アルミン「恋をした瞬間だって確信したんだ」(261)

書き溜めながら投下します!

エレン「そうか」

アルミン「聞いてよ」

エレン「おう」

アルミン「異端者だってイジメられてた頃もさ…、女の子を可愛いなって思う事はあったんだ」

エレン「知らなかったな」

アルミン「女の子は皆可愛いと思ってた」

エレン「そうかぁ?」

アルミン「いくら悲惨な目に遭ってたってさ…生き物だから!人間だから!男だから!」

エレン「まぁ…な…」

アルミン「エレンだって巨人を駆逐したいと思って訓練してても、人との関わりは大事だろ?」

エレン「それはそうだろ?」

アルミン「この年になって気付いたんだよ…!」

アルミン「初めての感情…今までの人との関わりとはまったく違った…特別な関係になりたい…」

アルミン「そんな気持ちがあるって事に…!」

エレン「………」

アルミン「これが恋ってやつなんだ…!今までの、女の子をただ可愛いと思う感情とは違う!エレン!僕の心臓の音を聞いてみてくれないか!?」

アルミン「まるで外の世界について書かれた本を見つけた時のように…!!」

エレン(俺との夢より…大事なのか…?)

アルミン「ああ~眠れなそうだ~~~」

エレン(…でもこれでアルミンが調査兵団を諦めてくれるならいいか。俺が巨人を駆逐したら、一緒に壁の外へ…)

エレン「あ、ところで誰なんだよ?その初恋の相手は」

エレン「まだ訓練兵に所属してから一ヶ月もしないのに…」

アルミン「一目惚れ…ってやつなんだよ!!」

エレン「なんだよそれ」

アルミン「僕も信じられなかったんだけどね…さっき水を汲むために何人かで井戸の前に並んでたんだよ!」

アルミン「そして僕の目の前に……身長の低い僕の目の前に…っ!!!」

アルミン「僕より身長の低い子が並んでたんだ!!」

エレン「身長で決めたのかよ」

アルミン「それだけじゃないんだ!」

エレン(あぁ、身長も恋した理由には含まれるんだな)

アルミン「その子が振り向いた瞬間…呼吸が止まったんだ。いや…まるで時間が止まったかのように感じたんだ」

エレン「怖いなそれ」

アルミン「恐怖で息が止まるのとは違う、初めての感情で息が止まるなんて…どうかしたのかと思ったよ」

エレン「あぁ、どうかしてると思う」

アルミン「僕より少し明るい金髪…そして…暗がりでも分かったんだ…僕と同じ色の青みがかったグレーの瞳…」

エレン「青でいいだろ」

アルミン「聞いてよエレン!!」

エレン「お前のそんな嬉しそうな顔、久しぶりだな」

アルミン「僕は…この感情に、希望を抱いているんだ…!」

アルミン「恋をして、愛し合って、家族になり、子孫を残す…」

アルミン「人類…いや生き物全てと言ってもいい!この感情から生きる力が生まれるんだ!」

エレン(そう言えば…子どもって…)

エレン「家族になると…子どもが出来るのか?」

アルミン「夫婦になるとね…嫌でも分かる日は来るさ。ある程度はここでも学ぶだろうし…エレンだって男だから」

エレン「そんなもんか」

アルミン「きっと、突然だよ」

アルミン「何だか…あの子がいるってだけで、ここでの生活が楽しくなりそうだ…」

エレン「前向きなのは良い事だな」

アルミン「入団式ではかっこ悪いとこ見られてたかもしれないし、訓練頑張って強くならないと!」

エレン「そんな風に思えるなら良いものなのかもな。恋って」

アルミン「エレンが僕と同じ子を好きにならない事を祈るよ!」

エレン「だから誰なんだよ」

アルミン「とりあえずもう遅いし寝よう。今日も訓練で疲れたからね」

エレン「あぁ、そうだな。おやすみ」

アルミン「おやすみエレン」

アルミン(はぁ…可愛い子だったなぁ)

アルミン(今まであの子の存在を知らなかったのが勿体無いよ)

アルミン「ねぇ!本当に大丈夫かい!?」

エレン「大丈夫だって!」

アルミン「ちゃんと後ろも確認してよ!」

エレン「寝癖なんか無いって!いいから飯だ!!」

アルミン「うわぁっ!緊張する!どうしたらいいんだ!!」

エレン「本当にどうしたらいいんだよ!?」

アルミン「落ち着かないと…」

エレン「これから毎日こんなんじゃ困るからな」

アルミン「ごめん、分かったよ…行こう!」

アルミン「………っ」

エレン「何そわそわしてんだよ」

アルミン「何でも無い!」

エレン「……」

アルミン「………っ」

アルミン「やっぱり僕トイレに行って来る!エレンは先に行っててくれ!」

エレン「分かったよ。お前の分も運んでおくからな!」

アルミン「ありがとう!ごめん!」

エレン「何だよアルミンの奴…」

アルミン(近くに座ったりしたらどうしよう…!)

アルミン(食事なんてまともに出来る気がしないよ…)

アルミン(こんなんじゃ駄目だ…)

アルミン(だいたい向こうは僕の事なんて…)

アルミン(知ってたとしても入団式で教官に馬鹿にされた奴とか…死に急ぎ野郎といつも一緒にいる奴とか…)

アルミン(きっとそんなのだ…)

アルミン(意識してるのは僕だけなんだ…自然体でいないと…)

アルミン(よし…)

エレン「遅いぞアルミン」

アルミン「ごめん!」

ミカサ「エレンから聞いた」

アルミン「…え」

ミカサ「好きな人が出来たって」

アルミン「あはは…」

エレン「何だよ、隠す事でも無いだろ?だいたい誰なのかは俺も分からないし」

アルミン「こういうのは本人に伝わったりしたらまずいんだ。僕たち三人の秘密だよ」

エレン「何でまずいんだよ…」

アルミン「相手が僕の気持ちをどう思うかなんて分からないだろ?」

ミカサ「確かに、冷やかすべきでは無い…」

アルミン「ミカサには分かってもらえるね」

ミカサ「うん…」

エレン「何だよ…」

アルミン「とにかく人がいる場ではその話はしないで欲しいんだ」

エレン「おう、分かった」

ミカサ「応援してる」

アルミン「はは…どうこうなろうなんて僕なんかには無理な話だけどね」

ミカサ「そうでも無い。相手が分からないから…具体的なアドバイスは出来ないけれど…」

ミカサ「アルミンには良いところが沢山ある」

アルミン「ありがとう、ミカサ」

ユミル「よいしょっ」

クリスタ「お年寄りみたいだよ?ユミル」

ユミル「何だよ。いいから座れ」

クリスタ「ふふっ、はーい」

エレン「……!!」

エレン(アルミンの隣に…クリスタ・レンズ…だよな…?)

エレン(アルミンより低い身長…)

エレン(アルミンより少し明るい金髪…)

エレン(そして青みがかったグレーの瞳…)

エレン(なるほど…一目惚れするのも分かる顔だな)

アルミン「……」

エレン(アルミン…少し顔が赤いな…)

エレン(でも向こうから隣に座ってくるなんて…やったな!!)

ミカサ(エレンは何故微笑んでいるんだろう…)

エレン(昨日の夜はあんなに嬉しそうに話してたくせに…)

エレン(何か苦しそうだな…。まさか…またアルミンの呼吸と時間が止まっているのか!?)

アルミン(うわぁ…やっぱり可愛いな…)




アルミン(隣の黒髪の子は…、おっと!あまりジロジロ見ちゃ駄目だ)

アルミン(まだその段階じゃない)

アルミン(あくまでさり気なく…たまたま目に入りましたって感じにね)

アルミン(明るい時間に見ても可愛い…本当に何で今まで気付かなかったんだろう…)

アルミン(でも今は…沢山いる訓練兵の中で君をすぐに見つけらる自信があるんだ…)

ミカサ「アルミン…?」

アルミン「えっ!?」

ミカサ「動きが止まっていた…大丈夫?」

アルミン「う、うん!大丈夫!」

クリスタ「どうかしたの?」

アルミン「えっ!!?いや!!!何でも無いんだ!気にしないで!!」

ユミル「大丈夫だってよー。ほっとけほっとけ」

エレン(真っ赤だな)

アルミン(うわぁ…恥ずかしい…動きが止まるなんて意識しまくりじゃないか…)

アルミン(さっき、目…合ったな…)

アルミン(何でこんなに…引き込まれるんだ)

アルミン(…まるで今も見つめているかのように鮮明に思い出せる)

アルミン(目が合った…僕を見てくれたんだ…)

アルミン(…好き、だ)

アルミン(君の事何も知らないのに…)

アルミン(異性を好きになった事は無い筈なのに、これが好きだって感情なのは理解できる)

アルミン(不思議だな…。前にもあったのかな…僕が覚えて無いだけで)

エレン「良かったな」

アルミン「え!?見てたの!?」

エレン「まぁな…!でもあれは意識し過ぎだろ、あからさまに目合わせないようにしてさ」

アルミン「変に思われて嫌われたくないんだ…」

アルミン「エレン、くれぐれも言いふらしたりしないでね!」

エレン「分かってるって!お前にも細かい事聞いたりはしねぇよ!まぁ……アルミンが話したい時はいくらでも聞く」

アルミン「はは…、ありがとう。さすが僕の親友だ!」

エレン「当たり前だろ?」

アルミン(……どうにかなりたくない訳じゃない)

アルミン(少しでも親しくなれたら…)

アルミン(でも、僕なんかには高嶺の花だ)

アルミン(それに、一目見て好きになったせいで、性格も何も知らない。完全に外見で心奪われてる)

アルミン(僕自身は、強くないし…見た目だって男らしくない…)

アルミン(……でも)

アルミン(僕の存在を意識させる事は出来る筈だ)

アルミン(…その為にも、周りともっと打ち解けないと)

アルミン「クリスタ…レンズ…」

マルコ「うん、金髪で小柄な可愛い子だよね?そんな名前だったよ、確か。馬術一位の子」

アルミン「あ…そうだったかもしれない」

マルコ「アルミン、もしかして気になってるとか?」

アルミン(来た…。エレンとミカサには黙ってろなんて言ったけどね)

アルミン「あ…いや…僕なんかじゃ相手にされないのは分かってるんだけどさ…」

マルコ「僕は案外お似合いだと思うけどなぁ」

アルミン「そう…かな、頑張ってみるよ」

アルミン(クリスタ・レンズって言うんだ…名前まで可愛いな…)

アルミン(僕が今までどれほど自分の事で精一杯だったか分かるよ)

アルミン(馬術一位が誰かなんて気にもしてなかった)

アルミン(いつも自分の成績の悪さばかり気にして…)

アルミン(……)

アルミン(よし、名前が分かったら後は簡単だ)

