モバP「幸福な天才」 (24)

・モバマスSS
・池袋晶葉メイン
・新SR晶葉のセリフネタバレあり

急にハッピー☆ジーニアスガチャが来たので書きました。

よろしくお願いします。

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1374931033

ガチャッ

P「お疲れ様です、ただ今戻りましたー」

池袋晶葉「やぁ、おつかれプロデューサー!遅かったな」

P「打ち合わせがえらく長引いてな。……それより、何をしてるんだ?」

晶葉「む、これのことか?今新しいロボットを組み立てているんだ。次のも面白くて可愛い―」

P「ロボットを作ってるのは見りゃわかるよ」

晶葉「じゃあ、なんだと言うんだ」

P「そこ、俺の机」

晶葉「机?あぁ、使わせてもらっている!」

P「ふむ」

晶葉「P、助手として手伝ってくれないか?」


P「その前に俺の机を返してもらうぞー」イスゴロゴロー

晶葉「ああっ、待ってくれP!椅子を引くな!危ない、落ちる落ちるっ!!」


晶葉「まったく……。言ってくれれば、椅子は譲ってあげたのに」

P「机は?」

晶葉「駄目だ。丁度いい作業台だからな、こればかりは譲れん」

P「じゃあ撤収」

晶葉「わわっ、待て、P!……せめて、半分は使わせてくれ!」

P「なにもここじゃなくても……」

晶葉「ダメ……か?」

P「ぐっ……」

晶葉「……」ジーッ


晶葉「はっはっは、流石は我が助手だな!話が早くて助かるよ」

P「ぐぬぬ……卑怯だ」


P「……」カキカキ

晶葉「……」カチャカチャ

ビリッ

P「あっ……。しまった、描きなおしか」クシャクシャポイッ

晶葉「……!」ピコーン

P「どうした、晶葉?」

晶葉「なに、P。ちょっと見ていろ。スイッチオン!」ポチッ

ウィーンガシャンガシャン……

P「おわっ、ゴミ箱が変形した……!?」

晶葉「Pが来るまで暇だったのでな。ちょっと改造してみたんだ」

キュインキュイン……

P「おお、こっち来た」

晶葉「自律制御されているから、ゴミを発見したら自ら拾いに行ってくれるぞ」

P「凄いじゃないか」

晶葉「ふふん、そうだろう?……もっと褒めてくれてもいいんだぞ」ボソッ

P「偉い偉い。よしよし」ナデナデ

晶葉「あっ……///」カァァァ


晶葉「むっ、これは……」

P「何かあったか?」

晶葉「いや、なんでもない……ふんっ!」ギギギギッ

P「……?」

晶葉「ダメか……」ショボン

P「どうしたんだ?」

晶葉「私としたことが、間違ってネジを締めてしまってな。きつくしすぎて取れないんだ」

P「ん……本当だ、固そうだな」

晶葉「このネジ、代わりに回してくれないか」

P「任せろ。……ほら、できた」キュッキュッ

晶葉「おお、さすがはPだな!」

P「どういたしまして」

晶葉「よーし、これをここに取り付けて、っと……」


晶葉「……むむっ、しまった!」

P「どうしたー?」

晶葉「宿題をやるんだった……。すっかり忘れていたよ」

P「唐突だな」

晶葉「いつもなら早めに全て終わらせるんだが……。ひとたびロボの構想を考えると、つい、な」


晶葉「というわけで、わからなくなったら教えてくれ」

P「おいおい……。というか、せっかく机の上を片付けたんだから、返してくれよ」

晶葉「いいや、私はここでやる。……それとも、Pは嫌なのか……?」

P「……あー、わかったわかった。ただし、教えられるかはわからんぞ」

晶葉「ふふっ、流石は助手だな!……その、ありがとう」


P「……」ジーッ

晶葉「ふむ……」サラサラサラ……

P(これは……走れメロスか。懐かしいな)

