QB「魔法少女になってよ」 あぎり「新手のセールスですか?」(53)

あぎり「こんにちはー、呉織あぎりです。十中八九忍者です。今、任務で見滝原市に来ています」

あぎり「以上、説明終わりー」

ある日

あぎり「今、私デパートにいます。何で倉庫にいるかは秘密です」

ぐにゃ~ん

あぎり「あら?」

まどか「な、なんなのこれ……?」

さやか「わからないけど……何だかヤバい感じじゃない……?」

使い魔A「ワサワサ」

使い魔B「アソボオヨー!」

あぎり「すいませーん、映画の撮影でもやってるんですかー?」

まどか「きゃっ!?」

さやか「ふ、普通の人ですか!?」

あぎり「普通かって言われると、ちょっと微妙なところですねー」

さやか「あ、あの、これっていったい」

使い魔「カザカミパーンチ!」バキッ

あぎり「」ドサッ

まどか「えっ……?」

さやか「だ、大丈夫ですか!?」

使い魔「ミタカワガサツジンケン」

使い魔「ツギハオマエタチノバンダ」

さやか「ひっ……」

まどか「誰か……助けて……」

ドーン!

使い魔「ウボアー」

マミ「間に合わなかった……それでも、これ以上好きにはさせないわ!」ドンドン!

マミ「くらいなさい!」バンバン

さやか「何あれ……?」

まどか「すごい……」

あぎり「カメラはどこにあるんですかねー?」キョロキョロ

さやか「うわあっ!?」

まどか「だ、大丈夫ですか!?」

あぎり「はい、変わり身してましたので」

まどか「か、変わり身……?」

あぎり「私忍者やってるんですよー。これ、名刺です」

まどか「しゅ、手裏剣……?」

さやか「確かに忍者っぽいね……」

マミ「あなた達大丈夫だったかしら?」

さやか「あっ、いつのまにか終わってた」

マミ「ごめんなさい、私が間に合わなかったせいで犠牲を出してしまって……」

さやか「ああ、生きてましたよ」

マミ「えっ、どこにいるのかしら?」

さやか「へっ?」

まどか「あれっ?いつのまにかいなくなってる」キョロキョロ

マミ「……まあ、無事ならよかったわ。ところで、その手裏剣は何かしら?」

まどか「こ、これは……」クルッ

さやか「あれっ?裏に名前が書いてある」

『呉織あぎり』

QB「……」



あぎり「ファミチキください」

店員「あざましたぁーっ」

ういーん

あぎり「はむはむ」

QB「ちょっといいかい?」

あぎり「あら?珍しい犬ですね」

QB「やっぱり君には僕が見えるんだね」

あぎり「それはもう」

QB「僕を見ても驚かない子は珍しいね。やっぱり君には素質があるよ。それも、とても強力な……」

あぎり「はあ」

QB「ねえ、僕と契約して魔法少女になってよ」

あぎり「何も買いませんよ?」

QB「宗教勧誘じゃないよ」

QB「何も無償でとは言わないよ。君が魔法少女になる代わりに、何でも一つ願いを叶えることができるんだ」

あぎり「やっぱり怪しいですねー」

QB「嘘じゃないよ。特に、君ほどの素質があれば、大富豪になることだって夢じゃない」

あぎり「うーん。ですが、願いなんて特に思いつきません」

QB「別にいまじゃなくていいさ。君が望むときに僕を呼んでくれれば、いつでも願いを叶えてあげるよ」

あぎり「そうですねー」

QB「それじゃあ、もう今の君と僕はテレパシーでつながっているから、その時が来たらいつでも僕を呼ぶといいよ」タタタ

あぎり「……」

別の日

マミ「」

シャルロッテ「ウマイ!」ガツガツ

さやか「ま……マミさんが……」

まどか「そ……そんな……」

QB「まどか!さやか!もう時間がない、今すぐ魔法少女になるんだ!」

さやか「で……でも……」

あぎり『何かお困りですかー?』

さやか「そ、その声は確か……」

まどか「あぎりさん……?」

あぎり『そうです、あぎりですー』

さやか「あ、あのっ!ま、マミさんが魔女に食べられて、ぴ、ピンチなんです!」

あぎり「そうですかー、それは大変ですねー」ヌッ

さやか「うひゃあっ!」

まどか「い、いつからここにいたんですか!?」

あぎり「ついさっきです」

QB「……」

あぎり「それじゃあ、皆さんのために『忍法正義の味方』呼びます」スッ

さやか「……」

まどか「……」

あぎり「いち、にの、にん」サッ

ドーン!