アルミン(クリスタに近くて、僕ともそれなりに話せる女子…)

アルミン(ミカサはどうだろう…きっと協力はしてくれるだろうけど…)

アルミン(幼馴染の女の子ってだけで後々トラブルになる可能性が無いとは言い切れない)


アルミン(…昔から一緒にいて特別に仲の良い女の子の存在は、最近知り合ってから恋人になった女の子からしたら良いものではない)


アルミン(あ…恋人になれるかなんて分からないのに。考え過ぎか…)

アルミン(…サシャに声かけてみよう)

アルミン「サシャ」

サシャ「あ!アルミン!これはですね!皆の食べ残しであってけっして夕食の分の食材では…!」

アルミン「相変わらずだなぁ…」

サシャ「えへへ…」

アルミン「それはそうと…いきなりで悪いけど、サシャに相談があるんだ」

サシャ「私に…ですか?」

アルミン「うん…クリスタって子、知ってるかな」

サシャ「知ってるも何も!神様ですから!!!」

サシャ「よく話しますよ!」

アルミン(サシャはミカサとも仲良いし、交流の幅も広い。良い人選だったみたいだ)

アルミン「クリスタって…可愛いよね」

サシャ「はい!私もそう思います!!」

アルミン(嫌われるのを怖がるな…。今の段階ではとりあえずどんな形でも意識させればいい。)

アルミン「恋人とかいたりするのかな…」

サシャ「いないでしょうね」

アルミン「え!?即答!!?」

サシャ「クリスタには恩人様がいますからね…」

アルミン「恩人様…?」

サシャ「ユミルですよ!」

アルミン「あぁ…ユミル」

アルミン(聞いた事はあるな…しかも最近聞いたような…)

サシャ「ユミルがいつもぴったりくっついてますからね…クリスタを好きになる人は多いと思うんですが、告白したり、言い寄る男は見た事無いです」

アルミン(あ…、黒髪の子かな…)

アルミン「ユミルって怖いのかな?」

サシャ「…はは……」

アルミン「………そっか」

とりあえずここまでです!
レスくださった方ありがとうございますっ!

(何でだよお前ら…何でだよ…ホモ、好きだな本当に…)

投下します!

アルミン(まぁ…、クリスタ本人が重要だからユミルは関係ない)

アルミン「サシャ…さり気なく、僕の事を知ってるか…知ってたらどう思うか聞いて欲しいんだ」

サシャ「アルミンはクリスタが好きですか?」

アルミン「…っ!気に…なるんだ」

サシャ「そうだったんですね!でも恩人様という壁が…」

アルミン「24時間一緒って訳ではないだろ?一人の時にさ…今日の夕食分けるから!」

サシャ「!!?任せてください!!」

アルミン「今サシャが食べてるやつが僕の夕食だ」

サシャ「」

アルミン「よろしくね!」

エレン「どこ行ってたんだよアルミン」

アルミン「ちょっとね」

エレン「食後すぐ動くのは駄目だって言うけどさ、暇だよな」

アルミン「あぁ、そうだね」

アルミン(サシャ上手くやってるかな!?何て答えるんだろう!!うわぁっ!!怖い!!)

アルミン(いや、今の段階はフラれたって構わない)

アルミン(むしろそこからが勝負だ)

アルミン(本当に告白するまでは、極力他人の関係を保つ)

サシャ(ユミルは…いないか。まぁ…トイレまでべったり一緒では無いんやし)

サシャ「クリスタ!私とお話ししましょう!」

クリスタ「普通に話しかければいいのに」

サシャ(笑顔が眩し…っ)

サシャ「入団してからそろそろ一ヶ月になりますね!皆の名前は覚えられましたか?」

クリスタ「んー、よく話す人ならね…」

サシャ(どうやって切り出すか…)

サシャ「よく話す人ですか!私はミカサとエレン、アルミンとよく話すんですが…」

サシャ「クリスタはこの三人の事知ってますか?」

クリスタ「知ってるよ!目立つよね。成績優秀なミカサ、座学一位のアルミン、そして死に急ぎ野郎なんて呼ばれるエレン」

クリスタ「三人は幼馴染なんでしょ?」

クリスタ「確かにサシャはよく一緒にいるよね!」

サシャ(アルミンの事は知っている、と)

サシャ「アルミンなんかはよく食事を分けてくれるんです!クリスタと同じ神様です!」

クリスタ「アルミン優しそうだもんね」

サシャ「…優しいですよ!」

サシャ「恋人にするならアルミンですかね~…」

クリスタ「サシャって恋愛とか興味あったの!?」

サシャ「失礼な!!……ところで、アルミンってどう思います?」

クリスタ「…?なんで?」

サシャ「…えーと、他の女子から見たらどうなのか気になりまして!」

クリスタ「優しそうだし、一生懸命だな…って思うよ?私には無い強さがあるんじゃないかな…」

サシャ「ほほう…」

サシャ「なるほど…!よく分かりました!」

サシャ「だそうです」

アルミン(僕の事知ってたんだ…!それにそんな嬉しい事…)

アルミン(でも今の時点だと僕がクリスタに好意がある事には気付いてない)

アルミン(思ったよりサシャは隠すのが得意だったみたいだ)

アルミン「脈はありそうかな」

サシャ「脈…ですか?」

アルミン「恋人になれる可能性はあるかな、って」

サシャ「今の段階じゃ何とも言えませんね」

アルミン「確かに」

アルミン「なら僕がクリスタを気にかけてるって伝えてくれないか?」

サシャ「えっ!?」

アルミン「さり気なく」

サシャ「さり気なくですか…」

アルミン「パンもあげるよ」

サシャ「任せてください!」

アルミン(あくまで好意を分からせるだけ…)

アルミン(そして僕は徹底してそんな素振りは見せないようにするんだ)

ミカサ「アルミン、すぐに座り込むと余計に苦しくなる」

アルミン「っはぁ…うん…分かってる…さ…」

エレン「キツイよな…兵站行進」

アルミン「僕が…体力…ないっ…だけだ…」

ミカサ「走り切ったのだから、体力が無い訳じゃない…」

エレン「そうだ。歩いたり、挫折して開拓地に戻る事を選んだ奴もいるしな」

アルミン(もっと、強くならないと…開拓地には戻りたくない)



アルミン(エレンとミカサ……クリスタと同じ兵士でいたい…)

アルミン「それで…例の件は…」

サシャ「さり気なく言いましたよ!」

アルミン「ありがとう!…何か言ってたかい?」

サシャ「顔を真っ赤にしてましたよ!ふふふっ!」

アルミン「!!!それでそれで!?」

サシャ「慌てないでください、他の人に聞かれます!」

アルミン「あ、ごめん…」

サシャ「ふふふ!」

アルミン(真っ赤になった顔見たかったなぁ…)

サシャ「話した事無いのに…何でだろう、でも…そんな風に思われるなんて凄く嬉しい!」

サシャ「って!!言ってましたよ!!」

アルミン「うわぁーっ!!本当にっ!?本当に本当っ!?」

サシャ「本当に本当ですよ!!このこのーぅ!!!」

アルミン「わぁっ!やめてよサシャっ!くすぐったいなぁ!」

エレン「何だ…?何かあったのかこの二人は」

ミカサ「耳打ち…仲が良い」

エレン(クリスタは結構離れた席だ。まぁ、アルミンの隣にはサシャがいるからな)

クリスタ「……」

エレン(クリスタがアルミンを見たぞ!アルミン…他の女子とそんなに仲良くしてていいのか!?)

サシャ「早くください!」

アルミン「約束だったからね」

アルミン「はい。どうぞ」

サシャ「わーい!アルミン大好きです!」

クリスタ「……?」

ユミル「おい、食べないのか?」

エレン(クリスタの表情が少し歪んだ!!まさか……)

エレン「妬いてるな…」

ミカサ「うん。今日は蒸かした芋じゃなくて焼いた芋。調理法を変えたところで芋に変わりはないのに」

アルミン(これも作戦の内だよ)

アルミン(自分を好きだと知った相手が何故か他の女子と仲良くする…)

アルミン(あれ?私が好きなんじゃなかったの?)

アルミン(それなのに何で他の女子と…)

アルミン(あれ…?何で私そんな事気にしてるんだろう、向こうが私を好きなだけなのに…)

アルミン(そしてここでさり気なくクリスタを見る)

クリスタ「……」

アルミン(あれ、何ともないなぁ…見てなかったのかな?)

アルミン(もしかして僕の事意識してない?)

アルミン(そうだとしたら逆効果じゃないか…!)

アルミン(まさかサシャ…パン欲しさに僕に嘘を…!?)

アルミン(……焦るな、大丈夫だ)

アルミン(きっと心の中は葛藤してる筈だ。ほら…心なしか不機嫌そうな顔に…)

クリスタ「はぁ…」

アルミン「ぁ……」



サシャ「アルミン?」

エレン「どうした、いきなりサシャの方に顔向けて」

ミカサ「凄い勢いだった」

サシャ「顔色悪いですよ…?」

アルミン「疲れて…疲れたから気分がね!悪いみたいだ!」

ミカサ「今日は早めに寝た方がいい」

エレン「大丈夫か…?」

アルミン「うん。大丈夫、ごめん」

エレン「寝れそうか?」

アルミン「うん、すぐ眠れそうだ」

エレン「あんま無理すんなよ?おやすみ」

アルミン「ありがとう、おやすみエレン…」

アルミン「……」

アルミン(眠れる気がしない)

アルミン(絶対嫌がられてる)

アルミン(迷惑だ…って表情だった…)

アルミン(目が合った瞬間)

アルミン(……あの真っ直ぐな目に馬鹿にされた気がした)


アルミン(何故か、先に目を逸らされるのが怖くて、自分から思い切り目を逸らしちゃったけど…)


アルミン(この先、クリスタと恋人になる未来なんて無いのかな)

アルミン(ユミルかぁ…)

アルミン(サシャが恩人様って言ってたけどクリスタの恩人って事なのか?)

