)を↓3まで決めて統合します。

稲尾「うーん、そうだよー……見ない顔だけど、どちらさんかな?」

友(おお、制服で覆われて目立たないけど、筋肉はシッカリしてるねぇ……)

川崎(凄い、肌黒いなー……やっぱり漁師の娘さん、だから……?)

ビディ(ハチマキ……カッコイイ!)

長嶋「初めまして! 私は長嶋と言います! 野球部やってます!」

友「友人の友です」

川崎「川崎宗弓です」

ビディ「ブリジット・ファルケンボーグと言イマス! ビディと呼ンデ下サイ!」

稲尾「おー、お客さんで一杯だねー、って野球部?」

長嶋「はい! 稲尾さんが野球が好きだと聞いたので、来たんですけど!」

稲尾「あれー、おっかしーなぁ? 女子校に野球部なんてないものだと思ってたんだけど」

友「ああ、それは私の方から説明しますんで……」





稲尾「ふーん、そっかそっか。甲子園目指すなんて、大層な目標立てたねー」

長嶋「目標はでっかく壮大に! 私のモットーですから!」

友「どうですかね、稲尾さん?」

稲尾「やー、入部したいのは山々なんだけどねー」

友「? ……ひょっとして、入部できない理由でも?」

稲尾「あー、そんな感じ、かなー?」

長嶋「な、何でですか! 野球好きなんでしょう!?」

稲尾さんが野球部に入らない理由は?↓3(自由に)

稲尾「やー、父ちゃんの仕事の関係で、ちょっとねー」

友「確か、漁師をしてるんだっけ?」

稲尾「何だ、分かってたんだー。うん、そうそう、ウチの父ちゃん漁師やってんだけどね、人手が足りない時はよく手伝ってたんだー」

長嶋「ふーむ……、ふむ」

稲尾「でも、私が高校に進学した時にね、父ちゃんギックリ腰になっちゃって。もう歳のせいなんじゃないかって言ったんだけど、父ちゃんも頑固だから聞かなくてねー……。今じゃあ、私のサポートがなかったら、まともに仕事もできないんだよねー」

川崎「お父さんの為に、できないって事ですか?」

稲尾「うーん、そんな感じ、かなぁ」

ビディ「デモ、稲尾さンはベースボールが好キなんデスヨね? 好キな事、出来ナイのは悲シクナイデスか?」

稲尾「悲しいって言われたら、ウソになるかも知れないけどねー、でもなぁー……」

友「長嶋さん、稲尾さんは入りたい意志はあるみたいだよ?」

長嶋「むー……」

考えに考えた長嶋さんは……↓3(自由に)

長嶋「稲尾さん!」

稲尾「んー?」

長嶋「ならば漁が休みの時は練習に参加するってのは、どうでしょう!?」

川崎「で、でも、さすがに漁師の仕事もキツいと思うし、休みの日はゆっくりしたいんじゃ……」

稲尾「あー、平気平気ー。漁業なんて小っちゃい頃からやってきたから、自然と体力ついたし。休みの日も暇してたからねー」

川崎「そ、そうなの……」

友(スタミナに自信がある……と)

稲尾「でも、来れる日なんて一日二日ぐらいだよ?」

長嶋「漁の日は素振りとか、ランニングとか……筋トレをしててください! ちゃんとメニューも決めますから、友ちゃんが!」

友「とことん他人任せだね……、まあ、それぐらいなら作れると思いますので、どうでしょうか?」

長嶋「そ、そうだ! 守備はさすがに難しいと思いますから……投手とか、代打とかで起用しますよ!」

ビディ「ピッチャーの事ナラ、ワタシがシドー出来ルかも知れまセンわ!」

長嶋「ですので、野球部に入部してください!」

稲尾「あ、頭を上げてよ長嶋さん……さすがに、ここまでお膳立てされちゃあ断れないよねー」

川崎「!」

ビディ「!」

長嶋「! では!」

稲尾「うん、こんな私でよければお願いします」

長嶋「おおおおおお! やったー!!」

川崎「これで5人目だねー!!」

ビディ「YEAAAAAAAAAAH!!」

友「これからよろしくお願いしますね? 稲尾さん」

稲尾「うん、よろしくー」

友「早速ですけど入部届に名前を書いてくれますか?」

稲尾「はいはーい……、よっと、書けたよー」

友「ありがとうございます……下の名前は……↓3か」

友「久……ひさ、でいいのかな?」

稲尾「うーん、稲尾久。私の名前だよー」

長嶋「じゃあ、久ちゃんだ!」

ビディ「ヒサー! 宜シクオ願イシマスわー!」

川崎「久ちゃん、よろしくね!」

稲尾「うーん、よろしくねー」

友(あの選手とほぼ一緒の名前……偶然って凄いねぇ)

稲尾久が野球部に入部しました。





――放課後

長嶋「とゆーわけで、5人集まりました!」

友「まあ、まだ足りない訳だけど、ねぇ」

川崎「というか、それよりも……」

チラッ

稲尾「zzz……」

友「稲尾さん……こんな時に寝るなんて」

川崎「疲れないって、授業中に寝てるからってことなのかも……」

友「ビディ、わざわざおぶってもらってゴメンね?」

ビディ「平気デス! 筋肉デ重タイかと思イマシタが、意外と軽イデス!」

長嶋「重たいと思い……」

友「はいはい、つまらない事言わない」

長嶋「ビ、ビディが言ったんじゃんか!」

友「長嶋さん、一つ思うことがあるんだけど……」

長嶋「むー? 何だい、友ちゃん? 何時になく深刻な顔つきだね」

友「ああ、別に大したことじゃないんだけど、私達が勧誘してきた人ってみんな1年生だったわけでしょ?」

長嶋「ん? あー、そうだね……?」

川崎「分かった、友ちゃんは先輩も勧誘した方がいいって言いたいんじゃない!」

長嶋「おお! 先輩……2年生かぁ、確かに勧誘はしてなかったけど、何でまた?」

友「いや……、何というか、私のような側の人間を加入させたいのよねぇ」

長嶋「?」

ビディ「?」

稲尾「zzz……」

友「まあ、別に理解はしなくていいよ」

川崎「……」

友「ん? どうしたの、ムネリン? その、物言いたげな視線は」

川崎「わ、私は、友ちゃん側の人、なのかなぁ……なんて」

友「えー……」

川崎「な、何でそんな反応!?」

友「まあ、それは置いておいて……二手に分かれて勧誘しに行かない?」

長嶋「おお、名案だよ!」

ビディ「ジャア、分カレテミマショー!」

川崎「わ、私は常識人じゃないの……?」ブツブツ

↓3で長嶋、友、川崎、ビディ(稲尾)の中から2人組を作りましょう。

ビディ「ワタシはムネリンと行動シマスわ!」

川崎「いや、絶対に、そんなこと……」ブツブツ

ビディ「オ、オーイ? ムネリン、カムバーック!」

稲尾「zzz……」

友「じゃあ、私達は2年生の人を訪ねてみるね」

ビディ「了解デース! デハ、またコノ場所デ!」

タッタッタ……

長嶋「よーし、私たちもブラつこうか!」

友「部員の勧誘を忘れずに、ね」

長嶋さんと友ちゃんは歩き出しました。二人が向かった先は……↓2

ファイトーッ! 1,2,3! 1,2,3!

長嶋「お、陸上部だよ」

友「放課後間もないのにもう練習とは、精が出るねぇ」

長嶋「むー……」

友「長嶋さん?」

長嶋「ねえ、友ちゃん」

友「どうしたの?」

長嶋「……引き抜き、っていう策はどうかな?」

友「……」

長嶋「あ、いや、言ってみただけだよ!? そんな本気で引き抜こうなんて思ってないから! 陸上部にも迷惑は掛かること間違いないだろうし……」

友「いや、案外アリかも、ね」

長嶋「へ?」

友「陸上部だったら……まあ、種目によって分かれるけど、砲丸投げなら『球が速い』とか、ランナーだったら『足が速い』とか、即戦力には成り得る人材だよねぇ……」

長嶋「う、うん、確かにそうだけど……」

友「野球部の発展させるには持って来いな作戦だけど……、それでも、難しいと思うね」

長嶋「まー、そうだよね、それこそ部員を巡って『勝負事』をしなければならないと思うし」

友「だねぇ。仮に負けた場合だと、落ち込んで『練習』に身が入らなくなるかもしれないし……ねぇ?」

長嶋「ねぇー」

友「とりあえず、今日は様子見しておこうよ」

長嶋「うん、分かったよ」

――『引き抜き』が出来るようになりました。

放課後限定で選ぶことができ、ほかの部から部員を引き抜くことが出来ます。

陸上部(砲丸投げ)なら「速球」「肩力」に有利など、各部活ごとに頭一つ抜けている能力があるのがメリットです。

ただし、引き抜くには『勝負事』をして勝たなければなりません。

勝った場合は野球部に入部することが可能ですが、負けた場合は『練習』(後に解説)時に悪影響を及ぼします。

――一方その頃……

稲尾「zzz……」

ビディ「ヒサ、マダ起キマセンか?」

川崎「そうだねぇ、無理に起こしちゃ悪いし、もう少しこのままでいさせてあげたらどうかな?」

ビディ「しょうガアリマセンわ……」

川崎「ゴメンね、ビディ?」

ビディ「ムネリンが謝ル必要ナンテ、アリマセンわ」

川崎「ふふっ、ありがと……それで、私たちはどうしようか?」

ビディ「ソウデスね……」

どこへ行きますか?↓3

――屋上・扉前

川崎「何でまた、屋上に?」

ビディ「風ニ吹カレテ物思イにフケル……ソンナ、シチュエーションに憧レテマシタわ!」

川崎「ビ、ビディ~、勧誘するんじゃなかったの……?」

ビディ「チョットだけデス! オ願イシマス!」

川崎「もう……」

ビディは屋上につながる扉に手を掛けて……↓2

00~49 勢いよく開けた
50~99 鍵が掛かっている事に気が付いた

ビディ「Oh My GOD!!!」

川崎「ど、どしたの!?」

ビディ「鍵でロックされてマス! シィィィット!!」

ガチャガチャ……

川崎「ホントだ鍵が掛かってるね」

ビディ「オーノー……ワタシの夢が打チ砕カレマシタ……」

川崎「しょ、しょうがないよ。気を取り直して他のところに……」

ビディ「あ! 窓!」

川崎「え?」

ビディ「ラスト・メソッド! アノ窓カラ、行キマショウ!」

川崎「む、無理だよ、ビディ! あなた、自分の身体の大きさ分かってる!?」

ビディ「グッ……、しょうガアリマセンわ……」

川崎「やっと諦めて……」

ビディ「ムネリン! ヒア・ウィ・ゴー!」

川崎「何で!?」

ビディ「ワタシの夢ヲ、叶エテきて下サイ! さァ、さァ!」グイグイ

川崎「だから、何でそうなるの!? こんな小窓、通れるわけが……!」

↓2コンマ

00~89 通れた
90~99 通れなかった

――屋上

川崎「……」

ビディ「ムネリーン、ダイジョブデスカー?」

川崎(いとも簡単に通れるなんて……予想以上に、私って小っちゃい……!?)

ビディ「……オーイ? ムネリーン!」

川崎「あ、うん! 聞こえてるよ!」

ビディ「オクジョーハ、ドンナカンジデスカー?」

ムネリンが屋上を見渡すと……↓3(自由に)

川崎「あれ? あの人……」

御子柴「……928! ……929!」

川崎(や、やっぱりそうだ! 御子柴さんだ! 屋上で……素振り、してるの?)

御子柴「……935! ……936!」

川崎(御子柴さん……)

====================

長嶋「もう一度言います……、野球部に入りませんか?」

御子柴「……」

長嶋「昔の御子柴さんのことは私、知らないですけど……でも、私たちは今の御子柴さんを必要としています!」

御子柴「…………」

長嶋「女子校が甲子園とか、夢物語だとか言われるかも知れませんけど! そんなこと構いません! 私は本気で目指してるんです!」

御子柴「………………」

長嶋「ですから、御子柴さん! お願いします!」

御子柴「……保留、でいいかい?」

長嶋「保留……? ってことは考えてはくれるんですね!」

御子柴「あ、ああ……」

長嶋「ありがとうございます!」

御子柴「……じゃあ、あたしはこれで」

====================

川崎(……やっぱり、野球が好きなんだ、あの人)

御子柴「……969! ……970!」

川崎(普段は落ち着いてて、凛としているのに……)

御子柴「……983! ……984!」

川崎(野球に対しては、こんなに熱くなってる……)

御子柴「……996! ……997!」

川崎(……こ、こんな時、私は……どうすれば!?)

↓3(自由に)

川崎「あ、あの!!」

御子柴「きゅうひゃっ!?」

川崎「あ、ご、ごめんなさい! 脅かしたりして!」

御子柴「な、なんだよ! 川崎……!? ちゃんと鍵は閉めた筈だろう!?」

川崎「あ、いや……その」

御子柴「ハッ……、コホン。……何しに来たんだい」

川崎「今、素振りを……」

御子柴「み、見てたのかいっ!?」

川崎「ひっ! ……は、はい」

御子柴「……」

川崎「……」

御子柴「……そうかい、で、何か?」

川崎「え?」

御子柴「え? って、お前から声をかけたんだろう? あたしに用事でもあるのかって……」

川崎「あ、そうです! あの、御子柴さん!」

御子柴「……」

川崎「一緒に素振り、してください!」

御子柴「はぁ……? 何であんたと……」

川崎「で、でしたら、私の素振り見てくれませんか!?」

御子柴「ええ……」

川崎「み、御子柴さんは野球経験者なんですよね!? 経験者の方なら、何かタメになるアドバイスをください!」

御子柴「……」

川崎「前にあんなこと言いましたけど……その、やっぱり、好きなんですよね? 野球が」

御子柴「…………」

川崎「昔のことが辛いのは分かりました。それで野球を辞めたってことは分かりました……、でも、今までやってきたことを水に流すのは良くない思います」

御子柴「………………」

川崎「だ、だから、せめて今までやってきたことを……、わ、私に教えてください! 私たち野球部は、そんな生半可な気持ちで取り組んでないんです! お願いします!」

御子柴「……………………」

川崎「……………………」

御子柴「……バット」

川崎「は、はい……?」

御子柴「もう一本、あるから受け取れ」

川崎「え、と。じゃあ」

御子柴「……あたしゃ、厳しいぞ?」

川崎「! ……はい!!」

――屋上・扉前

ビディ「……暇デス。ムネリンは返事シナクナルし……マサカ、何カ事件ニ巻キ込マレた!?」

稲尾「いやー、屋上でそれはないんじゃないかなぁー」

ビディ「ア、ヒサ。起キマシタか」

川崎宗弓のミートが+5上がった! 川崎宗弓のミートのランクがFになった!





友「あ、帰ってきた」

長嶋「おっつかれー!」

ビディ「……」ムッスー

川崎「……」ニコニコ

稲尾「……ムニャ」

友「色々言いたいことがあるんだけど……何でビディは機嫌悪いの?」

ビディ「……」ムッスー

友「答える気はない、と」

長嶋「友ちゃん! ムネリンも返事がありません!」

友「……そっとしておこう、ね?」





友「今日は、久。あなたの適性を測るね」

稲尾「アハハ、お手柔らかに」

長嶋「ところがどっこい、診断試験の友ちゃんは厳しいぞー?」

友「余計なこと言わないの、じゃあ、行くよ!」

稲尾「おっけー」

友(久は漁師の娘さん……『パワーはありそう』だねぇ……)

稲尾 久

ミート↓1↓2 パワー↓3↓4 走力↓5↓6 守備力↓7↓8 肩力↓9↓10

それぞれコンマの十の位と一の位の合計値(連投可)

パワーに補正として+15

色々意見があるので勝手にコンマルールをつけよう。

00の場合のみ10+10=20と前回のビディの診断で決まったから。これで採用。

11、22、33、44、66、77、88、99のコンマであれば無条件で5+5=10でどう?メリットとデメリットが生じますけど……。

反論があれば、どうぞ

>>233
じゃあそれでいいんじゃない?
個人的に00と99は20にして欲しいけど

>>234
じゃあそれも取り入れよう

では、

・コンマが00、99の場合、10+10=20加算される。
・コンマが11、22、33、44、66、77、88の場合、5+5=10加算される。

を踏まえて診断結果に移る。

稲尾 久の適性診断結果……

ミート→7+0+0+8=15(F)

パワー→3+6+3+4+15=31(E)

走力→5+5+1+2=13(G)

守備力→1+5+0+3=9(G)

肩力→3+3+7+5=18(F)

友「よし、終わったよ!」

稲尾「あれ? もういいのー?」

長嶋「ひ、久ちゃん……疲れないの?」

稲尾「あー、そうだねぇ……うん、へーきかも」

長嶋「凄いなぁ! ムネリンもビディも、あんなにへばってたんだよ!」

稲尾「ふぅーん、そっかそっか」

友「じゃあ、次は投手の適性を測るよ!」

長嶋「あれ? 投手用もやるの?」

友「長嶋さん言ってたでしょ? 代打か投手で起用するって」

長嶋「むー……言ったっけ?」

友「ほら、行くよー、久!」

長嶋「む、無視された!」

友(やっぱり……『スタミナは凄そう』よねぇ……)

稲尾 久

速球(初期値95)↓1↓2 制球力↓3↓4 スタミナ↓5↓6

それぞれコンマの十の位と一の位の合計値(連投可)
コンマが00、99の場合、10+10=20加算される 。
コンマが11、22、33、44、66、77、88の場合、5+5=10加算される。

スタミナは補正として+20

稲尾 久の適性診断結果……

速球→95+5+5+2+6=113km/h

制球力→7+1+1+9=18(F)

スタミナ→6+4+2+0+20=32(E)

友「しゅーりょー!」

稲尾「はぁーい、ありがとーございましたー」

長嶋「久ちゃん……ホントに疲れてないの?」

稲尾「あー、でもさっきよりは疲れた……かなぁ?」

長嶋「疑問形で言われてもなぁ……あ、喉渇いたなら……」

友(まだ粗削りだけど、素材は良いねぇ。守備力の無さが目に付いたけど、そこはパワーで補ってもらうか……)

~♪

長嶋「あれ? 久ちゃん、電話鳴ってるよ?」

稲尾「んー? ……あ、父ちゃんだ」

長嶋「え」

ピッ

稲尾「もしも――」

稲尾父『おゥ! 久よ! 帰りが遅いんで心配したンだぞゥ!! 今どこ、ほっつき歩いてやがンだァ!?』

稲尾「あー、ごめんごめん。今、ちょっと野球部にいてねぇ――」

稲尾父『ィ野球ゥゥ!? そうか! ついに、お前も野球をヤル決心がついたかァ! 父ちゃんは嬉しいぜェ! しっかりやれよォ!』

稲尾「父ちゃん、話をきい――」

稲尾父『ォオットゥ! 漁業のことは気にすンな! オメェ一人いなくなったところで何かが変わるわけじゃねェーンだからなァ!!』

稲尾「父ちゃん……」

稲尾父「オメェは自分のやりたい事見つけてやりゃあいンだよ! ぎっくり腰なんざ屁のツッパリにもなんねェんだからなァ!」

稲尾「はいはい、分かったよ。でも、無理はダメだからね、父ちゃん」

稲尾父「わーッてんだよォ、オメェに言われなくてもォ! 気ィつけて帰って来いよ、久ァ!! じゃあな!」

ガチャッ ツーツー……

友「随分とパワフルなお父さんね」

稲尾「アハハ、あんなこと言ってるけどすごい心配性なんだよ、父ちゃん……、昼のときも言ったけど、手伝いがあるから野球の練習に入るのも、たまにしか出来なくなっちゃうんだけど……ホントに、いいのかなぁ?」

長嶋「私は構わないよ! 久ちゃんは大事なチームメイトで友達だもん!」

友「私もよ。あなたと一緒に野球をしたいと思ってる」

稲尾「アハハ、ありがとねー、二人とも……じゃあ、父ちゃんが心配するし、今日はいいかな?」

友「うん、いいよ。お疲れ様」

長嶋「久ちゃーん! またねー!」





川崎「あれ? 久ちゃんは?」

ビディ「見カケマセンね?」

友「二人が呆けてる間に帰ったよ」

長嶋「お父さんが心配なんだってー。いい子だよねー、久ちゃん」

ビディ「ジャア、ワタシたちモ……」

友「何、言ってんの。ちゃんと練習するよ?」

川崎ビディ「ええぇーっ……」

友「膨れっ面してもダメ。特にビディ、あなたに確認しておきたいことがあるから」

ビディ「ハァ……?」

友「久が帰ったのを見送ってから思い出したんだけどね……」

ビディ「ハイ」

友「ビディって……どんな変化球が投げれるって話なんだけど……」

ビディ「ア! ソレ!」

友「?」

ビディ「ワタシもアノ時、テッチリ、変化球ノ練習スルと思イマシタの!」

友「『テッチリ』じゃなくて『てっきり』ね……って、気づいてたの?」

ビディ「ハイ、ソノ練習ガ無カッタので、グに落チナかったンデスわ」

友「『腑に落ちない』ね。じゃあ、何でその時言ってくれなかったのよ」

ビディ「ソレハ……」

友「それは?」

ビディ「指導チューの友ニ、声ヲ掛ケル勇気ガナかったンデスわ……」

友「……ああ、そう」

ビディ「ハ、ハイ……」

友「まあ、気を取り直して……ビディがどんな変化球を投げれるのか、この目で見てみたいのよ」

ビディ「マタ、診断デスか……?」

友「いや、診断するほど大袈裟なものじゃないし……気楽に投げてきて、ね?」

ビディ「分カリマシタ! イキマスわ!」

ブリジット・ファルケンボーグの変化球を決めます。

↓2のコンマで球種の数を決定します。
さらに↓で数に応じた球種を選択し(自由。重複したら安価下)、そのコンマの十の位と一の位の合計値でランクを決めます。

01~44 1種類
45~88 2種類
89~99 3種類
00   4種類

スマンが変化球のゾロ目判定は決めてないんだ……。
とりあえず、このまま進めます。

シュッ

クンッ

友「おっ、曲がったねぇ。これは……チェンジアップ?」

ビディ「正確ニは、サークルチェンジ、デスわ。母国デ最初ニ教エテもらッタ球種ナノで、気ニ入ッテマスの」

友「まず、変化球にチェンジアップを教えるのって本当だったんだねぇ……」

ブリジット・ファルケンボーグの適性診断結果……

サークルチェンジ→7+8=15(F)

サークルチェンジを覚えました!





