期待

幸平「で、作る料理はなんでもいいのか？」

えりな「お題は私が決めるわ。君はそれに沿った料理を作ることね」

幸平「よっし、なんでもこい！」

田所「あ、創真くん」ｽﾀｽﾀ

幸平「よぉ田所」

えりな（この娘、確か四宮シェフと非公式に食戟を行ったのよね……）

えりな「やっぱり幸平君の前に、田所さんから作ってもらおうかしら」

幸平「おい！何でルール変えたんだよ！？」

えりな「さぁね。ただ、この娘が私を満足させることが出来なければ、君との食戟のハナシも無しよ」

田所「えっ？なっ、なにが……？」

幸平「くっ……仕方ねぇ！田所、コイツをガツンとヤル料理作っちまえ！」

田所「えっ！？何の話なの！？」

～説明中～

幸平「てことだ！頑張れ田所！」

田所「わかったよ、創真くん！」

田所（頑張らないと、頑張らなきゃ……！）

幸平「つーことで薙切。さっさとお題を出してくれ」

えりな「それじゃあ前菜がてらに>>6を作ってもらおうかしら」



※安価は基本的に料理を指定してください
例１：野菜炒め
例２：コーンスープ
例３：ステーキ
また、「ドリンク」「デザート」「ケーキ」のように、広域を指すのもアリです

コンビーフ

里芋の煮っ転がし

えりな「それじゃあ前菜がてらに里芋の煮っ転がしを作ってもらおうかしら」

幸平「……なんか意外だな。お前が煮っ転がし食べたいなんて」

えりな「うっ、うるさい！指定した料理に意味なんて無いわよ！」

田所「幸平くん。私、煮っ転がしは得意料理だよ！」

幸平「確かに田所はこーいうの得意そうだもんな。頼むぜ！」

田所「うん！」

えりな（この娘、本当に私の舌を満足させる気でいるのかしら……馬鹿ねぇ）


～２時間後～

田所「出来ました！」ｺﾄﾝｯ

えりな「ふぅん。見た目だけはサマになってるようだけど……」

えりな（ん……この香り……）

えりな「っ！？」ﾋﾞｸﾝｯ!!

田所「えっ？どうしたんですか？」

えりな「なっ、なんでもないわよ！」

えりな（何！？何なの今の感覚は……！）

幸平（料理の工程を見てたが、あれはただの煮っ転がしじゃないな）

幸平（えりなのヤツが香りだけでイキかけたのも無理はねぇ）

えりな（見た目は普通の煮っ転がし。里芋意外の野菜も至って普通の食材……なのに）

田所「どうぞ、召し上がってください」

えりな「言われなくても食べるわよ……」ｽｯ

まずはメインである里芋に狙いを定める。
これは一口で食べられることを想定して調理されているのか、箸で割る必要もないほどのサイズ。
真心を込めたつもりなのかしら？だけどそれだけで私の評価は変わりなどしない……

えりな「んっ、ハフ……ほふぅっ！？」ﾋﾟｸﾝｯ!!

口の中で里芋がほどけた！？箸で持てるほどの強度があったはずなのに！？
この味、殿芋を使っている……けれど、この繊細で優しい触感は一体どこから生まれた！？

えりな「あっ、ンっ……んむっ！んくっ」

馬鹿な……この私が、気付けば三つ目の芋に箸を滑らせていたなんて。
この里芋に絡まるタレ、里芋本体に染み込ませた汁とは別物？
純朴でいて威風堂々とした大地をイメージさせる里芋からあふれ出す純朴な下味。濃厚で居て力強い大地を追想させる醤油ベースのタレ。
一見はタレが前に出そうなこの組み合わせ。けれど違った！大地と連なる緑が完全なるハーモニーを生んでいる！
なるほど。春と秋を掛け合わせたような香りを仕立てる正体はコレなのね！

田所「どうなのかな……？」

幸平「がっついてるように見えるけどな」

えりな「ほふっ！むっ、ンむっ！」

最初は優しい祖母の抱擁を連想させられた。
だがもうその比じゃない。箸が止まらない。口に運ぶ動作が億劫になるほど虜になってしまっている。
皿ごと胃の中へカッ込みたい！タレと里芋を具茶混ぜにして飲み込んでしまいたい！
もはやこれは、優しさを超えた何か……。
女神の息吹が生命を宿すほどに後押しする力。