アルミン(話した事も無いのに脈があるかもなんて…)

アルミン(鏡見れば分かるだろ)

アルミン(僕なんかじゃ…見た目だけで恋なんてされない)

アルミン(……諦めればいい)

アルミン(今まで彼女の事なんか知らなかったんだ)

アルミン(一目惚れなんかしなかった事にすればいい)

アルミン(悔しいな)

アルミン(サシャの話を聞いて舞い上がって、作戦なんて言ってこそこそして…)

アルミン(男らしくない…真っ正面からぶつかろうとしない)

アルミン(ただの臆病野郎だ)

アルミン(誰がこんな奴好きになるもんか…)

クリスタ「サシャ…」

サシャ「んん…クリスタ…?」

クリスタ「しー…」

サシャ「はい…しー…ですね…」

クリスタ「起こしてごめんね…」

サシャ「いえ…どうかしました?」

クリスタ「アルミンが…私の事好きって、嘘だったのかな…」

サシャ「そんな嘘つきませんよ!」

クリスタ「あっ、小声で…!」

サシャ「食事の時だって、クリスタが顔真っ赤にして喜んでたって言ったら…」

クリスタ「え!話しちゃったの…!?」

サシャ(あ、言っちゃった、もういいわ眠いし)

サシャ「アルミンに相談されてましたからね、クリスタの気持ちが知りたいとか、気持ちに気付いて欲しいとか」

クリスタ「だから耳打ちで…」

サシャ「報酬に食事を分けてもらいました」

クリスタ「そういう事だったんだ…」

サシャ「嘘だったら嫌でしたか?」

クリスタ「え…?」

サシャ「ふふ…、わざわざ起こして確認するなんて」

クリスタ「あ…だって…」

クリスタ「嬉しかったから…その、もし嘘だったら何だか…」

サシャ「アルミンの事意識しちゃってますね~」

クリスタ「もう…っ」

サシャ「二人が仲良くなれるように、私がお手伝いしましょう!」

クリスタ「え…!?」

アルミン「本当に…?」

サシャ「本当です!クリスタがちゃんと話してみたいって言ってました!」

アルミン(嬉しいけど…昨日の表情からして…)

アルミン(まだちゃんと告白してないのにフラれるんだろうな)

サシャ「いきなり二人きりだと緊張してしまうという事で、私も付き添いますよ!」

アルミン「…うん、分かったよ」

アルミン(何がフラれた後が勝負だ。目線ひとつで既にボロボロじゃないか)

アルミン(こんなに気持ちに影響があるなら、恋なんかしたくなかったな…)

クリスタ「あ…!」

サシャ「私の事は気にせずにどうぞ!」

アルミン(怖いよ)

アルミン(見れない…)

アルミン(怖い…?恥ずかしい…のかな…)

アルミン(胸が痛い、顔が熱くて…見られたくないんだ)

アルミン(どうせ嫌われてるなら何も怖くない筈なのに…)

クリスタ「アルミン」








アルミン「クリスタ…」

クリスタ「そ、の…ちゃんと話すのは…初めてだよね!」

クリスタ「その…サシャから大体聞いてて…」

サシャ「おやおや固まってますねぇ~アルミン!」

クリスタ「サシャ!からかったりしちゃ駄目だよ…!」

クリスタ「それで…私もアルミンと話してみたいって思ってたから…」

アルミン「クリスタ?」

クリスタ「え…はい」

アルミン「はは…」

アルミン(そういう事か…)




アルミン「これからは沢山話そうね」

サシャ「??」

サシャ「良かったですねー!アルミン」

アルミン「うん。じゃあ…皆で戻ろうか」

クリスタ「うん……?」

サシャ「………」

アルミン「…クリスタって、本当に可愛いね」

クリスタ「へっ!?ぁ、ありがとう…!」

アルミン「あはは」

サシャ「アルミン…?」

アルミン「サシャも、ありがとうね」

サシャ「いえ…」

クリスタ(落ち着いてるなぁ、アルミン。私が子どもっぽいのかな…)

書き溜めここまで!また夜に投下します!レスありがとうございましたっ!

レス嬉しいです!見てくれてありがとう。
投下します!

クリスタ「私が隣でもいいかな…?」

アルミン「どうぞ」

アルミン「グラス危ないから先に置かせて」

クリスタ「あ、ありがとう…!」

エレン「ん…?」

エレン「えっ」

ミカサ「どうしたの?エレン」

エレン「触れていいのか分からない」

ミカサ「触れる?何が?」

エレン(たった数日で上手くいったのか…!?アルミン…!)

エレン(いったい何があったんたよ…)

クリスタ「それでね、その時ユミルが…」

アルミン「うんうん」

サシャ「良い感じ……ですね」

エレン「何で急に仲良くなってんだよ」

エレン「いつも一緒にいる…あの…身長の高い…ソバカ」

ユミル「なぁ、もう少しそっちに寄ってくれよ」

エレン「は?」

ユミル「クリスタ!朝早くいなくなったと思ったら…」

ユミル「おい、そっちに寄れって。クリスタの横が塞がってるから前に座りたいんだよ」

エレン「何だよ席ぐらいで…!」

ユミル「悪いな、クリスタとサシャに話があるんだ」

エレン「分かったよ…」

ユミル「サシャ…お前な…」

サシャ「パァン!!!!」

ユミル「おい」

サシャ「パ…パン!!!ですね!!!」

ユミル「チッ…」

クリスタ「もうユミル…どうしたの?」

ユミル「お前こそニヤニヤしてどうしたんだ」

クリスタ「ニヤニヤなんかしてないでしょっ!」

アルミン「あはは」

クリスタ「アルミン…」

アルミン「なんか……お腹いっぱいだな」

アルミン「サシャ、残り物でいいなら…あげるよ」

サシャ「本当ですか!頂きますね!!」

ユミル「お前…男が口付けたやつだぞ…。抵抗とかないのか?」

サシャ「??そんな事言ってられないですよ!!!」

クリスタ「……っ」

クリスタ「ゎ」

クリスタ(私が…!私も……)

アルミン「……」

サシャ「わ?」

クリスタ「何でもないっ!」

ユミル「……」

アルミン「じゃあ…僕、ベルト巻き忘れてたから」

エレン「おう」

クリスタ「あ…」

クリスタ(あれ……?)

サシャ「クリスタ…?」

アルミン「……っ」

アルミン「またね、クリスタ!」

エレン(まだ恥ずかしいんだな…アルミン。当たり前か)

クリスタ「…!!うんっ!また…!」

アルミン「……」

ユミル「……」

ユミル「クリスタはあいつが好きなのか?」

クリスタ「!!!」

クリスタ「ユミル…!何で…っこんな人が沢山居る所でそんな…」

ユミル「はいはい。それで…どうなんだ?」

サシャ「……」

クリスタ「正直…気になってはいる…かな」

ユミル「今までそんな素振り無かっただろ?何でいきなりそうなるんだよ」

クリスタ「だって…私の事…」

エレン(アルミン…いつの間にか告白してたのか!?)

ミカサ「エレン、どうしよう。ついて行けない」

エレン「ミカサ、耳かせ!」

ミカサ「!!!」

ミカサ「うん…」

エレン「アルミンは…クリスタに一目惚れして…」

ミカサ「クリスタだったの?」

エレン「そうだろ!見れば分かるだろ!」

ミカサ「そう」

エレン「そして、クリスタもアルミンが気になってる」

ミカサ「それは分かる」

エレン「あのな…恋し合ってる二人は、恋人になるんだ。そして…愛し合って…何か…子どもが出来るんだ」

ミカサ「子ども…!?まだ訓練兵に所属したばかりでそんな」

エレン(たぶんこれで合ってるな)

ユミル「クリスタ、ちょっと来い」

クリスタ「何なのユミル…」

サシャ「早く戻らなかったら二人のパンが無くなりますからね!」

ユミル「すぐ戻るから取っとけ馬鹿」

サシャ「うぅ…冗談じゃないですかぁ…」






ユミル「それで?好きだって思われてるから自分も相手を好きになるって?」

クリスタ「そんな言い方しないでよ!」

ユミル「気持ちを受け入れて、そしたらそれはお前の中では良い事になるのか?」

クリスタ「良い事…って…」

ユミル「そうだろクリスタ」

ユミル「相手が誰だってお前は断れない」

ユミル(近寄る奴は脅かして来たが…あのチビは完全に見落としてたな…)


ユミル「怖いんだろ?悪く思われたり、嫌われたりするのが」

ユミル「優しくて、人の為に自分を犠牲に出来る。それがお前の描く『クリスタ』なんだろ?」

クリスタ「何…、分からないよユミル…」

ユミル「無理してるって言ってるんだよ」

クリスタ「もうっ!してないってば!!」

ユミル「…本当に頑固な奴。」

クリスタ「ユミル…私はまだ、好きなのかどうかは分からないよ…」

クリスタ「でも…アルミンの気持ちを知った時ね…」

クリスタ「心臓が大きく一回……」

クリスタ「あの…全身が心臓になったみたいにね!ドクンって!」


クリスタ「今までは沢山いる訓練兵の中の一人だったのに、私の事好きなんだ…って思うと気になって目で追っちゃって…」


ユミル「分かった」

クリスタ「え…?」

ユミル「サシャに食われる前に戻るか」

クリスタ「あっ!頭ぐしゃぐしゃにしないでよ!」


ユミル(アルミン…って奴の成績次第か…。クリスタを憲兵団に連れていけるなら文句は言わない)

アルミン(僕が悪い)

アルミン(人に頼ってばかりで)

アルミン(自分で行動しなかったから…)

アルミン(クリスタ・レンズ)





















アルミン(君じゃないんだよ……)

夜に投下するって言ってたのにフライングした!とりあえずここまで!

>>90
ほほう
>>68-70の流れで、クリスタにフラれた、または、クリスタ好きだと思ってたのが勘違いだと自覚したのかな、とは思ったけど
これで本当はユミルやサシャが好きって話なら不自然だし、単に「何か想像と違ってた」って程度なのかなぁ
アニとクリスタじゃ印象違いすぎて人違いなんて考えにくいし

>>96-97さん
話のだいたいの内容は初めから決めていたので、もし続きを読んでも「いや…わからないな…」って感じましたら、それはただ単に私の文章力が無いだけですwwとにかく無事完結させるのを目標に頑張ります!

皆が早くライナーと結ばれる事を祈ってるよ!
投下します!

アルミン(皆が思う、小柄で、金髪の青い目をした可愛い子はクリスタ)


アルミン(サシャが協力してくれて、僕を意識してくれたのはクリスタ)


アルミン(僕の気持ちを知って赤面し、喜んでくれたのはクリスタ)


アルミン(僕がサシャと仲良くしてるのを見て嫌な気持ちになってたのはクリスタ)


アルミン(僕が心の中で、何度もあの子に呼びかけてた名前はクリスタ)


アルミン(あの子を見つめてる間も僕を気にしていたのはクリスタ)



アルミン(最低だ)



アルミン(エレンは…僕があの子と目が合った事に良かったなって言ったんじゃなくて…クリスタが隣に座った事に対して言ってたんだ)

アルミン(そしてユミルはあの黒髪の子じゃなくて、身長の高いソバカスの方)


アルミン(僕があの子に向けてたつもりのくだらない行動のせいで…)


アルミン(クリスタは僕を気にかけて、本当は間違いで伝わった好意に対しても前向きだ)


アルミン(好かれていると聞いたのに、そんな素振りは見せず、おまけに他の女子と仲良くしている)

アルミン(まさに完璧に出来てただろうね。フリなんかしなくても実際好きじゃなかったんだから)


アルミン(実は間違いだったんだ)

アルミン(そんな事言えるのか?僕が勝手に早とちりして巻き込んだのに…)

アルミン(クリスタだって可愛いじゃないか…可愛いさだったらあの子より…)

アルミン(それに僕と仲良くなろうとしてくれてる…)


アルミン(だいたい…あの子は僕の好意も何も知らない状態であんな嫌そうな目で僕を見たんだ…)


アルミン(拒絶、だよ。見るな、って……)


アルミン(一目惚れしたのだって、もしかしたらクリスタに恋するためのただのきっかけだったんじゃないか?)


