アルミン「片想い?」(283)

クリスタ「……うん。だから、アルミンに相談に乗って欲しくって。」

アルミン「成る程。」

アルミン(104期生の中で“女神”や“神様”と慕われるクリスタが恋、か……。
彼女も女の子だな……。)

アルミン「でも、なんで僕が?」

クリスタ「アルミン、物知りだから……。
それに、優しいから乗ってくれるかなって……。」

アルミン(物知りは関係ないかな……)

アルミン「勿論、乗るよ。で、どうしたの?」

クリスタ「私ね、好きな人がいるんだ。
でもね、その人はね、私の事“友達”って見てるけど、私はそれ以上の気持ちで見てて…。」

アルミン「ふんふん。……聞いちゃ悪いかもしれないけど、相手は誰?」

クリスタ「!!
そ、それは、言えないかな……。
ごめんね、アルミン。」

アルミン「嫌、いいよ。」

アルミン(言えない相手か。
なんだろう、予想外な相手なんだろうか……。)

――――
――

クリスタ「今日は乗ってくれて有難う。」ペコリ

アルミン「ううん。またいつでも聞くからね。」

クリスタ「うん。じゃあね、アルミン。おやすみなさい。」

アルミン「おやすみ。」

コツコツコツコツ

アルミン(……まあ話を聞いただけだけどね。
でも話を聞く限り、彼女は真剣に恋をしているみたいだ。
誰なんだろう……。
意外な人物過ぎて言えないとか。
それとも相手は違う人を好きとか。
うーん、気になるなぁ……。)

コツコツコツ
ギイィ...

クリスタ「ただいま。」

サシャ「おかえりなさい、クリスタ。どこ行ってたんですか?」

クリスタ「ちょっと、散歩にね。」

ユミル「おぉ、クリスタ。おかえり。」

クリスタ「!!
ただいま……」

ユミル「?どうした?元気じゃないじゃねーか。」

クリスタ「そ、そんな事無いよ。」

ユミル「いーや、そんな事無い。私はいつもクリスタを見てるんだ。」

クリスタ「!!」

クリスタ(いつも、見ている……)

ユミル「今日はおかしい!
もう寝ろ、クリスタ。」

クリスタ「う、うん。そうするよ。おやすみなさい。」

ユミル「おやすみ、オヒメサマ。」

サシャ「もう寝るんですか?クリスタ、おやすみなさい。」

クリスタ「……。」in the bed

クリスタ(なんでかな、アルミンに話してから、変に意識する……!///)

クリスタ(それに、いつもは“クリスタ”なのに

『おやすみ、オヒメサマ』

なんてなんて言われたよぉお!!///)ゴロモダ

クリスタ「」ハァ

クリスタ「……言える訳ないよ」ボソッ

クリスタ(恋の相手がユミルだもん。
そんなのアルミンに言えないよ。
アルミンだけじゃない。誰にも――ユミルにも言えない。

だって言ったら引かれるよ。

私、女なのに、ユミルが好きなんだもん。
誰にも相手なんか言えない……。)

クリスタ「」ゴロン

クリスタ(きっと、私なんか友達にしか思ってないんだろうな。
同性が友達以上の感情を持ってるなんか、普通は思わないもん。)

クリスタ(最初、サシャに“見返りを求める”なんて言った時は
『何言ってるんだろう』って呆れた。
乱暴な子だな、とも思った。

でもそうじゃない。
ユミルには、ユミルなりの“優しさ”がある事に気がついた。
そりゃ、確かにちょっとさばさばし過ぎてる気もするけど、それもユミルのいいとこなんだもん。)

クリスタ「」チラ

ユミル「」...zZ

クリスタ(この気持ちを伝えたいのに、伝えたら、この関係が崩れそうで怖い。
だからこそ、片想いが辛いな……)

クリスタ「」ハァ...

――――
――
~次の日~

クリスタ「」...zZ

――い、クリ……――

クリスタ「……ん?」モゾモゾ

――きろ、クリスタ……――

クリスタ「な、に……?」

ユミル「起きろよ、クリスタ!!」

クリスタ「!!!」ガバッ

クリスタ「なななな、なに!?」バクバク

ユミル「おはよう、クリスタ!」

クリスタ「ゆ、ユミルかぁ……。おはよう。
もう、おどかさないでよ……!」

ユミル「ゴメンゴメン。
でも全然起きなかったクリスタも悪いんだからな。」

クリスタ「う、うん。起こしてくれて有難う。」

クリスタ(朝イチで、ユミルと話が出来た……!
嬉しい……)

~朝食~
クリスタ「」モグモグ

サシャ「クリスタ、横いいですか?」

クリスタ「うん、いいよ。」

ユミル「クリスタ、私も横座っていいか?」

クリスタ「う、うん!」コクリコクリ

サシャ「」ビクウ

クリスタ「サシャ?」

サシャ「ユミル、パァンはあげませんからね……!!」

ユミル「」チッ

ユミル「なんだよ、ケチいな……。」

サシャ「私はこれがなかったら今日1日過ごせませんからね!
今のうちに食べときましょう!!」モグモグ

クリスタ「……ユミル。」

ユミル「なんだ?」

クリスタ「パンが欲しかったら、私のあげるよ。」

ユミル「!!……クリスタ……。」ワシワシ

クリスタ「!!」

クリスタ(頭、撫でられた……!)カアァ

クリスタ(ううん、頭を撫でられる事なんて日常茶飯事でしょ。
平常心平常心……。)

ユミル「クリスタ。」

クリスタ「何?ユミル?」

ユミル「お前は細っこいんだから、もっと食べろ!
ほら、私のぶんもやるから!!」

クリスタ「!!い、いいよ……!だって、ユミルも食べないと……」

ユミル「何言ってんだ、私はサシャの分から貰う」

サシャ「もふたへまひたお」モグモグ

ユミル「」チッ

ユミル「サシャは他の奴に比べて発育がいいからな。
だから少しくらい減らしたって大丈夫だろ。」

サシャ「ほんはほほないへふ」モグモグ

ユミル「だけどクリスタ。お前は華奢だ。それなのに、男子でもへばる訓練をお前はこなしてるんだ。
だからその分一杯食べろ。」ズイッ

クリスタ「ううん、いいよ。
ユミルも無かったら、辛いでしょ?
私はまだ成長途中だから細いんだよ……。」

クリスタ(細いっていうか寸胴……)ショボン

クリスタ「私も私の分食べるから、ユミルも自分の分食べて?
じゃないと、私心配するよ……。」

ユミル「……クリスタ。
ったく、やっぱり女神の言う事は違うな!!
解ったよ、今日は自分の分食べるよ。」

クリスタ「ユミル……」

ユミル「その代わり、お前も沢山食べれる時に沢山食べろよ?」

クリスタ「う、うん……!」

ユミル「……しっかし、朝食のパンもいつも同じでつまんねーな。」モグモグ

サシャ「何言ってるんですか!!このご時世に、食べられる事に感謝して(ウンチャラカンチャラ

クリスタ「」チラッ

クリスタ(確かにサシャも発育がいいけど、ユミルだってそうだよね……。
身長もうんと高いし、胸だって大きいし、ヒップラインも女の子らしいし……。
それに比べて、やっぱり自分は惨めだなぁ。)シュン

クリスタ「……もしかしたら、私、男だったりして」ボソリ

ユミサシャ「「」」

サシャ「く、クリスタがですか?」

ユミル「それは無いだろ」ハハハハ

クリスタ(わ、笑われた……。)

クリスタ「……なんで?」

ユミル「こんなに104期の中で一番可愛いやつが男な訳ないだろ!
……ったく変な事考えやがって」ワシワシ

クリスタ(ま、また撫でられた……!)

サシャ「クリスタは女神ですしね。」

ユミル「そうだよな、女神だしな。」ウンウン

クリスタ(本気で悩んでるのにな……。
私が男だったら、このユミルに対する気持ちも不自然じゃないのに。)ハァ

クリスタ「でも男が良かったな……。」

ユミル「だめだだめだ!
じゃないとこんなにクリスタと仲良く出来ないからな!」

クリスタ(ユミル……。)

クリスタ(確かに、私が女じゃなかったら、こんなに仲良く出来なかったかもしれない。

でも、男だったら告白もなんでも出来るのに……。
はぁ……。)


最初辺りに予想を立ててくださったり、支援をしてくださった方有難うございます。
こんな感じのペースですが…

というか需要があるのか…

取り敢えず完走までどうぞお付き合いください

支援有難うございます。
言い忘れましたが、漫画10巻までのネタバレを含む場合があります。
アニメ派の方は気をつけてください。



~対人格闘術~
サシャ「コニー、やりましょう!」

コニー「あぁ!今日は負けないぜ!
女豹のポーズ!!」バッ

サシャ「鶴のポーズ!!」ババッ

ミーナ「何やってるんだろうね、あの二人……。」

アニ「ミーナも余所見なんかするんじゃないよ。」シュバッ

ミーナ「わっ!……とと、ごめんごめん。」

ユミル「くーりすた!私達もやろうぜ。」

クリスタ「うん。」コクリ

クリスタ(対人格闘術では、いつもペアはなんとなく決まってる。
コニーとサシャ、アニとミーナ……みたいに。
そして私もいつもはユミルと一緒にしてる。)

ユミル「よし、まずはクリスタが悪漢役な。」

クリスタ「うん。解った。」ザッ

クリスタ(ユミルと私と、身長は20cm以上違うのに、私が怪我なく対人格闘術を出来るのは、
ユミルが力を抜いているから。)

クリスタ「じゃあ、やるね。」

タッタッタッタッ

ユミル「よっ」シュッ

クリスタ「!!」パシッ

クリスタ(ユミルのパンチは確かに痛くて、一撃が重い事は知ってるけど、これだって十分に力を抜いてる。)

クリスタ(前に、エレンの体調が悪くって、ユミルとジャンが組んだ時。
二人がサボろうとしても、近くに教官がいてサボれなかったんだっけ。)

ユミル「ほっ」クルリ

クリスタ「やっ!」シュッ

クリスタ(……その時、ジャンをこてんぱんにしてたの、私見たんだからね。

そんなユミルが、私と互角に対人格闘が出来るなんて思わない。)

ユミル「よっといせ」シュッ

クリスタ「…きゃっ!」ズベシャ

クリスタ(……たた、転けちゃった……。)

ユミル「失礼。」ズシリ

クリスタ「!!」

クリスタ(転けた私の背にユミルが乗って、腕を締めてる……。
……動けないな、今回は負けちゃった。)

ユミル「はい、私の勝ち。」

クリスタ「うぅ……。」

クリスタ(いつもはもうちょっと続くのになぁ……。
考え事してたせいかな……。)ハァ

ユミル「今度は私が悪漢な。」

クリスタ「……。」

ユミル「……クリスタ?」

クリスタ「……ごめんね。」

ユミル「?どうしたクリスタ。」

クリスタ「さっきの……。
いつもはもうちょっと続く筈なのに、私考え事してたから……。」

ユミル「……。」

ユミル「やっぱりか……。」

クリスタ「やっぱり?」

ユミル「クリスタ、昨晩から、なーんかおかしいよな?」

クリスタ「!!」ギクッ

クリスタ「……そんな事ないよ。」

ユミル「いーや、ある。」

クリスタ「無い。」

ユミル「ある。」

クリスタ「」ニラミ

ユミル「」ニラミ

クリスタ「」ハァ

クリスタ「負けたよ……。
うん、確かにおかしいよ。」

ユミル「なんだ?悩み事か?
私に相談しろよ。」

クリスタ「悩み事っていうか、秘密っていうか
……今はちょっと話せない、かな。」

クリスタ(だってさ……!!
『ユミルが好き、性的な意味で』なんて言えないよぉおお……!!)