えりな「ンぐっ、もっふ！んもッ！んきゅーーーーーー！！！！」ｶﾞﾂｶﾞﾂ

総身の経穴を経由し性感帯を愛撫されているかのよう。
前戯なんてレベルじゃない、通常の快楽を何十倍にも濃縮させるような劇的な手解き。
女神と呼ぶにはあまりにも力強く、悪魔と呼ぶには程遠い慈しみ。
これは……まさに……！

　　　　　　　　　　　　ヴァルキリー・サトイモ
　　　　　　　　 神をも超越する煮っ転がし



えりな「うきゃぁああぁああぁああ！！いきゅぅうぅゥうううンっ！！！」ﾌﾟｼｯ!!ﾌﾟｼｬｰ!!


田所「きゃあっ！？」

幸平「うわっ！？マジでイキやがった！！」

えりな「きゅっ、きゅプっ……！」ﾋﾞｸｯ!!ﾋﾞｸﾝｯ!!

何故wwww

良スレやんけ！

田所「大丈夫ですか……？」

えりな「ぁっ、あ……ぅ」ｶﾞｸｶﾞｸ

幸平「いや、どう見ても大丈夫じゃ」

えりな「ばっ……馬鹿をお言いなさい！私はまだ……負けてないわ！！」ｽｸｯ

幸平（いや、何と戦ってんだよオマエ）

田所「あ、あの。私の料理はどうでしたか？」

えりな「いっ、一応は合格と言ったトコかしら」

田所「やったぁ！次は創真くんの番だね！」

幸平「さんきゅーな、田所！」


一色「んっ？珍しい組み合わせで何をやってるのかな？」ｽｯ

田所「こんにちは、一色先輩」

幸平「ちわっす。今、食戟を掛けて料理審査してんスよ。えりなが」

一色「へぇ。尚珍しいものだね」

えりな「……せっかくだから、一色先輩も参加して頂きましょうか」

えりな「もちろん、一色先輩が私の舌を満足させられなかったら幸平の件は無しよ」

幸平「なんでルール追加してんのオマエ！？」

一色「面白そうだね。僕も参加してみようかな」

幸平「まぁ、一色先輩なら余裕でしょうけど……」

一色「後輩の食戟が掛かってるなら本気出さなくちゃだね」

えりな「ふん、やってみるがいいわ！」

えりな「次は>>14を作ってもらおうかしら！」


※安価は基本的に料理を指定してください
例１：野菜炒め
例２：コーンスープ
例３：ステーキ
また、「ドリンク」「デザート」「ケーキ」のように、広域を指すのもアリです

コロッケ

釜飯

満漢全席

おｋ。また明日書きますので。
寝る

田所覚醒しすぎだろｗｗｗｗ

えりな「次は満漢全席を作ってもらおうかしら！」

幸平「お前、俺との食戟を受けたくないだけだろ」

えりな「何とでも言いなさい。もちろん、一色先輩が満漢全席で私を満足させることが出来るなら受けるのだけれどね」

一色「……」

えりな（さぁて、第七席がどんな応対を見せるか見物だわ）

一色「うん。それじゃあ調理に取り掛かるよ」

えりな「！？」

幸平「えっ！マジで作るんスか！？」

一色「ハハッ、これでも遠月十傑の第七席だよ」ﾇｷﾞﾇｷﾞ

田所「なんで脱ぎ出すんですか！？」

一色「それに、第十席に試されるとあってはね。僕にも面子というものがある」ｶﾁｬｶﾁｬ

えりな「ちょっと！なんでパンツまで脱いで……きゃあっ！？」

一色「それじゃ、教育の時間だ」ﾎﾞｯｷｰﾝ!!

