エレン「ミカサって何でも出来るよな」(46)

ミカサ「それほどじゃない」

エレン「いや、マジですげえよ。一回見本見せたら大抵真似できるし」

ミカサ「た、たまたま出来るだけ」

エレン「そんなことないって! お前はすげえ!」

ミカサ「……そう///」

アルミン(エレン、何か企んでる?)

エレン「で、でさ! お前だったらこれできるんじゃね!?」

ミカサ「……シュトゥルム・ウント・ドランク?」

アルミン「なんでシュバルツ!?」

ミカサ「……大回転からの、両腕のブレードによる高速連続斬撃」

エレン「出来るか!?」

ミカサ「多分、立体機動装置を使えば再現は可能」

アルミン「確かに回転して斬撃くらいなら出来そうだね」

エレン「さすがミカサだな!」

ミカサ「そ、そうでもない」

エレン「よし、早速やってみようぜ」

ミカサ「えっ」

アルミン「えっ」

エレン「教官から借りてきた」ゴトッ

アルミン「やる気満々!?」

-森の中-

ミカサ「移動中、目標に向かい、ワイヤーを片方だけ伸ばし、」バシュ

ミカサ「先端が刺さり、巻き取る力で接近及び身体を回転させると同時にワイヤーは回収」グルン

ミカサ「あとは回転したまま切り裂く」ズババババッ!

ミカサ「出来た」

アルミン「出来た!?」

エレン「出来た!」

アルミン「実際はリングの中を縦横無尽に駆け回るらしいけど、さすがにそれは無理だね」

ミカサ「連続でやると目が回るので難しい」

エレン「よし! じゃあ次の技に行こう!」

アルミン「え、まだやるの?」

エレン「当たり前だろ! ミカサなら出来るって!」

ミカサ「物による」

エレン「心配すんなって、これだよ」

ミカサ「超級覇王電影弾?」

アルミン「さすがに無理だよ」

エレン「なんでだ?」

アルミン「球状に気を纏い回転しながら突進する技、だよ」

エレン「おう」

アルミン「おう、じゃないよ! なんだよ『気』って!」

エレン「『気』は『気』だろ。ミカサだったら出来るよな?」

ミカサ「えっ」

アルミン「ミカサ、さすがに無理なら無理だと言わないと」

エレン「無理、なのか?」

ミカサ「……ごめんなさい」

エレン「そっか……」シュン

ミカサ「(エレンが悲しんでいる!?)す、すぐには無理だけど」

アルミン「えっ」

エレン「えっ!?」

ミカサ「しゅ、修行?すれば、なんとか……」

エレン「本当か!?」

ミカサ「……うん」

エレン「どのくらいで出るようになる?」

ミカサ「わからない、けど、なるべく早く出せるように」

エレン「そっか、楽しみだな! 頑張ってくれよ、ミカサ!」

ミカサ「う、うん……」

エレン「じゃあ今日はもう帰ろうぜ」

アルミン「……ミカサ?」

ミカサ「アルミン、助けて欲しい」

アルミン「そうなると思ったよ……」

ミカサ「エレンの期待を裏切るわけにはいかない、ので」

アルミン「けどね、不可能に近いことを請け負うのは良くないよ」

ミカサ「……捨てられた子犬のような目には勝てなかった」

アルミン「まあそんな感じに見えたけどさ」

ミカサ「『気』とは何? 努力次第で出せるの?」

アルミン「さあ……フィクションの中での話だからね」

ミカサ「修行とは何をすればいいの?」

アルミン「原作ではシャイニングフィンガーは割と簡単に出せてたけど」

ミカサ「シャイニングフィンガー?」

アルミン「えっと、手が光って熱を帯びて……」

ミカサ「それが簡単なの?」

アルミン「ごめん」

ミカサ「ふ、不可能だと言うこと?」

アルミン「シュトゥルム・ウント・ドランクは、ぶっちゃけ回転して斬るだけだったし」

アルミン「『気』とか持ち出されるとさすがに無理、かな」

ミカサ「そう……」

ミカサ「……でもとりあえずやってみる」

アルミン「やるんだ……」

ミカサ「これもエレンの為。アルミン、とりあえずシャイニングフィンガーの概要を教えて」

アルミン「えっと、指先に『気』を集中させ相手の額に放つ事で、脳神経を麻痺させる技だよ」

ミカサ「…………」

アルミン「…………」

ミカサ「相手が必要ということ?」

アルミン「問題なのはそこじゃないよ」

ミカサ「じゃあ何が問題だと言うの」

アルミン「だから『気』って何なのさって話になってるじゃないか」

ミカサ「『気』、と言うことは、出ろという『気合』があれば何とか」

アルミン(考えることを放棄してる)