友「さてと、いよいよ練習に入るよ」

川崎「待ちくたびれたよー」

ビディ「エー、マダやるンデスのー?」

友「とりあえず、今日は初めてってことだし私の方から練習メニューを言い渡すね」

川崎「友ちゃんの練習メニュー……」

ビディ「モウ、挫ケソウデスわ……」

友「いいから! ほら、やったやった!」

川崎ビディ「「はいぃっ!!」」

――練習について

練習は野球部員の各能力を上げるのが目的となります。

投手ならば、『速球』『制球力』『スタミナ』『変化球』。投手・野手共通ならば、『ミート』『パワー』『走力』『守備力』『肩力』の中から向上する能力を決めます。

練習の効果はコンマで判定します。

今回は、友が言い渡した練習メニューに沿って実行していきます。

川崎:『走力』↓1『守備力』↓2『肩力』↓3
ビディ:『制球力』↓4『スタミナ』↓5『変化球(サークルチェンジ)』↓6

00~24 +2加算
25~49 +3加算
50~74 +4加算
75~99 +6加算

※最初という事で失敗はありません。

練習終了……

川崎宗弓

走力→25+3=28(F)

守備力→31+2=33(E)

肩力→18+3=21(F)

ブリジット・ファルケンボーグ

制球力→19+2=21(F)

スタミナ→27+6=33(F→E) UP!

変化球(サークルチェンジ)→15+4=19(F)





川崎「ハァーッ……ハァーッ……」

ビディ「ゼェ……ゼェ……」

友「よーし、今日はこの辺でいいか、ね」

川崎「ハァーッ……お、終わったぁ……」

ビディ「イ……、一週間ブン、動イタ気分デスわ……」

友「情けないよ、二人とも。明日はもうちょっと厳しいんだから」

川崎「えええぇぇぇ……」

ビディ「……Damn」

ピトッ

川崎「ヒャッ!?」

長嶋「お疲れ様ー、二人とも。はい、冷やしておいたスポーツドリンク、それともフツーの水がいい?」

川崎「な、長嶋さーん……疲れたよぉ……」

長嶋「よーし、よしよし。よくやったぞー! えらいぞー!」

ビディ「ガアアアア!!」ダキッ

長嶋「わっ! ビディ! 水、零れるって!」

ビディ「ヒーリング、デスわ……」

ワイワイ……

友「二人ともー、ジャージ脱いで制服に着替えてねー?」





長嶋「バイバーイ!!」

友「さよなら」

川崎「また明日ー!」

ビディ「シーユー!!」

タッタッタ……

長嶋「ねぇ、友ちゃんさ」

友「ん? 何、長嶋さん」

長嶋「ムネリンもビディも久ちゃんも、だいたいどんなことが得意か分かったんだけどね」

友「けど……?」

長嶋「何で私には適性診断しないの? ってことだよ」

友「ああ……そんなこと」

長嶋「そんなことって何さ! 創設者でキャプテンだっていうのに、今日の働き振りったらマネージャーみたいだったじゃんか!」

友「ご苦労様、よく頑張ってたよ、長嶋さん」

長嶋「そ、そうかな……って、そうじゃなくて!」

友「気が向いたら、やってあげるよ。今日は帰ろう、ね?」

長嶋「むー……!」

今日はここまで。現時点での野球部員とその能力+α

長嶋 ??(ながしま ??)
学年 1 守備位置 未定 ミート 未測定 パワー 未測定 走力 未測定 守備力 未測定 肩力 未測定


学年 1 守備位置 未定 ミート 未測定 パワー 未測定 走力 未測定 守備力 未測定 肩力 未測定

川崎 宗弓(かわさき むねゆみ)
・容姿が可愛い
・ポニーテール
・他人行儀だと女性語を使う
学年 1 守備位置 未定 ミート F(17) パワー F(16) 走力 F(28) 守備力 E(33) 肩力 F(21)

ブリジット・ファルケンボーグ
・金髪ショート
・身長高め
・グラマラス
・陽気なムードメーカー
・日本語(ツンデレお嬢様風)を勉強中
学年 1 守備位置 投手 ミート F(25) パワー F(17) 走力 F(17) 守備力 F(25) 肩力 F(23) 速球 117km/h 制球力 F(21) スタミナ E(33) 変化球 サークルチェンジ F(19)

稲尾 久(いなお ひさ)
・黒髪ショート
・褐色肌
・筋肉質な体型
・マイペースだが怒らせると怖い
・頭に巻いてるねじり鉢巻きがトレードマーク
・胸はふくよか
学年 1 守備位置 投手 ミート F(15) パワー E(31) 走力 G(13) 守備力 G(9) 肩力 F(18) 速球 113km/h 制球力 F(18) スタミナ E(32) 変化球 未測定

・その他

御子柴 ??(みこしば ??)
・眼鏡っ子
・ポニーテール
・身長170㎝くらい
・べらんめえ口調
・胸がそこそこ大きい
・落ち着いているが、すぐ熱くなる性格
学年 1

明日、来れるか怪しいです。では、さいなら

開始

――次の日・学校・昼休み

長嶋「部員探しに行くよー!」

友「はいはい」

川崎「おー!」

ビディ「ヤッテヤリマース!」

稲尾「はーい、行こっかー」

長嶋「……で、昨日の友ちゃんが言うには2年生の勧誘を目指してるようです」

ビディ「何でマタ、2年生何デスか?」

友「ブレインは2つあるべきだと思うから」

長嶋「?」

ビディ「?」

稲尾「んー?」

川崎(やっぱり、そうなのかなぁ……?)

友「私は2年生の人に声を掛けたいと思うから……長嶋さんは他を当たってくれるかな?」

長嶋「二手に分かれるんだね、オッケーだよ! じゃあねぇ、友ちゃんと一緒に2年生の勧誘に行ってくれる子いるー?」

↓3(川崎・ビディ・稲尾から選択)

川崎「はい! 私が行くよ!」

ビディ「エェ~、ムネリン、ソッチデスかー?」

川崎「2年生ってどんな人がいるか見ておきたいし……ゴメンね、ビディ?」

ビディ「ムー、しょうガアリマセンわ……」

長嶋「じゃあ、友ちゃん! ムネリンと一緒にいっといでよ!」

友「うん、分かった。頃合いが来たら、またここに集合すること、ね?」

長嶋「うん!」

ビディ「オ気をツケテ下サイナー!」

友「じゃあ、また後で」

スタスタ……

ビディ「長嶋さン、ワタシたちモ行キマショー!」

稲尾「どこにいくの? 長嶋さん」

長嶋「むー……そうだねぇ」

どうする?↓2

1イチローを探す
2校内を探す
3他を探す(詳細も書く)





稲尾「ねぇねぇー、長嶋さーん」

長嶋「お? どったの、久ちゃん?」

稲尾「校内を探すといっても、こうブラブラしてるだけじゃ勧誘にならないと思うんだー」

長嶋「いや、普段は利用しない所を訪れたら、何か新しい発見が出来るんじゃないかと思ってね」

稲尾「へぇー、何か見つけたー?」

長嶋「何も、ない!」キッパリ

稲尾「アハハ、じゃあ、私たちのこの行動も意味ないよー?」

長嶋「む、むー……しょうがないな。でも、他にアテがあるかどうかは――」

ビディ「ア! 長嶋さン! ヒサ!」

稲尾「んー?」

長嶋「ビディ?」

ビディ「アソコ、アソコ! アソコに行ッテミタいデスわー!」

タッタッタ……

稲尾「廊下は、走っちゃダメだぞー……って聞こえてないかー」

長嶋「待ってよー、ビディ!」

ビディ「ココは何デスかー!?」

ビディが行きついた教室は……↓2(自由に)

みんな安価狙い過ぎて時間が経つし、10分くらいを目安に連投ありにしませんか? >>1が良ければですが

>>285
単に人がいないだけかと……とりあえず、それ目安に連投ありにしときますね

長嶋「こ、ここは……?」

稲尾「茶室って書いてあるよー。茶道部が使ってる教室だねー」

ビディ「茶道! ジャパニーズ・カルチャー! 見テみたいデスわ!」

稲尾「いやー、さすがにお昼に活動はしてないんじゃないかなー」

ビディ「エェー……全ク、行クトコ行クトコ、タイミング悪スギマスわ……」

長嶋「でも、ここに茶室があったなんて……知ってた、二人とも?」

稲尾「いいやー」

ビディ「エェート……モ、盲点? デシタわ!」

長嶋「じゃあ新しい発見が出来たね!」

稲尾「あー、無理やり結びつけたー」

長嶋「け、結果オーライってことで!」

ビディ「ニシテモ、見タカッタデス……茶道」

稲尾「んー、そもそも開いてるかどうか分かんないよー?」

ビディ「! ジャ、ジャア、開ケテミマショー!」

ビディは茶室の戸に手を掛け……↓1コンマ

00~49 勢いよく開けた
50~99 鍵が掛かっていて落胆した

ガラッ

ビディ「ア、開キマシタわ!」

稲尾「おおー、誰か使ってるのかなー?」

長嶋「おじゃましまーす! 誰かいらっしゃいますかー?」

三人は茶室に入るとそこには……↓2(自由に)

安価連続取得も2回とかにして欲しい
ID:CUT+5ooDoが2連続取ってるし

まあ次からは2回とか言わず連続取得禁止で良いんじゃね

>>292
さすがに三連続も取らんと思うけどね……ま、>>294も言ってるし連続取得禁止にしようか。

長嶋「すいませーん……?」

中東系美人「……」

長嶋「だ、誰かがお茶を立ててるね……」

稲尾「んー? おおー、ホントだ。綺麗な人だねー……」

ビディ「オォー……フムフム、コレハ……」キラキラ

稲尾(ビディちゃんが食い入るように見てるなー、やっぱり勉強になるからかー)

長嶋「私の声が聞こえてなかったのかなぁ、あの人……」

稲尾「お茶を立てるのに夢中みたいだねー……」

中東系美人「……」

長嶋「あのー……、すいません」

中東系美人「……」

稲尾「……」

中東系美人「……」

ビディ「……」キラキラ

中東系美人「……」

長嶋「……」

中東系美人「……」

長嶋(は、話しかけづらいなぁ……)

稲尾「どうする長嶋さん? あの人、次のチャイムが鳴るまで聞く耳持ちそうにないよ?」

長嶋「チャイムが鳴ったら勧誘の時間が惜しいし……むー……」

どうする?↓2

1このままチャイムが鳴るまで待ってみる
2時間が惜しいので他のところに行って勧誘を続ける(次回から『茶室』に行ける)

長嶋「よし、待とう! こうなったら、根比べだよ! あの人が倒れるか、私が倒れるか……」

稲尾「ふぁわあああ……じゃあ、私も眠るからチャイムが鳴ったら起こしてー」

長嶋「さ、さっそく仲間が一人倒れた! ちょ、ちょっとー!?」

稲尾「zzz……」

長嶋「早いっ!」

ビディ「フーム……」キラキラ

中東系美人「……」





キーンコーンカーンコーン……

長嶋(あ、鳴った……何で、わざわざ正座して待ってたんだろう、私……)ビリビリ

ビディ「zzz……」

長嶋(何でビディも寝てるんだろ……久ちゃんの腕を枕にして……)

中東系美人「……」スッ

長嶋「(……よし!)あの!」

中東系美人「……?」

中東系美人の特徴(性格・口調・容姿・髪型など)を↓3まで決めて統合します。

ルクサーナ・ビンアリー・ビンムスタファー・ビンマフムード(実際はもう五代ほど名前がつながるが以下省略)

中東のとある国のお嬢様 スポーツは得意だが野球はしたことが無い

細身だがメリハリのある体で髪は長い黒髪だが普段はスカーフを被っている(戒律は厳しくない国なので) 顔は整った美人さん

>>304
あくまで特徴なので名前は悪いけど無しで……

中東系美人「……っっ!!?」ササッ

長嶋「あ、ちょっとぉ!?」

中東系美人「……ぇ……ぁ、ぁ……?」

長嶋「あのぉー……?」

中東系美人「ぅ、え……ひゃ、い……」

長嶋(? 何だろう……ビディと同じ留学生の人かな? 変わった言葉しゃべるし……)

中東系美人「……」

長嶋「あー、えー……ハ、ハロー?」

中東系美人「……ど、ども……っ」

長嶋「あれ!? 日本語!?」

中東系美人「ッ!?」ササッ

長嶋「あ! また……」

中東系美人「っ……」

名前はよっぽど変なものだったら再安価とか安価下で対処するわ

中東系美人「……」

長嶋(むー……どうしたものか)

中東系美人「……」

長嶋「……あー、変わった帽子だねー?」

中東系美人「! ……ぉ、あ……ぇ、えぇ……」

長嶋「髪の毛キレイだね!」

中東系美人「おぅ……ゃ、ぁ……あ、はぃ……」

長嶋「美人だねっ!」

中東系美人「ほぉっっ!?」

長嶋(お、一番良い反応だ)

長嶋「あ、自己紹介がまだだった! 初めまして! 私の名前は長嶋です! 野球部の部長にしてキャプテンにして創設者です!!」

中東系美人「ぅあ、ぇと……ゃ、きゅう……?」

長嶋「うん、野球! あ、もしかしてあなた野球経験者!?」

中東系美人「!?」

長嶋「だったらさ! もしよかったら野球部に入ってくれないかな!?」

中東系美人「ぇ、ぃや……ぁ、のぉ……」

長嶋「実は今、人数が足らなくて勧誘していたところなんだー。で、こんなところに茶室があって、開けてみたらあなたがいたんだけど……」

中東系美人「そ、そ、そ……そぅ、なん……だ」

長嶋「何というかさー、お茶を立てる? 時の手首のスナップとか上手だなーって思ったし! あ、素人の私が言っても説得力ないか」

中東系美人「お、ぉ……あ、あり……が……っん」

長嶋「その技術とかだったら野球に存分に生かせると思うんだ! どうかな!?」

中東系美人「ゃ、その……っ、あ……ぇと」

長嶋「むー……考え中、か……って、二人も寝てないで説得してよー!」

中東系美人「え?……ちょ……と」

ビディ「ウーン……コレハ、デッカイマシュマロ……」

稲尾「うーん……んんっ? ……ぅあっ……」

長嶋「寝ぼけてないでさー!」

中東系美人「ッッッ!!」ダッ

ビディ「何なんデスか……モウ少シで口イッパイにマシュマロ……」

長嶋「いいから目覚めて!」

稲尾「ふぁわあああ……何か、良い夢を見た気がしないでもないよーな……」

ビディ「デ、ドウシマシタ? 長嶋さン?」

長嶋「二人もこの人を説得してよ、たぶん野球部の戦力になると思うんだ」

稲尾「長嶋さーん、この人って?」

長嶋「だからあの柱の陰に隠れてる……って、あれ?」

ビディ「イマセンよ?」

長嶋「あ、あれぇ!? お、おかしいな……そんな目を離して、時間は経ってないはず……」

稲尾「ひょっとして、お茶を立ててた人ー?」

長嶋「そうなんだ!」

ビディ「帰ッタんジャナイデスか?」

長嶋「そんなぁ……結局、名前も聞けなかったし……」

稲尾「まー、しょーがないよー。また、会えるかもしれないよー?」

ビディ「元気出シテクダサイ! ソレダケが長嶋さンの取リ柄ナノデスから!」

長嶋「あ、ありがとう、ビディ! よーし、元気が湧いてきたよー!」

ビディ「ソノ意気デスわー!」

稲尾「アハハ、長嶋さんって単純だねー」

――『茶室』に行けるようになりました。次から選択して行くことが出来ます(長嶋・ビディ・稲尾のみ)。

――時間は遡り……





友「ムネリン……もしかして緊張してる?」

川崎「そ、そりゃあ先輩だし、緊張はするよ……友ちゃんは平気なの?」

友「んー、何というか私はいつでも面倒見る側だから……そんなは、ねぇ」

川崎「面倒って……?」

友「長嶋さん」

川崎「あー……」

友「2年生のいそうなところって……どこがあるんだろ?」

どこへ行きますか?↓3

――進路指導室

川崎「友ちゃん……」

友「ん?」

川崎「ここ、進路指導室だよ?」

友「そうだねぇ」

川崎「昼休みに進路指導室を利用する生徒なんてそうそういないと思うんだけど……」

友「まあ、この学校変な子多いし、一人や二人ぐらいいるんじゃないかな?」

川崎「そ、そんなズバズバ毒を吐くタイプだったっけ、友ちゃん……」

友「まあ、覗くだけ覗いてみようか」

ガラッ

友「失礼します……」

友が進路指導室の戸を開けると……↓3(自由に)

生徒と先生らしき人物が向かい合って座っているのを見かけました。

不良生徒「あ……?」ギロ

友「おっ、と……」

川崎「ひっ……」ササッ

友(先客がいたかぁ……何やってんだろ?)

不良生徒「チッ……」ガタッ

先生「ちょ、ちょっと! まだ、話は途中……」

不良生徒「……」スタスタ

友「……」

不良生徒「どけ……」ドンッ

友「っ……」

先生「ま、待ちなさい!」

不良生徒「……」スタスタ

先生「……はぁ、あなた大丈夫?」

先生の特徴(性格・口調・容姿・髪型など)を↓3まで決めて統合します。

不良なら良かったんだけど……スマンが再安価するわ

先生の特徴(性格・口調・容姿・髪型など)を↓3まで決めて統合します。

安価はやすぎ

>>357
スマソ

友「ええ、押されただけなん……で……」

先生「……? どうかしたの?」

川崎「……」

友「……」

友川崎(……小っっっさ!?)

川崎「え、な、何だろう……先生、だよね? え、でも小っ……え?」

友(自分より小さいものを見て混乱してるね……)

先生「本当にあの子ったら、困ったわねぇ……」

友(やっぱり、先生だよね……信じ難いけど。さっき出て行った生徒と話してたみたいだけど……)

先生「……さっきから、じろじろ見てぇ……どうしたの?」

友「ああ、いや……あまり見かけない先生だな、と思いまして、ね」

先生「あぁ、自己紹介しないとねぇ~。先生の名前は>>367っていうのぉ」

麻宮結希

ゆき、でいく

先生「先生の名前は麻宮 結希(あさみや ゆき)っていうのぉ」

友「麻宮先生……ですか、私は友と言います。こっちで困惑してるのは川崎宗弓さんです」

麻宮先生「友ちゃんと宗弓ちゃんねぇ~。よろしくぅ」

友「先生は……進路指導を?」

麻宮先生「えぇ~。先生は進路指導の最高責任者なのよぉ」

友「……そうなんですか」

麻宮先生「進路という迷路に迷い込む生徒のお悩みをねぇ、ここで解決策を練るのが仕事なのよぉ」

友「進路ってことは……さっき出て行った女生徒も?」

麻宮先生「う~ん? 出て行った……?」

友「いや、さっき出て行った悪そうな生徒ですよ。先生も心配してくれたじゃないですか」

麻宮先生「あぁ~、あの子ねぇ~……」

友「手を焼いてる様子でしたけど」

麻宮先生「そうねぇ~……ねぇ、友ちゃん?」

友「はい?」

麻宮先生「あの子を見てどう思ったぁ?」

友「どう……って言われましても、ねぇ……」

麻宮先生「率直に言うと……どうかなぁ?」

友「……問題を起こしてそうな感じ、ですかねぇ」

麻宮先生「あぁ~、やっぱりぃ……?」

友「ええ」

麻宮先生「そうなのぉ……ふぅん……」

友「……」

麻宮先生「……」

友「いや、何で終わっちゃうんですか」

麻宮先生「はいぃ?」

友「次、先生が発言する場面だったでしょう。そこで終わられても困りますって」

麻宮先生「あぁ~、そうかぁ。うん、そうねぇ~……」

友(この先生……天然、なのかな)

麻宮先生「うぅ~ん……、何かぁ何かぁ……言う事はぁ……」

友(何だか疲れるなこの人)

麻宮先生「……ああ、じゃあねぇ、友ちゃんさぁ」

友「……何ですか?」

麻宮先生「あの子と仲良くなってくれないかしらぁ?」

友「……」

麻宮先生「……」

友「……どうしてそうなったんですか」

麻宮先生「あの子ねぇ、2年生になってもあんな態度取るから、そばにいる子がいないのよぉ」

友(2年生だったんだ……あの不良)

麻宮先生「だからぁ、自分のやっていることが間違いだというのを指摘してくれる友達が必要だと思うのよぉ」

友「はぁ」

麻宮先生「お願いできるぅ?」

友「色々と情報不足なんですけど……用はあの人の面倒を見てくれってことですか?」

麻宮先生「うぅ~ん……平たく言えばそうなるのかなぁ?」

友(大丈夫かこの人)

スマンがここで中断
色々gdgdしたので整理しておきます

にしても今回野球してねぇ……

友「いきなりそんなこと言われても困りますよ」

麻宮先生「あららぁ……引き受けてくれるものだと思ってたのにぃ」

友「会ったばかりの人間に相談することではないと思いますけど、ね……大体、あの人が何をやったっていうんですか?」

麻宮先生「言ったら言う事聞いてくれるぅ?」

友「理由次第ならば……」

麻宮先生「あの子ねぇ、どうやら小さい頃に悪い男の子たちに監禁されたことがあるのよぉ」

友「監禁って……人攫いにでもあったんですか、あの人が?」

麻宮先生「そうみたいなのよぉ、学校の帰りに車に押し込まれたんだってぇ。日も暮れてて真っ暗だったらしいから、誰も気づかなかったのよぉ」

友「……」

麻宮先生「車に乗せられてて怖かったんでしょうねぇ、何が起こったか分からないんだものぉ……しょうがないよねぇ」

友「で、その事と今のあの人と何の関係があるんですか」

麻宮先生「監禁にあってぇ、どこかの倉庫に連れてこられたらしいのぉ。そこで、しばらく車が止まっててねぇ……その時、助けが来たらしいのぉ」

友「助け……警察が来たんですか?」

麻宮先生「んーん、違うよぉ」

友「じゃあ、誰が……?」

麻宮先生「レディースさん、っていう人なのぉ」

友「……」

麻宮先生「……」

友「レディースって……ぼ、暴走族のことですか?」

麻宮先生「うん、それそれぇ。その倉庫レディースさんたちの溜まり場だったらしくてねぇ、男の子たち……やられちゃったんだってぇ、その人たちにぃ」

友「はぁ……」

麻宮先生「それでぇ、あの子、レディースさんのバイクに乗せてってもらって家まで送ってもらったらしいのぉ……、それが凄く嬉しかったんだってぇ。あなたたちが来る前に、あの子はその事を目を輝かせて私に話してくれたわぁ……それで、是非とも恩返しがしたいらしくってねぇ……」

