意訳・御伽草子 (27)

グロ・言葉の暴力注意


源頼光(ミナモト ノ ヨリミツ)
  武門の名将「朝家の守護」と呼ばれる程の武人
  病床に伏せていようとも近付いた妖怪を切りつけるキリングマシーン

渡辺綱(ワタナベ ノ ツナ)
  頼光四天王筆頭。一条戻り橋で鬼の腕を切り落とした話で有名
  頼光と肩を並べる程のきりんg……もとい武人

坂田公時(サカタ ノ キントキ)
  童謡でお馴染み金太郎さん。人間と妖怪の間に生まれた半妖
  熊と相撲してたら貞光に見つかりスカウトされる

碓井貞光(ウスイ サダミツ)
  四万温泉掘り当てたり公時掘り当てたりするナチュラルプロデューサー
  故郷の碓氷峠で悪事を働く大蛇相手に大鎌で無双した話で有名

卜部季武(ウラベ ノ スエタケ)
  弓の名手であったが部下に全て避けられて自信と財を失くした人
  頼光から預かった刀を滝夜叉姫に奪われて叱られる話で有名……有名?


※登場人物については諸説あるので、ある程度ミキシングしてあります

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酒呑童子



時は平安、京の都

夜な夜な名だたる貴族の后が失踪するので、朝廷は人の仕業か怪異の仕業か

安倍晴明に頼んでその原因を探った

晴明の占いによれば、これは最近大江山に棲み付いた鬼達の仕業であるとの事

朝廷は妖怪退治に名高い源頼光、及びその四天王に鬼退治を命じた

さてこの大江山に棲む鬼というのは、晴明によれば酒呑童子といい

茨木童子をはじめ熊童子、虎熊童子、星熊童子、金熊童子などと悪名高い鬼達を統べる

いわば鬼の中の鬼である

それを退治するのに、朝廷が送ったのはたったの五人

源頼光、渡辺綱、坂田公時、碓井貞光、卜部季武

しかしこの五人

妖怪退治をさせれば右に出たがる者無し、と言われるほどの者達であった

金太郎さんって山姥に育てられたってだけで雷神の子供じゃなかったっけ?