ユミル「……そうか。」

ユミル(´・ω・`)

クリスタ「……あ。」

クリスタ(ユミル……しょんぼりさせちゃったかな……。)

クリスタ「ご、ごめんね。
でも、本当に今は言えないの。」

クリスタ(恥ずかしくて。)

クリスタ「だけど、いつか絶対言うから。」

ユミル「……本当にか?」(・ω・`)

クリスタ「うん、本当!!」コクコク

クリスタ(いつか、私に勇気がついたら、絶っっ対に言うから。
流石に、言えずに卒業、は嫌だからね。)

クリスタ「だから、ごめんね。」

ユミル「いや、私もなんか気使わせたな。
人の一つや二つ、言えない事なんてあるしな。」(・ω・`)ウンウン

クリスタ「……うん。」

クリスタ(いや、言ってもいいんだけどね、多分今ここで言っちゃったらそのまま昇天して開拓地送りになっちゃうから、私が!!)

ユミル「でも絶対言えよ。」

クリスタ「うん。絶対に言うよ。」

クリスタ(ていうより、しょんぼりしたユミル可愛いな…///
レアなユミル、略してレアユミ!)グッ

ユミル「……私だって言えねーしな。」

クリスタ「え?」

ユミル「いや、なんもない…」

ユミル「よし、続きやるか!」

クリスタ「うん!!」

コニー「おいブス!!」テクテクテク

クリスタ「」イラッ

ユミル「あ?なんだよ。」

クリスタ「……ユミルはブスじゃないもん」ボソッ

コニー「ちょっと対人格闘術の相手になってくれねーか?」

ユミル「はぁ?サシャが居るだろ。」

コニー「それがさ、」

~回想~

サシャ「荒ぶる鷹のポーズ!!」バッ

コニー「やっぱりサシャはそのポーズだよな。」

サシャ「ですねえ」

キース「ブラウス!!」

サシャ「」ビクウ

キース「またか、貴様!!昨晩食料庫を漁って!!」

サシャ「…ははは。バレましたか……。」

コニー「」

コニー(こいつも懲りないな…。)

キース「サシャ・ブラウス!!罰として昼飯まで走れ!」

サシャ「え……。」

キース「さもなければ、昼飯抜きだ!!」

サシャ「」ガーン

サシャ「は、はっ!!」ケイレイ

サシャ「コニー!この勝負は次に持ち込みでお願いします!!」

コニー「了解。」

タッタッタッタッ

コニー(行っちゃったな……。)

キース「スプリンガー」

コニー「はっ」ケイレイ

キース「貴様は違う人と組んでもらえ。
……そうだな、あそこにいるレンズ達に頼んでこい。」

コニー「了解しました。」

コニー(ったく、クリスタとユミルか……。
クリスタとは相手に出来ないからな。
仕方ない、ユミルの方に相手をしてもらうか……。)

テクテクテク

コニー「おいブス!!」

コニー「……てな訳だ。」

ユミル「またサシャの奴食料庫に入ったのか。
本当に懲りねーな。」ハァ

コニー「教官命令だからな。
俺だってユミルは嫌なんだからな。」

ユミル「解ったよ。私もテメェは嫌だけどあの教官が言うなら仕方ないな。」

コニー「……ったく、なんでこんなブスと……」ブツブツ

クリスタ「」イライライライラ

クリスタ(……コニー!
ユミルにブスブス言いまくって……!
もう怒った!!)

クリスタ「コニー!」

コニー「なんだよ、クリスタ。」

クリスタ「ユミルじゃなくて、私と組もう。」

ユミル「!」

コニー「へ!?」

クリスタ「何か不満があるの?」

コニー「え?あ、いや無いけども……。」

ユミル(お前は無いのか……。)

ユミル「いや、クリスタ。やめとけやめとけ。」

クリスタ「いーやーだ!!
いつも真面目に取り組んでた私が、サシャとポーズを取り合ってたコニーに負ける筈無いもん。」

ユミル「いや、そうかもしれないが、な?」

クリスタ「やるってったらやるの!!
コニー!!」ユビサシ

コニー「は、はいぃ!!」キヲツケ

クリスタ「私が勝ったら!」

コニー「私が勝ったら?」

クリスタ「ユミルの事ブスって言ったの謝ってよね!!」ズバアァアン

コニユミ「「」」

ユミルは可愛い女の子なんだから!!」ダァアァアアン

ユミル「」ブフォッ

コニー「うわっ汚ねぇな!
って何言ってんだよ、クリスタ。クリスタの方が可愛いだろ!」

クリスタ「え?私が?可愛い?」ポカン

クリスタ(何コニー言ってるの……?馬鹿なの?)

ユミル「そうだよクリスタ。クリスタの方が私よりか遥かに可愛いに決まってんだろ。」

クリスタ「ユミル……」カアァ

クリスタ(ユミルに可愛いって言われた……///
……じゃなくて!)

>>58

クリスタ「ユミルは可愛い女の子なんだから!!」ダァアァアアン

です。

コニー「クリスタとユミルじゃあ、月とスッピンだからな。」

ユミル「それを言うなら『月とスッポン』だろ。」

コニー「そう、それ。」

クリスタ「と、ともかく!!
謝ってもらうからね!コニー!!」

ユミコニ「「」」

コニー「わーったよ!!クリスタとやればいいんだろやれば!!」

クリスタ「うん!」

クリスタ(絶対に負けないもん……!)

ユミル「じゃ、じゃあ私が審判するからな。」

コニー「了解。」

クリスタ「解った。」

ユミル「じゃあコニーから悪漢な。」

コニー「はいはい。」ザッ

クリスタ「」ゴクリ

クリスタ(絶対に負けない……!)

ユミル「……じゃあ、始めっ。」

クリスタ(私のこの怒りの為にも、ユミルの為にもっ……!)

ユミル「」シンミョウ

クリスタ(ユミル?)

クリスタ(どうしたんだろう。ユミル。
なんか変に真面目な顔になって。
私の台詞が癪に障ったのかな……。
うう、気になる……。)

コニー「隙有り!!」アシカケ

クリスタ「!!」グラリ

クリスタ(しまった……!)

ユミル「クリスタ!!」

バタアァアン!!

クリスタ「たたた……痛……く無い……?」

ユミル「大丈夫か、クリスタ?」

クリスタ「ゆゆゆユミル!!」

クリスタ(ユミルがまた転ける私を庇って……!)

クリスタ「私は大丈夫だよ!!
それよりユミル!!ユミルこそ!!」

ユミル「あぁ、私はどうって事……っつ!」

クリスタ「ユミル!ちょっとブーツ脱いで!!」

ユミル「うわっ!?ちょ、ちょっと待て、待ってくれ!
私は大丈夫だから!おーい、クリスタ!!聞けよ!!」

クリスタ「」

クリスタ(右足首が腫れてる……。
それにちょっと赤い……。)

コニー「おい、ユミル。大丈夫か?」

ユミル「大丈夫だ、こんなの。直ぐ直る。」

クリスタ「取り敢えず、立てる?」

ユミル「ああ……。っつつつ……。ちょっと無理かもな……。」

クリスタ「どどどどうしよう」アワワワワ

キース「どうした?そこの三人は。」テクテク

コニー「教官。」

クリスタ「教官!!ユミルが!!」

キース「これは……。医務室に行ってきた方がいいな。
一人で立てるか?」

ユミル「……立てません。」

キース「そうか……。」チラッ

クリスタ「?」

コニー(な……なんだ?)

キース(横に居るのはレンズとスプリンガー。彼らが支えるには無理だろう。
私がやればいいんだが、最近ぎっくり腰が治ったばかりだからな……。)

キース「ブラウン!!フーバー!!」

ライナー「あぁ?教官が呼んでる?」

ベルトルト「みたいだね。
……ん?あれはクリスタ?」

ライナー「」ビクーン

ライナー「ままままじか」ガタガタガタガタ

ベルトルト(ライナー動揺し過ぎ……。)

ライナー「クリスタに何かがあったのか!!?
早く行くぞ!!」ダッ

ベルトルト「はいはい。」

今日はここまでです
明日はちょっと外出するので、更新出来ないかも知れません……。

支援有難うございます!

明日はゴリラとベベベルベもでるお!(^ω^∪)

>>69
だから明日は更新できるか解らないんだってば、自分よ…

取り敢えず、新しいフラグが立つみたいですね

>>1の次回話をお楽しみに!

支援有難うございます。
取り敢えず外出する前に少しだけ

ライナー「教官、何でしょうか」ケイレイ

ベルトルト「」ケイレイ

キース「ブラウン。フーバー。実はだな……。」

ユミル「足を捻ってしまって立てねえんだ。
それにこんな赤くなったから医務室まで運んで欲しい。」

キース「という訳だ。宜しく頼む。」

ベルトルト「はっ」

ライナー「」

ライナー(く、クリスタじゃないのか……。)

キース「宜しく頼むぞ」

テクテクテク

ベルトルト「ともかく、ライナー。ユミルの右の肩を担いで。
僕は左を担ぐから。」ヨイショ

ライナー「お、おお……。」ヨイショ

コニー(やっぱり身長がでかいのって、こういう仕事があって大変だな……
低くてよかった)ウン

ユミル「なんか……スマン。」

クリスタ「なんでユミルが謝るのよ!!私が転けたから……。」

ユミル「いや。私が勝手にしただけだからな。
……それより怪我は無いか?」

クリスタ「……うん。」コクリ

クリスタ「ベルトルト、ライナー。早くユミルまで連れていって欲しい!
お願い……!」ナミダメ

ベルトルト「うん、解ったよ。」

ユミル「二人も巻き込んで本当にスマン。」

ライナー「いいや、大丈夫だ。」

ライナー(クリスタの“お願い”と涙目を拝めたしな。
むしろ感謝する。)

ベルトルト「それじゃあ、行こう。」


コニー「」ポツン

コニー(また対人格闘の相手がいなくなっちまった…。)ショボン(´・ω・`)

――――
――

ベルトルト「そういえばさ、なんでユミルは足を捻ったの?」

クリスタ「私が、コニーと対人格闘して……。」

ライナー(おい、マジかよコニー。羨ま死ね。)

クリスタ「よそ見してた私が、コニーに足をかけられて。
よろけて転けそうになった私を助けようとして、下敷きになったの。」

ユミル「で、このザマって訳さ。」

ベルトルト「成る程。」

ライナー「でもなんでクリスタがコニーとやってんだ?」

クリスタ「相手のサシャが、昨晩食料庫に入ったらしくて今走らされてるんだって。」

ユミル「だから、あいつが私達のとこに来たんだよ。」

ベルトルト「……でも、それだったら普通はユミルとコニーがすればいいよね?」

クリスタ「そう!!それ!!
だってコニーが!コニーが!!
ねえ、ユミル!!」

ユミル「……私に振らないでくれ……。」

クリスタ「だってユミルの事、何っ回もブスって言いまくるから!!
だから腹が立っちゃって。
だってユミルは可愛いのに……。」

ユミル「……さっきから……。
もう本当にやめてくれクリスタ……。
恥ずかしい……。」

ライナー(ユミルが、可愛い……?)

クリスタ「二人もそう思うよね?」

ライナー「えっ?」ウラゴエ

ベルトルト「うん、そうだよね。」

ライナー「」

ユミル「」ブフォオッ

ユミル「べ、ベルトルさん、お前は何同意してんだ……。」

ベルトルト「あ、いや、だって女の子は皆可愛いからね。」

ライナー「ああ……。」

ユミル「ああ……。」

ライナー(そういう意味か……。焦ったぜ……。)ウン

ユミル(連日の訓練で、頭がとうとうイカれたのかと思った……。)ウン

クリスタ(私はその“女の子”の中でユミルが一番可愛いと思う……。)ウン

ベルトルト(みんな何個々に頷いてるんだろう…。)

クリスタ「そういえば、まだユミルにお礼言ってなかったね。
さっきは有難う、ユミル。」

ユミル「どういたしまして、オヒメサマ。」ニッ

クリスタ「!!///」

クリスタ(ユミルがまたオヒメサマって言ってくれた!!
ユミルが笑った!!!)

