わくわくさん「今日はね、いっしょに世界を創りなおそう」 (98)

わくわく「もう僕はこんな汚い世の中で生きていたくないんだよ」

ゴロリ「わくわくさん、ぼくも手伝うよ」

わくわく「もうNHKの地下には、世界を再起動させるためのロボット――」

わくわく「『ノア』が用意されている」

ゴロリ「い、いつのまにできていたの、わくわくさん」

わくわく「穢れた大人どもがゴミだと廃棄してきた、僕の努力の結晶――」

わくわく「僕はそれらを少しずつ集めていたんだ。そのための、『つくってあそぼう』だったんだよ」

ゴロリ「それはすごいね」

――NHK地下最深部

わくわく「見てくれ、ゴロリ、これが『ノア』だ――。」

ゴロリ「す、すごい。何て巨大で、美しいんだ」

わくわく「そう。全長320m。人々は彼女に、恐らく畏敬の念を抱く。けれど、これはあくまで手段でしか過ぎないんだよ」

ゴロリ「わくわくさん、僕なんだか怖くなってきたよ」

わくわく「今ならまだ、引き返せるよ、ゴロリ」

ゴロリ「ノアに乗って、ぼくたちはどうするの?」

わくわく「・・・ゴロリ。君は年を取らない」

ゴロリ「え?」

わくわく「君は永遠に子供たちのイマジナリーの中で生きることができる」

わくわく「でもね、」

わくわく「でも、僕はもう大人で、それも未来に無限の可能性を見られる年でもない」

ゴロリ「わくわくさん・・・」

わくわく「ゴロリ。君はただ、僕のすることを見るだけでいい」

わくわく「僕の犯す罪を見るだけでいいんだ」

ゴロリ「・・・ぼくたち、友だちだよね」

わくわく「・・・」

わくわく「そうさ」

――その頃

有働「あ・・・わくわくさんからメールだ・・・こんな夜中に・・・」

件名:無題

本文:ごめんね。

有働「・・・始まるん・・・だね」

2013年9月9日の時空間が永久に閉ざされ――

2013年9月10日が産声をあげる。

わくわく「ゴロリ、しっかりつかまっているんだよ」

ゴロリ「う、うんっ」

わくわく「さあ・・・世界を創りなおそう・・・!!」

ノア「ノア起動。発射準備完了」

わくわく「いくよ」

ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ

NHK職員1「・・・なんだ? 地震か?」

NHK職員2「おいおい速報もなしかよ!」

NHK職員1「いや・・・なんかさ・・・これ地震か?」

NHK職員2「は?」

ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ

NHK職員1「ちょ――」

ゴオオオオオオオオオオ

ゴロリ「わくわくさん、僕らこのまま地上まで突っ切るの!?」

わくわく「そうだよ!」

ゴロリ「そんなことしたら、NHKホールが崩れて・・・」

わくわく「・・・そうさ!」

ゴロリ「職員のみんなが・・・!」

わくわく「ゴロリ!!」

ゴロリ「」ビクッ

わくわく「僕たちが選んだのは、そういう道なんだ!!」

ノア「地上到達まであと3秒」

わくわく「喋っちゃいけないよ、舌を噛むから!」

ゴロリ「・・・・・・・・・・・・・うんっ」

ノア「2」

ノア「1」

そのときぼくが見たのは

瓦解してゆくNHKホール

わくわくさんとの思い出

驚き戸惑い逃げ出す人々

脆く死んでゆく職員さん

そして、僕の知らない、

わくわくさんだったんだ。

つくってあそぼう

最終章

セプテンバー・ラフター

わくわく「目を開けるんだ、ゴロリ」

ゴロリ「いやだ」ガクガクガクガク

わくわく「彼らを見るんだ」

ゴロリ「いやだ」ガクガクガクガク

わくわく「・・・今日使う材料はね!」

ゴロリ「・・・!?」

わくわく「まず、この二足歩行型武装ロボット『ノア』と!」

ゴロリ「わくわくさん・・・」

わくわく「そして、この汚くてもう使えなくなった世界!」

ゴロリ「わくわくさん・・・!」