シャルロッテ「ウギャァァー」

ほむら「……」

さやか「あっ、あいつは……!」

数分後

シャルロッテ「」

ほむら「……」スッ

さやか「待て、それを置いていけよ」

ほむら「あなた達には必要ないわ」

さやか「それはマミさんの物だ……」

ほむら「……」

さやか「人を守れなくて、何が正義の味方だよ……」

ほむら(正義の味方?)

ほむら「魔法少女は正義の味方なんかじゃないわ」

まどか「そんな……ひどいよ、ほむらちゃん……」

ほむら「……もう魔法少女には関わらないで。それが賢明よ」

あぎり「お取り込み中失礼しますー」ヌッ

ほむら「!……あなたは誰?」

あぎり「はじめましてー、呉織あぎりといいます」

ほむら「あなたもあいつに契約をせまられてるのかしら」

あぎり「さっきの戦いすごかったですねー。ああいうのを見たのは初めてかもしれません」

ほむら(無視された……)

あぎり「ところで、その盾ってどうなってるんですか?何かいっぱいいろんな物を出していましたけど」

ほむら「あなたに言う必要はないわ」

あぎり「そうですかー、それは残念ですねー」

ほむら「……あなたも魔法少女になるなんか思わない方がいいわ」

あぎり「あのー、その盾触ってもいいですか?」

ほむら(また無視された……!)

ほむら「話は終わりよ。さっさと家に帰ることね」

あぎり「あっ、それじゃあ最後に一つだけー」

ほむら「……何かしら」

あぎり「その盾、詰まってるかもしれませんよ?」

ほむら「何ですって?」

あぎり「それじゃあ、また来週ー」スッ

ぼんっ

まどか「き、消えた……」

さやか「あぎりさんって本当に何者なんだろう……?」

QB「少なくとも、ただ者じゃないことは間違いないよ」

ほむら「……」

ほむら(詰まってるってどういうことかしら?)スポッ

ほむら(あれ?本当に何か変なのが入ってるわ)グイグイ

さやか「転校生、あんた何やってんの?」

ほむら「あなたには関係ないわ」グイグイ

さやか「……」ムッ

ほむら(本当に何なのかしらこれ?やたら大きいけど、こんな物入れた覚えはないわ)グイグイ

QB「暁美ほむら、君はいったい何をしてるんだい?」

ほむら「ちょっと黙ってて……」グイグイ

ほむら(ダメ……私の力じゃ全然抜けないわ……こうなったら……)グイグイ

ほむら「まどか、ちょっといいかしら?」

まどか「な、何、ほむらちゃん……」

ほむら「この盾を引っ張ってくれないかしら?」

まどか「えっ……?」

さやか「ちょっと、何であんたのためにそんなことしなくちゃいけないのさ?」

ほむら「あなたには頼んでないわ」

さやか「……ふんっ!」

まどか「わ、私手伝うから、お願いだから喧嘩しないで!」

さやか「ま、まどか……」

ほむら「助かるわ」スッ

まどか「う、うん……」ガシッ

まどか「うんん……」グググ

ほむら「その調子よ。しっかり掴んでおきなさい」グググ

まどか「う、うん……」ググググ

ほむら「せーの……」

ほむら「ふんっ!」グイッ

マミ「」ズルズルー

ほむら「ひゃああああっ!!」ビクッ

まどか「きゃああああっ!!」ビクッ

さやか「うわああああっ!!」ビクッ

QB「マミじゃないか」

さやか「な、何でマミさんの体をあんたが持ってんのさ!?」

ほむら「ま、待って!私が知りたいわ……」

さやか「あんたマミさんの死体を持ち帰っていったい何するつもりだったの!?」

まどか「そんな……ひどいよ、ほむらちゃん……」

ほむら「待って!誤解よ!本当に私は何も知らないの!」

マミ「」ピクッ

まどほむさや「!」

マミ「う、うーん……」ムクッ

ほむら「ひいいいいっ!!」ドテッ

まどか「ひゃあああっ!!」ドテッ

さやか「ぎゃあああっ!!」ドテッ

マミ「えっ、えっ?」ビクッ

しばらくお待ちください

マミ「そう……私はやられたのね……」

さやか「で、でも!生きてるじゃないですか!すごいラッキーですよ!」

マミ「そ、そうね……」

ほむら「それで、どうして私の盾の中に入っていたのかしら?」

マミ「それがわからないのよ……魔女が目の前まで襲ってきたのは覚えているのだけど、気がついたらあなた達が叫んでて……」

さやか「転校生ったらみっともないくらい叫んでたね」ニヤニヤ

ほむら「……あなたには言われたくないわ」

わいわいがやがや

QB「……」

QB(呉織あぎり……彼女はいったい何者なんだ?魔法少女としての素質があるにしても、彼女の行動は既に人間の域を超えている……)