友「じゃあ、あの人があんな態度を取ってるのって……?」

麻宮先生「うん、昔の自分を助けてくれた人の格好で過ごしたらぁ、自然とその人に会えるんじゃないかなぁって思ってるのよぉ」

友「それはなんというか……」










友「変な人ですねぇ」

麻宮先生「そうなのよぉ、私も困っててねぇ。そんな事をしても、その人が覚えているのか分からないよ~? って言っても全然聞かないのぉ」

友「もっと方法があったと思うんですけどねぇ。いや、推奨する例も挙げたくないですけど」

麻宮先生「だからぁ……あの子と仲良くしてくれるぅ?」

友「事情は把握しましたけど……それで関わりを持ちたいとは思いませんよ」

麻宮先生「うぅーん……しぶとい子なのねぇ、友ちゃん」

友(当たり前よ、野球部の勧誘で忙しいんだし……余裕があったら考えていたかも知れないけどね……)

麻宮先生「もぅ、弱ったなぁ。あの子その事件があってから、所属してた野球チームも辞めたっていうし……そのままでいてくれたらよかったのにぃ、はぁ~……」

友「!?」

友「あ、あの、先生?」

麻宮先生「んん~? どうしたのかしらぁ?」

友「野球、というのは……?」

麻宮先生「? ……野球ぅ?」

友「いや、さっき先生言ってたじゃないですか、野球チームに所属してたって……」

麻宮先生「うぅ~ん……言ったかなぁ?」

友(本当に大丈夫か、この人……あんまり不良には関わりたくないけど……『2年生』で『野球経験者』って条件には当てはまってるし……この際、妥協しないでおこう。野球部の為だ)

麻宮先生「あぁ~、確かにスポーツをやってたって言ってたかもぉ、あの子……」

友「! そうですか……じゃあ、とりあえずその人には声を掛けるだけ掛けてみますんで」

麻宮先生「まぁ! 引き受けてくれるのぉ? どうもありがとぉ~」

友「ご期待に添えるかどうかは分かりませんけど、ね……あ、あの人の名前、分かりますか?」

麻宮先生「あぁ~、そういや言ってなかったわねぇ。あの子の名前はぁ……」

↓3(苗字は出来るだけ野球選手からお願いしたいです)

友「田淵 薫(たぶち かおる)先輩……ですね?」

麻宮先生「そうよぉ、薫ちゃん休み時間になるとフラフラ歩いてると思うからぁ……見かけたら声を掛けてあげてねぇ?」

友「ええ、分かりました」

川崎「小っちゃい……私より、小っちゃい……かわ、いい……?」ブツブツ

友「ムネリン。そろそろ行くよ」

川崎「ハッ! わ、私は今まで何を……!?」

友「では、麻宮先生。私たちは失礼します」

川崎「え!? えぇと……と、とりあえず失礼しました!」

麻宮先生「頑張りなよぉ~、野球部さぁ~ん」

川崎「え? え? 結局、どうなったの? 友ちゃーん!?」

友「失礼しました」

川崎「ねぇ! 友ちゃんってばぁー!」

友(あれ? 私、野球部だって言ったっけ?)





――放課後

長嶋「……とゆーわけ、でした」

友「こっちも、そういうわけ、ね」

川崎「御子柴さん、イチローこと鈴木さん、茶室の美人さん、そして田淵先輩……候補はいっぱいいるのになかなか集まらないねー」

ビディ「ミンナ揃エバ、9人デスケドねー。スレ違イが続キマクッテル気ガシマスわ……」

稲尾「アハハ、まー成るようになれると思うなー」

川崎「ふふっ、久ちゃんは相変わらずだね」

友「長嶋さん、今回も二手に分かれて勧誘しにいく?」

長嶋「むー、そうだね! そうしよう!」

友「後、目をつけてる人がいるならなるべくその人の所に行ってみようよ。このままじゃ部員集まんないよ?」

長嶋「そ、それは困るよ! よし! この時間で一人は確保しておこう!」

2グループに分かれましょう(長嶋、友、川崎、ビディ、稲尾から選択)↓2

長嶋「ムネリン、行くよー!」

川崎「待ってよ、長嶋さーん!」

タッタッタ……

友「ああ、行っちゃったねぇ」

ビディ「ウーン、最近、ムネリンとの触レ合イが疎カナ気ガ……」

稲尾「それでー、友ちゃんは誰を訪ねるの?」

友「そうねぇ、じゃあ……」

どうする?↓2

1イチローを探す
2田淵先輩を探す
3『引き抜き』にいく(部の名前も書く)

友「よし、田淵先輩を訪ねよう」

ビディ「不良生徒……デスか?」

稲尾「うーん、ちょっと怖いけど、三人なら平気かも」

友「麻宮先生が言うにはフラフラしてるらしいけど……とりあえず、田淵先輩のクラスに行ってみようか」

ビディ「了解デス!」

稲尾「はいはーい」





――田淵のクラス教室

友「えぇと、このクラスだね」

ビディ「サーテ、ドンナ方デスかね……?」

稲尾「不良って言うけど、案外やさしい人が多かったりするからねー」

ガラッ

友「えーと……田淵先輩は……」

教室内を見渡すと田淵の姿は……↓2コンマ

00~49 あった
50~99 なかった

田淵「……」

友「……いた」

ビディ「オオ、アノ人……デスか?」

稲尾「んー、何というかー……」

田淵薫の特徴(性格・口調・容姿・髪型など)を↓3まで決めて統合します。

まな板茶髪セミロング

キャラが掴み辛いので>>406-410で統合します。

稲尾「目が怖い、なぁ……」

ビディ「ウウ……アンナ目で見ラレタラ、思ワズ立チスクんじゃいソウデスわ……ハッ! モシヤ、コレが……邪眼!?」

友「うん、全然違うから……行くよ」

稲尾「あー、うん……」

ビディ「ウー……」

友「すいません」

田淵「んん……何だっぺよ?」

友「え?」

稲尾「え?」

ビディ「エ?」

田淵「あ……」

ビディ「何デスか、今ノ? 最後ラ辺に『っぺよ』ッテ聞コエ――」

田淵「あ?」

ビディ「イヤ、ダカラ『っぺよ』ッテ何デ――」

田淵「はあっ?」

ビディ「ア、アノデスね――」

田淵「あ゛ぁっ!?」ギロッ

ビディ「何デモアリマセン!! アイム・ソーリィィィ!!」

稲尾「わー、ビディちゃんの平謝りだー。凄い睨みを効かせたね、この人」

田淵「チッ、んだよ……?」

稲尾「ひっ……友ちゃん、後はよろしくー……」ササッ

友「全くもう……田淵薫、先輩ですよね?」

田淵「……だったら、何だ?」

友「私は1年の友と言います……で、こっちの二人が……」

ビディ「ブリジット・ファルケンボーグです! よろしくお願い致します!」

稲尾「い、稲尾久って言います。よろしくお願いします」

友(ビディの台詞が流暢になってる……久も、ちょっとたじろいでる?)

田淵「……で、何なんだよ?」

友「あー……実はです、ねぇ」

田淵「……」

友(って、あれ、どう言えばいいんだろう? 性格を考えると麻宮先生のことを煙たがってるから、頼まれてきたとかストレートには言えないし……)

田淵「……」

友(こんな恰好してるけど、元野球部員だったのよね……やっぱり、勧誘する方向から攻めてみるかねぇ)

田淵「お、おい……?」

友「ああ、すいません。やっぱり、先輩を前にすると緊張してしまうというか……思わず、考え込んでしまいました」

田淵「……そうか」

友「? じゃあ、本題に入ります……率直に聞きますね。田淵先輩、野球部に入ってくれませんか?」

田淵「! 野球部……?」

友「今、野球部は部員不足でして入部してくれる生徒を探してるんです。田淵先輩が野球を経験してたと聞いたので、訪ねたのですが……」

田淵「……それ、麻宮からか?」

友「……」

田淵「まあ、麻宮しかいねーだろーな。私が野球してたなんて口を滑らしたのアイツだけだし」

友「ええ、その通りです」

田淵「……チッ、余計なことを……っ」

友「……随分と煙たがってますね?」

田淵「チョロチョロと私の前に現われては忠告してくる……ウゼー奴だ」

友「……小さい頃の事件で?」

田淵「えっ!? ……し、知ってんのかよ?」

友「進路指導室に訪ねたときに、ちょっと……」

田淵「! そうか、お前あの時、ぶつかった……」

友「思い出してくれましたか(ぶつかったのはソッチなのに……)」

すまんが中断する……
平日はやっぱり厳しいかもしれないです

田淵「じゃ、じゃあ……私の事情について、も……?」

友「ある程度は聞きましたねぇ」

田淵「グッ……ホントに、余計なこと……」

友「えー……大変な過去をお持ちのようですね」

田淵「ふん、別にお前に心配される義理なんてねぇよ。私の中じゃあ大したことでもなかったからな」

友「誘拐が大したことないって……そんなことがあったら怖かったとか、なかったんですか?」

田淵「え、そう言われたら、そうかも……い、いや! 大したことねぇよ! あんま追及してくんな!」

友「そうですか。まあ、私としてもどうでもいいですけどね」

田淵「どっ、どうでも!? ちょっと待てよ!」

友「何ですか?」

田淵「わ、私の人生の分岐点とでもいうべき出来事をどうでもいいって言うな!」

友「さっき大したことないって言ったじゃないですか」

田淵「う、うっせ! た、確かにちょっとは影響受けてこんな格好してっけど……」

友「助けてもらったレディースさんとやらに会うために、そんな格好してるんだと……麻宮先生は言ってましたけど」

田淵「あ゛あ゛あ゛!? そ、そんなことまでぇ!?」

友「あの、こんな事言いたくはないんですけど……」

田淵「あぁ、もう分かるっぺ! 何となく言いたいことは分かるっぺよ! そんな事しても意味あんのか、とかそーゆーことなんだろ!?」

友「まあ、そうですね……どうせなら本当にレディースでも入って探すのなら、まだ分かるんですけどね」

田淵「あ、あぁ……や、やっぱり、そうだよな……」

友「やっぱり? まるで、一度入ろうと決意したような台詞ですね?」

田淵「そりゃあ、助けてもらったのがレディースの人だってんなら、そこに入って探して、恩を返そうって思ったよ。だから、自分なりにこう……身なりを悪そうに見せて、目つきとか良い具合に悪そうだしさぁ……」

友「じゃあ、何で入らなかったんですか?」

田淵「い、いや、だからな……えーと」

友「……」

田淵「い、いざ志願しに行こうと行ったんだけどよ……したらやっぱ、直前になってキンチョーしちゃったんだよなぁ……これが」

友「……」

田淵「そんで……志願しに行こうとした所をうちの生徒に見られてたらしくて……そんで学校に伝わって、麻宮に目をつけられて……そしたら、誰も近寄ってこなくなって、一年間過ぎて……どーしよかなー、って迷ってて……」

友「……」

田淵「……」

友「……はぁー」

田淵「た、溜め息つくなぁ!!」

稲尾「何というか、行き当たりばったり感がヒシヒシと伝わってきましたよー」

友「久、復活したんだ。もう平気なの?」

稲尾「んー、もー慣れたかなー」

田淵「だ、大体レディースに入ろうとすんのがどんなに大変か、分かんないだろ、お前らには!」

友「分かる訳ないですよ」

稲尾「まず、フツーの人は経験しませんしねー」

田淵「バイクの免許とか、必死で勉強して取ったんだしよぉ……」

友「勉強家なんですね、先輩」

稲尾「感心しますよ、センパーイ」

田淵「バイトも掛け持ちでやって、それでバイクとか良いヤツ買ってさぁ……」

友「仕事は熱心に取り組むものですからね、先輩」

稲尾「一つのことに頑張れるって、なかなかないもんねー」

田淵「いざ、志願しようと行こうとしたら、足の震えが止まんなくてぇ……!」

友「小心者なんですね、先輩」

ビディ「イワユル、ヘタレって事デスか?」

稲尾「そんな感じ、かもー」

田淵「いい加減にしろよぉぉぉ!! さんざん、人で弄びやがってぇ!」

友「先輩が勝手に話してるんですよ?」

稲尾「私たちは何も聞いてないですよー」

田淵「も、もう帰れ! 帰るっぺ! お前らと話すことなんか何もないっぺよ!」

友「そうは行きません。残念な性格ですけど、野球経験者は貴重な人材ですから」

田淵「残念言うなぁぁぁ! そんな言い方すんなら入らんっぺ! ぜってー誘いに乗らんっぺよぉ!」

ビディ「……ア! コレガ、俗ニ言ウ……『ギャップ萌え』デスね!」

稲尾「んー、萌える、とゆーか……幼児化っぽいけどなー」

田淵「よ、幼児……?」

ビディ「?」ボイーン

稲尾「?」バイーン

田淵「……」ペターン

田淵「うわああああああああああん!! クソがああああああああああ!!」ダッ

ビディ「ア! 逃ゲマシタ!」

友「弄り過ぎたか……いや、何かに負けたようなそんな目をしていたような……」

稲尾「友ちゃーん、田淵先輩はどうしよっか?」

友「彼女は数少ない野球経験者だけど……御子柴さんよりかは簡単に誘え込めそうね」

稲尾「アハハ、はっきり言うなー」

ビディ「最初ハ怖ソウに見エマシタケド……話ヲ聞イテタラ、凄イ面白イ人デシタわ!」

稲尾「面白いというよりかは、弄り甲斐があるのかなー」

友「良くも悪くも、先輩という隔たりがなく接することが出来るのよね、田淵先輩……いた感じ、打たれ弱そうだけどね」

ビディ「デモ、ドッチニシテも、友ハ田淵先パイを誘ウのデショウ?」

友「うん、誘うよ、どんな手段使っても……ただ、今先輩の後を追っかけても、拗ねるだけだと思うわね」

稲尾「クソがあ、って言ってたもんねー」

友「どうにかして、田淵先輩の気を惹けないかな……?」

田淵「うわああああああああああん!! クソがああああああああああ!!」ダッ

ビディ「ア! 逃ゲマシタ!」

友「弄り過ぎたか……いや、何かに負けたようなそんな目をしていたような……」

稲尾「友ちゃーん、田淵先輩はどうしよっか?」

友「彼女は数少ない野球経験者だけど……御子柴さんよりかは簡単に誘え込めそうね」

稲尾「アハハ、はっきり言うなー」

ビディ「最初ハ怖ソウに見エマシタケド……話ヲ聞イテタラ、凄イ面白イ人デシタわ!」

稲尾「面白いというよりかは、弄り甲斐があるのかなー」

友「良くも悪くも、先輩という隔たりがなく接することが出来るのよね、田淵先輩……見た感じじゃあ、打たれ弱そうだけどね」

ビディ「デモ、ドッチニシテも、友ハ田淵先パイを誘ウのデショウ?」

友「うん、誘うよ、どんな手段使っても……ただ、今先輩の後を追っかけても、拗ねるだけだと思うわね」

稲尾「クソがあ、って言ってたもんねー」

友「どうにかして、田淵先輩の気を惹けないかな……?」

――一方、その頃……

長嶋「さあ! 探しに行くよ、ムネリン!」

川崎「うん! ……で、長嶋さんはどこに行こうと思うの?」

長嶋「色々気になる人はいるんだけど、迷うなー……ムネリンは?」

川崎「うーん、そうだねぇ……」

長嶋「とりあえず、意見を出し合ってから決めてみよっか」

どうする?↓2

1イチローを探す
2中東系美人を探す
3『引き抜き』にいく(部活名も書く)
4『屋上』にいく

長嶋「よし! イチロー、君に決めたよ!」

川崎「おー! 満を持して、イチローさんを探しに行くんだね!」

長嶋「イチローっていうぐらいなんだから、それはもう巧いはず……だよね?」

川崎「そこは会ってみないと何とも言えないかも……」

長嶋「とにかく! イチローを探しに行くとしよう」

川崎「イチローさんは……名字は鈴木で、野球帽を被ってるんだよね?」

長嶋「野球帽で目立ってると思うからその辺の生徒に聞いてみよう! すいませーん、野球帽を被った女の子見かけませんでしたかー!?」

聞き込みの結果、イチローの居所は……↓3

長嶋「屋上、だってさ!」

川崎「お、屋上……?」

長嶋「ん? どーしたの、ムネリン?」

川崎「う、ううん! 何でもないよ! 屋上にいるんだね?」

長嶋「そうらしいよ、さっそく行ってみよう!」

川崎(この時間帯だと……御子柴さんがいるんじゃなかったっけ……?)





――屋上・扉前

長嶋「ここが屋上に繋がるんだねー?」

川崎「そうだよ、この間ビディと来たときは閉まってたんだけど……」

長嶋「まあ、行ってみようか!」

と、意気揚々に長嶋さんはドアノブに手を掛け……↓2(コンマ)

00~49 鍵が掛かっているのが分かり落胆した
50~99 扉を開けた

長嶋「……」

川崎「な、長嶋さん……」

長嶋「むー……なかなか事がうまく進まないのは、どうでしょー……」

川崎「……あ! 私、この窓から屋上の様子見てくるよ!」

長嶋(……結構、小さいけど?)

川崎「よいしょっと」

長嶋「あ、通れた」





――屋上

川崎「よっ、と……上手く着地できた……、誰かいるかなぁ?」

ムネリンが屋上を見渡すと……↓3

川崎(やっぱりいた、御子柴さん……あれ? 一緒にいるの誰だろう……?)

シュッ

ブンッ

野球帽少女「へっへーん! また、空振りぃ!」

御子柴「ううう……クソっ! 何で……」

野球帽少女「御子柴さんってホントに野球やってたのー? まるで、相手にならないなぁ」

御子柴「馬鹿にすんな! 中学時代は一貫して野球をやってきたんだよ、変化球への対応だってシッカリ練習してきたのに……何で、当たらない!?」

野球帽少女「特別な打ち方なんて別にないよ。軸足にしっかり体重を乗せて、腰を使ってスイングする……基本でしょ?」

御子柴「くっ……何なんだい、あんた」

野球帽少女「ただの野球大好き少女、だよ!」

川崎(野球帽を被ってる……あの人が鈴木さんこと……イチローさん?)

イチローは御子柴と勝負を行っていたようだ。ムネリンは……↓2

>>437を勧誘していた

じっくり二人の勝負を見る

>>443
悪いがどう繋げたらいいか分からん
>>444から話を繋げるけどおk?

ここで割って入っても邪魔者でしかならない――。そう判断したムネリンは二人の勝負の行方を見守ることにした。

御子柴「にしたって……あたしだって野球経験者だぞ? こんなにもポンポンと打ち取られるなんて……」

野球帽少女「何というかさー、御子柴さんってスイングの瞬間に、身体空きすぎてるんだと思うんだよ」

御子柴「……」

野球帽少女「それと、アッパースイングだね。あれって打球を高く飛ばすにはいいんだけど、高めの球の時って対応が難しくなるじゃんか。バットの軌道も遠回りになるし、変化球だと打ち損じやすいよね」

御子柴「……」

野球帽少女「まあ、アッパースイングは癖もあるだろうし、直すのは手こずるだろうけど、身体が空くのはどうなんだろ、って感じだよ」

御子柴「うっ……」

野球帽少女「中学時代にそんなに練習したんなら、その事ぐらい気を付けて打席に立つんじゃないの?」

御子柴「……」

野球帽少女「だんまり、かぁ……うーん、そうだなー」

御子柴「……」

川崎「……」

野球帽少女「……何かに、悩んでる?」

御子柴「……!?」

野球帽少女「おっ、その反応は図星っぽいねー。わっかりやすい性格だよねー、御子柴さんって」

御子柴「……何で、そう思う?」

野球帽少女「いんやぁ、勘かな、勘。御子柴さんみたいなタイプってさー、人に相談もせず何でもかんでも自分で背負い込んで考え込むタイプなんだと思うよ? そういうのって良くないと思うなぁ、逆に言えば『仲間』というのを信頼してないという裏付けにもなっちゃう訳だから」

御子柴「……」

野球帽少女「それで、どうなのさ? 何か悩んでる? 相談できそうなら乗ってあげてもいいかなー……なんちゃって」

御子柴「……」

野球帽少女「……」

川崎「……」

御子柴「……ああ、あるよ」

野球帽少女「ほほぅ……して、その内容は?」

御子柴「……その前に」

野球帽少女「ん?」

御子柴「もう一打席、勝負しておくれよ……?」

野球帽少女「あれれ? また、恥をかく気ですか?」

御子柴「……いいからさ」

野球帽少女(……目の色が変わった)

御子柴「さぁ……」グッ

野球帽少女「はいはい、分かりましたよ。ただし、条件があります」

御子柴「何だ……」

野球帽少女「もしも、打ち取ることが出来たら……悩み事をぶちまけちゃってくださいな?」

御子柴「……ああ、構わんよ」

野球帽少女「ふっふっふ……やっぱり、何か賭けを作んないと、こういうシチュエーションは燃えないからね!」

御子柴「……」

野球帽少女(初球……まあ、まずは低めで行ってみようか)

シュッ

ククッ

御子柴「……」

野球帽少女(振らない、か……さっきまで、むきになって明らかボールゾーンの球でも手を出してたのに……まあ、想定内、想定内)

シュッ

クンッ

ブンッ

御子柴「……っ」

野球帽少女「ワン、ストライク。ワン、ボールねー」

その後も少女は変化球を駆使して、御子柴を攻めていく。

3球目に内角低め。先ほど、御子柴のアッパースイングの癖を指摘した少女であったが、あえてアッパースイングで狙いやすいコースへと投げ込んだ。が、御子柴は見送る。ギリギリストライクゾーンから外れていたようだ。

4球目に高めを狙う。今度はアッパースイングでは捌きづらい位置だ。今度は振る。

少女から指摘された通り、アッパースイングは直っていた。バットの軌道がよりスムーズに球を捉えようかというところ、直前で変化する。ストレートならば芯に当たったはずだろう。


野球帽少女(5球目……うーん、どうしようかな)

御子柴「……」

野球帽少女(ドラマチックに決めてみたいなあ、やっぱりウイニングボールでいくか? いや、でもなぁ……)

御子柴「……」

野球帽少女「よーし、決めた!」

御子柴「……?」

野球帽少女「御子柴さーん! 次の球はど真ん中に投げるからー!」

御子柴「……はぁ!?」

その後も少女は変化球を駆使して、御子柴を攻めていく。

3球目に内角低め。先ほど、御子柴のアッパースイングの癖を指摘した少女であったが、あえてアッパースイングで狙いやすいコースへと投げ込んだ。が、御子柴は見送る。ギリギリストライクゾーンから外れていたようだ。

4球目に高めを狙う。今度はアッパースイングでは捌きづらい位置だ。今度は振る。

少女から指摘された通り、アッパースイングは直っていた。バットの軌道がよりスムーズに球を捉えようかというところ、直前で変化する。ストレートならば芯に当たったはずだろう。


野球帽少女(5球目……うーん、どうしようかな)

御子柴「……」

野球帽少女(ドラマチックに決めてみたいなあ、やっぱり決め球でいくか? いや、でもなぁ……)

御子柴「……」

野球帽少女「よーし、決めた!」

御子柴「……?」

野球帽少女「御子柴さーん! 次の球はど真ん中に投げるからー!」

御子柴「……はぁ!?」

野球帽少女「大丈夫だよー! 別に惑わすわけでもなくて、ホントにど真ん中だからー!」

御子柴「お、お前、なめてんのか! わざわざ、コースを教える真似なんざ……!」

野球帽少女「目一杯、いくよー!」

御子柴「……っ!」

少女が勢い良く踏み出して投げた球は……↓3(コンマ)

00~33 御子柴のバットの空を切った
34~66 タイミングを崩しながらも打ち上げた
67~99 真芯で捉えた

御子柴(クソッ! やっぱり、舐めてんなコイツ……変化球だろうが、ど真ん中ならかっ飛ばして……!?)