クリスタ「えへ///」

ライナー(クリスタが照れてる……。
ユミルの“オヒメサマ”発言だろうか。ユミル羨ま死ね。
しかし赤面のクリスタは可愛いな。結婚しよ。)

クリスタ(しかし、私のせいでユミルが怪我しちゃったな……。
せめて私がユミルを医務室まで運べたらいいのに……。)

クリスタ「」ハァ

クリスタ(運べる二人が羨ましいな……。)チラ

ライナー「」ドッキーン

ライナー(クリスタがこっち見たクリスタがこっち見たクリスタがこっ)

ライナー「……ふふっ」ボソッ

ユミル(何笑ってんだ気持ち悪ぃ……。)ドンビキ

ベルトルト(ライナー……。)

今回はここまで
頑張って今晩も更新させます。

素朴な疑問なんですが、医務室の先生ってなんて名前なんでしょうかね…
軍じゃないから軍医じゃないし…。
ボキャブラリーが少なくてすみません…。

>>85 「医務官」って書いてる人が多いんじゃないかな 今まで読んだssだと

あらぶるクリスタすごく可愛いし、ベルトルさんもイケメンだ

ベルトルト「医務室に着いたよ。」

クリスタ「みんな両手が使えないから私がドアを開けるね。」

コンコンコンコン

医務官「どうぞ。」

クリスタ「失礼します。」ギイ

医務官「一体どうしたんだ?」

ユミル「対人格闘の際に足を捻りまた。」

医務室「ふむ。少し見るから、そこの椅子に座りなさい。」

医務官「確かに少し赤くなってるね……。ギプスを巻くか。
暫く実技の訓練には出ないように。」

ユミル「……解りました。」

ライナー「なあ。」

ユミル「何だよ。」

ライナー「俺達は訓練に戻っていいか?」

クリスタ「うん、いいよ。
二人とも、ここまで運んでくれて有難う。」

ユミル「助かった。」

ベルトルト「困った時はお互い様だよ。
教官に伝えておくね。お大事に。」

ギィ...バタン

ライナー「なあ、ベルトルト。」

ベルトルト「何?」

ライナー「クリスタと今日の話せた事、俺暫く夜寝る前に思い出してニヤニヤすると思う。」

ベルトルト「………ははは。」

ライナー「クリスタ、超絶可愛いな。やっぱり女神だよな。」

ベルトルト「そうだよね、女の子はみんな可愛いもんね。」

ライナー「嫌、その女子の中で一番可愛いだろ。
だよな、ベルトルト?」

ベルトルト「うーん……。
僕はそうは思わない、かな。」

ライナー「そ、そうか。」

ベルトルト「うん。そんな事に優劣なんかつけられないよ。」

ライナー「好みなんて十人十色だしな。」

ライナー(確かにここでベルトルトが同意したら、“恋敵”とか疑いそうになるからな……。
それに、よく考えれば昔から女子とかは興味無さそうだしな。)

ライナー「でもさ、訓練生になって、こんなに沢山女子が居るっていうのに、女子に興味が無いベルトルトに、俺はある意味尊敬の意を示すぜ。」

ベルトルト「そうなのかな……。」

ライナー「そうだ。」

ベルトルト「……ライナー。」

ライナー「なんだ?」

ベルトルト「あんまり情を持ったらダメだ。後で辛くなる。」

ライナー「……解ってる。でも、してしまった後はどうにもならない。
それに、クリスタが俺の事を異性として好きになる事なんか、なんとなく解るんだ。」

ベルトルト「ライナー……。」

ライナー「だが俺はいつか、この想いを伝えるぞ。」グッ

ベルトルト「フラれるって解ってるのに?」

ライナー「ああ。
告白しない男はただのオスゴリラだからな。」

ベルトルト「……弱虫とかじゃなくて?」

ライナー「そうだ。」

>>92

ライナー「それに、クリスタが俺の事を異性として好きになる事が無いなんか、なんとなく解るんだ。」

単語がひとつ抜けるとえらいこっちゃ…

ライナー「そうだ。
ただ好きなのにそれだけでいるのは、発情したゴリラと同じだ。
気持ちを伝えられるのは人間しか出来ない。気持ちを伝えるからこそ、人間なんだよ。」

ライナー「ようは、付き合うか付き合わないかの問題じゃないんだ。
この想いをちゃんと伝える事が大切なんだと、俺は思うぜ。」

ベルトルト「成る程……。」

ライナー「まあ、なんか俺達が人間人間って言ってたら、おかしいけどな。」

ベルトルト「はは。少なくとも今は人間だよ。
……なんかライナーらしいね。僕は君みたいに強くなれないよ。」

ライナー「うーん……。お前も恋をしたら解るさ。」

ベルトルト「そうかな。……そうかもね。」

ベルトルト(恋、か……。)

今日はここまでです。
医務室の先生は>>86の書き込みを参考にさせてもらいました。
今見ると訂正した文もなんかおかしい…orz

そしてなんで昨日あんなにテンションが高かったんだろう…。

――――
――
~夕食~

クリスタ「ユミル、足大丈夫?」

ユミル「ああ、なんとかな。」

サシャ「『一週間は安静に』でしたっけ?
私が走ってる間に大変でしたねえ」モグモグ

ユミル(元はと言えば、お前が昨晩食料庫に漁りに行かなかったら、こんな事起きなかったんだよ…。)

クリスタ(松葉杖ついて、ユミル痛そう…。
なんで私コニーなんかに吹っ掛けちゃったんだろう…)

クリスタ「」ハァ

ユミル「」

ユミル「そんな落ち込むな、クリスタ。
お前のせいじゃないんだ。私が勝手にした事だって何回言えばわかんだよ。」

クリスタ「でも……。」

クリスタ「」シュン

ユミル「あーもう!
この話題は無し!!デモデモダッテなんか聞きたくねえよ。
クリスタ、この足の話題は無しだ。解ったか?」

クリスタ「……うん。」

クリスタ(でもやっぱり気になるよ……。
今日の午後は座学だったとは言え、実技が出れなかったらユミルの成績が落ちちゃうし…。
ううん、ユミルが気にするなって言ってるから気にしちゃ駄目だよ、ヒス……じゃなかった。クリスタ・レンズ。)

クリスタ(気になると言えば……。)

クリスタ「ユミル。今日、コニーと対人格闘技やってた時ね、」

ユミル「うん?なんだ?」

クリスタ「なんであんなに神妙な顔だったの?」

ユミル「」ドキーン

ユミル「あ、いや、あれだ。
コニーがクリスタにやらしい事しないか凝視してたんだよ。
変な虫がついたらいけないからな。」

クリスタ「ふうん……。」

サシャ「そんな事しなくても、コニーはそこら辺の助平とは違うので大丈夫ですよ。」モグモグ

ユミル「そ、そうなのか?」

サシャ「はい。
まあクリスタとコニーが対人格闘なんかするのは、多分今日が最初で最後だと思いますけどね。」

ユミル「ま、まあ一応だよ。一応。100%無いとは言いきれんしな。」

サシャ「そうですかねえ。」モグモグ

クリスタ「私もサシャの言う通りだと思うよ。コニーも真面目?にやってたし。」

ユミル「そ、そうか……。」

サシャ「ええ。
私が保証しましょう。」

ユミル「わ、わかったよ。」

サシャ「解ればいいと思います。解れば。
ご馳走さまでした。お風呂入ってきますね。」

クリスタ「うん。」

ユミル「さ~しゃ~!あんな生意気な口ききやがって……」ブツブツ

クリスタ「ははは……。」

~共同浴場~

クリスタ「ふう、さっぱりした。」

クリスタ(やっぱりお風呂は癒しだな~。
共同だから、みんなとお喋りしながら入れるし。
でも……)チラ

ミカサ「どうしたの、クリスタ?」

クリスタ「ううん、なんでもない!」

クリスタ(私の寸胴が、めだって解っちゃうのが難点だけどね……。)トホホ

クリスタ「ゆーみるー。私着替え終わったよー。」

ユミル「そうかー。私はギプスの巻き直しとかしたいから、先に戻っててくれー。」

クリスタ「りょーかーい。」

クリスタ(さて、帰ろうかな……。)
ミーナ「ねーねー、聞いて!例のあの人なんだけど!!」ギュウウ

クリスタ「!!」ビクッ

ミーナ「あれ?」

クリスタ「ミーナ……。びっくりしたー」

ミーナ「ごめんごめん。アニかと思ったんだ。
でもハグ心地が全然違うかった。あはは。」

クリスタ(身長が全然違うよ……。って、ん?)

クリスタ「ねえミーナ。」

ミーナ「ん?」

クリスタ「もしかして、“あの人”って好きなひ(モゴッ

ミーナ「わー!わー!///」クチフサギ

クリスタ「」モゴモゴ

ミーナ「ここじゃ駄目!!話すから違う所に移動しよ!!
ね?ね!?」アセアセ

~屋外~
ミーナ「……まさか、こんな形でバレるなんて思わなかったよー。アニにしか言ってないのにー。」

クリスタ「でも、まさかミーナが恋してるなんて。」

ミーナ「……うん。だって仕方ないよ。毎日毎日会うんだよ?
意外な一面を見てドキッてしちゃうに決まってるよ。」

クリスタ「確かに……。」

ミーナ「クリスタは居るの?」

クリスタ「えっ」

クリスタ「私は……居ないよ。」

ミーナ「そうなんだ。
じゃあユミルとも恋バナに花咲かせたりしたいんだねー。」

クリスタ「そういうミーナはアニと花を咲かすの?」

ミーナ「咲かすって言うか、私が一方的に話しちゃってる感じかな。
アニは私の話を聞いてくれてるよ。」

クリスタ「ふうん……。」

ミーナ「アニはあんまり感情とか表に出さないからね。
アニが恋してるかどうかは、私解んないんだ。」

クリスタ「確かにそうだよね。」

クリスタ(でもなんだかんだで恋バナに付き合うアニも、彼女らしいな……。)

クリスタ「で、誰が好きなの?」

ミーナ「それは駄目!言えない!」

クリスタ「そっか。ならいいや。」

クリスタ(やっぱり恥ずかしいよね……。
私も昨日アルミンに聞かれて動揺しちゃったし。)

ミーナ「だってアニにも誰にも言ってないからね。
これだけは企業秘密だから!」

クリスタ「企業秘密って。」クスクス

ところでコニサシャフラグは放置するんですか(ニヤリ)

>>110

そこはおいおい書けたらいいですね~

~部屋~
ユミル「ただいまっと。」ガチャ

サシャ「おかえりなさい。」

ユミル(ん?)

ユミル「サシャ。クリスタは?」

サシャ「まだお風呂から帰って来てませんよ。」

ユミル「そうか。」

ユミル(おっかしいな……。確かに“先に戻る”って言ってた筈なんだが……。
ちょっくら探すか。)

ユミル「ったく、松葉杖って歩きにく過ぎだろ……。」

ユミル(というよりもう治りかけてんだけどな……。
治ってない“フリ”しなきゃいけねえのはめんどくさいな。)

ユミル「まあこれは名誉の負傷だけどな。」

『ユミル』
『今日、コニーと対人格闘技やってた時ね』
『なんであんなに神妙な顔だったの?』

ユミル「」フゥ

ユミル(バレてたのか……。)

ユミル(私はクリスタが好きだ。
それに有難い事にクリスタも私の事を好いていてくれてる。

それが最近、なんだか違う気がするんだ。私の“好き”とクリスタの“好き”が。
どういう風に違うのかは私には解らない。だが少しずつ違う気がするんだ。

きっとあの『私が可愛い』発言もその気持ちから来てるんじゃないか、みたいに考えてたら、いつの間にかあんな顔になってたのか……。)

ユミル「しかもクリスタに見られるとか、ダッセエ……。」

ドン!!

ユミル「ってえぇえ……
おい、何処見て歩いてんだ!!」

ベルトルト「……たた、ごめんユミル。」

ユミル「ベルトルさんか。今度からは気をつけろよ。」

ベルトルト「」カチン

ベルトルト「ユミルだって何かぶつぶつ言いながら歩いてたじゃないか!」

ユミル「あぁ?
うるせえよ!!」キック

ベルトルト「痛い痛い!!酷いよ!!君だって悪いのに!」

ベルトルト「ってあれ……?今蹴ったの右足?」

ユミル「!!」

ユミル(しまった!!
捻った方の足で蹴ってしまった!!)