わくわく「あと、もうひとつ! 僕らを畏れて見上げる、この群衆の集合無意識さ!」

ゴロリ「わくわくさんッ!」

わくわく「どうしたんだい、ゴロリ?」

ゴロリ「こんなの・・・こんなの、つくってあそぼうじゃないよッッ!!!」

わくわく「・・・そうだよ、ゴロリ」

ゴロリ「え?」

わくわく「この世界を生きてゆく上で遊びなんて存在しない」

わくわく「僕はいつだって、本気でつくってきたんだ」

ゴロリ「・・・でも、」

わくわく「ゴロリ、君は少し怯え過ぎている」

わくわく「彼女とともにいる限り、僕らは無敵さ」

ゴロリ「無敵だなんて・・・」

わくわく「・・・見せてあげよう、ノアの力だ」

わくわく「ノア、モード・デストロイゴム散弾銃」

ノア「了解。モード・デストロイゴム散弾銃」ガシュンガシュン

ゴロリ「ノアの両腕が・・・巨大な木製の輪ゴム鉄砲に・・・」

わくわく「そうだな・・・まず、スカイツリーを落とせ」

ノア「了解」

バシュッバシュッバシュッ

ゴロリ「や、やめて!」

わくわく「もう遅いよ、ゴロリ」

ズドドドドドドドド

ぐらあ・・・

ずずずずずううううん

わくわく「前から目障りだったね」

ゴロリ「う・・・うああああああッ!!」

ゴロリ「子供たちの・・・悲鳴が聞こえる・・・!」

わくわく「幻聴だよ」

ゴロリ「違うよ・・・ホントに聞こえるんだよ・・・!」

わくわく「・・・」

プルルルルルルル

ゴロリ「・・・電話?」

わくわく「もしもし・・・どうした?」

能年「今、自衛隊が出動したそうでーす」

能年「3分で迎撃するそうでーす」

わくわく「そうか・・・奴らにしては遅いな」

能年「あたしがその辺に通信電波ジャックしてましたんで」

能年「まあ、一瞬で突破されちゃいましたけどね」

わくわく「そうだ・・・橋本は始末したか?」

能年「ちゃーんと宮城の海に沈めました!」

能年「でも、計画聞かれたところで、どうせあんなあまちゃんには何もできなかったんじゃないですか?」

わくわく「念には念を・・・」

能年「抜かりないなあ」

ゴロリ「誰だったの・・・?」

わくわく「能年ちゃんだよ・・・。あのこは凄腕のハッカーだから、NHKに来てもらいたかったんだ」

ゴロリ「え・・・女優してるのに!?」

わくわく「逆だよ」

わくわく「女優が隠れ蓑さ」

ゴロリ「言葉が出ないよ」

わくわく「さあ、一気に大阪に飛ぶよ」

ゴロリ「ど、どうして?」

わくわく「あそこのNHKホールに、援軍がいるからね」

ゴロリ「援軍?」

わくわく「そうだよ。そして敵とも言える」

わくわく「ノア、モード:紙飛行機」

ノア「了解」

ゴロリ「今度はノアの両腕が折り畳まれて、矢じりのような形に・・・」

ノア「ところで、マスター。前方500メートルに戦闘機4」

わくわく「誰もついてこれないさ、突っ切るよ」

ノア「了解」

キーーーーーーーーン・・・・・・・・・

わくわく「音速は優に超えているよ」

ゴロリ「す・・・すごいや。外の景色が歪んでみえる・・・」

わくわく「これは、君の力さ、ゴロリ」

ゴロリ「ぼくの、力?」

わくわく「子供たちの中にイマジナリーとして点在するゴロリという概念」

わくわく「それを伝って加速してゆくんだ。想像力の共有に速度
ないからね」

ちょっと休憩

ゴロリ「ぼくという概念・・・」

わくわく「そう。簡単に言えば、子供たちの中のゴロリが、加速装置なんだよ」

ゴロリ「じゃ、じゃあ、ノアが動けるのは日本だけ?」

わくわく「いや。ゴロリは・・・君は・・・」

わくわく「また、いつか教えるよ」

――大阪 NHKホール

わくわく「ノア、モード:紙風船」

ノア「了解」

ゴロリ「こ、今度は紙風船状になって、ホバリングを・・・・!!」

バババババババ・・・

ゴロリ「わ、わくわくさん、外にヘリがいるよ」

わくわく「ノア、お出迎えしろ」

ノア「了解。第三ハッチを開きます」

ウイーーーン・・・

