エレン「平和だなぁ」(18)

・ネタバレあり
・未来の話


アルミン「巨人が殲滅されて、もう5年だからね」

エレン「そうか、もう5年もたつのかぁ。体訛っちまいそうだな」

アルミン「あはは。最初の数年はまだ残等みたいなのがいたけど、もうそれも見なくなったね」

エレン「平和だなぁ。そういや、アルミン、調査兵団の仕事はどうだ、最近」

アルミン「うん、少しずつ行ける場所が広がってきてるよ」

エレン「そっか」


アルミン「ついに壁を取り壊すことが決まったんだって」

エレン「お、ついにか。長かったな」

アルミン「まだ、反対意見は多いんだけどね」

エレン「そうだろうなー」

アルミン「でも、いつまでもあって良いものじゃないからね」

エレン「見慣れた景色がすっかり変っちまうんだろうな」

アルミン「たぶん、今まで見たこともない景色が広がるようになるよ」

エレン「楽しみだなー」


アルミン「うん、駐屯兵団の仕事は当分、壁の撤去に集中するだろうって」

エレン「すっかり、仕事の雰囲気変わっちまったな」

アルミン「うん、でも通常の仕事もあるからね。人員を増やそうって話になってるみたい」

エレン「どれくらいかかりそうなんだ」

アルミン「どうだろうね。なんだかんだで全部撤去するには10年以上かかるんじゃないかな」

エレン「長いような、短いような」


アルミン「そういえば、この間、サシャが働いているパン屋さんに行ってきたよ」

エレン「そういや、サシャはパン屋で働いてるんだっけか」

アルミン「うん。よっぽど相性いいみたい。楽しそうに働いてるよ」

エレン「想像できるなぁ。でも、アイツ作った先からパン食っちまいそうだよな」

アルミン「あはは。しょっちゅう怒られるって、サシャも言ってたよ」

エレン「だろうなぁ」


アルミン「パンもさ、すっかり変っちゃって、すごくふかふで美味しいんだ」

エレン「食べたいな、それ」

アルミン「次に来る時は買ってくるよ」

エレン「おう」

アルミン「サシャはもう少し修行したら、自分のお店持つんだって張り切ってた」

エレン「楽しみだけど、ちょっと心配だな。商品として並べられるのか、それ」

アルミン「あはは。だよねぇ」


アルミン「そう言えば、サシャのパン屋さんに行った時にユミルにも会ったよ」

エレン「お、元気にしてたか?」

アルミン「うん、結構パン屋さんに通ってるみたいだよ。サシャに安くしろって詰め寄ってた」

エレン「あはは。あの二人も相変わらずか」

アルミン「うん、なんだかんだ言って仲良いみたいだからね。クリスタも入れて3人で女子会やってるみたい」

エレン「あいつら、もう女子って年じゃないだろう」

アルミン「それ本人たちに言っちゃだめだからね」


エレン「そういや、クリスタはどうしてるんだ?」

アルミン「うん、あんまり会う機会はないんだけどね。元気にしてるみたいだよ」

エレン「そっか、なら良いんだけどさ」

アルミン「法令作ったり、制度整えたり、色々忙しいみたいだ」

エレン「頑張ってるなー」

アルミン「うん、色々他の貴族とやり合う機会も多いみたいだ。でも、ユミルが傍についてるから」

エレン「それは力強いな」

アルミン「でしょ。クリスタが行けない分、ユミルが地方に行って情勢を見たりしてるみたい。なんだかんだで上手くやってるよ」


エレン「あー、ユミルそういうの向いてそうだよな」

アルミン「うん、しかも外出てる時以外はほとんどクリスタと一緒にいるみたいだ」

エレン「なんにも変ってねぇな」

アルミン「クリスタを鼻息の荒いジジイどもから守ってるんだって言ってた」

エレン「そんなもんなのか。クリスタも大変だな」

アルミン「まぁ、でも芯は強いからね。それにユミルもいるから100人力だ」

エレン「あはは」


エレン「ジャンは教官やってるんだっけか」