ベルトルト「右足って捻挫した方の足だよね?」

ユミル「……ああ。」

ユミル(おい、これはやべえな。ここで治りかけてると解られたら……。
巨人……は流石にバレないとは思うが、変に疑われるぞ。)

ベルトルト「ユミル……。」

ユミル「な、なんだよ。」

ユミル(ここで私のこの人生は終わりかな……。)トオイメ

ベルトルト「無茶しちゃ駄目じゃないか。」

ユミル「ああ、実は……って、は?」

ベルトルト「怪我が酷くなったらどうするつもりだったんだ」

ユミル「はあ……いやはや、すまない……。」

ユミル(んんん??)

ベルトルト「まあまず女の子が、暴力に走るはどうかと思うけど。」

ユミル「はあ。」

ベルトルト「まずは自分の体を大切に、ね?」

ユミル「はあ。」

ユミル(こいつ……心配、してるのか?
まあ……疑われてはないな……。)

ベルトルト「じゃあ。」

ユミル「はあ。」

ユミル「」ポカン

ユミル(バレずに済んだ……。
しかしなんなんだあいつ。

そういえば、その上下の出来事の方がインパクト強すぎてずっとスルーしてたが、ベルトルさん私の事何回か“女の子”って言ってたな。

なんだ……?根っから頭がイカれてるのか?

ベルトルさんといい、クリスタといい、変なやつ。)

ユミル「」ハッ

ユミル(しまった!!クリスタ!!
探しに来たのに、すっかり忘れてた!!)

ユミル「クリスター!!!」

今日はここまで

主人公…
現時点で影形すら出てきて無いけど、嫌いじゃないよ…


そういやアルミんが主人公か
このベルさんはユミルが気になるのかな

>>122

主人公は原作漫画の主人公の事です
題名はアルミンですが、このSSの主人公はユミクリです

――――
――
ミーナ「でね、もうそれが超絶かっこよくってさ!
もー惚れ惚れするんだ。」

クリスタ「へえ。確かにかっこいい!」

ミーナ「でしょでしょ~」

クリスタ(凄い、ミーナ。なんだか生き生きしてる。
相手を伏せて、やっぱり私も話したい)ウズウズ

ミーナ「ん、どうしたの?」

クリスタ「え?えっと……。」

ミーナ「何々?」

クリスタ「実は……。」

ユミル「お、こんな所にいたのか」

クリスタ「」ハッ

クリスタ(ユミルが来た…!これだったら話せないや……。)

ミーナ「ユミル。足は大丈夫?」

ユミル「なんとかな。
ったく、探したんだからなクリスタ。」

クリスタ「あ、ごめん……。」

クリスタ(そりゃ先に帰った筈の私が居ないんだもんね……。)

~部屋~
ミーナ「じゃあ、二人共おやすみなさい。」

クリスタ「おやすみ。ミーナ。」

ユミル「また明日な。」

ガチャッ

ユミル「ただいま。」

サシャ「おかえりなさい。
もう、就寝時間までに帰ってくるかひやひやしたんですからね。」

クリスタ「……ごめんなさい。」

ユミル「まあ帰ってきたしいいじゃねえか。」

サシャ「そう言って、油断してると、就寝時間までに帰ってこれなくて教官にバレて走らされる羽目になるんですよ。」

ユミル「バーカ。私達はお前みたいなヘマはしねーよ。」

クリスタ「でも確かにサシャの言う通りだね。
私も次から気をつけないと。」

サシャ「その心意気が大切だと思います。多分ユミルは次帰ってこれませんよ。」ニヤニヤ

ユミル「んな訳ねーだろ。
むしろお前こそ食料庫漁るの大概にしろよ。」

サシャ「ふふふふふふ……。」

――――
――
zZZ
オニクタベタイ...

クリスタ(今日はなんだか凄い1日だった……。
コニーに対人格闘挑むなんて、私も正気じゃなかったな。
だからユミルに怪我させちゃったし。

気にするな、って言われても気にするよ……。
あれのせいでユミルの成績が落ちたら……。)

クリスタ「」ハァ...

ユミル「クリスタ」ボソボソ

クリスタ「ユミル……。起きてるの?」ボソボソ

ユミル「ああ。なんだか寝れなくてな。」ボソボソ

クリスタ「私もだよ。」ボソボソ

ユミル「なんなら外の空気吸いに行こうぜ。」ボソボソ

クリスタ「え、でも教官にバレたら……。」ボソボソ

ユミル「大丈夫だろ。私は足がこれだから走らされる事はないだろうな。
クリスタはクリスタで真面目だから、正直に言ったら許されるだろうし。」ボソボソ

クリスタ「……かもね。解った、行くよ。」ボソボソ

ユミル「了解。」ボソリ

~屋外~
クリスタ「わあ……今日は星が綺麗だね……」

ユミル「本当だ。さっきは気が付かなかったな。」

クリスタ「うん。」

クリスタ(ふふふ。なんだか恋人みたい。)

クリスタ「こんなにゆっくり星を見たの、久々な気がするな。」

ユミル「確かに。」

ユミル「まあ座ろうぜ。」

クリスタ「うん。」

ユミル「なあクリスタ。」

クリスタ「なあに?」

ユミル「やっぱりお前、元気無いよな。」

クリスタ「」ビクッ

クリスタ「う、うん。そりゃね……。
だってほら、ユミルに怪我させちゃったし……。」

ユミル「だーもー!クリスタは気にしすぎだって、何回言えば!」

クリスタ「だってユミルの成績がこれで落ちたらって思ったら。
詫びても詫びきれなくて……。」

ユミル「クリスタ。私は別にクリスタが悪いなんて思ってない。
元はと言えば私が変に神妙な顔をしてコニーを見張ってたのが気になったんだろう?」

クリスタ「うん……。
だってユミル、私の言葉で不快になっちゃったのかなって……。」

ユミル「何言ってんだよ。
そりゃ、可愛いなんて言葉言われたらびっくりするさ。
でもそれくらいで不快にならないに決まってるだろ。」

ユミル「それにこれで成績が落ちたら、私の実力はそこまでだったって訳だ。
でも自分の実力をそこまで軽視してない。私はこんな怪我ひとつではへこたれないからな。」

クリスタ「ユミル……。」

ユミル「だからもう気分を治せ。な?
お前が暗かったら、私も暗くなるからな。それこそ、成績下がっちまうよ。」

クリスタ「わかった。何回も同じ事言わせてごめんなさい……。」

ユミル「あとさっきからごめんなさいばっか言い過ぎ。」ホッペヒッパリ

クリスタ「ふん」コクリ

ユミル「今度ごめんなさいとか悪かったとか言ったら、これに捻りを入れるからな。」ヒッパリ

クリスタ「わはっはよ。」

ユミル「解ればいいんだよ解れば。」

クリスタ「やっぱり、星が綺麗だね。」

ユミル「そうだな。なあクリスタ。」

クリスタ「今度はどうしたの?」

ユミル「そうやって他人の事を第一に考えるクリスタが好きだ。」

クリスタ「私も、こうやって心配してくれるユミルが好きだよ。」

ユミル「あれだな、相思相愛ってやつだな。」

クリスタ「ふふ……、そうかもね。」

クリスタ(でもね、ユミル。)

ユミル(なあ、クリスタ。)

クリスタ(私の好きとユミルの好きは違うんだよ。)

ユミル(私の好きとクリスタの好きは違うのか?)

クリスタ(おかしいよね、どっちも同じ“好き”なのにね。)

ユミル(確かに、相思相愛って言い合えるのにな。)

クリスタ(でもね、そんな事言えないんだ。
『何言ってんだ』って馬鹿にされそうで)

ユミル(だが、そんな事は聞けないんだ。
『何言ってるの』って笑われそうで)

クリスタ(万が一、この言葉を言って本気にされてたら)

ユミル(本当に、聞いた時に“好き”が違うって言われたら)

――今の関係が壊れる気がして。

今日はここまで
こんな関係のユミクリが好きです

――――
――
~次の日~

クリスタ「おっはよ!ユミル!」

ユミル「ぅ……朝から元気だな……。」

クリスタ「何言ってるの!昨日起こしてくれたのはユミルじゃない。」

ユミル「確かにそうだったけどさ……。」

クリスタ「ユミル、松葉杖持ってたら朝ごはん取れないでしょう?
私ユミルの分の朝ごはんとっとくね。」

ユミル「ああ……。」

ユミル「しかし本当に眠ぃな……。」

ユミル(まあどうせ今日は1日実技だ。私は出られないから寝よう。)

ユミル「ふあぁああ」

サシャ「ユミル。昨日外に出ましたね?」

ユミル「うおっ、サシャ!びっくりするじゃねえか!」

サシャ「……外に出ましたね?」

ユミル「ああ、出たが……。なんで知ってるんだよ。」

サシャ「がさがさ二人でやったら嫌でも起きますよ。」

ユミル「そうか、スマン……。」

サシャ「まあ私だって空気を読んで起きませんでしたけどね。
感謝してくださいよ。」

ユミル「あ、ああ……。」

サシャ「しかし、教官には見つからなかったみたいですね。」

ユミル「まあ、一応な……。」

ユミル(なんだこいつ……。)

サシャ「クリスタと一緒に出たからでしょうね」ウンウン

ユミル「な、なあサシャ。一体お前何が言いたいんだよ……。」

サシャ「え?」

ユミル「お前、私になんか言いたいだろ……。」

サシャ「あ、バレました?言っていいですか?」

ユミル「ああ……。」

サシャ「怒りません?」

ユミル「あー、もう怒んねえから!!早く言ってくれ!!」

サシャ「ユミル、偶に夜出歩いてますよね?」

ユミル「ああ……。」

ユミル(寝られなくてな……。
今まで何回か巡回してる教官に会ったが、理由話せば解ってくれる。
だから昨日クリスタと一緒に外行っても大丈夫だと判断したん、だが……。)

ユミル「それがどうした。」

サシャ「あの、女子の間でそれがちょっと噂になってて……。」

ユミル「う、噂?何がだよ。」

サシャ「夜な夜な、男子に夜這いをしかけてると……。」

ユミル「」ブフォッ

ユミル「は、はあ??私が夜這い??」

ユミル(ふ、ふざけんじゃねえよ!!私が何時何処で誰に夜這いかけんだって!?)

サシャ「……はい。本当ですか?嘘ですか?」

ユミル「嘘に決まってんだろーが!!」

ユミル「サシャ!!」

サシャ「はい!!」ケイレイ

ユミル「もし私が夜這いをしてたとしよう!!
誰にかけている噂になってんだ!!」

サシャ「え……?
一応噂では、好きな男子とかになってますけど……?」

ユミル「阿呆!!んなもんいるか!!」

サシャ「あはははは!!
……ですよねぇ……。」

サシャ(怒らないって言ったのに、怒ってますね……。)

ユミル「ったく、それはガセだからな!!
もしそんな噂を立ってたら、取り消せよ!!」

サシャ「はっ!!」ケイレイ

ユミル「はあ……。
なんでそんな噂が……。おかしいだろ……。」ガシガシ

サシャ「余りにも夜歩いてるからじゃありませんか?」

ユミル「大人しく寝とけよ……。」

ユミル「それに私の好きな人って誰だよ。それは噂になってないのか?」

サシャ「………ダズとか……。」

ユミル「んな訳ねえだろ、ぶぁあか!!」

サシャ「ははは……。」

ユミル「つまんねえ事話す暇あるんだったら朝飯先に行くぞ!」

サシャ「あ、行きます行きます!」

ユミル「」ハァ...