バババババババ・・・シュウウウ

ゴロリ「ヘリがノアの肩の上で止まった・・・」

???「ったく、本当に始めるとは驚きだよ」

わくわく「あぁ、世話になるぜ、志の輔」

志の輔「ガッテン! てな、ははは」

わくわく「ノアを作る上で、お前の番組の知識が大いに役に立ったよ」

志の輔「そうか。まあ、私の冠番組だからなあ、ははは」

わくわく「特に・・・生物工学。お前の番組がノアに心臓をもたらしたのさ」

志の輔「しかしまあ、ためしてガッテンをいくら見ても、こんなゲテモノをつくる発想はできんよ」

わくわく「ふふ・・・」

志の輔「天才・・・なんだろうな」

志の輔「おっ、・・・お前、ゴロリじゃないか」

ゴロリ「こ、こんばんは、志の輔師匠」

志の輔「わくわく・・・まさか、彼を巻き込むつもりなのか!?」

わくわく「・・・・・・」

志の輔「答えろ! わくわく!!」

わくわく「志の輔・・・。俺たちはもう生い先短い命さ・・・」

わくわく「ゴロリに・・・ゴロリというイマジナリーに賭けるしかないんだ・・・!!」

志の輔「っ・・・!!」

わくわく「志の輔・・・もうすぐ、ここのホールを焼き払う」

志の輔「そうか」

わくわく「お前が僕を止めることを、僕は許すよ」

わくわく「でも、そのときは僕もこのノアでお前を殺す」

志の輔「もう・・・帰ってこないのか」

わくわく「ああ・・・」

志の輔「次にお前に会うときは・・・お前とは敵同士だな」

わくわく「僕抜きのNHKがどこまで動けるかな?」

志の輔「ためしてガッテンは、お前抜きで作ったさ」

志の輔「奴らにも甲斐性はある」

ノア「敵機50、接近中」

ゴロリ「わくわくさん!!」

わくわく「別れを惜しむ暇もなおのか・・・」

志の輔「あばよ、わくわく!」

バババババババ・・・・・・・

わくわく「さあ・・・始めようか。大阪大火災だ」

わくわく「ノア! モード:マッチバーサク!! With your parent!!!!」

ノア「了解。モード:マッチバーサク With your parent」

ゴロリ「ノアの両腕が火炎放射器に!!」

わくわく「違うよ! 火炎放射器はただ破壊するための道具!」

わくわく「マッチは・・・・・・生み出す道具だああああああああああ!!」

ボオオオオオオオオオオオオオオ!!!

空自隊員1「おいおい・・・! あのバケモン、NHKホールを燃やしとるぞ!!」

空自2「ほんまわけわからん!!」

空自3「全機に告ぐ! フォーメーションNHK!!」

全50機「了解っ!!!」

空自3「あのバケモンを殺せ!!」

ゴロリ「わくわくさん、囲まれたぁ!」

わくわく「慌てるな。ノア、距離600までに集中放射だ」

ノア「了解」

わくわく「ノア、アナザーモード:デストロイゴム散弾銃だ。戦闘機を落とすぞ」

ノア「了解。デストロイゴム散弾銃を併用します。オーバーヒートに注意してください」

わくわく「さあ、どこからでも来い!!」

ゴロリ「・・・・・・!」ゴクリ

空自1「くっそー! こちとら矢野顕子の年末さとがえりコンサート楽しみにしてんだああああああああああ!」

空自1「NHKホールを燃やされてたまるか!」

空自3「よし、バケモン様は燃やすのに夢中だ! 空自1、全弾集中放射!」

空自1「くらえええええええええ!!」

キーーーーーーーーン・・・・



ズドドドドドドドドッ

空自1「えっ? ・・・・これ・・・輪ゴムって・・・・」

空自1「火炎放射だけじゃねえのか・・・よ・・・」

ドゴオオオオオオオオオオオン

空自3「空自1いいいいいい!!」

空自2「糞、濃い弾幕だなあ!」

空自3「私が奴の弾を引き付ける!! その間に、みんな撃って撃って撃ちまくれ!!」

空自2「かっけーなー流石隊長。お言葉に甘えましょう・・・と 」

空自3「空自2! お前の電導砲は大きな戦力だ! お前が率先していけ!」

空自2「あいあいっとー」

キーーーーーーーーン・・・・!!