晶葉「ん、これは……」ピタッ


晶葉「Pよ、なぜメロスは走り続けたんだ?」

P「ん?……ここか」

晶葉「ああ。セリヌンティウスを死なせないため、と答えたら間違ったんだ」

P「そうか。えーっと……、確かここだな」

晶葉「どれどれ……、『信じられているから走るのだ』か」

P「ああ。メロスは信じられているし、信じているから走り続けたんだ」

晶葉「信じる?」

P「セリヌンティウスは、メロスが必ず帰ってくることを信じた。メロスも必ずセリヌンティウスが待っていると信じたんだ」

晶葉「では、この答えで合っているではないか」


P「まあ、待て晶葉。その次から読んでみろ」

晶葉「むう……。『間に合う、間に合わぬは問題ではないのだ』か」

P「そうだ。『私は、なんだか、もっと恐ろしく大きいものの為に走っているのだ』ってことだよ」

晶葉「何なんだ、その『もっと恐ろしく大きいもの』とは」

P「うーん……。信頼に答えること、じゃないかな」

晶葉「信頼に、答える?」

P「そうだ。メロスもセリヌンティウスも、互いを信頼しあっていたからこそ、なんだ」

晶葉「ふむ……」

P「例えば俺が、晶葉ならこんな仕事が似合うと思って大きな仕事を取ってきたら、どうする?」

晶葉「どんな内容だろうと、もちろん全力で行くぞ。Pに恥をかかせるわけにはいかないからな。それに――」

P「それに?」

晶葉「――わ、私に似合う、ってPが信じてくれたんだからな。私はそれに応えたいんだ」


晶葉「私も、Pを信じているからな」


P「……そこまでは言ってなかったんだけどな」

晶葉「……はっ!わ、忘れろ!忘れるんだP!今すぐ!」

P「それだけ、晶葉が俺のことを信頼してくれてるんだもんな」ナデリナデリ

晶葉「ぐっ……!も、もういい!そんなことより宿題だ!早く終わらせるから邪魔しないでくれ!」

P「教えてくれって言ったのはそっちなのになー」

晶葉「う、うるさいぞP!君は自分の仕事でもしているがいい!」

P「はいはい」

晶葉(でも……Pの説明はわかりやすくて……)

