王「緊張感が足りない」 大臣「お前がだろ」 (6)

●荒すぎるあらすじ●
仕事をサボりたいが故に大臣を騙して息抜きに魔王を倒しに出掛けた王様。
見事勇者と一緒に魔王を倒し、世界が平和になりましたとさ。



王「ちょっと大臣」チョイチョイ

大臣「は!何でございますか」テキパキ

王「俺宛てにこんな手紙来たんだけど」

大臣「拝見致します。…というかこの手紙まだ開封されておりませんが」

王「俺くらいのレベル(のおっさん)になると手紙の中身くらい雰囲気で分かるんだよ」

大臣「さ、さすがでございます!さすがあの勇者と一緒に魔王をお倒しになられただけある!」

王「だろ?開けてみ?きっと諸国の王達集まって自分の筋肉を自慢し合う“ムキムキメッチョメン大会”の誘いの手紙だから」

大臣「なるほど!では開封致します!」ピリピリピリ

王「まーた俺が一位とっちゃうかなこれ」

大臣「えーと、“世界会議議長決定戦のお知らせ”とありますが」

王「…」

大臣「えーと…ムキムキメッチョメン、ではないようです」

王「…あぁそれ。Bパターンの想定の方ね。つかそれくらい分かれよ大臣。平和になったからって緩んでないか?

大臣「はぁ」

王「大臣だからって部下に仕事任せすぎじゃねぇ?全然緊張感が足りない」

大臣「お前がだろ」

松中「すまんな」

王「で、何だよその“世界ムキムキ議長決定戦”ってのは」

大臣「混ぜんなって」

王「お前何度も言ってるけど15歳年下なんだから敬語使えって。おっさんそういう所傷付くんだからな」

大臣「ごめ申し訳ありません」

王「で、詳細を」

大臣「はい。ざっと要約致しますと、魔王を倒した事により魔物が消え去り世界が平和になった。しかしそれにより諸国では人間同士のいざこざや争いが目立つようになったと」

王「人間てのは怖いね」

大臣「今回の“世界会議議長決定戦”は各国の王が「谷間の国」に集いその中での長を決める事が目的だそうです」

王「うわめんどくせぇ行かねぇ。谷間の国超遠いもん」

大臣「まだ話終わってないから」

王「ごめん」

王「王の中の王。いわゆるザ・オンリー、アンドワンを決めると?」ドヤァ

大臣「横文字を無理やり使うあたりがおっさんでございますよ」

王「べべべべ、べつに?横文字使いたかった?訳じゃないし!べつにかっこいいとか?思ってないしぃ!」

大臣「…(うるせぇなぁ…)」

王「で、その長を決めてどうするんだよ。凄いえばれるの?」

大臣「えばりたいのですか?」

王「俺の仕事えばる事だし」

大臣「他にもあるだろ王様の仕事は」

王「筋肉を見せ合」

大臣「そんなに“ムキムキメッチョメン大会”したかったの?ねぇ!」

王「まぁいいや続けて」

大臣「今までは各国の王がおのおの判断を下してきましたが、判断しづらい議題なども増えてきている状況です。」

王「へぇ」

大臣「その際には世界会議を開き、各国の王が持ち寄った議案を議長が皆の意見を聞きまとめ最終的判断を下すという事らしいです。その議長を決定するから参加しろよって内容ですね」

王「へぇ」

大臣「へぇって。参加されますよね?王様は勇者様と魔王を倒されていますから今回のこの議長の座、期待されているのではないですか?」

王「…るせぇ」

大臣「いやはや、この手紙も“ほぼほぼ議長は王様に決まり”のようなものでしょうに」ハハハハ

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