グリップの握りをさらに強く握り、絶好球を待っていた御子柴は愕然とする。

理由は至極単純。直前になって少女は腕の振りを緩やかにして球を投げたのだ。

野球帽少女「まあ、ど真ん中と言っても……超スローボール、ですがね」

完全に不意を突かれた御子柴。不敵な笑みを浮かべる少女。

だが、それでも御子柴の戦意は屈しなかった。

ッキィン!

野球帽少女「あ!?」

打った。いや、正確に言うならば打ち上げた。

タイミングはまるで合っていないフライだったが、これは一対一。

つまり、少女がフライを捕らなければ勝利は御子柴のものとなる。

野球帽少女「……っ」ダッ

追いかける。必死に追いかける。高く上がった球だけを見て追いかける。

だから、気づかなかったのだ。

ドンッ!

野球帽少女「んがっ!?」

御子柴「え……」

とてつもない衝撃音が屋上に響き渡り、御子柴が頭をあげた。

視線の先にはだらしなく口を開けて倒れてる少女と……










ムネリンがいた。

短いけど中断する。

おやすみ

御子柴「え? あ、おーい……大丈夫……じゃないよな?」

野球帽少女「いったー……何なのさ、一体……って女の子?」

御子柴「川崎……」

野球帽少女「およ? 御子柴さんの友達?」

御子柴「……クラスメイト、だよ」

野球帽少女「ほうほう、にしても何だってこんな場所にいるんだろうねー? 屋上の鍵は掛かってたしさぁ」

御子柴(また、窓から入ったんだろうな)

野球帽少女「おーい、川崎さんとやらー? 聞こえてますかー?」

川崎「……」

野球帽少女「聞こえてますかー!?」

川崎「……」

野球帽少女「聞ーこーえーてーまーすーかー!?」

御子柴「ええい、やかましいわ! とりあえず、馬乗りになんな! 下りろ!」

川崎「……」

野球帽少女「ど、どうしよう、全然起きないよ、川崎さんとやら」

御子柴「ぶつかったときに軽い脳震盪でも起こしたんじゃないかい……?」

野球帽少女「と、とりあえず保健の先生を呼ばなきゃ、だね! 御子柴さん、悪いけどその子見ていてくれる!?」

御子柴「はぁ!? お前が原因なんだろ!? だったら、あたしが呼んで……」

野球帽少女「御子柴さんはその子の友達なんでしょ! 面倒見れるのだったら適任じゃないのさ!」

御子柴「だから友達じゃないっつーの!」

野球帽少女「とゆーか、呼んでいる間に目が覚めたら、どうするつもりなのさ! 会話を続ける自信ないよ!」

御子柴「どこに心配してんだよ! そんなもん、テキトーに繋いどきゃー……」

野球帽少女「御子柴さんは簡単に言うけどさ、こう見えてもシャイなんだからね!」

御子柴「知らねーよ、お前の性格!」

野球帽少女「そーゆーわけだから、ちょっと待っててねー!」ダッ

御子柴「ちょ、ちょっと……!」

川崎「……」

御子柴「……」

川崎「……」

御子柴「……はぁ」

しばらくムネリンを介抱することになった御子柴は……↓3(自由に)

御子柴「よいしょ、っと」

川崎「……」

御子柴「悪かったね、アイツが迷惑掛けて……何の罪もないアンタがこんな目にあっちゃって……」

川崎「……」

御子柴「……野球部は楽しいか、川崎? どーせ、長嶋辺りに引っ張り回されてるんだろうけど……
    まあ、アイツがいたら結構、楽しそうだよな、うん。遠くから見ても本当に嬉しそうだ。

    ……あたしも、中学の時に、アイツみたいに愛想を振りまくってたら……チームメイトの見方とかも変わってたのかな……」

川崎「……」

御子柴「本当は、ね。あんまり認めたくないんだけどさ……やっぱり、長嶋ってスゲェと思うよ。
    あの時……理科室でお前らと初めて会って、アイツに問い詰められた時、一回、揺らいでしまったんだ……。
    おかしな話だよな。キッパリ諦めていたはずの野球を見ず知らずの人間だったアイツの言葉で……やめたことに後悔した、なんて思っちゃってさ」

川崎「……」

御子柴「現実の非情さなんて知らないアンタらに……ノウノウと野球をしようなんて言ってくるアイツに……あたしは嫉妬していたのかもしれないな。
    あの時、『保留』とか言ったのも、あの場所から逃げ出したかっただけなんだよな……」

川崎「……」

御子柴「……何か、もう……もう一回、やりたくなってきたよ……野球が」

川崎「……」

御子柴「でも、今更やりたいって言って……気持ちよく迎えてくれんのかな……?

    川崎……お前は……、どうなんだ……? あたしを……迎えてくれる、かな?」

川崎「……」

御子柴「……」

川崎「……」

御子柴「……ハハッ、気を失ってるのに返事なんか出来る訳ないよな」

川崎(……)





――時は遡り……屋上・扉前

長嶋(ムネリンが扉の向こう側に行ってから、数分が経ったけど……思った以上に暇を持て余しています……むー、この状況はどうでしょう?)

テクテク……

長嶋(むー? 誰かが通り過ぎ……て!? あ、あの人は!)

中東系美人「……」

長嶋(茶室美人さんだ! あのヒラヒラの服と変わった帽子……間違いない!)

中東系美人「……」

長嶋「すいません!!」

中東系美人「ひゅへぁっ!!?」ビクッ

長嶋「あ、すいません! また、驚かしちゃいましたね……反省、反省」

中東系美人「お、ぁ……あな、た……は」

長嶋「覚えてますか? 昼休みに茶室であった1年の長嶋です!」

中東系美人「あ、ぁ……おぼ、覚えて……る……はぃ」

長嶋「そうですかー! えっとですね、昼の時も言いましたけどアナタを野球部に……」

中東系美人「……?」

長嶋「そういえば……名前を聞いてませんでしたね?」

中東系美人「え、あ、うぉ……ぁ、はい……ですね」

長嶋「宜しければ教えてくれませんか!? リボンの色で1年だってことは分かりますけど……」

中東系美人「……あ、えぇ、と……」

中東系美人の名前は……>>485(苗字は歴代・現役の野球選手から取る事)

佐々木エリナーゼ

中東系美人「……さ、佐々木……で、しゅ……ぁ」

長嶋「佐々木さんかー、下の名前は?」

佐々木「……え、え、え……エリナ……」

長嶋「佐々木エリナちゃん、だね!」

佐々木「あ、ぃや! 違……う、の」

長嶋「え? 何が?」

佐々木「え、エリ……エリナー……」

長嶋「……えりなー? 『な』で伸ばすの?」

佐々木「……エリナー、ゼ」

長嶋「ん?」

佐々木「さ、佐々木……エリナーゼ……な、名前……です」

長嶋「……エリナーゼ」

佐々木「うぁ、あ、はい……」

長嶋「……」

佐々木「……っ」ビクビク

長嶋「……」

佐々木「……」

長嶋「……か」

佐々木「……?」

長嶋「かっこいいー!」

佐々木「!?」

長嶋「エリナーゼ!? 何それ何それ! めちゃめちゃかっこいいー! 名前も美人さんじゃんかー!」

佐々木「び、びじ……ん?」

長嶋「うん! 何というか、こう……胸にキュンっとくるような名前だよねー!」

佐々木「きゅ、キュン……?」

長嶋「エリナーゼ、エリナーゼかぁ……」

佐々木「……」

長嶋「エリナーゼ!」

佐々木「うぇあっ、はい!?」

長嶋「おおおおお!!」

佐々木「……???」ビクビク

長嶋「いいなぁ、いいなぁ、エリナーゼ。私もそんなカッコイイ感じの名前が良かったなぁ」

佐々木「は、はぁ……」

長嶋「エリナーゼ!」

佐々木「あぅ、あ……ぇ、え?」

長嶋「エリナーゼってスポーツは得意なの?」

佐々木「あ、お……ぅ、うん……得、意」

長嶋「例えば何かな!?」

佐々木「……さ、サッカーとか……バスケ、フットボール……とか?」

長嶋「おおお……全部、出来るんだ?」

佐々木「ひ、ひ、ひ……人並、ですが……」

長嶋「それでも出来るのは凄いよね! 私なんてサッカーの……何だっけ? 『オフサンド』? あれがイマイチ理解できなくてねー……」

佐々木「ぁ、えと……『オフサイド』?」

長嶋「あ、それだそれだ! ……とまあ、こんな感じで専門用語すら覚えられない始末なんだ」

佐々木「あ、あぁ、そ、そう……です、か」

長嶋「ところでその服ってさ」

佐々木「あ、え、はい」

長嶋「見たことない構造の服だよねー、何ていうの?」

佐々木「こ、これ……ぶ、『ブルカ』です」

長嶋「ブルカ? ……体育の時に履く?」

佐々木「……『ブルマ』じゃ、ないです」

長嶋「ありゃ、また間違えちゃったか?」

佐々木「わ、私の国の……衣装、と……いう、か」

長嶋「私の国?」

佐々木「あ、や、ぇと……」

長嶋「そういえば、ちょっとハーフっぽい顔立ちだよね、エリナーゼ」

佐々木「お、お母さんが……、ちゅ、中東の国の人、で……だから、こ、こんな感じ……です」

長嶋「むー、美人で、名前がカッコ良くて、スポーツが出来て、ハーフかぁ……羨ましいなー」

佐々木「そ、そ、そ、そんなに……良いもの、でも……」

長嶋「えー? そうなの?」

佐々木「ぅ、うん……はい」

長嶋「むー、まあいっか……それで、この……ブルカって?」

佐々木「ふ、普段はチャードルで、こんな感じで顔を……隠します」

長嶋「でも、何で学校でそんな恰好してるの?」

佐々木「え、えと、あの……私、その、実は……」

長嶋「うんうん」

佐々木「……」

長嶋「……」

佐々木「……会話が、苦手でして」

長嶋「知ってるよ」

佐々木「ああっ! いえ、その……すみません」

長嶋「ハッハッハー、何で謝るのさー。落ち着いて、話せばいいんだよー?」

佐々木「す、す、すみません……見ての通り、か、会話はこの有り様でして……、ま、まともに人の顔を見て、話せるなんて……でき、なくて」

長嶋「むー、この話をしてる時にも、お顔背けてるよね」

佐々木「は、はい。うう……すみません」

長嶋「もったいないなぁ、美人さんなんだし、もうちょっと顔を上げてみたらどうかな?」

佐々木「あ、いや、えぇと……す、スポーツだって、そう……一人で練習するのは、できるんですけど、ご、合同練習とか、チームプレイとか……ミ、ミスをするのが怖くて、断念しました……」

長嶋「うんうん」

佐々木「こ、この服を着てたら……全てを覆い隠せる、ので……外側からも、内側からも」

長嶋「内側?」

佐々木「こ、これを着てから……みんな、気味悪がって近づいて来なかったんです……でも、これで、私の事なんか分からないまま、過ごせる。
    私の本性を……隠し通せる、って……思ったんです」

長嶋「むー……、色々ともったいないと私は思うな、エリナーゼは」

佐々木「も……もったい、ない?」

長嶋「うん」

佐々木「ど、どういう、意味……ですか?」

長嶋「さっきも言ったけど、美人で、名前がカッコ良くて、スポーツが出来て……なのに人と関わりたくないってことだよね?」

佐々木「……う、うん。だって、私と話したら……その、お、面白くないし」

長嶋「私は面白いよ」

佐々木「ぇ、へぇっ?」

長嶋「私は面白いな。エリナーゼと話してるとエリナーゼのことが、どんどん気になっちゃうよ!」

佐々木「き、き、き、気に、なる……?」

長嶋「うん、エリナーゼのこと……もっと知りたいよ!」

佐々木「こ、こんにゃ……っ……こんな、喋り方してるのに? こ、声小っちゃいのに……?」

長嶋「喋り方は人それぞれだと思うし……それにねぇ……」

ズイッ

佐々木「ひゅほぉっ!?」

長嶋「こうやって近づいたら聞き取れるでしょ?」

長嶋「ねぇねぇ、エリナーゼ」

佐々木「あ、は、はい……?」

長嶋「エリナーゼは……どうかな?」

佐々木「ど、どう、とは……?」

長嶋「私の事……どう?」

佐々木「うぇ、え、あの……」

長嶋「正直な感想はー?」

佐々木「ぅ……え……」

長嶋「むー……?」

佐々木「……さ、最初」

長嶋「お?」

佐々木「最初に会ったとき……、ビックリしちゃって、何にも出来なかった、けど……」

長嶋「うんうん」

佐々木「わ、私の事を……ずっと笑って話してくれたのを見て……ちょっと、安心しました」

長嶋「……」

佐々木「で、でも、私、意気地無しだったから……逃げちゃって……で、でも、は、初めてあんな風に接してくれて……嬉しかった、かも」

長嶋「!」

佐々木「……だ、だ、だ、だから……私は、あなたと……仲良く、したい……です」

長嶋「おおー! ホントにー!?」

佐々木「う、う、うん……そうです、はい」

長嶋「えへへー、じゃあ……友達だね! 私たち!」

佐々木「と、トモダチ……?」 

長嶋「うん、友達!」

佐々木「……クフッ」

長嶋「お!?」

佐々木「あ、い、いや……今のは、く、クシャミで……」

長嶋「笑っても美人だー!!」

佐々木「ぅほっへぇ!!?」

長嶋「ハッハッハー、やっぱり面白ーい、エリナーゼ!」

佐々木「ぅ……も、もう……」

長嶋「……って、あー! しまったー!」

佐々木「ど、ど、ど、どうしたの……?」ビクッ

長嶋「か、勧誘のことすっかり忘れてたー……」ガクッ

佐々木「……か、勧誘?」

長嶋「うん、私、野球部に入ってるんだけどね……部員が集まんなくて、こうやって勧誘を……」

佐々木「……」

長嶋「……」

佐々木「……?」

長嶋「いたぁっ!!」

佐々木「っ!!?」

長嶋「こんな身近に良い人材がいたじゃないか! 灯台下暗しとは、このことだよ!」

佐々木「い、一体、何を……?」

長嶋「エリナーゼ、野球部に入ってください!」

佐々木「へっ、ええっ!?」

長嶋「お願い! 会って日の浅いばかりの友達である私の一生のお願いだよ!」

佐々木「……日どころか、数分も経ってないけど」

長嶋「野球部に入ればさ、私と一緒にいる時間もそれだけ長くなるんだよ! もっと仲良くなれるよ!」

佐々木「な、仲良く……友達、として?」

長嶋「うん! 一緒に汗を流して、助け合う! 友達どころか、それ以上の関係まで発展させようよ!」

佐々木「友達、以上……?」

長嶋「そうだよ!」

佐々木「……え、え、え……い、いや、あの、その……」

長嶋「?」

佐々木「あ、あなたは……私と……そういう関係になりたいの?」

長嶋「むー? 仲良くなるのに越したことはないと思うし……なりたいよ!」

佐々木「そ、そう……なんだ……え、えと、ね」

長嶋「?」

佐々木「い、色々と迷惑掛けると思うし……足も引っ張ると思う……こ、こんな私ですけど……いいですか?」

長嶋「うん! いいですよっ!」ニコォ

佐々木「あ、じゃ、じゃあ……よ、よろしくお願いします……長嶋さん」

長嶋「こちらこそ、よろしくね! エリナーゼ!」

佐々木「うん……えへ」

佐々木エリナーゼが野球部に入部しました。





――屋上

御子柴「……そんで?」

野球帽少女「いやぁ、先生が臨時急用でいないらしくてね……」

御子柴「何しに行ったんだよ、あんた」

野球帽少女「こ、これでも、急いで1階の保健室まで駆けていったんだよ!? 早急な対応を評価してほしいよ!」

御子柴「何も得ずに帰ってきたからプラマイゼロ、だよ」

野球帽少女「ちぇー、冷たいよー、御子柴さんは冷徹魔女だよー」

御子柴「その口縫い付けんぞ」

川崎「あ、あの……」

御子柴「あ、川崎……目が覚めたか?」

川崎「うん……あの、私は……?」

御子柴「この野球バカがお前にタックルしてきて倒れたんだよ、お前」

野球帽少女「ご、誤解を生む言い方はどうかと思うなぁ! ちゃんと、勝負の経緯まで話してあげてよ!」

川崎「あ、だ、大丈夫です。ちゃんと分かってますから……最初から見てたんで」

野球帽少女「あ、そ、そう? なら、良かった……ハハハ」

御子柴「川崎……」

川崎「どうしたの? 御子柴さん?」

御子柴「その……さっきの聞いてたりしないよな?」

川崎「さっきの……? 何のこと?」

御子柴「い、いや、別にいい……何でもないんだ」

川崎「そっか……(ホントはちょっと聞いてたんだよね……)」

御子柴「と、ところで、具合はどうだい? 気分悪いとか、ないのかい?」

川崎「ううん、大丈夫。御子柴さんが介抱してくれたんだね……ありがとう」

御子柴「べ、別に、当たり前のこと……じゃないかい?」

川崎「それでも……ありがとうね」

御子柴「おう……」

川崎「ふふっ……」

野球帽少女「えー、話をぶった切るようで悪いんだけどさー……」

御子柴「んだよ、まだ居たのかお前」

野球帽少女「こ、この温度差は何なのさぁ!? ……えぇーと、私が勝負前に起こした賭けの内容、だよ」

御子柴「ああ……あたしが負けたら、悩みをぶちまけろとか言ってたな……」

野球帽少女「この場合、どうしよっか? 引き分けに……なっちゃうとか、かなぁ?」

御子柴「いや、もういいよ」

野球帽少女「……はぇ?」キョトン

御子柴「……何か、あんたとやってから気が晴れた。悩みも吹き飛んじまったよ」

野球帽少女「えええ……ここからが私の真骨頂って感じだったんだけどな……悩み事を打ち明けられて、颯爽と解決! ……みたいな展開をさぁ」

御子柴「だから、もう解決したじゃないか。良かったな?」

野球帽少女「へ? ああ、そうなの……かな?」

御子柴「……サンキューな」

野球帽少女「お、おお……? 急に素直な感じになったね、御子柴さん……あ、ひょっとしてデレた?」

御子柴「刺すぞ」

野球帽少女「恐いよぉっ!?」

御子柴「……明日、答えを出しに行こう……」ボソッ

野球帽少女「はい? 何か言った、御子柴さん?」

御子柴「何でもないよ……そろそろ、あたしは帰るから」

川崎「あ、帰るの……?」

御子柴「ああ……また、明日な、川崎」

川崎「! うん、また明日!」

野球帽少女「ちょ、御子柴さん! 私は!?」

御子柴「お前に会う事なんてこれからあるのかい?」

野球帽少女「そんな言い方しなくてもぉ! 一緒に帰ろうよ!」

御子柴「何でだよ! 仲良いと思われるだろ!」

野球帽少女「ぐはぁっ! き、傷ついた……今のは傷ついたぞおおおおお!!」

御子柴「うっせぇよ!」

ギャーギャー

川崎「騒がしい人たちだなぁ……そういえば、あの人の名前聞いてないや……大体、想像がつくけど……

   私も戻ろうかな……長嶋さんのところに……」





川崎「長嶋さーん、待たせてゴメ……って、あれ? いない……?」

長嶋「ムネリーン!」

川崎「あ、長嶋さん! 待たせちゃって……んわああああああああああ!!?」

長嶋「ど、どうしたのムネリン!?」

川崎「な、長嶋さん! 後ろにローブらしきものを被った人が……!」

長嶋「え? ……あ! エリナーゼ! ダメだよ、チャードリー被っちゃあ!」

佐々木「う、うぅ……でも、その……やっぱ、ぇと……」

川崎「エリナーゼ……?」





川崎「長嶋さんたちが茶室で会った人ってこの人のことだったんだ」

長嶋「スポーツは全般を熟すみたいだよ! ただ、野球は未経験みたいなんだ」

川崎「入ってくれるなら、私としても嬉しいよ!」

佐々木「ぁ、えと……そ、そうです……か」

川崎「ひょっとして……会話、苦手?」

長嶋「大丈夫だよ、エリナーゼ! ムネリンはねー、滅多なことでは怒らないし安全な人だよ!
   背丈的に丁度、頭が撫でやすい位置にあって……だから、安心して!」

川崎「長嶋さん、その説明は個人的に鼻に付くなぁ……」

長嶋「こ、このように身体的侮辱行為をやらなかったら、大丈夫だよ……」

佐々木「は、はぁ……」

川崎「エリナーゼさん、どうかよろしくお願いします!」スッ

佐々木「あ、お……お願い、します!」ギュッ

長嶋「よし! 友ちゃんたちと合流するよ!」





友「……佐々木エリナーゼさん、ね」

ビディ「ハーフデスかー……」

稲尾「んー、顔がよく見えないなー」

エリナーゼ「う……ぅ、ぇえ……と」

長嶋「エリナーゼ、大丈夫?」

エリナーゼ「……は、はぃ」

友「……まあ、いいでしょ。喋り方や声の大きさはいずれ変えることができるんだし」

エリナーゼ「は、は、はぃ……」

友「じゃあねぇ、エリナーゼ……あなたが野球部に入部するからには、必ず通る関門があるのよ」

ビディ「ウ……アレデスか……?」

川崎「アレ、だね……」

稲尾「あー、アレ?」

エリナーゼ「……アレ?」

長嶋「まあまあ、エリナーゼ……その、骨は拾ってあげるからね!」

エリナーゼ「っ!?」

川崎「長嶋さん、それは言っちゃダメだよ……」





友「ジャージには着替えたわね?」

エリナーゼ「は、は、はい……」

長嶋「さて、野球未経験者の実力はいかほどかな?」

ビディ「オー……何ダカ、高揚シテキマシタわ!」

川崎「無理しなきゃいいんだけど……」

稲尾「氷嚢とー、スポーツドリンクは準備出来てるよー」

友「今から適性診断を始めるわよ、いいね?」

エリナーゼ「ぁ、ぇ……と」

友「返事よ!」

エリナーゼ「っ……は、はい……!」

友「じゃあ……始めるよ!」

友(全般は熟せるって話だけど……?)