ユミル(本っ当訳解らん……。)

~食堂~
クリスタ「パンと、スープと……。あっ、牛乳も」

クリスタ(ユミルの分と、私の分と、取らなくちゃ。
でも1人で持てるかな……。)

ベルトルト「あれ、クリスタ。おはよう。」

クリスタ「おはよう、ベルトルト。」

ライナー「おお、おはよう、クリスタ。」

クリスタ「ライナーも、おはよう。」ニコ

ライナー(朝から天使度MAXだな……。)

ベルトルト「今朝は1人?」

クリスタ「ユミル、なんか眠そうだったから、先に来ちゃった。
あと、松葉杖持たなきゃいけないから、私が代わりに朝ごはん取ってるの。」

ベルトルト「成る程……。」

ライナー「クリスタ、1人で持つの大変そうだな。
俺も少し持ってやるよ。」

クリスタ「えっ、悪いよ……!


ライナー「大丈夫だって。」

クリスタ「……じゃあちょっと任せるね。
有難う、ライナー。」

ライナー「お、おう!」

ライナー「ここでいいか?」

クリスタ「うん。有難う!」

ライナー「おう」

ベルトルト「クリスタの役に立てて良かったね、ライナー」ボソボソ

ライナー「ああ。早起きは三文の徳とは言ったものだな。三文って何か知らんが。」ボソボソ

ベルトルト「ははは……。」

クリスタ「ねえ、二人共」

ライベル「「?」」

クリスタ「もし良かったら朝ごはん一緒に食べない?」

ライナー「!!!!!?」

ライナー「お、おう!!勿論だ!!!」

ライナー(神様有難うございます)

クリスタ「横にどうぞ」

ライナー「おおおう!!」

ベルトルト(本当に良かったね、ライナー。)

クリスタ「ベルトルトはどうする?」

ベルトルト「僕はライナーの反対横に座るよ。」

クリスタ「うん。」

フランツ「うーん、何処で食べる?」

ハンナ「あ、あそこ。クリスタ、横いいかな?」

クリスタ「うん、いいよ。」

ジャン「お、ここ空いてるぜ。」

コニー「クリスタ、前座るな!」

クリスタ「どうぞどうぞ。」

クリスタ(ユミルが近くに座る所無くなっちゃったな……。
せめて、ユミルが来るまで、食べるの待っておこう。)

ライナー「」モグモグ

ベルトルト「」モグモグ

クリスタ「」ジッ

ライナー「クリスタ、食べないのか?」モグモグ

クリスタ「うん。
ユミルが来るまで待ってるの。」

ライナー「そうか。なら俺も一緒に待っておく。」

クリスタ「えっ……。いいのに……」

クリスタ「私は好きで待ってるから、ライナーは食べてて。」

ライナー「嫌、クリスタだけ食べないのは耐えられないからな。
俺も待っておく。」

クリスタ「ライナー……。有難う。」

ライナー「おう。」

クリスタ(昨日から――ううん、前から思ってたけど
ライナーって優しいんだな。ふふふ。)

クリスタ「あ、ユミル来た!
おーい、ゆーみるー!サシャも一緒だね。」

ユミル「おはよう、クリス……って私の座る所がねえ!!」

サシャ「本当ですねぇ。左にはライナー、右にはハンナ、前はコニーですか。
コニー、横失礼します。」

コニー「へーい。」

クリスタ「ユミルはどうする?」

ユミル「しゃーないからサシャの横座る。」

クリスタ(ユミルとちょっと離れちゃった……。)(・ω・`)ショボン

ユミル(クリスタとちょっとばかし離れたな……。)(´・ω・)ショボボン

クリスタ「あ、はい、これはユミルの分。」

ユミル「おお、有難う!
さっすがクリスタだな。」

クリスタ「ライナーも一緒に運んでくれたんだ!」

ユミル「おお……。そうか……。有難う……。」

ライナー「ああ。」

ライユミ((嬉しくねええぇえ))

ユミル「ベルトルさん、前失礼するよ。」

ベルトルト「うん。」

ユミル(ったくよ、ハンナ達は兎も角なんでこの長身コンビがクリスタの横座ってんだよ。
いつも違う所で地味に食べてただろ。本っ当こいつらの考える意図が解んねえ。
もしかして、どっちかクリスタに惚れてる……とか?)

ユミル「いやそれは、ありえねー……。」

サシャ「ユミル何ぶつぶつ言ってるんですか?」モグモグ

ユミル「……いや。」

サシャ「クリスタの横に座れなかったもんで、呪いの呪文でもかけてるんですか?」

ユミル「んな訳ねーだろ!
なんだよ私は!!聞いてりゃさっきから!!
お前の中での私は何なんだよ!!?」ホッペビローン

サシャ「や、やめてくらはい!!
ハァンははへへはへん!!ハァンは!」

ユミル「何言ってるか解らん!」

クリスタ「……ユミル、さっきのって?」

ユミル「へっ!!?」

ユミル「いや、なんもない。」

ユミル(言えねえだろ……、私が夜這いしてる噂なんかよ……。)

サシャ「ううう……。ほっぺた痛い……。」

コニー「サシャのばーかばーかwユミル怒らせてやんのーw」

サシャ「う、うるさいですコニー!!
ほら、からかわれたじゃないですか!!」

ユミル「自業自得だっての。」

ユミル(そういえば……。)チラリ

クリスタ「どうしたの、ユミル?」モグモグ

ユミル「なんでも。」プイ

ユミル(こいつはそんな噂どこまで知ってんだろうかな…。
私も初耳だったから、多分そこまで浸透はしてない筈なんだが。)チラリ

クリスタ「?」

ユミル(でもまあ口に出さないって事は知らないんだろうな。
クリスタがただ優しさで気を使ってるんじゃなくて。うん。)

クリスタ(ユミル、ちらちら見てどうしたんだろう……?
も、もしかして私と近くで食べれなくて見てたりして…///
きゃーっ!///)

――――
――
クリスタ「じゃあユミル、午前の乗馬訓練行ってくるね。」

ユミル「ああ、私の分も頑張れよ。」

クリスタ「うん!」

ガチャン
アッ アニ、ミーナ、イッショニイコー
ウン、イイヨー
パタパタパタ

ユミル「さて、と。私も座学の予習でもするか。」

ユミル(乗馬くらいは、してもいい気がすんだがなあ……。)

カリカリ

ユミル(というか、もう右足もすっかり治ったんだから、今から訓練に参加してもいいくらいなんだが……。)

カリカリ

ユミル(それはそれで怪しまれるよな……。)

カリカリ カタン

ユミル「あぁあ、なんだか両肩も痛ぇな。」ノビー

ユミル(昨日あの長身に運ばれたからか?
肩凝りは治らないんだな……足は治ってんのに……。
不便過ぎる……。)フゥ

~屋外~
クリスタ「今日の午前は乗馬訓練!私の一番の得意な訓練!頑張ろうね、アニ、ミーナ!」

ミーナ「おーっ!」

アニ「」コクン

クリスタ(ユミルが居ないのは、やっぱりちょっと寂しいけど、大丈夫!
ユミルばっかりに頼ってたらいけないもんね。)

モブ女1「あ、あの子今日も一人だよ。」

モブ女2「本当だー。」

クリスタ「?」

モブ1「確か昨日怪我したんだっけ?」

モブ3「そうそう!男子に担がれてさ!!」

モブ2「やっぱりあの噂は本当って事かな?」

アハハハハ
ソウカモ チョーウケル

クリスタ(ユミルの事かな……?
でもなんか嫌……。)

アニ「クリスタ。」

クリスタ「アニ」

アニ「あんまり気にしなくていいよ。あいつらはいつもあんな感じだから。」

クリスタ「……うん。」

――――
――
クリスタ(そんなこんなで、二日たった。
相変わらず、ユミルは実技の訓練は出ていない。
私は実技の時は、アニとミーナと行動している。
偶に女の子達が、ユミルの噂をしてるんだけど、やっぱりそれが気に入らない。
あと、どきどき一人で行動していると、ライナーが声をかけてくれる。
気にかけてくれるのかな。ちょっと嬉しいな。)

クリスタ「今日の訓練もお疲れ様!」

ミーナ「お疲れ様~。」

アニ「お疲れ。」

クリスタ(明日は座学!久々にユミルと一緒に授業!
楽しみ……。)

モブ女2「まだあいつ治んないんだね~。」

モブ女3「でも治らない方がいいかもね」

キャハハハハ

クリスタ「」カチン

クリスタ(何よ!ユミルが居ないからって、ユミルが嫌だからって、陰でこそこそ笑って!!)イライラ

ミーナ「大丈夫、クリスタ……?」

クリスタ「大丈夫くない……。」

ミーナ「クリスタの気持ち、よく解るよ。」

ミーナ「私も友達の――うーんと……、アニの悪口言われてたら、怒っちゃうよ。ねえ、アニ。」

アニ「えっ……あ、有難う……。」

ミーナ「へへへ」

クリスタ「友達……そうだよね。」

クリスタ(私にとってユミルは友達以上なんだけどね。
……なんて言えないか。)

アニ「人の噂も七十五日って言うからね。直ぐ消えるさ。
下らない噂なんか気にするより、ほっとく方がいいよ。」

クリスタ「……うん。」

ミーナ「でも、ユミルの悪い噂なんて考えられないよねえ……。」

クリスタ「うん。」

クリスタ(ユミル、すっごくいい人なのに、そんな事も知らないで悪い噂を流すなんか、本当に信じられない!
でも私がどうこうしたって変わらないし……。)

ミーナ「アニは知ってるの?」

アニ「まあ……、でも少し言いにくいな……。」

クリスタ「そっか……。気になるけど、言いにくいならいいよ。」

ミーナ「じゃあ、晩ごはんで。
バイバイ」

クリスタ「バイバイ」

ギィ
バタン

クリスタ「ただいまー。」

ユミル「お、お帰り。
今日も一日お疲れ様。」

クリスタ「うん、有難う。
足の調子は?」

ユミル「腫れもひいてきてるし、だいぶマシになってきてる。」

クリスタ「そっか。」

ミーナ「ねえアニ。アニはユミルの噂ってんなの?
私、ユミルの悪い噂なんて本当に聞かないし、考えられないよ。」

アニ「言ったほうがいいかい?」

ミーナ「いや、私も言いにくかったらいいけど……。」

アニ「『夜な夜な夜這いしてる』って噂さ。」

ミーナ(意外とあっさり言ったな……って)

ミーナ「えぇえー!!そんなのガセに決まってるじゃん!あのユミルが夜這いなんて考えられないよ。
アニもそう思うよね?」

アニ「勿論。」

アニ「でもどうやら、クリスタはその噂を知らないらしいね。」

ミーナ「そうなんだ……。
確かに、普段仲良くしてるクリスタちょっと言いにくいよね。」

アニ「この噂は、クリスタは知らないほうがいいと思うよ。」

ミーナ「うん。私も聞かれても黙っておこう……。」


クリスタ「へっくち」

ユミル(可愛い)

ユミル「どうした?風邪か?」

クリスタ「わかんない……。」それよりも、早く晩ごはん食べに行こう?前みたいに一緒に座れなくなったら困っちゃう。」

ユミル「おお。」

~食堂~

クリスタ「私、ユミルのぶん取ってくるね。ユミルは私の席とっておいて。」

ユミル「了解。」

クリスタ「フンフンフフン♪」

クリスタ(明日、座学があるって思ったら、なんだか嬉しくなるな。)

ライナー「クリスタ。今回も運ぶの手伝ってやるよ。」

クリスタ「ライナー。いつも有難う!」

ライナー「おう!」

ライナー(結婚しよ)

クリスタ「はい、ユミルのぶん。」コトリ

ユミル「お、有難う、クリスタ。っと……。」

ライナー「ほらよ。早く足治せよ。」コトリ

ユミル「わーってるよ」

ユミル(嫌、もうすっかりぴんぴんしてんだけどな……。
というか、またライナー、お前か……。)

ライナー「また横失礼するぜ。」

クリスタ「うん、いいよ。」

ユミル(ライナーは手伝いにかこつけて、クリスタの横に座るのが日常茶飯事になっちまったしな……。)

ベルトルト「あ、ライナー発見。」

ライナー「ベルトルトも一緒に食べようぜ。」

クリスタ「食べよう食べよう!」

ベルトルト「うん。」

ユミル(ライナーと一緒に食べれば漏れなくこいつもついて来るし……。
あー!!クリスタと二人で仲良く食べたあの頃に戻りてえ!!)