アルミン「そうだよ、こないだ訓練所に行ってきたときに会ったんだ」

エレン「訓練所か懐かしいな」

アルミン「あそこはあんまり変わらないよ。まぁ、授業の内容はだいぶ変わっちゃったみたいだけどね」

エレン「へー」

アルミン「対巨人の訓練がメインでは無くなったからさ。相変わらず、立体起動の訓練はやってるみたいだけど」

エレン「そこら辺は変わらないんだなぁ」


アルミン「そう言えば、訓練所内でジャンと話してたら、訓練兵の子たちがひっきりなしにジャンを訪ねてたよ」

エレン「立体起動、教えてるんだっけか。アイツ、面倒見はいいもんな。あんま認めたくねぇけど」

アルミン「それに教えるのも上手だしね。カワイイ女の子も結構いたよ」

エレン「うわー」

アルミン「今はね、調査兵団目指して訓練兵に来る子も多くて凄く嬉しいんだ」

エレン「時代も変わったもんだなぁ」

アルミン「そうだよ、すっかり変ったんだ」


エレン「コニーは故郷に戻ったんだっけ?」

アルミン「故郷で村の復興を手伝ってる」

エレン「アイツも大変だな」

アルミン「うん。そろそろお嫁さんが欲しいって言ってた」

エレン「あいつがかー」

アルミン「うん、あのコニーがだよ」

エレン「俺らも歳を取ったってことかね」

アルミン「爺くさいこと言わないの。まだ、20代でしょ」


エレン「20歳になれば、とっくに大人になれると思ってたんだけどなぁ」

アルミン「確かにね」

エレン「未だにミカサは俺の事をガキ扱いしてくるしよ」

アルミン「それは何歳になってもきっと変わらないんじゃないかな」

エレン「そうかぁ?」

アルミン「きっと30代になっても、40代になっても、ミカサはエレンの事を手のかかる子供だと思ってるよ」

エレン「げー。アイツ、今でも俺の身の回りのこと色々しようとするんだぜ」

アルミン「あはは。逆に感謝した方が良いんじゃないかな」

エレン「いい加減、もう良いだろう」

アルミン「まぁ、ミカサはエレンと一緒に入れることが嬉しいんだよ」


エレン「なぁ、そういやアルミン、ライナーとアニとベルトルトはどうしてる?」

アルミン「え?」

エレン「隠さないで教えてくれないか?ちゃんと受け止められるから」

アルミン「うん・・・。ライナーとベルトルトは寝たり起きたりを繰り返してるって。あんまり良くないみたいだ」

エレン「そうか」

アルミン「あ、でもハンジさんが言ってたよ、少しずつだけど良くなってるって」

エレン「・・・・」

アルミン「この間、アニに会ったらこんなことしてないで外に行けって凄い睨まれちゃった」

エレン「あはは。アイツらしいな」

アルミン「うん。今、アニと僕が戦っても倒されちゃうんじゃないかなぁ」

エレン「かもしれないなー」


アルミン「最近、訓練兵時代を良く思いだすんだ」

エレン「ああ、俺もたまに思い出すよ」

アルミン「厳しかったし、大変だったけど、凄く楽しかったなぁって」

エレン「あれからだいぶ経って、みんな変わっちゃったよな」

アルミン「そうかな。確かに大人にはなったけど、まだまだ全然変わってないよ?」

エレン「サシャは食いしん坊のままだし?」

アルミン「あはは。ユミルは相変わらずクリスタの事ばっかだし、クリスタは今も女神っぷりを発揮してる」

エレン「ジャンはいけすかないままだ」

アルミン「それはエレンだけだよ。コニーは相変わらずお調子者だ」


エレン「懐かしいな」

アルミン「うん。あの時はこんな風になるなんて思いもよらなかった」

エレン「ああ」

アルミン「また、みんなで集まりたいね」

エレン「そうだ・・・な・・・」

アルミン「エレン?」

エレン「わりぃ。ちょっと眠くなってきた」

アルミン「ごめん、無理させちゃったね。ゆっくり休んで」

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