佐々木エリナーゼ

ミート↓1↓2 パワー↓3↓4 走力↓5↓6 守備力↓7↓8 肩力↓9↓10

それぞれコンマの十の位と一の位の合計値(連投可)
コンマが00、99の場合、10+10=20加算される。
コンマが11、22、33、44、66、77、88の場合、5+5=10加算される。

ゆうべの時点では荒らしと勘違いされて
ボツにされそうだったのに……採用して
くれた>>1はほんとぐう聖ですわ(^^)

安価下

>>506
コンマで安価下はややこしいから勘弁してくれよ……次回から『安価下は無効』だって追記しとくわ


佐々木エリナーゼの適性診断結果……

ミート→3+5+2+6=16(F)

パワー→6+3+1+5=15(F)

走力→4+2+5+0=11(G)

守備力→8+7+0+1=16(F)

肩力→8+5+6+4=23(F)

友「よし、終わり!」

エリナーゼ「ふーっ……ふーっ……」

友「まあ、未経験でこのくらいできるなら上々よ、後は練習を積むのみ……分かった?」

エリナーゼ「は、はい……!」

友「お、ちょっと声出てきたんじゃない?」

エリナーゼ「え、あ……は、はぃ……」

長嶋「エリナーゼ! お疲れー!」

ビディ「キツくナカッタんデスかー!?」

川崎「これで喉を潤して!」

稲尾「痛いとこがあったらー、氷嚢の番だよー」





友「さて、練習よ」

ビディ「アー……何ダカ、憂鬱ナ気分ニ……」

川崎「わ、私も……」

友「……」ギロッ

川崎ビディ「ひぃっ!!」

長嶋「エリナーゼも練習するの? 今日は適性診断だけで帰れるけど?」

エリナーゼ「み、未経験、だし……たくさん、練習はしておく、べきかと……思います」

長嶋「むー、健気だなー……」





野手勢の練習を始めます。

練習内容を決めます。『ミート』『パワー』『走力』『守備力』『肩力』から選択してください。

川崎宗弓 練習内容↓2

ブリジット・ファルケンボーグ 練習内容↓4

稲尾久 練習内容↓6

佐々木エリナーゼ 練習内容↓8

練習内容が決まったさらに↓のコンマで練習の成果を決めます。

01~20 失敗
21~40 +1加算
41~60 +3加算
61~80 +4加算
81~98 +5加算
00・99 +7加算

カキィン!

川崎「御子柴さんに教えてもらった通りに……腰を使って、打つ!」

カキィン!

ビディ「ウーン……何ダカ、イマイチデスねー……」

タッタッタ……

友「久! 遅れてるよ!」

稲尾「やっぱり、疲れるなぁ……走るのはー……」

タッタッタ……

エリナーゼ「……」

稲尾「おおー……速いなー」

友「感心してないで走る!」





練習終了……

川崎宗弓 ミート→17+3=20(F)

ブリジット・ファルケンボーグ パワー→17+1=18(F)

稲尾久 走力→失敗……

佐々木エリナーゼ 走力→11+5=16(G→F)UP!





川崎「エリナーゼは熱心に取り組むねぇ」

ビディ「一番走ッテマシタね!」

エリナーゼ「あ、ぁ、はい……ん」

ビディ「オオゥ……エリナーゼハ、ワタシが嫌イデスか……?」

エリナーゼ「そ、そ、……そんなこと、ないです。みんな……良い人、なんで……」

ビディ「エリナーゼモ、良イ人デスわ!」

エリナーゼ「ぁ、はい……!」


練習内容を決めます。『ミート』『パワー』『走力』『守備力』『肩力』から選択してください。

川崎宗弓 練習内容↓2

ブリジット・ファルケンボーグ 練習内容↓3

稲尾久 練習内容↓4

佐々木エリナーゼ 練習内容↓5

練習内容が決まったらさらに↓のコンマで練習の成果を決めます。

01~20 失敗
21~40 +1加算
41~60 +3加算
61~80 +4加算
81~98 +5加算
00・99 +7加算

カンッ……

川崎「あれぇ……? さっきまで当たってたのになぁ……」

ブンッ

ブンッ

ビディ「オー……今ノスイングヲ保チツツ……ガッツーーーーーン!!」

友「ビディ、ちゃんとやる!」

エリナーゼ「ぬ……ぅ、くっ……!」

タッタッタッタッタ……

稲尾「っ! ……っとぉ」

長嶋「おおー! 久ちゃん、記録ちょっと短くなったよ!」

稲尾「アハハ、ホントにー?」





練習終了……

川崎宗弓 ミート→20+1=21(F)

ブリジット・ファルケンボーグ パワー→18+3=21(F)

稲尾久 走力→13+3=16(G→F)UP!

佐々木エリナーゼ パワー→15+1=16(F)





友「久のタイムが縮まった……うん、なかなか大きな進歩だと思うわ」

長嶋「いやー、やれば出来る子だって私は信じてたよー!」

友「何で長嶋さん、上から目線?」


練習内容を決めます。『ミート』『パワー』『走力』『守備力』『肩力』から選択してください。

川崎宗弓 練習内容↓2

ブリジット・ファルケンボーグ 練習内容↓3

稲尾久 練習内容↓4

佐々木エリナーゼ 練習内容↓5

練習内容が決まったらさらに↓のコンマで練習の成果を決めます。

01~20 失敗
21~40 +1加算
41~60 +3加算
61~80 +4加算
81~98 +5加算
00・99 +7加算

カキィン!

川崎「……よし!」

ビディ「オー……ムネリンノ目ガ燃エテマスわ! ワタシモ、ヤリマース!」

カキィン!

ブンッ……ブンッ……

エリナーゼ「こうやって……こう……?」

ブンッ!

エリナーゼ「! ……よし」

ビシュッ

パシッ

長嶋「むー……ギリギリ届いたか」

稲尾「思った以上に、伸びないもんだねー」





練習終了……

川崎宗弓 ミート→21+4=25(F)

ブリジット・ファルケンボーグ ミート→25+3=28(F)

稲尾久 肩力→18+1=19(F)

佐々木エリナーゼ パワー→16+4=20(F)





友「ビディ、久。こっちに来てくれる?」

ビディ「ハーイ!」

稲尾「何かなー?」

友「野手の練習もいいけど……二人は投手の練習もあるのよ?」

ビディ「ウ……ヤルンデスか?」

友「ええ、やるの、頼りにしてるよ? 未来のエースさん」

ビディ「エ、エース……!!」

稲尾「お、闘志に火が点いたみたいだねー」


投手勢の練習を行います。

練習内容を決めます。『速球』『制球力』『スタミナ』『変化球』から選択してください。

ブリジット・ファルケンボーグ 練習内容↓3

稲尾久 練習内容↓4

練習内容が決まったらさらに↓のコンマで練習の成果を決めます(速球・変化球については後に解説)。

01~20 失敗
21~40 +1加算
41~60 +3加算
61~80 +4加算
81~98 +5加算
00・99 +7加算

ビディ「まずはスタミナ作りデース! ヒサ、行キマスわー!!」

稲尾「おー」

タッタッタッタッタ……

タッタッタッタッタ……

タッタッタッタッタ……

タッタッタッタッタ……

タッタッタッタッタ……

ビディ「ゼェー……ハァー……手ゴタエ、アリマシタヨ!」

稲尾「うん、いい運動になったねー」





練習終了……

ブリジット・ファルケンボーグ スタミナ→33+4=37(E)

稲尾久 スタミナ→32+4=36(E)





ビディ「何ダカ、コウ練習シテミルト……」

友「何?」

ビディ「意外ト退屈デスネー」

友「私が直々に教えてあげようか?」

ビディ「サテー! モウヒト頑張リデスわー!」

友「……」


練習内容を決めます。『速球』『制球力』『スタミナ』『変化球』から選択してください。

ブリジット・ファルケンボーグ 練習内容↓2

稲尾久 練習内容↓3

練習内容が決まったらさらに↓のコンマで練習の成果を決めます(速球・変化球については後に解説)。

01~20 失敗
21~40 +1加算
41~60 +3加算
61~80 +4加算
81~98 +5加算
00・99 +7加算

ビディ「友ー! 球、受ケテ下サーイ!」

友「さっきまで避けてた癖に……久は?」

ビディ「引キ続イテ、スタミナ作リニ行キマシタわ」

友「そう……いいわ、受けてあげるわよ」

ビディ「アリガトーゴザイマス!」

速球練習の結果……↓2(コンマ)

01~49 失敗
50~89 普通(+1)
90~98 成功(+2)
00・99 大成功(+3)

ビシュゥッ!

バッシィィ!

友「おお……?」

ビディ「ド、ドウデシタか!?」

友「何というか……物凄く球威が上がったんじゃない、ビディ?」

ビディ「ホントデスかー!? ジャア……成功デスねー!」

友「ええ、花丸つけてもいいぐらいの出来だったわ」

ビディ「ホ、褒メラレマシタ! 友ガ、ワタシヲォォォ……グスッ」

友「な、何で泣くのよ……」

ビディ「ダッテ、今迄キツイ練習ニ耐エテモ……友ハ何モ声ヲ掛ケテクレナカッタノデ、嬉シクテ……」

友「ああ、はいはい。良くやったよビディは……だから泣きやみなさい、ね?」ナデナデ

ビディ「エヘヘ……俄然ヤル気ガ出テキマシタわ!」





練習終了……

ブリジット・ファルケンボーグ 速球→117+3=120km/h

稲尾久 スタミナ→36+1=37(E)





稲尾「ビディちゃん、活き活きしてるねー」

友「ふふっ、そうね……」

稲尾「んー? どうしたの友ちゃん?」

友「いいや、何もないわよー」


練習内容を決めます。『速球』『制球力』『スタミナ』『変化球』から選択してください。

ブリジット・ファルケンボーグ 練習内容↓2

稲尾久 練習内容↓3

練習内容が決まったらさらに↓のコンマ表で練習の成果を決めます(変化球については後に解説)。

01~20 失敗
21~40 +1加算
41~60 +3加算
61~80 +4加算
81~98 +5加算
00・99 +7加算

稲尾「変化球、かー」

友「そういえば……久の変化球って、この目で見てなかったわね」

稲尾「そうだっけー?」

友「久はどうなの? 変化球は……得意なの?」

↓2(コンマ)

00~44 「あんまり自信ないなー……」(1種類)
45~88 「まあ、ある程度なら……」(2種類)
89~99 「得意、かなー」(3種類)

稲尾「得意、かなー」

友「へえ……随分、大きく出たね?」

稲尾「んー、疑うんだったら友ちゃん、球受けてよー」

友「言われなくても、ちゃんと受けるわよ……さあ、来なさい!」

稲尾「はーい」


球種を選択します↓1↓4↓7

↓1の球種=↓2と↓3のコンマの十の位と一の位の合計値

↓4の球種=↓5と↓6のコンマの十の位と一の位の合計値

↓7の球種=↓8と↓9のコンマの十の位と一の位の合計値

ジャイロボール

>>573
ジャイロボールは何というか定理が分からないや
スマンが再安価させてもらうよ(ナックル・高速シュートは決定)。

↓3の球種=↓4と↓5のコンマの十の位と一の位の合計値

これもゾロあり?

>>591
その通り

ククッ

パシッ

友「……」

稲尾「こんなもんだよー、どうかなー?」

友「何というか意外だったわ……久が軟投派だったなんて」

稲尾「人は見かけによらない……ってことだねー、友ちゃーん」

友「私もまだまだ、勉強不足ね……」





稲尾久の適性診断結果……

ナックル→6+4+5+5=20(F)

高速シュート→7+5+1+2=15(F)

シンカー→5+5+9+6=25(F)

友「球種はおおよそ把握したわ、さてと……久はどの球を磨きにかけたいの?」

稲尾「んー……」

強化したい変化球を選択してください↓2(高速シュート・シンカー・ナックルから選択)。

↓3のコンマで練習の成果を決めます。

01~20 失敗
21~40 +1加算
41~60 +3加算
61~80 +4加算
81~98 +5加算
00・99 +7加算

ピシュッ

クンッ

バシッ……

友「シンカー……曲がったわね、さっきより」

稲尾「ホントー?」

友「久といい、ビディといい……そんなに早く成長するものなのかねぇ……」

稲尾「んー、あんまり気にしなーい」

友「後、出来ればシュートを磨いてほしいな……」

稲尾「んー?」





練習終了……

稲尾久 シンカー→25+5=30(F→E)UP!

ブリジット・ファルケンボーグ 制球力→21+3=24(F)





友「はーい! 今日の練習、終わりー!」

ビディ「アレ、終ワリデスか!?」

川崎「結構、早く過ぎていったね……」

稲尾「アハハ、お疲れーみんな」

エリナーゼ「ふぅ……」





川崎「あー……疲れたよぉ」

ビディ「コレガ毎日続クトナルと……流石ニキツイデスわ……」

稲尾「二人とも……お疲れだねー、エリちゃんは、どうだったー?」

エリナーゼ「ぁ、えと……その、や、やっぱり……し、しんどかった、です……」

稲尾「まー、そうだよねー」

友「私達はこっちだから、また明日、ね?」

川崎「うーん! また、明日ー!」

ビディ「シーユー!」

稲尾「ほんじゃーねー……父ちゃん大丈夫かな……?」

エリナーゼ「お、お疲れさま……でしたー」

スタスタ……

友「やっぱりパッと見た中でも……ビディが素質あるのかもねぇ……ん?」

長嶋「むー……」

友「……どうかしたの、長嶋さん?」

長嶋「友ちゃん! 先に帰っててくれないかな!」

友「え……? 学校に何か忘れ物でもしたの?」

長嶋「いいから! 早く帰って帰って!」

友「な、何なの……?」

長嶋「いいから!」

友「……そう。じゃあ、先に帰ってるわね」

長嶋「うん、またね!」

友「それじゃあ、ね?」

スタスタ……

長嶋「……さーて、行こうか!」





――バッティングセンター

ガチャッ

「いらっしゃーい……ってあんたか」

長嶋「打ってくからねー!」

「ああー、一番奥の奴な……」

長嶋「はーい!」





長嶋「よーし……来い!」グッ

ビシュッ カキーン!

ビシュッ カキーン!

ビシュッ カキーン!

「よく飽きずに来るね、あんたも……」

長嶋「ええー!? 何か言ったー!?」

ビシュッ

カキーン!

「その打席で打ってんのあんたぐらいしかいないよ? 男でも数えるぐらいしか……」

ビシュッ

カキーン!

長嶋「むー……でもさ、同じ所にボールが来るんだから……」

ビシュッ

カキーン!

長嶋「逆に打てない方が難しくなーい!?」

ビシュッ

カキーン!

「その発想に至るところが何というか……やっぱ、変わってるよ、あんた」

ビシュッ

カキーン!

長嶋「そんなに変わってるかなー……?」

「そりゃあ、そんじゃそこらの輩よりかは……変わってるわね」

ビシュッ

カキーン!

「最後の一球……だよ」

長嶋「……」

ビシュッ





カッキーン!





ボスッ……

「……おめでとー。ホームランだよ……」

長嶋「景品!!」

「はいはい……ポカリ3箱分だっけ……? 家に送っておくから、もう帰れ」

長嶋「これでちょっとは補充できそうかなー……いつも、ありがと!」

「いや、あんたさ……うちに来ては景品持ってってるようなもんでしょ……こちとら商売あがったりだよ、まったく」

長嶋「また、来月来るからー! それじゃあー!」

ガチャッ

タッタッタッタッタ……

「……はぁー、にしても……あのピッチングマシーンであんなにポンポンと打てるもんなのかねぇ……」

「……」

「……私も打ってみようか、な」





ビシュッ

ブオンッ!

「ハハッ……やっぱり速いなぁ……










 150km/hは……」

今日はここまで。現時点における野球部員とその能力+α

長嶋 ??(ながしま ??)
・野球部創設者
・思い立ったらまず行動
・情報処理能力に問題アリ
・野球のことになると頭が回る
学年 1 守備位置 未定 ミート 未測定 パワー 未測定 走力 未測定 守備力 未測定 肩力 未測定


・野球部の司令塔
・指導力の厳しさに定評がある
・素っ気なさそうだが仲間思い
学年 1 守備位置 未定 ミート 未測定 パワー 未測定 走力 未測定 守備力 未測定 肩力 未測定

川崎 宗弓(かわさき むねゆみ)
・ポニーテール
・可愛らしい風貌
・他人行儀だと女性語を使う
・守備・走塁が得意
・窓を通れるぐらい小柄な体型
学年 1 守備位置 未定 ミート F(25) パワー F(16) 走力 F(28) 守備力 E(33) 肩力 F(21)

ブリジット・ファルケンボーグ(Bridget Falkenborg)
・金髪ショート
・身長高め
・グラマラス
・陽気なムードメーカー
・日本語(ツンデレお嬢様風)を勉強中
学年 1 守備位置 投手 ミート F(28) パワー F(21) 走力 F(17) 守備力 F(25) 肩力 F(23) 速球 120km/h 制球力 F(24) スタミナ E(37) 変化球 サークルチェンジ F(19)

稲尾 久(いなお ひさ)
・黒髪ショート
・褐色肌
・筋肉質な体型
・マイペースだが怒らせると怖い
・頭に巻いてるねじり鉢巻きがトレードマーク
・胸はふくよか
学年 1 守備位置 投手 ミート F(15) パワー E(31) 走力 F(16) 守備力 G(9) 肩力 F(19) 速球 113km/h 制球力 F(18) スタミナ E(37) 変化球 高速シュート F(15) シンカー E(30) ナックル F(20)

佐々木エリナーゼ(ささき - )
・長い黒髪
・ブルカを被ってる
・細身貧乳
・コミュ障で声が小さい
・スポーツ全般を熟すが野球は初心者
・美人
・中東のとある国のお嬢様
学年 1 守備位置 未定 ミート F(16) パワー F(20) 走力 F(16) 守備力 F(16) 肩力 F(23)

御子柴 ??(みこしば ??)
・ポニーテール
・眼鏡っ子
・身長170㎝くらい
・べらんめえ口調
・胸がそこそこ大きい
・クール気取りだが、すぐ熱くなる
学年 1

田淵 薫(たぶち かおる)
・ウェーブのかかった茶髪セミロング
・異様に強い目力
・力持ちだが鈍足
・頑固で小さい子には優しい
・「~っぺよ」が口癖で本性が見えた時に度々呟く
・小心者
学年 2

麻宮 結希(あさみや ゆき)
・黒髪ロングの眼鏡
・ちっちゃい
・絵に描いたような天然
・性格は柔和だが指導は厳しい
・元超不良のヤンキーで喧嘩最強
担当 進路指導最高責任者

次の土曜までまともな更新は無理だと思いますが、あしからず。
寝るオヤスミ

朝9時ごろに再開予定

今更だが、この世界観では週単位で日を進めているつもりです。
今現在4週進んだので、次は5月1週からスタートします。

――5月1週・学校

キーンコーンカーンコーン……

長嶋「5月、だね」

友「5月ねぇ……」

ビディ「5月……デスわ」

長嶋「何だかやる気起きないよー……」

友「GW明けは辛いけどね、でも部員の勧誘は怠らないよ?」

長嶋「むー……」

ビディ「友ハ、マタ田淵先パイノ所ニ行クンデスか?」

友「もちろんよ……絶対に入部させてやる」

ビディ「Oh……何時ニナク友ガ、萌エテマス!」

友「『燃える』だから、ね」





――昼休み

友「では、みんな集まったところで……」

長嶋「勧誘しに行きましょー!」

「「「オォー!!」」」

長嶋「とりあえず、私はイチローの捜索を続けるね!」

友「私は田淵先輩を訪ねるね。そっちはよろしく」

長嶋「オッケー! ……さて、と。3人ずつで行動するけど、友ちゃんに着いてく人ー!?」

↓3(川崎・ビディ・稲尾・エリナーゼから二人選択)

川崎「じゃあ、私が行くよ! この間見たけど挨拶はしてないし……」

エリナーゼ「あ、えと……私、も、はぃ……」

長嶋「よし、友ちゃん! ムネリンとエリナーゼを連れてって!」

友「はいはい、それじゃあ二人とも行こうか」

川崎「はーい!」

エリナーゼ「は、は、はぃ」

スタスタスタ……

稲尾「じゃー、私たちはー……?」

長嶋「イチローさんを探しに行こう!」

ビディ「デモ、何処ニイルンデスカね?」

長嶋「聞き込みが手っ取り早いから聞いてみよう! すいませーん……」

聞き込みを行った結果、イチローは……↓2(場所を書く)