あぎり『それはー、ひ・み・つ』

QB「!?」

まじょにしのびてまみられず

マミさんの体とか言うからマミさんがデュラハン化したのかと

たまにあるよな……そういう絵w

別の日

あぎり「はむはむ」モグモグ

ピンポーン

あぎり「はい、どちら様ですか?」ガラッ

QB「僕だよ」

あぎり「浄水器はいりませんよ」ピシャッ

QB「待ってよ。聞きたいことがあるんだ」

あぎり「……」ガチャリ

QB「……しょうがないな。悪いけど勝手に入らせてもらうよ」スッ

あぎり「ごちそうさまでした」

QB「あぎり」

あぎり「何で勝手に入ってるんですか?」

QB「聞きたいことがあるんだ」

あぎり「テレパシー使えばいいじゃないですかー」

QB「僕が話しても無視するじゃないか」

あぎり「そんなことないですよー」コポコポ

QB「君がマミを助けた日から僕は何度も君に呼びかけた。だけど……」

あぎり「お茶、おいしいですねー」ズズズ

QB「……」

QB「単刀直入に聞くよ。君は本当にただの人間かい?」

あぎり「みかん、すっぱーい」モグモグ

QB「あの時、間違いなくマミは魔女に食べられていた。しかし、どうやったかは知らないけど、君がマミを生かしたんじゃないのかな?」

あぎり「どうして私がやったことになるんですかー?」

QB「君は言ってたじゃないか。『暁美ほむらの盾が詰まってる』って。何でそのことを知っていたんだい?」

あぎり「あ、みかん全部食べちゃいましたー。このダンボールは空ですねー」ガサゴソ

QB「同じイレギュラーでも、暁美ほむらは魔法少女だ。だけど、君は魔法少女じゃない上に、魔法少女以上の力を持っている……君はいったい」

あぎり「このダンボール、あなたにあげますねー。私が被せてあげまーす」カポッ

QB「……はぐらかしても無駄だよ。必ず君の秘密を暴いてみせるよ」グイッ

マミ「あら、お帰りキュウベえ」

QB「……あれ?」キョロキョロ

マミ「どうしたの?」

QB「……きゅっぷい」

また別の日

恭介「さやかは僕をいじめてるのかい……?」

さやか「えっ……?」

恭介「こんな物っ!もう聞きたくなんかないっ!」バキッ

CD「いってー↑」

さやか「きゃあっ!き、恭介!怪我してる!」

恭介「もういいんだ……奇跡が起きないと治らないってさ……」

さやか「あるよ……奇跡も魔法もあるんだよ」ガシッ

あぎり「ついでに忍法もありますよ」バリッ

恭介「うわっ!?」

恭介「あっ、あれっ?」

あぎり「手が治らないことにいらいらするのはわかりますけど、友達に八つ当たりするのは感心しませんねー」

恭介「な、何ですか!?あなた誰ですか!?」

あぎり「次は本物の彼女が来ますから、今度は失敗しないようにしてくださいね」ガラッ

恭介「……な、何だったんだ今のは?」

恭介「……あれ、CDがない……手の怪我もなくなっている……」

さやか「恭介ー、さやかちゃんがお見舞いに来たよー」

恭介「うわっ!」ビクッ

さやか「な、何?」ビクッ

恭介「い、いや、何でもない……入りなよ」

数分後

恭介「さやかは僕をいじめてるのかい……?」

さやか「えっ……?」

恭介「こんな物っ!もう聞きたくなんかないっ!」バキッ

CD「いってー↑」

さやか「きゃあっ!き、恭介!怪我してる!」

恭介「もういいんだ……奇跡が起きないと治らないってさ……」

さやか「あるよ……奇跡も魔法もあるんだよ」ガシッ

あぎり「ついでに忍法もありますよ」バリッ

恭介「うわっ!?」

恭介「あっ、あれっ?」

あぎり「手が治らないことにいらいらするのはわかりますけど、友達に八つ当たりするのは感心しませんねー」

恭介「な、何ですか!?あなた誰ですか!?」

あぎり「次は本物の彼女が来ますから、今度は失敗しないようにしてくださいね」ガラッ

恭介「……な、何だったんだ今のは?」

恭介「……あれ、CDがない……手の怪我もなくなっている……」

さやか「恭介ー、さやかちゃんがお見舞いに来たよー」