サシャ「ユミルの横、いいですか?」

ユミル(……っとサシャも忘れてた。)

ユミル「ああ……。」

サシャ「やったー」

アニ「……」

――――
――
ライナー「今日の晩飯もクリスタの横座れたし、もう俺死んでもいい。」

ベルトルト「ははは……。」

ライナー「じゃあ、俺先風呂入ってくるな。」

ベルトルト「うん。」

アニ「ベルトルト。」

ベルトルト「ど、どうしたの、アニ。」

アニ「ライナー……、最近クリスタに構いすぎだと思わないかい?」

ベルトルト「確かに、そう思うよ。」

アニ「全く……、後で辛くなるって何回も……」

ベルトルト「僕もそれ言ったよ。
それでも、ライナーはクリスタを慕ってる。辛くなる事は本人が一番解ってる。
それに、アニだってミーナ達と最近つるんでるじゃないか。」

アニ「確かにそうだけれど……。」

アニ「でも、友情と恋慕は違うんだよ。」

ベルトルト「それは……、どうだろう。
どっちも『好き』には変わらない。誰かを思う気持ちには変わらないじゃないか。」

アニ「……ベルトルト……。まさか、あんたもか……。」

ベルトルト「」ビクッ

ベルトルト「まあ、ね……。そうかも知れないね……。ははは……。」

アニ「………もういいよ。ふたりとも勝手にしな。」クルッ

スタスタスタ...

ベルトルト「アニ……。」

今回はここまでです
アニの口調って難しい…

~共同浴場~
ユミル「くっりすたー!部屋に戻るぞー!」

クリスタ「あっ、ごめんユミル。今日はちょっとアルミンに用事があって。」

ユミル「そうか。先戻っとくな。」

クリスタ「うん」

ユミル(アルミンに用事か……。明日は座学だし、わかんねえとこ聞きに行くのかもな。)

ユミル(しかし、松葉杖をつく姿も様になってきたかな。
……ん?)

ユミル「あの後ろ姿は……。」

ユミル「ベルトルさん、どうしたんだ?なんか落ち込んでるよな?」

ベルトルト「ユミル……。なんでもないよ……。」

ユミル「アホか。なんでもないように見えたら、声かけねえよ。」

ベルトルト「そうだよね、ははは……。」

ユミル「そういえばさ、何なんだよ最近!ライナーの態度!!
あれか?クリスタにホの字とかすんのか?とか、ありえね……」

ベルトルト「そうだよ。」

ユミル「えっ」

ベルトルト「クリスタに惚れてるんだよ、ライナーが。」

ユミル「……マジか……。
ってそれベルトルトが白状していいのかよ。」

ベルトルト「今までの行動でなんとなくバレてるよ……。
気がついてないのはクリスタだけだし、ライナー本人は隠してると思ってるよ。ユミルだって、薄々感じてたと思うよ。」

ユミル「えっ、まあ、確かに……」

ユミル(全然気がつかなかった……)

ユミル「ライナーはてっきりあっちの趣味しかないのだと……。」

ベルトルト「そんな事ないよ……。」

ユミル「じゃあお前がこっちの趣味か?」

ベルトルト「それも違う!僕もノンケだ!!
第一僕だって好きな女の子くらい……」ハッ

ユミル「『好きな女の子くらい』?」

ベルトルト(しまった!!つい感情に任せて言う所だった……!!)

ベルトルト「」チラリ

ユミル「おい、続けろよ。」ニヤニヤ

ベルトルト「」タキアセダラダラ

ユミル「そこまで言ったら最後まで言い切るのが、男ってやつだろ?」ニヤニヤ

ベルトルト「うう……。」

ユミル「ライナーはてっきりあっちの趣味しかないのだと……。」

ベルトルト「そんな事ないよ……。」

ユミル「じゃあお前がこっちの趣味か?」

ベルトルト「それも違う!僕もノンケだ!!
第一僕だって好きな女の子くらい……」ハッ

ユミル「『好きな女の子くらい』?」

ベルトルト(しまった!!つい感情に任せて言う所だった……!!)

ベルトルト「」チラリ

ユミル「おい、続けろよ。」ニヤニヤ

ベルトルト「」タキアセダラダラ

ユミル「そこまで言ったら最後まで言い切るのが、男ってやつだろ?」ニヤニヤ

ベルトルト「うう……。」

ベルトルト「僕は……アニが好きなんだ。」

ユミル「へえ……。
……でもベルトルさんとアニってそんなに接点無くないか?
偶に話してるのを見るけどさ。」

ベルトルト「僕とライナーが同じ故郷なのは知ってる?」

ユミル「まあなんとなくそんな噂を聞いたような……聞いてないような……。」

ベルトルト「アニも同郷なんだ。」

ユミル「成る程。
じゃあベルトルさんが好きって言うのも解るな。」

ユミル「まさか、さっき落ち込んでたのはフラれたからか?」

ベルトルト「あはは。直接的にはフラれてないよ。でも遠回しに言われた感じかな。」

ユミル「へえ……。
なんだか大変なんだな。片想いって。」

ベルトルト「ユミルはそういうの、無いの?」

ユミル「無いな。」キッパリ

ユミル(変な噂は立ってるが。)

ベルトルト「なんだか羨ましいよ」

ユミル「有難よ」

ユミル「その様子だと誰にも……ライナーにも、言ってないな?」

ベルトルト「まあ、人が人だからね……。なんだか言いづらくって。」

ユミル「うーん……、そうだ、ベルトルさん。もしそういう恋色沙汰と吐き出したい時は私に言えよ。」

ベルトルト「えっ、ユミルに?」

ユミル「ああ。溜め込みすぎは駄目だからな。それに私しか言ってないんだろ?だったら誰かにまたバラして言うよりも、もう知ってる私に言う方が良くないか?」

ベルトルト「そうかも知れない……。
うん、解ったよ。じゃあユミルに頼むね。」

ユミル「このユミル様に任せなさい!」

ベルトルト「なんだか頼もしいよ。」

ユミル「そうか?それよりベルトルさん。お前もう風呂には入ったのか?」

ベルトルト「あっ、忘れてた。」

ユミル(ったく、どんだけ落ち込んでたのか……。)

ユミル「早く入らないと、消灯の時間に間に合わなくなるからな。さっさと入れよ。」

ベルトルト「うん。
……そうだユミル。」

ユミル「?」

ベルトルト「有難う。また、宜しく。」

ユミル「……おうよ。」

今回はここまでです。

この流れでもまだユミクリと言い張る。
コメント等有難うございます!

~食堂~
クリスタ「またごめんね、アルミン。」

アルミン「大丈夫だよ。相談事に乗るのは嫌いじゃないしね。」

アルミン(まあ話を聞くだけだけど。)

アルミン「まあ座りなよ。」

クリスタ「……うん。」

アルミン「で、どうしたの?」

クリスタ「最近ね………。」

――――
――
アルミン(思った通りだった。
クリスタが話すのを僕が只相槌を打つだけ。偶に投げ掛けられる意見に返事をするだけ。
それだけだけど、彼女は満足そうだった。)

クリスタ「スッキリしたよ、アルミン。有難う。」

アルミン「いえ、どういたしまして。
あのさ、前も今回も、僕は聞いてばっかりなんだ。それでもいいの?」

クリスタ「……うん。そっか、アルミンに私は話すだけ……。アルミンの時間を潰してるだけなんだね。」

アルミン「違う、そういう訳じゃないんだ。ただもっと僕以外に言える相手が居るんじゃないかなって。
前に『優しい』から『物知りだ』から相談するって言ってくれたよね?」

クリスタ「……うん。」

アルミン「それだけの理由で僕がクリスタの恋事情を聞いてよかったのかな、なんて思ってしまってさ。」

クリスタ「アルミン……。」

アルミン「相談相手なんて僕以外にも居た筈だよ。
例えば――ユミルとか。」

クリスタ「!」

アルミン「ユミルだったらいつもいっしょに居るし、同性じゃないか。それに姐御肌だから、クリスタの相談事に乗ってくれそ――」

クリスタ「ユミルは、駄目。駄目なの。絶対に言えない……!
そんなの、言えないよ!!相談なんか出来ないよ!!」

アルミン「クリスタ……?」

アルミン(クリスタが珍しくユミルを拒否している。彼女には言えないのか?)

クリスタ「あ、違うの、アルミン。
あのね、ユミルとは全然そんな話しないから。だ、だから尚更言えないの。」

アルミン「成る程……。」

クリスタ「確かにね、ユミルに言えばいいかも知れないね。だけど、言えないの。」

クリスタ「……女の子ってね、好きな人とか嫌って言う程聞いてくるんだ。だから女の子には話せないの。」

アルミン「……。」

クリスタ「でもね、誰かに言わなきゃ、この気持ちが爆発しそうになるって思ったんだ。
だからアルミンに相談したの。それに、アルミンは深く介入しないって思って……。」グスッ

アルミン「クリスタ……。」

クリスタ「ごめんねアルミン。迷惑だったらいいの。
でも迷惑じゃなかったら……私の我が儘だけど、暫くはアルミンに話したい……。」

アルミン「解った。クリスタがいいって言うまで僕に頼って。だから泣かないで。」

クリスタ「有難う、アルミン。」グスッ

アルミン「ううん、お安いご用さ。」

クリスタ「じゃあまたね。おやすみなさい。」

アルミン「おやすみ。」

タッタッタッ...

アルミン(どうやら彼女は好きな人を察されるのが嫌みたいだ。特にユミルに。
なんだろう。もしかして、ユミルの好きな人と被ってる、とか?
いや、それは多分無いだろう……)

ゴゴゴゴ...

アルミン(なにか解らないけど、後ろから恐ろしい殺気を感じる……!)

アルミン「だ、誰……?」

ライナー「俺だよ。」

アルミン「ら、ライナーか。びっくりしたよ……。」

アルミン(なんだか殺気にデジャヴ感があったんだけど、なんだったかな……。じゃなくて。)

アルミン「どうしてここに?」

ライナー「ベルトルトが風呂から帰ってきてなくてな……。探しに来てたんだ。」

アルミン「ああ……。」

ライナー「そうしたら、クリスタとお前がここにいたんだよ。
それよりアルミン。何てめえはクリスタを泣かせてんだ。」

アルミン「えっ!!?嫌あれには深い訳が……!!」

ライナー「……深い訳?なんだそれは?」

アルミン「」ウッ

アルミン(『恋の相談を受けてた』なんてそんな事言える訳無いだろ!!
でも本当の事言わなきゃ多分殺される……。なんでか解らないけど、嘘をついたら喰われる!!)

アルミン「ちょ、ちょっと相談事だよ……。」

ライナー「相談?」

アルミン「彼女も結構悩んでてね……。それが爆発して涙が出たみたいなんだ。」

アルミン(間違っては無い。)

ライナー「そうか……。」

ライナー(もしかして、最近俺がしつこい、とか……?)