長嶋「体育倉庫……か」

稲尾「んー、何で昼休みにそんなとこにいるんだろー?」

ビディ「イチローハ、体育委員長ラシイデスカラ、用事ガアッタンジャナイカ……ッテ、聞キマシタわ!」

稲尾「へー、体育委員かー……運動神経良いイメージあるよねー」

ビディ「ア、ソレ、分カリマスわ!」

長嶋「倉庫は体育館の近くだったよね、行ってみよー!」





――体育倉庫付近

ビディ「着キマシタ!」

稲尾「まだ居るのかなー?」

長嶋「むー……いきなり入っても失礼だと思うし……中、覗いてみよっか?」

稲尾「んー、いいよ別にー」

ビディ「覗キ……イケナイ響キデスわぁ……!」

稲尾「ビディちゃーん、戻っておいでー?」

長嶋「どれどれ……お! 誰かいるよ!」

「なぁ、何であたしがこんなことに付き合わさなきゃならないんだい……」

「ま、まーまー! 一緒に一打席勝負した仲じゃないのー! これぐらい付き合ってよー……ダメ?」

「勝負と仲の良さなんて関係ないじゃないか。昨日の帰りもチョロチョロと着いてきて……」

「帰り道はたまたま一緒だっただけだって! しかも、こっちから話しかけてるのにガン無視って……酷い! 酷いよー!」

「で、ここの何を持ち出すんだい」

「おっとぉ! これまた無視だぁ! さらに、心をえぐりにかかってきたねぇ!」

「あー、もう、うるさいよ……」

稲尾「誰かさんと誰かさんが、漫才ごっこやってるねー」

ビディ「イチローさン、デスか!?」

稲尾「んー、私は顔も見たことないから分かんないや。長嶋さんはー?」

長嶋「むー……一人は知らないけど」

稲尾「けどー?」

長嶋「……御子柴さんがいるね」

ビディ「ミコシバ……ア! 御子柴さンデスか!?」

稲尾「御子柴さんって……ムネちゃんと一緒のクラスのー?」

長嶋「うん、勧誘したら保留され、その日から全く会ってなかったけど、これは……」

考えに考えた長嶋さんは……↓3(コンマ)

00~49 体育倉庫内に突入した
50~99 様子を見ることにした

稲尾「あれ、入らないの?」

長嶋「むー、どうでしょー……ここで入るべきではないと私の中の何かが囁いてる」

稲尾「そっかー……じゃー、もうちょっと見てみよー」

ビディ「ムムム……」

御子柴「……で? 何を持っていくんだい?」

「え?」

御子柴「え、じゃない。お前んとこの次の授業が体育で、先生から何か持ち出すように言われたんだろ?」

「あー、そんな話だったっけ」

御子柴「……また、頭おかしくなったのかい?」

「だっ、お、おかしくないってばー!」

御子柴「はぁ……で、どれを持ち出すんだい?」

「あー……別に、いいやそれは」

御子柴「は?」

「いや、だからそのー……備品を運ぶの手伝って、っていうのはー」

御子柴「……」

「嘘でしたー!!」

御子柴「帰る」

「ちょおっ!? 待って待って、待ってよぉ!!」

御子柴「んだよ! こんなとこ連れてきといて、ウソだったのかよ!」

「う、嘘ついたのは謝るって! でも、話があるんだよ御子柴さんにー!」

御子柴「鬱陶しいから聞く気になれない」

「あぁーん! そんなこと言わずにー、待ってってばぁ!!」

御子柴「んなぁ!? どこ、引っ張ってんだ! 離さんか!」

「やだぁ! こうしないと帰っちゃうでしょー!」

御子柴「ちょ、痛い! 痛いって! 変なとこ触んな、アホ!」

「話……聞いてくれるかな?」

御子柴「……わ、分かったから、離せよ……」

「じゃあ、話すね……あのね、御子柴さん」

御子柴「いや、そっちじゃなくて」

「ん?」

御子柴「『話せ』じゃなくて『離せ』だよ。つーか、この手どけろ! 恥ずかしいんだよ!!」

「え、やだ」

御子柴「刺すぞぉ!?」

「なるほど。こうしたら、御子柴さんは逃げれないんだねー……ふっふっふ」

御子柴「……手ぐらい退けろよ」

「セクハラで訴えられたくないし……まあいいや」

御子柴「この体勢は……」

「ダメー!」

御子柴「ウザ……」

「ウザくても抵抗はしないんだね、御子柴さん」

御子柴「……早く話したらどうだい」

「今度は『話して』いいんだね?」

御子柴「どうぞ……」

「じゃあねー……んー、どこから言おうかな……」

御子柴「……」

「御子柴さん、野球部に入りたいんでしょ?」

長嶋「!?」

ビディ「!?」

稲尾「おー……?」

御子柴「……っ!?」

「あ、あってたんだ、やっぱり」

御子柴「……また、勘か?」

「やー、何か昔から鋭いんだよねー。こういうことになるとさ」

御子柴「……」

「まあ、とにかく、ね……昨日、抱え込んでいた悩みってソレに関係することだったんじゃないのって思ったんだ。あの時、御子柴さんっていう人間が全然見えなかったんだけど……野球をやってる時の御子柴さんって分かりやすいぐらい目の色変わるんだよね」

御子柴「そ、そんなに……?」

「普段はクール気取りな御子柴さんが野球のこととなると熱くなる……しかし、それならば何で野球部が存在しない女子校に入学したのか?
 過去に何かトラウマがあったから……かな? だから、野球から自分を引き離すために、確実に野球部がないこの高校を選択した……ここまでは想像できたよ」

御子柴「……他人の為によくそこまで考えるな」

「あれぇー……友達じゃないのー……」

御子柴「……」

「うぅ、無視だよ……ま、まあ、とにかく……この高校に入って野球から離れようとした矢先……新たに創設された野球部が勧誘しにきた」

御子柴「……」

「予想もしない出来事に困惑した……もう野球はやらないって決めたのに……でも、未練までもが沸き起こってきて……何が何だか分からなくなってきて……それが、悩みだったんじゃないかな?」

御子柴「……」

「屋上で黙々と素振りしてたけど……もう、未練が残ってるの見え見えだよね」

御子柴「……」

「……ねぇ、御子柴さん。素直に……なってみようよ……やりたいんじゃないの?」

御子柴「……んで」

「?」

御子柴「何で、そこまで……あたしに構ってくるんだよ……」

「そうだね……それだけ……それだけ、ボクも好きだから、かな……野球が」

御子柴「……訳分かんないよ、あんた」

「エヘヘ……よく言われるよ、それ」

御子柴「……バカだよ、あんた」

「えぇー、失礼だなー」

御子柴「ホントにバカだよな」

「エヘヘ……」

御子柴「正真正銘のバカだよ、あんたは」

「言い過ぎぃ! ちょっといい雰囲気だったのに、何でぶち壊しちゃうのさぁ!」

御子柴「お前に諭されると何かいろいろ負けた気がして……」

「どういうことー!?」

御子柴「……でも、さ」

「はぇ?」

御子柴「あたしの決心はもう固まったよ……あんたがキッカケをくれたことには……その、感謝するよ」

「……」

御子柴「……どうしたんだい?」

「あ、いや、そのー……やっぱり何か、人から感謝されると……て、照れちゃうねー! ハハ、ワハハハハハ!!」

御子柴「後にも先にも一回きりかもしれないけどな」

「だぁ、かぁ、らぁっ!! 何でそうやって余計なこと言っちゃうのさー!? も、もしかして御子柴さんって、ボクのこと見下してる……?」

御子柴「え、今更?」

「うわああああああああああん!! そんなこと言わないでよー!」

御子柴「んなー! だから、どこに触って……!!」

ギャーギャー

長嶋「……」

ビディ「……」

稲尾「……二人の世界に入りこんじゃったねー」

ビディ「御子柴さンハ、ヤッパリ野球ガシタイ……ソウナンデスヨネ? ネ?」

稲尾「んー、話を聞いてたら、そういう事だねー」

長嶋「むー……」

ビディ「長嶋さン、勧誘……行キマスか?」

稲尾「長嶋さん……?」

長嶋「いや、やっぱり干渉すんのはやめるよ」

稲尾「いいのー……?」

長嶋「そりゃー、今すぐにでも誘いたいけど……やっぱり御子柴さんから言ってくれないと……その、意味がないと思う!! ……たぶん」

稲尾「入部してくるかなー? 御子柴さん」

ビディ「キット、大丈夫デスわ! 御子柴さンノ野球ニカケル思イハ……他ノ追随ヲ許シマセン!」

長嶋「よし、気づかぬ内に引き上げようか」




――廊下

川崎「田淵先輩……どこにいるんだろうね?」

友「麻宮先生によると……休み時間になるとフラフラ歩いてるらしいから……教室にはまず、いないわね」

川崎「手掛かりがないんじゃ、話にならないよ……」

友「大雑把な情報しか聞いてなかったし……しょうがないけど、またあの先生を訪ねてみようかな」

川崎「麻宮先生……進路指導室に行ってみる?」

友「ええ、そうしましょ……それと」

エリナーゼ「……?」

友「エリナーゼは……ずっと、それ……ブルカ着るつもりなの?」

エリナーゼ「え、ぁ、は、は、はい……えと、ダメです、か……ね?」

友「私たちの方は全然構わないんだけど……」

川崎「それより……」

ザワザワ……ナンナノアノコ……

友川崎(周りの視線が痛い……)





――進路指導室

川崎「また、来たねここに」

エリナーゼ「また……?」

友「ああ、エリナーゼは初めてだったね……一度訪ねたことがあるのよ」

エリナーゼ「はぁ、そ、そうです……かぁ」

友(……いつかは、この喋り方も直さないと、ね……)

ガラッ

友「失礼します。麻宮先生はいらっしゃいますか?」

麻宮先生は……↓2(コンマ)

00~49 いた
50~99 いなかった

シーン……

川崎「留守、かなぁ……?」

友「戸を開けたままにしておくなんて……らしいというか、何というか」

川崎「お昼だから、食堂でご飯食べてるかもしれないね」

友「しょうがないわね……おや、机の上に写真があるね……?」

川崎「あ、ホントだー……って、うわあ……暴走族……?」

エリナーゼ「ほ、ほとんどの、写真……そ、そればっか、り……です」

川崎「何でこんなものがあるんだろ……?」

友「さぁ……とにかく、留守ならここに用はないし、無難に聞き込みでもやりましょう」

川崎「うん!」

エリナーゼ「は、はぃ……」

友ちゃん達は田淵先輩について聞き込みをした。田淵先輩は……↓3(場所を書く)





川崎「ねぇ、友ちゃん」

友「何?」

川崎「体育館裏だよ? ここ」

友「だって……ここに入っていくのを見かけたって人がいたじゃない」

川崎「そうだけど……こんな薄暗いところに用なんてあるのかなぁ、と思って……」

友「私にも想像がつかないわね」

川崎「エリナーゼは?」

エリナーゼ「え、ぁ、ぜ、全然、皆目見当……つきません」

川崎「だよねー」

友「まあ、行けば分かることだから……あら」

川崎「どうしたのー?」

友「あれ……」

友が指を指した先には……↓3(自由に)

猫まみれの先輩の姿が(嬉しそう)

用事一時中断する

どうしても中二病を出したい奴がいるなww

「左様! 我等は鬱蒼した混沌なる樹海に彷徨う夢追人!!」

友「……」

「だが、しかし! 苦境に立たされし我等には広大無辺の大志《アンビション》を擁している!!」

川崎「……」

「曠然たるダイアモンドに躍動する選ばれし戦士!! そして、好敵手とのコンペティション!!」

エリナーゼ「……」

「微々たる能を持つ民よ! さあ、さア、サア! 我を其の腐敗した眼で括目せよ!!」

友「……」

「フッハッハッハッハッハぁーッ! この我を前に、大地が! 大海が! 世界が戦慄く! さぁ跪け……誉れ高き地上の理想郷に栖息する邪にして愚になる民共おおぉ!!!」

友「……」

川崎「……」

エリナーゼ「……」

フハハハハ……

友(どエラいものを見た……)

川崎「と、友ちゃん……あの人何だか怖い……というか、面白――」

友「その口を閉じなさい……私は何も見ていないわ」

川崎「え、で、でも……」

友「聞いてムネリン。私は15年という短い人生において、色んな人と出会い、そして別れを繰り返してきたわ」

川崎「友……ちゃん?」

友「色んな人……文字通り、様々な個性を持った人達と接してきた……でも、私も一人の人間……『好き嫌い』という区別も早い内から形成されていったわ……」

川崎「あの……雰囲気が、なんだか……?」

友「出会った人の中で『好き』な人もいれば、『嫌い』な人もいる……でも、私は『嫌い』な人の前でも、露骨に嫌がる真似はしなかったわ……いちいち気にしていたらキリがないもの」

川崎「えぇと……つまり?」

友「……私は、ああいうタイプが……一番対処に困るんだ……」

川崎「え、えぇぇ……」

エリナーゼ「そ、そん、なぁ……っ」

友「と、とにかく……私は御免被るわ。田淵先輩を……さ、探さないと……ね」

川崎(かつてないぐらい友ちゃんの顔が真っ青に!?)

エリナーゼ「……」

川崎「……エリナーゼ?」

エリナーゼ「ひょっへあぁ!?」

川崎「ぬわあぁ!? へ、変な声出さないでよぉ!」

エリナーゼ「すすす、すみましぇ、っん……!」

川崎「それで……どうかしたの?」

エリナーゼ「あ、あの……田淵先輩が、ここに来たなら……見かけた、かなと……」

川崎「そっか、確かにあの人なら田淵先輩を見かけたかも……!」

エリナーゼ「う、うんうん」

川崎「でも、友ちゃんはこんな様子だし……しょうがない、二人で聞きにいこっか?」

エリナーゼ「は、は、はぃ」

川崎「よーし……あの、すいません!」

中二病少女「む……」

中二病少女の特徴(性格・口調・容姿・髪型などを詳しく)を↓3まで決めて統合します。

一人称は『我』
意外と面倒見が良い優しい子。
よく『フゥーハッハ』みたいな感じの高笑いをあげる常にハイテンション

インド人とのハーフで特技はカンヤリパラットで趣味はヨガで好物はカレー

>>657
カンヤリパラットって……何?

カラリパヤットだなスマソ インドの格闘技だ

マルマンとか呼ばれるリアル北斗の拳の秘孔とかある、てか北斗神拳の元ネタの武術のアレか

>>660
了解

中二病少女「我に何用だ! 小娘!」

川崎「あ……えぇと、ですね……ちょっとお聞きしたいことがありまして」

中二病少女「ヒトは常に何かを追い求めるさすらいびと……何か?」

川崎「……わ、私たち人を探してるんです。2年生の先輩でここに入っていくのを見たって人がいたんですけど」

中二病少女「こんな辺鄙な場所に用事……か。変わった輩の様だな」

川崎「(あなたほどではない)それで……どうでしょうか? 誰か見かけませんでしたか?」

中二病少女「誠に遺憾であるが……我もまた、この聖地に導かれし流浪人……自己の末々に没入していたのだ」

川崎「……」

エリナーゼ「……」

中二病少女「……」

川崎「あの……すいませんが、どういう意味ですか……?」

中二病少女「フム、要略するならば……見ていない、だな!」

川崎「あ、ああ……そう、ですか」

エリナーゼ「……」

中二病少女「……用件は済んだのだろうか?」

川崎「あ、そ、そうですねぇ……それぐらい……」

エリナーゼ「な、何を、やってたんですか?」

川崎(エリナーゼ!?)

中二病少女「ほう……貴殿らは我の身上を知りたい……そう言うのか!?」

川崎「え? え? そ、そうなの?」

エリナーゼ「あ、ぃや、えとぉ……」

川崎「ちちち、違うの、え? どっちなの?」

エリナーゼ「えと、えと……その、あの……」

中二病少女「フゥーハッハッハ! そんなに慌てるでない! その様相では伝わるものも伝わらぬぞ?」

エリナーゼ「え、え、えぇ、はぃ……」

中二病少女「まあ落ち着くがいい。どれ、一つ息を吐いてみろ!」

エリナーゼ「スゥー……、ハァーッ……」

中二病少女「心の震えは……どうだ?」

エリナーゼ「……ちょっと楽、です」

中二病少女「ハッハッハ、それは安心だ!!」

川崎(変な人だけど……面倒見がいいのかな……?)

中二病少女「それで、我のことを知りたい……らしいな?」

川崎「あ、やっぱりそういう事なんですね……」

エリナーゼ「は、はい……」

中二病少女「よかろう! この巡り合わせも燦然たる神が嚮導したものかもしれぬ!!」

川崎「さんぜんたる……」

エリナーゼ「きょうどう……」

中二病少女「我の何を聞きたいのだ?」

川崎「……と、とりあえず自己紹介します! 私は川崎宗弓っていいます!」

エリナーゼ「あ、え、あの……佐々木エリナーゼ、です……っ」

中二病少女「フム、川崎殿に佐々木殿か……これは失礼した、我の名は……」

>>669(苗字は歴代・現役の野球選手から取る事。二つ名があったら歓喜する)

鬼屋敷ミヨ

牛島・スジャータ

短いがここで中断

中二病少女は動かしづれーな

長く放置してスマソ
やっぱり中二病少女動かしづらいから展開変えていい?勝手で御免。

ありがと
自分的に>>647からなら進みやすいと思うんでそこから再開しようと思います
とりあえず報告だけやって今日は寝る。土曜日辺りにまた来ます

ニャーニャー

田淵「……」

川崎「な、何だろあれ……」

エリナーゼ「猫……です、か?」

友「猫ね……」

ニャーニャー

田淵「……」

川崎「友ちゃん、ひょっとして囲まれてる人が……?」

友「うん、田淵先輩だよ……こっちに気づいてないみたいね」

エリナーゼ「嬉しそう……です、ね」

川崎「猫が好きなのかな」

友「というか、何で校内に猫がいるのよ……」

川崎「この学校の周辺って猫がいっぱいいるから……先生がテキトーに拾ってくるらしいよ」

友「先生……」

====================

ニャーニャー

麻宮先生「あらぁ、可愛いねぇ。お持ち帰りぃ~」

====================

友(何で麻宮先生の顔が思い浮かんだんだろ……)

川崎「どしたの?」

友「いや、何でも」

エリナーゼ「あ、あの……?」

友「おっと、勧誘しないとね……とりあえず二人はここにいてくれる?」

川崎「いいの? 前に会ってから良い印象持たれてないんじゃ……」

友「まあ、上手く言いくるめれば入ってくれそうな人だし……ね?」

川崎(先輩に対しての接し方見てたら、物凄く舐めているんだろうなぁ)

ニャーニャー

田淵「えへへ……元気してたかにゃー?」

ニャーニャー

田淵「そっかぁ……よしよし、いい子いい子だにゃー」

友「」

田淵「ぬわっはぁ!? ななな、何だっぺ!?」

友「驚き過ぎでしょう……こんにちは、先輩」

田淵「あ! いつかの性悪女!」

友「……友ですよ。以前名乗ったはずですけど」

田淵「お、お、お、お前! 今の……見たのか?」

友「先輩が猫好きなのは十分に分かりましたよ」

田淵「う、うっせぇよ! 言いふらすんじゃねぇぞ、お前!」

友「まあ、そんな事よりちょっとお話でも……」

田淵「無視すんなー! 今更、お前と話す事なんかねぇぞ! とっとと帰るっぺ!!」

友「帰りませんよ、私の方は先輩に話があるんです」

田淵「そんなこと言っといて、どうせ馬鹿にしてきたんだろ! 言っとくけど、自分がヘタレだっていうことは充分に自負してるからな! 罵り言葉投げかけたって効かないからな!!」

友「自分で言って情けなくないんですか、それ」

田淵「う……い、いいから本題に入れよ! こんなのどうでもいいだろ!」

友「話は聞いてくれるんですね」

田淵「あ、しまった……!」

友「言ったからには逃がしませんよ」

田淵「……何だよ一体」

友「野球部に入ってください……それとも何か入れない事情でもあるんですか?」

田淵「別にねぇけど……」

友「じゃあ、拒む理由はないですよね?」

田淵「ないけど……」

友「じゃあ……入ってください、お願いします」

田淵「あ、頭下げんなって……そんな大層な……」

友「いいえ、大層なものですよ。少なくとも野球部にはあなたが必要だって私は思ってますから」

田淵「だから、その言い方よせってば……」

友「よせも何も、事実を言ってるだけですよ? 先輩は野球部を活性化させるには持って来いの人材なんです」

田淵「う、うん……」

友「私達野球部だって中途半端な気持ちで取り組んでません。そこに先輩の力を是非とも借りたいんです」

田淵「……」

友「頼りになるのは先輩だけなんです……どうか、入部してくれませんか?」

田淵「……た、頼りって言われても……そんな頼もしくないし、私……」










友「すいません、やっぱりそこまで頼りにはしてませんでした」

田淵「やっぱりバカにしてんじゃねーかぁ!!?」

友「馬鹿にはしてません! ただ、先輩がこんなにもメンタルが弱いと思ったことに対して呆れてて……」

田淵「だ、誰が小心者だっぺ!」

友「言ってませんよ。私は先輩が一人入部することで、空気も変わるんじゃないかと思ってたのに……これじゃあ、弄られ専門ですよ、先輩」

田淵「弄られ専門って何だよ! てゆーか、入らねーぞ! そうだ、お前の態度が気に入らないから野球部には絶対入らないっぺ!!」

友「そんなワガママばっかり言うから、舐められるんじゃないんですか?」

田淵「え、そ、そうなのかな……って、お前が舐めてんだろーがよぉ!!」

友(ノリツッコミ初めて見た)

田淵「それに! 野球部って言ったら……その、この間の二人もいるんだろ?」

友「ビディと久のことですか……?」

田淵「アイツらだってお前と一緒だ! 上下関係もまともにできてない奴とチームメイトなんかなんないっぺ!!」

友「ちゃんと敬語は使ってたじゃないですか。少なくとも今の先輩よりかは大人の対応見せてましたよ?」

田淵「大人の対応……大人……オトナ……?」

友「……?」

田淵「オトナ、だから……? 私が、子供だから、舐められてる……? オトナ……オトナ……ハッ」

====================

ビディ「?」ボイーン

稲尾「?」バイーン

====================

田淵「……」ペターン

友「先輩……?」

田淵「うわああああああああああん!!」ダッ

友「あ、ちょっと!」

田淵「どーせ、子供だっぺ! どーせ、舐められるっぺ!! どーせ、クラスから浮いてるっぺえええぇぇぇ!!!」

友「ちょっと待ってください!」

ドンッ

「あ゛うっ!?」

田淵「痛っ!!」

友「え……?」

エリナーゼ「あ……」

田淵「いったぁ……んだよ、ってあれ……?」

川崎「ぁが……ぁ」

友「ム、ムネリン!?」

エリナーゼ「し、しっかりぃ……!!」

田淵「え、え、え? な、な、何、誰、これ?」

友「ムネリン! 聞こえてる? 返事できる?」

川崎「……に」

エリナーゼ「に……?」

川崎「二度目ぇ……」ガクッ

友「ムネリ―――――ン!!」

エリナーゼ「い……逝った……」

田淵「いや、嘘つけよ!?」

「あれ!? 友ちゃんがいるー!」

「おー、先ほどぶりだねー」

「ッテ、ム、ムネリンがァァァ! ドウシタンデスの!?」

田淵「え?」

友「あ、長嶋さん! ムネリンが……」

長嶋「むおおおおお!? ど、どうしたの、ムネリンが白目剥き出しだよ!!」

稲尾「大変だー!」

ビディ「ムネリーン! 気付イテクダサーイ!!」

友「田淵先輩が……」チラッ

長嶋「田淵先輩だとぉ!? あ、初めまして。野球部創設者にしてキャプテンの長嶋と言います。以後、お願いします」

田淵「え、え?」

ミャーミャー

稲尾「おー? 子猫がムネちゃんに群がっていくよー!?」

長嶋「や、やめるんだ猫ちゃん! ムネリンをこれ以上追い詰めるなー!」

ビディ「マタタビヤルカラ、コッチニ来ルノデース!!」

田淵「え、え、え?」

ミャーミャー

エリナーゼ「し、侵食されて、いってる……!!」ガタガタ

長嶋「くそぅ……つぶらな瞳で何てことしてくれてるんだ! ムネリンから退くんだ、猫ちゃん軍団!」

ビディ「マタタビアターック!」

ポイッ

ビディ「コレデ、ニャンコ共モメロメロニナリマス……!」

稲尾「……ちなみにねー、マタタビって猫にとっては媚薬と同じの効果をもたらすんだってー」

ビディ「……What's?」

稲尾「つまりねー、メロメロになる猫もいれば……」










フシャー!!