ミカサ「はぁぁぁぁぁぁ……」

アルミン「……光らないね」

ミカサ「くっ、私にはまだ『気』が足りないということ?」

アルミン「いや、そもそも『気』を出すとか不可能なんじゃ……」

ミカサ「何かもっと、『気』を出すことが出来るキッカケみたいなものがあれば」

アルミン「そんなもので何とかなるのかな」

ミカサ「そもそも『気』を出すメリットが見当たらない」

アルミン「言っちゃったね、ミカサ。あ、メリットかはわからないけど」

ミカサ「うん」

アルミン「石破ラブラブ天驚拳って技があるんだ」

ミカサ「私のこの手が光って唸る!」キュィーン

アルミン「光った!?」

ミカサ「出来た」キュィーン

アルミン「と、とりあえず! それ消そう!」

ミカサ「うん」シュー

アルミン「……もう一回出せる?」

ミカサ「うん」キュィーン

アルミン「夢じゃないんだね……」

ミカサ「コツは掴んだ」

アルミン(あれ、これマスターさせれば巨人とか余裕なんじゃ……)

アルミン「『気』が出せるならさ、他の技も試してみよう」

ミカサ「ラブラブがいい」

アルミン「いや、もう少し小さい技から徐々に……」

ミカサ「ラブラブがいい」

アルミン「……じゃあその前身の石破天驚拳をやってみようか」

ミカサ「うん」

アルミン「天地自然の『気』を己の体に集め、巨大な『気』の拳を放つ技なんだけど」

ミカサ「難易度がグンと上がってる」

アルミン「最終奥義だしね。だから他の小さい技からのほうがいいと思うけど」

ミカサ「ラブラブの為なら仕方ない」

アルミン「仕方ないで済ませちゃ駄目なんだけどね」

ミカサ「天地自然の『気』……」

ミカサ「……よくわからない」

アルミン「そりゃそうでしょ……僕なんてまだ若干『気』を放ったミカサについていけないんだから」

ミカサ「こういうことは山が得意なサシャと馬が得意なクリスタに聞くべき」

アルミン「なんで!?」

ミカサ「連れてきた」

サシャ「パンがもらえると聞いて」

クリスタ「いきなり抱えられて」

アルミン「行動力がありすぎるのも考え物だね」

ミカサ「では早速、天地自然の『気』を感じる方法を教えて」

クリスタ「えっ」

サシャ「山の中で過ごせば勝手に聞こえてきますよ?」

アルミン「えっ」

ミカサ「さすがサシャ。もう少し詳しく」

クリスタ「なんでサシャは普通に通じてるの!? 私全然ミカサが何言ってるのかわからないよ!?」

アルミン「うん、それが普通だよクリスタ」

サシャ「私は狩猟民族でしたからね。山の中にいる時間のほうが長かったくらいですから」

ミカサ「山篭りが必要だということ?」

サシャ「自然と共に生き、共に暮らすことが必要なんです。そうすれば自然の声が聞こえてきますよ」

ミカサ「……ということは、サシャもシャイニングフィインガーが出せるの?」

クリスタ「しゃいにんぐふぃんがー?」

サシャ「なんです、それ」

ミカサ「これ」キュィーン

アルミン「よく考えたら気合入れて決め台詞言って放つ必殺技をこれ扱いしてるよね」

サシャ「光ってますよミカサ!」

クリスタ「あ、熱くないの?」

ミカサ「心が少し温まる程度の熱さ」

クリスタ「ごめんわからない」

エレミカで石破ラブラブ天驚拳

サシャ「出来ませんね。というかこれ、何に使うんですか?」

ミカサ「さあ……松明代わり?」

アルミン「いや、敵の頭部を破壊する技だよ」

クリスタ「頭部を破壊って……人の?」

サシャ「巨人の頭は掴めませんからね。そんな手で頭掴んだら、グロテスクなことになりません?」

ミカサ「それ以外の使い道があった」

クリスタ「どんなの?」

ミカサ「芋が焼ける」キリッ

アルミン「頼むから男が一度は憧れる必殺技をそんな用途で使わないでくれない!?」

サシャ「そうですよ! 芋は焼くものじゃなくて、蒸かすものです!」

クリスタ「そういうことじゃないと思うんだけど」

クリスタ「えっと、それじゃあミカサはその石破天驚拳を撃ちたいの?」

ミカサ「違う、エレンとラブラブになりたい」

サシャ「石破天驚拳を撃つとラブラブになれるんですか?」

アルミン「いや、石破ラブラブ天驚拳って技があって」

クリスタ「だ、大胆な技だね///」

ミカサ「エレンと私が二人で撃つ究極の技」

サシャ「撃つとどうなるんですか?」

ミカサ「まだ撃ててないからわからない」

アルミン「原作どおりなら、どんな強大な敵でも倒せるレベルだね」