恭介「うわっ!」ビクッ

さやか「な、何?」ビクッ

恭介「い、いや、何でもない……入りなよ」

数分後

恭介「さやかは僕をいじめてるのかい……?」

さやか「えっ……?」

恭介「こんな物っ!もう聞きたくなんか……」バッ

恭介「……」

さやか「き、恭介……?」

恭介「……」スッ

恭介「……さやか、君は奇跡や魔法があると思うかい?」

さやか「えっ……?」

恭介「先生からは『奇跡や魔法がない限り治らない』って言われたけどさ……逆に考えたら、本当にあったら僕の手は治るんだよね……」

さやか「……!」

恭介「どうかな……?僕はまだ諦めなくていいのかな……?」

さやか「……あるよ。奇跡も、魔法も、絶対あるよ……」

恭介「……ありがとう、さやか。そうだよね……それにね、僕はもう信じられないものを見たからさ、今なら宇宙人も信じられるよ」

さやか「えっ?何を見たの?」

恭介「……忍者」

さやか「えっ?」

さやか(ま、まさかあの人じゃないよね……?)

…………………………

店主「へい、ラーメン一丁」

あぎり「いただきます」ズルズル

汚いな流石忍者汚い

別の日

仁美「ふふふ……」

まどか「駄目だよ仁美ちゃん!そんなことしたら危ないよ!」

仁美「邪魔をしないでください」

男「……」ブツブツ

女「……」ブツブツ

まどか「と……止めなきゃ……!」

あぎり『何かお困りのようですねー?』

まどか「そ、その声はあぎりさん!?」

あぎり『そうですよー。どうされたんですか?』

まどか「友達が魔女に操られていて大変なんです!」

あぎり「そうですか。なら、これなんていかがですか?」ヌッ

まどか「きゃっ!?今度はいつから!?」

あぎり「ついさっき、入り口からですけど」

まどか「それよりも、何かいい方法はあるんですか!?」

あぎり「はい、これです」ガサッ

まどか「何ですかそれ?」

あぎり「誰もがびっくりする忍具です。知り合いからいただきました」

まどか「それ使わせてください!」

あぎり「わかりました。はい」スッ

まどか「……」

あぎり「……」

まどか「……あの、その手は何ですか?」

あぎり「この忍具の代金です」

まどか「えっ!お金がいるんですか!?」

あぎり「もちろんです」

まどか「あ、あとで払いますからっ、今すぐ使わせてください!」

あぎり「しょうがありませんねー。それじゃあ、この袋をあの人達に投げつけてください」

忍具「黒いゴミ袋です」ガサガサ

まどか「わかりました!ていっ!」ブン

仁美「いたっ」ボスッ

ドサッ

ゴミ袋「いってらっしゃい」

ゴキブリ「いってきます」ウジャジャッ

まどか「ひぃ―――っ!!」ゾゾーッ

あぎり「大丈夫ですか?」

まどか「ゴ、ゴゴゴキブリが……」ガクガク

あぎり「落ち着いてください。あれは偽物ですから」

まどか「へっ?」

ゴキブリ「よく出来ていますでしょう?」

あぎり「ねっ?びっくりしたでしょう?」

まどか「私をびっくりさせてどうするんですか!?」

仁美「今こそ魂の進化を……」ブツブツ

まどか「しかも全然効果ないですよ!?」

あぎり「そうみたいですね。それじゃあ、このマシンガンで……」ゴソッ

まどか「それはダメです!!」

ぐにゃーん

まどか「ま……魔女の結界が……」

あぎり「あらまあ。どうやら力不足のようですので……」スッ

ドロン

あぎり『修行してからまた来ます』

まどか「に、逃げた!?」

使い魔「スシ!!」グイーン

まどか「誰か助けて……」ビヨーン

さやか「さやかちゃん参上!」ジャキーン

数分後

さやか「よし、一丁あがり」

まどか「さやかちゃん、魔法少女になったんだ」

さやか「まあね。でも、後悔してないよ」

まどか「……」

さやか「……まあさ、つもる話は後にして、早く結界から出よっか」

ぐにょーん

ゴキブリ「またお会いしましたね。おもちゃです」

さやか「ひぃ―――っ!!」ゾゾー

まどか「あっ、忘れてた」

まだ?