ライナー「なあ、それって俺の事か?」

アルミン「え?」

アルミン(ライナー?
嫌々、クリスタの好きな人がライナーな訳無いしな……多分。)

アルミン「違うよ。」

ライナー「そ、そうか。」ホッ


アルミン(安心してる?何を思ったんだ……?
ライナーとクリスタ……、そう言えば……。)

アルミン「最近、ライナーってクリスタに色々構ってるよね?」

ライナー「」ギクッ

アルミン「さっきも泣かせたって凄いオーラで言われたし」

ライナー「」ギクギク

アルミン「もしかして、ライナーってクリスタのこ……」

ライナー「うおぉおおおぁあぁああ!!!」

アルミン「」モゴモゴ

ライナー「アルミン。
その先を言ったらどうなるのか、解ってんだよな?」

アルミン「」ウンウン

ライナー「誰にも言わないよな?」

アルミン「」ウンウン

ライナー「解った。信じるぞ。」

アルミン「ぷはぁ。うん、誰にも言わないよ……、ライナーがクリスタをs」

ライナー「お前さっきの話本当に解ってんのか!!」

アルミン「」モゴモゴ

アルミン「……なんかごめん……。」

ライナー「おう。」

ベルトルト「ライナーにそれにアルミン。なんだか珍しいコンビだね。どうしたの?」

アルミン「偶々用事があって僕がここに居たら、ライナーが来たんだ。」

ライナー「そうなんだ、ベルト……って、お前何処に行ってたんだよ。
俺はお前探しに食堂に来たんだよ」

ベルトルト「お風呂に入ってたんだ。」

アルミン「こんなギリギリの時間まで?」

ベルトルト「ちょっと僕も話し込んじゃってね……。
だから入る時間が遅くなったんだ。」

~女子寮~
ユミル「うーん……。」

ユミル(話だけっつってもなぁ……。自分の性格からか、凄く手伝いたいんだよなあ……。)

クリスタ「どうしたの、ユミル?」

ユミル「クリスタ。
いや、ちょっと考え事だよ……。」

クリスタ「ふうん……。」

クリスタ(返答が『考え事』だけだったらあんまり詮索しない方いいよね……)

ユミル「なあクリスタ。」

クリスタ「?なあに?」

ユミル「クリスタに……例えば好きな野郎がいるとする。」

クリスタ「」ドキッ

クリスタ「う、うん。」

ユミル「で、誰かにそれを相談するとする。」

クリスタ「うんうん。」

ユミル「その誰かが、クリスタの恋沙汰に『協力する』ってちょっかい出してきたら、クリスタは怒るか?」

クリスタ「えっ……、うーん……。」

ユミル「私、どうしても、その、惚れたのだ腫れたのだには疎くて……。」

クリスタ「うーん……。」

クリスタ(え、ユミルは私が恋してるって知ってるの?
いやじゃあ野郎なんか言わないよね、多分……。私は隠してるから無い、絶対バレてない……はず……。)

クリスタ(でも、ユミルなんでそんな事聞くんだろう?やっぱりアルミンの言う通り、ユミルは姐御肌だから、誰か女の子の相談にでも乗ったのかな?)

ユミル「……クリスタ?」

クリスタ「」ハッ

クリスタ「あ、どうするかって事だよね、あははあはは。」

ユミル「…?……そうなんだが……。」

クリスタ「私だったら度合いによるかな。些細な事なら嬉しいけど、あんまり度が過ぎるとちょっと怒っちゃうかも。」

ユミル「些細な事……か。サンキュー。」

クリスタ「どういたしまして。」

ユミル「些細な事、些細な事……。」ブツブツ

クリスタ(ユミル……。
これはユミルの問題だよね、そっとしておこう……。)

ユミル(些細な事かぁ……って、何私人のしかも男子の恋沙汰の応援考えてるんだ!!)ハッ

ユミル(第一、ベルトルさをがアニにどうしようが、私には関係無い話だろうが!!
あー、寝よ寝よ。)

ユミル「」ゴソゴソ

クリスタ「あれ、ユミルもう寝るの?」

ユミル「ああ、考え事してたらなんだかアホらしくなってきた。
もう寝るわ。」

クリスタ「そっか。おやすみなさい。」

ユミル「おやすみ。」バサッ

ユミル「」

ユミル「……。」

ユミル(些細な事、些細な事……。)

>>220
タイプミスです
送信ボタン押した直後に気がついた…

誤:ユミル(第一、ベルトルさをがアニにどうしようが
正:ユミル(第一、ベルトルさんがアニにどうしようが

――――
――

ユミル「」zZ

ユミル「う……ん……」zZ

ユミル(些細な事が、些細な事が……うーんうーん)zZ

クリスタ「」ジッ

クリスタ(ユミル、なんだか苦しそう……。)

サシャ「クリスタ、電気消しますよー。」

クリスタ「あ、うん。おやすみなさい。」

サシャ「おやすみなさいー」

クリスタ「」モゾモゾ

クリスタ「」ジッ

ユミル「」ミケンニシワ

クリスタ(そんなに、深刻な悩みなのかな……。
どうしたんだろう、誰に相談されたんだろう。でも、そんな事私に言えないよね……。)ハァ

クリスタ(私もつまらない事考えてないで、寝よ。)

サシャ「ふふ……おにく……」zZ

チュンチュン...

クリスタ(もう、朝……。)

クリスタ(結局ユミルが気になってあんまり寝られなかったな……。)

クリスタ(ユミルの昨日悩みと、あと忘れかけてたけど噂話と。)

クリスタ「はあ……。」

クリスタ(ってあれ?ユミルのベッドが空だ。どこに行ったんだろう。)

クリスタ「ともかく、起きよう。
サシャ、朝だよ。」ユサユサ

サシャ「むにゃ……もう朝ですか……?」

クリスタ「うん。」

~屋外~
ユミル「今日もいい天気だ。」

ユミル(とは裏腹に結局あんまり寝られなかった気がするな……。)

ユミル(なんだか“些細な事”という文字に追いかけられる夢を見た気がする……。)

ユミル(気にしすぎだ、自分……。)ハァ

アニ「……ユミル?」

ユミル「」ビクッ

ユミル「なんだ、アニか……。」

アニ「朝からため息なんて、合わないねえ。」

ユミル「ちょっとな……。」

アニ「足の事とかかい?」

ユミル「まあ、色々と……。」

アニ「そう。
……早く怪我治治ったらいいのにね。」ボソッ

ユミル「は?」

ユミル(アニが……心配してる……だと?)

アニ「べ、別に心配とかじゃなくて、クリスタがずっと待ってるからな。
それを見てなんだか心が痛むんだよ。」

ユミル「ああ……。」

ユミル(嫌、治ってるんだよ。治ってるんだが、ドクターストップがかかってんだよ……。)

ユミル「あと2、3日もすりゃ医務室に見せに行くからな。そん時に、このギプスも外れるだろ。」

アニ「そうなんだ。」

誤:アニ「クリスタがずっと待ってるからな。」
正:アニ「クリスタがずっと待ってるからね。」

口調が混じってました…

ユミル(アニか……。)ジッ

――僕は……アニが好きなんだ――

ユミル(って、何思い出してんだよバカ野郎!!)ブンブン

アニ「……ユミル?」

ユミル「あ、いやなんでもねえよなんでも……。」

ユミル「そろそろ部屋に戻るわ……。」

アニ「あ、ユミル待って。」ガシッ

ユミル「ぅおう!?」

アニ「ユミル……、あの噂は知ってるかい?」

ユミル「あの噂って、私が夜這い云々の事か?」

アニ「」コクン

アニ「クリスタ、内容までは耳に入れてないけど、凄く気にかけてるから。
クリスタ、結構鬱憤溜まってるし、キレる前に、伝えておいたほうがいいと思うよ。」

ユミル「そ、そうか。」

アニ「……ユミルは、ダズが好きなのかい?」

ユミル「な訳ねぇだろ!!」

ユミル(そういやなんで、最近私もこんなピンクな話に付き合わなきゃいけねーんだ!?)ムッカー

ユミル「そ、そういうアニこそ気になる奴とか居ねえのかよ!?」

アニ「私は……そういうのに興味無いから。」

ユミル「ならお前も私に聞くんじゃねえよ!」

アニ「……私は噂が本当か気になっただけだったn」

ユミル「くだらねえ噂信じんじゃねえ!!」

アニ(別に信じてはいないんだけどね……。)

ユミル「ともかく、私は飯食いに行くからな!」ケッ

アニ「あっ……。」

アニ「行っちゃった……。」

アニ「まあ松葉杖だし直ぐに追い付くとは思うんだけど……。」

アニ(しばらくここで時間潰すか……。)

ユミル「なんだよなんだよ、どいつもこいつも…」

ユミル(変な噂は立つし、ダズが好きな事になってるし、些細な事を思い付こうとしてるし…!)

ユミル「もう全てダズが悪い!そうだそうに決まってる!!」

クリスタ「……ダズがどうかしたの?」

ユミル「く、クリスタ!?」

クリスタ「おはよう、ユミル。起きたら居なかったから探しちゃった。」

ユミル「朝の空気吸いに行ってたんだ……。」

クリスタ「成る程ね。」

ユミル「」ジッ

クリスタ「?どうかした?」

ユミル「いや、なんでも……。」

ユミル(そういえば、こいつはライナーに惚れられてるんだっけな……。
何も知らない女神は可哀想だ……。)ハァ

クリスタ(ゆ、ユミルがため息……。やっぱり昨日の悩み事かな……。)

クリスタ(もしかして、昨日相談されたのダズだったのかな……?
もしかして、ユミル、ダズの事が……!!?)アワワ

クリスタ(と、取り乱しちゃ駄目よクリスタ!
私が好きな人よりも、異性って部分でマシなんだから!!)ウンウン

クリスタ(それに昨日、ユミルは『惚れた腫れたは疎い』って言ってたけど、きっと無意識なのよ……!
意識させてみたら、意外に自分の気持ちに気づくかもしれない!!)

クリスタ「ゆ、ユミル……?」

ユミル「なんだ?」

クリスタ「もしかして、ユミルってダズの事が……その、好きとか……?」

ユミル「!?」

ユミル(もう正直やめてくれマジで!!)

ユミル「だからそんなわk」

クリスタ「駄目だよ、自分の気持ちを隠しちゃ!
正直にならないと!!」

ユミル「!!??」

ユミル(クリスタ、まさかあの噂の一部を知ってんのか!?
アニは知らないって……!)

ユミル(いや、取り乱すなユミル。落ち着け、落ち着け……。)

ユミル「あー、ゴホン。その噂はな、クリスタ。ガセだガセ。」

クリスタ「噂?」

クリスタ(もしかして、最近あの女の子達が言ってた事かな?)

クリスタ「噂って、あの噂…?」

ユミル「そうだ、その私がダズの事が好きだとか、そういう風潮だけどな。」

ユミル「あれ、嘘だからな。信じんなよ?」

クリスタ「え、でも……。」

ユミル「嘘だと言ったら嘘だからな!!解ったか!?」

クリスタ「」コクコク

クリスタ(あの女の子達の話てた嘘って、ユミルがダズの事を好きって嘘だったんだ……。)ボウゼン

クリスタ(あの女の子達の話てた嘘って、ユミルがダズの事を好きって嘘だったんだ……。)ボウゼン

嘘→噂です

もう少し、見直しを強化します…

クリスタ「ゆ、ユミル。
でもどうしてそんな噂流れたんだろうね。」

ユミル「さあ。解んねえ。」

クリスタ「ユミルはそんな噂流れて、実は満更でも無かったりする?」

ユミル「えっ?ダズとの云々か?」

クリスタ「」コクリ

ユミル「クリスタの言う通り、ダズなんか嫌だな。あの老け顔が気に入らん。」

クリスタ「そ、そうだよね。」ホッ

ユミル「まず根本的に、自分に関係する恋とかそんなもんに興味ねえからなあ。」

クリスタ「」ドキッ

クリスタ「そ、そうなの?」

ユミル「ああ。今は恋よりもこうやってクリスタや他の奴等と馬鹿やってる方が楽しいからな。」

クリスタ「……そっか。」

ユミル「……どうした、クリスタ?」

クリスタ「ううん、何でもない。
それより、朝ごはん食べに行こう!」

ユミル「お、おう?」

~食堂~
ユミクリ「「頂きます。」」

クリスタ「」モグモグ

ユミル「」モグモグ

ユミル(なーんか……元気ねえな、クリスタ。
私何かまずったか?)