朝廷からの命を受けた頼光達一行は、酒呑童子が大の酒好きである事を晴明から聞かされた

そこで頼光は以前、神から兜と共に授かった神便鬼毒酒という毒酒を飲ませて一網打尽にする事を提案

頼光四天王もそれを受け、如何にして鬼達を一網打尽にするかを思案し三日が経ち

四日目の朝、頼光一行は山伏に扮し大江山へと出発した

――大江山中腹、鬼の棲家

碓井貞光「wwwwふむwwwww見張りはおらぬようですなwwww」

渡辺綱「見張りがいなければwwwwwなぁwwww」

卜部季武「いやいやwwww公時殿の大声であれば届きましょうwwwww」

源頼光「wwwwwんじゃキンちゃんwwwwwwwwヨロシクゥ」

坂田公時「キンちゃん言wwwうwwwなwwwww」

公時「たのもおぉおおおおおおおおお!!」

頼光「wwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

綱「うはwwwwwwwwwwww耳イテェwwwwwwwwwwwwwwwww」

季武「うwwwwwwwwwwwwwwるwwwwwwwwwwwwwwwwせwwwwwwwwwwぇwwwwwww」

貞光「さすがwwwwwww半妖wwwwwwwwwwww」

頼光「おまえソレはやめろよ」

貞光「あ、すいません」

公時「いや大丈夫っすよw」

星熊童子「何者だ」

金熊童子「人間か」

公時「人里でひっそり暮らしてたんですけどおおおおおおおおおおおお!」

公時「半妖だってバレちゃったんでええええええええええええええええ!」

公時「逃げてるんですけどおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!」

頼光「wwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

貞光「うはwwwwwwwwwww」

星熊童子「一寸待て。一寸待たれよ。もう少し声を抑えられぬか」

公時「あ、すいません」

金熊童子「……」ミミイタイ

星熊童子「……成る程、半妖である事が晒され、村を追い出されたか」

金熊童子「昨日までの隣人を、我が身可愛さに放り出すとは……人とは野蛮なモノよのう」

頼光「んでこの辺で鬼さん達が集まってるって聞いたんで、ちょーっとお世話になりたいんスけど」

星熊童子「む……それは長に聞いて見なければ」

金熊童子「聞くまでも無い、お断りだ」

綱「そんな事言わないでwwwwwwwwwお願いしますよwwwwwwwww」

公時「お酒とか持ってきたんですけどおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!」

季武「もうwwwwwwwwwwwそれwwwwwwwwwwいいからwwwwwwwwwwwwww」

酒呑童子「酒と聞いて」ヌッ

金熊童子「ちょっとおおおおお!?」

頼光「あwwwwwwwww多分聞いた事無い酒っすよwwwwwwwwwwwwwwwww」

綱「俺らもwwwwwwwwwwwwつい最近wwwwwwwww貰ったんでwwwwwwww」

酒呑童子「いいだろう。入れ」

金熊童子「酒呑さん!?それでいいの酒呑さん!?」

酒呑童子(人間では我らの酒宴に付き合えまい……ボロなどすぐに出る)ヒソヒソ

金熊童子(成る程。人間は人間喰わないそうですしね)ヒソヒソ

星熊童子(ふふ、今宵の宴は肉が増えそうじゃな)ヒソヒソ

頼光「いやいやサーセンwwwwwwwwwこんな歓迎会してもらってwwwwwwwwww」

酒呑童子「いや、つい最近いい肉が手に入ったのでな……お前達も腹を空かせているだろう?」

季武「もうペコペコっすwwwww」

貞光「でもいいんスか?いい肉貰っちゃって」

酒呑童子「京からすぐに調達出来るからな……オイ!さっさと持って来い!」

茨木童子「京の都の美人だぞ!オイさっさと歩け!」グイッ

姫「あぅ……ううっ」ヨロヨロ

酒呑童子「昨日獲って来たばかりでな、都一の美人だと聞いたが、どうだ?」

頼光「ブスじゃん」

酒呑童子「えっ」

姫「えっ」

頼光「ブスじゃん」

酒呑童子「おいお前、ちょっと来い」

頼光「ないわー……こんなブスないわー……あ、なんスか?」

酒呑童子「いや、あれ有名な貴族の后だって聞いたんだけど」

頼光「そっスね」

酒呑童子「なのに醜女なのか?」

頼光「そっスね」

酒呑童子「……人里じゃ醜女を娶るのが流行りなのか?」

頼光「んなワケないじゃないッスか。アイツら頭腐ってんですよ」

頼光「もしくは穴がありゃ何でもいいんスよ」

酒呑童子「お、おう……そうか」

頼光「……酒呑さん、コイツ、オレが捌いちゃっていいっスか?」

酒呑童子「え?あ、いや、構わぬが?」

頼光「はぁー、せっかくいい肉食えるって期待したのにブスとか、はぁー」

姫「あの、そなた、よりm「そおい!」いいいいいいいいいいいい!」

頼光「あぁ美味いかなぁ!?ブスの肉は美味いかなぁ!?」ザックザック

鬼達((((((ナニアレコワイ))))))

綱「オイwwwwwwwwwもうちょっと丁寧に捌けよwwwwwwwwwwww」

頼光「あwwwwwwwwwwwゴッメーwwwwwwwwwwついwwwwwwwww」

頼光「顔は悪かったけど肉は美味いじゃんwwwwwwwwwww顔は悪かったけどwwwwwwww」モグモグ

綱「マジ信じられねっすよwwwwwwwwwwあのツラwwwwwww」モグモグ

貞光「あ、醤油あります?」モグモグ

季武「醤油だwwwwwwwwwwwけwwwwwwwwwww飲んでろよwwwwwwwwwww」モグモグ

公時「うめぇwwwwwww」モグモグ

酒呑童子「……」モグモグ

茨木童子「……」モグモグ

金熊童子「……喰ってますね」モグモグ

星熊童子「……ね」モグモグ

酒呑童子「……あ、この酒美味いわ」チビチビ

茨木童子「あ、ちょっと貰っていいですか?」

――数刻後

頼光「うはwwwwwwww毒酒呑んでもwwwwwwwww寝るだけとかwwwwwwwwwパネェ」

綱「パネェwwwwwww鬼パネェwwwwwwwwwww」

貞光「さっさと首斬って帰ろうずwwwwwwwブス臭ぇwwwwwwwwww」

季武「ブス臭ぇwwwwwwwやめろwwwwwwww」

公時「はて綱殿、口からブス臭がいたしまするぞ?」

綱「公時殿こそ、息をするたびにブス臭くてかないませぬ」

季武「やwwwwwwwwwwwめwwwwwwwwwろwwwwwwww」

頼光「おーし斬るぞーwwwwwwwwwwww」

四天王「「「「よーりみつ!よーりみつ!」」」」

頼光「鬼の首!獲ったどー!」

四天王「「「「ウェーイwwwwwwwww」」」」

酒呑童子「む……」カッ

頼光「あ」

四天王「「「「あ」」」」

酒呑童子「お主ら……騙まし討ちとは卑怯なるぞ!」

頼光「ちょwwwww首だけになっても元気とかwwwwwwwwww」

季武「鬼マジパネェwwwwwwwwwww」

酒呑童子「五人もそろって騙まし討ちか!何故正面から闘わぬ!この腑抜けどもめが!」

頼光「やかましい」グイッ

酒呑童子「ふごっ!?」(兜!?)

綱「ちょwwwwwwwそれwwwwwwww神様から承った兜wwwwwwwwwww」

頼光「勝てば官軍よぉwwwwwwww」

酒呑童子「ふごっ!ふごごっ!」(ええい!噛み砕けぬか!)