アルミン(どう考えたって、これで良かったじゃないか。運良く可愛いくて優しい子と恋愛出来るんだ)

アルミン(いや…)

アルミン(…僕は恋愛がしたかった訳じゃない…)

アルミン(恋人が欲しかったって訳じゃ無いんだ…ただあの子と…)


アルミン(でもきっと…一目惚れなんて、一時的なものだ…)


アルミン(クリスタと仲良くなって…これから好きになっていけばいいじゃないか…)

アルミン(あんなに可愛い子…なかなかいないよ)

アルミン(……僕があの子に見惚れてぼーっとしてた時だって…)

アルミン(心配して声かけてくれたし…)


アルミン(そう言えばあの時、クリスタがソバカスの子をユミルって呼んでたじゃないか…!)


アルミン(こんなに周りが見えなくなってたなんて…)


アルミン(夢を見過ぎていたんだ。恋なんか全然良いものじゃない…)


アルミン(馬鹿になるただの病気だ…)

エレン「ガスの補充は終わったか?」

アルミン「あぁ、僕は終わったよ」

トーマス「使い過ぎないようにしないとな」

ナック「皆集まってる?」

ミリウス「いや…まだ…」

エレン「おい!ミーナ!一人遅れたら皆遅れるんだぞ!」

エレン「本当に巨人が来た時にそんな調子じゃ…まったく」

アルミン「あはは…」

ミーナ「あ…っ!ちょっと待ってよ!」

アルミン「……!」

アルミン(そういえばミーナって……)



エレン「先が思いやられるな」

ミーナ「ちょっとー?怖い事言わないでよね、班長!」

ナック「はは、エレンが上手くまとめてくれよ?」

ミリウス「アルミンもいるし大丈夫さ!」

トーマス「皆これからよろしく!」

ミーナ「あっ、紅一点だよ!優しくしてね!」

エレン「同じ班になったからには単独での勝手な行動は…つつ…つつむ…駄目だからな!」

アルミン「エレンが一番心配だよ…。皆、よろしくね」

アルミン(訓練兵に所属して一ヶ月、ある程度の実力が分かってきた今)

アルミン(成績を元に、それぞれの実力をバランス良く組み合わせた班に分けられた)


アルミン(あの子の事を見たり、考えたりしないようにしてきたのに…)


アルミン(ミーナは、僕がユミルだと勘違いしていた黒髪の子だった)

アルミン(この後に及んで、まだあの子の名前を知りたいなんて思ってる)

アルミン(何がそんなに気になるんだ、僕は)

アルミン(クリスタはあれからもよく話しかけてくれてるのに)

アルミン(罪悪感を感じる)

アルミン(もしクリスタが本気で…、こんな中途半端な僕を好きになってしまったら…)

私、今でもライナーの可能性信じてる人の事好きだよ。皆早く掘ってもらえるといいな。

これからペース落ちるかもしれないけど、投下します!

エレン「アルミン、お前…さ」

アルミン「何?」

エレン「俺からは聞かないなんて言っといてあれだけど…」

アルミン「あぁ……いいよ。何だい?」

エレン「相変わらず恋ってやつには希望があるのか?」

アルミン(言ったなぁ…そんな事)

アルミン「………そうだね、相変わらず…」

アルミン「あの子の事を考えると…心臓が掴まれたように苦しくなるよ」

エレン「それが希望かよ?」

エレン(クリスタと上手くいってないのか?)



アルミン「いっそ現実で近付く事が出来ないなら…妄想の中で彼女と幸せになろうかな、なんてさ」

エレン「」

アルミン「いや、冗談だよ?」

エレン「大丈夫かよアルミン…。こういうのは二人の問題なんだろうけどさ…」

アルミン「いや…二人も何も…」

エレン「クリスタは今日もいつも通りだったろ?」

アルミン「あぁ…クリスタ。そうだね」

アルミン(エレンには…本当の事相談したい…)

エレン「…?」

アルミン「いや、」

アルミン「胸にしまっておく恋って言うのも…自分だけの宝物みたいで良いのかもね」

エレン「は?……何言ってんだよ」

エレン「………は…?」

エレン「……なぁ、アルミン、あまり遠くに行かないでくれよ」

アルミン「エレンこそ何言ってるんだ…」

エレン「アルミンが言ってる事…全然理解出来なくてさ…」

エレン「この世界は俺が知らない事ばかりで覆われてて、だけど俺が知らない事を皆が知っててさ…」

エレン「俺だけ取り残されてるんじゃないか…って」

エレン「そしたら」

アルミン「分かった」

アルミン「大丈夫だよ、エレン。壁の外の世界も、恋心も全部自分で感じて、そして知るんだ」

エレン「その時は…お前も一緒だよな?」

アルミン「恋についてはさすがに」

エレン「何でだよ…一緒に同じ恋を感じて知るんじゃないのか…?」

アルミン「……」

アルミン「まだ早いかな」

エレン「何だよ、分かんねぇよ…」

エレン「一緒に恋して愛し合って子供が産まれるんじゃないのかよ…」

アルミン「エレン、近い将来に今の発言を思い出して死にたくなるのは君だよ」

面白い。話がしっかりしている。何作か書いているのかな?

うん。ライナーの事…まだ諦めて無かったんだな…。尊敬に値する。ではこれでどうだ?

>>127さん 普段は絵ばっかです!

投下します!

ライナー「おい、アイツ…」

エレン「ん?」

エレン「ああ…アニか。またうまい事サボってるみたいだな」

エレン(いつも怖い顔してるんだよなぁ…)

ライナー「おいアニ」

エレン(うわ…睨んでるよ)

エレン(怖過ぎるだろ)

ライナー「お前みたいな不真面目な奴に…兵士としての在り方を思い出させてやるよ」

アニ「………はぁ…」

ライナー「教官の頭突きで、ただでさえ低い身長を縮められたくないなら真面目にやれ…」

エレン「は?何だよその言い方…」


アニ「………」



エレン(あっ、いつもの比じゃないくらい怖い)

アルミン(!何だ今の音…)

アルミン(エレン…?何で倒れて…)

アルミン「………」

アルミン(なんで)

アルミン(いや…いいじゃないか別に)

アルミン(…エレンと並ぶと)

アルミン(更に小さ…)


アルミン「………」


アルミン(自分が嫌になるな本当に)

ジャン「おい、よそ見なんかしてる余裕あるのか?」

アルミン「…!いや……ごめん。もう一回だ」

アルミン(あ…エレンの口に手が)

アルミン(何だあの技)

アルミン(僕より…小さいのに…)

アルミン(いいな、エレンは)

アルミン(……いや、何考えてるんだ。蹴られるのなんて嫌だよ)

アルミン「……っ」

アルミン(もし僕が、ライナーと組んで…倒せるぐらい強かったとしたら…あの場にいたのは…)

アルミン(妄想なんかしてる場合じゃない。だいたい僕じゃ…)


ジャン「おい!これじゃ練習にもなんねーな!まぁ、こんな点数にならない訓練じゃその方が都合が良いけどよ」

アルミン「あ…っ!クソ…」

アルミン(練習相手にもならないだろ…)

アルミン「……」

エレン「いてぇ…」

アルミン「あ…、派手にやられてたね」

エレン「あいつ凄いよ…」

アルミン「……っ」

エレン「俺にも出来ないかな…」

アルミン「あのさ」

エレン「ん?」

アルミン「あの子って…何て名前だっけ」

エレン「お前…本当に自分の成績しか確認してないんだな」

エレン「あいつは今の時点でも成績優秀者5位位内に入る奴だぞ」

アルミン「っっ!??」

アルミン「………そっ」

アルミン「うなんだ」

エレン「アニだよ」

アルミン「アニ」

エレン「あぁ、アニ・レオンハート」

アルミン「アニ…」

エレン「悔しいな…クソ…」

アルミン(アニ)

アルミン(アニって言うんだ)

アルミン(凄い)

アルミン(名前を知っただけなのに)

アルミン(感動してる)

アルミン(知ったところで関係が変わるわけでも無いのに)

アルミン(紛れもなく今)

アルミン(幸せって気持ちなんだと思う)

アルミン「……」

サシャ「ん…?何穏やかな顔してるんですか?」

アルミン「んん…?いや…はは」

ユミル「気色悪いな」

クリスタ「そんな事言わないで!」

ユミル「何だ?お前に言った訳じゃないのに…何で自分が言われたみたいに怒るんだ?」

アルミン「………」

クリスタ「アルミンの事悪く言われると、私が嫌なの!」

サシャ「おーーー!!?言いますねクリスタ!!」

エレン「こんな人前で…バカ夫婦だな」

クリスタ「ちょっとー!恥ずかし」

アルミン「エレンッッ!!!!」

クリスタ「っ!?」

アルミン「そんな言い方されたら、誤解されるよ…困るんだ、そういうの」

エレン「あ…何だよ、何か変な事言ったか?」

ミカサ「………エレン…あなたはアルミンとクリスタに馬鹿なんて言える成績なの?」

クリスタ「あ…ばか…って、ね?えへへ…」

アルミン「……」

アルミン「クリスタを馬鹿にするなんて許せないからね」

クリスタ「アルミン…」

サシャ「そんな…アルミンはそんな事で怒ったりなんか…しないですよね…?へへ…」

クリスタ(きちんと向き合うようになってから…何の進展も無いなぁ…)

クリスタ(アルミンの方から気にかけてくれたのに…)

クリスタ(バカでも、夫婦って言われて嬉しかったのに…)

クリスタ(アルミンは……)

ユミル(成績も座学以外が駄目なら見た目も中身も駄目。見守る必要は無いな)



ユミル「すぐ戻るから、先に寝とけ」

クリスタ「…ん、分かったよ」

ユミル「寂しそうな顔するなよ」

クリスタ「え…そんな顔してたかな…」

ユミル「今もしてる」

クリスタ「あのねユミル…私、何だか分からないけど…寂しいみたい」

クリスタ「心臓が無くなったみたいなの…穴が…空いて」

ユミル「馬鹿、そんなんだったら死んでるよ」

クリスタ「私…気付いて」

クリスタ「たよ…」

ユミル「……」

クリスタ「アルミンが……私の事なんて見てない事くらい…」

ユミル「……」

ユミル「…なら、もう良い事はしなくていいだろ」

見てみたいけど、作者がいやなら我慢する。ただ、この後の
展開は、切なくなるのかな。楽しみにしてます。乙。

クリスタ「ユミル…、分かってるくせに」

ユミル「…馬鹿」

クリスタ「私…っ私が」

ユミル「いいって!話さなくていい」

クリスタ「吐き出したいんだよっ!!私…っの事、好きだって!!そう聞いたのに!!ねぇ!妾の子の私を!!」

ユミル「おい…頼むから…」

ユミル「やめてくれよ…」

クリスタ「でも、やっぱり違ったんだ…!クリスタでも愛されないんだ…!!!」

クリスタ「何でっ!?何で私の方が好きになってるの!!?どうせ捨てられるのにっ!!」

ユミル「クリスタ…そんな言葉聞きたくない…」

クリスタ「最初からそうだった!!サシャに頼み事してっ!私が気になるなんて言った後にわざとらしくサシャとベタベタしてたの!!!」

クリスタ「私……からかわれてたんだよ……」




ユミル(アルミンはともかく、サシャの方はいくら意地汚くても…クリスタを傷つける真似はしないだろ)

ユミル(あいつの心変わりか…?でも私が見落とすくらいだ、元からそんな素振りは見せてなかった)


ユミル(クリスタの事を知ってる奴…だったり?)