ライナー「お、クリスタ。」

クリスタ「あ、おはようライナー、ベルトルト。」

ベルトルト「おはよう。」

ライナー「おい、女神から挨拶されたぞ!
今日も俺は1日頑張れる。」ヒソヒソ

ベルトルト「そっか……ライナー……。」ヒソヒソ

ライナー「しかし俺は横に座ってもいいのか?
いつもクリスタの手伝いのついでに横に座ってたが……。」ヒソヒソ

ベルトルト「もう今日はユミルの分置いてあるね。」ヒソヒソ

ライナー「おう。……畜生ユミルめ……。」ヒソヒソ

ユミル(聞こえてっぞ)

クリスタ「どうしたのかな、二人共。座る所無いのかな……。」ヒソヒソ

ユミル「さあな。この時間帯はいつも混むからなあ。中々二人一緒じゃ座れないしな。」ヒソヒソ

クリスタ「どうしよう……。」ヒソリ

ユミル「ほっとけほっとけ。」ヒソヒソ

ユミル(そういや、些細な応援をしようと決めたんだっけな……。)

クリスタ(私の席とユミルの席。どちらも反対側は一席ずつ空いている。)モグモグ

ベルトルト「取り敢えずどこ座る?」

ライナー「そうだな……。」

クリスタ「ライナー。もし良かったら横座らない?」

ライベルユミ「「「!!??」」」

ライナー「い、いいのか……?」

クリスタ「うん。」

ライナー「じゃあ、横失礼する。」

ライナー(結婚しよ。)

ユミル(おいマジかよ)

クリスタ「で、ベルトルトはユミルの横に座ったらいいと思うよ。」

ユミル「」

ユミル「な、何言ってんだクリスタ……!」

クリスタ「だってあとは席ぱらぱらにしか空いてないじゃない。
どうせ二人別々に座るなら、近くに座ったらいいと思うよ。」

ユミル「」ウッ

ライナー(流石クリスタ、ナイス。)

ユミル「じ、じゃあクリスタ。お前私の反対に座れ。」

クリスタ「えっ?」

ライナー「えっ?」

ユミル「だったらこいつら二人と、私達二人仲良く座れるだろ。」

クリスタ「そっか!
ライナーもベルトルトも、そっちの方が嬉しいよね。」

ベルトルト「ま、まあ……」チラッ

ライナー「」

クリスタ「じゃあベルトルト、はい。ここに座って。」

ベルトルト「有り難う、クリスタ。」

クリスタ「いえいえ。
ごめんなさい、私気がつかなくて。」

ユミル「大丈夫大丈夫。」

ベルトルト「うん、大丈夫だよ……」チラ

ライナー「」(´・ω・)ショボン

ベルトルト(約一名大丈夫じゃない人が居るけどね……。)

ユミル「なあベルトルさん……。」ヒソヒソ

ベルトルト「どうしたの、ユミル。」ヒソヒソ

ユミル「昨日言ってたライナーの件、マジだったな……。」ヒソヒソ

ベルトルト「そうでしょ。意外に、ね……。」ヒソヒソ

ユミル「おお。やっぱり身長高え奴は小さい娘に惚れやすいのかなぁ。」ヒソヒソ

ベルトルト「はは、ライナーとかね……。」ヒソヒソ

ユミル「馬鹿、お前もだ。」ヒソヒソ

ベルトルト「」

ベルトルト「ゆ、ユミルその話は……!」ヒソヒソ

クリスタ「何話してるの?」

ベルユミ「「!!」」

ユミル「な、なんでもねえよ。なあ、ベルトルさん。」

ベルトルト「う、うん。」

クリスタ「そう。」

クリスタ(ちょっとムッとしてみたり。)

ライナー「」(´・ω・)モグモグ

――――
――
ユミル「ごちそうさん。」

クリスタ「ご馳走様でした。」

ベルトルト「あれ、二人共早いね。」

クリスタ「だってベルトルト達が来る前から食べてたしね。」

ユミル「それより、横のやつの方心配した方がいいぞ。」

ライナー「」(´・ω・)モグ...

ライナー「」(´・ω・)フゥ...

ベルトルト(ライナー……、僕幻滅しそうだよ……。)

ユミル「じゃあな。」

クリスタ「また後で。」

ベルトルト「うん。」

トコトコトコ...

クリスタ「ライナー、どうしたんだろう?大丈夫かな……。」

ユミル「大丈夫だろ。ん?」

ミーナ「ねえアニ、また二人別々で食べなきゃいけないよ……。」

ミーナ「いつもいつも、アニが起きてくるの遅いから、席がぱらぱら空いてる時しか来れないじゃない!!」

アニ「仕方ないよ、朝は眠いものなんだからさ。それに今日は二度寝したからね……。」

ミーナ「アニ~!!」

クリスタ「二人共おはよう。」

ミーナ「クリスタにユミル。おはよう。」

ユミル「おはよう。」

ユミル(あの後、二度寝したのかこいつ……。)

クリスタ「二人共、座る席が無いの?」

ミーナ「うん。」

ユミル「だったら私達がさっきまで座って席が空いてるぞ。」

ミーナ「本当!?」

ユミル「ほら、あそこのとこ。ベルトルさんの横。」

ミーナ「え、ベルトルトにライナー……。」

クリスタ「どうかしたの?」

ミーナ「嫌、二人共身長高いし、なんか威圧感が凄いから苦手……。」

ユミル「」ピコーン

ユミル(そうだ、いい事思い付いた。)

ユミル「だったらアニをベルトルさんの横に座らせたらいい。」

ミーナ「あー、成る程!アニは大丈夫?」

アニ「何が?」

ミーナ「ベルトルトの横。」

アニ「大丈夫も何も……。」

アニ(そりゃ、昔からの仲だしね……。)

ユミル「よし、そうと決まればさっさと座ってこい!」

ミーナ「うん、有り難うユミル。ほら、アニ行くよ。」

アニ「……うん。」

トコトコトコ...

ユミル(ちょっとは些細なお手伝い出来ただろうかなあ……。)

ユミル「」マンゾクカン

クリスタ「ユミル……なんか嬉しそう。」

ユミル「そ、そうか?ははは、ははは。」

ライナー「」(´・ω・)モグ...

ライナー「」(´・ω・)フゥ...

ベルトルト「ライナー!そんな気を落とさなくても……!!」

ライナー「嫌でもさすがにあれは凹むだろ、くそっ……。」

アニ「どうしたんだい?」

ベルトルト「あ、アニ!なんでここに……!」

アニ「朝ごはん食べに来たんだよ。」

ミーナ「」コクコク

アニ「で、ユミル達が空いてなかったらここに座ればって。
ね、ミーナ。」

ミーナ「」ビクッ

ミーナ「そ、そう……。」

アニ(そこまで怯えなくても……。)

ベルトルト(ユミルが?)

アニ「取り敢えず、横に座らせてもらうよ。」

ベルトルト「う、うん。」

ベルトルト「ライナー。」

ライナー「どうした…?」

ベルトルト「なんとなく、ライナーの気持ちが解ったよ。」

ライナー「……?そうか。」

ミーナ「よく話せるね、アニ……」ヒソヒソ

アニ「怖いのかい?」ヒソヒソ

ミーナ「」コクコク

アニ「話してみたらそうでも無いさ。」ヒソヒソ

ミーナ「……そう?」ヒソヒソ

ミーナ「べ、ベルトルト!!」

ベルトルト「どうしたの、ミーナ。」

ミーナ「ど、ど、どうしたら、二人みたいに身長高くなれる?」

ベルトルト「へっ」

アニ(どんな質問投げ掛けてるのさ……。
でも確かに気になる。)

ベルトルト「それは解んないなあ……、ね、ライナー。」

ライナー「お、おう……?」

ベルトルト「やっぱり牛乳、かな?」

ミーナ「牛乳……!」

アニ(牛乳……!)

ミーナ「そ、そっか!確かに私ちょっと牛乳苦手だからそれかも……!
有り難う、ベルトルト。」

ベルトルト「いえいえ、どういたしまして。」

アニ「そう言うほど怖く無いだろう?」

ミーナ「うん」

ライナー「牛乳って関係あるのか?」

ベルトルト「……わかんないや。」

ライナー(えらく適当だな…。)

ミーナ「ごめんね、ベルトルト、ライナー。」

ライナー「?」

ベルトルト「な、何が?」

ミーナ「私、ベルトルトの事全然知らないのに、見た目で怖そうって敬遠してた。でもそんな事無かったよ。」

ベルトルト「そう思ってくれると嬉しいよ。」

アニ「いい奴だろう?」

ミーナ「うん。」コクコク

ライナー「」ヘヘッ

ベルトルト(『いい奴』か。ちょっと嬉しいな……。)

ノロノロ書いてたらいつの間にか始めてから1ヶ月過ぎてますね。
見ていらっしゃる方がいるか解りませんし、半分自己満足のSSですが、どうぞ完結までお付き合いください

――――
――
クリスタ「よし、午前中の授業は座学!
ユミル、一緒に行こう」

ユミル「んー。」

クリスタ(へへへ、ユミルと座学嬉しいなあ……。)

クリスタ「」ルンルン

ユミル(クリスタ、嬉しそうだな……。)

サシャ「クリスタ、ちょうどいい所に。」

クリスタ「どうしたの?」

サシャ「教官に頼まれて、資料室から教材取りに行かなきゃいけないんですよ。
手伝ってくれません?」

クリスタ「うん、わかった。
ユミル、先行ってて。」

ユミル「はいよ」

ユミル(確かに、この足じゃなぁ…。)

ベルトルト「ユミル」

ユミル「んあ、ベルトルさん。どうした?」

ベルトルト「今日の夜、ちょっと空いてる?」

ユミル「ファッ!?」

ユミル「お、おう……空いてるが……」

ベルトルト「そう。じゃあ食堂で。」

ユミル「ああ……。」

タッタッタッ...

ユミル「」ボーゼン

ユミル(なんだ、なんだ!?私に何か恨みでも持ってるのか?)アワワワ

ユミル(もしかして朝のあれが駄目だったのか!?)アワワワ

ミーナ「……ユミル?」

ユミル「」ビクッ

アニ「どうしたんだい、そんな慌てて。」

ユミル「なんでもない…」

アニ「そう。」

ミーナ「そうだ。さっきは有り難うね。」

ユミル「なにがだ?」

ミーナ「朝ごはん。アニとばらばらにならなくて良かったよ。」

ユミル「そうか。」

アニ「……私は、別に」

ミーナ「そんな事言わないでよ!悲しいでしょ!!」

アニ「……」

ユミル(クリスタみたいだな……。)

ミーナ「だって私とアニは友達だもんね!」ドヤァア

アニ「……」

ユミル「」プッ

ミーナ「……な、何で笑うのよー!」

ユミル「いや、何でもねえ。
ちょっと落ち込んでたからな、元気が出たんだよ。」

ミーナ「そう……。でも笑うなんて酷くない?」

ユミル「すまんすまん」

ミーナ「ねえ、そうだよね、アニ?」

アニ「えっ……。
……まあ、友達なんじゃない?」

ユミル「そっちこそ酷い言い種だよw」

ミーナ「もう二人とも本当にあり得ない!!」プップクプー

ユミル「お互い大変だな、アニ。」

アニ「“お互い”……?」

ユミル「いや、うちのお姫様もミーナみたいな感じだからよ」

アニ「……もしかしたら」

ユミル「?」

アニ「そっちの方が大変かもね。」

ユミル「……はあ。」

ユミル(“こっちの方が大変”?
なんでなんだ?)

ミーナ「二人とも早くー、座学遅れちゃうよー」

―――
――――――

教官「――であるからであって、人類は初めて――」カツカツ

カリカリカリ...

クリスタ(えへへ、ユミルと座学。)

クリスタ(最近は専ら実技だったから、ユミルと一緒に出来なくて辛いな……。)

クリスタ(嫌、一番辛いのは実技に出れないユミル!
ユミルだって成績を上げたいと思うし。)

クリスタ(それでも、やっぱり一緒の授業は嬉しいな。)

クリスタ「えへへ。」

ユミル「クリスタ。」ヒソヒソ

クリスタ「何?」ヒソリ

ユミル「何にやついてんだ。」コツ

クリスタ「だ、だって一緒に授業を受けれるのが嬉し過ぎて。」ニコニコ

ユミル「そうか」

ユミル(やっぱり可愛いな。)

ユミル「」カリカリ...

クリスタ「」カリカリ...

クリスタ「」チラリ

ユミル「」フウ

クリスタ(ユミル、心無しか元気無い?)

クリスタ(あんな噂も流れてるし、それはそうかも知れない。)

クリスタ(私がユミルを元気づけてあげないと!)フンス

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