クリスタ「超大型巨人でも?」

アルミン「うーん……いけると思うよ?」

ベルトルト「!? 急に寒気が……」

ライナー「ベルトルト、お前もか?」

アニ「……気味が悪いね」

ミカサ「サシャに話を聞けてよかった。私は今から森に篭る。『気』を感じられるようになったら戻る」

アルミン「いや、駄目だよ。勝手に訓練抜け出したら……」

ミカサ「大丈夫。自由時間のほとんどを森で過ごすというだけ」

アルミン「あ、そういうことか」

ミカサ「そもそも私がエレンと離れたらエレンが生きていけない、私も生きていけない」

ミカサ「つまりwin-win。私とエレンは夫婦になるべき」

アルミン「そこまでは聞いてないよ」

ミカサ「では今日から始める。丁度都合のいいことに男子寮の裏手に森があるから」ソワソワ

アルミン「ただのストーカーじゃないか!」

ミカサ「これは山篭り、ストーカーではない」キリッ

アルミン「もういいよ……」

-翌朝-

ミカサ「感じた」

アルミン「早いよ」

ミカサ「よく考えたら、私昔は山で育ってた」

アルミン「ああ、それで。って納得は出来ないけど」

ミカサ「エレンの寝顔を一日しか眺めれなかったのが悔やまれる」

アルミン「やっぱりただのストーカーだったじゃないか」

ミカサ「エレンとラブラブになる為、仕方のない」

アルミン「で、石破天驚拳は撃てたの?」

ミカサ「ちょっとやってみる」スッ

ミカサ「最終奥義……」キュィーン

ミカサ「石ッ破ッ! 天驚拳ッ!」

ドゴーン

アルミン「…………」

ミカサ「…………」

アルミン「出たね」

ミカサ「うん」

アルミン「森、吹き飛んじゃったね」

ミカサ「うん」

エレン「訓練に使う森がいきなり吹き飛んでなくなったから調査のために今日は訓練中止だってよ」

アルミン「ヘーソウナンダー」

ミカサ「近頃は物騒。エレンは私から離れずにいるべき」

エレン「なんでだよ!」

アルミン「あ、そういえばエレン。ミカサが『気』を操れるようになったよ」

エレン「え!? マジで!?」

ミカサ「マジ」

エレン「じゃあ超級覇王電影弾出せるのか!?」

ミカサ「それはまだ試してなかった、やってみよう」スッ

アルミン「待ってよ! まずは広くて何もなくて被害が及んでも大丈夫なところに行こう!」

ミカサ「超級! 覇王! 電ッ影ッ弾ッ!」ギュルルルルル

ドゴーン

ミカサ「出来た」

エレン「おぉー」

アルミン「地面が抉れてるんだけど」

ミカサ「エレン、私出来た」

エレン「出来たな。出来たけどこれは……」

ミカサ「これは?」

エレン「ちょっと引く」

ミカサ「」

アルミン「」

エレン「いや、うん、すげえな、ミカサは。さすがだよ、ははは」スッ

ミカサ「やめてエレン。ちょっと距離を離さないで」

アルミン「エレンの為にやったんだよ?」

エレン「いやでもさすがに地面抉るのはないわ」

アルミン「それは引いても仕方ないけどさ」

ミカサ「アルミンまで!?」

エレン「どうすんだよこれ。俺は動きを真似てちょっとかっこいい斬り方できればよかったんだよ」

アルミン「だったら最初からそう言いなよ!」

エレン「俺最初からそのつもりだったんだけど」

アルミン「……まさか、回転しながら斬ることだけ考えてたの?」

エレン「おう」

『球状に気を纏い回転しながら突進する技』

アルミン「」←『気』まで再現が必要だと思ってた

ミカサ「」←同上

エレン「?」←『回転しながら突進』がしたかった

アルミン「誤解の果てにミカサがとんでもないところに辿り着いたんだけど!?」

ミカサ「ラブラブは!? エレン私とのラブラブは!?」

エレン「ラブラブ? 何のことだ?」

ミカサ「私と石破ラブラブ天驚拳を撃つんじゃなかったの!?」

エレン「はぁ? 石破天驚拳なんか撃てるわけないだろ」

ミカサ「撃てる! 事実、石破天驚拳を撃って森を吹き飛ばしたのは私!」

エレン「なにそれこわい」

エレン「いや、撃てるわけないだろ。ありえないって」

ミカサ「見ていて」キュィーン

ミカサ「破ァ!」ドーン

エレン「撃てた!?」

アルミン「撃てちゃうんだよ。撃てちゃうようになっちゃったんだよ」

エレン「すげえ! かっけぇ!」キラキラ

ミカサ「引かない?」

エレン「いや、さすがにちょっと引くけど」

ミカサ「」

エレン「でもこれ俺たちも撃てたら巨人なんて怖くねえじゃん!」

