佐天「スパゲティをスパゲティと言わせる能力かあ……」 (63)

初春「佐天さん。システムスキャンの結果はどうでした?」

佐天「うん。能力身についてたよ」

初春「おめでとうございます。どんな能力ですか?」

佐天「スパゲティをスパゲティと言わせる能力なんだ」

初春「へえ。凄い能力ですね」

佐天「初春。ちょっとスパゲティをスパゲティと言ってみてよ」

初春「そう言われるとスパゲティじゃなくスパゲティと言いたくなりますね」

初春「あれ?本当にスパゲティと言っちゃいました。なんだか落ち着きませんよ」

佐天「ふふっ、凄いでしょ」

御坂「あ、あんなところに佐天さんと初春さんがいる」

御坂「佐天さーん、初春さーん」

佐天「あっ、御坂さん!」

初春「御坂さん。佐天さんが能力者になったんですよ」

御坂「ほんと!?おめでとう!」

佐天「ありがとうございます~!」

御坂「ねえねえっ、どんな能力なの?」

佐天「スパゲティをスパゲティと言わせる能力です!」

御坂「……へー」

御坂(何言ってんだこいつ)

佐天「御坂さん、ちょっとスパゲティをスパゲティって言ってみてください」

御坂「は?」

佐天「だからスパゲティをスパゲティとですね」

御坂「い、いいけど」

御坂「スパゲティ……」

佐天「うんうん」

初春「佐天さん。御坂さん佐天さんの能力理解してない気がしますよ」

佐天「え……?」

御坂「え?」

佐天「御坂さん、私の能力理解してます?」

御坂「う、うん。多分」

初春「わかりませんよ。さっきはスパゲティと言えと言われたからスパゲティと言っただけでしょう」

佐天「そうかもしれないなあ~。何か御坂さんの反応がいまいちな気がするし」

御坂(それは佐天さんの能力がショボいからです……)

初春「文字で説明した方がいいですよ」

佐天「そうだね」

佐天「つまりですね、スパゲティがスパゲティになるという」カキカキ

佐天「……!!」

佐天「初春!!」

初春「何です佐天さん」

佐天「これ見てよ!」

初春「これは……」


スパゲティ→スパゲティ


御坂(だから何だよ)

初春「携帯に打ち込めば…

初春「」…駄目ですね。スパゲティです。予測変換すら受け付けません」

佐天「言えなくなるどころか文字で表すことすら出来なくなるなんて!」

初春「世界から一つの言葉が完全に失われてしまいました。これは大変なことですよ」

佐天「1時間前までは文字なら大丈夫だったのに……凄い速さで能力が成長してるんだ」

佐天「初春……。私……自分が怖いよ……!」

初春「御坂さんはどう思います?」

御坂「……」

御坂「え?何?」

初春「佐天さんの能力ですよ。ほっといたらさらに大変なことになるのでは?」

御坂「あー……別にいいんじゃない?どうでも」

初春「そうでしょうか。ちょっとあそこにいる御坂さんに激似の少女の反応を見てみましょう」

打ち止め「あー!お姉様だー!ってミサカはミサカは」

一方通行「ケッ」

御坂「打ち止め!それに一方通行……!」

初春「打ち止めちゃんて言うんですね。ちょっとスパゲティと言ってみてください」

打ち止め「いいよー!スパゲティ!」

打ち止め「あれ?スパゲティって言っちゃったよ?ってミサカはミサカは首をかしげてみる」

打ち止め「気持ち悪いよー!」

一方通行「くっだらねェ……」

打ち止め「スパゲティ!スパゲティ!スパゲティ!」

打ち止め「あれ?スパゲティ?スパゲティじゃなくてスパゲティでスパゲティ」

一方通行「おい行くぞ糞ガキ」

打ち止め「スパゲティスパゲティスパゲティスパゲティスパゲティスパゲティスパゲティスパゲティスパゲティスパゲティスパゲティスパゲティスパゲティスパゲティスパゲティスパゲティスパゲティスパゲティスパゲティスパ」

