ハルヒ「北高で部活対抗の乱闘をすることになったわ」 (11)

―――部室にて

キョン「は? 部活対抗の乱闘だと?」

ハルヒ「そうよ。この北高の部が全員相手になって戦うのよ。それが明日行われるのよ」

キョン「そんなのは一切きいていないぞ」

ハルヒ「いい? これはそれぞれの部の部長にしか通告されないのよ」

キョン「どうせ、そんなの誰かのでたらめだろう。実際にそんなことやったら死傷者でまくりじゃねーか」

ハルヒ「だったらこの紙を見てみなさいよ」

キョン「んん」

その紙にはこう書かれていた。


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北高恒例部活対抗乱闘パーティーの開催について
本校は急遽明日に部活対抗での乱闘パーティーを実施することになりました。
奮ってご参加ください。
一つの部に参加可能な部員は5人までとなっております。
優勝した部には、賞金として100万円を贈呈させていただきます。
詳しくは明日、当日にお知らせいたします。
――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

キョン「おい、これどう考えても滅茶苦茶すぎるだろ」

ハルヒ「でも見て、100万円よ! 100万!」

キョン「あのな……ハルヒ……」


ガラッ―――――


古泉「おや、二人だけでしたか」

キョン「古泉、緊急事態だ。閉鎖空間とやらが発生しかねない状況だ」

ハルヒ「な、なによ閉鎖空間って」

キョン「い、いやなんでもない」

古泉「おやおや、何かありましたか」

ハルヒ「古泉君もこれを見て」

古泉「ふむふむ」

キョン「……」

古泉「なるほど、なかなか面白そうじゃないですか」

キョン「お前、それ本気で言ってんのか。
部活対抗で乱闘なんて、運動部が参加なんかしたら死者が出るかもしんないんだぞ」

古泉「わかりませんよ。発行元が校長なのか詳しくはわかりかねますが、
そんなことにはならないでしょう。もしそうなれば大変なことですし」

ハルヒ「そうよ。きっと何か画期的なやり方で勝負するのよ!」

古泉「それにしても明日なんて。唐突ですね」

キョン「俺も今聞いたばかりだ」

ハルヒ「とりあえず、みんな、明日は必ず学校に来るのよ! 来なかったら私刑の上に死刑だからねっ♪」

キョン「どっちにしろ明日は確実に死ぬだろうな」

―――次の日



キョン「ということなんだ、長門」

長門「……そう」

キョン「そ、そうだと!? いまから部活対抗の乱闘が始まるんだぞ! よくそんなぼそっとしていられるな」

長門「……」

キョン「」

ガラッ―――

みくる「おはようございますぅー」

キョン「あ、朝比奈さん!」

みくる「キョンくんおはよう。昨日、涼宮さんから電話が来て、朝早く来るように言われて……」

キョン「これから乱闘パーティーが始まるんです」

みくる「ららら、乱闘パ、パーティー!?/// な、なななんですかそそれ」

キョン「読んで字の如くそのままのとおりですよ」

みくる「キョンくんのエッチィィィイイイイ!!///////」

パチンッ!

その後、朝比奈さんにそのことについて詳しくお話した。

キョン「というわけなんですよ……痛」

みくる「ごごめんなさいキョンくん、私、何も知らなくて……」

キョン「(ハルヒもハルヒで何でこんな大事な用件を詳細に教えなかったんだ……。
まあ朝比奈さんは昨日、熱で学校を休んでいたからしかたないといえばしかたないか)」

みくる「それで私はなにをすればいいですか」

キョン「俺もよくわからないんですよ。部活対抗の乱闘がいったいなんなのか。
きっと、この後にアナウンスでも入るんじゃないですかね」

ドンッ!―――



ハルヒ「待たせたわね!」

古泉「失礼します」

ハルヒ「あらっ全員そろっているじゃない!」

キョン「ああ、そろっているとも」

ハルヒ「これから放送部からのアナウンスが入るらしいわ」

古泉「なんだかワックワックしてきますね」

キョン「お前一人でワクワクでもなんでもしてろ」

放送部『えーと、それでは部活対抗乱闘の詳しいルールなどを放送部から説明いたします』

キョン「やっと、アナウンスが入ったか」

放送部『これから参加部員全員は現実世界をそのまま反映した仮想世界へと移って頂きます。
そこでは相手からの打撃を受けると、現実世界へと戻ってしまうシステムになっています』

キョン「つまり死んだとしても現実世界、つまり今ここにいる場所へ戻ってくるだけなのか」

古泉「そのようです。なんだか閉鎖空間に似て非なるものですね」

放送部『仮想世界では何をやっても結構です。最後まで残った部員の所属する部が優勝となります。
優勝された部には賞金として100万円が贈呈されます』

放送部『では、参加する部をそれぞれ発表いたします』

―――――――――――――――――――

放送部が参加する部を次々に言い放った。
それによると……

・文芸部(SOS団)
・放送部
・野球部
・柔道部
・バスケ部
・弓道部
・ラクビー部
・コンピューター研究部
・将棋部
・鉄道部
・陸上部
・帰宅部
・クッキング部
・軽音部
・バレーボール部
・映画研究部
・相撲部
・テニス部
・科学部

らしい

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