モバP「ん?今なんでもしますって言ったよね?」 (28)

P「あー今日もお仕事楽しかったな、早く帰って睡眠とらなきゃ」

P「お、そうだ、この公園通って近道しよう」


………
……


スタスタ
P「(思いつきだったけど結構いいな、夜の公園)」

P「(人が少なくて貸切気分だ、温度もすっかり涼しくて過ごしやすい)」

P「これならここで過ごせるかもなーなんちゃって」









ベンチの上で野ざらしで寝る褐色少女「………………」
スヤスヤ

P「…………………」

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ベンチの上で野ざらしで寝る褐色少女「……もう…アイスは、食えないですよー……」

P「………………」

P「(幸せそうな顔で寝てるのを邪魔するのは悪いと思うが)」

P「(流石に、これは見過ごせないな…)」



起こしました




褐色少女「あー…?わたくし…いったいー?

P「おはよう」

褐色少女「あ、はいです、おはようですございます」

P「おう」

褐色少女「………………」

P「……………」

褐色少女「………………」

P「……………」

褐色少女「では、おやすみなさいです」

P「ちょっと待てや」



褐色少女「えーなんでですかーわたくし眠いのですよ」

P「寝るなら家で寝なさい」

褐色少女「わたくしお家追い出されちゃったのです」

P「えぇ…」

P「家族と喧嘩でもしたのか?」

褐色少女「あーそれはそうですけど…そういう意味じゃないのですよ」

P「うん?まあいいや、とにかく家があるなら帰りなさい…というかこんな野ざらしで寝てるのを放ってはおけないからな、強制的にでも家まで連れてってやるぞ」

褐色少女「…アナタいい人ですねー人の優しさに触れましたです、嬉しいです」

P「はいはい、で、お家は何処かな?」

褐色少女「ドバイです」

P「」

褐色少女「冗談です」

P「あ、そ、そうか、全く驚かせるなよ」

褐色少女「喧嘩別れして、飛び出してきたお家はドバイにありますです」

P「えっ」

褐色少女「日本でのお家は、家賃払えなくて追い出されたのです」

P「」

褐色少女「まあそれは仕方ないのですよ、お金払えないのが悪いです」

褐色少女「日本涼しいですし一日くらい平気ですよー」

P「………………」

褐色少女「親切にしてくれて、ありがとうですございます」

P「あ、ああ」

褐色少女「では、こんどこそお休みなさいー」

P「(どう、しよう…益々ほっとけないだろこんなの)」

P「(よく見ればかなり可愛いし、そういう意味で危険だ、こんな所でホームレスは絶対させられない)」

P「(だからと言って代わりに俺が諸々のお金払うと言ってもきっと聞かないだろうし…)」

褐色少女「ただ…」

P「ん?」

褐色少女「ちょっと前までしてたお仕事首になって困ってるのです」

褐色少女「日本のアルバイト難しいのです困るのです…」

褐色少女「だから、もしいいお仕事あったら教えてくださいですよー?」

褐色少女「上手くできないかもですけど、わたくしなんでもしますです!」







P「ん?今なんでもしますって言ったよね?」

翌日、事務所


P「おはようございます」

ちひろ「はい、おはようございます、プロデューサー…さん…?」

褐色少女「おはようございますですー」

P「………………」

ちひろ「……………」

褐色少女「おーここがわたくしの新しい仕事場ですね、わくわくしますです」

ちひろ「何か、言う事は?」

P「可愛い口調ですよねー見た目エキゾチックですけど中身は可愛らしいのがギャップでいいと思いませんか」

ちひろ「思います」

P「大丈夫です!俺ちゃんとプロデュースしますから!」

ちひろ「細かい雑事とかは私に丸投げですよね?というか何処の子ですか?建前は普通の会社なんですからそういう所は明らかにしないと色々困るんですよ」

P「超徳ショップ、今月分、買い占めます」

ちひろ「全部任せてくださいね、プロデューサーさんは女の子のお世話だけしてくれたらそれでいいです、埃は全て私が払いましょう」

P「やったぜ」


ちひろ「では頑張ってくださいねー」

P「ええ、これでも世話を焼くのは慣れてますから」

褐色少女「はいです、昨日もお世話になったですよね」

ちひろ「…昨日?」

P「あ、いや、それはですね」

褐色少女「わたくし、お家を貸してもらったのです、一宿一飯の恩義でございますです」

ちひろ「………………」

P「…………………」

褐色少女「貴方様は本当にいい人です、わたくし頑張りますですよ!」

P「あの」

ちひろ「いいんです、やる事やってくれるのなら私はプロデューサーさんのプライベートに口出ししませんから」

P「ガチャも限界まで回しますから、この事は内密に」

ちひろ「んーガチャを回してもらうのはいいんですけど、その心配はもう無駄ですよ?」

P「え?」











「…また、新しい子ですかぁ」

「相変わらず節操無いよねー」

「それがお仕事ですから仕方ないですよ…」

「でもさ、聞き捨てられない言葉が聞こえたんだけど」

「うん、ちょっと許せないのがあった」



P「」


………
……


ちひろ「(たまたま朝早くからPさん目当てって子が集まってたんですよね今日)」

褐色少女「貴方様、連れて行かれましたです…」

ちひろ「良くある事良くある事」

褐色少女「そうなのですか…?」

ちひろ「(心配そう…相変わらず落とすの早いですねーもうこんなに懐かれてるとは、それに)」

ちひろ「…貴方様ってどういう意味?」

褐色少女「え?…あー…はいです、とてもいい人ですから様付けするのが一番と思ったのです…駄目ですか?」

ちひろ「あ、いいんですよ、うふふ」

褐色少女「…?」

ちひろ「(ふん、呼び名はプロデューサーさんが無知なのをいい事に教え込んだんじゃないかと思ったけれど)」

ちひろ「(…これも自分からとは、また面白くなりそうですね)」


ちひろ「そういえば、まだお名前聞いていませんでしたね」

褐色少女「あ、すいませんです、大事な事なのにわたくし忘れてましたです」

ちひろ「いいんですよ、ちなみに私は千川ちひろって言います、ごく普通の事務員です、気軽にちひろって呼んでくださいね」

褐色少女「はい、ご丁寧にありがとうございますです、わたくしは」



ライラ「ライラと、申しますです、ライラさんです、これからよろしくおねがいしますです!!」


おしまい












ちひろ「あ、一応あの後Pさんの誤解は解けたみたいですよ?面白くないですよね」

ちひろ「でもライラちゃんはすぐに泊まる場所が見つからなかったので」

ちひろ「しばらくはプロデューサーさん宅で寝泊りする事になって」

ちひろ「また一悶着あったんですけど、それはまた別の機会に」

おわりです、読んでくれた方ありがとうございました
ライラが可愛くて勢いだけで立てたけど楽しく書けました

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