モバP「俺も李衣菜にデレられたい」 (49)

注意
・モバマスssです
・イチャイチャする内容ではありません
・Pが嫌なヤツと感じるかも

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1375186979

P「おはようございます」

ちひろ「おはようございます、Pさん」

P「ちひろさん、今日のアイドル達の仕事は?」

ちひろ「えーっと…ですね、李衣菜ちゃんが今日一日休暇で、それ以外がお仕事です」

P「そうですか…ちょうどいいな」

ちひろ「ちょうどいい? 何がですか?」

P「ああ、ちひろさんには言ってなかったですね。この際だから言っちゃいます」

ちひろ「言う? 何か隠してたんですか」

P「俺、実はですね…」

P「李衣菜をデレさせたいんですよ」

ちひろ「………は?」

P「いや、だから、李衣菜にデレられたいんです」

すみません…sage忘れていました

ちひろ「いや、あの、待ってください。意味がよく…」

P「ほら、凛とか未央は俺に対して好意を寄せてくれてるじゃないですか」

P「卯月も、その二人ほどじゃなくても結構親しい仲です」

ちひろ「そ、そうですね。それがどうかしたんですか」

P「しかぁし!!」

ちひろ「ひぃ!?」

P「李衣菜はいまだに、ただのプロデューサーとしてしか見てくれないんですよ!」

ちひろ「…健全な仲でいいじゃないですか」

P「だって、夏樹と一緒にいるときの李衣菜のテンション、見たことあります!?」

ちひろ「ありますよ。すごく高いですよね」

P「俺に対しては、あんなに高くなってくれないんですよ!」

ちひろ「え? そうでしたっけ」

P「夏樹といるときだけしか、あんなに笑いません」

P「俺と李衣菜の二人っきりだと、よっぽど嬉しいことがないと笑わないんですよ…」

ちひろ「まあ、クール属性ですしね…」

P「俺も夏樹のようにデレられたいんです!」

ちひろ「なんてことを大声で言ってるんですか…」

P「ロックだろうとにわかだろうと、李衣菜はかわいいんです!」

ちひろ「誰もそんな叫びは求めてませんよ…」

P「とにかく、なんとかしてデレる隙を見つけたいんです!」

ちひろ「デレる隙ってなんですか、隙って」

P「隙を見つけるには…ちょっと尾行してきます」

ちひろ「おいコラちょっと待ってくださいよ!?」

P「何ですか、離してください!」

ちひろ「目の前にストーカー予備軍がいるのに離せません!」

P「やめてください! 俺と李衣菜の絆がかかってるんです!」

ちひろ「尾行するのに絆もへったくれもないですよね!?」

P「俺が諦めが悪いの知ってますよね!?」

ちひろ「あ、そうでしたね」

P「うおっと! …急に手を離さないでください」

ちひろ「だって、美玲ちゃんのときを例としてPさんの諦めが悪いのはよくわかってますし?」

ちひろ「止めるだけ無駄だと思いまして」

P「よし! だったら早速…」

ちひろ「待ってください」

P「どうしたんですか」

ちひろ「尾行しようがしなかろうが構いませんが、いくつか質問です」

P「質問?」

ちひろ「はい。まず、デレさせたとしてロックの話に付き合えますか?」

P「どういうことですか」

ちひろ「李衣菜ちゃん、なんだかんだでロックや夏樹ちゃん以外のことに興味示さないですよね」

ちひろ「デレさせて親しくなっても、楽しい会話や交流ができるとは思えません」

P「で、でも、それはお互いの趣味とか過ごし方を知りながら…!」

ちひろ「他にも心配事はあるんですよ」

P「…どんな心配事ですか」

ちひろ「Pさんがデレさせたいっていうのは、夏樹ちゃんのようになりたいんですよね?」

P「え、そうですけど?」