頼光「つーか鬼に噛み付かれてる兜ってカッコよくね?よくね?」

貞光「ねーわwwwwwww」

綱「何噛み付かれてんだよってwwwwwwwww」

頼光「んだよー、ぜってーカッコいいからな?冠ってんの見れば解るって……」

頼光「重いわ!」ベシーン

酒呑童子「ふごっ!!」

四天王「「「「wwwwwwwwwwwwwwwwwww」」」」

頼光「あー萎えた。帰んべ」

――老ノ坂峠

地蔵尊「む、頼光殿一行か。おかえりなさいませ」

頼光「ウィーッス。鬼の首獲って来たっスよー」

酒呑童子「ふご!ふごごごご!」(誰だ!誰でもいいから助けてくれ!)

地蔵尊「……頼光殿、そのような不浄なモノを都に入れてはなりませぬ」

頼光「えー、せっかく獲って来たのに?」

綱「どうするんスか?」

頼光「この兜は捨てられないしなぁ……オイ酒呑、口開けろ」

酒呑童子「ふご!ふごごごご!」(気が変わった!絶対に離さぬぞ!)

季武「目に酒流し込みゃ開きますよ」ボタボタ

酒呑童子「アアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア」

頼光「うわwwwwwwwwwww涎でベトベトwwwwwwwwwwwww」

公時「近づけんなwwwwwwwwwwwwwwwばっちいwwwwwwwwwwwwww」

頼光「あ、コレでいいっすか?wwwwwwwwww」

地蔵尊「うむ、都で身を清めるが良かろう」

綱「じゃ、お疲れ様でーすwwwwwwwwww」

酒呑童子「待て待て待て待て!せっかく獲った首級を地に捨て置くつもりか!?」

頼光「は?」

酒呑童子「鄭重に弔えば、お前ら人間を手助けしてやってもいいぞ」

頼光「……スエちゃんやっちまえ」

季武「ウスwwwwwwwwww」ボタボタ

酒呑童子「アアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア」

頼光「でwwwwwwwwwなんだっけwwwwwwwwwwwww」

酒呑童子「せめて埋葬して下さいお願いします!」

頼光「どーしよっかなーwwwwwwwwwwwwwwwww」

綱「さんざ悪事を働いといてそれ?wwwwwwwwww」

酒呑童子「悔い改めますから!あ!ホラ見て野犬の群れがコッチを見てるよ!」

季武「必死すぎwwwwwwwwwwwwwwwwww」

貞光「つーか手助けってwwwwwwww首だけで何出来るんだよwwwwwwwwwww」

酒呑童子「これでも神通力持ってますから!首から上の病気を治せます!」

貞光「首から上?」

酒呑童子「お前の上司の頭とかアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア」ボタボタ

頼光「言葉には気を付けろよ」

酒呑童子「はい……すいませんでした……」

頼光「さーてwwwwwwwwどーしよっかなーwwwwwwww」

綱「ホレわん公wwwwwwwwwwwコッチ来いwwwwwwwwwwww」

酒呑童子「やめて下さいお願いします!アレです!口内炎とか治せますから!」

頼光「よし、鄭重に弔ってやるぞ」

綱「社建ててやるか」

貞光「アレ治るなら何でも出来るわ」

公時「同じく」

季武「食を邪魔する病を滅ぼしてくれ」

頼光「あーでもアレな、一寸でも変な事考えたら今度こそ滅ぼすからな」

酒呑童子「ありがとうございますっ!!」

こうして酒呑童子の首は老ノ坂峠に埋葬され、大明神として祀られる事となった

京の都を脅かす黒い影を払った頼光達は帝直々に褒美を賜り、都中にその名を再び轟かせた

しかし――

安倍晴明「この度の鬼退治、まことに大儀であった……じゃが……」

晴明「お主らから人の血の臭いがするのは、どういう事かのう?」ピキピキ

頼光「……」

綱「……」

公時「……」

貞光「……ブスシュー」ボソッ

季武「ブフッwwwwwwwwwwww」

頼光「貞光wwwwwwwwwwwwwてめぇwwwwwwwwwwwww」

綱「ちwwwwwwwくwwwwwwwwしwwwwwwwwょwwwwwwwwwwうwwwwwwwwwww」

公時「ブス臭wwwwwwwwwwwwwwwあっ」

晴明「……」ゴゴゴゴゴゴゴゴゴ


<あほかー!!

<ぎゃああああああ

――大江山、鬼の棲家

星熊童子「……ん」パチッ

星熊童子「あー……呑み過ぎた……おい金熊、灯り付けてくれ」

金熊童子「あー……うーす……」

虎熊童子「あー……あ、酒呑さんは?」

茨木童子「あー……おい灯り早く……」


『 頼 光 参 上 』

酒呑童子の身体「」


「「「「「うわああああああああああああああああああああああ」」」」」

「人より怖いモノは無し」という教訓を得た鬼達は

その後、離島に移り住んでひっそりと暮らしたという


その島が鬼ヶ島と呼ばれるようになるのは、また別のお話

以上、お粗末様でした
頼光さんは結構ファンキーというかアブナイ人だと思うの

>>4
他に人間の母が龍から授かった説、普通の人間説などなど諸説御座いますね

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