空自2「弾の初速が遅いな! 回避が楽だぜ!!」

ビュンビュンビュンビュウウン

ドゴオオオオオオオオオオオ!

空自2「おらあ、援軍、こんなんに当たってンなよ!!」

空自2「よし! 標準! 電導砲撃てぃ!!」

バリバリバリバリバリバリッ

ちゅいんっ

空自2「えっ利かない!?」

バリバリバリバリ――ッ

空自2「てか熱が跳ね返って・・・まさか、絶縁体!?」

バスバスッブルルルンッ

空自2「げっ、機尾が!」

――『メーデー! メーデー!』

空自2「コ、コントロールがああああ!」

『メーデー! メーデー! プルアップ! プルアップ!』

空自2「このままじゃ火に・・・あがっ、あがれええええああああおおおおおおおおお!」

空自2「あつっ」

ボスッ

空自3「畜生おおおおおおおおおお! 人間を舐めるなよおおおおおおおおおお!」

プスプスプスプス・・・・

空自3「あ・・・・エンジンがやられてら・・・」

空自3「ふ・・・・」






空自3「特攻ってやつか・・・・」

空自3「まゆみ・・・――――」

バキンッ

ノア「敵機0」

わくわく「状況終了。引き続き、NHKホールを燃やせ」

ノア「了解。モード:デストロイゴム散弾銃解除します」

わくわく「・・・・・・ゴロリ、大丈夫かい?」

ゴロリ「うっ・・・げほっげほっ・・・」ビチャァ

わくわく「・・・すまない」

ゴロリ「謝るくらいなら最初からしないでよ・・・・!!」ハアハア

わくわく「・・・!」

ゴロリ「わくわくさんはぼくに何かを教えようとしてくれている!」

ゴロリ「ぼくはそれを見るから!!!」

ゴロリ「わくわくさんが謝っちゃだめなんだ!!!」

わくわく「・・・そうだね」

ゴロリ「ごほっごほっ・・・」

わくわく「・・・もうすぐだ」

ゴロリ「え?」

わくわく「9月から、本当の笑いが始まるんだ・・・」

ゴロリ「・・・・・・うん」

――二週間後

余りにも強大過ぎるノアの力に人類はなすすべもなかった

だが、その無差別な殺戮は、

大いに人類を奮い立たせた。

我々はまだ戦える

戦える、と。

彼らは言った。

能年「・・・わくわくさん」

ゴロリ「あ、能年さん」

わくわく「よく来たな」

能年「二週間、経ちました」

わくわく「そうだな」

能年「9月が終わりそうです」

わくわく「ああ」

能年「あなたがしようとしていることが、分かりました」

ゴロリ「???」

能年「わくわくさん、あなたは私が自由にハックできる場所をくれると」

能年「私に楽園をくれると、そう仰いました」

わくわく「・・・」

能年「あなたがつくったこの世界は・・・もうハックできません」

わくわく「ふふ・・・・・。そうか」

能年「ハックはプログラムの穴を突いて、行えます」

能年「この世界は・・・・・・・!!」

ゴロリ「能年さん・・・?」

能年「ゴロリくん、逃げて! あなたの存在が利用されようとして――」

パンッ

ドサッ

ゴロリ「わくわくさん・・・?」

わくわく「ゴロリ、能年の死体を外に捨ててくれないか」

ゴロリ「どうして!! 能年さんは味方だったんでしょう!!?」

わくわく「死体ならごまんと見ただろう! 早くそいつを捨てろ!!」

ゴロリ「そんなこと関係ない!!」

ゴロリ「わくわくさんのしてることがぼくには分からない!!」

ゴロリ「イマジナリーとしてのぼく!? 存在!? 概念!? 分かんないよ!!!」

わくわく「ゴロリ・・・テレビを点けてくれ。NHKだ」

ゴロリ「・・・・・・はいッ!!」

プツン・・・

志の輔「――というわけで、我々はあのノアに対抗しうる兵器を作り上げたのです!」

志の輔「お分かり頂けましただしょうか!?」