ちひろ「…Pさんって、李衣菜ちゃんのプライベートとか知ってるんですか?」

P「えっ」

ちひろ「夏樹ちゃんはあの様子だと、一人で過ごす時の李衣菜ちゃんも知っています」

ちひろ「ですけど、Pさんが知る李衣菜ちゃんのプライベートはどれも夏樹ちゃんとのコンビですよね?」

P「…そういえば、一人だけだとどう過ごすのか全く知らないな…」

ちひろ「その時点で夏樹ちゃんには到底追いつけませんね」

P「うわあああ! 何やってんだよ俺! ちゃんと李衣菜に構っておけよ!」

ちひろ「あーあ。昔は李衣菜ちゃんも一緒に音楽聴こうと誘ったりしてたのに…」

P「ヤバイ…昔の俺、そういうチャンスことごとく無視してる」

ちひろ「当時のPさん、どうロックから放してプロデュースするかしか考えてませんでしたね」

P「うわあああ! 何やってんだ昔の俺!!」

ちひろ「さて、次の質問ですよ。傷心してる暇はありません」

P「そ、そうですか?」

ちひろ「…一人の時の李衣菜ちゃんがどんなか知ってますか?」

P「…は?」

ちひろ「Pさんも言ってたじゃないですか。夏樹ちゃんがいるといないでテンションが違うって」

ちひろ「つまり、一人の時だとPさんが知らない李衣菜ちゃんの一面があるかもしれないんです」

P「…ありえますね。プライベートを見るのも夏樹と一緒の時だけで…」

ちひろ「やっぱり。尾行するならそこに注意です」

P「ど、どういうことですか?」

ちひろ「色んな意味でストッパーの夏樹ちゃんがいないんですよ?」

ちひろ「もし尾行がバレたら、何をしてくるかわかりません」

P「…なんか李衣菜のプライベートが怖くなってきたんですけど」

ちひろ「何言ってるんですか! 私は十分考えられる可能性を示してるだけです!」

P「いやまあ、そうですけど…」

ちひろ「さあ、最後の質問…というか、注意点ですね」

P「注意点?」

ちひろ「…李衣菜ちゃんがPさんを鬱陶しく感じてる可能性がある、ということです」

>>1ならsageじゃなくてsagaつければいいんじゃ…

P「え? …え!?」

ちひろ「夏樹ちゃんがいるといないのテンションの違いを考えると、十分ありえます」

ちひろ「夏樹ちゃんがいない時って、事務所に入りたてのダウナーな感じのテンションですか?」

P「そ、そうです」

ちひろ「そのテンションと普段の元気なテンションには相当な差がありますよね」

P「そ、それだけ嫌われてるってことですか!?」

ちひろ「いえ、単純にPさんより夏樹ちゃんが重要ってだけだと思います」

P「それはそれで複雑なんですが…」

>>16
すいません、投稿するのが始めてで勝手がわからず…
見苦しいかもしれませんが、よろしくお願いします

P「で、でも、なんで鬱陶しく思われなきゃいけないんですか!」

ちひろ「うーん…ロックの仕事をあげなかった時期のことが原因でしょうね」

P「え!? あの時は『可愛いとロックの融合』って誤魔化しましたよ!」

ちひろ「誤魔化し…つまり本心では別だったわけですね」

P「は、はい。素直にロックの仕事をあげたくないという俺の捻くれ根性がですね…」

ちひろ「なるほど。今ので十分理解できました」

ちひろ「その捻くれ根性で、にわかと判明した途端にロックの仕事ばかりあげだしたんですね」

P「その通りです」

ちひろ「…鬱陶しがられてるとしたら、それが原因ですよ絶対」

P「えっ?」

ちひろ「そんな誤魔化し方をしておいて、途端にロックの仕事だけあげるなんて…」

ちひろ「その言葉も建前だってバレますし、鬱陶しがられるのも無理は無いと思いますよ」

P「あー…そこまで考えてなかったな」

ちひろ「まったく…李衣菜ちゃんがかわいそうですよ」

P「俺は…李衣菜のことをわかってなかったのか…?」

ちひろ「で、どうするんですか? 尾行するんですか?」