ユミル(いや、幼馴染と三人で入団してきてるんだ。子供だしいくら頭が良くてもあの体力じゃ見張りなんて出来ないか)





ユミル「あ?」

ユミル「何盗み聞きしてんだよ」

クリスタ「!?」


アルミン「!!」

アルミン「あ……クリスタの声が…聞こえて…」




クリスタ「……っ!」

ユミル「おいおい、また変な期待させるつもりか?」

クリスタ「……」

アルミン「それは…」

アルミン(さっきのクリスタの話を聞いたら……もう…無理だよ…)

アルミン(何で……)

ユミル「まぁいい、私はお前に用があったんだ」

アルミン「何で僕みたいな…最低で卑怯で…」

ユミル「!?」

アルミン「弱くて情けなくてカッコ良くもないし男らしくもない…こんな…!」


アルミン「こんな奴…」


アルミン「何でそんなに泣くほど好きになれるんだよ!?」




クリスタ「………っ!」

クリスタ「私だって…アルミンが思ってるほど優しい子なんかじゃないよ!?」

クリスタ「私の事何も知らないくせに…!」

クリスタ「自分の事そうやって卑下して悪く見せようったって」

クリスタ「私からしたらアルミンが悩んでる事なんて砂粒よりも小さく感じるよ!!!!」

アルミン「何…っ」

ユミル「お前らもう騒ぐな」

クリスタ「…っ」

アルミン「何が」

アルミン「クリスタに僕の何が分かるんだよ!?」

アルミン「両親は!?生きてるんだろ!?家族がいるんだろ!?」

アルミン「何を自分が一番辛いみたいに言ってるんだ!!」

アルミン「君は結局、自分の事しか考えて無いんだろ!?」

クリスタ「……!!!!」

ユミル「いい加減にしろって」

アルミン「触らないでくれ」

ユミル「お前さぁ…?」

アルミン「……っ」

ユミル「弱いくせに口ばっか生意気だよな」

アルミン「生意気?それは君がそう感じただけだろう、ユミル」

アルミン「僕は思った事を言っただけだ」

ユミル「くふ…っ」

アルミン「!?」

ユミル「自分に好意があるって分かっててクリスタに怒鳴り散らしたんだろ」

クリスタ「…もう戻ろう」

アルミン「何が言いたいのか分からないよ」

ユミル「お前さ…馬鹿にしてるんだよ、クリスタの事を」

クリスタ「やめて、ユミル」

アルミン「知らないくせによく言う」

ユミル「今お前が私に強がって見せるのも」

ユミル「クリスタがいるからだ」

ユミル「人気もあって容姿も良い、そんな子が自分を好きでいる」

ユミル「クリスタを泣かせられる自分に酔ってるんだよ」

アルミン「…意味が…っ」

クリスタ「聞きたくないよっ!!!」

クリスタ「もういい…」

ユミル「あぁ、行くぞ」

ユミル「お前がクリスタを突き放さなかった理由は自分が一番分かってるよな?」

アルミン「……」

ユミル「じゃあな、自分の事しか考えてないアルミンさん」




アルミン「うん、じゃあね」



アルミン(僕がクリスタを傷付けないようにって…悩んでた事も知らないくせに)


アルミン「……っ」

アルミン(だけど結果的に、傷付けただけだった)

アルミン(顔を上げて、クリスタと目が合った時に)

アルミン(あれ?ごめん…クリスタって別な子の名前だと勘違いしてたんだ…ってさ)

アルミン(言っていれば、クリスタだってあそこまで辛そうな顔しなかった筈だ)

アルミン(笑い話に…なったかも知れないのに)

アルミン(あの時少しでも、下心が無かったとは言えない)

アルミン(苦しい)

アルミン(クリスタにあんな酷い事…言うつもりなかったのに…)

アルミン(ちっぽけな僕の自尊心を守るために)

アルミン(口から出任せを言うのは僕の悪い癖だ…)

>>139さん
完結出来たら載せてみたいと思ってます!

とりあえずここまで!

うーん…感情(というか気持ち)を優先すべき時に理屈で考えすぎちゃって
その結果、ボタンの掛け間違いが1段だったのが3段くらいになった感じ

頭の良いダメミンだなぁ

その時点では、まだ「クリスタ」って名前だと誤認した段階で、別に彼女(アニ)の交友関係とか知らないだろうし
だからまず、自分の知り合いである女の子、という条件で仲介役を探してる
で、サシャに声をかけて「クリスタ(本当はアニ)知ってる?」と聞いたわけだけど、サシャが「クリスタ(本人)知ってる」と答えるのは当然>>27
アルミンにしてみれば、ここで「知ってる」と言われたら本人確認できたようなもんだろうし、ここで「クリスタってどの子?」とか聞く方が変
ここが決定的なズレの始まりじゃないかと思う

このクリスタは確かに被害妄想っぽい
原作準拠だと、誰にも言ってない妾の子って過去を持ち出して愚痴るのは違和感ある(ユミルは訓練兵になる前から知ってるが本人から聞いたわけではない)
でもクリスタがメンヘラになる可能性は十分にあったと思うから、このSSではそうなのかも?


とりあえず、クリスタはうちのイケミンが幸せにするんで

完結してから、何がテーマで何でこのキャラを選んだかあとがきみたいなのはしてみたいと思います!!レスありがとうございました!
(雰囲気が変わっててビビってしまった。ホモ軍団帰って来て)
投下します!

アルミン(僕が嫌われるのは構わないんだ)

アルミン(クリスタは完全に被害者なんだし)

アルミン(それなのにまるで悪者みたいに言っちゃったな……)


アルミン(だいたい何で僕を好きになれるのかって聞いただけなのにクリスタも熱くなり過ぎなんだよ)


アルミン(向こうから離れてくれたんだ。こんなに都合の良い事無いじゃないか)

アルミン(これで堂々と)

アルミン(アニを好きでいれる…)

アルミン(クリスタみたいに笑顔で話しかけてくれなくたっていいさ)

アルミン(姿を見れるだけで…、幸せなんだ)


アルミン(そんな風に思えるのは、僕がそれだけアニを好きって事なんだから)


アルミン「……」



アルミン(何だかイライラする)

クリスタ『お疲れ様、アルミン』

アルミン『………うん、ありがとう…』

クリスタ『えい!』

アルミン『冷たっ』

クリスタ『気持ち良いでしょ?』

アルミン『あ…本当だ』

クリスタ『良かった…』

クリスタ『アルミン』

アルミン『…うん?』

クリスタ『えへへ…、呼んだだけだよ?』

アルミン『………』


アルミン(やめろやめろやめろ。思い出すな)

アルミン(何なんだよ)

アルミン(僕はどこまで最低なんだ)

アルミン(僕ってこんな…?)

アルミン(そうだ…アニ…、アニだ…)

アルミン(僕は、一目で君の事を…)

クリスタ『あ!おはよう!』

アルミン(…やめてよ)

クリスタ『アルミン、元気…無いね…』

アルミン(君じゃ無いんだ…)

クリスタ『最初からそうだった!!』

アルミン(うるさい)

クリスタ『私……』

アルミン(だいたいマルコが…)

クリスタ『からかわれてたんだよ……』



アルミン「………っ!」

アルミン「ぅ……っ…」

アルミン(ごめん。ごめんねクリスタ)

アルミン「ぅあ……くそ……」

アルミン(関係無かったのに)

アルミン(ごめんね、泣かせてごめん。傷付けてごめん)



アルミン(君の優しさに甘えて)

アルミン(冷たく接した事もたくさんあった…)

アルミン(何だか良い男になった気でいて…)

アルミン(僕はアニを想い続けながら…)

アルミン(君を側に置こうとしてたんだ…)

アルミン(サシャが怯えるのがよく分かった…)

アルミン(ユミルは、まるで子供を窘めるみたいに)

アルミン(僕の心を見透かして、呆れながら笑った…)

アルミン(自覚があった訳じゃ無かったけど…)

アルミン(確かに、ユミルの言う通りだったよ)




アルミン(君に想われて得意気になってたんだ…)

アルミン(だって皆から可愛い、優しい…って人気のある君が)



アルミン(僕を好きなんだから)

アルミン(そうだ…)

アルミン(気付いてたよ)

アルミン(僕は君に好かれるのが怖かった筈なのに)

アルミン(心のどこかで)

アルミン(優越感に浸っていたんだ)


アルミン(君がもう僕に笑いかけてくれないのが悲しいんじゃない)




アルミン(クリスタが…今までどんな気持ちで僕に話しかけてきたのかって考えると…)

アルミン(僕が悪いのに)

アルミン(辛くて)

アルミン(可哀想で可哀想で)

アルミン(もう…嫌だよ…)

アルミン(何だよ恋って)



アルミン(何で我慢したり傷付けたりしなきゃいけないんだ…)

アルミン(だいたい両想いになったら何があるんだ?)