田所（うわ……一色先輩のアレが///）

幸平「いつもは脱いでもふんどしを着用してるのに、今回は全裸……これは本気モードってことか！」

一色「さて、調理してくるから皆は待っててね」ｽﾀｽﾀ

幸平（全裸で校舎を徘徊すんのはマズイだろ）

田所「でも満漢全席なんて、そんなすぐには出来ないんじゃ……？」

えりな「本来の満漢全席は多ければ100種類を越える品になるけれど、昨今では30品前後が通常」

えりな「彼が何品作るのか楽しみだわ」

～１時間後～

一色「はい、御待ち遠様」ｺﾄｯ

えりな「……ふざけてるのかしら？」

一色「うん？至ってマジメに作ったんだけどなぁ」

えりな「更に乗ってるコレ。どう見ても饅頭（マントウ）よね」
※参考http://i.imgur.com/6sKtrm3.jpg

えりな「満漢全席を指定したはずなのに、饅頭がたったの三つって何のつもり？」

一色「まぁまぁ、食べてみればわかるよ。小生意気な十席さん」

えりな（こんな奴が第七席だなんて……とんだ面汚しね）

えりな（一口だけ食べて終わりにしましょう）ｽｯ

皿に乗ってる三つの饅頭はどれも変哲のないもの。どれを手に取っても変わりはないでしょう。
と、思った。

えりな「はふっ……むぐ、ぅッ！？」ﾋﾟｸﾝｯ

歯に触れる食感、これは肉まんと似た系列……違う！これは“肉”じゃない！
皮を噛み破ると夥しい旨味汁が溢れ出した！？
まるで大洪水、否それ以上に、大海原のように口の中を津波が襲う。

えりな「あっ、ん、ンクッ！」

そうか。私の臓器を侵すこれは海鮮の旨味汁。潮の流れのように荒々しく体中へ浸透していく。
ツバメの巣、フカヒレ、黒ナマコ、チョウザメの肝及び軟骨、アワビ。この饅頭には、満漢全席三十二珍味の海の幸が詰め込まれていた。
けれど、有り得ない。これだけの材料をかち合わせれば、それぞれが個性を主張するはず……なのに。

えりな「んぐ、むっ！こくっ……んぅ」

それぞれの具材は調和することがない。
けれど個が別の個を跳ね除けることなく、共に素材の旨みを主張し続ける……共鳴に似た何か。
饅頭の皮に包む前の工程でそれぞれを個々で処理した証ね。流石は第七位と言ったところかしら。

えりな「あふっ！か、んぐっ！」ｶﾞﾂｶﾞﾂ

馬鹿な！？この私が二個目の饅頭に手を伸ばしている！！
いや、それよりもこの食材達はラクダのコブ、熊の手、狸の唇、猿のミソ、豹の胎盤、サイの尾、鹿の筋肉。満漢全席山の八珍味。
独特な食材であるにも関わらず、私の舌を拒絶しない！？微細極まる下処理でないとこんな味はでないはずなのに！
いや、こんな料理私でも……！

幸平「ヤベェ。あいつ目がイッてますよ」

一色「フフッ。お気に召してもらえたようだね」

えりな「ふっ……ふ、ゥ！ンんぁ！」ﾋﾞｸﾝｯ!!

えりな「ぁ…あァ……！」ｶﾞｸｶﾞｸ

気付けば三つ目の饅頭に手を伸ばそうとしていた。
やめなさい！やめろ！！止まりなさい私の手！！
たかが第七席の料理如きに、私が……私は……！

一色「その三つ目に手を伸ばす時、君の尊厳とプライドは見るも無残に打ち砕かれるだろう」

一色「だけど気にしなくていい……それが、第十席という君の“裸”なのだから」

えりな「いっ！ぃや……ア、あぁッ！」ﾌﾞﾙｯ…!!

饅頭を掴んでしまった。そしてもう口に含んでいる。
もう……いい。私のプライドも尊厳も、全てはこの料理の前にはひれ伏すしかない。
全てをかなぐり捨ててでも、この料理を味わい尽くしたい！

えりな「あむっ！ぐっ、ン。ふもっ！」ｶﾞﾂｶﾞﾂ

これはガマの脂質、ユキワリ、タモギダケ、鶏の爪先、玉米、沙豊鷄、ライチョウの肉……陸の八珍味。
とろけるような舌触りに、ジューシーな肉と菌糸類の歯ごたえが腹部へと直撃。
見える、視えるわ……清朝時代の宮廷、華やかに舞い踊る女性達、ひらひらと目を引く胡蝶蘭の刺繍。
これが夢でも構わない。満漢全席という時代の中に取り残されても構わない。
海、山、陸の満漢全席はその壮大さを以て天地創造……私を悦と快楽の嵐へと誘ったのね。

えりな「あへッ、ンぅ……ふひィっ！」ﾋﾞｸｯ!!ﾋﾞｸﾝｯ!!