P「それはするに決まってるでしょう!」

ちひろ「さすが諦めが悪いですね」

P「当然ですよ! 何としてでも李衣菜を尾行してやります!」

ちひろ「ああもう、大声出さなくてもわかってますよ!」

P「絶対に李衣菜をデレさせてやりますよ!」

ちひろ「もうその意気込みはいいですから…」

P「さあ、尾行にしに行って…きま………す…」

ちひろ「あれ、どうかしたんですか…P……さん…」

李衣菜「さっきからなんて話をしてるんですか…」

P&ちひろ「」

ちひろ「話って、な、何のことかしら?」

李衣菜「いや、私を尾行するやら理解するやら」

P「ずっと聞いてたのかよ!?」

李衣菜「えっと、なつきちのようにデレられたいって辺りから」

P「殆ど始めからじゃないか!?」

李衣菜「いやー、まさか私のことをああいう風に思ってるなんて…」

ちひろ「あ、あのね、李衣菜ちゃん。これは…」

李衣菜「…Pさん、訊きたいことがあります」

P「な、なんだ?」

李衣菜「私を理解したいなら、私をデレさせたいというのなら…答えてください」

P「お、おう」

李衣菜「もし、私が初対面のダウナーなままだったら…どうプロデュースしてました?」

P「………」

李衣菜「正直にお願いします」

P「………多分、ロックの仕事は片手で数えるレベルになってたな」

P「今でも、何か隙があれば可愛い系の仕事をあげてみたいしな」

ちひろ「ちょ、そんなの初耳ですよ!?」

李衣菜「…そうですか。だったらにわかになって良かったー」

ちひろ「………ん?」

ちひろ「ちょっと待ってちょっと待って。聞き捨てならない発言がありました」

李衣菜「…あ、ヤバイ!」

P「え? 何かありましたか?」

ちひろ「大事な話かもしれないんです、黙っててください!」

P「ひぃ!」

ちひろ「李衣菜ちゃん、にわかに『なった』ってどういうこと?」

李衣菜「………」

P「え、李衣菜、え? どういうこと?」

李衣菜「…ちひろさん、私がPさんを鬱陶しく思ってるとか考察してくれてましたよね」

李衣菜「Pさんが捻くれ者だとは、もう知ってますよね?」

ちひろ「ええ…」

李衣菜「そこで私は、ロックの仕事をもらえる方法を思いついたんですよ!」

ちひろ「ま…まさか…」

P「にわかを…演じる…?」

李衣菜「…だってそうでもしないとロックの仕事が永遠に来ませんし」

李衣菜「…これ以上はあまり話したくないんですけど…」

P「待ってくれ。聞いていたんだったら、他の疑問にも答えてくれ」

李衣菜「わかりましたよ…。テンションが違う理由はまあ、ちひろさんが正解です」

李衣菜「Pさんには悪いんですけど、なつきちの方が…その…安心感があるんです」

ちひろ「そりゃ、自分から好きな物を奪おうとした人に対して安心できませんよね」

P「反論もできません…」

李衣菜「さて、バラした以上、これからは素で過ごしていいですよね?」

P「…えっと、そんじゃこれからは可愛い系の仕事でもいいか?」

李衣菜「…は!?」


ちひろ「ちょちょちょ、Pさん?」

P「すいません、こればかりは俺の捻くれ根性が見逃せません」

李衣菜「」

ちひろ「で、でも、急な路線方向は危険ですし…!」

李衣菜「そ、そうです! 事務所はともかく、表ではにわかでいますから!」

P「いいえ、絶対に諦めませんよ」

李衣菜「………」

ちひろ「李衣菜ちゃん、大丈夫だから。絶対説得してみせるから」

李衣菜「…ふふふふふ」

ちひろ「!?」

李衣菜「あーあ。やっぱりPさんって捻くれ者ですよね」

P「ど、どうした李衣菜!?」

ちひろ「声のトーンが怖いわよ!?」

李衣菜「…どうすれば記憶って消せるんだろうなー」

P「えっ」

李衣菜「ここはロックに、思いっきりヘッドバットしてみましょう!」