アルミン「確かにそうだね。そう簡単に習得できるとは思えないけど」

ミカサ「大丈夫、私が教える」

-解散式後日-

ピクシス「これよりトロスト区奪還作戦について説明する!」

ピクシス「この作戦の成功目標は破壊された扉の穴を……塞ぐことである!」

ザワザワ
フサグッテドウヤッテ?

ピクシス「穴を塞ぐ手段じゃがまずは彼らを紹介しよう!」

ピクシス「訓練兵所属エレン・イェーガーとミカサ・アッカーマンじゃ!」

ピクシス「彼らは穴を塞ぐ手段を持っておる! 事実ワシもそれを目にした!」

ピクシス「そしてちょっと引いた」

ピクシス「それはともかく……我々はこれより奥の扉で死んではならん! どうかここで死んでくれ!」

上官「巨人と戦う必要がない?」

アルミン「はい。まずウォール・ローゼから破られた扉の直線を、石破ラブラブ天驚拳で薙ぎ払います」

上官「え?」

アルミン「そのあと破られた門をガイアクラッシャーで封じます」

上官「え?」

アルミン「だから兵たちは極力戦闘を避け、巨人を直線状に集めればいいんです」

上官「え?」

アルミン「……とりあえず直線状に集めてくれたら、後は見ててくれればいいですから」

アルミン「二人とも! 集まったよ!」

エレン「……マジでやるのか?」

ミカサ「人類を救うためだから仕方ない」

エレン「究極のほうじゃ駄目なのか?」

ミカサ「駄目。絶対駄目。それを撃つなら私は協力しない」

アルミン「諦めなよ、エレン」

エレン「……はぁ、仕方ねえな」

エレン「行くぞ、ミカサ!」

ミカサ「わかった」

エレン「さぁ、最後の仕上げだ!」

ミカサ「ええ…」

エレンミカサ「「二人のこの手が真っ赤に燃えるゥゥ!」」

エレン「幸せ掴めとッ!!」

ミカサ「轟き叫ぶ!」

エレンミカサ「「ばぁぁくねつッ!!ゴッド!フィンガァァァ!」」

エレン「石!」

ミカサ「破!」

エレンミカサ「「ラァァァブラブゥッ!!天驚ォォォけェェェェェん!!!」」

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"    ............../へ //, ̄ 入  ,::、 `!_,,::、ソ=-、 ';;;::::::::::::;;;;;::;;;;;,,
     ............く,=、 Y " ,,.イ~.ヾーゝ`"  ヒー、レ'==、_,,.l_:::::''::::::::::::::::;;;;;;;;,,
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アルミン「エレンとミカサによる石破ラブラブ天驚拳は、何十匹という巨人を一瞬で一掃した」

アルミン「そして開けた道を全速力で移動し、外から巨人が入ってくる前にガイアクラッシャーで扉を封じることに成功した」

アルミン「人類は初めて巨人に勝った」

アルミン「さすがにみんな引いた」

アルミン「しかしその後、エレンとミカサ、そして修行を積んで『気』を操れるようになった兵士たちの進撃は続いていくのだけど、それはまた別のお話」

アルミン「それから、調査兵団は戻ってこなかった。予定進路が石破ラブラブ天驚拳の射線上だったことは何の関係もないと僕は信じたい」




おわり

エレンの無茶振りに答えるミカサが空回りして最終的にはラブラブになるSSを書こうと思ったら突然石破ラブラブ天驚拳が頭に浮かんでしまった結果がこちらになります

お目汚し失礼しました

さすがに引いた

調査兵団ェ…

いいはなしだなー

引いたはー

調査兵団とばっちり過ぎだろ

まさかのリバイ巻き添えwww

電車の中でふいたwww

良かった

ワロタ

引くわ

愛の力は偉大だな

ガンダムGか。マスターガンダム

愛なら仕方ないな

うむ、仕方ないな

愛の力ってすごい

このSSまとめへのコメント

1 :  SS好きの774さん   2013年09月19日 (木) 06:23:35   ID: enz8UAMp

バカバカしいけど笑ってしまった。

2 :  SS好きの774さん   2013年10月03日 (木) 13:21:17   ID: OymiUr5R

これはつまり、ミカサがあのピッチリスーツを着るのか!?

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