さやか「ひゃあっ!!うわっ!!」バタバタ

まどか「さやかちゃん落ち着いて……」

あぎり「あのー、ちょっといいですか?」ヌッ

まどか「あっ、あぎりさん。まだいたんですか?」

あぎり「はい、まだ代金もらってませんから」スッ

まどか「あっ、そうでしたね……何円ですか?」

あぎり「150円です」

まどか「わかりました……あれっ?」ゴソゴソ

あぎり「どうしたんですか?」

まどか「財布持ってませんでした……さやかちゃーん!」

さやか「なっ、何?」ジタバタ

あぎり「まいどー」ガチャッ

まどか「ありがとうさやかちゃん」

さやか「あのさあ……何で私がまどかの代わりに払わなきゃいけないのさ?」

まどか「ごめんね。今度おごるからさ」

さやか「もー、しょうがないなー。可愛いまどかのためなら何だってやっちゃうよー」ガシッ

まどか「やんっ、くすぐったいよー」

さやか「ふふふ……それじゃあ、行こっか」

まどか「……うん。あっ、その前に」

さやか「何?」

まどか「これ、片付けなきゃ……」

ゴキブリ「あなたのそばにいます」ウジャッ
さやか「……がんばれ」

まどか「さやかちゃん手伝って……何でもしてくれるんだよね……?」

さやか「それとこれとは話が別だからさ……」

さやかちゃんの嘘つきー!

つ、続きは…

別の日

マミ「そう……魔法少女になってしまったのね……」

さやか「はい。でも、後悔はしてませんよ」

マミ「……うん。なら、大丈夫だと思うわ。気をつけてね……」

さやか「はい。ところで、今度一緒にパトロールしませんか?せっかくですから」

マミ「……ごめんなさい……まだどうしてもあの時のことを思い出してしまって……もうちょっと休みたいの……」

まどか「マミさん……」

マミ「情けない先輩でごめんなさいね……」

さやか「……安心してください!マミさんが休んでいる間は、この魔法少女さやかちゃんがこの町の平和を守ってみせますから!」

マミ「ふふふ……ありがとう。頼もしいわ」

さやか「へへえ……いやあ、照れちゃうよ」

まどか「……」

また別の日

さやか「ねえ、まどか。あんた最近調子悪いんじゃない?」

まどか「えっ、そうかな……」

さやか「うん。なんかしょっちゅううつむいてるし。いったいどうしたのさ?」

まどか「……さやかちゃんは本当に魔法少女になって後悔してない……?」

さやか「えっ?いきなりどうしたの?」

まどか「私、マミさんと出会ってから、ずっと魔法少女になりたいと思っていた。だけど、やっぱり怖いの……いつか、取り返しのつかないことになるんじゃないかって……」

さやか「まどか……」

まどか「マミさんも、あぎりさんがいなかったらきっと死んでた……助かったのは本当に運がよかっただけなんだよ……」

さやか「……後悔はしてないよ」

まどか「……」

さやか「ずっと恭介の腕が治ればいいのにって思ってたから……そりゃあ、怖くないって言えば嘘になるけどさ。私が魔法少女になったおかげで恭介の腕が戻ったんだから、後悔なんてあるわけないよ」