アルミン(まだ子供で、おまけに訓練兵)



アルミン(恋が生きる力を生むなんて)



アルミン(僕は間違ってた…)

クリスタ「……」

ユミル「もう寝るぞ」

クリスタ「私何であんなに取り乱したんだろう…」

ユミル「お前って実は熱い奴だったり」

クリスタ「違うよ…分かってるんでしょ?」

ユミル「……いや、分からない」

クリスタ「私、ムキになってたのかも」

クリスタ「私と話すといつも元気無くなって…だから私がもっと頑張って元気にしなくちゃっ、て」

クリスタ「でも…さすがに毎日そうだと…私が話しかける事に困ってるんだなぁって気付いちゃったよ」

クリスタ「嫌だったの。だって私…何かした覚えが無かったから」

クリスタ「理由も無く…存在するだけで嫌がられてるみたいで」

ユミル「…『クリスタ』ですら受け入れられないってか」

クリスタ「……好かれたくて来た訳じゃないのに」

ユミル「まぁ…、色々とおかしいだろ今回の事は」

ユミル「それよりもどこから話を聞かれてたかだ」

クリスタ「………」

ユミル「自分自身が嫌で存在まで消そうとしたお前が」

ユミル「何自分であんな事言ってんだよ」

クリスタ「ユミル…」

ユミル「妾の子の自分のせいにしたかったんだろ」

ユミル「嫌な事ばかり本当の自分に押し付けるなよ」

クリスタ「……」

ユミル「ほら…いつまでも便所に閉じこもってんな」

クリスタ「……うん」




アニ『え?』

アルミン『駄目、かな…』

アニ『ううん…いいよ…』

アルミン『本当に…?』

アニ『抱き締めてくれる…?』

アルミン『…好きだよ』







アルミン「んん…っ」



アルミン「ぁ……?」

アルミン「」

エレン「アルミン……どこ行ったんだよ」

マルコ「水汲みなんじゃないか?」

エレン「あぁ、そういや当番か。でも随分早いな」







アルミン(……精通した)

アルミン(夢精したんだ)

アルミン(声も話し方も知らないのに…アニの夢を見て)

アルミン(何で、こんな時に、気持ち悪い)

アルミン(嫌だ、嫌だよ)

アルミン(気持ち悪い)




アニ「邪魔だよ、あんた」

アルミン「……」

アニ「こんな所で洗濯…?どきなよ」

アニ「私も水汲むんだから」

アニ(並ぶの嫌で早く来たのに…)

アルミン「っあ……」

アニ「は?」

アルミン「……っ」

アニ「……」

アニ(本当、変な奴…)

アニ「邪魔」

アルミン「……っ!」

アルミン(何も言えなかった…)

アルミン(え?何考えてるんだ……僕、おかしいな)

アルミン(昨日までクリスタの事で泣いてたのに)

アルミン(……そうだよ、恋なんかくだらないんだ)

アルミン(クリスタの気持ちも考えろよ…)

アルミン(………)




アルミン(そんなの関係無いよ)



アルミン(いくら頭の中で否定したって、心臓が激しく脈打ってるんだ)

アルミン(好きなのはどうしようもない。感情を支配できるならこんなに悩まないよ)

アルミン(夢とはいえ、かなり影響はしてるみたいだ…)

アルミン(クリスタと話しても…こんなにドキドキしないのに…っ)

アルミン(声…聞いちゃった…)

アルミン(もっと聞きたい…)

アルミン(何か…)

アルミン(仲良くなるにはどうしたら…っ)



アルミン「っ…あのさ」

アニ「……何?」

アルミン「昨日の対人格闘訓練の時……凄かった…ね!」

アニ「…そう」

アルミン「……っ」

アルミン(口数が少ないのか…)

アルミン「あの…っ」

アニ「さっきから……私に何か用があるの?」

アルミン「あ……」

アニ「……」

アルミン(真っ正面から…)

アルミン(ぶつからないから駄目だったんだ)

アルミン「可愛い…なって」

アニ「……は?」

アルミン「思ってて……」

アニ「………」

アニ「何言ってんの?」

アルミン「ずっと見てたんだ、君の事」

アルミン「僕は君の事が」

アニ「…聞いてられない」

アニ「鬱陶しいよ」

アニ「いつも人の事コソコソと見てきて」

アルミン「……っ」

アルミン(バレてた…)

アルミン「好きなんだ!!!」

アニ「………」

アルミン「アニ…」

アルミン「コソコソしないから、君に話しかけても」

アニ「あんたが持ってるの」

アルミン「……!」

アニ「寝巻きと下着」

アルミン「……そ…の」

アニ「いい年して…」

アニ「……」

アニ「何震えてるの?」

アルミン「分からない…」

アルミン「君に鬱陶しいって言われて…こんな…情けないところを見られて…」

アルミン「恥ずかしくて逃げたいのに…」

アルミン「君が好きで仕方ない…」

アニ「………」

アニ「もう…いい?」

アルミン「アニ…!」

アニ「…しつこい」

アニ「おかしいよあんた。いきなりそんな事言って」

アルミン「だから…」

アルミン「君の事が知りたいんだ!!」

アニ「……呑気…呆れるよ」

アニ「あんたさ…あの死に急ぎ野郎といつも一緒にいるよね」

アニ「何でそんな恥ずかしい事言えるの?…お友達に何て思われるだろうね」

アニ「あんたの頭の中は女とどうこうしたいってそればかりなんじゃないの?」

アニ「正直…あんたの気持ち悪い妄想の種にされてるのかと思うとゾッとするよ」


アニ「邪魔、どいて」


アルミン「諦めないよ…」

アニ「…迷惑」

アルミン「君に嫌われてたって…僕が君を好きなうちは諦めない」

アニ「嫌われるように、努力するよ」

アルミン「……っ好きだ」

アニ「……」










アルミン「うわぁ……」

アルミン「う……嫌だ………」

アルミン「死にたい、死にたい」

アルミン「恥ずかしいよ、つら…苦しい…っ」

アルミン「うわぁ…っクソっ…嫌だ嫌だ」

アルミン(吐きそうだ!!!)

アルミン(無かった事にしたい…)

アルミン(悔しい悔しい悔しい)

本当はもう少し葛藤があってもよかったかなーとは思ったんですが、あまりずるずるやっても完結出来なくなりそうだったので!
とりあえずここまで!

ちょこちょこ書き溜めてるんですが忙しくてなかなか進まずすみませ
ん!レスくださった方ありがとうございます!少しですが投下しますっ!

アルミン「………」

アルミン(これ干して戻ろう)

アニ『ゾッとするよ』

アルミン「……」

アルミン(水、汲まないと)

アルミン「………」





アルミン(胸のあたりが苦しい…。理解出来ないよ)

アルミン(恋って…感情なんじゃないのか?何で体まで痛く感じるんだ…)

アルミン(あれくらいで…死にたくなるなんて)

アルミン(恋がもたらすのは希望じゃなくて絶望なのか?)

アルミン(でももし…)

アルミン(アニが僕を好きになってくれたなら…)

ユミル「あー、いたいた」

アルミン「…ユミル…僕に用?」

ユミル「まぁな」

アルミン「クリスタは居ないんだね」

ユミル「昨日の今日で気まずいんだろ」

アルミン「そうだよね…」

ユミル「……まぁ、それはいいとして」

ユミル「昨日、何を聞いた?」

アルミン「え?」

ユミル「クリスタが泣き喚いてた時だよ、いつから聞いてたんだよ。正直に言え」

アルミン「…正直、あまりにも泣いてるからよく聞き取れなかったんだけど…」

アルミン「サシャと僕がからかったとかそんな…」

ユミル「あっそ、じゃあな」

アルミン「何だよ…」

アルミン(どうせ僕の悪口言ってたんだろ…)

マルコ「あ!ほら、アルミンが戻って来たよ」

エレン「アルミン、今日の兵法講義さ…隣に座らせてくれ!」


アルミン「エレン…」

エレン「何だ、もう着替えてたのかよ」

アルミン「……エレン」

エレン「どうした…?」

アルミン「僕…失恋したんだ…」

エレン「は?」

アルミン「フラれちゃった…」

エレン「え…おい…クリスタと何か…」

アルミン「違う…」

アルミン「僕が一目惚れしたのはアニなんだよ…っ!!」

マルコ「えっ」

エレン「」

エレン「お前クリスタと付き合ってたんじゃないのかよ」

マルコ「これって…」

アルミン「エレンたちが勝手に勘違いしただけだよ」

エレン「否定してなかっただろ…」

アルミン「……」

エレン「なんだよそれ…」

アルミン「もういいんだ。全部終わったから」

マルコ「僕が…クリスタだって言っちゃったから…」

アルミン「いや、僕がちゃんと確認しないで…そう思い込んでたのが悪いんだ」

エレン「…は?名前を勘違いして、それで何でクリスタとよく一緒にいるようになってたんだよ」

エレン「ちゃんと説明しないと…分かんないだろ?」

アルミン「………」

アルミン「とにかく、クリスタとは何でもないんだ。もう恋なんてくだらない事に現を抜かす事もない」

アルミン「アニにもフラれたしね…」

エレン「……」

アルミン「ただ…それだけ言っておきたくて」

エレン「……」

エレン「…お前がそう言うなら…いいよ分かったよ。うるさく聞かない」

マルコ「本当に悪かった、アルミン。アニも確かに綺麗だけどあの時は」

アルミン「あの情報だけで分かる人の方が少ないよ…僕こそごめんね」

アルミン(…よし)

アルミン「ミーナ、隣いいかな?」

ミーナ「あっ!珍しいね…!助かるよー、兵法なんて覚える事あり過ぎてさぁ…」

アルミン「はは、確かに。ミーナはどこに入団希望なんだっけ?」

ミーナ「そりゃあ正直言えばさー……」


アルミン(真っ正面から気持ちは伝えたんだ。アニ、君には正直腹が立ったよ)

アルミン(僕との会話で、エレンの事を少なからず気にかけている事は分かった)

アルミン(多くにおいて僕は君にもエレンにも劣る。これは事実だ)


アルミン(だけど君にも悔しい思いをさせてあげるからね)


アルミン(絶対に)

エレン「何だよアルミン!!隣に座れないだろ!」

アルミン「ごめんねエレン、でも遅れて来たせいでどちみち隣同士で空いてる席無かったしさ」

ミカサ「エレン、あなたの席は取ってある」

エレン「あー、悪いな」

ミカサ「当然の事をしたまで」

アニ「……」

ベルトルト「……」

ベルトルト「アニ、こっちに座れるよ」

アニ「どうも」

ベルトルト(他人行儀だな…仕方ないけど…)

エレン(アルミン…アニに一目惚れしてたのか…)

アニ(何なの…?)