ガッテン ガッテン ガッテン

山瀬まみ「今や、世界はノアの打倒に向けて1つですねえ!」

山瀬まみ「いつか本当の平和が来るかも知れないですね!」

eテレ

有働「彼の本当にしたいことはわかりません」

有働「ただ、私たちは、あのノアを倒すべきなのです」

有働「あの残虐なロボットを」

有働「人類一丸となって・・・!!」

有働「そして、彼という人間の存在を後世に残すべきなのです・・・」

ゴロリ「わくわくさん・・・」






わくわく「分かるかい? ゴロリ」

ゴロリ「人類とノアの構図・・・」

わくわく「そうすれば、人類は人類同士で争いあわない」

ゴロリ「・・・でも、そんなのいつ崩れるか分からないじゃないか」

わくわく「何のために、ノアを無敵にしたと思っている?」

ゴロリ「どういうこと?」

わくわく「永遠にこの構図を保つためだ」

ゴロリ「それじゃあ・・・ずっと殺し続けるの!?」

わくわく「ああ・・・だが、年間の戦死者の五分の一の数をだ・・・」

ゴロリ「それは本当の平和じゃない・・・!!」

わくわく「人類が不完全である以上、本当の平和なんてありえないんだよ。ゴロリ」

ゴロリ「それに・・・わくわくさんは人間だ! いつか死ぬ!」

ゴロリ「永遠なんて無理だ!」

わくわく「それがゴロリを呼んだ理由だよ」

ゴロリ「!?」

わくわく「僕は人間だ。いつか死ぬ」

わくわく「でも、イマジナリーとしての君は永遠に人のなかで生きられる」

わくわく「それを真の生命としてできる」

わくわく「僕の言ってることが分かるかい?」

わくわく「君が、この無敵のノアの真のパイロットさ」

わくわく「じゃあね、ゴロリ」

わくわく「これからは、君が」

わくわく「ひとりで」

わくわく「ひとりだけで」

わくわく「つくってあそぶんだ」

ゴロリ「いやだ!」

ゴロリ「世界なんていうおもちゃいらない!!」

ゴロリ「わくわくさんがいればいいんだ!!」

ゴロリ「わくわくさん!」

ゴロリ「ぼくをひとりにしないで!!!!!」

ぱんっ――

ゴロリ「あ・・・・・・・」

ゴロリ「ぅあ・・・・・・・・・」

ゴロリ「うわあああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ!」

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

ゴロリ「・・・この『おもちゃ』、どうしよう」

ゴロリ「・・・捨てようかな」

ノア「・・・・・・ゴロリさん」

ゴロリ「ノア・・・・・」

ノア「ふたりぼっちですね・・・・」

ゴロリ「ふたりなら・・・遊べるかな・・・」

ノア「遊んでみましょう。ゴミ箱行きは、あんまりですよ」

ゴロリ「よし・・・じゃあ、行こうか」

ゴロリ「志の輔のところへ」

ゴロリ「世界を追い詰めて、世界を救ってみよう」

ノア「・・・・・・・はい!」

NHKレジスタンスベース

ビーッビーッ

NHK自衛隊「来ます! ノアです!」

志の輔「来たか・・・」

有働「私・・・、実は彼が何をしようとしていたか知ってるんです」

志の輔「私もですよ」

有働「私たちは人類に嘘をついていかなきゃならないんですか?」

志の輔「それが、彼の――わくわくの求める世界なら」

志の輔「私たちはどこまでも、空虚の戦争を繰り広げますよ」

志の輔「どこまでも、ね」

NHK自衛隊「イレイザーレーザー予測!」

NHK自衛隊「回避不可能です!」

NHK自衛隊「防御塀全突破!」

NHK自衛隊「レジスタンスが自爆します!」――――

おわり

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