まどか「……そう。すごいね、さやかちゃんは……」

さやか「……まどかも無理して魔法少女になる必要なんてないよ。あたしみたいにどうしてもかなえたい願いがあるってんなら別だけどさ」

まどか「うん……」

さやか「……今からトイレ行くけど、まどかも一緒に行かない?」

まどか「……私はもう少しここにいる……」

さやか「……そうか。じゃあ、また後でねー」パタパタ

まどか「……」

あぎり「ぷるんぷる~んぷるんぷるんぷるんぷる~ん」テクテク

まどか「……」

あぎり「パピコいりますか?」パキッ

まどか「……いただきます」スッ

あぎり「はむはむ」チュウチュウ

まどか「……」チュウチュウ

あぎり「はむはむ」チュウチュウ

まどか「……あぎりさんって、私が落ち込んだり危ない目に遭ってるときにいつも来てくれますね」

あぎり「偶然ですねー」チュウチュウ

まどか「……お礼、言ってなかったですね。ありがとうございます」

あぎり「どういたしましてー」チュウチュウ

まどか「……私って、卑怯なのかもしれません……」

あぎり「へー」チュウチュウ

まどか「あれだけ魔法少女になりたいって言ってたのに、今じゃもう……」

あぎり「へー」チュウチュウ

まどか「さやかちゃんは魔法少女になったのに、私だけうだうだしたままだし……」

あぎり「へー」チュウチュウ

まどか「……」

あぎり「へー」チュウチュウ

まどか「……聞いてますか?」

あぎり「聞いてますよー?」チュウチュウ

あぎり「そうですねー。幼稚園のころの夢って覚えてますか?」

まどか「えっ?えーっと……覚えてません……」

あぎり「なりたいものなんてそんなものですよ。今魔法少女になりたいと思っていても、明日になったらまた変わってると思いますよ」

まどか「……さすがにそれは……」

あぎり「私が知っている人にこんな人がいるんですよ。ある日超能力者になりたいって言ってたんですが、その後ダーツプレイヤーになりたいって言って、その次はバンドを組みたい、最終的には大人になりたいって言ってましたね」

まどか「……あははっ。さすがに私はそんなに子供じゃなあですよ」

あぎり「私の後輩です」

まどか「えっ」

あぎり「高校生です」

まどか「……その人大丈夫ですか?」

あぎり「んー、どうでしょうかー?」

あぎり「まあ、高校生になってもそんな人がいるんですから、そんなに悩む必要ありませんよ。みなさん中学生ですし」

まどか「……そうですか?」

あぎり「はい。それに、あなたを心配してくれる友達もいるようですし、落ち込んでるときは一緒に遊んだらどうですか?」

まどか「えっ?」

あぎり「それじゃあ、さようなら」スススッ

まどか「あっ、あぎりさん……あっ」

ほむら「……」スタスタ

まどか「ほむらちゃん……」

ほむら「まどか……さっきまで一緒にいたのはあの女?」

まどか「あぎりさんのこと?さっきまで悩みを聞いてくれたんだ」

ほむら(呉織あぎり……今までの時間軸には関わりのなかったイレギュラー……巴マミを助けたりして敵ではないとは思うけど、目的がわからないわ……)

まどか「ねえ、ほむらちゃん……」

ほむら(それに、ミステリアスな雰囲気、黒髪ロング、陰ながらまどかの支えになる役目……全部私と被ってるわ……なんか腹がたってきた……)ムカムカ

まどか「ほむらちゃん、放課後一緒に遊ばない?ほむらちゃんがやりたいことしていいから」

ほむら「そうね、かくれんぼはどうかしら?鬼ごっこもいいわ。いっそ相撲やレスリングっていうのもアリね」ウキウキ

ある日

杏子「へえ、あいつが新しい魔法少女?」

QB「そうだよ」

杏子「あんな甘っちょろそうな奴でいいのかい?」

QB「だから君を呼んだんだ。。佐倉杏子、君にこの町の魔法少女をやってもらいたい」

杏子「別に構わないけどさ、マミはどうしたんだ?」

QB「マミは魔女に殺されかけたのがトラウマになってね、当分魔法少女として活動できないみたいなんだ」

杏子「ふーん」

QB「だけど、気をつけて。この町にはイレギュラーともいえる存在が二人いる」

杏子「魔法少女なのかい?」

QB「一人はね。もう一人は一般人だよ」

杏子「そいつ何者?」

QB「詳しいことは僕にもわからない」

杏子「ふーん……」

数日後

ガキィン

さやか「うっ!」ドサッ

まどか「さやかちゃん!」

杏子「くらいな!」ビュン

ドカァン

杏子「こ、こいつは……?」

ほむら「……」スタッ

さやか「あんた……転校生……」

まどか「ほむらちゃん……」

マミ「みんな、大丈夫!?」パタパタ

まどか「マミさん……」

杏子「マミか……」

久しぶりだな

杏子「流石にこの人数じゃ勝てないし、帰らせてもらうよ」スッ

さやか「逃がすかあっ!」バッ

マミ「美樹さん落ち着いてっ!」ガシッ

杏子「ふん……ところであんた、もう一人は来ないのかい?」

ほむら「何のことかしら?」

杏子「しらばっくれるなよ。あんたと同じイレギュラーって奴のことさ」

ほむら「……さあ?」

杏子「つれないね。まあいいさ、いずれまた会うだろうさ」スタスタ

さやか「待てっ!」グイグイ

マミ「あっ、ダメよ美樹さん!暴れないで!」グググ

ツテノコさんは出ますか?

\つよい!/

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