エレン(………うわっ!睨まれた……やっぱり怖い顔じゃねぇか…)




ミーナ「あ~…はいはい。納得!」

アルミン「もう、ちゃんと分かってる??」

教官「お前の座学への取り組みは流石だな、アルレルト…」

アルミン「あ…!すみません!講義が終わってるのにいつまでも…ミーナ、そろそろ戻ろうか」

教官「構わない。今日は配給品が来るまでは備品の整備も出来ないからな」

教官「お前たちが勉強したいのであれば、だが」

アルミン「で…ではお言葉に甘えて…」

教官「はは、お前も座学の教官が向いてるかもしれないぞ?」

教官「それでは先に戻るからな」

アルミン「はっ!」

ミーナ「はっ!」

アルミン「……」




ミーナ「ちょっと…アルミン!!せっかく自由時間なのに勉強っ!?」

アルミン「いや…」

ミーナ「え?」

アルミン「せっかく二人きりだし、何か話そうか」

ミーナ「うわ~…教官聞いてたらショック受けるだろうね」

アルミン「まぁ、たまにはさ!」

ミーナ「同じ班だしね~」

アルミン「でしょ…?」

アルミン「ところでミーナって好きな人いる?」

ミーナ「……どうかなぁ~」

ミーナ「って、もう!そんな事聞かれると思わなかったからびっくりしたよ!」

アルミン「いきなり聞いたらポロっと答えるんじゃないかな~ってさ」

ミーナ「そんなわけないじゃない!……あれ~?もしかしてアルミン私の事…」

アルミン「それは無いよ」

ミーナ「あははっ!」

アルミン「あはは!」

ミーナ「もうっ!」

アルミン「いてっ」

ミーナ「それで?アルミンにはいるの?」

アルミン「ミーナが先に答えてくれたら言おうかな」

ミーナ「私は好き…って言い切れないし…興味あるって言うか…」

ミーナ「もー、それズルくない?」

アルミン(分かってるよ、ミーナ)

アルミン(君はエレンをよく慕って、話だって真剣に聞いている。そしてそれを見て思い出したんだ)

アルミン(入団したばかりの日、エレンの話を食い入るように聞きに来ていた君を)

アルミン(エレンに憧れを抱いているのは確かだよね…)

アルミン「確かにズルいかな。自分の話って照れるし」

アルミン「それじゃあ…仲の良い人の話とかしようか」

ミーナ「あー、うん」

ミーナ(…エレンの話とか…聞けるかも)

ミーナ「いいね、たまには愚痴とかさ!…えへへ!」

アルミン(話題にするには不自然だけど…やっぱり乗った)

アルミン「愚痴か~…。僕は周りに助けられてばかりだし、愚痴を言われるのは僕の方だよ…」

アルミン「……エレンも」

ミーナ「!」

アルミン「アニに格闘の技術を教わりたいなんて言っててさ」

アルミン「僕なんか置いて、これからどんどん強くなっていっちゃうんだろうな~…って」

ミーナ「あぁ、対人格闘ね…。アニはいつもサボりがちだけど」

ミーナ「それでも優秀な成績だから」

ミーナ「………」

ミーナ「エレンとの差が広がるのが怖いなら、アルミンも教わったら良いんじゃない?」

アルミン「」

ミーナ「ん?」

アルミン(そんな事考えもしなかった…)

ミーナ「あっ、アルミンもアニの事怖いって思ってる?」

ミーナ「皆誤解してるよ。まぁ…私もそんなに仲良い訳じゃないんだけどね…」

ミーナ「私がいくら歩み寄っても、心開いてくれてるとは思えないし」

アルミン「いつも一緒にいるから、仲良いのかと…」

ミーナ「ん~…まだここに馴染めてないだけなのかもしれないけどさ」

ミーナ「意図的に皆と仲良くならないようにしてると思う」

アルミン「……アニは憲兵団希望なのかな」

ミーナ「うん、そう言ってたよ」

アルミン「……訓練兵の身分で人を好きになるって、ミーナはどう思う?」

ミーナ「あぁ、ハンナなんかはフランツと良い感じだよ?ふふっ」

アルミン「そうなんだ…」

アルミン(誰だろ)

ミーナ「訓練兵って言ったって人間だもん」

ミーナ「…誰かの言葉で強くなれる気がする」

ミーナ「誰かに支えを求める、恋をする」

ミーナ「どんな人だって一人じゃ生きていけないんだから」


ミーナ「それが普通の人間だよ」

アルミン(ミーナってしっかりしてるんだな…)

アルミン(上手い事アニの話に持って行ったのはいいけど、ミーナでもアニの事はあまり知らなかったんだな…)

アルミン(アニのドジな話とか苦手な物なんか聞けるかと思ってたけど…)

アルミン(根本的に…弱い人間なんだろうな…僕って)

クリスタ「………」

アルミン(………アニって誰を支えに頑張ってるんだろう)

クリスタ「!!」

アルミン(家族かな……)

クリスタ「アルミン…っ!」

アルミン「………やぁ、クリスタ」

クリスタ「目が合ったのに素通りなんて、酷いな」

アルミン「……僕と話したくなんか、無いだろうしさ」

クリスタ「ふふ、そんな事ないよ?」

アルミン「…はは、ユミルは?」

クリスタ「待っててもらってるの」

アルミン「そっか……君は、僕を待ってたの?」

クリスタ「アルミン」

アルミン「何?」

クリスタ「私の事ちゃんと見て」

アルミン「見てるよ」

クリスタ「目!!目を見て!!」

アルミン「いたた…」

クリスタ「私、アルミンが頑張ってる事、知ってるよ!!」

アルミン「……!」

クリスタ「訓練だって、真っ青になっても諦めないで最後まで…」

クリスタ「頑張ってる事…っ」

クリスタ「知ってるからね……」

アルミン「……」

クリスタ「だから……私も頑張れたよ?」

クリスタ「……」

クリスタ「馬鹿に…してた」

アルミン「…?」

クリスタ「私、アルミンの事馬鹿にしてた…んだと思うの」

アルミン「……」

クリスタ「心の中で笑ってたって訳じゃないよ」

クリスタ「けど…私より体力も無くて、成績だって…」

クリスタ「そんなアルミンを気にかけて、支えようとしてた自分に…」

クリスタ「満足、してた…のかな?」

アルミン「…僕に聞かないでよ」

クリスタ「けどね」

クリスタ「アルミンが、必死で頑張る姿が」

クリスタ「私の支えだったよ」

クリスタ「……アルミン、アルミンは強いね」

アルミン「……?」

クリスタ「酷い事、言ってごめんね…」

クリスタ「あの…」

クリスタ「頭の中で言いたい事…まとめてきたのに…」

クリスタ「私上手く言えてるのかなぁ…?」

クリスタ「だからね…アルミン…」

アルミン「……」

クリスタ「私…本当は…」

クリスタ「…本当にごめん……っね…」

アルミン「分からないよクリスタ…」

クリスタ「…アルミンを、私の生きる理由にしてたの……」

アルミン「… ちょっと…僕には難しいかな…」

クリスタ「ううん、分からなくていいよ」

クリスタ「ただ…、言っておきたかったの」


クリスタ(ただ…必要とされてるから生きてるんだって)

クリスタ(必要とされてるから、仕方なく…生きていてあげてるんだって……)


クリスタ(私のわがままで生きてる訳じゃ無い………だから…)


クリスタ『そしたら、皆褒めてくれるかな』


クリスタ(違うよ、本当は……)

クリスタ「だからアルミン……アルミンも正直に言って…」

アルミン「………」

クリスタ「私の事好きだって話…あれから一切触れなかったね」

クリスタ「本当は違うんでしょ…?」

アルミン「……」

アルミン「…そうだね……」

クリスタ(うん…分かっ





てた…




のに)



クリスタ「うん、気付いてたよ。私もアルミンを利用しただけだから」

クリスタ「どうして…サシャにあんな事頼んだのか聞いていい?」

アルミン「クリスタ…」

クリスタ「ん?」

アルミン「………」

クリスタ「何?アルミン」

クリスタ「罰、ゲームとかかなぁ…」

クリスタ「それだったら恥ずかしいなっ!」

クリスタ「私、自意識かじょ…過剰に見られたかも!えへへ」

アルミン「…ごめ……」

クリスタ「謝る前にまず説明、だよ?」

アルミン「クリスタ…っ」


アルミン「そんなに泣かないでよ……」

クリスタ「……ん…っぅ…んっ?泣いてないよ!!」

アルミン「ああ…もう……ごめん…ごめんなさい……」

クリスタ「っく、泣いて、無いよ!何で…もうっ!アルミン、私が悪いっみたいじゃない…!」

アルミン「ごめん……ごめんなさい…もう…ごめん…ごめん……」

クリスタ「……ふ…っん…ゲホッ…泣いて、無いよ!」

クリスタ(私が、アルミンを利用して)

クリスタ(私の方が悪いんだ、って)

クリスタ(思いたかったのに)

今度はダズかぁ…!(歓喜)
頂いたレス全部有難く読んでます!
ありがとうございます。
とりあえずここまでっ!

アルアニだったらBADになる確率が…
アルクリは…もう無理かも

続きが気になって寒い

アルミン「う…っうぁ…ごめ…っ」

クリスタ「そんっとこ…そんな所に座りっ込まないでよ」

アルミン「もうやだ…嫌だよ…っく…何で…」

アルミン「僕なんか死ねばいいんだ…死ねば…」

クリスタ「っ…ふー……」

アルミン「何で僕なんか…何で…ぅ…っ」

クリスタ「……アルミン」

アルミン「嫌だ…嫌だ嫌だ」

クリスタ「いい加減にして」

アルミン「……っ」

クリスタ「アルミン」

アルミン「触らないで…嫌だよ」

クリスタ「な……っ!?」

アルミン「うゎ…っ」

クリスタ「逃げないでよ!!!」

アルミン「離して…クリスタ…」

クリスタ「私だってこんな事したくないよ!でもアルミンが上を向かないから!!」

クリスタ「情けない…よ」

クリスタ「ねぇ!?私…私だって…!」

クリスタ「それなのにアルミンは自分だけ泣き崩れるのっ!!?」

アルミン「ごめん…なさ…」

クリスタ「……っ、やめて、アルミン」

クリスタ「アルミンのこんな……」

クリスタ「こんな卑怯な姿見たくなかった…!!」

クリスタ「私…だって…」

クリスタ「自分の中にこんな…っ!我慢出来ないくらいの感情があるなんて知りたくなかったよ!!」

アルミン(クリスタ…)

アルミン(僕は最初から卑怯だよ…)

アルミン(エレンと同じ夢を持っていながら…)

アルミン(僕は彼が皆の前で夢を語った時、一緒に声をあげる事も出来なかった)

アルミン(周りに白い目で見られる事なんか、慣れてる筈なのに…)

アルミン(君の事だって、そうだ)

アルミン(傷付けたく無いから、って正当化して)

アルミン(君が離れるのを嫌がった)

アルミン(今だって)

アルミン(君が許してくれるなら)

アルミン(僕の襟首を掴む君を抱き締めて、クリスタがいなきゃ駄目なんだと縋ってしまいそうだ)