P「!?」

ちひろ「ちょちょちょちょ、李衣菜ちゃん?」

李衣菜「ほら、Pさん。そこに止まったままでお願いします」

P「待って、にじり寄ってこないで! 目つきがまゆと同じだぞ!?」

ちひろ「よ、良かったですね! 第二のヤンデレアイドルですよ!」

P「冗談言わないでください! それにデレが無いからヤンデレじゃなくて病んでるだけです!」

P「お、おい、いつもと比べて変だぞ李衣菜!?」

ちひろ「あー…ストッパーの夏樹ちゃんちゃんがいませんしね」

李衣菜「あーもう! その程度でうろたえちゃダメですって」

P「ヤバイ! 捕まった! ちひろさん助けて!」

ちひろ「とりあえず、一度身をもって反省すればいいと思います」

P「お、鬼! 悪魔! ちひr李衣菜「Pさんが言わないでくださいよ」

ゴスッ

P「」

李衣菜「うっひょー…頭に響く」

ちひろ「だ、大丈夫なの?」

李衣菜「はい、私は大丈夫です。Pさんも…ある意味超人だから大丈夫でしょう」

ちひろ「り、李衣菜ちゃんはこれからどうするの?」

李衣菜「私はいつも通りに事務所で過ごしたり仕事します」

ちひろ「え…にわか扱いは…いいの?」

李衣菜「私は周りとか関係無く、ロックがしたいだけです」」

李衣菜「それに、事務所の皆もにわかの方が落ち着くでしょうし」

ちひろ「李衣菜ちゃん…」

李衣菜「まあ、ロックをするためににわかを演じたりするなんて…」

李衣菜「ロッカーの隅にも置けない存在だと思うので、にわか扱いでいいですよ」

ちひろ「…私、できるかぎり李衣菜ちゃんがロックできるように手伝うから!」

李衣菜「本当ですか!? なつきちにちひろさん…頼もしいです!」

ちひろ「え、夏樹ちゃんもグルなの?」

後日

夏樹「なあP、聞いてくれよ。このあいだも李衣菜が…」

P「なんだ、また何かやらかしたのか?」

夏樹「そうなんだよ。また歯ギターをしようと…」

李衣菜「おはようございまーす。今日もロックに…」

ちひろ「おはよう李衣菜ちゃん。そうね、ロックに頑張りましょうね」

李衣菜「…ちひろさん、馬鹿にしてませんか?」

P「いいじゃないか。にわかなんだから」

李衣菜「ちょ、Pさん!?」

P「はっはっはっはっ」

ちひろ「………」

ちひろ(あれから、李衣菜ちゃんの話が嘘か本当かわかるようになった)

P「でもさ、着物着たり歯ギターしようとしてたじゃんか」

李衣菜「だ、だからー!」

夏樹「まあまあ。だりーは色んな物をすぐにロックに組み込もうとするから…」

ちひろ(あれは…本当の話ね)

夏樹「とはいえ、さすがにまだジャンルを覚えられないのは…」

李衣菜「え、そ、それは…ですね」

ちひろ(あれは明らかににわかを演じる嘘の話ね)

夏樹「ん、おいだりー。そろそろレッスンだ」

李衣菜「あ、本当だ!それじゃ行ってきますねー」

P「おう、頑張ってこいよ」

ちひろ「…さて、事務仕事しましょうか」

P「そうですね。…それにしても…」

ちひろ「どうかしましたか?」

P「李衣菜はいつまでにわかなんでしょう」

ちひろ「………」

ちひろ「…ロックをする限り、ずっとにわかですよ」ボソッ

P「え? 何か言いましたか?」

ちひろ「…いいえ、なんでもありません」


こうして、事務所の日常はいつも通りに進んでいきます。
…どんな裏があろうとも、それがいつも通りで普通な日常なんです。

以上です。
李衣菜が性格は砕けたのに、ずっとデレないままな理由を考えたらこうなりました…
どうしてこうなった

>>44
すいません、自分は初投稿です。
他の人とテーマが被ってたら申し訳ないです…

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