稲尾「興奮して大暴れする猫もいるんだよ」

ニ゛ャーニ゛ャー!!

長嶋「んがぁ!? 飛び掛かってきたぁ!」

ビディ「長嶋さーン!」

稲尾「アハハ、猫は好きだけど、こうも掛かられちゃ支えきれないなー……」

エリナーゼ「ひっ、……やぁ……っ」

長嶋「な、何で一匹たりともメロメロにならないのさー!? 全員、興奮するって……こんなのってないよー!!」

モゾモゾ

長嶋「ぃひへぇ!? ちょ、ちょっとぉ、そこはぁ……っ!!」

田淵「え」

ビディ「ミ、皆サンスイマセン……ワタシがマタタビヲ、バラ撒キサエシナケレバァ……」

ゴソゴソ

ビディ「コンナ事ニハ……アアッ……ンッ!!」

田淵「え、え」

稲尾「父ちゃん、先立つ不幸をお許しください。どうか、久との15年間を……」

ガサガサ

稲尾「忘れないでぇ……はっ……、ぅん!!」

田淵「え、え、え」

エリナーゼ「っ……あ、はぁっ……んんっ」

サワサワ

エリナーゼ「はっはっ……あぅ、い……、くっ……ふぅ……!!」

田淵「え、え、え、え」

ゾロゾロ

田淵「え、え、え、え、え……」

ゾロゾロゾロゾロ

田淵「な、な、何で……こんなに……?」

ゾロゾロゾロゾロゾロゾロゾロゾロ

田淵「ちょ、ちょっと待ってぇ……」

ゾロゾロゾロゾロゾロゾロゾロゾロゾロゾロゾロゾロゾロゾロゾロゾロ

田淵「っ……だ、誰かぁ……」

ゾロゾロゾロゾロゾロゾロゾロゾロゾロゾロゾロゾロゾロゾロゾロゾロゾロゾロゾロゾロゾロゾロゾロゾロゾロゾロゾロゾロゾロゾロゾロゾロゾロゾロゾロゾロゾロゾロゾロゾロゾロゾロゾロゾロゾロゾロゾロゾロゾロゾロゾロゾロゾロゾロゾロゾロゾロゾロゾロゾロ
ゾロゾロゾロゾロゾロゾロゾロゾロゾロゾロゾロゾロゾロゾロゾロゾロゾロゾロゾロゾロゾロゾロゾロゾロゾロゾロゾロゾロゾロゾロゾロゾロゾロゾロゾロゾロゾロゾロゾロゾロゾロゾロゾロゾロゾロゾロゾロゾロゾロゾロゾロゾロゾロゾロゾロゾロゾロゾロゾロゾロ
ゾロゾロゾロゾロゾロゾロゾロゾロゾロゾロゾロゾロゾロゾロゾロゾロゾロゾロゾロゾロゾロゾロゾロゾロゾロゾロゾロゾロゾロゾロゾロゾロゾロゾロゾロゾロゾロゾロゾロゾロゾロゾロゾロゾロゾロゾロゾロゾロゾロゾロゾロゾロゾロゾロゾロゾロゾロゾロゾロゾロ
ゾロゾロゾロゾロゾロゾロゾロゾロゾロゾロゾロゾロゾロゾロゾロゾロゾロゾロゾロゾロゾロゾロゾロゾロゾロゾロゾロゾロゾロゾロゾロゾロゾロゾロゾロゾロゾロゾロゾロゾロゾロゾロゾロゾロゾロゾロゾロゾロゾロゾロゾロゾロゾロゾロゾロゾロゾロゾロゾロゾロ
ゾロゾロゾロゾロゾロゾロゾロゾロゾロゾロゾロゾロゾロゾロゾロゾロゾロゾロゾロゾロゾロゾロゾロゾロゾロゾロゾロゾロゾロゾロゾロゾロゾロゾロゾロゾロゾロゾロゾロゾロゾロゾロゾロゾロゾロゾロゾロゾロゾロゾロゾロゾロゾロゾロゾロゾロゾロゾロゾロゾロ
ゾロゾロゾロゾロゾロゾロゾロゾロゾロゾロゾロゾロゾロゾロゾロゾロゾロゾロゾロゾロゾロゾロゾロゾロゾロゾロゾロゾロゾロゾロゾロゾロゾロゾロゾロゾロゾロゾロゾロゾロゾロゾロゾロゾロゾロゾロゾロゾロゾロゾロゾロゾロゾロゾロゾロゾロゾロゾロゾロゾロ
ゾロゾロゾロゾロゾロゾロゾロゾロゾロゾロゾロゾロゾロゾロゾロゾロゾロゾロゾロゾロゾロゾロゾロゾロゾロゾロゾロゾロゾロゾロゾロゾロゾロゾロゾロゾロゾロゾロゾロゾロゾロゾロゾロゾロゾロゾロゾロゾロゾロゾロゾロゾロゾロゾロゾロゾロゾロゾロゾロゾロ
ゾロゾロゾロゾロゾロゾロゾロゾロゾロゾロゾロゾロゾロゾロゾロゾロゾロゾロゾロゾロゾロゾロゾロゾロゾロゾロゾロゾロゾロゾロゾロゾロゾロゾロゾロゾロゾロゾロゾロゾロゾロゾロゾロゾロゾロゾロゾロゾロゾロゾロゾロゾロゾロゾロゾロゾロゾロゾロゾロゾロ
ゾロゾロゾロゾロゾロゾロゾロゾロゾロゾロゾロゾロゾロゾロゾロゾロゾロゾロゾロゾロゾロゾロゾロゾロゾロゾロゾロゾロゾロゾロゾロゾロゾロゾロゾロゾロゾロゾロゾロゾロゾロゾロゾロゾロゾロゾロゾロゾロゾロゾロゾロゾロゾロゾロゾロゾロゾロゾロゾロゾロ
ゾロゾロゾロゾロゾロゾロゾロゾロゾロゾロゾロゾロゾロゾロゾロゾロゾロゾロゾロゾロゾロゾロゾロゾロゾロゾロゾロゾロゾロゾロゾロゾロゾロゾロゾロゾロゾロゾロゾロゾロゾロゾロゾロゾロゾロゾロゾロゾロゾロゾロゾロゾロゾロゾロゾロゾロゾロゾロゾロゾロ









田淵「誰か助けてくださあああああああああああああああい!!」





御子柴「何か……騒がしくないか?」

野球帽少女「およ? そうかな?」

御子柴「体育館裏から何か奇声が……」

野球帽少女「体育館裏……ま、まさか!?」

御子柴「何か心当たりでもあるのかい?」

野球帽少女「何言ってんのさ! 体育館裏といったら……告白――」

御子柴「行ってみるか」

野球帽少女「早いぃ! せめて最後まで……って、ちょっと待ってよ、御子柴さーん!」





御子柴「ここから声がしたんだ……が……」

野球帽少女「ホントに聞こえたのー、ってどうし……た、の……」

長嶋「」ピクピク

ビディ「」ピクピク

稲尾「」ピクピク

エリナーゼ「」ビクビク

川崎「」コフーッコフーッ

御子柴「ぎゃあああああああああ! 地獄絵図ぅ~!!」





――保健室

友「何はともあれ……どうも、ご迷惑をお掛けしました。わざわざ、運ぶのを手伝ってもらったし……感謝しきれないね」

御子柴「いや、というか……あんたは一体どこにいたんだよ」

友「私、危機察知能力には長けているから、すぐに避難したわよ」

御子柴「じゃあ、他の奴らも助けてやれよ……」

野球帽少女「あのー、お二人さん?」

御子柴「ん?」

友「はい?」

野球帽少女「看病手伝ってよ! ボク一人じゃ手ぇ足りないよ!」

友「ああ、ごめんなさい……御子柴さん、お願いできる?」

御子柴「ああ、別に構わないけど……」

ビディ「ウウウ……散々ナ目ニ合イマシタわ……」

長嶋「自我を失わなかっただけでも良かったよビディ! 元気出して!」

ビディ「長嶋さン……! アンナ、ヘチマヲシタ、ワタシヲ許シテクレマスカ……!?」

長嶋「もちろんさ! かの有名な偉人だってこう言ったよ……『つまづいたっていいじゃないか にんげんだもの』ってね!」

ビディ「!! ……長嶋さーン!!」ガバッ

長嶋「ビディー!!」ダキッ

稲尾「zzz……」

御子柴「……あれだけ元気なら、もう必要ないんじゃないか?」

友「まあ、あの三人は平気っぽいけど……問題は……」チラッ

川崎「……」

御子柴「川崎なぁ……ロクな目に合わないなコイツも」

友「ロクな目?」

御子柴「いや、何もないさ……アイツの看病しておけばいいんだな?」

友「うん、どうやら先輩とぶつかった時に頭を強く打っちゃったみたいでね」

御子柴「……そのぶつかった先輩とやらは現場にはいなかったけど……謝りもしないで逃げるのはどうかと思うな」

友「まあ、明日にでも探せばいいわ。私、ちょっとエリナーゼの様子見てくるから」

御子柴「……なあ、ソイツは大丈夫なのか?」

友「何が?」

御子柴「だって……起きるなりすぐにトイレに行くって言ってたし……顔も赤かったし……余程、具合が悪いんじゃないか?」

友「あー……まあ、そのー」

野球帽少女「鈍いなー、御子柴さん」

御子柴「な、何がだよ」

野球帽少女「相手が子猫とはいえ……集団で色んなところを貪られたんだよ?」

御子柴「だから? 体中、傷だらけになってんじゃないのか?」

野球帽少女「……まあ、そういうことにしておこうか」

御子柴「……?」

友「私は行ってくるから、よろしくね二人とも」

ピシャッ

御子柴「さて、と……あたしは川崎の看病をするから……お前は後の三人を頼んだ」

野球帽少女「えぇー、三人も押し付けてくるかねー……」

御子柴「軽傷なんだから別にいいだろ……ほら、行った行った」

野球帽少女「はいはーい……お三方ー? 容態はどうですかー?」

長嶋「全体的に獣の臭いがすること以外は大丈夫だよー!」

ビディ「子猫ニヨルトラウマガ、フラッシュバックスル以外ハ大丈夫デース!」

稲尾「zzz……」

野球帽少女「お元気そうで何よりなにより」

長嶋「ねぇねぇ、ところで彼女ー?」

野球帽少女「どうしたんです?」

長嶋「御子柴さんとはどんなカンケー?」

野球帽少女「え!? な、何でさ……?」

ビディ「体育倉庫デ……押シ倒シテマシタヨね!」

野球帽少女「い、いやそういう関係じゃないよ! 御子柴さんとは健全なお付き合いをですね……」

長嶋「ねーねー、どうなのー? 看病したされたの間柄として教えてよー?」

ビディ「何処マデ進ンデマスのー?」

野球帽少女「そういう事じゃないってばー……ホントにぃ」

キャッキャッ

御子柴「カーテンの向こう側がやたらと騒がしいな……」

川崎「……」

御子柴「えぇと、タオルタオル……」

川崎「……ぅ、ん」

御子柴「お、目ぇ覚めたかい?」

川崎「あ、あれ……御子柴さん? っ……ったぁ」

御子柴「あんまり動かない方がいいぞ。頭を強く打ったみたいだし」

川崎「ん……他の皆は?」

御子柴「隣で騒いでるぞ」

イイカラオシエロー! ダカラナンモナイッテー! オシエテクダサーイ!

川崎「良かった……」

御子柴「ほら、お前ももう少し寝てな」

川崎「じゃあもうちょっとだけ、横になろうかな……」

御子柴「うん……」

川崎「……」

御子柴「……」

川崎「…………」

御子柴「…………」

川崎「………………」

御子柴(あれ、会話が途切れた……どうしよう空気が重いな……)

川崎「……」

御子柴(まあ、大人しくしとけって言ったし……あたしから話題振るべきなのかな……? いや、それともこのまま眠らせておく方がいいのかな……)

川崎「……」

御子柴(うーん、どうしよう……どうしようか……)

考えに考えた結果、御子柴さんは……↓3

1 何か話題を振ってみる(話題は自由)
2 黙ってムネリンが寝付くのを見守る

御子柴(えぇーと、何か何か……)

川崎「……」

御子柴「……なあ、川崎」

川崎「うん? どうしたの?」

御子柴「えと、あのな……」

川崎「……うん?」

御子柴「あの褐色の子さぁ……」

川崎「褐色? ……久ちゃんの事?」

御子柴「そ、そう、アイツ……」

川崎(? 何で急に久ちゃんの事聞いてきたんだろう……?)

御子柴(何で急にこんな事言った!? 名字さえ知らない人間について何で聞こうと思った!?)

川崎「久ちゃんがどうかしたの……?」

御子柴「んー……そのー」

久のことについて御子柴さんは……↓3

1 家庭について聞いてみた
2 性格について聞いてみた
3 野球部に入部する経緯について聞いてみた
4 他の事を聞いてみた(自由)

御子柴「アイツってどんな性格してる?」

川崎「性格かぁ……うーん、あんまり深く考えたことはないけど……」

御子柴「……」

川崎「一言でいえば……マイペースかなぁ」

御子柴「マイペース……」

川崎「野球部の中でも一番大らかだし、親しみやすいし、滅多なことでは驚くこともないし……何だかんだで実は凄く大人っぽいなぁって感じるよ」

御子柴「へぇ……意外だ。見た目からしてちょっと天然っぽかったんだけど……」

川崎「あ、天然って言われたらそうかもね。放課後とかもよく居眠りしてしまって、後で友ちゃんに叱られるんだけどね……練習の時になったらもうケロっとしてるんだよ? 友ちゃんの説教喰らって平気っていう神経の図太さとか……すごく羨ましいんだよねー」

御子柴「ふーん……」

川崎「知り合ってそんなに月日は経ってないからあんまり偉そうな事言えないけど……これから先、もっといっぱい久ちゃんの事知っていきたいなぁ、って思ってるよ」

御子柴「そっか……」

川崎「もちろん、ビディも、エリナーゼも、友ちゃんも……そして長嶋さんとももっと仲良くなりたい……そして、野球をしたい!!」

御子柴「……仲良くなれると、いいな」

川崎「うん!」

御子柴「……フフッ」

ガラガラ

友「ただいまー」

御子柴「ん、おかえり」

川崎「おかえりー」

友「あ、ムネリン。気が付いたのね、もう平気なの?」

川崎「うん、御子柴さんの看病が効いたかもね」

御子柴「あ、あたしは何もやってないよ……」

川崎「エヘヘ……」

友「エリナーゼもやっと落ち着いたみたいで何よりね」

エリナーゼ「ご、ご迷惑を……ぉ、お掛けしましっ、た……」

御子柴「身体の具合は平気か?」

エリナーゼ「何とか……峠は、ハイ……」

御子柴「峠……?」

友「エリナーゼ、もう忘れていいから、ね?」

エリナーゼ「あ、は、は、ハイ……っ」

長嶋「あ、ねーねー、友ちゃーん!」

友「あら、長嶋さん。随分と元気になったね」

長嶋「ちょっと聞いてよー! イッちゃんの話ー!」

友「イッちゃん?」

ビディ「イッちゃント御子柴さントノ、馴レ初メヲ今聞イテマシテ……」

川崎「馴れ初め……?」

御子柴「はぁっ!? おい、お前! また、テキトーなこと言ったのか!!」

野球帽少女「ちょおぉ!? 違う違うって! 二人に乗せられてちょっと話を膨らませたっていうか……」

御子柴「何て……?」

野球帽少女「……屋上で一打席勝負したところで……」

御子柴「……」

野球帽少女「ボクが打ち負かして、その代償として御子柴さんがボクの愛じ――」

御子柴「ねつ造してんじゃねーか、バカタレ!」バシッ

野球帽少女「いったあ! だ、だから乗せられた結果がコレで……ちょ、痛い! ホント痛い! タンマだって!」

ビディ「叩カレテ痛ガッテイル反面、嬉シソウニ見エマスわ……」

友「歪んだ愛なのねぇ……」

御子柴「違うって!」

川崎「えぇと、そういうのは人それぞれだから、ね? ね?」

御子柴「川崎ぃ!? お前の認識は間違ってるから! 何もねぇからコイツとは!」

長嶋「じゃあ、後は若い二人の好きにさせてあげようか!」

友「ビディ、久をよろしくね?」

ビディ「ヒサー! 撤退デスわー!」

川崎「お邪魔しましたー……」

エリナーゼ「さ、さよなら……」

ガララ……ピシャッ

御子柴「あ……ちょっとぉ……」

野球帽少女「行っちゃったねー……御子柴さん?」

御子柴「ひ、引かれたのかなぁ……アレ」

野球帽少女「おーい……?」

御子柴「どうやって弁明すれば……せめて川崎だけでも……」

野球帽少女「御子柴さん……随分と川崎さんに執着してるねぇ」

御子柴「え……そ、そうか?」

野球帽少女「うん、何か他の人たちとは態度が違うというか……気に入ってるの?」

御子柴「べ、別にそういうことじゃない……けど」

野球帽少女「ふーん……そう、ふーん……」

御子柴「あ!」

野球帽少女「ん、どうかしたの?」

御子柴「また、言い出せなかった野球部に入ること……」

野球帽少女「ああ、そういえば言い逃しちゃったねぇ……まあ、明日にでも言えばいいんじゃないの?」

御子柴「誤解されたままで入部するのは……ちょっと、なぁ」

野球帽少女「全くもー! あー言えばこー言うんだから! ボクの言葉で決心が固まったんじゃないのー!?」

御子柴「お前の一言で揺らいでるんだよ!」バシッ

野球帽少女「ゴメンッ!!」





この日、ムネリンは安静の為、久は漁の手伝いで帰りました。長嶋さん、ビディ、エリナーゼも猫に負わされた傷を癒すために帰宅し、この日の練習はお休みすることなりました。










今日はここまで。おやすみ。

――5月2週・学校

キーンコーンカーンコーン……

長嶋「昼休み……かー、痛たたた……」

ビディ「ウウウ……切リ傷ガァ、染ミルゥ……」

友「ほーら、二人とも。早いところムネリン達と合流するよー?」

長嶋「むー……いいよね、友ちゃんは無傷で生還したんだから」

ビディ「ブーブー! 友ハ裏切リ者デス、薄情者デスー!」

友「はいはい、諸悪の根源が自分だってことは十分に反省した上で言ってるのねー?」

ビディ「……イジワルデスよー、友……」

友「早く行くよ!」

長嶋ビディ「はーい」





稲尾「それでねー、猫のお布団に横たわってた夢見たんだー」

川崎「いいなー、気持ち良さそう……」

エリナーゼ「……」ウンウン

友「みんな揃ってる?」

長嶋「ちゃんと六人揃っております! ……でも、友ちゃん。今日はどうするのさ?」

ビディ「勧誘ノアテハ無クナリマシタシ……、行キ詰マリマシタカ?」

友「田淵先輩を生け捕りにします」

川崎「怖いこと言いだした!?」

友「ムネリンを傷つけて……謝罪もナシに逃げた先輩の罪を、その身をもって償わせます」

川崎「大したことないから、別に大丈夫だよ……?」

友「それでも! 大事なチームメイトを傷つけられたのだから黙って見ている事なんてできないわよ」

川崎「友ちゃん……」

長嶋「むー、仮に先輩を生け捕りにしたところで……入部してくれるかなー?」

友「難しいわね、それは……何たって野球部の半分が苦手の対象だって言ってるし」

川崎「一体、三人とも何やったの?」

ビディ「フーム……」

稲尾「見当がつかないなー」

友「右に同じく」

川崎(本当かな……)

長嶋「よし、とりあえず全員で先輩を捜索だね!」

友「また、手分けして探しましょうか」

長嶋「はーい、二人組作ってー!」

↓2(長嶋・友・川崎・ビディ・稲尾・エリナーゼから二人ずつ選択して組を作る)





長嶋「って、この前と一緒のメンバーじゃんか! 二人組って言ったのにー!」

友「別にいいじゃない。ビディと久と長嶋さんって、相性良さげな構成だと思うし……色んな意味で」

長嶋「え、ホント? えへへぇ……そうかなー」

友「じゃあ、二人とも、探しにいこうか」

川崎「うん!」

エリナーゼ「……」

長嶋「よし、私たちも行こうか!」

ビディ「捜索、開始デスわ!」

稲尾「おー……って、あれー?」

長嶋「? どしたの久ちゃん?」

稲尾「あの後ろ姿さー、田淵先輩に似てるんだけどー」

ビディ「ム! サッソクエンカウント! 何処デスカー!?」

稲尾「あそこあそこー」

田淵「……」

ビディ「教師前デ、ウロツイテマスネー」

稲尾「他の一年の子がチラチラと見てビクついてるねー」

ビディ「話シテミルト面白イ人ナンデスケドネー。ヤッパリ、最初ハ怖イト思イマスわ」

長嶋「むー、学校内にいたのは良いけど、どうやって声を掛けようか……」

稲尾「追いかけてもすぐに逃げそうな気がするけどねー、どうしよっか、長嶋さん?」

長嶋「むー……」

考えに考えた長嶋さんは……↓3

1 声を掛けてみた
2 様子を見た
3 捕獲しに行った

長嶋「……ビディ、久ちゃんここはもう強硬手段に出よう」

ビディ「キョーコーシュダン……?」

稲尾「ほーほー?」

長嶋「いい? 私が行くから……」ヒソヒソ





田淵(昨日の事、謝んないと……麻宮によると教室はここで合ってるらしいけど……許してくれるかなぁ、頭強く打ったみたいだし……やっぱり、そう簡単には……)


ジリジリ……


田淵(放課後にまた来ようかな? い、いや、ダメだ! いっつもそうやって後で後でって……自分を変えるために身なりだって、髪型だって変えたのに、性格だけいつまで経っても変えれないなんてなぁ……)


ジリジリ……


田淵(昔っからそうだったなぁ……ドッジボールで相手の顔にボールを当てるんじゃないかとか、電車でお婆ちゃんに席を譲ろうとした時に大きなお世話になるんじゃないかと思って結局他の人が席を譲ったりとか、店で知り合いに会っても自分から声を掛けなかったりとか……何で、こうなんだろ私……)


ジリジリ……


田淵(だから後輩にも舐められんのかなぁ……。クラスでも誰一人として喋りかけてこないし……ずっとこのままになっちゃうのかなぁ……)


ジリジリ……


田淵(あ、泣きそうだ……ダメだ……こんな後輩がいっぱいいるところで……泣いちゃダメだ……こんなところで……)


ジリジリ……


田淵(まずいっ……何かの衝撃が来たら零れそうだぁ……っ、か、帰ろう。また後で謝れば――)

長嶋「確保おおおおおぉぉぉ!!」



ドガァッ!