サシャ「何言ってるんですか!今食糧庫が開いてるのに行かなくてどうするんですか?」

コニー「中に居る時に配給品が届いたら今度こそ開拓地だぞ、お前」

サシャ「はいっ!?それでも狩人なんですかっ!?」

クリスタ「……」

アルミン「ぁ……」

クリスタ「サシャ!ちょっといい?」

サシャ「クリスタ!…座ってるのはアルミン…ですか?」

コニー「何だ?具合でも悪いのか?」

クリスタ「あ!コニー、悪いんだけど大事な話だから…サシャだけ来てもらえるかな」

コニー「あ?了解ー」

サシャ「ん?ん?」

クリスタ「アルミン、もう落ち着いたよね」

サシャ「大丈夫ですか?背中さすりましょう」

アルミン「……大丈夫だよ、サシャ」

クリスタ「……」

クリスタ(私が…悪い事したみたいだなぁ…)

クリスタ「サシャ…知ってたら言って欲しいの」

サシャ「はいはい?」

クリスタ「アルミンは私が好きだったんじゃないんだって」

クリスタ「なのにどうして私にそう伝わったのかな」

サシャ「……えぇっ?」

サシャ「え、でも、ねぇ?」

サシャ「アルミン、私に頼みましたよね…クリスタに…」

アルミン「名前…を」

アルミン「名前を間違えちゃったんだ……」

サシャ「……え?」

クリスタ「……」

アルミン「僕が一目惚れした女の子の名前を…クリスタだと勘違いして、そのまま…確認もしないで…」

サシャ「そ…それなら何故…ちゃんと対面した時に…」

クリスタ「分かったよ」

クリスタ「アルミンは優しいから、言えなかったんだよね」

クリスタ「はい」

アルミン「……?」

クリスタ「仲直りの握手」

クリスタ「これで終わりにしよう」

サシャ「………」

アルミン「本当に、ごめん」

クリスタ「こちらこそ、ごめんね?」

アルミン「……っ!」

クリスタ「……」

クリスタ「でも、その子のおかげでアルミンと仲良くなれたんだもん」

アルミン(一瞬)

クリスタ「感謝しなくちゃ!」

アルミン(恐い…って)

クリスタ「これからも、仲良くしようね」

アルミン(思ってしまった)

アルミン「うん…」

アルミン「クリスタは、優しいね」

クリスタ「そうかな?」

アルミン(良い人、だよ)

サシャ「……仲直り出来ましたか?」

クリスタ「うん!じゃあ…私はユミルの所に戻ろうかな」

クリスタ「サシャ、呼び止めてごめんね!アルミンも……またね、二人とも!」

サシャ「いいえー!」

アルミン「……」

サシャ「アルミン?」

サシャ「ずっと床に座ってたら服が汚れますよ!」

アルミン「うん…」

アルミン(情けない…本当に情けないな…)

アルミン(クリスタ、僕がこんなんだから…色々我慢して抑え込んでくれたんだ)

サシャ「…大丈夫ですか?」

サシャ「よ、っと」

アルミン「サシャ…」

アルミン「僕、今どんな顔してる…?」

サシャ「……うーん、怯えた獲物みたいな顔…ですかね」

アルミン「獲物って…はは…」

サシャ「大丈夫ですよ」

アルミン「う、わ」

サシャ「……『クリスタ』がクリスタだって分かっても言い出せなかった事」

サシャ「私には分かりますよ?」

サシャ「可愛いですからね、クリスタ」

アルミン「……僕、汚いよね…」

サシャ「いえ…それが普通ですよ」

サシャ(手に入れたい獲物と、手に入れられそうな獲物)

サシャ(まずは手に入れられそうな獲物を逃がしたくないと思うのは、普通の事やし)

アルミン「サシャ…」

サシャ「ふふ、アルミンよりは…お姉さんですからね」

アルミン「温かい…安心する…」

サシャ「…よーしよーし!」

アルミン「もう…」

サシャ「あははは!」

マルコ「だからその時ジャンに言ったのさ、そんな憎まれ口叩いてても仕方ないだろ、って」

アルミン「あはは」

マルコ「あ…ここは……どうするんだっけ」

アルミン「あぁ、あまり弄り過ぎてもよくないから……」

マルコ「……あー!なるほどね!ありがとう!」

アルミン「どういたしまして!」

マルコ「アルミンは整備の仕方覚えるの早いよね」

アルミン「ちょっとしたミスが命取りだしね…ただでさえ立体機動を上手く扱えないのに」

マルコ「はは…僕だってよく木にぶつかるよ」

アルミン「あ、本当だ、ここヘコんでる」

マルコ「うわぁ…よく見つけたね…」

>>224 ライナー「やるよ…これ…うっ…はぁ…あったかい…だろ?」

レスありがとうございましたっ!

うーん。書きたい事ってやっぱり上手くまとめられないですね。そろそろ完結させたいとは思います。キリの良いところまで。

アルミン「そんなに酷いヘコみじゃないし、心配しなくてもいいと思うけどね」

エレン「アルミン!」

マルコ「…エレン?」

アルミン「ん?」

エレン「弄ってたら中でワイヤー絡まってさ…」

アルミン「あはは…何やってんの。貸して」

エレン「おう」

アルミン「こんな状態で使ってたら危なかったよ…」

エレン「うわ~…だよな…」

アルミン「他人事みたいに…」

マルコ「何か必要な工具はある?」

アルミン「このくらいなら大丈夫だと思う。ありがとう、マルコ」

マルコ「いえいえ」




アルミン「よし。もう大丈夫だよ、エレン」

エレン「悪いなアルミン…」

アルミン「はは、このくらいは役に立たせてよ」

エレン「本当に助かった!!またひっくり返されるところだったよ」

アルミン「え?」

エレン「それじゃあまたな!アルミン、マルコ!」

マルコ「あ…うん!」

アルミン「……」



エレン「アニー!直ったぞ!!アルミンに直してもらった!!」

アニ「……」

アルミン(アニが身に付けてた装置だったのか…)

アルミン「……」

マルコ「まだ、気になってる?」

アルミン「…はは…そんな事…」



ユミル「何怖い顔してんだ?」

クリスタ「え?……ううん?」

ユミル(嘘くせー笑顔。変な事考えてないといいが)

ユミル「はぁ…面倒くさいな、人間って」

ユミル(少しは本音を見せてくるようになったと思ったのにな)

クリスタ「ふふ、ユミルらしくないよ?」

クリスタ(認めるよ。私、愛されたい)

クリスタ(沢山優しくしよう)

クリスタ(皆に平等に)

クリスタ(人を助けて、役に立つ人間になって)

クリスタ(そして皆から慕われるの)

クリスタ(『クリスタ』は皆から愛されて、尊敬されて)

クリスタ(そしたら)


クリスタ(_____皆、泣きながら私を求めるでしょ?)



マルコ「もう移動するのかい?」

アルミン「あ…ガスの補充しようと思ってさ」

マルコ「あぁ、了解。僕は教官に整備完了の報告してくるよ!」

アルミン「うん、分かった」

アニ「………これ」

エレン「ん?」

アニ「アルミンが…直してくれたんでしょ?」

エレン「…あぁ。…悪かったな、手伝ってやるなんて言っといて余計な事して」

アニ「…はぁ…別にいいって」

エレン「………っ」

エレン(呆れた顔だな……)

エレン(でも…目付きが優しいような)

エレン(アルミン…アニの事を可愛いって…言ってたな…)

エレン(睫毛長いな…)

アニ「…じゃあ、私…終わったから」

エレン「…あぁ」

アニ「ミカサは随分手先が器用なんだね、少し教わったらいいんじゃないの?」

エレン「…あいつは…凄いよな…。でも近くに居るとうるさい」

アニ「……そう」

エレン「……」

エレン「あ、格闘訓練!!」

アニ「!」

エレン「次も組んでくれよ」

アニ「……」

アニ「……いいよ」

エレン「!!あ…ありがとな!」




アニ(ありがとう…か)

アニ(お父さん、お父さんから教わった技…)

アニ(褒めてくれた奴がいるんだ)

アニ(ありがとう…だって)

アニ(私があんなに嫌だった技の練習を…自分からしたいなんてさ)

アニ(強い…のかもね…)

アルミン「アニ」

アニ「…!」

アルミン「危ないよ前向いてなきゃ…」

アルミン「それと前髪…ちょっと長…」

アニ「見えてるよ、大丈夫だから」

アニ「どいて」

アルミン「……あははっ!」

アニ「は?」

アルミン「いや…僕…そればっかり言われてるなぁってさ…」

アルミン「……はは」

アニ「……」

アルミン「ごめんね、アニも補充かな?……じゃあ、ね」

アニ「アルミン」

アルミン「……!?」

アルミン「え?」

アルミン「あ…今…名前…っ」

アニ「……直してくれたって、聞いた」

アニ「ありがと」

アルミン「……や、その……いえ……」

アニ(……またそんな目で…)



アニ(いつもいつも)

アニ(そんな)

アニ(切なそうな、愛おしそうな目で)

アニ(私の事も知らないで。やめて)

アニ(やめて)

アニ「……」

アニ(……ここの奴らは)

アニ(馬鹿…)

アニ(ばっかりだよ)


アニ「それだけだから」

アルミン「あ…っ!うん!」

アルミン「またね…」

アルミン「アニ…」

アルミン(あぁ…耳が熱い…)

(ごめんね、やっぱり……)



『許して』


『好き?』


『好き』


『だから?』

『手に入れたい』

『そんな事言ってる場合?』

『人を生かす事も、殺す事も』

『恋させれば簡単なんだよ』

『何故?』







「まったく、傷つくよ…」

「いったい…いつから」


そんな

目で






あぁ、あんたの勝ちだ。





to be continued

とりあえず完で…。
ちなみにそれぞれのセリフ、行動が、原作の場面を連想出来るようにしたかったんですが、いつまでも訓練兵一ヶ月程度から進めなかったので、長い前置きだったと思ってください。
思春期特有の馬鹿でドロドロとした恋愛にしたかった。あの死と隣り合わせの世界だと、恋愛にも命懸けになるのではないかと。
正直、エロが書きたかったんです。

またぼちぼち時間が出来たらいつか…

エロと修羅場は任せてください!!

そして完結したら絵を載せるなんて言ってたんですが、今PCから画像をupする環境が無いのでしばらくしたらで…
某イベントに向けて原稿に追われる身でありながら、楽しく書かせてもらいました。

これを前置きとして、本編はまた時間に余裕のある時に新しいスレを立て書きます。
ありがとうございました!

このSSまとめへのコメント

1 :  SS好きの774さん   2014年09月01日 (月) 05:45:56   ID: LdqvJba4

続きはどこじゃ

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