一方通行「アバババババババババババババ」

佐天「ああっ!白くてヒョロい人が!」

初春「あちこちでまるで御坂さんのクローンの暴走が原因の煙や悲鳴が上がってますよ」

御坂「ごめん打ち止め!チェイサー!」ドゴォッ

御坂「あんなのは例外よ。そんな気にすることないって」

佐天「何言ってるんですか!?これは文化の破壊……人類の尊厳に対する決して許されない冒涜ですよ!ゴロが悪いというか!」

佐天「考えてもみてください。ピーナツだってピーナツと言えなくなったら」

佐天「……え?」

初春「佐天さんまさか」

佐天「ピーナツ!ピーナツ!ピーナツ!ピーナツ!ピーナツ!」

佐天「あ……あ……あああっ……!」

初春「ピーナツですね」

佐天「あああー!!」

御坂「いい加減にしろ!」バチコーン

佐天「うぎゃっ」

佐天「な、な、何するんですか!?」

御坂「スパゲティだのピーナツだの、そんなつまんないことでウジウジするんじゃないの!」

御坂「そんなゴミみたいな……あっ、いや」

御坂「自分がすべきこと、自分に出来ること、自分にしか出来ないこと」

御坂「そういうのをさ、見つける為にさ、もっと前向きに考えて行こうよ」

御坂「人はみんなオンリーワンなんだから……ね?」

佐天「御坂さん……」

御坂「な、なんか青春してるみたいな雰囲気醸し出しちゃったかな?」テレテレ

初春「青春と黒歴史は紙一重ですからね。録音したいのでさっきのセリフもう一回お願いします」

御坂「え?」カアアッ

御坂「ば、ばかー!初春さんのばかー!」タッタッタッ

佐天「……」

初春「佐天さん。御坂さん行っちゃいましたよ」

佐天「私の能力を馬鹿にするなんて許せない……」

佐天「スパゲティーーーーー!!!!」ゴゴゴゴ

初春「ほう。佐天さん、どうやらまた能力が成長したようですね」

キィン!

御坂「……!?」

御坂「何……?今一瞬嫌な感じが……」

御坂「あ、黒子」

黒子「!」

黒子「うんこ!」シュンッ

御坂「ばっ、何大声でうんこ言ってんのよ!」

黒子「あら?うんこのことをうんこと言うつもりがうんこと言ってしまいましたの」

黒子「ていうか、うんこもうんこって言ってますの」

御坂「誰がうんこじゃー!」バリバリバリバリ

黒子「うんこおおおおおおおおおおおおおおおお!!!!!」

御坂「これは……まさか!」

佐天「そうです。私の能力ですようんこさん」

御坂「ふざけるな!!私の名前はうんこだあっ!!」

御坂「!?わ、私はうんこ!違うっ!うんこ!うんこ!うんこうんこうんこ!」

佐天「そうですよ。わかってるじゃないですか」

佐天「でも自己紹介はしなくていいですよ」

御坂「うんこだ!私はうんこなんだ!」

初春「落ち着いてください、うんこ」

さっきから5回は消えてる
支援よろ

御坂「佐天涙子!今すぐ私の名前を元に戻しなさい!ビリビリされたいの!?」ビリビリ

佐天「おっと。私を殺したら未来永劫うんこですようんこさん」

御坂「私はうんこじゃない!」

佐天「ほれ」ピッ

うんこ「あっ……セリフの前の名前のところまでうんこに……」

佐天「いい気味ですようんこさん!」

うんこ「あんたいい加減に……!」

うんこ「……待てよ。私の名前がうんこということは、あの子たちの名前も……!」

初春「あ、御坂妹さんじゃないですか」

御坂妹「よっ。それとうんこ、と御坂はうんこに挨拶します」

うんこ「くっそーーーー!!!!」

上条「白井!?どうしたんだ!」

黒子「うう……あそこにいるうんこに」

うんこ「お前が死ねば終わるんだろおがあああああ!?」

佐天「きゃあああああ!!うんこさんに殺されるうううううう!!」

うんこ「いい加減にしろゴルアアアアアアア!!!」

上条「こっちのセリフだこのうんこ野郎ーーーーーー!!!!!!」ドグシャアアアアアア

御坂「うんこーーーーーーーー!!!!!!!」ブリブリブリブリ

上条「そうか……話は分かったよ」

御坂「そうなの、私は被害者なのぐべえええっ!!!」ドグシャアアアアアア

御坂「ごめんなさい佐天さん許してえ……」ポロポロ

上条「なあ、佐天さん。御坂も悪気があったわけじゃないんだ。こうして謝ってることだし許してくれないかな」

初春「私からもお願いします佐天さん。うんこはうんこなりに佐天さんを励まそうとしたんですよ」

佐天「……」

初春「佐天さん。私の名前を春上にしてください」

佐天「え?いいけど……」ピッ

春上「佐天さん能力を使いこなせてるじゃないですか」

佐天「え……?あっ」

上条「凄い能力だと思うぞ。御坂のおかげだな」

御坂「え?」

佐天「ご、ごめんなさい御坂さん。能力は解除しました」

御坂「え?や、やった~!」

佐天「それと……ありがとうございます!」

御坂「……どういたしまして!」ニッ

上条「一件落着だな」

春上「あ、あれ!?私がもう一人いるの!!」

春上「私はあなたのドッペルゲンガーですよ」

春上「なの~!」

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