スカートの中、パンツという薄地の絹の下、言わば私の膣から大海原の如く潮が吹き出している。
否、だだ漏れになっていると表現すべきかな？でも、そんなことはもうどうだっていいわ。
だって私は今、微熱と涙のジェラシーを通り過ぎ、隠してきた気持ちが夢の中で裸になっているのだもの。

えりな「えひゃっ！エヘッ、ぃひゃっ！」ﾌﾟｼｯ!!ﾌﾟｼｬｰ!!

田所「ちょっと……マズくないですか？」

一色「うーん。あまりの美味しさに壊れちゃったみたいだね」

えりな「げひひ！」ﾌﾟｼｬｰ!!ﾋﾞﾁｬ…ﾋﾞﾁｬｯ!!

胃の中に納まった今でも、デジャブのように満漢全席の味が蘇り続ける。
まるで身体が咀嚼を続けているかのよう。一生このまま味わっていられる気さえする。
宴に終わりが告げることはないでしょう。私はずっとこの時代に取り残されても構わない。
そう、これはまさに……！

　　　　チャイニーズ・ミッドナイト・クックドゥ
　　　　　　　　満漢全席の夜に踊り狂え


えりな「うへ！ぁ……あへァ……！」ﾌﾟｼｬｰ!!ﾋﾞｸﾋﾞｸﾝｯ!!


幸平「一色先輩！流石にヤバイっすよ！」

一色「うん……これはマズイな」

えりな「きゅっ、きゅプっ……！？」

　　　“ボパァンッ！！！”

えりな「ぎょぺッ！？が、ァ……いぎゃぁ゛ッ！！！」ﾌﾞﾁｬｯ!!

それは突然だった。
痙攣のように打ち震えたかと思えば、腹部が爆発したのだ。
えりなの制服をズダズタに吹き飛ばし、腹部からは大腸や諸々の臓器が飛び出していた。

田所「きゃぁああっ！？」

幸平「はっ！？ぉ、オイ！えなり！！」

一色「しまった！あまりの美味さに臓器が耐え切れなかったようだ！」

えりな「が、ァ゛……だずっ、助け……！」ﾋﾞｸｯ…ﾋﾞｸﾝ

田所「え！？えっ！？」

幸平「ちょっ、ちょ……一色先輩！どーすんスか！？」

一色「美味すぎる料理は人をも[ﾋﾟｰｰｰ]。下級料理人である彼女には負荷が大きすぎたということさ」

幸平「そうじゃなくて！」

田所「きゅ、救急車呼ばないと！」

一色「いや……“味覚”によるダメージは、現代の医療では治療する術など無い」

幸平「何言ってんすかアンタ！？」

一色「料理によるダメージは料理によって回復させるしかないんだよ」

幸平「は、はぁ……じゃあさっそく作ってくださいよ！！」

一色「僕は治癒系の料理は苦手でね。だから、幸平君が作ってくれ！」

幸平「つっても……」ﾁﾗｯ

えりな「ぅ、うヴぇ゛ッ……！」

幸平「もう死に体っすよ！時間がありませんって！！」

一色「じゃあ急いで作るしかないじゃないか！！」

田所（なんで逆ギレしてるんだろこの人……）

幸平「……わかりました。何を作れば治るんですか！？」

一色「そうだな。デザートやドリンク系が有効とされているから」

一色「>>23なんかいいんじゃないかな？」

一色「そして、料理のテーマは>>25でいこう！」



※料理安価は基本的に料理を指定してください
例１：ガトーショコラ
例２：ソルティードッグ

※料理のテーマについて
例１：芽生え
例２：青
など、割と適当な感じで

シャーベット

桃饅頭

「えなり」で腹がよじれた…！

連投すいません、「いたわり」で