晶葉「……流石は私の助手だな」ボソッ

P「?」

晶葉「なんでもない!君も集中したまえ!」


晶葉「……」サラサラサラ……

P「……」ジーッ

晶葉「……どうした、P」サラサラサラ……

P「いや、数学は得意なんだなって」

晶葉「私の知能なら、これくらいたやすいものさ」フフン

P「流石は天才だな」

晶葉「……天才、か」


晶葉「……P、私をスカウトした時の事を覚えているか?」

P「ん、どうしたいきなり。……忘れるわけがないだろう、覚えてるぞ」

晶葉「ずっと孤独だった私を、Pがスカウトしてくれたんだ」

P「きっと、晶葉に会えたのは必然だったんだろうな」

晶葉「ふふっ。運命などを信じる性分ではないが……、私も必然だと思っているよ」


P「それからの大きな仕事といったら……、まずはお月見会か」

晶葉「ああ。夕美にウサミン、そして頼子とのお仕事だったな」

P「晶葉の作ったロボも凄かったけど……、一番は晶葉の頑張りだな」

晶葉「あれは……。私の才能と、何よりPの助力があったからだ」

P「ちゃんと、晶葉が真理に気付いたからさ」

晶葉「ああ……。良いLIVEをしたほうが勝つ、今でも忘れないよ」

P「そうだ。あれから、晶葉は格段と成長したからな。それに」

晶葉「それに?」

P「俺達は誰も欠けてはならない歯車だった、か」

晶葉「――っ!?///」カァァァ

P「これ以上は詮索しないでおくよ」

晶葉「そ、そうしてくれっ!」


P「それから……、ひな祭りだな」

晶葉「葵や千鶴、泰葉に千佳との仕事か」

P「あの時は、不思議と自信のない晶葉だったな」

晶葉「いや、その……。私に似合ってるとは、最初は思えなかったんだ」

P「晶葉に似合うようにデザインしてもらったんだぞ?」

晶葉「……あまり自信がなかったんだ」

P「でも言ってたろ、私だって女子だということを忘れるなって」

晶葉「あれは……!」

P「俺は、ちゃんとわかってるよ」ナデナデ

晶葉「な、何をだ、助手?」

P「晶葉が可愛い女の子だってことをな」ナデナデ

晶葉「P……」


晶葉「P、あの時の約束……覚えてる?」

P「あの時?」

晶葉「ううん、なんでもない、忘れてくれ――」


P「大丈夫だ、晶葉。天才はもう、孤独じゃない」

晶葉「――P?」

P「俺がずっとそばにいる。晶葉、お前はもう一人じゃないんだ」

晶葉「……っ」ポロッ

P「どうした、晶葉――」

ギュッ


晶葉「……約束、本当にっ、覚えて……!!」ポロポロ

P「当たり前だろ。忘れるわけがないよ」ナデナデ

晶葉「P……!!君ってやつは、本当に……!!」グスン

P「よしよし、安心しろ晶葉。俺がずっと、一緒にいるからな」

晶葉「世界広しとはいえ、助手がつとまるのは……」ポロポロ

P「……ん?」

晶葉「P、君だけだ……!!P……、これからも、ずっと、一緒にいて……」ポロポロ

P「こちらこそ、ずっと一緒にいてくれ、晶葉。お前の助手で、本当によかったよ」ギュッ

晶葉「……う、うわぁぁぁぁぁん……!P、P……!!」ギュウウウ


晶葉「すぅ……すぅ……」スヤスヤ

P(抱きついたまま、泣き疲れて寝てしまったようだ)

晶葉「むにゃ……ふふっ……」ニコッ

P「……よしよし、俺がいるからな」ナデナデ


P「よいしょ……、っと。よし届いた。少しでも仕事しなきゃな」

P「頼子の衣装はこんな風に……うん、頼子に似合うだろう」

P「よし、。……晶葉の衣装イメージが描けたぞ。えーと、タイトルは……。そうだな」





P「ハッピー☆ジーニアス、これで行こう」



ガチャッ

古澤頼子「お疲れ様です。……あら?」


晶葉「すぅ……すぅ……」スヤスヤ

P「うーん……仕事が……」ムニャムニャ


頼子(晶葉ちゃん……。Pさんにくっついて、二人でソファで寝てる……)

晶葉「……ありがと、P……」ムニャムニャ

頼子「……二人とも、とても仲良しですからね。ふふっ」


頼子「確かこの引き出しに、毛布が……。ありました」

P「晶葉……頼子……二人とも、似合ってるぞ……」ムニャムニャ

頼子「あら……?Pさん、何か手に……」


頼子「……ふふっ。晶葉ちゃんと一緒のお仕事かぁ……」

頼子「楽しみに待ってますね、Pさん。……では、お疲れ様でした」

ガチャッ

バタン



晶葉「P……、私は……」ムニャムニャ

ギュッ

晶葉「しあわせ、だよ……すぅ……」エヘヘ



おしまい


晶葉ちゃんはなんでもできる天才発明家だけど、
本当は、ただの純情な可愛い女の子だと思います。

人生初課金してお迎えできたので、晶葉ちゃんとお仕事に行ってきます。
もっと晶葉ちゃんのSSが増えることを願って。

乙乙
晶葉は乙女だよね。万能便利でもあるけど、中学生だし可愛らしいところももっと見たい!
よかったです

おつおつ。
晶葉かわいいよねー。
今回のSRも嬉しいけど、もっとRとかでも出てきてほしい。
しかし、ゴミだと判断できるロボットってすげーよな。

http://i.imgur.com/WwGkDzx.jpg
http://i.imgur.com/emwYgVm.jpg
池袋晶葉(14)

http://i.imgur.com/N8EhAj9.jpg
http://i.imgur.com/dwXlulX.jpg
古澤頼子(17)

せっかくなので画像を貼っておきます。
ありがとうございました。

>>15

>P「よし、。……晶葉の衣装イメージが描けたぞ。えーと、タイトルは……。そうだな」
ミスが見つかったので修正いたします。

P「よし……、晶葉の衣装イメージが描けたぞ。えーと、タイトルは……。そうだな」
正しくは上記のとおりでした。

>>1です。
訂正書き込んだら日付越えててID変わってました。
次回からはトリップをつけるようにします。

それと、このSSをそのうち渋にも投稿しようかと思います。
渋には他の作品も投稿しているので、もし見かけたら読んでいただけると嬉しいです。

>>22
画像先輩ありがとうございました。

おつおつ
晶葉ちゃん可愛い!

このSSまとめへのコメント

このSSまとめにはまだコメントがありません

名前:
コメント:


未完結のSSにコメントをする時は、まだSSの更新がある可能性を考慮してコメントしてください

ScrollBottom