田淵「んがふぅっ!?」

ズッシャー

ビディ「口塞ギ用ガムテープ! ペタペター!!」

田淵「――っ!?」

稲尾「両足、持ってー」

長嶋「テキトーなとこまで運ぶよー!」

ビディ稲尾「イエッサー!!」

田淵「~~~~~~!!」

ダダダダダ……





――空き教室

ビディ「ヤリマシター! 成功デース!」

稲尾「やったねー」

田淵「……」

長嶋「はあはあ……どうだった!? 桜庭ばりの低空タックルだったでしょ!」

ビディ「鮮ヤカデシタわー!」

稲尾「でも、後ろからやるのは危ないと思うよー?」

田淵「…………」

長嶋「ま、まあ、結果オーライだよ! こうやって捕らえることもできたし……」

田淵「………………」

稲尾「あ、ガムテープ取らないとねー」ビリッ

田淵「……………………」

長嶋「あ、あの! 急にこんなことしてすいません! でも、こうでもしないと先輩は聞いてくれないんじゃないかと思っての行動でして……!」

ビディ「ソ、ソウデスわ! ワタシ達ハタダ、田淵先パイト話シタクテ!」

稲尾「でもー、先輩は私たちとは話したくないって言うので」

長嶋「強硬手段に敢行した次第……です!」

田淵「…………………………」

ビディ「ソ、ソンナニ睨マナイデクダサイ、分カッテクダサイ!!」

稲尾「眉間にしわ寄せすぎると痕が残りますよー? 無理強いしたことについては反省してますけど……」

田淵「………………………………」

長嶋「せ、先輩……?」

ビディ「? サッキカラ反応無イデスわ……」

稲尾「生きてますかー?」

田淵「………………………………ぅ」

長嶋「う?」

田淵「うえええぇぇぇん……」

長嶋「あ、あれ……?」

ビディ「エ、エ!? ドウシマシタ!?」

稲尾「あー、やり過ぎちゃったのかもー……」

田淵「わあああぁぁん……」





一方その頃……

友「……そうですか、用事はそれだけです。失礼しました」

川崎「田淵先輩は結局いないか……」

友「そのようね。というか、田淵先輩の名前を出して疑問符を浮かべたような顔をしていたのを見ると、本当にクラスに浸透していないというか……」

川崎「な、何か不憫な人だね、田淵先輩。ハハハ……」

友「麻宮先生が言うにはフラフラ歩いてるらしいけど……もう、どうせなら場所も聞いておくべきだったわね」

川崎「先生も昼休みは何処にいるか分かんないしなぁ」

エリナーゼ「あ、あの……」

川崎「うん? どうかしたの、エリナーゼ」

エリナーゼ「誰かっ、来てます……よ?」

友「ん?」クルッ

御子柴「あ……」

川崎「あ……」

友「お……」

友「こんにちは、御子柴さん。昨日はどうもありがと、ね」

御子柴「ああ、別に……礼を言われるほど大層な事はしてないし……」

川崎「御子柴さん!」

御子柴「あ、川崎……その、具合はどうだ?」

川崎「うん! 一晩中グッスリ眠ったらすっかり元気になったよ!」

御子柴「ん、そっか……良かったな」

川崎「エヘヘ……御子柴さんが看病してくれたお陰かもね?」

御子柴「べ、別に、そんな事はない……と思うけど」

友「ところで……今日は一緒じゃないの?」

御子柴「一緒?」

友「ほら、昨日の彼女さん。長嶋さんはイッちゃんって言ってたけど」

御子柴「彼女じゃねぇってば!!」

友「あれ? 結構、仲良さ気な雰囲気だったけど?」

御子柴「あれを見てよくそんなこと言えるな……何というか、向こうからあたしの方に近づいてくるだけだよ」

友「それだけ?」

御子柴「それだけだって! 本当に何もねーから……」

友「ふーん……まあ、そういう事にしておこうかな」

御子柴「何か気に障る言い方だな……」

川崎「まあまあ……ところで御子柴さん、私たちに何か用事があるの?」

御子柴「え、ああ、えっと……入部の事で話があって」

川崎「あ! 決めてくれた!?」

友「ほう」

御子柴「結構悩んだりもしたんだけどさ、やっぱり……あたしの中で野球は切り離せないものだ、って思い始めて……」

川崎「うんうん」

御子柴「お前らに誘われたあの日から、ずっと考えて……振り払おうと思っても、やっぱり拭いきれなくて……」

エリナーゼ「……」

御子柴「それで……久しぶりにバットを握って素振りした時、何というか爽快な気分になってさ……今思えばそっから決心ついたのかもしれないけど――」

友「あー、はいはい。そこまで」

川崎「え、と、友ちゃん?」

御子柴「……?」

友「御子柴さん。今頃、野球部に入部する葛藤の話なんか私は興味ないよ」

御子柴「んな……!」

友「今、御子柴さんが話してるのは野球部に入部するか否かの話でしょ? だったら、ハッキリ言えばいいんじゃないかな?」

御子柴「む……」

友「葛藤の話を持ち出して同情でも誘おうと思ってた? 私は、まだカッコつけてる感じがするなぁ」

御子柴「か、カッコつけてなんか……」

友「自分に正直になったら? 思いの丈を吐き出したら、結構スッキリするよ?」

御子柴「むぅ……」

友「ほらほら……言っちゃえばいいんじゃない? 言ったら気持ちが軽くなるよ……?」

川崎「何か……怖いよ、友ちゃん」

友「改めて、質問するわね」

御子柴「質問された覚えはないけどな……」

友「御子柴さんは野球部に入るのですか? それとも断るのですか?」

御子柴「……」

川崎「……」

エリナーゼ「……」

友「……」

御子柴「…………」

川崎「何でそこで黙っちゃうの!?」

御子柴「ハッキリ言ったら、その……恥ずかしいんだよ……」

友「…………」ジーッ

御子柴「う……」

川崎「……」ジーッ

エリナーゼ「……」ジーッ

友「……」ジーッ

御子柴「……あー、もう」

川崎「お……?」

エリナーゼ「?」

御子柴「あたしは野球が大好きだ! 今も昔もこの気持ちは変わっていない! だから、野球部に入部させてくれ! お願いします!!」

川崎「おー!!」

エリナーゼ「……」パチパチ

友「うん、私達は歓迎するよ……よろしくね、御子柴さん」

御子柴「あ、うん……よろしく」

川崎「よろしく!」

エリナーゼ「よっ、宜しくお願いします……!」

友「にしても……」

御子柴「ん?」

友「わざわざ、あんな大きな声で宣言しなくてもよかったのに」

御子柴「……え?」

川崎「結構、目立ってたよね、ハハハ……」

ヒソヒソ ナニアレー シバイノケイコジャナイ? クスクス

御子柴「!! ……さ、最悪だぁ……っ」

川崎(しゃがみこんで顔隠しちゃったよ……)

エリナーゼ「……」ナデナデ

川崎(エリナーゼが慰めてる……でも、あの格好だと洗脳しているようにも見えるな……)

※エリナーゼはブルカを着用しています。

長嶋「あ、友ちゃーん!」

友「あれ、長嶋さん?」

川崎「どうしたの、そんな慌てて……?」

長嶋「緊急事態発生なんだよー!」

友「緊急? 一体、何が……?」

長嶋「とにかく一緒に来てー!!」

友「ちょ、そんな引っ張らなくても……」

川崎「ああっ、待ってよー! 御子柴さんはー!?」

友「二人に任せるからー!」

川崎「えー!?」

御子柴「恥ずい……っ」

エリナーゼ「……」ナデナデ

川崎「……」

ヒソヒソ ナニアレー メアワセチャイケナイヨー コワイ……

川崎(めっちゃ目立ってる……)





ガラッ

長嶋「友ちゃん連れてきたー!」

友「一体、何が……」

田淵「ううう……ぐずっ、……どーぜ、わだじなんかぁ……」

稲尾「よーしよーし、泣かないでくださーい」ナデナデ

ビディ「友ー、ヘルプデスわー……」

友「何をしたの、三人とも?」ギロッ

ビディ「チョオッ!? ソンナ眼デ睨マナイデクダサイ!!」

稲尾「何もやってない、よー……た、たぶん」

友「はぁっ……あれだけ、野球部に対して邪険に思ってるのに泣かしちゃうなんて……」

長嶋「な、泣かすつもりなんかなかったんだって! ただ後ろから低空タックルを決めこんだだけで……」

友「泣かすつもりがないのなら、先輩にタックルは決めこまないから」

長嶋「はい」

友「ビディも久も、あなた達が付いていながら……いや、付いていても一緒か」

稲尾「あれー? ひょっとして私たち、バカにされてる?」

ビディ「ヒョットシナクテモ、馬鹿ニサレテマス……」

田淵「えぐっ……っ、うぅ……」

長嶋「ともかく……先輩の機嫌は最悪なんだよ」

稲尾「どうにか泣き止まして……」

ビディ「野球部ニ引キ入レマショー!」

友「問題は解決策が見当たらないことなんだけど、ね」

三人「……」

田淵「ひっく……、うえぇ……っ」

友「うーん……どうしたものか」

長嶋「むー……」

田淵先輩を泣き止ませるために四人が出した答えは……↓2

長嶋「こうなれば食べ物の力を借りるしかない!」

稲尾「食べ物?」

長嶋「みんなが『これは美味しい』というものを持ち合って、それで先輩とティータイムをするんだよ!」

ビディ「ナルホド! 美味シイモノヲ食ベテ喜バナイ子ハ、イマセンわ!」

友「うーん、単純な作戦だけど……結構、イケそうね」

長嶋「そうでしょ、そうでしょー!?」

稲尾「でも、美味しいものを持ち出すってどうするのー? 昼休みだからといって、家まで取りに行くことはできないよー?」

長嶋「校内でも美味しいものはあるよ!」

友「というと……?」

長嶋「購買部さ!!」

友「購買、ね……確かに品揃えは良いっていうしね、この学校」

ビディ「ワタシ大至急、購買デ美味シイモノ、買ッテキマスわ!」

友「じゃあ、三人で一緒に行っておいでよ。私が先輩を見ておくから」

稲尾「友ちゃんは行かないのー?」

友「泣かせたのはあなた達の責任でしょ? 早く行ってきなさい」

稲尾「アハハ、反論できないや……」

長嶋「ようし! 二人とも購買部へレッツゴー!」

ビディ稲尾「おー!」

ガララッ……ピシャッ

友(でも、購買部って確か……この時間帯が一番騒がしい時だ、ってウワサで聞いたけど……言わなくてよかったんだろうか……)

田淵「ぐす……」





長嶋「……」

ビディ「……」

稲尾「……」

「おばちゃーん! チョコメロン一つー!」

「もう無くなったよ! おととい出直してきな!!」

「えー!?」「なんなの、それー!」「ここまで進んだのにー!」

「ちょっと、そこ順番守ってよー!」「あー! ポッケに入れた金券なくなってるー!?」

「誰だよ! 足踏んでる奴!」「どけってばー!」「ねー! 頼んだ奴と違うよー!」「うどん!? 蕎麦じゃない!?」

ワーワー! ギャーギャー!

長嶋「すごい混んでる……」

ビディ「購買場所ガ、物凄ク遠ク見エマスわー……」

稲尾「これは並んでたら昼休み終わっちゃうよー?」

長嶋「そ、そんなの困るよ! こうなったら順番になんてカンケーない! この群れを特攻していくよ!」

ビディ「ナ、長嶋さン! ルールハ、守ラナケレバイケマセンわ!」

長嶋「違うよ、ビディ! ルールと法律は破る為にあるんだよー!!」

ダダダダダ!!

ビディ「ナ、長嶋さーン!!」

稲尾「当たって砕けろー、私も行くよー!」

ダダダダダ!!

ビディ「……エーイ! 自棄デスわー!」

ダダダダダ!!

大量の女子の群れに入りこんだ三人。それぞれが狙う『美味しいもの』とは……

長嶋さんが美味しいと思うもの >>742

ビディが美味しいと思うもの >>744

久が美味しいと思うもの >>746

どら焼き

豆大福





ガラッ

長嶋「か、買ってきたよ……!」ボロッ

稲尾「何回も足を踏まれて、腕を噛まれたけどねー……」ボロッ

ビディ「ウウ……セッカク、傷ガ癒エタトイウノニ……」ボロッ

友「お疲れさま、それでお求めのものは買えたの?」

長嶋「その点は大丈夫! ちゃんと買ってきたから……じゃーん!」

友「これは……どら焼き?」

長嶋「かの有名な猫型ロボットも大好物! やっぱりこれが一番だと思うね!」

友「昔っから好きだったもんね、長嶋さん……久は何を?」

稲尾「これかなー」スッ

友「豆大福、ね……久も和菓子が好きなの?」

稲尾「いくら食べても飽きないからねー、これはー」

友「そっかそっか、で……ビディのそれは?」

ビディ「? カラフルケーキ、デスヨ?」

友「カラフルケーキって……名前は聞いたことはあるけど……これ、彩りが過ぎると思うんだけど」

ビディ「ソウデスカ? ワタシハ美味シイソウト思ウノデスガ……」

友「うーん……まあ、よしとしようか」

長嶋「お茶の方はスポーツドリンクしか用意できなかったんだけどいいかな?」

友「うん、それで代用しようか……さて、と……これで釣れるかな?」

長嶋「せんぱーい?」

田淵「ぅえ……?」

長嶋「泣かせてしまって申し訳ないと思ってます。これでも食べて元気出してくれませんか?」

田淵「あ、どら焼き……っ」

長嶋「好きですか、どら焼き?」

田淵「ん……っ」コクン

長嶋「じゃあ、どうぞ!」

田淵「……」モグモグ

長嶋「おいしいですか?」

田淵「……うまい」コクン

長嶋「飲み物いります? スポーツドリンクしかないですけど……」

田淵「いる……」

長嶋「今、開けますねー……はい、どうぞ!」

田淵「……」ゴクゴク

長嶋(ちょっと落ち着いたかな)

稲尾「せんぱーい」

田淵「……っ」ムッ

稲尾「うー、そんな顔しないでください……私の好きなものあげますのでー」スッ

田淵「大福……?」

稲尾「豆大福ですー……ひょっとして、嫌いですか?」

田淵「豆大福は……食べたことない」

稲尾「へぇー、そうなんですかー……食べてくれますー?」

田淵「……うん、いいよ」

稲尾「あーん」

田淵「え」

稲尾「口開けてくださーい、あーん」

田淵「……」

稲尾「……」

田淵「…………」

稲尾「…………」

田淵「……あ、あーん」

稲尾「あーん」

田淵「……」モグモグ

稲尾「味はどうですかー?」

田淵「……ん、うまいな」

稲尾「アハハ、そうですかー。気に入っていただけて嬉しいですー」

田淵「お、おう……」

ビディ「ジャア、次ハ、ワタシデスネ……」

友「いや、ちょっと待って、ビディ」

ビディ「モー、何ナンデスカ、友ー」

友「今、順調に先輩の機嫌を取り戻しにかかってる時に、その代物を持っていくのはやっぱりどうかと思うのよ」

ビディ「エー!? ジャア何デスカ! ワタシダケ、省ラレルトイウ屈辱デスカ!?」

友「そういう事は言わないけど……なるべく慎重にいくのよ? ね?」

ビディ「分カッテマス! 田淵先パイニ、インドヲ渡シテキマース!」

友「インドじゃなくて引導、ね。後、渡しちゃダメだから、絶対」

ビディ「先パイ!」

田淵「な、なんだよっ……」

ビディ「ケ、嫌悪感丸出シデスネ……コレヲドウゾ!」

田淵「何、これ……?」

ビディ「カラフルケーキデス! 食ベテミテクダサイ!」

田淵「こ、これを……?」

ビディ「ハイ!」

田淵「えっ、えと……食えんの、これ?」

ビディ「マア、色合イハ、見様ニヨッテハ凄惨タルヤデスケド……ゲテモノ程美味イ、ッテ言イマスし!」

田淵「え、い、いや……これは、その」

ビディ「……」

田淵「さすがに、ちょっと、これは……うん」

ビディ「アー……ソウデスカ。長嶋さント久ノモノは食ベテ、ワタシノハ食ベナイノデスカー……」

田淵「いや、あの……」

ビディ「嫌ワレテルノハ分カッテマシタケド、ヤッパリ拒否サレルノハ傷ツキマスネー……」

田淵「……」

ビディ「イヤー、別ニイイデスヨ? 何トナク、ドウイウ反応スルかグライ……ハハハ……」

田淵「……」

ビディ「……」ジワッ

田淵「あ……」

ビディ「ダ、ダメデスカネ? ヤッパリ……ッ」

田淵「……くれ」

ビディ「エ?」

田淵「そのケーキくれ」

ビディ「ハ、ハイ!」

田淵「……」ムシャムシャ

長嶋「おお! 食べたよ!」

稲尾「涙目で貪ってるねー」

友「問題は味なんだけど……どんな反応かな?」

田淵「……ケフッ」

長嶋「あ、全部食べた……」

ケーキを食した田淵先輩。その味は……↓3

田淵「……ぅ」

ビディ「ウ?」

田淵「うえええぇぇぇ……」

長嶋「す、凄い苦虫を潰したような顔になってるよ!」

稲尾「さらに怖い顔になっちゃったねー……うう、ゾワッとしてきた」

友「不味かったのかな……そういえば、ビディ。そのケーキの原材料って何?」

ビディ「裏面ニソレラシキモノが書カレテマスケド……ワタシは読ムノガ苦手デシテ……」

友「ちょっとパッケージ見せて」

ビディ「ハイ」

友「えーっと……」

『材料:砂糖、黒糖、蜂蜜、メープルシロップ、水飴、ブドウ糖、ショ糖、オリゴ糖、色んな甘味料etc,etc……』

友「商品自体が酷いよ、これ!」

ビディ「エ!? ソウナンデスカ!?」

友「商品名は一体……!」

『歯が溶けるほど甘い カラフルスイートケーキ ※食用ではございません』

長嶋「食用じゃないって書いてあるよー!?」

友「何で購買部でこんなもの売ってるのよ!」

田淵「おぅ……うぷ……っ、吐きそ……」

ビディ「アア! ガ、我慢ヲ~ッ! 飲ミ込ンデクダサイ! オ願イシマスわー!」

田淵「おぅっ、ええ、ぇぇ……」

稲尾「せ、背中摩りますねー」サスリサスリ

田淵「う、うお゛お゛お゛ぉぉ……」

友「ビディも何でよりにもよって、これをチョイスしたの!」

ビディ「ウウ……スミマセン……」





結局、吐き気を抑えきれなかった田淵先輩はトイレに駆け込みました。

ビディ「スミマセン、大変申シ訳御座イマセン」

長嶋「分かったから、頭上げてよー! 過ぎた事はしょうがないじゃんか!」

友「とりあえず、購買部には苦情の手紙を書く必要があるわね。物騒なモノを売っておいて、オッチョコチョイが買わない為にも」

ビディ「ウウ……」

友「何はともあれ、先輩があんな風になったのはビディの責任でもあるんだし、ちゃんと謝りなさい、ね?」

ビディ「分カリマシタ……」

長嶋「久ちゃーん! そっちの様子はどうー?」

稲尾「んー、ちょっと収まったかなー。先輩、気分はどうです?」

田淵「……もう、いい」

稲尾「じゃあ、出ましょうか?」

ジャー

長嶋「あ、出てきた」

友「先輩の容態は?」

稲尾「んー、さっきよりかは大分良くなったけどー……どうですかー?」

田淵「いいよ、もう……」

稲尾「そうですかー?」

田淵「ん、肩借りて悪かった」

稲尾「アハハ、構いませんよー」

気が付いてたら丸々2か月サボってたスマソ
ちゃんと続きは書くのでもうちょっとだけ待っててほしいです

待ってる人がいるのかどうかも分からんけど……

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